JP2003155237A - 免疫調節剤、細胞接着阻害剤および自己免疫疾患の治療・予防剤 - Google Patents

免疫調節剤、細胞接着阻害剤および自己免疫疾患の治療・予防剤

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JP2003155237A
JP2003155237A JP2002274477A JP2002274477A JP2003155237A JP 2003155237 A JP2003155237 A JP 2003155237A JP 2002274477 A JP2002274477 A JP 2002274477A JP 2002274477 A JP2002274477 A JP 2002274477A JP 2003155237 A JP2003155237 A JP 2003155237A
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Keiichi Tanaka
啓一 田中
Shinji Makino
伸治 牧野
Ichiro Oshio
一郎 大塩
Tomoya Shimotori
智也 霜鳥
Yukihiko Aikawa
幸彦 相川
Takihiro Inaba
太喜広 稲場
Chosaku Yoshida
長作 吉田
Shuntaro Takano
俊太郎 高野
Yoichi Taniguchi
洋一 谷口
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Toyama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyama Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】免疫調節剤、細胞接着阻害剤および慢性関節リ
ウマチを除く自己免疫疾患の予防・治療剤を提供する。 【解決手段】一般式 の4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその
塩などは、優れた免疫調節作用および細胞接着阻害作用
を発揮し、さらに、慢性関節リウマチを除く自己免疫疾
患に対して、ステロイド剤に匹敵する改善効果が期待で
きる。したがって、4H−1−ベンゾピラン−4−オン
誘導体またはその塩などは、慢性関節リウマチを除く自
己免疫疾患(たとえば、全身性エリテマトーデス、強皮
症、混合性結合組織病、結節性多発動脈炎、多発性筋炎
/皮膚筋炎、シューグレン症候群、ベーチェット病、多
発性硬化症、自己免疫性糖尿病、橋本病、乾癬、原発性
粘液水腫、悪性貧血、重症筋無力症、潰瘍性大腸炎、慢
性活動性肝炎、自己免疫性溶血性貧血および特発性血小
板減少性紫斑病など)の治療および予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般式[1]
【化12】 「式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよい
アルキル、アルケニルまたはアリール基を;R2は、水
素原子、アルキル基またはアシル基を;R3は、水素原
子、ハロゲン原子、シアノ基、アジド基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、ホルミル基もしくはアルコキシカ
ルボニル基または置換されていてもよいアルキル、アル
コキシ、フェノキシ、シクロアルキル、カルバモイル、
アミノもしくはフェニル基を;R4は、水素原子、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシ
ル基、ヒドロキシル基もしくはアルコキシカルボニル基
または置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、ア
ルキルチオ、フェニルチオ、アルキニル、アルケニル、
スルファモイル、アルカンスルフィニル、アルカンスル
ホニル、アミジノ、フェニルもしくは複素環式基、また
は式
【化13】 もしくは式
【化14】 (式中、R6は、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基
もしくはアルコキシカルボニル基または置換されていて
もよいアルキル、シクロアルキル、フェニル、アミノ、
アシル、カルバモイル、アルカンスルホニル、イミノメ
チルもしくはアミジノ基を;R7は、水素原子、置換さ
れていてもよいアルキル、アルコキシ、フェニル、シク
ロアルキルもしくは複素環式基を示すかまたはR6とR7
が隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の置換さ
れていてもよい複素環式基を示す。)で表わされる基
を;R5は、置換されていてもよいフェニル、チエニ
ル、フリルまたはピリジル基を;Zは、酸素原子、硫黄
原子またはイミノ基を;および破線は、単結合または二
重結合を示す。」で表わされる4H−1−ベンゾピラン
−4−オン誘導体またはその塩を有効成分とする細胞接
着阻害剤、慢性関節リウマチを除く自己免疫疾患を予防
・治療剤および一般式[1a]
【化15】 「式中、R1aは、ハロゲン原子で置換されていてもよい
低級アルキル基を;R3aは、水素原子または置換されて
いてもよいアルキル基を;R4aは、水素原子、カルボキ
シル基、置換されていてもよいアルキルチオ、置換され
ていてもよいアシルアミノまたはカルバモイル基を;R
5aは、置換されていてもよいフェニル基を;Zaは、酸
素原子またはイミノ基を示す。」で表わされる4H−1
−ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩を有効成
分とする免疫調節剤に関する。
【0002】
【従来の技術】自己免疫疾患は、自己抗原に対する自己
抗体や細胞性免疫などの免疫応答が原因となって起こる
疾患の総称であり、たとえば、慢性関節リウマチ、全身
性エリテマートデス、強皮症、混合性結合組織症、結節
性多発動脈炎、多発性筋炎/皮膚筋炎、シューグレン症
候群、ベーチェット症、多発性硬化症、自己免疫性糖尿
病、橋本病、乾癬、原発性粘液水腫、悪性貧血、重症筋
無力症、潰瘍性大腸炎、慢性活動性胆炎、自己免疫性溶
血性貧血および特発性血小板減少性紫斑病などが挙げら
れる。自己免疫疾患の発症機序については、遺伝的要因
や環境因子がその根底にあり、ウイルス感染などが引き
金となり、免疫異常を通して発症するものと考えられて
いる。従来、このような疾患の治療には非ステロイド性
抗炎症剤などによる炎症症状の抑制といった対症療法が
主として行われてきたが、その有効性については限界が
あり、本質的な治療には至っていないのが現状である。
一方、ステロイド性抗炎症剤は比較的有効な薬剤とされ
ているが、副作用の点で使用が制限されている。このよ
うな状況下で、最近は免疫調節作用および/または細胞
接着阻害作用に基づいて免疫異常および細胞接着の異常
亢進を改善するという原因療法により近づいた療法が注
目されるようになってきており、免疫調節作用を有する
薬剤として、たとえば、アニュアル・レポーツ・イン・
メディシーナル・ケミストリー(Annu.Rep.Med. Che
m.)、第21巻、第201 -210頁(1986年)には、D-ペニシ
ラミンやスルファサラジンなどが挙げられている。ま
た、細胞接着分子の細胞表面への発現を抑制する薬物
は、自己免疫疾患の治療に有用であると期待されている
[アルスリティス・アンド・リウマチズム(Arthritis
and Rheumatism)、第36巻、第2号、第147-157頁(1993
年);臨床免疫、第26巻、第2号、第190ー197頁(1994
年)]。
【0003】一般式[1]および[1a]の4H−1−
ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩は、既知化
合物であり、抗炎症作用、解熱鎮痛作用、抗関節炎作用
および抗アレルギー作用を有すること(特開平2−4977
8号)およびインターロイキン1および6の産生抑制作
用を発揮し、インターロイキン1および6の産生異常が
原因となる症状の予防および治療に有用であること[ジ
ャーナル・オブ・ファルマコビオ・ダイナミックス(J.
Pharmacobio-Dyn.)、第15巻、第649-655頁(1992
年)]が知られている。しかし、免疫調節作用および/
または細胞接着阻害作用に基づいて免疫異常または細胞
接着の異常亢進を改善する作用を有することは知られて
いない。
【0004】従来、免疫調節剤または自己免疫疾患の治
療薬として、D−ペニシラミンおよびロベンザリットな
どが用いられている。しかし、これらの薬物の種類は限
られており、また、免疫異常の改善効果が十分でなく、
長期間投与の場合、効果が逓減し、免疫調節剤としては
決して満足できるものではない。また、細胞接着阻害剤
は実用化に向けて研究中である[ドラッグ・ニュース・
アンド・パースペクティブス(Drug News & Perspectiv
es)第5巻、第6号、第331-337頁(1992年)]。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それ故、優れた免疫異
常の改善および細胞接着の異常亢進の軽減作用を有す
る、免疫調節剤、細胞接着阻害剤および自己免疫疾患を
予防・治療剤の開発が望まれていた。本発明の目的は、
免疫調節剤、細胞接着阻害剤および慢性関節リウマチを
除く自己免疫疾患を予防・治療剤を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況下におい
て、本発明者らは鋭意研究を行った結果、一般式[1]
および[1a]の4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘
導体またはその塩が、上記目的を達成することを見出
し、本発明を完成するに至った。以下、本発明の医薬に
関する化合物について詳述する。
【0007】本明細書において各用語は、特にことわら
ない限り、以下の意味を有する。アルキル基とは、好ま
しくは、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、
n-ブチル、iso-ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキ
シル、ヘプチルおよびオクチルなどのようなC1-8アル
キル基を;シクロアルキル基とは、好ましくは、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シルおよびシクロヘプチルなどのような C3-8シクロ
アルキル基を;アルケニル基とは、好ましくは、ビニ
ル、アリル、1−プロペニルおよび1-ブテニルなどの
ようなC2-8アルケニル基を;アルコキシ基とは、-O-
アルキル基(アルキル基は、上記したアルキル基を示
す。)を;アシル基とは、好ましくは、ホルミル基また
はアセチル、プロピオニルおよびブチリル基などのよう
なC2-8アルカノイル基またはメトキサリルおよびエト
キサリルなどのアルコキシオキサリル基、シクロヘキサ
ンカルボニルのようなC3-8シクロアルカンカルボニル
基またはベンゾイル基のようなアロイル基などを;アル
コキシカルボニル基とは、−COO−アルキル基(アル
キル基は、上記したアルキル基を示す。)を;アルコキ
シカルボニルアミノ基とは、−NHCOO−アルキル基
(アルキル基は、上記したアルキル基を示す。)を;ハ
ロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およ
びヨウ素原子などを;アルキルチオ基とは、-S-アルキ
ル基(アルキル基は、上記したアルキル基を示す。)
を;アルカンスルフィニル基とは、好ましくは、メタン
スルフィニルおよびエタンスルフィニルなどのC1-8
ルカンスルフィニル基を;アルカンスルホニル基とは、
好ましくは、メタンスルホニルおよびエタンスルホニル
などのC1-8アルカンスルホニル基を;アリール基と
は、好ましくは、フェニルおよびナフチルなどの基を;
アシルアミノ基とは、−NH−アシル基(アシル基は、
上記したと同様の意味を有する。)を;アルキルアミノ
基とは、-NH-アルキル基(アルキル基は、上記したア
ルキル基を示す。)を;ジアルキルアミノ基とは、−N
(アルキル)2基(アルキル基は、上記したアルキル基を
示す。)を;ハロアルキル基とは、好ましくは、クロロ
メチル、フルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオ
ロメチル、ジクロロエチルおよびトリクロロエチルなど
のようなハロ−C1-8アルキル基を;アルキニル基と
は、好ましくは、エチニルおよび2−プロピニルなどの
ようなC2-8アルキニル基を;複素環式基とは、好まし
くは、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、イ
ソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダ
ゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、1,
2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、
1,3,4−チアジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリ
ル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリ
ル、テトラゾリル、ピリジル、キノリル、イソキノリ
ル、ピリミジニル、ピペラジニル、ピラジニル、ピリダ
ジニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、1,2,
4−トリアジニル、イミダゾ[1,2−b][1,2,
4]トリアジニル、ピロリジニル、モルホリニルおよび
キヌクリジニルなどのような酸素原子、窒素原子および
硫黄原子から選ばれる少なくとも1つの異項原子を含有
する4〜6員または縮合複素環式基を示す。また、本明
細書において”低級”とは、炭素数5以下の基を示す。
【0008】一般式[1]において、R6とR7が隣接す
る窒素原子と一緒になって3〜7員環の複素環式基を形
成する場合、その複素環式基としては、たとえば、アゼ
チジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン
−1−イルおよびピロール−1−イルなどのような3〜
7員環の含窒素複素環式基が挙げられる。また、一般式
[1]または[1a]において、R3におけるアルキ
ル、アルコキシ、フェノキシ、シクロアルキル、カルバ
モイル、アミノおよびフェニル基;R4におけるアルキ
ル、アルコキシ、アルキルチオ、フェニルチオ、アルキ
ニル、アルケニル、スルファモイル、アルカンスルフィ
ニル、アルカンスルホニル、アミジノ、フェニルおよび
複素環式基;R6におけるアルキル、シクロアルキル、
フェニル、アミノ、アシル、カルバモイル、アルカンス
ルホニル、イミノメチルおよびアミジノ基;R7におけ
るアルキル、アルコキシ、フェニル、シクロアルキルお
よび複素環式基;R6とR7が隣接する窒素原子と一緒に
なって形成される3〜7員環の複素環式基並びにR5
おけるフェニル、チエニル、フリルおよびピリジル;R
3aのアルキル基;R4aのアルキルチオ、アシルアミノ
基;R5aのフェニル基は、ハロゲン原子、アルコキシ、
アルキルチオ、フェノキシ、カルボキシル、アシル、ア
ルコキシカルボニル、カルバモイル、スルファモイル、
シアノ、アルカンスルホニル、ヒドロキシル、メルカプ
ト、アシルアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミ
ノ、アルキル、シクロアルキル、オキソ、ニトロ、ハロ
アルキル、アミノ、フェニル、アルコキシカルボニルア
ミノ、ヒドロキシイミノおよび複素環式基から選ばれる
一種以上の置換基で置換されていてもよい。
【0009】一般式[1]および[1a]の4H−1−
ベンゾピラン−4−オン誘導体の塩としては、医薬とし
て許容される塩、たとえば、ナトリウムおよびカリウム
などのようなアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマ
グネシウムなどのようなアルカリ土類金属との塩;アン
モニウム塩;トリエチルアミンおよびピリジンなどのよ
うな有機アミン類との塩;リジン、アルギニンおよびオ
ルニチンなどのようなアミノ酸との塩;塩酸、臭化水素
酸および硫酸などのような鉱酸との塩;フマル酸、マレ
イン酸、リンゴ酸およびクエン酸などのような有機カル
ボン酸との塩;並びにメタンスルホン酸、p-トルエンス
ルホン酸およびナフタレンジスルホン酸などのようなス
ルホン酸との塩などが挙げられる。
【0010】一般式[1]および[1a]の4H−1−
ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩は、さら
に、異性体(幾何異性体および光学異性体)、水和物、
溶媒和物および結晶形を包含するものである。
【0011】一般式[1]および[1a]の4H−1−
ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩は、特開平
2−49778号公報に記載された方法などによって製造す
ることができる。
【0012】本発明の薬剤は、常法によりカプセル剤、
散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、懸濁剤、乳剤、液剤、軟膏
剤、注射剤、シロップ剤または坐剤として経口または非
経口で投与することができる。また、投与方法、投与量
および投与回数は患者の年齢および症状に応じて適宜増
減されるが、通常成人に対して1日約5.0〜1000mgを1
回から数回に分割して投与すればよい。
【0013】本発明の細胞接着阻害剤および慢性関節リ
ウマチを除く自己免疫疾患の予防・治療剤の有効成分で
ある4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導体の化合物
中、R1がハロゲン原子で置換されていてもよいアルキ
ル基;R2が水素原子;R3が水素原子または置換されて
いてもよいアルキル基;R4が水素原子、カルボキシル
基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されて
いてもよいアシルアミノ基またはカルバモイル基;R5
が置換されていてもよいフェニル基;Zが酸素原子また
はイミノ基;および破線が二重結合である化合物が好ま
しく、さらにR 1がアルキル基;R2が水素原子;R3
水素原子;R4が置換されていてもよいアシルアミノ
基;Zが酸素原子;R5が置換されていてもよいフェニ
ル基;Zが酸素原子;および破線が二重結合である化合
物が好ましい。
【0014】本発明の免疫調節剤の有効成分である4H
−1−ベンゾピラン−4−オン誘導体の化合物中、R3a
が水素原子;R4aが置換されていてもよいアシルアミノ
基;Zaが酸素原子である化合物が好ましい。
【0015】本発明の免疫調節剤、細胞接着阻害剤およ
び慢性関節リウマチを除く自己免疫疾患の治療・予防剤
の有効成分である4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘
導体の代表的化合物は、以下のとおりである。 1.3−ホルミルアミノ−7−メチルスルホニルアミノ
−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−4−オン 2.7−メチルスルホニルアミノ−6−フェノキシ−4
H−1−ベンゾピラン−4−オン 3.6−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−7−メチ
ルスルホニルアミノ−4H−1−ベンゾピラン−4−オ
ン 4.3−カルバモイル−7−メチルスルホニルアミノ−
6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−4−オン 5.3−カルバモイル−2−メチル−7−メチルスルホ
ニルアミノ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン
−4−オン 6.3−(N−ホルミル−N−メチル)アミノ−7−メ
チルスルホニルアミノ−6−フェノキシ−4H−1−ベ
ンゾピラン−4−オン 7.3−カルボキシ−7−メチルスルホニルアミノ−6
−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−4−オン 8.3−メチルチオ−7−メチルスルホニルアミノ−6
−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−4−オン 9.6−(2,4−ジフルオロフェニルアミノ)−3−
ホルミルアミノ−7−メチルスルホニルアミノ−4H−
1−ベンゾピラン−4−オン 10.3−カルバモイル−6−(2,4−ジフルオロフェ
ニルアミノ)−7−メチルスルホニルアミノ−4H−1
−ベンゾピラン−4−オン 11.2−メチル−7−メチルスルホニルアミノ−6−フ
ェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−4−オン 12.6−(2−フルオロフェニルアミノ)−3−ホルミ
ルアミノ−7−メチルスルホニルアミノ−4H−1−ベ
ンゾピラン−4−オン
【0016】つぎに、本発明の免疫調節剤、細胞接着阻
害剤および慢性関節リウマチを除く自己免疫疾患の予防
・治療剤の薬理作用について試験例を挙げて説明する。
なお、以下の試験例における被験化合物は、上記した化
合物番号で示す。 試験例1 遅延型アレルギー反応に対する作用 シクロホスファミド前処置による免疫亢進状態における
マウス遅延型アレルギー反応は、ピー・エッチ・ラグラ
ンジェ(P.H.Lagrange)らの方法[ジャーナル・オブ・
エキスペリメンタル・メディシン(J. Exp.Med.)、第1
39巻、第1529-1539頁(1974年)]を参考にして行っ
た。すなわち、BALB/c系雄性マウス(8週齢、1群6匹か
ら8匹)に、シクロホスファミド75mg/kgを腹腔内投与
し、4日後尾静脈内に羊赤血球浮遊液(5×107個/ml)0.
2mlを注射して感作した。感作3日後、羊赤血球浮遊液
(8×109個/ml)0.05mlを左後肢足蹠皮内に注射し、遅
延型アレルギー反応を惹起した。24時間後動物を屠殺
し、両後肢を踝部で切断後各々の重量を測定し、惹起足
(左後肢)と非惹起足(右後肢)の差を足浮腫量(mg)
とした。対照群の足浮腫量との比較から各被験化合物投
与群の足浮腫抑制率を求めた。被験化合物は、0.5%(W/
V)カルボキシメチルセルロース(CMC)溶液に懸濁し、
感作2日前より1日 1回、5日間経口投与した。対照群に
は、被験化合物の代わりに0.5%CMC溶液を投与した。そ
の結果を表1に示す。
【0017】
【表1】 表1から明らかなように、被験化合物は、免疫亢進状態
における遅延型アレルギー反応をステロイド剤であるプ
レドニゾロンと同様、明らかに抑制し、この作用は、D-
ペニシラミンやスルファサラジンより強い。
【0018】試験例2 抗体産生応答[hemolytic plaqu
e forming cell(PFC)応答]に対する作用 BDF1系雄性マウス(1群6匹から7匹)に2×106もしくは2
×108個の羊赤血球を静脈内注射して感作した。感作後4
日目に脾臓を摘出し、エヌ・ケー・ジェーン(N.K.Jern
e)らの方法[サイエンス(Science)、第140巻、第405
頁(1963年)]に従って、カニンガム(Cunningham)ら
の方法[イムノロジー(Immunology)、第14巻、第599
頁(1968年)]により、抗体産生応答[hemolytic plaqu
e forming cell(PFC)応答]数を測定した。各群につい
て脾臓組織当たりのPFC数を求め、対照群のPFC数に対す
る割合(%)を算出した。被験化合物は、0.5%(W/V)CMC溶
液に懸濁し、感作の前後、3日間にわたり1日1回経口投
与した。対照群には、被験化合物の代わりに0.5%CMC溶
液を投与した。その結果を表2に示す。
【0019】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 投与群 用量 PFC数/脾臓a) 対照群に (mg/kg) ×103個 対する割合(%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2×108個感作 対照群 − 240± 8 100 化合物番号 1 1 231±18 96 10 221±17 92 100 129±20 54 プレドニゾロン 10 17± 3 7 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2×106個感作 対照群 − 4.87±0.53 100 化合物番号 1 1 7.06±1.17 145 10 7.13±0.52 146 100 5.40±0.49 111 プレドニゾロン 10 3.97±0.78 81 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− a) 数字は平均±S.E.を表す。表2から明らかなよう
に、本被験化合物は、至適感作条件(2×108個感作)で
はPFC数を明らかに減少させ、低感作条件(2×106個感
作)では増加作用を示した。この結果から、本被験化合
物は、異常に亢進した免疫応答を抑制し、低反応性の応
答を増強するという免疫調節作用を有することが明らか
である。
【0020】試験例3 実験的アレルギー性脳脊髄炎に
対する作用 実験的アレルギー性脳脊髄炎(experimental allergic
encephalomyelitis:EAE)は、細胞性免疫を介する病態
モデルで、ヒトの多発性硬化症の動物モデルとして広く
利用されている。本試験ではLewis系雌性ラット(1群5
匹)を用い、出口らの方法[脳神経、第42巻、第391-39
7頁(1990年)]に従って、EAEを誘発した。すなわち、
モルモットの脊髄の50%ホモジネート液と完全フロイン
ド・アジュバント(Freund's Adjuvant)の等量エマル
ジョン0.1mlをラットの両後肢に皮下注射して感作し
た。感作当日から連日、動物の臨床症状を観察し、その
症状の程度を以下のようにスコア化した。 0:無症状 1:尾の緊張度の低下 2:後肢の不完全麻痺 3:時に尿失禁をともなう後肢の完全麻痺 4:四肢の麻痺または死亡 被験化合物を、0.5%(W/V)CMC溶液に懸濁させ、感作
日(0日目)から13日目まで1日1回、14日間連日経口投
与し、症状を18日目まで観察した。対照群には、被験化
合物の代わりに0.5%CMC溶液を投与した。個々の動物に
ついて18日間の累積スコアを求め、対照群の平均スコア
と被験化合物投与群の平均スコアの比較から症状スコア
の抑制率を算出した。その結果を表3に示す。
【0021】
【表3】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 被験化合物 用量 症状スコアの (mg/kg) 抑制率(%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 化合物番号 1 1 21 100 67 化合物番号 3 30 86 化合物番号 4 30 50 化合物番号 6 30 66 化合物番号 7 30 50 化合物番号 8 30 17 化合物番号 9 30 50 化合物番号10 30 42 化合物番号11 30 52 化合物番号12 30 67 D-ペニシラミン 100 -10 スルファサラジン 300 1 プレドニゾロン 10 52 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 表3から明らかなように、被験化合物は、ステロイド剤
であるプレドニゾロンと同様、EAEの症状の発現および
進展を明らかに抑制し、この作用は、D-ペニシラミンや
スルファサラジンより強い。
【0022】試験例4 実験的アレルギー性脳脊髄炎に
おける細胞接着 Very late antigen-4(VLA-4)発現に
対する作用 VLA-4はリンパ球の浸潤に関与する細胞接着分子の一つ
であり、この表面抗原発現に対する作用をEAEの末梢血
リンパ球を用いて検討した。すなわち、試験例3と同様
にモルモットの脊髄の50%ホモジネート液と完全フロイ
ンド・アジュバントの等量エマルジョン0.1mlをLewis系
雌性ラット(一群7匹)の両後肢に皮下注射して感作し
た。感作後10日目にエーテル麻酔下で腹部下大静脈より
ヘパリン加採血を行なった。血液5mlから比重遠心法に
より白血球分画を回収した。5×105個の白血球を0.1%
牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)
0.5mlに浮遊させ、マウス抗ラットVLA-4抗体5μlと4℃
で1時間反応させた後、さらに反応液をフルオレセイン
標識抗マウスイムノグロブリン抗体と30分間反応し、PB
Sで洗浄した後、フロサイトメトリー(FACS)解析を行
った。結果は、前方散乱光および90度散乱光よりリンパ
球と思われる分画におけるリンパ球数に対するVLA-4陽
性細胞数の百分率で表した。
【0023】
【表4】 表4から明らかなように、被験化合物は、対照群に比べ
てリンパ球中のVLA-4陽性細胞の割合を減少させる。
【0024】試験例5 ホルボールミリステートアセテ
ート(PMA)刺激によって誘導されるHL-60細胞(ヒト骨
髄性白血病細胞)の細胞接着分子CD11b発現増強に対す
る阻害作用 CD11bは単球の活性化に伴い発現上昇がみられる細胞接
着分子Mac-1のα鎖であり、この発現に対する作用を検
討した。すなわち、5×105個のHL-60細胞と各被験化合
物およびPMA(終濃度3ng/ml)を10%牛胎児血清(FCS)
含有RPMI-1640培地2mlと合わせ、12ウェルマルチプレー
トの各ウェルに添加した。24時間、37℃、5%炭酸ガス存
在下で培養した後、細胞を回収し、PBS溶液で洗浄した
後、1%FCS含PBS溶液300μlあたり3×103個の細胞数とな
るように調製した。この細胞調製液にフィコエリトリン
標識マウス抗ヒトCD11b抗体5μlを添加し、4℃で1時間
反応させた。反応終了後、PBS溶液で細胞を洗浄し、CD1
1bの発現量をFACS解析した。結果は、PMA非添加の場合
に対するCD11b発現の増加率で示した。その結果を表5
に示す。
【0025】
【表5】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 被験化合物 濃度 測定 CD11b発現増加率(%) (μg/ml) 回数 平均±標準誤差 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 対照 − 6 82.2±4.9 化合物番号1 10 6 49.9±1.8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 表5から明らかなように、被験化合物は、PMA刺激によ
るCD11bの発現増強を抑制する。従って、被験化合物は
細胞接着分子の発現抑制および発現増強を抑制すること
から、細胞接着阻害活性を有する。
【0026】
【実施例】以下に本発明製剤を具体的に実施例を挙げて
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例で使用されている化合物は、それぞ
れ、前述の被験化合物No.の化合物と対応している。
【0027】実施例1 以下の成分を用いて常法により硬ゼラチンカプセルを調
製する。 化合物1(化合物番号1) 50mg 乳糖 114.5mg コーンスターチ 20mg ヒドロキシプロピルセルロース 2mg 軽質無水ケイ酸 1.5mg カルボキシメチルセルロース カルシウム 10mg ステアリン酸マグネシウム 2mg −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 計 200mg
【0028】実施例2 以下の成分を用いて常法により錠剤を調製する。 化合物1(化合物番号1) 25mg 乳糖 49mg 微結晶セルロース 36mg ヒドロキシプロピルセルロース 1mg カルボキシメチルセルロース カルシウム 6.6mg ステアリン酸マグネシウム 1.2mg タルク 1.2mg −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 計 120mg
【0029】実施例3 以下の成分を用いて常法により錠剤を調製する。 化合物1(化合物番号1) 50mg 乳糖 74mg 微結晶セルロース 55mg ヒドロキシプロピルセルロース 2mg カルボキシメチルセルロース カルシウム 15mg ステアリン酸マグネシウム 2mg タルク 2mg −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 計 200mg
【0030】実施例4 以下の成分を用いて常法により錠剤を調製する。 化合物1(化合物番号1) 100mg 乳糖 49mg 微結晶セルロース 55mg ヒドロキシプロピルセルロース 2mg カルボキシメチルセルロース カルシウム 15mg ステアリン酸マグネシウム 2mg タルク 2mg −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 計 225mg
【0031】実施例5 以下の成分を用いて常法により錠剤を調製する。 化合物2(化合物番号2) 200mg 微結晶セルロース 100mg グリコール酸ナトリウムデンプン 30mg ステアリン酸マグネシウム 3mg −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 計 333mg
【0032】
【発明の効果】一般式[1]および[1a]の4H−1
−ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩は、優れ
た免疫調節作用および細胞接着阻害作用を発揮し、さら
に、慢性関節リウマチを除く自己免疫疾患に対して、ス
テロイド剤に匹敵する改善効果が期待できる。したがっ
て、一般式[1]の化合物は、免疫異常または細胞接着
の異常亢進が病因の根底にある慢性関節リウマチを除く
自己免疫疾患(全身性エリテマートデス、強皮症、混合
性結合組織症、結節性多発動脈炎、多発性筋炎/皮膚筋
炎、シューグレン症候群、ベーチェット症、多発性硬化
症、自己免疫性糖尿病、橋本病、乾癬、原発性粘液水
腫、悪性貧血、重症筋無力症、潰瘍性大腸炎、慢性活動
性胆炎、自己免疫性溶血性貧血および特発性血小板減少
性紫斑病など)の治療および予防に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 霜鳥 智也 富山県富山市小杉175−3 (72)発明者 相川 幸彦 富山県富山市水橋中村町230 (72)発明者 稲場 太喜広 富山県滑川市高塚1823 (72)発明者 吉田 長作 富山県高岡市熊野町5−27 (72)発明者 高野 俊太郎 東京都三鷹市上連雀2−4−3 (72)発明者 谷口 洋一 富山県高岡市明野町2−1 Fターム(参考) 4C062 EE39 EE44 EE46 EE48 4C086 BA08 MA01 MA04 NA14 ZA55 ZA89 ZB05 ZB07 ZB11 ZB21 ZC35

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 「式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよい
    アルキル、アルケニルまたはアリール基を;R2は、水
    素原子、アルキル基またはアシル基を;R3は、水素原
    子、ハロゲン原子、シアノ基、アジド基、カルボキシル
    基、ヒドロキシル基、ホルミル基もしくはアルコキシカ
    ルボニル基または置換されていてもよいアルキル、アル
    コキシ、フェノキシ、シクロアルキル、カルバモイル、
    アミノもしくはフェニル基を;R4は、水素原子、ハロ
    ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシ
    ル基、ヒドロキシル基もしくはアルコキシカルボニル基
    または置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、ア
    ルキルチオ、フェニルチオ、アルキニル、アルケニル、
    スルファモイル、アルカンスルフィニル、アルカンスル
    ホニル、アミジノ、フェニルもしくは複素環式基または
    式 【化2】 もしくは式 【化3】 (式中、R6は、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基
    もしくはアルコキシカルボニル基または置換されていて
    もよいアルキル、シクロアルキル、フェニル、アミノ、
    アシル、カルバモイル、アルカンスルホニル、イミノメ
    チルもしくはアミジノ基を;R7は、水素原子、置換さ
    れていてもよいアルキル、アルコキシ、フェニル、シク
    ロアルキルもしくは複素環式基を示すかまたはR6とR7
    が隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の置換さ
    れていてもよい複素環式基を示す。)で表わされる基
    を;R5は、置換されていてもよいフェニル、チエニ
    ル、フリルまたはピリジル基を;Zは、酸素原子、硫黄
    原子またはイミノ基を;および破線は、単結合または二
    重結合を示す。」で表わされる4H−1−ベンゾピラン
    −4−オン誘導体またはその塩を有効成分とする細胞接
    着阻害剤。
  2. 【請求項2】R1が、ハロゲン原子で置換されていても
    よい低級アルキル、低級アルケニルまたはアリール基
    を;R2は、水素原子、アルキル基またはアシル基を;
    3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アジド
    基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホルミル基もし
    くはアルコキシカルボニル基または置換されていてもよ
    いアルキル、アルコキシ、フェノキシ、シクロアルキ
    ル、カルバモイル、アミノもしくはフェニル基を;R4
    は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カ
    ルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基もしくはアル
    コキシカルボニル基または置換されていてもよいアルキ
    ル、アルコキシ、アルキルチオ、フェニルチオ、低級ア
    ルキニル、低級アルケニル、スルファモイル、低級アル
    カンスルフィニル、低級アルカンスルホニル、アミジ
    ノ、フェニルもしくは複素環式基または式 【化4】 もしくは式 【化5】 (式中、R6は、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基
    もしくはアルコキシカルボニル基または置換されていて
    もよいアルキル、シクロアルキル、フェニル、アミノ、
    アシル、カルバモイル、低級アルカンスルホニル、イミ
    ノメチルもしくはアミジノ基を;R7は、水素原子、置
    換されていてもよいアルキル、アルコキシ、フェニル、
    シクロアルキルもしくは複素環式基を示すかまたはR6
    とR7が隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の
    置換されていてもよい複素環式基を示す。)で表わされ
    る基を;R5は、置換されていてもよいフェニル、チエ
    ニル、フリルまたはピリジル基を;Zは、酸素原子、硫
    黄原子またはイミノ基を;および破線は、単結合または
    二重結合である4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導
    体またはその塩を有効成分とする請求項1に記載の細胞
    接着阻害剤。
  3. 【請求項3】R1がハロゲン原子で置換されていてもよ
    いアルキル基;R2が水素原子;R3が水素原子または置
    換されていてもよいアルキル基;R4が水素原子、カル
    ボキシル基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置
    換されていてもよいアシルアミノ基またはカルバモイル
    基;R5が置換されていてもよいフェニル基;Zが酸素
    原子またはイミノ基;および破線が二重結合である4H
    −1−ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩を有
    効成分とする請求項1に記載の細胞接着阻害剤。
  4. 【請求項4】R1がハロゲン原子で置換されていてもよ
    い低級アルキル基;R2が水素原子;R3が水素原子また
    は置換されていてもよいアルキル基;R4が水素原子、
    カルボキシル基、置換されていてもよいアルキルチオ
    基、置換されていてもよいアシルアミノ基またはカルバ
    モイル基;R5が置換されていてもよいフェニル基;Z
    が酸素原子またはイミノ基;および破線が二重結合であ
    る4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその
    塩を有効成分とする請求項1に記載の細胞接着阻害剤。
  5. 【請求項5】R3が水素原子;R4が置換されていてもよ
    いアシルアミノ基;Zが酸素原子である4H−1−ベン
    ゾピラン−4−オン誘導体またはその塩を有効成分とす
    る請求項3または4に記載の細胞接着阻害剤。
  6. 【請求項6】3−ホルミルアミノ−7−メチルスルホニ
    ルアミノ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−
    4−オンを有効成分とする細胞接着阻害剤。
  7. 【請求項7】一般式 【化6】 「式中、R1aは、ハロゲン原子で置換されていてもよい
    低級アルキル基を;R 3aは、水素原子または置換されて
    いてもよいアルキル基を;R4aは、水素原子、カルボキ
    シル基、置換されていてもよいアルキルチオ、置換され
    ていてもよいアシルアミノまたはカルバモイル基を;R
    5aは、置換されていてもよいフェニル基を;Zaは、酸
    素原子またはイミノ基を示す。」で表わされる4H−1
    −ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩を有効成
    分とする免疫調節剤。
  8. 【請求項8】R3aが水素原子;R4aが置換されていても
    よいアシルアミノ基;Zaが酸素原子である4H−1−
    ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩を有効成分
    とする請求項7に記載の免疫調節剤。
  9. 【請求項9】3−ホルミルアミノ−7−メチルスルホニ
    ルアミノ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−
    4−オンを有効成分とする免疫調節剤。
  10. 【請求項10】一般式 【化7】 「式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよい
    アルキル、アルケニルまたはアリール基を;R2は、水
    素原子、アルキル基またはアシル基を;R3は、水素原
    子、ハロゲン原子、シアノ基、アジド基、カルボキシル
    基、ヒドロキシル基、ホルミル基もしくはアルコキシカ
    ルボニル基または置換されていてもよいアルキル、アル
    コキシ、フェノキシ、シクロアルキル、カルバモイル、
    アミノもしくはフェニル基を;R4は、水素原子、ハロ
    ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アシ
    ル基、ヒドロキシル基もしくはアルコキシカルボニル基
    または置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、ア
    ルキルチオ、フェニルチオ、アルキニル、アルケニル、
    スルファモイル、アルカンスルフィニル、アルカンスル
    ホニル、アミジノ、フェニルもしくは複素環式基または
    式 【化8】 もしくは式 【化9】 (式中、R6は、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基
    もしくはアルコキシカルボニル基または置換されていて
    もよいアルキル、シクロアルキル、フェニル、アミノ、
    アシル、カルバモイル、アルカンスルホニル、イミノメ
    チルもしくはアミジノ基を;R7は、水素原子、置換さ
    れていてもよいアルキル、アルコキシ、フェニル、シク
    ロアルキルもしくは複素環式基を示すかまたはR6とR7
    が隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の置換さ
    れていてもよい複素環式基を示す。)で表わされる基
    を;R5は、置換されていてもよいフェニル、チエニ
    ル、フリルまたはピリジル基を;Zは、酸素原子、硫黄
    原子またはイミノ基を;および破線は、単結合または二
    重結合を示す。」で表わされる4H−1−ベンゾピラン
    −4−オン誘導体またはその塩を有効成分とする慢性関
    節リウマチを除く自己免疫疾患の治療・予防剤。
  11. 【請求項11】R1が、ハロゲン原子で置換されていて
    もよい低級アルキル、低級アルケニルまたはアリール基
    を;R2は、水素原子、アルキル基またはアシル基を;
    3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アジド
    基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホルミル基もし
    くはアルコキシカルボニル基または置換されていてもよ
    いアルキル、アルコキシ、フェノキシ、シクロアルキ
    ル、カルバモイル、アミノもしくはフェニル基を;R4
    は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カ
    ルボキシル基、アシル基、ヒドロキシル基もしくはアル
    コキシカルボニル基または置換されていてもよいアルキ
    ル、アルコキシ、アルキルチオ、フェニルチオ、低級ア
    ルキニル、低級アルケニル、スルファモイル、低級アル
    カンスルフィニル、低級アルカンスルホニル、アミジ
    ノ、フェニルもしくは複素環式基または式 【化10】 もしくは式 【化11】 (式中、R6は、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基
    もしくはアルコキシカルボニル基または置換されていて
    もよいアルキル、シクロアルキル、フェニル、アミノ、
    アシル、カルバモイル、低級アルカンスルホニル、イミ
    ノメチルもしくはアミジノ基を;R7は、水素原子、置
    換されていてもよいアルキル、アルコキシ、フェニル、
    シクロアルキルもしくは複素環式基を示すかまたはR6
    とR7が隣接する窒素原子と一緒になって3〜7員環の
    置換されていてもよい複素環式基を示す。)で表わされ
    る基を;R5は、置換されていてもよいフェニル、チエ
    ニル、フリルまたはピリジル基を;Zは、酸素原子、硫
    黄原子またはイミノ基を;および破線は、単結合または
    二重結合である4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導
    体またはその塩を有効成分とする請求項10に記載の慢
    性関節リウマチを除く自己免疫疾患の治療・予防剤。
  12. 【請求項12】R1がハロゲン原子で置換されていても
    よいアルキル基;R2が水素原子;R3が水素原子または
    置換されていてもよいアルキル基;R4が水素原子、カ
    ルボキシル基、置換されていてもよいアルキルチオ基、
    置換されていてもよいアシルアミノ基またはカルバモイ
    ル基;R5が置換されていてもよいフェニル基;Zが酸
    素原子またはイミノ基;および破線が二重結合である4
    H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩を
    有効成分とする請求項10に記載の慢性関節リウマチを
    除く自己免疫疾患の治療・予防剤。
  13. 【請求項13】R1がハロゲン原子で置換されていても
    よい低級アルキル基;R2が水素原子;R3が水素原子ま
    たは置換されていてもよいアルキル基;R4が水素原
    子、カルボキシル基、置換されていてもよいアルキルチ
    オ基、置換されていてもよいアシルアミノ基またはカル
    バモイル基;R5が置換されていてもよいフェニル基;
    Zが酸素原子またはイミノ基;および破線が二重結合で
    ある4H−1−ベンゾピラン−4−オン誘導体またはそ
    の塩を有効成分とする請求項10に記載の慢性関節リウ
    マチを除く自己免疫疾患の治療・予防剤。
  14. 【請求項14】R3が水素原子;R4が置換されていても
    よいアシルアミノ基;Zが酸素原子である4H−1−ベ
    ンゾピラン−4−オン誘導体またはその塩を有効成分と
    する請求項12または13に記載の慢性関節リウマチを
    除く自己免疫疾患の治療・予防剤。
  15. 【請求項15】3−ホルミルアミノ−7−メチルスルホ
    ニルアミノ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン
    −4−オンを有効成分とする慢性関節リウマチを除く自
    己免疫疾患の治療・予防剤。
  16. 【請求項16】慢性関節リウマチを除く自己免疫疾患が
    全身性エリテマートデス、強皮症、混合性結合組織症、
    結節性多発動脈炎、多発性筋炎/皮膚筋炎、シューグレ
    ン症候群、ベーチェット症、多発性硬化症、自己免疫性
    糖尿病、橋本病、乾癬、原発性粘液水腫、悪性貧血、重
    症筋無力症、潰瘍性大腸炎、慢性活動性胆炎、自己免疫
    性溶血性貧血および特発性血小板減少性紫斑病である請
    求項10−15のいずれかの項に記載の自己免疫疾患の
    治療・予防剤。
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