JP2003155354A - 導電性樹脂チューブ及びローラ - Google Patents

導電性樹脂チューブ及びローラ

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JP2003155354A
JP2003155354A JP2001353021A JP2001353021A JP2003155354A JP 2003155354 A JP2003155354 A JP 2003155354A JP 2001353021 A JP2001353021 A JP 2001353021A JP 2001353021 A JP2001353021 A JP 2001353021A JP 2003155354 A JP2003155354 A JP 2003155354A
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resin
conductive
thermoplastic
acrylonitrile
resin tube
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JP2001353021A
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English (en)
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Norihiko Kaga
紀彦 加賀
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 高い帯電能力を有すると共に繰り返し連続使用に耐える
強度、特に耐クリープ性を備え、高品質な画像が安定し
て得られる導電性ローラを提供する。 【解決手段】ガラス転移温度(Tg)が25℃未満の柔
軟成分を3〜50重量%含むアクリロニトリル−スチレ
ン樹脂、該アクリロニトリル−スチレン樹脂と熱可塑性
樹脂とのポリマーアロイまたは該アクリロニトリル−ス
チレン樹脂と熱可塑性樹脂とのポリマーブレンドを基材
とする導電性樹脂チューブおよび該樹脂チューブを装着
してなる導電性ローラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に電子写真装置や静
電記録装置等における帯電、現像、転写、クリーニング
等に用いられる導電性ローラに装着される導電性樹脂チ
ューブ及び該導電性ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等における電子写真プロセ
スでは、まず感光体の表面を一様に帯電させ、この感光
体に光学系から映像を投射して、光の当たった部分の帯
電を消去することによって潜像を形成し、更にトナーの
付着、紙へのトナー像の転写、転写後のクリーニングに
より、複写等を行う方法がとられている。
【0003】上記感光体を帯電させる方法としては、コ
ロナ放電方式が一般的に採用されてきた。しかし、この
コロナ放電方式は、6〜10kVもの高電圧を印可する
必要があるため、機械の安全保守の観点から好ましくな
いだけでなく、コロナ放電中にオゾン等の有害物質が発
生するため、環境上も問題があった。そこで、上記コロ
ナ放電に比べて低い電圧で帯電を行うことができ、か
つ、オゾン等の有害物質の発生を抑制することのできる
帯電方式への取り組みがなされている。このような帯電
方式の試みとして、例えば図2に示されるように、電圧
を印可した帯電ローラ11を感光体ドラム5の被帯電体
に所定の押圧力で当接させて被帯電体を帯電させる、い
わゆる接触方式が提案されている。
【0004】この接触帯電方式で使用される帯電ローラ
としては、例えば、ゴムやウレタンフォーム等の弾性層
の表面に、表面の平滑性確保や抵抗調整、帯電性向上に
ため、例えば、アクリル、ウレタン、ナイロン、ポリエ
チレン、エポキシ、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ
スチレン、フェノール、ポリアミド、ウレタン変性アク
リル等の樹脂溶液をデイピング法やスプレー法等により
塗布して樹脂層を形成したものが知られている。
【0005】現像に関しては、潜像を保持した感光ドラ
ム等に非磁性一成分現像剤を供給し、感光ドラム等の潜
像に該現像剤を付着させて潜像を可視化する現像方法と
して、加圧現像法が知られており(米国特許第3152
012号、同第3731146号等)、この方法によれ
ば、磁性材料が不要であるため装置の簡素化、小型化が
容易であると共に、トナーのカラー化が容易である。
【0006】この加圧現像法は、トナー(非磁性一成分
現像剤)を担持した現像ローラを感光ドラム等の静電潜
像を保持した潜像保持体に接触させて、トナーを該潜像
保持体の潜像に付着させることにより現像を行うもの
で、このため導電性を有する弾性体で上記現像ローラを
形成する必要がある。
【0007】即ち、この加圧現像法では、例えば図2に
示されるように、トナーを供給するためのトナー塗布用
ローラ4と静電潜像を保持した感光ドラム5との間に、
上記現像ローラ1が感光ドラム5と触した状態でかつト
ナー塗布用ローラ4とは若干離間して配設され、これら
現像ローラ1、感光ドラム5及びトナー塗布用ローラ4
がそれぞれ図中矢印方向に回転することにより、トナー
6がトナー塗布用ローラ4により現像ローラ1の表面に
供給され、このトナーが成層ブレード7により均一な薄
層に整えられ、この状態で現像ローラ1が感光ドラム5
と接触しながら回転することにより、薄層に形成された
トナーが現像ローラ1から感光ドラム5の潜像に付着し
て、該潜像が可視化するようになっている。なお、図中
8は転写部であり、ここで紙等の記録媒体にトナー画像
を転写するようになっており、また9はクリーニング部
であり、そのクリーニングブレード10により転写後に
感光ドラム5表面に残留するトナーを除去するようにな
っている。
【0008】この場合、現像ローラ1は、感光ドラム5
に密着した状態を確実に保持しつつ回転しなければなら
ず、このため金属等の良導電性材料からなるシャフト2
の外周にシリコーンゴム、NBR、EPDM等の弾性ゴ
ムやウレタンフォーム等に導電剤を配合して導電性を付
与した弾性体からなる弾性層を形成した構造となってい
る。さらに、これらの表面摩擦性、画質等を改良する目
的で弾性層の上に導電粉体を配合して導電性を付与した
表皮層を設けることも提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の帯電接触方式で
は、樹脂が長期間感光体に当接することにより、上記感
光体との間で密着が生じ、そのため、上記樹脂層の一部
が剥離して感光体表面が汚染されてしまう場合がある。
また、粘着性の強さによって帯電ローラへの付着による
帯電不良が生じたり、感光体との間の摩擦によってトナ
ー溶着や感光体の削れが起こるなどして、画面不良が発
生してしまう場合がある。そのため、帯電ローラに用い
られる樹脂には、高い帯電能力と繰り返し連続使用に耐
える強度、特に耐クリープ性を備え、感光体への密着性
・粘着性、トナー付着性が小さいことが求められてい
る。本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高い
帯電能力を有すると共に繰り返し連続使用に耐える強
度、特に耐クリープ性を備え、高品質な画像が安定して
得られる導電性ローラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者らは、電子写真な
どに使用される導電性ローラにおいて、柔軟成分を含む
アクリロニトリル−スチレン樹脂やそのポリマーアロイ
またはポリマーブレンドを基材とする導電性樹脂チュー
ブが、高い帯電能力と耐クリープ性を備え、該導電性樹
脂チューブを装着することによって、高品質な画像が安
定して得られるようになることを見出し、本発明に到達
した。
【0011】即ち本発明は、以下の導電性樹脂チューブ
および導電性ローラを提供するものである。 1.ガラス転移温度(Tg)が25℃未満の柔軟成分を
3〜50重量%含むアクリロニトリル−スチレン樹脂、
該アクリロニトリル−スチレン樹脂と熱可塑性樹脂との
ポリマーアロイまたは該アクリロニトリル−スチレン樹
脂と熱可塑性樹脂とのポリマーブレンドを基材とするこ
とを特徴とする導電性樹脂チューブ。 2.柔軟成分が、アクリルゴム、塩素化ポリエチレン、
ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴムおよびシリコ
ーンゴムから選ばれた一種以上のゴム成分である上記1
の導電性樹脂チューブ。 3.柔軟成分が、ブタジエンゴムである上記2の導電性
樹脂チューブ。 4.熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂、熱可塑性ポリカーボネート樹脂および熱可塑
性ポリアミド樹脂から選ばれた一種以上樹脂である上記
1〜3のいずれかの導電性樹脂チューブ。 5.熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂である上記4の導電性樹脂チューブ。 6.熱可塑性樹脂が、熱可塑性エラストマーである上記
1〜5のいずれかの導電性樹脂チューブ。 7.熱可塑性エラストマーが、ポリエーテルを含む熱可
塑性エラストマーである上記6の導電性樹脂チューブ。 8.上記1〜7の何れかの導電性樹脂チューブを装着し
てなる導電性ローラ。 9.導電性樹脂チューブの内側に弾性層を備えた上記8
の導電性ローラ。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。図1(a)、(b)は、本発明の導電性ローラの
一構成例を示す図である。図1において本発明の導電性
ローラ20は、金属あるいはプラスチック製のシャフト
21に本発明の導電性樹脂チューブ23が装着されてお
り、該導電性樹脂チューブの内側に弾性層22が形成さ
れている。この導電性樹脂チューブには、アクリロニト
リル−スチレン樹脂、該アクリロニトリル−スチレン樹
脂と熱可塑性樹脂とのポリマーアロイまたは該アクリロ
ニトリル−スチレン樹脂と熱可塑性樹脂とのポリマーブ
レンドを基材とする本発明の導電性樹脂チューブが用い
られる。
【0013】本発明の導電性樹脂チューブに基材として
用いられるアクリロニトリル−スチレン樹脂は、ガラス
転移温度Tgが25℃未満の柔軟成分を3〜50質量
%、好ましくは3〜33質量%、さらに好ましくは5〜
25質量%含み、耐クリープ性、寸法安定性に優れる熱
可塑樹脂である。柔軟成分としては、アクリルゴム、塩
素化ポリエチレン、ブタジエンゴム、エチレンプロピレ
ンゴムおよびシリコーンゴムなど、種々の樹脂やゴムが
挙げられる。柔軟成分がアクリルゴムの場合はアクリロ
ニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂〔ASA(AA
S)樹脂〕、塩素化ポリエチレンの場合はアクリロニト
リル−塩素化ポリエチレン−スチレン樹脂(ACS樹
脂)、ブタジエンの場合はアクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、エチレンプロピレン
ゴムの場合はアクリロニトリル−エチレンプロピレン−
スチレン樹脂(AES樹脂)、シリコーンゴムの場合は
アクリロニトリル−シリコーン−スチレン樹脂(ASS
樹脂)である。DSC法の測定により各成分のピークが
分離して測定されるので柔軟成分のガラス転移温度Tg
を特定することができ、柔軟成分の量は断面のSEMな
どによる観察や溶剤抽出により定量される。
【0014】本発明の導電性樹脂チューブに用いられる
アクリロニトリル−スチレン樹脂として、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン樹脂が、耐クリープ性、寸
法安定性に特に優れ、市場で容易に入手することができ
る点から好ましい。例えば、ダイセルポリマー(株)製
のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、商品
名:セビアンV320などを代表的に用いることができ
る。かかるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹
脂を基材とすることで、抵抗のバラツキがなく、強度、
特には耐クリープ性に優れ、かつ、高い寸法精度を有す
る導電性樹脂チューブが得られる。
【0015】また、本発明の導電性樹脂チューブに用い
られる基材として、ガラス転移温度Tgが25℃未満の
柔軟成分を3〜50質量%含むアクリロニトリル−スチ
レン樹脂と熱可塑性樹脂、特には、熱可塑性エラストマ
ーとのポリマーアロイ、または、ポリマーブレンドも用
いられる。上記のポリマーアロイやポリマーブレンドに
用いられる熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂、熱可塑性ポリカーボネート樹脂
および熱可塑性ポリアミド樹脂が挙げられ、熱可塑性ポ
リブチレンテレフタレート樹脂(PBT)が好適に用い
られる。また、熱可塑性エラストマーとしては、熱可塑
性ポリエーテルエラストマー(TPE)が好適に用いら
れる。
【0016】従って、本発明の導電性樹脂チューブに用
いられる基材として、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン樹脂と熱可塑性ポリブチレンテレフタレートと
のポリマーアロイやポリマーブレンドが特に好適に用い
られる。かかるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン樹脂と熱可塑性ポリブチレンテレフタレート樹脂との
ポリマーアロイおよびポリマーブレンドも市場で入手す
ることが可能であり、例えば、ダイセルポリマー(株)
製のノバロイB1500などを代表的に挙げることがで
きる。
【0017】導電性樹脂チューブの基材には、機能性成
分として導電性材料を添加して導電性を付与または調整
することができる。この場合の導電性材料としては、特
に限定されず、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステ
アリルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチ
ルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘ
キサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジメ
チルエチルアンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウ
フッ化水素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、ハロゲ
ン化ベンジル塩(臭化ベンジル塩、塩化ベンジル塩等)
等の第4級アンモニウムなどの陽イオン界面活性剤;脂
肪族スルホン酸、高級アルコール硫酸エステル塩、高級
アルコールエチレンオキサイド付加硫酸塩、高級アルコ
ール燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤;各種ベタ
イン等の両性イオン界面活性剤;高級アルコールエチレ
ンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電
防止剤などの帯電防止剤、LiCF2 SO2 、NaCl
4 、LiBF4 、NaCl等の周期律表第1族の金属
塩;Ca(ClO4 2 等の周期律表第2族の金属塩:
およびこれらの帯電防止剤がイソシアネートと反応する
活性水素を有する基(水素基、カルボキシル基、一級乃
至二級アミン基等)を1個以上有するものなどが挙げら
れる。更にまた、これらと多価アルコール(1,4−ブ
タンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール等)またはその誘導体と
の錯体、或いはエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル等との錯体
などのイオン導電剤;ケッチェンブラック、アセチレン
ブラック等の導電性カーボン;SAF、ISAF、HA
F、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カ
ーボン;酸化処理を施したカラーインク用カーボン、熱
分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト
等;酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅等
の金属および金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリアセチレン等の導電性ポリマーなどを例示する
ことができる。
【0018】これら導電性材料の基材への添加量は、導
電性材料がカーボンブラックの場合には樹脂成分100
質量部に対して0.1〜100質量部、好ましくは0.
5〜50質量部とすることができ、これにより導電性樹
脂チューブの体積抵抗値を106 〜1013Ω・cm、好
ましくは107〜1012Ω・cmに調整することができ
る。
【0019】また、本発明の導電性樹脂チューブにおい
ては、本発明の効果を損なわない範囲内で上述の成分に
加え他の機能性成分を添加することができ、例えば、各
種充填材、カップリング剤、酸化防止剤、滑材、表面処
理剤、顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和
剤、発泡剤、架橋剤、相溶化材等を適宜配合することが
できる。
【0020】本発明の導電性ローラは、本発明の導電性
樹脂チューブを装着してなる導電性ローラであり、金属
又はプラスチック製のシャフトに該樹脂チューブが装着
され、樹脂チューブの内側に弾性層を備えたものが一般
的である。この樹脂チューブの内側に設けられる弾性層
を構成する弾性体としては、弾性機能を有するものであ
れば特に制限はないが、例示すれば、ウレタンゴム、シ
リコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエ
ンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、
アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピク
ロルヒドリンゴムなどを挙げることができる。これら
は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用
いてもよいが、特に、ウレタンゴム、シリコーンゴム、
エチレンプロピレンゴムが好ましい。なお、必要に応じ
てシリカ、炭酸カルシュウムなどの充填剤、可塑剤、架
橋促進剤、架橋遅延剤、老化防止剤、着色剤などを適宜
配合しても良い。また、上記弾性体は発泡体でもよく、
この場合は、密度としては0.05〜0.9g/cmが
適当である。弾性層の形成は、上記樹脂チューブを所定
のモール度内面に設置し、その中に弾性体材料を注入す
る方法、上記樹脂チューブを型代わりにして、その中に
弾性体材料を注入する方法が挙げられるが、それらに限
定されるものではない。
【0021】本発明の導電性ローラは、被帯電体に当接
させ、被帯電体との間に電圧を印可することにより被帯
電体を帯電させる帯電装置において、帯電ローラとして
用いることにより、高い帯電能力を有すると共に繰り返
し連続使用に耐える強度、特に耐クリープ性を備え、高
品質な画像が安定して得ることができる。また、本発明
の導電性ローラは、表面に現像剤を担持して該現像剤の
薄膜を形成し、前記薄膜から前記現像剤を潜像保持体表
面に付着させ、該静電潜像を可視化する現像ローラや、
転写紙を帯電させ現像剤によって可視化された静電潜像
保持体から現像剤を転写紙に転写させる転写ローラ、或
いは除電ローラやトナー供給ローラなどにも用いられ
る。更に、本発明の導電性ローラは、転写後の感光体上
の残存トナーを清掃除去するためのクリーニング装置を
有する電子写真装置にも好適に用いられる。
【0022】
【実施例】次に実施例により本発明を更に具体的に説明
する。以下の実施例では本発明の導電性樹脂チューブを
装着した導電性ローラおよび印刷装置について説明する
が、本発明は以下の実施例により限定されるものではな
い。
【0023】以下の実施例および比較例において導電性
樹脂チューブの物性および画像印刷試験を次のように行
なった。 1.引張クリープ量(%):JIS−K7115の試験
方法に従い、温度25℃にて1200時間における引張
クリープ量(%)を測定した。 2.体積抵抗率(Ω・cm):アドバンテスト(ADV
ANTEST)社製の抵抗計R8340Aにサンプルチ
ャンバーR12704Aを接続したものを用い、温度2
0℃、相対湿度50%にて、測定電圧100Vで測定し
た。 3.画像印刷試験:作成した導電性ローラをプリターカ
ートリッジに装着し、ヒュ−レット・パッカード社製の
Laserjet4050で画像印刷を行ない、初期お
よび8000枚印刷時の画像性を目視により観察した。
【0024】実施例1 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ダイセ
ルポリマー(株)製、セビアンV680、ブタジエンゴ
ム含有量8重量%)100重量部と、帯電防止剤(チバ
ガイギー(株)製、イルガスタットP−18)30重量
部とを二軸混練機によって溶融混練して、得られた混練
物を押出し成形することにより、内径12mm、厚さ1
00μm、長さ250mmの寸法を有する導電性樹脂チ
ューブを得、その物性試験を行なった。この導電性樹脂
チューブを円筒形金型内に挿入し、中心部に径6mmの
ステンレス製円筒形シャフトを通し、シャフトとチュー
ブの間に導電剤, 発泡剤および硬化剤を分散・溶解させ
た液状ポリオールを注入し、加熱・発泡させてポリウレ
タンフォーム層を形成することにより導電性ローラ(帯
電ローラ)を作成し、画像印刷試験を行なった。導電性
樹脂チューブの物性試験および導電性ローラの画像印刷
試験の結果を第1表に示す。
【0025】実施例2 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂に代え
て、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂と熱
可塑性ポリブチレンテレフタレート樹脂とのポリマーア
ロイ(ダイセルポリマー(株)製、ノバロイB170
0、ブタジエンゴム含有量15質量%)を用いた以外は
実施例1と同様にして導電性樹脂チューブを作製し、物
性試験を行った。また、この導電性樹脂チューブを用い
て実施例1と同様にして導電性ローラを作成し、画像印
刷試験を行なった。導電性樹脂チューブの物性試験およ
び導電性ローラの画像印刷試験の結果を第1表に示す。
【0026】実施例3 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂に代え
て、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ダ
イセルポリマー(株)製、セビアンV510、ブタジエ
ンゴム含有量10重量%)80質量部と熱可塑性ポリエ
ーテルエラストマー(東洋紡績(株)製、ペルプレンE
−450B)20質量部とのポリマーブレンドを基材と
して用い、デンカブラック(電気化学工業(株)製)を
基材樹脂に対して30質量部配合した以外は実施例1と
同様にして導電性樹脂チューブを作製し、物性試験を行
った。また、この導電性樹脂チューブを用いて実施例1
と同様にして導電性ローラを作成し、画像印刷試験を行
なった。導電性樹脂チューブの物性試験および導電性ロ
ーラの画像印刷試験の結果を第1表に示す。
【0027】実施例4 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂ダイセル
ポリマー(株)製、セビアンV510)100質量部と
帯電防止剤(チバガイギー(株)製、イルガスタットP
−18)30質量部配合した以外は実施例1と同様にし
て導電性樹脂チューブを作製し、物性試験を行った。ま
た、この導電性樹脂チューブを用いて実施例1と同様に
して導電性ローラを作成し、画像印刷試験を行なった。
導電性樹脂チューブの物性試験および導電性ローラの画
像印刷試験の結果を第1表に示す。
【0028】実施例5 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂に代え
て、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂
(BASF社製、ルランS−757RE、アクリルゴム
含有量15質量%)を用いた以外は実施例1と同様にし
て導電性樹脂チューブを作製し、物性試験を行った。ま
た、この導電性樹脂チューブを用いて実施例1と同様に
して導電性ローラを作成し、画像印刷試験を行なった。
導電性樹脂チューブの物性試験および導電性ローラの画
像印刷試験の結果を第1表に示す。
【0029】比較例1 アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂に代え
て、熱可塑性ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)
製、パンライトK1300Y)を用い、FEFカーボン
(旭カーボン(株)製)30質量部を配合した以外は実
施例1と同様にして導電性樹脂チューブを作製し、物性
試験を行った。この導電性樹脂チューブを用いて実施例
1と同様にして導電性ローラを作成し、画像印刷試験を
行なった。導電性樹脂チューブの物性試験および導電性
ローラの画像印刷試験の結果を第1表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】以上の測定および試験の結果より、実施例
の導電性樹脂チューブは、優れた導電性および耐クリー
プ性を有し、この導電性樹脂チューブより得られる帯電
ローラは良好な画像が安定して得られることが確認され
た。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の導電
性樹脂チューブは、高い帯電能力を有すると共に繰り返
し連続使用に耐える強度、特に耐クリープ性を備え、該
導電性樹脂チューブを装着してなる導電性ローラを用い
た画像形成装置によれば、長期間の使用においても不良
がなく良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性ローラの一構成例を示す概略断
面図である。
【図2】加圧現像法による電子写真装置の一例を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 シャフト 3 弾性層(導電体) 4 トナー塗布ローラ 5 感光ドラム 6 トナー(非磁性一成分現像剤) 7 成層ブレード 8 転写部 9 クリーニング部 10 クリーニングブレード 11 帯電ローラ 20 導電性ローラ 21 シャフト 22 弾性層 23 導電性樹脂チューブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 Z 4J002 G03G 15/00 550 G03G 15/00 550 5G301 15/02 101 15/02 101 15/08 501 15/08 501D H01B 1/20 H01B 1/20 Z Fターム(参考) 2H071 BA42 BA43 DA06 DA08 DA09 DA13 2H077 AC04 AD06 AD13 AD17 EA15 FA22 FA27 2H200 FA09 GA46 GB12 HA02 HB12 HB22 HB43 HB45 HB46 HB47 JA02 JA23 JA25 JA26 JA27 JB10 MA03 MA04 MA08 MA11 MA14 MA17 MA20 MB01 MB04 MC03 MC11 3J103 AA02 AA13 AA32 AA51 BA41 EA02 EA11 FA12 GA02 GA57 HA04 HA20 HA41 HA44 HA46 HA53 4F071 AA12 AA15 AA15X AA20X AA22X AA33 AA34X AA45 AA50 AA51 AA54 AA67 AA79 AE15 AF37 AH12 BB06 BC05 BC17 4J002 AC033 BB153 BB243 BC06W BG043 BG10W CF07X CG00X CH00X CL00X CL03X CP033 FD110 GC00 GQ02 5G301 DA01 DA18 DA42 DA51 DD10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度(Tg)が25℃未満の
    柔軟成分を3〜50重量%含むアクリロニトリル−スチ
    レン樹脂、該アクリロニトリル−スチレン樹脂と熱可塑
    性樹脂とのポリマーアロイまたは該アクリロニトリル−
    スチレン樹脂と熱可塑性樹脂とのポリマーブレンドを基
    材とすることを特徴とする導電性樹脂チューブ。
  2. 【請求項2】 柔軟成分が、アクリルゴム、塩素化ポリ
    エチレン、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴムお
    よびシリコーンゴムから選ばれた一種以上のゴム成分で
    ある請求項1項記載の導電性樹脂チューブ。
  3. 【請求項3】 柔軟成分がブタジエンゴムである請求項
    2に記載の導電性樹脂チューブ。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリブチレン
    テレフタレート樹脂、熱可塑性ポリカーボネート樹脂お
    よび熱可塑性ポリアミド樹脂から選ばれた一種以上の樹
    脂である請求項1〜3のいずれかに記載の導電性樹脂チ
    ューブ。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリブチレン
    テレフタレート樹脂である請求項4に記載の導電性樹脂
    チューブ。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂が、熱可塑性エラストマー
    である請求項1〜5のいずれかに記載の導電性樹脂チュ
    ーブ。
  7. 【請求項7】 熱可塑性エラストマーが、ポリエーテル
    を含む熱可塑性エラストマーである請求項6に記載の導
    電性樹脂チューブ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の導電性樹
    脂チューブを装着してなる導電性ローラ。
  9. 【請求項9】 導電性樹脂チューブの内側に弾性層を備
    えたものである請求項8に記載の導電性ローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007304380A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置構成部品、及び、現像装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007304380A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置構成部品、及び、現像装置

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