JP3842202B2 - 空気圧シリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気圧によりロッドを往復動する空気圧シリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気圧シリンダは、シリンダチューブやシリンダブロックなどからなるシリンダ本体と、シリンダ本体内に形成された収容室内に往復動自在に収容されるピストンと、ピストンに設けられてこれと一体に往復動しシリンダ外部に突出するピストンロッドとを有している。ピストンの両側に形成された空気圧室に圧縮空気を供給することによってピストンの往復動はピストンロッドを介して外部に伝達されることになる。
【0003】
空気圧シリンダには作動形式により、ピストンの一方向の移動を圧縮空気により行い、逆方向の駆動をばねや外力により行うようにした単動形と、ピストンの前進移動と後退移動とをともに圧縮空気により行うようにした複動形とがある。ピストンの両側にピストンロッドが設けられたタイプは両ロッド形と言われ、一方側にピストンロッドが設けられたタイプは単ロッド形と言われる。
【0004】
いずれのタイプの空気圧シリンダにおいても、通常、軸部材とシリンダ本体の収容孔との間をシールするためにOリングなどのシール部材が軸部材に装着されているが、軸部材の往復動時にシール部材がシリンダ本体に摺動接触するので、軸部材には摺動抵抗が加わることになる。摺動抵抗が加わると、軸部材を迅速に駆動することができなくなるだけでなく、駆動するために高い圧力の空気を空気圧室に供給する必要がある。そこで、軸部材を支持するための空気軸受をシリンダ本体に組み込むようにした空気圧シリンダが開発されている。空気軸受は多孔質の材料により形成されており、空気軸受を用いると軸部材は空気層を介して空気軸受により案内されるので、軸部材には摺動抵抗が加わることなく、低圧空気で迅速に軸部材を駆動することができる。
【0005】
たとえば、半導体チップなどの電子部品を部品供給部から実装基板に保持して搬送するワーク搬送装置においては、ワークを保持するワーク保持具を上下動するために、空気圧シリンダが用いられており、迅速に電子部品を実装基板に搭載することができるように、空気軸受が組み込まれた空気圧シリンダが用いられることがある。また、電子部品を実装基板に搭載する際に、電子部品を実装基板に押し付ける力を制御する場合に、空気軸受が組み込まれた空気圧シリンダが用いられることがある。
【0006】
一方、軸部材の横断面形状を軸部材全体に渡って円形とすると、軸部材を案内する空気軸受の案内面も断面形状が円形となるので、軸部材は回転することになる。そこで、軸部材の横断面形状を四角形などの非円形にし、空気軸受の案内面の横断面形状も軸部材に対応させて非円形にすると、軸部材は回転することなく軸方向に往復動することになる。軸部材を非円形とし、シリンダ本体の収容孔の断面形状を円形とすると、収容孔に嵌合される空気軸受の外周の嵌合面と空気軸受の案内面は相互に異なった断面形状となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、空気軸受の案内面と嵌合面の横断面形状が相違していると、案内面と嵌合面との間の空気軸受の厚み寸法が空気軸受の円周方向の位置に応じて相違することになり、多孔質性の空気軸受を貫通して軸部材と空気軸受との間に流入する空気の量が円周方向の各部位によって相違することになるので、軸部材と空気軸受との間に形成される空気層の圧力ないし流量は、円周方向の各部位によって相違し、空気軸受と空気層が軸部材を支える力も各部位によって相違してしまう。
【0008】
したがって、軸部材を回り止めするために軸部材の横断面形状を四角形とする場合には、シリンダ本体の収容孔も四角形とし、収容孔の内面に4枚の多孔質性の板材を組み込んで空気軸受を形成する必要があるが、このような構造の空気軸受とすると、4つの面に対応させて4枚の多孔質性の板材を高精度に組み付ける必要があり、高い加工精度と組立精度が要求され、組立工数が多くなるという問題点がある。
【0009】
本発明の目的は、空気圧シリンダにより軸部材を円滑に往復動することができるようにすることにある。
【0010】
本発明の他の目的は、空気軸受と軸部材との間に安定して圧縮空気を供給することができ、軸部材を支える力が各部位によって相違することなく安定させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気圧シリンダは、ピストンおよび当該ピストンに設けられるピストンロッドを備えた軸部材を軸方向に往復動自在に収容するシリンダ本体と、前記軸部材の断面形状と相違する断面形状の嵌合面が形成され前記シリンダ本体の収容孔に嵌合されるフランジ部と、当該フランジ部と一体に形成され前記嵌合面よりも小径の給気面が形成された空気供給部とを備えるとともに、前記軸部材の外周面を案内する案内面が形成され、前記シリンダ本体内に組み込まれる空気軸受と、前記空気供給部に連通させて前記シリンダ本体に形成され、前記空気供給部に圧縮空気を供給する軸受ポートとを有し、前記空気供給部における前記案内面と前記給気面との間の厚みを円周方向全体にほぼ均一にしたことを特徴とする。
【0012】
本発明の空気圧シリンダは、前記嵌合面の断面形状は円形であり、前記案内面の断面形状は四角形などの非円形断面であることを特徴とする。
【0013】
本発明の空気圧シリンダは、前記ピストンロッドにその端面に開口して形成された真空流路に連通する真空ポートを前記シリンダ本体に形成したことを特徴とする。
【0014】
本発明の空気圧シリンダは、前記ピストンを案内する空気軸受と前記ピストンロッドを案内する空気軸受とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明の空気圧シリンダは、前記空気軸受を前記収容孔に焼嵌めまたは接着により固定することを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、シリンダ本体の収容孔の横断面形状を円形とし、軸部材の横断面形状を四角形などの非円形とした場合のように、収容孔と軸部材との横断面形状を相違させた場合に、空気軸受が収容孔に嵌合するフランジ部とこれに一体となった空気供給部とを有し、空気供給部の厚みを円周方向全体にほぼ均一としたので、軸受ポートから空気供給部に供給される圧縮空気は、円周方向の各部位において通気抵抗が均一となる。これにより、軸部材と空気軸受との間に形成される空気層は、全体的にほぼ均一の圧力となり円滑に軸部材を往復動させることができ、軸部材を支える力が各部位によって相違することなく安定させることができる。
【0017】
軸部材の横断面形状を非円形とすることにより、軸部材が軸方向に往復動する際に軸部材の回転を規制することができる。
【0018】
空気軸受はフランジ部と空気供給部とが一体となっているので、収容孔に焼嵌めなどの手段により容易に固定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である空気圧シリンダ10を示す斜視図であり、図2は図1のA−A線に沿う縦断面図であり、図3(a)は図2におけるB−B線に沿う横断面図であり、図3(b)は図2におけるC−C線に沿う横断面図であり、図4はピストンを案内する空気軸受を示す斜視図である。
【0020】
図1および図2に示すように、空気圧シリンダ10は全体的にほぼ直方体形状となったシリンダ本体11を有し、シリンダ本体11は、それぞれアルミニウム製の2つシリンダチューブ11a,11bを組み合わせることにより形成されている。シリンダ本体11内には、ピストン12とこれに一体となったピストンロッド13とを有する軸部材14が軸方向に往復動自在に装着されており、ピストンロッド13はシリンダ本体11の一端部から外方に突出している。
【0021】
シリンダ本体11の他端部にはエンドプレートつまり端板15がスナップリング16により固定されており、端板15にはこれの外周面とシリンダ本体11の内面との間をシールするためのOリング17が装着されている。ピストン12の端面には端板15に対向して受圧ディスク18が固定されており、ピストン12が後退移動して受圧ディスク18が端板15に接触した状態のもとで、端板15と受圧ディスク18との間で空気が入り込む隙間を形成するために、受圧ディスク18の端面には段差部19が形成されている。
【0022】
軸部材14は全体的に横断面が四角形となっている。図3および図4は、軸部材14のうちピストンロッド13の部分の断面形状を示すが、ピストン12の部分も同様の断面形状となっている。
【0023】
シリンダ本体11に形成された収容孔21の横断面形状は、図3に示されるように円形となっており、この収容孔21にはそれぞれ多孔質材料からなる2つの空気軸受22a,22bが組み込まれ、それぞれの空気圧軸受22a,22bは、焼結カーボンにより形成されている。空気軸受22aはピストンロッド13を軸方向に摺動自在に支持するように、ピストンロッド13の横断面形状に対応して横断面が四角形となった空気の案内面23aが空気軸受22aに形成されている。また、空気軸受22bはピストン12を軸方向に摺動自在に支持するように、ピストン12の横断面形状に対応して横断面形状が四角形となった案内面23bが空気軸受22bに形成されている。
【0024】
空気軸受22aは両端部および軸方向の中央部に円形の収容孔21に嵌合する円形の嵌合面24aが形成されたフランジ部25aを有し、嵌合面24aは図3(a)および図4に示すようにピストンロッド13の横断面形状が四角形であるのに対してこれとは相違した円形となっている。それぞれのフランジ部25aの間には空気供給部26aがフランジ部25aと一体に形成され、空気供給部26aの外周面は四角形の案内面23aに平行となった給気面27aとなっている。図3(b)および図4に示すように、空気供給部26aの角部の外周面はフランジ部25aの嵌合面24aと同一半径の円弧面となっており、他の部分は給気面27aと収容孔21との間には空間が形成されている。これにより、案内面23aと給気面27aとの間の厚み寸法は、円周方向全体にほぼ均一となっている。
【0025】
図4に示すように、空気軸受22bは両端部に円形の収容孔21に嵌合する円形の嵌合面24bが形成されたフランジ部25bを有し、嵌合面24bは空気軸受22aと同様にピストン12の横断面形状が四角形であるのに対してこれとは相違した円形となっている。それぞれのフランジ部25bの間には空気供給部26bがフランジ部25bと一体に形成され、空気供給部26bの外周面は四角形の案内面23bに平行となった給気面27bとなっている。空気供給部26bの角部の外周面はフランジ部25bの嵌合面24bと同一半径の円弧面となっており、他の部分は給気面27bと収容孔21との間には空間が形成されている。これにより、案内面23bと給気面27bとの間の厚み寸法は円周方向全体にほぼ均一となっている。
【0026】
それぞれの空気軸受22a,22bは収容孔21に固定されている。固定方式としては、空気軸受22a,22bを圧入したり、接着剤により固定したり、さらには焼嵌めにより固定することができる。焼嵌めにより固定する場合には、シリンダチューブ11a,11bを加熱してそれぞれを径方向に熱膨張させることにより、収容孔21の内径を膨張させた状態でシリンダチューブ11a,11bの中に空気軸受22a,22bを挿入する。そして、シリンダチューブ11a,11bを常温に冷却して径方向に収縮させることにより、空気軸受22a,22bは強固にシリンダチューブ11a,11bに固定されることになる。特に、空気軸受22a,22bの嵌合面24a,24bは収容孔21に対応して円形の断面形状となっているので、容易に焼嵌めを行うことができる。
【0027】
シリンダ本体11内にはピストン12の軸方向移動を案内する空気軸受22bの両側に空気圧室31,32が形成されており、一方の空気圧室31は軸部材14に対して前進方向つまりピストンロッド13を突出させる方向に推力を加える前進用空気圧室であり、他方の空気圧室32は軸部材14に対して後退方向に推力を加える後退用空気圧室である。それぞれの空気圧室31,32に連通する給排ポート33,34がシリンダ本体11に形成されている。
【0028】
図2に示される2つの空気軸受22a,22bのうち、ピストンロッド13が突出する側の空気軸受22aの露出側端面つまり外部に露出する側の端面には接着剤などからなる封止材30が塗布されており、空気軸受22aに形成された細孔のうち端面側は埋められている。これにより、端面から空気が外部に露出することが防止されている。
【0029】
それぞれの給排ポート33,34には図示しない空気圧源が空気供給路を介して接続されるようになっており、空気供給路に設けられた流路開閉弁を作動することによって、軸部材14は軸方向に駆動される。ピストンロッド13がシリンダ本体11の下端部から突出するように空気圧シリンダ10を垂直方向に向けて使用する場合には、軸部材14の自重を相殺するように常時後退用空気圧室32に圧縮空気を供給するようにし、後退限位置まで軸部材14を上昇させるときにはこれよりも高い圧力の圧縮空気を後退用空気圧室32に供給する。
【0030】
それぞれの空気軸受22a,22bの給気面27a,27bと収容孔21との間の空間は給気空間35a〜35cとなっており、それぞれの給気空間35a〜35cに連通する軸受ポート36a〜36cがシリンダ本体11に形成され、それぞれの軸受ポート36a〜36cに対応する収容孔21の内径は他の部分よりも大径となっている。それぞれの軸受ポート36a〜36cには図示しない空気圧源が空気供給路を介して接続されるようになっており、それぞれの軸受ポート36a〜36cに供給された圧縮空気は、空気供給部26a,26bの外周面全体に回り込み、空気供給部26a,26bを透過して案内面23a,23bと軸部材14の外周面との間の隙間に流入する。これにより、隙間には空気層が形成され、空気層を介して軸部材14はそれぞれの空気軸受22a,22bにより支持されることになる。
【0031】
空気供給部26a,26bを透過して隙間に流入する圧縮空気は、空気供給部26a,26bの厚み寸法が円周方向全体にほぼ均一となっているので、隙間内に供給される圧縮空気の流量ないし圧力が、軸部材14の円周方向全体にほぼ均一となる。これにより、軸部材14をスムーズに軸方向に往復動することができ、軸部材14を支える力が円周後方の各部位によって相違することなく、安定させることができる。
【0032】
ピストンロッド13の先端部には真空路41が形成されており、この真空路41はピストンロッド13の先端面に開口するとともに、空気軸受22aに形成された切り欠き部42に開口し、先端面と切り欠き部42とを連通させて、切り欠き部42に連通する真空ポート43がシリンダ本体11に形成されている。ピストンロッド13の先端には真空路41に連通する図示しない吸着具が取り付けられるようになっている。真空ポート43に図示しない真空供給源を真空供給路を介して接続することにより吸着具には負圧空気が供給されるようになっている。
【0033】
上述した空気圧シリンダ10を、半導体チップなどの電子部品を吸着して部品供給部から実装基板やテストボードに搭載する搬送装置に使用する場合には、電子部品を吸着する吸着具がピストンロッド13の先端に取り付けられる。空気圧シリンダ10は、ピストンロッド13が上下方向を向くように搬送装置に取り付けられる。このときには、シリンダ本体11に形成されたねじ孔11cを用いて空気圧シリンダ10は搬送装置に直接取り付けることができる。
【0034】
このように、空気圧シリンダ10を電子部品の搬送装置に使用する場合には、給排ポート33から前進用空気圧室31内に圧縮空気を供給すると吸着具は軸部材14によって下降移動し、下降限位置では受圧ディスク18に設けられた緩衝部材44が空気軸受22bの端面に当接する。一方、給排ポート34から後退用空気圧室32内に圧縮空気を供給すると、吸着具は軸部材14によって上昇移動する。したがって、軸部材14を上下動させることによって、部品供給部と実装基板との間で電子部品を搬送させることができる。このときにおける軸部材14の上下動においては、軸部材14が空気軸受22a,22bにより案内されるので、これらの間で形成される空気層を介して軸部材14は摺動抵抗を受けることなく、円滑に摺動することになる。特に、それぞれの軸受ポート36a〜36cに供給される圧縮空気は、空気軸受の空気供給部26a,26bの厚みが円周方向にほぼ均一となっているので、円周方向の各部位における通気抵抗がほぼ均一となり、空気層は円周方向全体にほぼ均一に形成される。これにより、軸部材14は円滑に往復動することになる。また、軸部材が押し出される力を微細に制御することが容易になる。軸部材14が断面四角形となっているので、回転運動が規制される。
【0035】
図5は本発明の他の実施の形態である空気圧シリンダを示す断面図であり、図5においては前記実施の形態における部材と共通する部材には同一の符号が付されている。
【0036】
この空気圧シリンダ10は、シリンダ本体11内に前進用空気圧室31が形成されているが、前述した後退用空気圧室32は形成されておらず、単動形となっている。この空気圧シリンダ10をピストンロッド13が下向きとなるように垂直方向に配置して使用するときには、前進用空気圧室31に供給する空気圧によってピストンロッド13を下方に向けて押し出す力を高精度で制御することができる。また、ピストンロッド13が上向きとなるように垂直方向に配置して空気圧シリンダを使用するときには、ピストンロッド13を上方に向けて押し出す力を高精度で制御することができる。
【0037】
ピストンロッド13が上向きとなるように空気圧シリンダ10を配置したときには、ピストンロッド13は軸部材14の自重で下方向に後退移動することになる。また、ピストンロッド13が下向きとなるように空気圧シリンダ10を配置したときには、空気圧シリンダ10を図示しない上下動部材によって上下動させることにより、ピストンロッド13によって部材に対する押し付け力を制御することができる。
【0038】
以上のように、本発明の空気圧シリンダ10にあっては、軸部材14とシリンダ本体11との間にはパッキンやOリングなどのシール部材が設けられておらず、軸部材14を空気軸受22a,22bにより摺動自在に支持するようにしたので、軸部材14は摺動抵抗を受けることがなく、空気圧室に供給する空気圧を微少に調整することによってピストンロッド13により部材を押し付ける力を高精度で制御することができる。
【0039】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図示する空気圧シリンダ10は単ロッドタイプであるが、両ロッドタイプとしても良い。また、軸部材14はピストン12とピストンロッド13が断面四角形となっているが、非円形であれば、六角形などの他の断面形状としても良く、ピストン12とピストンロッド13のいずれか一方を非円形とするようにしても良い。そして、収容孔21の横断面形状を四角形とし、軸部材14の横断面形状を円形としても良い。
【0040】
さらに、空気軸受に用いられる多孔質材料としては、焼結カーボンが用いてられているが、これに限定されず、焼結銅や焼結アルミニウムなどの焼結金属、焼結フッ素樹脂などの焼結樹脂、および母金属中に金属やセラミックスの粒子や繊維を加えて焼結することにより固体化した焼結複合材料などを使用することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、軸部材の往復動を案内する空気軸受を、シリンダ本体に形成された収容孔に嵌合するフランジ部とこれに一体となった空気供給部とにより形成し、空気供給部の厚みを円周方向全体にほぼ均一としたので、軸受ポートから空気供給部に供給される圧縮空気は、円周方向の各部位において通気抵抗が均一となる。これにより、軸部材と空気軸受との間に形成される空気層は、全体的にほぼ均一の圧力となり円滑に軸部材を往復動させることができ、軸部材が往復動する際における摺動抵抗を低減させることができる。また、軸部材を支える力が各部位によって相違することなく安定させることができる。
【0042】
軸部材の横断面形状を非円形とすることにより、軸部材か軸方向に往復動する際に軸部材の回転を規制することができる。
【0043】
空気軸受はフランジ部と空気供給部とが一体となっているので、収容孔に焼嵌めなどの手段により容易に固定することができ、空気圧シリンダの製造コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である空気圧シリンダを示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う空気圧シリンダの縦断面図である。
【図3】(a)は図2のB−B線に沿う断面図であり、(b)は図2のC−C線に沿う断面図である。
【図4】ピストンを案内する空気軸受を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施の形態である空気圧シリンダを示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 空気圧シリンダ
11 シリンダ本体
11a,11b シリンダチューブ
12 ピストン
13 ピストンロッド
14 軸部材
15 端板
16 スナップリング
17 Oリング
18 受圧ディスク
19 段差部
21 収容孔
22a,22b 空気軸受
23a,23b 案内面
24a,24b 嵌合面
25a,25b フランジ部
26a,26b 空気供給部
27a,27b 給気面
30 封止材
31,32 空気圧室
33,34 給排ポート
35a〜35c 給気空間
36a〜36c 軸受ポート
41 真空路
42 切り欠き部
43 真空ポート
44 緩衝部材

Claims (5)

  1. ピストンおよび当該ピストンに設けられるピストンロッドを備えた軸部材を軸方向に往復動自在に収容するシリンダ本体と、
    前記軸部材の断面形状と相違する断面形状の嵌合面が形成され前記シリンダ本体の収容孔に嵌合されるフランジ部と、当該フランジ部と一体に形成され前記嵌合面よりも小径の給気面が形成された空気供給部とを備えるとともに、前記軸部材の外周面を案内する案内面が形成され、前記シリンダ本体内に組み込まれる空気軸受と、
    前記空気供給部に連通させて前記シリンダ本体に形成され、前記空気供給部に圧縮空気を供給する軸受ポートとを有し、
    前記空気供給部における前記案内面と前記給気面との間の厚みを円周方向全体にほぼ均一にしたことを特徴とする空気圧シリンダ。
  2. 請求項1記載の空気圧シリンダにおいて、前記嵌合面の断面形状は円形であり、前記案内面の断面形状は四角形などの非円形断面であることを特徴とする空気圧シリンダ。
  3. 請求項1または2記載の空気圧シリンダにおいて、前記ピストンロッドにその端面に開口して形成された真空流路に連通する真空ポートを前記シリンダ本体に形成したことを特徴とする空気圧シリンダ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気圧シリンダにおいて、前記ピストンを案内する空気軸受と前記ピストンロッドを案内する空気軸受とを有することを特徴とする空気圧シリンダ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気圧シリンダにおいて、前記空気軸受を前記収容孔に焼嵌めまたは接着により固定することを特徴とする空気圧シリンダ。
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