JP2002212076A - 縮合複素環化合物またはその塩を含有する糖尿病の予防または治療薬 - Google Patents

縮合複素環化合物またはその塩を含有する糖尿病の予防または治療薬

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JP2002212076A
JP2002212076A JP2001346339A JP2001346339A JP2002212076A JP 2002212076 A JP2002212076 A JP 2002212076A JP 2001346339 A JP2001346339 A JP 2001346339A JP 2001346339 A JP2001346339 A JP 2001346339A JP 2002212076 A JP2002212076 A JP 2002212076A
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heterocyclic
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Application number
JP2001346339A
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English (en)
Inventor
Fuminori Kato
文法 加藤
Hirohiko Kimura
博彦 木村
Masato Omatsu
正人 尾松
Kazuhiro Yamamoto
一浩 山元
Takashi Miyamoto
隆司 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、特定の縮合複素環化合
物またはその塩を有効成分として含有する糖尿病の予防
または治療薬を提供する。 【解決手段】 式(I'): 【化1】 [式中、Gは、CN、NO2、CO24、CHO、SO2
NRabまたはCONR abであり;R1はハロゲン原
子、−O−R5基または−S−R5基であり;R2はハロ
ゲン原子、−O−R5基(式中、R5は前述の通りであ
る)または置換されてもよいアミノ基であり;R8およ
びR10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子また
はアルキル基である]で表される縮合複素環化合物また
はその塩を有効成分として含有する糖尿病の予防または
治療薬を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の縮合複素環
化合物またはその塩を有効成分として含有する糖尿病の
予防または治療薬に関する。また、後記縮合複素環化合
物またはその塩の一部は新規物質である。本発明の糖尿
病の予防または治療薬は、糖取り込み促進作用及び血糖
降下作用を有し、糖尿病;耐糖能異常;糖尿病に伴う高
脂血症、血管障害、網膜症、腎症、ノイロパチー、高血
圧等種々の合併症;ならびに肥満症等の予防または治療
薬として有用である。
【0002】
【従来の技術】一般に血糖降下作用を有する糖尿病治療
薬として、主にインスリン製剤と経口血糖降下剤が利用
されている。経口血糖降下剤には、スルホニルウレア剤
を代表とするインスリン分泌促進剤、ビクアナイド剤を
代表とする肝糖新生阻害剤、チアゾリジン誘導体を代表
とするインスリン抵抗性改善剤等がある。しかしなが
ら、これらの治療剤が有効に作用しない患者も多く、ま
た、これらの治療剤だけでは血糖をコントロールするこ
とは容易でなく、種々の糖尿病性合併症を招いているの
が現状である。生体内の末梢組織の中で筋肉は、血糖上
昇時の糖処理を担う最も重要な組織であり、その筋肉細
胞の糖取り込み能の低下は、糖尿病患者に高血糖状態を
もたらす大きな原因の一つと考えられている。インスリ
ンに依存することなく筋肉組織での糖取り込み能を直接
促進することを主作用とする糖尿病治療薬は新しいタイ
プの血糖降下剤であり、特開平6-345647および特開平8-
12579に記載のものが提案されているが、実用化には至
っていない。両公報には、供試化合物を筋肉細胞に処理
するのに24時間も要することが記載されており、1時間
程度処理した場合の効果発現については記載されていな
い。本発明者らは、両公報に記載のものと全く構造が異
なる後記式(I)で表される化合物を筋肉細胞へ短時間
処理することにより、糖取り込み促進作用が発現される
ことを見出した。また、後記式(I)の化合物が、糖尿
病病態モデルであるKK-Ayマウス等に対して、化合物投
与後数時間で血糖降下作用や耐糖能異常の改善効果を示
すことを確認した。
【0003】後記式(I)の化合物と化学構造が類似の
化合物としては、WO97/35550、WO99/6
0858およびWO00/44754に記載の化合物が
挙げられる。しかしながら、これら公報には、筋肉細胞
への糖取り込み促進剤としての作用は記載されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、特定の
縮合複素環化合物またはその塩を筋肉細胞へ短時間処理
したとき、糖取り込み促進作用を発現することを見出
し、本発明を提案するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、より優
れた糖尿病治療薬を見出すべく種々検討した結果、本発
明を完成した。すなわち本発明は、式(I);
【0006】
【化13】 [式中、Aは窒素原子またはC−G{GはCN、NO2
SO23(R3は、置換されてもよいアルキル基、置換
されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニ
ル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されて
もよいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール
基または置換されてもよい複素環基である)、CO24
(R4は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置
換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキ
ニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換され
てもよいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリー
ル基または置換されてもよい複素環基である)、CH
O、SO2NRab(RaおよびRbはそれぞれ独立に、
水素原子、水酸基、アルコキシ基、置換されてもよいア
ルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されて
もよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル
基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換されて
もよいアリール基または置換されてもよい複素環基であ
るかまたはRaおよびがRb一緒になって環を形成する)
またはCONRab(RaおよびRbは前述の通りであ
る)}であり;R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原
子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換
されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニ
ル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されて
もよいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール
基、置換されてもよい複素環基、−B1−R5基(B1
CO、COO、O、OCO、OSO2、S、SOまたは
SO2であり、R5は、水素原子、置換されてもよいアル
キル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されても
よいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル
基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換されて
もよいアリール基または置換されてもよい複素環基であ
る)、置換されてもよいアミノ基または−N=CR67
(R6およびR7はそれぞれ独立に、水素原子、置換され
てもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、
置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシク
ロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、
置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複
素環基である)であり;YおよびZはそれぞれ独立に、
窒素原子またはC−R8(R8は、水素原子、ハロゲン原
子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
ルケニル基、置換されてもよいアリール基、置換されて
もよい複素環基、−B2−R9基(B2はCO、COO、
O、OCO、OSO2、S、SOまたはSO2であり、R
9は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換さ
れてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
よいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基
または置換されてもよい複素環基である)、置換されて
もよいアミノ基、シアノ基またはニトロ基である)であ
り、YおよびZが同時にC−R8をとるとき2つのR8
同一でも異なっていてもよく;Xは窒素原子またはC−
10(R10は、水素原子、ハロゲン原子、置換されても
よいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換
されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロア
ルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、−B
2−R9基(B2およびR9は前述の通りである)、置換さ
れてもよいアミノ基、シアノ基またはニトロ基である)
であり;さらにYがC−R8であり、XがC−R10また
はZがC−R8である場合、R8およびR10あるいは2つ
のR8が一緒になってヘテロ原子を含むか含まずして環
を形成してもよい]で表される縮合複素環化合物または
その塩を有効成分として含有する糖尿病の予防または治
療薬に関する。
【0007】前記式(I)の縮合複素環化合物の塩は、
薬学的に許容される塩であればよく、例えば、塩酸塩、
硫酸塩、硝酸塩などの鉱酸塩;p−トルエンスルホン酸
塩、プロパンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩などの
有機酸塩;カリウム塩、ナトリウム塩などのようなアル
カリ金属塩;カルシウム塩のようなアルカリ土類金属
塩;トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン塩のような有機アミン塩などが挙げら
れる。また、これらの塩の中で結晶水をもつものもあ
る。
【0008】式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、R10、RaおよびRbで表される置
換されてもよいアルキル基のアルキル部分としては、一
般に炭素数1〜18のもの、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ノナデシル基などが
挙げられ、それらは直鎖または枝分かれ脂肪鎖の構造異
性のものも含む。
【0009】式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、R10、RaおよびRbで表される置
換されてもよいアルケニル基のアルケニル部分、また置
換されてもよいアルキニル基のアルキニル部分として
は、一般に炭素数2〜18のものが挙げられ、それらは
直鎖または枝分かれ脂肪鎖の構造異性のものも含む。
【0010】式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、R10、RaおよびRbで表される置
換されてもよいシクロアルキル基のシクロアルキル部
分、また置換されてもよいシクロアルケニル基のシクロ
アルケニル部分としては、一般に炭素数3〜10のもの
が挙げられ、シクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル
基、シクロヘキセニル基などの単環式基の他、縮合型多
環式基、架橋型多環式基なども挙げられる。
【0011】式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、RaおよびRbで表される置換され
てもよいアリール基のアリール部分としては、フェニル
基の他、ナフチル基のような縮合型多環式基が挙げられ
る。
【0012】式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、RaおよびRbで表される置換され
てもよい複素環基の複素環部分としては、ピロリル基、
ピロリニル基、ピロリジニル基、フラニル基、ジヒドロ
フラニル基、テトラヒドロフラニル基、チエニル基、ジ
ヒドロチエニル基、テトラヒドロチエニル基、ピラゾリ
ル基、ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリ
ル基、イミダゾリニル基、イミダゾリジニル基、オキサ
ゾリル基、オキサゾリニル基、オキサゾリジニル基、イ
ソオキサゾリル基、イソオキサゾリニル基、イソオキサ
ゾリジニル基、チアゾリル基、チアゾリニル基、チアゾ
リジニル基、イソチアゾリル基、イソチアゾリニル基、
イソチアゾリジニル基、オキサジアゾリル基、オキサジ
アゾリニル基、オキサジアゾリジニル基、チアジアゾリ
ル基、チアジアゾリニル基、チアジアゾリジニル基、ト
リアゾリル基、トリアゾリニル基、トリアゾリジニル
基、テトラゾリル基、テトラゾリニル基、テトラゾリジ
ニル基、ジオキソリル基、ジオキソラニル基、ジチオリ
ル基、ジチオラニル基、ピリジル基、ジヒドロピリジル
基、テトラヒドロピリジル基、ピペリジニル基、ピリミ
ジル基、ジヒドロピリミジル基、テトラヒドロピリミジ
ル基、ヘキサヒドロピリミジル基、ピリダジニル基、ジ
ヒドロピリダジニル基、テトラヒドロピリダジニル基、
ヘキサヒドロピリダジニル基、ピラジニル基、ジヒドロ
ピラジニル基、テトラヒドロピラジニル基、ピペラジニ
ル基、ピラニル基、ジヒドロピラニル基、テトラヒドロ
ピラニル基、ジオキシニル基、ジオキセニル基、ジオキ
サニル基、ジチアニル基、モルホリニル基などの単環式
複素環基;チエノチエニル基、ジヒドロシクロペンタチ
エニル基、インドリル基、テトラヒドロインドリル基、
イソインドリル基、テトラヒドロイソインドリル基、ベ
ンゾチエニル基、テトラヒドロベンゾチエニル基、ベン
ゾフラニル基、テトラヒドロベンゾフラニル基、ベンゾ
オキサゾリル基、テトラヒドロベンゾオキサゾリル基、
ベンゾイソオキサゾリル基、テトラヒドロベンゾイソオ
キサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、テトラヒドロベン
ゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、テトラヒド
ロベンゾイソチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、テ
トラヒドロベンゾイミダゾリル基、ベンゾジオキソリル
基、ベンゾジチオリル基、ベンゾジオキサニル基、ベン
ゾジチアニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キ
ナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナ
フチリジニル基、プリニル基などのような縮合型多環式
複素環基;キヌクリジニル基などのような架橋型多環式
複素環基などが挙げられる。
【0013】式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、R10、RaおよびRbで表される置
換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニ
ル基および置換されてもよいアルキニル基の二次置換基
としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、置換
可アルコキシ基、置換可アルキルチオ基、置換可アルケ
ニルオキシ基、置換可アルケニルチオ基、置換可アルキ
ニルオキシ基、置換可アルキニルチオ基、置換可シクロ
アルキル基、置換可シクロアルケニル基、置換可シクロ
アルコキシ基、置換可シクロアルキルチオ基、置換可シ
クロアルケニルオキシ基、置換可シクロアルケニルチオ
基、置換可アルコキシカルボニル基、置換可アルキルカ
ルボニル基、置換可アルキルカルボニルオキシ基、置換
可アルケニルオキシカルボニル基、置換可アルケニルカ
ルボニル基、置換可アルケニルカルボニルオキシ基、置
換可アルキニルオキシカルボニル基、置換可アルキニル
カルボニル基、置換可アルキニルカルボニルオキシ基、
置換可シクロアルコキシカルボニル基、置換可シクロア
ルキルカルボニル基、置換可シクロアルキルカルボニル
オキシ基、置換可シクロアルケニルオキシカルボニル
基、置換可シクロアルケニルカルボニル基、置換可シク
ロアルケニルカルボニルオキシ基、置換可アリール基、
置換可アリールオキシ基、置換可アリールチオ基、置換
可アリールオキシカルボニル基、置換可アリールカルボ
ニル基、置換可アリールカルボニルオキシ基、置換可複
素環基、置換可複素環オキシ基、置換可複素環チオ基、
置換可複素環オキシカルボニル基、置換可複素環カルボ
ニル基、置換可複素環カルボニルオキシ基、置換可アミ
ノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、置換可ア
ミノカルボニル基、置換可アルキルスルホニル基、置換
可アルケニルスルホニル基、置換可アルキニルスルホニ
ル基、置換可シクロアルキルスルホニル基、置換可シク
ロアルケニルスルホニル基、置換可アリールスルホニル
基、置換可複素環スルホニル基、置換可アミノスルホニ
ル基などが挙げられ、それら置換基の数は1個であって
も2個以上であってもよく、置換基の数が2個以上の場
合には、それらの置換基は同一であっても異なっていて
もよい。
【0014】式(I)中のR1、R2、R3、R4、R5
6、R7、R8、R9、R10、RaおよびRbで表される置
換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシ
クロアルケニル基、置換されてもよいアリール基および
置換されてもよい複素環基の二次置換基としては、ハロ
ゲン原子、水酸基、メルカプト基、置換可アルキル基、
置換可アルケニル基、置換可アルキニル基、置換可アル
コキシ基、置換可アルキルチオ基、置換可アルケニルオ
キシ基、置換可アルケニルチオ基、置換可アルキニルオ
キシ基、置換可アルキニルチオ基、置換可シクロアルキ
ル基、置換可シクロアルケニル基、置換可シクロアルコ
キシ基、置換可シクロアルキルチオ基、置換可シクロア
ルケニルオキシ基、置換可シクロアルケニルチオ基、置
換可アルコキシカルボニル基、置換可アルキルカルボニ
ル基、置換可アルキルカルボニルオキシ基、置換可アル
ケニルオキシカルボニル基、置換可アルケニルカルボニ
ル基、置換可アルケニルカルボニルオキシ基、置換可ア
ルキニルオキシカルボニル基、置換可アルキニルカルボ
ニル基、置換可アルキニルカルボニルオキシ基、置換可
シクロアルコキシカルボニル基、置換可シクロアルキル
カルボニル基、置換可シクロアルキルカルボニルオキシ
基、置換可シクロアルケニルオキシカルボニル基、置換
可シクロアルケニルカルボニル基、置換可シクロアルケ
ニルカルボニルオキシ基、置換可アリール基、置換可ア
リールオキシ基、置換可アリールチオ基、置換可アリー
ルオキシカルボニル基、置換可アリールカルボニル基、
置換可アリールカルボニルオキシ基、置換可複素環基、
置換可複素環オキシ基、置換可複素環チオ基、置換可複
素環オキシカルボニル基、置換可複素環カルボニル基、
置換可複素環カルボニルオキシ基、置換可アミノ基、シ
アノ基、ニトロ基、カルボキシル基、置換可アミノカル
ボニル基、置換可アルキルスルホニル基、置換可アルケ
ニルスルホニル基、置換可アルキニルスルホニル基、置
換可シクロアルキルスルホニル基、置換可シクロアルケ
ニルスルホニル基、置換可アリールスルホニル基、置換
可複素環スルホニル基、置換可アミノスルホニル基など
が挙げられ、それら置換基の数は1個であっても2個以
上であってもよく、置換基の数が2個以上の場合には、
それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0015】式(I)中のR1、R2、R8およびR10
表される置換されてもよいアミノ基の二次置換基として
は、水酸基、置換可アルキル基、置換可アルケニル基、
置換可アルキニル基、置換可アルコキシ基、置換可アル
ケニルオキシ基、置換可アルキニルオキシ基、置換可シ
クロアルキル基、置換可シクロアルケニル基、置換可シ
クロアルコキシ基、置換可シクロアルケニルオキシ基、
置換可アルコキシカルボニル基、置換可アルキルカルボ
ニル基、置換可アルケニルオキシカルボニル基、置換可
アルケニルカルボニル基、置換可アルキニルオキシカル
ボニル基、置換可アルキニルカルボニル基、置換可シク
ロアルコキシカルボニル基、置換可シクロアルキルカル
ボニル基、置換可シクロアルケニルオキシカルボニル
基、置換可シクロアルケニルカルボニル基、置換可アリ
ール基、置換可アリールオキシ基、置換可アリールオキ
シカルボニル基、置換可アリールカルボニル基、置換可
複素環基、置換可複素環オキシ基、置換可複素環オキシ
カルボニル基、置換可複素環カルボニル基、置換可アミ
ノカルボニル基、置換可アルキルスルホニル基、置換可
アルケニルスルホニル基、置換可アルキニルスルホニル
基、置換可シクロアルキルスルホニル基、置換可シクロ
アルケニルスルホニル基、置換可アリールスルホニル
基、置換可複素環スルホニル基、置換可アミノスルホニ
ル基などが挙げられ、それら二次置換基の数は1個であ
っても2個であってもよく、2個の場合、それらは同一
であっても異なっていてもよい。また、2個の二次置換
基が一緒になってヘテロ原子を含むか含まずして環を形
成してもよい。
【0016】上記二次置換基のうち、置換可である各基
の三次置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカ
プト基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ
基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロ
アルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、複素環
基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオ
キシ基、シクロアルキルオキシ基、シクロアルケニルオ
キシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、アルキル
チオ基、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、シクロ
アルキルチオ基、シクロアルケニルチオ基、アリールチ
オ基、複素環チオ基、アルキルスルホニル基、アルケニ
ルスルホニル基、アルキニルスルホニル基、シクロアル
キルスルホニル基、シクロアルケニルスルホニル基、ア
リールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルカ
ルボニル基、アルケニルカルボニル基、アルキニルカル
ボニル基、シクロアルキルカルボニル基、シクロアルケ
ニルカルボニル基、アリールカルボニル基、複素環カル
ボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルケニルオ
キシカルボニル基、アルキニルオキシカルボニル基、シ
クロアルキルオキシカルボニル基、シクロアルケニルオ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素
環オキシカルボニル基、アミノカルボニル基、アルキル
アミノカルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、
アルケニルアミノカルボニル基、アルキニルアミノカル
ボニル基、シクロアルキルアミノカルボニル基、シクロ
アルケニルアミノカルボニル基、アリールアミノカルボ
ニル基、複素環アミノカルボニル基、アミノスルホニル
基、アルキルアミノスルホニル基、ジアルキルアミノス
ルホニル基、アルケニルアミノスルホニル基、アルキニ
ルアミノスルホニル基、シクロアルキルアミノスルホニ
ル基、シクロアルケニルアミノスルホニル基、アリール
アミノスルホニル基、複素環アミノスルホニル基、アル
キルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルケニルアミノ
基、アルキニルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、シ
クロアルケニルアミノ基、アリールアミノ基、複素環ア
ミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルケニルカル
ボニルアミノ基、アルキニルカルボニルアミノ基、シク
ロアルキルカルボニルアミノ基、シクロアルケニルカル
ボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、複素環
カルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、ア
ルケニルスルホニルアミノ基、アルキニルスルホニルア
ミノ基、シクロアルキルスルホニルアミノ基、シクロア
ルケニルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミ
ノ基、複素環スルホニルアミノ基などが挙げられ、それ
ら三次置換基の数は1個であっても2個以上であっても
よく、2個以上の場合、それら置換基は同一であっても
異なっていてもよい。さらに、二次置換基が2個の三次
置換基により置換されたアミノ基である場合、その三次
置換基が一緒になってヘテロ原子を含むか含まずして環
を形成してもよい。
【0017】また、これら三次置換基のアルキル部分、
アルケニル部分、アルキニル部分、シクロアルキル部
分、シクロアルケニル部分、アリール部分、複素環部分
は、さらにハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シア
ノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アミノ基、アルキル
基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ
基、アルキルチオ基、ハロアルキルチオ基、アルコキシ
カルボニル基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカ
ルボニル基、ジアルキルアミノカルボニル基、アミノス
ルホニル基、アルキルアミノスルホニル基、ジアルキル
アミノスルホニル基、、アルキルアミノ基、ジアルキル
アミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルキルスル
ホニルアミノ基、シクロアルキル基、アリール基、複素
環基などの四次置換基で置換されていてもよく、それら
置換基の数は1個であっても2個以上であってもよく、
置換基の数が2個以上の場合には、それらの置換基は同
一であっても異なっていてもよい。
【0018】前記式(I)の縮合複素環化合物またはそ
の塩の中でも、式(I'):
【化14】
【0019】[式中、GはCN、NO2、CO24(R4
は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換され
てもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
よいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基
または置換されてもよい複素環基である)、CHO、S
2NRab(RaおよびRbはそれぞれ独立に、水素原
子、水酸基、アルコキシ基、置換されてもよいアルキル
基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよい
アルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置
換されてもよいシクロアルケニル基、置換されてもよい
アリール基または置換されてもよい複素環基であるかま
たはRaおよびRbが一緒になって環を形成する)または
CONRab(RaおよびRbは前述の通りである)であ
り;R1はハロゲン原子、−O−R5基(R5は、水素原
子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
ルケニル基、置換されてもよいアリール基または置換さ
れてもよい複素環基である)または−S−R5基(R5
前述の通りである)であり;R2はハロゲン原子、−O
−R5基(R5は前述の通りである)または置換されても
よいアミノ基であり;R8およびR10は、それぞれ独立
に水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基である]で
表される縮合複素環化合物またはその塩は、新規化合物
である。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の望ましい実施形態
のいくつかを記載するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0021】前記式(I)の化合物ならびにそれに包含
される式(I')の化合物は、糖尿病の予防または治療
薬の有効成分として有用な化合物であり、例えば以下に
列記したような薬剤として有用である。 (1)筋肉細胞への糖取り込み促進剤。 (2)血糖降下剤。 (3)耐糖能異常に対する予防または治療薬。 (4)糖尿病に伴う合併症の予防または治療薬。 (5)高脂血症、血管障害、網膜症、腎症、ノイロパチ
ーおよび高血圧から成る群から選ばれる少なくとも一つ
の糖尿病に伴う合併症の予防または治療薬。 (6)肥満症の予防または治療薬。
【0022】前記式(I)の化合物の中でも、下記の化
合物が糖尿病の予防または治療薬の有効成分として優れ
ている。 (1)AがC−G{GがCN、NO2、CO24(R
4は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換さ
れてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
よいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基
または置換されてもよい複素環基である)、CHO、S
2NRab(RaおよびRbはそれぞれ独立に、水素原
子、水酸基、アルコキシ基、置換されてもよいアルキル
基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよい
アルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置
換されてもよいシクロアルケニル基、置換されてもよい
アリール基または置換されてもよい複素環基であるかま
たはRaおよびがRb一緒になって環を形成する)または
CONRab(RaおよびRbは前述の通りである)}で
あり;YおよびZはそれぞれ独立に、窒素原子またはC
−R8{R8は、水素原子、ハロゲン原子、置換されても
よいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換
されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロア
ルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換
されてもよいアリール基、置換されてもよい複素環基、
−B2−R9基(B2はCO、COO、O、OCO、OS
2、S、SOまたはSO2であり、R9は、水素原子、
置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケ
ニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されても
よいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケ
ニル基、置換されてもよいアリール基または置換されて
もよい複素環基である)、置換されてもよいアミノ基、
シアノ基またはニトロ基である}であり、YおよびZが
同時にC−R8をとるとき2つのR8は同一でも異なって
いてもよく;Xは窒素原子またはC−R10{R10は、水
素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、
置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアル
キニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換さ
れてもよいシクロアルケニル基、−B2−R9基(B2
よびR9は前述の通りである)、置換されてもよいアミ
ノ基、シアノ基またはニトロ基である}である化合物。
【0023】(2)R1およびR2がそれぞれ独立に、ハ
ロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されて
もよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、
置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよい
シクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基、置
換されてもよい複素環基、−B1'−R5基(B1'はOま
たはSであり、R5は、水素原子、置換されてもよいア
ルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されて
もよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル
基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換されて
もよいアリール基または置換されてもよい複素環基であ
る)、置換されてもよいアミノ基または−N=CR67
(R6およびR7はそれぞれ独立に、水素原子、置換され
てもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、
置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシク
ロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、
置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複
素環基である)であり;YおよびZがそれぞれ独立に、
窒素原子またはC−R8{R8は、水素原子、ハロゲン原
子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
ルケニル基、置換されてもよいアリール基、置換されて
もよい複素環基、−B2'−R9基(B2'はCO、CO
O、O、OCO、Sであり、R9は、水素原子、置換さ
れてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル
基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよい
シクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル
基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよ
い複素環基である)、置換されてもよいアミノ基、シア
ノ基またはニトロ基である}である化合物。
【0024】前記式(I)の化合物の中でも、前記式
(I’)の化合物が糖尿病の予防または治療薬の有効成
分としてより優れている。なお、式(I’)の化合物を
含有する医薬組成物は、従来、知られていなかった。式
(I’)の化合物の中でも、さらに望ましい化合物を以
下に列挙する。
【0025】(i)R2が置換されてもよいアミノ基で
ある式(I’)の化合物。 (ii)R2が置換されてもよいアミノ基であり、R8およ
びR10が水素原子である式(I’)の化合物。 (iii)R2で表される置換されてもよいアミノ基が、−
NRcd基{式中、RcおよびRdはそれぞれ独立に水素
原子、−O−R5基(式中、R5は、水素原子、置換され
てもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、
置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシク
ロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、
置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複
素環基である)、置換されてもよいアルキル基、置換さ
れてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
よいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基
または置換されてもよい複素環基であるか、あるいはR
cとRdが一緒になって環を形成する}である(ii)の化
合物。
【0026】(iv)GがCN、CO24(R4は、水素
原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよい
アルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換さ
れてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロ
アルケニル基、置換されてもよいアリール基または置換
されてもよい複素環基である)、CHO、SO2NRa
b(RaおよびRbはそれぞれ独立に、水素原子、水酸
基、アルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換
されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニ
ル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されて
もよいシクロアルケニル基、または置換されてもよい複
素環基であるかまたはRaおよびRbが一緒になって環を
形成する)またはCONRa'b’(Ra’およびRb’
はそれぞれ独立に、水酸基、アルコキシ基、置換されて
もよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置
換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロ
アルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置
換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素
環基であるかまたはRa’およびRb’が一緒になって環
を形成する)である式(I’)の化合物。 (v)GがCN、NO2、CO24(R4は、水素原子、
置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケ
ニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されても
よいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケ
ニル基、置換されてもよいアリール基または置換されて
もよい複素環基である)、CHO、C−SO2NRab
(RaおよびRbはそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、
アルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換され
てもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
よいシクロアルケニル基、または置換されてもよい複素
環基であるかまたはRaおよびRbが一緒になって環を形
成する)またはCONRa'b’(Ra’およびRb’
それぞれ独立に、水酸基、アルコキシ基、置換されても
よいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換
されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロア
ルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換
されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環
基であるかまたはRa’およびRb’が一緒になって環を
形成する)であり;R1が−O−R5基(R5は、水素原
子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
ルケニル基、置換されてもよいアリール基または置換さ
れてもよい複素環基である)または−S−R5基(R
5は、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよい
アルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換さ
れてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロ
アルケニル基、置換されてもよいアリール基または置換
されてもよい複素環基である)である式(I’)の化合
物。
【0027】上記(iii)の−NRcd基中、RcおよびR
dで表される各置換基中の置換されてもよいアルキル
基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよい
アルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置
換されてもよいシクロアルケニル基、置換されてもよい
アリール基または置換されてもよい複素環基の定義は、
式(I)の化合物中の各置換基で定義したものと同様で
ある。また、−NRcd基の中では、置換可アルキルア
ミノ基、置換可ジアルキルアミノ基、アルキルカルボニ
ルアミノ基、置換可アルキニルアミノ基、シクロアルキ
ルアミノ基、置換可アリールアミノ基が望ましく、置換
可アルキルアミノ基または置換可アリールアミノ基がさ
らに望ましい。置換可アルキルアミノ基としては、ベン
ジルアミノ基、4−ニトロベンジルアミノ基、4−ピリ
ジルメチルアミノ基、3−ピリジルメチルアミノ基、2
−ピリジルメチルアミノ基、ジオキソラニルメチルアミ
ノ基、ピラニルメチルアミノ基、メチルアミノ基、エチ
ルアミノ基、ジメチルアミノ基などが挙げられる。置換
可アリールアミノ基としては、フェニルアミノ基、4−
シアノフェニルアミノ基、3−シアノフェニルアミノ
基、4−クロロフェニルアミノ基、2−クロロフェニル
アミノ基、4−メチルフェニルアミノ基、3−メチルフ
ェニルアミノ基、2−メチルフェニルアミノ基、4−ニ
トロフェニルアミノ基、3−ニトロフェニルアミノ基な
どが挙げられる。
【0028】本発明の糖尿病の予防または治療薬は通
常、一般的な医薬製剤の形態で用いられる。この医薬製
剤は通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、
崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤
を用いて調製される。医薬製剤としては各種の形態が治
療目的に応じて選択でき、錠剤、丸剤、散剤、粉剤、顆
粒剤、カプセル剤、坐剤、液剤、懸濁剤、乳剤、注射剤
(液剤、懸濁剤等)、スプレー、エアロゾル、クリー
ム、軟膏、ローション、経皮剤(パッチ剤、マトリクス
剤、テープ)等が一例として挙げられる。
【0029】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で公知のものを広く使用でき、例えば乳
糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプ
ン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ
酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロ
ップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボ
キシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、
リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾
燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミ
ナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル
硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプ
ン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバタ
ー、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩
基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリ
ン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、
ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タル
ク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコー
ル等の滑沢剤等が例示できる。更に錠剤は必要に応じ通
常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包
錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重
錠、多層錠とすることができる。
【0030】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
ブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カ
オリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガン
ト末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカ
ンテン等の崩壊剤等が例示できる。
【0031】坐剤の形態に成形するに際しては、担体と
して従来公知のものを広く使用でき、例えばポリエチレ
ングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコ
ールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド等を
挙げることができる。
【0032】注射剤として調製される場合には、液剤、
乳剤及び懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが
好ましく、これら液剤、乳剤及び懸濁剤の形態に成形す
るに際しては、希釈剤としてこの分野において慣用され
ているものを全て使用でき、例えば水、乳酸水溶液、エ
チルアルコール、プロピレングリコール、エトキシ化イ
ソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリル
アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル類等を挙げることができる。なお、この場合等張性
の溶液を調製するに充分な量の食塩、ブドウ糖あるいは
グリセリンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通
常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよ
い。更に必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、
甘味剤等や他の医薬品を医薬製剤中に含有せしめてもよ
い。
【0033】本発明の糖尿病治療剤中に含有されるべき
前記式(I)の化合物の量は、特に限定されず広範囲に
適宜選択されるが、通常全組成物中1〜70重量%、好
ましくは5〜50重量%とするのが望ましい態様であ
る。
【0034】本発明の糖尿病の予防または治療薬の投与
方法は特に制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性
別その他の条件、疾患の程度等に応じた方法で経口的ま
たは非経口的に投与される。例えば経口的に投与される
場合には、錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及
びカプセル剤等が望ましい態様として挙げられる。非経
口的には、局所投与剤、注射剤、経皮剤、経鼻剤、経肺
剤、坐剤等の形で投与することができる。注射剤の場合
には単独であるいはブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液
と混合して静脈内投与され、更には必要に応じて単独で
筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与されるのが望ま
しい態様である。また、坐剤の場合には直腸内投与され
るのが望ましい態様である。
【0035】本発明の糖尿病の予防または治療薬の投与
量は用法、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度
等により適宜選択されるが、通常有効成分である前記式
(I)の化合物の量は1日当り体重1kg当り約0.0
5〜50mgとするのがよく、1回または数回に分けて
投与することができる。また、投与単位形態中に有効成
分を1〜1000mg含有せしめるのが望ましい態様で
ある。
【0036】前記式(I)の化合物またはその塩は、公
知の類似化合物の製造方法またはそれらに準じた方法に
よって製造できるが、望ましい実施態様として下記
〔1〕〜〔5〕の製法を例示する。
【0037】〔1〕製法1 式(II):
【化15】 [式中、Rは式(I)中のR1またはR2であり、Aは前
述の通りであり、Dはシアノ基、アルコキシカルボニル
基であり、Lは脱離基である]で表される化合物と、式
(III):
【0038】
【化16】 [式中、X、YおよびZは前述の通りである]で表される
化合物とを反応させることにより、前記式(I)の化合
物を製造する方法。なお、式(II)中、Lで表される脱
離基としては、種々のものが挙げられるが、ハロゲン原
子、−OR5基、−SR5基またはジアルキルアミノ基が
望ましい(R5は前述の通りである)。
【0039】製法1の反応は、適当な溶媒の存在下で行
うことができる。具体的に使用される溶媒としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど
のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素類;ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,石
油エーテル,リグロイン,石油ベンジンなどの脂肪族炭
化水素類;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジ
ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリルなど
のニトリル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなどの酸アミド類;ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類;スルホランなどのスルホン類;ヘキサ
メチルホスホルアミドなどのリン酸アミド類;クロロホ
ルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロ
エタンなどのハロゲン化炭化水素類およびこれらの混合
溶媒を挙げることができる。
【0040】製法1において、塩基の存在下で反応を行
うのが望ましい場合もある。具体的に使用される塩基と
しては、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、N
−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ〔5,
4,0〕−7−ウンデセン、N,N−ジメチルアニリン
などの有機塩基;リチウム、ナトリウム、カリウムなど
のアルカリ金属;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアル
カリ金属の炭酸水素塩;水素化リチウム、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属の水素化物;
n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
ナトリウムアミドなどを挙げることができる。製法1の
反応は、一般に0〜150℃の反応温度で行われ、望ま
しくは10〜100℃の反応温度で行われる。反応時間
は、一般に0.1〜48時間である。製法1において、
前記式(II)の化合物1モルに対して式(III)の化合物
は、0.8〜2当量望ましくは1〜1.5当量の割合で
使用することができる。
【0041】製法1における反応諸条件は各々適宜相互
に組み合わせることができる。また、これら反応諸条件
の中には、通常範囲の反応条件と望ましい範囲の反応条
件を有するものがあるが、これらも適宜相互に選択し、
組み合わせることができる。
【0042】〔2〕製法2 式(I−1):
【化17】 [式中、R1'またはR2'のどちらか一方がアミノ基、O
HまたはSHであり;もう一方が水素原子、ハロゲン原
子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
ルケニル基、置換されてもよいアリール基、置換されて
もよい複素環基、−B1−R5基(B1およびR5は前述の
通りである)、置換されてもよいアミノ基または−N=
CR67(R6およびR7は前述の通りである)であ
り、;A、X、YおよびZは前述の通りである]で表さ
れる化合物と、
【0043】式(IV):R'−L'[式中、R'は、置換さ
れてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル
基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよい
シクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル
基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよい複
素環基または−B1''−R5'基(B1''はCOまたはSO
2であり、R5'は、置換されてもよいアルキル基、置換
されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニ
ル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されて
もよいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール
基または置換されてもよい複素環基である)であり;
L'は脱離基である]で表される化合物とを反応させるこ
とにより、前記式(I)の化合物を製造する方法。な
お、式(IV)中、L'で表される脱離基としては種々の
ものが挙げられるが、ハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ基、またはパラトルエンスルホニルオキシ基が望
ましい。
【0044】製法2の反応は、適当な溶媒の存在下で行
うことができる。具体的に使用される溶媒としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,石油エーテル,リグロ
イン,石油ベンジンなどの脂肪族炭化水素類;ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;アセ
トニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類;ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの酸アミ
ド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;ス
ルホランなどのスルホン類;ヘキサメチルホスホルアミ
ドなどのリン酸アミド類;クロロホルム、ジクロロメタ
ン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類およびこれらの混合溶媒を挙げることが
できる。
【0045】製法2において、反応を効率的に行うため
には、塩基の存在下で反応を行うのが望ましい。具体的
に使用される塩基としては、トリエチルアミン、ピリジ
ン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕−7−ウンデセン、N,N−ジメチルア
ニリンなどの有機塩基;リチウム、ナトリウム、カリウ
ムなどのアルカリ金属;炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水
素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムな
どのアルカリ金属の炭酸水素塩;水素化リチウム、水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属の水
素化物;n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピル
アミド、ナトリウムアミドなどを挙げることができる。
【0046】製法2の反応は、一般に−70〜200℃
の反応温度で行われ、望ましくは−10〜150℃の反
応温度で行われる。反応時間は、一般に0.1〜48時
間である。
【0047】製法2において、前記式(I−1)の化合物
1モルに対して式(IV)の化合物は、0.8〜2当量望ま
しくは1〜1.5当量の割合で使用することができる。
【0048】製法2における反応諸条件は各々適宜相互
に組み合わせることができる。また、これら反応諸条件
の中には、通常範囲の反応条件と望ましい範囲の反応条
件を有するものがあるが、これらも適宜相互に選択し、
組み合わせることができる。
【0049】〔3〕製法3 式(I−2):
【化18】 [式中、R1''またはR2''のどちらか一方がOHであ
り、もう一方が、水素原子、ハロゲン原子、置換されて
もよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置
換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロ
アルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置
換されてもよいアリール基、置換されてもよい複素環
基、−B1−R5基(B1およびR5は前述の通りであ
る)、置換されてもよいアミノ基または−N=CR67
(R6およびR7は前述の通りである)であり;A、X、
YおよびZは前述の通りである]で表される化合物とハ
ロゲン化剤とを反応させることにより、前記式(I)の
化合物を製造する方法。
【0050】製法3の反応で使用するハロゲン化剤とし
ては、例えば五塩化リン、オキシ塩化リン、三塩化リ
ン、塩化チオニル、オキサリルクロライド、二塩化フェ
ニルホスホン酸を挙げることができ、その使用量は、前
記式(I−2)の化合物1モルに対して1〜10当量、望
ましくは1〜5当量である。
【0051】製法3の反応は、適当な溶媒の存在下で行
うことができる。具体的に使用される溶媒としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,石油エーテル,リグロ
イン,石油ベンジンなどの脂肪族炭化水素類;ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;クロ
ロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジク
ロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類およびこれらの
混合溶媒を挙げることができる。反応は、水の存在しな
い系内で行うのが望ましい。
【0052】製法3において、反応を効率的に行うため
には、塩基の存在下で反応を行うのが望ましい。具体的
に使用される塩基としては、トリエチルアミン、ピリジ
ン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕−7−ウンデセン、N,N−ジメチルア
ニリンなどの有機塩基を挙げることができる。
【0053】製法2の反応は、一般に−30〜200℃
の反応温度で行われ、望ましくは0〜150℃の反応温
度で行われる。反応時間は、一般に0.1〜48時間で
ある。
【0054】製法3における反応諸条件は各々適宜相互
に組み合わせることができる。また、これら反応諸条件
の中には、通常範囲の反応条件と望ましい範囲の反応条
件を有するものがあるが、これらも適宜相互に選択し、
組み合わせることができる。
【0055】〔4〕製法4 式(I−3):
【化19】 [式中、R1'''またはR2'''のどちらか一方がハロゲン
原子、−B1'''−R5''基(B1'''はO、OSO2、S、
またはSO2であり、R5''は、置換されてもよいアルキ
ル基または置換されてもよいアリール基である)または
ジアルキルアミノ基であり、もう一方が水素原子、ハロ
ゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換されても
よいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置
換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシ
クロアルケニル基、置換されてもよいアリール基、置換
されてもよい複素環基、−B1−R5基(B1およびR5
前述の通りである)、置換されてもよいアミノ基または
−N=CR67(R6およびR7は前述の通りである)で
あり;A、X、YおよびZは前述の通りである]で表さ
れる化合物と、
【0056】式(V):R''−B'''[式中、R''は、置
換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニ
ル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよ
いシクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニ
ル基、置換されてもよいアリール基または置換されても
よい複素環基であり、B'''は、アミノ基、OH、SH
である]で表される化合物とを反応させることにより、
前記式(I)の化合物を製造する方法。
【0057】製法4の反応は、適当な溶媒の存在下で行
うことができる。具体的に使用される溶媒としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,石油エーテル,リグロ
イン,石油ベンジンなどの脂肪族炭化水素類;ジエチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;アセ
トニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類;ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどの酸アミ
ド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;ス
ルホランなどのスルホン類;ヘキサメチルホスホルアミ
ドなどのリン酸アミド類;クロロホルム、ジクロロメタ
ン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類およびこれらの混合溶媒を挙げることが
できる。
【0058】製法4において、反応を効率的に行うため
には、塩基の存在下で反応を行うのが望ましい。具体的
に使用される塩基としては、トリエチルアミン、ピリジ
ン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕−7−ウンデセン、N,N−ジメチルア
ニリンなどの有機塩基;リチウム、ナトリウム、カリウ
ムなどのアルカリ金属;炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水
素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムな
どのアルカリ金属の炭酸水素塩;水素化リチウム、水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属の水
素化物;n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピル
アミド、ナトリウムアミドなどを挙げることができる。
【0059】製法4の反応は、一般に−70〜150℃
の反応温度で行われ、望ましくは−10〜100℃の反
応温度で行われる。反応時間は、一般に0.1〜48時
間である。
【0060】製法4において、前記式(I−3)の化合物
1モルに対して式(V)の化合物は、0.8〜2当量望ま
しくは1〜1.5当量の割合で使用することができる。
【0061】製法3における反応諸条件は各々適宜相互
に組み合わせることができる。また、これら反応諸条件
の中には、通常範囲の反応条件と望ましい範囲の反応条
件を有するものがあるが、これらも適宜相互に選択し、
組み合わせることができる。
【0062】〔5〕製法5 式(I−4):
【化20】 [式中、R1''''またはR2''''のどちらか一方がアミノ
基であり、もう一方が水素原子、ハロゲン原子、置換さ
れてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル
基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよい
シクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル
基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよい複
素環基、−B1−R5基(B1およびR5は前述の通りであ
る)、置換されてもよいアミノ基または−N=CR67
(R6およびR7は前述の通りである)であり;A、X、
YおよびZは前述の通りである]で表される化合物と、
【0063】式(VI):R67C=O[式中、R6および
7は前述の通りである]で表される化合物とを反応させ
ることにより、前記式(I)の化合物を製造する方法。
【0064】製法5の反応は、適当な溶媒の存在下で行
うことができる。具体的に使用される溶媒としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど
のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素類;ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,石
油エーテル,リグロイン,石油ベンジンなどの脂肪族炭
化水素類;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジ
ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリルなど
のニトリル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなどの酸アミド類;ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類;スルホランなどのスルホン類;ヘキサ
メチルホスホルアミドなどのリン酸アミド類;クロロホ
ルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロ
エタンなどのハロゲン化炭化水素類およびこれらの混合
溶媒を挙げることができる。
【0065】製法5において、反応を効率的に行うため
には、塩基の存在下で反応を行うのが望ましい。具体的
に使用される塩基としては、トリエチルアミン、ピリジ
ン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕−7−ウンデセン、N,N−ジメチルア
ニリンなどの有機塩基;炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水
素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムな
どのアルカリ金属の炭酸水素塩などを挙げることができ
る。
【0066】製法5において、反応を効率的に行うため
には、モレキュラーシブスなどの脱水剤の存在下で反応
を行うのが望ましい。また、適当な溶媒を使用し、共沸
により生成した水分を反応系外に除くこともできる。
【0067】製法5の反応は、一般に−30〜150℃
の反応温度で行われ、望ましくは0〜100℃の反応温
度で行われる。反応時間は、一般に0.1〜48時間で
ある。
【0068】製法5において、前記式(I−3)の化合物
1モルに対して式(VI)の化合物は、0.8〜2当量望ま
しくは1〜1.5当量の割合で使用することができる。
【0069】製法5における反応諸条件は各々適宜相互
に組み合わせることができる。また、これら反応諸条件
の中には、通常範囲の反応条件と望ましい範囲の反応条
件を有するものがあるが、これらも適宜相互に選択し、
組み合わせることができる。
【0070】前記式(I)の化合物またはその塩は、前
記〔1〕〜〔5〕に記載の製法またはその組み合わせに
より製造することができる。
【0071】前記式(I)の化合物は、通常の方法によ
り塩を形成することができる。また、前記式(I)の化
合物は、分子内塩を形成する場合もある。
【0072】前記式(I)の化合物またはその塩のう
ち、分子構造中にカルボキシル基を有する化合物または
その塩は、対応するエステル体を酸またはアルカリ条件
下に加水分解することにより製造することができる。
【0073】前記式(I)の化合物またはその塩のう
ち、式(I’)の化合物またはその塩は、前記製法1〜
5に準じ、下記〔A〕〜〔G〕に記載の製法またはこれ
ら製法の組み合わせにより製造できる。
【0074】〔A〕前記式(I’)の化合物またはその
塩のうち、式(I’−1):
【化21】 [式中、R1、R、R10およびGは前記式(I’)中で定
義された通りである]で表される化合物またはその塩
は、式(VII)
【化22】 [式中、R1およびGは前述の通りであり;Dはアルコキ
シカルボニル基であり;Lはハロゲン原子、−OR
5基、−SR5基またはジアルキルアミノ基である(R 5
は前述の通りである)]で表される化合物と、式(VII
I):
【化23】 [式中、R8およびR10は前述の通りである]で表される
化合物とを反応させることにより、製造できる。なお、
製法〔A〕は、製法1に準じたものであり、製法1の反
応諸条件が適用できる。
【0075】〔B〕前記式(I’)の化合物またはその
塩のうち、式(I’−2):
【化24】 [式中、R1、RおよびR10は前記式(I’)中で定義さ
れた通りであり;G’は、CN、NO2、SO2NRab
(RaおよびRbは前述の通りである)または、CONR
ab(RaおよびRbは前述の通りである)である]で表
される化合物またはその塩は、式(VII’)
【化25】 [式中、R1およびG’は前述の通りであり;Lはハロゲ
ン原子、−OR5基、−SR5基またはジアルキルアミノ
基である(R5は前述の通りである)]で表される化合物
と、式(VIII):
【化26】 [式中、R8およびR10は前述の通りである]で表される
化合物とを反応させることにより、製造できる。なお、
製法〔B〕は、製法1に準じたものであり、製法1の反
応諸条件が適用できる。
【0076】〔C〕前記式(I’)の化合物またはその
塩のうち、式(I’−3):
【化27】 [式中、R1、R、R10およびGは前記式(I’)中で定
義された通りである〕で表される化合物またはその塩
は、製法〔A〕記載の方法により製造される式(I’−
1)の化合物と、ハロゲン化剤とを反応させることによ
り、製造できる。なお、製法〔C〕は、製法3に準じた
ものであり、製法3の反応諸条件が適用できる。
【0077】〔D〕前記式(I’)の化合物またはその
塩のうち、式(I’−4):
【化28】 [式中、R1、R、R10およびGは前記式(I’)中で定
義された通りであり;R 5’は、置換されてもよいアル
キル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されても
よいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル
基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換されて
もよいアリール基または置換されてもよい複素環基であ
る〕で表される化合物またはその塩は、製法〔A〕記載
の方法により製造される式(I’−1)の化合物と、式
(IX):R5’−L’[式中、R5’は前述の通りであ
り;L'は、ハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基
またはパラトルエンスルホニルオキシ基である]で表さ
れる化合物とを反応させることにより、製造できる。な
お、製法〔D〕は、製法2に準じたものであり、製法2
の反応諸条件が適用できる。
【0078】〔E〕前記式(I’)の化合物またはその
塩のうち、式(I’−5):
【化29】 [式中、R1、R、R10およびGは前記式(I’)中で定
義された通りであり;Qは置換されたアミノ基である〕
で表される化合物またはその塩は、製法〔C〕記載の方
法により製造される式(I’−3)の化合物と、式(IV
−1):H−Q[式中、Qは置換されたアミノ基であ
る〕で表される化合物とを反応させることによっても、
製造できる。なお、製法〔E〕は、製法4に準じたもの
であり、製法4の反応諸条件が適用できる。
【0079】〔F〕また、前記式(I’−5)の化合物
またはその塩は、製法〔D〕記載の方法により製造され
る式(I’−4)の化合物と、式(IV−1)の化合物と
を反応させることによっても、製造できる。なお、製法
〔F〕は、製法4に準じたものであり、製法4の反応諸
条件が適用できる。
【0080】〔G〕さらに、前記式(I’−5)の化合
物またはその塩のうち、式(I’−5’):
【化30】 [式中、R1、R、R10およびQは前記式(I’−5)中
で定義された通りであり;G’は前記式(I’−2)で
定義された通りである〕で表される化合物またはその塩
は、製法〔B〕記載の方法により製造される式(I’−
2)の化合物と、式(IV−2):L’−J [式中、Jは
Qで表される置換されたアミノ基の置換であり;L'は
ハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基またはパラト
ルエンスルホニルオキシ基である〕で表される化合物と
を反応させることにより、製造できる。なお、製法
〔G〕は、製法2に準じたものであり、製法2の反応諸
条件が適用できる。
【0081】
【実施例】次に本発明に係わる実施例(合成例および試
験例)を記載するが、本発明はこれらに限定されるわけ
ではない。
【0082】合成例1 7-ベンジルアミノ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミ
ジン-6-カルボニトリル(化合物No.2)の合成 (1) ビスメチルチオメチレンプロパンジニトリル10.3
g、3-アミノピラゾール5.0gおよびエタノール250mlを加
熱還流下に約6時間攪拌した後室温まで冷却し、析出し
た結晶をろ取した。ろ取した結晶はエタノールで洗浄し
た後乾燥して、融点240℃以上の7-アミノ-5-メチルチオ
ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物
No.1)10.9g を得た。 (2) 7-アミノ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
-6-カルボニトリル500mg、8mLのDMF中に水素化ナトリウ
ム(60%)100mgを加え、室温下で約10分攪拌した後、臭
化ベンジル420mgを加え、約50℃で約2時間攪拌した。反
応終了後、室温まで冷却し、約50mLの水を加え、析出し
た結晶をろ取、水洗、乾燥して粗結晶を得た。粗結晶を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、融点
165℃の7-ベンジルアミノ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-
a]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物No.2)570mg
を得た。
【0083】合成例2 7-ベンジルオキシ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミ
ジン-6-カルボニトリル(化合物No.51)の合成 (1) 2-シアノ-3,3-ビスメチルチオ-2-プロペン酸メチル
エステル3.0g、3-アミノピラゾール1.3gおよびエタノー
ル20mlを加熱還流下に約2.5時間攪拌した後室温まで冷
却し、析出した結晶をろ取した。ろ取した結晶はエタノ
ールで洗浄した後乾燥して、融点250℃以上の7-ヒドロ
キシ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カル
ボニトリル(化合物No.49)1.69g を得た。 (2) 7-ヒドロキシ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミ
ジン-6-カルボニトリル400mg、6mLのDMF中に水素化ナト
リウム(60%)80mgを加え、室温下で約10分攪拌した
後、臭化ベンジル350mgを加え、約50℃で一夜攪拌し
た。反応終了後、室温まで冷却し、約50mLの水を加え、
析出した結晶をろ取、水洗、乾燥して粗結晶を得た。粗
結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、融点194℃の7-ベンジルオキシ-5-メチルチオピラゾ
ロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物No.5
1)490mgを得た。
【0084】合成例3 7-(4-ピリジルメチル)アミノ-5-メチルチオピラゾロ[1,
5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物No.3)の合
(1) 7-ヒドロキシ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミ
ジン-6-カルボニトリル(化合物No.49)2.15g、N,N-
ジメチルアニリン1.3g、オキシ塩化リン5mLの混合物を
加熱還流下に約3時間攪拌した。反応終了後、室温まで
冷却し、氷水中に注入して攪拌した。析出した結晶をろ
取、水洗、乾燥して粗結晶を得た。粗結晶をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製して、融点201〜202℃
の7-クロロ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6
-カルボニトリル(化合物No.62)2.17gを得た。 (2) 7-クロロ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
-6-カルボニトリル950mg、20mLのアセトニトリル中に氷
冷下、4-ピコリルアミン460mg、トリエチルアミン430m
g、アセトニトリル1mLの混合物を滴下し、約1時間攪拌
した。反応終了後、約80mLの水を加え、析出した結晶を
ろ取、水洗、乾燥して粗結晶を得た。粗結晶をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して、融点153〜154
℃の7-(4-ピリジルメチル)アミノ-5-メチルチオピラゾ
ロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル(化合物No.
3)970mgを得た。
【0085】合成例4 7-フルフリルアミノ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリ
ミジン-6-カルボニトリル(化合物No.78)の合成 7-クロロ-5-メチルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-
カルボニトリル(化合物No.62)200mg、フルフリルア
ミン100mgを110mgのトリエチルアミン存在下5mLのTHF中
で約30分反応させた後、約30mLの水を加え、析出した結
晶をろ取、水洗、乾燥して粗結晶を得た。粗結晶をエー
テル洗浄して、融点110℃の7-フルフリルアミノ-5-メチ
ルチオピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-6-カルボニトリル
(化合物No.78)180mgを得た。
【0086】合成例1〜4および前記製法1〜5に準じ
た方法で製造した前記式(I)の化合物を以下の表1〜
26に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【表3】
【0090】
【表4】
【0091】
【表5】
【0092】
【表6】
【0093】
【表7】
【0094】
【表8】
【0095】
【表9】
【0096】
【表10】
【0097】
【表11】
【0098】
【表12】
【0099】
【表13】
【0100】
【表14】
【0101】
【表15】
【0102】
【表16】
【0103】
【表17】
【0104】
【表18】
【0105】
【表19】
【0106】
【表20】
【0107】
【表21】
【0108】
【表22】
【0109】
【表23】
【0110】
【表24】
【0111】
【表25】
【0112】
【表26】
【0113】試験例1 薬理試験方法 L6細胞による糖取り込み試験 以下の方法により供試化合物をL6細胞(ラット骨格筋由
来細胞)に作用させ、その糖取り込み促進効果を測定し
た。即ち、L6細胞を10%牛胎児血清(以下FBSと略す)を含
むα-Minimum Essential Medium(以下MEMと略す)に懸濁
し、96ウェルプラスチックプレートに5×104個/ウェル
ずつ播きインキュベーター内(5%炭酸ガス、37℃)にて
ウェル一面に増殖するまで培養した。その後培地を2%FB
S含有MEMに切り替え更に7〜10日間培養(2日置きに培
地交換)して、筋肉細胞へ分化させた。続いて、培養液
をFBS不含MEMに置換し3時間培養した後、処理濃度に調
製した供試化合物(FBS不含MEM希釈)を筋肉細胞に37
℃、1時間反応させた。Krebs-Henseleit-Ringer 緩衝液
(以下KHR緩衝液と略す)で細胞を洗浄し、KHR緩衝液中
で、2-deoxy-[3H]-glucoseを細胞に添加し37℃、10分間
処理した。処理液を除いて細胞をKHR緩衝液洗浄後、適
当量の1N水酸化ナトリウム溶液にて細胞を溶解し、[3H]
放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した
(cpm)。糖取り込み%は、コントロール(MEM溶媒のみ
を処理)の放射活性を100%とし、供試化合物を処理した
時の放射活性%として表した。表27に示した化合物を1
0μg/mlおよび100μg/mlで処理し、糖取り込み促進効果
を試験した。その結果、供試したすべての化合物に少な
くとも10μg/ml〜100μg/mlの範囲で115%以上の糖取り
込み促進作用があることが認められた。
【0114】
【表27】
【0115】試験例2 薬効試験方法 血糖降下作用確認試験 II型糖尿病モデル動物のKK-Ay/Taマウス(日本クレアよ
り購入)を用い、以下のような方法で供試化合物の血糖
降下作用を確認した。十分予備飼育し馴化させた雄性KK
-Ay/Taマウスを各群6例ずつに分け、供試化合物を投与
した。供試化合物は0.5%のカルボキシメチルセルロース
(ナカライ)に懸濁し、各化合物とも経口ゾンデを使って
50mg/kg(10ml/kg)を単回経口投与した。同時に溶媒対照
群として、0.5%のカルボキシメチルセルロースを供試化
合物投与群と同じ容量(10ml/kg)投与した。採血は、供
試化合物および対照溶媒の投与前および投与後の表28
に示した時間の後に以下の方法によって行った。マウス
の尾静脈をカミソリの刃で浅く切り、血液10-20μL相当
を出血させ、マイクロピペットでこれを採取する。採っ
た血液はすぐに採血量と同量のヘパリン溶液(20U/ml)
(持田薬品)に混和し、冷却遠心器で4℃下5分間遠心(100
00rpm)する。遠心後の血漿を血糖値測定のサンプルとし
た。血糖値の測定はグルコースオキシダーゼ法により行
い、市販の測定用キット(グルコースCIIテストクワコ
ー,和光純薬)を用いて測定した。測定は採血の翌日に行
い、その間採取した血漿は-20℃に保管した。結果は、
採血時点の血糖値を供試化合物投与前の血糖値に対する
100分率として算定し、採血時点における溶媒対照群の
血糖変化量(100分率)との比較により供試化合物の血糖
降下作用を評価し、表28に示した。なお、この血糖降
下作用の評価結果は、いずれもWilcoxonの順位和検定に
より、有意差ありと評価できるものである(P≦0.0
5)。
【0116】
【表28】
【0117】
【発明の効果】本発明の糖尿病の予防または治療薬は、
筋肉細胞へ短時間処理しただけで糖取り込み促進作用が
発現されるため、特に糖尿病;耐糖能異常;糖尿病に伴
う高脂血症、血管障害、網膜症、腎症、ノイロパチー、
高血圧等種々の合併症;ならびに肥満症等の予防または
治療薬として有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/10 A61P 9/10 9/12 9/12 13/12 13/12 C07D 487/04 142 C07D 487/04 142 (72)発明者 山元 一浩 滋賀県草津市西渋川二丁目3番1号 石原 産業株式会社中央研究所内 (72)発明者 宮本 隆司 滋賀県草津市西渋川二丁目3番1号 石原 産業株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4C050 AA01 BB05 CC08 EE03 FF03 GG04 GG06 HH01 HH02 HH04 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB06 MA01 MA04 NA14 ZA33 ZA36 ZA42 ZA70 ZA81 ZC33 ZC35

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): 【化1】 [式中、Aは窒素原子またはC−G{GはCN、NO2
    SO23(R3は、置換されてもよいアルキル基、置換
    されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニ
    ル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されて
    もよいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール
    基または置換されてもよい複素環基である)、CO24
    (R4は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置
    換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキ
    ニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換され
    てもよいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリー
    ル基または置換されてもよい複素環基である)、CH
    O、SO2NRab(RaおよびRbはそれぞれ独立に、
    水素原子、水酸基、アルコキシ基、置換されてもよいア
    ルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されて
    もよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル
    基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換されて
    もよいアリール基または置換されてもよい複素環基であ
    るかまたはRaおよびがRb一緒になって環を形成する)
    またはCONRab(RaおよびRbは前述の通りであ
    る)}であり;R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原
    子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、置換
    されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニ
    ル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されて
    もよいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール
    基、置換されてもよい複素環基、−B1−R5基(B1
    CO、COO、O、OCO、OSO2、S、SOまたは
    SO2であり、R5は、水素原子、置換されてもよいアル
    キル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されても
    よいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル
    基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換されて
    もよいアリール基または置換されてもよい複素環基であ
    る)、置換されてもよいアミノ基または−N=CR67
    (R6およびR7はそれぞれ独立に、水素原子、置換され
    てもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、
    置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシク
    ロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、
    置換されてもよいアリール基または置換されてもよい複
    素環基である)であり;YおよびZはそれぞれ独立に、
    窒素原子またはC−R8{R8は、水素原子、ハロゲン原
    子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
    ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
    てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
    ルケニル基、置換されてもよいアリール基、置換されて
    もよい複素環基、−B2−R9基(B2はCO、COO、
    O、OCO、OSO2、S、SOまたはSO2であり、R
    9は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換さ
    れてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
    基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
    よいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基
    または置換されてもよい複素環基である)、置換されて
    もよいアミノ基、シアノ基またはニトロ基である}であ
    り、YおよびZが同時にC−R8をとるとき2つのR8
    同一でも異なっていてもよく;Xは窒素原子またはC−
    10{R10は、水素原子、ハロゲン原子、置換されても
    よいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換
    されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロア
    ルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、−B
    2−R9基(B2およびR9は前述の通りである)、置換さ
    れてもよいアミノ基、シアノ基またはニトロ基である}
    であり;さらにYがC−R8であり、XがC−R10また
    はZがC−R8である場合、R8およびR10あるいは2つ
    のR8が一緒になってヘテロ原子を含むか含まずして環
    を形成してもよい]で表される縮合複素環化合物または
    その塩を有効成分として含有することを特徴とする糖尿
    病の予防または治療薬。
  2. 【請求項2】AがC−G{式中、GがCN、NO2、C
    24(R4は、水素原子、置換されてもよいアルキル
    基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよい
    アルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置
    換されてもよいシクロアルケニル基、置換されてもよい
    アリール基または置換されてもよい複素環基である)、
    CHO、SO2NRab(RaおよびRbはそれぞれ独立
    に、水素原子、水酸基、アルコキシ基、置換されてもよ
    いアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換さ
    れてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアル
    キル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換さ
    れてもよいアリール基または置換されてもよい複素環基
    であるかまたはRaおよびがRb一緒になって環を形成す
    る)またはCONRab(RaおよびRbは前述の通りで
    ある)}であり;YおよびZはそれぞれ独立に、窒素原
    子またはC−R8{R8は、水素原子、ハロゲン原子、置
    換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニ
    ル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよ
    いシクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニ
    ル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよい
    複素環基、−B2−R9基(B2はCO、COO、O、O
    CO、OSO2、S、SOまたはSO2であり、R9は、
    水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されても
    よいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置
    換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシ
    クロアルケニル基、置換されてもよいアリール基または
    置換されてもよい複素環基である)、置換されてもよい
    アミノ基、シアノ基またはニトロ基である}であり、Y
    およびZが同時にC−R8をとるとき2つのR8は同一で
    も異なっていてもよく;Xは窒素原子またはC−R
    10{R10は、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよ
    いアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換さ
    れてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロアル
    キル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、−B2
    −R9基(B2およびR9は前述の通りである)、置換さ
    れてもよいアミノ基、シアノ基またはニトロ基である}
    である請求項1に記載の糖尿病の予防または治療薬。
  3. 【請求項3】R1およびR2がそれぞれ独立に、ハロゲン
    原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよい
    アルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換さ
    れてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロ
    アルケニル基、置換されてもよいアリール基、置換され
    てもよい複素環基、−B1'−R5基(B1'はOまたはS
    であり、R5は、水素原子、置換されてもよいアルキル
    基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよい
    アルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置
    換されてもよいシクロアルケニル基、置換されてもよい
    アリール基または置換されてもよい複素環基である)、
    置換されてもよいアミノ基または−N=CR67(R6
    およびR7はそれぞれ独立に、水素原子、置換されても
    よいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換
    されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロア
    ルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換
    されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環
    基である)であり;YおよびZがそれぞれ独立に、窒素
    原子またはC−R8{R8は、水素原子、ハロゲン原子、
    置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケ
    ニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されても
    よいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケ
    ニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよ
    い複素環基、−B2'−R9基(B2'はCO、COO、
    O、OCOまたはSであり、R9は、水素原子、置換さ
    れてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル
    基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよい
    シクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル
    基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよ
    い複素環基である)、置換されてもよいアミノ基、シア
    ノ基またはニトロ基である}である請求項1に記載の糖
    尿病の予防または治療薬。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の化合物またはその塩を有
    効成分として含有することを特徴とする筋肉細胞への糖
    取り込み促進剤。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の化合物またはその塩を有
    効成分として含有することを特徴とする血糖降下剤。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の化合物またはその塩を有
    効成分として含有することを特徴とする耐糖能異常に対
    する予防または治療薬。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の化合物またはその塩を有
    効成分として含有することを特徴とする糖尿病に伴う合
    併症の予防または治療薬。
  8. 【請求項8】糖尿病に伴う合併症が、高脂血症、血管障
    害、網膜症、腎症、ノイロパチーおよび高血圧から成る
    群から選ばれる少なくとも一つである請求項7の予防ま
    たは治療薬。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の化合物またはその塩を有
    効成分として含有することを特徴とする肥満症の予防ま
    たは治療薬。
  10. 【請求項10】式(I'): 【化2】 [式中、Gは、CN、NO2、CO24(R4は、水素原
    子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
    ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
    てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
    ルケニル基、置換されてもよいアリール基または置換さ
    れてもよい複素環基である)、CHO、SO2NRab
    (RaおよびRbはそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、
    アルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換され
    てもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
    基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
    よいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基
    または置換されてもよい複素環基であるかまたはRa
    よびRbが一緒になって環を形成する)またはCONRa
    b(RaおよびRbは前述の通りである)であり;R1
    ハロゲン原子、−O−R5基(R5は、水素原子、置換さ
    れてもよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル
    基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよい
    シクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル
    基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよ
    い複素環基である)または−S−R5基(R5は前述の通
    りである)であり;R2はハロゲン原子、−O−R5
    (R5は前述の通りである)または置換されてもよいア
    ミノ基であり;R8およびR10は、それぞれ独立に水素
    原子、ハロゲン原子またはアルキル基である]で表され
    る縮合複素環化合物またはその塩。
  11. 【請求項11】R2が置換されてもよいアミノ基である
    請求項10に記載の化合物またはその塩。
  12. 【請求項12】R2が置換されてもよいアミノ基であ
    り、RおよびR10が水素原子である請求項10に記載
    の化合物またはその塩。
  13. 【請求項13】R2で表される置換されてもよいアミノ
    基が、−NRcd基(RcおよびRdはそれぞれ独立に、
    水素原子、−O−R5基(R5は、水素原子、置換されて
    もよいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置
    換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロ
    アルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置
    換されてもよいアリール基または置換されてもよい複素
    環基である)、置換されてもよいアルキル基、置換され
    てもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
    基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
    よいシクロアルケニル基、置換されてもよいアリール基
    または置換されてもよい複素環基であるか、あるいはR
    cとRdが一緒になって環を形成する)である請求項12
    に記載の化合物またはその塩。
  14. 【請求項14】Gが、CN、CO24(R4は、水素原
    子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいア
    ルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換され
    てもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロア
    ルケニル基、置換されてもよいアリール基または置換さ
    れてもよい複素環基である)、CHO、SO2NRab
    (RaおよびRbはそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、
    アルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換され
    てもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル
    基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されても
    よいシクロアルケニル基、または置換されてもよい複素
    環基であるかまたはRaおよびRbが一緒になって環を形
    成する)またはCONRa'b’(Ra’およびRb
    それぞれ独立に、水酸基、アルコキシ基、置換されても
    よいアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換
    されてもよいアルキニル基、置換されてもよいシクロア
    ルキル基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換
    されてもよいアリール基または置換されてもよい複素環
    基であるかまたはRa’およびRb’が一緒になって環を
    形成する)である請求項10に記載の化合物またはその
    塩。
  15. 【請求項15】請求項10に記載の化合物またはその塩
    を有効成分として含有することを特徴とする医薬組成
    物。
  16. 【請求項16】式(I’−1): 【化3】 [式中、R1、R、R10およびGは前記請求項10で
    定義したものである]で表される縮合複素環化合物また
    はその塩の製造方法であって、式(VII) 【化4】 [式中、R1およびGは前述の通りであり;Dはアルコキ
    シカルボニル基であり;Lはハロゲン原子、−OR
    5基、−SR5基またはジアルキルアミノ基である(R 5
    は前記請求項10で定義したものである)]で表される
    化合物と、式(VIII): 【化5】 [式中、R8およびR10は前述の通りである]で表される
    化合物とを反応させることを特徴とする前記縮合複素環
    化合物またはその塩の製造方法。
  17. 【請求項17】式(I’−2): 【化6】 [式中、R1、R、R10は前記請求項10で定義した
    ものであり、G’は、CN、NO2、SO2NRab(R
    aおよびRbは前記請求項10で定義したものである)ま
    たは、CONRab(RaおよびRbは前述の通りであ
    る)である]で表される縮合複素環化合物またはその塩
    の製造方法であって、式(VII’) 【化7】 [式中、R1およびG’は前述の通りであり、Lはハロゲ
    ン原子、−OR5基、−SR5基またはジアルキルアミノ
    基である(式中、R5は前述の通りである)]で表される
    化合物と、式(VIII): 【化8】 [式中、R8およびR10は前述の通りである]で表される
    化合物とを反応させることを特徴とする前記縮合複素環
    化合物またはその塩の製造方法。
  18. 【請求項18】式(I’−3): 【化9】 [式中、R1、R、R10およびGは前記請求項10で
    定義したものであり、Halはハロゲン原子である〕で表
    される縮合複素環化合物またはその塩の製造方法であっ
    て、前記請求項16に記載の方法によって製造される式
    (I’−1)の化合物と、ハロゲン化剤とを反応させる
    ことを特徴とする前記縮合複素環化合物またはその塩の
    製造方法。
  19. 【請求項19】式(I’−4): 【化10】 [式中、R1、R、R10およびGは前記請求項10で
    定義したものであり;R5’は、置換されてもよいアル
    キル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されても
    よいアルキニル基、置換されてもよいシクロアルキル
    基、置換されてもよいシクロアルケニル基、置換されて
    もよいアリール基または置換されてもよい複素環基であ
    る]で表される縮合複素環化合物またはその塩の製造方
    法であって、前記請求項16に記載の方法によって製造
    される式(I’−1)の化合物と、式(IX):R5’
    L'[式中、R5’は前述の通りであり;L'は、ハロゲ
    ン原子、メタンスルホニルオキシ基またはパラトルエン
    スルホニルオキシ基である]で表される化合物とを反応
    させることを特徴とする前記縮合複素環化合物またはそ
    の塩の製造方法。
  20. 【請求項20】式(I’−5): 【化11】 [式中、R1、R、R10およびGは前記請求項10で
    定義したものであり;Qは置換されたアミノ基である]
    で表される縮合複素環化合物またはその塩の製造方法で
    あって、(1)前記請求項18に記載の方法によって製
    造される式(I’−3)の化合物と、式(IV−1):H
    −Q [式中、Qは前述の通りである]で表される化合物
    とを反応させるかあるいは(2)前記請求項19に記載
    の方法によって製造される式(I’−4)の化合物と、
    式(IV−1)の化合物とを反応させることを特徴とする
    前記縮合複素環化合物またはその塩の製造方法。
  21. 【請求項21】式(I’−5’): 【化12】 [式中、R1、R、R10は前記請求項10で定義した
    ものであり;G’は、CN、NO2、SO2NRab(R
    aおよびRbは前記請求項10で定義したものである)ま
    たは、CONRab(RaおよびRbは前述の通りであ
    る)であり;Qは置換されたアミノ基である]で表され
    る縮合複素環化合物またはその塩の製造方法であって、
    前記請求項17に記載の方法によって製造される式
    (I’−2)の化合物と、式(IV−2):L’−J
    [式中、JはQで表される置換されたアミノ基の二次置
    換基であり;L'はハロゲン原子、メタンスルホニルオ
    キシ基またはパラトルエンスルホニルオキシ基である]
    で表される化合物とを反応させることを特徴とする前記
    縮合複素環化合物またはその塩の製造方法。
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