JP2003155070A - レトルト対応電子レンジ用包装袋 - Google Patents

レトルト対応電子レンジ用包装袋

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JP2003155070A
JP2003155070A JP2001351256A JP2001351256A JP2003155070A JP 2003155070 A JP2003155070 A JP 2003155070A JP 2001351256 A JP2001351256 A JP 2001351256A JP 2001351256 A JP2001351256 A JP 2001351256A JP 2003155070 A JP2003155070 A JP 2003155070A
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microwave oven
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】流動性食品をレトルト殺菌処理可能であり、電
子レンジ加熱の際に、横置にして加熱可能で、さらに、
密封系を開放することを失念しても、発生蒸気による破
裂を防止し得る電子レンジ用包装袋を提供する。 【解決手段】少なくとも片面がヒートシール層13から
構成される複合フィルムを用いて、ヒートシール面を上
面とした下部材2と、ヒートシール面同士を向かい合わ
せて側部と先端辺部とをシールしたウィング部4を形成
し、ヒートシール面を下面とした上部材とを重ね合わ
せ、その周縁部をヒートシールして主シール部とした包
装袋であり、前記ウィング部の領域にコントロールシー
ル部5Cおよびポイントシール部6を設け、このポイン
トシール部に少なくとも1個以上の易蒸通手段を施し、
かつ、ポイントシール部およびコントロールシール部の
レトルト後のシール強度が常温で23N/15mm以
上、90℃以上の温度条件で20N/15mm以下とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レトルト処理が可
能で、袋のまま電子レンジにて加熱することができる電
子レンジ用自動開封包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】包装袋等に密封包装された食品を食する
ために、電子レンジを用いて加熱する場合、包装が密封
系のままであると、加熱によって発生する蒸気により系
内の内圧が上昇し、ついには、包装袋が破裂し、内容物
が電子レンジ庫内に飛散してしまうことはよく知られて
いる。このような袋等の破裂を防止するために、種々の
方法が知られている。例えば、電子レンジ用包装容器は
加熱により食品から発生した蒸気を包装容器外部に逃が
すため (1)予め切込みを入れたり穴を開けるようにしてい
る。(特開2000−72187) (2)特開平10−147371、特開平10−101
154のようにシール部の巾を部分的に狭くしたり、変
形シールする等の方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)の場
合、予め切込みを入れる、穴を開ける等の作業は面倒だ
し、その作業を忘れて電子レンジ加熱してしまう可能性
もあり、その時は袋が爆発して非常に危険である。ま
た、(2)の場合、包装容器に収納する内容物が液体等
流動性がある食品の場合にはこぼれてしまうので使えな
いし、そのシール強度は150g〜1200g/15m
mまたは300g〜1500g/15mmと規定されて
いるので、レトルト用途には使用できない。(レトルト
用途は23N/15mm以上の強度が必要)。これらの
問題を改良するため、本発明者らは、包装袋にウィング
部を設け、該ウィング内に設けたポイントシール部およ
びポイントシール部の内側に切欠や切込みを設けること
によって、加熱により発生する蒸気による袋内の内圧を
集中させ、ポイントシール部をシール後退させ、前記切
込みや切欠から蒸気を放散させることにより袋の破裂を
防止することを提案した。しかし、その後研究を続けた
結果、レトルト商品等では包材仕様、内容物、電子レン
ジ出力によっては圧力が集中しすぎ、開封時に一気にポ
イントシール部が後退して、音が発生し、消費者に恐怖
感を与える可能性があることが分かった。本発明の目的
は、袋に密封された内容物としての流動性食品を、レト
ルト殺菌処理可能であって、内容物を食するため電子レ
ンジにより加熱する際に、袋を横置に載置して加熱する
ことが可能で、さらに、加熱前に予め密封系を開放しな
くても、発生する蒸気による袋の破裂を防止し得る電子
レンジ用包装袋を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の発
明により解決することができる。すなわち、請求項1に
記載した発明は、電子レンジにより加熱するための袋で
あって、少なくとも片面がヒートシール層から構成され
る複合フィルムを用いて、ヒートシール面を上面とした
下部材と、ヒートシール面同士を向かい合わせて側部と
先端辺部とをシールしたウィング部を形成し、ヒートシ
ール面を下面とした上部材とを重ね合わせ、その周縁部
をヒートシールして主シール部として密封した包装袋に
おいて、前記ウィング部の領域にコントロールシール部
およびポイントシール部を設け、このポイントシール部
に少なくとも1個以上の易蒸通手段を施し、かつ、ポイ
ントシール部およびコントロールシール部のレトルト後
のシール強度が常温で23N/15mm以上、90℃以
上の温度条件では20N/15mm以下であることを特
徴とするレトルト対応電子レンジ用包装袋からなる。請
求項2に記載した発明は、請求項1に記載したポイント
シール部の内側に未シール部が形成されていることを特
徴とするものである。請求項3に記載した発明は、請求
項1に記載したポイントシール部の内側にパターンシー
ル部が形成されていることを特徴とするものである。請
求項4に記載した発明は、請求項1に記載した易蒸通手
段が切刃または切欠であることを特徴とするものであ
る。請求項5に記載した発明は、請求項1に記載したポ
イントシール部は、袋の中心部を中心とした円を描いた
時、袋の中心からポイントシール部の最下端に接する円
の半径がサイドシール部内縁に接する円の半径よりも短
くなるような位置に設けられたことを特徴とするもので
ある。請求項6に記載した発明は、請求項1に記載した
コントロールシール部が包装袋の外側から内側に向かっ
てウィング部上端辺とほぼ平行に設けられたシールであ
って、そのシールの先端位置が、袋の中心から同心円を
描いたときに易蒸通手段の下端からポイントシールの上
端の間に含まれることを特徴とするものである。請求項
7に記載した発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに
記載した上記ポイントシール部に設けられた少なくとも
1個以上の切刃、切欠の最下端とポイントシール部下端
部の距離が3〜10mmであることを特徴とするもので
ある。請求項8に記載した発明は、請求項*に記載した
包装袋端部からウィング部までとウィング部から他端部
までの長さの比が2/3以下であることを特徴とするも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、レトルト殺菌処理が可
能な包装袋であり、包装袋にウィング部を設け、該ウィ
ング部にポイントシール部と易蒸通手段とを設け、更に
コントロールシール部を形成することによって、袋を横
置きしたま加熱することができることと、蒸気逃げ口を
設けないで電子レンジ加熱しても、加熱により発生する
蒸気を袋を破裂させずに袋外に放散できるようにしたも
のである。
【0006】図1は、本発明の電子レンジ用包装袋の実
施例を示す図で、(a)斜視図、(b)包装袋の構造の
説明図、(c)X1−X1部断面図、(d)および(e)
包装袋を形成する積層体の層構成例を示す断面図であ
る。図2は、本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋
におけるウィング部の実施例を説明する図で、(a)ベ
タシールのポイントシール部と切込みの易蒸通手段、
(b)ベタシールのポイントシール部と切欠の易蒸通手
段、(c)ポイントシール部内に未シール部を設け、易
蒸通手段は切込みとした例、(d)ポイントシール部内
にパターンシール部を設け、易蒸通手段は切込みとした
例、(e)ポイントシール部内に設ける易蒸通手段の位
置の説明図である。図3は、本発明において、電子レン
ジ用包装袋におけるウィング部に設けるコントロールシ
ール部の説明図である。図4は、実施例1における包装
袋の説明図である。図5は、比較例1における包装袋の
説明図である。図6は、比較例2における包装袋の説明
図である。
【0007】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋
は、図1(a)〜図1(c)に示すように、袋1を平面
上に載置した際に上部に位置する部分にヒートシール面
同士を向かい合わせて側部と先端辺部とをシールしたウ
ィング部4を設け、該ウィング部4の領域内に、ポイン
トシール部6を設け、さらに、このポイントシール部6
の内側に、図2(a)に示すように、切込み7、また
は、図2(b)に示すように、切欠8等の易蒸通手段を
形成することによって、加熱によって発生した蒸気の熱
と圧力により剥離後退し、前記易蒸通手段から蒸気が放
散するため流動性のある食品に対応できる。すなわち、
電子レンジによる加熱に際して、予め切込み等を入れな
くとも、シール後退して切込み部から蒸気が抜け、自動
的に開封するので安全だし、手間がかからず便利であ
る。また、この切込み7または切欠8はポイントシール
部の内側、あるいはシール部に囲まれた未シール部6
N、あるいはシール部に囲まれたパターンシール部6P
にあるので流通段階では完全に密封性を保つことができ
る。
【0008】また、図2(e)に示すように、ポイント
シール部6に設ける易蒸通手段(図は切込み7の例)の
下端部とポイントシール部6の下端部との距離dは、3
〜10mmの範囲、好ましくは5〜8mmである。前記
距離dが3mmよりも小さいと振動、落下等に対する強
度が弱くなり、商品の流通時に破袋する可能性が考えら
れる。10mmより大きいと蒸気抜けが起りにくく、他
のシール部からの破袋が起る可能性がある。また、本発
明のレトルト対応電子レンジ用包装袋1は、レトルト殺
菌処理が可能であり、レトルト処理後の、ポイントシー
ル部6のシール強度を常温で23N/15mm以上、9
0℃以上の温度条件でのシール強度は20N/15mm
以下とするものである。
【0009】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋
1においては、電子レンジによる加熱の際にポイントシ
ール部6にかかる圧力をコントロールするために、図2
(a)〜図2(d)に示すように、ウィング部4にコン
トロールシール部5Cを設ける。さらに、コントロール
シール部5Cは、図3(a)に示すように、ウィング部
4の上辺とほぼ平行に設ける。コントロール部5Cは、
その先端部が、図3(a)に示すようにパウチの中心1
mから円を書いた時に易蒸通手段の下端8aからポイン
トシール上端6aの間に含まれるように設ける。コント
ロールシール部5Cが短すぎると圧力が制御しきれず、
ポイントシール部6に圧がかかりすぎて、開封時に音が
発生する可能性がある。また、長すぎるとポイントシー
ル部に圧力がかかりにくくなり、開封しにくくなって、
場合によっては他シール部からの破袋が起こる可能性が
ある。上記の条件の範囲内においてコントロールシール
部6の幅、形状は任意に設定できる。コントロールシー
ル部6を設けることにより、静かに自動的に蒸気を抜く
ことができる。
【0010】ポイントシール部6を形成する位置は、図
3(a)に示すように、包装袋の中心部を中心とした円
を描いた時、包装袋の中心からポイントシール部6の最
下端に接する円の半径r2がサイドシール部内縁に接す
る円の半径r1よりも短くなるような位置に設ける。前
記半径r2が半径r1よりも長いと、加熱により発生する
蒸気の熱と内圧の上昇によるシール部の剥離後退が包装
袋のサイドシール部での剥離となり、包装袋の破袋、内
容物の漏れのおそれがある。
【0011】本発明の電子レンジ用包装袋1は、少なく
とも片面がシーラント層から構成されるプラスチックフ
ィルムを用いて、図1(a)、図1(b)および図1
(c)に示すように、シーラント層13を上面とした下
部材2と、シーラント層13aおよび13b同士を対向
させたウィング部4を形成し、シーラント層13面を下
面とした上部材とを重ね合わせ、その周縁部をシーラン
トして主シール部5を形成して密封した包装袋であっ
て、前記ウィング部に、図2(a)〜図3(d)に例示
するようなポイントシール部6を設けるものである。ポ
イントシール部は、図2(a)に示すようにベタシール
としてもよいし、図2(b)に示すように、内部に未シ
ール部6Nを設けてもよく、また、図2(c)に示すよ
うに、内部に、パターンシール部6Pとしてもよい。
【0012】本発明の電子レンジ用包装袋1は、図1
(a)に示すように、袋の片面にウィング部4を設けた
袋である。そして、本発明の電子レンジ用包装袋は、前
記ウィング部4を設けた面を上面として電子レンジ加熱
でき、ウィング部4内にポイントシール部6と易蒸通手
段7または8とからなり、加熱に際し、蒸気逃げ口の形
成を失念しても、図1(b)および図1(c)に示すよ
うに、蒸気の熱と圧力により前記副シール部6のシール
部が剥離後退し、蒸気は易蒸通手段から袋外へ放散する
ようにしたものである。
【0013】ポイントシール部の内側に形成する易蒸通
手段である切込み7または切欠8としては、ポイントシ
ール部6が発生した蒸気の熱と内圧の上昇によって剥離
後退した時に、蒸気が袋外に放散することができればよ
い。
【0014】本発明の電子レンジ用包装袋に設けるウィ
ング部4の位置は図1(a)に示すa/bが2/3以下
が好ましい、これより大きいとウィング部4に設けたポ
イントシール部6に、剥離後退の力がうまく掛からず自
動開封が達成されない。
【0015】前記積層体10は、図1(d)に示すよう
に、少なくとも基材層11とシーラント層13とからな
る積層体10を用いて製袋される。さらに、図1(e)
に示すように、基材層11とシーラント層13との間に
中間層12を配した積層体10としてもよい。前記積層
体10は、これを構成する積層体の各層を接着剤あるい
は接着性樹脂等からなる接着層14を介して積層された
ものであっても良い。
【0016】本発明の電子レンジ用包装袋を形成する積
層体10の基材層11は、一般にレトルト食品用包材と
して使用されているものならば、特に限定されない。
【0017】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋
1を形成する積層体10としては、一般にバリア性が求
められ、バリア性に優れたフィルムを積層したり、蒸着
や塗布法等によってバリア層を形成したフィルムが用い
られる。また、包装材料として対突刺し性等の機械的な
強度を付与する為に、図1(e)に示すように、中間層
12を設けることができる。中間層12としては、一般
にネトルト食品用包材として使用されているものなら
ば、特に限定されない。中間層12として用いられる材
質としては、前記基材層11として例示したものが挙げ
られる。
【0018】また、バリア性を有する層としては電子レ
ンジ加熱が可能でなくてはならないので、アルミ箔また
はアルミ蒸着フィルム以外のバリア性フィルムならば使
用できる。例えば、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、シリカ蒸着延伸ナイロンフィルム、アルミ
ナ蒸着延伸ナイロンフィルム、ポリビニルアルコールコ
ート延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロン6/メタキ
シレンジアミンナイロン6共押共延伸フィルムまたはポ
リプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体共
押共延伸フィルム等が使用できる。
【0019】ここで、基材層11は単層でも多層(積
層)でもよく、例えば、延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、シリカ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、アルミナ蒸着延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム、延伸ナイロンフィルム、シリカ蒸着延伸
ナイロンフィルム、アルミナ蒸着延伸ナイロンフィル
ム、延伸ポリプロピレンフィルム、ポリビニルアルコー
ルコート延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロン6/メ
タキシリレンジアミンナイロン6共押共延伸フィルムま
たはポリプロピレン/エチレンービニルアルコール共重
合体共押共延伸フィルム等のいずれか、またはこれらの
2以上のフィルムを積層した複合フィルムであってもよ
い。これら基材層11の融点は通常150℃以上、厚み
は10〜50μm、好ましくは10〜30μmである。
【0020】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋
1を形成する積層体10のシーラント層13は一般にレ
トルト用途に使用されているもので、常温では23N/
15mm以上、90℃以上の温度条件では20N/15
mm以下のシール強度を有するものであればよい。シー
ル強度が常温で23N/15mm未満ではレトルト用途
に使用する事はできないし、90℃以上の温度条件で2
0N/15mm以上の強度を有するとうまく自動開封が
起こらず、袋が破袋してしまう可能性がある。90℃以
上でのシール強度は好ましくは15N/15mm以下が
よい。シーラント層にはレトルト時の高温に耐える必要
性から、ポリプロピレンおよびプロピレンを主成分とす
るエチレンまたはα−オレフィンとの共重合体等のポリ
オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル樹脂が好ましい。また、メタロセン系触媒や、
後周期遷移金属錯体触媒を用いて合成された、ポリエチ
レン、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂も用いられる。シーラ
ント層の厚みは40〜100μm、好ましくは60〜8
0μm
【0021】各層を積層する方法としては、特に限定は
されないが、例えば押し出しラミネートする方法、ドラ
イラミネートする方法などが好ましい例として挙げられ
る。
【0022】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋
1におけるウィング部4を設ける位置は、図1(a)に
示すように、包装袋端部からウィング部4までの長さb
とウィング部4から他端部までの長さaの比、a/bが
2/3以下であることが好ましい。前記の比が2/3よ
り大きいとウィング部4に設けたポイント部に力がうま
く掛からず、自動開封が達成されない。
【0023】以上説明したように、本発明の電子レンジ
用包装袋1におけるポイントシール部6と易蒸通手段と
の機能は、包装袋に内容物を充填して密封し開封操作を
しないで電子レンジ加熱すると、加熱によって袋内に発
生する蒸気の圧力(内圧)により、袋が膨らみ、最初に
ポイントシール部6の内縁部に剥離力が働き、シール部
が徐々に後退し、終には袋の密封系が、ポイントシール
部の内側に設けられた易蒸通手段によって外気と連通状
態となり、袋内に充満していた蒸気を袋外に放散するこ
とになる。
【0024】以上説明したごとく、本発明のレトルト対
応電子レンジ用包装袋は、袋上部にウィング部4を設け
たことによって、液体を含む内容物の包装袋であって
も、電子レンジ加熱に際して、ウィング部4を上にして
袋を横置きできる。そして、ウィング部4内にポイント
シール部6および易蒸通手段を設け、かつ、コントロー
ルシール部5Cを形成することにより、電子レンジによ
る加熱の際に、袋が破裂することなく、流動性のある食
品を零すことなく安定して十分に加熱することができ
る。常温でのシール強度を23N/15mm以上とする
レトルトのシール強度の規制値をクリアし、90℃以上
の温度条件において、シール強度が20N/15mm以
下とすることによって、レトルト処理が可能であり、か
つ、高出力の電子レンジ加熱の際にも発生する蒸気によ
って安全に自動開封させることができる。
【0025】
【実施例】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋に
ついて、実施例により具体的に説明する。 <実施例1>厚さ12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、15μmの延伸ナイロンフィル
ム、60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライ
ラミネートした包装材料で図4に示すような袋を作製し
た。図4に示す各部位の寸法を次の通りとした a1=50mm、b1=150mm、c1=150mm、 r1=65mm、r2=55mm、 w1=15mm、w2=5mm、w3=15mm n1=45mm この包装袋にカレー200gを入れ、500W電子レン
ジで加熱した結果、約2分後にスリット部から静かに蒸
気が抜けた。袋上部から抜けたので内容物のふきこぼれ
もなかった。
【0026】<比較例1>実施例1の包装材料を使用
し、図5に示すような袋を作製した。図4に示す各部位
の寸法を次の通りとした a1=50mm、b1=150mm、c1=150mm、 r1=65mm、r2=55mm、 w1=15mm、w2=5mm、w3=15mm n2=15mm この包装袋にカレー200gを入れ、500W電子レン
ジで加熱した結果、約2分後にスリット部から開封した
が、ポイントシール部が一気に後退し、開封時に音が発
生して恐怖感があった。 <比較例2>実施例1の包装材料を使用し、図6に示す
ような袋を作製した。図4に示す各部位の寸法を次の通
りとした a1=50mm、b1=150mm、c1=150mm、 r1=65mm、r2=55mm、 w1=15mm、w2=5mm、w3=15mm n3=60mm この包装袋にカレーを200g入れて、500W電子レ
ンジで加熱した結果、サイドシール部が破れて、大きな
音を立てて爆発し、内容物が飛び散った。
【0027】
【発明の効果】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装
袋は、常温で23N/15mm以上のシール強度を有す
るので、レトルト商品の包装袋として用いられ、袋の片
面にウィング部が設けられているために、電子レンジ加
熱をする場合、ウィング部を上にして横置きして加熱す
ることができ、蒸気逃げ口が上部にあるため、加熱時
に、内容物がこぼれるおそれがないものである。さら
に、密封包装袋に収納した内容物を、電子レンジ加熱す
る際に、蒸気逃げのための開封を失念しても、本発明の
電子レンジ用包装袋に設けたポイントシール部と易蒸通
手段によって、発生した蒸気は穏やかに袋外に放散する
ので、加熱時に袋が破裂するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子レンジ用包装袋の実施例を示す図
で、(a)斜視図、(b)包装袋の構造の説明図、
(c)X1−X1部断面図、(d)および(e)包装袋を
形成する積層体の層構成例を示す断面図である。
【図2】本発明のレトルト対応電子レンジ用包装袋にお
けるウィング部の実施例を説明する図で、(a)ベタシ
ールのポイントシール部と切込みの易蒸通手段、(b)
ベタシールのポイントシール部と切欠の易蒸通手段、
(c)ポイントシール部内に未シール部を設け、易蒸通
手段は切込みとした例、(d)ポイントシール部内にパ
ターンシール部を設け、易蒸通手段は切込みとした例、
(e)ポイントシール部内に設ける易蒸通手段の位置の
説明図である。
【図3】本発明において、電子レンジ用包装袋における
ウィング部に設けるコントロールシール部の説明図であ
る。
【図4】実施例1における包装袋の説明図である。
【図5】比較例1における包装袋の説明図である。
【図6】比較例2における包装袋の説明図である。
【符号の説明】
1 電子レンジ用包装袋 1m 包装袋の中心 2 下部材 3 上部材 4 ウィング部 5 シール部 5C コントロールシール部 5S 裂止シール部 6 ポイントシール部 6N 未シール部 6P パターンシール部 7 切込 8 切欠 10 包装袋を形成する積層体 11 基材層 12 中間層 13 ヒートシール層 14 接着層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子レンジにより加熱するための袋であっ
    て、少なくとも片面がヒートシール層から構成される複
    合フィルムを用いて、ヒートシール面を上面とした下部
    材と、ヒートシール面同士を向かい合わせて側部と先端
    辺部とをシールしたウィング部を形成し、ヒートシール
    面を下面とした上部材とを重ね合わせ、その周縁部をヒ
    ートシールして主シール部として密封した包装袋におい
    て、前記ウィング部の領域にコントロールシール部およ
    びポイントシール部を設け、このポイントシール部に少
    なくとも1個以上の易蒸通手段を施し、かつ、ポイント
    シール部およびコントロールシール部のレトルト後のシ
    ール強度が常温で23N/15mm以上、90℃以上の
    温度条件では20N/15mm以下であることを特徴と
    するレトルト対応電子レンジ用包装袋。
  2. 【請求項2】ポイントシール部の内側に未シール部が形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のレトル
    ト対応電子レンジ用包装袋。
  3. 【請求項3】ポイントシール部の内側にパターンシール
    部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    レトルト対応電子レンジ用包装袋。
  4. 【請求項4】上記易蒸通手段が切刃または切欠であるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載し
    たレトルト対応電子レンジ用包装袋。
  5. 【請求項5】ポイントシール部は、袋の中心部を中心と
    した円を描いた時、袋の中心からポイントシール部の最
    下端に接する円の半径がサイドシール部内縁に接する円
    の半径よりも短くなるような位置に設けられたことを特
    徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載したレト
    ルト対応電子レンジ用包装袋。
  6. 【請求項6】コントロールシール部が包装袋の外側から
    内側に向かってウィング部上端辺とほぼ平行に設けられ
    たシールであって、そのシールの先端位置が、袋の中心
    から同心円を描いたときに易蒸通手段の下端からポイン
    トシールの上端の間に含まれることを特徴とする請求項
    1〜請求項5のいずれかに記載したレトルト対応電子レ
    ンジ用包装袋。
  7. 【請求項7】上記ポイントシール部に設けられた少なく
    とも1個以上の切刃、切欠の最下端とポイントシール部
    下端部の距離が3〜10mmであることを特徴とする請
    求項1〜請求項6のいずれかに記載のレトルト対応電子
    レンジ用包装袋。
  8. 【請求項8】上記包装袋端部からウィング部までとウィ
    ング部から他端部までの長さの比が2/3以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    レトルト対応電子レンジ用包装袋。
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