JP2624930B2 - 透明導電性積層体とタツチパネル - Google Patents

透明導電性積層体とタツチパネル

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JP2624930B2
JP2624930B2 JP2732493A JP2732493A JP2624930B2 JP 2624930 B2 JP2624930 B2 JP 2624930B2 JP 2732493 A JP2732493 A JP 2732493A JP 2732493 A JP2732493 A JP 2732493A JP 2624930 B2 JP2624930 B2 JP 2624930B2
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昭造 河添
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フイルム基材を有す
る透明導電性積層体と、これを用いたタツチパネルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、可視光線領域で透明であり、か
つ導電性を有する薄膜は、液晶デイスプレイ、エレクト
ロルミネツセンスデイスプレイなどの新しいデイスプレ
イ方式やタツチパネルなどにおける透明電極のほか、透
明物品の帯電防止や電磁波遮断などのために用いられて
いる。
【0003】従来、このような透明導電性薄膜として、
ガラス上に酸化インジウム薄膜を形成した、いわゆる導
電性ガラスがよく知られているが、基材がガラスである
ために、可撓性,加工性に劣り、用途によつては好まし
くない場合がある。
【0004】このため、近年では、可撓性,加工性に加
えて、耐衝撃性にすぐれ、軽量であるなどの利点から、
ポリエチレンテレフタレ―トフイルムをはじめとする各
種のプラスチツクフイルムを基材とした透明導電性薄膜
が賞用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このような
フイルム基材を用いた従来の透明導電性薄膜は、薄膜表
面の光線反射率が大きいために、透明性に劣るという問
題があるほか、導電性薄膜の耐擦傷性に劣り、使用中に
傷がついて電気抵抗が増大したり、断線を生じるといつ
た問題があつた。
【0006】また、とくにタツチパネル用の導電性薄膜
では、スペ―サを介して対向させた一対の薄膜同志がそ
の一方のパネル板側からの押圧打点で強く接触するもの
であるため、これに抗しうる良好な耐久特性つまり打点
特性を有していることが望まれるが、上記従来の透明導
電性薄膜ではかかる特性に劣り、そのぶんタツチパネル
としての寿命が短くなるという問題があつた。
【0007】この発明は、上記従来の問題点に鑑み、ポ
リエチレンテレフタレ―トフイルムなどのフイルム基材
を用いた透明導電性薄膜において、その透明性および導
電性薄膜の耐擦傷性を改良するとともに、タツチパネル
用としての打点特性の改良をはかることを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、上記の
目的を達成するために、鋭意検討した結果、フイルム基
材として特定膜厚のものを用いて、その一方の面に透明
な導電性薄膜をこの薄膜に比べ光の屈折率が大きい透明
な誘電体薄膜を介して形成する一方、他方の面に透明な
粘着剤層を介して別の透明基体を貼り合わせることによ
り、透明性および導電性薄膜の耐擦傷性を改良できると
ともに、タツチパネル用としての打点特性の改良をもは
かれることを知り、この発明を完成するに至つた。
【0009】すなわち、この発明の第1は、厚さが2〜
120μmの透明なフイルム基材の一方の面に透明な誘
電体薄膜とさらにこの上に透明な導電性薄膜を形成し、
他方の面に透明な粘着剤層を介して透明基体を貼り合わ
せてなる透明導電性積層体であつて、かつ上記フイルム
基材の光の屈折率をn1 、上記誘電体薄膜の光の屈折率
をn2 、上記導電性薄膜の光の屈折率をn3 としたと
き、n1 <n3 <n2 の関係を満たすことを特徴とする
透明導電性積層体に係るものである。
【0010】また、この発明の第2は、導電性薄膜を有
する一対のパネル板を、導電性薄膜同志が対向するよう
に、スペ―サを介して対向配置してなるタツチパネルに
おいて、少なくとも一方のパネル板が上記第1の発明に
係る透明導電性積層体からなることを特徴とするタツチ
パネルに係るものである。
【0011】
【発明の構成・作用】この発明において使用するフイル
ム基材としては、透明性を有する各種のプラスチツクフ
イルムを使用できる。具体的には、ポリエチレンテレフ
タレ―ト、ポリイミド、ポリエ―テルサルフオン、ポリ
エ―テルエ―テルケトン、ポリカ―ボネ―ト、ポリプロ
ピレン、ポリアミド、ポリアクリル、セルロ―スプロピ
オネ―トなどが挙げられる。
【0012】これらフイルム基材の厚みは、2〜120
μmの範囲にあることが必要で、とくに好適には6〜1
00μmの範囲にあるのがよい。2μm未満では基材と
しての機械的強度が不足し、この基材をロ―ル状にして
誘電体薄膜や導電性薄膜さらには粘着剤層を連続的に形
成する操作が難しくなる。一方、120μmを超える
と、後述する粘着剤層のクツシヨン効果に基づく導電性
薄膜の耐擦傷性やタツチパネル用としての打点特性の向
上を図れなくなる。
【0013】このフイルム基材は、表面にあらかじめス
パツタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線
照射、化成、酸化などのエツチング処理や下塗り処理を
施して、この上に設けられる誘電体薄膜の上記基材に対
する密着性を向上させるようにしてもよい。また、誘電
体薄膜を設ける前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗
浄などにより除塵,清浄化してもよい。
【0014】この発明においては、このようなフイルム
基材の一方の面に、透明な誘電体薄膜を形成する。この
薄膜の光の屈折率n2 は、この薄膜上に設けられる導電
性薄膜の光の屈折率n3 に比べて大きいことが必要で、
通常導電性薄膜の光の屈折率n3 は約2程度であるた
め、誘電体薄膜の光の屈折率n2 としては、通常2.0
5〜2.4程度であるのがよい。この誘電体薄膜の形成
により、主に透明性および導電性薄膜の耐擦傷性が大幅
に向上し、またタツチパネル用としての打点特性の向上
にも好結果が得られる。
【0015】このような誘電体薄膜の材料としては、た
とえばCeO2 (2.3)、Nd23 (2.15)、
Sb2 3 (2.1)、TiO2 (2.35)、Ta2
5(2.1)、ZrO2 (2.05)、ZnO(2.
1)、ZnS(2.3)などの無機物〔上記各材料の
( )内の数値は光の屈折率n2 である〕や、これらの
無機物とアクリル樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン系ポ
リマ―などの有機物との混合体などがある。これらの中
でも、実用上、光の屈折率n2 が2.3〜2.4程度の
CeO2 、TiO2 、ZnSなどがとくに好適に用いら
れる。
【0016】誘電体薄膜の厚さとしては、50Å以上と
するのがよく、好ましくは100〜3,000Å、とく
に好ましくは400〜1,600Åの範囲とするのがよ
い。50Å未満では連続被膜となりにくく、透明性や耐
擦傷性の向上をあまり期待できない。なお、厚くなりす
ぎると透明性の向上が期待できなくなり、またクラツク
を生じるおそれがあり、好ましくない。
【0017】誘電体薄膜の形成方法としては、たとえば
真空蒸着法、スパツタリング法、イオンプレ―テイング
法、塗工法などがあり、上記の材料の種類および必要と
する膜厚に応じて適宜の方法を採用することができる。
【0018】この発明においては、上記の如く透明な誘
電体薄膜を形成したのち、さらにこの薄膜上に透明な導
電性薄膜を形成する。導電性薄膜の形成方法としては、
誘電体薄膜の場合と同様の技術を採用できる。用いる薄
膜材料もとくに制限されるものではなく、たとえば、酸
化スズを含有する酸化インジウム、アンチモンを含有す
る酸化スズなどが好ましく用いられる。
【0019】これら材料からなる導電性薄膜の光の屈折
率n3 は、既述のとおり、通常約2程度であり、フイル
ム基材の光の屈折率n1 が通常1.4〜1.7程度のた
め、この屈折率n1 よりは大きくなる。したがつて、こ
れらと誘電体薄膜の光の屈折率n2 との関係は、n1
3 <n2 となる。
【0020】この導電性薄膜の厚さは、50Å以上とす
るのが好ましく、これより薄いと表面抵抗が103 Ω/
□以下となる良好な導電性を有する連続被膜となりにく
い。また、あまり厚くしすぎると透明性の低下などをき
たすため、とくに好適な厚さとしては、100〜3,0
00Å程度とするのがよい。
【0021】このような透明な誘電体薄膜と透明な導電
性薄膜とが順次形成されたフイルム基材の他方の面に
は、透明な粘着剤層を介して透明基体が貼り合わされ
る。この貼り合わせは、透明基体の方に上記の粘着剤層
を設けておき、これに上記のフイルム基材を貼り合わせ
るようにしてもよいし、逆にフイルム基材の方に上記の
粘着剤層を設けておき、これに透明基体を貼り合わせる
ようにしてもよい。後者の方法では、粘着剤層の形成を
フイルム基材をロ―ル状にして連続的に行うことができ
るから、生産性の面でより有利である。
【0022】粘着剤層としては、透明性を有するもので
あればとくに制限なく使用でき、たとえば、アクリル系
粘着剤、シリコ―ン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが用い
られる。この粘着剤層は、透明基体の接着後そのクツシ
ヨン効果により、フイルム基材の一方の面に設けられた
導電性薄膜の耐擦傷性やタツチパネル用としての打点特
性を向上させる機能を有する。この機能をより良く発揮
させる観点から、その弾性係数を1×105 〜1×10
7 dyn /cm2 の範囲、厚さを1μm以上、通常5〜10
0μmの範囲に設定するのが望ましい。
【0023】上記の弾性係数が1×105 dyn /cm2
満となると、粘着剤層は非弾性となるため、加圧により
容易に変形してフイルム基材ひいては導電性薄膜に凹凸
を生じさせ、また加工切断面からの粘着剤のはみ出しな
どが生じやすくなり、そのうえ導電性薄膜の耐擦傷性や
タツチパネル用としての打点特性の向上効果が低減す
る。一方、弾性係数が1×107 dyn /cm2 を超える
と、粘着剤層が硬くなり、そのクツシヨン効果を期待で
きなくなるため、導電性薄膜の耐擦傷性やタツチパネル
用としての打点特性を向上できない。
【0024】また、粘着剤層の厚さが1μm未満となる
と、そのクツシヨン効果をやはり期待できないため、導
電性薄膜の耐擦傷性やタツチパネル用としての打点特性
の向上を望めない。厚くしすぎると、透明性を損なつた
り、粘着剤層の形成や透明基体の貼り合わせ作業性さら
にコストの面で好結果を得にくい。
【0025】このような粘着剤層を介して貼り合わされ
る透明基体は、フイルム基材に対して良好な機械的強度
を付与し、とくにカ―ルなどの発生防止に寄与するもの
であり、これを貼り合わせたのちにおいても可撓性であ
ることが要求される場合は、通常6〜300μm程度の
プラスチツクフイルムが、可撓性がとくに要求されない
場合は、通常0.05〜10mm程度のガラス板やフイル
ム状ないし板状のプラスチツクが、それぞれ用いられ
る。プラスチツクの材質としては、前記したフイルム基
材と同様のものが挙げられる。
【0026】また、必要に応じて、上記透明基体の外表
面(粘着剤層とは反対側の面)に、視認性の向上を目的
とした防眩処理層や反射防止処理層を設けたり、外表面
の保護を目的としたハ―ドコ―ト処理層を設けるように
してもよい。後者のハ―ドコ―ト処理層としては、たと
えば、メラニン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹
脂、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂などの硬化型樹脂
からなる硬化被膜が好ましく用いられる。
【0027】図1は、この発明の透明導電性積層体の一
例を示したもので、透明なフイルム基材1の一方の面に
透明な誘電体薄膜2とさらにこの上に透明な導電性薄膜
3とが形成され、他方の面に透明な粘着剤層4を介して
透明基体5が貼り合わされている。また、図2は、この
発明の透明導電性積層体の他の例を示したもので、上記
透明基体5の外表面にハ―ドコ―ト処理層6を設けるよ
うにしたものであり、その他の構成は図1と全く同様で
ある。
【0028】図3は、この発明の透明導電性積層体を用
いたタツチパネルの例を示したもので、導電性薄膜
1d,P2dを有する一対のパネル板P1,P2を、互い
に直交する縞状に形成した導電性薄膜P1d,P2d同志が
対向するように、スペ―サSを介して対向配置してなる
タツチパネルにおいて、一方のパネル板P1として、上
記の図2に示す透明導電性積層体を用いたものである。
【0029】このタツチパネルは、パネル板P1側よ
り、手の指Mにてスペ―サSの弾性力に抗して押圧打点
したとき、導電性薄膜P1d,P2d同志が接触して、電気
回路のON状態となり、上記押圧を解除すると、元のO
FF状態に戻る、透明スイツチ構体として機能する。そ
の際、パネル板P1が上記の透明導電性積層体からなる
ために、導電性薄膜の耐擦傷性や打点特性などにすぐ
れ、長期にわたつて上記機能を安定に維持させることが
できる。
【0030】なお、図3において、パネル板P1は、図
1に示す透明導電性積層体であつてもよい。また、パネ
ル板P2は、プラスチツクフイルムやガラス板などから
なる透明基体5´に導電性薄膜P2dを設けたものである
が、上記のパネル板P1と同様の図1または図2に示す
透明導電性積層体を用いてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、誘電
体薄膜のハ―ド効果および粘着剤層のクツシヨン効果に
基づいて、導電性薄膜の耐擦傷性およびタツチパネルと
しての打点特性が改良され、かつ誘電体薄膜および導電
性薄膜の組み合わせに基づく反射防止効果により透明性
が著しく改良された透明導電性積層体を提供でき、また
これを用いたタツチパネルを提供することができる。
【0032】
【実施例】以下に、この発明の実施例を記載してより具
体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重
量部を意味する。
【0033】実施例1 厚さが25μmのポリエチレンテレフタレ―トフイルム
(以下、PETフイルムという)からなるフイルム基材
(光の屈折率n1 =1.66)の一方の面に、TiO2
を電子ビ―ム加熱法により、(1〜2)×10-4Tor
rの真空度で真空蒸着して、厚さ約1,000ÅのTi
2 (光の屈折率n2 =2.35)からなる透明な誘電
体薄膜(以下、TiO2 薄膜という)を形成した。
【0034】つぎに、上記のTiO2 薄膜上に、アルゴ
ンガス80%と酸素ガス20%とからなる4×10-3
orrの雰囲気中で、インジウム−スズ合金を用いた反
応性スパツタリング法により、厚さ300Åの酸化イン
ジウムと酸化スズとの複合酸化物(光の屈折率n3
2.00)からなる透明な導電性薄膜(以下、ITO薄
膜という)を形成した。
【0035】ついで、上記PETフイルムの他方の面
に、弾性係数が1×106 dyn /cm2に調整されたアク
リル系の透明な粘着剤層(アクリル酸ブチルとアクリル
酸と酢酸ビニルとの重量比100:2:5のアクリル系
共重合体100部にイソシアネ―ト系架橋剤を1部配合
してなるもの)を約20μmの厚さに形成し、この上に
厚さが125μmのPETフイルムからなる透明基体を
貼り合わせて、図1に示す構造の透明導電性積層フイル
ムを作製した。
【0036】この透明導電性積層フイルムを一方のパネ
ル板とし、他方のパネル板として、ガラス板上に厚さ3
00ÅのITO薄膜を上記と同様の方法で形成したもの
を用い、この両パネル板を、ITO薄膜同志が対向する
ように、厚さ100μmのスペ―サを介して対向配置し
て、スイツチ構体としてのタツチパネルを作製した。な
お、両パネル板の各ITO薄膜は、上記の対向配置に先
立つて、あらかじめ、互いに直交する縞状に形成した。
【0037】実施例2 厚さが125μmのPETフイルムの一方の面に、アク
リル・ウレタン系樹脂〔大日本インキ化学(株)製のユ
ニデイツク17−806〕100部に光重合開始剤とし
てのヒドロキシシクロヘキシルフエニルケトン〔チバガ
イギ―(株)製のイルガキユア184〕5部を加えて、
50重量%濃度に希釈してなるトルエン溶液を塗布し、
100℃で3分間乾燥したのち、ただちにオゾンタイプ
高圧水銀灯(80W/cm、15cm集光型)2灯で紫外線
照射を行い、厚さ5μmのハ―ドコ―ト処理層を形成し
た。
【0038】このハ―ドコ―ト処理層を形成したPET
フイルムを、透明基体として用い、この透明基体のハ―
ドコ―ト処理層とは反対側の面より粘着剤層を介して貼
り合わせるようにした以外は、実施例1と同様にして、
図2に示す構造の透明導電性積層フイルムを作製した。
また、この積層フイルムを用いて、実施例1と同様にし
て、図3に示す構造のタツチパネルを作製した。
【0039】実施例3,4 TiO2 薄膜の厚さを400Å(実施例3)、1,60
0Å(実施例4)に変更した以外は、実施例2と同様に
して、図2に示す構造の2種の透明導電性積層フイルム
を作製した。また、これらの積層フイルムを用いて、実
施例1と同様にして、図3に示す構造の2種のタツチパ
ネルを作製した。
【0040】実施例5 TiO2 薄膜に代え、ZnSを電子ビ―ム加熱法で、
(1〜2)×10-4Torrの真空度で真空蒸着して、
厚さ約1,000ÅのZnS(光の屈折率n2 =2.
3)からなる透明な誘電体薄膜を形成するようにした以
外は、実施例2と同様にして、図2に示す構造の透明導
電性積層フイルムを作製した。また、この積層フイルム
を用いて、実施例1と同様にして、図3に示す構造のタ
ツチパネルを作製した。
【0041】比較例1 TiO2 薄膜および粘着剤層の形成と透明基体の貼り合
わせを行わなかつた以外は、実施例1と同様にして、透
明導電性積層フイルムを作製し、またこのフイルムを用
いて、実施例1と同様にして、タツチパネルを作製し
た。
【0042】比較例2 TiO2 薄膜の形成を行わなかつた以外は、実施例1と
同様にして、透明導電性積層フイルムを作製し、またこ
のフイルムを用いて、実施例1と同様にして、タツチパ
ネルを作製した。
【0043】比較例3 粘着剤層の形成と透明基体の貼り合わせを行わなかつた
以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層フイル
ムを作製し、またこのフイルムを用いて、実施例1と同
様にして、タツチパネルを作製した。
【0044】比較例4 フイルム基材として、厚さが125μmのPETフイル
ムを使用した以外は、実施例1と同様にして、透明導電
性積層フイルムを作製し、またこのフイルムを用いて、
実施例1と同様にして、タツチパネルを作製した。
【0045】以上の実施例1〜5および比較例1〜4の
各透明導電性積層フイルムにつき、フイルム抵抗、光の
透過率および導電性薄膜の耐擦傷性を、下記の方法で測
定した。また、上記の実施例1〜5および比較例1〜4
の各タツチパネルについて、下記の方法で打点特性を測
定した。これらの結果を表1に示す。
【0046】<フイルム抵抗>二端子法を用いて、フイ
ルムの表面電気抵抗(Ω/□)を測定した。
【0047】<光の透過率>島津製作所製の分光分析装
置UV−240を用いて、光波長550nmにおける可視
光線透過率を測定した。
【0048】<導電性薄膜の耐擦傷性>新東科学社製の
ヘイドン表面性測定機TYPE−HEIDON14を用
いて、擦傷子:ガ―ゼ(日本薬局方タイプI)、荷
重:100g/cm2 、擦傷速度:30cm/分、擦傷
回数:100回(往復50回)の条件で、導電性薄膜表
面を擦つたのちにフイルム抵抗(Rs)を測定し、初期
のフイルム抵抗(Ro)に対する変化率(Rs/Ro)
を求めて、耐擦傷性を評価した。
【0049】<打点特性>透明導電性積層フイルムで構
成したパネル板側から、硬度40度のウレタンゴムから
なるロツド(鍵先7R)を用いて荷重100gで100
万回のセンタ―打点を行つたのち、フイルム抵抗(R
d)を測定し、初期のフイルム抵抗(Ro)に対する変
化率(Rd/Ro)を求めて、打点特性を評価した。な
お、上記フイルム抵抗の測定は、対向配置した導電性薄
膜同志の打点時の接触抵抗について行い、その平均値で
表したものである。
【0050】
【表1】
【0051】上記表1の結果から、この発明の透明導電
性積層フイルムは、導電性および透明性が良好で、かつ
導電性薄膜の耐擦傷性にすぐれており、しかも、この透
明導電性積層フイルムを用いることにより、打点特性に
すぐれたタツチパネルを作製できるものであることが明
らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の透明導電性積層体の一例を示す断面
図である。
【図2】この発明の透明導電性積層体の他の例を示す断
面図である。
【図3】この発明のタツチパネルの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 透明なフイルム基材 2 透明な誘電体薄膜 3 透明な導電性薄膜 4 透明な粘着剤層 5 透明基体 P1,P2 一対のパネル板 P1d,P2d 導電性薄膜 S スペ―サ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 5/14 H01B 5/14 A

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さが2〜120μmの透明なフイルム
    基材の一方の面に透明な誘電体薄膜とさらにこの上に透
    明な導電性薄膜を形成し、他方の面に透明な粘着剤層を
    介して透明基体を貼り合わせてなる透明導電性積層体で
    あつて、かつ上記フイルム基材の光の屈折率をn1 、上
    記誘電体薄膜の光の屈折率をn2 、上記導電性薄膜の光
    の屈折率をn3 としたとき、n1 <n3 <n2 の関係を
    満たすことを特徴とする透明導電性積層体。
  2. 【請求項2】 導電性薄膜を有する一対のパネル板を、
    導電性薄膜同志が対向するように、スペ―サを介して対
    向配置してなるタツチパネルにおいて、少なくとも一方
    のパネル板が請求項1に記載の透明導電性積層体からな
    ることを特徴とするタツチパネル。
JP2732493A 1993-01-23 1993-01-23 透明導電性積層体とタツチパネル Expired - Lifetime JP2624930B2 (ja)

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