JP2003155240A - 集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物 - Google Patents

集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物

Info

Publication number
JP2003155240A
JP2003155240A JP2001351496A JP2001351496A JP2003155240A JP 2003155240 A JP2003155240 A JP 2003155240A JP 2001351496 A JP2001351496 A JP 2001351496A JP 2001351496 A JP2001351496 A JP 2001351496A JP 2003155240 A JP2003155240 A JP 2003155240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concentration
test
agent
weight
attention
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001351496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003155240A5 (ja
Inventor
Atsushi Kashimura
淳 樫村
Takeo Mizutani
武雄 水谷
Ichiro Watanabe
一郎 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Mitsui Sugar Co Ltd
Original Assignee
Shin Mitsui Sugar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Mitsui Sugar Co Ltd filed Critical Shin Mitsui Sugar Co Ltd
Priority to JP2001351496A priority Critical patent/JP2003155240A/ja
Publication of JP2003155240A publication Critical patent/JP2003155240A/ja
Publication of JP2003155240A5 publication Critical patent/JP2003155240A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】摂取することにより、集中力及び注意力を高め
るとともに、集中力及び注意力をより長時間にわたりか
つより一定に持続させることができる飲食物を提供す
る。 【解決手段】本発明は、トレハルロースを摂取すること
により、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及
び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させ
る剤を提供する。また、本発明は、前記集中力及び注意
力を持続させる剤を含む飲食物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集中力及び注意力
を持続させる剤及び該剤を含む飲食物に関する。より詳
細には、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及
び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させ
る剤、及び該剤を含む飲食物に関する。
【0002】
【従来の技術】集中力及び注意力が高まると、理解力や
発想力が高まることは既に知られていることである。そ
こで、いかにして集中力及び注意力を高めるかについ
て、様々な角度から検討されてきている。
【0003】ここで、「集中」している状態とは、適度
にリラックスしかつ適度に緊張をしている精神状態をい
うとされる。また、集中力には、大きく分けて2つの種
類に分かれ、瞬間の集中力及び持続の集中力があるとさ
れている。瞬間の集中力とは、瞬発的に発揮される力で
自分の能力を最大限に引き出すことで生まれる力をいう
とされ、例えば突然の危険回避能力、発想能力、スポー
ツにおける判断・対処能力が挙げられる。持続の集中力
とは、単調な作業を長時間し続けたり、長い単位での一
つのものごとを根気よく取り組み、最後までやり遂げる
力をいうとされ、例えば単純な計算作業能力、短期記憶
の再生能力、自動車等の運転中の注意力及び受験勉強中
の学習能力の持続が挙げられる。
【0004】集中力を高めるための方法として、これま
でに食品による方法、アロマセラピーやお香などの「に
おい」による方法、心身リフレッシュ集中法、自己コン
トロール法、意欲充実集中法、ストレス解消集中法、一
点注意集中法、環境整備集中法、座禅呼吸法などが知ら
れている。
【0005】食品をとることにより集中力を向上させる
方法として、以下の方法が知られている。
【0006】一つは、精神の緊張を高めるとされるハー
ブ、レモングラスと、苛立ちを抑え精神を安定させかつ
リラックスを生み出すとされるカルシウムとの組み合わ
せにより、集中に不可欠な緊張とリラックスの適度なバ
ランスを生みだすことができ、結果として集中力が増す
とされている。
【0007】また、別の方法として、ショ糖を摂取する
ことにより集中力が改善されることが知られている。そ
のメカニズムは明らかではないが、その一つとして血糖
値の上昇によるものではないかとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現代社会では、老若男
女を問わず、特に受験勉強や仕事の上で、集中力及び注
意力が要求される機会が多くなっている。また、食品を
摂取することにより、集中力及び注意力を高めるととも
に、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一
定に持続することができれば、受験勉強や仕事の上で非
常に有益である。そこで、食品として摂取可能な素材を
使用し、上記問題点を解決することが望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、摂取すること
により、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及
び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させ
る剤を提供することに関する。
【0010】また、本発明は、前記集中力及び注意力を
持続させる剤を含む飲食物を提供することに関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者は、上記の課題を解決す
べく鋭意研究を重ねた結果、トレハルロースを摂取する
ことにより、集中力及び注意力をより長時間にわたりか
つより一定に持続させることが出来ることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0012】トレハルロース(trehalulose、1-O-α-D-
glucopyranosyl-D-fructose)とは、グルコースがフラ
クトースにα−1,1−グルコシル結合することにより
構成された二糖である。トレハルロースは、非結晶性で
あるため、食品素材として純品としては販売されておら
ず、例えば、トレハルロースを糖組成として83〜89
%、パラチノースを8〜13%、及び微量の果糖、ブド
ウ糖、ロイクロースのようなその他の糖を含む液状品と
して販売されている。
【0013】トレハルロースは、天然において蜂蜜中に
見出される。また、ショ糖にプロタミノバクター・ルブ
ラン(Protaminobacter rubrum)、セラチア・プリムチ
カ(Serratia plymuthica)、エルヴィニア・ラポンテ
ィシ(Erwinia rhapontici)等のパラチノース生産酵素
を作用させて得られる反応液中に、パラチノースととも
に生成される。
【0014】工業的には、トレハルロースは、ショ糖に
シュードモナス・メソアシドフィラ(Pseudomonas meso
acidophila)、アグロバクテリウム・ラディオバクター
(Agrobacterium radiobacter)由来のα−グルコシル
トランスフェラーゼを作用させることにより、ショ糖の
大部分がトレハルロースに変換される。
【0015】本発明でいう「集中力及び注意力」とは、
発想、判断、計算、記憶などの思考を必要とする作業を
行う際、それらの作業に関係する思考を主に行い、その
作業効率を上げようとする精神的能力を意味する。この
ような思考を必要とする作業には、例えば単純な計算作
業、短期記憶の再生能力、自動車などの運転中の注意
力、受験勉強中の学習作業、連想ゲーム、クロスワード
パズル又はしりとりなどの言葉遊び、囲碁又は将棋など
の頭を使うゲーム、ボール運び又は時間配分などの作戦
が必要となるスポーツが挙げられる。
【0016】本発明でいう「集中力及び注意力を持続さ
せる剤」(以下、「本発明による剤」という場合があ
る)としては、例えばトレハルロースシロップ、パラチ
ノースシロップのようなシロップがある。トレハルロー
スシロップ(商品名 ミルディア−75又は−85、ブ
リックス 75又は85、新三井製糖株式会社製)は、
全糖分あたりトレハルロースを83〜89%、パラチノ
ースを8〜13%含んでいる。パラチノースシロップ
(商品名 パラチノースシロップ−ISN又は−TN、
ブリックス 75、新三井製糖株式会社製)は、全糖分
あたりトレハルロース53〜59%、パラチノースを1
1〜17%含んでいる。トレハルロースは、好ましくは
本発明による剤中に全糖分あたり5〜100%含み、さ
らに好ましくは、50〜90%含む。
【0017】その他、「集中力及び注意力を持続させる
剤」としては、例えばトレハルロースシロップを含むフ
ォンダン、シロップなどがある。
【0018】本発明の集中力及び注意力を持続させる剤
を含む飲食物(以下、「本発明による剤を含む飲食物」
という場合がある)としては、例えば、清涼飲料水、ニ
アウォーター、スポーツ飲料、ゼリー飲料、コーヒー飲
料などの各種飲料、ソフトゼリー、ハードキャンディー
などの各種食品などがあげられる。また、本発明の集中
力及び注意力を持続させる剤を、コーヒー、紅茶、ココ
アなどに甘味剤として添加し、摂取してもよい。また、
使用される飲食物の対象により異なるが、飲料に摂取す
ることを想定すれば、トレハルロースは、好ましくは本
発明による剤を含む飲食物中に、固形分として1〜30
重量%含み、さらに好ましくは、2〜20重量%含む。
【0019】本発明では、これらの集中力及び注意力を
持続させる剤又は該剤を含む飲食物を摂取することによ
り、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及び注
意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させるこ
とができる。
【0020】クレペリン検査は、元来、一桁の2数の足
し算を30分間行うことにより、被験者の仕事や行動面
での特徴を明らかにする心理検査である。しかし、近年
クレペリン検査が、集中力及び注意力をはかる方法とし
て利用されることが増えている。クレペリン検査の詳細
な方法は、左端から順番に並んでいる数字の足し算を繰
り返し(1回目)、1分間経ったところで次の行に移
り、2行目の左端から同じように足し算を繰り返す(2
回目)。以下同様にして、号令に合わせて1分間ごとに
行を変え、各行の左端から計算をしていく。通常、クレ
ペリン検査は、この作業を前半15分間(15行、15
回目)繰り返し、休憩を5分はさみ、そして後半15分
間(15行)繰り返す。
【0021】クレペリン検査による集中力及び注意力の
持続性は、以下のようにして観察することができる。ま
ず、試験サンプルを飲む直前にクレペリン検査を行い、
試験直前の作業到達量のポイント(15行の平均値)を
初期値とする。引き続き、試験サンプルを摂取し、一定
時間経過後に再びクレペリン検査を行う。一定時間経過
後における作業到達量のポイント(15行の平均値)
が、初期値に比べて増加したポイント数を計算し、この
増加したポイント数により、集中力及び注意力の持続性
を観察することができる。より信頼性の高い値を観察す
る場合、被験者の数を複数とし、複数の被験者による増
加したポイント数の平均値を求める。
【0022】増加したポイント数は、以下の式1により
求められる。複数の被験者を用いた場合、複数の被験者
による増加したポイント数の平均値が増加したポイント
数となる。
【0023】
【式1】式1; 増加したポイント数=(一定時間経過後における作業到
達量のポイント)−(試験直前の作業到達量のポイン
ト)
【0024】また、クレペリン検査開始後、より長い時
間が経過した後の作業到達量のポイントが試験直前の作
業到達量のポイントより高くかつ試験直前の作業到達量
のポイントと統計的に有意差が認められる場合、被験物
質は集中力及び注意力を持続させることができることが
さらに明らかとなる。そこで、対応のある2群の平均値
の差のt検定を行うことにより、増加したポイント数が
統計的に有意であるかどうかを確認することができる。
【0025】トレハルロースシロップ(商品名 ミルデ
ィア−75又は85、新三井製糖株式会社製)は、パラ
チノースとほぼ同等の甘味度であり、固形分としての甘
味度はショ糖8%溶液で比較した場合、約50である。
【0026】しかし、甘味を有する素材についてクレペ
リン検査を実施する場合、甘味度が等しいことが望まし
い。甘味度が等しくない場合、甘味度の高い群の作業到
達量が甘味度の低い群の作業到達量より精神的な理由で
向上することが考えられるからである。
【0027】そこで、トレハルロースシロップとショ糖
の摂取重量は等しく設定し、トレハルロースには高甘味
度甘味料であるアスパルテーム及びアセスルファムカリ
ウムを添加して、ショ糖と等甘味度に調整する。下記の
予備試験及び図2に示すように、アスパルテーム及びア
セスルファムカリウム混合物は、クレペリン検査による
作業到達量をほとんど増加させない。
【0028】対応のある2群の平均値の差のt検定を行
う場合、試験直前の作業到達量のポイント(被験者数と
同じだけ得られる)と一定時間経過後における作業到達
量のポイント(被験者数と同じだけ得られる)を用い
る。前記t検定による判定では通常、5%以下の危険率
(p<0.05)又は1%以下の危険率(p<0.0
1)により有意差の有無が判定される。
【0029】下記の実施例1及び図1に示すように、ト
レハルロースシロップ(試験群)は、クレペリン検査に
おいて、集中力及び注意力を持続させる効果を有するこ
とがわかった。トレハルロースシロップを摂取後の90
分、150分において、作業到達量の増加はそれぞれ約
6.6ポイント、約6.8ポイントである。このこと
は、トレハルロースシロップの摂取により、集中力及び
注意力の上昇をより一定に持続させることができること
を示している。
【0030】一方、ショ糖(比較群)は、摂取後の90
分、150分において、作業到達量の増加はそれぞれ約
6.1ポイント、約3.4ポイントである。トレハルロ
ースシロップ(試験群)の値と比較すると、150分に
おいて約5割である。
【0031】また、果糖(比較群)は、摂取後の90
分、150分において、作業到達量の増加はそれぞれ約
4.0ポイント、約4.4ポイントである。トレハルロ
ースシロップ(試験群)の値と比較すると、約6割であ
る。
【0032】また、t検定による2群の平均値の差の判
定では、トレハルロースシロップ(試験群)は、初期値
と比較して、90分後及び150分後のいずれも1%以
下の危険率で有意差ありと認められる。一方、果糖(比
較群)は、初期値と比較して、90分後及び150分後
のいずれも5%以下の危険率で有意差有りと認められ
る。また、ショ糖(比較群)は、初期値と比較して、9
0分後に1%以下の危険率で有意差有りと認められる
が、150分後では有意差が認められなかった。
【0033】以上のことから、トレハルロースシロップ
は、ショ糖及び果糖と比較してポイント数を有意に増加
させ、かつその時間が長いことが明らかである。
【0034】以上に示したクレペリン検査の結果から総
合的に判断すると、ショ糖の摂取は集中力及び注意力を
短期的に有意に上昇させることができるが、集中力及び
注意力を長時間にわたりかつより一定に持続させること
ができないことを示している。また、果糖の摂取は、9
0分後、150分後のいずれにおいてもパラチノース、
トレハルロース及びショ糖ほど、ポイント数を増加させ
ない。
【0035】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
【0036】
【実施例】予備試験 1)試験手順 24歳〜59歳の健康な男女7人(男性6人、女性1
人)を被験者として選び、被験者は、試験当日朝食をと
らずに試験開始前12時間以上、絶食状態になるように
した。
【0037】まず、何も摂取せずに15分間のクレペリ
ン検査(15回分)を行い、初期値とした。その後、2
00mLの蒸留水にアスパルテーム0.12g及びアセ
スルファムカリウム0.12gを溶解した飲料200m
Lを5分間以内に摂取させた。
【0038】飲料を摂取後の90分及び150分に、1
5分間のクレペリン検査(15回分)をおこない、被験
者の増加したポイント数の平均値を求めた。その結果
を、図2に示す。
【0039】2)試験結果 図2に示すように、アスパルテーム及びアセスルファム
カリウム混合物は、クレペリン検査による作業到達量を
ほとんど増加させない。なお、150分後の検査では、
作業到達量の増加がわずかに認められるが、被験者がク
レペリン検査に慣れてきたことによるものと思われる。
【0040】実施例1 本発明の剤であるトレハルロースシロップ(商品名 ミ
ルディア−75、トレハルロース83〜89%、新三井
製糖株式会社製)を固形分として40g及びアスパルテ
ーム0.06g、アセスルファムカリウム0.06g
を、200mLになるように蒸留水に溶解し、本発明の
剤を含む飲料を製造した(一人分)(実施例1の飲料と
する)。
【0041】アスパルテーム及びアセスルファムカリウ
ムの添加量は、トレハルロースシロップを固形分として
40gを200mLになるように蒸留水に溶解した飲料
の甘味度が、ショ糖40gを200mLになるように蒸
留水に溶解した場合の飲料と等甘味度になる量である。
【0042】1)試験手順 予備試験とは別の25歳〜59歳の健康な男女21人
(男性18人、女性3人)を被験者として選び、被験者
の年齢が偏らないように7人ずつ3グループ(試験群、
比較群(果糖)、比較群(ショ糖))に分けた。
【0043】被験者は、試験当日朝食をとらずに試験開
始前12時間以上、絶食状態になるようにした。
【0044】まず、何も摂取せずに15分間のクレペリ
ン検査(15回分)を行い、初期値とした。その後、試
験群には、実施例1の飲料200mLを、また比較群
(ショ糖)にはショ糖40gを200mLになるように
蒸留水に溶解した飲料200mLを、比較群(果糖)に
は果糖40gを200mLになるように蒸留水に溶解し
た飲料200mLをそれぞれ5分間以内に摂取させた。
【0045】各飲料を摂取後の90分及び150分にお
いて、各々15分間のクレペリン検査を行い、各群にお
いて被験者の増加したポイント数の平均値を求めた。ま
た、対応のある2群間のt検定による有意差検定を行っ
た。その結果を、図1に示す。
【0046】2)試験結果 図1に示すように飲料を摂取後の90分において、試験
群の場合、約6.6ポイントの作業到達量の増加が認め
られ、一方比較群(ショ糖)の場合、約6.1ポイント
の作業到達量の増加、比較群(果糖)の場合、約4.0
ポイントの作業到達量の増加が認められた。
【0047】飲料を摂取後の150分において、試験群
の場合、約6.8ポイントの作業到達量の増加が認めら
れ、一方比較群(ショ糖)の場合、約3.4ポイントの
作業到達量の増加、比較群(果糖)の場合、約4.4ポ
イントの作業到達量の増加が認められた。
【0048】このことにより、飲料を摂取後の90分に
おいて、試験群は比較群(果糖)と比較して明らかに作
業到達量の増加が良い結果を示すことが判る。また、1
50分後において、試験群は比較群(ショ糖)及び比較
群(果糖)と比較して明らかに作業到達量の増加がよい
結果を示すことが判る。さらに、試験群は90分後と1
50分後の作業到達量の増加はほぼ同じであるのに対
し、比較群(ショ糖)は、明らかに経時的に作業到達量
の増加が低下していることが判る。また、比較群(果
糖)は、90分後と150分後の作業到達量の増加は試
験群の値と比較すると、約6割である。
【0049】次に、対応のある2群のt検定により、初
期値と90分及び初期値と150分の値について有意差
検定を行った。その結果、試験群の場合、90分後及び
150分後の作業到達量はどちらも1%以下の危険率で
有意差有りと判定された。一方、比較群(ショ糖)の場
合、90分後の作業到達量は1%以下の危険率で有意差
有りと判定されたが、150分後の作業到達量は危険率
が17%になったため、有意差無しと判定された。ま
た、比較群(果糖)の場合、90分後及び150分後の
作業到達量はどちらも5%以下の危険率で有意差有りと
判定された。
【0050】このように、t検定の結果及び増加したポ
イント数の両方から、トレハルロースシロップを摂取し
た場合、ショ糖又は果糖を摂取した場合よりも、長時間
にわたりかつより一定に有意な作業到達量の増加を維持
することが判った。
【0051】以上のことから、トレハルロースは、有意
に作業到達量を増加させるとともに、長時間にわたりか
つより一定に有意な作業到達量の増加を維持することが
わかった。
【0052】実施例2 以下の配合で、本発明の剤(フォンダン)を製造した。
結晶パラチノースを230kg/時間の速度で二軸エク
ストルーダーの原料投入口から投入し、バレル温度16
0〜200℃で溶融させた。引き続き、水を21.0k
g/時間で注入して冷却し、微結晶化させた。最後に本
願発明の剤を含むトレハルロースシロップを100kg
/時間で注入し、冷却しながら混合した。
【0053】 トレハルロースシロップ 100 重量部 (商品名 ミルディア−75、トレハルロース83〜89%、新三井製糖株式会 社製) 結晶パラチノース 230 重量部 (商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製)
【0054】実施例3 以下の配合で、本発明の剤を含むハードキャンディーを
製造した。まず結晶パラチノース、トレハルロースシロ
ップ及び水を溶解槽に添加し加熱攪拌して溶解した。次
に、86.7KPa Gauge(真空度650mmH
g)の圧力下、120℃の温度まで減圧加熱し、クエン
酸、アスパルテーム、酒石酸、レッドカラー、ブルーカ
ラー及びグレープフレーバーを混合した。約70〜80
℃まで冷却後、1粒が4gになるように成型し、個包装
した。
【0055】 トレハルロースシロップ 50 重量部 (商品名 ミルディア−75、トレハルロース83〜89%、新三井製糖株式 会社製) 結晶パラチノース 50 重量部 (商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製) グレープフレーバー 0.25 重量部 (商品名 No.6−6240、長谷川香料株式会社製) レッドカラー 0.10 重量部 (商品名 TH−L、長谷川香料株式会社製) ブルーカラー 0.05 重量部 (商品名 TH−3L、長谷川香料株式会社製) クエン酸 1.00 重量部 酒石酸 0.30 重量部 アスパルテーム 0.12 重量部 水 10 重量部
【0056】実施例4 以下の配合で、本発明の剤を含むハードキャンディーを
製造した。トレハルロースシロップを溶解槽に添加し加
熱攪拌した。次に、86.7KPa Gauge(真空
度650mmHg)の圧力下、120℃の温度まで減圧
加熱し、クエン酸、アスパルテーム、酒石酸、レッドカ
ラー、ブルーカラー及びグレープフレーバーを混合し
た。約70〜80℃まで冷却後、1粒が4gになるよう
に成型し、個包装した。
【0057】 トレハルロースシロップ 100 重量部 (商品名 ミルディア−75、トレハルロース83〜89%、新三井製糖株式 会社製) グレープフレーバー 0.25 重量部 (No.6−6240、長谷川香料株式会社製) レッドカラー 0.10 重量部 (TH−L、長谷川香料株式会社製) ブルーカラー 0.05 重量部 (TH−3L、長谷川香料株式会社製) クエン酸 1.00 重量部 酒石酸 0.30 重量部 アスパルテーム 0.12 重量部
【0058】実施例5 以下の配合で、本発明の持続させる剤を含むゼリー飲料
(オレンジ味)を製造した。まずパラチノースシロップ
と水を混合した後、次に90℃まで加熱しながら少しず
つゲル化剤を加えて溶かした。次に70℃まで冷却後、
残りの原料を添加してかく拌、溶解した。この溶解物を
チアーパックに充填し、シール後、90℃、20分間で
殺菌をおこない、冷却をした。
【0059】 パラチノースシロップ(Bx.75) 15 重量部 (商品名 パラチノースシロップ−TN、トレハルロース69〜75%、新三 井製糖株式会社製) ゲル化剤 1 重量部 1/5濃縮オレンジ果汁 4 重量部 水 80 重量部 クエン酸 0.35 重量部 クエン酸ナトリウム 0.2 重量部 ビタミンC 0.6 重量部 βーカロチン 0.01 重量部 ステビア 0.01 重量部 ビタミンP 0.0004 重量部 オレンジ香料 適量
【0060】実施例6 以下の配合で、本発明の剤を含むニアウォーターを製造
した。製造は以下の原料を熱湯250mLに溶解した
後、飲料缶(250mL用)に充填することによりおこ
なった。
【0061】 パラチノースシロップ(TN) 10.1 重量部 (商品名 パラチノースシロップ−TN、トレハルロース69〜75%、新三 井製糖株式会社製) クエン酸 0.15 重量部 ビタミンC 0.03 重量部 塩化ナトリウム 0.05 重量部 塩化カリウム 0.04 重量部 塩化カルシウム 0.012 重量部 炭酸マグネシウム 0.002 重量部 グルタミン酸ナトリウム 0.006 重量部 ステビア 0.01 重量部 ビタミンP 0.0004 重量部 香料 適量
【0062】実施例7 以下の割合で、本発明の剤を含む清涼飲料を製造した。
製造は以下の原料を熱湯250mLに溶解した後、飲料
缶(250mL用)に充填することによりおこなった。
【0063】 トレハルロースシロップ 70.0 重量部 (商品名 ミルディア−75、トレハルロース83〜89%、新三井製糖株式 会社製) クエン酸 0.67 重量部 クエン酸ソーダ 0.34 重量部 ハネーフレーバー 0.25 重量部 レモンフレーバー 0.014 重量部
【0064】実施例8 以下の割合で、本発明の剤を含むスポーツ飲料を製造し
た。製造は以下の原料を熱湯215mLに溶解した後、
飲料缶(250mL用)に充填することによりおこなっ
た。
【0065】 トレハルロースシロップ 50.0 重量部 (商品名 ミルディア−75、トレハルロース83〜89%、新三井製糖株式 会社製) ビタミンC 0.075 重量部 ビタミンB1塩酸塩 0.005 重量部 クエン酸ソーダ 0.255 重量部 塩化マグネシウム 0.03 重量部 乳酸カルシウム 0.03 重量部 無水クエン酸 0.36 重量部 香料 0.03 重量部
【0066】
【発明の効果】本発明の集中力及び注意力を持続させる
剤を摂取することにより集中力を高めることができると
ともに、集中力がより長時間にわたりかつより一定に持
続させることが可能となる。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1(試験群、比較群(果糖)、比較群
(ショ糖))におけるクレペリン検査の結果である。
【図2】予備試験(アスパルテーム及びアセスルファム
カリウム混合物)におけるクレペリン検査の結果であ
る。
【0068】
【符号の説明】
図1 ** ;p<0.01で有意差あり * ;p<0.05で有意差あり
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07H 3/04 A23L 2/00 F Fターム(参考) 4B017 LC03 LK12 4B018 LB01 LB08 MD29 ME14 4B041 LC10 LD08 LK11 4C057 BB03 CC01 4C086 AA01 AA02 EA01 MA01 MA04 MA52 NA14 ZA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレハルロースを含んでなる集中力及び注
    意力を持続させる剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の剤を含む飲食物。
JP2001351496A 2001-11-16 2001-11-16 集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物 Pending JP2003155240A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001351496A JP2003155240A (ja) 2001-11-16 2001-11-16 集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001351496A JP2003155240A (ja) 2001-11-16 2001-11-16 集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003155240A true JP2003155240A (ja) 2003-05-27
JP2003155240A5 JP2003155240A5 (ja) 2005-07-07

Family

ID=19163805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001351496A Pending JP2003155240A (ja) 2001-11-16 2001-11-16 集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003155240A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006306831A (ja) * 2005-03-29 2006-11-09 Mitsui Sugar Co Ltd スクラーゼ活性阻害剤、グルコアミラーゼ活性阻害剤並びにそれらを含む食品及び飼料
JP2015165808A (ja) * 2010-07-14 2015-09-24 ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト 精神能力を向上させるためのイソマルツロースの使用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006306831A (ja) * 2005-03-29 2006-11-09 Mitsui Sugar Co Ltd スクラーゼ活性阻害剤、グルコアミラーゼ活性阻害剤並びにそれらを含む食品及び飼料
JP2015165808A (ja) * 2010-07-14 2015-09-24 ズートツッカー アクチェンゲゼルシャフト マンハイム/オクセンフルト 精神能力を向上させるためのイソマルツロースの使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2429943T3 (es) Productos de confitería y bebidas refrescantes
Boesten et al. Health effects of erythritol
JP2010535022A (ja) 甘味料組成物
JP4860840B2 (ja) 集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物
JP2017038615A (ja) トレハルロース含有組成物、その調製及びその使用
JPWO2003007734A1 (ja) 呈味改良組成物及びその応用
CA2301136C (en) Solid composition having reduced tooth erosion potential
US20040091517A1 (en) Use of polyphospate as a tooth erosion inhibitors in acidic compositions
JP2004073197A (ja) 甘味組成物およびそれを含有する食品
JP2637214B2 (ja) シユクラロース組成物
JPH03500128A (ja) 脱水した果汁および食用可塑剤
KR20050107774A (ko) 식품에서의 폴리덱스트로스의 신규한 용도,폴리덱스트로스를 함유하는 식품 및 폴리덱스트로스를식품에 포함시키는 방법
JP2006527988A (ja) 持続的な炭水化物エネルギーの放出及び高められた脂肪酸化のためのイソマルツロースもしくはトレハロース含有飲食品
JP2003155240A (ja) 集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物
JP2000300212A (ja) 運動に伴って起こる酸化的代謝を持続させる方法およびスポ−ツ用飲食物
JP4462838B2 (ja) α波放出増強剤、リラックス状態に導くことのできる剤、及び前記剤を含む飲食物
JP2005510210A (ja) 貯蔵安定な食物繊維添加剤を含有する飲料
JP2005510210A6 (ja) 貯蔵安定な食物繊維添加剤を含有する飲料
CN113040309A (zh) 一种瓶装营养苏打固体饮料及其加工工艺
JPH0284142A (ja) ラクチトール含有ジャム類
JPH1189524A (ja) グミゼリー菓子
JPS609466A (ja) オリゴ糖を主成分とする糖蜜の利用法
ES2687028T3 (es) Composición que comprende glicósido de esteviol y maltosa
CN114668092B (zh) 一种鱼胶原蛋白双肽果味饮及其制备方法
Timmermans Lactose: its manufacture and physico‐chemical properties

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080716

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090413

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090810