JP2003155498A - 洗浄シート - Google Patents
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Abstract
性に優れた洗浄シートを提供する。 【解決手段】 (A)モノエタノールアミン、モルホリ
ン、及びモルホリン誘導体化合物から選ばれる1種又は
2種以上、(B)炭素数14〜22の飽和又は不飽和脂
肪酸、(C)テルペン系炭化水素、及び(D)界面活性
剤を含有し、pHが8〜11である水性洗浄剤組成物を
シート基材に含浸させたことを特徴とする洗浄シートで
ある。
Description
し、より詳細には、高い洗浄性と、洗浄後の被洗浄面の
仕上がり性とに優れた洗浄シートに関する。
から洗浄するまでの時間が長引くと、基質面への付着が
強くなるために洗浄が困難になる。例えば、換気扇、台
所周辺の壁、ガラス、冷蔵庫等に付着した油汚れは、長
時間放置された場合には酸化されてベタベタした変質油
に変化する。また、台所周辺以外にも、住い全般にわた
り、手垢、ヤニ汚れ等の洗浄困難な油性汚れが存在して
いる。かかる油汚れを除去するための洗浄剤として、無
機系の強アルカリ剤を主体とする洗浄剤、あるいは有機
アミン類、水溶性有機溶剤を主体とした洗浄剤等が知ら
れている。
場合、洗浄後の仕上がり性(拭き取り跡、拭きムラ、ベ
タツキ等)に関して問題がある。例えば、無機系のアル
カリ剤については、不揮発性であるために被洗浄面に拭
取り跡が残り外観上好ましくなく、さらに安全性にも問
題がある。また、無機アルカリ剤の代わりに有機アミン
類を用いた場合は、助剤として配合された界面活性剤
が、被洗浄面に拭取り跡として残るため、原液で使用し
た後に十分に水で濯ぐ必要等の問題がある。特に、洗浄
剤をシート基材に含浸させた態様で使用する場合には、
洗浄後のさらなる拭き取りや水洗いを必要とせずに、良
好な仕上がり性を発揮することが要求される。
浸させたシートを用いる場合は、使用者が手荒れを起こ
し易いという問題がある。また、液性が中性の洗浄剤を
含浸させたシートを用いる場合は、シート基材そのもの
に起因する洗浄効果を高めて汚れ落ちを助ける必要があ
る。
して優れた洗浄力を持つことが知られている。しかしな
がら、洗浄剤中のテルペン系炭化水素含有量が少ない場
合は、洗浄力に効果が期待できず、多い場合は、臭気が
強く使用者に不快感を与えるという問題がある。
おける問題を解決し、以下の目的を達成するとことを課
題とする。即ち、本発明は、高い洗浄性と、洗浄後の被
洗浄面の仕上がり性に優れた洗浄シートを提供すること
を目的とする。
を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定のアミン系化
合物と特定の脂肪酸とを配合し、さらに界面活性剤を配
合した水性洗浄剤組成物をシート基材に含浸させること
により、弱アルカリ性領域下でも高い洗浄性と、洗浄後
の被洗浄面の仕上がり性に優れた洗浄シートが得られる
ことを見出し本発明を完成するに到った。
ルホリン、及びモルホリン誘導体化合物から選ばれる1
種又は2種以上、(B)炭素数14〜22の飽和又は不
飽和脂肪酸、(C)テルペン系炭化水素、及び(D)界
面活性剤を含有し、pHが8〜11である水性洗浄剤組
成物をシート基材に含浸させたことを特徴とする洗浄シ
ートである。
量%、前記(B)成分が0.01〜20質量%、前記
(C)成分が0.01〜2質量%、及び前記(D)成分
が0.1〜10質量%である前記<1>に記載の洗浄シ
ートである。
ある前記<1>又は<2>に記載の洗浄シートである。
る前記<1>から<3>のいずれかに記載の洗浄シート
である。
性洗浄剤組成物の作用機構は明確ではないが、特定のア
ミン系化合物と特定の脂肪酸とを配合することにより生
成されるアミン石鹸がテルペン系炭化水素の可溶化を容
易にし、さらに界面活性剤を配合することにより、弱ア
ルカリ性領域下においても高い洗浄性と、洗浄後の被洗
浄面に対する優れた仕上がり性を発揮するものであると
考えられる。また、弱アルカリ性であるため、前記の如
く高い洗浄性を維持しながら、使用者の手肌に対する刺
激性の抑制という効果も併せて発揮し得る。
いて詳細に説明する。本発明の洗浄シートは、(A)モ
ノエタノールアミン、モルホリン、及びモルホリン誘導
体化合物から選ばれる1種又は2種以上、(B)炭素数
14〜22の飽和又は不飽和脂肪酸、(C)テルペン系
炭化水素、及び(D)界面活性剤を含有し、pHが8〜
11である水性洗浄剤組成物をシート基材に含浸させた
ことを特徴とする。
の洗浄シートに用いられるシート基材としては、特に限
定されるものではないが、例えば、不織布、織布、編織
布、フェルト、紙、等が好ましく、生産性、製造コス
ト、使い勝手等の点からは、不織布を使用することが好
ましい。
ト中に保持するために、親水性繊維を含むことが好まし
い。また、不織布の強度を保つためには、疎水性繊維を
含むことが好ましい。
維、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊
維、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊維等の合成
繊維、等が好適に用いられる。疎水性繊維としては、ナ
イロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維
(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等の合成繊維が好
適に用いられる。
2種以上を混合して用いてもよい。また、不織布は、親
水性繊維又は疎水性繊維のみで構成されたものであって
もよいし、両繊維が混合されたものであってもよい。
維を含ませる態様としては、親水性繊維及び疎水性繊維
を混合し単層構造の不織布としたものであってもよい
し、親水性繊維及び疎水性繊維の各々からなる不織布を
組合せて複層構造にしたものであってもよい。
場合(単層構造、複層構造の何れの場合も含む)の不織
布中における両繊維の比率は、質量比として、5:95
〜95:5程度が好ましく、10:90〜90:10程
度がより好ましい。
態としては、通常用いられる単繊維、長繊維の他、断面
が円形若しくは楕円形等の異形断面繊維、複合繊維、極
細繊維、又は、分割繊維、等の種々の繊維が好適に用い
られる。これらの中でも、細かい汚れや埃を除去できる
点で、極細繊維、分割繊維がより好ましい。極細繊維と
しては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、アクリル等の材質で、0.5〜3μm程度
ものが好適に用いられる。また、分割繊維としては、ポ
リエステル/ナイロン、ポリエステル/ポリプロピレ
ン、ポリエチレン/ポリプロピレン、等が挙げられる。
2層以上の複層構造のいずれであってもよい。複層構造
の場合は、2〜3層構造であることが好ましい。なお、
本発明においては、単層構造であることが特に好まし
い。
せとしては、ポリプロピレン/レーヨンとの混合、ポリ
エチレン/レーヨンとの混合、ポリエステル/レーヨン
との混合、ポリプロピレン/コットンとの混合、レーヨ
ン/ナイロン/ポリエステルの混合が挙げられる。
適宜選択される。また、シート基材に含有される水性洗
浄剤組成物の量としては、シート基材の質量に対して、
50〜700質量%の範囲が好ましく、100〜300
質量%の範囲がより好ましい。
(A)成分は、モノエタノールアミン、モルホリン、及
びモルホリン誘導体化合物であり、これらの中でもモノ
エタノールアミン及びモルホリンが特に好ましい。
質量%が好ましく、テルペン系炭化水素の可溶化をさら
に容易にさせるという観点からは、0.1〜2質量%が
より好ましい。
えない範囲で、アンモニア、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ジエチルアミノエタノール等を、第
3成分として添加することができる。
前記(B)成分は、炭素数14〜22の飽和又は不飽和
脂肪酸であり、具体的には、ミリスチン酸、テトラデセ
ン酸、ヘキサデセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸等が挙げられる。これらの中でも、テルペン系炭
化水素の可溶化を容易にさせるという観点から不飽和脂
肪酸が好ましく、中でも、入手し易い、工業的に安価で
ある等の理由からオレイン酸が特に好ましい。
0質量%が好ましく、汚れへの湿潤作用の促進、及び、
より良好な仕上がり性の観点からは、0.01〜5質量
%がより好ましく、0.01〜1質量%が特に好まし
い。
は、アミン石鹸の生成バランスの観点から、(A)成
分:(B)成分=0.1〜10:1(質量比)であるこ
とが好ましい。
前記(C)成分は、テルペン系炭化水素であり、前記
(A)成分及び(B)成分と相乗的に効果を発揮して、
洗浄力を向上させるものである。
を付与するという観点から、0.01〜2質量%が好ま
しく、0.1〜2質量%がより好ましい。
モネン(オレンジ油、レモン油等に含有)、α−ピネン
(テレピン油等に含有)、α−テレピネオール等のモノ
テルペン系炭化水素(パイン油等に含有)、カリオフム
レン、セレドレン等のセスキテルペン系炭化水素等(シ
ダ油、クローバ油、カナンガ油に多く含有)が挙げられ
る。これらの中でも、油汚れに対する洗浄力が優れてお
り、使用者にとって嗜好性の高い香りであるとの観点か
ら、D−又はL−リモネンが特に好ましい。
前記(D)成分は、界面活性剤であり、本発明の洗浄シ
ートに含浸させる水性洗浄剤組成物中に含有されること
により、前記(C)成分であるテルペン系炭化水素の乳
化分散及び可溶化を助け、洗浄効果を高めることができ
る。尚、本発明における前記(D)成分には、前述の前
記(A)成分と(B)成分とから生成するアミン石鹸は
含まれない。
質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
れるものではなく、非イオン性界面活性剤、陰イオン性
界面活性剤のいずれも配合することができるが、その中
でも非イオン性界面活性剤が特に好ましい。これらは1
種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
剤としては、酸化エチレン付加モル数6〜35、アルキ
ル鎖炭素数5〜22のポリオキシエチレン長鎖アルキル
エーテル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルジメチルア
ミンオキサイド等が挙げられる。これらの中でも、テル
ペン系炭化水素の可溶化をより容易にし、かつ洗浄性に
も優れるという観点から、ポリオキシエチレン長鎖アル
キルエーテルがより好ましい。
ールアミド、アルキルジメチルアミンオキサイド等を用
いることにより、さらに起泡性に優れ、立面への使用時
における洗浄剤の垂れを防ぐ組成とすることができる。
キルエーテル硫酸エステル塩、酸化エチレン付加モル数
1〜6(好ましくは2〜4)、アルキル鎖炭素数5〜2
2(好ましくは5〜18、より好ましくは8〜14)の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。これら
の中でも、洗浄性の観点から、アルキルエーテル硫酸エ
ステル塩がより好ましい。
は、洗浄力、手肌に対する低刺激性、及びスチレン系樹
脂等のプラスチック基材に対する基材損傷抑制、という
観点から、8〜11であり、10〜11がより好まし
い。
を保持し、商品の付加価値を高め、各種物性を制御する
等の目的のために、公知の各種添加剤を適宜添加するこ
とができる。該各種添加剤としては、例えば、各種低温
安定化剤、金属イオン封鎖剤、香料、染料、顔料、防腐
剤、殺菌剤、アルコール、水溶性溶剤、等が挙げれられ
る。なお、本発明においては、洗浄性をより一層向上さ
せるという点で、アルコールを添加することが好まし
く、該アルコールとしてはエタノールが好適である。
適用することができる。特に、浴室用、台所まわり用、
リビング等の住居用の洗浄シートとして好適である。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
表2に記載の組成を有する各水性洗浄剤組成物4gを、
不織布〔レーヨン/ナイロン/ポリエステル繊維(30
/35/35、質量比)、単層構造、縦14cm×横2
2cm、目付け50g〕に含浸させて洗浄シートを作製
した。これらを用いて下記の方法により、油汚れ洗浄
性、及び仕上がり性についての各試験を行った。
ス板に均一に塗布したものを、モデル油汚れとして作製
した。このモデル油汚れを、上記の各洗浄シートを用い
て10回拭いた後における汚れの落ち具合を、目視にて
評価した。結果を表1及び表2に示す。 −評価基準− ◎: 完全に汚れが落ちた。 ○: 4分の3以上の汚れが落ちた。 △: 半分程度の汚れしか落ちなかった。 ×: 汚れが全く落ちなかった。
試験 20人の社内モニターが各家庭において、1週間掃除を
せずに普段通りに使用したガスレンジに対して、上記の
各洗浄シートを用いて軽く汚れを拭き取った後の油汚れ
の落ち具合、及び、仕上がり性について、下記の評価基
準にて目視評価してもらった。これらの評価結果の最多
回答を表1及び表2に示す。
の洗浄シートは、油汚れ洗浄力、仕上がり性のいずれに
おいても優れていることが確認された。
の被洗浄面の仕上がり性に優れた洗浄シートを提供する
ことができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)モノエタノールアミン、モルホリ
ン、及びモルホリン誘導体化合物から選ばれる1種又は
2種以上、(B)炭素数14〜22の飽和又は不飽和脂
肪酸、(C)テルペン系炭化水素、及び(D)界面活性
剤を含有し、pHが8〜11である水性洗浄剤組成物を
シート基材に含浸させたことを特徴とする洗浄シート。 - 【請求項2】 前記(A)成分が0.01〜5質量%、
前記(B)成分が0.01〜20質量%、前記(C)成
分が0.01〜2質量%、及び前記(D)成分が0.1
〜10質量%である請求項1に記載の洗浄シート。 - 【請求項3】 前記(B)成分が、オレイン酸である請
求項1又は2に記載の洗浄シート。 - 【請求項4】 前記(C)成分が、リモネンである請求
項1から3のいずれかに記載の洗浄シート。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
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Publications (2)
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---|---|---|---|
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2001
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