JP2003163539A - 温度補償型水晶発振器 - Google Patents

温度補償型水晶発振器

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JP2003163539A
JP2003163539A JP2001363234A JP2001363234A JP2003163539A JP 2003163539 A JP2003163539 A JP 2003163539A JP 2001363234 A JP2001363234 A JP 2001363234A JP 2001363234 A JP2001363234 A JP 2001363234A JP 2003163539 A JP2003163539 A JP 2003163539A
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Kiwa Wakayama
喜和 若山
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化で、且つ分周率を自由に変更すること
ができる温度補償型水晶発振器を提供する。 【解決手段】 容器体1に2つのキャビティー部1A、1
Bを形成し、前記一方のキャビティー部1A内に水晶振動
子5を収容し、他方のキャビティー部1Bに、温度補償
制御回路部X、発振回路部Y、バッファ回路部Z、分周
回路部W及び該分周回路部Zの分周率を決定するセレク
タ回路部Yを集積化したICチップ8を収容している。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、通信機器内の基準
周波数信号を生成する温度補償型発振器に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】この温度補償型水晶発振器は、移動体通
信機器等に送受信を制御する基準周波数信号を生成する
非常に重要な部品であり、周囲の温度が激しく変動する
環境で使用しても、周波数が安定化するようにしなくて
はならない。 【0003】従来、通信機器内の基準周波数信号を生成
する温度補償型発振器は、2つのキャビティー部を有す
る概略直方体状容器体と、該容器体の上面側に実装され
た水晶振動子と、前記キャビティー部内に収容され、且
つ前記水晶振動子に接続するフリップチップ結合される
ICチップと、前記容器体の下面の少なくとも四隅部に
形成され、且つ前記ICチップに接続する外部端子電極
と、容器体の側面に形成された制御端子電極とが構成さ
れていた。 【0004】キャビティー部は、水晶振動子が収容さ
れ、金属製蓋体によって気密的に封止される。 【0005】また、キャビティー部は、容器体の下面側
に形成されて、隣接しあう2つの外部端子電極間の領域
に張り出す張出部を有している。そして、ICチップ
は、互いに対向しあう張出部間に跨がるようにフリップ
チップ接合されている。 【0006】上述の水晶振動子は、キャビティー部内に
形成された水晶振動子搭載用パッドに接続され、ICチ
ップは、キャビティー部の底面に形成された各電極パッ
ドに接続される。また、水晶振動子搭載用パッドと各電
極パッドとは、ビアホール導体、内部配線導体などを介
して互いに接続されている。 【0007】また、キャビティー部の底面に形成した各
電極パッドは、容器体の下面に形成した外部端子電極
に、また、容器体の側面に形成した制御端子電極に内部
配線導体を介して接続されている。 【0008】尚、他方の対をなす張出部には、必要に応
じてICチップと接続する電子部品素子などが配置され
ている。例えば、電子部品素子とは、バイパスコンデン
サや負荷コンデンサなどが例示できるが、ICチップに
集積化されたり、また、温度補償型水晶発振器の外部に
接続されたりする場合もある。 【0009】ICチップは、図8に示すように、各種回
路部が集積化されている。具体的には、必要な温度補償
データを保持するメモリ部、周囲の温度検知する感温セ
ンサ部、バリキャップダイオード、所定温度補償データ
に基づいて所定電圧に変換してバリキャップダイオード
に供給するDA変換手段(図では3次関数発生回路
部)、これらの動作を制御するプロセッサー部からなる
温度補償制御回路部X、負荷容量、発振インバータ及び
帰還抵抗からなる発振回路部Y、増幅インバータからな
る出力バッフア回路部Zを具備している。図中、Xta
lは、キャビティー部に搭載する水晶振動子である。 【0010】このような温度補償型水晶発振器では、キ
ャビティー部に搭載した水晶振動子の固有の周波数温度
特性をキャンセルするようにバリキャップダイオードの
容量成分を変化させ、周囲の温度変化に対しても安定し
た周波数を発振出力が得られるようにしている。 【0011】温度補償盛挙回路部Xは、周囲の温度検知
する感温センサ部、バリキャップダイオード、外部から
書き込まれる所定温度補償データを保持するメモリ部、
所定温度補償データに基づいて所定電圧に変換してバリ
キャップダイオードに供給するDA変換手段(3次関数
発生回路部)、これらの動作を制御するプロセッサー部
からなる。発疹温度補償制御回路部X、負荷容量、発振
インバータ及び帰還抵抗からなる発振回路部Yは、負荷
容量、発振インバータ及び帰還抵抗からなり、水晶振動
子Xtalとともにコルピツ発振回路を構成する。出力
バッファ回路部Zは、増幅インバータからなり、発振回
路から供給された発振信号を所定レベルに増幅し、発振
出力として外部端子電極から導出する。 【0012】このようなICチップには、例えば電源電
圧が供給されるVCC端子、グランド電位となるGND
端子、水晶振動子5と接続される水晶接続端子、発振出
力を行うOUT端子、外部から周波数の調整を可能とす
るVCON端子、補償データ書き込みのために用いるデ
ータ書き込み制御端子となるアルミ電極パッドが形成さ
れている。 【0013】温度補償制御回路部Xは、周囲の温度に基
づいて、キャビティー内に搭載した水晶振動子の3次周
波数温度特性をキャンセルする3次関数を発生させ、そ
の値に基づく電圧をバリキャップダイオードに供給して
補償を行なうものである。例えば、ICチップ8のメモ
リ部であるPROMやRAMには、温度補償関数である
3次関数のもととなるパラメータ、例えばα、β、γ、
Tiの各値を入力する。そのデータから3次関数発生回
路にて温度に対して3次関数で導き出された電圧を発生
させる。尚、この時の外部の周囲温度は、ICチップ内
の感温度センサ部より得られる。この電圧がバリキャッ
プに印加され、バリキャップダイオードの制御された容
量成分が発振回路部Yの負荷容量成分と合成され、水晶
振動子Xtalの発振特性を基準周波数に補償する。水
晶振動子が有する固有の温度周波数特性を常温を含む広
い温度範囲で平坦化している。 【0014】発振回路部Yは、水晶振動子とともにコル
ピツ発振回路を構成するもので、コルピツ発振回路の負
荷容量成分が上述のバリキャップダイオードの可変容量
成分と合成されて、周囲の温度の変化に係わらず、周波
数変動がない発振出力を出力バッファ回路部Zに導出す
る。 【0015】バッフア回路部Zは、増幅インバータから
なり、発振回路部Yの信号を所定レベルの信号に増幅
し、OUT端子に発振出力として導出する。 【0016】しかし、このような温度補償型水晶発振器
では、水晶振動子の共振周波数に基づいて、周囲の温度
に対応して温度補償を行い、増幅してそのまま発振出力
しているだけである。そして、温度補償型水晶発振器を
狭公差で、小型化する際に非常に困難である。例えば、
求められる発振周波数が低い場合(例えば、CDMA通
信方式の基準周波数である19.2MHzやさらに低い
14.4MHz、12.65MHz)、これに対応した
共振周波数が上述のような20MHz以下の水晶振動子
では小型化が非常に困難となることためである。また、
水晶振動子の共振周波数は水晶基板の厚みに依存し、低
周波ほど水晶基板の厚みは厚くなる。水晶振動子を小型
化する際は、水晶基板の厚みはそのままで水晶基板の形
状の縮小を行う。これにより水晶基板上に形成される振
動電極の面積は必然的に小さくなり、振動電極面積に対
するの水晶基板の厚みは相対的に厚くなる。それに伴
い、クリスタルインピーダンス、容量比などの水晶振動
子の特性が劣化する。 【0017】そこで、低周波数化、小型化に対応する温
度補償型水晶発振器として、図9のようにICチップ内
に分周回路部を付加して、水晶振動子の共振周波数を、
目的とする発振周波数よりも高くすることが考えられ
る。例えば、目的とする発振周波数が20MHzとする
と、共振周波数が40MHzの水晶振動子を用いて、分
周回路部Wで1/2に分周すればよい。このようにすれ
ば目的の周波数より高い共振周波数の水晶振動子、すな
わち小型化(厚みが薄く)が比較的容易な水晶振動子を
用いることができ、水晶基板の長さに対する厚みの相対
比を小さくでき、クリスタルインピーダンスの改善、容
量比の改善がはかれ、もって、温度補償型水晶発振器全
体の小型化、温度補償幅の広く(分解能が向上)、且つ
発振動作の安定化が得られる。図9では、分周回路部Z
は、バッファ回路部Zの後段に配置している。この分周
回路部Wはフリップフロップ回路を備えている。しか
も、複数のフリップフロップ回路を多段に接続すれば、
例えば、1つ目のフリップフロップ回路からの出力は、
バッファ回路部から供給される周波数に対して1/2の
周波数の発振出力が得られ、2つ目のフリップフロップ
回路からの出力は、バッファ回路部から供給される周波
数に対して1/4の周波数の発振出力が得られ、3つ目
のフリップフロップ回路からの出力は、バッファ回路部
から供給される周波数に対して1/8の周波数の発振出
力が得られることになる。即ち、発振出力の発振周波数
の選択が可能となっている。実際には、複数種類の発振
出力が選択できるように、ICチップに複数種類のOU
T端子となるアルミ電極パッドが形成されている。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このように発
振周波数の選択が可能なようICチップを用いても、製
造工程、即ち、容器体にICチップを搭載し、接続を行
なう時に、どのOUT端子となるアルミ電極パッドを出
力して用いるかを決定しなくてはならない。即ち、IC
チップ自身の汎用性が高まったとしても、移動体通信機
器などの配線基板に実装する際には、発振周波数の選択
ができないものであった。 【0019】また、ICチップには、選択されなかった
OUT端子となるアルミ電極パッドが存在することにな
り、逆にICチップの大型化を招いてしまうという問題
があった。このICチップの大型化は温度補償型水晶発
振器の大型化を意味し、本来温度補償型水晶発振器の小
型化のために分周回路部を付加したことと逆行してしま
うことになる。 【0020】本発明は、上述の問題的に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、小型化で、且つ低い周波数
であっても安定して発振し、さらに、分周回路部での分
周率を組み立て後であっても容易に制御できる温度補償
型水晶発振器を提供することにある。 【0021】 【課題を解決するための手段】本発明は、容器体に2つ
のキャビティー部を形成し、前記一方のキャビティー部
内に水晶振動子を収容し、他方のキャビティー部内に、
温度補償制御回路部、発振回路部、バッファ回路部、分
周回路部及び該分周回路部の分周率を決定するセレクタ
回路部を集積化したICチップを収容して成る温度補償
型水晶発振器。度補償型水晶発振器である。 【作用】本発明は、水晶振動子と、温度補償動作を行う
制御回路をワンチップ化したICチップを具備して構成
され、ICチップには分周回路部及び該分周回路部の分
周率を決定するセレクタ回路部を備えている。実際に
は、外部から温度補償データを入力するとともに、分周
回路部の分周率を制御するデータを供給し、ICチップ
内で分周率を決定する。このようにすれば、分周率毎の
複数のOUT端子となるアルミ電極が不要となり、IC
チップを小型化することができ、温度補償型水晶発振器
の小型化に寄与できる。 【0022】また、この分周率を制御するデータは、温
度補償データと同様簡単に変更することができ、温度補
償型水晶発振器の発振出力の汎用性が飛躍的に向上す
る。また、温度補償型水晶発振器では、水晶振動子と発
振回路部とによる発振周波数を、所望周波数より高い値
に設定して、分周回路部で1/nに分周して所望発振周
波数を生成している。即ち、水晶振動子は所望発振周波
数よりも高い周波数の素子を利用することができる。例
えば、20MHzの発振信号を出力させたい場合、共振
周波数が40MHzの水晶振動子を用い、1/2分周を
行なう。 【0023】このようにすれば、目的の周波数より高い
共振周波数の水晶振動子、すなわち小型化(厚みが薄
く)が比較的容易な水晶振動子を用いることができ、水
晶基板の長さに対する厚みの相対比を小さくでき、クリ
スタルインピーダンスの改善、容量比の改善がはかれ、
もって、温度補償型水晶発振器全体の小型化、温度補償
幅の広く(分解能が向上)、且つ発振動作の安定化が得
られる。 【0024】 【発明の実施の形態】本発明の温度補償型水晶発振器を
図面とともに説明する。 【0025】図1は本発明である温度補償型水晶発振器
の一部破断状況の断面図であり、図2は短辺側の側面図
であり、図3は金属製蓋体を省略した状態の平面図であ
り、図4は封止樹脂を省略した状態の下面図であり、図
5はICチップを省略した状態の下面図であり、図6は
ICチップに集積化された回路部を示すブロック回路図
である。 【0026】図1〜図5において、温度補償型水晶発振
器は、2つのキャビティー部1A、1Bを有する概略直
方体状容器体1と、該容器体1の上面側に実装された水
晶振動子5と、前記キャビティー部1B内に収容され、
且つ前記水晶振動子5に接続するフリップチップ結合さ
れるICチップ8と、前記容器体1の下面の少なくとも
四隅部に形成され、且つ前記ICチップに接続する外部
端子電極9と、容器体1の側面に形成された制御端子電
極6とが構成されている。 【0027】キャビティー部1Aは、容器体1の上面に
一体化して形成されたシールリング3によって形成さ
れ、且つキャビティー部1A内に水晶振動子5が収容さ
れ、さらに、シールリング3に接合する金属製蓋体2に
よって気密的に封止される。 【0028】また、キャビティー部1Bは、容器体1の
下面側に形成されて、隣接しあう2つの外部端子電極9
間の領域に張り出す張出部11〜14を有している。即
ち、キャビティー部1Bの開口は全体として概略十字状
となっている。そして、ICチップ8は、互いに対向し
あう張出部、例えは12、14間に跨がるようにフリッ
プチップ接合されている。そして、ICチップ8はキャ
ビティー部1B内にはアンダーフィル樹脂を含む充填樹
脂7によって被覆されている。 【0029】上述の水晶振動子5は、キャビティー部1
Aの底面に形成された水晶振動子搭載用パッド51、5
1に接続される。また、ICチップ8は、キャビティー
部1Bの底面に形成された各電極パッドに接続される。
そして、図示していないが、水晶振動子搭載用パッド5
1、51と各電極パッドとは、ビアホール導体、内部配
線導体などを介して互いに接続されている。また、水晶
振動子搭載用電極パッド51、51は、キャビティー部
1Bの一対の張出部11、13に水晶振動子測定モニタ
電極パッド10、10として導出されている。また、キ
ャビティー部1Bの底面に形成した各電極パッドは、容
器体1の下面に形成した外部端子電極9に、また、容器体
1の側面に形成した制御端子電極6に内部配線導体を介し
て接続されている。 【0030】尚、前記キャビティー部1Bにおいて、張
出部11、13には、上述の水晶振動子測定モニタ電極
パッド10、10が配置されたり、また、必要に応じて
ICチップ8と接続する電子部品素子などが配置されて
いる。例えば、電子部品素子とは、バイパスコンデンサ
や負荷コンデンサなどが例示できるが、これらの素子は
ICチップ8に集積化されたり、また、温度補償型水晶
発振器の外部に接続される場合があり、キャビティー部
1B内には図のように1つのICチップ8が収納される場
合がある。 【0031】ICチップ8は、フリップチップ接合され
るとともに、図6に示す各種回路部が集積化されてい
る。具体的には、周囲の温度検知する感温センサ部、バ
リキャップダイオード、外部から書き込まれる所定温度
補償データを保持するメモリ部、所定温度補償データに
基づいて所定電圧に変換してバリキャップダイオードに
供給するDA変換手段(3次関数発生回路部)、これら
の動作を制御するプロセッサー部からな温度補償制御回
路部X、負荷容量、発振インバータ及び帰還抵抗からな
る発振回路部Y、増幅インバータからなるバッフア回路
部Z、複数のフリップフロップ回路から成る分周回路部
W及びマルチプレクサまたは論理ゲートで構成され、分
周回路Zの分周率を決定するセレクタ回路部Vを具備し
ている。 【0032】図6のICチップ8では、発振信号のなが
れからすると、発振回路部Y、バッファ回路部Z、分周
回路部W、セレクタ回路部V及びOUT端子の順に接続さ
れている。 【0033】このようなICチップ8には、例えば電源
電圧が供給されるVCC端子、グランド電位となるGN
D端子、水晶振動子5と接続される水晶接続端子、発振
出力を行うOUT端子、外部から周波数の調整を可能と
するVCON端子、補償データ及び分周率制御 データ
を書き込むために用いるデータ書き込み制御端子となる
各種アルミ電極パッドが形成されている。 【0034】温度補償制御回路部Xは、周囲の温度に基
づいて、キャビティー1A内に搭載した水晶振動子5の
3次周波数温度特性をキャンセルする3次関数を発生さ
せ、その値に基づく電圧をバリキャップダイオードに供
給して補償を行なうものである。例えば、ICチップ8
のメモリ部であるPROMやRAMには、温度補償関数
である3次関数のもととなるパラメータ、例えばα、
β、γ、Tiの各値を温度補償データとして入力する。
そのデータから3次関数発生回路にて温度に対して3次
関数で導き出された電圧を発生させる。尚、この時の外
部の周囲温度は、ICチップ8内の感温度センサ部より
得られる。この電圧か、ICチップ8内にあるバリキャ
ップに印加され、バリキャップダイオードの制御された
容量成分が発振回路部Yの負荷容量成分と合成され、I
Cチップ8の外部に接続された水晶振動子5(Xta
l)の発振特性を基準周波数に補償する。即ち、広い温
度範囲領域においては、バリキャップダイオードに供給
される電圧が制御され、水晶振動子5が有する固有の温
度周波数特性は常温を含む広い温度範囲で平坦化するこ
とができる。 【0035】発振回路部Yは、水晶振動子5とともにコ
ルピツ発振回路を構成するもので、コルピツ発振回路の
負荷容量成分が上述のバリキャップダイオードの可変容
量成分と合成されて、周囲の温度の変化に係わらず、周
波数変動がない発振出力をバッファ回路部Zに導出す
る。 【0036】バッフア回路部Zは、増幅インバータから
なり、発振回路部Yの信号を所定レベルの信号に増幅
し、分周回路部Wに導出する。 【0037】分周回路部Wは、複数のフリップフロップ
回路からなり、バッファ回路部Zから供給された発振信
号を1/2、1/4、1/8・・に分周している。この
分周した複数の信号は、セレタク回路部Vに供給され
る。 【0038】セレタク回路部Vはマルチプレクサや論理
ゲートから構成しており、1/2、1/4、1/8・・
に分周された複数の信号のち、1つの信号を選択してO
UT端子に導出する。具体的には、上述の温度補償制御
回路部Xのメモリ部に保持された分周率データ(外部か
ら供給)に基づいて、マルチプレクサでの選択または論
理ゲートで通過する信号を決定する。この分周率データ
は上述のプロセッサ部によって制御される。尚、メモリ
部やプロセッサ部を温度補償制御回路部Xから独立させ
て動作させてもよい。また、セレクタ回路部Vの機能
を、分周回路部Wの中に組み入れてもよい。これによ
り、ICチップ8には、1つのOUT端子となるアルミ
電極で済み、ICチップ8の大型化をさけることがで
き、また、キャビティー部1BにICチップ8を収容す
る際にも、特に分周率を考慮することが全くなくなる。 【0039】このようなICチップ8は、シリコンチッ
プに周知のPNドープ、部分絶縁酸化処理、金属被膜を
繰り返して形成されることになる。 【0040】本発明の温度補償型水晶発振器は、水晶振
動子搭載工程、ICチップ搭載工程アンダーフィル樹脂
注入・硬化工程の順に進め、最後にICチップへのデー
タ書き込み工程を経て完成する。 【0041】水晶振動子搭載工程について、まず、シー
ルリング3が取着される容器体1を用意し、その容器体
1の水晶搭載用キャビティ1A内の水晶振動子搭載用電
極51、51上に硬化して導電性接着部材となる導電性
樹脂ペースト4を供給し、水晶振動子5の引き出し電極
が水晶振動子搭載用電極51と接続するように、導電性
樹脂ペースト4に、水晶振動子5を載置する。そして、
さらに導電性樹脂ペースト4を硬化して、容器体1に水
晶振動子5を固定する。 【0042】次に、水晶振動子5の周波数調整を行う。
具体的には、キャビティ1B内に形成した所定電極パッ
ド、測定モニタ電極パッドを用いて、水晶振動子を発振
させ、発振周波数を測定しながら、水晶振動子5の励振
電極にAg蒸着させる方法やイオンビームを照射する方
法により、実質的に励振電極の質量を増加若しくは減少
させて、発振周波数の調整を行う。その後、熱エージン
グにより、発振周波数の安定化を行い、シールリング3
に金属製蓋体2をシーム溶接により気密封止を行う。こ
の時、キャビティー1A内は、N2やHeなどのガスや
真空の雰囲気中にてシーム溶接などの溶接を行なう。 【0043】次に、ICチップ8をキャビティー1B内
に実装を行う。具体的には、まずICチップ8の実装
は、ICチップ8に予め形成した各Auバンプと各IC
チップ電極パッドとが合致するように、ICチップ8を
位置決め載置して、その後、ICチップ8にAgペース
トによる接着や超音波による融着などにより互いに接合
させる。 【0044】次に、充填樹脂注入硬化工程を行なう。ま
ず、ICチップ8を充填樹脂7で充填・被覆する。キャ
ビティー1B内に配置されたICチップ8全体を、例え
ばエポキシ系の熱硬化性の樹脂にて完全に覆い、加熱
し、樹脂を硬化させる。 【0045】次に、ICチップ8のデータ書き込み工程
を行なう。上述工程まで終えた製品について、水晶振動
子5の周波数温度特性を平坦化し温度補償する最適デー
タを計算及び実際に温度補償型水晶発振器を駆動確認す
ることにより求め、そのデータ値と、分周回路部Wでの
分周率を決定するデータを、容器体1の側面の制御端子
電極6より入力する。 【0046】本発明において、ICチップ8に分周回路
部Wを設けている。そして、分周回路部Wは、バッファ
回路部Zの後段に配置され、この分周回路部Wから発振
出力を得る。即ち、水晶振動子5の共振周波数は、目的
とする発振周波数よりも、分周回路部Wされる分周率分
だけ高く設定されている。 【0047】発振周波数がダウンコンバートされて出力
することにより、分解能は分周前の高い精度を維持でき
る。例えば、温度補償型水晶発振器として例えは20M
Hzを発振出力させるのに、従来では20MHzの共振
周波数の水晶振動子を用いて発振させていた。これに対
して、本発明では、分周回路部Wの分周率が1/2であ
れば、40MHzの共振周波数の水晶振動子5を用い、
この分周回路部Wで1/2に分周させて発振させてい
る。このような分周回路部Wを設けることにより、出力
周波数の精度は2倍良くなる。 【0048】さらに発振周波数がダウンコンバートされ
て出力すると、目的の周波数より高い共振周波数の水晶
振動子、すなわち小型化が比較的容易である水晶振動子
を用いて温度補償型水晶発振器を構成することが可能と
なり、要求される発振周波数が低い場合においても、さ
らなる小型軽量化が実現でき、水晶振動子のクリスタル
インピーダス、容量比などから安定した発振特性、分解
能の高い温度補償が可能となる。 【0049】分周回路部Wは、上述したようにバッファ
回路部Zから供給された周波数を1/nに分周するだけ
でなく、ノイズに関しても同様に1/nに整理すること
ができる。特に、分周回路部Wをバッファ回路部Zの後
段に接続することにより、バリキャップダイオードやバ
ッファ回路部Zで発生するノイズも分周回路部Wにより
整理される。このため、ICチップ内で発生するノイズ
を低減する作用があり、温度補償型水晶発振器のノイズ
特性を改善することになる。 【0050】また、分周回路部Wの分周率、例えば、分
周回路部Wによって分周された複数の信号のうちどれを
選択するかを決定するセレクタ回路部Vを有しているた
め、ICチップ8上に複数のOUT端子が不要となる。
これにより、上述のICチップ8の実装工程が簡略し、
同時に、ICチップの小型化が可能となり、温度補償型
水晶発振器の小型化に寄与できる。 【0051】また、組み立て後に分周回路部Wの分周率
を任意に変更することができる。 【0052】図6のブロック回路図では、分周回路部W
及びセレクタ回路部Vが、バッファ回路部Zの後段に配置
されているが、図7に示すように分周回路部W及びセレク
タ回路部Vを、発振回路部Yとバッファ回路部Zの間、即
ち、バッファ回路部Zの前段に配置しても構わない。こ
れにより、バッファ回路Zで増幅される信号が、予め分
周された比較的低い周波数であるため、バッファ回路部
Z での消費電流を小さくすることができる。尚、上述の
実施例において、容器体1の上面に開口したキャビティ
ー部1Aを、下面に開口したキャビティー部1Bを設
け、各々に水晶振動子5、ICチップ8を配置した例で
説明したが、例えば、容器体1を第1の筐体状容器と第
2の筐体状容器を用い、第2の筐体状容器内にICチッ
プを収容して、第1の筐体状容器内に水晶振動子を使用
し、第2の筐体状の容器の開口を、第1の容器の底面で
覆い、第1の筐体状容器の開口を金属製蓋体で気密封止
した温度補償型水晶発振器であっても構わない。尚、こ
の場合、外部端子電極は、第2の筐体状容器の底面に形
成し、制御端子電極を第2の筐体状容器の側面に形成
し、水晶振動子とICチップとの接続を、第1の筐体状
容器の底面と第2の容器の開口周囲に夫々配線バターン
を導出させて接続する。 【0053】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、ICチッ
プに分周回路部及び外部から自由に分周回路の分周率を
決定することが可能なセレクタ回路部を具備している。
例えば20MHz以下の低周波且つ小型の温度補償型水
晶発振器が実現できるとともに、分周率の決定、変更が
容易におこなえ、さらに、ICチップの小型化に寄与で
き、ICチップの実装工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の温度補償型水晶発振器の一部破断状況
の断面図である。 【図2】本発明の温度補償型水晶発振器の短辺側の側面
図である。 【図3】本発明の温度補償型水晶発振器の金属製蓋体を
省略した状態の平面図である。 【図4】本発明の温度補償型水晶発振器の封止樹脂を省
略した状態の下面図である。 【図5】本発明の温度補償型水晶発振器のICチップを
省略した状態の下面図である。 【図6】本発明の温度補償型水晶発振器に用いるICチ
ップのブロック図である。 【図7】本発明の温度補償型水晶発振器に用いるICチ
ップの他のブロック図である。 【図8】従来の温度補償型水晶発振器のICチップのブ
ロック図である。 【図9】従来の温度補償型水晶発振器のICチップの他
のブロック図である。 【符号の説明】 1・・・容器体 1A・・・キャビティー部 1B・・・キャビティー部 2・・・金属製蓋体 3・・・シールリング 4・・・銀ペースト 5・・・水晶振動子 6・・・制御端子電極 7・・・充填樹脂 8・・・ICチップ 9・・・外部端子電極 X・・・温度補償制御回路部 Y・・・発振回路部 Z・・・バッファ回路部 W・・・分周回路部 V・・・セレクタ回路部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 容器体に2つのキャビティー部を形成
    し、前記一方のキャビティー部内に水晶振動子を収容す
    るとともに、前記他方のキャビティー部内に、温度補償
    制御回路部、発振回路部、バッファ回路部、分周回路部
    及び該分周回路部の分周率を決定するセレクタ回路部を
    集積化したICチップを収容したことを特徴とする温度
    補償型水晶発振器。
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