JP2003155241A - エリスロマイシン誘導体を含有する結核の治療又は予防のための医薬 - Google Patents

エリスロマイシン誘導体を含有する結核の治療又は予防のための医薬

Info

Publication number
JP2003155241A
JP2003155241A JP2002258329A JP2002258329A JP2003155241A JP 2003155241 A JP2003155241 A JP 2003155241A JP 2002258329 A JP2002258329 A JP 2002258329A JP 2002258329 A JP2002258329 A JP 2002258329A JP 2003155241 A JP2003155241 A JP 2003155241A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
tuberculosis
carbamoyl
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002258329A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Yoshida
敏彦 吉田
Keiei Takahashi
慶衛 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Abbott Japan Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokuriku Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Hokuriku Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2002258329A priority Critical patent/JP2003155241A/ja
Publication of JP2003155241A publication Critical patent/JP2003155241A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結核の治療又は予防に有用な医薬を提供す
る。 【解決手段】次の一般式 【化1】 (式中、Rは水素原子,メチル基又はエチル基を、R1
は炭素数5〜12のアルキル基,シクロアルキル基,
(シクロアルキル)アルキル基,アラルキル基又は式
(CH2n−X−R5で示される基を、R2は水素原子又
はカルバモイル基を、R3はアシル基又は式C(=O)
−Y−R6で示される基を表し、R4は水素原子又はアル
キル基を、R5はアルキル基,アルコキシアルキル基,
アルキルチオアルキル基,アルキルアミノアルキル基,
アリール基又はアラルキル基を、R6はアルキル基,ア
リール基又はアラルキル基を表し、nは1〜6の整数
を、Xは酸素原子,硫黄原子又はNZで示される基を、
Yは酸素原子又はNHで示される基を、Zは水素原子又
はアルキル基を表す。)で示されるエリスロマイシン誘
導体、並びに該誘導体の塩,水和物又は溶媒和物を含有
する結核の治療及び/又は予防のための医薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗結核剤として有
用なエリスロマイシン誘導体を含む医薬に関する。特
に、多剤耐性菌を含む結核菌に対して優れた抗菌作用を
有するエリスロマイシン誘導体、あるいは該誘導体の
塩,水和物又は溶媒和物を有効成分として含有する結核
の治療及び/又は予防のための医薬に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】抗酸菌感染症は、結核菌によって起こる
結核とマイコバクテリウム・アビウム・コンプレックス
(Mycobacterium avium complex;MAC)等の結核菌
以外の抗酸菌類が原因菌となる非定型抗酸菌症に大きく
分類される。結核菌と非定型抗酸菌は、細菌学的には抗
酸菌類として同種の菌に分類されるが、結核菌と非定型
抗酸菌は抗菌剤に対する感受性に著しい差があるため、
結核と非定型抗酸菌症に対する適応薬剤は全く異なって
いる。
【0003】現在市販されている抗結核剤としてはリフ
ァンピシン[rifampicin;ザ・メルク・インデックス
(The Merck Index),12版,8382],イソニア
ジド(isoniazid;The Merck Index,12版,520
3),ストレプトマイシン(streptomycin;The Merck
Index,12版,8983)やエタンブトール(ethambu
tol;The Merck Index,12版,3764)等が挙げら
れる。これら薬剤による化学療法は、原因菌である結核
菌の増殖速度が非常に遅いことから治療期間は通常6ヶ
月以上の長期間を要する。単剤治療では耐性菌が出現す
るため、WHOの方針に従い、1980年後半以後、多
くの国で短期化学療法(複数薬剤併用治療)が導入され
た。その結果、高い治癒率が得られるようになり、治療
期間もやや短縮される傾向になってきている。一方、自
然耐性菌や患者の自己判断による服薬の中断による多剤
耐性結核患者が増加してきている。近年、多剤耐性結核
菌による院内集団感染が相次いで報告され、多剤耐性結
核の治療も大きな問題となってきている。
【0004】現在市販されているマクロライド系抗菌剤
において、例えば、クラリスロマイシン(clarithromyc
in;The Merck Index,12版,2400)やアジスロ
マイシン(azithromycin;The Merck Index,12版,
946)は、各種細菌による感染症への適応を有し、非
定型抗酸菌症のMAC感染症の治療剤としての適応も受
けている。しかし、これら抗菌剤の治療対象として結核
は認められておらず、結核菌に対しては有効な抗菌作用
を有さないか、あるいは極めて弱い作用しか有していな
いことも公表されている[ザ・ジャーナル・オブ・アン
チミクロバイアル・ケモセラピー(The Journal of Ant
imicrobial Chemotherapy),40(6),885頁(1
997)など]。又、その他のマクロライド系化合物に
おいても、結核菌に対しては選択性を有さないことが知
られている[アンチミクロバイアル・エージェンツ・ア
ンド・ケモセラピー(Antimicrobial Agents and Chemo
therapy),44(10),2848頁(2000)な
ど]。従って、抗結核剤として有用なマクロライド系化
合物はこれまで全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】結核は結核菌感染によ
る感染性疾患であり、飛沫感染,塵埃感染などにより主
に生体内に侵入する経気道感染が大部分を占め、感染後
あらゆる臓器,組織に結核症を起こす。侵入感染部位に
より、各種疾患、例えば、肺結核,結核性髄膜炎,結核
性腹膜炎,結核性心外膜炎,粟粒結核,腎結核,副腎結
核,骨・関節結核,腸結核,皮膚結核,喉頭結核,リン
パ節結核などを発症するが、中でも肺結核の患者層が圧
倒的に多い。
【0006】WHOの調査によれば、主に開発途上国を
中心に世界人口の約3分の1が結核菌に感染しており、
毎年約800万人が発病し、300万人が死亡している
と言われている。日本等の先進国においては結核の発病
率は減少の一途をたどっていたが、近年、高齢者又はH
IV等の感染者の増加及び多剤耐性菌による発病率が上
昇していることから、その対策が緊急の課題となってい
る。本発明の課題は、結核菌に作用する医薬、且つ特に
多剤耐性結核菌に対して優れた抗菌活性を有する医薬を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願人は、本発明の医
薬に係るエリスロマイシン誘導体又はその塩が抗菌剤、
特にMAC感染症に対する抗菌剤として有用であること
を見出した(特開2000−351794号公報及び同
2002−173498号公報)。さらに本出願人は、
上記の課題を解決すべく先に開示した化合物につき鋭意
研究した結果、それらがMAC感染症に対する抗菌剤と
して有用であること、及び特に結核菌に対して優れた抗
菌活性を有する化合物であることを見出した。本発明は
上記の知見を基にして完成された。
【0008】即ち、本発明は次の一般式(I)
【化2】 (式中、Rは水素原子,メチル基又はエチル基を表し、
1は置換基を有してもよい炭素数5〜12のアルキル
基,置換基を有してもよいシクロアルキル基,置換基を
有してもよい(シクロアルキル)アルキル基,置換基を
有してもよいアラルキル基又は式(CH2n−X−R5
で示される基を表し、R2は水素原子又は置換基を有し
てもよいカルバモイル基を表し、R3は置換基を有して
もよいアシル基又は式C(=O)−Y−R6で示される
基を表し、R4は水素原子又は置換基を有してもよい炭
素数1〜6のアルキル基を表し、R5は置換基を有して
もよいアルキル基,置換基を有してもよいアルコキシア
ルキル基,置換基を有してもよいアルキルチオアルキル
基,置換基を有してもよいアルキルアミノアルキル基,
置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有しても
よいアラルキル基を表し、R6は置換基を有してもよい
アルキル基,置換基を有してもよいアリール基又は置換
基を有してもよいアラルキル基を表し、nは1〜6の整
数を表し、Xは酸素原子,硫黄原子又はNZで示される
基を表し、Yは酸素原子又はNHで示される基を表し、
Zは水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表
す。)で示されるエリスロマイシン誘導体、並びに生理
学的に許容される該誘導体の塩,水和物及び溶媒和物か
らなる群から選ばれる物質を有効成分として含む結核の
治療及び/又は予防のための医薬に関するものである。
【0009】本発明の第二の態様によれば、前記一般式
(I)で示される化合物中、Rが水素原子である化合
物、並びに生理学的に許容される該誘導体の塩,水和物
及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分と
して含む結核の治療及び/又は予防のための医薬が提供
される。
【0010】本発明の第三の態様によれば、前記一般式
(I)で示される化合物、並びに生理学的に許容される
該誘導体の塩,水和物及び溶媒和物からなる群から選ば
れる1種又は2種以上の物質と、製剤上許容しうる1種
又は2種以上の添加物とを含む医薬組成物であって、結
核の治療及び/又は予防のために用いる経口又は非経口
投与用の医薬組成物が提供される。
【0011】本発明の第四の態様によれば、前記一般式
(I)で示される化合物、並びに生理学的に許容される
該誘導体の塩,水和物及び溶媒和物からなる群から選ば
れる1種又は2種以上の物質と、1種又は2種以上の抗
結核剤とを含有し、さらに製剤上許容しうる1種又は2
種以上の添加物を含有する結核の治療及び/又は予防の
ための医薬組成物が提供される。好ましくは、抗結核剤
はイソニアジド,イソニアジドメタンスルホン酸ナトリ
ウム,イソニアジドグルクロン酸ナトリウム,イソニア
ジドピルビン酸カルシウム,リファンピシン,エタンブ
トール,ピラジナミド,ストレプトマイシン,カプレオ
マイシン,エチオナミド,プロチオナミド,シクロセリ
ン,カナマイシン,パラアミノサリチル酸カルシウム,
及びアルミノパラアミノ酸サリチル酸カルシウムからな
る群から選ばれる。
【0012】別の観点からは、本発明により、結核の治
療及び/又は予防方法であって、前記一般式(I)で示
される化合物、並びに生理学的に許容される該誘導体の
塩,水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる1種又
は2種以上の物質の治療及び/又は予防有効量をヒトを
含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法;及び結核の
治療及び/又は予防方法であって、好ましくは、前記一
般式(I)で示される化合物、並びに生理学的に許容さ
れる該誘導体の塩,水和物及び溶媒和物からなる群から
選ばれる1種又は2種以上の物質の治療及び/又は予防
有効量と、1種又は2種以上の抗結核剤の治療及び/又
は予防有効量とを、同時に又は別々にヒトを含む哺乳類
動物に投与する工程を含む方法が提供される。
【0013】さらに別の観点からは、上記の医薬の製造
のための前記一般式(I)で示される化合物、並びに生
理学的に許容される該誘導体の塩,水和物及び溶媒和物
からなる群から選ばれる物質の使用も本発明により提供
される。
【発明の実施の形態】本発明の医薬において、前記一般
式(I)で示される化合物中、R1で示される置換基を
有してもよい炭素数5〜12のアルキル基における炭素
数5〜12のアルキル基は、炭素数5〜12の直鎖状又
は分枝鎖状のアルキル基を表し、例えば、n-ペンチル
基,イソペンチル基,ネオペンチル基,tert-ペンチル
基,n-ヘキシル基,n-ヘプチル基,n-オクチル基,n-ノ
ニル基,n-デシル基,n-ウンデシル基,n-ドデシル基等
が挙げられる。
【0014】R1で示される置換基を有してもよいシク
ロアルキル基におけるシクロアルキル基は、炭素数3〜
6のシクロアルキル基を表し、例えば、シクロプロピル
基,シクロブチル基,シクロペンチル基,シクロへキシ
ル基が挙げられる。
【0015】R1で示される置換基を有してもよい(シ
クロアルキル)アルキル基における(シクロアルキル)
アルキル基は、炭素数1〜12の直鎖状又は分枝鎖状の
アルキル基に上記のシクロアルキル基が任意の位置で置
換した基を表し、例えば、シクロプロピルメチル基,シ
クロブチルメチル基,シクロペンチルメチル基,シクロ
ヘキシルメチル基,シクロプロピルエチル基,シクロブ
チルエチル基,シクロペンチルエチル基,シクロヘキシ
ルエチル基,シクロヘキシルプロピル基,シクロヘキシ
ルブチル基,シクロヘキシルペンチル基,シクロヘキシ
ルヘキシル基,シクロヘキシルヘプチル基,シクロヘキ
シルオクチル基,シクロヘキシルノニル基,シクロヘキ
シルデシル基,シクロヘキシルウンデシル基,シクロヘ
キシルドデシル基等が挙げられる。
【0016】前記一般式(I)で示される化合物中、R
1,R5又はR6で示される置換基を有してもよいアラル
キル基におけるアラルキル基は、炭素数1〜12の直鎖
状又は分枝鎖状のアルキル基にアリール基が任意の位置
で置換した基を表し、例えば、ベンジル基,ナフチルメ
チル基,ナフチルエチル基,ナフチルプロピル基,ピリ
ジルメチル基,ピリジルエチル基,ピリジルプロピル
基,ピリミジルメチル基,ピリミジルエチル基,ピリミ
ジルプロピル基,ピラジニルメチル基,ピラジニルエチ
ル基,ピラジニルプロピル基,フリルメチル基,フリル
エチル基,フリルプロピル基,ベンゾフラニルメチル
基,ベンゾフラニルエチル基,ベンゾフラニルプロピル
基,テニル基,チエニルエチル基,チエニルプロピル
基,ベンゾ[b]チエニルメチル基,ベンゾ[b]チエ
ニルエチル基,ベンゾ[b]チエニルプロピル基,ピロ
リルメチル基,ピロリルエチル基,ピロリルプロピル
基,インドリルメチル基,インドリルエチル基,インド
リルプロピル基,イミダゾリルメチル基,イミダゾリル
エチル基,イミダゾリルプロピル基,ベンゾイミダゾリ
ルメチル基,ベンゾイミダゾリルエチル基,ベンゾイミ
ダゾリルプロピル基,キノリルメチル基,キノリルエチ
ル基,キノリルプロピル基,イソキノリルメチル基,イ
ソキノリルエチル基,イソキノリルプロピル基,フェネ
チル基,フェニルプロピル基,フェニルブチル基,フェ
ニルペンチル基,フェニルヘキシル基,フェニルヘプチ
ル基,フェニルオクチル基,フェニルノニル基,フェニ
ルデシル基,フェニルウンデシル基,フェニルドデシル
基,α−メチルフェネチル基等が挙げられる。
【0017】前記一般式(I)で示される化合物中、R
2で示される置換基を有してもよいカルバモイル基とし
ては、例えば、カルバモイル基,N−メチルカルバモイ
ル基,N−エチルカルバモイル基,N−n-プロピルカル
バモイル基,N−イソプロピルカルバモイル基,N−n-
ブチルカルバモイル基,N−イソブチルカルバモイル
基,N−sec-ブチルカルバモイル基,N−tert-ブチル
カルバモイル基,N−n-ペンチルカルバモイル基,N−
イソペンチルカルバモイル基,N−ネオペンチルカルバ
モイル基,N−tert-ペンチルカルバモイル基,N−n-
ヘキシルカルバモイル基,N−n-ヘプチルカルバモイル
基,N−n-オクチルカルバモイル基,N−n-ノニルカル
バモイル基,N−n-デシルカルバモイル基,N−n-ウン
デシルカルバモイル基,N−n-ドデシルカルバモイル
基,N−n-トリデシルカルバモイル基,N−n-テトラデ
シルカルバモイル基,N,N−ジメチルカルバモイル
基,N,N−ジエチルカルバモイル基,N−(2−ジメ
チルアミノエチル)カルバモイル基,N−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルバモイル基,N−ベンジルオシ
キカルボニルメチルカルバモイル基,N−エトキシカル
ボニルメチルカルバモイル基,N−(2−エトキシカル
ボニルエチル)カルバモイル基,N−(3−エトキシカ
ルボニルプロピル)カルバモイル基,N−(3−ヒドロ
キシプロピル)カルバモイル基,N−(5−アミノ−1
−カルボキシペンチル)カルバモイル基,N−(1,2
−ジベンジルオシキカルボニルエチル)カルバモイル
基,N−(1−ベンジルオキシカルボニル−5−ベンジ
ルオキシカルボニルアミノペンチル)カルバモイル基,
N−シクロプロピルカルバモイル基,N−シクロブチル
カルバモイル基,N−シクロヘキシルカルバモイル基,
(ピロリジン−1−イル)カルボニル基,(2−ヒドロ
キシピロリジン−1−イル)カルボニル基,ピペリジノ
カルボニル基,ピペラジニルカルボニル基,(4−ピリ
ジルピペラジニル)カルボニル基,モルホリノカルボニ
ル基,4−チオモルホリニルカルボニル基,N−シクロ
ヘキシルメチルカルバモイル基,N−(2−シクロヘキ
シルエチル)カルバモイル基,N−(3−シクロヘキシ
ルプロピル)カルバモイル基,N−[2−(2−シクロ
ヘキセニル)エチル]カルバモイル基,N−(4−メチ
ルピペラジニルメチル)カルバモイル基,N−[2−
(4−メチルピペラジニル)エチル]カルバモイル基,
N−[3−(4−メチルピペラジニル)プロピル]カル
バモイル基,N−(4−ピリジルピペラジニルメチル)
カルバモイル基,N−[2−(4−ピリジルピペラジニ
ル)エチル]カルバモイル基,N−[3−(4−ピリジ
ルピペラジニル)プロピル]カルバモイル基,N−モル
ホリノメチルカルバモイル基,N−(2−モルホリノエ
チル)カルバモイル基,N−(3−モルホリノプロピ
ル)カルバモイル基,N−フェニルカルバモイル基,N
−メトキシフェニルカルバモイル基,N−ジメトキシフ
ェニルカルバモイル基,N−トリメトキシフェニルカル
バモイル基,N−ニトロフェニルカルバモイル基,N−
トリルカルバモイル基,N−トリフルオロメチルフェニ
ルカルバモイル基,N−フルオロフェニルカルバモイル
基,N−クロロフェニルカルバモイル基,N−ブロモフ
ェニルカルバモイル基,N−ナフチルカルバモイル基,
N−ピリジルカルバモイル基,N−ピリミジルカルバモ
イル基,N−ピラジニルカルバモイル基,N−フリルカ
ルバモイル基,N−ベンゾフラニルカルバモイル基,N
−チエニルカルバモイル基,N−ベンゾ[b]チエニル
カルバモイル基,(ピロール−1−イル)カルボニル
基,N−ピロリルカルバモイル基,インドリルカルボニ
ル基,N−(インドール−3−イル)カルバモイル基,
(イミダゾール−1−イル)カルボニル基,N−イミダ
ゾリルカルバモイル基,(ベンゾイミダゾール−1−イ
ル)カルボニル基,N−ベンゾイミダゾリルカルバモイ
ル基,(キノリン−1−イル)カルボニル基,N−キノ
リルカルバモイル基,(イソキノリン−2−イル)カル
ボニル基,N−イソキノリルカルバモイル基,インドリ
ニルカルボニル基,N−イソインドリニルカルバモイル
基,N−ベンジルカルバモイル基,N−メトキシベンジ
ルカルバモイル基,N−ニトロベンジルカルバモイル
基,N−メチルベンジルカルバモイル基,N−トリフル
オロメチルベンジルカルバモイル基,N−フルオロベン
ジルカルバモイル基,N−クロロベンジルカルバモイル
基,N−ブロモベンジルカルバモイル基,N−スルファ
モイルベンジルカルバモイル基,N−(2−フェノキシ
エチル)カルバモイル基,N−(3−フェノキシプロピ
ル)カルバモイル基,N−(2−フェニルチオエチル)
カルバモイル基,N−(3−フェニルチオプロピル)カ
ルバモイル基,N−(2−フェニルアミノエチル)カル
バモイル基,N−(3−フェニルアミノプロピル)カル
バモイル基,N−(2−ベンジルアミノエチル)カルバ
モイル基,N−ピリジルメチルカルバモイル基,N−
(2−ピリジルエチル)カルバモイル基,N−(3−ピ
リジルプロピル)カルバモイル基,N−イミダゾリルメ
チルカルバモイル基,N−(2−イミダゾリルエチル)
カルバモイル基,N−(3−イミダゾリルプロピル)カ
ルバモイル基,N−[2−(4−ピリジルイミダゾリ
ル)エチル]カルバモイル基,N−[3−(4−ピリジ
ルイミダゾリル)プロピル]カルバモイル基,N−フェ
ニルプロピルカルバモイル基,N−フェニルブチルカル
バモイル基,N−フェニルペンチルカルバモイル基,N
−フェニルヘキシルカルバモイル基,N−フェニルオク
チルカルバモイル基,N−フェニルデシルカルバモイル
基,N−フェニルドデシルカルバモイル基,N−フェニ
ル−N−メチルカルバモイル基,N−フェニル−N−エ
チルカルバモイル基,N−ベンジル−N−メチルカルバ
モイル基,N−ベンジル−N−エチルカルバモイル基等
が挙げられる。
【0018】前記一般式(I)で示される化合物中、R
3で示される置換基を有してもよいアシル基におけるア
シル基は、ホルミル基、あるいはアルキル基,シクロア
ルキル基,(シクロアルキル)アルキル基,アリール基
又はアラルキル基の任意の位置にカルボニル基が置換し
た基を表し、例えば、アセチル基,プロピオニル基,ブ
チリル基,イソブチリル基,n-バレリル基,イソバレリ
ル基,ピバロイル基,n-ヘキサノイル基,n-ヘプタノイ
ル基,n-オクタノイル基,n-ノナノイル基,n-デカノイ
ル基,n-ウンデカノイル基,n-ドデカノイル基,n-トリ
デカノイル基,シクロプロピルカルボニル基,シクロブ
チルカルボニル基,シクロペンチルカルボニル基,シク
ロヘキシルカルボニル基,シクロプロピルアセチル基,
シクロブチルアセチル基,シクロペンチルアセチル基,
シクロへキシルアセチル基,シクロへキシルプロピオニ
ル基,シクロへキシルブチリル基,シクロへキシルペン
タノイル基,シクロへキシルヘキサノイル基,シクロへ
キシルヘプタノイル基,シクロへキシルオクタノイル
基,シクロへキシルノナノイル基,シクロへキシルデカ
ノイル基,シクロへキシルウンデカノイル基,シクロへ
キシルドデカノイル基,シクロへキシルトリデカノイル
基,ベンゾイル基,ナフトイル基,ニコチノイル基,イ
ソニコチノイル基,ピリダゾリルカルボニル基,ピラジ
ニルカルボニル基,フロイル基,ベンゾフラニルカルボ
ニル基,テノイル基,ベンゾ[b]チエニルカルボニル
基,ピロリルカルボニル基,インドリルカルボニル基,
イミダゾリルカルボニル基,ベンゾイミダゾリルカルボ
ニル基,キノリルカルボニル基,イソキノリルカルボニ
ル基,フェニルアセチル基,ナフチルアセチル基,ピリ
ジルアセチル基,フリルアセチル基,チエニルアセチル
基,ピロリルアセチル基,フェニルプロピオニル基,フ
ェニルブチリル基,フェニルペンタノイル基,フェニル
ヘキサノイル基,フェニルヘプタノイル基,フェニルオ
クタノイル基,フェニルノナノイル基,フェニルデカノ
イル基,フェニルウンデカノイル基,フェニルドデカノ
イル基,フェニルトリデカノイル基,2−フェニルプロ
ピオニル基等が挙げられる。
【0019】R4で示される置換基を有してもよい炭素
数1〜6のアルキル基における炭素数1〜6のアルキル
基は、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基
を表し、例えば、メチル基,エチル基,n-プロピル基,
イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,sec-ブチ
ル基,tert-ブチル基,n-ペンチル基,イソペンチル
基,ネオペンチル基,tert-ペンチル基,1−メチルブ
チル基,2−メチルブチル基,1−エチルプロピル基,
n-ヘキシル基等が挙げられる。
【0020】前記一般式(I)で示される化合物中、R
5,R6又はZで示される置換基を有してもよいアルキル
基におけるアルキル基は、炭素数1〜12の直鎖状又は
分枝鎖状のアルキル基を表し、例えば、メチル基,エチ
ル基,n-プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イ
ソブチル基,sec-ブチル基,tert-ブチル基,n-ペンチ
ル基,イソペンチル基,ネオペンチル基,tert-ペンチ
ル基,n-ヘキシル基,n-ヘプチル基,n-オクチル基,n-
ノニル基,n-デシル基,n-ウンデシル基,n-ドデシル基
等が挙げられる。
【0021】前記一般式(I)で示される化合物中、R
5で示される置換基を有してもよいアルコキシアルキル
基におけるアルコキシアルキル基は、炭素数1〜12の
直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基に炭素数1〜12の直
鎖状又は分枝鎖状のアルコキシ基が任意の位置で置換し
た基を表し、例えば、メトキシメチル基,エトキシメチ
ル基,n-プロポキシメチル基,イソプロポキシメチル
基,n-ブトキシメチル基,イソブトキシメチル基,sec-
ブトキシメチル基,tert-ブトキシメチル基,n-ペンチ
ルオキシメチル基,イソペンチルオキシメチル基,ネオ
ペンチルオキシメチル基,tert-ペンチルオキシメチル
基,n-ヘキシルオキシメチル基,n-ヘプチルオキシメチ
ル基,n-オクチルオキシメチル基,n-ノニルオキシメチ
ル基,n-デシルオキシメチル基,n-ウンデシルオキシメ
チル基,n-ドデシルオキシメチル基,メトキシエチル
基,メトキシプロピル基,メトキシブチル基,メトキシ
ペンチル基,メトキシヘキシル基,メトキシヘプチル
基,メトキシオクチル基,メトキシノニル基,メトキシ
デシル基,メトキシウンデシル基,メトキシドデシル
基,エトキシエチル基,n-ヘキシルオキシエチル基,n-
ドデシルオキシエチル基,n-プロポキシプロピル基等が
挙げられる。
【0022】R5で示される置換基を有してもよいアル
キルチオアルキル基におけるアルキルチオアルキル基
は、炭素数1〜12の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基
に炭素数1〜12の直鎖状又は分枝鎖状のアルキルチオ
基が任意の位置で置換した基を表し、例えば、メチルチ
オメチル基,エチルチオメチル基,n-プロピルチオメチ
ル基,イソプロピルチオメチル基,n-ブチルチオメチル
基,イソブチルチオメチル基,sec-ブチルチオメチル
基,tert-ブチルチオメチル基,n-ペンチルチオメチル
基,イソペンチルチオメチル基,ネオペンチルチオメチ
ル基,tert-ペンチルチオメチル基,n-ヘキシルチオメ
チル基,n-ヘプチルチオメチル基,n-オクチルチオメチ
ル基,n-ノニルチオメチル基,n-デシルチオメチル基,
n-ウンデシルチオメチル基,n-ドデシルチオメチル基,
メチルチオエチル基,メチルチオプロピル基,メチルチ
オブチル基,メチルチオペンチル基,メチルチオヘキシ
ル基,メチルチオヘプチル基,メチルチオオクチル基,
メチルチオノニル基,メチルチオデシル基,メチルチオ
ウンデシル基,メチルチオドデシル基等が挙げられる。
【0023】R5で示される置換基を有してもよいアル
キルアミノアルキル基におけるアルキルアミノアルキル
基は、炭素数1〜12の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル
基に、炭素数1〜12の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル
基が1個又は2個置換したアミノ基が任意の位置で置換
した基を表し、例えば、メチルアミノメチル基,エチル
アミノメチル基,n-プロピルアミノメチル基,イソプロ
ピルアミノメチル基,n-ブチルアミノメチル基,イソブ
チルアミノメチル基,sec-ブチルアミノメチル基,tert
-ブチルアミノメチル基,n-ペンチルアミノメチル基,
イソペンチルアミノメチル基,ネオペンチルアミノメチ
ル基,tert-ペンチルアミノメチル基,n-ヘキシルアミ
ノメチル基,n-ヘプチルアミノメチル基,n-オクチルア
ミノメチル基,n-ノニルアミノメチル基,n-デシルアミ
ノメチル基,n-ウンデシルアミノメチル基,n-ドデシル
アミノメチル基,メチルアミノエチル基,メチルアミノ
プロピル基,メチルアミノブチル基,メチルアミノペン
チル基,メチルアミノヘキシル基,メチルアミノヘプチ
ル基,メチルアミノオクチル基,メチルアミノノニル
基,メチルアミノデシル基,メチルアミノウンデシル
基,メチルアミノドデシル基,ジメチルアミノメチル
基,ジメチルアミノエチル基等が挙げられる。
【0024】前記一般式(I)で示される化合物中、R
5又はR6で示される置換基を有してもよいアリール基に
おけるアリール基としては、例えば、フェニル基,ナフ
チル基,ピリジル基,ピリミジル基,ピラジニル基,フ
リル基,ベンゾフラニル基,チエニル基,ベンゾ[b]
チエニル基,ピロリル基,インドリル基,イミダゾリル
基,ベンゾイミダゾリル基,キノリル基,イソキノリル
基等が挙げられる。
【0025】前記一般式(I)で示される化合物におい
て、ある官能基について「置換基を有してもよい」とい
う場合には、これらの基に置換可能な基ならばいかなる
ものでもよく、置換基の個数及び種類は特に限定されな
い。2個以上の置換基が存在する場合には、それらは同
一でも異なっていてもよく、置換位置も特に限定されな
い。置換可能な基としては、例えば、オキソ基,保護基
を有してもよい水酸基,アルコキシ基,置換基を有して
もよいアミノ基,置換基を有してもよいカルバモイル
基,ハロゲン原子,アルキル基,トリフルオロメチル
基,スルファモイル基,アシル基,シクロアルキル基,
シクロアルケニル基,アリール基,アラルキル基,置換
基を有してもよい飽和の複素環基,置換基を有してもよ
いアリールオキシ基,シアノ基,ニトロ基,グアニジノ
基,アミジノ基,カルボキシル基,アルコキシカルボニ
ル基,アリールオキシカルボニル基,アラルキルオキシ
カルボニル基等が挙げられる。
【0026】水酸基の保護基としては、水酸基が反応に
関与すべきでない系において実質的に不活性であって、
且つ特定の脱保護反応の条件下で容易に開裂できるもの
ならばいかなるものでもよく、例えば、アルカノイル
基,トリアルキルシリル基,ベンジル基,ベンジルオキ
シカルボニル基等が挙げられる。水酸基の保護基である
アルカノイル基としては、例えば、ホルミル基,アセチ
ル基,プロピオニル基,ブチリル基,ピバロイル基等
が、水酸基の保護基であるトリアルキルシリル基として
は、例えば、トリメチルシリル基,トリエチルシリル基
等が挙げられる。上記のアルコキシ基は直鎖状又は分枝
鎖状のアルコキシ基を表し、例えば、メトキシ基,エト
キシ基,n-プロポキシ基,イソプロポキシ基,n-ブトキ
シ基,イソブトキシ基,sec-ブトキシ基,tert-ブトキ
シ基,n-ペンチルオキシ基,イソペンチルオキシ基,ネ
オペンチルオキシ基,tert-ペンチルオキシ基,n-ヘキ
シルオキシ基等が挙げられる。置換基を有してもよいア
ミノ基としては、例えば、アミノ基,メチルアミノ基,
エチルアミノ基,n-プロピルアミノ基,イソプロピルア
ミノ基,n-ブチルアミノ基,イソブチルアミノ基,sec-
ブチルアミノ基,tert-ブチルアミノ基,n-ペンチルア
ミノ基,イソペンチルアミノ基,ネオペンチルアミノ
基,tert-ペンチルアミノ基,n-ヘキシルアミノ基,ア
ニリノ基,ベンジルアミノ基,フェネチルアミノ基,フ
ェニルプロピルアミノ基,フェニルヘキシルアミノ基,
ピリジルメチルアミノ基,ジメチルアミノ基,ジエチル
アミノ基,ジベンジルアミノ基,N−エチル−N−メチ
ルアミノ基,N−メチルアニリノ基,N−ベンジル−N
−メチルアミノ基,アセチルアミノ基,プロピオニルア
ミノ基,tert-ブトキシカルボニルアミノ基,ベンジル
オキシカルボニルアミノ基等が挙げられ、置換基を有し
てもよいカルバモイル基としては、例えば、カルバモイ
ル基,N−メチルカルバモイル基,N−エチルカルバモ
イル基,N−n-プロピルカルバモイル基,N−イソプロ
ピルカルバモイル基,N−n-ブチルカルバモイル基,N
−イソブチルカルバモイル基,N−sec-ブチルカルバモ
イル基,N−tert-ブチルカルバモイル基,N−n-ペン
チルカルバモイル基,N−イソペンチルカルバモイル
基,N−ネオペンチルカルバモイル基,N−tert-ペン
チルカルバモイル基,N−n-ヘキシルカルバモイル基,
N−カルボキシメチルカルバモイル基,N−カルバモイ
ルメチルカルバモイル基,N−アミノエチルカルバモイ
ル基,N−ジメチルアミノメチルカルバモイル基,N−
フェニルカルバモイル基,N−ピリジルカルバモイル
基,N−ベンジルカルバモイル基,N−ピリジルメチル
カルバモイル基,N,N−ジメチルカルバモイル基,
N,N−ジエチルカルバモイル基,N,N−ジベンジル
カルバモイル基,N−エチル−N−メチルカルバモイル
基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、例えば、フ
ッ素原子,塩素原子,臭素原子又はヨウ素原子が挙げら
れ、シクロアルケニル基としては、例えば、シクロペン
テニル基,シクロヘキセニル基等が挙げられる。
【0027】上記の置換基を有してもよい飽和の複素環
基としては、例えば、アジリジニル基,アゼチジニル
基,ピロリジニル基,ピペリジニル基,ピペラジニル
基,モルホリニル基,チオモルホリニル基,テトラヒド
ロピラニル基,テトラヒドロチオピラニル基,オキソピ
ロリジニル基,メチルピペラジニル基,ピリジルピペラ
ジニル基等が挙げられる。
【0028】上記の置換基を有してもよいアリールオキ
シ基としては、アリール基の任意の位置に置換基を有し
てもよいアリールオキシ基を表し、例えば、フェノキシ
基,メチルフェノキシ基,ニトロフェノキシ基,クロロ
フェノキシ基,ナフチルオキシ基,ピリジルオキシ基,
ピリミジルオキシ基,ピラジニルオキシ基,フリルオキ
シ基,ベンゾフラニルオキシ基,チエニルオキシ基,ベ
ンゾ[b]チエニルオキシ基,ピロリルオキシ基,イン
ドリルオキシ基,イミダゾリルオキシ基,ベンゾイミダ
ゾリルオキシ基,キノリルオキシ基,イソキノリルオキ
シ基等が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、
例えば、メトキシカルボニル基,エトキシカルボニル
基,n-プロポキシカルボニル基,イソプロポキシカルボ
ニル基,n-ブトキシカルボニル基,イソブトキシカルボ
ニル基,sec-ブトキシカルボニル基,tert-ブトキシカ
ルボニル基,n-ペンチルオキシカルボニル基,イソペン
チルオキシカルボニル基,ネオペンチルオキシカルボニ
ル基,tert-ペンチルオキシカルボニル基,n-ヘキシル
オキシカルボニル基等が挙げられ、アリールオキシカル
ボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基,
ナフチルオキシカルボニル基,ピリジルオキシカルボニ
ル基,ピリミジルオキシカルボニル基,ピラジニルオキ
シカルボニル基,フリルオキシカルボニル基,ベンゾフ
ラニルオキシカルボニル基,チエニルオキシカルボニル
基,ベンゾ[b]チエニルオキシカルボニル基,ピロリ
ルオキシカルボニル基,インドリルオキシカルボニル
基,イミダゾリルオキシカルボニル基,ベンゾイミダゾ
リルオキシカルボニル基,キノリルオキシカルボニル
基,イソキノリルオキシカルボニル基等が挙げられ、ア
ラルキルオキシカルボニル基としては、例えば、ベンジ
ルオキシカルボニル基,ナフチルメチルオキシカルボニ
ル基,ピリジルメチルオキシカルボニル基,ピリミジル
メチルオキシカルボニル基,ピラジニルメチルオキシカ
ルボニル基,フリルメチルオキシカルボニル基,ベンゾ
フラニルメチルオキシカルボニル基,チエニルメチルオ
キシカルボニル基,ベンゾ[b]チエニルメチルオキシ
カルボニル基,ピロリルメチルオキシカルボニル基,イ
ンドリルメチルオキシカルボニル基,イミダゾリルメチ
ルオキシカルボニル基,ベンゾイミダゾリルメチルオキ
シカルボニル基,キノリルメチルオキシカルボニル基,
イソキノリルメチルオキシカルボニル基,フェネチルオ
キシカルボニル基,フェニルヘキシルオキシカルボニル
基等が挙げられる。又、上記の置換可能なアルキル基,
アシル基,シクロアルキル基,アリール基,アラルキル
基としては、例えば、前述に例記したような基が挙げら
れる。
【0029】尚、前記一般式(I)で示される化合物に
おいて、定義された基又は置換基、あるいは定義された
基又は置換基の一部が、「飽和の複素環基」,「不飽和
の炭素環基」又は「不飽和の複素環基」に該当する基又
は置換基である時、この環状の基は、特に置換/結合部
位を指定しない限り、環上の置換/結合可能な元素であ
ればいかなる位置で置換/結合してもよい基を表す。
【0030】本発明の医薬において前記一般式(I)で
示される化合物には不斉炭素が存在するため、光学異性
体,ジアステレオ異性体,幾何異性体などの立体異性体
が存在しうるが、これら異性体及びその混合物並びにそ
れらの塩,水和物又は溶媒和物も本発明の範囲に包含さ
れる。
【0031】本発明の医薬において前記一般式(I)で
示される化合物は、所望により塩、好ましくは生理学的
に許容される塩として用いることも、又、塩を遊離形態
の化合物に変換して用いることもできる。本発明の前記
一般式(I)で示される化合物の生理学的に許容される
塩としては、酸付加塩又はアルカリ付加塩が挙げられ、
酸付加塩としては、例えば、塩酸塩,臭化水素酸塩,硝
酸塩,硫酸塩,ヨウ化水素酸塩,燐酸塩等の鉱酸塩、酢
酸塩,プロピオン酸塩,酪酸塩,イソ酪酸塩,ギ酸塩,
吉草酸塩,イソ吉草酸塩,ピバル酸塩,トリフルオロ酢
酸塩,アクリル酸塩,マレイン酸塩,酒石酸塩,クエン
酸塩,オレイン酸塩,ラウリン酸塩,ステアリン酸塩,
エナント酸塩,カプリル酸塩,カプリン酸塩,パルミチ
ン酸塩,ミリスチン酸塩,ヘプタデカン酸塩,コハク酸
塩,ラクトビオン酸塩,グルタル酸塩,セバシン酸塩,
グルコン酸塩,グリコール酸塩,ソルビン酸塩,安息香
酸塩,メタンスルホン酸塩,エタンスルホン酸塩,2−
ヒドロキシエタンスルホン酸塩,ベンゼンスルホン酸
塩,フタル酸塩,ケイ皮酸塩,p-トルエンスルホン酸
塩,ラウリル硫酸塩,グルセプト酸塩,リンゴ酸塩,マ
ロン酸塩,アスパラギン酸塩,グルタミン酸塩,アジピ
ン酸塩,シュウ酸塩,ニコチン酸塩,ピクリン酸塩,チ
オシアン酸塩,ウンデカン酸塩,マンデル酸塩,フマル
酸塩,10−カンファースルホン酸塩,乳酸塩,5−オ
キソテトラヒドロフラン−2−カルボン酸塩,2−ヒド
ロキシグルタル酸塩等の有機酸塩が、アルカリ付加塩と
しては、例えば、ナトリウム塩,カリウム塩,カルシウ
ム塩,マグネシウム塩,アンモニウム塩等の無機アルカ
リ塩、エタノールアミン塩,N,N−ジアルキルエタノ
ールアミン塩等の有機塩基の塩、及びこれらの光学活性
体の塩が挙げられる。
【0032】本発明の医薬において前記一般式(I)で
示される化合物、並びに生理学的に許容される該化合物
の塩は、製造条件により任意の結晶形,水和物又は溶媒
和物、あるいはそれらの任意の混合物として存在するこ
とができるが、それらも本発明の範囲に包含される。
【0033】本発明の医薬において前記一般式(I)で
示される化合物中、好ましい化合物としては、例えば、
以下に記載する化合物が挙げられる。
【0034】(1) 4”−O−アセチルエリスロマイシン
A 9−[O−(n-ヘキシル)オキシム] (2) 4”−O−アセチルエリスロマイシンA 9−[O
−(n-オクチル)オキシム] (3) 4”−O−アセチルエリスロマイシンA 9−[O
−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム] (4) 4”−O−アセチルエリスロマイシンA 9−[O
−(4−フェニルブチル)オキシム] (5) 4”−O−アセチルエリスロマイシンA 9−[O
−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (6) 4”−O−プロピオニルエリスロマイシンA 9−
[O−(n-オクチル)オキシム] (7) 4”−O−プロピオニルエリスロマイシンA 9−
[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム] (8) 4”−O−プロピオニルエリスロマイシンA 9−
[O−(4−フェニルブチル)オキシム] (9) 4”−O−プロピオニルエリスロマイシンA 9−
[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (10)4”−O−アセチル−6−O−メチルエリスロマイ
シンA 9−[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オ
キシム] (11)4”−O−アセチル−6−O−メチルエリスロマイ
シンA 9−[O−(3−フェノキシプロピル)オキシ
ム] (12)4”−O−アセチル−2’−O−(N−フェニルカ
ルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(n-ヘキ
シル)オキシム] (13)4”−O−アセチル−2’−O−(N−ベンジルカ
ルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(2−メ
トキシエトキシメチル)オキシム] (14)4”−O−アセチル−2’−O−(N−フェニルカ
ルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−フ
ェノキシプロピル)オキシム] (15)4”−O−アセチル−2’−O−(N−ベンジルカ
ルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−フ
ェノキシプロピル)オキシム] (16)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−メト
キシフェニルメチル)カルバモイル]エリスロマイシン
A 9−[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (17)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(3−メト
キシフェニルメチル)カルバモイル]エリスロマイシン
A 9−[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (18)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(4−メト
キシフェニルメチル)カルバモイル]エリスロマイシン
A 9−[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (19)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−フル
オロフェニルメチル)カルバモイル]エリスロマイシン
A 9−[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (20)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−クロ
ロフェニルメチル)カルバモイル]エリスロマイシンA
9−[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム]
【0035】(21)4”−O−アセチル−2’−O−[N
−(2−ブロモフェニルメチル)カルバモイル]エリス
ロマイシンA 9−[O−(3−フェノキシプロピル)
オキシム] (22)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(o-トリル
メチル)カルバモイル]エリスロマイシンA 9−[O
−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (23)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−ニト
ロフェニルメチル)カルバモイル]エリスロマイシンA
9−[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム] (24)4”−O−アセチル−2’−O−(N−エチルカル
バモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−フェ
ノキシプロピル)オキシム] (25)4”−O−アセチル−2’−O−(N−n-プロピル
カルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−
フェノキシプロピル)オキシム] (26)4”−O−アセチル−2’−O−(N−n-ブチルカ
ルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−フ
ェノキシプロピル)オキシム] (27)4”−O−アセチル−2’−O−(N−n-ヘキシル
カルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−
フェノキシプロピル)オキシム] (28)4”−O−アセチル−2’−O−(N−n-オクチル
カルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−
フェノキシプロピル)オキシム] (29)4”−O−アセチル−2’−O−(1−イミダゾリ
ルカルボニル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−
シクロヘキシルプロピル)オキシム] (30)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−フェ
ニルエチル)カルバモイル]エリスロマイシンA 9−
[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム] (31)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−ピリ
ジルメチル)カルバモイル]エリスロマイシンA 9−
[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム] (32)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(3−ピリ
ジルメチル)カルバモイル]エリスロマイシンA 9−
[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム] (33)4”−O−アセチル−2’−O−(N−n-ヘキシル
カルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−
シクロヘキシルプロピル)オキシム] (34)4”−O−アセチル−2’−O−(N−シクロヘキ
シルカルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−
(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム] (35)4”−O−アセチル−2’−O−(1−ピロリジニ
ルカルボニル)エリスロマイシンA 9−[O−(3−
シクロヘキシルプロピル)オキシム] (36)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(4−ピペ
リジニル)カルバモイル]エリスロマイシンA 9−
[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム] (37)4”−O−アセチル−2’−O−(N−ベンジルカ
ルバモイル)エリスロマイシンA 9−[O−(n-オク
チル)オキシム] (38)2’−O−[N−(2−メトキシフェニルメチル)
カルバモイル]−6−O−メチル−4”−O−フェニル
アセチルエリスロマイシンA 9−[O−(フェノキシ
プロピル)オキシム] (39)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−メト
キシフェニルメチル)カルバモイル]−6−O−メチル
エリスロマイシンA 9−[O−(フェノキシプロピ
ル)オキシム] (40)4”−O−アセチル−2’−O−[N−(2−メト
キシフェニルメチル)カルバモイル]−3’−N−デメ
チル−3’−N−エチルエリスロマイシンA 9−[O
−(3−フェノキシプロピル)オキシム]
【0036】(41)4”−O−アセチル−2’−O−[N
−(2−メトキシフェニルメチル)カルバモイル]−
3’−N−デメチル−3’−N−エチルエリスロマイシ
ンA 9−[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキ
シム] (42)4”−O−アセチル−3’−N−デメチル−3’−
N−ヘキシルエリスロマイシンA 9−[O−(3−シ
クロヘキシルプロピル)オキシム] (43)4”−O−アセチル−3’−N−デメチル−3’−
N−プロピルエリスロマイシンA 9−[O−(3−シ
クロヘキシルプロピル)オキシム] (44)4”−O−アセチル−3’−N−デメチル−3’−
N−(2−メチルプロピル)エリスロマイシンA 9−
[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシム]
【0037】前記一般式(I)で示されるエリスロマシ
シン誘導体は、特開2000−351794号公報又は
同2002−173498号公報に記載の方法により製
造することができる。
【0038】本発明の医薬は、前記一般式(I)で示さ
れる化合物、並びに生理学的に許容される該化合物の
塩,水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる1種又
は2種以上の物質を有効成分として含むことを特徴とし
ている。本発明の医薬は、結核菌又は多剤耐性結核菌に
既に感染した患者に対する治療、感染の恐れがある対象
(潜伏期間の恐れのある患者)への予防的措置、あるい
は予後の予防的施薬として、感染期間以前,感染期間,
又は感染期間以後の任意の時又は期間に投与することが
できる。
【0039】本発明の医薬を患者へ投与する場合の投与
量は、患者の年齢,体重,症状や投与経路により適宜選
択可能であるが、例えば、成人に対しては、前記一般式
(I)で示される化合物の用量として、通常、1日あた
り経口投与で10〜2000mg程度、非経口投与で1〜
1000mg程度を1日1回ないし数回に分けて投与する
ことができる。もっとも、その投与量は治療及び/又は
予防の目的,感染の部位,投与方法,患者の年齢や症状
などに応じて、適宜増減することが望ましい。
【0040】更に、本発明の医薬は、結核の治療及び/
又は予防のために利用可能な抗結核剤の1種又は2種以
上とともに、同時に又は別々に患者に投与することがで
きる。あるいは、前記一般式(I)で示される化合物、
並びに生理学的に許容される該化合物の塩,水和物及び
溶媒和物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の物
質と1種又は2種以上の抗結核剤とを含む医薬組成物と
して患者に投与してもよい。
【0041】本発明の医薬と併用可能な抗結核剤として
は、例えば、イソニアジド,イソニアジドメタンスルホ
ン酸ナトリウム,イソニアジドグルクロン酸ナトリウ
ム,イソニアジドピルビン酸カルシウム,リファンピシ
ン,エタンブトール,ピラジナミド,ストレプトマイシ
ン,カプレオマイシン,エチオナミド,プロピオナミ
ド,シクロセリン,カナマイシン,パラアミノ酸サリチ
ル酸カルシウム,アルミノパラアミノサリチル酸カルシ
ウムなどを挙げることはできるが、列挙した化合物のみ
に限定されることはない。
【0042】本発明の医薬を他の抗結核剤とともに患者
へ投与する場合、本発明の医薬の投与量は前記の投与量
の範囲から適宜選択でき、他の抗結核剤の投与量は通常
処方される臨床上の有効量を参考に処方することができ
る。例えば、他の抗結核剤の投与量は経口投与の場合に
は臨床上の使用量の1/5から2倍程度を、非経口投与
の場合には臨床上の使用量の1/5から2倍程度とし、
1日1回ないし数回に分けて投与することができる。も
っとも、他の抗結核剤の投与量は治療及び/又は予防の
目的,感染の部位,投与方法,患者の年齢や症状などに
応じて、適宜増減することが望ましい。
【0043】本発明の医薬は、前記一般式(I)で示さ
れる化合物、並びに生理学的に許容される該化合物の
塩,水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる有効成
分である1種又は2種以上の物質と製剤上許容しうる添
加物の1種又は2種以上とを含む医薬組成物として調製
することもできる。必要に応じて、さらに上記の抗結核
剤の1種又は2種以上を含む医薬品組成物として調製し
てもよい。この医薬組成物は結核の治療及び/又は予防
のための経口又は非経口投与用の医薬組成物として用い
ることができる。
【0044】本発明の医薬組成物は、錠剤,カプセル
剤,散剤,顆粒剤,細粒剤,シロップ剤,ドライシロッ
プ剤,液剤等の経口用の医薬組成物、又は注射剤,点滴
注入剤,吸入剤,坐剤,軟膏剤,クリーム剤,貼布剤等
の非経口用の医薬組成物として調製することができる
が、本発明の医薬組成物の形態はこれらに限定されるこ
とはない。これらの医薬組成物の製造には当業者が利用
可能な任意の製剤上許容しうる添加物を1種又は2種以
上使用することができる。
【0045】本発明の医薬組成物の製造に用いる添加物
としては、製剤上許容できるものであればいかなるもの
でもよい。該医薬組成物は、生理学的,製剤学的に許容
しうる添加物を加え、常法により製造することができ
る。経口用製剤及び坐剤にあっては、賦形剤(乳糖,D
−マンニトール,トウモロコシデンプン,結晶セルロー
ス等),崩壊剤(カルボキシメチルセルロース,カルボ
キシメチルセルロースカルシウム,部分アルファー化デ
ンプン,クロスカルメロースナトリウム,クロスポビド
ン等),結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース,ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース,ポリビニルピロリド
ン等),滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム,タルク,
硬化油,ジメチルポリシロキサン,含水二酸化ケイ素,
軽質無水ケイ酸,カルナウバロウ等),コーティング剤
(ヒドロキシプロピルメチルセルロース,白糖,酸化チ
タン等),可塑剤(ポリエチレングリコール,クエン酸
トリエチル,グリセリン脂肪酸エステル等),基剤(ポ
リエチレングリコール,ハードファット等)等の製剤用
成分が使用される。又、注射剤等にあっては水性もしく
は用時溶解型剤型を構成しうる溶解剤ないしは溶解補助
剤(注射用蒸留水,生理食塩水,プロピレングリコール
等),pH調節剤(無機又は有機の酸又は塩基等),等
張化剤(塩化ナトリウム,ブドウ糖,グリセリン等),
安定化剤(安息香酸,クエン酸,亜硫酸水素ナトリウム
等)等の製剤用成分が、又、軟膏剤,クリーム剤,貼付
剤として適切な製剤用成分(白色ワセリン,マクロゴー
ル,グリセリン,流動パラフィン,高級アルコール,脂
肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル,ポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステル,カルボキシルビニルポリ
マー,アクリル系粘着剤,ゴム系粘着剤,シリコン樹
脂,綿布等)が、吸入剤にあっては噴射剤(二酸化炭
素,プロパン,窒素等),溶解補助剤(エタノール,プ
ロピレングリコール等),界面活性剤(トリオレイン酸
ソルビタン等),賦形剤(乳糖等)が使用される。
【実施例】以下、本発明の医薬の優れた作用について具
体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるも
のではない。
【0046】実施例1 結核菌に対する抗菌活性 1)試験方法:結核菌に対する抗菌活性 結核菌の臨床分離株及び標準株に対する抗菌力(最小発
育阻止濃度)を寒天平板希釈法にて測定した。即ち、1
6CFU/mlに調整した菌液(約5μl)を薬剤含有
7H11寒天培地上にスポットし、37℃、26日間培
養後における菌発育の有無から最小発育阻止濃度を求め
た。結果を表1に示す。尚、表中のM.はMycobacterium
を表す。 被験化合物1:4”−O−アセチルエリスロマイシンA
9−[O−(3−シクロヘキシルプロピル)オキシ
ム](以下、化合物1) 被験化合物2:4”−O−アセチル−2’−O−(N−
n-ヘキシルカルバモイル)エリスロマイシンA 9−
[O−(3−フェノキシプロピル)オキシム](以下、
化合物2) 被験化合物3:4”−O−アセチル−2’−O−[N−
(2−メトキシフェニルメチル)カルバモイル]エリス
ロマイシンA 9−[O−(3−フェノキシプロピル)
オキシム](以下、化合物3) 対照化合物1:クラリスロマイシン 対照化合物2:リファンピシン 対照化合物3:イソニアジド 2)試験結果:本発明の医薬は、リファンピシン及びイ
ソニアジド耐性菌を含む結核菌に対して優れた抗菌活性
を示した。
【0047】
【表1】
【0048】実施例2(錠剤) 常法により、下記の成分を混合し、錠剤を製造した。 得られた錠剤にヒドロキシプロピルメチルセルロース,
クエン酸トリエチル,酸化チタン,カルナウバロウを用
い、フィルムコートを施し、フィルムコート錠とした。
【0049】実施例3(錠剤) 常法により、下記の成分を混合し、錠剤を製造した。 得られた錠剤にヒドロキシプロピルメチルセルロース,
クエン酸トリエチル,酸化チタン,カルナウバロウを用
い、フィルムコートを施し、フィルムコート錠とした。
【0050】実施例4(カプセル剤) 常法により下記の成分を混合し、硬カプセルに充填し
て、カプセル剤を製造した。 化合物1 200 mg 乳 糖 適 量 カルボキシメチルスターチナトリウム 15 mg ポリビニルピロリドン 3 mg ステアリン酸ポリオキシル40 0.2mg ステアリン酸マグネシウム 2 mg 計 300 mg
【0051】実施例5(カプセル剤) 常法により下記の成分を混合し、硬カプセルに充填し
て、カプセル剤を製造した。
【0052】実施例6(注射剤) 常法により下記の成分を混合し、注射剤を製造した。 化合物1 200 mg 塩化ナトリウム 20 mg クエン酸 10 mg 水酸化ナトリウム 適 量 注射用蒸留水 適 量 計 5 ml pH 4.0
【0053】実施例7(粒剤) 常法により下記の成分を混合し、粒剤を製造した。 化合物1 200 mg イソニアジド 50 mg 乳糖 適 量 部分アルファー化デンプン 20 mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10 mg タルク 微 量 計 1000 mg
【0054】実施例8(錠剤) 常法により下記の成分を混合し、錠剤を製造した。 化合物2 200 mg イソニアジド 50 mg 乳糖 適 量 クロスカルメロースナトリウム 12 mg ヒドロキシプロピルセルロース 8 mg ステアリン酸ポリオキシル40 0.3mg ステアリン酸マグネシウム 4 mg 計 400 mg
【0055】実施例9(カプセル剤) 常法により下記の成分を混合し、硬カプセルに充填し
て、カプセル剤を製造した。 化合物3 200 mg イソニアジド 50 mg 乳糖 適 量 カルボキシメチルスターチナトリウム 15 mg ポリビニルピロリドン 3 mg ステアリン酸ポリオキシル40 0.3mg ステアリン酸マグネシウム 3 mg 計 350 mg
【発明の効果】
【0056】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物、あるいは該化合物の塩,水和物又は溶媒和物を含有
する結核の治療及び/又は予防のための医薬は、結核菌
に対して優れた抗菌活性を有し、結核の治療及び/又は
予防剤として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C057 BB02 CC03 DD01 KK13 4C084 AA02 AA03 AA19 BA44 CA59 MA02 MA17 MA35 MA37 MA41 MA52 MA66 NA05 NA14 ZA592 4C086 AA01 AA02 EA13 MA01 MA02 MA04 MA17 MA35 MA37 MA41 MA52 MA66 NA05 NA14 ZA59

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式 【化1】 (式中、Rは水素原子,メチル基又はエチル基を表し、
    1は置換基を有してもよい炭素数5〜12のアルキル
    基,置換基を有してもよいシクロアルキル基,置換基を
    有してもよい(シクロアルキル)アルキル基,置換基を
    有してもよいアラルキル基又は式(CH2n−X−R5
    で示される基を表し、R2は水素原子又は置換基を有し
    てもよいカルバモイル基を表し、R3は置換基を有して
    もよいアシル基又は式C(=O)−Y−R6で示される
    基を表し、R4は水素原子又は置換基を有してもよい炭
    素数1〜6のアルキル基を表し、R5は置換基を有して
    もよいアルキル基,置換基を有してもよいアルコキシア
    ルキル基,置換基を有してもよいアルキルチオアルキル
    基,置換基を有してもよいアルキルアミノアルキル基,
    置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有しても
    よいアラルキル基を表し、R6は置換基を有してもよい
    アルキル基,置換基を有してもよいアリール基又は置換
    基を有してもよいアラルキル基を表し、nは1〜6の整
    数を表し、Xは酸素原子,硫黄原子又はNZで示される
    基を表し、Yは酸素原子又はNHで示される基を表し、
    Zは水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表
    す。)で示されるエリスロマイシン誘導体、並びに生理
    学的に許容される該誘導体の塩,水和物及び溶媒和物か
    らなる群から選ばれる物質を有効成分として含む結核の
    治療及び/又は予防のための医薬。
  2. 【請求項2】Rが水素原子である請求項1に記載の医
    薬。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のエリスロマイシン
    誘導体の1種又は2種以上と、製剤上許容しうる1種又
    は2種以上の添加物とを含む医薬組成物の形態の医薬。
  4. 【請求項4】さらに1種又は2種以上の抗結核剤を含む
    請求項3に記載の医薬。
  5. 【請求項5】抗結核剤が、イソニアジド,イソニアジド
    メタンスルホン酸ナトリウム,イソニアジドグルクロン
    酸ナトリウム,イソニアジドピルビン酸カルシウム,リ
    ファンピシン,エタンブトール,ピラジナミド,ストレ
    プトマイシン,カプレオマイシン,エチオナミド,プロ
    チオナミド,シクロセリン,カナマイシン,パラアミノ
    酸サリチル酸カルシウム,及びアルミノパラアミノ酸サ
    リチル酸カルシウムからなる群から選ばれる請求項4に
    記載の医薬。
  6. 【請求項6】結核の治療及び/又は予防方法であって、
    請求項1又は2に記載のエリスロマシシン誘導体、並び
    に生理学的に許容される該誘導体の塩,水和物及び溶媒
    和物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の物質の
    治療及び/又は予防有効量をヒトを含む哺乳類動物に投
    与する工程を含む方法。
  7. 【請求項7】請求項4又は5に記載の抗結核剤の1種又
    は2種以上を同時に又は別々に投与する工程を含む請求
    項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬
    の製造のための請求項1に記載のエリスロマイシシン誘
    導体、並びに生理学的に許容される該誘導体の塩,水和
    物及び溶媒和物からなる群から選ばれる物質の使用。
JP2002258329A 2001-09-05 2002-09-04 エリスロマイシン誘導体を含有する結核の治療又は予防のための医薬 Pending JP2003155241A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002258329A JP2003155241A (ja) 2001-09-05 2002-09-04 エリスロマイシン誘導体を含有する結核の治療又は予防のための医薬

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-268213 2001-09-05
JP2001268213 2001-09-05
JP2002258329A JP2003155241A (ja) 2001-09-05 2002-09-04 エリスロマイシン誘導体を含有する結核の治療又は予防のための医薬

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003155241A true JP2003155241A (ja) 2003-05-27

Family

ID=26621674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002258329A Pending JP2003155241A (ja) 2001-09-05 2002-09-04 エリスロマイシン誘導体を含有する結核の治療又は予防のための医薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003155241A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Alvarez-Elcoro et al. The macrolides: erythromycin, clarithromycin, and azithromycin
ES2306146T3 (es) Uso de derivados de quinolina sustituidos para el tratamiento de enfermedades micobacterianas resistentes a farmacos.
Brighty et al. The chemistry and biological profile of trovafloxacin.
ES2608285T3 (es) Procedimientos para el tratamiento de paludismo, tuberculosis y enfermedades por MAC
KR20180037228A (ko) 항박테리아 치료제 및 예방제
EP1167375A1 (en) Erythromycin derivatives
TW200800183A (en) Quinoline derivatives as antibacterial agents
JP5339840B2 (ja) 抗xdr−tb薬、抗mdr−tb薬、及び併用抗結核薬
SA05260130B1 (ar) تركيب صيدلي مضاد للميكروبات البكتيرية antimycobacterial متضمن عقار ضد التدرن الرئوي (السل) antituvercular
JP2000351794A (ja) エリスロマイシン誘導体
JP2022531012A (ja) インジゴ及び/又はインジゴ誘導体を含む組成物並びにその使用の方法
JP2003155241A (ja) エリスロマイシン誘導体を含有する結核の治療又は予防のための医薬
Strupczewski et al. To market, to market–1992
JP3023178B2 (ja) 2−アミノチアゾール誘導体およびその塩類からなる抗菌剤または殺菌剤
JP2023012557A (ja) 新規肝性脳症治療剤
JP2020183415A (ja) 発泡剤を含む抗微生物組成物
Asif Antimicrobial and anti-tubercular activity of quinolone analogues
CN110354111A (zh) 一种复方组合物及其药物组合物和应用
JP2002173498A (ja) エリスロマイシン誘導体
US9381201B2 (en) Pharmaceutical composition and kit for treating bacterial infections
Singh et al. SPR-720. DNA gyrase subunit B (GyrB)(bacterial) inhibitor, Treatment of nontuberculous mycobacterial pulmonary diseases
JP2021516230A (ja) 新規の抗マイコバクテリア複素環式アミド
RU2558932C1 (ru) Фармацевтическая композиция моксифлоксацина и способ ее приготовления
JP2000302760A (ja) 2−メルカプトキノリン誘導体
RU2314808C2 (ru) Средство для лечения синдрома раздраженного кишечника с преобладанием диареи