JP2003151360A - 透明導電性フィルムおよびタッチパネル - Google Patents
透明導電性フィルムおよびタッチパネルInfo
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- JP2003151360A JP2003151360A JP2001351827A JP2001351827A JP2003151360A JP 2003151360 A JP2003151360 A JP 2003151360A JP 2001351827 A JP2001351827 A JP 2001351827A JP 2001351827 A JP2001351827 A JP 2001351827A JP 2003151360 A JP2003151360 A JP 2003151360A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高分子フィルムからの透明導電膜の脱落、剥離
を防止し、かつ透明導電膜の膜厚と抵抗値のコントロー
ルが容易な透明導電性フィルムを提供する。 【解決手段】 高分子フィルム2の一方の面にハードコ
ート層1を設け,他方の面にアンダーコート層3を設
け,その上に透明導電膜として第1のATO膜4を使用
し、第一のATO膜の上に、成膜条件を変化させた第二
のATO膜5を成膜する。第一のATO膜と第二のAT
O膜は、酸素含有率、窒素含有率または結晶状態および
・または表面形状が異なる。
を防止し、かつ透明導電膜の膜厚と抵抗値のコントロー
ルが容易な透明導電性フィルムを提供する。 【解決手段】 高分子フィルム2の一方の面にハードコ
ート層1を設け,他方の面にアンダーコート層3を設
け,その上に透明導電膜として第1のATO膜4を使用
し、第一のATO膜の上に、成膜条件を変化させた第二
のATO膜5を成膜する。第一のATO膜と第二のAT
O膜は、酸素含有率、窒素含有率または結晶状態および
・または表面形状が異なる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タッチパネル、お
よびタッチパネルの上部または下部電極として有用な、
高分子フィルム上に酸化スズ−酸化アンチモン(AT
O)膜が形成された透明導電性フィルムと、透明導電性
フィルムの製造方法に関する。
よびタッチパネルの上部または下部電極として有用な、
高分子フィルム上に酸化スズ−酸化アンチモン(AT
O)膜が形成された透明導電性フィルムと、透明導電性
フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】指で押したり、専用ペンで描画したりす
ると、その部分が対面電極と接触し、通電して信号が入
力される抵抗膜式タッチパネルは、小型、軽量、薄型化
に有利であることから、各種の家電製品や携帯端末の入
力機器として広く用いられている。
ると、その部分が対面電極と接触し、通電して信号が入
力される抵抗膜式タッチパネルは、小型、軽量、薄型化
に有利であることから、各種の家電製品や携帯端末の入
力機器として広く用いられている。
【0003】抵抗膜式タッチパネルは、ガラスやプラス
チックなどの厚さの大きい基板上に透明電極を形成して
なる下部電極の上に、高分子フィルムにアンダーコート
層、透明導電膜を形成してなる上部電極を、透明導電膜
が対面するようにスペーサー(マイクロドットスペーサ
ー)を介して積層したものであり、上部電極の表示面を
指やペンで押すと、上部電極と下部電極とが接触して通
電し、信号が入力される。
チックなどの厚さの大きい基板上に透明電極を形成して
なる下部電極の上に、高分子フィルムにアンダーコート
層、透明導電膜を形成してなる上部電極を、透明導電膜
が対面するようにスペーサー(マイクロドットスペーサ
ー)を介して積層したものであり、上部電極の表示面を
指やペンで押すと、上部電極と下部電極とが接触して通
電し、信号が入力される。
【0004】上部電極と下部電極に用いられる透明導電
膜としては、ITO(酸化インジウム−酸化スズ)膜が
一般によく使用されている。
膜としては、ITO(酸化インジウム−酸化スズ)膜が
一般によく使用されている。
【0005】このようなタッチパネルに使用できる透明
導電膜として、例えば、特開昭60−131711号公
報には、有機ケイ素化合物をアンダーコート層として使
用し、透明導電膜の機械的、化学的耐久性を向上させる
ために熱処理(アニール)を行った透明導電膜が記載さ
れている。また、特開平2−66809号公報には、基
材/粘着剤/基材/透明導電層の積層体が記載され、粘
着剤によって応力を緩和された透明導電膜が記載されて
いる。
導電膜として、例えば、特開昭60−131711号公
報には、有機ケイ素化合物をアンダーコート層として使
用し、透明導電膜の機械的、化学的耐久性を向上させる
ために熱処理(アニール)を行った透明導電膜が記載さ
れている。また、特開平2−66809号公報には、基
材/粘着剤/基材/透明導電層の積層体が記載され、粘
着剤によって応力を緩和された透明導電膜が記載されて
いる。
【0006】しかし、上記公報に記載されている上部電
極と下部電極が同種の透明導電膜を用いたタッチパネル
では、上部電極に用いる高分子フィルム上の透明導電膜
の耐擦傷性が充分でなく、耐久性に乏しい。
極と下部電極が同種の透明導電膜を用いたタッチパネル
では、上部電極に用いる高分子フィルム上の透明導電膜
の耐擦傷性が充分でなく、耐久性に乏しい。
【0007】タッチパネル用途の電極において上記のよ
うな耐久性を向上させる目的で、特開平2−19494
3号公報には、ITO(スズインジウム酸化物)透明導
電膜を成膜した後、熱処理を施してITOを結晶化させ
ることが記載されているが、電極の基材が高分子フィル
ムであるため、この熱処理温度にも限界があり、150
℃という比較的低い温度で比較的長時間での熱処理が必
要となり、生産性、コストの面で問題があった。
うな耐久性を向上させる目的で、特開平2−19494
3号公報には、ITO(スズインジウム酸化物)透明導
電膜を成膜した後、熱処理を施してITOを結晶化させ
ることが記載されているが、電極の基材が高分子フィル
ムであるため、この熱処理温度にも限界があり、150
℃という比較的低い温度で比較的長時間での熱処理が必
要となり、生産性、コストの面で問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上部電
極の透明導電性フィルムの耐久性を向上させるため鋭意
検討したところ、上部電極と下部電極の双方が同種の透
明導電膜では、上部電極と下部電極の間で融着が生じ、
ペンや指の入力を繰り返すうちに経時的にひび割れや高
分子フィルムからの剥離、脱落が生じることを見出し
た。このような損傷により電気抵抗値均一性などの電気
特性が失われ、優れた耐久性が得られない。
極の透明導電性フィルムの耐久性を向上させるため鋭意
検討したところ、上部電極と下部電極の双方が同種の透
明導電膜では、上部電極と下部電極の間で融着が生じ、
ペンや指の入力を繰り返すうちに経時的にひび割れや高
分子フィルムからの剥離、脱落が生じることを見出し
た。このような損傷により電気抵抗値均一性などの電気
特性が失われ、優れた耐久性が得られない。
【0009】さらに、抵抗膜式タッチパネルでは、高抵
抗(500Ω/□)の透明導電膜を得る必要がある。I
TOは、体積固有抵抗値が低いため、このような高抵抗
の透明導電膜を得るためにはITOの膜厚を薄くする必
要があるが、薄くすると膜厚、抵抗値のコントロールが
困難となる。
抗(500Ω/□)の透明導電膜を得る必要がある。I
TOは、体積固有抵抗値が低いため、このような高抵抗
の透明導電膜を得るためにはITOの膜厚を薄くする必
要があるが、薄くすると膜厚、抵抗値のコントロールが
困難となる。
【0010】また、ITOは希少金属のインジウムを使
用しているため、材料費が高価であることが欠点であ
る。
用しているため、材料費が高価であることが欠点であ
る。
【0011】本発明は、このような問題を解決し、長期
間の使用においても損傷がなく、下部電極との融着を防
止し、耐摺動性、耐久性に優れ、かつ透明導電膜の膜
厚、抵抗値のコントロールが容易である透明導電性フィ
ルムを提供することを目的とし、さらに、より安価な透
明導電性フィルムを製造することを目的とする。
間の使用においても損傷がなく、下部電極との融着を防
止し、耐摺動性、耐久性に優れ、かつ透明導電膜の膜
厚、抵抗値のコントロールが容易である透明導電性フィ
ルムを提供することを目的とし、さらに、より安価な透
明導電性フィルムを製造することを目的とする。
【0012】
【発明を解決するための手段】本発明は、高抵抗(50
0Ω/□)、低価格の透明導電膜を得るために汎用金属
である酸化スズ−酸化アンチモン(ATO)を使用し、
高分子フィルムに、一般的なATO膜を設けた後に、成
膜条件を変更し、表面粗さあるいは酸素含有率または窒
素含有率が異なるATO膜を成膜することによって上部
電極と下部電極の融着を防止することができ、すぐれた
機械特性を有し、ATO膜の剥離、脱落のない耐摺動性
に富み、かつ透明導電膜の膜厚と抵抗値のコントロール
が容易な透明導電性フィルムにある。
0Ω/□)、低価格の透明導電膜を得るために汎用金属
である酸化スズ−酸化アンチモン(ATO)を使用し、
高分子フィルムに、一般的なATO膜を設けた後に、成
膜条件を変更し、表面粗さあるいは酸素含有率または窒
素含有率が異なるATO膜を成膜することによって上部
電極と下部電極の融着を防止することができ、すぐれた
機械特性を有し、ATO膜の剥離、脱落のない耐摺動性
に富み、かつ透明導電膜の膜厚と抵抗値のコントロール
が容易な透明導電性フィルムにある。
【0013】即ち本発明は、高分子フィルムおよびその
上に気相成膜法により設けられたATO膜からなる透明
導電性フィルムであって、ATO膜が、第一のATO膜
およびその上に設けられた第二のATO膜からなり、か
つ第二のATO膜が第一のATO膜の成膜条件と異なる
条件で形成されていることを特徴とする透明導電性フィ
ルムにある。
上に気相成膜法により設けられたATO膜からなる透明
導電性フィルムであって、ATO膜が、第一のATO膜
およびその上に設けられた第二のATO膜からなり、か
つ第二のATO膜が第一のATO膜の成膜条件と異なる
条件で形成されていることを特徴とする透明導電性フィ
ルムにある。
【0014】気相成膜法がスパッタリング法である上記
フィルムが好ましい。
フィルムが好ましい。
【0015】気相成膜法が反応性スパッタリング法であ
る上記フィルムが好ましい。
る上記フィルムが好ましい。
【0016】気相成膜法で使用されるターゲット材料と
して酸化スズ−酸化アンチモン混合焼結セラミックター
ゲットが使用されていることを特徴とする上記フィルム
が好ましい。
して酸化スズ−酸化アンチモン混合焼結セラミックター
ゲットが使用されていることを特徴とする上記フィルム
が好ましい。
【0017】気相成膜法で使用されるターゲット材料と
してスズ−アンチモン合金金属ターゲットが使用されて
いることを特徴とする上記フィルムが好ましい。
してスズ−アンチモン合金金属ターゲットが使用されて
いることを特徴とする上記フィルムが好ましい。
【0018】第二のATO膜が、第一のATO膜と酸素
含有率が異なることを特徴とする上記フィルムが好まし
い。
含有率が異なることを特徴とする上記フィルムが好まし
い。
【0019】第二のATO膜が、第一のATO膜と窒素
含有率が異なることを特徴とする上記フィルムが好まし
い。
含有率が異なることを特徴とする上記フィルムが好まし
い。
【0020】第二のATO膜が、第一のATO膜と結晶
状態および/または表面形状が異なることを特徴とする
上記フィルムが好ましい。
状態および/または表面形状が異なることを特徴とする
上記フィルムが好ましい。
【0021】第二のATO膜の成膜に際して、スパッタ
リング時の圧力が、第一のATO膜の成膜の際の圧力と
異なることを特徴とする上記フィルムが好ましい。
リング時の圧力が、第一のATO膜の成膜の際の圧力と
異なることを特徴とする上記フィルムが好ましい。
【0022】第二のATO膜の成膜に際して、スパッタ
リング時の成膜速度が、第一のATO膜の成膜の際の成
膜速度と異なることを特徴とする上記フィルムが好まし
い。
リング時の成膜速度が、第一のATO膜の成膜の際の成
膜速度と異なることを特徴とする上記フィルムが好まし
い。
【0023】さらに本発明は、ATO膜が高分子フィル
ム上に形成された透明導電性フィルムであって、ATO
膜が、第一のATO膜およびその上に設けられた第二の
ATO膜からなり、かつ第二のATO膜が、第一のAT
O膜と酸素含有率が異なることを特徴とする透明導電性
フィルムにある。
ム上に形成された透明導電性フィルムであって、ATO
膜が、第一のATO膜およびその上に設けられた第二の
ATO膜からなり、かつ第二のATO膜が、第一のAT
O膜と酸素含有率が異なることを特徴とする透明導電性
フィルムにある。
【0024】また本発明は、ATO膜が高分子フィルム
上に形成された透明導電性フィルムであって、ATO膜
が、第一のATO膜およびその上に設けられた第二のA
TO膜からなり、かつ第二のATO膜が、第一のATO
膜と窒素含有率が異なることを特徴とする透明導電性フ
ィルムにある。
上に形成された透明導電性フィルムであって、ATO膜
が、第一のATO膜およびその上に設けられた第二のA
TO膜からなり、かつ第二のATO膜が、第一のATO
膜と窒素含有率が異なることを特徴とする透明導電性フ
ィルムにある。
【0025】さらに本発明は、第一のATO膜を形成し
た高分子フィルムを透明基板に貼り合わせてなる下部電
極と、上記の透明導電性フィルムを、透明導電膜同士を
対面させるようにスペーサーを介して貼り合わせてなる
タッチパネルにある。
た高分子フィルムを透明基板に貼り合わせてなる下部電
極と、上記の透明導電性フィルムを、透明導電膜同士を
対面させるようにスペーサーを介して貼り合わせてなる
タッチパネルにある。
【0026】また本発明は、高分子フィルム上に気相成
膜法により第一のATO膜を形成し、当該第一のATO
膜の上に成膜条件を変化させた第二のATO膜を形成す
ることを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法にあ
る。
膜法により第一のATO膜を形成し、当該第一のATO
膜の上に成膜条件を変化させた第二のATO膜を形成す
ることを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法にあ
る。
【0027】気相成膜法がスパッタリング法であること
を特徴とする上記製造方法が好ましい。
を特徴とする上記製造方法が好ましい。
【0028】気相成膜法が反応性スパッタリング法であ
ることを特徴とする上記製造方法が好ましい。
ることを特徴とする上記製造方法が好ましい。
【0029】気相成膜法で使用されるターゲット材料と
して、酸化スズ−酸化アンチモン混合焼結セラミックタ
ーゲットを使用することを特徴とする上記製造方法が好
ましい。
して、酸化スズ−酸化アンチモン混合焼結セラミックタ
ーゲットを使用することを特徴とする上記製造方法が好
ましい。
【0030】気相成膜法で使用されるターゲット材料と
してスズ−アンチモン合金金属ターゲットを使用するこ
とを特徴とする上記製造方法が好ましい。
してスズ−アンチモン合金金属ターゲットを使用するこ
とを特徴とする上記製造方法が好ましい。
【0031】第一のATO膜を形成した後に、酸素含有
率が異なる第二のATO膜を形成することを特徴とする
上記製造方法が好ましい。
率が異なる第二のATO膜を形成することを特徴とする
上記製造方法が好ましい。
【0032】第一のATO膜を形成した後に、窒素含有
率が異なる第二のATO膜を形成することを特徴とする
上記製造方法が好ましい。
率が異なる第二のATO膜を形成することを特徴とする
上記製造方法が好ましい。
【0033】第一のATO膜を形成した後に、結晶状態
および/または表面形状の異なる第二のATO膜を形成
することを特徴とする上記製造方法が好ましい。
および/または表面形状の異なる第二のATO膜を形成
することを特徴とする上記製造方法が好ましい。
【0034】第二のATO膜の成膜に際して、スパッタ
リング時の圧力を第一のATO膜の成膜の際の圧力と異
なる値にすることを特徴とする上記製造方法が好まし
い。
リング時の圧力を第一のATO膜の成膜の際の圧力と異
なる値にすることを特徴とする上記製造方法が好まし
い。
【0035】第二のATO膜の成膜に際して、スパッタ
リング時の成膜速度を第一のATO膜の成膜の際の成膜
速度と異なる値にすることを特徴とする上記製造方法が
好ましい。
リング時の成膜速度を第一のATO膜の成膜の際の成膜
速度と異なる値にすることを特徴とする上記製造方法が
好ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に図を参照して詳細に本発明
について説明する。
について説明する。
【0037】図1は、本発明の透明導電性フィルムの一
例を示す断面図である。高分子フィルム2の一方の面に
ハードコート層1を設け、他方の面にアンダーコート層
3を設けその上に第一のATO膜4を成膜し、さらにそ
の上に気相成膜する際の成膜条件を変えて第二のATO
膜5を成膜している。
例を示す断面図である。高分子フィルム2の一方の面に
ハードコート層1を設け、他方の面にアンダーコート層
3を設けその上に第一のATO膜4を成膜し、さらにそ
の上に気相成膜する際の成膜条件を変えて第二のATO
膜5を成膜している。
【0038】図2は、本発明の透明導電性フィルムを用
いたタッチパネルの一例を示す断面図である。下部電極
は、高分子フィルム2bの一方の面にアンダーコート層
3bを介して第一のATO膜4bを積層し、他方の面に
接着剤層6によりガラス板またはプラスチック板の基板
7を貼り合わせて作製されている。上部電極のATO膜
と、下部電極のATO膜を対向させて、ドットスペーサ
ー8を介して貼り合わせてタッチパネルを形成してい
る。
いたタッチパネルの一例を示す断面図である。下部電極
は、高分子フィルム2bの一方の面にアンダーコート層
3bを介して第一のATO膜4bを積層し、他方の面に
接着剤層6によりガラス板またはプラスチック板の基板
7を貼り合わせて作製されている。上部電極のATO膜
と、下部電極のATO膜を対向させて、ドットスペーサ
ー8を介して貼り合わせてタッチパネルを形成してい
る。
【0039】図3は、本発明の透明導電性フィルムを用
いたタッチパネルの別の一例を示す断面図である。下部
電極は、ガラス板の基板7に直接第一のATO膜4dを
積層して作製され、上部電極のATO膜と、下部電極の
ATO膜を対向させて、ドットスペーサー8を介して貼
り合わせてタッチパネルを形成している。
いたタッチパネルの別の一例を示す断面図である。下部
電極は、ガラス板の基板7に直接第一のATO膜4dを
積層して作製され、上部電極のATO膜と、下部電極の
ATO膜を対向させて、ドットスペーサー8を介して貼
り合わせてタッチパネルを形成している。
【0040】ATO膜は、スパッタリング法で成膜する
ことが好ましい。スパッタリング法で酸化スズ−酸化ア
ンチモン混合焼結セラミックをターゲット材料として用
い、第一のATO膜と、第二のATO膜とを製造する場
合、第二のATO膜の成膜条件を第一のATO膜の成膜
条件と異なるものとすることによって、第一のATO膜
と第二のATO膜の膜質を異なったものにすることがで
きる。
ことが好ましい。スパッタリング法で酸化スズ−酸化ア
ンチモン混合焼結セラミックをターゲット材料として用
い、第一のATO膜と、第二のATO膜とを製造する場
合、第二のATO膜の成膜条件を第一のATO膜の成膜
条件と異なるものとすることによって、第一のATO膜
と第二のATO膜の膜質を異なったものにすることがで
きる。
【0041】例えば、スパッタリング時に酸素ガス流量
を大きくすることで、第二のATO膜の酸素含有率を第
一のATO膜より高くすることができる。また窒素ガス
流量を大きくすることで、第二のATO膜の窒素含有率
を第一のATO膜より高くすることができる。さらに
は、スパッタリング時の成膜圧力を大きくするか、DC
投入電力を大きくして成膜速度を大きくすることで、A
TO膜表面の凹凸粗さを大きくすることができ、第一の
ATO膜と第二のATO膜の間で結晶性、表面形態を変
えることができる。このように、第一のATO膜と第二
のATO膜を異質にすると、上部電極の表面の第二のA
TO膜と、下部電極の表面の第一のATO膜の間で融着
が生じにくくなり、高分子フィルムからの透明導電膜の
剥離、脱落が防止できる。
を大きくすることで、第二のATO膜の酸素含有率を第
一のATO膜より高くすることができる。また窒素ガス
流量を大きくすることで、第二のATO膜の窒素含有率
を第一のATO膜より高くすることができる。さらに
は、スパッタリング時の成膜圧力を大きくするか、DC
投入電力を大きくして成膜速度を大きくすることで、A
TO膜表面の凹凸粗さを大きくすることができ、第一の
ATO膜と第二のATO膜の間で結晶性、表面形態を変
えることができる。このように、第一のATO膜と第二
のATO膜を異質にすると、上部電極の表面の第二のA
TO膜と、下部電極の表面の第一のATO膜の間で融着
が生じにくくなり、高分子フィルムからの透明導電膜の
剥離、脱落が防止できる。
【0042】もちろん第一のATO膜として、第二のA
TO膜と比較して酸素含有率が高いもの、窒素含有率が
高いもの、表面の凹凸粗さの大きいものを成膜してもよ
い。この場合も、第一のATO膜と第二のATO膜が異
質になり、上部電極と下部電極の間で融着が生じにくく
なるためである。
TO膜と比較して酸素含有率が高いもの、窒素含有率が
高いもの、表面の凹凸粗さの大きいものを成膜してもよ
い。この場合も、第一のATO膜と第二のATO膜が異
質になり、上部電極と下部電極の間で融着が生じにくく
なるためである。
【0043】ATO膜は、その膜厚が薄すぎると充分な
導電性を得ることができず、過度に厚くても抵抗値が小
さくなり、タッチパネルを形成した際に良好な応答が得
られず、成膜コストが上昇する上に透明導電性フィルム
の厚さが大きくなって好ましくない。このため、第一の
ATO膜と第二のATO膜をあわせた膜厚は1から50
0nm、特に5から100nmであることが好ましい。
導電性を得ることができず、過度に厚くても抵抗値が小
さくなり、タッチパネルを形成した際に良好な応答が得
られず、成膜コストが上昇する上に透明導電性フィルム
の厚さが大きくなって好ましくない。このため、第一の
ATO膜と第二のATO膜をあわせた膜厚は1から50
0nm、特に5から100nmであることが好ましい。
【0044】下部電極のATO膜は、上部電極の第一の
ATO膜と同じ膜質のものであり、これにより上部電極
の第二のATO膜と膜質を違うものとすることができ、
ATO膜の融着を防止する。下部電極は、上部電極の第
一のATO膜と同じ膜質のものを成膜してあればどのよ
うなものでも使用することができ、例えば、ガラス板に
直接上部電極の第一のATO膜と同じ膜質の膜を成膜し
たものであってもよい。
ATO膜と同じ膜質のものであり、これにより上部電極
の第二のATO膜と膜質を違うものとすることができ、
ATO膜の融着を防止する。下部電極は、上部電極の第
一のATO膜と同じ膜質のものを成膜してあればどのよ
うなものでも使用することができ、例えば、ガラス板に
直接上部電極の第一のATO膜と同じ膜質の膜を成膜し
たものであってもよい。
【0045】本発明において、高分子フィルムとして、
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタク
リレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート
(PC)、ポリスチレン、トリアセテート(TAC)、
ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−
メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファンな
ど、好ましくはPET、PC、PMMA、が挙げられる
が、コスト面からPETが最も好ましい。
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタク
リレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート
(PC)、ポリスチレン、トリアセテート(TAC)、
ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−
メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファンな
ど、好ましくはPET、PC、PMMA、が挙げられる
が、コスト面からPETが最も好ましい。
【0046】このような高分子フィルムの厚さは、タッ
チパネルの上部電極としての用途には、通常の場合13
μm〜0.5mm程度とされる。この高分子フィルムの
厚さが13μm未満では、上部電極としての充分な耐久
性を得ることができず、0.5mmを超えると得られる
タッチパネルの厚肉化を招き、また上部電極としての柔
軟性も損なわれ、好ましくない。
チパネルの上部電極としての用途には、通常の場合13
μm〜0.5mm程度とされる。この高分子フィルムの
厚さが13μm未満では、上部電極としての充分な耐久
性を得ることができず、0.5mmを超えると得られる
タッチパネルの厚肉化を招き、また上部電極としての柔
軟性も損なわれ、好ましくない。
【0047】なお、高分子フィルムをタッチパネルの下
部電極として用いる場合、高分子フィルムの厚さは上記
範囲よりも厚く、0.5から2mm程度とすることもで
きるが、プラスチック板等の基板に貼り合わせることに
より、上部電極として用いる場合と同等の厚さを採用す
ることもできる。
部電極として用いる場合、高分子フィルムの厚さは上記
範囲よりも厚く、0.5から2mm程度とすることもで
きるが、プラスチック板等の基板に貼り合わせることに
より、上部電極として用いる場合と同等の厚さを採用す
ることもできる。
【0048】本発明の透明導電性フィルムを上部電極と
して使用する場合、高分子フィルムのATO膜を成膜す
る面とは反対側の面に、高分子フィルムをペンまたは指
の入力より保護するため、ハードコート層を形成しても
よい。このハードコート層としては、アクリル樹脂層、
エポキシ樹脂層、ウレタン樹脂層、シリコーン樹脂層等
が挙げられ、通常その厚さは1から50μm程度であ
る。ハードコート層内にシリカ、アルミナのような高硬
度の微粉体を混ぜ合わせることもでき、またタッチパネ
ル電極の光学特性の向上を目的として、光散乱材料を練
りこんだアンチグレア加工等を施しても良い。
して使用する場合、高分子フィルムのATO膜を成膜す
る面とは反対側の面に、高分子フィルムをペンまたは指
の入力より保護するため、ハードコート層を形成しても
よい。このハードコート層としては、アクリル樹脂層、
エポキシ樹脂層、ウレタン樹脂層、シリコーン樹脂層等
が挙げられ、通常その厚さは1から50μm程度であ
る。ハードコート層内にシリカ、アルミナのような高硬
度の微粉体を混ぜ合わせることもでき、またタッチパネ
ル電極の光学特性の向上を目的として、光散乱材料を練
りこんだアンチグレア加工等を施しても良い。
【0049】さらにハードコート表面に反射防止膜を形
成することもできる。このハードコート表面側に形成さ
れる反射防止膜としては、高屈折率透明膜と低屈折率透
明膜との積層膜が挙げられる。
成することもできる。このハードコート表面側に形成さ
れる反射防止膜としては、高屈折率透明膜と低屈折率透
明膜との積層膜が挙げられる。
【0050】ハードコート表面に形成された反射防止膜
の上に、さらに汚染防止膜を形成して、表面の耐汚染性
を向上させるようにしてもよい。この場合、汚染防止膜
としては、フッ素系樹脂薄膜、シリコン系樹脂薄膜など
よりなる膜厚1〜1000nm程度の薄膜が好ましい。
の上に、さらに汚染防止膜を形成して、表面の耐汚染性
を向上させるようにしてもよい。この場合、汚染防止膜
としては、フッ素系樹脂薄膜、シリコン系樹脂薄膜など
よりなる膜厚1〜1000nm程度の薄膜が好ましい。
【0051】また、ATO膜は高分子フィルムに直接成
膜してもよいが、図1、2に示すように高分子フィルム
とATO膜との間にアンダーコート層を介在させてもよ
く、このようなアンダーコート層を形成することにより
高分子フィルムに対する透明導電膜の密着性を高め、透
明導電膜の剥離を防止することができる。
膜してもよいが、図1、2に示すように高分子フィルム
とATO膜との間にアンダーコート層を介在させてもよ
く、このようなアンダーコート層を形成することにより
高分子フィルムに対する透明導電膜の密着性を高め、透
明導電膜の剥離を防止することができる。
【0052】アンダーコート層の形成材料としては、例
えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂
などの樹脂層や、有機ケイ素化合物の加水分解物などが
挙げられる。
えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂
などの樹脂層や、有機ケイ素化合物の加水分解物などが
挙げられる。
【0053】アンダーコート層の成膜は、所望の組成の
塗液を、例えばドクターナイフ、バーコーター、グラビ
アロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター
などにより、高分子フィルムにコーティングすることに
よりなされる。
塗液を、例えばドクターナイフ、バーコーター、グラビ
アロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター
などにより、高分子フィルムにコーティングすることに
よりなされる。
【0054】高分子フィルムにアンダーコート層または
ATO膜を成膜するのに先立ち、形成されるATO膜の
接着強度を高めるために、高分子フィルムの表面に、常
法に従ってプラズマ処理、コロナ処理や溶剤洗浄などの
処理を施してもよい。
ATO膜を成膜するのに先立ち、形成されるATO膜の
接着強度を高めるために、高分子フィルムの表面に、常
法に従ってプラズマ処理、コロナ処理や溶剤洗浄などの
処理を施してもよい。
【0055】スペーサーの素材としては、例えば熱硬化
性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられ、透明導電膜上に例え
ば印刷成形される。
性樹脂、光硬化性樹脂が挙げられ、透明導電膜上に例え
ば印刷成形される。
【0056】高分子フィルムを基板に貼り合わせるため
の接着剤層は、エポキシ系、またはフェノール系、ウレ
タン系樹脂に硬化剤を配合したものあるいはアクリル
系、ゴム系、シリコン系接着剤等が挙げられ、通常その
厚さは5〜100μm程度である。
の接着剤層は、エポキシ系、またはフェノール系、ウレ
タン系樹脂に硬化剤を配合したものあるいはアクリル
系、ゴム系、シリコン系接着剤等が挙げられ、通常その
厚さは5〜100μm程度である。
【0057】
【実施例】実施例1〜4
基材として厚み188μmのPETフィルムを用い、ま
ず片面に湿式塗工により厚み5μmのハードコート層を
形成した。このフィルムを100mm×100mmにカ
ットし、ハードコート層を施した面と反対の面を、減圧
下でプラズマ処理した。プラズマ処理の処理条件は、ア
ルゴンガス100ml/minを流しながら真空度を1
3.3Paにした後、高周波電源(13.56MHz)
で100W、10分間である。
ず片面に湿式塗工により厚み5μmのハードコート層を
形成した。このフィルムを100mm×100mmにカ
ットし、ハードコート層を施した面と反対の面を、減圧
下でプラズマ処理した。プラズマ処理の処理条件は、ア
ルゴンガス100ml/minを流しながら真空度を1
3.3Paにした後、高周波電源(13.56MHz)
で100W、10分間である。
【0058】次に、マグネトロンスパッタリング装置
で、アルゴン流量50ml/min、酸素流量2ml/
min、ターゲットとして酸化アンチモン10質量%の
ATOターゲットを用い、透明導電電極としてATOを
厚さ20nmコーティングした。その上に上記と同様の
マグネトロンスパッタ装置、ターゲット材料を用い、表
1に示す条件下で上記ATO膜と異なる膜質のATO薄
膜を積層することでタッチパネル用透明導電性フィルム
を作製した。
で、アルゴン流量50ml/min、酸素流量2ml/
min、ターゲットとして酸化アンチモン10質量%の
ATOターゲットを用い、透明導電電極としてATOを
厚さ20nmコーティングした。その上に上記と同様の
マグネトロンスパッタ装置、ターゲット材料を用い、表
1に示す条件下で上記ATO膜と異なる膜質のATO薄
膜を積層することでタッチパネル用透明導電性フィルム
を作製した。
【0059】下部電極は、以下のようにして形成した。
【0060】マグネトロンDCスパッタ装置のターゲッ
トとしてATOをセットし、真空チャンバーに1.1m
mのソーダガラスをセットした。ターボ分子ポンプで5
×10−4Paまで排気した後、Arガス196scc
m、O2ガスを4sccmの流量で混合ガスとして導入
し、0.5Paとなるように調整した。その後ATOタ
ーゲットに4kWの電力を印加し、表面抵抗値が500
Ω/sqとなるようにATO薄膜を成膜した。この基板
にドットスペーサーを印刷形成し、硬化させて下部電極
とした。
トとしてATOをセットし、真空チャンバーに1.1m
mのソーダガラスをセットした。ターボ分子ポンプで5
×10−4Paまで排気した後、Arガス196scc
m、O2ガスを4sccmの流量で混合ガスとして導入
し、0.5Paとなるように調整した。その後ATOタ
ーゲットに4kWの電力を印加し、表面抵抗値が500
Ω/sqとなるようにATO薄膜を成膜した。この基板
にドットスペーサーを印刷形成し、硬化させて下部電極
とした。
【0061】透明導電性フィルムを上部電極とし、上部
電極と下部電極を所定の形状にエッチングした。上部電
極と下部電極のそれぞれの端部には、Agペーストによ
りリード配線を形成した。この上部電極、下部電極をそ
れぞれの透明導電膜が対向するように配置し、外周を接
着剤により固着してタッチパネルを形成した。接着剤の
厚みは60μmであった。
電極と下部電極を所定の形状にエッチングした。上部電
極と下部電極のそれぞれの端部には、Agペーストによ
りリード配線を形成した。この上部電極、下部電極をそ
れぞれの透明導電膜が対向するように配置し、外周を接
着剤により固着してタッチパネルを形成した。接着剤の
厚みは60μmであった。
【0062】次に得られたフィルムの摺動筆記による耐
久試験を行った。250gの荷重下の入力ペンで、タッ
チパネルの10万回の摺動試験を行った後、フィルムの
電気特性を測定し耐久評価を行った。電気抵抗値が初期
に比べて変化率が50%未満の場合をOKレベルとし、
50%以上変化した場合をNGとした。結果を表1に示
す。
久試験を行った。250gの荷重下の入力ペンで、タッ
チパネルの10万回の摺動試験を行った後、フィルムの
電気特性を測定し耐久評価を行った。電気抵抗値が初期
に比べて変化率が50%未満の場合をOKレベルとし、
50%以上変化した場合をNGとした。結果を表1に示
す。
【0063】比較例として透明導電膜が、ATO膜が一
層のみのものを使用し、同様の耐久試験を行った。
層のみのものを使用し、同様の耐久試験を行った。
【0064】マグネトロンスパッタ装置での一層目のA
TOの成膜条件は以下の通りである。 アルゴン流量:50cc/min、酸素ガス流量:3c
c/min 真空度:0.5Pa、DC投入電力2kW 成膜時間:60秒(基材回転速度:10rpm)
TOの成膜条件は以下の通りである。 アルゴン流量:50cc/min、酸素ガス流量:3c
c/min 真空度:0.5Pa、DC投入電力2kW 成膜時間:60秒(基材回転速度:10rpm)
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、透明
導電膜の膜厚、抵抗値のコントロールが容易となり、上
部電極の透明導電膜を成膜する際に、ATO薄膜を設け
た後にこの薄膜とは異なる組成、形状の面をもつATO
薄膜を形成することによって、下部電極との融着を防
ぎ、電極からの透明導電膜の剥離を防止し、耐摺動性、
耐久性に優れた安価な透明導電性フィルムが提供され
る。
導電膜の膜厚、抵抗値のコントロールが容易となり、上
部電極の透明導電膜を成膜する際に、ATO薄膜を設け
た後にこの薄膜とは異なる組成、形状の面をもつATO
薄膜を形成することによって、下部電極との融着を防
ぎ、電極からの透明導電膜の剥離を防止し、耐摺動性、
耐久性に優れた安価な透明導電性フィルムが提供され
る。
【図1】本発明の透明導電性フィルムの一例を示す断面
図である。
図である。
【図2】本発明のタッチパネルの一例を示す断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の透明導電性フィルムを用いたタッチパ
ネルの一例を示す断面図である。
ネルの一例を示す断面図である。
1、1a、1c ハードコート層
2、2a、2b、2c 高分子フィルム
3、3a、3b アンダーコート層
4、4a、4b、4c、4d 第一のATO膜
5、5a、5c 第二のATO膜
6 接着剤層
7 基板
8 ドットスペーサー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
G06F 3/033 360 G06F 3/033 360H 5G323
H01B 13/00 503 H01B 13/00 503B
(72)発明者 岩淵 芳典
東京都小平市小川東町3−1−1
(72)発明者 草野 行弘
東京都小平市小川東町3−1−1
Fターム(参考) 4F100 AA28B AA28C AA29B AA29C
AK01A AK42 AT00D BA03
BA04 BA05 BA07 CC00 EH66B
EH66C GB48 JG01B JG01C
JN01B JN01C JN01D
4K029 AA11 AA25 BA47 BA50 BC09
BD00 CA05 CA06 DC04 DC09
EA02 EA03
5B068 AA33 BB06 BC09
5B087 AA04 CC14
5G307 FA02 FB01 FC02 FC10
5G323 BA01 BA02 BB05
Claims (23)
- 【請求項1】高分子フィルムおよびその上に気相成膜法
により設けられた酸化スズ−酸化アンチモン(ATO)
膜からなる透明導電性フィルムであって、ATO膜が、
第一のATO膜およびその上に設けられた第二のATO
膜からなり、かつ第二のATO膜が第一のATO膜の成
膜条件と異なる条件で形成されていることを特徴とする
透明導電性フィルム。 - 【請求項2】気相成膜法がスパッタリング法である請求
項1に記載のフィルム。 - 【請求項3】気相成膜法が反応性スパッタリング法であ
る請求項1または2に記載のフィルム。 - 【請求項4】気相成膜法で使用されるターゲット材料と
して、酸化スズ−酸化アンチモン混合焼結セラミックタ
ーゲットが使用されていることを特徴とする請求項1か
ら3のいずれかに記載のフィルム。 - 【請求項5】気相成膜法で使用されるターゲット材料と
してスズ−アンチモン合金金属ターゲットが使用されて
いることを特徴とする請求項3に記載のフィルム。 - 【請求項6】第二のATO膜が、第一のATO膜と酸素
含有率が異なることを特徴とする請求項1から5のいず
れかに記載のフィルム。 - 【請求項7】第二のATO膜が、第一のATO膜と窒素
含有率が異なることを特徴とする請求項1から5のいず
れかに記載のフィルム。 - 【請求項8】第二のATO膜が、第一のATO膜と結晶
状態および/または表面形状が異なることを特徴とする
請求項1から7のいずれかに記載のフィルム。 - 【請求項9】第二のATO膜の成膜に際して、スパッタ
リング時の圧力が、第一のATO膜の成膜の際の圧力と
異なることを特徴とする請求項8に記載のフィルム。 - 【請求項10】第二のATO膜の成膜に際して、スパッ
タリング時の成膜速度が、第一のATO膜の成膜の際の
成膜速度と異なることを特徴とする請求項8に記載のフ
ィルム。 - 【請求項11】ATO膜が高分子フィルム上に形成され
た透明導電性フィルムであって、ATO膜が、第一のA
TO膜およびその上に設けられた第二のATO膜からな
り、かつ第二のATO膜が、第一のATO膜と酸素含有
率が異なることを特徴とする透明導電性フィルム。 - 【請求項12】ATO膜が高分子フィルム上に形成され
た透明導電性フィルムであって、ATO膜が、第一のA
TO膜およびその上に設けられた第二のATO膜からな
り、かつ第二のATO膜が、第一のATO膜と窒素含有
率が異なることを特徴とする透明導電性フィルム。 - 【請求項13】第一のATO膜を形成した高分子フィル
ムを透明基板に貼り合わせてなる下部電極と、請求項1
から12のいずれかに記載の透明導電性フィルムを、透
明導電膜同士を対面させるようにスペーサーを介して貼
り合わせてなるタッチパネル。 - 【請求項14】高分子フィルム上に気相成膜法により第
一のATO膜を形成し、当該第一のATO膜の上に成膜
条件を変化させた第二のATO膜を形成することを特徴
とする透明導電性フィルムの製造方法。 - 【請求項15】気相成膜法がスパッタリング法であるこ
とを特徴とする請求項14に記載の製造方法。 - 【請求項16】気相成膜法が反応性スパッタリング法で
あることを特徴とする請求項14から15のいずれかに
記載の製造方法。 - 【請求項17】気相成膜法で使用されるターゲット材料
として、酸化スズ−酸化アンチモン混合焼結セラミック
ターゲットを使用することを特徴とする請求項14から
16のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項18】気相成膜法で使用されるターゲット材料
としてスズ−アンチモン合金金属ターゲットを使用する
ことを特徴とする請求項16に記載の製造方法。 - 【請求項19】第一のATO膜を形成した後に、酸素含
有率が異なる第二のATO膜を形成することを特徴とす
る請求項14から18のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項20】第一のATO膜を形成した後に、窒素含
有率が異なる第二のATO膜を形成することを特徴とす
る請求項14から18のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項21】第一のATO膜を形成した後に、結晶状
態および/または表面形状の異なる第二のATO膜を形
成することを特徴とする請求項14から20のいずれか
に記載の製造方法。 - 【請求項22】第二のATO膜の成膜に際して、スパッ
タリング時の圧力を第一のATO膜の成膜の際の圧力と
異なる値にすることを特徴とする請求項21に記載の製
造方法。 - 【請求項23】第二のATO膜の成膜に際して、スパッ
タリング時の成膜速度を第一のATO膜の成膜の際の成
膜速度と異なる値にすることを特徴とする請求項21に
記載の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001351827A JP2003151360A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 透明導電性フィルムおよびタッチパネル |
PCT/JP2002/010408 WO2003032332A1 (fr) | 2001-10-05 | 2002-10-07 | Film transparent electroconducteur, son procede de fabrication, et ecran tactile y relatif |
CNB028197739A CN1301510C (zh) | 2001-10-05 | 2002-10-07 | 透明导电性薄膜、其制造方法以及触摸面板 |
KR1020047004879A KR100905478B1 (ko) | 2001-10-05 | 2002-10-07 | 투명 전도성 필름 및 터치패널 |
US10/491,568 US7534500B2 (en) | 2001-10-05 | 2002-10-07 | Transparent electroconductive film, method for manufacture thereof, and touch panel |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001351827A JP2003151360A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 透明導電性フィルムおよびタッチパネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003151360A true JP2003151360A (ja) | 2003-05-23 |
Family
ID=19164086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001351827A Pending JP2003151360A (ja) | 2001-10-05 | 2001-11-16 | 透明導電性フィルムおよびタッチパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003151360A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009199812A (ja) * | 2008-02-20 | 2009-09-03 | Oike Ind Co Ltd | 透明導電性膜付基板 |
WO2018029886A1 (ja) * | 2016-08-10 | 2018-02-15 | 株式会社アルバック | 透明導電層付き基板、液晶パネル及び透明導電層付き基板の製造方法 |
-
2001
- 2001-11-16 JP JP2001351827A patent/JP2003151360A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009199812A (ja) * | 2008-02-20 | 2009-09-03 | Oike Ind Co Ltd | 透明導電性膜付基板 |
WO2018029886A1 (ja) * | 2016-08-10 | 2018-02-15 | 株式会社アルバック | 透明導電層付き基板、液晶パネル及び透明導電層付き基板の製造方法 |
KR20180036738A (ko) * | 2016-08-10 | 2018-04-09 | 가부시키가이샤 아루박 | 투명 도전층이 구비된 기판, 액정 패널 및 투명 도전층이 구비된 기판의 제조 방법 |
JPWO2018029886A1 (ja) * | 2016-08-10 | 2018-08-16 | 株式会社アルバック | 透明導電層付き基板、液晶パネル及び透明導電層付き基板の製造方法 |
KR102042081B1 (ko) * | 2016-08-10 | 2019-11-07 | 가부시키가이샤 아루박 | 투명 도전층이 구비된 기판, 액정 패널 및 투명 도전층이 구비된 기판의 제조 방법 |
TWI690999B (zh) * | 2016-08-10 | 2020-04-11 | 日商愛發科股份有限公司 | 附設透明導電層的基板、液晶面板、以及附設透明導電層的基板的製造方法 |
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