JP2003153021A - 画像色補正方法、画像色補正装置、画像色補正プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像色補正方法、画像色補正装置、画像色補正プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2003153021A
JP2003153021A JP2001346704A JP2001346704A JP2003153021A JP 2003153021 A JP2003153021 A JP 2003153021A JP 2001346704 A JP2001346704 A JP 2001346704A JP 2001346704 A JP2001346704 A JP 2001346704A JP 2003153021 A JP2003153021 A JP 2003153021A
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JP2001346704A
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English (en)
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Takuji Kishi
卓二 貴志
Juichi Kuramoto
寿一 倉本
Noriyuki Nishi
規之 西
Minoru Yamamoto
稔 山本
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Noritsu Koki Co Ltd
TIS Inc
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
TIS Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル画像データに含まれる黒色成分のみ
を効果的に強調する。 【解決手段】 3原色画素データで構成される第1のデ
ジタル画像データから下色除去を行うことにより、黒画
素データを含む4色画素データで構成される第2のデジ
タル画像データを生成する3原色/4色変換段階(S2
〜S3)と、上記第2のデジタル画像データの黒画素デ
ータを補正する黒画素補正段階(S4)と、上記補正後
の第2のデジタル画像データにおいて、黒画素データを
他色の画素データに分配することにより、上記3原色画
素データで構成される第3のデジタル画像データを生成
する4色/3原色変換段階(S5〜S6)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル画像デー
タに含まれる黒色成分のみを効果的に強調する画像色補
正方法、画像色補正装置、画像色補正プログラム、これ
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真焼き付けの分野では、撮影画
像が記録されている写真フィルムに光を照射し、この写
真フィルムを透過した光を印画紙上に照射することによ
って焼き付けを行うアナログ露光が長年行われてきた。
【0003】しかしながら、近年では、アナログ露光の
他に、写真フィルム上の撮影画像をスキャナで読み取っ
たり、デジタルカメラを用いて撮影したりすることによ
って得られるデジタル画像データに基づき、赤(R),
緑(G),青(B)の単色光を印画紙上に重複露光する
ことにより焼き付けを行うデジタル写真焼付装置が広く
採用されている。
【0004】一方、写真フィルムのスキャナ読み取り
や、デジタルカメラの撮像等で取得されたデジタル画像
データは、使用フィルムの種類や、各種カメラの機種、
その出力特性に応じて、特有の画像色特性を有してい
る。例えば、画像色が全体に淡かったり、着色して色味
を帯びたりしている場合などがある。
【0005】特に、デジタル画像中の黒色部分は、画像
の印象を大きく左右するものであって、このような黒色
部分に発色上の問題が生じると、画像全体にコントラス
ト感が小さく、ぼやけた印象の画像となったり、不自然
な着色を感じさせるなど、好ましくない画像となってし
まう。
【0006】このため、取り込んだデジタル画像データ
をそのまま焼き付けると、一般に、低品位のプリント画
像となってしまうことが多く、前述のようなデジタル写
真焼付装置では、現像済の写真フィルムからの透過光を
測定することにより、コマごとにR(赤)・G(緑)・
B(青)のデジタル画像データを取得した後、各種の画
像色補正処理が施されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像色補正処理では次のような問題点が生じていた。
【0008】従来の画像色補正処理では、デジタル画像
データの画像全体にわたって、濃度/色補正を行うこと
が一般的であり、これにより、コントラストの向上や色
味の変更を図っていた。したがって、画像色補正処理を
施すと、黒色部分以外の部分の色味なども変更されるた
め、画像全体として、大幅な画像品質の向上を図ること
は困難であった。
【0009】すなわち、従来の画像色補正処理を施す
と、確かにデジタル画像中、黒色部分の濃度などを補正
できるものの、その結果、デジタル画像全体の色味が変
化してしまい、処理後のデジタル画像は不自然なものと
なることが多かった。
【0010】本発明は、これらの問題を解決するために
なされたものであり、その目的は、デジタル画像データ
に含まれる黒色成分のみを効果的に補正して、高画質の
画像データを得る画像色補正方法、画像色補正装置、画
像色補正プログラム、これを記録したコンピュータ読み
取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像色
補正方法は、上記の課題を解決するために、3原色画素
データで構成される第1のデジタル画像データから下色
除去を行うことにより、黒画素データを含む4色画素デ
ータで構成される第2のデジタル画像データを生成する
3原色/4色変換段階と、上記第2のデジタル画像デー
タの黒画素データを補正する黒画素補正段階と、上記補
正後の第2のデジタル画像データにおいて、黒画素デー
タを他色の画素データに分配することにより、上記3原
色画素データで構成される第3のデジタル画像データを
生成する4色/3原色変換段階とを備えることを特徴と
している。
【0012】上記の構成において、第1のデジタル画像
を構成する3原色の表色系は特に限定されるものではな
く、赤(R)緑(G)青(B)系の他、シアン(C)マ
ゼンタ(M)黄(Y)系など任意のカラー原色系を採用
することができる。また、黒画素を含む黒画素を含む4
色画素データとは、上記3原色に黒色を加えた4色画素
から構成される画素データのことをいう。
【0013】すなわち、上記3原色は、各原色を等量混
色することにより黒色を表現できるものであり、下色除
去とは、上記3原色の画素データから等量の共通成分を
差し引くことにより、上記3原色の画素データ(例えば
輝度値)の一部を黒画素データとして表現するものであ
る。なお、本明細書において、黒画素データとは無彩色
成分の意味であり、その濃度に応じて灰色や白色を含む
概念である。例えば、上記3原色画素データが光の混色
による色表現に用いられる場合、最大輝度値での3原色
混合状態は、白色で表現される。
【0014】なお、本明細書において、第1〜第3のデ
ジタル画像データとは、単数または複数のカラー画素デ
ータ(3原色の画素データが1単位数のカラー画素デー
タに相当する)の集合体を意味する。
【0015】上記の構成によれば、3原色画素データで
構成される第1のデジタル画像データに対して、下色除
去処理が施されることにより、黒画素データを含む4色
画素データで構成される第2のデジタル画像データが生
成された後、第2のデジタル画像データの黒画素データ
のみに補正処理が行われる。この補正処理は、例えば、
上記黒画素データを各種関数に代入することにより行わ
れる。
【0016】その後、黒画素データを補正された第2の
デジタル画像データにおいて、黒画素データを他色の画
素データに分配することにより、つまり前記下色除去の
逆処理を施すことにより、第1のデジタル画像データと
同じ3原色画素データで構成される第3のデジタル画像
データが生成される。
【0017】それゆえ、第3のデジタル画像データは、
第1のデジタル画像データと同一原色で構成されなが
ら、第1のデジタル画像データの黒色(無彩色)部分の
みを選択的に補正したものとなる。
【0018】これにより、デジタル画像データに含まれ
る黒色成分のみを効果的に補正し、上記デジタル画像デ
ータの画像品質を大幅に向上することが可能になる。
【0019】請求項2に記載の画像色補正方法は、上記
の課題を解決するために、請求項1の構成において、上
記黒画素補正段階では、上記第2のデジタル画像データ
の黒画素データに、ガンマ関数演算を施すことにより、
上記黒画素データを補正することを特徴としている。
【0020】上記の構成において、ガンマ関数演算と
は、黒画素データの大きさに応じて、所望のレベルの黒
画素データを得るための関数一般を用いる演算である。
黒画素データのコントラストを強調したり、弱めたりす
るための関数(ガンマ関数)を用いる演算等がこれに該
当する。
【0021】例えば、補正前の黒画素データをK、上記
ガンマ関数をF(K),G(K)、補正後の黒画素デー
タをK’とすれば、上記ガンマ関数演算の例として次の
を挙げることができる。
【0022】 K’=F(K)=a×K K’=G(K)=Kb 本明細書では、上記のタイプのガンマ関数演算を直線
型演算、上記のタイプのガンマ関数演算を曲線型演算
と称する。
【0023】上記の構成によれば、第2のデジタル画像
データの黒画素データが、所望の補正レベルに応じて補
正される。該補正レベルは、ユーザによって設定されて
もよいし、第1のデジタル画像データの画素データ統計
等に応じて自動的に設定されてもよい。
【0024】複数のガンマ関数から、実際に用いるガン
マ関数を選択する場合についても同様である。この場
合、上記に示した直線型演算を用いれば、演算負担が
比較的小さく高速演算等が可能となる一方、上記に示
した曲線型演算を用いれば、補正後の黒画素データの分
布が滑らかになり、より自然な補正結果が得られるとい
う効果がある。また、上記ガンマ関数演算の演算結果を
予めルックアップテーブルに記録しておけば、このルッ
クアップテーブルを参照することにより、演算負担や演
算時間を大幅に軽減することができる。
【0025】これにより、請求項1の作用効果に加え
て、デジタル画像データに含まれる黒色成分に、所望の
補正レベルに応じた補正を的確に行うことができる。
【0026】請求項3に記載の画像色補正方法は、上記
の課題を解決するために、請求項1または2の構成にお
いて、上記黒画素補正段階では、指定範囲のデータ値を
有する黒画素データのみを補正対象とすることを特徴と
している。
【0027】上記の構成において、データ値の指定は、
ユーザによって指定されてもよいし、第1のデジタル画
像データの画素データ統計等に応じて自動的に指定され
てもよい。また、ユーザによる指定は予め行われていて
もよいし、上記黒画素補正段階にて行われてもよい。
【0028】上記の構成によれば、前記3原色/4色変
換段階で生成された黒画素データのうち、指定された範
囲のデータ値を有する黒画素データのみが、上記黒画素
補正段階における補正対象となる。
【0029】これにより、請求項1または2の作用効果
に加えて、補正の対象とする黒画素データの範囲を的確
に特定して、黒画素データの補正を行うことが可能にな
る。
【0030】請求項4に記載の画像色補正方法は、上記
の課題を解決するために、請求項1乃至3のいずれか1
項の構成において、上記3原色/4色変換段階では、上
記第1のデジタル画像データの3原色画素データを異な
る表色系の3原色画素データに変換してから、上記下色
除去を行うと共に、上記4色/3原色変換段階の後、上
記第3のデジタル画像データの3原色画素データを上記
第1のデジタル画像データと同一の表色系の3原色画素
データに変換することを特徴としている。
【0031】上記の構成において、第1のデジタル画像
データの3原色画素データを異なる表色系の3原色画素
データに変換するとは、第1のデジタル画像データにお
いて、3原色からなる画素データを別の3原色からなる
画素データに変換することをいう。例えば、赤(R)緑
(G)青(B)の3原色画素データを、シアン(C)マ
ゼンタ(M)黄(Y)の3原色画素データに変換する場
合が挙げられる。
【0032】上記の構成によれば、第1のデジタル画像
データを構成する3原色系の画素データは、一旦、所望
の3原色系に変換され、その後、前記下色除去を施され
ることになる。
【0033】その後、前記第2のデジタル画像データの
黒画素データが補正され、この補正によって得られた前
記第3のデジタル画像データの表色系が第1デジタル画
像データの表色系、つまり元の表色系に変換される。
【0034】これにより、請求項1乃至3のいずれか1
項の作用効果に加えて、第1のデジタル画像データの表
色系を保存しながら、他の表色系(例えばCMY系)に
用いられるべき、下色除去手法やその後の黒画素データ
の補正手法を採用することが可能になる。
【0035】請求項5に記載の画像色補正装置は、上記
の課題を解決するために、3原色画素データから構成さ
れる第1のデジタル画像データの入力を受け付ける画像
入力部と、上記画像入力部で入力を受け付けた上記第1
のデジタル画像データに、請求項1乃至4のいずれか1
項に記載された画像色補正方法を施すことにより、上記
第3のデジタル画像データを生成する画像色補正部とを
備えることを特徴としている。
【0036】上記の構成において、画像入力部の例とし
ては、スキャナやデジタルカメラなど自らデジタル画像
データの形成を行うデバイスの他、これらデバイスから
のデータ転送等を受け付ける各種のインターフェースな
どが挙げられる。
【0037】上記の構成によれば、画像入力部から得ら
れた第1のデジタル画像データに、画像色補正部による
画像色補正が行われ、第3のデジタル画像データが得ら
れるので、請求項1乃至4のいずれか1項と同一の作用
効果を奏する。
【0038】請求項6に記載の画像色補正プログラム
は、上記の課題を解決するために、コンピュータに、請
求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像色補正方法を
実行させることを特徴としている。
【0039】また、請求項7に記載のコンピュータ読み
取り可能な記録媒体は、上記の課題を解決するために、
請求項6に記載の画像色補正プログラムを記録したこと
を特徴としている。
【0040】これら構成によれば、上記画像色補正プロ
グラムをコンピュータに読み取り実行させることによ
り、請求項1乃至4のいずれか1項と同一の作用効果を
奏する。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図面に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0042】[1.装置構成]本実施形態に係る写真焼
付装置(画像色補正装置)は、写真フィルムに記録され
ている画像を、感光材料としての印画紙上に焼き付ける
ものであり、図2に示すように、フィルムスキャナ1
(画像入力部)と、画像処理部2(画像色補正部)と、
露光部3とを備えている。
【0043】フィルムスキャナ1は、図3に示すよう
に、写真フィルムに光を照射するスキャナ光源21と、
上記写真フィルムを搬送するためのフィルムキャリア2
2と、スキャナ光源21から出射され、上記写真フィル
ムを透過する光を測光することによって上記写真フィル
ムに記録された画像を取り込むスキャナユニット23と
で構成されている。
【0044】スキャナ光源21は、光を出射するハロゲ
ンランプ24と、熱線吸収フィルタ25と、調光フィル
タ26と、ミラー27と、レンズボックス28とを、光
の進行方向に沿ってこの順で備えている。また、スキャ
ナユニット23は、スキャナレンズ(ズームレンズ)2
9と、ミラー30と、3板式のCCD(Charge Coupled
Device) 31とを、光の進行方向に沿ってこの順で備
えている。また、CCD31は、A/D(Analog to Di
gital )変換部32と接続されている。
【0045】したがって、ハロゲンランプ24から出射
された光は、熱線吸収フィルタ25で熱線成分が除去さ
れて調光フィルタ26に入射し、調光フィルタ26にて
調光された後、ミラー27にて進行方向が変えられてレ
ンズボックス28に入射する。レンズボックス28で
は、入射光がむらのない光に拡散され、この光がフィル
ムキャリア22にて支持されている写真フィルムに照射
される。
【0046】そして、写真フィルムを透過した光は、ス
キャナレンズ29にて、ミラー30を介してCCD31
の受光面に入射できるような光に変換された後、ミラー
30にて進行方向を変えられてCCD31の受光面に入
射する。そして、CCD31は、各画素での受光量に応
じたアナログの電気信号をRGBごとにA/D変換部3
2に送り、これらの信号がA/D変換部32にてデジタ
ルの信号に変換される。これにより、写真フィルムに記
録されている画像の各画素の画像データがRGBごとに
得られることになる。これらの画像データは、画像処理
部2に送られる。
【0047】なお、フィルムスキャナ1にて得られる画
像データは、写真フィルムに元々含まれる情報よりも取
り得る値の範囲が狭いものとなっている。写真フィルム
に含まれる情報は、例えば、0(黒)〜255(白)ま
での8ビットのデータ、0(黒)〜4095(白)まで
の12ビットのデータ、0(黒)〜65535(白)ま
での16ビットのデータなどを考えることができる。
【0048】画像処理部2は、写真フィルムの1コマの
画像を構成する各画素のRGBの画像データに基づい
て、上記画像のコントラストや濃度を補正する処理を行
うものである。つまり、画像処理部2は、フィルムスキ
ャナ1から送られてきたRGB信号に基づいて、画像色
補正色処理を行う。なお、画像処理部2の詳細な構成に
ついては後述する。
【0049】露光部3は、画像処理部2にて補正された
RGBのデジタル画像データに基づいて光変調素子の各
画素を駆動することにより、印画紙を露光するものであ
る。上記の光変調素子としては、例えばPLZT露光ヘ
ッド、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイ
ス)、LCD(液晶表示装置)、LCS(液晶シャッ
タ)、LEDパネル、レーザー、FOCRT(Fiber Op
tic Cathode Ray Tube)、CRTが挙げられる。
【0050】次に、画像処理部2の詳細な構成について
説明する。
【0051】画像処理部2には、図2に示されるよう
に、RGB合成部4、指示入力部5、CPU6(Centra
l Processing Unit)、メモリ部7(記録媒体)、表示
部8、RGB分解部9を備えている。
【0052】RGB合成部4は、フィルムスキャナ1か
ら並列に送信されるR,G,Bの各色信号を纏めて、カ
ラーのデジタル画像データD1(第1のデジタル画像デ
ータ)を生成し、これをCPU6に供給するものであ
り、各種のインタフェース及びDSP(Digital Signal
Processor)などによって構成される。
【0053】指示入力部5は、本写真焼付装置の操作者
が各種指示や情報を入力するためのユーザインタフェー
スであり、文字情報を入力するためのキーボード、ポイ
ンティングデバイスとしてのマウスなどから構成されて
いる。
【0054】CPU6は、その演算機能に基づいて、デ
ジタル画像データD1に対する画像色補正処理や各種画
像処理を施すものである。また、CPU6は、その他情
報の収集・加工や各種制御回路への命令指示を行うもの
である。これにより、CPU6は、画像処理部2全体の
制御を司っている。
【0055】メモリ部7は、RAM(Random Access Me
mory)やROM(Read Only Memory)などの半導体メモ
リや、磁気ディスクドライブや光ディスクドライブなど
を記録媒体とする情報記録デバイスによって構成されて
おり、CPU6の制御のもとで各種の情報を記憶するも
のである。メモリ部7は、外部から供給される記録媒体
等、他のコンピュータやデータベース等から収集した情
報を記憶するだけでなく、CPU6に各種制御や演算を
行わせるためのプログラムやデータを記憶している。本
実施形態において、メモリ部7は、CPU6に実行させ
るための画像色補正プログラムを記憶している。
【0056】表示部8は、CPU6の制御に基づいて、
RGB合成部4から取得したデジタル画像データD1、
メモリ部7に記憶された情報、CPU6による処理結果
などを映像表示するディスプレイであって、CRT(Ca
thode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)
等から構成されている。
【0057】RGB分解部9は、CPU6がデジタル画
像データD1に画像処理を施して得られたデジタル画像
データD3(第3のデジタル画像データ)をR,G,B
の各色信号に分解して露光部3に供給するものである。
すなわち、RGB分解部9は、RGB合成部4の逆処理
を行うものであり、RGB合成部4と同様のインタフェ
ース及びDSPなどによって構成される。
【0058】[2−1.画像色補正処理の具体的手順]
次に、CPU6が前記画像色補正プログラムに基づい
て、RGB合成部4から取得したデジタル画像データD
1に対して行う、本発明の画像色補正処理(画像色補正
方法)の詳細について説明する。CPU6は、メモリ部
7に記憶された前記画像色補正プログラムに基づいて、
上記画像色補正処理を実行する。
【0059】図1は、前記画像色補正プログラムをステ
ップ別に説明するフローチャートである。同図のフロー
チャートに示すように、上記画像色補正処理の内容は、
S1〜S8の計8ステップから構成されている。各ステ
ップにおける処理の詳細について順次説明する。なお、
上記画像色補正処理の準備として、CPU6は、フィル
ムスキャナ1で読み取られ、RGB合成部4から供給さ
れたデジタル画像データD1を、予め、指定したフォー
マットで読み込み、これをメモリ部7上にビットマップ
として展開しておく。デジタル画像データD1のデータ
形式としては、JPEG(Joint Photographic Experts
Group)形式など任意のものを採用することができる。
なお、以下の説明では、説明上、デジタル画像データD
1は、R,G,Bの3原色画素データ(0〜255の8
ビット値)から構成されているものとする。また、以下
の説明において、デジタル画像データD1〜D3とは、
単数または複数のカラー画素データ(3原色の画素デー
タが1単位数のカラー画素データに相当する)の集合体
を意味する。
【0060】最初のステップでは、CPU6は、デジタ
ル画像データD1の構成画素から、最初の画像色補正処
理の対象となる着目カラー画素を決定する(S1)。
【0061】本実施形態において、CPU6は、3原色
からなるデジタル画像データD1のカラー画素に一つず
つ着目しながら、この着目カラー画素に順次、画像色補
正処理を施すものとする。最終的に、デジタル画像デー
タD1の全カラー画素について画像色補正処理が施され
れば、本ステップで選択する最初の着目カラー画素は、
デジタル画像データD1に含まれるいずれのカラー画素
であってもよい。
【0062】また、以下S2〜S5の各ステップは、デ
ジタル画像データD1の全カラー画素についてS2の処
理が完了してからS3の処理に移り、上記全カラー画素
についてS3の処理が完了してからS4の処理に移る、
という要領で行われてもよい。この場合、S2〜S5の
処理が完了すれば、デジタル画像データD1の全カラー
画素について、本発明の画像色補正処理が完了したこと
になる。
【0063】次のステップでは、CPU6は、デジタル
画像データD1の着目カラー画素の表色系をR,G,B
の3原色から、C,M,Yの3原色(異なる表色系の3
原色)に変換する(S2)。
【0064】具体的には、着目カラー画素のR,G,B
各成分をそれぞれr,g,b、変換後のC,M,Y各成
分をそれぞれc,m,yと表記すれば、C,M,Yは、
R,G,Bの補色であるから、c,m,yは、次式
(1)〜(3)のようにあらわせる。
【0065】 c=255―r ・・・ (1) m=255―g ・・・ (2) y=255―b ・・・ (3) 上式(1)〜(3)によれば、本ステップでRGB系を
CMY系に変換する際に、いわゆる色域は変化しない。
【0066】本ステップの処理により、後述の下色除去
処理や黒画素データの補正処理について、CMY系で確
立された手法を採用することができる。
【0067】次に、CPU6は、C,M,Yの3原色画
素データで構成されるデジタル画像データD1から下色
除去を行うことにより、デジタル画像データD1を、黒
画素データを含む4色画素データで構成されるデジタル
画像データD2(第2のデジタル画像データ)に変換す
る(S3)。
【0068】C,M,Yの3原色は、各原色を等量混色
することにより黒色を表現できるものであり、下色除去
とは、上記3原色の画素データから等量の共通成分を差
し引くことにより、上記3原色の画素データの一部を黒
画素データとして表現するものである。なお、本明細書
において、黒画素データとは無彩色成分の意味であり、
その濃度に応じて灰色や白色を含む概念である。例え
ば、上記3原色画素データが光の混色による色表現に用
いられる場合、最大輝度値での3原色混合状態は白色で
表現される。
【0069】上記下色除去の代表的な手法として、UC
R(Under Color Removal)及びGCR(Gray Componen
t Replacement)が挙げられる。ここでは、下色除去
にUCRを用いる場合、下色除去にGCRを用いる場
合に分けて、演算手順を説明する。
【0070】下色除去にUCRを用いる手法 求める黒画素データをKとすれば、S2で求めたc,
m,yを用いて、次の(4)〜(7)式であらわせる。
【0071】 K=R×min(c,m,y) ・・・ (4) C=c―RU×K ・・・ (5) M=m―RU×K ・・・ (6) Y=y―RU×K ・・・ (7) 上記(4)式において、Rは任意定数(ただし、0≦R
≦1)、min(c,m,y)はc,m,yのうちの最
小値である。したがって、Kは常にc,m,yの最小値
以下となる。上記(4)式でR=1の場合、つまり最大
のKを生成する場合をフルブラック(100%UCR)
と称することもある。また、上記(5)式において、R
Uは任意定数(ただし、0≦RU≦1)である。
【0072】下色除去にGCRを用いる手法 前記では、UCRを用いた下色除去を説明したが、こ
の手法によれば、下色除去後の各色画素データを重ねた
状態で印画紙などに露光/印刷を行う場合、R Uの値を
大きくする程、下色除去による再現色の彩度低下が生ず
る傾向があることが知られている。これは、黒画素デー
タの露光/印刷により、他色画素データの露光/印刷で
生ずるべき色網点の一部が浸食されるためである。
【0073】このようなUCRを用いた下色除去の問題
点を解決する下色除去手法として、予め、上記色網点の
浸食分を補正するGCRが知られている。
【0074】GCRでは、求める黒画素データをKとす
れば、S2で求めたc,m,yを用いて、次の(8)〜
(11)式であらわせる。
【0075】 K= R×min(c,m,y) ・・・ (8) C=(c−K)/(1−K) ・・・ (9) M=(m−K)/(1−K) ・・・ (10) Y=(y−K)/(1−K) ・・・ (11) 上記(8)式においては、前記(4)式と同様、Rは任
意定数(ただし、0≦R≦1)、min(c,m,y)
はc,m,yのうちの最小値である。
【0076】上記(8)〜(11)式に基づくGCRを、
上記(4)〜(7)式に基づくUCRと比較すれば、上
記GCRは、1/(1−K)の比率で色網点を増量して
おく演算に相当することがわかる。
【0077】分解曲線を用いる手法 前記(4),(8)式に示されるように、UCR/
GCRの変換式では、3原色画素データ(c,m,y)
の最小値に定数Rを乗じて、黒画素データKを算出す
る。しかし、このように、3原色画素データ(c,m,
y)の最小値を定数倍して黒画素データKを導出したの
では、視認上、低濃度領域において、黒画素データKに
対応する黒色が強く感じられることが知られている。そ
こで、UCR/GCR以外の下色除去手法として、
特に低濃度領域において、適正なレベルの黒画素データ
Kを導出するために、分解曲線を用いる手法について説
明する。
【0078】図4は、上記分解曲線を得る手順を示すフ
ローチャートである。同図に示されるように、上記手順
は、分解曲線の基準曲線となる基本分解曲線を生成する
段階(S10)と、S10で生成した基本分解曲線から
分解曲線を生成する段階(S11)とから構成されてい
る。各ステップについて説明する。
【0079】まず、前記UCR/GCRについて、
適当なパラメータを指定し、3原色画素データ(c,
m,y)の最小値をxとして、このxに対して黒画素デ
ータKとして得られる値yが低濃度領域(xの小さい領
域)では特に、従来のUCR/GCRに比較して、
y(黒画素データK)が小さくなるように、曲線関数
(基本分解曲線)を生成/決定する(S10)。
【0080】図5(a)(b)は、このように設定した
基本分解曲線の例を示すグラフである。比較のために、
図5(a)(b)のいずれにも、直線y=x(前記
(4),(8)でR=1とした場合に相当する)を示し
ている。また、図5(a)(b)に示したx,yは、0
〜255の8ビット値である。
【0081】図5(a)のグラフに示された基本分解曲
線の例は、従来のUCRに代わるもので、低濃度領域
(xの小さい領域)におけるy(黒画素データK)が小
さくなっている。図5(b)のグラフに示された基本分
解曲線の例は、従来のGCRに代わるもので、図5
(a)と同様、低濃度領域(xの小さい領域)における
y(黒画素データK)が小さくなっているものの、同図
(a)の基本分解曲線と比較すると、小〜中濃度領域に
おけるy(黒画素データK)はやや大きくなっている。
これは、GCRをUCRと比較した場合の特徴であ
る色網点の増量演算を考慮したものである。なお、本ス
テップにおける基本分解曲線の生成/決定には、UC
R/GCRに関するパラメータを予め指定しておくこ
とが必要になる(図4参照)。
【0082】図4に戻って、次のステップでは、S10
で得られた基本分解曲線を用いて、実際の下色除去に用
いる分解曲線を生成/決定する(S11)。
【0083】具体的には、パラメータとして、黒下限値
Kminと黒使用量Kuseとを指定して、上記基本分解曲線
を加工することにより、上記分解曲線を生成する。ここ
で、黒下限値Kminとは、上記基本分解曲線においてy
>0を満たす最小のx、黒使用量Kuseとは、上記基本
分解曲線におけるyの最大値をいう。すなわち、2つの
指定パラメータを満たすように、上記基本分解曲線を拡
大/縮小、移動することにより、上記分解曲線を生成す
る。
【0084】もちろん、パラメータの黒下限値Kmin,
黒使用量Kuseの指定によっては、基本分解曲線がその
まま分解曲線となることもある。このようにして求めた
分解曲線を用いて、前記(4),(8)式の代わりに、
黒画素データKを、K=H〔min(c,m,y)〕に
よって算出する。ここで、y=H〔x〕は分解曲線を表
すLUTである。
【0085】以上、下色除去手法として上記〜を説
明したが、本ステップでは、上記〜以外にも任意の
下色除去手法を採用することができる。
【0086】図1に戻って、上記S2〜S3のステップ
は、本発明における原色/4色変換段階を構成してい
る。
【0087】次のステップでは、CPU6は、S3で得
られた前記(C,M,Y,K)の各成分のカラー画素デ
ータから構成されるデジタル画像データD2において、
黒画素データ(K)のみを補正する(S4)。
【0088】本実施形態に係る写真焼付装置のメモリ部
7(図2参照)には、予め作成された、上記黒画素デー
タを補正するための黒色補正LUT(ルックアップテー
ブル)が格納されている。
【0089】CPU6は、デジタル画像データD2の黒
画素データ(K)を入力値として上記黒色補正LUTを
参照することにより、例えばデジタル画像データD2の
画像黒色領域のコントラストを強調したり、弱めたりす
る補正後の上記黒画素データ(K’と称する)を得るこ
とができる。このような黒色補正LUTを参照すること
により、CPU6は上記黒画素データの補正処理に伴う
演算負担や演算時間を大幅に軽減することができる。
【0090】上記黒色補正LUT、及びその作成に用い
られるガンマ関数演算の詳細については[2−2.黒画
素データの補正]欄で後述する。なお、本ステップの処
理(黒画素補正段階)に際しては、予め、黒画素データ
に行うべき補正種類(ガンマ関数演算の種類)の選択
や、補正レベル(補正強度)などのパラメータの設定が
なされる必要がある。この補正種類の選択やパラメータ
の設定は、予めユーザによってなされてもよいし、デジ
タル画像データD1における画素データの統計等に応じ
て、CPU6が自動的に行ってもよい。
【0091】次のステップ(4色/3原色変換段階)で
は、CPU6は、S4にて黒画素データのみを補正され
たデジタル画像データD2の着目カラー画素データの値
(C,M,Y,K’)において、黒画素データ(K’)
を他色(CMY各色)の画素データに分配することによ
り、デジタル画像データD3(第3のデジタル画像デー
タ)におけるC,M,Y各色の画素データ(c’,
m’,y’)に変換する(S5)。
【0092】 c’=c―I(K') ・・・ (12) m’=m―I(K') ・・・ (13) y’=y―I(K') ・・・ (14) 上記(12)〜(14)式において、I(K')は、K'の任
意関数であって、例えばI(K')=k×K'である(k
は任意定数)。この場合、k=0.5とすれば、図5の
分解曲線で指定された黒量の50%を黒として、C,
M,Yの3原色画素データから取り除くことになる。デ
ジタル画像データD3の画像は、上記I(K')の関数
形に大きく依存する。
【0093】次のステップでは、CPU6は、S5で変
換したデジタル画像データD3におけるC,M,Yの3
原色画素データ(c’,m’,y’)を、デジタル画像
データD1と同一の表色系(RGB系)の3原色画素デ
ータ(r’,g’,b’)に変換する(S6)。
【0094】具体的には、デジタル画像データD3にお
ける着目カラー画素の3原色画素データ(c’,m’,
y’)は、3原色画素データ(r’,g’,b’)を用
いて、次式(15)〜(17)のようにあらわせる。
【0095】 r’=255―c ・・・ (15) g’=255―m ・・・ (16) b’=255―y ・・・ (17) 上記(15)〜(17)式は、前記(1)〜(3)式の逆変
換式に相当する。
【0096】すなわち、本画像色補正処理におけるS2
〜S6の処理によれば、3原色/4色変換段階(S2〜
S3)では、デジタル画像データD1の3原色画素デー
タ(RGB)を異なる表色系(CMY系)の3原色画素
データに変換してから、上記下色除去を行うと共に、上
記4色/3原色変換段階(S5)の後、デジタル画像デ
ータD3の3原色画素データをデジタル画像データD1
と同一の表色系(RGB系)の3原色画素データに変換
するものである。
【0097】最後のステップでは、CPU6は、デジタ
ル画像データD1において、処理すべき次画素が存在す
るか否か、つまり全てのカラー画素データに前記S2〜
S6の処理が施されているか否かを判定する(S6)。
換言すれば、CPU6は、デジタル画像データD1の着
目カラー画素の移動先が存在するか否かを判定する。
【0098】CPU6は、本ステップで次画素がない、
つまりデジタル画像データD1の全カラー画素について
前記S2〜S6の処理が施されており、着目カラー画素
の移動先が存在しないと判定すれば、本画像色補正処理
を終了する。一方、CPU6は、本ステップで次画素が
ある、つまりデジタル画像データD1の全カラー画素に
ついては前記S2〜S6の処理が施されておらず、着目
カラー画素の移動先が存在すると判定すれば、前記S2
のステップに戻って、着目カラー画素を移動しながら、
前記S2〜S6の処理を繰り返す。
【0099】[2−2.黒画素データの補正]本欄で
は、前記画像色補正処理のS4のステップにおける前記
黒画素データの補正について詳細に説明する。前述のよ
うに、本実施形態に係る写真焼付装置のメモリ部7(図
2参照)には、予め作成された、上記黒画素データを補
正するための黒色補正LUTが格納されており、CPU
6は、デジタル画像データD2の黒画素データ(K)を
入力値として上記黒色補正LUTを参照することによ
り、上記黒画素データの補正を行う。
【0100】上記黒色補正LUTは、ガンマ関数演算、
すなわち黒画素データの大きさに応じて、所望レベルの
黒画素データを得るための関数を用いた演算結果を一覧
格納した参照用テーブルである。本発明の画像色補正処
理(画像色補正方法)は、上記黒色補正LUTを用い
て、前記S4のステップでは、デジタル画像データD2
の黒画素データに、ガンマ関数演算を施すことにより、
上記黒画素データを補正するものである。
【0101】上記ガンマ関数演算の具体例としては、次
のを挙げることができる。
【0102】 K’=F(K)=a×K K’=G(K)=Kb 上記において、Kはデジタル画像データD2におけ
る本補正前の黒画素データ、K’はデジタル画像データ
D2における本補正後の黒画素データである。上記の
タイプのガンマ関数演算を直線型演算、上記のタイプ
のガンマ関数演算を曲線型演算と称する。例えば、F
(K)=2×Kとすれば、黒を2倍に強調する効果が得
られる。また、G(K)=K2とすれば、黒画素データ
が大きくなるほど、黒を強調する効果が得られる。
【0103】上記に示した直線型演算を用いれば、演
算負担が比較的小さく高速演算等が可能となる一方、上
記に示した曲線型演算を用いれば、補正後の黒画素デ
ータの分布が滑らかになり、より自然な補正結果が得ら
れるという効果がある。また、上記曲線型演算を用いた
場合、補正による黒画素データのダイナミックレンジ縮
小が生じにくいため、画像のメリハリ感を残したまま黒
画素データの補正を行うことができる。
【0104】前記黒色補正LUTには、種々のKに対す
る上記の演算結果が一覧格納されている。前述のよ
うに、前記S4のステップでは、予め、CPU6が上記
のうち、いずれの演算手法を採用するか(補正種
類)の選択や、補正レベル(補正強度)などを設定して
おく必要がある。この補正種類の選択やパラメータの設
定は、予めユーザによってなされてもよいし、デジタル
画像データD1における画素データの統計等に応じて、
CPU6が自動的に行ってもよい。
【0105】上記のガンマ関数演算の内容(F
(K)やG(K)の関数形や補正レベルなど)は各種パ
ラメータに基づいて決定することができる。考慮すべき
パラメータの例としては、所望の黒画素データ(例え
ば、1ステップ当たりの黒画素データの大きさKstep
と、黒レベルKlevelを乗じた形式で、所望の黒画素デ
ータをステップ表現することができる)、前記S3のス
テップで下色除去を行う際に用いたパラメータ(例えば
分解曲線生成パラメータ)などが挙げられる。
【0106】なお、上記黒画素データの補正では、指定
範囲のデータ値を有する黒画素データのみを補正対象と
することも好ましい。この構成によれば、前記デジタル
画像データD2のうち、補正の対象とする黒画素データ
の範囲を的確に特定して、黒画素データの補正を行うこ
とが可能になる。
【0107】[3.画像色補正プログラム]なお、以上
で説明したように、本発明の画像色補正方法は、メモリ
部7に記憶され、CPU6によって実行される画像色補
正プログラムで実現されるものである。
【0108】すなわち、この画像色補正プログラムは、
コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されてい
る。本実施形態では、上記画像色補正プログラムは、メ
モリ部7に記憶されているものとしたが、上記画像色補
正プログラムは、例えば、外部記憶装置として設けられ
たドライブ装置で読み取られるプログラムメディアに記
録されていてもよい。
【0109】上記プログラムメディアとは、本体と分離
可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセッ
トテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディス
クやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/
MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、IC
カード(メモリカードを含む)/光カード等のカード
系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPRO
M、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固
定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0110】また、上記画像色補正プログラムは、イン
ターネットを含む通信ネットワークを通じて、本写真焼
付装置にダウンロードされるものであってもよい。通信
ネットワークから上記画像色補正プログラムをダウンロ
ードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予
め本写真焼付装置に格納されていてもよいし、別の記録
媒体からインストールされてもよい。なお、記録媒体に
格納されている内容としてはプログラムに限定されず、
データであってもよい。
【0111】このように、本発明の画像色補正プログラ
ムのファイル等を任意の記録媒体に収録することによ
り、様々なプラットフォームに対応した実行ファイルを
生成、記録、配布することができ、これによって、ユー
ザ個々の使用環境および目的に適した画像色補正処理を
実行することができる。
【0112】
【発明の効果】請求項1に記載の画像色補正方法は、以
上のように、3原色画素データで構成される第1のデジ
タル画像データから下色除去を行うことにより、黒画素
データを含む4色画素データで構成される第2のデジタ
ル画像データを生成する3原色/4色変換段階と、上記
第2のデジタル画像データの黒画素データを補正する黒
画素補正段階と、上記補正後の第2のデジタル画像デー
タにおいて、黒画素データを他色の画素データに分配す
ることにより、上記3原色画素データで構成される第3
のデジタル画像データを生成する4色/3原色変換段階
とを備えるものである。
【0113】それゆえ、3原色画素データで構成される
第1のデジタル画像データに対して、下色除去処理が施
されることにより、黒画素データを含む4色画素データ
で構成される第2のデジタル画像データが生成された
後、第2のデジタル画像データの黒画素データのみに補
正処理が行われる。その後、黒画素データを補正された
第2のデジタル画像データにおいて、前記下色除去の逆
処理を施すことにより、第1のデジタル画像データと同
じ3原色画素データで構成される第3のデジタル画像デ
ータが生成される。
【0114】これにより、デジタル画像データに含まれ
る黒色成分のみを効果的に補正し、上記デジタル画像デ
ータの画像品質を大幅に向上することが可能になるとい
う効果を奏する。
【0115】請求項2に記載の画像色補正方法は、以上
のように、請求項1の構成において、上記黒画素補正段
階では、上記第2のデジタル画像データの黒画素データ
に、ガンマ関数演算を施すことにより、上記黒画素デー
タを補正するものである。
【0116】これにより、第2のデジタル画像データの
黒画素データが、所望の補正レベルに応じて補正される
ので、請求項1の作用効果に加えて、デジタル画像デー
タに含まれる黒色成分に、所望の補正レベルに応じた補
正を的確に行うことができるという効果を奏する。
【0117】請求項3に記載の画像色補正方法は、以上
のように、請求項1または2の構成において、上記黒画
素補正段階では、指定範囲のデータ値を有する黒画素デ
ータのみを補正対象とするものである。
【0118】それゆえ、前記3原色/4色変換段階で生
成された黒画素データのうち、指定された範囲のデータ
値を有する黒画素データのみが、上記黒画素補正段階に
おける補正対象となる。
【0119】これにより、請求項1または2の作用効果
に加えて、補正の対象とする黒画素データの範囲を的確
に特定して、黒画素データの補正を行うことが可能にな
るという効果を奏する。
【0120】請求項4に記載の画像色補正方法は、以上
のように、請求項1乃至3のいずれか1項の構成におい
て、上記3原色/4色変換段階では、上記第1のデジタ
ル画像データの3原色画素データを異なる表色系の3原
色画素データに変換してから、上記下色除去を行うと共
に、上記4色/3原色変換段階の後、上記第3のデジタ
ル画像データの3原色画素データを上記第1のデジタル
画像データと同一の表色系の3原色画素データに変換す
るものである。
【0121】それゆえ、第1のデジタル画像データを構
成する3原色系の画素データは、一旦、所望の3原色系
に変換され、その後、前記下色除去を施される。その
後、前記第2のデジタル画像データの黒画素データが補
正され、この補正によって得られた前記第3のデジタル
画像データの表色系が第1デジタル画像データの表色
系、つまり元の表色系に変換される。
【0122】これにより、請求項1乃至3のいずれか1
項の作用効果に加えて、第1のデジタル画像データの表
色系を保存しながら、他の表色系(例えばCMY系)に
用いられるべき、下色除去手法やその後の黒画素データ
の補正手法を採用することが可能になるという効果を奏
する。
【0123】請求項5に記載の画像色補正装置は、以上
のように、3原色画素データから構成される第1のデジ
タル画像データの入力を受け付ける画像入力部と、上記
画像入力部で入力を受け付けた上記第1のデジタル画像
データに、請求項1乃至4のいずれか1項に記載された
画像色補正方法を施すことにより、上記第3のデジタル
画像データを生成する画像色補正部とを備えるものであ
る。
【0124】これにより、画像入力部から得られた第1
のデジタル画像データに、画像色補正部による画像色補
正が行われ、第3のデジタル画像データが得られるの
で、請求項1乃至4のいずれか1項と同一の作用効果を
奏する。
【0125】請求項6に記載の画像色補正プログラム
は、以上のように、コンピュータに、請求項1乃至4の
いずれか1項に記載の画像色補正方法を実行させるもの
である。また、請求項7に記載のコンピュータ読み取り
可能な記録媒体は、以上のように、請求項6に記載の画
像色補正プログラムを記録したものである。
【0126】これら構成によれば、上記画像色補正プロ
グラムをコンピュータに読み取り実行させることによ
り、請求項1乃至4のいずれか1項と同一の作用効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像色補正プログラ
ム(画像色補正方法)をステップ別に説明するフローチ
ャートである。
【図2】本実施形態に係る写真焼付装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】上記写真焼付装置に備えられるフィルムスキャ
ナの構成を示すブロック図である。
【図4】黒画素データの補正に用いる分解曲線を得る手
順をステップ別に示すフローチャートである。
【図5】(a)は、基本分解曲線の一例を示すグラフ、
(b)は、基本分解曲線の更なる例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 フィルムスキャナ(画像入力部) 2 画像処理部(画像色補正部) 7 メモリ部(記録媒体) D1 デジタル画像データ(第1のデジタル画像デー
タ) D2 デジタル画像データ(第2のデジタル画像デー
タ) D3 デジタル画像データ(第3のデジタル画像デー
タ)
フロントページの続き (72)発明者 倉本 寿一 和歌山県和歌山市梅原579−1 ノーリツ 鋼機株式会社内 (72)発明者 西 規之 和歌山県和歌山市梅原579−1 ノーリツ 鋼機株式会社内 (72)発明者 山本 稔 大阪府吹田市豊津町9−1 ティアイエス 株式会社内 Fターム(参考) 2H110 BA18 CE02 CE03 CE12 5B057 AA11 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CE11 CE17 CE18 5C077 LL01 MP08 PP32 PP33 PP37 PP38 PP45 PQ12 PQ23 TT10 5C079 HB01 HB03 HB12 LA03 LA21 LA23 MA04 MA11 NA03 NA07 PA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3原色画素データで構成される第1のデジ
    タル画像データから下色除去を行うことにより、黒画素
    データを含む4色画素データで構成される第2のデジタ
    ル画像データを生成する3原色/4色変換段階と、 上記第2のデジタル画像データの黒画素データを補正す
    る黒画素補正段階と、 上記補正後の第2のデジタル画像データにおいて、黒画
    素データを他色の画素データに分配することにより、上
    記3原色画素データで構成される第3のデジタル画像デ
    ータを生成する4色/3原色変換段階とを備えることを
    特徴とする画像色補正方法。
  2. 【請求項2】上記黒画素補正段階では、上記第2のデジ
    タル画像データの黒画素データに、ガンマ関数演算を施
    すことにより、上記黒画素データを補正することを特徴
    とする請求項1に記載の画像色補正方法。
  3. 【請求項3】上記黒画素補正段階では、指定範囲のデー
    タ値を有する黒画素データのみを補正対象とすることを
    特徴とする請求項1または2に記載の画像色補正方法。
  4. 【請求項4】上記3原色/4色変換段階では、上記第1
    のデジタル画像データの3原色画素データを異なる表色
    系の3原色画素データに変換してから、上記下色除去を
    行うと共に、上記4色/3原色変換段階の後、上記第3
    のデジタル画像データの3原色画素データを上記第1の
    デジタル画像データと同一の表色系の3原色画素データ
    に変換することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載の画像色補正方法。
  5. 【請求項5】3原色画素データから構成される第1のデ
    ジタル画像データの入力を受け付ける画像入力部と、 上記画像入力部で入力を受け付けた上記第1のデジタル
    画像データに、請求項1乃至4のいずれか1項に記載さ
    れた画像色補正方法を施すことにより、上記第3のデジ
    タル画像データを生成する画像色補正部とを備えること
    を特徴とする画像色補正装置。
  6. 【請求項6】コンピュータに、 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像色補正方法
    を実行させることを特徴とする画像色補正プログラム。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の画像色補正プログラムを
    記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
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