JP2003155980A - 流体搬送機構 - Google Patents
流体搬送機構Info
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Abstract
れ、配管経路内の圧力を適切に保持可能である、流体搬
送機構を提供する。 【解決手段】 流体を搬送可能な配管経路11と、前記
配管経路11に接続されて前記流体を搬送させる駆動源
となる往復動ポンプ12とを備えた流体搬送機構であっ
て、前記往復動ポンプ12に供給される電流値を検知す
る電流検知部と、前記往復動ポンプ12を駆動させるた
めに機能する回転手段の回転数を検知する回転数検知部
と、前記電流検知部の検知値および前記回転数検知部の
検知値の少なくとも一方に基づいて前記往復動ポンプの
制御を行う制御部15とを備えたことを特徴としてい
る。
Description
配管経路と、この配管経路に接続されて流体を搬送させ
る駆動源となる往復動ポンプとを備えた流体搬送機構に
関するものである。
送機構は、図6に示すように、通常、流体を搬送可能に
形成された配管経路101、およびこの配管経路中に設
けられて流体を搬送させるために機能するポンプ102
等を用いて構成されている。この図6においては、ポン
プ102を駆動させることによって、配管経路101に
対して、矢印X1方向から流体が流入し、矢印X2方向
に流体が流出すべく、流体搬送機構が構成されている。
送機構においては、流体の流出等の開閉を行うために、
その配管経路101の所定箇所にバルブ103が設けら
れている。そしてさらに、図6に示した流体搬送機構に
おいては、配管経路101から分岐した他の配管経路1
11に、リリーフ弁104が設けられている。
送機構においては、通常、ポンプ102の下流側にリリ
ーフ弁104が設けられているため、配管経路101内
の圧力が何らかの事情により上昇したとしても、配管経
路101内の圧力が配管経路111を介してリリーフ弁
104の設定圧力に達すれば、搬送されている流体の一
部または全量がリリーフ弁104から排出される。した
がって、従来技術によれば、このようにリリーフ弁10
4を設けることにより、配管経路101内の圧力を設定
値に保持することが可能となる。
来技術にかかる流体搬送機構においては、次のような問
題があった。
られ、その流体の性質は様々である。したがって、必要
に応じて、高濃度の酸性あるいはアルカリ性のいわゆる
腐食現象を生ぜしめる流体を搬送させなければならない
場合がある。従来技術においては、このような流体を搬
送する場合においても、配管経路内の圧力上昇等を防止
するために、リリーフ弁が設けられているが、このよう
な流体をリリーフ弁から配管経路外に排出するのは好ま
しくないという問題があった。なぜならば、リリーフ弁
からこのような流体を排出すれば、その周囲が腐食して
しまうおそれがあるからである。また、このような腐食
を防止するために、リリーフ弁から排出される流体がそ
の周囲の構成要素に接触しないようにリリーフ弁まわり
を構成することも考えられるが、このような構成は、リ
リーフ弁周囲の構成(リリーフ弁自身、およびそのまわ
りの配管構造)が複雑になるという問題があった。
フ弁104は、配管経路101内の圧力を所定圧に保持
することは可能であるが、ポンプ102の不具合等を察
知し、その駆動状態を制御等することはできないという
問題があった。つまり、どのような原因によって配管経
路101内が昇圧したとしても、リリーフ弁104の動
きに関わらず、ポンプ102の運転が行われるので、ポ
ンプ102に故障等が生ずるという問題があった。つま
り、リリーフ弁104によっては、ポンプ102を適切
に保護できないという問題があった。なお、このような
問題を防止するために、ポンプ102の運転制御を行う
制御部にて、供給される電流を検知等する(過負荷状態
等を検知する)ものもあるが、ポンプ102に供給され
る電流と実際のポンプ102の駆動状態等との間にタイ
ムラグが存在するため、適切な制御を行うことができな
いという問題があった。特に図6の流体搬送機構を成す
ポンプ102が往復動ポンプである場合には、往復動ポ
ンプはその構造上、吸込工程では負圧となることから過
負荷情報がクリアされて適切な制御を行うことができな
いという問題があった。
流体搬送機構の問題を解決するためになされたものであ
って、往復動ポンプを用いて比較的簡単に構成され、配
管経路内の圧力を適切に保持可能である、流体搬送機構
を提供することを課題とする。
る流体搬送機構は、上記従来技術の課題を解決するため
になされたものであって、流体を搬送可能な配管経路
と、前記配管経路に接続されて前記流体を搬送させる駆
動源となる往復動ポンプとを備えた流体搬送機構であっ
て、前記往復動ポンプに供給される電流値を検知する電
流検知部と、前記往復動ポンプを駆動させるために機能
する回転手段の回転数を検知する回転数検知部と、前記
電流検知部の検知値および前記回転数検知部の検知値の
少なくとも一方に基づいて前記往復動ポンプの制御を行
う制御部とを備えたことを特徴としている。
機構は、流体を搬送可能な配管経路と、前記配管経路に
接続されて前記流体を搬送させる駆動源となる往復動ポ
ンプとを備えた流体搬送機構であって、前記配管経路に
おける前記往復動ポンプの下流側に設けられたリリーフ
弁と、前記往復動ポンプに供給される電流値を検知する
電流検知部と、前記往復動ポンプを駆動させるために機
能する回転手段の回転数を検知する回転数検知部と、前
記電流検知部の検知値および前記回転数検知部の検知値
の少なくとも一方に基づいて前記往復動ポンプの制御を
行う制御部とを備えたことを特徴としている。
流体搬送機構においては、前記制御部が、電源投入時か
ら第一所定時間経過後に、前記往復動ポンプの制御を開
始すべく構成されていることが好ましい。また、前記制
御部が、前記回転手段の起動時から第二所定時間経過後
に、前記往復動ポンプの制御を開始すべく構成されてい
ることも好ましい。
体搬送機構においては、前記制御部が、前記電流検知部
が過電流を検知した場合には、前記往復動ポンプを停止
させる構成が好ましいく、さらには、前記制御部が、予
め定められた第一検知時間内において前記電流検知部が
連続して過電流を検知した場合には、前記往復動ポンプ
を停止させるべく構成され、前記第一検知時間が、前記
往復動ポンプのストローク周期に基づいて定められてい
る構成が好ましい。
体搬送機構においては、前記制御部が、前記回転数検知
部の検知値に基づいて演算される前記回転手段の回転数
の偏差が比較判定値以上である場合には、前記往復動ポ
ンプを停止させる構成が好ましく、さらには、前記制御
部が、予め定められた第二検知時間内において前記回転
数検知部の検知値に基づいて演算される前記回転手段の
回転数の偏差が連続して比較判定値以上となった場合に
は、前記往復動ポンプを停止させるべく構成され、前記
予め定められた検知時間が、前記往復動ポンプのストロ
ーク周期に基づいて定められている構成が好ましい。
実施の形態を説明する。本実施形態にかかる流体搬送機
構は、往復動ポンプとこれを制御する制御部等とを用い
て構成されており、この制御部にて取得される種々の情
報に基づいて往復動ポンプに作用している過負荷状態等
を判断して、適宜制御部が、往復動ポンプの停止制御等
を行うべく構成されている。
送機構の概略図を示したものである。本実施形態にかか
る流体搬送機構は、図1に示すように、流体を搬送可能
に形成された配管経路11、およびこの配管経路11中
に設けられて(接続されて)流体を搬送させる駆動源と
して機能する往復動ポンプ12等を用いて構成されてい
る。この図1に示された流体搬送機構は、往復動ポンプ
12を駆動させることによって、配管経路11に対し
て、矢印A1方向から流体が流入し、矢印A2方向に流
体が流出すべく、流体搬送機構が構成されている。
かる流体搬送機構においては、流体の流出等の開閉を行
うために、その配管経路11の所定箇所(往復動ポンプ
12の下流側)にバルブ13が設けられている。
ンプ12の運転制御を行うための制御部15が設けられ
ている。そして、この制御部15は、往復動ポンプ12
に供給される電流値を検知する電流検知部(図示省略)
からの信号、および往復動ポンプ12を駆動させるため
に機能するモータ(本発明の「回転手段」に相当)の回
転数を検知する回転数検知部(図示省略)からの信号等
を受けて、適切に往復動ポンプ12の運転状態を制御す
べく構成されている。
2を駆動させるモータとしては、DCモータが用いられ
ている。このDCモータは、過負荷に対するリニア特性
が良好であり、過電流を検知しやすいという特徴を有し
ている。
においては、上述したように、制御部15が、電流検知
部からの信号と回転数検知部からの信号とを受けて、少
なくともいずれか一方の値(あるいはこの値を用いた演
算結果)に基づいて、往復動ポンプ12の運転を制御し
ている。すなわち、これらの信号から、配管経路11内
の圧力状態を判断して、配管経路11内の圧力が所定値
を超えることのないように、往復動ポンプ12を制御し
ている。
プ12に電源が投入されたとき、あるいはモータの回転
が開始されたときに、配管経路11内の圧力が上昇して
いない(すなわち、往復動ポンプ12に過負荷が作用し
ていない)にもかかわらず、過負荷が作用しているかの
ような信号が受信される場合がある。これの一つの原因
は、電源投入時の突入電流であると考えられる。また、
もう一つの原因は、モータ起動時には始動トルクが必要
となるため、電流値のピークが表れるからであると考え
られる。
5が、電源投入時から所定時間(本発明の「第一所定時
間」に相当)経過後(例えば、0.5s経過後)に、往
復動ポンプ12の制御(電流検知部および回転数検知部
の少なくとも一方からの検知値に基づいた制御(停止制
御等))を開始すべく構成されている。また、本実施形
態においては、制御部15が、モータの起動時から所定
時間(本発明の「第二所定時間」に相当)経過後(例え
ば、0.5s経過後)に、往復動ポンプ12の制御(電
流検知部および回転数検知部の少なくとも一方からの検
知値に基づいた制御(停止制御等))を開始すべく構成
されている。
構を構成すると、上記「発明が解決しようとする課題」
においても説明した通り、吸込工程では負圧となること
から、過負荷情報(電流検知部にて得られる過電流情報
等)がクリアされて、往復動ポンプの適切な制御を行う
ことができないおそれがある。
5にて情報を取得して往復動ポンプ12を制御する際に
は、すなわち、過負荷状態を検知して往復動ポンプ12
の停止制御を行う場合には、過負荷状態を検知するため
に用いる情報を取得するタイミングを、往復動ポンプ1
2のストローク周期に基づいて定めている。具体的に
は、往復動ポンプ12の吐出工程のときに、過負荷状態
を検知するために用いる情報を取得すべく構成されてい
る。そして、制御部15は、この吐出工程に得られた情
報に基づいて、往復動ポンプの現在の状態(過負荷状態
にあるか否か等)を判断すべく構成されている。
部の検知値に基づいて演算されたモータの回転数の偏差
に関する信号が制御部15に送られており、この偏差の
絶対値が、比較判定値(例えば、10%)以上となった
場合には、制御部15が、往復動ポンプ12の停止制御
を行うべく構成されている。
2の具体的な制御手順をフローチャート等に基づいて説
明する。
動ポンプを制御する際のメインフローチャートを示した
ものである。
復動ポンプ12は、運転が開始されると、制御部15に
おいて、往復動ポンプ12を回転駆動させるモータの回
転数に相当する電圧の取り込みが行われる(ステップS
21)。つまり、ここでは、モータを所望の回転数で回
転させるために入力された指令信号の電圧値が制御部1
5に送られ、制御部15は、原則として、この指令信号
電圧値に基づいて往復動ポンプ12を駆動させるべく、
モータを回転させる。
が行われる(ステップS22)。ここで測定された電流
値は、後の過電流検知等に用いられる。
2にて測定された電流値等を用いて過電流チェックが行
われ、この処理において、モータを制御する際の停止フ
ラグ等の設定が行われる。過電流チェックを行うのは、
配管経路11内の圧力が上昇すると、それに伴い往復動
ポンプ12の往復動部分(例えば、ダイヤフラム等)が
過負荷状態となって、電流値(特に吐出工程時の電流
値)が高まり、これをチェックすることによって、配管
経路11内の詰まり等を早期に判断可能だからである。
つまり、配管経路11内の圧力上昇と電流値(過電流)
との関係を予め実験等にて把握しておけば、過電流の状
態を検知することによって、配管経路11内の詰まり等
を早期に判断し、これによって往復動ポンプ12の停止
制御等を行い、往復動ポンプ12および配管経路11等
の破損等を効果的に防止することができる。詳細は、後
述する。
ップS24)、モータの回転数の測定(ステップS2
5)が行われる。S25においては、実際に回転してい
るモータの実測値が取得される。ここで、「RUN入力
信号」とは、モータを回転させることを了承する信号で
あって、この信号が取り込まれれば、ユーザからモータ
(延いては往復動ポンプ12)を駆動させることが了承
されたこととなる。
1にて取り込まれた指令信号電圧値(に基づくモータの
回転数)と、S25にて測定されたモータの回転数とに
基づいて、モータ回転数の比較演算処理等が行われ、モ
ータを制御する際の停止フラグ等の設定が行われる。モ
ータの回転数のチェック(偏差処理)を行うのは、配管
経路11内の圧力が上昇すると、それに伴い往復動ポン
プ12の往復動部分(例えば、ダイヤフラム等)が過負
荷状態となって、モータの回転数が変動し(指令値通り
に回転せず)、これをチェックすることによって、配管
経路11内の詰まり等を早期に判断可能だからである。
つまり、配管経路11内の圧力上昇とモータ回転数の偏
差との関係を予め実験等にて把握しておけば、モータの
回転数の偏差を検知することによって、配管経路11内
の詰まり等を早期に判断し、これによって往復動ポンプ
12の停止制御等を行い、往復動ポンプ12および配管
経路11等の破損等を効果的に防止することができる。
詳細は、後述する。
3およびS26にて設定された停止フラグおよびRUN
入力信号等に基づいて、モータ処理(モータの回転始動
制御および回転停止制御等)が行われる。詳細は、後述
する。
は、S27までの処理が終了した後には、再度S21以
降の処理が繰り返して行われることとなる。
処理について具体的に説明する。まずはじめに、過電流
チェック処理(S23)について説明する。
かる過電流チェック処理のフローチャートを示したもの
である。
理においては、まずはじめに、図2のS22にて測定さ
れた電流値が、過電流か否かの判断が行われる(ステッ
プS231)。ここで、過電流とは、予め定められた値
を超えた電流のことであって、本実施形態においては、
通常の運転状態の吐出工程において最も大きな電流値の
20%〜40%アップの電流値をしきい値として、この
値を超えた電流を過電流とする。本実施形態において
は、通常運転時の最大電流の30%アップの値を過電流
を定める際のしきい値としている。また、S22におけ
る電流値の測定は、10ms〜30msの間に一度程度
の割合で行われている。そして、この過電流であるか否
かの判断(S231)も、基本的には、取得された電流
値の全てに対して行われているため、S231の処理
は、10ms〜30msの間に一度程度の割合で行われ
ていることとなる。このS231において、過電流が検
知されている場合(S231にて「Yes」)には、次
いでステップS232の処理が行われ、過電流が検知さ
れていない場合(S231にて「No」)には、直ち
に、この図3のサブルーチンが終了されて、次いでS2
4の処理(図2参照)が行われる。
は、モータの起動時から所定時間(本発明の「第二所定
時間」に相当)(例えば、0.5s)が経過したか否か
が判断される。そして、所定時間が経過している場合
(S232にて「Yes」)には、次いでステップS2
33の処理が行われ、所定時間が経過していない場合
(S232にて「No」)には、直ちに、この図3のサ
ブルーチンが終了されて、次いでS24の処理(図2参
照)が行われる。ここでは、先に説明したように、モー
タ起動時における始動トルクによって、制御部15が、
過負荷であると誤判断することを避けるために、あらか
じめ所定時間のタイムラグ(測定開始に関するタイムラ
グ)が設けられている。
は、過電流が検知されはじめてからの累積時間(電流検
知部が過電流を連続して検知している時間)が、所定の
判定時間(本発明の「第一検知時間」に相当)(例え
ば、150ms)を超えているか否かが判断される。そ
して、所定の判定時間を超えている(150msを超え
ている)場合(S233にて「Yes」)には、次い
で、ステップS234の処理が行われ、所定の判定時間
を超えていない(150msを超えていない)場合(S
233にて「No」)には、直ちに、この図3のサブル
ーチンが終了されて、次いでS24の処理(図2参照)
が行われる。ここで、敢えて所定の「判定時間」(本発
明の「第一検知時間」に相当)を定めているのは、往復
動ポンプが吐出工程と吸込工程とを有するからである。
つまり、本実施形態にかかる流体搬送機構は、往復動ポ
ンプ12を用いて構成されているため、吐出工程と吸込
工程とを合わせた時間内(あるいはそれ以上の測定期間
内)で過電流の判定を行うとすると、吸込工程では負圧
となることから過負荷情報がクリアされるおそれがあ
る。したがって、本実施形態においては、比較的短い間
隔を「判定時間」として定めて、吐出工程における過負
荷を適切に判断すべく構成されている。例えば、吐出工
程と吸込工程とを合わせた往復動ポンプ12のストロー
ク周期が、1.4s程度である場合には、各工程が略
0.7s程度で行われるため、上記「判定時間」を15
0ms程度に設定する。
は、モータを停止させるための「停止フラグ」の設定が
行われる。つまり、上記S231〜S233の処理を経
て、過電流が判定時間をオーバーして検知されていると
判断された場合に、このS234においては、「停止フ
ラグ」の設定が行われる。そして、この「停止フラグ」
は、後述するモータ処理に利用される。このS234の
処理が終了すれば、図3のサブルーチンが終了されて、
次いでS24の処理(図2参照)が行われる。
る。
かる偏差処理のフローチャートを示したものである。
は、まずはじめに、偏差に関する演算処理を行うための
データが存在するか否かの判断が行われる(ステップS
261)。ここで、演算処理を行うためのデータとは、
S21にて取り込まれた指令信号電圧値、およびS25
にて測定されたモータ回転数の実測値のことである。こ
れらのデータが存在する場合(S261にて「Ye
s」)には、次いでステップS262の処理が行われ、
データが存在しない場合(S261にて「No」)に
は、直ちに、この図4のサブルーチンが終了されて、次
いでS25の処理(図2参照)が行われる。
は、モータを回転駆動させる際の指令値(回転数)と、
実際のモータの回転数との比較演算が行われる。つま
り、このS262において、モータの回転数の偏差X%
(例えば、X=((指令値回転数−実際の回転数)/指
令値回転数)×100)が演算される。この演算処理が
終了したら、次いでステップS263の処理が行われ
る。
は、S262にて演算された偏差Xが比較判定値をオー
バーしているか否かが判断される。具体的には、偏差X
(%)の値が±10(%)(比較判定値)を超えている
か否か(換言すれば、Xの絶対値が10(比較判定値)
より大きいか否か)が判断され、大きい場合(S263
にて「Yes」)には、次いでステップS264の処理
が行われ、そうでない場合(S263にて「No」)に
は、直ちに、この図4のサブルーチンが終了されて、次
いでS25の処理(図2参照)が行われる。なお、この
実施形態においては、「偏差Xの値が±10を超えてい
るか否か」を一つのしきい値として、モータ回転数の不
具合から過負荷等の発生状態を判断する場合について説
明したが、本発明はこの構成に限定されるものではな
く、このしきい値は、適宜設定可能である。
は、S263にて演算される偏差Xが比較判定値を超え
はじめてからの累積時間(比較判定値を超える値を連続
して検知している時間)が、所定の判定時間(本発明の
「第二検知時間」に相当)(例えば、3.0s)を超え
ているか否かが判断される。そして、所定の判定時間
(3.0s)を超えている場合(S264にて「Ye
s」)には、次いでステップS265の処理が行われ、
所定の判定時間(3.0s)を超えていない場合(S2
64にて「No」)には、直ちに、この図4のサブルー
チンが終了されて、次いでS25の処理(図2参照)が
行われる。ここで、定めている「判定時間」(本発明の
「第二検知時間」に相当)とは、後述すべく、この設定
時間を超えてもなお回転数の偏差値がオーバーしていれ
ば、モータの停止制御、および警報出力等を行うための
時間である。つまり、この判定時間内において、偏差値
が通常の範囲内に戻れば、停止制御等は行わないことと
なる。
は、モータを停止させるための「停止フラグ」の設定が
行われる。つまり、上記S261〜S264の処理を経
て、比較判定値を超える偏差値が判定時間をオーバーし
て検知されていると判断された場合に、このS265に
おいて、「停止フラグ」の設定が行われる。そして、こ
の「停止フラグ」は、後述するモータ処理に利用され
る。このS265の処理が終了すれば、図4のサブルー
チンが終了されて、次いでS27の処理(図2参照)が
行われる。
する。
かるモータ処理のフローチャートを示したものである。
ては、まずはじめに、停止フラグが設定されているか否
かが判断される(ステップS271)。ここでいう「停
止フラグ」とは、図3(S234)あるいは図4(S2
65)にて設定される「停止フラグ」のことである。
(S271にて「Yes」)には、モータの停止制御が
行われ(ステップS273)、設定されていない場合
(S271にて「No」)には、RUN入力信号の有無
が判断される(ステップS272)。そして、S272
にて、RUN入力有りと判断された場合(S272にて
「Yes」)には次いでステップS277の処理が行わ
れ、RUN入力無しと判断された場合(S272にて
「No」)には次いでステップS273の処理が行われ
る。
設定されている場合(S271にて「Yes」)、およ
び停止フラグは設定されていない(S271にて「N
o」)がRUN入力もない場合(S272にて「N
o」)に、往復動ポンプ12を駆動させるモータの停止
制御(S273)が行われることとなる。
行われた後、停止フラグ設定の有無が判断され(ステッ
プS274)、なんらかの停止フラグが設定されている
場合(S274にて「Yes」)には、警報出力をON
状態(ステップS275)とし、停止フラグが設定され
ていない場合(S274にて「No」)には、警報出力
をOFF状態(ステップS276)とする。そして、こ
れらのS275およびS276の処理の後には、この図
5のサブルーチンが終了されて、次いで、S21の処理
(図2参照)が行われる。
力ありと判断された場合(S272にて「Yes」)に
は、モータが稼働中か否かが判断される(ステップS2
77)。
「No」)、すなわち、モータの駆動開始時である場合
には、モータを回転させる際に定められている各設定値
の初期化が行われた(ステップS278)後に、モータ
始動が行われ(ステップS279)、この後図5のサブ
ルーチンが終了されて、次いで、S21の処理(図2参
照)が行われる。なお、本実施形態において初期化され
る設定値としては、過電流チェックを行う際の所定時間
(S232)、判定時間(S233)、および偏差処理
を行う際の判定時間(S264)等がある。一方、モー
タが稼働中である場合(S277にて「Yes」)に
は、RUN入力信号に基づいてモータが回転駆動中であ
ると考えられるため、その稼働状態を維持しつつ、この
図5のサブルーチンが終了されて、次いで、S21の処
理(図2参照)が行われる。
流体搬送機構においては、制御部15が、電流検知部お
よび回転数検知部からの出力信号に基づいてモータの回
転および停止制御を行っている。より具体的には、電流
検知部からの検知値により判断される過電流、および回
転数検知部等から得られるモータ回転数を演算して得ら
れる偏差値(回転数の偏差値)に基づいて、モータの停
止フラグ等を設定して、モータの制御を行っている。し
たがって、次のような効果を得ることができる。
管経路11に対して特に構成要素を設けることなく、制
御部15と、これに信号を送る電流検知部および回転数
検知部とを用いて、配管経路11内の圧力変動を関知す
ることができる。また、このような関知を行うと共に、
それぞれの検知信号に応じて所定のしきい値を設け、こ
れに基づくモータの回転停止制御等を行うことができ
る。したがって、本実施形態によれば、リリーフ弁等を
設けることなく配管経路内の圧力上昇等を防止すること
が可能となるため、高濃度の酸性あるいはアルカリ性の
いわゆる腐食現象を生ぜしめる流体を搬送させるのに適
した流体搬送機構を得ることができる。
おいて配管経路11内の圧力上昇を察知した場合には、
直ちに往復動ポンプ12の停止制御が行われるため、配
管経路11のみならず往復動ポンプ12の保護も行うこ
とができる。加えて、本実施形態によれば、この制御を
行う際の種々の信号の検知タイミングを、往復動ポンプ
のストローク周期に合わせているため、より適切で効果
的な制御を実現することができる。
ンプ12を用いて比較的簡単に構成され、配管経路11
内の圧力を適切に保持可能である、流体搬送機構を得る
ことができる。
ものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上
述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
2の運転状態を制御する制御部15のみを用いて配管経
路11内の圧力を所定圧力内に保持する構成について説
明したが、本発明はこの構成に限定されるものではな
い。したがって、例えば、上記実施形態にて説明した制
御部15と共に、配管経路11中にリリーフ弁を設けて
もよい。このような構成によれば、リリーフ弁の設定圧
力以下の状態で往復動ポンプ12の停止制御を行うべく
制御部15等を構成することによって、制御部15とリ
リーフ弁との両方にて配管経路11内の圧力を保持可能
であるから、より高度で且つ安全な圧力保持機構とする
ことができる。
部と回転数検知部とを用いて、過電流とモータの回転数
の偏差とを検知し、これらの少なくとも一方に基づい
て、制御部が15が往復動ポンプ12の制御(主に停止
制御)を行う場合について説明したが、本発明はこの構
成に限定されるものではない。したがって、例えば、必
要に応じて、電流検知部および回転数検知部のいずれか
一方のみを用い、その検知部にて得られた検知値に基づ
いて、制御部が往復動ポンプを制御すべく構成してもよ
い。
ンプ12の構成については特に説明しなかったが、本発
明にかかる往復動ポンプ12の構成は特に限定されな
い。したがって、例えば、ダイヤフラム、ベローズ、プ
ランジャ、あるいはバケット等のいずれを用いたポンプ
であってもよい。
制御部が、電流検知部および回転数検知部からの出力信
号に基づいてモータ(往復動ポンプを成すモータ)の回
転および停止制御を行うことによって、往復動ポンプを
用いて比較的簡単に構成され、配管経路内の圧力を適切
に保持可能である、流体搬送機構を得ることができる。
である。
する際のメインフローチャートである。
ャートである。
る。
ある。
Claims (8)
- 【請求項1】 流体を搬送可能な配管経路と、前記配管
経路に接続されて前記流体を搬送させる駆動源となる往
復動ポンプとを備えた流体搬送機構であって、 前記往復動ポンプに供給される電流値を検知する電流検
知部と、 前記往復動ポンプを駆動させるために機能する回転手段
の回転数を検知する回転数検知部と、 前記電流検知部の検知値および前記回転数検知部の検知
値の少なくとも一方に基づいて前記往復動ポンプの制御
を行う制御部とを備えたことを特徴とする流体搬送機
構。 - 【請求項2】 流体を搬送可能な配管経路と、前記配管
経路に接続されて前記流体を搬送させる駆動源となる往
復動ポンプとを備えた流体搬送機構であって、 前記配管経路における前記往復動ポンプの下流側に設け
られたリリーフ弁と、 前記往復動ポンプに供給される電流値を検知する電流検
知部と、 前記往復動ポンプを駆動させるために機能する回転手段
の回転数を検知する回転数検知部と、 前記電流検知部の検知値および前記回転数検知部の検知
値の少なくとも一方に基づいて前記往復動ポンプの制御
を行う制御部とを備えたことを特徴とする流体搬送機
構。 - 【請求項3】 前記制御部が、電源投入時から第一所定
時間経過後に、前記往復動ポンプの制御を開始すべく構
成されている請求項1または2に記載の流体搬送機構。 - 【請求項4】 前記制御部が、前記回転手段の起動時か
ら第二所定時間経過後に、前記往復動ポンプの制御を開
始すべく構成されている請求項1から3のいずれか1項
に記載の流体搬送機構。 - 【請求項5】 前記制御部が、前記電流検知部が過電流
を検知した場合には、前記往復動ポンプを停止させる請
求項3または4記載の流体搬送機構。 - 【請求項6】 前記制御部が、予め定められた第一検知
時間内において前記電流検知部が連続して過電流を検知
した場合には、前記往復動ポンプを停止させるべく構成
され、 前記第一検知時間が、前記往復動ポンプのストローク周
期に基づいて定められている請求項3または4に記載の
流体搬送機構。 - 【請求項7】 前記制御部が、前記回転数検知部の検知
値に基づいて演算される前記回転手段の回転数の偏差が
比較判定値以上である場合には、前記往復動ポンプを停
止させる請求項3から6のいずれか1項に記載の流体搬
送機構。 - 【請求項8】 前記制御部が、予め定められた第二検知
時間内において前記回転数検知部の検知値に基づいて演
算される前記回転手段の回転数の偏差が連続して比較判
定値以上となった場合には、前記往復動ポンプを停止さ
せるべく構成されている請求項3から6のいずれか1項
に記載の流体搬送機構。
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JP3790785B2 JP3790785B2 (ja) | 2006-06-28 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009180390A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Daiwa Industries Ltd | 製氷機 |
JP2017204990A (ja) * | 2016-05-13 | 2017-11-16 | ミネベアミツミ株式会社 | モータ駆動制御装置およびモータ駆動制御方法 |
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