JP2003164415A - 蛍光スペクトル取得方法および装置 - Google Patents

蛍光スペクトル取得方法および装置

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JP2003164415A
JP2003164415A JP2001365701A JP2001365701A JP2003164415A JP 2003164415 A JP2003164415 A JP 2003164415A JP 2001365701 A JP2001365701 A JP 2001365701A JP 2001365701 A JP2001365701 A JP 2001365701A JP 2003164415 A JP2003164415 A JP 2003164415A
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Kazuo Hakamata
和男 袴田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光スペクトル取得方法および装置におい
て、生体組織から発生した蛍光のスペクトル強度分布デ
ータを高いS/Nで取得する。 【解決手段】 光伝播プローブ5中を通して蛍光入射面
4に検出光を入射させ、この検出光の蛍光入射面4にお
ける反射光の強度を反射光強度検出手段20によって検
出し、この検出された反射光の上記検出光に対する相対
強度に基づいて蛍光入射面4が生体組織1に接触してい
るか否かを接触判定手段25で判定し、蛍光入射面4が
生体組織1に接触していると判定された際に、生体組織
から発生した蛍光を分光測光手段10によって分光測光
して蛍光スペクトル強度分布データを取得する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光スペクトル取
得方法および装置に関し、詳しくは、励起光の照射によ
り生体組織から発生した蛍光を光伝播プローブを通して
入射させ分光測光する蛍光スペクトル取得方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガラス球に光ファイバを接続
した光伝播プローブを使用し、この光伝播プローブを生
体組織に挿入した後、上記ガラス球部を生体組織に接触
させ、励起光の照射により生体組織から発生した蛍光を
上記ガラス球部から入射させて光ファイバを通して伝播
させ、この光ファイバを通して伝播された蛍光を分光測
光することにより生体組織から発生した蛍光のスペクト
ルをポイント測定する装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蛍光ス
ペクトルの測定が行なわれるときに上記ガラス球部は生
体組織に安定的に密着されているわけではなく、単に当
接されているだけなので、生体組織から発生する蛍光
(以後、組織蛍光と呼ぶ)の測定中に生体組織とガラス
球部との位置関係(両者間の間隙、角度および接触領域
の大きさ等)が不安定になってしまうことがある。ま
た、生体組織に発生したポリープ等の凸部を測定する際
には上記位置関係が特に不安定になる。このように位置
関係が不安定になると、生体組織とガラス球部との間に
生体組織を覆う粘液が侵入し、励起光の照射を受けてこ
の粘液から発生したノイズとなる蛍光(以後粘液蛍光と
呼ぶ)が上記組織蛍光と共に光伝播プローブに入射され
分光測光され、すなわち、組織蛍光とは異なるスペクト
ル強度分布を有する上記粘液蛍光が組織蛍光と共に分光
測光され、組織蛍光のスペクトル強度分布データを高い
S/Nで得ることが難しいという問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、生体組織から発生した蛍光のスペクトル強度分
布データを高いS/Nで取得することができる蛍光スペ
クトル取得方法および装置を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光スペクトル
取得方法は、励起光の照射により生体組織から発生した
蛍光を光伝播プローブの蛍光入射面から入射させ、この
蛍光入射面から入射された蛍光を分光測光して蛍光スペ
クトル強度分布データを取得する蛍光スペクトル取得方
法において、光伝播プローブ中を通して蛍光入射面に検
出光を入射させ、この検出光の蛍光入射面における反射
光の強度を検出し、検出された反射光の前記検出光に対
する相対強度に基づいて蛍光入射面が前記生体組織に接
触しているか否かを判定することを特徴とするものであ
る。
【0006】本発明の蛍光スペクトル取得装置は、励起
光の照射により生体組織から発生した蛍光を入射させる
蛍光入射面を有する光伝播プローブと、この蛍光入射面
を通して光伝播プローブに入射された蛍光を分光測光し
て蛍光スペクトル強度分布データを取得する分光測光手
段とを備えた蛍光スペクトル取得装置において、光伝播
プローブ中を通して蛍光入射面に検出光を入射させる検
出光入射手段と、この検出光の蛍光入射面における反射
光の強度を検出する反射光強度検出手段と、検出された
反射光の前記検出光に対する相対強度に基づいて、蛍光
入射面が生体組織に接触しているか否かを判定する接触
判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】前記接触判定手段は、さらに加えて蛍光入
射面が生体組織を覆う粘液に接触しているか否かを判定
可能なものとすることができる。
【0008】前記蛍光スペクトル取得装置は、接触判定
手段によって蛍光入射面が生体組織に接触していると判
定されたときに、励起光の照射強度を蛍光を分光測光す
る際の所定の強度に制御する制御手段を備えたものとす
ることができる。
【0009】前記蛍光スペクトル取得装置は、励起光
が、前記検出光を兼用するようにすることができる。
【0010】なお、上記蛍光スペクトル取得装置は、接
触判定手段による判定の結果を報知する報知手段を備え
たものとすることができる。
【0011】また、上記検出光は近赤外光とすることが
できる。
【0012】なお、蛍光入射面とは、光伝播プローブ表
面上の分光測光される蛍光が入射される領域を意味する
ものである。
【0013】また、上記「光伝播プローブが生体組織に
接触している」とは、光伝播プローブの蛍光入射面の略
全領域が生体組織に密着し、生体組織と蛍光入射面とに
挟まれた領域中に空気や生体組織を覆う粘液が殆ど存在
しない状態を意味するものである。以後、上記状態を
「所定の接触状態」と呼ぶ。
【0014】
【発明の効果】本発明の蛍光スペクトル取得方法および
装置によれば、蛍光スペクトル強度分布データを取得す
るにあたり、光伝播プローブ中を通して蛍光入射面に検
出光を入射させ、この検出光の蛍光入射面における反射
光の強度を検出し、検出された反射光の上記検出光に対
する相対強度に基づいて蛍光入射面が前記生体組織に接
触しているか否かを判定するようにしたので、光伝播プ
ローブが生体組織に接触しているときに上記蛍光スペク
トル強度分布データを取得することができ、これにより
組織蛍光のスペクトル強度分布データを高いS/Nで取
得することができる。すなわち、光伝播プローブが生体
組織に接触しているときには、生体組織と光伝播プロー
ブとの間への粘液の侵入が少なく、励起光の照射を受け
て粘液から発生し光伝播プローブに入射されるノイズと
なる粘液蛍光の光量が低減されているので組織蛍光のス
ペクトル強度分布データを高いS/Nで取得することが
できる。
【0015】なお、上記反射光の検出光に対する相対強
度は、蛍光入射面を挟む2種類の光を伝播させる媒体の
それぞれの屈折率の値に応じて定められ、すなわち、2
つの媒体の内の1つは光伝播プローブであり、他の1つ
は生体組織、生体組織を覆う粘膜、あるいは空気であ
り、生体組織と、生体組織を覆う粘膜と、空気とはそれ
ぞれ互いに異なる屈折率を有するので、上記相対強度に
基づいて蛍光入射面が生体組織に接触しているか否か、
および蛍光入射面が生体組織を覆う粘液に接触している
か否かを判定することができる。
【0016】また、接触判定手段を、さらに蛍光入射面
が生体組織を覆う粘液に接触しているか否かを判定可能
なものとすれば、光伝播プローブは生体組織に接触して
はいないがこの光伝播プローブは生体組織に接近した場
所に位置しているという情報を得ることができ、これに
より生体組織に光伝播プローブを接触させる操作がより
容易となる。
【0017】なお、接触判定手段によって蛍光入射面が
生体組織に接触していると判定されたときに、励起光の
照射強度を蛍光を分光測光する際の所定の強度に制御す
る制御手段を備えれば、不要な励起光の照射を防止する
ことができる。
【0018】ここで、励起光を、検出光を兼用するもの
とすれば、検出光用の光源および光学系が不用となり、
装置のサイズを小さくすることができると共に、装置コ
ストを低減することができる。
【0019】さらに、接触判定手段による判定の結果を
報知する報知手段を備えるようにすれば、蛍光入射面が
生体組織に接触しているか否かをより確実に認識するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態による蛍光スペクトル取得装置のブロック図、
図2はガラス球部が空気に接触している様子を示す図、
図3はガラス球部が粘液に接触している様子を示す図、
図4はガラス球部が生体組織に接触している様子を示す
図である。
【0021】本発明の第1の実施の形態による蛍光スペ
クトル取得装置101は、励起光を射出するLD光源6
1、LD光源61からの励起光の照射により生体組織1
から発生した蛍光(組織蛍光)を入射させる蛍光入射面
4を有する光伝播プローブ5、蛍光入射面4を通して光
伝播プローブ5に入射された上記蛍光を分光測光して蛍
光スペクトル強度分布データを取得する分光測光手段1
0、光伝播プローブ5中を通して蛍光入射面4に検出光
を入射させる検出光入射手段15、上記検出光の蛍光入
射面4における反射光の強度を検出する反射光強度検出
手段20、検出された上記反射光の検出光に対する相対
強度に基づいて、蛍光入射面が生体組織に接触している
か否かを判定すると共に、蛍光入射面4が生体組織1を
覆う粘液2に接触しているか否かを判定する接触判定手
段25、接触判定手段25によって蛍光入射面4が生体
組織1に接触していると判定されたときに、励起光の射
出強度を蛍光を分光測光する際の所定の強度に制御する
光源強度制御手段30、接触判定手段25による判定の
結果を報知する報知手段35、およびLD光源61から
射出され後述するハーフミラー71で反射された検出光
の強度を検出するLD光強度検出手段40を備えてい
る。なお、粘液2の周囲には空気3が存在する。
【0022】上記励起光は上記検出光を兼用するもので
あり、LD光源61から射出され光伝播プローブ5中を
通して蛍光入射面4から射出された検出光は励起光とし
て使用される。以後上記LD光源61から射出される励
起光と検出光とを兼用する上記光をLD光と呼ぶ。な
お、このLD光の波長は410nmである。
【0023】光伝播プローブ5はガラス球部6とこのガ
ラス球部6に接続された光ファイバ部7とからなり、こ
のガラス球部6は上記蛍光入射面4を有している。
【0024】光源強度制御手段30は、蛍光入射面4が
生体組織1に接触していると判定された結果が接触判定
手段25から入力されていない場合には、LD光源61
の出力モードを非測定モードに設定してLD光源61か
ら射出されるLD光の射出強度を上記蛍光を分光測光す
る際の所定の強度より弱い低強度にする、接触判定手段
25によって蛍光入射面4が生体組織1に接触している
と判定された結果が入力された場合には、LD光源61
の出力モードを測定モードに設定してLD光源61から
射出されるLD光の射出強度を上記所定の強度である高
強度にする。
【0025】上記蛍光スペクトル取得装置101は、さ
らに、検出光入射手段15と一部分を兼用し生体組織1
から発生して光伝播プローブ5に入射されガラス球部6
と光ファイバ部7とを通してこの光ファイバ部7の端面
Tから射出された上記蛍光を分光測光手段10に入射さ
せる蛍光伝播光学系62、検出光入射手段15と光路の
一部分を兼用し光伝播プローブ5中を伝播し蛍光入射面
4において反射されガラス球部6と光ファイバ部7とを
通してこの光ファイバ部7の端面Tから射出された上記
LD光(検出光)の反射光である反射LD光を反射光強
度検出手段20に入射させる反射検出光伝播光学系6
4、検出光入射手段15と光路の一部分を兼用しLD光
源61から射出されたLD光をLD光強度検出手段40
に入射させるLDモニタ光伝播光学系63を備えてい
る。
【0026】検出光入射手段15は、LD光源61から
射出されたLD光を平行光にするコリメートレンズ7
0、上記平行光となったLD光を透過および反射させる
ハーフミラー71、ハーフミラー71および後述するバ
ンドパスフィルタ77を透過したLD光を反射させる波
長440nm以上の光を透過させ波長440nm未満の
光を反射するダイクロイックミラー74、ダイクロイッ
クミラー74によって反射されたLD光を集光し光ファ
イバ部7の端面Tに入射させる第1の凸レンズ75を有
している。なお、光ファイバ部7の端面Tには反射防止
コーティングが施されているので、第1の凸レンズ75
を通して光ファイバ部7の端面Tに入射されたLD光は
端面Tにおいて殆ど反射されることなく光ファイバ部7
中に入射される。
【0027】蛍光伝播光学系62は、ガラス球部6の蛍
光入射面4から入射され光ファイバ部7の端面Tから射
出された蛍光を平行光にする上記第1の凸レンズ75、
第1の凸レンズ75によって平行光とされダイクロイッ
クミラー74を透過して440nm未満の波長成分が遮
断された上記平行光を集光させ分光測光手段10に入射
させる第2の凸レンズ76を有している。
【0028】LDモニタ光伝播光学系63は、検出光入
射手段15と一部分を兼用し、LD光源61から射出さ
れたLD光を反射および透過させる上記ハーフミラー7
1、およびハーフミラー71によって反射されたLD光
を集光しLD光強度検出手段40に入射させる第3の凸
レンズ72を備えている。
【0029】反射検出光伝播光学系64は、光伝播プロ
ーブ5中を通して蛍光入射面4で反射され光ファイバ部
7の端面Tから射出された反射LD光を平行光にする上
記第1の凸レンズ75、上記平行光とされた反射LD光
を反射するダイクロイックミラー74、上記反射LD光
の光路に対して傾けて配置されダイクロイックミラー7
4によって反射された上記反射LD光に混入して入射さ
れる上記反射LD光と異なる波長(410nm近傍以外
の波長)を持つ光を遮断するバンドパスフィルタ77、
バンドパスフィルタ77を透過した上記反射LD光を反
射する上記ハーフミラー71、およびハーフミラー71
によって反射され平行光となった反射LD光を集光させ
る第4の凸レンズ78を備えている。
【0030】なお、蛍光スペクトル取得装置101は上
記各構成要素の動作のタイミング等を制御する図示しな
いコントローラを備えている。
【0031】次に上記実施の形態における作用について
説明する。
【0032】光伝播プローブ5を生体内に挿入した後、
LD光源61を点灯させてこのLD光源61から射出さ
れたLD光を検出光入射手段15および光ファイバ部7
を通してガラス球部6の蛍光入射面4に入射させる。な
お、このとき光源強度制御手段30は非測定モードに設
定されているのでLD光源61から射出されるLD光の
強度は低強度となっている。
【0033】蛍光入射面4に入射されたLD光の一部の
成分は蛍光入射面4によって反射され、この反射された
反射LD光はガラス球部6および光ファイバ部7を通し
て光ファイバ部7の端面Tから射出されて反射検出光伝
播光学系64を通して反射光強度検出手段20に入射さ
れる。反射光強度検出手段20によって上記入射された
反射LD光の強度が検出された後、上記検出された反射
LDモニタ光強度を表すデータが反射光強度検出手段2
0から接触判定手段25に出力される。一方、LD光源
61から射出されハーフミラー71によって反射された
LD光は第3の凸レンズ72によって集光されLD光強
度検出手段40に入射され、このLD光強度検出手段4
0によって上記入射されたLD光の強度が検出される。
その後、上記検出されたLDモニタ光強度を表すデータ
がLD光強度検出手段40から接触判定手段25に出力
される。
【0034】接触判定手段25は、上記入力した2種類
のデータに基づいて反射LDモニタ光強度のLDモニタ
光強度に対する相対強度を求め、この相対強度に基づい
て蛍光入射面4が生体組織1に接触しているか否か、お
よび蛍光入射面4が粘液2に接触しているか否かを判定
する。
【0035】上記接触判定手段25によって、蛍光入射
面4が生体組織1および粘液4に接触していないと判定
された場合には、すなわち蛍光入射面4が空気3に接触
している場合には(図2参照)、反射LDモニタ光強度
とLDモニタ光強度とを取得して判定を行なう上記動作
が繰り返される。
【0036】上記接触判定手段25によって、蛍光入射
面4が粘液2に接触していると判定された場合には(図
3参照)、接触判定手段25から報知手段35に判定結
果が報知され報知手段35に配設されている粘液接触報
知用ランプ36が点灯され、その後、反射LDモニタ光
強度とLDモニタ光強度とを取得して判定を行なう上記
動作が繰り返される。
【0037】上記接触判定手段25によって、蛍光入射
面4が生体組織1に接触していると判定された場合には
(図4参照)、接触判定手段25から報知手段35に判
定結果が報知され報知手段35に配設されている生体組
織接触報知用ランプ37が点灯されると共に、接触判定
手段25から光強度制御手段30に上記判定結果が出力
される。この判定結果を入力した光強度制御手段30は
LD光源61の射出モードを非測定モードから測定モー
ドに切り換てLD光源61から射出されるLD光の強度
が所定の強度である高強度とされ、この高強度となった
LD光(励起光)の照射を受けて生体組織1から発生し
た蛍光の分光測定が開始される。
【0038】すなわち、LD光源61から射出されたL
D光は検出光入射手段15および光伝播プローブ5を通
して蛍光入射面4から射出され、このLD光の照射を受
けて生体組織1から発生した蛍光は蛍光入射面4を通し
て光伝播プローブ5に入射され光ファイバ部7の端面T
から射出されて蛍光伝播光学系62を通して分光測光手
段10に入射される。分光測光手段10は上記入射され
た蛍光を分光測光してスペクトル強度分布データを取得
する。上記蛍光入射面4が生体組織1に接触していると
判定されたときには、蛍光入射面4と生体組織1との間
には粘液2が殆ど存在しないので分光測光された蛍光の
ほとんどを組織蛍光が占め、上記蛍光には粘液蛍光がほ
とんど含まれていないので、生体組織1から発生した蛍
光のスペクトル強度分布データを高いS/Nで取得する
ことができる。
【0039】ここで、接触判定手段25による、反射L
Dモニタ光強度のLDモニタ光強度に対する相対強度に
基づく上記判定について詳しく説明する。
【0040】ガラス球部6、空気3、粘液2、および生
体組織1それぞれの屈折率の大きさは、ガラス球部6、
生体組織1、粘液2、空気3の順に小さくなり(ガラス
球部6の屈折率>生体組織1の屈折率>粘液2の屈折率
>空気3の屈折率)、蛍光入射面4が他の媒体と接触し
ているときに光伝播プローブ5を通して伝播された光の
蛍光入射面4における反射率は上記媒体の屈折率とガラ
ス球部6の屈折率によって定まる。すなわち、ガラス球
部6が空気3と接触しているときの上記反射率R1、ガ
ラス球部6が粘液2と接触しているときの上記反射率R
2、ガラス球部6が生体組織1と接触しているときの上
記反射率R3はこの順に小さくなる(R1>R2>R
3)。
【0041】したがって、図2に示すようにガラス球部
6が空気3に接触しているときに、光伝播プローブ5を
通して蛍光入射面4に入射されこの蛍光入射面4によっ
て反射された反射LD光の上記蛍光入射面4に入射され
たLD光に対する相対強度をP1(P1=ガラス球部6
が空気3に接触しているときに上記蛍光入射面4によっ
て反射された反射LD光の強度/上記蛍光入射面4に入
射されたLD光の強度)、図3に示すようにガラス球部
6が粘液2に接触しているときに、光伝播プローブ5を
通して蛍光入射面4に入射されこの蛍光入射面4によっ
て反射された反射LD光の強度の上記蛍光入射面4に入
射された検出光の強度に対する相対強度をP2(P2=
ガラス球部6が粘液2に接触しているときに上記蛍光入
射面4によって反射された反射LD光の強度/上記蛍光
入射面4に入射されたLD光の強度)、図4に示すよう
にガラス球部6が生体組織1に接触しているときに、光
伝播プローブ5を通して蛍光入射面4に入射されこの蛍
光入射面4によって反射された反射LD光の上記蛍光入
射面4に入射されたLD光に対する相対強度をP3(P
3=ガラス球部6が生体組織1に接触しているときに上
記蛍光入射面4によって反射された反射LD光の強度/
上記蛍光入射面4に入射されたLD光の強度)とする
と、P1>P2>P3の関係が成り立つ。
【0042】さらに上記反射LD光のLD光に対する相
対強度は、上記「反射光強度検出手段20によって検出
された反射LDモニタ光強度」の「LD光強度検出手段
40によって検出されたLDモニタ光強度」に対する相
対強度で代替することができ、この代替された上記2種
類の強度によって表される上記相対強度の値P1′(P
1′=ガラス球部6が空気3に接触しているときの反射
LDモニタ光強度/LDモニタ光強度)、P2′(P
2′=ガラス球部6が粘液2に接触しているときの反射
LDモニタ光強度/LDモニタ光強度)、P3′(P
3′=ガラス球部6が生体組織1に接触しているときの
反射LDモニタ光強度/LDモニタ光強度)、について
もP1′>P2′>P3′の関係が成り立つので接触判
定手段25によって上記相対強度の値を閾値Q1(P
1′>Q1>P2′)、Q2(P2′>Q2>P3′)
と比較することにより、蛍光入射面4が生体組織1に接
触しているか否か、および蛍光入射面4が粘液2に接触
しているか否かを判定することができる。
【0043】すなわち、上記接触判定手段25によって
取得された相対強度の値Pが、P>Q1であった場合に
はガラス球部6が空気3に接触していると判定され、Q
1>P>Q2の場合にはガラス球部6が粘液2に接触し
ていると判定され、Q2>Pの場合にはガラス球部6が
生体組織1に接触していると判定される。
【0044】なお、上記各要素の動作のタイミング等は
上記図示しないコントローラによって制御される。ま
た、上記分光測光手段10はプリズムとリニアCCDを
用いた分光測光手段等によって構成することができる。
【0045】以下、第2の実施の形態について説明す
る。
【0046】図5は、本発明の第2の実施の形態による
蛍光スペクトル取得装置102の概略構成を示すブロッ
ク図、図6は光ファイバ部の端面の拡大図、図7は一体
化されたLD光強度検出手段と反射光強度検出手段の受
光領域を示す図、図8はLD光源61を制御してLD光
の強度を一定にした構成を示す図、図9は励起光用光源
と検出光用光源とそれぞれ独立させて配置した構成を示
す図である。以下、第1の実施の形態と同様の構成につ
いては同じ符号を使用し説明を一部省略する。
【0047】第2の実施の形態による蛍光スペクトル取
得装置102は、LD光源61、LD光源61からのL
D光の照射により生体組織1から発生した蛍光(組織蛍
光)を入射させる蛍光入射面4を有する光伝播プローブ
9、蛍光入射面4を通して光伝播プローブ9に入射され
た上記蛍光を分光測光して蛍光スペクトル強度分布デー
タを取得する分光測光手段10、光伝播プローブ9中を
通して蛍光入射面4にLD光を入射させる検出光入射手
段15、上記LD光の蛍光入射面4における反射光であ
る反射LD光の強度を検出する反射光強度検出手段2
1、上記検出された反射LD光の上記LD光に対する相
対強度に基づいて、蛍光入射面が生体組織に接触してい
るか否かを判定すると共に、蛍光入射面4が生体組織1
を覆う粘液2に接触しているか否かを判定する接触判定
手段25、および接触判定手段25による判定の結果を
報知する報知手段35を備えている。
【0048】光伝播プローブ9はガラス球部6とこのガ
ラス球部6に接続された後述するコア部とクラッド部と
を有する光ファイバ部8とからなる。
【0049】光ファイバ部8は、図6に示すように検出
光入射手段15を通して集光されたLD光を光ファイバ
部8の端面Tからガラス球部6まで伝播させるコア部8
A、光伝播プローブ9の蛍光入射面4から入射された蛍
光およびコア部8Aを通して入射されたLD光が蛍光入
射面4によって反射された反射LD光を端面Tまで伝播
する第1のクラッド部8B、および第1のクラッド部8
Bの周囲を覆う第2のクラッド部8Cとからなる。ま
た、端面Tの一部となるコア部8Aの端面は反射防止コ
ーティングが施されておらず、検出光入射手段15を通
して集光されたLD光の光量の一部は上記コア部8Aの
端面によって反射される。
【0050】上記蛍光スペクトル取得装置102は、さ
らに、検出光入射手段15と一部分を兼用し光伝播プロ
ーブ9に入射され光ファイバ部8の端面Tから射出され
た蛍光を分光測光手段10に入射させる蛍光伝播光学系
62、検出光入射手段15と一部分を兼用し光ファイバ
部8の端面Tの像を後述する受光領域41Sおよび受光
領域21S上に結像させるファイバ端面結像光学系6
5、および検出光入射手段15を通して第2の凸レンズ
によって集光され端面Tのコア部8Aによって反射され
たLD光の強度を検出するLD光強度検出手段41を備
えている。このファイバ端面結像光学系65は、第1の
凸レンズ75、ダイクロイックミラー74、バンドパス
フィルタ77、ハーフミラー71、および結像レンズ7
9からなり、光ファイバ部8の端面Tの像を後述する受
光領域41Sおよび受光領域21S上にに結像させる。
【0051】図7に示すように、LD光強度検出手段4
1は円形の受光領域41Sを有し、このLD光強度検出
手段41は、円形の受光領域41Sの周囲に配設された
輪帯状の受光領域21Sを有する反射光強度検出手段2
1と一体化されており、光ファイバ部8の端面Tの第1
のクラッド部8Bの像がファイバ端面結像光学系65を
通して反射光強度検出手段21の輪帯状の受光領域21
Sに結像され、光ファイバ部8の端面Tのコア部8Aの
像がファイバ端面結像光学系65を通してLD光強度検
出手段41の円形の受光領域41Sに結像される。
【0052】次に上記実施の形態における作用について
説明する。
【0053】光伝播プローブ9を生体内に挿入した後、
LD光源61を点灯させてこのLD光源61から射出さ
れたLD光を検出光入射手段15および光ファイバ部8
のコア部8Aを通してガラス球部6の蛍光入射面4に入
射させる。
【0054】蛍光入射面4によって反射されガラス球部
6および光ファイバ部8を通して光ファイバ部8の第1
のクラッド部8Bの端面から射出された反射LD光はフ
ァイバ端面結像光学系65を通して反射光強度検出手段
21上の輪帯状の受光領域21Sに入射され、入射され
た反射LD光の強度が反射光強度検出手段21によって
検出される。この反射光強度検出手段21によって検出
された反射LDモニタ光強度は接触判定手段25に出力
される。一方、検出光入射手段15を通して光ファイバ
部8のコア部8Aに入射されたLD光の端面Tのコア部
8Aにおける反射成分は上記ファイバ端面結像光学系6
5を通してLD光強度検出手段41の円形の受光領域4
1Sに入射され、入射されたLD光の強度がLD光強度
検出手段41によって検出される。このLD光強度検出
手段41によって検出されたLDモニタ光強度は接触判
定手段25に出力される。
【0055】上記接触判定手段25による反射LDモニ
タ光強度とLDモニタ光強度との相対強度に基づく「蛍
光入射面4が生体組織1に接触しているか否か」の判定
および「蛍光入射面4が生体組織1を覆う粘液2に接触
しているか否か」の判定は上記第1の実施の形態と同様
の手法により実施される。また、接触判定手段25の判
定結果に基づく報知手段35の動作、および接触判定手
段25の判定結果に基づく分光測光手段10による分光
測光についても上記第1の実施の形態と同様に実施され
る。
【0056】なお、図8に示すようにLD光源61から
射出されハーフミラー71で反射されたLD光を第3の
凸レンズ72で集光してLD光強度検出手段40に入射
させ、LD光強度検出手段40によって検出されたLD
モニタ光強度をAGC部80に出力し、AGC部80に
よってLD光源61から常に一定強度のLD光が射出さ
れるようにLD光源61を制御するようにしてもよい。
このようにLD光源61を制御することによってLD光
源61から出力されるLD光の強度を一定にすることが
でき、これにより円形の受光領域41Sに入射されLD
光強度検出手段41によって検出されるLDモニタ光強
度が一定値とすることができるので、LDモニタ光強度
が接触判定手段25に入力されなくてもこのLDモニタ
光強度の値を定数とすることにより接触判定手段25に
よる反射LDモニタ光強度とLDモニタ光強度との相対
強度に基づく上記判定を行なうことができ、LD光強度
検出手段41が不用となる。
【0057】また、図9に示すように、励起光と検出光
の光源を兼用せずに、検出光専用の光源として近赤外光
光源62を配設し、近赤外光光源62から射出された検
出光である波長750nmの近赤外光を、LD光源61
から射出された波長410nmのLD光を透過させて波
長750nmの近赤外光を反射させるダイクロイックミ
ラー81によって反射させて光伝播プローブ9中に導き
上記と同様の作用によって上記判定を行なうようにして
もよい。この場合、近赤外光を光伝播プローブ9に導く
ために、バンドパスフィルタ77を近赤外光とLD光と
を透過させ近赤外光の波長とLD光の波長との間の波長
を持つ光を遮断するバンドパスフィルタ77′に変更す
ると共に、ダイクロイックミラー74を、波長750n
mの近赤外光を反射させこの近赤外光の波長より短い波
長を持つ光を透過させるダイクロイックミラーと波長4
10nmのLD光を反射させこのLD光の波長より長い
波長を持つ光を透過させるダイクロイックミラーとが重
ねられたダイクロイックミラー74′に変更される。
【0058】上記のような構成とすることにより、上記
判定を行なうときには近赤外光光源62が点灯して上記
と同様に接触判定手段25による判定が行なわれ、「蛍
光入射面4が生体組織1に接触している」と判定された
場合にはLD光源61を点灯して分光測光手段10によ
る分光測光が上記と同様に実施される。
【0059】なお、上記各要素の動作のタイミング等は
上記図示しないコントローラによって制御される。
【0060】図10は、本発明の第3の実施の形態によ
る蛍光スペクトル取得装置103の概略構成を示すブロ
ック図である。以下、第1の実施の形態と同様の構成に
ついては同じ符号を使用し説明を一部省略する。
【0061】本発明の第3の実施の形態による蛍光スペ
クトル取得装置103は、LD光を射出するLD光源6
1、LD光源61からのLD光の照射により生体組織1
から発生した蛍光を入射させる蛍光入射面4を有する光
伝播プローブ5、蛍光入射面4を通して光伝播プローブ
5に入射された蛍光を分光測光して蛍光スペクトル強度
分布データを取得する分光測光手段10、光伝播プロー
ブ5中を通して蛍光入射面4にLD光を入射させる検出
光入射手段16、上記LD光の蛍光入射面4における反
射光である反射LD光の強度を検出する反射光強度検出
手段20、上記検出された反射LD光の上記LD光に対
する相対強度に基づいて、蛍光入射面が生体組織に接触
しているか否かを判定すると共に、蛍光入射面4が生体
組織1を覆う粘液2に接触しているか否かを判定する接
触判定手段25、接触判定手段25による判定の結果を
報知する報知手段35、およびLD光源61から射出さ
れ検出光入射手段16を通して集光され光ファイバ部7
の端面Tにおいて反射されたLD光の強度を検出するL
D光強度検出手段40を備えている。
【0062】なお、上記LD光源61から射出されるL
D光は紙面に平行な方向(図中矢印Y方向)に振動する
直線偏向となって射出されている。
【0063】上記蛍光スペクトル取得装置103は、さ
らに、検出光入射手段16と一部分を兼用し、生体組織
1から発生し光伝播プローブ5に入射されガラス球部6
と光ファイバ部7とを通してこの光ファイバ部7の端面
Tから射出された蛍光を分光測光手段10に入射させる
蛍光伝播光学系62、検出光入射手段16と光路の一部
分を兼用し、光伝播プローブ5中を伝播して蛍光入射面
4において反射されガラス球部6と光ファイバ部7とを
通してこの光ファイバ部7の端面Tから射出された反射
LD光を反射光強度検出手段20に入射させる反射検出
光伝播光学系66、および検出光入射手段16と光路の
一部分を兼用し、LD光源61から射出され検出光入射
手段16を通して集光され光ファイバ部7の端面Tにお
いて反射されたLD光をLD光強度検出手段40に入射
させるLDモニタ光伝播光学系67を備えている。な
お、光ファイバ部7の端面Tは反射防止コーティングが
施されていないので、上記検出光入射手段16を通して
伝播され集光されたLD光の光量の一部は端面Tによっ
て反射される。
【0064】検出光入射手段16は、紙面に平行な方向
(図中矢印Y方向)に振動する直線偏向の光としてLD
光源61から射出されたLD光を平行光にするコリメー
トレンズ70、上記平行光となったLD光を透過させる
と共に、後述するこのLD光の戻り光を反射させるハー
フミラー71、ハーフミラー71および偏向ビームスプ
リッタ83を透過したLD光を円偏向にする1/4波長
板82、上記円偏向となったLD光を反射させるダイク
ロイックミラー74、ダイクロイックミラー74によっ
て反射されたLD光を集光して光ファイバ部7の端面T
に入射させる第1の凸レンズ75を備えている。なお、
1/4波長板82は、上記Y方向に振動する直線偏向と
して伝播されているLD光を円偏向にする向きに配置さ
れている。
【0065】蛍光伝播光学系62は、ガラス球部6の蛍
光入射面4から入射され光ファイバ部7を通して端面T
から射出された蛍光を平行光にする上記第1の凸レンズ
75、および第1の凸レンズ75によって平行光とされ
ダイクロイックミラー74を透過した上記平行光を集光
させ分光測光手段10に入射させる第2の凸レンズ76
を備えている。
【0066】LDモニタ光伝播光学系67は、紙面に平
行な方向(図中矢印Y方向)に振動する直線偏向の光と
してLD光源61から射出され、検出光入射手段16を
通して伝播されて円偏向となっているLD光が光ファイ
バ部7の端面Tにおいて反射された反射成分(上記円偏
向の偏向面の回転方向と逆方向の円偏向となったLD
光)を、平行光にする第1の凸レンズ75、上記円偏向
となっている平行光を反射するダイクロイックミラー7
4、ダイクロイックミラー74で反射された光のうちL
D光が持つ波長近傍の成分のみを透過させるバンドパス
フィルタ77、バンドパスフィルタ77を通ったLD光
を円偏向から紙面に垂直な方向(図中X方向)に振動す
る直線偏向とする上記1/4波長板82、1/4波長板
82を通して紙面に垂直な方向に振動する直線偏向なっ
たLD光を反射させる偏向ビームスプリッタ83、偏向
ビームスプリッタ83で反射された上記LD光を集光さ
せLD光強度検出手段40に入射させる第3の凸レンズ
72を備えている。
【0067】反射検出光伝播光学系66は、紙面に平行
な方向(図中矢印Y方向)に振動する直線偏向の光とし
てLD光源61から射出され、検出光入射手段16を通
して円偏向となっているLD光が光ファイバ部7の端面
Tから光伝播プローブ5に入射し、光伝播プローブ5中
を伝播して蛍光入射面4で反射され光ファイバ部7の端
面Tから射出され、光伝播プローブ5中でランダム偏光
とされた反射LD光を平行光にして射出する上記第1の
凸レンズ75、上記ランダム偏光の平行光となった反射
LD光を反射するダイクロイックミラー74、ダイクロ
イックミラー74によって反射された上記反射LD光に
混入する上記反射LD光と異なる波長を持つ光を遮断す
るバンドパスフィルタ77、バンドパスフィルタ77を
透過した後、ランダム偏光のまま1/4波長板82およ
び偏向ビームスプリッタ83を透過した上記反射LD光
を反射する上記ハーフミラー71、およびハーフミラー
71によって反射された反射LD光を集光させる第4の
凸レンズ78を備えている。なお、上記反射LD光はラ
ンダム偏光となって伝播されるので1/4波長板82お
よび偏向ビームスプリッタ83を透過させても光量の減
少は少ない。
【0068】次に上記実施の形態における作用について
説明する。
【0069】光伝播プローブ5を生体内に挿入した後、
LD光源61を点灯させてこのLD光源61から射出さ
れたLD光を検出光入射手段16および光ファイバ部7
を通してガラス球部6の蛍光入射面4に入射させる。
【0070】光伝播プローブ5を通して蛍光入射面4に
入射され、この蛍光入射面4により反射されてガラス球
部6および光ファイバ部7を通して光ファイバ部7の端
面Tから射出された反射LD光は、反射検出光伝播光学
系66を通して反射光強度検出手段20に入射され検出
されて、この反射光強度検出手段20によって反射LD
モニタ光強度が取得される。この検出された反射LDモ
ニタ光強度は接触判定手段25に出力される。一方、L
D光源61から射出され検出光入射手段16を通して集
光され光ファイバ部7の端面Tによって反射されたLD
光は、LDモニタ光伝播光学系67を通して集光されL
D光強度検出手段40に入射され検出されてLDモニタ
光強度が取得される。この検出されたLDモニタ光強度
もLD光強度検出手段40から接触判定手段25に出力
される。上記反射LDモニタ光強度とLDモニタ光強度
とを入射した接触判定手段25は、上記反射LDモニタ
光強度のLDモニタ光強度に対する相対強度を求めこの
相対強度に基づいて、蛍光入射面4が生体組織1に接触
しているか否か、および蛍光入射面4が粘液2に接触し
ているか否かを判定する。
【0071】上記接触判定手段25による反射LDモニ
タ光強度とLDモニタ光強度との相対強度に基づく「蛍
光入射面4が生体組織1に接触しているか否か」の判定
および「蛍光入射面4が生体組織1を覆う粘液2に接触
しているか否か」の判定は上記第1の実施の形態と同様
の手法により実施される。また、接触判定手段25の判
定結果に基づく報知手段35の動作、および接触判定手
段25の判定結果に基づく分光測光手段10による分光
測光の開始についても上記第1の実施の形態と同様に実
施される。
【0072】上記各要素の動作のタイミング等は上記図
示しないコントローラによって制御される。
【0073】なお、上記接触判定手段を「蛍光入射面が
生体組織に接触しているか否か」の判定のみを行なうよ
うにしてもよい。
【0074】また、上記蛍光伝播光学系62中のダイク
ロイックミラー74と第2の凸レンズ76との間に、分
光測光手段10による分光測光対象する波長領域の光を
透過させ、この領域以外の波長を持つ光を遮断するバリ
アフィルタを設け、分光測光手段10の分光測光におけ
るノイズをさらに低減するようにしてもよい。
【0075】また、励起光および検出光は上記波長に限
らず、例えば励起光は生体組織1から蛍光を発生させる
波長を有するものであればよい。また、上記光学系の構
成も上記形態に限らず、上記実施の形態と同等の機能を
果たすように構成されていればどのような形態であって
もよい。例えば光源は、LD光源に限らずガスレーザや
水銀ランプ等を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による蛍光スペクト
ル取得装置のブロック図
【図2】ガラス球部が空気に接触している様子を示す図
【図3】ガラス球部が粘液に接触している様子を示す図
【図4】ガラス球部が生体組織に接触している様子を示
す図
【図5】本発明の第2の実施の形態による蛍光スペクト
ル取得装置のブロック図を示す図
【図6】光ファイバ部の端面の拡大図
【図7】一体化されたLD光強度検出手段と反射光強度
検出手段の受光領域を示す図
【図8】LD光源61をAGC制御してLD光の強度を
一定にする構成を示す図
【図9】励起光用光源と検出光用光源とそれぞれ独立さ
せて配置した構成を示す図
【図10】本発明の第3の実施の形態による蛍光スペク
トル取得装置のブロック図
【符号の説明】
1 生体組織 2 粘液 3 空気 4 蛍光入射面 5 光伝播プローブ 6 ガラス球部 7 光ファイバ部 10 分光測光手段 15 検出光入射手段 20 反射光強度検出手段 25 接触判定手段 30 光源強度制御手段 35 報知手段 40 LD光強度検出手段 61 LD光源 62 蛍光伝播光学系 63 LDモニタ光伝播光学系 64 反射検出光伝播光学系 101 蛍光スペクトル取得装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光の照射により生体組織から発生し
    た蛍光を光伝播プローブの蛍光入射面から入射させ、該
    蛍光入射面から入射された蛍光を分光測光して蛍光スペ
    クトル強度分布データを取得する蛍光スペクトル取得方
    法において、 前記光伝播プローブ中を通して前記蛍光入射面に検出光
    を入射させ、該検出光の該蛍光入射面における反射光の
    強度を検出し、該検出された反射光の前記検出光に対す
    る相対強度に基づいて前記蛍光入射面が前記生体組織に
    接触しているか否かを判定することを特徴とする蛍光ス
    ペクトル取得方法。
  2. 【請求項2】 励起光の照射により生体組織から発生し
    た蛍光を入射させる蛍光入射面を有する光伝播プローブ
    と、前記蛍光入射面を通して前記光伝播プローブに入射
    された蛍光を分光測光して蛍光スペクトル強度分布デー
    タを取得する分光測光手段とを備えた蛍光スペクトル取
    得装置において、 前記光伝播プローブ中を通して前記蛍光入射面に検出光
    を入射させる検出光入射手段と、該検出光の該蛍光入射
    面における反射光の強度を検出する反射光強度検出手段
    と、該検出された反射光の前記検出光に対する相対強度
    に基づいて、前記蛍光入射面が前記生体組織に接触して
    いるか否かを判定する接触判定手段とを備えたことを特
    徴とする蛍光スペクトル取得装置。
  3. 【請求項3】 前記接触判定手段が、さらに加えて前記
    蛍光入射面が前記生体組織を覆う粘液に接触しているか
    否かを判定可能なものであることを特徴とする請求項2
    記載の蛍光スペクトル取得装置。
  4. 【請求項4】 前記接触判定手段によって前記蛍光入射
    面が前記生体組織に接触していると判定されたときに、
    前記励起光の照射強度を前記蛍光を分光測光する際の所
    定の強度に制御する制御手段を備えたことを特徴とする
    請求項2または3記載の蛍光スペクトル取得装置。
  5. 【請求項5】 前記励起光が、前記検出光を兼用するも
    のであることを特徴とする請求項2から4のいずれか1
    項記載の蛍光スペクトル取得装置。
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