JP2003154891A - 車両のランプ駆動システム - Google Patents

車両のランプ駆動システム

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JP2003154891A JP2001356152A JP2001356152A JP2003154891A JP 2003154891 A JP2003154891 A JP 2003154891A JP 2001356152 A JP2001356152 A JP 2001356152A JP 2001356152 A JP2001356152 A JP 2001356152A JP 2003154891 A JP2003154891 A JP 2003154891A
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Chiaki Tanaka
千昭 田中
Mitsuru Yasuma
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Hiroichi Shimazu
博一 島津
Tsunehisa Masuda
倫久 増田
Ichiro Shibata
一郎 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常時のみ使用される冗長な通信線を付加す
ることなく、通信線の故障時に必要最小限の機能を確保
することのできるランプ駆動システムを提供する。 【解決手段】 モジュール28からの駆動データが、通
信バス58→P−J/B22→通信バス64L→ドライ
バ36Lに伝達されると共に、P−J/B22→通信バ
ス62→D−J/B24→通信バス64R→ドライバ3
6Rに伝達され、各ドライバ36L,36Rがその駆動
データに基づきターンランプ30L,30R及びテール
ランプ32L,32Rを駆動するランプ駆動システムに
おいて、各J/B22,24内の開閉手段は、下流側の
通信バス64L,64Rの故障を検知すると、下流側の
ターンランプ30L,30Rの駆動データに基づき、下
流側の電源バス40L,40Rを開閉して信号を発生さ
せる。一方、各ドライバ36L,36Rは、上記信号に
基づき、ターンランプ30L,30Rを駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の各部に配置
されるランプを駆動する車両のランプ駆動システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の各部に配置されるヘッ
ドランプやテールランプ、ターンランプ等の各ランプに
は、個別の電力線を介して電力が供給されるようになっ
ており、各電力線に設けられるスイッチを開閉すること
で、各ランプを駆動する構成となっている。しかし、こ
のような構成では、車両に配置するランプの数だけ電力
線が必要となり、電線の重量が大きくなってしまうとい
う欠点があった。
【0003】そこで、最近では、複数のランプからなる
ランプ群の近傍に、そのランプ群を統括して駆動するラ
ンプ駆動装置を配置し、各ランプの駆動電力を共通の電
力線でランプ駆動装置に供給すると共に、各ランプを駆
動させるための駆動データを多重通信により通信線でラ
ンプ駆動装置に伝達することで、その駆動データに基づ
く各ランプへの電力供給制御をランプ駆動装置に行わせ
る多重通信システムが実用化されている。この多重通信
システムによれば、使用する電線を少なくしてその重量
を低減させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな多重通信システムでは、通信線が開放故障してラン
プ駆動装置が駆動データを受信できなくなると、駆動電
力が供給されているにもかかわらずランプを駆動するこ
とができなくなり、その結果、ランプ駆動装置により駆
動される全てのランプが作動しなくなってしまうといっ
た問題があった。
【0005】こういった問題に対し、例えば、予め余分
な通信線を設けておき、通信線の一方が故障しても他方
により機能させるといった構成(いわゆる、冗長構成)
をとることも考えられるが、めったに発生しない故障の
ためだけに冗長な通信線を付加することは好ましくな
い。
【0006】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、異常発生時のみ使用される冗長な通信線を付
加することなく、通信線の故障時に必要最小限の機能を
確保することのできる車両のランプ駆動システムを提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1に記載の車両のラン
プ駆動システムは、車両に左右対称に配置され、左右同
時に点灯される冗長ランプと、同じく左右対称に配置さ
れ、車両の左折時及び右折時の合図のために一方が点滅
されるターンランプとを通信により制御するものであ
り、冗長ランプ及びターンランプの駆動電力の発生源で
ある電源を備えている。尚、冗長ランプとしては、例え
ば、ヘッドランプやテールランプ、ストップランプ等が
ある。
【0008】そして、冗長ランプ及びターンランプのう
ち、車両の左側に配置される左側ランプ群と、車両の右
側に配置される右側ランプ群とには、電源からの電力が
第1電源バス及び第2電源バスによりそれぞれ別々に供
給されており、第1駆動手段が、第1電源バスから左側
ランプ群の各ランプへの各電流経路を、外部から受信す
る駆動データに基づきそれぞれ断続することで、各ラン
プを駆動する。そして同様に、第2駆動手段が、第2電
源バスから右側ランプ群の各ランプへの各電流経路を、
外部から受信する駆動データに基づきそれぞれ断続する
ことで、各ランプを駆動する。
【0009】また、発信手段が、冗長ランプ及びターン
ランプを各駆動手段に駆動させるための駆動データを発
信し、第1通信バス及び第2通信バスが、発信手段から
の駆動データを、第1駆動手段及び第2駆動手段にそれ
ぞれ別々に伝達する。また更に、請求項1の車両のラン
プ駆動システムでは、第1電源バス及び第2電源バスを
それぞれ開閉する開閉手段を備える。そして、この開閉
手段は、第1通信バス及び第2通信バスのうちの一方の
異常により、その異常が生じた通信バス側の駆動手段で
ある異常側駆動手段が駆動データを受信できない状態で
あることを検知すると、第1電源バス及び第2電源バス
のうち、異常側駆動手段により駆動されるランプ群への
電源バスを開閉することで、発信手段からの駆動データ
のうち、異常側駆動手段により駆動されるターンランプ
の駆動データの内容を、異常側駆動手段に伝達するよう
になっている。
【0010】一方、第1駆動手段及び第2駆動手段は、
駆動データを受信できない状態であることを検知する
と、開閉手段により当該駆動手段に対応する電源バスが
開閉されることによる供給電圧の変動(即ち、開閉手段
により知らされるターンランプの駆動データの内容)に
応じて、ターンランプを駆動するように構成されてい
る。
【0011】つまり、請求項1の車両のランプ駆動シス
テムでは、左側ランプ群と右側ランプ群とを、異なる駆
動手段で駆動するようになっており、各駆動手段への駆
動データを、第1通信バス及び第2通信バスによりそれ
ぞれ別々に伝達すると共に、各ランプ群への電力を、第
1電源バス及び第2電源バスによりそれぞれ別々に供給
するようになっている。そして、第1通信バス及び第2
通信バスのうちの一方の異常により、異常側駆動手段が
駆動データを受信できない場合には、その異常側駆動手
段に対応する電源バスを介してターンランプの駆動デー
タの内容を伝達することで、そのターンランプを駆動す
るように構成されている。
【0012】このような構成により、例えば、第1通信
バスが開放故障した場合を考えると、第1駆動手段が発
信手段からの駆動データを受信できない状態となること
で、左側の冗長ランプは作動不能となるが、左側のター
ンランプは、第1電源バスを介して伝達される該ランプ
の駆動データの内容に応じて駆動されるため、作動可能
な状態が維持される。
【0013】一方、第2駆動手段は、第2通信バスを介
して駆動データを受信しているため、第1通信バスの開
放故障の影響を受けない。また、第2電源バスは、第1
電源バスとは別々に電力を供給するため、第1電源バス
における供給電圧の変動の影響も受けない。そのため、
右側の冗長ランプ及びターンランプは、故障の影響を受
けることなく正常に作動する。
【0014】ここで、左側の冗長ランプは作動しないこ
ととなるが、右側の冗長ランプが作動することで、その
機能が補われる。つまり、冗長ランプでは、一方が作動
すれば他方の機能を補うことができるため、通信バスの
開放故障の影響を片方の冗長ランプのみに抑えるように
なっている。これに対して、ターンランプでは、一方の
作動により他方の機能を補うことができないため、通信
バスの開放故障があっても両方作動するようになってい
る。
【0015】このような請求項1の車両のランプ駆動シ
ステムによれば、第1通信バス及び第2通信バスのうち
の一方が開放故障しても、その故障の影響を他方側に与
えない構成により、他方側の冗長ランプ及びターンラン
プを正常に作動させることができ、しかも、故障側のタ
ーンランプについては、故障側の電源バスを介してその
駆動データの内容を伝達する構成により、作動させるこ
とができる。よって、故障のためだけの冗長な通信線を
付加しない構成でありながら、第1通信バス及び第2通
信バスのうちの一方が開放故障しても、必要最小限の機
能を確保することができる。
【0016】そして、請求項1の車両のランプ駆動シス
テムは、より具体的には、請求項2又は請求項3のよう
に構成することができる。即ち、請求項2に記載の車両
のランプ駆動システムでは、上記請求項1のシステムに
おいて、開閉手段が、異常側駆動手段が駆動データを受
信できない状態であることを検知すると、発信手段から
の駆動データのうち、異常側駆動手段により駆動される
ターンランプの駆動データに基づいて、そのターンラン
プの点滅駆動を開始させる旨を検出したタイミングで、
異常側駆動手段に対応する電源バスを所定のパターンで
開閉するようになっている。そして、第1駆動手段及び
第2駆動手段は、駆動データを受信できない状態である
ことを検知している場合に、当該駆動手段に対応する電
源バスからの供給電圧が所定のパターンで変動したこと
を検出すると、ターンランプを所定回数点滅駆動するよ
うに構成されている。
【0017】つまり、請求項2の車両のランプ駆動シス
テムでは、開閉手段が、異常側駆動手段により駆動され
るターンランプの点滅駆動を開始させる旨を検出したタ
イミングで電源バスを開閉することにより、そのターン
ランプの駆動データの内容として、そのターンランプの
点滅駆動開始の合図を、異常側駆動手段に伝達するよう
になっている。そして、第1駆動手段及び第2駆動手段
は、電源バスからの供給電圧の変動を検出するとターン
ランプを所定回数点滅駆動することで、供給電圧の変動
に応じてターンランプを駆動するようになっている。
【0018】よって、このランプ駆動システムによれ
ば、請求項1のシステムによる前述の効果を確実に得る
ことができる。また、請求項3に記載の車両のランプ駆
動システムでは、上記請求項1のシステムにおいて、開
閉手段が、異常側駆動手段が駆動データを受信できない
状態であることを検知すると、発信手段からの駆動デー
タのうち、異常側駆動手段により駆動されるターンラン
プの駆動データに基づいて、そのターンランプを点滅駆
動させる旨を検出している期間中、その点滅周期に合わ
せて異常側駆動手段に対応する電源バスを開閉するよう
になっている。そして、第1駆動手段及び第2駆動手段
は、駆動データを受信できない状態であることを検知す
ると、当該駆動手段に対応する電源バスからターンラン
プへの電流経路を接続した状態に保持するように構成さ
れている。
【0019】つまり、請求項3の車両のランプ駆動シス
テムでは、開閉手段が、異常側駆動手段により駆動され
るターンランプを点滅駆動させる旨を検出している期間
中、その点滅周期に合わせて電源バスを開閉することに
より、そのターンランプの駆動データの内容を異常側駆
動手段に伝達するようになっている。そして、第1駆動
手段及び第2駆動手段は、電源バスからターンランプへ
の電流経路を接続した状態に保持することで、供給電圧
の変動に応じてターンランプを駆動するようになってい
る。
【0020】よって、このランプ駆動システムによって
も、請求項1のシステムによる前述の効果を確実に得る
ことができる。ところで、第1通信バス及び第2通信バ
スのうちの一方で短絡故障が発生した場合に、第1通信
バスと第2通信バスとが電気的に繋がっている構成で
は、他方の通信バスにもその影響を与えてしまうため好
ましくない。
【0021】そこで、請求項4に記載の車両のランプ駆
動システムでは、上記請求項1〜3のシステムにおい
て、切断手段が、第1通信バス及び第2通信バスのうち
の一方で短絡故障が発生した場合に、その故障箇所より
発信手段側でその通信バスを電気的に切り離した状態に
する。
【0022】このような請求項4の車両のランプ駆動シ
ステムによれば、第1通信バス及び第2通信バスのうち
の一方で短絡故障が発生しても、他方の通信バスにその
影響が及ばないようにすることができる。よって、開放
故障の場合と同様に、必要最小限の機能を確保すること
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施形
態の車両のランプ駆動システムについて、図面を用いて
説明する。まず図1は、第1実施形態のランプ駆動シス
テムを搭載した車両1の概略構成図である。
【0024】図1に示すように、このランプ駆動システ
ムは、車両1の前方側(図面上、左側)のエンジンルー
ム内に搭載され、車両1の各部に設けられる電気負荷及
び制御装置等の電源となるバッテリ10と、バッテリ1
0の側近に設けられる配線箱としてのエンジンルームジ
ャンクションブロック(以下、E−J/Bという)12
とを備える。
【0025】そして、本ランプ駆動システムは、車両1
の前面にそれぞれ左右対称に配置されるターンランプ1
4L,14R、スモールランプ16L,16R、ヘッド
ランプ18L,18Rのうち、車両1の左側(図面上、
下側)に配置されているランプ群(以下、左前ランプ群
という)の近傍に、その左前ランプ群の各ランプ14
L,16L,18Lを駆動するための左前スマートドラ
イバ20Lを備え、同様に、車両1の右側(図面上、上
側)に配置されているランプ群(以下、右前ランプ群と
いう)の近傍に、その右前ランプ群の各ランプ14R,
16R,18Rを駆動するための右前スマートドライバ
20Rを備える。尚、周知の通り、ターンランプ14
L,14Rは車両1の左折時及び右折時の合図のために
一方が点滅され、スモールランプ16L,16R、ヘッ
ドランプ18L,18Rは、左右同時に点灯される。
【0026】また、本ランプ駆動システムは、車両1の
後面にそれぞれ左右対称に配置されるターンランプ30
L,30R、テールランプ32L,32R、ストップラ
ンプ34L,34Rのうち、車両1の左側に配置されて
いるランプ群(以下、左後ランプ群という)の近傍に、
その左後ランプ群の各ランプ30L,32L,34Lを
駆動するための左後スマートドライバ36Lを備え、同
様に、車両1の右側に配置されているランプ群(以下、
右後ランプ群という)の近傍に、その右後ランプ群の各
ランプ30R,32R,34Rを駆動するための右後ス
マートドライバ36Rを備える。尚、周知の通り、ター
ンランプ30L,30Rは車両1の左折時及び右折時の
合図のために一方が点滅され、テールランプ32L,3
2R、ストップランプ34L,34Rは、左右同時に点
灯される。また、テールランプ32L,32Rは、前述
したスモールランプ16L,16Rと同時に点灯され、
ストップランプ34L,34Rは、ブレーキペダルが踏
まれてストップスイッチがオンすると点灯される。
【0027】また更に、本ランプ駆動システムは、車両
1の助手席近傍に設けられる配線箱としての助手席ジャ
ンクションブロック(以下、P−J/Bという)22
と、運転席近傍に設けられる配線箱としての運転席ジャ
ンクションブロック(以下、D−J/Bという)24と
を備える。また、各ランプの操作スイッチであるコンビ
スイッチ26と上記ストップスイッチとに接続されて、
コンビスイッチ26の各スイッチ及びストップスイッチ
の操作内容に応じた送信データを発信する灯火系スイッ
チモジュール28を備える。
【0028】コンビスイッチ26は、車両1の左側に配
置されるターンランプ14L,30Lを作動させるため
の左側ターンスイッチと、車両1の右側に配置されるタ
ーンランプ14R,30Rを作動させるための右側ター
ンスイッチと、スモールランプ16L,16R及びテー
ルランプ32L,32Rを作動させるためのスモールス
イッチと、ヘッドランプ18L,18Rを作動させるた
めのヘッドスイッチとを一体化したものである。
【0029】そして、灯火系スイッチモジュール28
は、コンビスイッチ26に一体化された上記各スイッチ
及びストップスイッチのオン/オフ状態をそれぞれ検出
して、その検出した各スイッチの状態を、オンが「1」
でオフが「0」といった具合に二値で表す1ビットデー
タを、各ランプを駆動するための駆動データとして作成
し、更に、その各駆動データを予め決められた順序で配
列して生成した送信データを、定期的に発信する。尚、
この送信データも、広い意味では駆動データであるの
で、以下の説明では駆動データという。
【0030】次に、本ランプ駆動システムにおける電力
供給ラインの構成について、図2を用いて説明する。図
2に示すように、バッテリ10からの電力供給ライン
は、E−J/B12で、左前スマートドライバ20Lに
接続される左前電源バス38Lと、右前スマートドライ
バ20Rに接続される右前電源バス38Rと、P−J/
B22を経由して左後スマートドライバ36Lに接続さ
れる左後電源バス40Lと、D−J/B24を経由して
右後スマートドライバ36Rに接続される右後電源バス
40Rとの4つの電源バスに分岐されている。そして、
P−J/B22では、灯火系スイッチモジュール28に
接続される中央電源バス42が、左後電源バス40Lか
ら分岐されている。
【0031】そして、各J/B12,22,24におい
て、各電源バス38L,38R,…,42には、IPS
(インテリジェント・パワー・スイッチ)44,46,
…,56がそれぞれ設けられている。各IPSは、外部
からの信号に基づいて電源バスを開閉する機能を有して
いる。また、過電流が流れると自身でそれを検知し、電
源バスを開放状態に維持することで電流経路を遮断する
機能も有している。
【0032】次に、本ランプ駆動システムにおける駆動
データの伝達ラインの構成について、図3を用いて説明
する。図3に示すように、灯火系スイッチモジュール2
8からの駆動データの伝達ラインである中央通信バス5
8は、P−J/B22の通信ゲートウェイ(以下、通信
G/Wという)68に接続される。そして、この通信G
/W68と、E−J/B12の通信G/W70,D−J
/B24の通信G/W72,左後スマートドライバ36
Lとは、それぞれPE間通信バス60,PD間通信バス
62,左後通信バス64Lにより繋がっている。また、
E−J/B12の通信G/W70と、左前スマートドラ
イバ20L,右前スマートドライバ20Rとは、それぞ
れ左前通信バス66L,右前通信バス66Rにより繋が
っている。更に、D−J/B24の通信G/W72と、
右後スマートドライバ36Rとは、右後通信バス64R
により繋がっている。
【0033】このような構成により、灯火系スイッチモ
ジュール28が定期的に発信する駆動データは、中央通
信バス58を介してP−J/B22の通信G/W68に
送られ、この通信G/W68により、PE間通信バス6
0,PD間通信バス62,左後通信バス64Lを介し
て、E−J/B12の通信G/W70,D−J/B24
の通信G/W72,左後スマートドライバ36Lにそれ
ぞれ送信される。そして更に、この駆動データは、E−
J/B12の通信G/W70により、左前通信バス66
L,右前通信バス66Rを介して、左前スマートドライ
バ20L,右前スマートドライバ20Rにそれぞれ送信
されると共に、D−J/B24の通信G/W72によ
り、右後通信バス64Rを介して、右後スマートドライ
バ36Rに送信される。こうして、灯火系スイッチモジ
ュール28からの駆動データは、各スマートドライバ2
0L,20R,36L,36Rにそれぞれ同時に到達す
る。
【0034】次に、各スマートドライバ20L,20
R,36L,36Rと、各スマートドライバ20L,2
0R,36L,36Rのすぐ上流側に各通信バス66
L,66R,64L,64Rを介して接続される各J/
B12,22,24の通信G/W70,68,72と、
各スマートドライバ20L,20R,36L,36Rの
すぐ上流側に各電源バス38L,38R,40L,40
Rを介して接続される各IPS44,50,52,56
とについて、図4を用いて更に詳しく説明する。尚、こ
こでは、右後スマートドライバ36R及びそれに関連す
る構成についてのみ説明するが、他のスマートドライバ
20L,20R,36Lに関しても同様の構成である。
【0035】図4に示すように、右後スマートドライバ
36Rは、マイコン80と、右後電源バス40Rを介し
て供給されるバッテリ10の電圧Vbから、マイコン8
0を動作させるための一定の動作用電圧を出力する電源
回路82と、電源回路82への入力電圧Vbの変動を緩
和するためのコンデンサ86と、コンデンサ86から右
後電源バス40R側への放電を防ぐダイオード84と、
右後電源バス40Rにおけるダイオード84より上流側
の電圧(ダイオード84のアノードの電圧)Vbを、マ
イコン80が入力可能な0[V]又は5[V]の2値信
号に整形してマイコン80に出力する入力回路88と、
右後通信バス64Rを介してマイコン80が双方向に通
信するための通信ドライバ90とを備える。
【0036】また、右後スマートドライバ36Rにおい
て、右後ランプ群の各ランプ30R,32R,34Rの
一端は、右後電源バス40Rにおけるダイオード84よ
り上流側(即ち、ダイオード84のアノード)に繋がっ
ている。そして、右後スマートドライバ36Rには、各
ランプ30R,32R,34Rの他端にコレクタが接続
され、エミッタがバッテリ10のマイナス側端子の電位
(接地電位)に接続されたNPN形トランジスタ92,
94,96が設けられている。尚、右後電源バス40R
と各ランプ30R,32R,34Rとを結ぶ配線と、各
ランプ30R,32R,34Rから各トランジスタ9
2,94,96を介して接地電位に接続される配線と
が、各ランプ30R,32R,34Rへの各電流経路に
相当している。
【0037】右後スマートドライバ36Rのマイコン8
0は、右後通信バス64Rを介して駆動データを受信す
ると、その駆動データの内容に基づいて各トランジスタ
92,94,96を駆動する。例えば、スモールスイッ
チの状態を表す駆動データが「1」である場合には、テ
ールランプ32Rに対応するトランジスタ94をオンす
ることで、テールランプ32Rを点灯させる。また、右
側ターンスイッチの状態を表す駆動データが「1」であ
る場合には、ターンランプ30Rに対応するトランジス
タ92を、ターンランプを点滅させるべき周期(以下、
ターン周期という)でオン/オフすることで、ターンラ
ンプ30Rを点滅させる。また、このマイコン80は、
右後通信バス64Rから(詳しくは、後述する通信G/
W72のマイコン98から)データを受信する毎に、そ
れに対する返信データを右後通信バス64Rに送信(即
ち返信)する。
【0038】そして更に、このマイコン80は、定期的
に送られてくるはずの駆動データを受信できなくなるこ
とで、通信異常が発生したことを検知すると、バックア
ップモードに移行する。このバックアップモードにおい
て、マイコン80は、テールランプ32Rに対応するト
ランジスタ94をオンした状態に維持することで、テー
ルランプ32Rを点灯させるようになっている。また、
本モードにおいて、マイコン80は、入力回路88を介
して右後電源バス40Rの電圧Vbを監視し、後述する
ターン動作開始信号を検出すると、ターンランプ30R
を所定回数(本実施形態では2回)点滅させる。
【0039】一方、D−J/B24に設けられる通信G
/W72は、マイコン98と、右後電源バス40Rを介
して供給されるバッテリ10の電圧Vbから、マイコン
98及びIPS56を動作させるための一定の動作用電
圧を出力する電源回路100と、PD間通信バス62を
介してマイコン98が双方向に通信するための通信ドラ
イバ102と、右後通信バス64Rを介してマイコン9
8が双方向に通信するための通信ドライバ104とを備
える。
【0040】通信G/W72のマイコン98は、灯火系
スイッチモジュール28から発信される駆動データをP
D間通信バス62を介して受信すると、その駆動データ
を右後通信バス64Rを介して右後スマートドライバ3
6Rのマイコン80へ送信する。そして、通信G/W7
2のマイコン98は、右後スマートドライバ36Rのマ
イコン80に送信した駆動データに対して返信される返
信データを受信することにより、右後スマートドライバ
36Rのマイコン80との間で通信が正常に行われてい
ることを確認する。
【0041】そして更に、このマイコン98は、右後ス
マートドライバ36Rのマイコン80から送られてくる
はずの返信データを受信できなくなることで、通信異常
が発生したことを検知すると、バックアップモードに移
行する。このバックアップモードにおいて、マイコン9
8は、灯火系スイッチモジュール28からPD間通信バ
ス62を介して送られてくる駆動データのうち、右側タ
ーンスイッチの状態を表す駆動データを監視して、その
駆動データが「1」であることを検出すると、IPS5
6に右後電源バス40Rを一定周期T1で開閉させるこ
とにより、IPS56と右後スマートドライバ36Rと
の間の右後電源バス40Rにターン動作開始信号を発生
させる。尚、ターン動作開始信号は、IPS56による
右後電源バス40Rの開閉により、0[V]又はバッテ
リ電圧Vb[V]の何れかとなる断続的な2値信号であ
る。
【0042】そして、マイコン98は、右側ターンスイ
ッチの状態を表す駆動データが「1」であることを検出
している間、予め決められた周期T2毎に、このターン
動作開始信号を発生させる。ここで、この周期T2は、
右後スマートドライバ36Rのマイコン80がターン動
作開始信号を検出した際にターンランプ30Rを点滅さ
せる時間(本実施形態では、ターン周期の2周期分の時
間)に設定されている。尚、このターン動作開始信号を
発生させるための右後電源バス40Rの開閉周期T1及
びその開閉を継続する時間は、右後スマートドライバ3
6Rのマイコン80への電力供給の妨げにならない程度
の短い時間に設定されている。つまり、IPS56によ
る右後電源バス40Rの開閉動作が行われても、電源回
路82の入力電圧がダイオード84及びコンデンサ86
により安定化され、その電源回路82からマイコン80
へ動作用電圧が安定して供給される。
【0043】次に、本ランプ駆動システムの動作につい
て説明する。尚、ここでは、図4に示す部分(即ち、右
後スマートドライバ36R及びD−J/B24)につい
て説明する。[正常時の動作]通信G/W72のマイコ
ン98は、灯火系スイッチモジュール28からの駆動デ
ータをPD間通信バス62を介して受信すると、その駆
動データを右後通信バス64Rを介して右後スマートド
ライバ36Rのマイコン80に送信する。そして、その
マイコン80が、受信した駆動データに基づいてトラン
ジスタ92,94,96をそれぞれ駆動することで、各
ランプ30R,32R,34Rがそれぞれ作動する。ま
た、その際、右後スマートドライバ36Rのマイコン8
0は、受信した駆動データに対する返信データを返信
し、通信G/W72のマイコン98は、その返信データ
を受信することにより、マイコン80との間で通信が正
常に行われていることを確認する。
【0044】[右後通信バス64Rが開放故障した場合
の動作]図1,図3,図4の×印aに示すように、右後
通信バス64Rで開放故障が発生すると、通信G/W7
2のマイコン98が右後スマートドライバ36Rのマイ
コン80に駆動データを送信しても、マイコン80はそ
の駆動データを受信できず、一方、通信G/W72のマ
イコン98も、右後スマートドライバ36Rのマイコン
80からの返信データを受信できない。そのため、両マ
イコン80,98ともバックアップモードにそれぞれ移
行する。尚、このとき、×印aの断線箇所より上流側の
通信バス(即ち、本ランプ駆動システムの通信バス5
8,60,…,66Rにおける、右後通信バス64Rの
×印aより下流側以外の部分)には、この開放故障の影
響が及ばない。
【0045】そして、通信G/W72のマイコン98
は、PD間通信バス62を介して送られてくる駆動デー
タのうち、右側ターンスイッチの状態を表す駆動データ
が「1」であることを検出すると、IPS56に右後電
源バス40Rを一定周期で開閉させることでターン動作
開始信号を発生させる。尚、このとき、IPS56より
上流側の電源バス(即ち、本ランプ駆動システムの電源
バス38L,38R,…,42における、右後電源バス
40RのIPS56より下流側以外の部分)には、この
開閉動作の影響が及ばない。
【0046】一方、右後スマートドライバ36Rのマイ
コン80は、バックアップモードに移行することで、テ
ールランプ32Rを点灯させる。また、右後電源バス4
0Rの電圧を監視し、ターン動作開始信号を検出する
と、ターンランプ30Rをターン周期に合わせて所定回
数(2回)点滅させる。ここで、ターン動作開始信号
は、ターン周期の2周期分の時間毎に発生されるため、
右側ターンスイッチがオンされている間、ターンランプ
30Rが連続して点滅する。
【0047】このように、右後通信バス64Rが開放故
障した場合には、右後ランプ群のテールランプ32R及
びストップランプ34Rを駆動データに基づいて駆動で
きなくなるが、テールランプ32Rについては無条件で
点灯する。また、ターンランプ30Rについては駆動デ
ータに基いて駆動可能な状態が維持される。一方、右後
ランプ群以外のランプ群は、故障の影響を受けず、正常
に作動する。
【0048】[右後通信バス64Rが短絡故障した場合
の動作]右後通信バス64Rで短絡故障が発生すると、
右後通信バス64Rは使用不能となるが、それ以外の通
信バスとは通信G/W72のマイコン98を介して接続
される構成(即ち、電気的に切り離された状態)のた
め、他の通信バスにはその短絡故障の影響が及ばない。
よって、右後通信バス64Rが開放故障した場合と同様
の動作となる。
【0049】[右後電源バス40Rが開放故障した場合
の動作]図1,図2,図4の×印bに示すように、右後
電源バス40RのIPS56より下流側で開放故障が発
生すると、右後スマートドライバ36Rへ電力を供給す
ることができなくなり、右後ランプ群の全てのランプ3
0R,32R,34Rが作動不能となる。尚、このと
き、×印bより上流側の電源バス(即ち、本ランプ駆動
システムの電源バス38L,38R,…,42におけ
る、右後電源バス40Rの×印bより下流側以外の部
分)には、その故障の影響が及ばないため、右後ランプ
群以外のランプ群は、正常に作動する。
【0050】[右後電源バス40Rが短絡故障した場合
の動作]右後電源バス40RのIPS56より下流側で
短絡故障が発生すると、D−J/B24のIPS56に
過電流が流れるが、IPS56がそれを検知して右後電
源バス40Rを開放状態に維持することで電流経路を遮
断する。そのため、このIPS56より上流側の電源バ
スには、その故障の影響が及ばず、右後電源バス40R
が開放故障した場合と同様の動作となる。
【0051】[右後スマートドライバ36Rのマイコン
80の故障]右後スマートドライバ36Rのマイコン8
0が故障してその機能を停止すると、右後ランプ群の全
てのランプ30R,32R,34Rが作動不能となる
が、右後ランプ群以外のランプ群は、正常に作動する。
【0052】尚、上述した説明では、右後スマートドラ
イバ36R及びD−J/B24の動作について述べた
が、他のスマートドライバ20L,20R,36Lに関
しても同様の動作となる。例えば、左後通信バス64L
が開放故障或いは短絡故障した場合や、左後電源バス4
0Lが開放故障或いは短絡故障した場合や、左後スマー
トドライバ36Lのマイコンが故障した場合には、左後
スマートドライバ36Lが右後スマートドライバ36R
と同様の動作をし、通信G/W68が通信G/W72と
同様の動作をし、IPS52がIPS56と同様の動作
をする。
【0053】また、左前通信バス66Lが開放故障或い
は短絡故障した場合や、左前電源バス38Lが開放故障
或いは短絡故障した場合や、左前スマートドライバ20
Lのマイコンが故障した場合には、左前スマートドライ
バ20Lが右後スマートドライバ36Rと同様の動作を
し、通信G/W70が通信G/W72と同様の動作を
し、IPS44がIPS56と同様の動作をする。
【0054】同様に、右前通信バス66Rが開放故障或
いは短絡故障した場合や、右前電源バス38Rが開放故
障或いは短絡故障した場合や、右前スマートドライバ2
0Rのマイコンが故障した場合には、右前スマートドラ
イバ20Rが右後スマートドライバ36Rと同様の動作
をし、通信G/W70が通信G/W72と同様の動作を
し、IPS50がIPS56と同様の動作をする。
【0055】また、図4に示した構成では、右後通信バ
ス64Rの故障により、テールランプ32R及びストッ
プランプ34Rを駆動データに基づいて駆動できなくな
ると、テールランプ32Rを点灯させ、ストップランプ
34Rを消灯させるようにしているが、車両1の前方側
では、左前通信バス66L或いは右前通信バス66Rの
故障により、その故障側のヘッドランプ及びスモールラ
ンプを駆動データに基づいて駆動できなくなると、その
ヘッドランプ及びスモールランプを共に点灯させる。
【0056】一方、上記第1実施形態では、スモールラ
ンプ16L,16R、ヘッドランプ18L,18R、テ
ールランプ32L,32R、ストップランプ34L,3
4Rが、冗長ランプに相当している。また、バッテリ1
0が、電源に相当し、灯火系スイッチモジュール28
が、発信手段に相当している。
【0057】そして、車両1の前方側に関しては、左前
ランプ群,左前電源バス38L,左前スマートドライバ
20L,左前通信バス66Lが、左側ランプ群,第1電
源バス,第1駆動手段,第1通信バスにそれぞれ相当
し、右前ランプ群,右前電源バス38R,右前スマート
ドライバ20R,右前通信バス66Rが、右側ランプ
群,第2電源バス,第2駆動手段,第2通信バスにそれ
ぞれ相当している。そして更に、IPS44,50及び
通信G/W70が開閉手段に相当し、通信G/W70
が、切断手段に相当している。
【0058】また、車両1の後方側に関しては、左後ラ
ンプ群,左後電源バス40L,左後スマートドライバ3
6L,左後通信バス64Lが、左側ランプ群,第1電源
バス,第1駆動手段,第1通信バスにそれぞれ相当し、
右後ランプ群,右後電源バス40R,右後スマートドラ
イバ36R,右後通信バス64Rが、右側ランプ群,第
2電源バス,第2駆動手段,第2通信バスにそれぞれ相
当している。そして更に、IPS52,56及び通信G
/W68,72が開閉手段に相当し、通信G/Wが、6
8,72切断手段に相当している。
【0059】このような第1実施形態の車両のランプ駆
動システムによれば、以下の(A)〜(C)の効果を得
ることができる。 (A)通信バス66L,66R,64L,64Rのうち
の1つが短絡故障或いは開放故障しても、他の通信バス
にはその影響が及ばず、車両1に左右対称に配置される
ランプのうちの一方は正常に作動する。そして更に、左
右の一方のみが作動しても他方の機能を補うことができ
ないターンランプ14L,14R,30L,30Rにつ
いては、電源バスを利用してその駆動データの内容を伝
えることで、故障側であっても作動する。よって、故障
のためだけの冗長な通信バスを付加しない構成でありな
がら、通信バスの故障時に必要最小限の機能を確保する
ことができる。
【0060】(B)更に、通信バスが故障しても、その
故障側のテールランプやヘッドランプ、スモールランプ
は無条件で点灯する構成により、ランプの点灯中に通信
バスが故障したとしても、その機能が維持されるため、
安全性が高い。 (C)加えて、電源バスが短絡故障或いは開放故障した
場合や、スマートドライバのマイコンが作動不能となっ
た場合でさえ、左右のランプが同時に作動不能になると
いうことが防止されるため、極めて安全性が高い。
【0061】尚、上記第1実施形態では、スマートドラ
イバのマイコンがターン動作開始信号を検出すると、タ
ーンランプを所定回数点滅させるようにしたが、これに
限ったものではなく、例えば、ターン動作開始信号を検
出してから、次にターン動作開始信号を検出するまでの
間、ターンランプを点滅させるようにしてもよい。
【0062】次に、第2実施形態の車両のランプ駆動シ
ステムについて、図5を用いて説明する。第2実施形態
のランプ駆動システムは、第1実施形態のランプ駆動シ
ステムの各スマートドライバ20L,20R,36L,
36Rに代えて、図5の右側に示す構成のスマートドラ
イバをそれぞれ備えている。また、それに伴い、各通信
G/W68,70,72のマイコンの処理が後述するよ
うに異なっている。尚、ここでは、右後スマートドライ
バ106R及びそれに関連する構成についてのみ図5を
用いて説明するが、他のスマートドライバ(図示せず)
に関しても同様の構成である。また、第1実施形態にお
いて図4に示した構成と同じ構成要素については、同一
の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
【0063】図5に示すように、第2実施形態のランプ
駆動システムにおける右後スマートドライバ106R
は、第1実施形態のシステムにおける右後スマートドラ
イバ36R(図4)と比較すると、下記の(1)〜
(3)の点が異なる。 (1):電源回路82の上流側のダイオード84及びコ
ンデンサ86が省略されている。
【0064】(2):入力回路88が設けられていな
い。 (3):ターンランプ30Rから接地電位に至る経路に
トランジスタ92が設けられていない代わりに、右後電
源バス40Rからターンランプ30Rに至る経路を開閉
するための接点108aを備えた直結回路108が設け
られている。尚、本実施形態では、右後電源バス40R
から直結回路108を介してターンランプ30Rに接続
される配線と、ターンランプ30Rから接地電位に接続
される配線とが、ターンランプ30Rへの電流経路に相
当している。
【0065】この直結回路108は、マイコン80から
一定時間Tp以内毎に出力されるはずのパルス信号(以
下、開信号という)を受け続けている間は、接点108
aを解放し、マイコン80から上記開信号が一定時間T
p以上継続して出力されなくなるか、電源回路82から
動作用電圧が供給されなくなると、接点108aを閉じ
るようになっている。尚、上記一定時間Tpは、本ラン
プ駆動システムでの通信周期以下の時間であって、ター
ンランプのターン周期よりも十分に短い時間に設定され
ている。
【0066】そして、上記(1)〜(3)の構成の違い
により、右後スマートドライバ106Rのマイコン80
の行う制御動作と、通信G/W72のマイコン98がバ
ックアップモードで行う制御動作とが、第1実施形態に
おける制御動作と異なるため、その相違点について説明
する。尚、各マイコンの符号は、便宜上、第1実施形態
と同一にしている。
【0067】右後スマートドライバ106Rのマイコン
80は、右後通信バス64Rを介して駆動データを定期
的に受信できている場合には、上記一定時間Tp以内毎
に直結回路108へ前述の開信号を出力する。また、マ
イコン80は、受信した駆動データの内容に基づいて、
各トランジスタ94,96と共に直結回路108を駆動
する。即ち、右側ターンスイッチの状態を表す駆動デー
タが「1」である場合には、直結回路108への開信号
の出力を、ターン周期に合わせて故意に止める(詳しく
は、ターンランプを点灯させるオン期間だけ開信号の出
力を止める)ことにより、直結回路108の接点108
aをターン周期に合わせて断続的に閉じさせて、ターン
ランプ30Rを点滅させる。
【0068】一方、D−J/B24に設けられる通信G
/W72のマイコン98は、右後スマートドライバ10
6Rのマイコン80から送られてくるはずの返信データ
を受信できなくなることで、バックアップモードに移行
すると、IPS56により右後電源バス40Rを開放状
態にして、右後スマートドライバ106Rへの電力供給
を停止する。そして、このマイコン98は、灯火系スイ
ッチモジュール28からPD間通信バス62を介して送
られてくる駆動データのうち、右側ターンスイッチの状
態を表す駆動データを監視して、その駆動データが
「1」であることを検出している間、IPS56に右後
電源バス40Rをターン周期に合わせて開閉させる。
【0069】次に、本ランプ駆動システムの動作につい
て説明する。尚、ここでは、図5に示す部分(即ち、右
後スマートドライバ106R及びD−J/B24)につ
いて説明する。 [正常時の動作]通信G/W72のマイコン98は、灯
火系スイッチモジュール28からの駆動データをPD間
通信バス62を介して受信すると、その駆動データを右
後通信バス64Rを介して右後スマートドライバ106
Rのマイコン80に送信する。そして、そのマイコン8
0が、受信した駆動データに基づいて各トランジスタ9
4,96及び直結回路108をそれぞれ駆動すること
で、各ランプ30R,32R,34Rがそれぞれ作動す
る。また、その際、右後スマートドライバ106Rのマ
イコン80は、受信した駆動データに対する返信データ
を返信し、通信G/W72のマイコン98は、その返信
データを受信することにより、マイコン80との間で通
信が正常に行われていることを確認する。
【0070】[右後通信バス64Rが開放故障した場合
の動作]図5の×印aに示すように、右後通信バス64
Rで開放故障が発生すると、通信G/W72のマイコン
98が右後スマートドライバ106Rのマイコン80に
駆動データを送信しても、マイコン80はその駆動デー
タを受信できなくなる。これにより、マイコン80が直
結回路108への開信号の出力を停止するため、直結回
路108の接点108aが閉じた状態となる。一方、通
信G/W72のマイコン98も、右後スマートドライバ
106Rのマイコン80からの返信データを受信できな
くなり、バックアップモードに移行する。尚、このと
き、×印aの断線箇所より上流側の通信バスには、この
開放故障の影響が及ばない。
【0071】そして、通信G/W72のマイコン98
は、IPS56により右後電源バス40Rを開放状態に
して、右後スマートドライバ106Rへの電力供給を停
止する。また、マイコン98は、PD間通信バス62を
介して送られてくる駆動データのうち、右側ターンスイ
ッチの状態を表す駆動データが「1」であることを検出
している間は、IPS56に右後電源バス40Rをター
ン周期に合わせて開閉させる。そのため、ターンランプ
30Rに断続的に電力が供給され、ターンランプ30R
が点滅する。尚、このとき、IPS56より上流側の電
源バスには、この開閉動作の影響が及ばない。
【0072】このように、右後通信バス64Rが開放故
障した場合には、右後ランプ群のテールランプ32R及
びストップランプ34Rを駆動データに基づいて駆動で
きなくなるが、ターンランプ30Rについては駆動デー
タに基づいて駆動可能な状態が維持される。一方、右後
ランプ群以外のランプ群は、故障の影響を受けず、正常
に作動する。
【0073】[右後通信バス64Rが短絡故障した場合
の動作]右後通信バス64Rで短絡故障が発生すると、
右後通信バス64Rは使用不能となるが、それ以外の通
信バスとは通信G/W72のマイコン98を介して接続
される構成のため、他の通信バスにはその故障の影響が
及ばない。よって、右後通信バス64Rが開放故障した
場合と同様の動作となる。
【0074】[右後電源バス40Rが開放故障或いは短
絡故障した場合の動作]第1実施形態の場合と同様の動
作となる。 [右後スマートドライバ106Rのマイコン80の故
障]右後スマートドライバ106Rのマイコン80が故
障してその機能を停止すると、直結回路108へ開信号
が出力されなくなるため、直結回路108が接点108
aを閉じた状態となる。一方、通信G/W72のマイコ
ン98は、返信データを受信できなくなり、バックアッ
プモードに移行する。そのため、右後通信バス64Rが
開放故障した場合と同様の動作となる。
【0075】尚、上述した説明では、右後スマートドラ
イバ106R及びD−J/B24の動作について述べた
が、図示しない他のスマートドライバに関しても同様の
動作となる。例えば、左後通信バス64Lが開放故障或
いは短絡故障した場合や、左後電源バス40Lが開放故
障或いは短絡故障した場合や、左後スマートドライバの
マイコンが故障した場合には、左後スマートドライバが
右後スマートドライバ106Rと同様の動作をし、通信
G/W68が通信G/W72と同様の動作をし、IPS
52がIPS56と同様の動作をする。
【0076】また、左前通信バス66Lが開放故障或い
は短絡故障した場合や、左前電源バス38Lが開放故障
或いは短絡故障した場合や、左前スマートドライバのマ
イコンが故障した場合には、左前スマートドライバが右
後スマートドライバ106Rと同様の動作をし、通信G
/W70が通信G/W72と同様の動作をし、IPS4
4がIPS56と同様の動作をする。
【0077】同様に、右前通信バス66Rが開放故障或
いは短絡故障した場合や、右前電源バス38Rが開放故
障或いは短絡故障した場合や、右前スマートドライバの
マイコンが故障した場合には、右前スマートドライバが
右後スマートドライバ106Rと同様の動作をし、通信
G/W70が通信G/W72と同様の動作をし、IPS
50がIPS56と同様の動作をする。
【0078】このような第2実施形態の車両のランプ駆
動システムによれば、第1実施形態の(A),(C)と
同じ効果を得ることができる。そして更に、スマートド
ライバのマイコンが故障した場合にも、通信バスの故障
時と同様に、必要最小限の機能を確保することができ
る。
【0079】次に、第3実施形態の車両のランプ駆動シ
ステムについて、図6,図7を用いて説明する。図6
は、第3実施形態のランプ駆動システムの駆動データの
伝達ラインの構成を説明する説明図である。図6に示す
ように、第3実施形態のランプ駆動システムは、前述し
た第1実施形態のランプ駆動システム(図3)と比較す
ると、下記の〜の点が異なっている。尚、図6にお
いて、図3に示したランプ駆動システムと同じ構成要素
については、同一の符号を付しているため、詳細な説明
は省略する。
【0080】:各J/B12,22,24には、通信
G/W68,70,72が設けられていない。その代わ
りに、各通信バス58,60,…,66Rは、各J/B
12,22,24内のスイッチ110,112,…,1
22により分離可能に接続されている。尚、スイッチ1
10,112,…,122としては、例えば、アナログ
スイッチやリレー等を用いることができる。
【0081】:各スマートドライバ20L,20R,
36L,36Rのマイコンは、駆動データに応答して返
信する返信データを、それぞれ異なるタイミングで返信
する。即ち、各スマートドライバ20L,20R,36
L,36Rのマイコンは、灯火系スイッチモジュール2
8から発信される駆動データを同時に受信するが、その
際、各スマートドライバ20L,20R,36L,36
Rのマイコンの返信データが衝突しないように、駆動デ
ータを受信後に返信データを送信する時間帯が、それぞ
れずらして設定されている。本実施形態では、各スマー
トドライバ20L,20R,36L,36Rのマイコン
が駆動データを受信すると、左前スマートドライバ20
L→右前スマートドライバ20R→左後スマートドライ
バ36L→右後スマートドライバ36Rの順に返信デー
タを返信する。
【0082】:駆動データ及び返信データの先頭に
は、発信元を表すデータが付されている。 :各J/B12,22,24には、そのJ/B内のス
イッチを制御するためのスイッチ制御装置(図6には図
示せず)がそれぞれ設けられる。
【0083】ここで、各J/B12,22,24に設け
られるスイッチ制御装置の構成について、図7を用いて
説明する。尚、ここでは、D−J/B24に設けられる
スイッチ制御装置124の構成についてのみ説明する
が、他のJ/B12,22に設けられるスイッチ制御装
置(図示せず)に関しても、制御対象となるスイッチの
数は異なるが、同様の構成である。また、第1実施形態
において図4に示した構成と同じ構成要素については、
同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
【0084】図7に示すように、このスイッチ制御装置
124は、スイッチ122及びIPS56を制御するマ
イコン126と、右後電源バス40Rを介して供給され
るバッテリ10の電圧Vbから、マイコン126及びI
PS56を動作させるための一定の動作用電圧を出力す
る電源回路128と、PD間通信バス62の電圧(即
ち、スイッチ122の上流側の通信バスの電圧)をマイ
コン126が監視し、必要時にはPD間通信バス62を
介してマイコン126が通信するための入出力回路13
0と、右後通信バス64Rの電圧(即ち、スイッチ12
2の下流側の通信バスの電圧)をマイコン126が監視
し、必要時には右後通信バス64Rを介してマイコン1
26が通信するための入出力回路132とを備える。
【0085】次に、各J/B12,22,24に設けら
れる各スイッチ制御装置のマイコンの制御動作について
説明する。各マイコンは、通常は制御対象のスイッチを
オンさせており、以下の(M−1)〜(M−6)の動作
を行う。 (M−1):通信バスの電圧を監視し、灯火系スイッチ
モジュール28からの駆動データ及び各スマートドライ
バ20L,20R,36L,36Rのマイコンからの返
信データが定期的に検出されるか否かを判断する。
【0086】(M−2):(M−1)の判断で、通信バ
スから駆動データ及び返信データが一定時間以上検出さ
れなくなった場合には、制御対象のスイッチを全てオフ
すると共に、駆動データとは異なる通信確認データを各
スイッチの下流側に定期的に送信する。
【0087】(M−3):(M−2)の動作の後、スイ
ッチの上流側で通信確認データを受信した場合には、そ
れに応答してそのスイッチの上流側に返信データを返信
する。 (M−4):また、(M−2)の動作の後、スイッチの
上流側と下流側との両方でデータを受信した場合には、
そのスイッチの上流側及び下流側の通信バスが共に正常
であると判断して、そのスイッチをオンする。尚、この
場合に受信するデータは、スイッチの上流側については
通信確認データ或いは駆動データであり、スイッチの下
流側については返信データである。
【0088】(M−5):各スマートドライバ20L,
20R,36L,36Rの上流位置にそれぞれ設置され
る各スイッチ110,112,116,122について
は、(M−2)の動作の後、そのスイッチの上流側から
駆動データを受信でき、且つ下流側のスマートドライバ
のマイコンから返信データを受信できない場合に、下流
側の通信バスが短絡故障していると判断して、バックア
ップモードに移行する。尚、このバックアップモードに
おけるスイッチ制御装置のマイコンの制御動作は、第1
実施形態の通信G/W72のマイコン98の制御動作と
同一である。よって、この場合には、そのスイッチの下
流側のスマートドライバに接続される電源バスに、駆動
データに基づいてターン動作開始信号を発生させる。
【0089】(M−6):一方、(M−1)の判断で、
通信バスから駆動データは検出されるが下流側のスマー
トドライバのマイコンからの返信データが検出されない
場合には、下流側の通信バスが開放故障していると判断
する。そして、この場合にも、バックアップモードに移
行し、そのスマートドライバに接続される電源バスに、
駆動データに基づいてターン動作開始信号を発生させ
る。
【0090】次に、本ランプ駆動システムの動作につい
て説明する。尚、ここでは、図7に示す部分(即ち、D
−J/B24及び右後スマートドライバ36R)につい
て説明する。 [正常時の動作]正常時には、各スイッチ110,11
2,…,122がオンされており、灯火系スイッチモジ
ュール28が発信する駆動データは、各通信バス58,
60,…,66Rを介して各スマートドライバ20L,
20R,36L,36Rのマイコンに送られる。そし
て、各スマートドライバ20L,20R,36L,36
Rのマイコンは、受信した駆動データに基づいて各ラン
プを作動させる。また、これらのマイコンは、受信した
駆動データに対する返信データを、それぞれ異なるタイ
ミングで返信する。
【0091】一方、各スイッチ制御装置のマイコンは、
上記(M−1)の動作として、駆動データ及び各スマー
トドライバ20L,20R,36L,36Rからの返信
データが定期的に検出されるか否かを判断する。ここ
で、正常時には、駆動データが検出された後、左前スマ
ートドライバ20L→右前スマートドライバ20R→左
後スマートドライバ36L→右後スマートドライバ36
Rの順に、各スマートドライバ20L,20R,36
L,36Rのマイコンからの返信データが検出される。
【0092】[右後通信バス64Rが開放故障した場合
の動作]図6,図7の×印aに示すように、右後通信バ
ス64Rで開放故障が発生すると、右後スマートドライ
バ36Rのマイコン80は、駆動データを受信できなく
なり、バックアップモードに移行する。尚、このとき、
×印aの断線箇所より上流側の通信バスには、この開放
故障の影響が及ばない。
【0093】一方、各スイッチ駆動装置のマイコンは、
駆動データ及び右後スマートドライバ36R以外の各ス
マートドライバ20L,20R,36Lのマイコンから
の返信データについては検出するものの、右後スマート
ドライバ36Rのマイコン80から返信されるべき返信
データについては検出できなくなる。そのため、右後ス
マートドライバ36Rのすぐ上流側に位置するD−J/
B24のスイッチ制御装置124のマイコン126は、
上記(M−6)の動作として、バックアップモードに移
行し、IPS56と右後スマートドライバ36Rとの間
の右後電源バス40Rに、駆動データに基づいてターン
動作開始信号を発生させる。
【0094】そのため、第1実施形態における右後通信
バス64Rが開放故障した場合と同様の動作をすること
となる。従って、右後ランプ群のテールランプ32R及
びストップランプ34Rを駆動データに基づいて駆動で
きなくなるが、テールランプ32Rについては無条件で
点灯する。また、ターンランプ30Rについては駆動デ
ータに基いて駆動可能な状態が維持される。一方、右後
ランプ群以外のランプ群は、故障の影響を受けず、正常
に作動する。
【0095】[右後通信バス64Rが短絡故障した場合
の動作]右後通信バス64Rで短絡故障が発生すると、
全ての通信バス58,60,…,66Rで通信不能とな
る。そのため、各J/B12,22,24に設けられる
各スイッチ制御装置のマイコンが、上記(M−2)の動
作として、制御対象のスイッチを全てオフすると共に、
通信確認データを各スイッチの下流側に定期的に送信す
る。そして、各スイッチ制御装置のマイコンは、制御対
象の各スイッチの上流側及び下流側の電圧を監視し、ス
イッチの上流側で通信確認データを受信した場合には、
上記(M−3)の動作として、そのスイッチの上流側に
返信データを返信する。こうした動作により、スイッチ
の上流側及び下流側の通信バスが共に正常であれば、上
流側及び下流側でデータを受信できるため、マイコン
は、上記(M−4)の動作として、そのスイッチをオン
する。
【0096】ここで、D−J/B24のスイッチ122
の下流側には、通信確認データを送信しても返信されな
いので、このスイッチ122のみがオフしたままとな
り、短絡故障が発生した右後通信バス64Rは、このス
イッチ122により他の通信バスと電気的に切り離され
た状態となる。そのため、右後ランプ群以外のランプ群
は、故障の影響を受けず、正常に作動する。尚、右後ス
マートドライバ36Rのマイコン80は、駆動データを
受信できないため、バックアップモードに移行してい
る。
【0097】一方、D−J/B24のスイッチ制御装置
124のマイコン126は、スイッチ122の上流側か
ら駆動データを受信できるが、その下流側の右後スマー
トドライバ36Rのマイコン80から返信データを受信
できないため、上記(M−5)の動作として、バックア
ップモードに移行する。よって、右後通信バス64Rが
開放故障した場合と同様の動作となる。
【0098】尚、右後電源バス40Rが開放故障或いは
短絡故障した場合、及び右後スマートドライバ36Rの
マイコン80が故障した場合については、第1実施形態
と同一の動作である。また、上述した説明では、D−J
/B24のスイッチ制御装置124及び右後スマートド
ライバ36Rの動作について述べたが、他のJ/B1
2,22のスイッチ制御装置に関しても同様の動作とな
る。
【0099】例えば、左後通信バス64Lが開放故障或
いは短絡故障した場合や、左後電源バス40Lが開放故
障或いは短絡故障した場合や、左後スマートドライバ3
6Lのマイコンが故障した場合には、P−J/B22の
スイッチ制御装置がD−J/B24のスイッチ制御装置
124と同様の動作をし、左後スマートドライバ36L
が右後スマートドライバ36Rと同様の動作をし、IP
S52がIPS56と同様の動作をする。
【0100】また、左前通信バス66Lが開放故障或い
は短絡故障した場合や、左前電源バス38Lが開放故障
或いは短絡故障した場合や、左前スマートドライバ20
Lのマイコンが故障した場合には、E−J/B12のス
イッチ制御装置がD−J/B24のスイッチ制御装置1
24と同様の動作をし、左前スマートドライバ20Lが
右後スマートドライバ36Rと同様の動作をし、IPS
44がIPS56と同様の動作をする。
【0101】同様に、右前通信バス66Rが開放故障或
いは短絡故障した場合や、右前電源バス38Rが開放故
障或いは短絡故障した場合や、右前スマートドライバ2
0Rのマイコンが故障した場合には、E−J/B12の
スイッチ制御装置がD−J/B24のスイッチ制御装置
124と同様の動作をし、右前スマートドライバ20R
が右後スマートドライバ36Rと同様の動作をし、IP
S50がIPS56と同様の動作をする。
【0102】一方、上記第3実施形態において、車両1
の前方側に関しては、スイッチ110,112と、これ
らを制御するスイッチ制御装置とが、切断手段に相当
し、IPS44,50と、これらを制御するスイッチ制
御装置とが、開閉手段に相当している。また、車両1の
後方側に関しては、スイッチ116,122と、これら
を制御するスイッチ制御装置とが、切断手段に相当し、
IPS52,56と、それらを制御するスイッチ制御装
置とが、開閉手段に相当している。
【0103】このような第3実施形態の車両のランプ駆
動システムによれば、第1実施形態の効果に加え、更
に、各スイッチ110,112,…,122をオンして
いる時には各通信バス58,60,…,66Rが電気的
に繋がった状態となり、スイッチ制御装置のマイコンを
介さずに通信を行うことができるため、第1実施形態の
ように通信G/W68,70,72のマイコンを介して
通信するのに比べ、マイコンにかかる負担を小さくする
ことができる。
【0104】尚、上記第3実施形態では、第1実施形態
と同じ構成のスマートドライバを用いたが、これに限っ
たものではなく、例えば、第2実施形態と同じ構成のス
マートドライバを用いてもよい。以上、本発明の一実施
形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り
得ることは言うまでもない。
【0105】例えば、各スマートドライバ20L,20
R,36L,36Rは、ターンランプのバルブ切れを検
出すると、そのターンランプと同じランプ群のストップ
ランプやテールランプ或いはスモールランプを、ターン
ランプの代わりに点滅させることで、ターンランプの機
能を補う構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のランプ駆動システムを搭載し
た車両の概略構成図である。
【図2】 第1実施形態の電力供給ラインの構成を説明
する説明図である。
【図3】 第1実施形態の駆動データの伝達ラインの構
成を説明する説明図である。
【図4】 第1実施形態の右後スマートドライバ及びD
−J/Bの構成を表す構成図である。
【図5】 第2実施形態の右後スマートドライバ及びD
−J/Bの構成を表す構成図である。
【図6】 第3実施形態の駆動データの伝達ラインの構
成を説明する説明図である。
【図7】 第3実施形態のD−J/Bのスイッチ制御装
置及び右後スマートドライバの構成を表す構成図であ
る。
【符号の説明】
1…車両、10…バッテリ、14L,14R,30L,
30R…ターンランプ、16L,16R…スモールラン
プ、18L,18R…ヘッドランプ、20L…左前スマ
ートドライバ、20R…右前スマートドライバ、28…
灯火系スイッチモジュール、32L,32R…テールラ
ンプ、34L,34R…ストップランプ、36L…左後
スマートドライバ、36R,106R…右後スマートド
ライバ、38L…左前電源バス、38R…右前電源バ
ス、40L…左後電源バス、40R…右後電源バス、4
4,46,48,50,52,54,56…IPS、6
4L…左後通信バス、64R…右後通信バス、66L…
左前通信バス、66R…右前通信バス、68,70,7
2…通信G/W、80,98,126…マイコン、10
8…直結回路、110,112,114,116,11
8,120,122…スイッチ、124…スイッチ制御
装置
フロントページの続き (72)発明者 田中 千昭 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 安間 充 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢崎 部品株式会社内 (72)発明者 島津 博一 愛知県豊田市福受町上ノ切159−1 矢崎 部品株式会社内 (72)発明者 増田 倫久 愛知県豊田市福受町上ノ切159−1 矢崎 部品株式会社内 (72)発明者 柴田 一郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3K039 AA04 AA08 LB01 LB05 LC05 MA05 MC08 MD06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に左右対称に配置され、左右同時に
    点灯される冗長ランプと、前記車両に左右対称に配置さ
    れ、該車両の左折時及び右折時の合図のために一方が点
    滅されるターンランプとの駆動電力の発生源である電源
    と、 前記冗長ランプ及び前記ターンランプのうち、前記車両
    の左側に配置されるランプ群(以下、左側ランプ群とい
    う)と、前記車両の右側に配置されるランプ群(以下、
    右側ランプ群という)とに、前記電源からの電力をそれ
    ぞれ別々に供給する第1電源バス及び第2電源バスと、 前記第1電源バスから前記左側ランプ群の各ランプへの
    各電流経路を、外部から受信する駆動データに基づきそ
    れぞれ断続することで、該各ランプを駆動する第1駆動
    手段と、 前記第2電源バスから前記右側ランプ群の各ランプへの
    各電流経路を、外部から受信する駆動データに基づきそ
    れぞれ断続することで、該各ランプを駆動する第2駆動
    手段と、 前記冗長ランプ及び前記ターンランプを前記各駆動手段
    に駆動させるための前記駆動データを発信する発信手段
    と、 前記発信手段からの前記駆動データを、前記第1駆動手
    段及び第2駆動手段にそれぞれ別々に伝達する第1通信
    バス及び第2通信バスと、 を備えた車両のランプ駆動システムであって、 前記第1電源バス及び第2電源バスをそれぞれ開閉する
    開閉手段を備え、 該開閉手段は、前記第1通信バス及び第2通信バスのう
    ちの一方の異常により、その異常が生じた通信バス側の
    駆動手段(以下、異常側駆動手段という)が前記駆動デ
    ータを受信できない状態であることを検知すると、前記
    第1電源バス及び第2電源バスのうち、前記異常側駆動
    手段により駆動されるランプ群への電源バスを開閉する
    ことで、前記発信手段からの駆動データのうち、前記異
    常側駆動手段により駆動されるターンランプの駆動デー
    タの内容を、前記異常側駆動手段に伝達するようになっ
    ており、 前記第1駆動手段及び第2駆動手段は、前記駆動データ
    を受信できない状態であることを検知すると、前記開閉
    手段により当該駆動手段に対応する電源バスが開閉され
    ることによる供給電圧の変動に応じて、前記ターンラン
    プを駆動するように構成されていること、 を特徴とする車両のランプ駆動システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両のランプ駆動シス
    テムにおいて、 前記開閉手段は、前記異常側駆動手段が前記駆動データ
    を受信できない状態であることを検知すると、前記発信
    手段からの駆動データのうち、前記異常側駆動手段によ
    り駆動されるターンランプの駆動データに基づいて、そ
    のターンランプの点滅駆動を開始させる旨を検出したタ
    イミングで、前記異常側駆動手段に対応する電源バスを
    所定のパターンで開閉するようになっており、 前記第1駆動手段及び第2駆動手段は、前記駆動データ
    を受信できない状態であることを検知している場合に、
    当該駆動手段に対応する電源バスからの供給電圧が前記
    所定のパターンで変動したことを検出すると、前記ター
    ンランプを所定回数点滅駆動するように構成されている
    こと、 を特徴とする車両のランプ駆動システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の車両のランプ駆動シス
    テムにおいて、 前記開閉手段は、前期異常側駆動手段が前記駆動データ
    を受信できない状態であることを検知すると、前記発信
    手段からの駆動データのうち、前記異常側駆動手段によ
    り駆動されるターンランプの駆動データに基づいて、そ
    のターンランプを点滅駆動させる旨を検出している期間
    中、その点滅周期に合わせて前記異常側駆動手段に対応
    する電源バスを開閉するようになっており、 前記第1駆動手段及び第2駆動手段は、前記駆動データ
    を受信できない状態であることを検知すると、当該駆動
    手段に対応する電源バスから前記ターンランプへの電流
    経路を接続した状態に保持するように構成されているこ
    と、 を特徴とする車両のランプ駆動システム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3の何れかに記載の車両
    のランプ駆動システムにおいて、 前記第1通信バス及び第2通信バスのうちの一方で短絡
    故障が発生した場合に、その故障箇所より前記発信手段
    側で該通信バスを電気的に切り離した状態にする切断手
    段を備えたこと、 を特徴とする車両のランプ駆動システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009274500A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Quick Co Ltd 車両用点灯制御装置
EP2266839A1 (en) * 2009-06-23 2010-12-29 Scania CV AB Light system for a motor vehicle and a method thereof
JP2013014188A (ja) * 2011-07-01 2013-01-24 Yazaki Corp 車両用リヤランプの制御装置

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