JP2003152455A - 伝送線路型共振器を用いた高周波発振器 - Google Patents
伝送線路型共振器を用いた高周波発振器Info
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Abstract
sh-Push発振器をも実現可能とする高周波発振器を提供
する。 【解決手段】高周波共振器に2つの発振用能動素子を接
続して前記高周波共振器を共用した2つの発振系を形成
し、前記発振系の出力を合成してなる高周波発振器にお
いて、前記高周波共振器を伝送線路型共振器から形成
し、前記伝送線路型共振器の互いに逆相関係にある2つ
の共振波動点に前記発振用能動素子を接続し、さらに前
記伝送線路型共振器の電気的対称点に合成線路を接続し
て高周波出力を得たことを基本的な解決手段とする。
Description
波帯の高周波発振器を産業上の技術分野とし、特に発振
周波数を2倍にし又は発振出力を合成するPush-Push発
振器又はPush-Pull発振器を実現して、その高性能化を
目的とした回路構成に関する。
高周波発振器は、高周波ハードウェアの中でも中核的存
在であり、同時に装置コスト上もそのウェイトが高く、
高性能化と経済化が求められている。特に30GHz以上の
ミリ波領域では、半導体デバイス性能や回路損失の増大
に伴って、発振電力や雑音特性が劣化してくる。さらに
は、高精度な組み立てや高周波検査工程等によって低コ
スト化も困難であり、ミリ波応用進展阻害の主要因とも
なっている。その打開策として、発振素子の多素子化や
Push-Pull動作による電力合成や、Push-Push発振によっ
て2倍以上の高い周波数の発振を実現する方法が考えら
れている。
説明する高周波発振器の回路図である。高周波発振器
は、基板1上に設置した高周波(マイクロ波)共振器と
しての電体共振器2xと、負性抵抗素子や増幅素子及び
これらの回路を含む2つの発振用能動素子3と、合成回
路4とからなる。2つの発振用能動素子3は例えばFE
Tを増幅素子として、誘電体共振器2aを共用して2つ
の発振系を形成する。
クロストリップライン(MSLとする)5を誘電体共振
器2xの両側に配置して電磁結合させる。そして、ソー
ス接地としてドレインに出力を得る。ここで、各発振器
(各発振系)は互いに逆相発振とし、ドレインに逆相の
出力を得る。図中の符号10は終端抵抗である。
ィルキンソン型電力合成回路からなり、逆相合成の場合
はウィルキンソン型電力合成回路の入力の一方に位相反
転回路を付加し、発振用能動素子3(FET)のソース
からの各発振出力を入力して合成する。そして、例えば
各発振系の発振周波数f0に対して2倍の発振周波数2
f0を得るPush-Push発振器とする場合には、合成回路4
を同相(和動)合成とする。すなわち、各発振出力をそ
のまま入力して合成する。このようにすれば、第19図
(abc)に示したように、各発振系による発振周波数
の基本波f0(及び奇数次倍調波)は相殺されて、2倍
波2f0(及び偶数次倍調波)が合成される。
Push-Pull発振器とする場合には、合成回路4を逆相
(差動)合成とする。すなわち、発振出力の一方は反転
して他方はそのまま入力して合成する。このようにすれ
ば、基本波f0がそのまま合成されるので、発振周波数
を基本波f0として合成出力Poが得られる。
しかしながら、上記構成のPush-PushあるいはPush-Pull
としたこの種の高周波発振器では、前述した通り、高周
波共振器2、2つの発振用能動素子3、及び同相/逆相
の合成回路4で構成される。ちなみに、この種の高周波
共振器をブロック図で示すと、第20図になる。このブ
ロック図から明らかなように、これまでは、特に高周波
共振器2と合成回路4は、全く別のものとして構成され
てきた。その結果、回路構成がそれだけ複雑となり、周
波数が高くなるに伴って、3つの構成要素のトータル的
設計が複雑となると共に回路の小型化や、合成回路4を
設けたことによる損失増加となる問題があった。
270度)の相互同期発振が実現できれば、Push-Push発振
器の原理に基づいて発振周波数(基本波f0)の4倍の
高周波発振が可能であるが、現在までのところでは4相
Push-Push発振器の報告例は見当たらず、従来の回路構
成では実現困難であった。また、前述したウィルキンソ
ン型等の合成回路では、2つの発振出力を合成するため
の線路を引き回して合成回路を形成しており、そのため
には発振回路も含めた複雑な設計が必要という問題もあ
った。
低損失化に適し、例えば4相Push-Push発振器をも実現
可能とする高周波発振器を提供することを目的とする。
は、上記の技術状況を鑑みなされたもので、高周波共振
器を伝送線路型共振器から形成して互いに逆相関係にあ
る2つの共振波動点に発振用能動素子を接続し、さらに
伝送線路型共振器の電気的対称点に合成線路を接続して
高周波出力を得たことを基本的な解決手段とする。
係にある2つの共振波動点に発振用能動素子を接続する
ので、互いに逆相発振とした発振系を得る。そして、伝
送線路型共振器の電気的対称点に合成線路を接続するの
で、各発振系の出力を同相あるいは逆相で合成できる。
例えば合成(出力)線路を同相合成とすれば基本波f0
が相殺されて2倍波2f0が得られ、Push-Push発振器を
構成する。また、逆相合成の線路にすれば基本波f0の
合成出力Poが得られ、Push-Pull発振器を構成する。
が互いに逆位相である位置に発振用能動素子を接続する
ことによって、相互位相同期を伴った逆位相発振(相互
同期発振)を起こさせることができる。そして、物理的
対称性を有する共振器であれば、発振に用いているその
双極性の固有波動場には必ず電気的対称点(あるいは
面)が存在するので、そこに合成線路を接続するだけで
同相合成が容易に実現できる。
合成回路を、別途、設ける必要はなく、高精度な対称性
を確保できる同相合成機能を極めて簡易に実現すること
になる。なお、設計上、留意すべきことは、共振器と発
振出力端子の結合度の設定のみである。このことは、共
振器と合成回路を一体化したことと等価であり、その結
果は、回路構造の簡易・小型化に大変有効であると共
に、後述の様に、4相Push-Push 化さえも実現可能とな
る。
いは面)近傍では、逆相(差分)合成回路を電気的対称
性を確保しつつ構成することができて、別途に逆相合成
回路を設けることなく、所謂Push-Pull動作もミリ波の
様な高周波領域でも容易に実現可能となる。
器と合成回路とは個別な構成であったのを、伝送線路型
共振器に合成線路を形成(付加)するのみで、高周波共
振器と合成回路とを一体的な構成とすることができる。
ちなみに、従来例(前第20図)に比較して、これをブ
ロック図で示せば第1図になる。このような本発明に基
づく各実施例を以下に説明する。
高周波発振器の平面図である。なお、前従来例と同一部
分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
ここでの高周波発振器はPush-Push発振器とした場合の
例で、高周波共振器に伝送線路型共振器を適用した、こ
の例では伝送線路をMSLとした線路共振器2Aを適用
した場合の構成例である。すなわち、高周波発振器(Pu
sh-Push発振器)は、基本的には、線路共振器2Aと、
2つの発振用能動素子3と、合成線路6とからなる。線
路共振器2Aは、基板1の一主面に設けた符号2Aを共
用した信号線と他主面の接地導体(未図示)からなり、
線路長を発振周波数(基本波f0)の波長λに対して概
ね1/2とした長さ(λ/2)とする。
Tとして線路共振器2Aの両端に、疎結合とするコンデ
ンサ7を経てそれぞれゲートが接続する。そして、ソー
スを接地し、負性抵抗が得られるように設計したMSL
5による電気的な開放端として動作電圧の供給される電
源(未図示)をドレインに接続する。合成線路6はMS
Lからなり、線路共振器2Aの中点すなわち電気的対称
点に、疎結合とするコンデンサ7を経て接続する。
を共用した2つの発振用能動素子3によって、それぞれ
が同一発振周波数(基本波f0)とした各発振系を形成
する。各発振系は、λ/2とした線路共振器2Aの基本
共振モードによって互いに位相が反転した逆相発振とな
る。したがって、線路共振器2Aの中点では、互いに逆
相とした高周波の基本波f0が相殺されて、同相となる
2倍波2f0が合成される。
振器2Aの中点に接続するので、同相で合成された2倍
波2f0をMSLとした合成線路6によってそのまま取
り出すことができる。換言すると、線路共振器2Aの中
点に同相合成とする合成線路6を接続するので、基本波
f0を相殺して2倍波2f0を出力としたPush-Push発振
器が得られる。
2Aと2つの発振用能動素子3で互いに逆相とした発振
系を形成する。そして、線路共振器2Aの中点に同相で
の合成線路6(MSL)を疎結合させてPush-Push発振
器を構成する。したがって、Push-Push発振器に必要な
同相合成回路は、線路共振器2Aの中点に合成線路6を
疎結合させるだけでよいので、極めて簡易な構成とな
る。この例では、合成線路6はそのまま出力線となる。
Aの中点に基本波f0のλ/4としたMSL5を接続し
て電気的な短絡点を設けることにより(第3図)、逆相
発振をより安定にできる。すなわち、線路共振器2Aの
中点が強制的な0電位点となって電気的対称点を固定す
るので、中点での電位変動がなく2つの発振系の逆相発
振を安定にできる。
高周波発振器の図である。なお、第2実施例以降では、
前第1実施例と同一部分の説明は省略又は簡略する。前
第1実施例では、逆相発振とする発振用能動素子3を両
端側に接続した線路共振器2Aの電気的対称点である中
点に、合成線路6としてのMSLを接続してPush-Push
発振器を構成する例を示したが、第2実施例はPush-Pul
l発振器の構成例である。
Aの中点に、合成線路6としてのスロットライン(以
下、SLとする)を接続する。すなわち、線路共振器2
Aの中点に先端が位置したL字状のSLを基板1の他主
面に形成して、線路共振器2Aと電磁結合する。なお、
SLは両側の金属導体8間で生ずる電界及びこれによる
磁界によって高周波が進行する伝送線路である。そし
て、この例では、SLの屈曲部と電磁結合するMSLを
出力線9として基板1の一主面に設けてなる。
子3(発振系)からの発振出力は、線路共振器2Aの中
点でSLの平衡モードに変換される。この場合、線路共
振器2Aの中点近傍では電圧は最小であるが、各発振系
からの高周波電流が最大となる。したがって、この高周
波電流による磁界によってSLの両側の金属導体間に電
流を生じて、両発振系の基本波f0を取り出すことがで
きる。
ク値であれば、他方の発振出力は−ピーク値とした電流
がSLの両側で誘起される。したがって、SL両側での
電流は2倍になる。このことから、発振周波数を基本波
f0として、少なくとも一つの発振系による出力以上と
なる2倍に接近した合成出力(電力)Poの高周波がS
Lを伝播する。そして、合成線路6としたSLに出力線
9(MSL)を電磁結合して、一主面側から不平衡型と
した合成出力Poを得る。
同様に線路共振器2Aと2つの発振用能動素子3で各発
振系を形成する。そして、ここでは、線路共振器2Aの
中点に、2つの発振系の出力を逆相合成とする合成線路
6(SL)を設けてPush-Pull発振器を構成する。した
がって、Push-Pull発振器に必要な逆相合成回路は、線
路共振器2Aの中点にSLを電磁結合させるだけでよい
ので、極めて簡易な構成となる。
例と同様に、線路共振器2Aの中点にλ/4としたMS
Lを接続することにより(未図示)、逆相発振をより安
定にする。また、出力線9を設けて一主面側からMSL
による不平衡型の合成出力Poを得たが、他主面のSL
による合成線路6から、直接的に平衡型の出力Poを得
てもよい。
高周波発振器の図である。前各実施例では線路共振器2
Aを用いてPush-Push又はPush-Pull発振器を構成した
が、第3実施例は伝送共振器をMSLとしたリング共振
器2Bから形成したPush-Push 発振器の構成例である。
基本的にリング共振器2Bと2つの発振用能動素子3と
合成線路6とからなる。リング共振器2Bは、基板1の
一主面に設けた符号2Bを共用する環状線と他主面の接
地導体(未図示)からなり、発振周波数(基本波f0)の
波長λに対して、周回する環状線2Bの線路長を1波長
(λ)とする。2つの発振用能動素子3(FET)は、リ
ング共振器2Bの中心に対して点対称とした左右両端即
ち電気的対称点(逆相点)にゲートをそれぞれ接続し
て、各発振系を形成する。そして、左右両端の中点とな
る例えば下端に、コンデンサ7による疎結合としたMS
Lの合成線路6を接続する。
(λ)としたリング共振器2Bの電気的対称点である左
右両端に発振用能動素子3を接続して発振するので、各
発振系はリング共振器2Bの基本共振モードによって、
互いに逆相での発振となる。そして、リング共振器2B
の左右両端の中点である例えば下端に合成線路6を接続
するので、前述同様に互いに逆相の基本波f0が相殺さ
れて2倍波2f0が合成された出力を得る。
振に必要な同相合成回路は、リング共振器2Bの下端に
合成線路6を疎結合させるだけでよく、極めて簡易な構
成で発振周波数(基本波)f0の2倍波2f0を得ること
ができる。
器2Bの下端に合成線路6を接続して同相合成したが、
例えば第6図に示したようにリング共振器2bの左右両
端の中点である上端に電気的な短絡端とする、基本波f
0に対してλ/4となるMSL5を設けてもよい。この
ようにすれば、リング共振器2Bの上端に設けた短絡端
を0電位点(基準)として逆相励振するので、前述した
ように逆相発振を安定にする。
グ共振器2Bの左右両端の中点となる上下両端をMSL
による合成線路6によって共通接続し、合成線路6の中
点から同相合成された2倍波2f0を得ることもでき
る。この場合、リング共振器2Bの中心に対して点対称
性をほぼ維持するので、電磁波動場を乱すことなく良好
な共振特性を得て安定度を高める。
高周波発振器の図である。前第3実施例ではリング共振
器2Bを用いたPush-Push発振器の構成例を示したが、
第4実施例は同Push-Pull発振器の構成例である。すな
わち、第4実施例では、逆相発振用としたリング共振器
の左右両端の中点となる下端に、合成線路6としてのS
Lを接続する。そして、SLと交差する出力線9として
のMSL5を形成する。
Bの中点である下端では、前第2実施例で説明したよう
に、互いに逆相の高周波電流による磁界によって合成線
路6としたSLの両端側に電流を誘起する。そして、互
いに逆相であるために2倍の電流となる。したがって、
合成線路6によって基本波f0で2倍に接近した合成出
力Poが得られる。そして、ここでは、MSLによる出
力線9によって不平衡型に変換された合成出力Poを得
る。
例と同様に、リング共振器4Bの上端にλ/4としたM
SLの電気的短絡端を設けることによって(第9図)、
逆相発振を良好にする。また、リング共振器2Bの上下
端を、SLとした合成線路6を共通接続してその中点か
ら合成出力Poを得ることもできる(第10図)。
る高周波発振器の図である。前各実施例では、線路共振
器2Aあるいはリング共振器2Bを用いて、逆相合成又
は同相合成による2倍とした発振周波数2f0又は2倍
に接近した合成出力Poを得るPush-Push又はPush-Pull発
振器を説明したが、第5実施例では4倍とした発振周波
数4f0を得る構成例である。
で示したPush-Push発振器を2個並列に配置する。そし
て、各Push-Push発振器の線路共振器2Aの中点同士を
第1出力線6aとしてのMSLによって接続する。ここ
でも、線路共振器2Aの長さは発振周波数(基本波f
0)のλ/2として、コンデンサ7を経ての疎結合とす
る。さらに、2倍波2f0のλ/2(即ち、基本波f0の
λ/4)とした第1合成線路6aの中点にコンデンサ7
を経て、MSLによる第2合成線路6bを接続する。
振器の出力(2倍波2f0)は第1合成線路6aによっ
て逆相合成される。そして、第1合成線路6aの中点同
士を2倍波2f0のλ/2としてその中点に第2合成線
路6bを接続するので、ここでも2倍波2f0が逆相合成
される。したがって、第2合成線路6bには基本波f0
に対して4倍となる発振周波数4f0が得られる。
いに逆相点での合成なので0度(360度)及び180度の2
相合成となるが、第5実施例では0度と180度及び180度
と360度(0度)間の90度、270度を含めた4相合成とな
る。要するに、第1と第2の合成線路6(ab)によっ
て発振周波数(基本波f0)が互いに90度の位相差をも
って合成されたことと等価であり、これは、共振器と合
成回路とを一体化するという本発明があればこその回路
構成である。
る高周波発振器の図である。前第5実施例では、線路共
振器2Aでの基本波f0に対する4倍波4f0(4相合
成)を得る構成例を示したが、第6実施例はリング共振
器2Bで4倍波4f0を得る構成例である。
図で説明したリング共振器(前第6図)からなるPush-P
ush発振器を並列に並べる。そして、各高周波発振器の
MSLとした合成線路6を共通接続して第1合成線路6
aとする。第1合成線路6aの線路長は各発振出力であ
る2倍波2f0のλ/2(基本波f0でλ/4)とする。
そして、第1合成線路6aの中点に、疎結合とするコン
デンサ7を経てMSLによる第2合成線路6bを接続す
る。なお、第1合成線路6aの中点には、電気的短絡端
とする2倍波2f0のλ/4(基本波f0でλ/8)とし
たMSLを接続する。
の逆相合成点即ち2倍波2f0の合成点である中点を、
2倍波2f0のλ/2とした第1合成線路6aによって
共通接続する。したがって、第1合成線路6aでの中点
では2倍波2f0が相殺されて、2倍波2f0の2倍波即
ち基本波の4倍波4f0が合成される。したがって、第
1合成線路6aの中点に接続した第2合成線路6bによ
って、4倍波が得られる。なお、この場合でも0度、90
度、180度、270度の4相合成となる。
を用いたPush-Push発振器を2個並べて4倍波を得た
が、次のようにしてもよい。すなわち、第13図に示し
たように、リング共振器の左右両端の各中点となる上下
両端にも発振用能動素子3を接続する。そして、左右両
端及び上下両端を、線幅を細くして疎結合としたMSL
の第1及び第2合成線路6(ab)で共通接続する。
絡点とする2倍波2f0のλ/4としたMSLを接続す
る。このような構成であっても、第1と第2出力線6
(ab)の交点では2倍波2f0が相殺されて、基本波
f0の4倍波が合成され、4相合成となる。なお、これ
らの場合、いずれもPush-Push発振器として説明した
が、Push-Pull発振器としても構成できる。
る高周波発振器の図である。第7実施例は周波数可変型
とした構成例であり、ここでは線路共振器を用いたPush
-Push発振器の例である。すなわち、線路共振器2Aは
信号線路を例えば一端部に開放部を有する矩形状とし、
線路長をλ/2とする。線路共振器2Aの他端部の中点
には疎結合とするコンデンサを経て合成線路6を接続す
る。また、電気的短絡端とする基本波f0のλ/4とし
たMSL5を接続する。
端部両側に疎結合とするコンデンサを経て接続する。そ
して、線路共振器2Aの一端部の開放部にはカソードを
共通接続した電圧可変容量素子11を配置し、各アノー
ドを信号線路2Aに接続する。そして、カソードの共通
接続部に制御電圧Vcを印加する。図中の符号LPFは
高周波を阻止し、直流的には導通とするローパスフィル
タである。
子11に制御電圧Vcを印加することによって線路共振
器2Aの電気的な線路長が変化するので、各発振系の発
振周波数(基本波f0)が変化する。この場合、電圧可
変容量素子11の容量値は比較的小さくして、線路共振
器2Aから見たリアクタンスを大きくしておくと、各発
振系は基本波f0の逆相発振となる。したがって、線路
共振器2Aの他端部の中点で合成される2倍波2f0の
周波数は、制御電圧Vcによって可変できる。
る高周波発振器の図である。前第7実施例では線路共振
器2Aの場合の周波数可変型を例示したが、第8実施例
はリング共振器2Aを用いた場合の周波数可変型の構成
例である。すなわち、第8実施例はリング共振器2Aの
例えば上端のλ/4としたMSL5と信号線路2Aとの
間に開放部を設けて電圧可変容量素子11を配置し、各
カソードをMSL5に各アノードを信号線路2Aに接続
する。そして、各カソードの接続点に制御電圧Vcを印
加する。
子11に制御電圧Vcを印加することによってリング共
振器2Bの電気的な線路長が変化するので、各発振系の
発振周波数(基本波f0)が変化して、リング共振器2B
の下端(中点)で合成される2倍波2f0も、制御電圧
Vcの応答して変化する。
る高周波発振器の図である。第9実施例は、所謂、注入
同期をした構成例である。すなわち、線路共振器2Aの
中点に疎結合としたMSL5を接続し、例えば基本波f
0の1/2とした同期信号を注入する。このようにすれ
ば、各発振系の発振周波数(基本波)の2λごとに位相
を揃えられるので、2倍波2f0の周波数安定度を高
め、位相雑音特性をも良好にする。また、第17図に示
したように、リング共振器を用いた場合でも同様であ
る。さらに、これらは電気的短絡端としたMSL5を設
けた場合でも、疎結合としたMSLを接続して注入同期
をかけてもよい(未図示)。
Tとしたが、これ以外の例えばバイポーラトランジス
タ、負性抵抗ダイオード、あるいは負性抵抗ICであっ
てもよいことは勿論である。また、疎結合は単にコンデ
ンサとしたが、ギャップコンデンサやMIMコンデンサ
であってもよい。また、いずれもMSL型の共振器を適
用して説明したが、例えばSL型やコプレーナライン型
の共振器でも適用可能である。
発明によれば以下に示す実用的効果が得られる。すなわ
ち、第1に、2倍の発振周波数が得られるPush-Push発
振器が極めて簡易に実現できるので、特にミリ波帯の様
な高周波発振器としてその高性能化と経済化に有効であ
る。第2に、高出力化が期待できるPush-Pull発振器の
構成も大変簡易であるので、特に多素子電力合成発振器
の構成法としても有望である。第3に、本発明による伝
送線路型共振器と合成回路の一体的形成という特徴は、
今だ実現例のない4相Push-Push発振器の構成も可能な
らしめる。
4倍の周波数信号(発振周波数)をダイレクトに得られ
ることを意味し、例えば半導体性能では300GHzが限界で
あれば、この4倍の1.2THzの周波数信号が得られるこ
とを意味する。これにより、従来のミリ波発生法として
用いられている周波数逓倍法等における不要波処理も大
幅に緩和することができるので、特に超高速・高周波帯
の良好な信号源として有望である。
送線路型共振器から形成して互いに逆相関係にある2つ
の共振波動点に発振用能動素子を接続し、さらに伝送線
路型共振器の電気的対称点に合成線路を接続して高周波
出力を得るので、小型化や低損失化に適し、例えば4相
Push-Push発振器をも実現可能とする高周波発振器を提
供できる。
ロック図である。
(Push-Push発振器)の平面図である。
高周波発振器の平面図である。
(Push-Pull発振器)の図で、同図(a)は平面図、同
図(b)はA−A断面図である。
(Push-Push発振器)の平面図である。
高周波発振器の平面図である。
明する高周波発振器の平面図である。
(Push-Pull発振器)の図で、同図(a)は平面図、同
図(b)はA−A断面図である。
高周波発振器の図で、同図(a)は平面図、同図(b)
はA−A断面図である。
説明する高周波発振器の平面図である。
(4倍波、Push-Push発振器)の平面図である。
の平面図である。
る高周波発振器の平面図である。
の平面図である。
の平面図である。
の平面図である。
る高周波発振器の平面図である。
る。
ある。
及びPush-Pull発振器)の概念図である。
合成回路、5 MSL、6 合成線路、7 コンデン
サ、8 金属導体、9 出力線、10 終端抵抗、11
電圧可変容量素子.
Claims (7)
- 【請求項1】高周波共振器に2つの発振用能動素子を接
続して前記高周波共振器を共用した2つの発振系を形成
し、前記発振系の出力を合成してなる高周波発振器にお
いて、前記高周波共振器を伝送線路型共振器から形成
し、前記伝送線路型共振器の互いに逆相関係にある2つ
の共振波動点に前記発振用能動素子を接続し、さらに前
記伝送線路型共振器の電気的対称点に合成線路を接続し
て高周波出力を得たことを特徴とする伝送線路型共振器
を用いた高周波発振器。 - 【請求項2】前記合成線路は前記発振用能動素子の出力
を逆相合成する伝送線路である請求項1の高周波発振
器。 - 【請求項3】前記合成線路は前記発振用能動素子の出力
を同相合成する伝送線路である請求項1の高周波発振
器。 - 【請求項4】前記伝送線路型共振器はマイクロストリッ
プライン型共振器である請求項1の高周波発振器。 - 【請求項5】前記マイクロストリップライン型共振器は
線路共振器である請求項4の高周波発振器。 - 【請求項6】前記マイクロストリップライン型共振器は
リング共振器である請求項4の高周波発振器。 - 【請求項7】請求項1の高周波発振器を2個形成して前
記合成線路を共通接続して共通合成線路とし、前記共通
合成線路の電気的対称点にさらなる合成線路を接続した
ことを特徴とする高周波共振器。
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