JP2003150308A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2003150308A
JP2003150308A JP2001350454A JP2001350454A JP2003150308A JP 2003150308 A JP2003150308 A JP 2003150308A JP 2001350454 A JP2001350454 A JP 2001350454A JP 2001350454 A JP2001350454 A JP 2001350454A JP 2003150308 A JP2003150308 A JP 2003150308A
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Fumiaki Mukoyama
文昭 向山
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者がスクロール操作に負担を感じない表
示装置を提供する。 【解決手段】 表示装置は、電子情報のデータに基いて
表示器に電子情報を表示し、表示された電子情報をスク
ロールをすることができる。表示装置は、表示装置の本
体表面に設けられた少なくとも2つの接触板と、予め決
められた手順に従って接触板が操作されたことを検出す
る操作検出手段とを有し、操作検出手段が予め決められ
た手順の操作を検出すると予め決められたスクロール処
理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置に関し、
特に、電子情報をスクロールすることができる表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子ブック等の電子化された本が
実用化されている。利用者は、インターネットからダウ
ンロードした小説等のコンテンツをパーソナルコンピュ
ータ(以下、PCともいう。)のメモリにストアし、そ
のストアしたコンテンツデータをPDA(Person
al Digital Assistant)等の携帯
機器に転送する。これにより、利用者は、その携帯機器
上でコンテンツの内容を見る、すなわち小説等を読むこ
とができる。電子ブックは、ICカード等の記録媒体に
電子データを記録するため、従来の重たい紙の書籍の持
ち運びを不要にする。
【0003】携帯機器の表示器、例えば液晶表示装置上
に表示された文字を読む場合、ページ送り等のスクロー
ル操作が必要となる。このスクロール方法として、現在
は、キーボードの操作により行われているが、狭い場所
にキーが位置されたキーボードを用いない方法が望まれ
ており、例えば次に掲げる方法が提案されている。
【0004】ア)連続自動スクロール 操作者の操作とは無関係に表示を連続的に送るようにし
たものである。
【0005】イ)音声入力 操作者の音声入力によってスクロール操作を行うもので
ある。
【0006】ウ)視線検出 例えば特開平5−10872号明細書に記載の如く、読
者の視線を検出し、表示上の見つめている位置を判定す
ることによって表示のカーソル位置を操作しスクロール
を行うものである。
【0007】エ)またたきの検出 例えば、特開平10−260773号明細書に記載の如
く、まばたきの回数や間隔により表示装置の操作を行う
ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ア)の方法で
は、スクロール操作の必要はなくなるが、時間的に強制
される送りとなるため、読者に強いストレスを与える。
また、そのストレスを軽減するために停止や再開のキー
を設けることも考えられるが、結局は操作キーで操作す
るのと同等になってしまう。
【0009】イ)の方法では、音声が他の人の迷惑とな
るため何処でも使うことができず、読書には不都合な場
合が多い。また、音声入力処理には比較的時間が長くか
かるため、発声の煩わしさと共に読者には大きな苦痛と
なる。
【0010】ウ)の方法では、視線検出のための装置が
大掛かりな構成となってしまい、小型化に反し携帯には
不適切で、また高価にもなってしまう。
【0011】エ)の方法では、上記ウ)に比べると検出
は容易で、構成も簡単となるが、安価で小型の表示装置
において実現することは困難である。また、意図的にま
たたきをしながら読書をするということはかなり苦痛を
伴うものであり、更に回数や間隔までも制御するとなる
とヒューマンインターフェースとしては適切なものでは
ない。
【0012】このように、持ち運べる表示装置を用いて
電子データを読むにあたり、操作方法、特にスクロール
の操作方法において、読者が負担を感じていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、利用
者がスクロール操作に負担を感じないで、かつ小型化に
適した表示装置を提供することを目的とする。
【0014】本発明の表示装置は、電子情報のデータに
基いて表示器に電子情報を表示し、表示された電子情報
をスクロールすることができる表示装置であって、表示
装置の本体表面に設けられた少なくとも2つの接触板
と、予め決められた手順に従って接触板が操作されたこ
とを検出する操作検出手段とを有し、操作検出手段が予
め決められた手順の操作を検出すると予め決められたス
クロール処理を実行する。
【0015】このような構成によれば、利用者がスクロ
ール操作に負担を感じない表示装置を実現することがで
きる。
【0016】また、本発明の表示装置において、接触板
は、少なくとも3つ備え、操作検出手段は、一つの接触
板が操作されているときに、他の2つの接触板の操作順
序を判別し、その操作順序に応じたスクロール方向信号
を出力し、スクロール操作信号に基づいてスクロール処
理を実行することが望ましい。
【0017】また、本発明の表示装置において、一つの
接触板は、表示装置の本体表面上であって、表示器の有
る正面上に設けられ、他の2つの接触板は、表示装置の
本体表面上であって、正面の反対側の背面上に設けられ
ていることが望ましい。
【0018】また、本発明の表示装置において、正面に
設けられた接触板は、表示装置の正面に向かって左側縁
部近傍に設けられていることが望ましい。
【0019】これらの構成によれば、利用者が表示装置
を保持している状態において、指で接触板に触れ易い。
【0020】また、本発明の表示装置において、操作検
出手段は、他の2つの接触板の内、一方の接触板が操作
されてから予め決められた時間内に他方の接触板が操作
されたときにのみスクロール方向信号を出力することが
望ましい。
【0021】このような構成によれば、利用者が意識し
て操作したスクロールの指示を確実に検出して、コンテ
ンツデータのスクロール処理を実行することができる。
【0022】また、本発明の表示装置において、接触板
の内の一つは、タッチパッドであることが望ましい。
【0023】また、本発明の表示装置において、操作検
出手段は、タッチパッドにおける接触点の移動方向のデ
ータに基づいて、予め決められた手順に従って接触板が
操作されたことを検出することが望ましい。
【0024】このような構成によれば、タッチパッド上
で指を軽く方向性を持って動かすだけでいいので、利用
者は、極めて容易にスクロールをすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0026】図1は、本発明の実施の形態に係わる表示
装置の外観を示す外観図である。図2は、表示装置1
を、図1の矢印Aで示す方向から見た(底部から見た)
図である。図3は、本発明の実施の形態に表示装置1の
回路構成を示すブロック図である。図4は、表示装置の
他の例を示す外観図である。
【0027】図1において、表示装置1は、携帯型であ
り、六面を有する直方体形状の筐体を含む本体2を有す
る。本体2は、表示器である液晶表示器(以下、LCD
ともいう)3を有する。LCD3は、読者がこの表示装
置1を保持したときに、読者の方に向くように、本体2
の一面(正面)の略中央に設けられている。LCD3
は、電子情報を読者が読むときに、文字等が見易いよう
に正面において大きな面積を有している。表示装置1
は、電子情報のデータに基いてLCD3に電子情報を表
示し、表示された電子情報をスクロールをすることがで
きる機能を有する。スクロールには、いわゆるページ送
り、行送り等が含まれる。また、スクロールの単位とし
ては、1ページ単位、1行単位だけでなく、数ページ単
位、数行単位であってもよい。
【0028】本体2の表面には、さらに、3つの接触板
が設けられている。一つの接触板4は、LCD3のある
正面に向かって、正面の左側縁部の近傍に設けられてい
る。接触板4は、狭い幅の長い矩形をしており、左側縁
部に沿って、上端から下端に向かって延びた形状をして
いる。ここでは、接触板4は、左側縁部の一辺の長さの
略半分の長さを有している。ここでは、接触板4は、電
子情報の読者がこの表示装置1を左手で持つことを前提
としているが、右手で持つことを前提とすれば、接触板
4は、右側縁部の近傍に設けてもよい。
【0029】さらに、2つの接触板5、6が、LCD3
の有る正面の反対側の面(背面)に設けられている。接
触板5と6は、共に、接触板4と略同じ形状である。接
触板5、6は、本体2の背面に向かって、右側縁部の近
傍に設けられている。従って、接触板5と6は、正面か
ら見ると、左側縁部の近傍に設けられている。ここで
は、接触板5と6は、正面から見て左側縁部の近傍に接
触板が設けられているが、右側縁部の近傍、中央部、ま
たはそれらの付近であっても、どこにあってもよい。な
お、図2において、存在する位置を明確にするための接
触板4、5、6は厚みを持ったものとして示されている
が、後述するように、接触式のセンサとしての機能を有
すればよいので、ほとんど厚みのないものである。例え
ば、各接触板4、5、6は、人体の導電性を利用して操
作の有無を検出するために、金属プレート部材であり、
本体2の筐体は、プラスチック等の絶縁性部材からな
る。接触板4、5、6は、細長い矩形をしているため、
利用者が表示装置を保持している状態において、指で接
触板に触れ易くなっている。
【0030】7は、ICカード等のメモリカードであ
り、本体2の一側面から挿入して内部のコネクタに接続
される。メモリカード7には、PC等を用いて通信網を
介してダウンロードされた書籍情報等のコンテンツデー
タが予めストアされている。メモリカード7は、フラッ
シュメモリ等の不揮発性メモリが内蔵されている。その
コンテンツデータが読み出されて、LCD3上にコンテ
ンツ情報を表示される。
【0031】図3は、本発明の実施の形態に表示装置1
の回路構成の例を示すブロック図である。11は、中央
処理装置(CPU)であり、12は、バスである。13
は、各種プログラムが格納されたROM(Read O
nly Memory)で、14は、作業用RAM(R
andom Access Memory)で、15
は、データを継続的に保存するSRAM(Static
RAM)である。16は、電源としての電池である。
17は、タイマ回路である。タイマ回路17は、各種タ
イミング信号の発生と、時刻の表示のために設けられて
いる。電池16は、表示装置1の電源スイッチがオンさ
れることにより、各種回路に電源を供給するが、SRA
M15とタイマ回路17には、継続的に情報を保持する
ために常時通電がされている。
【0032】18は、表示用データを一時的に保存する
ための表示用メモリVRAM(Video RAM)で
ある。3は、LCDパネルであり、19は、表示用コン
トローラである。なお、ここでは、表示器としてLCD
を用いた例で説明するが、EL素子を利用した他の表示
器でもよい。21は、キーボードであり、22は、キー
ボード用インターフェース回路(I/F)である。23
は、スクロール検出回路であり、24は、その検出回路
23の信号をバス12へ出力するためのインターフェー
ス回路(I/F)である。25は、メモリカードコネク
タであり、26は、メモリカード用インターフェース回
路(I/F)である。
【0033】この表示装置1は、大きなプログラム領域
とRAM領域、汎用キーボード及び通信機能を有するこ
とにより汎用の演算機能を持つノートPC、PDAとし
ての機能も可能である。例えば、キーボードをLCD3
上に表示してキーボード機能を担保するようにしたり、
別途表示装置1に蓋を設けてその蓋にキーボードの各種
キーを設けるようにしてもよい。しかし、本実施の形態
において電子情報の表示機能に絞った構成例としている
のは、電子情報の表示装置としての専用機の方が軽く、
薄く、不要なキーも廃して表示パネルであるLCDの大
きさ、画質を優先した方が読者には見易くかつ操作し易
いからである。従って、図4に示すように、キーボード
部8を、正面の下部に設けた構成でもよく、その場合、
キーボード部8には、スクロール操作以外のためのボタ
ンが設けられる。
【0034】表示装置1の利用者である読者は、図示し
ない各種キーを操作してメモリカード7のデータを読み
出して、LCD3上に情報を表示する。ここでは、説明
しないが、いわゆる栞の機能も有しており、利用者は各
種ボタンを操作して読みたいページや行を読み出すこと
もできる。図1に示すように、表示装置1を読者は手
(2点鎖線)で持ってLCD3上に表示された文字等を
読んだり、見たりすることができる。
【0035】表示装置1において表示している部分から
スクロールを行う方法は、次のようである。図1に示す
表示装置1の保持状態から、指を動かして接触板を予め
決められた手順で触れることにより、利用者は接触板を
予め決められた手順で操作してスクロールが行われる。
【0036】例えば、親指で正面の接触板4に触れた状
態で、人差し指で背面の接触板5を触れ、次に人差し指
で接触板6を予め決められた時間内に触れる。この操作
をすることによって、内部のCPU11に対して、現在
表示されている行またはページの次の行またはページに
対応するデータをメモリから読み出して、LCD3に表
示するためのコマンドが生成される。CPU11は、そ
のコマンドを受信すると、プログラムに従って、その次
のデータをメモリ7から読み出して、LCD3に表示す
る。
【0037】同様に、例えば、親指で正面の接触板4に
触れた状態で、人差し指で背面の接触板6を触れ、次に
人差し指で接触板5を予め決められた時間内に触れる。
接触板に対してこの操作をすることによって、内部のC
PU11に対して、現在表示されている行またはページ
の一つ前の行またはページのデータをメモリから読み出
して、LCD3に表示するためのコマンドが生成され
る。CPU11は、そのコマンドを受信すると、プログ
ラムに従って、その前の行またはページのデータをメモ
リ7から読み出して、LCD3に表示する。
【0038】別の接触板5、6を触れさせる前に、接触
板4を触れさせるのは、利用者にスクロールを行うこと
の明確な意思表示をさせてから、予め決められた手順の
操作をさせるためである。その接触板4を触れるという
操作の下で、2つの接触板を予め決められた手順で触れ
させることによって、次の行またはページへのスクロー
ル、あるいは、前の行またはページへのスクロールのた
めの処理が実行される。特に、予め決められた手順に
は、予め決められた順序を含む。すなわち、接触板4に
触れた状態で他の接触板を操作することによって、スク
ロールの方向を指示するという順序である。そして、接
触板5、6を予め決められた順番に触ることによってス
クロール方向の指示となる。
【0039】このように、利用者は、簡単な操作によ
り、スクロール操作をすることができる。上述した操作
であれば、ほとんど表示装置1を持った片手でスクロー
ル操作をすることができる。従って、利用者は、込み合
った電車の中や、寝そべった状態で、表示装置1により
読書をしているときに、操作上の大きな負担を感じない
で、スクロール操作をすることができる。
【0040】図5は、スクロール検出回路23の構成例
を示すブロック図である。4、5及び6は、夫々接触板
4、接触板5及び接触板6を示す。31は、抵抗器であ
り、電源電位Vと接触板5は、抵抗器31を介して接続
されている。32は、抵抗器であり、電源電位Vと接触
板6は、抵抗器32を介して接続されている。33は、
増幅器であり、抵抗器31と接触板5の接続点C1の電
圧を入力して、分別回路35へ信号Aを出力する。34
は、増幅器であり、抵抗器32と接触板6の接続点C2
の電圧を入力して、分別回路35へ信号Bを出力する。
【0041】接触板4に触れながら、接触板5に触れる
と、接触板4と接触板5が人体を通して導通状態となる
ため、抵抗器31と接触板5の接続点C1の電位がHI
GHからLOWに変化し、その変化した電圧信号Aは、
増幅器33を介して分別回路35へ入力される。同様
に、接触板4に触れながら、接触板6に触れると、接触
板4と接触板6が人体を通して導通状態となるため、抵
抗器32と接触板6の接続点C2の電位がHIGHから
LOWに変化し、その変化した電圧信号Bは、増幅器3
4を介して分別回路35へ入力される。分別回路35
は、これらの電圧信号A、Bに応じて、正、逆の信号を
出力する。この例では、正とは、次の行またはページへ
のスクロールを意味し、逆とは、前の行またはページへ
のスクロールを意味する。
【0042】従って、スクロール検出回路23は、一つ
の接触板が操作されているときに、他の2つの接触板の
操作順序を判別し、その操作順序に応じたスクロール方
向信号を出力する。そのスクロール操作信号に基づい
て、CPU11は、スクロール処理を実行する。
【0043】次に、分別回路35について詳述する。図
6は、分別回路35の構成の例を示す回路図である。4
1、42、43及び44は、ラッチ回路であるD型フリ
ップフロップ(以下、DFFと略す)である。DFF
は、D入力端子に入力された信号を、クロック信号に応
じて、Q出力端子に出力する。リセット入力Rがあるま
で、Q端子の出力信号は維持される。45、46、47
及び48は、タイマ回路であり、入力信号に応じて予め
設定された時間を経過すると、パルスを出力をする。リ
セット入力があると、タイマはリセットされる。49及
び50は、OR回路である。
【0044】DFF41のQ出力端子は、DFF42の
D入力端子とタイマ回路45へのトリガー入力端子へ接
続される。DFF42のQ出力端子は、タイマ回路46
のトリガー入力端子へ接続される。DFF43のQ出力
端子は、DFF44のD入力端子とタイマ回路47への
トリガー入力端子へ接続される。DFF44のQ出力端
子は、タイマ回路48のトリガー入力端子へ接続され
る。
【0045】タイマ回路46の出力端子は、OR回路4
9の入力端子と、タイマ回路45のリセット入力端子
と、DFF42のリセット入力端子Rに接続されてい
る。タイマ回路48の出力端子は、OR回路50の入力
端子と、タイマ回路47のリセット入力端子と、DFF
44のリセット入力端子Rに接続されている。
【0046】OR回路49の複数の入力端子は、タイマ
回路45のQ出力端子と、タイマ回路46の出力端子
と、DFF44のQ出力端子に接続されている。OR回
路50の複数の入力端子は、タイマ回路47の出力端子
と、タイマ回路48の出力端子と、DFF42のQ出力
端子に接続されている。上述した増幅器33の出力信号
Aは、インバータ51を介して反転され、出力信号A0
として、DFF41とDFF44のそれぞれのクロック
端子CLKに入力されている。増幅器34の出力信号B
は、インバータ51を介して反転され、出力信号B0と
して、DFF42とDFF43のそれぞれのクロック端
子CLKに入力されている。
【0047】次に、図7と図8を用いて、図6の回路の
動作を説明する。図7は、正方向のスクロール操作をし
たときの動作を説明するための波形図である。図8は、
逆方向のスクロール操作をしたときの動作を説明するた
めの波形図である。まず、正方向のスクロール信号の発
生について図7を用いて説明する。
【0048】利用者が、接触板4に触れながら、接触板
5に触れると、DFF41のクロック端子にHIGH
(以下、Hという)のA0信号が入力される。従って、
そのA0信号のLOW(以下、Lという)からHへの立
ち上がりのタイミングで、DFF41のQ端子出力のA
1信号は、Hとなる。続いて、利用者が、接触板4に触
れながら、接触板6に触れると、DFF43のクロック
端子及びDFF42のクロック端子にHのB0信号が入
力され、そのB0信号の立ち上がりのタイミングで、D
FF43のQ端子出力のB1信号及びDFF42のQ出
力端子のA4信号は、Hとなる。
【0049】A1信号は、タイマ回路45のトリガー信
号となって、タイマ回路45は、予め設定されたT1時
間のカウントを開始する。タイマ回路45は、タイムア
ウトすると、Tw時間幅のタイムアウト信号A2を出力
する。
【0050】また、A4信号は、タイマ回路46のトリ
ガー信号となって、タイマ回路46は、予め設定された
T2時間のカウントを開始する。タイマ回路46は、タ
イムアウトすると、Tw時間幅のタイムアウト信号A3
を出力する。
【0051】B0信号の発生により、DFF43のQ端
子出力のB1信号は、Hとなるが、引き続きDFF42
のA4信号がOR回路50を介してDFF43に入力さ
れるため、B1信号は、瞬時のパルス発生となる。
【0052】A4信号は、正方向のスクロール信号とな
って出力されるが、タイマ回路46のタイムアウト信号
であるA3信号によりOR回路49を介して、DFF4
1がリセットされ、またDFF42もリセットされる。
従って、A4信号のレベルは、Lへ戻る。
【0053】もしも、B信号やB0信号が、タイマ45
のT1期間内に発生しないときは、A1信号はタイマ4
5によってDFF41をリセットするため、正方向のス
クロール信号であるA4信号は発生しない。
【0054】次に、逆方向のスクロール信号の発生につ
いて図8を用いて説明する。
【0055】利用者が、接触板4に触れながら、接触板
6に触れると、DFF43のクロック端子にHのB0信
号が入力される。従って、そのB0信号のLからHへの
立ち上がりのタイミングで、DFF43のQ端子出力の
B1信号は、Hとなる。続いて、利用者が、接触板4に
触れながら、接触板5に触れると、DFF41のクロッ
ク端子及びDFF44のクロック端子にHのA0信号が
入力され、そのA0信号の立ち上がりのタイミングで、
DFF41のQ端子出力のA1信号及びDFF44のQ
出力端子のB4信号は、Hとなる。
【0056】B1信号は、タイマ回路47のトリガー信
号となって、タイマ回路47は、予め設定されたT1時
間のカウントを開始する。タイマ回路47は、タイムア
ウトすると、Tw時間幅のタイムアウト信号B2を出力
する。
【0057】また、B4信号は、タイマ回路48のトリ
ガー信号となって、タイマ回路48は、予め設定された
T2時間のカウントを開始する。タイマ回路48は、タ
イムアウトすると、Tw時間幅のタイムアウト信号B3
を出力する。
【0058】A0信号の発生により、DFF41のQ端
子出力のA1信号は、Hとなるが、引き続きDFF44
のB4信号がOR回路49を介してDFF41に入力さ
れるため、A1信号は、瞬時のパルス発生となる。
【0059】B4信号は、正方向のスクロール信号とな
って出力されるが、タイマ回路48のタイムアウト信号
であるB3信号によりOR回路50を介して、DFF4
3がリセットされ、またDFF44もリセットされる。
従って、B4信号のレベルは、Lへ戻る。
【0060】もしも、A信号やA0信号が、タイマ47
のT1期間内に発生しないときは、B1信号はタイマ4
7によってDFF43をリセットするため、逆方向のス
クロール信号であるB4信号は発生しない。
【0061】以上のように、分別回路35は、予め決め
られた手順である順番と時間に従って接触板が操作され
ることによって、正方向および逆方向のスクロール信号
を適切に出力する。よって、表示装置1は、利用者が意
識して操作したスクロールの指示を確実に検出して、コ
ンテンツデータのスクロール処理を実行することができ
る。
【0062】以上の例では、図1に示す表示装置1にお
ける接触板4、5、6による操作の例であるが、他の接
触板の形態も考えられる。図9は、表示装置1の側面と
背面に接触板8と9を設けた例を示す図である。その他
の構成は上記の例と同じであるので、説明は省略する。
接触板8は、上述した接触板4と同様の機能を有する。
接触板9は、いわゆるタッチパッドであり、所定の面積
を有し、その表面を指で触れているときに、指の接触点
の接触位置を検出する検出器である。接触板9は、検出
された接触位置と、接触点の位置の移動方向から、二次
元のベクトル出力を出力することができる。
【0063】従って、利用者が、例えば親指で接触板8
に触れている状態で、タッチパッドである接触板9上で
指との接触点を触れたまま左右のいずれかに移動させる
と、その移動方向のデータに基づいて、CPU11は、
スクロール処理を実行することができる。すなわち、C
PU11は、タッチパッドにおける接触点の移動方向の
データに基づいて、予め決められた手順に従って接触板
が操作されたことを検出することによって、スクロール
処理を実行することができる。
【0064】なお、利用者は、指を正確に上下方向へブ
レなく左または右にのみに移動させることは、困難な場
合がある。従って、タッチパッドのベクトル出力におけ
る左右方向の成分が、予め決められた大きさの場合のみ
スクロール操作信号であると、判断するようにしてもよ
い。その判断は、CPU等が、タッチパッドの位置出力
あるいはベクトル出力に基づいて行う。
【0065】従って、タッチパッド上で指を軽く方向性
を持って動かすだけでいいので、利用者は、極めて容易
にスクロール操作をすることができる。
【0066】以上説明したように、上記の構成によれ
ば、片手で表示装置を持っても表示器を見ているときで
も、指を少し動かすだけで確実にスクロール操作をする
ことができる。
【0067】なお、接触板の位置及び形状は、本体の形
状及び左手で保持するのかあるいは右手で保持するのか
の前提によって、変わるものである。
【0068】また、以上の説明では、スクロールとして
行またはページでスクロールする例であったが、行単位
としては、予め決められた数行単位でのスクロールでも
よいし、表示装置が数ページを表示できる場合は、予め
決められたページ数単位でのスクロールでもよい。
【0069】以上説明したように、上述した実施の形態
によれば、利用者がスクロール操作に負担を感じない表
示装置を実現することができ、特に、利用者をスクロー
ルのためのキーボード操作の負担から解放し、かつ利用
者がスクロール操作に負担を感じない表示装置を実現す
ることができる。特に、広い位置範囲を有することがで
きる接触入力構成により、利用者の操作性は飛躍的に向
上する。
【0070】また、上述した実施の形態によれば、電極
による接触板と、集積回路(IC)に内蔵できる回路要
素であるので、薄型かつ小型化の表示装置を実現するこ
とができる。
【0071】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を変えない範囲におい
て、種々の変更、改変等が可能である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
利用者をキーボードの負担から開放し、かつ、利用者が
スクロールに負担を感じない表示装置を実現することが
できる。特に、広い位置範囲を有することができる接触
入力構成により、利用者の操作性は飛躍的に向上する。
また、本発明は、電極による接触板を採用し、かつICへ
の内蔵ができうる回路要素を採用しているので、薄型・
小型の表示装置の実現に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる表示装置の外観
を示す外観図である。
【図2】 図1の表示装置を、矢印Aで示す方向から見
た(底部から見た)図である。
【図3】 本発明の実施の形態に表示装置の回路構成の
例を示すブロック図である。
【図4】 表示装置の他の例を示す外観図である。
【図5】 スクロール検出回路の構成の例を示すブロッ
ク図である。
【図6】 分別回路の構成の例を示す回路図である。
【図7】 正方向のスクロール操作をしたときの動作を
説明するための波形図である。
【図8】 逆方向のスクロール操作をしたときの動作を
説明するための波形図である。
【図9】 表示装置の側面と背面に接触板を設けた例を
示す図である。
【符号の説明】
1・・・表示装置 2・・・本体 3・・・表示器 4、5、6、9、10・・・接触板 7・・・メモリカード 8・・・キー部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子情報のデータに基いて表示器に電子
    情報を表示し、表示された電子情報をスクロールをする
    ことができる表示装置において、 前記表示装置の本体表面に設けられた少なくとも2つの
    接触板と、 予め決められた手順に従って前記接触板が操作されたこ
    とを検出する操作検出手段とを有し、 前記操作検出手段が前記予め決められた手順の操作を検
    出すると予め決められたスクロール処理を実行すること
    を特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記接触板は、少なくとも3つ備え、 前記操作検出手段は、一つの接触板が操作されていると
    きに、他の2つの接触板の操作順序を判別し、その操作
    順序に応じたスクロール方向信号を出力し、 該スクロール操作信号に基づいて前記スクロール処理を
    実行することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記一つの接触板は、前記表示装置の本
    体表面上であって、前記表示器の有る正面上に設けら
    れ、前記他の2つの接触板は、前記表示装置の本体表面
    上であって、前記正面の反対側の背面上に設けられてい
    ることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 正面に設けられた前記接触板は、前記表
    示装置の正面に向かって左側縁部近傍に設けられている
    ことを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3のい
    ずれかに記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記操作検出手段は、前記他の2つの接
    触板の内、一方の接触板が操作されてから予め決められ
    た時間内に他方の接触板が操作されたときにのみ前記ス
    クロール方向信号を出力することを特徴とする請求項
    2、請求項3又は請求項4に記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記接触板の内の一つは、タッチパッド
    であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記操作検出手段は、前記タッチパッド
    における接触点の移動方向のデータに基づいて、前記予
    め決められた手順に従って前記接触板が操作されたこと
    を検出することを特徴とする請求項6に記載の表示装
    置。
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