JP2003163546A - 電流電圧変換回路及び焦電型赤外線検出装置 - Google Patents

電流電圧変換回路及び焦電型赤外線検出装置

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JP2003163546A
JP2003163546A JP2001361701A JP2001361701A JP2003163546A JP 2003163546 A JP2003163546 A JP 2003163546A JP 2001361701 A JP2001361701 A JP 2001361701A JP 2001361701 A JP2001361701 A JP 2001361701A JP 2003163546 A JP2003163546 A JP 2003163546A
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卓 福井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焦電素子からの検出電流を安定して電流電圧
変換する。 【解決手段】 反転入力端子に焦電素子1が接続された
演算増幅器OPと、演算増幅器OPの出力端子と反転入
力端子との間に帰還用のコンデンサCf及び抵抗回路素
子Z1が並列接続された電流電圧変換回路2が構成され
る。演算増幅器OPの出力端子には、コンデンサC1及
び第2の抵抗回路素子Z2からなるハイパスフィルタ2
2が接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流電圧変換回路
及び焦電型赤外線検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の焦電型赤外線検出装置の
回路構成を示すもので、電流電圧変換回路と直流帰還回
路とから構成されている。電流電圧変換回路は、演算増
幅器OP1を備え、非反転入力端子は接地され、反転入
力端子は集電素子に接続され、出力端子は検出信号の信
号出力端Poutとなっている。また、演算増幅器OP
1の入出力間、すなわち反転入力端子と出力端子との間
には、帰還用のコンデンサCfが介設されている。演算
増幅器OP1の出力端子と反転入力端子との間には、入
力抵抗Riを介して直流帰還回路30が接続されてお
り、信号出力端Poutから出力される電圧信号の動作
点を安定させている。
【0003】直流帰還回路30は、ハイパスフィルタと
して機能するもので、演算増幅器OP2と、演算増幅器
OP2の出力端子及び反転入力端子の間に介設されたコ
ンデンサC10と、一端が演算増幅器OP2の反転入力
端子に接続され、他端が接地された抵抗R10とから構
成されている。焦電素子1は、信号入力端Pinと接地
間に接続されている。
【0004】このように構成された焦電型赤外線検出装
置は、焦電素子1に赤外線が入射し、焦電素子1の温度
が上昇すると、温度上昇分に応じて自発分極が発生し、
焦電素子1に分極電荷が発生する。この分極電荷によっ
て、信号入力端Pinを介して演算増幅器1の反転入力
端子に電流信号が入力される。電流信号は、演算増幅器
OP1及び帰還用のコンデンサCfにより電流電圧変換
され、電圧信号として信号出力端Poutに出力され
る。ところで、信号出力端Poutから出力される電圧
信号の動作点は、演算増幅器OP1に混入されるノイズ
及び演算増幅器OP1のオフセット成分により、変動す
る可能性がある。そこで、ハイパスフィルタとしての機
能を有する直流帰還回路30を設け、演算増幅器OP1
から出力される電圧信号の低周波成分をカットすること
により、信号出力端Poutから出力される電圧信号の
動作点の変動を抑制し、安定した電流電圧変換を行って
いる。
【0005】ここで、図7に示す焦電型赤外線検出装置
のインピーダンス特性Z(s)は数1で示される。
【0006】
【数1】
【0007】数1で示されるインピーダンス特性Z(s)
のグラフは、特開平10−281866号公報に示すよ
うに、2次のバンドパスフィルタを構成する。したがっ
て、図7に示す焦電型赤外線検出装置は、2次のバンド
パスフィルタとしての機能を有している。
【0008】ここで、2次のバンドパスフィルタの伝達
関数の標準形は、一般的に、数2により表わされる。
【0009】
【数2】
【0010】上記数1及び数2より、中心周波数ω0付
近の伝送特性を示すクオリティファクタQは、数3で表
わされる。
【0011】
【数3】
【0012】インピーダンス特性Z(s)は、クオリティ
ファクタQの値が増加するにつれて、中心周波数ω0付
近で急峻となる傾向を有している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、焦電型赤外
線検出装置は、人体や生体の検出のためには、0.1〜
1Hz付近の低周波信号を検出する必要があるが、その
ためには、高抵抗の抵抗体を使用しなければならない。
すなわち、図7に示す焦電型赤外線検出装置において、
入力抵抗Ri及び抵抗R10として高抵抗のものを使用
しなければならない。
【0014】このように高抵抗の抵抗体は、一般的に、
温度特性の影響により、わずかな温度変化に対してもそ
の値が大きく変動し、これら回路素子の値がばらついて
変動すると、クオリティファクタQの値が変化し、イン
ピーダンス特性Z(s)が変化してしまうため、安定した
電流電圧変換が困難となる。
【0015】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、焦電素子からの検出電流に対して、安
定した電流電圧変換を可能とする電流電圧変換回路及び
この回路を用いた焦電型赤外線検出装置を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、焦電素子に接続される演算増
幅器と、前記演算増幅器の入出力間に接続されたコンデ
ンサと、前記コンデンサと並列接続された高抵抗を有す
る第1の抵抗回路素子とを備えると共に、前記演算増幅
器の出力側にハイパスフィルタが接続されてなる電流電
圧変換回路である。
【0017】この発明によれば、帰還用コンデンサ及び
第1の抵抗回路素子が並列接続され演算増幅器とハイパ
スフィルタとを直列接続して構成しているため、各回路
素子の値が温度特性により変動しても、インピーダンス
特性のピーク付近の傾きが急峻とはならず、安定した電
流電圧変換が可能となる。
【0018】また、演算増幅器の出力端子に、ハイパス
フィルタを直列接続しているため、演算増幅器から出力
される電圧信号の動作点の変動分がカットされ、安定し
た電流電圧変換が可能となる。
【0019】更に、帰還用のコンデンサ及び高抵抗を有
する第1の抵抗回路素子を並列接続したため、電流信号
の高周波成分は、帰還用のコンデンサのインピーダンス
成分により電圧信号に変換され、電流信号の低周波成分
は、第1の抵抗回路素子のインピーダンス成分により電
圧信号に変換される。演算増幅器に帰還用のコンデンサ
のみ接続した場合、電流信号は、コンデンサのインピー
ダンス成分により電圧信号に変換されるが、コンデンサ
のインピーダンス成分は低周波になるほど増大するた
め、電流信号に低周波のノイズが混入すると、この低周
波のノイズ成分が大きな電圧信号として出力され、安定
した電流電圧変換を行うことができない可能性がある。
そこで、帰還用のコンデンサに第1の抵抗回路素子を並
列接続し、低周波成分は、第1の抵抗回路素子のインピ
ーダンス成分により電流電圧変換させることにより、低
周波の電流信号が大きな電圧信号となって出力されるこ
とを防止し、安定した電流電圧変換を可能としている。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の電
流電圧変換回路において、前記第1の抵抗回路素子はポ
リシリコンを抵抗材とするものであることを特徴とす
る。この発明によれば、製造工程において、ポリシリコ
ンに不純物のドープ処理を行わないようにして、容易に
高抵抗の抵抗材が得られる。また、ポリシリコンにより
構成したため、回路素子が小型となる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1記載の電
流電圧変換回路において、前記第1の抵抗回路素子は互
いに逆向きに並列接続されたダイオードにより構成され
ていることを特徴とする。この発明によれば、通常動作
時においては、演算増幅器の入出力端子間の電位差が小
さいため、両ダイオードはオフ状態であり、第1の抵抗
回路素子の抵抗値は、ダイオードのオフ抵抗により決定
され、両ダイオードは高抵抗の抵抗材として機能する。
【0022】また、ノイズなどの影響により演算増幅器
から出力される電圧信号が飽和した場合、演算増幅器の
入出力端子間の電位差がダイオードのスレショルド電圧
を超え、両ダイオードのうちいずれか一方のダイオード
がオンとなり、第1の抵抗回路素子の抵抗値はオンされ
たダイオードの抵抗値により決定される。このダイオー
ドのオン抵抗は小さく、電流電圧変換回路の時定数を小
さくする。この結果、本電流電圧変換回路の帰還作用は
高まり、飽和した電圧信号は速やかに通常動作時の振幅
レベルの電圧信号に戻される。
【0023】また、ダイオードを逆方向に並列接続する
という簡素な構成により、第1の抵抗回路素子を構成し
たため、回路の小型化及び低コスト化が可能となる。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1記載の電
流電圧変換回路において、前記第1の抵抗回路素子はス
イッチトキャパシタにより構成されていることを特徴と
する。この発明によれば、第1の抵抗回路素子の抵抗値
は、キャパシタの容量とスイッチングを切り替えるサン
プリング周波数により決定される。キャパシタの容量及
びサンプリング周波数を適当な値に設定することによ
り、高抵抗が実現される。また、スイッチトキャパシタ
のキャパシタの容量を小さくするほど、高抵抗となるた
め、小容量のキャパシタで高抵抗が実現される。この結
果、回路の小型化と共に、温度特性による影響が少い高
抵抗の第1の抵抗回路素子Z1が得られる。
【0025】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の電流電圧変換回路において前記ハイパス
フィルタは高抵抗を有する第2の抵抗回路素子を有し、
この第2の抵抗回路素子はポリシリコンを抵抗材とする
ものであることを特徴とする。この発明によれば、製造
工程において、ポリシリコンに不純物のドープ処理を行
わないようにして、容易に高抵抗のフィルタが得られ
る。また、ポリシリコンを用いたため、回路が小型とな
る。
【0026】請求項6記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の電流電圧変換回路において、前記ハイパ
スフィルタは高抵抗を有する第2の抵抗回路素子を有
し、この第2の抵抗回路素子はスイッチトキャパシタに
より構成されていることを特徴とする。この発明によれ
ば、第2の抵抗回路素子をスイッチトキャパシタにより
構成したため、高抵抗でありながら温度特性による影響
が少ない抵抗材が得られる。また、第2の抵抗回路素子
を小容量のキャパシタで構成するため、回路が小型とな
る。
【0027】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかに記載の電流電圧変換回路の演算増幅器の入力側
に、赤外光を受光し電流として出力する焦電素子が接続
されてなる焦電型赤外線検出装置である。この発明によ
れば、請求項1〜6のいずれかに記載された電流電圧変
換回路を備えているため、安定した電流電圧変換を行う
焦電型赤外線検出装置が提供される。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る焦電型赤外
線検出装置の基本構成を示している。この焦電型赤外線
検出装置は、赤外線を検出する焦電素子1と、焦電素子
1からの入力される電流信号を電圧信号に変換する電流
電圧変換回路2とを備えている。電流電圧変換回路2
は、電流電圧変換を行う電流電圧変換部21と、電流電
圧変換部21に直列接続されたハイパスフィルタ22と
から構成されている。
【0029】電流電圧変換部21は、焦電素子1が反転
入力端子に接続される演算増幅器OPと、演算増幅器O
Pの出力端子と反転入力端子との間に介設された帰還用
のコンデンサCfと、コンデンサCfと並列接続された
第1の抵抗回路素子Z1とを備えている。演算増幅器O
Pの非反転入力端子には、演算増幅器OPの動作点の電
位をVrに設定するべく基準電位Vrが接続されてい
る。動作点の電位をVrに設定することで、1個の電源
による演算増幅器OPの駆動を可能としている。
【0030】ハイパスフィルタ22は、演算増幅器1の
出力側と出力端Poutとの間に介設されたコンデンサ
C1と、出力端Poutと接地間との間に基準電位Vr
を介して接続された第2の抵抗回路素子Z2とから構成
されている。また、第2の抵抗回路素子Z2の一端に
は、ハイパスフィルタ22の基準電位をVrに設定する
ために基準電位Vrが接続されている。
【0031】電流電圧変換部21は、演算増幅器OPの
出力端子と反転入力端子との間にコンデンサCf及び第
1の抵抗回路素子Z1が並列接続されているため、ロー
パスフィルタとしての特性を有しており、後段に直列接
続されたハイパスフィルタ22とで、2次のバンドパス
フィルタとしての特性を有している。
【0032】ローパスフィルタとしての特性を有する電
流電圧変換部21の遮断周波数fchは、第1の抵抗回
路素子Z1のインピーダンスZ1及びコンデンサCfの
容量Cfの関係からfch=1/(2π・Z1・Cf)と
表わされ、高域遮断周波数fchより高い周波数成分
は、コンデンサCfのインピーダンス成分1/(2π・
f・Cf)により電流電圧変換が行われる。S/N比の
低減による高安定の電流電圧変換を行うためには、帰還
用のコンデンサCfのインピーダンス成分により電流電
圧変換を行うのが好ましい。しかも、0.1〜1.0H
zの周波数帯域が人体検知においては重要であるため、
本電流電圧変換回路2では、電流電圧変換部21の遮断
周波数fch=1/(2π・Z1・Cf)の値を0.1H
zあるいは0.1Hzよりも小さな値に設定し、0.1
〜1.0Hzの電流信号をコンデンサCfのインピーダ
ンス成分により電流電圧変換するようにしている。
【0033】次に、電流電圧変換回路2の動作について
説明する。焦電素子1から出力された電流信号のうち、
高周波成分は、コンデンサCfのインピーダンス成分1
/(2π・f・Cf)で電流電圧変換され、低周波成分
は、第1の抵抗回路素子Z1により電流電圧変換され
る。次いで、ハイパスフィルタ22により、動作点の変
動分をカットするため遮断周波数fcl=1/(2π・
C1・Z2)以下の低周波成分がカットされ、出力端P
outから電圧信号として出力される。
【0034】このように、本電流電圧変換回路2では、
ローパスフィルタとしての特性を有する電流電圧変換部
21とハイパスフィルタ22とを直列接続して構成して
いるため、回路素子の抵抗値、容量値が変動しても、イ
ンピーダンス特性のピーク付近の傾きが急峻となならな
いため、安定した電流電圧変換を行うことができる。
【0035】(第1実施形態)図2は、第1実施形態にお
ける電流電圧変換回路を示している。第1実施形態に係
る電流電圧変換回路2は、第1の抵抗回路素子Z1を、
不純物がドープされていないポリシリコンからなる抵抗
(以下、ノンドープポリシリ抵抗R1という。)により構
成したものである。ノンドープポリシリ抵抗R1は、例
えば、集積回路の製造工程において、ポリシリコンに不
純物がドープされないようにマスキングを施すだけで、
小型かつ高抵抗の抵抗材を容易に得ることができる。こ
のように第1実施形態によれば、高抵抗の抵抗材を容易
に得ることができる。
【0036】(第2実施形態)図3は、第2実施形態に係
る電流電圧変換回路を示している。第2実施形態の電流
電圧変換回路2は、第1の抵抗回路素子Z1として、ダ
イオードDA及びDBをそれぞれ逆方向に並列接続した
ものである。すなわち、ダイオードDAは、アノードが
演算増幅器OPの反転入力端子に接続され、カソードが
演算増幅器OPの出力端子に接続されている。ダイオー
ドDBは、アノードが演算増幅器OPの出力端子に接続
されており、カソードが演算増幅器OPの反転入力端子
に接続されている。
【0037】ダイオードDA及びDBは、本電流電圧変
換回路2の通常動作時においては、オフ常態であり、高
抵抗の抵抗材として機能するものである。本電流電圧変
換回路は、小さな振幅レベルの信号を取り扱うものであ
るため、通常動作時においては、演算増幅器OPの反転
入力端子及び出力端子間の電位差は、ダイオードDA及
びDBのスレショルド電圧Vfよりも小さい。このた
め、ダイオードDA及びDBはいずれもオフであり、ダ
イオードDA及びDBのオフ抵抗は大きいため、ダイオ
ードDA及びDBは、高抵抗材として機能するのであ
る。
【0038】また、ダイオードDA及びDBは、電流信
号に含まれるノイズなどの影響により、演算増幅器OP
から出力される電圧信号の振幅レベルが演算増幅器に供
給される電源電圧以上となり、出力される電圧信号が飽
和した場合、演算増幅器OPの出力端子及び反転入力端
子間の電位差が、ダイオードDA及びDBのスレショル
ド電圧Vf以上となって、ダイオードDA及びDBのい
ずれか一方がオンとなるため、このオン抵抗による抵抗
値を有する抵抗材として機能する。例えば、演算増幅器
OPの出力端子の電位が反転入力端子の電位に対してス
レショルド電圧Vf以上になった場合、ダイオードDB
はオンとなり、第1の抵抗回路素子Z1は、このダイオ
ードDBのオン抵抗の抵抗値を有する抵抗材となる。
【0039】このダイオードDBのオン抵抗は小さいた
め、電流電圧変換回路2の時定数は小さくなる。この結
果、ダイオードDBを介して多くの帰還電流が流れ、帰
還作用が高まるため、飽和状態にあった電圧信号は速や
かに、通常動作時の振幅レベルを有する電圧信号へ戻さ
れる。
【0040】また、第1の抵抗回路素子Z1を、ダイオ
ードを逆方向に並列接続して構成しているため、回路を
簡素に構成することができ、回路の小型化及び低コスト
化が可能となる。
【0041】このように、第2実施形態の電流電圧変換
回路2によれば、第1の抵抗回路素子Z1を小型かつ低
コストで実現することができるとともに、出力される電
圧信号が飽和状態にあっても、速やかに通常動作時の振
幅レベルに戻すことのできる抵抗材にすることができ
る。
【0042】(第3実施形態)図4は、第3実施形態に係
る電流電圧変換回路を示している。この電流電圧変換回
路2は、第1の抵抗回路素子Z1として、スイッチトキ
ャパシタSCを用いたものである。スイッチトキャパシ
タSCは、例えばMOSFETなどのスイッチング素子
とコンデンサとを組み合わせ、クロックパルス(図略)で
スイッチング素子をオン・オフ制御することによって、
等価的に抵抗材として機能するものである。スイッチト
キャパシタSCの等価抵抗値Rの値は、スイッチング素
子をスイッチングする周波数(サンプリング周波数)を
f、容量をCとすると、R=1/fCと表わされる。サ
ンプリング周波数fを小さくし、かつ、スイッチトキャ
パシタの容量Cを小さく設定することで、スイッチトキ
ャパシタSCとして高抵抗のものを得ることができる。
【0043】また、スイッチトキャパシタSCを採用す
ることで、高抵抗でありながら優れた温度特性を有する
抵抗材を得ることができるとともに、回路を小型にする
ことができる。
【0044】本電流電圧変換回路2においては、サンプ
リング周波数f=35Hz、容量C=0.1pFとし
て、等価抵抗値RをR=1/(35Hz×0.1pF)=
286GΩとし、第1の抵抗回路素子Z1の抵抗値とし
て好適な値としている。
【0045】このように、第3実施形態によれば、第1
の抵抗回路素子Z1を、小型にすることができるととも
に、高抵抗でありながら温度特性の優れた抵抗材にする
ことができる。
【0046】(第4実施形態)図5は、第4実施形態に係
る電流電圧変換回路を示している。この電流電圧変換回
路2は、第2の抵抗回路素子Z2として、ノンドープポ
リシリ抵抗R2を用いたものである。ハイパスフィルタ
22の第2の抵抗回路素子Z2として、ノンドープポリ
シリ抵抗R2を用いることにより、第2の抵抗回路素子
Z2として高抵抗の抵抗材を容易に得ることができる。
【0047】(第5実施形態)図6は、第5実施形態に係
る電流電圧変換回路を示している。この電流電圧変換回
路2は、第2の抵抗回路素子Z2として、スイッチトキ
ャパシタSCを用いたものである。ハイパスフィルタ2
2の第2の抵抗回路素子Z2として、スイッチトキャパ
シタSCを用いることにより、回路を小型にすることが
できるとともに、高抵抗でありながら温度特性の優れた
抵抗材にすることができる。
【0048】なお、本発明は、以下の態様を採ることが
できる。
【0049】(1)上記第1〜第3実施形態では、第2の
抵抗回路素子Z2を特に限定していないが、第2の抵抗
回路素子Z2として、第4実施形態で示したノンドープ
ポリシリ抵抗R2、あるいは、第5実施形態で示したス
イッチトキャパシタSCを用いてもよい。
【0050】(2)上記第4及び第5実施形態では、第1
の抵抗回路素子Z1を特に限定していないが、第1の抵
抗回路素子Z1として、第1実施形態に示したノンドー
プポリシリ抵抗R1、第2実施形態に示したダイオード
DA及びDB、第3実施形態に示したスイッチトキャパ
シタSCを用いてもよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、帰還用の
コンデンサに第1の抵抗回路素子を並列接続するととも
に、演算増幅器の出力端子にハイパスフィルタを直列接
続して構成したので、安定した電流電圧変換を行うこと
ができる。
【0052】請求項2記載の発明によれば、第1の抵抗
回路素子として、ポリシリコンからなる抵抗を用いたた
め、容易に高抵抗の抵抗材が得ることができ。また、回
路を小型にすることができる。
【0053】請求項3記載の発明によれば、第1の抵抗
回路素子として、互いに逆方向に接続されたダイオード
により構成したので、回路の小型化及び低コスト化を図
ることができるととともに、ノイズの影響により出力電
圧が飽和した場合であっても、速やかに通常動作時の振
幅レベルに戻すことができる。
【0054】請求項4記載の発明によれば、第1の抵抗
回路素子として、スイッチトキャパシタにより構成した
ので、回路を小型にすることができるとともに、高抵抗
でありながら優れた温度特性を有する抵抗材を得ること
ができる。
【0055】請求項5記載の発明によれば、第2の抵抗
回路素子をポリシリコン抵抗により構成したため、容易
に高抵抗の抵抗材を得ることができるとともに、回路を
小型にすることができる。
【0056】請求項6記載の発明によれば、第2の抵抗
回路素子をスイッチトキャパシタにより構成したため、
回路を小型にすることができるととともに、高抵抗であ
りながら優れた温度特性を有する抵抗材を得ることがで
きる。
【0057】請求項7記載の発明によれば、安定した電
流電圧変換を行いうる焦電型赤外線検出装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電流電圧変換回路の基本回路構成を
示した図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係る電流電圧変換回
路を示した図である。
【図3】 本発明の第2実施形態に係る電流電圧変換回
路を示した図である。
【図4】 本発明の第3実施形態に係る電流電圧変換回
路を示した図である。
【図5】 本発明の第4実施形態に係る電流電圧変換回
路を示した図である。
【図6】 本発明の第5実施形態に係る電流電圧変換回
路を示した図である。
【図7】 従来の電流電圧変換回路を示した図である。
【符号の説明】
SC スイッチトキャパシタ DA ダイオード DB ダイオード R1 ノンドープポリシリ抵抗 R2 ノンドープポリシリ抵抗 Vr 基準電圧源 OP 演算増幅器 Cf 帰還用のコンデンサ C コンデンサ Z1 第1の抵抗回路素子 Z2 第2の抵抗回路素子 1 焦電素子 2 電流電圧変換回路 21 電流電圧変換部 22 ハイパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 裕司 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 Fターム(参考) 5J090 AA01 AA47 AA56 CA02 CA92 DN02 FA17 FA20 HA19 HA25 HA29 HA32 HA38 HA44 HN18 KA00 KA01 KA27 KA46 MA11 MN03 NN12 TA01 5J092 AA01 AA47 AA56 CA02 CA92 FA17 FA20 HA19 HA25 HA29 HA32 HA38 HA44 KA00 KA01 KA27 KA46 MA11 TA01 UL01 5J500 AA01 AA47 AA56 AC02 AC92 AF17 AF20 AH19 AH25 AH29 AH32 AH38 AH44 AK00 AK01 AK27 AK46 AM11 AT01 LU01 ND02 NH18 NM03 NN12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦電素子に接続される演算増幅器と、前
    記演算増幅器の入出力間に接続された帰還用のコンデン
    サと、前記コンデンサと並列接続された高抵抗を有する
    帰還用の第1の抵抗回路素子とを備えると共に、前記演
    算増幅器の出力側にハイパスフィルタが接続されてなる
    電流電圧変換回路。
  2. 【請求項2】 前記第1の抵抗回路素子はポリシリコン
    を抵抗材とするものであることを特徴とする請求項1記
    載の電流電圧変換回路。
  3. 【請求項3】 前記第1の抵抗回路素子は互いに逆向き
    に並列接続されたダイオードにより構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の電流電圧変換回路。
  4. 【請求項4】 前記第1の抵抗回路素子はスイッチトキ
    ャパシタにより構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の電流電圧変換回路。
  5. 【請求項5】 前記ハイパスフィルタは高抵抗を有する
    第2の抵抗回路素子を有し、この第2の抵抗回路素子は
    ポリシリコンを抵抗材とするものであることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の電流電圧変換回路。
  6. 【請求項6】 前記ハイパスフィルタは高抵抗を有する
    第2の抵抗回路素子を有し、この第2の抵抗回路素子は
    スイッチトキャパシタにより構成されていることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の電流電圧変換回
    路。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電流電
    圧変換回路の演算増幅器の入力側に、赤外光を受光し電
    流として出力する焦電素子が接続されてなる焦電型赤外
    線検出装置。
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