JP2003154254A - 高温高圧反応試験装置 - Google Patents

高温高圧反応試験装置

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JP2003154254A
JP2003154254A JP2001357025A JP2001357025A JP2003154254A JP 2003154254 A JP2003154254 A JP 2003154254A JP 2001357025 A JP2001357025 A JP 2001357025A JP 2001357025 A JP2001357025 A JP 2001357025A JP 2003154254 A JP2003154254 A JP 2003154254A
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Japan
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pressure
reaction
water
temperature
reaction test
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JP2001357025A
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English (en)
Inventor
Kenji Motai
憲次 馬渡
Hiroki Okubo
宏樹 大久保
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 難分解物等を高温高圧で分解処理する高温高
圧装置の分解状態を評価できる高温高圧反応試験装置を
提供する。 【解決手段】 高温高圧反応装置11に押圧水12を供
給する押圧手段14と、該押圧水の押圧により隔壁15
を介して押圧される液体試料16とを耐圧容器17内部
に配した液体試料供給手段18と、液体試料供給ライン
19と、押圧水12の押圧により隔壁21を介して押圧
される気体試料22とをの耐圧容器23内部に配した気
体試料供給手段24と、気体試料供給ライン25と、反
応装置11に浸漬され気体試料22を供給すると共に、
反応液26を排出する供給・排出管27と、気体試料供
給ライン25から分枝された液体サンプリングライン2
8に介装された減圧弁29により、反応装置11内の反
応液26を排出すると共に、該排出された反応液26を
冷却手段30により冷却した後貯溜する液体サンプリン
グ槽31とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば難分解物等
を高温高圧で分解処理する高温高圧装置の分解状態を評
価できる高温高圧反応試験装置に関する。
【0002】
【背景技術】PCB(Polychlorinated biphenyl, ポリ
塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体の総称)は
強い毒性を有することから、その製造および輸入が禁止
されている。このPCBは、1954年頃から国内で製
造開始されたものの、カネミ油症事件をきっかけに生体
・環境への悪影響が明らかになり、1972年に行政指
導により製造中止、回収の指示(保管の義務)が出され
た経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものである。置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高い。さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
【0004】PCBは、従来からトランスやコンデンサ
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要がある。このため、PCBを
無害化処理するために、高温(380℃)で高圧(27
MPa)で炭酸ナトリウム等による水熱酸化分解反応に
よる分解方法等が提案されている(例えば特開平11−
253795号公報、特開平11−253796号公
報、特開2000−126588号公報他参照)。
【0005】ここで、上記PCB無害化装置は難分解物
であるPCBのみを高温・高圧条件下で分解するもので
あるので、その分解メカニズムの解明や、分解処理装置
の分解効率の向上のために分解処理条件の選定に時間を
要するという問題がある。すなわち、従来の高温(38
0℃)で高圧(27MPa)の亜臨界近傍での分解処理
の試験を行う場合には、3〜5Lからの内容量のバッチ
式のオートクレーブ装置を用い、反応容器内に所定の試
料液及び分解反応液を投入し、蓋を密閉した後、昇温・
昇圧した後、所定条件で反応を行い、その後常温まで冷
却し、分解内容物をサンプリングし、分析・評価するよ
うにしていた。この結果、評価に長時間をかかるとい
う、問題がある。また、特定の温度範囲における熱分解
反応を評価できない、という問題がある。さらに、バッ
チ式の反応器の場合には、高温・高圧状態での反応途中
において、反応器中に酸化剤や、その他の試薬を注入す
ることが、困難であった。
【0006】よって、高温・高圧の条件において、反応
途中においての反応の評価を行うことが困難であるの
で、分解反応における試料と分解薬剤との収支バランス
を把握することができない、という問題がある。
【0007】本発明は、上記問題に鑑み、例えばPCB
等の有機ハロゲン化物等の有害物質を高温高圧で分解す
る際におけるその分解状態を迅速に評価できる高温高圧
反応試験装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
第1の発明は、高温高圧条件下において化学反応の状態
を試験する高温高圧反応試験装置であって、高温高圧反
応試験装置内の圧力に対抗する圧力の押圧水を供給する
押圧手段と、該押圧水の押圧により液体試料を装置内に
供給する液体試料供給ラインを有する少なくとも一つの
液体試料供給容器と、上記押圧水の押圧により気体試料
を装置内に供給する気体試料供給ラインを有する少なく
とも一つの気体試料供給容器と、上記気体試料供給ライ
ンから分枝されたサンプリングラインに介装された減圧
弁の調整により反応試験装置内の反応液を取り出すと共
に、該取り出した反応液を冷却した後貯溜するサンプリ
ング槽を有するサンプリング手段とを具備してなること
を特徴とする高温高圧反応試験装置にある。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、上記
試料供給容器が内部に移動自在の隔壁を有し、該隔壁の
一方に押圧水を導入すると共に、他方に液体試料又は気
体試料のいずれかを充填してなり、上記押圧水の押圧に
より、液体試料を反応試験装置内に供給することを特徴
とする高温高圧反応試験装置にある。
【0010】第3の発明は、第1の発明において、上記
押圧手段が押圧水を昇圧する昇圧ポンプと、該昇圧ポン
プに供給する水を貯溜する水タンクと、該水タンクの減
水量を計測する測定手段とを具備することを特徴とする
高温高圧反応試験装置にある。
【0011】第4の発明は、第1の発明において、上記
押圧手段からの押圧水を反応試験装置内に直接供給する
押圧水供給ラインを具備することを特徴とする高温高圧
反応試験装置にある。
【0012】第5の発明は、第4の発明において、上記
水供給ラインに加熱器を介装してなり、高温加圧水を反
応容器内に供給して、洗浄することを特徴とする高温高
圧反応試験装置にある。
【0013】第6の発明は、第1の発明において、上記
反応容器が難分解物質を分解する圧力が26MPa以
上、反応温度が360℃以上の反応容器であることを特
徴とする高温高圧反応試験装置にある。
【0014】第7の発明は、第6の発明において、上記
反応容器で分解する難分解物質が有機ハロゲン化物であ
り、液体試料が水酸化ナトリウムであり、気体試料が酸
素であることを特徴とする高温高圧反応試験装置にあ
る。
【0015】第8の発明は、第7の発明において、上記
反応容器で分解する難分解物質がPCBであることを特
徴とする高温高圧反応試験装置にある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明による高温高圧反応試験装
置の実施の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの
実施の形態に限定されるものではない。
【0017】[第1の実施の形態]図1に高温高圧反応
試験装置の概略を示す。図1に示すように、本実施の形
態にかかる高温高圧反応試験装置は、高温高圧条件下に
おいて化学反応の状態を試験する高温高圧反応試験装置
であって、高温高圧反応試験装置11内の圧力(例えば
27MPa)に対抗する押圧水12を水供給ライン13
により供給する昇圧ポンプ14aと水タンク14bとか
らなる押圧手段14と、該供給ライン13から供給され
た押圧水12と、該押圧水12の押圧により移動自在の
隔壁15を介して押圧される液体試料16とをシリンダ
ー式の耐圧容器17内部に配した液体試料供給手段18
と、上記押圧水12の押圧により液体試料16を反応試
験装置11内に供給する液体試料供給ライン19と、上
記該供給ライン13から供給された押圧水12と、該押
圧水12の押圧により移動自在の隔壁21を介して押圧
される気体試料22とをシリンダー式の耐圧容器23内
部に配した液体試料供給手段24と、上記押圧水12の
押圧により気体試料22を反応試験装置11内に供給す
る気体試料供給ライン25と、該気体試料供給ライン2
5の端部に設けられ、反応試験装置11の下方に浸漬さ
れて上記気体試料22を供給すると共に、内部の反応液
26を排出する供給・排出管27と、上記気体試料供給
ライン25から分枝された液体サンプリングライン28
に介装された減圧弁29の調整により、上記反応試験装
置11内の反応液26を排出すると共に、該排出された
反応液26を冷却手段30により冷却した後貯溜する液
体サンプリング槽31とを具備してなる。ここで、上記
高温高圧反応試験装置11は反応容器本体11aと容器
本体11aの開口部分を密閉する蓋11bと、容器本体
11aの内部に攪拌翼11cと該攪拌翼11cを駆動す
るモータ11dとヒータ手段11eとから構成されてい
る。また、図中、V1 〜V7 はラインを開閉するバルブ
である。
【0018】また、本実施の形態では、反応試験装置1
1内の気体も蓋11bに設けられた気体サンプリングラ
イン51に介装された保圧弁52の調整により、上記反
応試験装置11上部空間内の気体成分53を排出すると
共に、該排出された気体成分53を凝縮手段54により
凝縮した後貯溜する気体サンプリング槽55を具備して
なる。 この保圧弁52の調整より反応途中における気
体成分も外部へ排出させることができ、その成分を評価
することができる。
【0019】本実施の形態では、液体試料供給手段18
と気体試料供給手段24は1系統としているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、複数系統設けるよう
にしてもよい。
【0020】ここで、液体試料供給手段18は分解対象
物である例えばPCBや、その分解試薬であるアルカリ
化合物水溶液等の液体試料を反応試験装置11内に押し
込むものであり、気体試料供給手段24は酸化分解のた
めの酸素やラインをパージする窒素等の気体試料を反応
試験装置11内に押し込むものである。
【0021】また、図1においては、液体試料16も液
体試料槽41から容器17内に充填ライン42に介装さ
れたポンプ43を介して予め充填されている。同様に、
ガスボンベ44にから容器23内に充填ライン45に介
装された減圧弁46を介して予め充填されている。な
お、ガスボンベの圧力は15MPaであるので、ガスボ
ンベからガスが充填された容器内は15MPaである。
【0022】上記押圧手段14の水タンク13bには、
水の減衰量を計測する計測手段として電子天秤37が設
けられ、押圧水12の減衰量を計測することで、押圧水
12の押しこみによる液体試料16又は気体試料22の
押しこみ量を求めることができる。なお、本実施の形態
では、気体試料供給手段24において、押圧水12によ
り液体又は気体成分を押圧する際に容器23内に隔壁を
設けているが、気体が液体と混じらない場合(溶解性が
ない場合)には、該隔壁21を設けるには及ばない。
【0023】また、本実施の形態においては、上記押圧
手段14からの押圧水12を反応試験装置11内に直接
供給する水供給ライン38が設けられ、該水供給ライン
38には水を加熱する水加熱器39が介装されている。
この水加熱器39により加熱された水は反応容器11内
の洗浄に供することができる。この結果、反応温度及び
圧力を維持した状態においても、内部の反応液26を排
出ライン40から全量排出した後、洗浄することがで
き、連続して試料を供給して新たな、反応試験に供する
ことができる。
【0024】よって、反応設備を圧力及び温度を維持し
た状態で、別の(又は次の)分解対象試料を導入するこ
とができ、従来のバッチ式のオートクレーブ装置のよう
な反応完結型のような減圧及び昇圧並びに降温及び昇温
を反応毎に繰り返して行うことによる例えばサーマルシ
ョック等の装置疲労を回避することができる。
【0025】上記装置によれば、押圧水12の押し込み
により、液体試料16又は気体試料22を任意に反応試
験装置11内に供給することができると共に、反応試験
装置11内の反応液26を任意に外部へ排出して反応状
態を評価することができ、高温高圧条件での試料の分解
メカニズムや合成メカニズム等を段階的に評価すること
ができる。
【0026】本装置は例えばPCB等の難分解物質の高
温水熱酸化分解や高温高圧での各種化学合成・材料合成
の評価に用いて好適である。
【0027】よって、本発明によれば、反応の収支バラ
ンスが明確に把握でき、種々の条件の実機装置を模擬し
た反応を行うことが可能となる。
【0028】試験のための反応試験装置は5〜10 L程
度の内容積であれば好ましいが、特に限定されるもので
はなく、実験室レベルから中間プラントへのスケールア
ップにおける装置に用いることもできる。
【0029】[第2の実施の形態]図2に本実施の形態
にかかる高温高圧反応試験装置の概略を示す。本実施の
形態では、分解対象試料としてPCBを用い、反応過程
において、液体試料として水酸化ナトリウム及び油の投
与及び気体試料として酸素の投与を高温高圧条件下で行
うことについて説明する。図2に示すように、本実施の
形態にかかる高温高圧反応試験装置は、高温高圧条件下
においてPCBの分解状態を評価する高温高圧反応試験
装置であって、高温高圧反応試験装置11内の圧力(例
えば27MPa)と対抗する押圧水12を水供給ライン
13により供給する昇圧ポンプ14aと水タンク14b
とからなる押圧手段14と、該供給ライン13から供給
された押圧水12と、該押圧水12の押圧により移動自
在の隔壁15Aを介して押圧される液体試料(PCB)
16Aとを容器17A内部に配した液体試料供給手段1
8Aと、上記供給ライン13から供給された押圧水12
と、該押圧水12の押圧により移動自在の隔壁15Bを
介して押圧される液体試料(水酸化ナトリウム)16B
とを容器17B内部に配した液体試料供給手段18B
と、上記供給ライン13から供給された押圧水12と、
該押圧水12の押圧により移動自在の隔壁15Cを介し
て押圧される液体試料(トルエン又は油)16Cとを容
器17C内部に配した液体試料供給手段18Cと、上記
押圧水12の押圧により液体試料16A,16Bを反応
試験装置11内に供給する液体試料供給ライン19と、
上記該供給ライン13から供給された押圧水12と、該
押圧水12の押圧により移動自在の隔壁21Aを介して
押圧される酸素ボンベ61からの気体試料(酸素)22
Aとを容器23A内部に配した液体試料供給手段24A
と、上記該供給ライン13から供給された押圧水12
と、該押圧水12の押圧により移動自在の隔壁21Bを
介して押圧される窒素ボンベ62からの気体試料(窒
素)22Bとを容器23B内部に配した液体試料供給手
段24Bと、上記押圧水12の押圧により気体試料22
を反応試験装置11内に供給する気体試料供給ライン2
5と、該気体試料供給ライン25の端部に設けられ、反
応試験装置11の下方に浸漬されて上記気体試料22を
供給すると共に、内部の反応液26を排出する供給・排
出管27と、上記気体試料供給ライン25から分枝され
液体サンプリングライン28に介装された減圧弁29の
調整により、排出すると共に、該排出された反応液26
を冷却手段30により冷却した後貯溜する液体サンプリ
ング槽31とを具備してなる。なお、上記反応試験装置
11の内部空間の気体成分53を保圧弁52の調整によ
り排出すると共に、該排出されたガス27を凝集手段5
4により凝縮した後貯溜する気体サンプリング槽55を
設けている。また、本実施の形態では、内部の反応液2
6の内容物を減圧弁32が介装された排出ライン40か
ら全量排出した後、冷却する冷却装置33と冷却後のサ
ンプルを入れるサンプル槽34を設けている。なお、異
常昇圧の対策のために、気体サンプリングライン51の
後流側には、ガスホルダ35を設けて対応するようにし
ている。
【0030】以下に、上記装置を用いてPCBの高温高
圧条件下における分解の一例を説明する。先ず、反応試
験装置11内に押圧水12を供給して内部の温度条件圧
力条件を所定の圧力温度条件(例えば300℃以上25
MPa以上)とする。次に、気体試料供給手段24Aに
は酸素ボンベ61から酸素(O2 )を容器23A内に充
填しておくと共に、気体試料供給手段24Bには窒素ボ
ンベ62から窒素(N2 )を容器23B内に充填してお
く。また、液体試料供給手段18Aには、図示しない試
料供給設備からPCB16Aを容器17A内充填してお
く。液体試料供給手段18Bには図示しない試料供給設
備から水酸化ナトリウム16Bを容器17B内充填して
おく。液体試料供給手段18Cには図示しない試料供給
設備から油16Cを容器17C内充填しておく。
【0031】そして、所定の試験圧力温度条件になった
段階で、燃焼用のトルエン又は油16Cを供給すると共
に、酸化剤である酸素を供給して二酸化炭素(CO2
を生成する。この酸化反応は発熱反応であり、これによ
り系内の温度はさらに上昇し、それに応じて圧力も上昇
する。その後、PCB及び/又は水酸化ナトリウムを所
定の条件に従い投入する。上記により生成したCO
2 は、反応試験装置11内にPCBとともに供給された
水酸化ナトリウムと反応し炭酸ナトリウム(Na2 CO
3 )を生成する。 2NaOH+CO2 →Na2 CO3 +H2 O …(A) 次に、上記(A)の反応により生成したNa2 CO
3 は、PCBと反応し、PCBを脱塩及び酸化分解す
る。 C126 Cl4 +12.5O2 +2Na2 CO3 →4NaCl+3H2 O+14CO2 …(B)
【0032】反応途中において、サンプルを取り出すに
は、先ず、N2 ボンベ62からのN 2 ガスを容器23B
に導入し、昇圧ポンプ14Bにより押圧水12を昇圧し
てN 2 を反応試験装置11内にパージする。このパージ
により反応容器11の内圧が多少上昇するので、減圧弁
29を所定量開放し、圧力差により液体サンプリング槽
31にサンプルを取り出す。
【0033】これにより、反応試験装置11内のサンプ
ル引き抜きによる圧力及び温度の低下を防止することが
でき、所定条件の維持を行うと共に、所定量のサンプル
を引き抜くことができる。
【0034】なお、温度条件や圧力条件を降下させたい
場合には、上記操作を行うことなく、減圧弁29の調整
によりサンプルを引き抜くようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、高温高圧反応試験装置内の圧力に対抗する圧力の押
圧水を供給する押圧手段と、該押圧水の押圧により液体
試料を装置内に供給する液体試料供給ラインを有する少
なくとも一つの液体試料供給容器と、上記押圧水の押圧
により気体試料を装置内に供給する気体試料供給ライン
を有する少なくとも一つの気体試料供給容器と、上記気
体試料供給ラインから分枝されたサンプリングラインに
介装された減圧弁の調整により反応試験装置内の反応液
を取り出すと共に、該取り出した反応液を冷却した後貯
溜するサンプリング槽を有するサンプリング手段とを具
備してなるので、押圧水の押し込みにより、液体試料又
は気体試料を任意に反応試験装置内に供給することがで
きると共に、反応試験装置内の反応液を任意に外部へ排
出して反応状態を評価することができ、高温高圧条件で
の試料の分解メカニズムや合成メカニズム等を段階的に
評価することができる。
【0036】すなわち、従来のバッチ式のオートクレー
ブによる分解反応では、常温で分解対象試料や分解試薬
を規定量入れて反応を行うと共に、分解が終了した段階
ではサンプルを直ちに取り出すことができないので、常
温・常圧に降下する時間も分解が進行することになり、
正確な分解メカニズムを知りうることができなかった
が、本発明では、任意条件で分解対象試料や分解試薬等
を投入することができ、分解反応の好適な条件を迅速に
把握することができることになる。
【0037】この結果、高温高圧条件での分解メカニズ
ムの解明が簡易且つ迅速にできることになる。
【0038】また、反応試験装置内の条件を所定圧力及
び温度を維持した状態で、別の(又は次の)分解対象試
料を導入することができ、従来のバッチ式のオートクレ
ーブ装置のような反応完結型のような減圧及び昇圧並び
に降温及び昇温を反応毎に繰り返して行うことによる例
えばサーマルショック等の装置疲労を回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の装置構成図である。
【図2】第2の実施の形態の装置構成図である。
【符号の説明】
11 高温高圧反応試験装置 12 押圧水 13 水供給ライン 14a 昇圧ポンプ 14b 水タンク 14 押圧手段 15 隔壁 16 液体試料 17 耐圧容器 18 液体試料供給手段 19 液体試料供給ライン 21 隔壁 22 気体試料 23 耐圧容器 24 液体試料供給手段 25 気体試料供給ライン 26 反応液 27 供給・排出管 28 液体サンプリングライン 29 減圧弁 30 冷却手段 31 液体サンプリング槽
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 35/06 C07B 35/06 37/06 37/06 C07C 25/18 C07C 25/18 Fターム(参考) 2E191 BA12 BA13 BD11 4H006 AA05 AC13 AC26 BB31 BC10 BC11 BD84 BE10 EA22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温高圧条件下において化学反応の状態
    を試験する高温高圧反応試験装置であって、 高温高圧反応試験装置内の圧力に対抗する圧力の押圧水
    を供給する押圧手段と、 該押圧水の押圧により液体試料を装置内に供給する液体
    試料供給ラインを有する少なくとも一つの液体試料供給
    容器と、 上記押圧水の押圧により気体試料を装置内に供給する気
    体試料供給ラインを有する少なくとも一つの気体試料供
    給容器と、 上記気体試料供給ラインから分枝されたサンプリングラ
    インに介装された減圧弁の調整により反応試験装置内の
    反応液を取り出すと共に、該取り出した反応液を冷却し
    た後貯溜するサンプリング槽を有するサンプリング手段
    とを具備してなることを特徴とする高温高圧反応試験装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記試料供給容器が内部に移動自在の隔壁を有し、該隔
    壁の一方に押圧水を導入すると共に、他方に液体試料又
    は気体試料のいずれかを充填してなり、上記押圧水の押
    圧により、液体試料を反応試験装置内に供給することを
    特徴とする高温高圧反応試験装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記押圧手段が押圧水を昇圧する昇圧ポンプと、該昇圧
    ポンプに供給する水を貯溜する水タンクと、該水タンク
    の減水量を計測する測定手段とを具備することを特徴と
    する高温高圧反応試験装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記押圧手段からの押圧水を反応試験装置内に直接供給
    する押圧水供給ラインを具備することを特徴とする高温
    高圧反応試験装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記水供給ラインに加熱器を介装してなり、高温加圧水
    を反応容器内に供給して、洗浄することを特徴とする高
    温高圧反応試験装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 上記反応容器が難分解物質を分解する圧力が26MPa
    以上、反応温度が360℃以上の反応容器であることを
    特徴とする高温高圧反応試験装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 上記反応容器で分解する難分解物質が有機ハロゲン化物
    であり、液体試料が水酸化ナトリウムであり、気体試料
    が酸素であることを特徴とする高温高圧反応試験装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 上記反応容器で分解する難分解物質がPCBであること
    を特徴とする高温高圧反応試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100927097B1 (ko) 2007-12-28 2009-11-13 한국가스공사 연속 촉매 제조장치
CN106996403A (zh) * 2017-06-02 2017-08-01 中国科学院地球化学研究所 一种可精确控制压力的流体动力装置和加压方法
CN107035739A (zh) * 2017-06-02 2017-08-11 中国科学院地球化学研究所 一种可精确控制压力的气体动力装置和加压方法

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