JP2003164107A - 回転駆動装置 - Google Patents

回転駆動装置

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JP2003164107A JP2001362941A JP2001362941A JP2003164107A JP 2003164107 A JP2003164107 A JP 2003164107A JP 2001362941 A JP2001362941 A JP 2001362941A JP 2001362941 A JP2001362941 A JP 2001362941A JP 2003164107 A JP2003164107 A JP 2003164107A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気動圧軸受手段の軸受間隙にコンタミネー
ションの侵入を防止することができる回転駆動装置を提
供する。 【解決手段】 駆動手段11は、軸受間隙4に連なる駆
動間隙10の空気に、ロータ7の回転に伴なって動圧を
発生させ、外部空間9から駆動間隙10を介して軸受間
隙4に、たとえば塵、埃および水滴などの微粒子を含む
コンタミネーションが侵入してしまうことを防ぐことが
できる。このようにしてモータ1全体をハウジングなど
で覆って回転駆動装置が大形化する不具合を防ぐととも
に、固定構成体と回転構成体とを非接触の構造として回
転への影響を与えることなく、しかも低騒音を実現し
て、軸受間隙4へのコンタミネーションの侵入を防止す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気動圧軸受手段
を用いて回転体を支持する回転駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動圧軸受を用いて回転体を支持する回転
駆動装置が、特開2001−178074号公報に示さ
れている。この回転駆動装置には、固定支持体と回転基
体との間の軸受間隙に潤滑油などの液体を潤滑流体とし
て介在させて回転基体を支持する動圧軸受手段が設けら
れている。潤滑流体として液体を用いる場合、この潤滑
流体が漏出してコンタミネーションとなり、回転駆動装
置外部を汚損してしまうことを防ぐために、潤滑流体が
軸受間隙から流出しないようにラビリンスシールなどの
シール手段を用いている。
【0003】潤滑流体の漏出防止構造を不要にするため
に、潤滑流体として空気を軸受間隙に介在させる空気動
圧軸受手段を用いることが考えられる。この種の従来の
技術として、空気動圧軸受手段を用いる回転駆動装置
が、たとえば特開平1−141220号公報に示されて
いる。この回転駆動装置は、ポリゴンミラーやディスク
等の回転体を回転駆動する装置であり、回転体を支持す
る回転軸をハウジングの支持筒部内に嵌入し、回転軸と
支持筒部との間の軸受間隙に介在させた空気に回転軸に
形成したスパイラルグルーブにより動圧を発生させ、回
転軸を支持筒部に回転自在に支持している。この公報に
は、回転体を駆動するモータのロータとステータとの間
に動圧軸受を形成する技術も記載されている。
【0004】さらに他の従来の技術として、空気動圧軸
受を用いる回転駆動装置が、たとえば特開平2−155
452号公報に示されている。この回転駆動装置は、マ
グネットを含む磁極部とコイルを含む励磁部とが対向す
る部分を、対向面間の軸受間隙に介在される空気の動圧
を発生させる空気動圧軸受手段として利用し、これによ
ってロータを支持している。この場合、対向面の少なく
とも一方を絶縁性樹脂のモールド体表面により構成する
技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の回転駆動装
置では、空気動圧軸受手段を用いることによって潤滑流
体に液体を用いる場合の上述した不具合を解消すること
が可能であるが、空気動圧軸受の場合、空気の圧縮性が
高いことから、軸受間隙を挟んで対向する対向面間の間
隔を極端に狭くする必要がある。このため、この軸受間
隙に埃などのコンタミネーションが侵入したり、水分が
付着してしまうと、各対向面が損傷したり、または起動
(回転)できなくなるなどの支障をきたすおそれがあ
る。
【0006】本発明の目的は、空気動圧軸受手段の軸受
間隙にコンタミネーションの侵入を防止することができ
る回転駆動装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、固定支持体と回転基体との間の軸受間隙に介在させ
た空気の動圧によって回転基体を固定支持体に対して回
転自在に支持する動圧軸受手段と、固定支持体に一体的
に設けられたステータおよび回転基体に一体的に設けら
れステータに対向する位置にロータマグネットが配置さ
れたロータを含む回転駆動手段とを備え、ステータを複
数のコイルを有すると共に少なくとも該コイルがモール
ド体により覆われている構成とし、ステータとロータと
により、モールド体の表面に関連して微小間隙を形成
し、当該微小間隙に相対するモールド体表面とロータ側
の面との一方もしくは両方に、当該微小間隙における空
気に動圧を発生させる動圧発生用溝を形成することを特
徴とする回転駆動装置である。
【0008】本発明に従えば、固定支持体に対する回転
基体の支持に空気動圧軸受手段を用いているので、液体
動圧軸受の場合のような潤滑流体の漏出防止構造が不要
であり、また潤滑流体が装置外部の各部を汚損すること
が回避される。加えて、空気動圧軸受手段とは別に、ス
テータのモールド体表面とロータとによって形成された
微小間隙の空気に動圧を発生させる手段を設けたので、
この空気動圧を利用して動圧軸受手段のコンタミネーシ
ョンに対する保護や、軸受動作のアシストが行える。
【0009】請求項2記載の本発明は、ロータとステー
タとの間の微小間隙が、軸受間隙から装置外部に至る経
路に位置し、微小間隙における動圧が軸受間隙と装置外
部との間のシール手段を構成することを特徴とする。
【0010】本発明に従えば、装置外部から軸受間隙に
至る経路であるロータとステータとの間の微小間隙にお
いてシール用動圧を発生させるため、軸受空間がシール
され、装置外部から侵入する塵、埃および水滴などの微
粒子を含むコンタミネーションに対して、これが軸受間
隙に侵入することを防ぐことができ、軸受間隙の損傷を
防止し、ロータが起動しないロック状態等を未然に防止
できる。
【0011】請求項3記載の本発明は、ステータを、ス
テータコアの複数のティースにコイルを巻回したステー
タ本体と、このステータ本体の少なくとも各ティースお
よび各コイルを覆うモールド体とから構成し、ロータの
円筒状ロータマグネットがこのステータのティースに対
して径方向に対向し、ステータとロータマグネットとの
間に前記微小間隙が形成されていることを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、ステータとロータとの間
の磁気駆動間隙が空気動圧を発生する微小間隙となり、
前述同様、軸受間隙に対するシール手段を構成すること
ができる。
【0013】請求項4記載の本発明は、請求項3記載の
回転駆動装置において、ステータのモールド体表面とこ
れに微小間隙を介して対向するロータマグネットとの一
方もしくは両方に形成される動圧発生用溝が、当該微小
間隙の空気を装置外部側に流動させるように作用するこ
とを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、装置外部から軸受間隙に
至る経路に設けた微小間隙の空気動圧がその空気を装置
外部側に流動させるように作用するので、装置外部から
装置内部に侵入しようとするコンタミネーション等に対
してこれを押し返すように機能し、確実なシール動作が
行われることになる。
【0015】請求項5記載の本発明は、ステータのモー
ルド体表面がロータのロータマグネットを除く部分で微
小間隙を介して軸方向に対向し、当該微小間隙に発生す
る動圧がロータに軸方向に作用することを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、ロータとステータとの間
の微小間隙に発生する動圧をロータに対し軸方向に作用
させることができるため、動圧軸受手段にて発生する軸
方向の荷重支持圧を微小間隙の動圧でアシストすること
が可能となる。特に微小間隙の動圧がロータに対する浮
上力を発生する場合には、ロータ回転起動時の浮上力を
アシストすることが実現し、低回転数でも回転基体を含
むロータを浮上しやすくしてやることが可能となり、回
転起動時の固定支持体と回転基体との接触時間を短縮す
ることができると同時に、これらの接触による損傷、摩
耗を小さく抑えることができる。
【0017】請求項6記載の本発明は、ステータが、複
数のコイルをロータの回転中心軸に直交する同一平面上
に周方向に配列すると共にこれらコイルをモールド体に
より覆って構成され、ロータの円盤状ロータマグネット
が、ステータに対し軸方向に対向していることを特徴と
する。
【0018】本発明に従えば、ステータとロータとが軸
方向に対向しているタイプにおいても、動圧軸受手段と
は別に微小間隙において空気動圧を発生させることが可
能であり、前述と同様の作用効果が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を
示すモータ1の断面図であり、回転軸線L1で左半分を
省略したものを示す。回転駆動装置であるモータ1は、
各種の電子機器に設けられ、その電子機器が備える回転
対象物を回転駆動する。具体的な一例を挙げると、モー
タ1は記録装置に設けられ、記録媒体ディスクを回転駆
動する。
【0020】モータ1は、動圧軸受手段5および回転駆
動手段11を含んで構成される。動圧軸受手段5は、固
定支持体である固定筒体2と回転基体である回転軸体3
とを有し、回転軸体3が固定筒体2内に収容されて両者
間に一対のラジアル側軸受間隙4aおよびスラスト側軸
受間隙4bが形成され、これに空気が介在されてその空
気の動圧により回転軸体3がその軸線と一致するモータ
1の回転軸線L1まわりに回転自在に支持される。回転
駆動手段11は、固定筒体2に一体的に設けられたステ
ータ7と回転軸体3に一体に設けられたロータ8とを有
し、ステータ7とロータ8のロータマグネット28との
相互磁気作用によってロータ7が回転軸線L1まわりに
回転駆動される。
【0021】モータ1は、筒部12が形成されるベース
プレート13を有し、この筒部12の内周に固定筒体2
が嵌まり込んで固定される。内部空間が軸線方向両方に
開放した略円筒状の固定筒体2には、その下端開口を閉
塞するようスラスト板14が固定され、これにより固定
筒体2の内部空間は上方にのみ開口される。
【0022】回転軸体3は、その上端部分の小径部24
を除くほぼ全体が固定筒体2内に同軸となる状態で挿入
され、固定筒体2の内周面と回転軸体3の外周面との間
に、上下一対の円筒状ラジアル側軸受間隙4aが形成さ
れている。この一対のラジアル側軸受間隙4aに相対す
る回転軸体3の下端部には、半径方向外方に突出するフ
ランジ15が形成され、このフランジ15が、固定筒体
2の軸線方向一端部に半径方向外方に凹むように形成さ
れた嵌合溝16に嵌まり込み、嵌合溝16とスラスト板
14とによって囲まれた空間に配置される。回転軸体3
はそのフランジ15の存在により固定筒体2に対して抜
止めされる。フランジ15の下面とスラスト板14の上
面との間にはスラスト側軸受間隙4bが形成される。
【0023】固定筒体2のラジアル側軸受間隙4aに臨
む内周部18および回転軸体3のラジアル側軸受間隙4
aに臨む外周部19は、固定筒体2に対する回転軸体3
の回転に伴なってラジアル側軸受間隙4aの空気に動圧
を協働して発生させることができる形状に形成され、こ
れにより一対のラジアル空気動圧軸受部が構成される。
この動圧を発生させることができる形状は、たとえば固
定筒体2の内周部18および回転軸体3の外周部19の
少なくともいずれか一方に、ヘリングボーン状の溝ある
いはスパイラル形状の溝などを形成することにより得ら
れる。
【0024】また、フランジ3のスラスト側軸受間隙4
bに臨む下面およびこれに対向するスラスト板14のス
ラスト側軸受間隙4bに臨む上面は、固定軸体2に対す
る回転軸体3の回転に伴ってスラスト側軸受間隙4bの
空気に動圧を協働して発生させることができる形状に形
成され、これによりスラスト空気動圧軸受部が構成され
る。この動圧を発生させることができる形状は、上述と
同様、フランジ3の下面およびスラスト板14の上面の
少なくともいずれか一方に、ヘリングボーン状の溝ある
いはスパイラル形状の溝などを形成することにより得ら
れる。
【0025】図2は、図1の切断面線S2−S2から見
た断面図である。回転駆動手段11の一部を構成するス
テータ7は、ベースプレート13の筒部12に外嵌され
て固定される。ステータ7は、ステータ本体20とこの
ステータ本体20の内周部を除くほぼ全体を覆ったモー
ルド体21とを有する。ステータ本体20は、筒部12
に外嵌して固定される環状基部22と、この環状基部2
2から半径方向外方に放射状に突出し周方向に等間隔に
配列された複数のティース23からなるステータコアを
有し、各ティース23にそれぞれステータコイル24が
巻回されている。モールド体21の円筒状外周面の外径
は、各ティース23の外周部外周面を僅かに覆う寸法つ
まり後述するロータマグネット28との間で相互磁気作
用を行うに支障のない寸法に設定されている。
【0026】駆動手段11のロータ8は、回転軸体3の
固定筒体2から突出する小径部24に固着されたロータ
ハブ27とロータハブ27の略円筒状周壁部29の内周
面に装着された円筒状ロータマグネット28とを有す
る。ロータハブ27は、周壁部29が軸線方向一端部で
端壁部30によって塞がれる有底短筒状に形成され、周
壁部29の端壁部30との反対側の端部に径方向外方へ
膨出した鍔部32が設けられ、図外の記録ディスクがそ
の中心孔を周壁部29に嵌挿させた状態で鍔部32上に
載置されて固定される。ロータマグネット28は、周方
向に交互に異なる磁極を複数形成して構成されており、
ロータハブ27の周壁部29の内側に接着剤等を用いて
固定され、ステータ7の各ティース23の外周面に半径
方向外方から対向している。
【0027】ロータ8は、ステータ7をその上方および
半径方向外方から覆う形態をとり、特にロータマグネッ
ト28がステータ7の外周面を形成するモールド体21
の外周面と周方向全周にわたってラジアル微小間隙であ
る駆動部間隙10を介して対向する。上述した動圧軸受
手段5の各軸受間隙4a,4bは、ロータハブ27の端
壁部30と固定筒体2との間の隙間を通りモールド体2
1とロータマグネット28との間の駆動部間隙10を経
てモータ外の外部空間9に開放されている。
【0028】図3は、ステータ7におけるモールド体2
1の外周面25の一部を展開して示したものであり、こ
の外周面25には、ステータ7とロータマグネット28
との相対回転時に駆動部間隙10の空気に動圧を発生さ
せる動圧発生用溝36が形成されている。この動圧発生
用溝36は互いに反対方向に傾斜した一対のスパイラル
状溝を複数個周方向に等間隔に配列して構成され、ロー
タ8の回転時には、軸受間隙4a,4bと外部空間9と
を連ねる空間の一部領域である軸受部間隙10の空気に
モールド体21とロータマグネット28との対向面の軸
方向中央部分が最も圧力が高くなるような動圧が発生
し、軸受間隙4a,4bを外部空間9に対してシールす
る。
【0029】駆動部間隙10の空気に動圧を発生させる
ための溝形状は、一対のスパイラル状溝36に限定され
ることはなく、ヘリングボーン状溝であってもよく、駆
動部間隙10の空気を外部空間9側に移動させるスパイ
ラル状溝やアンバランスなヘリングボーン状溝であって
もよい。また溝に限らず凹所を形成してもよいし、テー
パランドを形成して駆動部間隙10の間隔を回転方向に
変化させるようにしてもよい。さらには、この種動圧発
生用溝36は、モールド体21の外周面25のみに形成
する場合に限らず、ロータマグネット28の内周面に設
けることも可能である。例えばロータマグネット28の
表面に非磁性かつ非導電性の塗布膜を形成し、この塗布
膜を加工して溝形成するようにしてもよいし、ロータマ
グネット28の少なくとも内周面に表面塗布剤を付着さ
せて凸部を設けることにより動圧発生用溝を形成するこ
ともできる。
【0030】本実施の形態のモータ1によれば、ロータ
8を回転支持する軸受手段として空気を介在させた動圧
軸受手段5を用いているので、潤滑流体を用いた動圧軸
受の場合のような潤滑流体の漏出防止構造が不要であ
り、また潤滑流体がモータ1の各部を汚損する心配がな
い。また、動圧軸受手段5で支持される回転軸体3の回
転時に、動圧軸受手段5の軸受間隙4a,4bに連なる
駆動部間隙10において、この駆動部間隙10の空気の
圧力を高くして軸受間隙4a,4bと外部空間9との間
を実質上封止することができるため、外部空間9から駆
動部間隙10を介して軸受間隙4a,4bに塵、埃およ
び水滴などの微粒子を含むコンタミネーションが侵入し
ようとしてもこれを確実に阻止することができる。
【0031】なお、上記実施の形態では、駆動部間隙1
0における動圧を駆動部間隙10における軸方向中央部
で圧力が高くなるように設定したが、これに限らず、駆
動部間隙10の空気を外部空間9に押し出す方向の動圧
を発生するようにしてもよく、外部空間9から軸受空間
4a,4bへのコンタミネーションの侵入を確実に防止
することが可能である。
【0032】ここで、上記実施の形態におけるモータ1
を横置き状態つまりモータ1の回転軸線L1がほぼ水平
になった状態で使用する場合、ラジアル方向に重力がか
かった状態となり、モータ停止時にはラジアル軸受間隙
4aを形成する回転軸体3の外周面と固定筒体2の内周
面との一部が接触することになるが、モータ回転時にス
テータ7とロータマグネット28との間の駆動部間隙1
0の空気に動圧を発生させることができるため、この動
圧により重力に抗したラジアル方向の浮上力を得ること
が可能となり、モータ起動時のラジアル方向の浮上力を
アシストし、ラジアル軸受間隙4aにおける金属同士の
接触時間を短縮でき、金属接触による損傷や摩耗を小さ
くできることになる。
【0033】図4は、本発明の他の実施の形態を示すモ
ータ1aの断面図である。本実施の形態のモータ1aは
図1〜図3に示す実施の形態のモータ1と類似してお
り、異なる構成について説明し、同様の構成については
同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】図4に示すモータ1aでは、固定筒体2の
内周面と回転軸体3の外周面とで形成する一対のラジア
ル側軸受間隙に4aにおいてこれに対向する一方もしく
は両方の周面に動圧発生用溝を形成することにより一対
のラジアル空気動圧軸受部が構成されると共に、固定筒
体2の上端面とロータハブ27の端板30における内周
部下面とで形成されたスラスト側軸受間隙4bにおいて
これに対向する一方もしくは両方の面に動圧発生用溝を
形成することによりスラスト動圧軸受部が構成され、こ
れらにより動圧軸受手段5が形成されている。回転軸体
3の端部に設けられたフランジ15は抜け止めとして機
能する。
【0035】ベースプレート13の筒部12に外嵌固定
されたステータ7は、ステータ本体20とこのステータ
本体20の内周部を除くほぼ全体を覆った環状モールド
体21aとを有し、この実施の形態では、モールド体2
1aがロータハブ27の端板30側に膨出するようその
高さを高くして構成されており、モールド体21aの上
面40と端板30の下面41との間にスラスト微小間隙
10aが環状に形成されている。この微小間隙10aを
形成するモールド体21aの上面40には、図5に示す
ような複数のスパイラル状溝を周方向に配列してなる動
圧発生用溝43が形成されている。
【0036】この動圧発生用溝43は、スラスト微小間
隙10aの空気にロータ8の回転に伴なって、協働して
動圧を発生させることができる形状であれば上記形状に
限定されることはなく、たとえばスラスト微小間隙10
aに対向するモールド体21aの上面40およびロータ
ハブ27の端板30の下面41の少なくともいずれか一
方に、渦巻き状の溝、変形方向外方になるにつれて周方
向に傾斜する線状の溝、ヘリングボーン状の溝および環
状溝などを形成するようにしてもよいし、また溝に限ら
ず凹所を形成してもよいし、またテーパランド、スラス
ト微小間隙10aの対向面の少なくともいずれか一方が
回転軸線L1に垂直な面に対して傾斜するようにして、
微小間隙10aの軸線方向の間隔が周方向に変化するよ
うにしてもよい。また突起を形成することによって動圧
を発生させることができる形状にしてもよい。
【0037】このような本実施の形態のモータ1aにお
いては、ステータ7のコイルを励磁してロータ8を回転
駆動させると、ロータ8を含む回転体のラジアル荷重が
一対のラジアル動圧軸受により支持され、スラスト荷重
がスラスト動圧軸受により支持される。この回転動作
時、ステータ7のモールド体21aの上面40とロータ
ハブ27の端板30の下面41との間のスラスト微小間
隙10aにおいては、その空気に動圧発生用溝43の作
用により動圧が発生し、圧力が高まる。このスラスト微
小間隙10aは軸受間隙4a,4bからモータ外部へ至
る経路の途中に存在することから、微小間隙4a,4b
とモータ外部との間をシールし、外部からのコンタミネ
ーションが微小間隙4a,4bに侵入することを確実に
阻止することが可能となる。
【0038】また、上記スラスト微小間隙10aに作用
する動圧は、回転軸線L1を鉛直に配置して用いられる
モータ1aにおいて、ロータ8をステータ7に対して浮
上させる方向に動圧を発生させることができる。これに
よって、ロータ8に対する浮上力をアシストしてやるこ
とができ、モータ1aの起動時における低回転数でもロ
ータ8が浮上し易くなり、換言すればスラスト軸受間隙
4bにおける軸受面同士の接触時間を短縮することが可
能で、金属接触による損傷、摩耗を極端に小さくするこ
とができる。
【0039】なお、本実施の形態において、図1〜図3
のモータ1と同様に、ロータマグネット28とこれにラ
ジアル方向に対向するステータ7のモールド体21aの
外周面とで形成する駆動部間隙10において、その対向
面の一方もしくは両方に動圧発生用溝10を形成して駆
動部間隙10の空気に動圧を発生させる構成を併用して
もよい。
【0040】上述の各実施の形態は、本発明の例示に過
ぎず、本発明の範囲内で構成を変更することができる。
たとえば固定される軸に筒体が回転自在に外嵌され、こ
の筒体を駆動手段によって回転駆動するモータに実施す
るようにしてもよい。
【0041】また、上記では、ステータ7とロータマグ
ネット28とがラジアル方向に対向するラジアルギャッ
プ型モータに適用した場合の例であるが、これに限ら
ず、ステータとロータマグネットとが軸方向に対向する
アキシャルギャップタイプのモータにも本発明を適用す
ることができる。すなわち、固定部材に対してロータを
その中心部において空気動圧軸受手段により回転自在に
支持し、ステータを、空気動圧軸受手段の周方向外側で
あってロータの回転中心軸に直交する同一平面上に周方
向に配列された複数のコイルと、これらコイルを覆った
モールド体とにより構成し、ロータに設けた円盤状ロー
タマグネットをステータに軸方向に対向するよう配置す
る。そして、モールド体とロータマグネットとの対向面
の少なくとも一方にこの対向面の間隙の空気に動圧を発
生させる動圧発生用溝を形成する。こうすることによ
り、ロータを回転駆動した際に、空気動圧軸受手段の軸
受間隙からモータ外部に至る経路の途中において動圧を
発生させることが可能になり、外部からのコンタミネー
ションが軸受間隙に侵入することを防止できる。
【0042】さらに、上記したアキシャルギャップ型モ
ータにおいて、ロータの一部にモールドされたステータ
の外周面に微小間隙を介して対向する周壁を設け、この
周壁内周面とステータの外周面との一方もしくは両方に
動圧発生用溝を形成する構成を追加してもよい。
【0043】このように、ラジアルギャップ型モータや
アキシャルギャップ型モータにおいて、ステータをモー
ルド成形した上で、このステータのモールド体表面とラ
ジアル方向および/またはアキシャル方向に微小間隙を
介してロータに対向させ、これら対向面の一方もしくは
両方に動圧発生用溝を形成するようにしてもよい。
【0044】なお、本発明は、上述したように、ラジア
ルギャップ型モータおよびアキシャルギャップ型モータ
において実施することができるだけでなく、ラジアルギ
ャップ型モータとアキシャルギャップ型モータとを併用
した回転駆動装置、すなわちラジアルギャップ型モータ
におけるステータおよびロータマグネットと、アキシャ
ルギャップ型モータにおけるステータおよびロータマグ
ネットとを有する回転駆動装置においても、同様に実施
することができ、前記した作用効果を得ることができる
ものである。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、固定支
持体に対する回転基体の支持に空気動圧軸受手段を用い
ているので、液体動圧軸受の場合のような潤滑流体の漏
出防止構造が不要であり、また潤滑流体が装置外部の各
部を汚損することが回避される。加えて、空気動圧軸受
手段とは別に、ステータのモールド体表面とロータとに
よって形成された微小間隙の空気に動圧を発生させる手
段を設けたので、この空気動圧を利用して動圧軸受手段
のコンタミネーションに対する保護や、軸受動作のアシ
ストが行える。
【0046】請求項2記載の本発明によれば、装置外部
から軸受間隙に至る経路であるロータとステータとの間
の微小間隙においてシール用動圧を発生させるため、軸
受空間がシールされ、装置外部から侵入する塵、埃およ
び水滴などの微粒子を含むコンタミネーションに対し
て、これが軸受間隙に侵入することを防ぐことができ、
軸受間隙の損傷を防止し、ロータが起動しないロック状
態等を未然に防止できる。
【0047】請求項3記載の本発明によれば、ステータ
とロータとの間の磁気駆動間隙が空気動圧を発生する微
小間隙となり、軸受間隙に対するシール手段を構成する
ことができ、特に請求項4記載の場合、装置外部から軸
受間隙に至る経路に設けた微小間隙の空気動圧がその空
気を装置外部側に流動させるように作用するので、装置
外部から装置内部に侵入しようとするコンタミネーショ
ン等に対してこれを押し返すように機能し、確実なシー
ル動作を行わせることができる。
【0048】請求項5記載の本発明によれば、ロータと
ステータとの間の微小間隙に発生する動圧をロータに対
し軸方向に作用させることができるため、動圧軸受手段
にて発生する軸方向の荷重支持圧を微小間隙の動圧でア
シストすることが可能になり、特に微小間隙の動圧がロ
ータに対する浮上力を発生する場合には、ロータ回転起
動時の浮上力をアシストすることが実現し、低回転数で
も回転基体を含むロータを浮上しやすくしてやることが
可能となり、回転起動時の固定支持体と回転基体との接
触時間を短縮することができると同時に、これらの接触
による損傷、摩耗を小さく抑えることができる。
【0049】請求項6記載の本発明によれば、ステータ
とロータとが軸方向に対向しているタイプにおいても、
動圧軸受手段とは別に微小間隙において空気動圧を発生
させることを可能とし、前述と同様の作用効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のモータを示す断面図で
ある。
【図2】図1の切断面線S2−S2から見た平面図であ
る。
【図3】ステータのモールド体の外周面を展開した正面
図である。
【図4】本発明の実施の他の形態のモータを示す断面図
である。
【図5】ステータのモールド体の一部平面図である。
【符号の説明】
1,1a モータ 2 固定筒体 3 回転軸体 4a ラジアル軸受間隙 4b スラスト軸受間隙 5 空気動圧軸受手段 7 ステータ 8 ロータ 9 外部空間 10 駆動部間隙 10a 微小間隙 11 回転駆動手段 20 ステータ本体 21,21a モールド体 27 ロータハブ 28 ロータマグネット 36,43 動圧発生用溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 5/16 H02K 5/16 Z Fターム(参考) 3J016 AA01 BB22 BB24 5H604 BB01 BB10 BB15 CC01 CC05 CC16 DB01 PE06 5H605 AA02 AA17 BB05 BB19 CC03 CC04 DD05 EB03 EB06 EB17 5H607 AA05 AA06 BB01 BB07 BB14 BB17 CC01 DD16 GG03 GG09 GG14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定支持体と回転基体との間の軸受間隙
    に介在させた空気の動圧によって回転基体を固定支持体
    に対して回転自在に支持する動圧軸受手段と、固定支持
    体に一体的に設けられたステータおよび回転基体に一体
    的に設けられ前記ステータに対向する位置にロータマグ
    ネットが配置されたロータを含む回転駆動手段とを備
    え、 ステータは複数のコイルを有すると共に少なくとも該コ
    イルがモールド体により覆われている構成であり、ステ
    ータとロータとは、前記モールド体の表面に関連して微
    小間隙を形成し、当該微小間隙に相対するモールド体表
    面とロータ側の面との一方もしくは両方に、当該微小間
    隙における空気に動圧を発生させる動圧発生用溝が形成
    されていることを特徴とする回転駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記微小間隙は、前記軸受間隙から装置
    外部に至る経路に位置し、前記微小間隙における動圧が
    前記軸受間隙と装置外部との間のシール手段を構成する
    請求項1記載の回転駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記ステータは、ステータコアの複数の
    ティースにコイルを巻回したステータ本体と、このステ
    ータ本体の少なくとも各ティースおよび各コイルを覆う
    モールド体とからなり、ロータの円筒状ロータマグネッ
    トはこのステータのティースに対して径方向に対向し、
    前記微小間隙は、前記ステータとロータマグネットとの
    間に形成されている請求項1または2記載の回転駆動装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ステータのモールド体表面とこれに
    前記微小間隙を介して対向するロータマグネットとの一
    方もしくは両方に形成される動圧発生用溝は、当該微小
    間隙の空気を装置外部側に流動させるように作用する請
    求項3記載の回転駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記ステータのモールド体表面は前記ロ
    ータのロータマグネットを除く部分で前記微小間隙を介
    して軸方向に対向し、当該微小間隙に発生する動圧が前
    記ロータに軸方向に作用する請求項1または2記載の回
    転駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記ステータは、複数のコイルをロータ
    の回転中心軸に直交する同一平面上に周方向に配列する
    と共にこれらコイルをモールド体により覆って構成さ
    れ、ロータの円盤状ロータマグネットは、前記ステータ
    に対し軸方向に対向している請求項1または2記載の回
    転駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007318962A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Jtekt Corp 回転機
CN104734418A (zh) * 2013-12-18 2015-06-24 山洋电气株式会社 防水型轴流风扇

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