JP2003154290A - 静電気による多層プラスチック容器の樹脂分別方法およびそれに用いる多層プラスチック容器の破砕片 - Google Patents

静電気による多層プラスチック容器の樹脂分別方法およびそれに用いる多層プラスチック容器の破砕片

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JP2003154290A JP2001355224A JP2001355224A JP2003154290A JP 2003154290 A JP2003154290 A JP 2003154290A JP 2001355224 A JP2001355224 A JP 2001355224A JP 2001355224 A JP2001355224 A JP 2001355224A JP 2003154290 A JP2003154290 A JP 2003154290A
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美恵 太田
Kazuhisa Nakai
和久 中井
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  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる樹脂の積層体で形成された多層プラス
チック容器をリサイクルするために、精度よく、低コス
トで樹脂別に分別する方法と、その分別方法で効率よく
分別することのできる多層プラスチック容器の破砕片を
提供する。 【解決手段】 2種3層など異なる樹脂の積層体で形成
された多層プラスチック容器を、刃先の鈍い刃を用いて
長径が5〜15mmの断片状に破砕し、破砕と同時に積
層面を剥離させ、樹脂別に分離された樹脂破砕片の混合
物とし、その水分含有率を0.5%以下とし、それぞれ
の樹脂破砕片を摩擦により樹脂別に(+)または(−)
に帯電した樹脂破砕片とし、これを静電気による樹脂分
別装置にかけて、樹脂別に分別し回収する。尚、前記樹
脂破砕片は、分別前に更に熱処理を施して収縮、カール
させることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気による多層
プラスチック容器の樹脂分別方法およびその分別方法に
使用する多層プラスチック容器の破砕片に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、液体飲料、調味料、食用油など、
液状食品の分野では、その包装容器として、プラスチッ
ク製のボトルや袋などの採用が急激に拡大してきてい
る。特に、プラスチック製のボトルでは、PETボトル
の使用量の増加が著しく、使用後の容器の廃棄処理の問
題から、使用量の多いPETボトルでは、分別回収して
リサイクルすることが義務付けられるようになってい
る。
【0003】只、PETボトルに関しても、PET単独
のボトルの場合は、比較的そのリサイクルも容易である
が、充填される内容物によっては、保存性を高めるた
め、異種のプラスチック材料を積層して多層化したボト
ルも増加しており、このような多層プラスチックボトル
では、リサイクルするためには、積層された各層の樹脂
を精度よく分離して樹脂別に回収する必要があり、その
分離および分離された樹脂の樹脂別の回収が容易ではな
いという問題があり、満足できる分離、回収の方法は未
だ確立されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決するためになされたものであり、その目的
とするところは、2種3層などの異なる樹脂の積層体で
形成された多層プラスチック容器を、精度よく且つ低コ
ストで樹脂別に分別する方法と、その分別方法で効率よ
く分別することのできる多層プラスチック容器の破砕片
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、異種の樹脂の積層体で形成された多層プ
ラスチック容器の静電気による樹脂の分別方法であっ
て、多層プラスチック容器を刃先の鈍い刃で長径が5〜
15mmの断片状に破砕する方法で、破砕と同時に積層
面を剥離させ、樹脂別に分離された樹脂破砕片の混合物
となし、該樹脂破砕片の混合物を攪拌などの手段で摩擦
し、個々の樹脂破砕片に(+)または(−)の電荷を帯
電させた後、正(+)負(−)の電極で電場をかけ、
(−)電極に(+)帯電樹脂破砕片を吸着させ、(−)
帯電樹脂破砕片を弾き飛ばして別々に捕集し、分別する
ことを特徴とする多層プラスチック容器の樹脂分別方法
からなる。
【0006】本発明において、多層プラスチック容器を
長径が5〜15mmの断片状に破砕する際には、刃先の
鈍い刃を用いて破断部に歪みが生じるように破砕するこ
とが好ましく、それにより破砕と同時に多層プラスチッ
ク容器の破砕片の積層面を剥離させ、樹脂別に分離され
た樹脂破砕片の混合物を得られるようにしたものであ
る。刃先の鋭い刃を用いた場合は、破断面が鋭利に切断
されるので、前記積層面の剥離が不十分となり、樹脂別
に分離された樹脂破砕片を得にくくなるため好ましくな
い。
【0007】また、上記樹脂破砕片の大きさは、その長
径が5〜15mmであることが好ましく、9mm程度が
更に好ましい。樹脂破砕片の長径が15mmを超える場
合は、破砕の際、積層面の剥離が不十分となり、また、
分別装置での破砕片の滑り、転がりなどによる流れも悪
くなり、分別効率が低下するため好ましくない。また、
樹脂破砕片の長径が5mm未満の場合は、前記積層面の
剥離は良好に行われるが、小さすぎて、例えば分別装置
の回転ドラム電極に吸着された樹脂破砕片が剥がれにく
くなり、回収率が低下し、また、飛び散りやすく取り扱
いが厄介になるため好ましくない。
【0008】このような樹脂の分別方法に適用する多層
プラスチック容器は、特に限定はされず、例えば、ガス
バリヤー性を向上させたPETボトルとして汎用されて
いるPET層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(EVOH)層/PET層などの2種3層の積層構成の
多層PETボトルなどを好適に適用することができる。
この場合、樹脂破砕片を摩擦して静電気を帯電させた
時、PETの破砕片は(−)に帯電し、EVOHの破砕
片は(+)に帯電するので、電場をかけて両者を容易に
分別することができる。また、多層プラスチックボトル
に限らず、軟包装などに用いる積層フィルムであって
も、樹脂別に分離した樹脂破砕片として、それぞれを
(+)または(−)に帯電させることができるものであ
れば何でも適用することができる。
【0009】従って、前記のような樹脂分別方法を採る
ことにより、多層プラスチック容器を、容易に静電気に
よる分別方法に適した大きさで、且つ、樹脂別に分離さ
れた樹脂破砕片の混合物とすることができるので、それ
ぞれの樹脂破砕片を摩擦により(+)または(−)に帯
電させ、静電気を利用して、容易に且つ低コストで樹脂
別に分別された樹脂破砕片として回収することができ
る。
【0010】請求項2に記載した発明は、前記樹脂破砕
片の混合物を帯電させる前に、その水分含有率を0.5
%以下にすることを特徴とする請求項1記載の多層プラ
スチック容器の樹脂分別方法である。
【0011】このような樹脂分別方法を採ることによ
り、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、
樹脂破砕片の絶縁性が高められるので、樹脂破砕片の混
合物を摩擦して帯電させる際、一層容易に帯電させるこ
とができる。
【0012】請求項3に記載した発明は、前記樹脂破砕
片の混合物を熱処理し、個々の樹脂破砕片を収縮、カー
ルさせることを特徴とする請求項1または2に記載の多
層プラスチック容器の樹脂分別方法である。
【0013】このような樹脂分別方法を採ることによ
り、前記請求項1または2に記載した発明の作用効果に
加えて、個々の樹脂破砕片が収縮、カールすることによ
り、樹脂破砕片の滑りや転がりなどによる流動性がよく
なると同時に、表面積或いは容積も小さくすることがで
きるので、静電気による樹脂破砕片の分別の際、一層効
率的に分別することができる。また、熱処理を乾熱処理
とすることにより、樹脂破砕片の水分含有率も少なくで
きるので、静電気の帯電の面でも有利に作用する。
【0014】次に、請求項4に記載した発明は、異種の
樹脂の積層体で形成された多層プラスチック容器の静電
気による樹脂の分別方法に用いる多層プラスチック容器
の破砕片であって、該破砕片が、刃先の鈍い刃で長径が
5〜15mmの断片状に破砕され、破砕と同時に積層面
が剥離され、樹脂別に分離された樹脂破砕片の混合物で
形成されると共に、分離された樹脂破砕片が摩擦により
静電気を帯電し、樹脂別に(+)または(−)の異なる
電荷を帯電していることを特徴とする多層プラスチック
容器の破砕片からなる。
【0015】上記多層プラスチック容器の破砕片は、前
記請求項1に記載した発明で説明したのと同じ理由で、
その破砕の際には刃先の鈍い刃で破砕され、その長径が
5〜15mmとなるように破砕されていることが好まし
く、9mm程度であることが更に好ましい。
【0016】このような構成を採ることにより、本発明
の多層プラスチック容器の破砕片は、静電気を利用した
樹脂の分別方法で樹脂別に分別するのに適した大きさに
破砕され、それぞれが多層構成の積層面で剥離されて樹
脂別に分離された破砕片の混合物となっており、且つ、
個々の破砕片が、樹脂別に(+)または(−)に帯電さ
れているので、静電気による樹脂の分別方法で、その破
砕片の混合物に電場をかけることにより効率的に樹脂別
に分別し、回収することができる。
【0017】請求項5に記載した発明は、前記樹脂破砕
片の水分含有率が、0.5%以下であることを特徴とす
る請求項4に記載の多層プラスチック容器の破砕片から
なる。
【0018】このような構成を採ることにより、前記請
求項4に記載した発明の作用効果に加えて、樹脂破砕片
の絶縁性が高められるので、樹脂破砕片の混合物を摩擦
して帯電させる際、一層容易に帯電させることができ、
それにより樹脂破砕片の分別効率を高めることができ
る。
【0019】請求項6に記載した発明は、前記樹脂破砕
片が熱処理され、個々の樹脂破砕片が収縮、カールして
いることを特徴とする請求項4または5に記載の多層プ
ラスチック容器の破砕片からなる。
【0020】このような構成を採ることにより、前記請
求項4または5に記載した発明の作用効果に加えて、樹
脂破砕片の滑りや転がりなどによる流動性がよくなると
同時に、個々の樹脂破砕片の表面積或いは容積も小さく
なるので、静電気による樹脂破砕片の分別を一層効率的
に行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、図面を用いて本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明の静電気に
よる多層プラスチック容器の樹脂分別方法に用いる樹脂
分別装置の一例を説明する概略図であり、図1に示した
樹脂分別装置は、図1において上部から、大別して摩擦
帯電された樹脂破砕片混合物10の供給部と、高圧電源
による(+)電極と回転ドラム電極(−)4とを対向さ
せて設けた樹脂破砕片の分別部と、分別された樹脂破砕
片を捕集する集積部とで構成されている。
【0022】そして、(+)または(−)に摩擦帯電さ
れた樹脂破砕片混合物10を定量供給装置1のホッパー
2に投入することにより、摩擦帯電された樹脂破砕片混
合物10は、定量供給装置1の内部に設けられた、例え
ばスクリュー羽根などで攪拌されながら一定速度で送ら
れ、供給ガイド3の上に排出される。定量供給装置1で
は、樹脂破砕片混合物を搬送と同時に攪拌することがで
きるので、そのパスを必要な長さに調節することによ
り、樹脂破砕片の帯電に利用することもできる。
【0023】供給ガイド3の上に排出された摩擦帯電さ
れた樹脂破砕片混合物10は、回転ドラム電極(−)4
の上に定量的に送り込まれ、(+)に帯電した樹脂破砕
片は回転ドラム電極(−)4の表面に吸着されて搬送さ
れ、回転ドラム電極(−)4の下部で自重により落下す
るか、その先のかき落としブレード5でかき落とされて
下方に落下し、分別回収容器6に集積、捕集される。一
方、(−)に帯電した樹脂破砕片は回転ドラム電極
(−)4から弾き飛ばされて、その側部からそのまま下
方に落下し、分別回収容器7に集積、捕集される。ま
た、分別回収容器6と分別回収容器7の間には、(+)
に帯電した樹脂破砕片と(−)に帯電した樹脂破砕片と
が一部混ざり合って落下する恐れがあるため、この部分
に分別回収容器8を配置して捕集し、再分別することが
できる。
【0024】
【実施例】以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。 〔実施例1〕積層構成がPET/EVOH/PETの2
種3層の多層プラスチックボトルを粉砕機〔Z−420
型・ホーライ鉄工(株)製〕を使用して刃先の鈍い刃で
破砕片の長径が15mmとなるように破砕した。破砕さ
れたボトル破砕片の水分含有率を測定した結果、0.3
%であった。また、破砕された破砕片は、粉砕機の切断
刃に刃先の鈍い刃を使用したため、大部分の破砕片が積
層体の積層面で剥離し、PETの破砕片とEVOHの破
砕片とに分離されていた。
【0025】上記破砕片を90℃で熱処理し、破砕片を
収縮、カールさせた。次いで、この破砕片を摩擦により
帯電させた結果、PETの破砕片は(−)に帯電し、E
VOHの破砕片は(+)に帯電した。上記で帯電させた
PETの破砕片(−)とEVOHの破砕片(+)の混合
物を静電気による樹脂の分別方法に用いる実施例1の多
層プラスチック容器の破砕片とした。
【0026】〔実施例2〕積層構成がPET/EVOH
/PETの2種3層の多層プラスチックボトルを粉砕機
〔Z−420型・ホーライ鉄工(株)製〕を使用して刃
先の鈍い刃で破砕片の長径が9mmとなるように破砕し
た。破砕されたボトル破砕片の水分含有率を測定した結
果、0.3%であった。また、破砕された破砕片は、そ
の長径が前記実施例1の場合よりも小さく、また、粉砕
機の切断刃に刃先の鈍い刃を使用したため、殆どの破砕
片は積層体の積層面で剥離し、PETの破砕片とEVO
Hの破砕片とに分離されていた。
【0027】上記破砕片を90℃で熱処理し、破砕片を
収縮、カールさせた。次いで、この破砕片を摩擦により
帯電させた結果、PETの破砕片は(−)に帯電し、E
VOHの破砕片は(+)に帯電した。上記で帯電させた
PETの破砕片(−)とEVOHの破砕片(+)の混合
物を静電気による樹脂の分別方法に用いる実施例2の多
層プラスチック容器の破砕片とした。
【0028】〔実施例3〕積層構成がPET/EVOH
/PETの2種3層の多層プラスチックボトルを粉砕機
〔Z−420型・ホーライ鉄工(株)製〕を使用して刃
先の鈍い刃で破砕片の長径が5mmとなるように破砕し
た。破砕されたボトル破砕片の水分含有率を測定した結
果、0.3%であった。また、破砕された破砕片は、そ
の長径が前記実施例2の場合よりも更に小さく、また、
粉砕機の切断刃に刃先の鈍い刃を使用したため、略全て
の破砕片が積層体の積層面で剥離し、PETの破砕片と
EVOHの破砕片とに分離されていた。
【0029】上記破砕片を90℃で熱処理し、破砕片を
収縮、カールさせた。次いで、この破砕片を摩擦により
帯電させた結果、PETの破砕片は(−)に帯電し、E
VOHの破砕片は(+)に帯電した。上記で帯電させた
PETの破砕片(−)とEVOHの破砕片(+)の混合
物を静電気による樹脂の分別方法に用いる実施例3の多
層プラスチック容器の破砕片とした。
【0030】次に、比較例として、多層プラスチック容
器を破砕する際、粉砕機の刃に刃先の鈍い刃を用いるの
ではなく、刃先の鋭い刃を用いて破砕した例を挙げるこ
ととし、以下のように比較例1の多層プラスチック容器
の破砕片を作製した。 〔比較例1〕積層構成がPET/EVOH/PETの2
種3層の多層プラスチックボトルを粉砕機〔Z−420
型・ホーライ鉄工(株)製〕を使用して刃先の鋭い刃で
破砕片の長径が9mmとなるように破砕した。破砕され
たボトルの破砕片の水分含有率は、0.3%であった。
また、破砕された破砕片は、粉砕機の切断刃に刃先の鋭
い刃を使用したため、破砕した段階では積層体の積層面
での剥離が不十分で、PETの破砕片とEVOHの破砕
片とが完全には分離されていなかった。
【0031】上記破砕片を90℃で熱処理し、破砕片を
収縮、カールさせた。次いで、この破砕片を摩擦により
帯電させた結果、PETの破砕片は(−)に帯電し、E
VOHの破砕片は(+)に帯電した。上記で帯電させた
PETの破砕片(−)とEVOHの破砕片(+)の混合
物を静電気による樹脂の分別方法に用いる比較例1の多
層プラスチック容器の破砕片とした。
【0032】以上のように作製した実施例1〜3および
比較例1の多層プラスチック容器の破砕片を試料とし
て、図1に示した構成の静電気による樹脂分別装置を用
いて、PETの破砕片(−)とEVOHの破砕片(+)
の分別テストを行い、その結果を表1にまとめて示し
た。尚、前記実施例1〜3および比較例1に用いたPE
T/EVOH/PETの多層プラスチックボトルは、い
ずれもPETの含有率が92重量%でEVOHの含有率
が8重量%のボトルを共通に用いた。
【0033】
【表1】
【0034】表1において、PETの回収率の数値は、
テストに使用したPET/EVOH/PETの多層ボト
ルのPETの含有率が、いずれも92重量%であり、E
VOHの含有率が8重量%であることから、下記の算出
式で算出した値である。PETの回収率〔%〕=〔PE
T片の回収重量/(破砕片の全重量×PETの含有
率)〕×100
【0035】表1に示した結果から明らかなように、実
施例1〜3の多層プラスチック容器の破砕片のPETの
回収率は、91.1〜95.9%と高回収率であり、そ
の純度も99.5〜99.9%と高純度であったのに対
して、比較例1の多層プラスチック容器の破砕片のPE
Tの回収率は、86.6%と低く、また、その純度も7
9.1%と低純度であり、実施例1〜3の多層プラスチ
ック容器の破砕片は、特にその主体層であるPETの分
別回収、リサイクルに対して有効に使用することができ
るものである。
【0036】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、2種3層などの異なる樹脂の積層体で形成され
た多層プラスチック容器のリサイクルを可能にするため
の多層プラスチック容器の樹脂分別方法と、その分別方
法に用いる多層プラスチック容器の破砕片であって、樹
脂別に分別する際の精度と能率がよく、且つ低コストで
分別することのできる静電気による樹脂分別方法と、そ
の樹脂分別方法を用いて多層プラスチック容器を樹脂別
に純度よく、且つ効率的に分別し、回収することのでき
る多層プラスチック容器の破砕片を提供できる効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電気による多層プラスチック容器の
樹脂分別方法に用いる樹脂分別装置の一例を説明する概
略図である。
【符号の説明】
1 定量供給装置 2 ホッパー 3 供給ガイド 4 回転ドラム電極(−) 5 かき落としブレード 6、7 分別回収容器 10 摩擦帯電された樹脂破砕片混合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D054 GA01 GA09 GA10 GB01 GB08 GB09 4D067 EE12 EE16 GA16 4F301 AA19 AA25 AD10 BF05 BF08 BF12 BF29 BF32 BG44 BG45 BG57

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異種の樹脂の積層体で形成された多層プラ
    スチック容器の静電気による樹脂の分別方法であって、
    多層プラスチック容器を刃先の鈍い刃で長径が5〜15
    mmの断片状に破砕する方法で、破砕と同時に積層面を
    剥離させ、樹脂別に分離された樹脂破砕片の混合物とな
    し、該樹脂破砕片の混合物を攪拌などの手段で摩擦し、
    個々の樹脂破砕片に(+)または(−)の電荷を帯電さ
    せた後、正(+)負(−)の電極で電場をかけ、(−)
    電極に(+)帯電樹脂破砕片を吸着させ、(−)帯電樹
    脂破砕片を弾き飛ばして別々に捕集し、分別することを
    特徴とする多層プラスチック容器の樹脂分別方法。
  2. 【請求項2】前記樹脂破砕片の混合物を帯電させる前
    に、その水分含有率を0.5%以下にすることを特徴と
    する請求項1記載の多層プラスチック容器の樹脂分別方
    法。
  3. 【請求項3】前記樹脂破砕片の混合物を熱処理し、個々
    の樹脂破砕片を収縮、カールさせることを特徴とする請
    求項1または2に記載の多層プラスチック容器の樹脂分
    別方法。
  4. 【請求項4】異種の樹脂の積層体で形成された多層プラ
    スチック容器の静電気による樹脂の分別方法に用いる多
    層プラスチック容器の破砕片であって、該破砕片が、刃
    先の鈍い刃で長径が5〜15mmの断片状に破砕され、
    破砕と同時に積層面が剥離され、樹脂別に分離された樹
    脂破砕片の混合物で形成されると共に、分離された樹脂
    破砕片が摩擦により静電気を帯電し、樹脂別に(+)ま
    たは(−)の異なる電荷を帯電していることを特徴とす
    る多層プラスチック容器の破砕片。
  5. 【請求項5】前記樹脂破砕片の水分含有率が、0.5%
    以下であることを特徴とする請求項4に記載の多層プラ
    スチック容器の破砕片。
  6. 【請求項6】前記樹脂破砕片が熱処理され、個々の樹脂
    破砕片が収縮、カールしていることを特徴とする請求項
    4または5に記載の多層プラスチック容器の破砕片。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102148787B1 (ko) * 2020-02-25 2020-08-28 한국해양과학기술원 미세플라스틱 선별 수거 장치 및 이를 포함하는 해안가 청소차
CN115570713A (zh) * 2022-11-16 2023-01-06 徐州华达包装有限公司 一种肥料包装编织袋的回收处理装置

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