JP2003161527A - 熱交換装置 - Google Patents

熱交換装置

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JP2003161527A JP2001354562A JP2001354562A JP2003161527A JP 2003161527 A JP2003161527 A JP 2003161527A JP 2001354562 A JP2001354562 A JP 2001354562A JP 2001354562 A JP2001354562 A JP 2001354562A JP 2003161527 A JP2003161527 A JP 2003161527A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性を維持したまま低コストで熱効率を高
くすることを目的とする。 【解決手段】 バーナ22の燃焼ガスは、主熱交換器6
2の各主フィン62b間を貫流して顕熱が回収され、補
助熱交換器64の補助伝熱管64a間を貫流して顕熱と
潜熱が回収され、副熱交換器66の各副フィン66b間
を貫流して顕熱と潜熱が回収された後、排気フード3
2,排気通路34を介して排気口44から器具の外へ排
出される。この潜熱回収時にドレンが発生するが、補助
熱交換器64は、ステンレス製であり、また、副熱交換
器66は、銅材にエポキシ樹脂コーティングしたもので
あるため、腐食のおそれはない。このようにして熱交換
装置60では、顕熱および潜熱を良好に回収できるため
熱効率が非常に高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼ガスから顕熱を回
収する主熱交換器と潜熱を回収する副熱交換器とを備え
て被加熱流体を加熱する熱交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の熱交換装置を用いた
燃焼器具として、高熱効率を図った潜熱回収型給湯器が
知られている。こうした給湯器としては、図2に示され
るように、出湯管16が接続される主熱交換器72と、
給水管14が接続される副熱交換器76と、主熱交換器
72を加熱するバーナ22と、バーナ22に燃焼用空気
を供給する給気ファン36とを備え、バーナ22の燃焼
により副熱交換器76と主熱交換器72とで通水(被加
熱流体)を加熱し、出湯管16より出湯する強制燃焼式
給湯器11が一般的に知られている。
【0003】この給湯器11では、熱効率を向上するた
めに、熱伝導率の優れた銅製のフィンチューブ(フィン
72b付き伝熱管72a)からなる主熱交換器72を用
いてバーナ22から発生した燃焼ガスの顕熱を回収する
ことに加えて、副熱交換器76で燃焼ガス中の水蒸気を
凝縮させ、その潜熱を回収する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この凝
縮したドレンが、燃焼ガス中の硫黄(S)や窒素(N)
と反応して酸性になるため、副熱交換器76に銅材を用
いると腐食してしまう。そこで、副熱交換器76に、耐
食性のあるステンレス(SUS316)やチタンを用い
ることが考えられるが、銅よりも熱伝導率が低く、銅材
を用いた場合と同じ熱効率を得ようとすると大きな伝熱
面積が必要になり、器具が大型化してしまう。しかも、
フィン76b,伝熱管76aをステンレス製やチタン製
とした場合には、両者のロウ付けが困難であるため、フ
ィン76bと伝熱管76aとの間に隙間が残りやすく、
更に伝熱しにくくなる。従って、副熱交換器をフィンを
持たない管(フィンレスチューブ)構造にすることが望
ましいが、フィンの分まで伝熱面積を確保しようとする
と、伝熱管が非常に長くなってしまう。しかも、材料費
が高いため、副熱交換器76のコストアップを招くこと
になる。
【0005】一方、別のドレン対策として、副熱交換器
76に耐食性のエポキシ樹脂でコーティングすることも
考えられるが、エポキシ樹脂には耐熱性が乏しいため、
主熱交換器72通過後の燃焼ガスの温度をこの副熱交換
器76の入口で120℃程度にまで下げることが望まし
い。これを達成するためには、主熱交換器72での熱回
収量を増大、つまり熱効率を高くする必要がある。
【0006】しかしながら、主熱交換器72で熱効率を
高くしようとすると、そこでのドレン発生の問題が生じ
るため、主熱交換器72内の通水の温度を高精度に制御
する必要があり、ドレン対策のためのコストが嵩んでし
まう。例えば、バーナの下方に2段の伝熱管を上下に備
えた主熱交換器を配置し、上段の伝熱管に給水管を接続
した給湯器について説明すると、上段の伝熱管では、入
水温度が低くてもバーナに近いため燃焼ガスの温度が高
く、ドレンは成長しづらい。ところが、下段の伝熱管で
は、上段の伝熱管での熱交換により燃焼ガスの温度が下
がっており、ドレンが発生しやすい。しかも、熱効率を
向上させるためにフィンを大きくすると、フィンの表面
温度分布がばらついてしまい、やはりドレンが生じやす
い。このように、ドレン対策と熱効率の向上とを同時に
達成することは難しかった。そこで、本発明の熱交換装
置は上記課題を解決し、耐久性を維持したまま低コスト
で熱効率を高くすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1記載の熱交換装置は、バーナの燃焼ガスか
ら顕熱のみを回収して被加熱流体を加熱するフィンチュ
ーブ式主熱交換器と、該燃焼ガス流路における該主熱交
換器の下流側に設けられ燃焼ガスから主に潜熱を回収し
て被加熱流体を加熱するフィンチューブ式副熱交換器と
を備えた熱交換装置において、上記燃焼ガス流路におけ
る上記主熱交換器と上記副熱交換器との間に、燃焼ガス
から顕熱と潜熱とを回収して伝熱管内の被加熱流体を加
熱するフィンレスチューブ式補助熱交換器を設け、上記
補助熱交換器の伝熱管に耐食性および耐熱性を有する金
属を用い、上記副熱交換器を耐食性材料でコーティング
したことを要旨とする。
【0008】また、上記課題を解決する本発明の請求項
2記載の熱交換装置は、請求項1記載の熱交換装置にお
いて、上記副熱交換器の母材に銅を用いエポキシ樹脂で
コーティングしたことを要旨とする。
【0009】上記構成を有する本発明の請求項1記載の
熱交換装置は、主熱交換器がバーナの燃焼ガスから顕熱
のみを回収する。そして、補助熱交換器は、主熱交換器
で顕熱回収された燃焼ガスから顕熱と潜熱とを回収し、
燃焼ガスを所定温度まで下げる。そして、副熱交換器
は、補助熱交換器で温度が下げられた燃焼ガスから主に
潜熱を回収する。このようにして、顕熱および潜熱を回
収して熱交換器を流れる被加熱流体を加熱する。
【0010】また、補助熱交換器の伝熱管が耐熱性を有
するため、主熱交換器を通過した燃焼ガスの温度が副熱
交換器の耐熱温度に下がるまで主熱交換器で熱交換する
必要が無く、主熱交換器で回収しきれなかった顕熱を補
助熱交換器で回収する。この結果、ドレンに対して主熱
交換器で高精度に通水温度制御をしなくてもよい。
【0011】また、補助熱交換器では、潜熱をできる限
り多く回収することを目的としていないため、熱回収量
を増加するためのフィンを伝熱管に設ける必要がない。
この結果、補助熱交換器によって熱交換装置を大型化さ
せることがない。しかも、ロウ付けに適していない耐食
性金属を補助熱交換器に用いることができ、ドレンを発
生させても問題がなく、燃焼ガスの温度を下げることが
できる。従って、副熱交換器に耐熱性が要求されなくな
り、副熱交換器を耐食材料でコーティングすることがで
きる。
【0012】また、上記構成を有する本発明の請求項2
記載の熱交換装置は、副熱交換器の伝熱管の母材および
フィンの母材を耐食性に優れたエポキシ樹脂でコーティ
ングしているため、ドレンを発生させても支障無く潜熱
を回収でき、しかも、これらの母材に熱伝導率の高い銅
を用いることができて燃焼ガスと良好に熱交換できる。
この結果、熱効率を高く維持したまま、副熱交換器の
小型化が可能となる。
【0013】
【発明の実施形態】以上説明した本発明の構成・作用を
一層明らかにするために、以下本発明の熱交換装置の好
適な実施形態を説明する。本発明の一実施形態としての
熱交換装置を備えた強制燃焼式給湯器について図1を用
いて説明する。
【0014】給湯器10は、器具本体12内の下方位置
に、通水を加熱する熱交換装置60が燃焼室20内に装
着された状態で設けられる。熱交換装置60の上方に
は、熱交換装置60を加熱するブンゼンバーナ(以下、
バーナ22)がそのバーナ炎孔側を下向きにして取付板
24を介して設けられる。熱交換装置60の入口には給
水管14が接続され、熱交換装置60の出口には出湯管
16が接続される。尚、出湯管16は、浴室や台所等へ
延びており、その先端には、給湯栓17が設けられてい
る。器具本体12には、外気を燃焼用空気として取り込
むための給気口30と、給気口30より上方に排気口4
4とが開口される。
【0015】一方、熱交換装置60を支持する燃焼室2
0の下端には、バーナ22の燃焼ガスにより熱交換装置
60を加熱した後の燃焼ガスを排出する排気フード32
が設けられる。この排気フード32は上方に大きく開口
した椀形状をなし、下方でシリコンチューブのドレン通
路33を介して、ドレンを中和する中和装置35と接続
されている。尚、この排気フード32は、燃焼ガス中の
ドレンの受け皿としてのドレンパンを兼ね備えている。
排気フード32の側面には排気通路34が連結され、こ
の排気通路34の上端開口は排気口44に臨む。
【0016】また、熱交換装置60は、燃焼ガス流路の
上流から順に、主熱交換器62,補助熱交換器64,副
熱交換器66からなり、この主熱交換器62は、燃焼熱
を吸収をする複数の銅製の主フィン62bに銅製の主伝
熱管62aが貫通し複数段蛇行したものである。この主
伝熱管62aは、バーナ22の近傍で燃焼室20を巻回
する出湯管16と接続される。
【0017】一方、補助熱交換器64は、フィンを備え
ない管(フィンレスチューブ)構造をしており、耐熱性
および耐食性のあるステンレス(SUS316)製の蛇
腹形状をした補助伝熱管64aが前後に蛇行したもの
で、通水出口で主熱交換器62の主伝熱管62aと接続
される。この補助熱交換器64の耐熱温度は250℃以
上が望ましい。
【0018】他方、副熱交換器66は、燃焼熱を吸収を
する銅製の複数の副フィン66bに銅製の副伝熱管66
aを貫通させ複数段蛇行させ炉中ロウ付けした組立体
に、エポキシ樹脂コーティング(特に、エポキシフェノ
ール系水系塗料)したものである。この副伝熱管66a
は、通水出口で補助熱交換器64の補助伝熱管64aと
接続され、通水入口で給水管14と接続される。
【0019】給水管14には、水流センサや水ガバナあ
るいは水量制御弁を備える水側制御ユニット50が設け
られ、またバーナ22へのガス管52には、主電磁弁5
4及びガス比例弁56が設けられる。バーナ22を覆う
バーナカバー26上のファン取付台38には、給気ファ
ン36を取り付ける。この給気ファン36にはDCモー
タ48が連結される。
【0020】また、給水管14に設けられる水側制御ユ
ニット50内の水流センサや、バーナ22のガス管52
に設けられる主電磁弁54及びガス比例弁56、そして
DCモータ48等はこの給湯器10の燃焼を制御するバ
ーナコントローラ58に電気的に接続されている。
【0021】このように構成された給湯器10では、給
湯栓17を開くことにより給水管14に水(図中破線矢
印)が流れ、水側制御ユニット50内の水流センサから
の検知信号によりバーナコントローラ58が制御動作を
行い、給気ファン36がDCモータ48の駆動により回
転し始める。所定のプリパージが完了すると、バーナ2
2の主電磁弁54及びガス比例弁56が開いてバーナ2
2にガス(図中実線矢印)が供給され、図示しないイグ
ナイタによりバーナ22に点火が行われる。
【0022】点火動作が終了すると、比例制御が開始さ
れ、図示しない出湯温サーミスタで検出される湯温と設
定温度との差があると、バーナコントローラ58でそれ
を判断しガス比例弁56へ信号を送り、ガス量を連続的
に変化させて熱交換装置60(ここでは、主伝熱管62
a)の出口温度を一定に保つ。また、ガス比例弁56に
よるガス量の変化に応じてバーナコントローラ58から
給気ファン36のDCモータ48に信号が送られ、給気
ファン36の回転数も変えられ、常にガス量と給気量と
の関係が一定に保たれるように制御される。
【0023】このような燃焼制御において、給気ファン
36の動作に伴い、器具本体12に設けられる給気口3
0より外気が器具本体12内に吸引され、バーナ22へ
導入されて燃焼用空気として燃焼に供される。バーナ2
2の炎口近傍では混合気が燃焼して火炎を形成し、熱交
換装置60の燃焼ガス上流側近傍に至る間に燃焼が完結
(完全燃焼)する。
【0024】バーナ22の燃焼ガスは、給気ファン36
により下向きに流れ、主熱交換器62の各主フィン62
b間を貫流して顕熱が回収され排気温度が約214℃に
なり、そして、補助熱交換器64の補助伝熱管64a間
を貫流して顕熱および潜熱が回収され排気温度が約12
0℃になり、そして、副熱交換器66の各副フィン66
b間を貫流して顕熱および潜熱が回収され排気温度が約
37℃となった後、排気フード32,排気通路34を介
して排気口44から器具の外へ排出される。尚、燃焼ガ
スの温度は、条件によって変化するもので、この時の条
件は、給気温度20℃、湿度60%、気圧760mmH
O、燃料ガス13Aであった。
【0025】一方、熱交換装置60の通水は、副伝熱管
66a,補助伝熱管64a,主伝熱管62aの順に流
れ、燃焼ガスとの熱交換により徐々に加熱されていく。
この副伝熱管66aおよび補助伝熱管64aでは、通水
温が露点以下であるため、燃焼ガス中の水蒸気は、熱交
換により冷却されて結露し、燃焼ガス中の硫黄や窒素と
反応して酸性ドレン(HSO、HNO等)にな
る。この水蒸気の凝縮により副熱交換器66および補助
熱交換器64は、蒸発潜熱を回収している。
【0026】熱交換装置60で発生する酸性ドレンは、
排気フード32内に落下し、ドレン通路33へ流れ、中
和装置35で中和されて器体外へ排出される。また、バ
ーナ22が熱交換装置60の上方に設けられているた
め、熱交換装置60から酸性ドレンが落下しても、バー
ナ22の炎孔を目詰まりさせることがなく、良好な燃焼
状態が維持される。
【0027】上述した熱交換装置60の熱効率は、主熱
交換器62での78%(顕熱のみ)と、補助熱交換器6
4での6%(顕熱と潜熱)と、副熱交換器66での11
%(顕熱と潜熱)を合計した95%となって非常に高
い。このように熱効率が95%と非常に高いため、空気
比(λ)を小さくするといった、熱交換装置60の熱効
率向上のための対策を行う必要がない。従って、空気比
λの低い全一次バーナを用いる必要がなく、ブンゼンバ
ーナを用いることができて、製造コストアップに繋がる
ことはない。
【0028】一般に、熱交換器で多くの顕熱を回収する
場合には、燃焼ガスの入口温度と出口温度との差が大き
くなり、燃焼ガスの出口温度が下がる。従って、顕熱を
回収し過ぎると、ドレンが発生してしまい、熱交換器に
耐食処理を施す必要性が生じる。
【0029】これに対して、補助熱交換器64は、ステ
ンレス製であるため、ドレンが発生しても腐食の心配が
なく、燃焼ガスが副熱交換器66に達する前の段階でド
レンを積極的に発生させることができ、燃焼ガスの温度
を120℃まで下げることができる。また、このステン
レス製の補助熱交換器64は、耐熱性もあるため、高温
の燃焼ガスにも耐えることができ、主熱交換器62で回
収しきれなかった顕熱も回収することができる。
【0030】従って、主熱交換器62で顕熱を最大限回
収しなくてもよく、燃焼ガスの温度をドレンが発生しな
い限界温度まで下げる必要がなくなる。しかも、上述し
たように、空気比λを下げないため、主熱交換器62で
ドレンが発生しやすくなることはない。これらの結果、
ドレン発生防止のための主熱交換器62内の通水温度を
厳しく管理する必要がない。
【0031】しかも、副熱交換器66における燃焼ガス
の入口温度が120℃以下であるため、耐熱性に優れな
いエポキシ樹脂を副熱交換器66の耐食材として用いる
ことができる。このように、副熱交換器66の耐食コー
ティング材を耐熱性にこだわらずに耐食性を重視して選
択することができ、副熱交換器66の耐久性を向上させ
ることができる。
【0032】また、エポキシ樹脂は、耐食性が優れてい
るため、副熱交換器66に耐食性金属のステンレス(S
US316)やチタンを用いる必要がなくなり、熱伝導
率の高い銅を用いることができる。従って、副熱交換器
66は、大きな伝熱面積を確保しなくても、高い熱効率
を達成できる。更に、器具の大型化を招かない。
【0033】一般的に、耐食材料でコーティングされた
伝熱管は、耐食性金属製の伝熱管よりも安価であるた
め、副熱交換器66のドレン腐食対策をこの耐食コーテ
ィング材により、安価に行うことができる。
【0034】また、副熱交換器66に銅材を用いるた
め、副フィン66bと副伝熱管66とを炉中で容易にロ
ウ付けすることができ、フィンと伝熱管との間に隙間が
できにくく伝熱しやすいため、副熱交換器66にステン
レス材を用いる場合よりも熱効率が向上する。
【0035】これに対して、補助熱交換器64は、ステ
ンレス材を用いているが、フィンを持たないため、この
ような不具合はない。しかも、補助熱交換器64の補助
伝熱管64aは、蛇腹形状をしているため、大きな伝熱
面積を確保でき、管長が比較的短くてよい。加えて、燃
焼ガスの顕熱の多くは、主熱交換器62で回収されるた
め、補助熱交換器64での熱交換量が比較的小さくてよ
く、補助伝熱管64aを長めに形成する必要はない。従
って、熱交換装置60全てにステンレス材を用いるので
はなく、耐食性と耐熱製の両方を必要とする補助熱交換
器64にのみステンレスを用いることで、熱交換装置6
0のコストを抑えることができる。
【0036】また、補助熱交換器64は、フィンを備え
ないため、上下に大きなスペースを必要とせず、上下方
向に複数段形成させなくても伝熱面積を十分に確保する
ことができる。従って、熱交換装置60が大型化しな
い。このように、熱交換装置60は、主熱交換器62と
副熱交換器66との間に、顕熱と潜熱を回収する補助熱
交換器64を設けたため、耐久性を維持したまま低コス
トで熱効率を高くすることができる。また、通水の温度
を露点以上に保つためのバイパス管を設けるといったド
レン対策を主熱交換器62に講じる必要がないため、製
造費用を抑えることができる。
【0037】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこうした実施形態に何等限定されるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々
なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、熱交
換装置60をバーナ22の上方に配置し、これらの間に
ドレン受けを設けドレン通路33と接続してもよい。ま
た、補助熱交換器64の補助伝熱管64aの材質は、ス
テンレス(SUS316)に代えて、チタンとしてもよ
く、耐熱性および耐食性のある材質であればよい。
【0038】また、熱交換装置60を迂回するバイパス
管や全一次空気式バーナを設けないといけないわけでは
なく、必要に応じて用いても構わない。例えば、バイパ
ス管を設ける場合には、熱交換器での通水流量が減り、
その通水の温度が高くなることから、ドレンの発生が一
層防止される。
【0039】また、ブンゼンバーナに代えて全一次空気
式バーナを用いる場合には、低λ(空気比)化を図る、
つまりバーナの燃焼のために供給された空気流量を減ら
すことができるため、この燃焼用空気によって燃焼熱が
給湯器外部へ持ち出されることが抑制され、熱効率を向
上させることができる。しかしながら、露点は全体の体
積に対する水蒸気の量が多いほど高くなることから、空
気比λを下げると、燃焼により発生する水蒸気量が変化
しなくても、供給される空気量が減少するため、全体の
体積が減少して露点が高くなる。従って、空気比λを下
げるとドレンが発生しやすくなるが、耐熱性のある補助
熱交換器で顕熱を回収できるため、主熱交換器で熱回収
量を多くする必要がなく、ドレンが発生するほど主熱交
換器の排気出口温度が下がらないことから、全一次空気
式バーナを用いて空気比λを下げても主熱交換器でドレ
ンが発生することはなく、ドレン対策を講じる必要がな
い。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の熱交換装置によれば、顕熱を回収する主熱交換器
と、潜熱を回収する副熱交換器との間に、耐食性のある
補助熱交換器を設けたために、燃焼ガスが副熱交換器に
達する前に、燃焼ガスの温度を潜熱回収できる温度まで
下げることができる。しかも、補助熱交換器で潜熱を最
大限に回収することを目的としているわけではないた
め、フィンを伝熱管に設ける必要がない。この結果、ロ
ウ付けに適していない耐食性金属を補助熱交換器に用い
ることができ、ドレンを発生させても問題がなく燃焼ガ
スの温度を下げることができる。これらの結果、副熱交
換器に耐熱性が要求されなくなり、副熱交換器を耐食性
材料でコーティングでき、安価に腐食を防止することが
できる。また、フィンを備えない補助熱交換器によって
熱交換装置が大型化することがない。
【0041】また、補助熱交換器の伝熱管が耐熱性を有
するため、主熱交換器で顕熱を多く回収する必要がな
く、主熱交換器でドレン発生を防止するために高精度な
通水温度制御をしなくてもよく、この結果、安価にな
る。
【0042】また、請求項2記載の熱交換装置によれ
ば、副熱交換器の伝熱管の母材およびフィンの母材を耐
食性に優れたエポキシ樹脂でコーティングしているた
め、これらの母材に熱伝導率の高い銅を用いることがで
きる結果、耐食性のある副熱交換器でドレン発生をして
も支障なく潜熱を回収できる。従って、高い熱効率を維
持したまま副熱交換器をコンパクト化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の強制燃焼式給湯器の概略図であ
る。
【図2】従来例の強制燃焼式給湯器の概略図である。
【符号の説明】
10,11…給湯器、14…給水管、16…出湯管、2
0…燃焼室、22…バーナ、32…排気フード、33…
ドレン通路、36…給気ファン、60…熱交換装置、6
2,72…主熱交換器、62a…主伝熱管、62b…主
フィン、64…補助熱交換器、64a…補助伝熱管、6
6,76…副熱交換器、66a…副伝熱管、66b…副
フィン。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナの燃焼ガスから顕熱のみを回収し
    て被加熱流体を加熱するフィンチューブ式主熱交換器
    と、該燃焼ガス流路における該主熱交換器の下流側に設
    けられ燃焼ガスから主に潜熱を回収して被加熱流体を加
    熱するフィンチューブ式副熱交換器とを備えた熱交換装
    置において、 上記燃焼ガス流路における上記主熱交換器と上記副熱交
    換器との間に、燃焼ガスから顕熱と潜熱とを回収して伝
    熱管内の被加熱流体を加熱するフィンレスチューブ式補
    助熱交換器を設け、 上記補助熱交換器の伝熱管に耐食性および耐熱性を有す
    る金属を用い、上記副熱交換器を耐食性材料でコーティ
    ングしたことを特徴とする熱交換装置。
  2. 【請求項2】 上記副熱交換器の母材に銅を用いエポキ
    シ樹脂でコーティングしたことを特徴とする請求項1記
    載の熱交換装置。
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