JP2003153581A - モータ駆動方法およびその装置 - Google Patents

モータ駆動方法およびその装置

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JP2003153581A
JP2003153581A JP2001343775A JP2001343775A JP2003153581A JP 2003153581 A JP2003153581 A JP 2003153581A JP 2001343775 A JP2001343775 A JP 2001343775A JP 2001343775 A JP2001343775 A JP 2001343775A JP 2003153581 A JP2003153581 A JP 2003153581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別のセンサを不要とし、機器定数などの精
度を高めることによりロータ回転位置の検出精度を高め
る。 【解決手段】 電流検出部5aにより各相モータ電流を
検出するとともに、電圧検出部5bにより各相モータ電
圧を検出し、位置検出部5lに供給することによりロー
タ回転位置を出力する。そして、モータ電流を入力とす
るLq補正部5kによりq軸インダクタンスを補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はモータ駆動方法お
よびその装置に関し、さらに詳細にいえば、モータに供
給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回転
位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいてモ
ータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータを
駆動する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、特別にセンサを設けることな
くロータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置
に基づいて供給電圧もしくは電流を制御することにより
モータを駆動する装置が提案されている。
【0003】そして、モータに供給される電圧、電流と
モータの機器定数からロータ回転位置を検出(推定)す
ることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の装置において
は、予めモータの機器定数を設定しておいてからロータ
回転位置の検出を行う必要がある。換言すれば、モータ
駆動装置が完成した後に機器定数を同定することは全く
行われていなかった。したがって、正確な機器定数が設
定されていれば正確にロータ回転位置を検出することが
できる。
【0005】しかし、モータの機器定数の少なくとも一
部は温度などに依存して変化するのであるから、常に機
器定数が正確であるという保証がなく、この結果、ロー
タ回転位置の検出精度が低下することになってしまう。
【0006】また、量産されるモータには必然的にばら
つきがあり、このばらつきに起因してロータ回転位置の
検出精度が低下し、モータの運転可能範囲が狭くなって
しまうという不都合を生じ、この不都合を解消しようと
すれば、例えば駆動対象となるモータの仕様を変更しな
ければならなくなるので、コストアップを招いてしまう
ことになる。
【0007】さらに、電流制御を行う場合には、一般的
にモータモデル(もしくはモータ逆モデル)を採用する
のであるが、設定される機器定数が不正確であることに
起因して上述の不都合を生じてしまうことになる。
【0008】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、特別のセンサを不要とし、機器定数など
の精度を高めることによりロータ回転位置の検出精度を
高めることができるモータ駆動方法およびその装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1のモータ駆動方
法は、モータに供給される電圧、電流とモータの機器定
数からロータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転
位置に基づいてモータに供給すべき電圧もしくは電流を
制御し、モータを駆動するに当たって、電流位相を振り
ながらモータを運転し、電流値が最小になる電流位相を
求め、この電流位相からロータ回転位置の推定に必要な
定数を同定する方法である。
【0010】請求項2のモータ駆動方法は、モータに供
給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回転
位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいてモ
ータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータを
駆動するに当たって、電流位相を振りながらモータを運
転し、電流値が最小になる電流位相を求め、この電流位
相からロータ回転位置の推定に必要な定数を修正し、ロ
ータ回転位置の推定に必要な定数に起因する誤差の影響
を削減する方法である。
【0011】請求項3のモータ駆動方法は、電流値が最
小になる電流位相を求める処理として、ロータ回転位置
の推定に必要な定数を修正した場合に、モータ駆動のた
めの電流位相が初期値における電流位相よりも進んでい
ることに応答して、電流位相を進める方向に振り、モー
タ駆動のための電流位相が初期値における電流位相より
も遅れていることに応答して、電流位相を遅らせる方向
に振る処理を採用する方法である。
【0012】請求項4のモータ駆動方法は、電流位相を
振ることによる電流偏差が小さいことに応答して、電流
位相を進める方向および遅らせる方向の両方に電流位相
を振る方法である。
【0013】請求項5のモータ駆動方法は、電流偏差が
小さいことに応答して、ロータ回転位置の推定に必要な
定数の補正を停止する方法である。
【0014】請求項6のモータ駆動方法は、モータに流
れる電流が大きくなるにつれて電流位相を振る量を小さ
くする方法である。
【0015】請求項7のモータ駆動方法は、電流偏差
を、電流位相を振って測定された電流とその前後の平均
電流値との差によって算出する方法である。
【0016】請求項8のモータ駆動方法は、ロータ回転
位置の推定に必要な定数として、モータの機器定数およ
び電圧、電流を測定するセンサの定数を採用する方法で
ある。
【0017】請求項9のモータ駆動方法は、ロータ回転
位置の推定に必要な定数として、モータのq軸インダク
タンスを含むものを採用し、モータのq軸インダクタン
ス、もしくはセンサ定数を変化させることにより電流位
相を振る方法である。
【0018】請求項10のモータ駆動方法は、最初に電
流位相を振る方向を電流位相を進める方向に設定する方
法である。
【0019】請求項11のモータ駆動方法は、電流の増
減をトルク定数により検出する方法である。
【0020】請求項12のモータ駆動方法は、トルク定
数を電流と磁束との外積を電流振幅で除することにより
算出する方法である。
【0021】請求項13のモータ駆動方法は、電圧と電
流との内積を回転速度と電流振幅で除することによりト
ルク定数を算出する方法である。
【0022】請求項14のモータ駆動方法は、電流位相
を振る周期を、速度制御手段の応答時間と同程度もしく
は電流制御手段の応答時間のほぼ10倍に設定する方法
である。
【0023】請求項15のモータ駆動方法は、モータと
して空気調和機の圧縮機を駆動するものを採用し、電流
位相を振る周期を5秒以下に設定する方法である。
【0024】請求項16のモータ駆動方法は、電流位相
を振る周期を2.5秒以下、かつ1秒以上に設定する方
法である。
【0025】請求項17のモータ駆動方法は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するに当たって、フィードバック制御とモータ逆
モデルを持つフィードフォワード制御とを併用してモー
タを駆動し、モータ駆動時にフィードフォワード制御の
誤差を検出し、誤差が平均的に0になるようにモータ機
器定数を調整する方法である。
【0026】請求項18のモータ駆動方法は、調整され
たモータ機器定数を用いてロータ回転位置を推定する方
法である。
【0027】請求項19のモータ駆動方法は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに給電すべき電圧もしくは電流を算出し、さらに
フィードバック制御とモータ逆モデルを持つフィードフ
ォワード制御とを併用してモータを駆動するに当たっ
て、さらに検出されたロータ回転位置に基づくモータの
機器定数の同定を行い、その結果をフィードフォワード
制御のモータ逆モデルに適用する方法である。
【0028】請求項20のモータ駆動方法は、空気調和
機における圧縮機の1回転中の速度変動を減少させるべ
くモータ電流またはモータ電圧を制御するに当たって、
フィードバック制御とモータ逆モデルを持つフィードフ
ォワード制御とを併用してモータを駆動する方法であ
る。
【0029】請求項21のモータ駆動方法は、モータ逆
モデルを調整するための電流変動を、圧縮機の1回転中
の速度変動を減少させるための電流変動または電圧変動
と共用する方法である。
【0030】請求項22のモータ駆動方法は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するに当たって、ロータ回転位置検出のためのq
軸インダクタンスを真のq軸インダクタンスよりも小さ
く設定する方法である。
【0031】請求項23のモータ駆動方法は、q軸イン
ダクタンスを小さく設定したことに起因する誤差分を補
正する方法である。
【0032】請求項24のモータ駆動装置は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するものにおいて、電流位相を振りながらモータ
を運転する電流位相変化手段と、電流値が最小になる電
流位相を求める電流位相獲得手段と、求められた電流位
相からロータ回転位置の推定に必要な定数を同定する同
定手段とを含むものである。
【0033】請求項25のモータ駆動装置は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するものにおいて、電流位相を振りながらモータ
を運転する電流位相変化手段と、電流値が最小になる電
流位相を求める電流位相獲得手段と、求められた電流位
相からロータ回転位置の推定に必要な定数を修正する定
数修正手段と、を含むものである。
【0034】請求項26のモータ駆動装置は、前記電流
位相獲得手段として、ロータ回転位置の推定に必要な定
数を修正した場合に、モータ駆動のための電流位相が初
期値における電流位相よりも進んでいることに応答し
て、電流位相を進める方向に振り、モータ駆動のための
電流位相が初期値における電流位相よりも遅れているこ
とに応答して、電流位相を遅らせる方向に振るものを採
用するものである。
【0035】請求項27のモータ駆動装置は、電流位相
を振ることによる電流偏差を算出する偏差算出手段をさ
らに含み、前記電流位相獲得手段として、算出された電
流偏差が小さいことに応答して、電流位相を進める方向
および遅らせる方向の両方に電流位相を振るものを採用
するものである。
【0036】請求項28のモータ駆動装置は、偏差算出
手段により算出された電流偏差が小さいことに応答し
て、ロータ回転位置の推定に必要な定数の補正を停止す
る補正停止手段をさらに含むものである。
【0037】請求項29のモータ駆動装置は、前記電流
位相変化手段として、モータに流れる電流が大きくなる
につれて電流位相を振る量を小さくするものを採用する
ものである。
【0038】請求項30のモータ駆動装置は、前記偏差
算出手段として、電流偏差を、電流位相を振って測定さ
れた電流とその前後の平均電流値との差によって算出す
るものを採用するものである。
【0039】請求項31のモータ駆動装置は、ロータ回
転位置の推定に必要な定数として、モータの機器定数お
よび電圧、電流を測定するセンサの定数を採用するもの
である。
【0040】請求項32のモータ駆動装置は、ロータ回
転位置の推定に必要な定数として、モータのq軸インダ
クタンスを含み、前記電流位相変化手段として、モータ
のq軸インダクタンス、もしくはセンサ定数を変化させ
ることにより電流位相を振るものを採用するものであ
る。
【0041】請求項33のモータ駆動装置は、前記電流
位相変化手段として、最初に電流位相を振る方向を電流
位相を進める方向に設定するものを採用するものであ
る。
【0042】請求項34のモータ駆動装置は、前記電流
位相獲得手段として、電流の増減をトルク定数により検
出するものを採用するものである。
【0043】請求項35のモータ駆動装置は、前記電流
位相獲得手段として、トルク定数を電流と磁束との外積
を電流振幅で除することにより算出するものを採用する
ものである。
【0044】請求項36のモータ駆動装置は、前記電流
位相獲得手段として、トルク定数を電圧と電流との内積
を回転速度と電流振幅で除することにより算出するもの
を採用するものである。
【0045】請求項37のモータ駆動装置は、前記電流
位相変化手段として、電流位相を振る周期を、速度制御
手段の応答時間と同程度もしくは電流制御手段の応答時
間のほぼ10倍に設定するものを採用するものである。
【0046】請求項38のモータ駆動装置は、モータと
して空気調和機の圧縮機を駆動するものを採用し、前記
電流位相変化手段として、電流位相を振る周期を5秒以
下に設定するものを採用するものである。
【0047】請求項39のモータ駆動装置は、前記電流
位相変化手段として、電流位相を振る周期を2.5秒以
下、かつ1秒以上に設定するものを採用するものであ
る。
【0048】請求項40のモータ駆動装置は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するものにおいて、フィードバック制御手段とモ
ータ逆モデルを持つフィードフォワード制御手段とを併
用してモータを駆動する制御手段と、モータ駆動時にフ
ィードフォワード制御手段の誤差を検出する誤差検出手
段と、誤差が平均的に0になるようにモータ機器定数を
調整する調整手段とを含むものである。
【0049】請求項41のモータ駆動装置は、調整され
たモータ機器定数を用いてロータ回転位置を推定するも
のである。
【0050】請求項42のモータ駆動装置は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ位
置を検出し、検出されたロータ位置に基づいてモータに
給電すべき電圧もしくは電流を算出し、さらにフィード
バック制御とモータ逆モデルを持つフィードフォワード
制御とを併用してモータを駆動するものにおいて、さら
に検出されたロータ位置に基づきモータの機器定数を同
定して同定結果をフィードフォワード制御手段のモータ
逆モデルに適用する同定手段を含むものである。
【0051】請求項43のモータ駆動装置は、空気調和
機における圧縮機の1回転中の速度変更を減少させるべ
くモータ電流またはモータ電圧を制御するものにおい
て、フィードバック制御手段とモータ逆モデルを持つフ
ィードフォワード制御手段とを併用してモータを駆動す
るものである。
【0052】請求項44のモータ駆動装置は、前記調整
手段として、モータ逆モデルを調整するための電流変動
を、圧縮機の1回転中の速度変動を減少させるための電
流変動または電圧変動と共用するものを採用するもので
ある。
【0053】請求項45のモータ駆動装置は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するものにおいて、ロータ回転位置検出のための
q軸インダクタンスを真のq軸インダクタンスよりも小
さく設定するq軸インダクタンス設定手段を含むもので
ある。
【0054】請求項46のモータ駆動装置は、q軸イン
ダクタンスを小さく設定したことに起因する誤差分を補
正する補正手段をさらに含むものである。
【0055】
【作用】請求項1のモータ駆動方法であれば、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するに当たって、電流位相を振りながらモータを
運転し、電流値が最小になる電流位相を求め、この電流
位相からロータ回転位置の推定に必要な定数を同定する
のであるから、定数を正確に同定することができ、同定
された定数に基づいてロータ回転位置を正確に検出して
モータを安定かつ正確に駆動することができる。
【0056】請求項2のモータ駆動方法であれば、モー
タに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロー
タ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づ
いてモータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モ
ータを駆動するに当たって、電流位相を振りながらモー
タを運転し、電流値が最小になる電流位相を求め、この
電流位相からロータ回転位置の推定に必要な定数を修正
し、ロータ回転位置の推定に必要な定数に起因する誤差
の影響を削減するのであるから、ロータ回転位置を正確
に検出してモータを安定かつ正確に駆動することができ
る。
【0057】請求項3のモータ駆動方法であれば、電流
値が最小になる電流位相を求める処理として、ロータ回
転位置の推定に必要な定数を修正した場合に、モータ駆
動のための電流位相が初期値における電流位相よりも進
んでいることに応答して、電流位相を進める方向に振
り、モータ駆動のための電流位相が初期値における電流
位相よりも遅れていることに応答して、電流位相を遅ら
せる方向に振る処理を採用するのであるから、電流値が
減少する方向に電流位相を振ることができ、安定に電流
値が最小になる電流位相を求めることができるほか、請
求項1または請求項2と同様の作用を達成することがで
きる。
【0058】請求項4のモータ駆動方法であれば、電流
位相を振ることによる電流偏差が小さいことに応答し
て、電流位相を進める方向および遅らせる方向の両方に
電流位相を振るのであるから、電流位相を振る場合の位
相幅を大きくとることができ、確実に電流値が最小とな
る電流位相を求めることができるほか、請求項1または
請求項2と同様の作用を達成することができる。
【0059】請求項5のモータ駆動方法であれば、電流
偏差が小さいことに応答して、ロータ回転位置の推定に
必要な定数の補正を停止するのであるから、測定誤差な
どに起因する誤検出を防止することができるほか、請求
項1から請求項4の何れかと同様の作用を達成すること
ができる。
【0060】請求項6のモータ駆動方法であれば、モー
タに流れる電流が大きくなるにつれて電流位相を振る量
を小さくするのであるから、安定に、かつ誤動作を起こ
すことなく電流値が最小となる電流位相を求めることが
できるほか、請求項1から請求項5の何れかと同様の作
用を達成することができる。
【0061】請求項7のモータ駆動方法であれば、電流
偏差を、電流位相を振って測定された電流とその前後の
平均電流値との差によって算出するのであるから、測定
期間中にモータの運転状態が変化することに起因して生
じる誤差を緩和することができるほか、請求項1から請
求項6の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0062】請求項8のモータ駆動方法であれば、ロー
タ回転位置の推定に必要な定数として、モータの機器定
数および電圧、電流を測定するセンサの定数を採用する
のであるから、請求項1から請求項7の何れかと同様の
作用を達成することができる。
【0063】請求項9のモータ駆動方法であれば、ロー
タ回転位置の推定に必要な定数として、モータのq軸イ
ンダクタンスを含むものを採用し、モータのq軸インダ
クタンス、もしくはセンサ定数を変化させることにより
電流位相を振るのであるから、本来電流値が減少する方
向に電流位相を振ったときにロータ回転位置の推定が不
安定になるという不都合を解消して、正しい方向に定数
を補正することができるほか、請求項1から請求項8の
何れかと同様の作用を達成することができる。
【0064】請求項10のモータ駆動方法であれば、最
初に電流位相を振る方向を電流位相を進める方向に設定
するのであるから、電流値が大きい場合にロータ回転位
置の推定が発散するという不都合の発生を防止して安定
な運転を達成することができるほか、請求項1から請求
項9の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0065】請求項11のモータ駆動方法であれば、電
流値の増減をトルク定数により検出するのであるから、
きわめて直接的かつ高速に、しかもきわめて安定に電流
位相の変化による電流値の増減を検出できるほか、請求
項1から請求項10の何れかと同様の作用を達成するこ
とができる。
【0066】請求項12のモータ駆動方法であれば、ト
ルク定数を電流と磁束との外積を電流振幅で除すること
により算出するのであるから、センサ誤差が存在してい
ても正確なトルク定数の変化を算出することができるほ
か、請求項11と同様の作用を達成することができる。
【0067】請求項13のモータ駆動方法であれば、電
圧と電流との内積を回転速度と電流振幅で除することに
よりトルク定数を算出するのであるから、積分などの複
雑な処理を削減できるほか、請求項11と同様の作用を
達成することができる。
【0068】請求項14のモータ駆動方法であれば、電
流位相を振る周期を、速度制御手段の応答時間と同程度
もしくは電流制御手段の応答時間のほぼ10倍に設定す
るのであるから、速度制御手段との干渉を避けることが
できるほか、請求項1から請求項13の何れかと同様の
作用を達成することができる。
【0069】請求項15のモータ駆動方法であれば、モ
ータとして空気調和機の圧縮機を駆動するものを採用
し、電流位相を振る周期を5秒以下に設定するのである
から、負荷の増加などの外乱の影響を小さくすることが
できるほか、請求項14と同様の作用を達成することが
できる。
【0070】請求項16のモータ駆動方法は、電流位相
を振る周期を2.5秒以下、かつ1秒以上に設定するの
であるから、トルク定数の算出誤差を小さくすることが
できるほか、請求項15と同様の作用を達成することが
できる。
【0071】請求項17のモータ駆動方法であれば、モ
ータに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロ
ータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基
づいてモータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、
モータを駆動するに当たって、フィードバック制御とモ
ータ逆モデルを持つフィードフォワード制御とを併用し
て電流制御を行ってモータを駆動し、モータ駆動時にフ
ィードフォワード制御の誤差を検出し、誤差が平均的に
0になるようにモータ機器定数を調整するのであるか
ら、ロータ回転位置を正確に検出してモータを安定かつ
正確に駆動することができる。
【0072】請求項18のモータ駆動方法であれば、調
整されたモータ機器定数を用いてロータ回転位置を推定
するのであるから、誤差を少なくできるとともに、安定
性を高めることができ、しかも請求項17と同様の作用
を達成することができる。
【0073】請求項19のモータ駆動方法であれば、モ
ータに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロ
ータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基
づいてモータに給電すべき電圧もしくは電流を算出し、
さらにフィードバック制御とモータ逆モデルを持つフィ
ードフォワード制御とを併用してモータを駆動するに当
たって、さらに検出されたロータ回転位置に基づくモー
タの機器定数の同定を行い、その結果をフィードフォワ
ード制御のモータ逆モデルに適用するのであるから、フ
ィードフォワード制御の出力偏差を低減して良好な制御
性を実現できる。
【0074】請求項20のモータ駆動方法であれば、空
気調和機における圧縮機の1回転中の速度変動を減少さ
せるべくモータ電流またはモータ電圧を制御するに当た
って、フィードバック制御とモータ逆モデルを持つフィ
ードフォワード制御とを併用してモータを駆動するので
あるから、外乱や制御誤差をフィードバック制御により
対処することによって、高速かつ外乱への即応性の必要
のないトルク制御とトルク制御などの外乱の制御とを両
立させることができる。
【0075】請求項21のモータ駆動方法であれば、モ
ータ逆モデルを調整するための電流変動を、圧縮機の1
回転中の速度変動を減少させるための電流変動または電
圧変動と共用するのであるから、新たな変動の注入や運
転状態変化による電流、電圧の変化を検出することな
く、きわめて大きな誤差電流を得ることができ、高精度
なモデル修正を達成することができるほか、請求項17
から請求項20の何れかと同様の作用を達成することが
できる。
【0076】請求項22のモータ駆動方法であれば、モ
ータに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロ
ータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基
づいてモータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、
モータを駆動するに当たって、ロータ回転位置検出のた
めのq軸インダクタンスを真のq軸インダクタンスより
も小さく設定するのであるから、ばらつきやノイズに拘
わらず、制御発散を防止し、安定にモータを駆動するこ
とができる。
【0077】請求項23のモータ駆動方法であれば、q
軸インダクタンスを小さく設定したことに起因する誤差
分を補正するのであるから、ロータ回転位置の検出精度
を高めることができるほか、請求項22と同様の作用を
達成することができる。
【0078】請求項24のモータ駆動装置は、モータに
供給される電圧、電流とモータの機器定数からロータ回
転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基づいて
モータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ
を駆動するに当たって、電流位相変化手段により電流位
相を振りながらモータを運転し、電流位相獲得手段によ
り電流値が最小になる電流位相を求め、同定手段によ
り、求められた電流位相からロータ回転位置の推定に必
要な定数を同定することができる。
【0079】したがって、定数を正確に同定することが
でき、同定された定数に基づいてロータ回転位置を正確
に検出してモータを安定かつ正確に駆動することができ
る。
【0080】請求項25のモータ駆動装置であれば、モ
ータに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロ
ータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基
づいてモータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、
モータを駆動するに当たって、電流位相変化手段により
電流位相を振りながらモータを運転し、電流位相獲得手
段により電流値が最小になる電流位相を求め、定数修正
手段により、求められた電流位相からロータ回転位置の
推定に必要な定数を修正することができる。
【0081】したがって、ロータ回転位置を正確に検出
してモータを安定かつ正確に駆動することができる。
【0082】請求項26のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相獲得手段として、ロータ回転位置の推定に必
要な定数を修正した場合に、モータ駆動のための電流位
相が初期値における電流位相よりも進んでいることに応
答して、電流位相を進める方向に振り、モータ駆動のた
めの電流位相が初期値における電流位相よりも遅れてい
ることに応答して、電流位相を遅らせる方向に振るもの
を採用するのであるから、電流値が減少する方向に電流
位相を振ることができ、安定に電流値が最小になる電流
位相を求めることができるほか、請求項24または請求
項25と同様の作用を達成することができる。
【0083】請求項27のモータ駆動装置であれば、電
流位相を振ることによる電流偏差を算出する偏差算出手
段をさらに含み、前記電流位相獲得手段として、算出さ
れた電流偏差が小さいことに応答して、電流位相を進め
る方向および遅らせる方向の両方に電流位相を振るもの
を採用するのであるから、電流位相を振る場合の位相幅
を大きくとることができ、確実に電流値が最小となる電
流位相を求めることができるほか、請求項24または請
求項25と同様の作用を達成することができる。
【0084】請求項28のモータ駆動装置であれば、偏
差算出手段により算出された電流偏差が小さいことに応
答して、ロータ回転位置の推定に必要な定数の補正を停
止する補正停止手段をさらに含むのであるから、測定誤
差などに起因する誤検出を防止することができるほか、
請求項24から請求項27の何れかと同様の作用を達成
することができる。
【0085】請求項29のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相変化手段として、モータに流れる電流が大き
くなるにつれて電流位相を振る量を小さくするものを採
用するのであるから、安定に、かつ誤動作を起こすこと
なく電流値が最小となる電流位相を求めることができる
ほか、請求項24から請求項28の何れかと同様の作用
を達成することができる。
【0086】請求項30のモータ駆動装置であれば、前
記偏差算出手段として、電流偏差を、電流位相を振って
測定された電流とその前後の平均電流値との差によって
算出するものを採用するのであるから、測定期間中にモ
ータの運転状態が変化することに起因して生じる誤差を
緩和することができるほか、請求項24から請求項29
の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0087】請求項31のモータ駆動装置であれば、ロ
ータ回転位置の推定に必要な定数として、モータの機器
定数および電圧、電流を測定するセンサの定数を採用す
るのであるから、請求項24から請求項30の何れかと
同様の作用を達成することができる。
【0088】請求項32のモータ駆動装置であれば、ロ
ータ回転位置の推定に必要な定数として、モータのq軸
インダクタンスを含み、前記電流位相変化手段として、
モータのq軸インダクタンス、もしくはセンサ定数を変
化させることにより電流位相を振るものを採用するので
あるから、本来電流値が減少する方向に電流位相を振っ
たときにロータ回転位置の推定が不安定になるという不
都合を解消して、正しい方向に定数を補正することがで
きるほか、請求項24から請求項31の何れかと同様の
作用を達成することができる。
【0089】請求項33のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相変化手段として、最初に電流位相を振る方向
を電流位相を進める方向に設定するものを採用するので
あるから、電流値が大きい場合にロータ回転位置の推定
が発散するという不都合の発生を防止して安定な運転を
達成することができるほか、請求項24から請求項32
の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0090】請求項34のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相獲得手段として、電流の増減をトルク定数に
より検出するものを採用するのであるから、きわめて直
接的かつ高速に、しかもきわめて安定に電流位相の変化
による電流値の増減を検出できるほか、請求項24から
請求項33の何れかと同様の作用を達成することができ
る。
【0091】請求項35のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相獲得手段として、トルク定数を電流と磁束と
の外積を電流振幅で除することにより算出するものを採
用するのであるから、センサ誤差が存在していても正確
なトルク定数の変化を算出することができるほか、請求
項34と同様の作用を達成することができる。
【0092】請求項36のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相獲得手段として、トルク定数を電圧と電流と
の内積を回転速度と電流振幅で除することにより算出す
るものを採用するのであるから、積分などの複雑な処理
を削減できるほか、請求項34と同様の作用を達成する
ことができる。
【0093】請求項37のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相変化手段として、電流位相を振る周期を、速
度制御手段の応答時間と同程度もしくは電流制御手段の
応答時間のほぼ10倍に設定するものを採用するのであ
るから、速度制御手段との干渉を避けることができるほ
か、請求項24から請求項36の何れかと同様の作用を
達成することができる。
【0094】請求項38のモータ駆動装置であれば、モ
ータとして空気調和機の圧縮機を駆動するものを採用
し、前記電流位相変化手段として、電流位相を振る周期
を5秒以下に設定するものを採用するのであるから、負
荷の増加などの外乱の影響を小さくすることができるほ
か、請求項37と同様の作用を達成することができる。
【0095】請求項39のモータ駆動装置であれば、前
記電流位相変化手段として、電流位相を振る周期を2.
5秒以下、かつ1秒以上に設定するものを採用するので
あるから、トルク定数の算出誤差を小さくすることがで
きるほか、請求項38と同様の作用を達成することがで
きる。
【0096】請求項40のモータ駆動装置であれば、モ
ータに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロ
ータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基
づいてモータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、
モータを駆動するに当たって、電流制御手段によって、
フィードバック制御手段とモータ逆モデルを持つフィー
ドフォワード制御手段とを併用して電流制御を行ってモ
ータを駆動し、誤差検出手段によって、モータ駆動時に
フィードフォワード制御手段の誤差を検出し、調整手段
によって、誤差が平均的に0になるようにモータ機器定
数を調整することができる。
【0097】したがって、ロータ回転位置を正確に検出
してモータを安定かつ正確に駆動することができる。
【0098】請求項41のモータ駆動装置であれば、調
整されたモータ機器定数を用いてロータ回転位置を推定
するのであるから、誤差を少なくできるとともに、安定
性を高めることができ、しかも請求項40と同様の作用
を達成することができる。
【0099】請求項42のモータ駆動装置であれば、モ
ータに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロ
ータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基
づいてモータに給電すべき電圧もしくは電流を算出し、
さらにフィードバック制御とモータ逆モデルを持つフィ
ードフォワード制御とを併用してモータを駆動するに当
たって、同定手段によって、さらに検出されたロータ位
置に基づきモータ機器定数を同定し、同定結果をフィー
ドフォワード制御手段のモータ逆モデルに適用すること
ができる。
【0100】したがって、フィードフォワード制御の出
力偏差を低減して良好な制御性を実現できる。
【0101】請求項43のモータ駆動装置であれば、空
気調和機における圧縮機の1回転中の速度変更を減少さ
せるべくモータ電流またはモータ電圧を制御するに当た
って、フィードバック制御手段とモータ逆モデルを持つ
フィードフォワード制御手段とを併用してモータを駆動
することができる。
【0102】したがって、外乱や制御誤差をフィードバ
ック制御により対処することによって、高速かつ外乱へ
の即応性の必要のないトルク制御とトルク制御などの外
乱の制御とを両立させることができる。
【0103】請求項44のモータ駆動装置であれば、前
記調整手段として、モータ逆モデルを調整するための電
流変動を、圧縮機の1回転中の速度変動を減少させるた
めの電流変動または電圧変動と共用するものを採用する
のであるから、新たな変動の注入や運転状態変化による
電流、電圧の変化を検出することなく、きわめて大きな
誤差電流を得ることができ、高精度なモデル修正を達成
することができるほか、請求項40から請求項43の何
れかと同様の作用を達成することができる。
【0104】請求項45のモータ駆動装置であれば、モ
ータに供給される電圧、電流とモータの機器定数からロ
ータ回転位置を検出し、検出されたロータ回転位置に基
づいてモータに供給すべき電圧もしくは電流を制御し、
モータを駆動するに当たって、q軸インダクタンス設定
手段によりロータ回転位置検出のためのq軸インダクタ
ンスを真のq軸インダクタンスよりも小さく設定するこ
とができる。
【0105】したがって、ばらつきやノイズに拘わら
ず、制御発散を防止し、安定にモータを駆動することが
できる。
【0106】請求項46のモータ駆動装置であれば、q
軸インダクタンスを小さく設定したことに起因する誤差
分を補正する補正手段をさらに含むのであるから、ロー
タ回転位置の検出精度を高めることができるほか、請求
項45と同様の作用を達成することができる。
【0107】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、この
発明のモータ駆動方法およびその装置の実施の態様を詳
細に説明する。
【0108】図1は固定座標モータ逆モデルを用い、ロ
ータ回転位置を検出するセンサを用いることなくモータ
を駆動する装置の一例を示すブロック図である。
【0109】このモータ駆動装置は、交流電源1を整流
回路2に供給して直流化し、平滑用コンデンサ2aによ
り平滑化し、次いで3相インバータ3により3相交流化
して3相モータ4に供給している。
【0110】そして、電流検出部5aにより各相モータ
電流を検出するとともに、電圧検出部5bにより各相モ
ータ電圧を検出し、3相分のモータ電流を第1の3相→
2相変換部5cに供給して2相分のモータ電流に変換す
るとともに、3相分のモータ電圧を第2の3相→2相変
換部5dに供給して2相分のモータ電圧に変換する。
【0111】そして、2相分のモータ電流および2相分
のモータ電圧を固定座標モータ逆モデル部5eに供給
し、固定座標モータ逆モデル部5eからの出力を位置算
出部5fに供給することによりロータ回転位置を出力す
る。
【0112】このロータ回転位置を微分部5gに供給し
て速度を算出し、算出された速度と速度指令とを速度制
御部5hに供給して速度制御演算を行い、電流指令を出
力する。
【0113】この電流指令と位相指令とを位相制御部5
iに供給して位相制御演算を行って最終電流指令を出力
し、最終電流指令、3相分のモータ電流およびロータ回
転位置を電流制御部5jに供給して電流制御演算を行っ
て電圧指令を出力し、3相インバータ3に供給する。
【0114】なお、前記両3相→2相変換部5c、5d
は、3相モータ電流、3相モータ電圧に対して数1を乗
算することによって2相直交固定子座標におけるαβ電
流ベクトル、αβ電圧ベクトルを出力する。
【0115】
【数1】
【0116】前記固定座標モータ逆モデル部5eは、α
β電流ベクトルに相抵抗を乗算して電圧降下分を算出す
る抵抗乗算部5e1と、αβ電圧ベクトルから電圧降下
分を減算する第1減算部5e2と、第1減算部5e2か
らの出力を積分する積分部5e3と、αβ電流ベクトル
にq軸インダクタンスを乗算するインダクタンス乗算部
5e4と、積分結果からq軸インダクタンス乗算結果を
減算する第2減算部5e5とを有している。
【0117】前記位置算出部5fは、固定座標モータ逆
モデル部5eからの出力に対してtan-1処理を行って
ロータ回転位置を出力する。
【0118】このモータ駆動装置に含まれる固定座標モ
ータ逆モデル部5aにおいて設定される相抵抗およびq
軸インダクタンスが正確であり、かつ電流検出部5aお
よび電圧検出部5bが正確であれば、ロータ回転位置を
正確に推定することができ、推定されたロータ回転位置
を用いてモータ4を安定にかつ正確に運転することがで
きる。
【0119】しかし、一般的には、ばらつき、温度変化
などが原因となって、電流検出部5a、電圧検出部5b
が誤差を有し、および/または固定座標モータ逆モデル
部5eに設定されるモータ機器定数が誤差を有しててい
るので、ロータ回転位置の推定結果が不正確になり、モ
ータ4を安定にかつ正確に運転することができなくなっ
てしまう。具体的には、最適効率での運転やトルク定数
(トルク/電流)最大を狙った運転に誤差を生じ、最悪
の場合には、位置検出に失敗して制御が発散するなどの
問題がある。一方、モータはロータ回転位置に対する電
流の位相(以下電流位相と称する)に依存して発生トル
クと電流とが所定の関係を持つ{「正弦波駆動による空
調機用IPMモータの高効率運転制御法」、松野他、パ
ワーエレクトロニクス研究会論文誌(第125回〜第1
27回)、Vol.24、No.1(1998)参
照}。
【0120】図1のモータ駆動装置において、モータの
q軸インダクタンスLqが設定値よりも10%小さい場
合の角度誤差のシュミレーション結果を図2に示す。図
2では、1kgcm/秒の速度で負荷トルクを上げた場
合の角度偏差を示しており、モータのq軸インダクタン
スLqが設定値よりも小さくなった場合、推定角度は遅
れ、したがってロータ回転位置検出側から見た電流位相
は進む。この例ではモータ電流が30Aの時に−14゜
程度の角度誤差があることが分かる。
【0121】また、図2のシミュレーション時と同じパ
ラメータでモータのq軸インダクタンスLqが設定値の
場合と設定値よりも10%小さい場合との電流−トルク
の関係を図3に示す。Xが設定値の場合を、△が10%
小さい場合をそれぞれ示し、モータ電流が30Aの時に
は小さい方が4゜程度遅れ位相でトルクピーク(電流最
小)を迎えることが分かる。
【0122】これらから、q軸インダクタンスLqが設
定値よりも10%小さい場合にはロータ回転位置検出側
から見た最小電流となる位相はq軸インダクタンスLq
が設定値の場合よりも10°程度進み40゜程度に見え
ることが分かる。これを考慮してq軸インダクタンスL
qを小さくなるように修正するが、結局ロータ回転位置
検出の角度誤差が−4゜のとき設定値におけるトルクピ
ークである30゜と観測されるため,このポイント(シ
ュミレーション結果によればq軸インダクタンスLqの
設定値よりも7%小さいポイント:Lqの残差誤差3
%)まで修正可能である。
【0123】図4はこの発明のモータ駆動装置の一実施
態様を示すブロック図である。このモータ駆動装置は、
q軸インダクタンスLqの補正を行うようにしたもので
ある。
【0124】このモータ駆動装置が図1のモータ駆動装
置と異なる点は、モータ電流を入力としてq軸インダク
タンスLq補正処理を行って補正結果を位相制御部5i
に供給するとともに、補正指示を位置検出部5lに供給
するLq補正部5kをさらに有している点のみである。
なお、位置検出部5lは、第1、第2の3相→2相変換
部5c、5d、固定座標モータ逆モデル部5e、および
ロータ回転位置算出部5fを含むものである。
【0125】前記Lq補正部5kは、最小電流となる電
流位相が各モータ電流毎に予め設定されたものであり、
先ずこの最小電流となるべき電流位相を位相制御部5i
に設定し、誤差がない場合に最小電流になるように制御
する。そして、電流値を検出しながら電流位相を振り、
電流値が小さくなる方向に電流位相が動くようにq軸イ
ンダクタンスLqの増減を位置検出部5lに指示する。
これを繰り返すことにより、最終的には最小電流となる
電流位相が探索され、q軸インダクタンスLqが真値に
向かって調整される。
【0126】さらに説明すると、電流最小となる電流位
相はモータの特性により決まっているため、誤差を持っ
た位置検出部5lから見た電流最小となる電流位相がモ
ータの特性により決まる電流最小となる電流位相と等し
いとおくことで、位置検出部5lに設定されたq軸イン
ダクタンスLqの誤差を削除し、またはこれらによる誤
差の影響を削減することができる。
【0127】以上には、q軸インダクタンスLqのみに
誤差があるとして説明したが、電流、電圧検出部のゲイ
ン、相抵抗Rに誤差がある場合も同様にして補正可能で
ある。特に電流・電圧検出部のゲイン誤差の場合にはモ
ータの特性が変化することがないため、誤差なく修正可
能と考えられる。また、複数の要素に誤差がある場合に
は、真値を特定することはできないが、電流・電圧検出
部のゲイン、モータの機器定数の誤差の合成結果として
のロータ回転位置誤差をいずれかの値を調整することに
よって削減することができる。
【0128】上記の実施態様において、電流、電圧検出
部の定数(例えば、ゲイン)やモータ機器定数を修正し
た結果、運転される電流位相が初期値における位相より
も進んでいる(推定角度が進む)場合には、電流位相を
振る工程において電流位相を進める方向に振り、逆の場
合には逆に振ることで電流最小の電流位相を探索するこ
とが好ましい。
【0129】さらに説明する。
【0130】電流、電圧検出部やモータ機器定数に誤差
がある場合には電流位相を振ることにより、位置センサ
レスが発散する場合がある。モータ電流、モータ電圧、
モータ機器定数に基づくロータ回転位置検出は一般に電
流が大きくなるにつれて不安定になる(図6参照、例え
ば図1のモータ駆動装置では電流0のとき角度誤差は0
になる)ので、電流位相を振る工程においては電流が減
る方向に電流位相を振ることで、安定に電流最小の電流
位相を探索することができて好ましいのである。
【0131】また、この場合において、電流位相を振る
ことによる電流偏差が小さい場合には電流位相を進める
方向および遅らせる方向の両方に振ることが好ましい。
【0132】さらに説明する。
【0133】電流位相を振ることによる電流偏差が小さ
い場合には略電流最小の電流位相になっており、機器定
数等の誤差によるロータ回転位置検出の発散も起こりに
くい。また、電流偏差が小さい状況で電流最小の位相の
方向を見つけようとすると測定誤差などから誤検出を起
こしやすい。そのため、進み、遅れの両方に電流位相を
振り、位相幅を大きく取ることで、より確実に電流最小
の電流位相を見つけることができて好ましいのである。
【0134】さらに電流偏差が小さいときには機器定
数、センサー定数の補正を停止することが好ましく、電
流偏差が小さいときに、測定誤差などに起因する誤検出
を避けることができる。
【0135】さらに、モータに流れる電流が大きくなる
につれて電流位相を振る量を小さくすることが好まし
い。
【0136】さらに説明する。
【0137】上述の通り、モータ電流、モータ電圧、モ
ータ機器定数に基づくロータ回転位置検出は一般にモー
タ電流が大きくなるにつれて不安定になる(図6参
照)。一方モータ電流が大きい場合には電流位相変化に
対する電流変化が大きくなる。そこで、モータに流れる
電流が大きくなるにつれて電流位相を振る量を小さくす
ることにより、安定かつ誤動作を起こすことなく電流最
小の電流位相を探索できて好ましいのである。
【0138】以上の場合における電流の比較を、電流位
相を振って測定された電流とその前後の平均電流値との
差に基づいて行うことが好ましく、電流位相を振って電
流値を測定する際に、測定期間中にモータの運転状態が
変化することによる誤差を緩和することができる。
【0139】図5はこの発明のモータ駆動方法の要部を
説明するフローチャートである。
【0140】ステップSP1において、電流最小位相の
決定処理を行う。具体的には、最小電流となるべき電流
位相を位相制御部に設定する。
【0141】次いで、ステップSP2において、電流測
定1処理(その時点におけるモータ電流を測定する処
理)を行い、ステップSP3において、位相変化量決定
処理(モータ電流値に応じて電流位相を変化させる大き
さを算出する処理)を行い、ステップSP4において、
初期位相と現位相との比較処理(初期の電流位相と現在
の電流位相との比較処理)を行う。
【0142】そして、現位相が初期位相よりも大きい場
合には、ステップSP5において、位相を進める処理
(電流位相を振る工程において電流位相を進める方向に
振る処理)を行い、逆に現位相が初期位相以下である場
合には、ステップSP6において、位相を遅らせる処理
((電流位相を振る工程において電流位相を遅らせる方
向に振る処理)を行う。
【0143】ステップSP5またはステップSP6の処
理が行われた場合には、ステップSP7において、電流
測定2の処理を行い、ステップSP8において、測定期
間中に運転条件が変化することに起因する誤差を緩和す
べく電流位相を戻し、ステップSP9において、電流測
定3の処理を行い、ステップSP10において、電流偏
差が十分か否かを判定する(電流位相を振って測定され
たモータ電流と、電流測定1で測定されたモータ電流と
電流測定3で測定されたモータ電流との平均値との偏差
が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する)。
【0144】そして、電流偏差が十分でないと判定され
た場合には、ステップSP11において、電流測定2の
場合と逆方向に電流位相を振り、ステップSP12にお
いて、電流測定4の処理を行い、ステップSP13にお
いて、測定期間中に運転条件が変化することに起因する
誤差を緩和すべく電流位相を戻し、ステップSP14に
おいて、電流測定5の処理を行い、ステップSP15に
おいて、再び電流偏差が十分か否かを判定する。
【0145】そして、ステップSP10またはステップ
SP15において電流偏差が十分であると判定された場
合には、ステップSP16において、電流測定1、電流
測定3で測定された電流が電流測定2で測定された電流
よりも大きいか否かを判定する。
【0146】電流測定1、電流測定3で測定された電流
が電流測定2で測定された電流よりも大きいと判定され
た場合には、ステップSP17において、電流測定2で
の電流位相の方向にパラメータを調整し、逆に、電流測
定1、電流測定3で測定された電流が電流測定2で測定
された電流以下であると判定された場合には、ステップ
SP18において、電流測定2での電流位相と逆の方向
にパラメータを調整する。
【0147】そして、ステップSP15において電流偏
差が十分でないと判定された場合、またはステップSP
17もしくはステップSP18の処理が行われた場合に
は、そのまま再びステップSP2の処理を行う。
【0148】上記の一連の処理を行うことによって、モ
ータの機器定数、電流、電圧検出部の定数を同定し、ま
たは、誤差の影響を削減することができる。
【0149】上記の実施態様のモータ駆動装置におい
て、モータ4に印加される電圧、電流と少なくともモー
タ4のq軸インダクタンスを用いてロータ回転位置を検
出するようにしたものにおいては、q軸インダクタンス
Lqや電圧、電流検出部における電圧、電流ゲインなど
のパラメータを変化させることで電流位相を振りながら
モータを運転し、電流最小になる電流位相がモータとそ
の運転状態により定められることを利用して、この電流
位相情報からモータの機器定数、センサエラーを同定
し、または、誤差の影響を削減することができる。
【0150】さらに説明する。
【0151】モータ4に印加される電圧、電流と少なく
ともモータ4のq軸インダクタンスを用いてロータ回転
位置を検出するようにしたモータ駆動装置では、q軸イ
ンダクタンスLq、電圧、電流検出部における電圧、電
流ゲイン等に誤差がある場合、電流位相などにより不安
定になる場合がある。このため、電流位相を振る際に位
置センサレスの機器定数や電圧、電流検出部の電圧、電
流ゲインなどのパラメータを変化させること無く電流位
相指令を変化させた場合、本来電流が減少する方向に位
相を振ったときにロータ回転位置検出部が不安定にな
り、その結果電流が増大してしまうということが起こ
る。この場合には、パラメータを逆に補正してしまうた
め、より不安定さを増し、ついには発散停止することが
多い。
【0152】そこで、電流位相指令を振るのではなく直
接パラメータを振ることにより間接的に電流位相を変化
させればよく、この場合には、より正しい方向に位相が
変化した際にはロータ回転位置検出部の安定性も増すた
め、前述した本来電流が減少する方向に位相を振ったと
きにロータ回転位置検出部が不安定になるという不都合
が無くして、正しい方向にパラメータを補正することが
できる。
【0153】上記のモータ駆動装置における電流位相を
振る工程において、始めに振る方向を電流位相を進める
方向に設定することが好ましい。
【0154】さらに説明する。
【0155】図1のモータ駆動装置におけるロータ回転
位置検出を行う部分におけるq軸インダクタンスLqの
誤差と角度誤差、安定性の実測結果を図6に示す。図6
において、斜線部分はモータ電流が大きい時にロータ回
転位置検出が発散する領域を示している。
【0156】図6から分かるように、q軸インダクタン
スLqが大きい場合には角度誤差が遅れ(マイナス)方
向にずれるが、電流が大きい場合には比較的容易にロー
タ回転位置検出が発散する。このため、電流位相を振る
工程においては、振る方向の初期値として角度誤差がプ
ラスの(Lqが減少する)方向を設定することで安定な
運転が可能になる。
【0157】また、上記のモータ駆動装置における電流
の増減の検出をトルク定数(トルク/電流)により検出
することが好ましい。
【0158】さらに説明する。
【0159】前述のロータ回転位置検出においては、暗
に負荷、回転速度を一定と仮定して、電流位相変化時の
電流値変化によりモータ電流が最小になる電流位相を探
索しているが、電流位相を変化させて電流が増減すると
いうことは、つまり電流位相を変化させると同じ電流に
対する発生トルクが変化し、回転速度が変化し、速度制
御部5hからの速度指令が変化し、電流制御部5jから
の出力電圧が変化し、電流が変化するというサイクルに
より成り立っており、このサイクル全体が安定するまで
正確な電流値は測定できないことになる。したがって、
電流位相を変化させてから電流の測定が可能になるまで
には比較的長い時間が必要であり、測定期間中に負荷や
回転速度が変化した場合には、電流位相を変化させる前
の電流と比較した場合に大きな誤差を生じてしまう。
【0160】このような不都合を考慮して、発生トルク
を電流で除して得たトルク定数により電流が減少したか
否かを検出するようにすることが好ましい。この場合に
は、電流位相を変化させることによる同じ電流に対する
発生トルクの変化で最終的な電流の増減が検出できるた
め、極めて直接的かつ高速に(制御の安定化を待つ必要
もほとんど無く)モータ電流の増減を検出できる。ま
た、この方法を採用した場合には負荷や回転数に対して
ほとんど影響されることが無いため、運転状態が変化し
ている場合についても極めて安定に電流位相の変化によ
る電流の増減を検出できる。
【0161】ここで、トルク定数を電流と磁束との外積
を電流振幅で除することにより求めることが好ましい。
【0162】さらに説明する。
【0163】モータの発生トルクTは、ステータの磁束
ベクトルをφ、ステータに流れる電流ベクトルをIとす
ると、 T=φ×I ここで×は外積 で表される。φの値はモータ端子電圧(電圧センサーの
出力)の積分として求められ(正確には抵抗による電圧
降下を減ずる必要がある)、Iの値は電流検出部5aに
よる検出値として知ることができる。電流、電圧検出部
には誤差が含まれているが、上記の式は T=|I|×|φ|×sinθ ただし、θはφとIとの成す角で表される。つまり、ト
ルク定数T/Iは T/I=|I|/|I|×|φ|×sinθ=|φ|×
sinθ となり、φの長さとφとIとの成す角のみで決定され
る。
【0164】一般に電流、電圧検出部の出力誤差は絶対
値(振幅)誤差が直線性などに比して大きいため、φの
長さに対する誤差は大きいがθに対する誤差は小さくな
る。
【0165】また、電流位相を振る前後でのトルク定数
変化を考える場合にはその差のみが重要であることか
ら、φの長さに対してもその差のみが重要であり、電
流、電圧検出部の誤差を含んだ検出値から極めて正確な
トルク定数の変化を検出することができる。
【0166】したがって、トルク定数を電流と磁束との
外積を電流振幅で除して求めることにより極めて精度の
高い機器定数誤差の削減が実現できる。
【0167】前記トルク定数を電圧と電流との内積を回
転速度と電流振幅で除して求めることがさらに好まし
い。
【0168】さらに説明する。
【0169】モータの発生トルクは同様に T=I・V/ω で算出できる。この場合にはωが必要であることから速
度変動に対して敏感であるもののφを用いないため積分
などの複雑な構成を削除できる。
【0170】前記のモータ駆動装置において、電流位相
を振る周期を速度制御部5hの応答時間と同程度または
電流制御部5jの応答時間の10倍程度に設定すること
が好ましい。
【0171】さらに説明する。
【0172】電流制御の応答時間は速度制御部5hとの
干渉を避けるために速度制御部5hの応答時間の1/1
0程度に選ばれる。電流位相を振る操作は図4に示した
ように位相制御から電流制御を通して実現されるので、
電流制御の干渉をも速度制御と同様に回避する必要があ
る。また、速度制御との干渉は、例えば電流の増減をト
ルク定数により検出するような技術で回避できるため、
電流位相を振る操作の周期を速度制御の応答時間と同程
度(または、電流制御の応答時間の10倍程度)に設定
することが好適である。
【0173】図7に速度制御の応答速度を約1Hzに、
電流位相を振る周期を最長約1.4秒に選んだ場合の誤
差補正シミュレーション結果を示す。図7は図2と同条
件での運転にq軸インダクタンスLqの補正を行ったも
のであり、安定に誤差補正ができていることが分かる。
【0174】モータ4が空気調和機に組み込まれるもの
であり、しかも、電流位相を振る周期(推定周期)を5
秒以下、特に2.5秒から1秒の範囲に設定することが
好ましい。
【0175】さらに説明する。
【0176】推定周期を変化させた場合におけるロータ
回転位置の推定結果を示す実測結果を表1に示す。
【0177】
【表1】
【0178】表1から分かるように、推定周期が10秒
以上では負荷の増加など外乱の影響を無視できなくな
り、また、推定周期が0.5秒以下ではトルク定数の算
出誤差が大きくなってそれぞれ不安定になると考えられ
る。
【0179】したがって、電流位相を振る周期を5秒以
下、特に2.5秒から1秒の範囲に設定することによ
り、安定に誤差を削減することができる。
【0180】図8はこの発明のモータ駆動装置の他の実
施態様を示すブロック図である。
【0181】このモータ駆動装置は、交流電源1を整流
回路2に供給して直流化し、平滑用コンデンサ2aによ
り平滑化し、次いで3相インバータ3により3相交流化
して3相モータ4に供給している。
【0182】そして、電流検出部5aにより各相モータ
電流を検出している。
【0183】また、電流指令を、モータ逆モデルを持つ
フィードフォワード制御部6aおよび目標応答部6bに
供給し、目標応答部6bからの出力と検出されたモータ
電流とを減算部6cに供給して電流偏差を算出し、伝達
関数部6dに供給している。
【0184】さらに、フィードフォワード制御部6aか
ら出力される第1電圧指令と伝達関数部6dから出力さ
れる第2電圧指令を加算部6eに供給して最終電圧指令
を算出し、3相インバータ3に供給している。
【0185】さらにまた、伝達関数部6dからの出力を
モデル修正部6fに供給し、フィードフォワード制御部
6aのモータ逆モデルを修正する。
【0186】なお、図8中、Fは目標応答を表し、安定
性を確保できる限り自由に選ぶことができる。PLはモ
ータの電圧から電流への伝達関数を表し、Kはフィード
バック特性を決定する伝達関数を表している。
【0187】次いで、図8のモータ駆動装置の作用を説
明する。
【0188】今、モータモデルが数2および数3で表さ
れたとする。
【0189】
【数2】
【0190】
【数3】
【0191】ここで、Vd、Vqはd軸、q軸電圧、R
は巻線抵抗、Ld、Lqはd軸、q軸インダクタンス、
Pは微分演算子、ωは回転角周波数(電気角)、Id、
Iqはd軸、q軸電流、φは磁石磁束である。
【0192】数2は電流から電圧への、数3は電圧から
電流への微分方程式として表現されており、1/PL
数2で表現される。ここでは説明の簡単化のためFを1
とし、また、KをK=Ki/s+Kp(PI制御器)と
して説明する。
【0193】電流指令I*は1/PLにより電圧指令に変
換されて、3相インバータ3を通りモータ4に供給され
る。モータモデルは上述の通りであるからモータ4に流
れる電流imは、モータモデルやモータ電圧V、モータ
電流I、回転角周波数ωなどの検出値にずれ(誤差)が
無ければ正確にI*となる。しかし、実際にはモータモ
デルや検出値にずれがあるため、モータ電流imと電流
指令I*との間にはずれを生じる。ここでさらに簡単の
ためにid=0に制御され、iqには正弦波状の変動を
持つ電流指令が加えられた場合を考える。この場合に
は、モータ電流imは数2のVを数3に代入した数4で
表される。
【0194】
【数4】
【0195】ここで、添え字mで表した文字はモータの
値であって、制御での値と区別している。
【0196】数4からわかるように、q軸指令電流Iq
の変動と同位相の電流変動はLq/Lqmの振幅誤差を
持ち、90度遅れた電流変動は−(RmIqm−RI
q)/Lqmの振幅を持つ。さらにランプ的に増加する
電流は−(ωmφm−ωφ)/Lqmの傾きを持つ。し
たがって、これらの値からLqm、R、ωφmの値を推
定できる。
【0197】モデル修正部6fはこのような偏差を検知
して平均的に偏差が0になるようにモデルのパラメータ
を修正するが、上述したランプ的に増加する電流などは
PI制御器により補償されて誤差として現れないため、
PI制御器の動作状態から情報を得て修正を行う。
【0198】ここでは、Id=0の場合について説明し
たが、これ以外の場合についても成り立つことは明らか
である。
【0199】上記の実施態様により求められたモータ機
器定数を位置センサレスに用いることが好ましく、誤差
の少ない安定なロータ回転位置検出を実現できる。
【0200】また、求められた(同定された)モータ機
器定数をフィードフォワード制御部6aのモータ逆モデ
ルに適用することが好ましい。
【0201】さらに説明する。
【0202】前述したようにモータ逆モデルと実モータ
のずれはフィードフォワード制御部6aの出力偏差とな
る。このとき、フィードバック制御系にてその誤差を削
減すべく制御されるが、フィードバック帯域には限界が
あり制御性が悪化してしまう。そこで、算出された機器
定数をフィードフォワード制御部6aのモータ逆モデル
に適用することでこの偏差を削減しより好適な制御性を
得ることができる。
【0203】さらに、モータとして空気調和機用圧縮機
を駆動するものを採用し、圧縮機の負荷変動に応じてモ
ータ電流または電圧を制御することにより、1回転中の
速度変動を減少させるトルク制御機能を持つモータ駆動
装置に適用することができる。
【0204】この場合の作用を説明する。
【0205】トルク制御機能は圧縮機の負荷変動に合わ
せて電流または電圧を制御するが、圧縮機の負荷変動は
1回転中に1回または2回程度の極めて高速な変動であ
って、しかもその変動幅は平均値電流の100%前後と
大きい(例えば、図9参照)。しかし、フィードバック
制御系におけるフィードバック帯域には限界があり、こ
のような高速で大きな変動に対応することは困難であ
る。
【0206】ここで、トルク制御機能の指令する電圧、
電流は、圧縮機の位置に応じた繰り返し成分の極めて多
い波形となり、瞬時ごとに変化する外乱などとは性質の
異なったものである。図8の構成のモータ駆動装置によ
れば、フィードフォワード制御部6aが電流指令に基づ
いて各瞬時ごとに必要な出力電圧を算出しモータ4に印
加する。したがって、モデル誤差が無ければ電流は瞬時
に制御でき、誤差を生じない。
【0207】そこで、フィードフォワード制御部6aに
よる指令値に基づく制御とフィードバック制御系とを併
用し、外乱や制御誤差のみをフィードバック制御系に任
せることで、高速かつ外乱への即応性の必要のないトル
ク制御とトルク変動等の外乱の制御とを両立することが
できる。
【0208】さらにまた、モータ逆モデル修正のための
電流変動を1回転中の速度変動を減少させるための電流
または電圧変動と共用することが好ましい。
【0209】さらに説明する。
【0210】トルク制御機能においてはモータの平均電
流の100%程度の電流変動を必要とする。このため、
これをモデル修正に用いることで、新たな変動の注入や
運転状態変化による電流、電圧の変化を特別に検出する
ことなく、極めて大きな誤差電流を得ることができ、ひ
いては高精度なモータ逆モデル修正が可能である。
【0211】さらに、ロータ回転位置検出におけるq軸
インダクタンスLqを真のq軸インダクタンスLqより
も小さく設定することが好ましい。
【0212】さらに説明する。
【0213】図1のモータ駆動装置におけるロータ回転
位置検出では位置検出の機構上q軸インダクタンスLq
のプラス偏差に対して誤差が大きく、位置検出が不能に
なる領域が存在する。また、モータ電流が大きいほど角
度誤差が大きくなる性質がある。このため、モータ4の
q軸インダクタンスLqの真値をそのままロータ回転位
置検出のためのq軸インダクタンスに設定した場合、モ
ータ4、電流、電圧検出部5a、5bの生産上のバラツ
キやノイズなどによって制御発散領域に入ってしまい、
制御が停止するおそれがある(図6参照)。
【0214】そこで、あらかじめ位置センサレスに設定
するq軸インダクタンスLqを真値よりも小さめにする
ことにより位置検出に誤差は生じるものの、制御発散を
防止し、安定なモータ駆動を可能にすることができる。
【0215】この場合において、q軸インダクタンスL
qを小さく設定したことによる誤差分を補正する手段を
持つことが好ましい。
【0216】図10はこの実施態様を示すブロック図で
ある。
【0217】図10のモータ駆動装置が図4のモータ駆
動装置と異なる点は、Lq補正部5kを省略し、角度補
正部5mを設けた点のみである。
【0218】前記角度補正部5mは、位置検出手段にあ
らかじめ設定された真値よりも小さいq軸インダクタン
スLqの影響により生じる角度誤差を、モータ電流にあ
わせて算出し、あるいはマップに保持しておき、位置検
出部5lからの出力にこの角度誤差を加算することによ
り検出誤差を補正するものである。
【0219】したがって、q軸インダクタンスLqを真
値より小さくしたことによる偏差を無くすることがで
き、正確なロータ回転位置検出と高い安定性を兼ね備え
ることができる。
【0220】
【発明の効果】請求項1の発明は、定数を正確に同定す
ることができ、同定された定数に基づいてロータ回転位
置を正確に検出してモータを安定かつ正確に駆動するこ
とができるという特有の効果を奏する。
【0221】請求項2の発明は、ロータ回転位置を正確
に検出してモータを安定かつ正確に駆動することができ
るという特有の効果を奏する。
【0222】請求項3の発明は、電流値が減少する方向
に電流位相を振ることができ、安定に電流値が最小にな
る電流位相を求めることができるほか、請求項1または
請求項2と同様の効果を奏する。
【0223】請求項4の発明は、電流位相を振る場合の
位相幅を大きくとることができ、確実に電流値が最小と
なる電流位相を求めることができるほか、請求項1また
は請求項2と同様の効果を奏する。
【0224】請求項5の発明は、測定誤差などに起因す
る誤検出を防止することができるほか、請求項1から請
求項4の何れかと同様の効果を奏する。
【0225】請求項6の発明は、安定に、かつ誤動作を
起こすことなく電流値が最小となる電流位相を求めるこ
とができるほか、請求項1から請求項5の何れかと同様
の効果を奏する。
【0226】請求項7の発明は、測定期間中にモータの
運転状態が変化することに起因して生じる誤差を緩和す
ることができるほか、請求項1から請求項6の何れかと
同様の効果を奏する。
【0227】請求項8の発明は、請求項1から請求項7
の何れかと同様の効果を奏する。
【0228】請求項9の発明は、本来電流値が減少する
方向に電流位相を振ったときにロータ回転位置の推定が
不安定になるという不都合を解消して、正しい方向に定
数を補正することができるほか、請求項1から請求項8
の何れかと同様の効果を奏する。
【0229】請求項10の発明は、電流値が大きい場合
にロータ回転位置の推定が発散するという不都合の発生
を防止して安定な運転を達成することができるほか、請
求項1から請求項9の何れかと同様の効果を奏する。
【0230】請求項11の発明は、きわめて直接的かつ
高速に、しかもきわめて安定に電流位相の変化による電
流値の増減を検出できるほか、請求項1から請求項10
の何れかと同様の効果を奏する。
【0231】請求項12の発明は、センサ誤差が存在し
ていても正確なトルク定数の変化を算出することができ
るほか、請求項11と同様の効果を奏する。
【0232】請求項13の発明は、積分などの複雑な処
理を削減できるほか、請求項11と同様の効果を奏す
る。
【0233】請求項14の発明は、速度制御手段との干
渉を避けることができるほか、請求項1から請求項13
の何れかと同様の効果を奏する。
【0234】請求項15の発明は、負荷の増加などの外
乱の影響を小さくすることができるほか、請求項14と
同様の効果を奏する。
【0235】請求項16の発明は、トルク定数の算出誤
差を小さくすることができるほか、請求項15と同様の
効果を奏する。
【0236】請求項17の発明は、ロータ回転位置を正
確に検出してモータを安定かつ正確に駆動することがで
きるという特有の効果を奏する。
【0237】請求項18の発明は、誤差を少なくできる
とともに、安定性を高めることができ、しかも請求項1
7と同様の効果を奏する。
【0238】請求項19の発明は、フィードフォワード
制御の出力偏差を低減して良好な制御性を実現できると
いう特有の効果を奏する。
【0239】請求項20の発明は、外乱や制御誤差をフ
ィードバック制御により対処することによって、高速か
つ外乱への即応性の必要のないトルク制御とトルク制御
などの外乱の制御とを両立させることができるという特
有の効果を奏する。
【0240】請求項21の発明は、新たな変動の注入や
運転状態変化による電流、電圧の変化を検出することな
く、きわめて大きな誤差電流を得ることができ、高精度
なモデル修正を達成することができるほか、請求項17
から請求項20の何れかと同様の効果を奏する。
【0241】請求項22の発明は、ばらつきやノイズに
拘わらず、制御発散を防止し、安定にモータを駆動する
ことができるという特有の効果を奏する。
【0242】請求項23の発明は、ロータ回転位置の検
出精度を高めることができるほか、請求項22と同様の
効果を奏する。
【0243】請求項24の発明は、定数を正確に同定す
ることができ、同定された定数に基づいてロータ回転位
置を正確に検出してモータを安定かつ正確に駆動するこ
とができるという特有の効果を奏する。
【0244】請求項25の発明は、ロータ回転位置を正
確に検出してモータを安定かつ正確に駆動することがで
きるという特有の効果を奏する。
【0245】請求項26の発明は、電流値が減少する方
向に電流位相を振ることができ、安定に電流値が最小に
なる電流位相を求めることができるほか、請求項24ま
たは請求項25と同様の効果を奏する。
【0246】請求項27の発明は、電流位相を振る場合
の位相幅を大きくとることができ、確実に電流値が最小
となる電流位相を求めることができるほか、請求項24
または請求項25と同様の効果を奏する。
【0247】請求項28の発明は、測定誤差などに起因
する誤検出を防止することができるほか、請求項24か
ら請求項27の何れかと同様の効果を奏する。
【0248】請求項29の発明は、安定に、かつ誤動作
を起こすことなく電流値が最小となる電流位相を求める
ことができるほか、請求項24から請求項28の何れか
と同様の効果を奏する。
【0249】請求項30の発明は、測定期間中にモータ
の運転状態が変化することに起因して生じる誤差を緩和
することができるほか、請求項24から請求項29の何
れかと同様の効果を奏する。
【0250】請求項31の発明は、請求項24から請求
項30の何れかと同様の効果を奏する。
【0251】請求項32の発明は、本来電流値が減少す
る方向に電流位相を振ったときにロータ回転位置の推定
が不安定になるという不都合を解消して、正しい方向に
定数を補正することができるほか、請求項24から請求
項31の何れかと同様の効果を奏する。
【0252】請求項33の発明は、電流値が大きい場合
にロータ回転位置の推定が発散するという不都合の発生
を防止して安定な運転を達成することができるほか、請
求項24から請求項32の何れかと同様の効果を奏す
る。
【0253】請求項34の発明は、きわめて直接的かつ
高速に、しかもきわめて安定に電流位相の変化による電
流値の増減を検出できるほか、請求項24から請求項3
3の何れかと同様の効果を奏する。
【0254】請求項35の発明は、センサ誤差が存在し
ていても正確なトルク定数の変化を算出することができ
るほか、請求項34と同様の効果を奏する。
【0255】請求項36の発明は、積分などの複雑な処
理を削減できるほか、請求項34と同様の効果を奏す
る。
【0256】請求項37の発明は、速度制御手段との干
渉を避けることができるほか、請求項24から請求項3
6の何れかと同様の効果を奏する。
【0257】請求項38の発明は、負荷の増加などの外
乱の影響を小さくすることができるほか、請求項37と
同様の効果を奏する。
【0258】請求項39の発明は、トルク定数の算出誤
差を小さくすることができるほか、請求項38と同様の
効果を奏する。
【0259】請求項40の発明は、ロータ回転位置を正
確に検出してモータを安定かつ正確に駆動することがで
きるという特有の効果を奏する。
【0260】請求項41の発明は、誤差を少なくできる
とともに、安定性を高めることができ、しかも請求項4
0と同様の効果を奏する。
【0261】請求項42の発明は、フィードフォワード
制御の出力偏差を低減して良好な制御性を実現できると
いう特有の効果を奏する。
【0262】請求項43の発明は、外乱や制御誤差をフ
ィードバック制御により対処することによって、高速か
つ外乱への即応性の必要のないトルク制御とトルク制御
などの外乱の制御とを両立させることができるという特
有の効果を奏する。
【0263】請求項44の発明は、新たな変動の注入や
運転状態変化による電流、電圧の変化を検出することな
く、きわめて大きな誤差電流を得ることができ、高精度
なモデル修正を達成することができるほか、請求項40
から請求項43の何れかと同様の効果を奏する。
【0264】請求項45の発明は、ばらつきやノイズに
拘わらず、制御発散を防止し、安定にモータを駆動する
ことができるという特有の効果を奏する。
【0265】請求項46の発明は、ロータ回転位置の検
出精度を高めることができるほか、請求項45と同様の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定座標モータ逆モデルを用い、ロータ回転位
置を検出するセンサを用いることなくモータを駆動する
装置の一例を示すブロック図である。
【図2】図1のモータ駆動装置において、モータのq軸
インダクタンスLqが設定値よりも10%小さい場合の
角度誤差のシュミレーション結果を示す図である。
【図3】図2のシミュレーション時と同じパラメータで
モータのq軸インダクタンスLqが設定値の場合と設定
値よりも10%小さい場合との電流−トルクの関係を示
す図である。
【図4】この発明のモータ駆動装置の一実施態様を示す
ブロック図である。
【図5】この発明のモータ駆動方法の要部を説明するフ
ローチャートである。
【図6】q軸インダクタンスによる角度誤差を説明する
図である。
【図7】速度制御の応答速度を約1Hzに、電流位相を
振る周期を最長約1.4秒に選んだ場合の誤差補正シミ
ュレーション結果を示す図である。
【図8】この発明のモータ駆動装置の他の実施態様を示
すブロック図である。
【図9】圧縮機のトルク変動の一例を示す図である。
【図10】この発明のモータ駆動装置のさらに他の実施
態様を示すブロック図である。
【符号の説明】
4 モータ 5i 位相制御部 6f モデル修正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H560 BB04 DA13 DA14 DC01 DC12 EB01 RR03 SS07 TT19 UA02 XA04 XA06 XA13 XB05 5H576 CC01 DD02 DD05 EE01 GG02 HA02 HB01 JJ04 JJ11 JJ23 LL14 LL15 LL22 LL24 LL38 LL39 LL40 LL46

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ(4)に供給される電圧、電流と
    モータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出し、
    検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)に供
    給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)を駆
    動するモータ駆動方法において、 電流位相を振りながらモータ(4)を運転し、電流値が
    最小になる電流位相を求め、この電流位相からロータ回
    転位置の推定に必要な定数を同定することを特徴とする
    モータ駆動方法。
  2. 【請求項2】 モータ(4)に供給される電圧、電流と
    モータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出し、
    検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)に供
    給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)を駆
    動するモータ駆動方法において、 電流位相を振りながらモータ(4)を運転し、電流値が
    最小になる電流位相を求め、この電流位相からロータ回
    転位置の推定に必要な定数を修正し、ロータ回転位置の
    推定に必要な定数に起因する誤差の影響を削減すること
    を特徴とするモータ駆動方法。
  3. 【請求項3】 電流値が最小になる電流位相を求める処
    理は、ロータ回転位置の推定に必要な定数を修正した場
    合に、モータ駆動のための電流位相が初期値における電
    流位相よりも進んでいることに応答して、電流位相を進
    める方向に振り、モータ駆動のための電流位相が初期値
    における電流位相よりも遅れていることに応答して、電
    流位相を遅らせる方向に振る処理である請求項1または
    請求項2に記載のモータ駆動方法。
  4. 【請求項4】 電流位相を振ることによる電流偏差が小
    さいことに応答して、電流位相を進める方向および遅ら
    せる方向の両方に電流位相を振る請求項3に記載のモー
    タ駆動方法。
  5. 【請求項5】 電流偏差が小さいことに応答して、ロー
    タ回転位置の推定に必要な定数の補正を停止する請求項
    1から請求項4の何れかに記載のモータ駆動方法。
  6. 【請求項6】 モータ(4)に流れる電流が大きくなる
    につれて電流位相を振る量を小さくする請求項1から請
    求項5の何れかに記載のモータ駆動方法。
  7. 【請求項7】 電流偏差は、電流位相を振って測定され
    た電流とその前後の平均電流値との差によって算出され
    る請求項1から請求項6の何れかに記載のモータ駆動方
    法。
  8. 【請求項8】 ロータ回転位置の推定に必要な定数は、
    モータ(4)の機器定数および電圧、電流を測定するセ
    ンサの定数である請求項1から請求項7の何れかに記載
    のモータ駆動方法。
  9. 【請求項9】 ロータ回転位置の推定に必要な定数は、
    モータ(4)のq軸インダクタンスを含むものであり、
    モータ(4)のq軸インダクタンス、もしくはセンサ定
    数を変化させることにより電流位相を振る請求項8に記
    載のモータ駆動方法。
  10. 【請求項10】 最初に電流位相を振る方向は電流位相
    を進める方向である請求項9に記載のモータ駆動方法。
  11. 【請求項11】 電流の増減をトルク定数により検出す
    る請求項1から請求項10の何れかに記載のモータ駆動
    方法。
  12. 【請求項12】 トルク定数を電流と磁束との外積を電
    流振幅で除することにより算出する請求項11に記載の
    モータ駆動方法。
  13. 【請求項13】 トルク定数を電圧と電流との内積を回
    転速度と電流振幅で除することにより算出する請求項1
    1に記載のモータ駆動方法。
  14. 【請求項14】 電流位相を振る周期は、速度制御手段
    の応答時間と同程度もしくは電流制御手段の応答時間の
    ほぼ10倍である請求項1から請求項13の何れかに記
    載のモータ駆動方法。
  15. 【請求項15】 モータ(4)は空気調和機の圧縮機を
    駆動するものであり、電流位相を振る周期は5秒以下で
    ある請求項1から請求項14の何れかに記載のモータ駆
    動方法。
  16. 【請求項16】 電流位相を振る周期は2.5秒以下、
    かつ1秒以上である請求項15に記載のモータ駆動方
    法。
  17. 【請求項17】 モータ(4)に供給される電圧、電流
    とモータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出
    し、検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)
    に供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)
    を駆動するモータ駆動方法において、 フィードバック制御とモータ逆モデルを持つフィードフ
    ォワード制御とを併用してモータ(4)を駆動し、モー
    タ駆動時にフィードフォワード制御の誤差を検出し、誤
    差が平均的に0になるようにモータ機器定数を調整する
    ことを特徴とするモータ駆動方法。
  18. 【請求項18】 調整されたモータ機器定数を用いてロ
    ータ回転位置を推定する請求項17に記載のモータ駆動
    方法。
  19. 【請求項19】 モータに供給される電圧、電流とモー
    タの機器定数からロータ回転位置を検出し、検出された
    ロータ回転位置に基づいてモータに給電すべき電圧もし
    くは電流を算出し、さらにフィードバック制御とモータ
    逆モデルを持つフィードフォワード制御とを併用してモ
    ータを駆動するモータ駆動方法において、さらに検出さ
    れたロータ回転位置に基づくモータ(4)の機器定数の
    同定を行い、その結果をフィードフォワード制御のモー
    タ逆モデルに適用することを特徴とするモータ駆動方
    法。
  20. 【請求項20】 空気調和機における圧縮機の1回転中
    の速度変動を減少させるべくモータ電流またはモータ電
    圧を制御するモータ駆動方法において、フィードバック
    制御とモータ逆モデルを持つフィードフォワード制御と
    を併用してモータを駆動することを特徴とするモータ駆
    動方法。
  21. 【請求項21】 モータ逆モデルを調整するための電流
    変動を、圧縮機の1回転中の速度変動を減少させるため
    の電流変動または電圧変動と共用する請求項17から請
    求項20の何れかに記載のモータ駆動方法。
  22. 【請求項22】 モータ(4)に供給される電圧、電流
    とモータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出
    し、検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)
    に供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)
    を駆動するモータ駆動方法において、ロータ回転位置検
    出のためのq軸インダクタンスを真のq軸インダクタン
    スよりも小さく設定することを特徴とするモータ駆動方
    法。
  23. 【請求項23】 q軸インダクタンスを小さく設定した
    ことに起因する誤差分を補正する請求項22に記載のモ
    ータ駆動方法。
  24. 【請求項24】 モータ(4)に供給される電圧、電流
    とモータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出
    し、検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)
    に供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)
    を駆動するモータ駆動装置において、 電流位相を振りながらモータ(4)を運転する電流位相
    変化手段(5i)と、 電流値が最小になる電流位相を求める電流位相獲得手段
    と、 求められた電流位相からロータ回転位置の推定に必要な
    定数を同定する同定手段とを含むことを特徴とするモー
    タ駆動装置。
  25. 【請求項25】 モータ(4)に供給される電圧、電流
    とモータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出
    し、検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)
    に供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)
    を駆動するモータ駆動装置において、 電流位相を振りながらモータ(4)を運転する電流位相
    変化手段(5i)と、 電流値が最小になる電流位相を求める電流位相獲得手段
    と、 求められた電流位相からロータ回転位置の推定に必要な
    定数を修正する定数修正手段(5k)と、 を含むことを特徴とするモータ駆動装置。
  26. 【請求項26】 前記電流位相獲得手段は、ロータ回転
    位置の推定に必要な定数を修正した場合に、モータ駆動
    のための電流位相が初期値における電流位相よりも進ん
    でいることに応答して、電流位相を進める方向に振り、
    モータ駆動のための電流位相が初期値における電流位相
    よりも遅れていることに応答して、電流位相を遅らせる
    方向に振るものである請求項24または請求項25に記
    載のモータ駆動装置。
  27. 【請求項27】 電流位相を振ることによる電流偏差を
    算出する偏差算出手段をさらに含み、前記電流位相獲得
    手段は、算出された電流偏差が小さいことに応答して、
    電流位相を進める方向および遅らせる方向の両方に電流
    位相を振るものである請求項26に記載のモータ駆動装
    置。
  28. 【請求項28】 偏差算出手段により算出された電流偏
    差が小さいことに応答して、ロータ回転位置の推定に必
    要な定数の補正を停止する補正停止手段をさらに含む請
    求項24から請求項27の何れかに記載のモータ駆動装
    置。
  29. 【請求項29】 前記電流位相変化手段(5i)は、モ
    ータ(4)に流れる電流が大きくなるにつれて電流位相
    を振る量を小さくするものである請求項24から請求項
    28の何れかに記載のモータ駆動装置。
  30. 【請求項30】 前記偏差算出手段は、電流偏差を、電
    流位相を振って測定された電流とその前後の平均電流値
    との差によって算出するものである請求項27から請求
    項29の何れかに記載のモータ駆動装置。
  31. 【請求項31】 ロータ回転位置の推定に必要な定数
    は、モータ(4)の機器定数および電圧、電流を測定す
    るセンサの定数である請求項24から請求項30の何れ
    かに記載のモータ駆動装置。
  32. 【請求項32】 ロータ回転位置の推定に必要な定数
    は、モータ(4)のq軸インダクタンスを含むものであ
    り、前記電流位相変化手段(5i)は、モータ(4)の
    q軸インダクタンス、もしくはセンサ定数を変化させる
    ことにより電流位相を振るものである請求項31に記載
    のモータ駆動装置。
  33. 【請求項33】 前記電流位相変化手段(5i)は、最
    初に電流位相を振る方向を電流位相を進める方向に設定
    するものである請求項32に記載のモータ駆動装置。
  34. 【請求項34】 前記電流位相獲得手段は、電流の増減
    をトルク定数により検出するものである請求項24から
    請求項33の何れかに記載のモータ駆動装置。
  35. 【請求項35】 前記電流位相獲得手段は、トルク定数
    を電流と磁束との外積を電流振幅で除することにより算
    出するものである請求項34に記載のモータ駆動装置。
  36. 【請求項36】 前記電流位相獲得手段は、トルク定数
    を電圧と電流との内積を回転速度と電流振幅で除するこ
    とにより算出するものである請求項34に記載のモータ
    駆動装置。
  37. 【請求項37】 前記電流位相変化手段(5i)は、電
    流位相を振る周期を、速度制御手段の応答時間と同程度
    もしくは電流制御手段の応答時間のほぼ10倍に設定す
    るものである請求項24から請求項36の何れかに記載
    のモータ駆動装置。
  38. 【請求項38】 モータ(4)は空気調和機の圧縮機を
    駆動するものであり、前記電流位相変化手段(5i)
    は、電流位相を振る周期を5秒以下に設定するものであ
    る請求項24から請求項37の何れかに記載のモータ駆
    動装置。
  39. 【請求項39】 前記電流位相変化手段(5i)は、電
    流位相を振る周期を2.5秒以下、かつ1秒以上に設定
    するものである請求項38に記載のモータ駆動装置。
  40. 【請求項40】 モータ(4)に供給される電圧、電流
    とモータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出
    し、検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)
    に供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)
    を駆動するモータ駆動装置において、 フィードバック制御手段とモータ逆モデルを持つフィー
    ドフォワード制御手段とを併用してモータ(4)を駆動
    する制御手段と、 モータ駆動時にフィードフォワード制御手段の誤差を検
    出する誤差検出手段と、 誤差が平均的に0になるようにモータ機器定数を調整す
    る調整手段(6f)とを含むことを特徴とするモータ駆
    動装置。
  41. 【請求項41】 調整されたモータ機器定数を用いてロ
    ータ回転位置を推定する請求項40に記載のモータ駆動
    装置。
  42. 【請求項42】 モータ(4)に供給される電圧、電流
    とモータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出
    し、検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)
    に給電すべき電圧もしくは電流を算出し、さらにフィー
    ドバック制御とモータ逆モデルを持つフィードフォワー
    ド制御とを併用してモータ(4)を駆動するモータ駆動
    装置において、 さらに検出されたロータ回転位置に基づきモータ(4)
    の機器定数を同定して同定結果をフィードフォワード制
    御手段のモータ逆モデルに適用する同定手段を含むこと
    を特徴とするモータ駆動装置。
  43. 【請求項43】 空気調和機における圧縮機の1回転中
    の速度変更を減少させるべくモータ電流またはモータ電
    圧を制御するモータ駆動装置において、 フィードバック制御手段とモータ逆モデルを持つフィー
    ドフォワード制御手段とを併用してモータを駆動するこ
    とを特徴とするモータ駆動装置。
  44. 【請求項44】 前記調整手段(6f)は、モータ逆モ
    デルを調整するための電流変動を、圧縮機の1回転中の
    速度変動を減少させるための電流変動または電圧変動と
    共用するものである請求項40から請求項43の何れか
    に記載のモータ駆動装置。
  45. 【請求項45】 モータ(4)に供給される電圧、電流
    とモータ(4)の機器定数からロータ回転位置を検出
    し、検出されたロータ回転位置に基づいてモータ(4)
    に供給すべき電圧もしくは電流を制御し、モータ(4)
    を駆動するモータ駆動装置において、 ロータ回転位置検出のためのq軸インダクタンスを真の
    q軸インダクタンスよりも小さく設定するq軸インダク
    タンス設定手段を含むことを特徴とするモータ駆動装
    置。
  46. 【請求項46】 q軸インダクタンスを小さく設定した
    ことに起因する誤差分を補正する補正手段をさらに含む
    請求項45に記載のモータ駆動装置。
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