JP2003160719A - ポリエステル樹脂用可塑剤 - Google Patents
ポリエステル樹脂用可塑剤Info
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- JP2003160719A JP2003160719A JP2001362133A JP2001362133A JP2003160719A JP 2003160719 A JP2003160719 A JP 2003160719A JP 2001362133 A JP2001362133 A JP 2001362133A JP 2001362133 A JP2001362133 A JP 2001362133A JP 2003160719 A JP2003160719 A JP 2003160719A
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Abstract
ずに柔軟性を付与することができる非晶性ポリエステル
樹脂用可塑剤の提供。 【解決手段】 芳香族モノカルボン酸(I)、C1-22の
脂肪族モノカルボン酸、縮合多環式芳香族モノカルボン
酸、脂環族モノカルボン酸等から選ばれる(a)成分
と、脂肪族2価アルコール(II)、1分子中に3個以上の
水酸基を有するC 3-30の多価アルコール、又は1分子中
に2個の水酸基あるいはメチロール基を有する脂環族ジ
オールのアルキレンオキサイド付加物から選ばれる
(b)成分とのエステルからなる非晶性ポリエステル樹
脂用可塑剤、及びこの可塑剤と、非晶性ポリエステル樹
脂とを含有する非晶性ポリエステル樹脂組成物。 【化1】 (式中、XはH、C1-22のアルキル基、ハロゲン原子
等、mは1〜5の整数) 【化2】 (式中、Y及びZはC1-8のアルキル基又はアルケニル
基を示す。)
Description
ル樹脂用可塑剤、並びに柔軟性、透明性及び耐熱性に優
れた非晶性ポリエステル樹脂組成物に関する。
融点を持たない非晶性ポリエステル樹脂が、各種フィル
ム、シートの材料として用いられている。この非晶性ポ
リエステル樹脂は、通常のポリエステル樹脂に比べ加工
性が良好で、カレンダー加工が可能であるが、折り曲げ
た時などに白化し易いという欠点を有し、透明性と柔軟
性が共に満足できるものは得られていない。
る技術として、脂肪族ジカルボン酸アルキルエーテルエ
ステルやポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の可
塑剤を添加する技術が提案されている(特開2000−
290415参照)。しかし、これらの可塑剤を添加し
ても、透明性は満足のいくものではなく、また、夏場を
想定した高温保存を行うと、透明性及び柔軟性が著しく
低下し、シート表面に可塑剤がブリードアウトする等の
問題がある。
の透明性を阻害させずに柔軟性を付与することができる
非晶性ポリエステル樹脂用可塑剤、並びに柔軟性、透明
性及び耐熱性に優れた非晶性ポリエステル樹脂組成物を
提供することにある。
分と(b)成分とのエステルからなる非晶性ポリエステ
ル樹脂用可塑剤、及びこの可塑剤と、非晶性ポリエステ
ル樹脂とを含有する非晶性ポリエステル樹脂組成物を提
供する。 (a) 一般式(I)
アルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは
ハロゲン原子、mは1〜5の整数を示し、m個のXは同
一でも異なっていてもよい。)で表される芳香族モノカ
ルボン酸、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖脂肪族モノ
カルボン酸、縮合多環式芳香族モノカルボン酸、脂環族
モノカルボン酸あるいはこれらモノカルボン酸の低級ア
ルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜3)から選ば
れる少なくとも1種。 (b)一般式(II)
ル基又はアルケニル基を示し、同一でも異なっていても
よい。)で表される脂肪族2価アルコール、1分子中に
3個以上の水酸基を有する炭素数3〜30の多価アルコ
ール、1分子中に2個の水酸基あるいはメチロール基を
有する脂環族ジオールから選択されるヒドロキシ化合物
のアルキレンオキサイド付加物(アルキレン基の炭素数
2〜4、水酸基1個当たりのアルキレンオキサイド平均
付加モル数0より大きく10以下)から選ばれる少なく
とも1種。
する(a)成分において、樹脂との相溶性が良好で、本
発明の樹脂組成物が優れた透明性、柔軟性及び耐熱性を
示す観点から、以下に示す化合物が好ましい。
カルボン酸としては、安息香酸、置換基として炭素数1
〜22、好ましくは1〜12のアルキル基、アルケニル
基又はアルコキシ基、あるいは塩素原子、臭素原子等の
ハロゲン原子を1〜5個、好ましくは1〜2個有する安
息香酸が挙げられる。炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖
脂肪族モノカルボン酸としては、酢酸、ブタン酸、n−
オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸等が
挙げられ、炭素数1〜12のものが好ましい。縮合多環
式芳香族モノカルボン酸としては、α−ナフタレンカル
ボン酸、β−ナフタレンカルボン酸等が挙げられる。脂
環族モノカルボン酸としては、シクロヘキサンカルボン
酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘプタンカルボ
ン酸等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキル基又はハロゲン原子を有してい
ても良い安息香酸あるいはその低級アルキルエステル
(アルキル基の炭素数1〜3)が好ましい。
いて、樹脂との相溶性が良好で、本発明の樹脂組成物が
優れた透明性、柔軟性及び耐熱性を示す観点から、以下
に示す化合物が好ましい。
ルコールとしては、ネオペンチルグリコール、2−ブチ
ル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げら
れる。1分子中に3個以上の水酸基を有する炭素数3〜
30の多価アルコールとしては、炭素数3〜30、好ま
しくは3〜12のグリセリン又はポリグリセリン、ソル
ビトール、ソルビタン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等が挙げられる。また、1分子中に2
個の水酸基あるいはメチロール基を有する脂環族ジオー
ルとしては、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン
ジメタノール、シクロペンタンジオール、シクロペンタ
ンジメタノール、シクロヘプタンジオール、シクロヘプ
タンジメタノール等が挙げられ、シクロヘキサンジオー
ル、シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
は、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド
付加物が好ましく、エチレンオキサイド付加物が特に好
ましい。水酸基1個当たりのアルキレンオキサイドの平
均付加モル数は、0より大きく10以下であり、1〜8
が好ましく、1〜6が特に好ましい。
るには、(a)成分がモノカルボン酸の場合は、通常の
エステル化反応を行えばよく、また、(a)成分がモノ
カルボン酸の低級アルキルエステルの場合には、酸化ジ
ブチルスズ等の触媒下で、(b)成分とエステル交換反
応を行えばよい。本発明の可塑剤は上記のような(a)
成分と(b)成分とのエステルからなるが、エステルは
全エステルが好ましく、部分エステルの場合は、下記式
で表される平均エステル化度が0.5以上であることが
好ましい。
る非晶性ポリエステル樹脂とは、明確な融点を持たない
ポリエステル樹脂であり、通常のポリエステル樹脂の加
工温度が270〜280℃であるのに比べて加工温度が
低く、200℃以下、好ましくは160〜190℃の条
件でも加工できるため、加工性が良好で、カレンダー加
工が可能である。
は、(A)テレフタル酸又はその低級アルキルエステル
(アルキル基の炭素数1〜3で、例えばテレフタル酸ジ
メチル等)(以下(A)成分という)、(B)エチレン
グリコール(以下(B)成分という)、及び(C)テレ
フタル酸又はその低級アルキルエステル以外のジカルボ
ン酸又はその低級アルキルエステル(アルキル基の炭素
数1〜3)(以下(C)成分という)を共重合してなる
ポリエステル樹脂;(A)成分、(B)成分、及び
(D)エチレングリコール以外のグリコール成分(以下
(D)成分という)を共重合してなるポリエステル樹
脂;(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)
成分を共重合してなるポリエステル樹脂等が挙げられ
る。
ン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸及びこ
れらの低級アルキルエステル等から選ばれる1種以上が
挙げられ、芳香族ジカルボン酸としては、イソフタル
酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(4,4’−カルボ
キシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等が挙げら
れる。脂環族ジカルボン酸としては、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、4,4’−ジシクロヘキシルジカ
ルボン酸等が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸として
は、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー
酸等が挙げられる。これらの(C)成分の中では、イソ
フタル酸及びその低級アルキルエステルが好ましい。
ヘキサンジメタノール、プロピレングリコール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、デカメチレングリコール、4,
4’−ジシクロヘキシルヒドロキシメタン、4,4’−
ジシクロヘキシルヒドロキシプロパン、ビスフェノール
Aエチレンオキサイド付加ジオール、ポリエチレンオキ
サイドグリコール、ポリプロピレンオキサイドグリコー
ル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
おけるジカルボン酸成分は、好ましくは芳香族ジカルボ
ン酸成分が60モル%以上であり、更に好ましくは上記
(A)成分が60モル%以上である。また、グリコール
成分は、好ましくは上記(B)成分が60モル%以上で
ある。
ガラス転移温度は50〜85℃が好ましく、60〜85
℃が更に好ましい。
して、イーストマンケミカル社製のTSUNAMI G
S1,GS2,GS3,GS4等を用いることができ
る。
の非晶性ポリエステル樹脂組成物は、上記のようなエス
テルからなる本発明の可塑剤と非晶性ポリエステル樹脂
とを含有する。本発明の可塑剤の含有量は、非晶性ポリ
エステル樹脂100重量部に対し、柔軟性、耐ブリード
性及び経済性の観点から、好ましくは1〜70重量部、
更に好ましくは3〜50重量部、特に好ましくは5〜3
0重量部である。
剤等の他の成分を含有することができる。滑剤として
は、エチレンビス(ステアロアミド)等のアミド類、ポ
リエチレンワックス等の炭化水素系ワックス類、ステア
リン酸等の脂肪酸類、グリセロールエステル等の脂肪酸
エステル類、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸類、
モンタン酸ワックス等のエステルワックス類等が挙げら
れる。滑剤の含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100
重量部に対し、0.05〜3重量部が好ましく、0.1
〜1.5重量部が更に好ましい。
して、帯電防止剤、防曇剤、光安定剤、紫外線吸収剤、
顔料、無機充填剤、防カビ剤、抗菌剤、発泡剤、難燃
剤、上記本発明の可塑剤以外の可塑剤等を、本発明の目
的達成を妨げない範囲で含有することができる。
ば160〜190℃等の低温で加工することができるた
め、カレンダー加工も可能であり、また可塑剤の分解も
起こりにくい。本発明の組成物は、フィルムやシートに
成形して、各種用途に用いることができる。
ーストマンケミカル社製、ガラス転移温度81℃)10
0重量部、モンタン酸ワックス0.8重量部、表1及び
表2に示す種類と量の可塑剤からなる組成物を165℃
の6インチロールにて15分間混練し、190℃のプレ
ス成形機にて厚さ1mmのテストピースを作成した。
柔軟性、透明性及び表面状態を評価した。また、このテ
ストピースを手で180°折り曲げ、白化の有無を肉眼
で観察した。更に、耐熱性を評価するために、50℃に
管理したオーブンにテストピースを入れ、1週間処理
し、室温で放冷した後に、同様に柔軟性、透明性及び表
面状態を評価した。これらの結果を表1及び表2に示
す。
ンベルで打ち抜き、引張速度200mm/minで引張
試験を行い、100%モジュラスで示した。
ストピースのヘイズ値を測定した。数字の小さい方が透
明性が良好であることを示す。
のテストピース(縦100mm×横100mm×厚さ1m
m)については、40℃の恒温室に1週間放置し、その
表面における可塑剤のブリードの有無を肉眼で観察し
た。また、50℃1週間の熱処理を行ったものについて
は、室温で放冷した後に、表面における可塑剤のブリー
ドの有無を肉眼で観察した。
加物を示す。 *2:水酸基1個当たりのエチレンオキサイド平均付加モ
ル数 *3:ネッキング現象のために測定不可
樹脂の透明性を阻害させずに柔軟性を付与することがで
き、かつ高温で保存した時も柔軟性と透明性の変化はな
く、耐熱性が良好である。また、本発明の非晶性ポリエ
ステル樹脂組成物からなるシートやフィルムを折り曲げ
た時の白化を防止することもできる。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記(a)成分と(b)成分とのエステ
ルからなる非晶性ポリエステル樹脂用可塑剤。 (a) 一般式(I) 【化1】 (式中、Xは水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、
アルケニル基又はアルコキシ基、あるいはハロゲン原
子、mは1〜5の整数を示し、m個のXは同一でも異な
っていてもよい。)で表される芳香族モノカルボン酸、
炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖脂肪族モノカルボン
酸、縮合多環式芳香族モノカルボン酸、脂環族モノカル
ボン酸あるいはこれらモノカルボン酸の低級アルキルエ
ステル(アルキル基の炭素数1〜3)から選ばれる少な
くとも1種。 (b)一般式(II) 【化2】 (式中、Y及びZは炭素数1〜8のアルキル基又はアル
ケニル基を示し、同一でも異なっていてもよい。)で表
される脂肪族2価アルコール、1分子中に3個以上の水
酸基を有する炭素数3〜30の多価アルコール、1分子
中に2個の水酸基あるいはメチロール基を有する脂環族
ジオールから選択されるヒドロキシ化合物のアルキレン
オキサイド付加物(アルキレン基の炭素数2〜4、水酸
基1個当たりのアルキレンオキサイド平均付加モル数0
より大きく10以下)から選ばれる少なくとも1種。 - 【請求項2】 (a)成分が、置換基として炭素数1〜
6のアルキル基又はハロゲン原子を有していても良い安
息香酸あるいはその低級アルキルエステル(アルキル基
の炭素数1〜3)である請求項1記載の可塑剤。 - 【請求項3】 (b)成分が、ネオペンチルグリコー
ル、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、炭素数3〜30のグリセリン又はポリグリセリン、
ソルビトール、ソルビタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、シクロヘキサンジオール、シク
ロヘキサンジメタノールから選ばれるヒドロキシ化合物
のアルキレンオキサイド付加物(アルキレン基の炭素数
2〜4、水酸基1個当たりのアルキレンオキサイド平均
付加モル数0より大きく10以下)である請求項1又は
2記載の可塑剤。 - 【請求項4】 非晶性ポリエステル樹脂と、請求項1〜
3のいずれかに記載の可塑剤とを含有する非晶性ポリエ
ステル樹脂組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013067757A (ja) * | 2011-09-26 | 2013-04-18 | Dic Corp | ウレタン樹脂用可塑剤、それを用いたウレタン樹脂用組成物及びその硬化物 |
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