JP2003156011A - 流体圧シリンダ - Google Patents

流体圧シリンダ

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JP2003156011A
JP2003156011A JP2001358381A JP2001358381A JP2003156011A JP 2003156011 A JP2003156011 A JP 2003156011A JP 2001358381 A JP2001358381 A JP 2001358381A JP 2001358381 A JP2001358381 A JP 2001358381A JP 2003156011 A JP2003156011 A JP 2003156011A
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Japan
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piston
rod
piston rod
cylinder body
fluid pressure
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JP2001358381A
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Makoto Uchino
誠 内野
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Koganei Corp
Original Assignee
Koganei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストンロッドを回転させることのない流体
圧シリンダを小型かつ低コストにて提供する。 【解決手段】 それぞれ円筒形外周面を有し、相互に中
心軸Cp2,Cr2が偏心したピストン20とピストン
ロッド12とを備えた軸部材15と、ピストンロッド1
2を外部に突出させて軸部材15を直線往復動自在に支
持するシリンダ本体11とを有する。シリンダ本体11
に、ピストン20を摺動自在に支持するピストン摺動孔
19を形成し、ピストンロッド12を摺動自在に支持す
るロッド摺動孔22をピストン摺動孔19に対して偏心
させて形成する。ピストンロッド12の回転は中心軸C
p2が偏心するピストン20によって防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体圧力によりロッ
ドが往復動する流体圧シリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】流体圧シリンダは、シリンダチューブや
シリンダブロックなどからなるシリンダ本体と、シリン
ダ本体内に形成された円筒状室内に往復動自在に収容さ
れるピストンと、ピストンに一体となってシリンダ本体
の外部に突出するピストンロッドとを有している。ピス
トンの両端面に作動流体を給排することによるピストン
の往復動はピストンロッドを介して外部に伝達されるこ
ととなる。
【0003】流体圧シリンダには作動形式により、ピス
トン両側に形成される圧力室の一方にのみ作動流体を供
給し、逆方向の移動はばねや外力により行うようにする
単動形と、ピストンロッドの前進移動と後退移動をとも
に作動流体によって行うようにする複動形とがある。ま
た、ピストンの両側にピストンロッドが設けられたタイ
プは両ロッド形と言われ、一方側にピストンロッドが設
けられたタイプは単ロッド形と言われる。このような流
体圧シリンダとしては、作動流体として空気を用いた空
気圧シリンダや、大きな出力を必要とする場合には鉱油
系作動油を用いた油圧シリンダがあり用途に応じて選択
される。
【0004】空気圧シリンダを用いた装置としては、生
産ラインの工程から工程へワークを搬送する搬送装置等
がある。たとえば、半導体チップなどの電子部品を検査
する場合、トレイなどに配置された多数の電子部品を搬
送装置により検査ボードに搭載するようにしている。ま
た、実装基板に電子部品を搭載する場合にも搬送装置を
用いて所定の順序で電子部品を実装基板に搭載するよう
にしている。
【0005】このような搬送装置には、水平方向に移動
自在な搬送ヘッドが設けられ、搬送ヘッドには垂直方向
に移動自在な上下動部材が取り付けられている。また、
上下動部材の先端には吸着具が装着されており、吸着さ
れた電子部品は上昇移動された後に水平移動され下降移
動されることにより所定の位置まで搬送される。この上
下動部材として空気圧シリンダが用いられており、ピス
トンロッドの先端に吸着具を設け空気圧シリンダに圧縮
空気を供給制御することにより、電子部品の上昇および
下降移動を可能とする。
【0006】また、電子部品を実装基板に搭載する際に
は、所定の位置はもちろんのこと所定の向きに電子部品
を搭載する必要があるため、吸着時の向きを維持すべく
ピストンロッドの回転を防止する空気圧シリンダが開発
されている。このような空気圧シリンダとしては、ピス
トンロッドの断面形状を矩形または楕円等に加工するこ
とによりピストンロッドの回転を防止するものや、シリ
ンダ本体に案内されるガイドピンを備えたフランジ部材
をピストンロッドに固定することによりピストンロッド
の回転を防止するものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ピスト
ンロッドの断面形状を矩形や楕円等に加工する空気圧シ
リンダにあっては、ピストンロッドの加工が困難である
とともに、軸受やシール部材についても専用のものが必
要であり製造コストが増大するおそれがある。
【0008】また、ガイドピンを備えたフランジ部材を
ピストンロッドに固定する空気圧シリンダにあっては、
ピストンロッドに重量物であるフランジ部材を装着する
ため、必要以上にピストンを大径化して対応する必要が
あるとともに、ガイドピンを空気圧シリンダのシリンダ
本体に挿入するため、全体として空気圧シリンダが大型
化するおそれがあった。
【0009】本発明の目的は、ピストンロッドを回転さ
せることのない流体圧シリンダを小型かつ低コストにて
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の流体圧シリンダ
は、それぞれ円筒形外周面を有し、相互に中心軸が偏心
したピストンとピストンロッドとを備えた軸部材と、前
記ピストンロッドを外部に突出させて前記軸部材を直線
往復動自在に支持するシリンダ本体とを有し、前記ピス
トンを摺動自在に支持するピストン摺動孔を前記シリン
ダ本体に形成し、 前記ピストンロッドを摺動自在に支
持するロッド摺動孔を、前記ピストン摺動孔に対して偏
心させて前記シリンダ本体に形成し、前記軸部材の回転
を防止することを特徴とする。
【0011】本発明の流体圧シリンダは、それぞれ円筒
形外周面を有し、ピストンとその一端に設けられたピス
トンロッドと他端に設けられた回り止めロッドとを備
え、前記ピストンと前記回り止めロッドとの中心軸が相
互に偏心した軸部材と、前記ピストンロッドを外部に突
出させて前記軸部材を直線往復動自在に支持するシリン
ダ本体とを有し、前記ピストンを摺動自在に支持するピ
ストン摺動孔と前記ピストンロッドを摺動自在に支持す
るロッド摺動孔とを前記シリンダ本体に形成し、前記回
り止めロッドを摺動自在に支持するロッド摺動孔を、前
記ピストン摺動孔に対して偏心させて前記シリンダ本体
に形成し、前記軸部材の回転を防止することを特徴とす
る。
【0012】本発明の流体圧シリンダは、前記摺動孔を
前記シリンダ本体に組み込まれる滑り軸受に形成したこ
とを特徴とする。
【0013】本発明の流体圧シリンダは、前記滑り軸受
を多孔質性の空気軸受により形成したことを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態である流体圧
シリンダ10を示す斜視図である。図1に示すように、
ほぼ長方体形状を有するシリンダ本体11には、このシ
リンダ本体11の外部に突出するピストンロッド12が
摺動自在に装着されており、シリンダ本体11の上端面
に形成される2つの給排ポート13,14のそれぞれに
圧縮空気を供給制御することにより、ピストンロッド1
2の往復動を得るものである。
【0016】図2(A)は図1のA−A線に沿う断面図
であり、(B)は軸部材15を示す斜視図である。図2
(A)に示すように、シリンダ本体11内部には、長手
方向に向けてピストン収容孔16とロッド収容孔17が
形成されている。
【0017】ピストン収容孔16には多孔質材料からな
る空気軸受18が装着され、この空気軸受18の内方に
形成されるピストン摺動孔19にピストン20が摺動自
在に収容されている。同様に、ピストン20の一端面側
のロッド収容孔17には多孔質材料からなる空気軸受2
1が装着され、この空気軸受21の内方に形成されるロ
ッド摺動孔22には、端面に雌ねじ部12aを有するピ
ストンロッド12が摺動自在に装着されている。このピ
ストンロッド12とピストン20とによって軸部材15
が構成されている。
【0018】ここで、ピストン20にピストンロッド1
2は固定されており、軸部材15として一体となって軸
方向摺動自在にシリンダ本体11に支持されている。ま
た、固定されることでピストンロッド12のピストン2
0に対する相対的な回転、つまりピストン20を停止さ
せた状態でのピストンロッド12の回転は制止される。
なお、ピストン20とピストンロッド12の固定手段と
しては、締結部材を用いて固定しても良く、一体に成形
しても良く、嵌合や接着により固定しても良い。
【0019】図2(A)に示すように、シリンダ本体1
1の下端面には、空気軸受18,21に圧縮空気を供給
するため収容孔16,17に連通して軸受ポート23,
24がそれぞれ形成されており、シリンダ本体11の上
端面には、空気軸受18,21からの圧縮空気を排出す
るためロッド収容孔17に連通して排気ポート25が形
成されている。このようなシリンダ本体11のピストン
収容孔16の開放端側には、Oリング26aを備えるシ
ール部材26が挿入されるとともにスナップリング27
によりシリンダ本体11に固定されている。
【0020】また、ピストン20の一端面側のシリンダ
本体11内部には後退空気圧室28が形成され、ピスト
ン20の他端面側のシリンダ本体11内部には前進空気
圧室29が形成されている。この後退空気圧室28と前
進空気圧室29のそれぞれには、シリンダ本体11の上
端面に形成された給排ポート13,14がそれぞれに連
通しており、図示しない圧縮空気供給装置が給排ポート
13,14に接続される。
【0021】この圧縮空気供給装置を作動させ、給排ポ
ート13より圧縮空気を案内して給排ポート14より圧
縮空気を排出すると、ピストン20は後退空気圧室28
の圧縮空気に押圧され後退限位置に摺動し、ピストンロ
ッド12をシリンダ本体11内に収容する。一方、給排
ポート14より圧縮空気を案内して給排ポート13より
圧縮空気を排出すると、ピストン20は前進空気圧室2
9の圧縮空気に押圧され前進限位置に摺動し、ピストン
ロッド12をシリンダ本体11外に突出させる。なお、
図2(A)に示す状態は、ピストン20は後退限位置に
作動し、ピストンロッド12が内部に収容された状態を
示している。
【0022】また、圧縮空気供給装置は軸受ポート2
3,24にも接続され、圧縮空気を供給すると、空気軸
受18とピストン20の間に空気層を形成し、同様に空
気軸受21とピストンロッド12の間に空気層を形成す
ることで摺動抵抗を減少することができる。この圧縮空
気は排気ポート25より排出されるとともに、給排ポー
ト13,14の排気側より排出される。また、排気ポー
ト25に図示しない真空供給装置を接続することにより
空気層の形成を促進させると共に、軸受より漏れた空気
を吸引することによって発塵を防ぐようにしても良い。
【0023】このようなピストン20を保持するピスト
ン摺動孔19と、ピストンロッド12を保持するロッド
摺動孔22とは、相互に偏心するように形成されてい
る。つまり、図2(A)に一点差線で示すピストン摺動
孔19の中心線Cp1と、ロッド摺動孔22の中心線C
r1とが一定の間隔αを有するように、オフセット状態
となって形成されている。
【0024】さらに、一定の間隔αつまりオフセット量
αに対応して、ピストン20にピストンロッド12は固
定されている。つまり、ピストン20の中心軸Cp2と
ピストンロッド12の中心軸Cr2とが相互に偏心し、
前述の中心線Cp1,Cr1とそれぞれ同一となるよう
に固定されている。
【0025】したがって、ピストンロッド12とピスト
ン20が一体となる軸部材15は軸方向に摺動できると
ともに、たとえば外部からピストンロッド12を回転さ
せようとする回転力に対しては、シリンダ本体11によ
り回転力に伴うピストン20の公転が制止され、この制
止によりピストンロッド12の回転は防止される。
【0026】このように、ピストン20にピストンロッ
ド12を偏心させて固定し、シリンダ本体11に往復動
自在に収容することにより、軸部材15はピストンロッ
ド12を回転させることなく、軸方向に往復動すること
ができる。なお、前述したピストンの中心軸Cp2とピ
ストン摺動孔の中心線Cp1、およびピストンロッドの
中心軸Cr2とピストンロッド摺動孔の中心線Cr1は
完全に同一である必要はなく、軸部材15が軸方向に摺
動可能であれば良いことは言うまでもない。
【0027】以下、本発明の他の実施の形態である流体
圧シリンダ30について詳細に説明する。
【0028】図3は本発明の他の実施の形態である流体
圧シリンダ30を示す斜視図である。図3に示すよう
に、ほぼ長方体形状を有するシリンダ本体31はピスト
ンブロック31aと制止ブロック31bにより構成さ
れ、このシリンダ本体31内部には外部に突出するピス
トンロッド32が摺動自在に装着されており、シリンダ
本体31の上端面に形成される2つの給排ポート33,
34のそれぞれに圧縮空気を供給制御することにより、
ピストンロッド32の往復動を得るものである。
【0029】図4(A)は図3のB−B線に沿う断面図
であり、(B)は軸部材35を示す斜視図である。図4
(A)に示すように、ピストンブロック31aの長手方
向にピストン収容孔36が形成されており、制止ブロッ
ク31b内の長手方向にロッド収容孔37が形成されて
いる。これらのブロック31a,31bがねじ部材38
により締結されることでシリンダ本体31は形成されて
いる。
【0030】ピストンブロック31aのピストン収容孔
36には、多孔質材料からなる空気軸受39が装着さ
れ、この空気軸受39の内方にはピストン摺動孔40と
ロッド摺動孔41が同軸上に形成されており、ピストン
摺動孔40にピストン42が摺動自在に収容され、ロッ
ド摺動孔41にピストンロッド32が摺動自在に収容さ
れている。ピストン42の一端面にピストンロッド32
は固定され一体となって摺動する。
【0031】同様に、制止ブロック31bのロッド収容
孔37には、多孔質材料からなる空気軸受43が装着さ
れ、この空気軸受43の内方に形成されるロッド摺動孔
44に回り止めロッド45が摺動自在に収容されてい
る。この回り止めロッド45はピストン42の他端面に
固定されることにより、ピストン42およびピストンロ
ッド32とともに軸部材35として一体となって摺動す
る。なお、軸部材35を構成するピストン42とロッド
32,45との固定手段としては、締結部材を用いて固
定しても良く、一体に成形しても良く、嵌合や接着によ
り固定しても良い。
【0032】図4(A)に示すように、シリンダ本体3
1の下端面には、空気軸受39,43に圧縮空気を供給
するため収容孔36,37に連通して軸受ポート46
a,46b,47が形成されており、シリンダ本体31
の上端面には、空気軸受39を経た圧縮空気を排出する
ためピストン収容孔36に連通して排気ポート48が形
成されている。また、回り止めロッド45の開放端側の
制止ブロック31b内部には真空室49が形成されてお
り、この真空室49に連通して真空ポート50がシリン
ダ本体31の上端面に形成されている。さらに、軸部材
35にピストンロッド32の開放端面から回り止めロッ
ド45の開放端面にかけて流路51が形成されるととも
に、ピストンロッド32端部の流路51には雌ねじ部3
2aが形成されている。
【0033】また、ピストン42の一端面側にはピスト
ンブロック31aにより後退空気圧室52が形成され、
ピストン42の他端面側には制止ブロック31bにより
前進空気圧室53が形成されている。この後退空気圧室
52と前進空気圧室53のそれぞれには、シリンダ本体
31の上端面に形成された給排ポート33,34がそれ
ぞれ連通している。さらに、図示しない圧縮空気供給装
置が給排ポート33,34に接続される。
【0034】この圧縮空気供給装置を作動させ、給排ポ
ート33より圧縮空気を案内して給排ポート34より圧
縮空気を排出すると、ピストン42は後退空気圧室52
の圧縮空気に押圧され後退限位置に摺動してピストンロ
ッド32をシリンダ本体31内に収容する一方、給排ポ
ート34より圧縮空気を案内して給排ポート33より圧
縮空気を排出すると、ピストン42は前進空気圧室53
の圧縮空気に押圧され前進限位置に摺動してピストンロ
ッド32をシリンダ本体31外に突出させる。なお、図
4(A)に示す状態は、ピストン42は後退限位置に作
動し、ピストンロッド32が内部に収容された状態を示
している。
【0035】また、圧縮空気供給装置は軸受ポート46
a,46b,47にも接続され、圧縮空気を供給する
と、空気軸受39とピストン42およびピストンロッド
32との間に空気層を形成し、同様に空気軸受43と回
り止めロッド45の間に空気層を形成することで摺動抵
抗を減少することができる。この圧縮空気は排気ポート
48より排出されるとともに、給排ポート33,34の
排気側より排出される。また、真空ポート50には真空
供給装置が装着され、真空供給装置を作動すると前後進
に摺動するピストンロッド32の端部より空気を吸引す
ることができる。なお、排気ポート48に真空供給装置
を接続することにより空気層の形成を促進させると共
に、軸受より漏れた空気を吸引することによって発塵を
防ぐようにしても良い。
【0036】このようなピストン42を保持するピスト
ン摺動孔40と、回り止めロッド45を保持するロッド
摺動孔44とは、相互に偏心するように形成されてい
る。つまり、図4(A)に一点差線で示すピストン摺動
孔40の中心線Cp3と、ロッド摺動孔44の中心線C
r3とが一定の間隔βを有するように、オフセット状態
となって形成されている。
【0037】さらに、一定の間隔βつまりオフセット量
βに対応して、ピストン42に回り止めロッド45は固
定されている。つまり、ピストン42の中心軸Cp4と
回り止めロッド45の中心軸Cr4とが相互に偏心し、
前述の中心線Cp3,Cr3とそれぞれ同一となるよう
に固定されている。
【0038】したがって、ピストン42、ピストンロッ
ド32、および回り止めロッド45が一体となる軸部材
35は軸方向に摺動できるとともに、たとえば外部から
ピストンロッド32を回転させようとする回転力に対し
ては、シリンダ本体31により回転力に伴う回り止めロ
ッド45の公転が制止され、この制止に伴いピストンロ
ッド32の回転は防止される。
【0039】このように、同軸上にピストンロッド32
を有するピストン42に回り止めロッド45を偏心させ
て固定し、シリンダ本体31に往復動自在に収容するこ
とにより、軸部材35はピストンロッド32を回転させ
ることなく、軸方向に往復動することができる。なお、
前述したピストン42の中心軸Cp4とピストン摺動孔
40の中心線Cp3、および回り止めロッド45の中心
軸Cr4とロッド摺動孔44の中心線Cr3は完全に同
一である必要はなく、軸部材35が軸方向に摺動可能で
あれば良いことは言うまでもない。
【0040】さらに、ピストンロッド32とは別に回り
止めロッド45をピストン42に対して設けることによ
り、ピストン42とピストンロッド32とを同軸上に形
成することができ、ピストンロッド32の軸方向に対す
る耐荷重を上げることができる。
【0041】図5に示す流体圧シリンダ54は、図4
(A)に示す流体圧シリンダ30の空気軸受39,43
を樹脂素材からなる滑り軸受55,56,57に変更し
たものである。このように、滑り軸受55,56,57
を使用する場合、流体圧シリンダ30に形成される軸受
ポート46a,46b,47と排気ポート48を削減
し、より簡潔な構造の流体圧シリンダ54とすることが
できる。なお、図2(A)に示す流体圧シリンダ10に
ついても軸受ポート23,24と排気ポート25を削減
し、空気軸受18,21に代えて滑り軸受を使用するこ
とができる。
【0042】これまで説明した流体圧シリンダ10,3
0,54を、半導体チップなどの電子部品を吸着して部
品収容部から実装基板やテストボードに搭載する搬送装
置に使用する場合には、電子部品を吸着する図示しない
吸着具がピストンロッド12,32端に形成される雌ね
じ部12a,32aに取り付けられる。なお、流体圧シ
リンダ30,54にあっては、軸部材35に流路が形成
されるため、吸着具に真空を供給する配管を設ける必要
がない。
【0043】流体圧シリンダ10,30,54は、ピス
トンロッド12,32が上下方向を向くように図示しな
い搬送装置に取り付けられる。このとき、シリンダ本体
11,31の側端面に形成されるねじ孔11a,31c
を用いて搬送装置に直接流体圧シリンダ10,30,5
4を取り付けることができる。
【0044】このように搬送装置に取り付けられた流体
圧シリンダ10,30,54は、部品収容部においてピ
ストンロッド12,32を下降移動させて電子部品を吸
着する。次いで、ピストンロッド12,32を上昇移動
させた後に、流体圧シリンダ10,30,54を搬送装
置により水平移動させて実装基板まで移動させる。電子
部品が実装基板上の所定の位置まで搬送された状態のも
とで、ピストンロッド12,32を下降移動させて電子
部品を実装基板に搭載する。
【0045】ピストンロッド12,32の上下移動の切
り換え時に、空気圧によるピストン20,42への荷重
が抜けてピストンロッド12,32が回転するおそれの
ある状況下であっても、ピストンロッド12,32の回
転は偏心するピストン20や、偏心する回り止めロッド
45により制止され、電子部品の向きを変えることなく
確実に搭載することができる。
【0046】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。たとえば、図示する流体圧シリンダ10,30,
54は複動形であるが、単動形としても良く、単ロッド
形または両ロッド形のいずれであっても良い。流体圧シ
リンダ30の回り止めロッド45の端部をシリンダ本体
31の外部に突出させ、回り止めロッド45をピストン
ロッドとして用いることにより両ロッド形の流体圧シリ
ンダとしても良い。また、流体圧シリンダ30のピスト
ン42の両端面にそれぞれロッド32,36が固定され
ているが、一端面に2つのロッドを固定する流体圧シリ
ンダとしても良い。さらに、ピストン42の同軸上にピ
ストンロッド32が設けられているが、同軸上でなくと
も使用することができる。
【0047】また、空気軸受に用いられる多孔質材料と
しては、焼結銅や焼結アルミニウムなどの焼結金属、焼
結フッ素樹脂などの焼結樹脂、焼結カーボン、および母
金属相中に金属やセラミックスの粒子や繊維を加えて焼
結することにより固体化した焼結複合材料などを使用す
ることができる。
【0048】さらに、それぞれの摺動孔19,22,4
0,41,44を形成する空気軸受18,21,39,
43を設けず、摺動孔19,22,40,41,44を
シリンダ本体11,31に直接形成しても良いことは言
うまでもない。
【0049】なお、前記実施の形態においては、流体圧
を圧縮空気による空気圧としたが空気圧に限定されるも
のではない。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、相互に中心軸の偏心し
たピストンとピストンロッドを備えた軸部材を、ピスト
ン摺動孔とロッド摺動孔とが形成されるシリンダ本体
に、直線往復動自在に支持することにより、円筒形外周
面を有するピストンロッドを回転させることなく往復動
を行う簡潔な構造の流体圧シリンダとすることができ
る。
【0051】本発明によれば、ピストンの一端に設けら
れるピストンロッドと、ピストンの他端に設けられピス
トンと相互に中心軸の偏心した回り止めロッドとを備え
た軸部材を、ピストン摺動孔とロッド摺動孔とが形成さ
れるシリンダ本体に、直線往復動自在に支持することに
より、円筒形外周面を有するピストンロッドを回転させ
ることなく往復動を行う簡潔な構造の流体圧シリンダと
することができる。
【0052】本発明によれば、摺動孔を滑り軸受に形成
することにより、軸部材の摺動抵抗を減少し、小さな流
体圧で精度良く往復動を行う簡潔な構造の流体圧シリン
ダとすることができる。
【0053】本発明によれば、摺動孔を空気軸受に形成
することにより、軸部材の摺動抵抗をさらに減少し、小
さな流体圧で精度良く往復動を行う簡潔な構造の流体圧
シリンダとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である流体圧シリンダを
示す斜視図である。
【図2】(A)は図1のA−A線に沿う断面図であり、
(B)は軸部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の他の実施の形態である流体圧シリンダ
を示す斜視図である。
【図4】(A)は図3のB−B線に沿う断面図であり、
(B)は軸部材を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施の形態である流体圧シリンダ
を示す断面図である。
【符号の説明】
10 流体圧シリンダ 11 シリンダ本体 11a ねじ孔 12 ピストンロッド 12a 雌ねじ部 13,14 給排ポート 15 軸部材 16 ピストン収容孔 17 ロッド収容孔 18 空気軸受 19 ピストン摺動孔(摺動孔) 20 ピストン 21 空気軸受 22 ロッド摺動孔(摺動孔) 23,24 軸受ポート 25 排気ポート 26a Oリング 26 シール部材 27 スナップリング 28 後退空気圧室 29 前進空気圧室 30 流体圧シリンダ 31 シリンダ本体 31a ピストンブロック 31b 制止ブロック 31c ねじ孔 32 ピストンロッド 32a 雌ねじ部 33,34 給排ポート 35 軸部材 36 ピストン収容孔 37 ロッド収容孔 38 ねじ部材 39 空気軸受 40 ピストン摺動孔(摺動孔) 41 ロッド摺動孔(摺動孔) 42 ピストン 43 空気軸受 44 ロッド摺動孔(摺動孔) 45 回り止めロッド 46a,46b,47 軸受ポート 48 排気ポート 49 真空室 50 真空ポート 51 流路 52 後退空気圧室 53 前進空気圧室 54 流体圧シリンダ 55,56,57 滑り軸受 Cp1,Cr1,Cp3,Cr3 中心線 Cp2,Cr2,Cp4,Cr4 中心軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ円筒形外周面を有し、相互に中
    心軸が偏心したピストンとピストンロッドとを備えた軸
    部材と、 前記ピストンロッドを外部に突出させて前記軸部材を直
    線往復動自在に支持するシリンダ本体とを有し、 前記ピストンを摺動自在に支持するピストン摺動孔を前
    記シリンダ本体に形成し、 前記ピストンロッドを摺動自在に支持するロッド摺動孔
    を、前記ピストン摺動孔に対して偏心させて前記シリン
    ダ本体に形成し、前記軸部材の回転を防止することを特
    徴とする流体圧シリンダ。
  2. 【請求項2】 それぞれ円筒形外周面を有し、ピストン
    とその一端に設けられたピストンロッドと他端に設けら
    れた回り止めロッドとを備え、前記ピストンと前記回り
    止めロッドとの中心軸が相互に偏心した軸部材と、 前記ピストンロッドを外部に突出させて前記軸部材を直
    線往復動自在に支持するシリンダ本体とを有し、 前記ピストンを摺動自在に支持するピストン摺動孔と前
    記ピストンロッドを摺動自在に支持するロッド摺動孔と
    を前記シリンダ本体に形成し、 前記回り止めロッドを摺動自在に支持するロッド摺動孔
    を、前記ピストン摺動孔に対して偏心させて前記シリン
    ダ本体に形成し、前記軸部材の回転を防止することを特
    徴とする流体圧シリンダ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の流体圧シリンダ
    において、前記摺動孔を前記シリンダ本体に組み込まれ
    る滑り軸受に形成したことを特徴とする流体圧シリン
    ダ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の流体圧シリンダにおい
    て、前記滑り軸受を多孔質性の空気軸受により形成した
    ことを特徴とする流体圧シリンダ。
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