JP2003163079A - 蒸着装置と薄膜形成方法およびそれらを用いた表示装置 - Google Patents

蒸着装置と薄膜形成方法およびそれらを用いた表示装置

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JP2003163079A
JP2003163079A JP2001360552A JP2001360552A JP2003163079A JP 2003163079 A JP2003163079 A JP 2003163079A JP 2001360552 A JP2001360552 A JP 2001360552A JP 2001360552 A JP2001360552 A JP 2001360552A JP 2003163079 A JP2003163079 A JP 2003163079A
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deposition material
thin film
vapor
plate
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English (en)
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Mikio Nishio
幹夫 西尾
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸着において温度変化や蒸着材料の変動によ
って蒸着速度(蒸気の発生量)が一定にならないために
蒸着膜の安定化が困難である。 【解決手段】 蒸発源内に配置された蒸着材料を加熱
し、蒸着材料の蒸気をチャンバー1内に放出させ、基板
表面に付着させて薄膜を形成する薄膜形成方法であっ
て、気化板4を蒸着材料7が蒸発または昇華する所望の
一定温度に保持する工程と、蒸着材料7を所望の一定速
度で気化板4に押し当てる工程よりなり、蒸着材料7を
押し当てる速度を制御することによって基板表面に付着
した蒸着材料により形成する薄膜の膜厚と膜質を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜を形成する蒸
着装置および薄膜形成方法に関し、特に有機EL素子に
用いられる有機化合物の真空蒸着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラット・パネル・ディスプレイ
としての有機EL素子が注目されている。その有機EL
素子における複数層の有機薄膜の形成には(従来から知
られている、金属薄膜形成と同様の)蒸着装置が用いら
れている。
【0003】従来技術の蒸着装置を図8に示すと、チャ
ンバー200内に、蒸発源201と基板203を保持し
た基板ホルダー202が配置され、蒸発源201内に
は、有機薄膜の材料である有機化合物204が入れられ
ており、ヒーター206が配置されている。
【0004】ここで、有機薄膜を形成する場合、チャン
バー200内を真空排気しながら基板ホルダー202内
のヒーター205に通電して基板203を所望の温度に
加熱・維持する。同時に、蒸発源201内のヒーター2
06に通電して有機化合物204を加熱、昇温する。
【0005】有機化合物204が昇温して有機化合物2
04の蒸気が安定に放出される温度に達した後、蒸発源
201上に設けられたシャッター207を開けると、有
機化合物204の蒸気が基板203に付着し、基板20
3表面に有機薄膜が形成される。
【0006】ここで、有機薄膜を形成する場合、チャン
バー200内を真空排気しながら、熱電対211により
基板温度をして温度制御器212により基板ホルダー2
02内のヒーター205に通電して基板203を所望の
温度に加熱・維持する。同時に、温度制御器210と熱
電対209によりシリンダ201の温度を測定しながら
ヒーター206に通電して有機化合物204を加熱、昇
温する。
【0007】有機化合物204が昇温して有機化合物2
04の蒸気が安定に放出される温度に達した後、蒸発源
201上に設けられたシャッター207を開けると、有
機化合物204の蒸気が基板203に付着し、基板20
3表面に有機薄膜が形成される。
【0008】ここで、有機薄膜の堆積速度や形成膜厚を
安定させるためには水晶振動子等の膜厚検出器208を
取り付け、堆積速度が安定した時点でシャッター207
を開け、所望膜厚に達した時点でシャッター207を閉
じる等の工夫がなされている。
【0009】上述のように、有機薄膜を形成する場合に
は、蒸着材料である有機化合物204を加熱して蒸気を
発生させているが、有機化合物204は一般に蒸気圧が
高く、蒸気発生温度は400℃以下と低温である。従っ
て、従来の金属薄膜の形成時に許容されていた僅かな温
度変化でも蒸気放出量が大きく変動してしまう。そこ
で、従来の蒸着装置においても蒸発源201内の熱電対
209により有機化合物204の温度をより精度良く制
御する工夫がなされていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
蒸着装置では、精密な温度制御を行っても有機化合物2
04からの蒸気放出に伴って蒸気発生部分での部分的な
気化熱の吸収や熱伝導の低さに伴う温度ばらつきや対流
によって、有機化合物204の温度が変化したり温度分
布が生じたりして蒸気の発生量が変動しやすく堆積速度
が安定しない。そのため、長時間の予備加熱を行い温度
分布や温度勾配を一定状態に落ち着かす必要があり、生
産性の低下や有機化合物204の浪費を発生させてしま
うという課題があった。
【0011】また、蒸発源201内の有機化合物204
量の変動に伴って、同じ温度でも蒸気の発生量が変化す
るという課題を有していた。
【0012】また、大面積の基板に対して有機薄膜を形
成する場合、蒸発源201面積の増大または複数の蒸発
源の使用など工夫が必要であるが、面積増大ではその面
内の温度を均一に制御することはいっそう困難になり、
複数の蒸発源の使用ではそれぞれの蒸発源の蒸発量を等
しくすることもまた非常に困難であり、大面積基板上へ
の均一な有機薄膜形成は困難であった。
【0013】本発明の目的は、上述のような大面積の基
板に対しても低温で一定の堆積速度と堆積膜厚を得る蒸
着装置を得ることにある。また、この方法により作成さ
れる薄膜を用いた表示装置を安定で均質に提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明の蒸着装置と薄膜形成方法およびそれらを用
いた表示装置では、請求項1〜請求項27に記載する手
段を講じている。
【0015】具体的に請求項1の発明が講じた手段は、
チャンバーと前記チャンバー内の蒸発源と基板ホルダー
を有し、前記蒸発源内に配置された蒸着材料を気化し、
前記基板ホルダーに保持された基板表面に前記蒸着材料
を付着し薄膜を形成できるように構成された蒸着装置で
あって、前記蒸発源は、前記蒸着材料が蒸発または昇華
する温度に保持された気化板と、前記蒸着材料を保持し
所望の一定速度で前記蒸着材料を前記気化板に押し当て
るシリンダとを有する構成とするものである。
【0016】請求項2の発明が講じた手段は、請求項1
の構成に、蒸着材料を保持しするシリンダは、前記蒸着
材料の融点または昇華点未満の一定温度に制御される構
成を付加するものである。
【0017】請求項3の発明が講じた手段は、請求項1
の構成に、気化板は、前記蒸着材料が蒸発または昇華す
る温度以上であり、蒸着材料の分解または変質する温度
未満の一定温度に制御される構成を付加するものであ
る。
【0018】請求項4の発明が講じた手段は、請求項1
の構成に、蒸着材料の気化板に接する面積は常に一定で
ある構成を付加するものである。
【0019】請求項5の発明が講じた手段は、請求項1
の構成に、シリンダ内の蒸着材料を所望の一定速度で気
化板に押し当てる機構は、圧電素子を用いて供給する電
圧により蒸着材料を気化板方向に移動させる構成を付加
するものである。
【0020】請求項6の発明が講じた手段は、請求項1
の構成に、蒸発源を挟んで基板との反対側に反射板を設
け、反射板の温度は蒸着材料の蒸発または昇華温度以上
で蒸着材料の分解または変質する温度未満の温度に制御
される構成を付加するものである。
【0021】請求項7の発明が講じた手段は、請求項1
〜請求項6のいずれかに記載の構成に、複数のシリンダ
と、複数の気化板とを有する構成を付加するものであ
る。
【0022】請求項8の発明が講じた手段は、請求項7
の構成に、複数のシリンダには同一の蒸着材料が保持さ
れている構成を付加するものである。
【0023】請求項9の発明が講じた手段は、請求項7
の構成に、複数のシリンダには異なる蒸着材料が保持さ
れている構成を付加するものである。
【0024】請求項10の発明が講じた手段は、請求項
7〜請求項9のいずれかに記載の構成に、複数のシリン
ダとそれに対向する気化板はそれぞれ直線状に配置さ
れ、基板ホルダーは前記直線状と垂直に相対移動する手
段を有する構成を付加するものである。
【0025】請求項11の発明が講じた手段は、請求項
1〜請求項10のいずれかに記載の構成に、蒸着材料は
板状であり、前記板状の蒸着材料の一辺を気化板に押し
当てる機構を有し、基板ホルダーは、前記蒸着材料と気
化板の接する直線領域に対して平行に基板を保持しなが
ら前記直線領域と垂直に一定速度で相対移動する手段を
有する構成を付加するものである。
【0026】請求項12の発明が講じた手段は、請求項
1〜請求項11のいずれかに記載の構成に、チャンバー
は真空チャンバーであり、チャンバー内は減圧状態に排
気されている構成を付加するものである。
【0027】請求項13の発明が講じた手段は、請求項
1〜請求項12のいずれかに記載の構成に、蒸着材料は
有機材料である構成を付加するものである。
【0028】請求項14の発明が講じた手段は、蒸発源
内に配置された蒸着材料を加熱し、蒸着材料の蒸気をチ
ャンバー内に放出させ、基板表面に付着させて薄膜を形
成する薄膜形成方法であって、気化板を前記蒸着材料が
蒸発または昇華する所望の一定温度に保持する工程と、
前記蒸着材料を所望の一定速度で前記気化板に押し当て
る工程を有し、前記気化板に接した領域の前記蒸着材料
を前記気化板により加熱し蒸発または昇華して前記蒸着
材料の蒸気を発生させることにより基板表面に蒸着材料
を堆積する構成とするものである。
【0029】請求項15の発明が講じた手段は、請求項
14の構成に、気化板に接していない領域の蒸着材料
は、その融点または昇華点未満の一定温度に保持されて
いる構成を付加するものである。
【0030】請求項16の発明が講じた手段は、請求項
14の構成に、気化板は、前記蒸着材料が蒸発または昇
華する温度以上であり、蒸着材料の分解または変質する
温度未満の一定温度に制御される構成を付加するもので
ある。
【0031】請求項17の発明が講じた手段は、請求項
14の構成に、蒸着材料の気化板に接する面積は常に一
定である構成を付加するものである。
【0032】請求項18の発明が講じた手段は、請求項
14の構成に、蒸着材料を所望の一定速度で気化板に押
し当てる工程は、圧電素子を用いて供給する電圧により
蒸着材料を気化板方向に移動させる構成を付加するもの
である。
【0033】請求項19の発明が講じた手段は、請求項
14の構成に、複数の蒸着材料と、複数の気化板とを有
し、前記複数の蒸着材料を同時に気化板に押し当てる構
成を付加するものである。
【0034】請求項20の発明が講じた手段は、請求項
19の構成に、複数の蒸着材料は同一の材料である構成
を付加するものである。
【0035】請求項21の発明が講じた手段は、請求項
19の構成に、複数の蒸着材料は異なる材料である構成
を付加するものである。
【0036】請求項22の発明が講じた手段は、請求項
14〜請求項21のいずれかに記載の構成に、複数の蒸
着材料とそれぞれの蒸着材料を押し当てる気化板を直線
状に配置し、それぞれの前記蒸着材料を前記気化板に押
し当てながら基板を前記直線と垂直な方向に相対移動さ
せる構成を付加するものである。
【0037】請求項23の発明が講じた手段は、請求項
14〜請求項22のいずれかに記載の構成に、板状の蒸
着材料の一辺を一定速度で気化板に押し当てながら、前
記蒸着材料と気化板の接する直線領域に対して平行に基
板を保持し前記直線領域と垂直に一定速度で基板を相対
移動する構成を付加するものである。
【0038】請求項24の発明が講じた手段は、請求項
14〜請求項23のいずれかに記載の構成に、チャンバ
ー内が減圧である構成を付加するものである。
【0039】請求項25の発明が講じた手段は、請求項
14〜請求項24のいずれかに記載の構成に、蒸着材料
は有機材料である構成を付加するものである。
【0040】請求項26の発明が講じた手段は、表示装
置を有機EL素子の一部または全ての膜を請求項13に
記載の蒸着装置または請求項25に記載の薄膜形成方法
を用いて形成した構成とするものである。
【0041】請求項27の発明が講じた手段は、電子機
器を請求項22記載の表示装置を用いた構成とするもの
である。
【0042】以上の蒸着装置および薄膜形成方法および
それを用いた表示装置により、各請求項の発明では、以
下のような作用が奏される。
【0043】請求項1の発明では、蒸着材料を気化板に
押し当てることにより、気化板は蒸着材料が蒸発または
昇華する温度に保持されているため、気化板に接した蒸
着材料は加熱されて蒸気となりチャンバー内へ飛散す
る。飛散した蒸着材料の蒸気は基板表面に到達し基板表
面で堆積(蒸着)され、蒸着膜を形成することができ
る。ここで、蒸着材料は一定速度で気化板に押し当てら
れるために蒸気となり放出される蒸着材料は一定とな
る。気化板に接する蒸着材料の面積を変えることや蒸着
材料を気化板に押し当てる速度を制御することで蒸気の
出る量を制御できるため、微量な蒸着材料の堆積であっ
ても精度良い量の制御が可能になる。さらに、気化板は
蒸着材料を気化または昇華させる速度を制御する必要が
ないため、それぞれに微妙な温度制御は不要になる。
【0044】請求項2の発明では、気化板に接していな
い領域で、蒸着材料の温度が上昇し溶融または昇華して
蒸気が発生することを防止でき、気化板に押し当てる速
度による蒸気発生量の制御をより精度良く行うことがで
きる。
【0045】請求項3の発明では、気化板の温度が蒸着
材料の蒸発または昇華温度以上であるため、気化板に接
した蒸着材料を加熱し蒸気をチャンバー内に放出するこ
とができる。また、分解または変質する温度未満である
ために気化板に接した蒸着材料の温度が上がりすぎて蒸
着材料が分解または変質することを防止できる。
【0046】請求項4の発明では、蒸着材料は一定速度
で気化板に押し当てられ、蒸着材料と気化板の接する面
積が一定であるために、気化板表面で蒸気となり放出さ
れる蒸着材料の量を一定にすることができ、安定した堆
積が可能になる。
【0047】請求項5の発明では、圧電素子に供給する
電圧の変化速度を制御することにより蒸着材料の気化板
に押し当てる速度を制御でき、簡便で高精度の一定速度
を得ることができる。
【0048】請求項6の発明では、蒸発源から基板側と
反対側に放出された蒸着材料の蒸気は反射板に到達する
が、反射板は蒸発または昇華温度以上に保持されている
ために反射板表面には付着せず基板方向に拡散すること
となり蒸着材料の利用効率を高めることができる。ま
た、チャンバーに付着することを防ぐことができ、チャ
ンバーに付着した蒸着材料の剥離等による問題発生を低
減できる。
【0049】請求項7の発明では、同時に大面積の基板
に対する蒸着膜の形成ができる。
【0050】請求項8の発明では、同一膜を大面積基板
に形成することができる。
【0051】請求項9の発明では、異なる蒸着材料を同
時に気化板に押し当てることにより異なる複数種類の蒸
着材料の混合膜を形成することができ、別々に蒸着材料
を気化板に押し当てることにより異なる複数種類の蒸着
材料の多層膜を形成することができる。
【0052】請求項10の発明では、直線状に上にシリ
ンダと気化板からなる複数の蒸発源を配置することで、
直線方向の堆積膜の均一化を図ることができ、直線方向
と垂直に基板を相対移動することで基板全面への蒸着膜
を均一性良く形成することができる。
【0053】請求項11の発明では、板状の一辺が気化
板と接する領域は直線状になり、この直線領域から一葉
に蒸着材料の蒸気が放出されるため、基板上の直線方向
の堆積膜厚を均一にすることができる。また、基板を直
線方向と垂直に相対移動することで、基板全面に渡って
均一な堆積膜を形成することができ、大型基板での堆積
膜の均一性を向上できる。
【0054】請求項12の発明では、チャンバー内を減
圧にすることで、比較的蒸気圧の低い材料を用いた場合
でも、蒸着材料の分圧を高めることができ、蒸気圧の低
い蒸着材料での蒸着を可能とし、また、蒸着材料の蒸気
が雰囲気中のガス成分と反応し変質することを防止する
ことができる。
【0055】請求項13の発明では、比較的低温での有
機薄膜の形成を可能にし、有機EL素子のような厳密な
膜厚制御や微量の混合を必要とする蒸着において安定し
た膜形成を可能にする。
【0056】請求項14の発明では、蒸着材料を気化板
に押し当てることにより、気化板は蒸着材料が蒸発また
は昇華する温度に保持されているため、気化板に接した
蒸着材料は加熱されて蒸気となりチャンバー内へ飛散す
る。飛散した蒸着材料の蒸気は基板表面に到達し基板表
面で堆積(蒸着)され、蒸着膜を形成することができ
る。ここで、蒸着材料は一定速度で気化板に押し当てら
れるために蒸気となり放出される蒸着材料は一定とな
る。気化板に接する蒸着材料の面積を変えることや蒸着
材料を気化板に押し当てる速度を制御することで蒸気の
出る量を制御できるため、微量な蒸着材料の堆積であっ
ても精度良い量の制御が可能になる。さらに、気化板は
蒸着材料を気化または昇華させる速度を制御する必要が
ないため、それぞれに微妙な温度制御は不要になる。
【0057】請求項15の発明では、気化板に接してい
ない領域から蒸着材料の蒸気が発生することを防止で
き、蒸着材料の速度による蒸着速度の制御をより向上で
きる。
【0058】請求項16の発明では、気化板表面に接し
た蒸着材料が蒸発または昇華する前に分解や変質するこ
とを防止できる。
【0059】請求項17の発明では、蒸発する蒸着材料
の量を一定にすることができる。
【0060】請求項18の発明では、圧電素子に供給す
る電圧の変化速度を制御することにより蒸着材料の気化
板に押し当てる速度を制御でき、簡便で高精度の一定速
度を得ることができる。
【0061】請求項19の発明では、同時に大面積の基
板に対する蒸着膜の形成ができる。
【0062】請求項20の発明では、同一膜を大面積基
板に形成することができる。
【0063】請求項21の発明では、異なる蒸着材料を
同時に噴出させることで異なる複数種類の蒸着材料の混
合膜を形成することができ、別々に蒸着材料を噴出させ
ることで異なる複数種類の蒸着材料の多層膜を形成する
ことができる。
【0064】請求項22の発明では、直線状に上にシリ
ンダと気化板からなる複数の蒸発源を配置することで、
直線方向の堆積膜の均一化を図ることができ、直線方向
と垂直に基板を相対移動することで基板全面への蒸着膜
を均一性良く形成することができる。
【0065】請求項23の発明では、板状の一辺が気化
板と接する領域は直線状になり、この直線領域から一葉
に蒸着材料の蒸気が放出されるため、基板上の直線方向
の堆積膜厚を均一にすることができる。また、基板を直
線方向と垂直に相対移動することで、基板全面に渡って
均一な堆積膜を形成することができ、大型基板での堆積
膜の均一性を向上できる。
【0066】請求項24の発明では、チャンバー内を減
圧にすることで、比較的蒸気圧の低い材料を用いた場合
でも、蒸着材料の分圧を高めることができ、蒸気圧の低
い蒸着材料での蒸着を可能とし、また、蒸着材料の蒸気
が雰囲気中のガス成分と反応し変質することを防止する
ことができる。
【0067】請求項25の発明では、比較的低温での有
機薄膜の形成を可能にし、有機EL素子のような厳密な
膜厚制御や微量の混合を必要とする蒸着において安定し
た膜形成を可能にする。
【0068】請求項26の発明では、有機EL素子の形
成において膜厚や膜質の安定化を図ることができ、この
有機EL素子を用いて表示装置を形成することで、表示
性能の優れた表示装置を得ることができる。また、安定
した製造が可能にあることから歩留まりや信頼性の高い
安定な品質の表示装置が得られる。
【0069】請求項27の発明では、有機EL素子の形
成において膜厚や膜質の安定化を図ることができ、この
有機EL素子を用いて表示装置を形成することで、表示
性能の優れた表示装置を得ることができる。また、安定
した製造が可能にあることから歩留まりや信頼性の高い
安定な品質の表示装置が得られる。この高く安定した品
質の表示装置を用いることで電子機器の安定した性能を
得ることが可能である。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る蒸
着装置と薄膜形成方法およびそれらを用いた表示装置に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0071】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係る蒸着装置と薄膜形成方法を説明するた
めの概略装置構成図である。
【0072】図1において、1はチャンバーであり、チ
ャンバー1内に、蒸発源としてのシリンダ2とシリンダ
2内の移動機構3と気化板4が設けられ、基板6を保持
した基板ホルダー5が配置され、シリンダ2内には、蒸
着材料である有機化合物7が入れられている。
【0073】また、シリンダ2は有機化合物7の温度を
測定する熱電対9と温度制御器8により有機化合物7が
蒸発または昇華しない温度で一定に保持されており、気
化板4はと熱電対11と図示しないヒーターを用いて温
度制御器10により有機化合物7が蒸発または昇華する
温度以上であり、かつ、有機化合物7が分解または変質
する温度未満にすることにより、有機化合物7が分解ま
たは変質ことを防止する。
【0074】ここで、薄膜を形成する場合、必要に応じ
て熱電対13と基板ホルダー内のヒーター14と温度制
御器12により基板温度制御しながら、シリンダ2内の
移動機構3と制御器15により有機化合物7を気化板4
に押し当てる。気化板4に押し当てられた有機化合物7
は、気化板により加熱され蒸気となってチャンバー1内
に飛散して基板6表面に堆積され、基板6表面で有機化
合物7の薄膜が形成される。
【0075】図2は、本発明の第1の実施形態に係る蒸
着装置と薄膜形成方法の蒸気発生方法を説明するための
概略図であり、有機化合物7が図2に示すような径が一
定な棒状(または線状)であると、有機化合物7と気化
板4の接する面積が一定となり、気化板4に押し当てる
有機化合物7の速度が一定であるため蒸気となりチャン
バー1内に放出される有機化合物7の量は一定となる。
ここで、移動機構3により厳密な速度制御や有機化合物
7の径を変えることで蒸気の発生量を制御でき、安定し
た膜厚・膜質の薄膜形成が可能となる。
【0076】ここで、移動機構3に良く知られている圧
電素子を用い供給する電圧を時間変化させることで移動
速度を制御すれば高精度の移動量(押し当てる量)制御
が可能となり、極微量な蒸気発生量の制御も可能とな
る。
【0077】以上の第1実施形態の蒸着装置および薄膜
形成方法を用いると、薄膜形成速度は移動機構3により
気化板4に押し当てる有機化合物7の速度で制御され、
気化板4の温度による影響をほとんど受けない。また、
従来例のような有機化合物量の変動による薄膜形成速度
の変動も引き起こすことがなく、安定した薄膜形成が可
能となる。
【0078】尚、図2において棒状の有機化合物を用い
て説明したが、これはその径が一定であれば他の形状で
あってもまったく同様の効果があり、径の細い場合には
微量な蒸気発生の制御が容易となり、径が太い場合には
多くの蒸気発生が可能で蒸着膜の堆積速度を上げられ生
産性の向上を図ることができる。
【0079】(第2の実施形態)図3は、本発明の第2
の実施形態に係る蒸着装置と薄膜形成方法を説明するた
めの概略装置構成図である。
【0080】図3において、1〜15は上述の第1実施
形態の図1の1〜15とまったく同様であり、16は反
射板であり、熱電対18と温度制御器17により一定温
度に保持されている。また、19は水晶振動子等の膜厚
検出器であり、20はシャッターである。
【0081】ここで、薄膜を形成する場合、上述の第1
実施形態と同様に移動機構3により有機化合物7の噴出
量を制御して薄膜形成を行うが、有機化合物7が気化板
4に接し始める初期時点では気化板4の温度変化などに
よる膜質や膜形成速度の微小な変化が生じてしまうた
め、蒸気発生初期時点ではにはシャッター20を閉じ基
板表面に膜が形成されないようにした後、シャッター2
0を開けて膜形成を開始する。あるいは、膜厚検出器1
9により膜形成速度の安定を確認した後にシャッター2
0を開けて膜形成を開始する。また、膜厚検出器19に
より所望量の膜厚が堆積された時点で有機化合物7の移
動をとめるまたはシャッター20を閉じることで膜堆積
を終了する。
【0082】また、気化板4表面で蒸発または昇華した
有機化合物7は基板6方向以外にも図中下方向や左右方
向にも飛散する。そのため、熱電対18と温度制御器1
7により有機化合物7の蒸発する温度以上に保たれた反
射板16を設置することで、反射板16方向へ飛散した
有機化合物7の蒸気は反射板16には付着せず(付着し
ても再び蒸気となって放出され)、基板6方向へ放出さ
れ基板6表面に堆積される。
【0083】以上の第2実施形態の蒸着装置および薄膜
形成方法を用いると、シャッター20や膜厚検出器19
を用いることにより、蒸気発生開始直後の気化板4の微
小な温度変化における堆積膜の膜質の変動を避けること
ができる上、堆積膜の膜厚を常時モニターすることがで
き、上述の第1実施形態の場合に加えて、さらに精度の
良い膜厚・膜質制御を実現できる。
【0084】また、反射板16を設置することにより、
基板6への堆積確率を高めることで、有機化合物7の不
要な場所への堆積による利用効率の低下や剥離による異
物発生などを防止することができる。なお、図2におい
ては、基板6と反対側の下方向にのみ反射板を設けて記
したが、これは、図中の左右や前後の横方向にも設置
し、基板6方向にのみ開口した構成にすることでチャン
バー1底面だけでなく側面への有機化合物7の付着を防
止でき、上述の効果をより高めることができる。
【0085】(第3の実施形態)図4は、本発明の第3
の実施形態に係る蒸着装置と薄膜形成方法を説明するた
めの概略装置構成図である。
【0086】図4において、1〜14は上述の第1実施
形態の図1の1〜14とまったく同様であり、複数個の
シリンダ2−1〜2−3と移動機構3−1〜3−3と気
化板4−1〜4−3と有機化合物7−1〜7−3と制御
器15−1〜15−3が設けられており、それぞれのシ
リンダ2−1〜2−3内の有機化合物7−1〜7−3が
移動機構3−1〜3−3により気化板4−1〜4−3に
押し当てられる。
【0087】ここで、薄膜を形成する場合、上述の第1
実施形態と同様に、移動機構3−1〜3−3により有機
化合物7を気化板4−1〜4−3に押し当て、気化板4
−1〜4−3で有機化合物7を蒸発または昇華させて基
板表面に薄膜形成を行う。
【0088】以上の第3実施形態の蒸着装置および薄膜
形成方法を用いると、複数個の蒸発源(シリンダと移動
機構と有機化合物と気化板の組)から同時に蒸気を発生
させることができ、大型の基板に対して均一な膜厚の薄
膜形成が可能となる。また、複数個の蒸発源を配置して
も各気化板の温度差による影響を受けない上、それぞれ
の移動機構による移動速度(気化板に押し当てる速度)
を調整・制御することで、いっそうの基板面内の膜厚均
一性向上を図ることができる。
【0089】また、有機化合物7−1〜7−3が同一物
質である場合には、複数の蒸発源を直線状に配置するこ
とで直線方向の基板への堆積膜厚の均一化を図ることが
でき、さらに、基板6を直線方向と垂直(図4では奥行
き方向)に相対移動させることによって大型基板全面へ
の均一な薄膜形成を可能にする。
【0090】また、有機化合物7−1〜7−3がそれぞ
れ異なる場合には、移動機構3−1、3−2、3−3に
よる有機化合物7−1、7−2、7−3の気化板に押し
当てる速度をそれぞれ任意の値を変えることで有機化合
物7−1と7−2と7−3を任意の割合で混合した薄膜
を形成できる。ここで、移動機構3−1、3−2、3−
3によるそれぞれの有機化合物7−1、7−2、7−3
の移動速度は独立して制御できかつ微量の制御も可能で
あるため安定した混合膜形成が可能である。
【0091】また、移動機構3−1により有機化合物7
−1のみを気化板に押し当て有機化合物7−1による薄
膜層を形成した後、移動機構3−2により有機化合物7
−2のみを気化板に押し当て有機化合物7−2による薄
膜層を形成した後、移動機構3−3により有機化合物7
−3のみを気化板に押し当て有機化合物7−3による薄
膜層を形成することで多層構造の薄膜形成ができる。
【0092】ここで、第3実施形態では上述の第2実施
形態に示した反射板や膜厚検出器やシャッターを設けて
いないが、それらを設けることで上述の第2実施形態に
記した効果が得られることは明白である。
【0093】また、図4において複数の蒸発源を別々に
記したが、これは例えば複数のシリンダを一組にして同
一の気化板に押し当てる構成にしても効果は同様であ
る。
【0094】(第4の実施形態)図5は、本発明の第4
の実施形態に係る蒸着装置と薄膜形成方法の蒸気発生方
法を説明するための概略図である。
【0095】図5において、4’は気化板であり、7’
は板上の有機化合物である。
【0096】ここで、薄膜を形成する場合、上述の第1
実施形態と同様に図示していない移動機構により板状の
有機化合物7’の一辺を均等な速度で気化板4’に押し
当てる。気化板4’が有機化合物7’の蒸発または昇華
温度以上に保たれているため、有機化合物7’と気化板
4’の接する直線領域で有機化合物7’が発生し、チャ
ンバー内に飛散する。この時、有機化合物7’が均等な
速度で気化板4’に押し当てられるために直線領域では
等しい蒸気が発生することになり、第1実施形態におけ
る基板表面で直線方向の堆積膜厚の均一性が向上する。
【0097】さらに、基板を直線方向と垂直(図5では
左右方向)に相対移動させることによって大型基板全面
への均一な薄膜形成を可能にする。
【0098】以上の第4実施形態の蒸着装置および薄膜
形成方法を用いると、第3実施形態同様に、大型の基板
に対して均一な膜厚の薄膜形成が可能となる。
【0099】さらに、有機化合物7’を複数の有機化合
物の積層構造とすることで混合薄膜形成を実現できる。
【0100】ここで、第4実施形態では上述の第2実施
形態に示した反射板や膜厚検出器やシャッターを設けて
いないが、それらを設けることで上述の第2実施形態に
記した効果が得られることは明白である。
【0101】尚、上記第1実施形態〜第4実施形態にお
いてチャンバー1内を減圧にすることで、いわゆる真空
蒸着を実現できることは言うまでもなく、有機化合物の
代わりにモノマーの有機材料や他の蒸着材料を用いても
同様の効果を得られることは容易に推測されるところで
ある。
【0102】また、移動機構による速度は一定で説明し
たが、これは、一定周期で変動させることにより膜の粗
密(堆積速度の高低)を変化させるなどを行ってもよ
い。
【0103】(第5の実施形態)図6は、本発明の第5
の実施形態に係る表示装置を説明するための有機EL素
子の概略構成図である。
【0104】図6において、ガラス基板100上に透明
導電膜よりなるアノード電極膜101、P型有機薄膜1
02、N型有機薄膜103、カソード電極膜104が形
成されている。この有機EL素子のアノード電極101
とカソード電極膜104間に電圧を印加するとP型有機
薄膜102とN型有機薄膜103との界面が発光する。
【0105】ここで、P型有機薄膜102とN型有機薄
膜103の有機薄膜を上述の第1実施形態〜第4実施形
態の蒸着装置と薄膜形成方法により形成することで、微
量なドーパントを有した有機薄膜を形成できる。さらに
はP型有機薄膜102とN型有機薄膜103の多層膜構
造も形成することができる。また、上述に示したように
温度変化等に伴う膜形成速度の変化も生じないために、
安定した膜厚やドーパントの制御を実現でき、品質の安
定した有機EL素子を実現できる。
【0106】(第6の実施形態)図7は、本発明の第5
の実施形態に係る表示装置を説明するための有機EL表
示装置の概略断面図である。
【0107】図7において、110はガラス板、111
は薄膜トランジスタで構成される駆動スイッチ、112
は上ガラス板、113は有機EL素子114に電流を供
給するための画素電極、115はITO等の透明電極で
ある。
【0108】駆動スイッチ111により、画素電極11
3に電流を供給することにより、(図示しないが)積層
構造の有機EL素子114に電流が流れ発光する。駆動
スイッチ111により電流を制御しすることで光量を制
御することができる。
【0109】ここで、有機EL素子を上述の第1実施形
態〜第4実施形態の蒸着装置と薄膜形成方法により形成
した第5実施形態で説明した有機EL素子とすること
で、品質の安定した有機EL装置を実現できる。
【0110】
【発明の効果】以上、本発明の蒸着装置と薄膜形成方法
およびそれらを用いた表示装置によると、噴出機により
蒸気の発生量を制御するため、溶融槽や気化板における
微妙な温度の変化にほとんど左右されない安定した薄膜
形成が可能である。また、複数の蒸発源を用いた場合に
は、大型基板に対して均一な膜厚の薄膜形成が可能とな
る。さらに、複数の蒸着材料を同時に用いることで混合
薄膜の形成や多層薄膜の形成を安定して行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る蒸着装置と薄膜
形成方法を説明するための概略装置構成図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る蒸着装置と薄膜
形成方法の蒸気発生方法を説明するための概略図
【図3】本発明の第2の実施形態に係る蒸着装置と薄膜
形成方法を説明するための概略装置構成図
【図4】本発明の第3の実施形態に係る蒸着装置と薄膜
形成方法を説明するための概略装置構成図
【図5】本発明の第4の実施形態に係る蒸着装置と薄膜
形成方法の蒸気発生方法を説明するための概略図
【図6】本発明の第5の実施形態に係る表示装置を説明
するための概略構成図
【図7】本発明の第6の実施形態に係る表示装置を説明
するための概略構成図
【図8】従来の蒸着装置と薄膜形成方法を説明するため
の概略装置構成図
【符号の説明】
1 チャンバー 2,2’,2−1,2−2,2−3 シリンダ 3,3−1,3−2,3−3,3−4 移動機構 4,4−1,4−2,4−3,4−4 気化板 5 基板ホルダー 6 基板 7,7−1,7−2,7−3 有機化合物(蒸着材料) 8,8−1,8−2,8−3,10,10−1,10−
2,10−3,12,17 温度制御器 9,9−1,9−2,9−3,11,11−1,11−
2,11−3,13,18 熱電対 14 ヒーター 15,15−1,15−2,15−3 制御器 16 反射板 19 膜厚検出器 20 シャッター 100 ガラス基板 101 アノード電極膜 102 P型有機薄膜 103 N型有機薄膜 104 カソード電極膜 110 ガラス板 111 駆動スイッチ 112 上ガラス板 113 画素電極 114 有機EL素子 115 透明電極

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバーと、前記チャンバー内の蒸発
    源と、基板ホルダーとを有し、前記蒸発源内に配置され
    た蒸着材料を気化し、前記基板ホルダーに保持された基
    板表面に前記蒸着材料を付着し薄膜を形成する蒸着装置
    であって、前記蒸発源は、前記蒸着材料が蒸発または昇
    華する温度に保持された気化板と、前記蒸着材料を保持
    し所望の一定速度で前記蒸着材料を前記気化板に押し当
    てるシリンダとを有することを特徴とする蒸着装置。
  2. 【請求項2】 蒸着材料を保持しするシリンダは、前記
    蒸着材料の融点または昇華点未満の一定温度に制御され
    ることを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  3. 【請求項3】 気化板は、前記蒸着材料が蒸発または昇
    華する温度以上であり、蒸着材料の分解または変質する
    温度未満の一定温度に制御されることを特徴とする請求
    項1記載の蒸着装置。
  4. 【請求項4】 蒸着材料の気化板に接する面積は常に一
    定であることを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  5. 【請求項5】 シリンダ内の蒸着材料を所望の一定速度
    で気化板に押し当てる機構は、圧電素子を用いて供給す
    る電圧により蒸着材料を気化板方向に移動させることを
    特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  6. 【請求項6】 蒸発源を挟んで基板との反対側に反射板
    を設け、反射板の温度は蒸着材料の蒸発または昇華温度
    以上で蒸着材料の分解または変質する温度未満の温度に
    制御されることを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  7. 【請求項7】 複数のシリンダと、複数の気化板とを有
    することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに
    記載の蒸着装置。
  8. 【請求項8】 複数のシリンダには同一の蒸着材料が保
    持されていることを特徴とする請求項7記載の蒸着装
    置。
  9. 【請求項9】 複数のシリンダには異なる蒸着材料が保
    持されていることを特徴とする請求項7記載の蒸着装
    置。
  10. 【請求項10】 複数のシリンダとそれに対向する気化
    板はそれぞれ直線状に配置され、基板ホルダーは前記直
    線状と垂直に相対移動する手段を有することを特徴とす
    る請求項7〜請求項9のいずれかに記載の蒸着装置。
  11. 【請求項11】 蒸着材料は板状であり、前記板状の蒸
    着材料の一辺を気化板に押し当てる機構を有し、基板ホ
    ルダーは、前記蒸着材料と気化板の接する直線領域に対
    して平行に基板を保持しながら前記直線領域と垂直に一
    定速度で相対移動する手段を有することを特徴とする請
    求項1〜請求項10のいずれかに記載の蒸着装置。
  12. 【請求項12】 チャンバーは真空チャンバーであり、
    チャンバー内は減圧状態に排気されていることを特徴と
    する請求項1〜請求項11のいずれかに記載の蒸着装
    置。
  13. 【請求項13】 蒸着材料は有機材料であることを特徴
    とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の蒸着装
    置。
  14. 【請求項14】 蒸発源内に配置された蒸着材料を加熱
    し、蒸着材料の蒸気をチャンバー内に放出させ、基板表
    面に付着させて薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    気化板を前記蒸着材料が蒸発または昇華する所望の一定
    温度に保持する工程と、前記蒸着材料を所望の一定速度
    で前記気化板に押し当てる工程を有し、前記気化板に接
    した領域の前記蒸着材料を前記気化板により加熱し蒸発
    または昇華して前記蒸着材料の蒸気を発生させることに
    より基板表面に蒸着材料を堆積することを特徴とする薄
    膜形成方法。
  15. 【請求項15】 気化板に接していない領域の蒸着材料
    は、その融点または昇華点未満の一定温度に保持されて
    いることを特徴とする請求項14記載の薄膜形成方法。
  16. 【請求項16】 気化板は、前記蒸着材料が蒸発または
    昇華する温度以上であり、蒸着材料の分解または変質す
    る温度未満の一定温度に制御されることを特徴とする請
    求項14記載の薄膜形成方法。
  17. 【請求項17】 蒸着材料の気化板に接する面積は常に
    一定であることを特徴とする請求項14記載の薄膜形成
    方法。
  18. 【請求項18】 蒸着材料を所望の一定速度で気化板に
    押し当てる工程は、圧電素子を用いて供給する電圧によ
    り蒸着材料を気化板方向に移動させることを特徴とする
    請求項14記載の薄膜形成方法。
  19. 【請求項19】 複数の蒸着材料と、複数の気化板とを
    有し、前記複数の蒸着材料を同時に気化板に押し当てる
    ことを特徴とする請求項14記載の薄膜形成方法。
  20. 【請求項20】 複数の蒸着材料は同一の材料であるこ
    とを特徴とする請求項19記載の薄膜形成方法。
  21. 【請求項21】 複数の蒸着材料は異なる材料であるこ
    とを特徴とする請求項19記載の薄膜形成方法。
  22. 【請求項22】 複数の蒸着材料とそれぞれの蒸着材料
    を押し当てる気化板を直線状に配置し、それぞれの前記
    蒸着材料を前記気化板に押し当てながら基板を前記直線
    と垂直な方向に相対移動させる工程を有することを特徴
    とする請求項19〜請求項21のいずれかに記載の薄膜
    形成方法。
  23. 【請求項23】 板状の蒸着材料の一辺を一定速度で気
    化板に押し当てながら、前記蒸着材料と気化板の接する
    直線領域に対して平行に基板を保持し前記直線領域と垂
    直に一定速度で基板を相対移動することを特徴とする請
    求項19〜請求項22のいずれかに記載の薄膜形成方
    法。
  24. 【請求項24】 チャンバー内が減圧であることを特徴
    とする請求項19〜請求項23のいずれかに記載の薄膜
    形成方法。
  25. 【請求項25】 蒸着材料は有機材料であることを特徴
    とする請求項19〜請求項24のいずれかに記載の薄膜
    形成方法。
  26. 【請求項26】 有機EL素子の一部または全ての膜を
    請求項13に記載の蒸着装置または請求項25に記載の
    薄膜形成方法を用いて形成したことを特徴とする表示装
    置。
  27. 【請求項27】 請求項22記載の表示装置を用いた電
    子機器。
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