JP2003161930A - 配向膜の洗浄方法およびその装置 - Google Patents

配向膜の洗浄方法およびその装置

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JP2003161930A JP2001362768A JP2001362768A JP2003161930A JP 2003161930 A JP2003161930 A JP 2003161930A JP 2001362768 A JP2001362768 A JP 2001362768A JP 2001362768 A JP2001362768 A JP 2001362768A JP 2003161930 A JP2003161930 A JP 2003161930A
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谷 雅 規 梅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向膜の配向能を低下させることなく配向膜
の表面に付着したゴミ等の異物を効果的に除去すること
ができる、配向膜の洗浄方法を提供する。 【解決手段】 セーム装着部16に装着された人工セー
ム31を洗浄対象物41のポリイミド膜43の表面に対
して押し付けた状態で、回転支持台12上に載置された
洗浄対象物41を基台11の表面に平行な水平面内で回
転させながら、スクラブ処理装置13のアーム部15を
回転駆動部14により水平面内の所定の角度範囲内で回
転揺動させつつ、セーム装着部16をアーム部15に対
して回転(自転)させる。またこのとき、洗浄液供給装
置17により、ノズル部19の先端から洗浄対象物41
のポリイミド膜43の表面に対して洗浄液を供給する。
これにより、洗浄対象物41のポリイミド膜43の表面
の全面に亘って、スクラブ処理装置13のセーム装着部
16に装着された人工セーム31を用いてスクラブ処理
が施され、ポリイミド膜43の表面が洗浄される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配向能のある配向
膜の表面を洗浄する方法に係り、とりわけ、配向膜の配
向能を低下させることなく配向膜の表面に付着したゴミ
等の異物を効果的に除去することができる、配向膜の洗
浄方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子や各種の光学素子等の製造
プロセスにおいては、配向能のある配向膜(ラビング処
理により配向能が付与されたポリイミド(PI)や、配
向能のある延伸フィルム等)の表面に液晶を積層し、配
向膜の配向能を利用して液晶を配向させることが一般的
に行われている。
【0003】このような製造プロセスにおいて、配向能
のある配向膜の表面にゴミ等の異物が付着すると、配向
膜上に積層される液晶の配向不良等を引き起こすことと
なるので、配向膜上に液晶を積層する前に、配向膜の表
面を洗浄する必要がある。
【0004】このような配向膜の洗浄方法においては、
配向膜の配向能を低下させないようにすることが必要で
あり、配向膜の表面に液体や気体を接触させて洗浄する
方法や、超音波を用いて洗浄する方法等の非接触式の洗
浄方法が一般的に用いられている。これは、配向能のあ
る配向膜の表面を布やスポンジ等で直接擦る接触式の洗
浄方法を用いると、その擦った方向と同一の方向にラビ
ング処理を施したのと同様の効果が与えられることとな
り、配向膜本来の配向能を損なってしまうからである。
なお、従来の洗浄方法としては例えば、(1)酸性または
アルカリ性のイオン水を用いて浸漬や超音波洗浄等によ
り配向膜を洗浄する方法(特開平7−294929号公
報および特開平6−160855号公報)、(2)水また
は有機溶剤等の蒸気中で配向膜を保持した後、シャワー
洗浄や超音波洗浄等により配向膜を洗浄する方法(特開
平6−235893号公報)、(3)高圧の液体(純水
等)を吹き付けることにより配向膜を洗浄する方法(特
開平6−3671号公報および特開平7−64091号
公報)、(4)脱イオン水に接触させながら配向膜に対し
てラビング処理を施す方法(特開平7−28064号公
報)等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の洗浄方法はいずれも、接触式の洗浄方法に比べ
て洗浄の効果が小さく、配向膜の表面に付着したゴミ等
の異物を完全に除去することができないという問題があ
る。
【0006】なお、このような問題点を解消することが
可能な洗浄方法として、特開平3−81730号公報に
は、配向膜に対して施されたラビング処理の方向と同一
の方向にスクラブ処理を施す接触式の洗浄方法が記載さ
れている。
【0007】しかしながら、この洗浄方法では、配向膜
の表面に対するスクラブ処理の方向がラビング処理の方
向から少しでもずれると、配向膜に付与された配向能が
乱れて配向膜上に積層される液晶の配向不良等を引き起
こすという問題がある。また、配向膜の表面に対してス
クラブ処理を施すことに起因して、ラビング処理により
付与された配向能の強度が変わってしまうという問題も
ある。さらに、スクラブ処理の方向が単一(単調)とな
るので、接触式の洗浄方法であるにもかかわらず、洗浄
の効果が小さいという問題もある。
【0008】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、配向膜の配向能を低下させることなく配向
膜の表面に付着したゴミ等の異物を効果的に除去するこ
とができる、配向膜の洗浄方法およびその装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、配向能のある
配向膜の表面に対して人工セームを用いてスクラブ処理
を施すことにより、当該配向膜の表面を洗浄することを
特徴とする、配向膜の洗浄方法を提供する。
【0010】なお、本発明による配向膜の洗浄方法にお
いて、前記人工セームは、孔径が60μm以下の複数の
孔を有する多孔質体であることが好ましい。また、前記
人工セームは、最大保水率が1000%以上であること
が好ましく、より好ましくは1200%以上であるとよ
い。さらに、前記人工セームは、ポリビニルアルコール
を主原料とする人工セームであることが好ましい。
【0011】また、本発明による配向膜の洗浄装置にお
いて、前記配向膜の表面に洗浄液を供給しながら当該配
向膜の表面に対してスクラブ処理を施すことが好まし
い。ここで、前記洗浄液は、純水、界面活性剤および有
機溶剤からなる群から選択されることが好ましい。
【0012】また、本発明は、配向能のある配向膜を載
置する載置体と、前記載置体により載置された前記配向
膜の表面に対して人工セームを用いてスクラブ処理を施
すスクラブ処理装置とを備えたことを特徴とする、配向
膜の洗浄装置を提供する。
【0013】なお、本発明による配向膜の洗浄装置にお
いては、前記配向膜の表面に対して洗浄液を供給する洗
浄液供給装置をさらに備えることが好ましい。
【0014】本発明によれば、配向能のある配向膜の表
面に対して人工セームを用いてスクラブ処理を施すよう
にしているので、接触式の洗浄方法でありながら配向膜
の表面を傷つけることがなく、配向膜の配向能を低下さ
せることなく配向膜の表面に付着したゴミ等の異物を効
果的に除去することができる。また、本発明によれば、
配向膜に対して施されたラビング処理の方向にかかわら
ず、スクラブ処理を任意の方向に施すことができるの
で、配向膜の表面を十分にむら無く洗浄することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0016】まず、図1により、本発明による配向膜の
洗浄方法を実現するための洗浄装置について説明する。
【0017】図1に示すように、洗浄装置10は、基台
11上に設置された回転支持台(載置体)12を備え、
その上に載置される洗浄対象物41を基台11の表面に
平行な水平面内で回転させることができるようになって
いる。なお、洗浄対象物41は、ガラス基板42と、ガ
ラス基板42上に成膜されたポリイミド膜43とからな
り、配向膜としてのポリイミド膜43の表面にはあらか
じめラビングロールによりラビング処理が施されて配向
能が付与されている。
【0018】また、洗浄装置10は、基台11上に設置
されたスクラブ処理装置13および洗浄液供給装置17
を備えている。
【0019】このうち、スクラブ処理装置13は、回転
支持台12上に載置された洗浄対象物41のポリイミド
膜43の表面に対して人工セーム31を用いてスクラブ
処理(ポリイミド膜43の表面を擦る処理)を施すもの
であり、基台11上に固定された回転駆動部14と、回
転駆動部14にてその基端が支持されたアーム部15
と、アーム部15の先端に回転自在に取り付けられたセ
ーム装着部16とを有し、アーム部15が回転駆動部1
4により水平面内の所定の角度範囲内で回転揺動すると
ともに、セーム装着部16がアーム部15に対して回転
(自転)することができるようになっている。なお、セ
ーム装着部16には、所定の厚さの人工セーム31が多
重に重ねられた状態で装着されている。
【0020】ここで、人工セーム31としては、ポリビ
ニルアルコール(PVA)を主原料とする人工セームを
用いることが好ましい。特に、このような人工セームと
しては、孔径が60μm以下の複数の孔を有する多孔質
体であることが好ましく、その最大保水率は1000%
以上(より好ましくは1200%以上)であることが好
ましい。なお、本明細書中において「最大保水率」と
は、人工セームが水を保持する能力のことを意味し、吸
水前後の人工セームの重さ(g)の比(百分率)として
定義される。すなわち、100gの人工セームが水を吸
って200gになった場合には最大保水率は200%で
ある。
【0021】一方、洗浄液供給装置17は、洗浄対象物
41のポリイミド膜43の表面に対して洗浄液を供給す
るものであり、基台11上に固定された支持部18と、
支持部18にてその基端が支持されたノズル部19とを
有し、ノズル部19の先端から洗浄対象物41のポリイ
ミド膜43の表面に対して洗浄液を供給することができ
るようになっている。
【0022】ここで、洗浄液としては、純水や、界面活
性剤、有機溶剤(例えばイソプロピルアルコール(IP
A))等を用いることができる。
【0023】次に、図1および図2(a)(b)により、この
ような洗浄装置10を用いて洗浄対象物41のポリイミ
ド膜43の表面を洗浄する方法について説明する。
【0024】まず、図1に示すように、洗浄対象物41
をポリイミド膜43が上方を向くような状態で回転支持
台12上に載置するとともに、スクラブ処理装置13の
セーム装着部16、および洗浄液供給装置17のノズル
部19の先端を洗浄対象物41のポリイミド膜43の上
方に位置付ける。
【0025】その後、スクラブ処理装置13のアーム部
15を下降させることにより、セーム装着部16に装着
された人工セーム31を洗浄対象物41のポリイミド膜
43の表面に対して押し付ける。なおこのとき、人工セ
ーム31は、図2(a)に示す自由状態(人工セーム31
が重力の作用により延びた状態)から、図2(b)に示す
押し付け状態(人工セーム31の下端部が洗浄対象物4
1のポリイミド膜43の表面に対して押し付けられた状
態)となる。なお、ここでいう「押し付け深さ」とは、
例えば、押し付け前の人工セーム31の垂直方向長さL
1と、押し付け後の人工セーム31の垂直方向長さL2
との差として定義されるものである。
【0026】この状態で、回転支持台12上に載置され
た洗浄対象物41を基台11の表面に平行な水平面内で
回転させながら、スクラブ処理装置13のアーム部15
を回転駆動部14により水平面内の所定の角度範囲内で
回転揺動させつつ、セーム装着部16をアーム部15に
対して回転(自転)させる。またこのとき、洗浄液供給
装置17により、ノズル部19の先端から洗浄対象物4
1のポリイミド膜43の表面に対して洗浄液を供給す
る。
【0027】これにより、回転支持台12上に載置され
た洗浄対象物41のポリイミド膜43の表面に対して洗
浄液が供給された状態で、洗浄対象物41のポリイミド
膜43の表面の全面に亘って、スクラブ処理装置13の
セーム装着部16に装着された人工セーム31を用いて
スクラブ処理が施され、ポリイミド膜43の表面が洗浄
される。
【0028】このように本実施の形態によれば、配向能
のある配向膜としての洗浄対象物41のポリイミド膜4
3の表面に対して人工セーム31を用いてスクラブ処理
を施すようにしているので、接触式の洗浄方法でありな
がらポリイミド膜43の表面を傷つけることがなく、ポ
リイミド膜43の配向能を低下させることなくポリイミ
ド膜43の表面に付着したゴミ等の異物を効果的に除去
することができる。また、本実施の形態によれば、ポリ
イミド膜43に対して施されたラビング処理の方向にか
かわらず、スクラブ処理を任意の方向に施すことができ
るので、ポリイミド膜43の表面を十分にむら無く洗浄
することができる。
【0029】なお、上述した実施の形態においては、洗
浄対象となる配向膜として、ガラス基板42上に成膜さ
れたポリイミド膜43であってラビング処理により配向
能が付与されたものを用いているが、これに限らず、配
向能のある延伸フィルム等を用いるようにしてもよい。
【0030】また、上述した実施の形態においては、図
1および図2(a)(b)に示す洗浄装置10を用いて洗浄対
象物41のポリイミド膜43の表面を洗浄するようにし
ているが、これに限らず、図3に示すような洗浄装置2
0を用いるようにしてもよく、また、作業者が手作業に
より行うことも可能である。
【0031】なお、図3に示す洗浄装置20は、洗浄対
象物41を載置するとともに当該洗浄対象物41を所定
の方向に搬送する搬送ベルト(載置体)21と、搬送ベ
ルト21上に載置された洗浄対象物41のポリイミド膜
43の表面に対して人工セーム31を用いてスクラブ処
理を施すスクラブ処理装置22とを備えている。ここ
で、スクラブ処理装置22は、揺動支持部23a,23
bと、揺動支持部23a,23bにてその両端が支持さ
れたアーム部24であって搬送ベルト21の上方を横切
るよう設置されたコの字状のアーム部24と、アーム部
24に回転自在に取り付けられた複数のセーム装着部2
5とを有し、アーム部24が揺動支持部23a,23b
により搬送ベルト21の搬送方向に直交する方向に揺動
するとともに、各セーム装着部25がアーム部24に対
して回転(自転)するようになっている。なお、図1お
よび図2(a)(b)に示す洗浄装置10の場合と同様に、各
セーム装着部25には、所定の厚さの人工セーム31が
多重に重ねられた状態で装着されており、各セーム装着
部25に装着された人工セーム31を洗浄対象物41の
ポリイミド膜43の表面に対して所定の押し付け深さで
押し付けた状態で、各セーム装着部25をアーム部24
に対して回転(自転)させることにより、洗浄対象物4
1のポリイミド膜43の表面の全面に亘って、スクラブ
処理装置22の各セーム装着部25に装着された人工セ
ーム31を用いてスクラブ処理を施し、ポリイミド膜4
3の表面を洗浄することができる。なお、図1および図
2(a)(b)に示す洗浄装置10の場合と同様に、洗浄対象
物41のポリイミド膜43の表面に対して洗浄液を供給
しながらポリイミド膜43の表面に対してスクラブ処理
を施すようにしてもよい。
【0032】
【実施例】次に、上述した実施の形態の具体的実施例に
ついて述べる。
【0033】実施例1 実施例1として、ガラス基板上に成膜したポリイミド膜
(JSR製のAL1254)に対してレーヨン製のラビ
ングロールによりラビング処理を施した後、このように
して得られた配向能のあるポリイミド膜(配向膜)の表
面に対してポリビニルアルコールを主原料とする人工セ
ームを用いて流水下で任意の方向にスクラブ処理を施し
た。ここで、人工セームとしてはカネボウ製のプラスセ
ーム(商品名)を用いた。なお、この人工セームは、各
孔の孔径が60μmの多孔質体であり、その最大保水率
は1200%であった。
【0034】具体的には、人工セームに十分に水を含ま
せて軟化させ、ポリイミド膜上に純水を流した状態で、
人工セームをラビング方向に対して、水平方向、垂直方
向および円を描くようにと、3〜5回順に手作業により
スクラブ処理を施した。なおこのとき、人工セームは、
数mm厚のものを4重に重ねた状態で用い、それを半分
に折り曲げた状態でその折り曲げ部から3cm(図2
(a)のL1参照)ほど上部を手で握って固定した。そし
て、手で握って固定した部分とポリイミド膜の表面との
間の距離を2cm(図2(b)のL2参照)ほどに保っ
て、スクラブ処理を施した。
【0035】(比較例)比較例として、(1)実施例1と
同様の配向膜であって、実施例1と同様の方法でラビン
グ処理を施した後、何ら洗浄を行わなかった配向膜(比
較例1−A)、(2)実施例1と同様の配向膜であって、
実施例1と同様の方法でラビング処理を施した後、超音
波洗浄を行った配向膜(比較例1−B)、(3)実施例1
と同様の配向膜であって、実施例1と同様の方法でラビ
ング処理を施した後、一般のスポンジ(最大保水率40
0%)でスクラブ処理を施した配向膜(比較例1−C)
を準備した。
【0036】(評価結果)実施例1、比較例1−A〜1
−Cのそれぞれの配向膜につき、配向膜上に液晶を成膜
して、液晶の配向状態と、ゴミ等の異物による欠陥数と
を確認した。
【0037】その結果を以下の表1に示す。表1に示す
ように、実施例1においては、液晶の配向状態は良好で
あり、ゴミ等の異物による欠陥数も非常に少なかった。
これに対し、比較例1−Aおよび比較例1−Bでは、液
晶の配向状態は良好であったものの、ゴミ等の異物によ
る欠陥数が非常に多かった。また、比較例1−Cでは、
ゴミ等の異物による欠陥数は少なかったものの、液晶の
配向状態は悪かった。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2 実施例2として、配向能のある配向膜としての延伸フィ
ルム(帝人製のPETフィルム)に対して、実施例1と
同様の方法で人工セームを用いてスクラブ処理を施し
た。
【0040】(比較例)比較例として、(1)実施例2と
同様の配向膜であって、実施例2と同様の方法でラビン
グ処理を施した後、何ら洗浄を行わなかった配向膜(比
較例2−A)、(2)実施例2と同様の配向膜であって、
実施例2と同様の方法でラビング処理を施した後、超音
波洗浄を行った配向膜(比較例2−B)、(3)実施例2
と同様の配向膜であって、実施例2と同様の方法でラビ
ング処理を施した後、一般のスポンジ(最大保水率40
0%)でスクラブ処理を施した配向膜(比較例2−C)
を準備した。
【0041】(評価結果)実施例2、比較例2−A〜2
−Cのそれぞれの配向膜につき、配向膜上に液晶を成膜
して、液晶の配向状態と、ゴミ等の異物による欠陥数と
を確認した。
【0042】その結果を以下の表2に示す。表2に示す
ように、実施例2においては、液晶の配向状態は良好で
あり、ゴミ等の異物による欠陥数も少なかった。これに
対し、比較例2−Aおよび比較例2−Bでは、液晶の配
向状態は良好であったものの、ゴミ等の異物による欠陥
数が非常に多かった。また、比較例2−Cでは、ゴミ等
の異物による欠陥数は少なかったものの、液晶の配向状
態は悪かった。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、配
向膜の配向能を低下させることなく配向膜の表面に付着
したゴミ等の異物を効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による配向膜の洗浄方法を実現するため
の洗浄装置の一例を示す斜視図。
【図2】図1に示す洗浄装置における洗浄対象物に対す
る人工セームの押し付け状態を説明するための図。
【図3】本発明による配向膜の洗浄方法を実現するため
の洗浄装置の変形例を示す斜視図。
【符号の説明】
10 洗浄装置 11 基台 12 回転支持台(載置体) 13 スクラブ処理装置 14 回転駆動部 15 アーム部 16 セーム装着部 17 洗浄液供給装置 18 支持部 19 ノズル部 20 洗浄装置 21 搬送ベルト(載置体) 22 スクラブ処理装置 23a,23b 揺動支持部 24 アーム部 25 セーム装着部 31 人工セーム 41 ポリイミド膜付き基板 42 ガラス基板 43 ポリイミド膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配向能のある配向膜の表面に対して人工セ
    ームを用いてスクラブ処理を施すことにより、当該配向
    膜の表面を洗浄することを特徴とする、配向膜の洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】前記人工セームは、孔径が60μm以下の
    複数の孔を有する多孔質体であることを特徴とする、請
    求項1に記載の洗浄方法。
  3. 【請求項3】前記人工セームは、最大保水率が1000
    %以上であることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の洗浄方法。
  4. 【請求項4】前記人工セームは、最大保水率が1200
    %以上であることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の洗浄方法。
  5. 【請求項5】前記人工セームは、ポリビニルアルコール
    を主原料とする人工セームであることを特徴とする、請
    求項1乃至4のいずれかに記載の洗浄方法。
  6. 【請求項6】前記配向膜の表面に洗浄液を供給しながら
    当該配向膜の表面に対してスクラブ処理を施すことを特
    徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の洗浄方
    法。
  7. 【請求項7】前記洗浄液は、純水、界面活性剤および有
    機溶剤からなる群から選択されることを特徴とする、請
    求項6に記載の洗浄方法。
  8. 【請求項8】配向能のある配向膜を載置する載置体と、 前記載置体により載置された前記配向膜の表面に対して
    人工セームを用いてスクラブ処理を施すスクラブ処理装
    置とを備えたことを特徴とする洗浄装置。
  9. 【請求項9】前記配向膜の表面に対して洗浄液を供給す
    る洗浄液供給装置をさらに備えたことを特徴とする、請
    求項8に記載の洗浄装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106094351A (zh) * 2016-08-11 2016-11-09 昆山龙腾光电有限公司 配向工作台

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CN106094351A (zh) * 2016-08-11 2016-11-09 昆山龙腾光电有限公司 配向工作台

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