JP2003164091A - 回転電機の巻線及び回転電機 - Google Patents
回転電機の巻線及び回転電機Info
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- JP2003164091A JP2003164091A JP2001359146A JP2001359146A JP2003164091A JP 2003164091 A JP2003164091 A JP 2003164091A JP 2001359146 A JP2001359146 A JP 2001359146A JP 2001359146 A JP2001359146 A JP 2001359146A JP 2003164091 A JP2003164091 A JP 2003164091A
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- resistance corona
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高周波成分を含んだ急峻な電圧変化を有する駆
動電圧波形の電流により、低抵抗コロナシールド層を焼
損する恐れがある。 【解決手段】鉄心スロットと反対側の低抵抗コロナシー
ルド層11に接地導電層13を設け、この接地導電層1
3に急峻な電圧変化による電流を分散して流すことによ
り、低抵抗コロナシールド層11の焼損を防止すること
ができる。
動電圧波形の電流により、低抵抗コロナシールド層を焼
損する恐れがある。 【解決手段】鉄心スロットと反対側の低抵抗コロナシー
ルド層11に接地導電層13を設け、この接地導電層1
3に急峻な電圧変化による電流を分散して流すことによ
り、低抵抗コロナシールド層11の焼損を防止すること
ができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧で駆動され
る回転電機の高圧コイル構造に係わり、特に高周波成分
を有する電圧で駆動される回転電機の巻線構造に関す
る。
る回転電機の高圧コイル構造に係わり、特に高周波成分
を有する電圧で駆動される回転電機の巻線構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電動機或いは発電機などの回転電機のコ
イル(高電圧が加わるので本明細書中では高圧コイルと
も記載)は、図12に示されるように鉄心1のスロット
2内に収納される。接地電位である鉄心内に収納される
ため、高電圧で駆動される回転電機においては、コイル
導体3と鉄心間に高電圧が加わることになり、この部分
に空隙などの欠陥が存在すると部分放電を生じ、絶縁劣
化を生じさせることになる。
イル(高電圧が加わるので本明細書中では高圧コイルと
も記載)は、図12に示されるように鉄心1のスロット
2内に収納される。接地電位である鉄心内に収納される
ため、高電圧で駆動される回転電機においては、コイル
導体3と鉄心間に高電圧が加わることになり、この部分
に空隙などの欠陥が存在すると部分放電を生じ、絶縁劣
化を生じさせることになる。
【0003】そのため対地絶縁層4は、マイカなど部分
放電に対して劣化されにくい材料を用いて、且つ極力欠
陥を生じないように工夫されて製絶縁層作される。それ
と共に、鉄心と絶縁層との間に生じる空隙での放電を抑
制するため、スロット内に装填される部分とスロット部
分より若干延長された部分には図12に示されるように
低抵抗コロナシールド層5が設けられる。
放電に対して劣化されにくい材料を用いて、且つ極力欠
陥を生じないように工夫されて製絶縁層作される。それ
と共に、鉄心と絶縁層との間に生じる空隙での放電を抑
制するため、スロット内に装填される部分とスロット部
分より若干延長された部分には図12に示されるように
低抵抗コロナシールド層5が設けられる。
【0004】この低抵抗コロナシールド層5の抵抗値
は、例えば特開平10−174334号公報に記載され
ているように102〜104Ω−cmの抵抗値の程度に選
ばれる。つまり、低抵抗コロナシールド層5は鉄心と同
電位になるように抵抗値を調整している。
は、例えば特開平10−174334号公報に記載され
ているように102〜104Ω−cmの抵抗値の程度に選
ばれる。つまり、低抵抗コロナシールド層5は鉄心と同
電位になるように抵抗値を調整している。
【0005】更に、低抵抗コロナシールド層5の先端に
は、この部分で電界が集中し、やはり部分放電の発生か
ら絶縁劣化に進行するのを抑制する目的で、高抵抗コロ
ナシールド層6が設けられる場合がある。
は、この部分で電界が集中し、やはり部分放電の発生か
ら絶縁劣化に進行するのを抑制する目的で、高抵抗コロ
ナシールド層6が設けられる場合がある。
【0006】近年、回転制御等を効率的且つ円滑に行う
などの要求から、インバータで駆動される回転電機が増
加してきている。このインバータで駆動される回転電機
に加えられる電圧波形の1例を模式的に図13に示す。
などの要求から、インバータで駆動される回転電機が増
加してきている。このインバータで駆動される回転電機
に加えられる電圧波形の1例を模式的に図13に示す。
【0007】この波形は、インバータの制御方式或いは
インバータから回転電機までの配線の状況等により、異
なったものとなるが、部分放電を抑制するために設ける
前述のコロナシールド技術の観点からすると、図14に
図13の一部を拡大して示すように、従来の正弦波に比
較し、極めて早い電圧変化成分を有しているのが特徴で
ある。
インバータから回転電機までの配線の状況等により、異
なったものとなるが、部分放電を抑制するために設ける
前述のコロナシールド技術の観点からすると、図14に
図13の一部を拡大して示すように、従来の正弦波に比
較し、極めて早い電圧変化成分を有しているのが特徴で
ある。
【0008】図15は、高圧コイルの対地絶縁層及び前
述の低抵抗コロナシールド部分を電気的な等価回路で示
したものである。図において、Caは、コイル導体3と
低抵抗コロナシールド層5との間における単位長さ当た
りの静電容量を、Cbは、低抵抗コロナシールド層5と
例えば鉄心1との間における接地電位に対する単位長さ
当たりの静電容量を、それぞれ示している。また、Rc
は単位長さ当たりの低抵抗コロナシールド層の抵抗値で
ある。
述の低抵抗コロナシールド部分を電気的な等価回路で示
したものである。図において、Caは、コイル導体3と
低抵抗コロナシールド層5との間における単位長さ当た
りの静電容量を、Cbは、低抵抗コロナシールド層5と
例えば鉄心1との間における接地電位に対する単位長さ
当たりの静電容量を、それぞれ示している。また、Rc
は単位長さ当たりの低抵抗コロナシールド層の抵抗値で
ある。
【0009】図において、Cbを介さずに直接接地され
ている部分は、低抵抗コロナシールド層5と鉄心1との
間が電気的に接している部分を示している。このような
等価回路で表される高圧コイルに電圧が課電されると、
鉄心に囲まれたスロット内では単位長さ当たり大略(C
a・Cb/(Ca+Cb))・dV/dtなる充電電流
が流れ、Cbに電荷が蓄積され、低抵抗コロナシールド
部の電位が上昇しようとする。Cbの電位が上昇する
と、この電位によって低抵抗コロナシールド層にも電流
が流れ、Cbの蓄積電荷が放電することになる。
ている部分は、低抵抗コロナシールド層5と鉄心1との
間が電気的に接している部分を示している。このような
等価回路で表される高圧コイルに電圧が課電されると、
鉄心に囲まれたスロット内では単位長さ当たり大略(C
a・Cb/(Ca+Cb))・dV/dtなる充電電流
が流れ、Cbに電荷が蓄積され、低抵抗コロナシールド
部の電位が上昇しようとする。Cbの電位が上昇する
と、この電位によって低抵抗コロナシールド層にも電流
が流れ、Cbの蓄積電荷が放電することになる。
【0010】従来の正弦波電圧が課電された場合には、
電圧変化dV/dtが極めて小さいため、Cbに電荷が
蓄積されるよりも低抵抗コロナシールド層を通じて放電
される方が大きいため、低抵抗コロナシールド層の電位
の上昇は認められなかった。また、dV/dtが小さい
ことに起因して、低抵抗コロナシールドに流れる電流も
小さいため、低抵抗コロナシールド層で発熱する等の問
題も無かった。
電圧変化dV/dtが極めて小さいため、Cbに電荷が
蓄積されるよりも低抵抗コロナシールド層を通じて放電
される方が大きいため、低抵抗コロナシールド層の電位
の上昇は認められなかった。また、dV/dtが小さい
ことに起因して、低抵抗コロナシールドに流れる電流も
小さいため、低抵抗コロナシールド層で発熱する等の問
題も無かった。
【0011】しかしながら、図13,14に示すような
急峻な変化の電圧が課電されるとdV/dtが大きいこ
とから、大きな充電電流が流れCbの電位も上昇するよ
うになり、これに伴って図15の抵抗Rc部分にも極め
て短い時間ではあるが大きな電流が流れるため、その部
分で発生する損失も上昇することになる。
急峻な変化の電圧が課電されるとdV/dtが大きいこ
とから、大きな充電電流が流れCbの電位も上昇するよ
うになり、これに伴って図15の抵抗Rc部分にも極め
て短い時間ではあるが大きな電流が流れるため、その部
分で発生する損失も上昇することになる。
【0012】特に図15のように、鉄心との接地個所
(Cbを介さず直接、接地されている部分)が少ない場
合、図に示すように一部の接触個所Aに電流が集中して
流れるようになる。これが極端になると、一部分での損
失が過大となり、局所的な温度上昇から低抵抗コロナシ
ールド層5の焼損に至ることも懸念される。
(Cbを介さず直接、接地されている部分)が少ない場
合、図に示すように一部の接触個所Aに電流が集中して
流れるようになる。これが極端になると、一部分での損
失が過大となり、局所的な温度上昇から低抵抗コロナシ
ールド層5の焼損に至ることも懸念される。
【0013】図15において、iaは、急峻な電圧変化
部分において、低抵抗コロナシールド層5に流れる電流
を、ibは急峻な電圧変化によって、Cbに貯えられた
電荷の放電電流を示している。
部分において、低抵抗コロナシールド層5に流れる電流
を、ibは急峻な電圧変化によって、Cbに貯えられた
電荷の放電電流を示している。
【0014】このような場合、低抵抗コロナシールド層
の抵抗値を下げれば、電圧の誘起と損失の上昇を抑制す
ることが出来るが、そのような方法を取ると磁束と鎖交
して発生する渦電流損が増加してしまうため得策では無
かった。このように従来技術の低抵抗シールド構造で
は、急峻な電圧変化を有する駆動電圧波形に対して、有
効に作用しない懸念があった。
の抵抗値を下げれば、電圧の誘起と損失の上昇を抑制す
ることが出来るが、そのような方法を取ると磁束と鎖交
して発生する渦電流損が増加してしまうため得策では無
かった。このように従来技術の低抵抗シールド構造で
は、急峻な電圧変化を有する駆動電圧波形に対して、有
効に作用しない懸念があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、急峻
な電圧変化を有する駆動電圧波形に対して、低抵抗コロ
ナシールド層の焼損を防止した回転電機の巻線を提供す
ることにある。
な電圧変化を有する駆動電圧波形に対して、低抵抗コロ
ナシールド層の焼損を防止した回転電機の巻線を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明では、鉄心スロットと反対側の低抵抗
コロナシールド層に低抵抗コロナシールド層の長手方向
に沿って接地導電層を設け、急峻な電圧変化による電流
を分散して接地導電層に流すことにより、低抵抗コロナ
シールド層の焼損を防止することにある。
るために、本発明では、鉄心スロットと反対側の低抵抗
コロナシールド層に低抵抗コロナシールド層の長手方向
に沿って接地導電層を設け、急峻な電圧変化による電流
を分散して接地導電層に流すことにより、低抵抗コロナ
シールド層の焼損を防止することにある。
【0017】
【発明の実施の形態】即ち、前述の構造にすると、低抵
抗コロナシールドテープ軸方向に連続した導電層(望ま
しくはこれを接地する)の抵抗は小さいため、この部分
の電位の上昇は実際上無視できる程小さく、且つそれ以
外の部分もこの導電層から大幅に離れた部分が無いこと
になる。
抗コロナシールドテープ軸方向に連続した導電層(望ま
しくはこれを接地する)の抵抗は小さいため、この部分
の電位の上昇は実際上無視できる程小さく、且つそれ以
外の部分もこの導電層から大幅に離れた部分が無いこと
になる。
【0018】そのため、図14のような急峻な電圧成分
が侵入しても大幅に電位が上昇するのを抑えることが出
来、且つ静電容量の充電電流が低抵抗シールド層に流れ
ることによる発生損失も低減できる。
が侵入しても大幅に電位が上昇するのを抑えることが出
来、且つ静電容量の充電電流が低抵抗シールド層に流れ
ることによる発生損失も低減できる。
【0019】また、充電電流は分散して導電層に流れ込
むため、従来例で説明したような一部の低抵抗コロナシ
ールド層に電流が集中することが無く、低抵抗コロナシ
ールド層の過度の温度上昇から焼損等に至る懸念が払拭
できる。
むため、従来例で説明したような一部の低抵抗コロナシ
ールド層に電流が集中することが無く、低抵抗コロナシ
ールド層の過度の温度上昇から焼損等に至る懸念が払拭
できる。
【0020】更に、低抵抗コロナシールド層の固有抵抗
は従来の抵抗値とほぼ同程度であるため、渦電流損増加
の問題も発生しない。
は従来の抵抗値とほぼ同程度であるため、渦電流損増加
の問題も発生しない。
【0021】以下、本発明の具体的な実施態様を図面に
より説明する。図1、図2は本発明の1実施例を示す断
面図である。図1は、長いテープの一部を断面して示す
斜視図であり、図2はその断面図である。実際のテープ
は厚さ方向に薄いテープ状であるが、図は構造が分かり
易いように厚さ方向に拡大して表示している。各図は、
低抵抗コロナシールド層14を形成するために対地絶縁
層表面に巻回する低抵抗コロナシールドテープの構造を
示している。
より説明する。図1、図2は本発明の1実施例を示す断
面図である。図1は、長いテープの一部を断面して示す
斜視図であり、図2はその断面図である。実際のテープ
は厚さ方向に薄いテープ状であるが、図は構造が分かり
易いように厚さ方向に拡大して表示している。各図は、
低抵抗コロナシールド層14を形成するために対地絶縁
層表面に巻回する低抵抗コロナシールドテープの構造を
示している。
【0022】図において、11は、低抵抗コロナシール
ド塗料を塗布した適度な抵抗値(鉄心と同電位になる値)
に調整された低抵抗コロナシールド層である。鉄心と反
対側の低抵抗コロナシールド層11に絶縁層12を配置
し、更に絶縁層12の上に導電層13を設ける。導電層
13は低抵抗コロナシールド層11の長手方向に沿って
設ける。導電層13は薄い銅箔等を貼りつけても良い
が、絶縁層上にメッキ或いは蒸着等で導電層13を形成
しても良い。14は、低抵抗コロナシールド層11とほ
ぼ同様の材料を塗布して形成された低抵抗層である。
ド塗料を塗布した適度な抵抗値(鉄心と同電位になる値)
に調整された低抵抗コロナシールド層である。鉄心と反
対側の低抵抗コロナシールド層11に絶縁層12を配置
し、更に絶縁層12の上に導電層13を設ける。導電層
13は低抵抗コロナシールド層11の長手方向に沿って
設ける。導電層13は薄い銅箔等を貼りつけても良い
が、絶縁層上にメッキ或いは蒸着等で導電層13を形成
しても良い。14は、低抵抗コロナシールド層11とほ
ぼ同様の材料を塗布して形成された低抵抗層である。
【0023】本発明においては、このように形成された
テープをコイル対地絶縁層の表面に、巻回後において、
低抵抗コロナシールド層11が外側つまり鉄心側になる
ように巻き付ける。図の構成におけるテープの場合は、
半掛け(テープ幅の約半分を重ねて巻き付ける)でも一
部掛け(テープ幅の約1割程度を重ねて巻き付け)で巻
いても良い。
テープをコイル対地絶縁層の表面に、巻回後において、
低抵抗コロナシールド層11が外側つまり鉄心側になる
ように巻き付ける。図の構成におけるテープの場合は、
半掛け(テープ幅の約半分を重ねて巻き付ける)でも一
部掛け(テープ幅の約1割程度を重ねて巻き付け)で巻
いても良い。
【0024】実際にコイルを製作する場合には、このよ
うなテープを巻き付けた後、スロット内に納め、鉄心と
一体でエポキシ樹脂などを減圧含浸処理した後、加熱硬
化して製作される。前述のコイルをスロット内に挿入す
る際には、半導電性のスロットライナを介在させる場合
もある。
うなテープを巻き付けた後、スロット内に納め、鉄心と
一体でエポキシ樹脂などを減圧含浸処理した後、加熱硬
化して製作される。前述のコイルをスロット内に挿入す
る際には、半導電性のスロットライナを介在させる場合
もある。
【0025】このような場合においても、図15の等価
回路及び後述する図3、図4におけるRcをスロットラ
イナの抵抗値も考慮した抵抗値、Cbをスロットライナ
の存在を考慮した静電容量と考えれば、前述及び後述の
説明で同様に説明できるため、本明細書ではスロットラ
イナについては詳しく記載していないが、そのような場
合でも本発明は有効に適用できる。
回路及び後述する図3、図4におけるRcをスロットラ
イナの抵抗値も考慮した抵抗値、Cbをスロットライナ
の存在を考慮した静電容量と考えれば、前述及び後述の
説明で同様に説明できるため、本明細書ではスロットラ
イナについては詳しく記載していないが、そのような場
合でも本発明は有効に適用できる。
【0026】加熱硬化後における低抵抗コロナシールド
層11の抵抗は、樹脂の加熱硬化時等に変化する場合が
あるので、樹脂硬化後において所定の抵抗値になるよう
調整されている必要がある。これらは従来と同様の技術
で対応できる。
層11の抵抗は、樹脂の加熱硬化時等に変化する場合が
あるので、樹脂硬化後において所定の抵抗値になるよう
調整されている必要がある。これらは従来と同様の技術
で対応できる。
【0027】また、高圧コイルの成型には前述の一体注
入法の他に予めエポキシ樹脂を含浸、適度な程度まで硬
化を進めたプリプレグ材を使用して作る場合がある。
入法の他に予めエポキシ樹脂を含浸、適度な程度まで硬
化を進めたプリプレグ材を使用して作る場合がある。
【0028】この場合は、前述の低抵抗コロナシールド
テープにも硬化樹脂を含浸してプリプレグ状にすること
で対応可能である。この場合、プリプレグ材で構成され
た対地絶縁層上にプリプレグ化された低抵抗コロナシー
ルド層を巻き付け、加圧加熱硬化すれば良い。
テープにも硬化樹脂を含浸してプリプレグ状にすること
で対応可能である。この場合、プリプレグ材で構成され
た対地絶縁層上にプリプレグ化された低抵抗コロナシー
ルド層を巻き付け、加圧加熱硬化すれば良い。
【0029】前述のようにして成型されたコイルは、低
抵抗コロナシールドテープの軸方向に連続した導電層1
3を有している。これを電気的等価回路で表現すると図
3、図4のようになる。
抵抗コロナシールドテープの軸方向に連続した導電層1
3を有している。これを電気的等価回路で表現すると図
3、図4のようになる。
【0030】本発明の構成においては、その動作を確実
にするため、低抵抗コロナシールド層11に設けられて
いる導電層13は、その片端又は一部で接地Eしている
ので、導電層13は接地導電層と云うこともできる。図
3は、図14に示すような電圧波形が課電された場合の
立ち上り部分における電流iaの流れを示している。図
4は、電圧の立ち上り部において、Cbが充電された電
荷が放電される際の電流ibの流れを示している。
にするため、低抵抗コロナシールド層11に設けられて
いる導電層13は、その片端又は一部で接地Eしている
ので、導電層13は接地導電層と云うこともできる。図
3は、図14に示すような電圧波形が課電された場合の
立ち上り部分における電流iaの流れを示している。図
4は、電圧の立ち上り部において、Cbが充電された電
荷が放電される際の電流ibの流れを示している。
【0031】これら本発明の低抵抗コロナシールド層1
1を使用した構造の場合、いずれも低抵抗コロナシール
ドテープの幅方向半分程度の充電電流及び充電された電
荷の放電のみであるので、従来例で述べたような局所的
に過度に集中した電流が流れ込むようなことは無い。
1を使用した構造の場合、いずれも低抵抗コロナシール
ドテープの幅方向半分程度の充電電流及び充電された電
荷の放電のみであるので、従来例で述べたような局所的
に過度に集中した電流が流れ込むようなことは無い。
【0032】上記のテープ幅分の充電電流は、極めて小
さい電流である。例えテープ幅を30mm、コイル断面
の周長を60mm、絶縁厚みを1mm、電圧の傾きdv
/dtを104(V/μS)として概略の充電電流を計
算すると0.6μA程度である。この程度の電流が低抵
抗コロナシールド層11に流れても、その発生損失は極
めて小さく従来例の項で示した焼損などの懸念は皆無と
なる。
さい電流である。例えテープ幅を30mm、コイル断面
の周長を60mm、絶縁厚みを1mm、電圧の傾きdv
/dtを104(V/μS)として概略の充電電流を計
算すると0.6μA程度である。この程度の電流が低抵
抗コロナシールド層11に流れても、その発生損失は極
めて小さく従来例の項で示した焼損などの懸念は皆無と
なる。
【0033】また、誘起される電圧も接地電位である導
電層13からの距離がテープ幅の半分程度と短いことか
ら小さい値に抑えられる(従来技術の例を示した図15
からも分かるように接地電位からの距離が離れるに従い
流れる電流は大きくなり、それに伴い発生電位、損失と
も大きくなる)。これらは、何れも低抵抗コロナシール
ドテープの幅方向大略中央に軸方向に連続した導電層を
設けた本発明の効果である。
電層13からの距離がテープ幅の半分程度と短いことか
ら小さい値に抑えられる(従来技術の例を示した図15
からも分かるように接地電位からの距離が離れるに従い
流れる電流は大きくなり、それに伴い発生電位、損失と
も大きくなる)。これらは、何れも低抵抗コロナシール
ドテープの幅方向大略中央に軸方向に連続した導電層を
設けた本発明の効果である。
【0034】これによって、従来技術で述べた低抵抗コ
ロナシールド層と接地電位である鉄心との接触状態に関
係せず、低抵抗コロナシールド層を大略鉄心と同電位に
維持し、これと鉄心間で放電が発生することを防止する
という低抵抗コロナシールド層の役割を達成出来る。
ロナシールド層と接地電位である鉄心との接触状態に関
係せず、低抵抗コロナシールド層を大略鉄心と同電位に
維持し、これと鉄心間で放電が発生することを防止する
という低抵抗コロナシールド層の役割を達成出来る。
【0035】即ち、前述の急峻な電圧変化を有する駆動
電圧波形における電流は導電層13に分散して流れ、導
電層13の電流は接地Eに流れるから、低抵抗コロナシ
ールド層11には殆ど流れず、低抵抗コロナシールド層
11の焼損を防止して、回転電機の寿命は導電層13を
設けた分だけ、長くすることが出きるようになった。
電圧波形における電流は導電層13に分散して流れ、導
電層13の電流は接地Eに流れるから、低抵抗コロナシ
ールド層11には殆ど流れず、低抵抗コロナシールド層
11の焼損を防止して、回転電機の寿命は導電層13を
設けた分だけ、長くすることが出きるようになった。
【0036】また、本発明の低抵抗コロナシールド層の
抵抗値は、従来の正弦波用に用いられていたものの抵抗
値と同じ程度のオーダーで良いことから、磁束と鎖交し
て生じる渦電流損も増加することはない。
抵抗値は、従来の正弦波用に用いられていたものの抵抗
値と同じ程度のオーダーで良いことから、磁束と鎖交し
て生じる渦電流損も増加することはない。
【0037】次に、本発明の実施例を示す図1、図2に
おいて導電層13と巻回後において、コイル外表面側に
なる低抵抗コロナシールド層11との間に絶縁層12を
介在させている理由について、図5を用いて説明する。
図5は、図1における軸方向の一部を拡大して示してい
る。図1と同一部分には同じ記号を付して示す。
おいて導電層13と巻回後において、コイル外表面側に
なる低抵抗コロナシールド層11との間に絶縁層12を
介在させている理由について、図5を用いて説明する。
図5は、図1における軸方向の一部を拡大して示してい
る。図1と同一部分には同じ記号を付して示す。
【0038】鉄心1は、表面に例えば無機質の絶縁皮膜
21を有する例えば薄い珪素鋼板などを積層して構成さ
れている。また、鉄心1の外径側は、鉄心1を機械的に
堅固に固定するために溶接等で固定されている場合が多
い。
21を有する例えば薄い珪素鋼板などを積層して構成さ
れている。また、鉄心1の外径側は、鉄心1を機械的に
堅固に固定するために溶接等で固定されている場合が多
い。
【0039】このような構成においては、鉄心内には磁
束Φが透過していることから、これによって電圧が誘起
され、例えば図のicのような渦電流が流れる(磁束に
対して右側の鉄心1→鉄心外径側における溶接部→磁束
の左側における鉄心低抵抗コロナシールド層5→磁束の
右側の鉄心1に戻る)ことになる。
束Φが透過していることから、これによって電圧が誘起
され、例えば図のicのような渦電流が流れる(磁束に
対して右側の鉄心1→鉄心外径側における溶接部→磁束
の左側における鉄心低抵抗コロナシールド層5→磁束の
右側の鉄心1に戻る)ことになる。
【0040】このような場合、低抵抗コロナシールド層
5のコイル軸方向の抵抗が低いとこの電流icが大きく
なり、それに伴って損失が大きくなってしまう懸念があ
る。図6は、図5における鉄心と低抵抗コロナシールド
層11との接触部分を拡大して示している。
5のコイル軸方向の抵抗が低いとこの電流icが大きく
なり、それに伴って損失が大きくなってしまう懸念があ
る。図6は、図5における鉄心と低抵抗コロナシールド
層11との接触部分を拡大して示している。
【0041】図6の(a)は、従来の低抵抗シールド層
11を流れる渦電流の場合の例であり、この渦電流id
は、図5の電流icに等しい。低抵抗コロナシールド層
11の抵抗値は、idの経路で電流が流れても発生損失
が無視できる程度になるよう抵抗値が調整されている。
11を流れる渦電流の場合の例であり、この渦電流id
は、図5の電流icに等しい。低抵抗コロナシールド層
11の抵抗値は、idの経路で電流が流れても発生損失
が無視できる程度になるよう抵抗値が調整されている。
【0042】図6の(b)は、本発明で述べる導電層1
3を有し絶縁層が無い場合を示している。この場合は、
渦電流idの他に低抵抗コロナシールド層11の厚み方
向を通じて導電層13に流れ込む電流ieが生じる。こ
の場合の抵抗は、導電層13の抵抗は殆ど零で、且つ厚
み方向の抵抗値も通常小さい値である(厚みが薄いた
め)ことから、電流ieは電流idに比較して大きくな
ってしまうことが考えられ、これによって損失が増加す
ることが懸念される。
3を有し絶縁層が無い場合を示している。この場合は、
渦電流idの他に低抵抗コロナシールド層11の厚み方
向を通じて導電層13に流れ込む電流ieが生じる。こ
の場合の抵抗は、導電層13の抵抗は殆ど零で、且つ厚
み方向の抵抗値も通常小さい値である(厚みが薄いた
め)ことから、電流ieは電流idに比較して大きくな
ってしまうことが考えられ、これによって損失が増加す
ることが懸念される。
【0043】図6の(c)は、導電層13と低抵抗コロ
ナシールド層11との間に絶縁層12を設けた本発明の
構成である。この場合は、図でも分かるように導電層1
3を介する電流ifは絶縁層12の存在によって低抵抗
コロナシールド層11の厚み方向には流れられないた
め、電流ifは絶縁層12を迂回して導電層13及び直
列の低抵抗コロナシールド層11を通じて流れざるを得
ない。
ナシールド層11との間に絶縁層12を設けた本発明の
構成である。この場合は、図でも分かるように導電層1
3を介する電流ifは絶縁層12の存在によって低抵抗
コロナシールド層11の厚み方向には流れられないた
め、電流ifは絶縁層12を迂回して導電層13及び直
列の低抵抗コロナシールド層11を通じて流れざるを得
ない。
【0044】このため、電流ifは絶縁層12を迂回し
て流れ電流を消費するので、電流idの電流値に比較し
て電流ifの電流値を小さくできる分だけ、鉄心1での
発生損失が大きくなることも防止できる。
て流れ電流を消費するので、電流idの電流値に比較し
て電流ifの電流値を小さくできる分だけ、鉄心1での
発生損失が大きくなることも防止できる。
【0045】このように、本発明によれば、損失の発生
を抑制しつつ、インバータ等の急峻な電圧変化を含む電
圧で駆動される場合においても、有効にその役目を発揮
する低抵抗コロナシールド構造ならびに、これを具備し
た高圧コイルを提供することができる。
を抑制しつつ、インバータ等の急峻な電圧変化を含む電
圧で駆動される場合においても、有効にその役目を発揮
する低抵抗コロナシールド構造ならびに、これを具備し
た高圧コイルを提供することができる。
【0046】又絶縁層12は厚み寸法Hより幅寸法Wを
長くするように配置したので、例えば前述とは逆に厚み
寸法Hを幅に、幅寸法Wを縦に配置した場合に比べて、
高圧コイルを小型化できる利点がある。
長くするように配置したので、例えば前述とは逆に厚み
寸法Hを幅に、幅寸法Wを縦に配置した場合に比べて、
高圧コイルを小型化できる利点がある。
【0047】図1及び図2においては、例えばガラス繊
維クロス基材に低抵抗コロナシールド塗料を塗布した
後、絶縁層及び導電層を取り付け、更にその上に低抵抗
コロナシールド塗料を塗布した構造であった。
維クロス基材に低抵抗コロナシールド塗料を塗布した
後、絶縁層及び導電層を取り付け、更にその上に低抵抗
コロナシールド塗料を塗布した構造であった。
【0048】本発明は、図7に示すように絶縁フィルム
15上に例えばメッキなどによって導電層13を取り付
け、その外表面に一体に低抵抗コロナシールド塗料によ
り塗布して低抵抗コロナシールド層11を構成しても良
い。
15上に例えばメッキなどによって導電層13を取り付
け、その外表面に一体に低抵抗コロナシールド塗料によ
り塗布して低抵抗コロナシールド層11を構成しても良
い。
【0049】また、図1,2及び図7においては、導電
層13を含む側の外表面にも低抵抗コロナシールド層1
1を塗布した構成で示したが、図8のように導電層13
を含む側には、低抵抗コロナシールド塗料を塗布しない
場合でも、本発明の効果は発揮される。
層13を含む側の外表面にも低抵抗コロナシールド層1
1を塗布した構成で示したが、図8のように導電層13
を含む側には、低抵抗コロナシールド塗料を塗布しない
場合でも、本発明の効果は発揮される。
【0050】図9は、図8の構成の低抵抗コロナシール
ドテープを絶縁層表面に半掛けで巻回した場合の図であ
る。図のように外表面側に重なった部分の低抵抗コロナ
シールド層11がその下(内周側)の層の導電層13と
接触するため、等価回路で示せば図3、図4と同じ構成
で表せるため、同様の効果が期待できる。
ドテープを絶縁層表面に半掛けで巻回した場合の図であ
る。図のように外表面側に重なった部分の低抵抗コロナ
シールド層11がその下(内周側)の層の導電層13と
接触するため、等価回路で示せば図3、図4と同じ構成
で表せるため、同様の効果が期待できる。
【0051】この場合は、図からも分かるように低抵抗
コロナシールド層11の構成が簡単であるため安価に作
成できる利点がある。但し、この場合においては絶縁層
表面に施工する際には大略半掛け以上ラップさせ低抵抗
コロナシールド層11と導電層13とが接触するように
巻回する必要がある。
コロナシールド層11の構成が簡単であるため安価に作
成できる利点がある。但し、この場合においては絶縁層
表面に施工する際には大略半掛け以上ラップさせ低抵抗
コロナシールド層11と導電層13とが接触するように
巻回する必要がある。
【0052】本発明の低抵抗コロナシールド構造を形成
する方法として、これまで低抵抗コロナシールドテープ
をコイルの対地絶縁層表面に巻き付ける方法に付いて記
してきたが、図10、図11に示すように低抵抗コロナ
シールド塗料31を直接、対地絶縁表面に塗布する場合
でも適用できる。
する方法として、これまで低抵抗コロナシールドテープ
をコイルの対地絶縁層表面に巻き付ける方法に付いて記
してきたが、図10、図11に示すように低抵抗コロナ
シールド塗料31を直接、対地絶縁表面に塗布する場合
でも適用できる。
【0053】その場合は、低抵抗コロナシールド塗料3
1をコイルの対地絶縁層の表面に塗布した後、その表面
に導電層33をスパイラル状に巻き付け、更にその上に
これを覆うように絶縁層32を巻き付けると伴に、これ
ら全体を覆うように低抵抗コロナシールド塗料を塗布し
て完成する。
1をコイルの対地絶縁層の表面に塗布した後、その表面
に導電層33をスパイラル状に巻き付け、更にその上に
これを覆うように絶縁層32を巻き付けると伴に、これ
ら全体を覆うように低抵抗コロナシールド塗料を塗布し
て完成する。
【0054】このような方法によっても、これまで述べ
てきたと同様の作用で、急峻な電圧変化の駆動電圧に対
しても有効な低抵抗コロナシールド構造が得られる。図
では、導電層及びそれを覆う絶縁層をスパイラル状に巻
き付けたがこの構造においては必ずしもそのようにする
必要はなく、コイル軸方向に直線的に取り付けてもその
効果は得られる。
てきたと同様の作用で、急峻な電圧変化の駆動電圧に対
しても有効な低抵抗コロナシールド構造が得られる。図
では、導電層及びそれを覆う絶縁層をスパイラル状に巻
き付けたがこの構造においては必ずしもそのようにする
必要はなく、コイル軸方向に直線的に取り付けてもその
効果は得られる。
【0055】また本発明は回転電機の巻線に及び回転電
機をインバータ電源に接続して使用できる。更に本発明
は回転電機及び他の回転電器にも使用することができ
る。
機をインバータ電源に接続して使用できる。更に本発明
は回転電機及び他の回転電器にも使用することができ
る。
【0056】
【発明の効果】以上の説明のように本発明によれば、高
周波成分を含んだ急峻な電圧変化を有する駆動電圧波形
における電流は、導電層に分散して流がれ、導電層の電
流は接地に流れるから、低抵抗コロナシールド層の焼損
を防止して、回転電機の寿命を導電層を設けた分だけ長
くすることが出きる。
周波成分を含んだ急峻な電圧変化を有する駆動電圧波形
における電流は、導電層に分散して流がれ、導電層の電
流は接地に流れるから、低抵抗コロナシールド層の焼損
を防止して、回転電機の寿命を導電層を設けた分だけ長
くすることが出きる。
【図1】本発明の実施例として示した巻線の斜視図。
【図2】図1の断面図。
【図3】本発明の低抵抗コロナシールド部の電気的等価
回路を示す説明図。
回路を示す説明図。
【図4】本発明の低抵抗コロナシールド部の電気的等価
回路を示す説明図。
回路を示す説明図。
【図5】本発明の低抵抗コロナシールド部の電気的等価
回路を示す説明図。
回路を示す説明図。
【図6】本発明の損失低減過程を説明する模式図。
【図7】本発明の他の実施例である巻線の断面図。
【図8】本発明の他の実施例である巻線の断面図。
【図9】本発明の他の実施例である巻線の断面図。
【図10】図9の平面図式図。
【図11】本発明の別の実施例を示す巻線の断面図。
【図12】従来のモータのステータ構造を示す断面図。
【図13】図12のモータを駆動するインバータ電圧波
形の模式図。
形の模式図。
【図14】図3の電圧波形の一部を拡大して示す説明
図。
図。
【図15】従来技術の低抵抗コロナシールド部の電気的
等価回路を示す説明図。
等価回路を示す説明図。
1…鉄心、2…スロット、3…コイル導体、4…対地絶
縁層、5…低抵抗コロナシールド層、6…高抵抗コロナ
シールド層、11…低抵抗コロナシールド層、12…絶
縁層、13…導電層、14…低抵抗コロナシールド層、
15…絶縁フィルム、21…薄板鉄心表面絶縁層、22
…鉄心溶接部、31…低抵抗塗料、32…絶縁層、33
…導電層、34…低抵抗塗料、V…課電電圧、t…経過
時間、Δt…時間、ΔV…Δtにおける電圧変化、Ca
…静電容量、Cb…静電容量、Rc…電流、ie…電
流、if…電流。
縁層、5…低抵抗コロナシールド層、6…高抵抗コロナ
シールド層、11…低抵抗コロナシールド層、12…絶
縁層、13…導電層、14…低抵抗コロナシールド層、
15…絶縁フィルム、21…薄板鉄心表面絶縁層、22
…鉄心溶接部、31…低抵抗塗料、32…絶縁層、33
…導電層、34…低抵抗塗料、V…課電電圧、t…経過
時間、Δt…時間、ΔV…Δtにおける電圧変化、Ca
…静電容量、Cb…静電容量、Rc…電流、ie…電
流、if…電流。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 原口 芳広
茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会
社日立製作所電機システム事業部内
Fターム(参考) 5H604 AA01 BB01 BB03 CC05 PB03
PD03 PD06 PD09
Claims (7)
- 【請求項1】 鉄心スロット内に対地絶縁層を被覆した
導体を配置し、前記鉄心スロットと前記対地絶縁層との
間に鉄心と同電位となる低抵抗コロナシールド層を施し
てなる回転電機の巻線において、前記鉄心スロットと反
対側の低抵抗コロナシールド層に接地導電層を設けるこ
とを特徴とする回転電機の巻線。 - 【請求項2】 鉄心スロット内に対地絶縁層を被覆した
導体を配置し、前記鉄心スロットと前記対地絶縁層との
間に鉄心と同電位となる低抵抗コロナシールド層を施し
てなる回転電機の巻線において、前記鉄心と反対側の低
抵抗コロナシールド層に絶縁層を設け、前記絶縁層に絶
縁層及び前記低抵抗コロナシールド層を経由して前記鉄
心に電流を流す導電層を設けることを特徴とする回転電
機の巻線。 - 【請求項3】 鉄心スロット内に対地絶縁層を被覆した
導体を配置し、前記鉄心スロットと前記対地絶縁層との
間に鉄心と同電位となる低抵抗コロナシールド層を施し
てなる回転電機の巻線において、前記鉄心と反対側の低
抵抗コロナシールド層側に導電層を設け、前記導電層と
低抵抗コロナシールド層との間に厚み寸法より幅寸法を
長くした前記絶縁層を設けることを特徴とする回転電機
の巻線。 - 【請求項4】 前記導電層は低抵抗コロナシールド層の
長手方向に沿って設けることを特徴とする請求項1から
3のいずれか1項に記載の回転電機の巻線。 - 【請求項5】 前記回転電機の巻線にインバータ電源を
接続することを特徴とする請求項1から4のいずれか1
項に記載の回転電の巻線。 - 【請求項6】 鉄心スロット内に対地絶縁層を被覆した
導体を配置し、前記鉄心スロットと前記対地絶縁層との
間に鉄心と同電位となる低抵抗コロナシールド層を施し
てなる回転電機において、前記鉄心スロットと反対側の
低抵抗コロナシールド層に接地導電層を有することを特
徴とする回転電機。 - 【請求項7】 前記回転電機にインバータ電源を接続す
ることを特徴とする請求項6に記載の回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001359146A JP2003164091A (ja) | 2001-11-26 | 2001-11-26 | 回転電機の巻線及び回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001359146A JP2003164091A (ja) | 2001-11-26 | 2001-11-26 | 回転電機の巻線及び回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003164091A true JP2003164091A (ja) | 2003-06-06 |
Family
ID=19170208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001359146A Pending JP2003164091A (ja) | 2001-11-26 | 2001-11-26 | 回転電機の巻線及び回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003164091A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009219234A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Nippon Soken Inc | 三相交流回転電機 |
JP2012115113A (ja) * | 2010-11-29 | 2012-06-14 | Hitachi Ltd | 回転電機 |
JP2015015888A (ja) * | 2013-07-03 | 2015-01-22 | アルストム・リニューワブル・テクノロジーズ | 巻線端コロナ放電保護部 |
-
2001
- 2001-11-26 JP JP2001359146A patent/JP2003164091A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009219234A (ja) * | 2008-03-10 | 2009-09-24 | Nippon Soken Inc | 三相交流回転電機 |
JP2012115113A (ja) * | 2010-11-29 | 2012-06-14 | Hitachi Ltd | 回転電機 |
JP2015015888A (ja) * | 2013-07-03 | 2015-01-22 | アルストム・リニューワブル・テクノロジーズ | 巻線端コロナ放電保護部 |
US9331540B2 (en) | 2013-07-03 | 2016-05-03 | Alstom Renewable Technologies | End winding corona protection |
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