JP2003150258A - バイアス電圧発生回路 - Google Patents

バイアス電圧発生回路

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JP2003150258A
JP2003150258A JP2001345201A JP2001345201A JP2003150258A JP 2003150258 A JP2003150258 A JP 2003150258A JP 2001345201 A JP2001345201 A JP 2001345201A JP 2001345201 A JP2001345201 A JP 2001345201A JP 2003150258 A JP2003150258 A JP 2003150258A
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voltage
bias voltage
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mos transistor
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Hiroshi Tachimori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電源電圧しかも広い電源電圧範囲でバイア
ス電圧を供給し、低消費電力化を実現でき、かつ製造プ
ロセスのバラツキや動作温度条件の変動による影響を抑
制できるバイアス電圧発生回路を提供する。 【解決手段】電源電圧Vddと共通電位線との間に抵抗素
子R1,R2及びダイオード接続したMOSトランジス
タML1を直列接続して、抵抗素子R2と並列にMOS
トランジスタM2を接続し、製造工程のバラツキなどの
影響はトランジスタML1のしきい値電圧の変動によっ
てキャンセルし、また、電源電圧の変動による影響はト
ランジスタM2のオン抵抗の変化によってキャンセルす
るので、抵抗素子R1とR2の接続点から出力されるバ
イアス電圧Vbsを差動増幅回路の電流源トランジスタの
ゲートに供給することでトランジスタのしきい値電圧の
バラツキや温度、電源電圧の変動に影響されず、安定し
た動作特性を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイアス電圧発生
回路、特にアナログ回路にバイアス電圧を供給し、かつ
低電源電圧化及び低消費電力化を実現可能なバイアス電
圧発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路のシステムLSI化及び
低電源電圧化が年々進んでいる。特に携帯情報端末機器
に使用されるようなシステムLSIにおいては、部品点
数の削減と高機能化のためアナログ・ディジタル混在型
LSIが増加している。アナログ回路に対してもディジ
タル回路と同じレベルの低電源電圧化や低消費電力化が
要求され始めている。
【0003】アナログ回路には、多くの場合、差動増幅
回路(オペアンプ)が用いられるが、その電流源トラン
ジスタのゲート端子には、バイアス電圧発生回路によっ
て生成されるバイアス電圧が供給され、カレントミラー
回路が構成されている。このため、バイアス電圧発生回
路の消費電流の増加に従って、差動増幅回路の消費電流
も増加する。その結果、アナログ回路全体の消費電力の
増加が避けられなくなる。
【0004】図10は、抵抗素子とダイオード接続した
MOSトランジスタを用いたバイアス電圧発生回路の第
1の従来例を示している。図示のように、このバイアス
電圧発生回路において、第1の電源電圧供給線、即ち電
源電圧Vddの供給線と第2の電源電圧の供給線、即ち、
共通電位VSSの供給線(以下、共通電位線ともいう)と
の間に抵抗素子R1とnMOSトランジスタM1が直列
接続されている。MOSトランジスタM1はゲートがそ
のドレインに接続され、いわゆるダイオード接続となっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10に示す従来のバ
イアス電圧発生回路では、縦続接続のMOSトランジス
タが段数が少ないため、低い電源電圧下でも十分動作す
ることができる。しかしながら、MOSトランジスタの
しきい値電圧(Vth)の2〜3段分程度の非常に低い電
源電圧下で動作するように回路定数を設計した場合、し
きい値電圧の6段分程度に相当する電源電圧下において
は、消費電流が大幅に増加し、このバイアス電圧発生回
路を用いた差動増幅回路においても消費電流が大幅に増
加するという不利益がある。
【0006】また、しきい値電圧の6段分程度に相当す
る電源電圧下において回路定数を設計した場合、低い電
源電圧下においては消費電流が大幅に減少するが、この
バイアス電圧発生回路によって出力されるバイアス電圧
を用いた差動増幅回路の動作スピードが大幅に遅くな
り、例えば、フィードバックループの帰還時間がずれて
しまってアナログ回路の所望特性を十分維持できないと
いった不利益が発生するおそれがある。
【0007】図11は、抵抗素子とダイオード接続した
MOSトランジスタを用いたバイアス電圧発生回路の第
2の従来例を示している。図示のように、第2の従来例
では、第1の従来例に示したバイアス電圧発生回路が複
数段設けられ、後段のバイアス電圧発生回路は、前段の
バイアス電圧発生回路の出力端子に接続されている。こ
のように接続することによって、最終段から出力される
バイアス電圧Vbsの電源電圧依存性を大幅に小さくする
ことができる。
【0008】しかしながら、前段と次段のバイアス電圧
発生回路の抵抗素子に流れる電流値を、例えば10:1
のようにある程度比を持たせなければならないので、バ
イアス電圧発生回路自身の消費電力が大きくなってしま
うという不利益がある。また、バイアス電圧発生回路の
段数が増える度に出力電圧が低下して行くため、低電源
電圧化には不利であった。
【0009】図12には、バイアス電圧発生回路の第3
の従来例を示している。図示のように、このバイアス電
圧発生回路は、二つの抵抗素子R1、R2とダイオード
接続したMOSトランジスタM1によって構成されてい
る。抵抗素子R1とR2は、電源電圧Vddの供給線と共
通電位線との間に直列接続されている。MOSトランジ
スタM1は、抵抗素子R2と並列に接続され、そのゲー
トとドレインが抵抗素子R1とR2の接続点に接続され
ている。なお、抵抗素子R1とR2の接続点からバイア
ス電圧Vbsが出力される。
【0010】図12に示すバイアス電圧発生回路の第3
の従来例では、2つの抵抗素子R1とR2に対して、等
価抵抗R1//R2と等価電源{R2/(R1+R
2)}V ddを考えると、図10に示すバイアス電圧発生
回路の第1の従来例に置き換えることができる。例え
ば、R2=2R1の場合、バイアス電圧発生回路の出力
電圧の電源電圧依存性を第1の従来例のおおよそ半分に
することができる。
【0011】しかし、この従来例では、やはり第1の従
来例のバイアス電圧発生回路と同様に、回路定数を低電
源電圧側に合わせ込むと、高い電源電圧が供給されると
き消費電力の増加を招き、逆に回路定数を高電源電圧側
に合わせ込むと、低い電源電圧が供給されるとき、この
バイアス電圧発生回路を用いた差動増幅回路の動作スピ
ードが低下するという不利益がある。
【0012】図13は、バイアス電圧発生回路の第4の
従来例を示している。図示のように、このバイアス電圧
発生回路は、図12に示す第3の従来例に較べて、MO
SトランジスタM1の替わりにトランスミッションゲー
トTM1が用いられている。即ち、抵抗素子R1とR2
が電源電圧Vddの供給線と共通電位線の間に直列接続さ
れ、トランスミッションゲートTM1が抵抗素子R2と
並列に設けられている。
【0013】トランスミッションゲートTM1の制御端
子に、例えば、電源電圧Vddまたは共通電位VSSに保持
される制御信号SC が印加される。例えば、電源電圧V
ddの変化に伴ってトランスミッションゲートTM1のオ
ン抵抗が変化して、抵抗素子R2とトランスミッション
ゲートTM1の並列抵抗の両端に発生する電圧がほとん
ど変化しないように回路定数が設計されると、出力され
るバイアス電圧Vbsの電源電圧依存性は、図12に示す
第3の従来例よりもさらに小さくすることが可能であ
る。
【0014】上述したように、第3及び第4の従来例に
おいては、バイアス電圧発生回路の出力電圧の電源電圧
依存性を小さくすることができる。しかしながら、本発
明は、バイポーラ回路で用いられるバンドギャップ電圧
発生回路のような変動しない出力電圧を供給することを
一番の目的とはしない。本発明は、バイアス電圧発生回
路によって生成されるバイアス電圧を差動増幅回路のM
OSトランジスタの電流源トランジスタのゲートに供給
することを考えた場合、低電源電圧化においては、MO
Sトランジスタのしきい値電圧の変動に伴って出力電圧
も変動するように設計する必要がある。
【0015】上述した第1の従来例並びに第2の従来例
においては、電流源トランジスタのしきい値電圧のバラ
ツキや温度による変動が自動的に出力電圧に現れるが、
第3の従来例及び第4の従来例では、この変動は現れな
い。即ち、第3の従来例または第4の従来例のバイアス
電圧発生回路を用いた場合、差動増幅回路の特性がプロ
セスのバラツキや温度条件の影響を受けやすくなってし
まうという不利益がある。
【0016】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、低電源電圧しかも広い電源電圧
範囲でバイアス電圧を供給し、低消費電力化を実現で
き、かつ製造プロセスのバラツキや動作温度条件の変動
による影響を抑制できるバイアス電圧発生回路を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点のバイアス電圧発生回路は、第
1の電源電圧供給線と第2の電源電圧供給線との間に直
列接続されている第1の抵抗素子、第2の抵抗素子及び
第1のMOSトランジスタと、上記第2の抵抗素子と並
列に接続され、動作時ゲートに上記第1の電源電圧に応
じた電圧が印加される第2のMOSトランジスタとを有
し、上記第1のMOSトランジスタのゲートにそのドレ
イン電圧が印加され、上記第1の抵抗素子と第2の抵抗
素子との接続点からバイアス電圧が出力される。
【0018】また、本発明の第2の観点のバイアス電圧
発生回路は、第1の電源電圧供給線と第2の電源電圧供
給線との間に直列接続されている第1の抵抗素子、第2
の抵抗素子、第3の抵抗素子及び第1のMOSトランジ
スタと、上記第2、第3の抵抗素子と並列に接続され、
動作時ゲートに上記第1の電源電圧に応じた電圧が印加
される第2のMOSトランジスタとを有し、上記第1の
MOSトランジスタのゲートにそのドレイン電圧が印加
され、上記第2の抵抗素子と第3の抵抗素子との接続点
からバイアス電圧が出力される。
【0019】また、本発明では、好適には、上記第1の
MOSトランジスタは、通常のMOSトランジスタより
も絶対値が低いしきい値電圧を有する。
【0020】また、本発明では、好適には、上記第2の
電源電圧供給線と上記第1のMOSトランジスタの間に
設けられ、上記第1のMOSトランジスタと同じ導電型
を有し、動作時に導通し、待機時に遮断する第2のスイ
ッチングトランジスタを有する。
【0021】また、本発明では、好適には、上記第1の
電源電圧供給線と上記第1の抵抗素子との間に設けら
れ、上記第1のMOSトランジスタと異なる導電型を有
し、動作時に導通し、待機時に遮断する第1のスイッチ
ングトランジスタを有する。
【0022】さらに、本発明では、好適には、上記第1
のMOSトランジスタと並列に設けられ、動作時に遮断
し、待機時に導通する第3のスイッチングトランジスタ
を有する。
【0023】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明に係るバイアス電圧発生回路の第1の実施
形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態の
バイアス電圧発生回路は、抵抗素子R1,R2、及びn
MOSトランジスタML1,M2とM3によって構成さ
れている。なお、低電源電圧動作に対応するために、好
適には、MOSトランジスタML1は、通常のnMOS
トランジスタよりしきい値電圧が低い、いわゆる低しき
い値電圧MOSトランジスタである。
【0024】抵抗素子R1,R2及びトランジスタML
1とM3が電源電圧Vddの供給線と共通電位線との間に
直列接続されている。トランジスタML1はゲートがそ
のドレインに接続され、いわゆるダイオード接続されて
いる。トランジスタM2は抵抗素子R2と並列に接続さ
れている。トランジスタM2のゲートに電源電圧Vdd
たはパワーオン信号Ponが印加され、トランジスタM3
のゲートにパワーオン信号Ponが印加される。抵抗素子
R1とR2との接続点からバイアス電圧Vbsが出力され
る。
【0025】パワーオン信号Ponは動作時にハイレベル
に保持され、待機時にローレベルに保持される。このた
め、動作時にトランジスタM2のゲートに電源電圧Vdd
またはハイレベルのパワーオン信号Ponが印加されるの
で、トランジスタM2が導通状態に保持される。また、
動作時にトランジスタM3のゲートにハイレベルのパワ
ーオン信号Ponが印加されるので、トランジスタM3が
導通する。なお、トランジスタM3のオン抵抗は抵抗素
子R1及びR2の抵抗に較べて十分小さく設計されてい
る。一方、待機時にトランジスタM3のゲートにローレ
ベルのパワーオン信号Ponが印加されるので、トランジ
スタM3は遮断する。これによってバイアス電圧発生回
路における電流経路が遮断されるので、待機時の消費電
力を抑制することができる。
【0026】上述したように構成されているバイアス電
圧発生回路において、抵抗素子R1とR2との接続点か
ら、ダイオード接続したMOSトランジスタML1のゲ
ート電圧(Vth+α)と、抵抗素子R2とトランジスタ
M2の並列抵抗の両端に発生する電圧とを加算したバイ
アス電圧Vbsが出力される。
【0027】MOSトランジスタのしきい値電圧のロッ
ト間のバラツキや、ウェーハ間バラツキの影響は、MO
SトランジスタML1のゲート電圧がしきい値電圧Vth
により変動することでキャンセルされる。一方、電源電
圧Vddに変動があった場合、電源電圧Vddが高くなった
ときには、MOSトランジスタM2のゲート電圧(例え
ば、電源電圧Vdd)が大きくなるためトランジスタのオ
ン抵抗が小さくなり、出力されるバイアス電圧Vbsの上
昇は抑制される。また、電源電圧Vddが低くなるときに
は、MOSトランジスタM2のゲート電圧が小さくなる
ため、トランジスタM2のオン抵抗が大きくなり、出力
されるバイアス電圧Vbsの降下は抑制される。即ち、本
実施形態のバイアス電圧発生回路において、抵抗素子R
2と並列にトランジスタM2を設けることによって、電
源電圧Vddの変動による影響を抑制すことができ、出力
されるバイアス電圧Vbsの電源電圧依存性を小さくする
ことができる。
【0028】さらに、本実施形態のバイアス電圧発生回
路において、低電源電圧動作に対応するため、低しきい
値電圧のトランジスタML1が設けられている。このた
め、例えば、バイアス電圧の供給を受けるアナログ回路
において、より低電圧での動作を実現するために、差動
増幅回路の電流源トランジスタに低しきい値電圧トラン
ジスタを用いる場合にも、バイアス電圧発生回路に低し
きい値電圧のトランジスタML1を設けることで十分対
応することができる。
【0029】待機時に、パワーオン信号Ponがローレベ
ルに保持されているので、トランジスタML1と直列に
接続されているトランジスタM3は遮断状態に保持され
る。これによって、バイアス電圧発生回路における電流
の経路が遮断され、待機時の消費電力が抑制される。ま
た、このとき、抵抗素子R1とR2の接続点から、ハイ
レベル、例えば、ほぼ電源電圧Vddレベルの電圧Vbs
出力される。
【0030】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、電源電圧Vddと共通電位線との間に抵抗素子R1,
R2及びダイオード接続したMOSトランジスタML1
を直列接続して、さらに抵抗素子R2と並列にMOSト
ランジスタM2を接続してバイアス電圧発生回路を構成
し、製造工程のバラツキなどの影響はトランジスタML
1のしきい値電圧の変動によってキャンセルされ、ま
た、電源電圧の変動による影響はトランジスタM2のオ
ン抵抗の変化によってキャンセルされる。このため、本
実施形態のバイアス電圧発生回路によって出力されるバ
イアス電圧Vbsを差動増幅回路の電流源トランジスタの
ゲートに入力することで、トランジスタのしきい値電圧
のバラツキや電源電圧の変動にほとんど影響されること
なく、安定した動作特性を実現できる。
【0031】第2実施形態 図2は本発明に係るバイアス電圧発生回路の第2の実施
形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態の
バイアス電圧発生回路は、抵抗素子R1,R2、nMO
SトランジスタML1,M2,M5及びpMOSトラン
ジスタM4によって構成されている。なお、低電源電圧
動作に対応するために、好適には、MOSトランジスタ
ML1は、通常のnMOSトランジスタよりしきい値電
圧が低い、いわゆる低しきい値電圧MOSトランジスタ
である。
【0032】トランジスタM4と抵抗素子R1,R2及
びトランジスタML1が電源電圧V ddの供給線と共通電
位線との間に直列接続されている。トランジスタML1
はゲートがそのドレインに接続され、いわゆるダイオー
ド接続されている。トランジスタM2は抵抗素子R2と
並列に接続され、トランジスタM5はトランジスタML
1と並列に接続されている。トランジスタM2のゲート
に電源電圧Vddまたはパワーオン信号Ponが印加され、
トランジスタM4のゲートにパワーオン信号P onの論理
反転信号/Ponが印加され、また、トランジスタM5の
ゲートにも論理反転信号/Ponが印加される。抵抗素子
R1とR2との接続点からバイアス電圧Vbsが出力され
る。
【0033】パワーオン信号Ponは動作時にハイレベル
に保持され、待機時にローレベルに保持される。逆に、
その論理反転信号/Ponは動作時にローレベルに保持さ
れ、待機時にハイレベルに保持される。このため、動作
時にトランジスタM2のゲートに電源電圧Vddまたはハ
イレベルのパワーオン信号Ponが印加されるので、トラ
ンジスタM2が導通状態に保持される。また、動作時に
pMOSトランジスタM4のゲートにローレベルの信号
/Ponが印加されるので、トランジスタM4が導通す
る。なお、トランジスタM4のオン抵抗は抵抗素子R1
及びR2の抵抗に較べて十分小さく設計されている。さ
らに、動作時にnMOSトランジスタM5のゲートにロ
ーレベルの信号/P onが印加されるので、トランジスタ
M5は遮断する。
【0034】待機時にトランジスタM4のゲートにハイ
レベルの信号/Ponが印加されるので、トランジスタM
4は遮断する。これによってバイアス電圧発生回路にお
ける電流経路が遮断されるので、待機時の消費電力を抑
制することができる。また、トランジスタM5のゲート
にハイレベルの信号/Ponが印加されるので、トランジ
スタM5が導通する。このため、待機時に抵抗素子R1
とR2の接続点から出力されるバイアス電圧Vbsが、ロ
ーレベル、即ち共通電位VSSに保持される。
【0035】上述したように構成されているバイアス電
圧発生回路は、動作時に第1の実施形態のバイアス電圧
発生回路とほぼ同じように、抵抗素子R1とR2との接
続点から、ダイオード接続したMOSトランジスタML
1のゲート電圧(Vth+α)と、抵抗素子R2とトラン
ジスタM2の並列抵抗の両端に発生する電圧とを加算し
たバイアス電圧Vbsが出力される。
【0036】MOSトランジスタのしきい値電圧のロッ
ト間のバラツキや、ウェーハ間バラツキの影響は、MO
SトランジスタML1のゲート電圧がしきい値電圧Vth
により変動することでキャンセルされる。一方、電源電
圧Vddに変動があった場合、電源電圧Vddが高くなった
ときには、MOSトランジスタM2のゲート電圧(例え
ば、電源電圧Vdd)が大きくなるためトランジスタのオ
ン抵抗が小さくなり、出力されるバイアス電圧Vbsの上
昇は抑制される。また、電源電圧Vddが低くなるときに
は、MOSトランジスタM2のゲート電圧が小さくなる
ため、トランジスタM2のオン抵抗が大きくなり、出力
されるバイアス電圧Vbsの降下は抑制される。即ち、本
実施形態のバイアス電圧発生回路において、抵抗素子R
2と並列にトランジスタM2を設けることによって、電
源電圧Vddの変動による影響を抑制すことができ、出力
されるバイアス電圧Vbsの電源電圧依存性を小さくする
ことができる。
【0037】さらに、より低電圧での動作を実現するた
めに、差動増幅回路の電流源のトランジスタに低しきい
値電圧のMOSトランジスタを用いる場合には、好適に
は、バイアス電圧発生回路を構成するMOSトランジス
タML1も低しきい値電圧のトランジスタにすれば、低
電源電圧化に十分対応することができる。
【0038】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、電源電圧Vddと共通電位線との間に抵抗素子R1,
R2及びダイオード接続したMOSトランジスタML1
を直列接続して、さらに抵抗素子R2と並列にMOSト
ランジスタM2を接続してバイアス電圧発生回路を構成
し、製造工程のバラツキなどの影響は、トランジスタM
L1のしきい値電圧の変動によってキャンセルされ、ま
た、電源電圧の変動による影響は、トランジスタM2の
オン抵抗の変化によってキャンセルされる。このため、
本実施形態のバイアス電圧発生回路によって出力される
バイアス電圧Vbsを差動増幅回路の電流源トランジスタ
のゲートに入力することで、トランジスタのしきい値電
圧のバラツキや電源電圧の変動にほとんど影響されるこ
となく、安定した動作特性を実現できる。
【0039】第3実施形態 図3は本発明に係るバイアス電圧発生回路の第3の実施
形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態の
バイアス電圧発生回路は、抵抗素子R1,R2,R3、
及びnMOSトランジスタML1,M2とM3によって
構成されている。なお、低電源電圧動作に対応するため
に、好適には、MOSトランジスタML1は、通常のn
MOSトランジスタよりしきい値電圧が低い、いわゆる
低しきい値電圧MOSトランジスタである。
【0040】抵抗素子R1,R2,R3及びトランジス
タML1とM3が電源電圧Vddの供給線と共通電位線と
の間に直列接続されている。トランジスタML1はゲー
トがそのドレインに接続され、いわゆるダイオード接続
されている。トランジスタM2は直列接続した抵抗素子
R2,R3に対して並列に接続されている。トランジス
タM2のゲートに電源電圧Vddまたはパワーオン信号P
onが印加され、トランジスタM3のゲートにパワーオン
信号Ponが印加される。抵抗素子R2とR3との接続点
からバイアス電圧Vbsが出力される。
【0041】パワーオン信号Ponは動作時にハイレベル
に保持され、待機時にローレベルに保持される。このた
め、動作時にトランジスタM2のゲートに電源電圧Vdd
またはハイレベルのパワーオン信号Ponが印加されるの
で、トランジスタM2が導通状態に保持される。また、
動作時にトランジスタM3のゲートにハイレベルのパワ
ーオン信号Ponが印加されるので、トランジスタM3が
導通する。なお、トランジスタM3のオン抵抗は抵抗素
子R1及びR2の抵抗に較べて十分小さく設計されてい
る。
【0042】待機時にトランジスタM3のゲートにロー
レベルのパワーオン信号Ponが印加されるので、トラン
ジスタM3は遮断する。これによってバイアス電圧発生
回路における電流経路が遮断されるので、待機時の消費
電力を抑制することができる。
【0043】上述したように構成されているバイアス電
圧発生回路において、抵抗素子R1とR2との接続点か
ら、ダイオード接続したMOSトランジスタML1のゲ
ート電圧(Vth+α)と、直列の抵抗素子R2,R3と
トランジスタM2の並列抵抗の両端に発生する電圧とを
加算した電圧Vb0が得られる。このため、抵抗素子R2
とR3との接続点から出力されるバイアス電圧Vbsは、
電圧Vb0よりさらに抵抗素子R2の電圧降下分だけ低い
電圧となる。即ち、本実施形態のバイアス電圧発生回路
において、抵抗素子R2の抵抗値を適宜設計することに
よって、図1に示す第1の実施形態のバイアス電圧発生
回路に較べて、出力されるバイアス電圧Vbsを微調整す
ることが可能である。
【0044】本実施形態のバイアス電圧発生回路におい
て、MOSトランジスタのしきい値電圧のロット間のバ
ラツキや、ウェーハ間バラツキの影響は、MOSトラン
ジスタML1のゲート電圧がしきい値電圧Vthにより変
動することでキャンセルされる。一方、電源電圧Vdd
変動があった場合、電源電圧Vddが高くなったときに
は、MOSトランジスタM2のゲート電圧(例えば、電
源電圧Vdd)が大きくなるためトランジスタのオン抵抗
が小さくなり、出力されるバイアス電圧Vbsの上昇は抑
制される。また、電源電圧Vddが低くなるときには、M
OSトランジスタM2のゲート電圧が小さくなるため、
トランジスタM2のオン抵抗が大きくなり、出力される
バイアス電圧Vbsの降下は抑制される。即ち、本実施形
態のバイアス電圧発生回路において、直列接続の抵抗素
子R2,R3と並列にトランジスタM2を設けることに
よって、電源電圧Vddの変動による影響を抑制すことが
でき、出力されるバイアス電圧Vbsの電源電圧依存性を
小さくすることができる。
【0045】さらに、より低電圧での動作を実現するた
めに、差動増幅回路の電流源トランジスタに低しきい値
電圧トランジスタを用いる場合にも、バイアス電圧発生
回路に低しきい値電圧のトランジスタML1を設けるこ
とで十分対応することができる。
【0046】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、電源電圧Vddと共通電位線との間に抵抗素子R1,
R2,R3及びダイオード接続したMOSトランジスタ
ML1を直列接続して、さらに直列の抵抗素子R2,R
3と並列にMOSトランジスタM2を接続してバイアス
電圧発生回路を構成し、製造工程のバラツキなどの影響
はトランジスタML1のしきい値電圧の変動によってキ
ャンセルされ、また、電源電圧の変動による影響はトラ
ンジスタM2のオン抵抗の変化によってキャンセルされ
る。このため、本実施形態のバイアス電圧発生回路によ
って出力されるバイアス電圧Vbsを差動増幅回路の電流
源トランジスタのゲートに入力することで、トランジス
タのしきい値電圧のバラツキや電源電圧の変動にほとん
ど影響されることなく、安定した動作特性を実現でき
る。
【0047】第4実施形態 図4は本発明に係るバイアス電圧発生回路の第4の実施
形態を示す回路図である。図示のように、本実施形態の
バイアス電圧発生回路は、抵抗素子R1,R2,R3、
nMOSトランジスタML1,M2とM5、及びpMO
SトランジスタM4によって構成されている。なお、低
電源電圧動作に対応するために、好適には、MOSトラ
ンジスタML1は、通常のnMOSトランジスタよりし
きい値電圧が低い、いわゆる低しきい値電圧MOSトラ
ンジスタである。
【0048】トランジスタM4、抵抗素子R1,R2,
R3及びトランジスタML1が電源電圧Vddの供給線と
共通電位線との間に直列接続されている。トランジスタ
ML1はゲートがそのドレインに接続され、いわゆるダ
イオード接続されている。トランジスタM2は直列接続
した抵抗素子R2,R3に対して並列に接続され、トラ
ンジスタM5はトランジスタML1と並列に接続されて
いる。抵抗素子R2とR3との接続点からバイアス電圧
bsが出力される。
【0049】トランジスタM2のゲートに電源電圧Vdd
またはパワーオン信号Ponが印加され、トランジスタM
4のゲートにパワーオン信号Ponの論理反転信号/Pon
が印加され、また、トランジスタM4のゲートにも論理
反転信号/Ponが印加される。
【0050】パワーオン信号Ponは動作時にハイレベル
に保持され、待機時にローレベルに保持される。逆に、
その論理反転信号/Ponは動作時にローレベルに保持さ
れ、待機時にハイレベルに保持される。このため、動作
時にトランジスタM2のゲートに電源電圧Vddまたはハ
イレベルのパワーオン信号Ponが印加されるので、トラ
ンジスタM2が導通状態に保持される。また、動作時に
pMOSトランジスタM4のゲートにローレベルの信号
/Ponが印加されるので、トランジスタM4が導通す
る。なお、トランジスタM4のオン抵抗は抵抗素子R
1、R2及びR3の抵抗に較べて十分小さく設計されて
いる。さらに、動作時にnMOSトランジスタM5のゲ
ートにローレベルの信号/P onが印加されるので、トラ
ンジスタM5は遮断する。
【0051】待機時にトランジスタM4のゲートにハイ
レベルの信号/Ponが印加されるので、トランジスタM
4は遮断する。これによってバイアス電圧発生回路にお
ける電流経路が遮断されるので、待機時の消費電力を抑
制することができる。また、トランジスタM5のゲート
にハイレベルの信号/Ponが印加されるので、トランジ
スタM5が導通する。このため、待機時に抵抗素子R2
とR3の接続点から出力されるバイアス電圧Vbsが、ロ
ーレベル、即ち共通電位VSSに保持される。
【0052】上述したように構成されているバイアス電
圧発生回路は、動作時に第3の実施形態のバイアス電圧
発生回路とほぼ同じように、抵抗素子R1とR2との接
続点から、ダイオード接続したMOSトランジスタML
1のゲート電圧(Vth+α)と、直列の抵抗素子R2,
R3とトランジスタM2の並列抵抗の両端に発生する電
圧とを加算したバイアス電圧Vb0が出力される。このた
め、抵抗素子R2とR3との接続点から出力されるバイ
アス電圧Vbsは、電圧Vb0より抵抗素子R2の電圧降下
分だけ低い電圧となる。即ち、本実施形態のバイアス電
圧発生回路において、抵抗素子R2の抵抗値を適宜設計
することによって、出力されるバイアス電圧Vbsを微調
整することが可能である。
【0053】MOSトランジスタのしきい値電圧のロッ
ト間のバラツキや、ウェーハ間バラツキの影響は、MO
SトランジスタML1のゲート電圧がしきい値電圧Vth
により変動することでキャンセルされる。一方、電源電
圧Vddに変動があった場合、電源電圧Vddが高くなった
ときには、MOSトランジスタM2のゲート電圧(例え
ば、電源電圧Vdd)が大きくなるためトランジスタのオ
ン抵抗が小さくなり、出力されるバイアス電圧Vbsの上
昇は抑制される。また、電源電圧Vddが低くなるときに
は、MOSトランジスタM2のゲート電圧が小さくなる
ため、トランジスタM2のオン抵抗が大きくなり、出力
されるバイアス電圧Vbsの降下は抑制される。即ち、本
実施形態のバイアス電圧発生回路において、直列接続の
抵抗素子R2,R3と並列にトランジスタM2を設ける
ことによって、電源電圧Vddの変動による影響を抑制す
ことができ、出力されるバイアス電圧Vbsの電源電圧依
存性を小さくすることができる。
【0054】さらに、より低電圧での動作を実現するた
めに、差動増幅回路の電流源のトランジスタに低しきい
値電圧のMOSトランジスタを用いる場合には、好適に
は、バイアス電圧発生回路を構成するMOSトランジス
タML1も低しきい値電圧のトランジスタにすれば、低
電源電圧化に十分対応することができる。
【0055】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、電源電圧Vddと共通電位線との間に抵抗素子R1,
R2,R3及びダイオード接続したMOSトランジスタ
ML1を直列接続して、さらに直列の抵抗素子R2,R
3と並列にMOSトランジスタM2を接続してバイアス
電圧発生回路を構成し、製造工程のバラツキなどの影響
は、トランジスタML1のしきい値電圧の変動によって
キャンセルされ、また、電源電圧の変動による影響は、
トランジスタM2のオン抵抗の変化によってキャンセル
される。このため、本実施形態のバイアス電圧発生回路
によって出力されるバイアス電圧Vbsを差動増幅回路の
電流源トランジスタのゲートに入力することで、トラン
ジスタのしきい値電圧のバラツキや電源電圧の変動にほ
とんど影響されることなく、安定した動作特性を実現で
きる。
【0056】図5〜7は、上述した本発明のバイアス電
圧発生回路の応用例を示す回路図である。図示のよう
に、本発明のバイアス電圧発生回路によって生成される
バイアス電圧Vbsは、差動増幅回路の電流源トランジス
タML11のゲートに印加される。なお、電流源トラン
ジスタML11は、通常のトランジスタよりもしきい値
電圧が低い、いわゆる低しきい値電圧トランジスタであ
る。
【0057】図5に示すように、差動増幅回路は、nM
OSトランジスタM12,M13、抵抗素子R14,R
15、及びnMOSトランジスタML11によって構成
されている。トランジスタM12とM13が差動対を構
成している。抵抗素子R14は電源電圧Vddとトランジ
スタM12のドレインとの間に接続され、抵抗素子R1
5は、電源電圧VddとトランジスタM13のドレインと
の間に接続されている。トランジスタM12とM13の
ソースが共通に接続され、その接続点と共通電位VSS
の間に、電流源トランジスタML11が接続されてい
る。この電流源トランジスタML11のゲートに、バイ
アス電圧発生回路によって生成されるバイアス電圧Vbs
が印加される。
【0058】図6に示す第2の応用例は、図5にに示す
第1の応用例とほぼ同じように、本発明のバイアス電圧
発生回路によって生成されるバイアス電圧Vbsが、差動
増幅回路の電流源トランジスタのゲートに供給される。
図6に示すように、この応用例において、差動増幅回路
は、nMOSトランジスタM12,M13、pMOSト
ランジスタM14,M15、及びnMOSトランジスタ
ML11によって構成されている。pMOSトランジス
タM14とM15は、それぞれトランジスタM12,M
13のドレインと電源電圧Vddとの間に接続されてい
る。トランジスタM12とM13のゲートに、所定のバ
イアス電圧Vp が印加されている。トランジスタM14
とM15は、差動増幅回路の負荷を構成している。
【0059】図7に示す第3の応用例は、図6に示す第
2の応用例とほぼ同じように、差動増幅回路は、nMO
SトランジスタM12,M13、pMOSトランジスタ
M14,M15、及びnMOSトランジスタML11に
よって構成されている。ただし、この応用例では、トラ
ンジスタM14とM15は、カレントミラー回路を構成
している。トランジスタM14とM15のゲートが共通
に接続され、その接続点がトランジスタM14のドレイ
ンに接続されている。即ち、この応用例において、差動
増幅回路の負荷はカレントミラー回路によって構成され
ているダイナミック負荷回路である。
【0060】上述した第1〜第3の応用例において、バ
イアス電圧発生回路によって生成されるバイアス電圧V
bsが差動増幅回路の電流源トランジスタのゲートに供給
される点では共通している。また、低電源電圧動作を実
現するため、差動増幅回路に動作電流を供給する電流源
トランジスタは、低しきい値電圧トランジスタML11
を用いている。本発明のバイアス電圧発生回路を用いる
ことによって、バイアス電圧Vbsの電源電圧Vdd依存性
を低減できるので、差動増幅回路は安定した動作特性が
得られる。また、トランジスタのしきい値電圧のバラツ
キによる影響も低減されるので、回路素子の特性のバラ
ツキなどに影響されず、安定した動作を実現できる。さ
らに、上述した第1〜第4の実施形態に示したように、
バイアス電圧発生回路において低しきい値電圧のトラン
ジスタML1を用いているので、低電源電圧動作のため
に低しきい値電圧トランジスタML11を電流源として
用いた差動増幅回路に対応することができる。
【0061】図8は、本発明のバイアス電圧発生回路の
出力電圧の電源電圧依存性と従来例のバイアス電圧発生
回路の出力電圧の電源電圧依存性を比較するグラフであ
る。図8において、横軸が電源電圧Vdd、縦軸はバイア
ス電圧発生回路によって出力されるバイアス電圧Vbs
それぞれ示している。
【0062】図8において、曲線Vb1は、図1に示す
本発明の第1の実施形態のバイアス電圧発生回路の出力
電圧の特性を示し、曲線Vb3は、図3に示す本発明の
第3の実施形態のバイアス電圧発生回路の出力電圧の特
性を示している。また、曲線Vb5は、図10に示す第
1の従来例のバイアス電圧発生回路の出力電圧の特性を
示し、曲線Vb7は、図12に示す第3の従来例のバイ
アス電圧発生回路の出力電圧の特性を示している。
【0063】例えば、携帯用端末機器の用途に使用する
ために、電源電圧Vddが1.2V〜1.4V程度でも動
作する必要がある。図8では、従来のバイアス電圧発生
回路の出力特性、即ち、曲線Vb5及びVb7に示す出
力特性において、電源電圧V dd=3.0Vのときに較べ
て、Vdd=1.2V〜1.4Vのとき、MOSトランジ
スタのしきい値電圧Vthを差し引いた実効的なバイアス
電圧Vbsは約1/2になる。
【0064】これらに対して、曲線Vb1及びVb3に
示す本発明のバイアス電圧発生回路の出力電圧特性にお
いては、電源電圧Vdd=3.0Vのときの出力電圧Vbs
に対して、電源電圧Vdd=1.2〜1.4Vのときの出
力電圧Vbsは、若干の減少だけで大きな変動はなかっ
た。また、曲線Vb1に示す本発明の第1の実施形態の
バイアス電圧発生回路では、低電源電圧時、例えば、V
dd=1.2〜1.4Vのときより大きなバイアス電圧V
bsが得られる。従って、本発明のバイアス電圧発生回路
を用いると、広い電源電圧範囲に対応することができ、
かつ低電源電圧下でも安定して動作特性を実現すること
ができる。
【0065】図9は、本発明のバイアス電圧発生回路の
出力電圧を差動増幅回路の電流源トランジスタ(例え
ば、図5〜図7に示すようにnMOSトランジスタML
11)のゲートに入力した場合、差動増幅回路の消費電
流の電源電圧依存性と、従来例のバイアス電圧発生回路
の出力電圧を差動増幅回路の電流源トランジスタのゲー
トに入力した場合の差動増幅回路の消費電流の電源電圧
依存性とを比較するグラフである。なお、ここで比較に
用いられた差動増幅回路は、例えば、図7に示す本発明
のバイアス電圧発生回路の第3の応用例に示したもので
ある。図9において、横軸が電源電圧Vdd、縦軸は差動
増幅回路の消費電流をそれぞれ示している。
【0066】図9において、曲線Vb1とVb3は、そ
れぞれ本発明の第1と第3の実施形態のバイアス電圧発
生回路の出力電圧を差動増幅回路の電流源に供給した場
合の消費電流の特性を示している。また、曲線Vb5と
Vb7は、それぞれ図10に示す第1の従来例及び図1
2に示す第3の従来例のバイアス電圧発生回路の出力電
圧を差動増幅回路の電流源に供給した場合の消費電流の
特性を示している。
【0067】図9のグラフに示すように、電源電圧Vdd
=1.2V〜1.4Vのとき、従来例のバイアス電圧発
生回路を使用する場合には、差動増幅回路の電流源にほ
とんど電流が流れないため、差動増幅回路は動作しな
い。これに対して、本発明のバイアス電圧発生回路を用
いた場合には、低電源電圧のとき、例えば、電源電圧V
dd=1.2V〜1.4Vのときでも差動増幅回路の電流
源に十分な電流が流れるので、差動増幅回路を含むアナ
ログ回路が正常に動作することが可能である。即ち、本
発明のバイアス電圧発生回路を用いることで、広い電源
電圧範囲において、特に低電源電圧下でアナログ回路を
正常に動作させることが可能である。
【0068】なお、本発明のバイアス電圧発生回路は、
低電源電圧で動作することが要求されるアナログ回路を
構成する差動増幅回路のバイアス回路や、チャージポン
プ回路用のバイアス回路など、広い用途に適用すること
が可能である。その中でも、近年フラットディスプレイ
の携帯情報端末には信号配線を減らすために、LVDS
(Low Voltage Differential Signalling )回路が広く
使用されている。LVDS回路は、カレントミラー回路
やオペアンプで構成される電流源や電圧源の回路とスイ
ッチ回路で構成されているアナログ回路であるが、ディ
ジタル信号を扱うため、他のディジタル回路と同様の電
源電圧で動作することが要求されるので、本発明のバイ
アス電圧発生回路はこのような用途に大きな効果を発揮
できることはいうまでもない。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のバイアス
電圧発生回路によれば、バッテリで駆動するような低い
電源電圧で動作でき、かつ広い電源電圧範囲で消費電流
の増加を抑制できるバイアス電圧発生回路を実現でき
る。また、本発明のバイアス電圧発生回路によって生成
されるバイアス電圧をアナログ回路を構成する差動増幅
回路の電流源トランジスタのゲートに供給することによ
り、広い電源電圧範囲でアナログ回路の消費電流の増加
を抑制できる。また、低い電源電圧下においてアナログ
回路の特性の変動を抑制することができ、安定した動作
特性を実現できる。また、ディジタル・アナログ混在型
のLSIにおいて、ディジタル回路と同じく広い電源電
圧範囲で動作する必要のあるアナログ回路の基本構成要
素であり、バッテリで駆動する携帯情報端末機器の高性
能化に寄与することができる。さらに、本発明のバイア
ス電圧発生回路によれば、携帯情報端末機器用低い電源
電圧用途や、据え置き機器用通常の電源電圧の用途に対
して、各々の電源電圧条件に合わせて別々にアナログ回
路を開発するのではなく、両方の電源電圧範囲で安定し
て動作する一つのアナログ回路を提供することができ
る。このため、開発周期の短縮や、コストの削減を実現
できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイアス電圧発生回路の第1の実
施形態を示す回路図である。
【図2】本発明に係るバイアス電圧発生回路の第2の実
施形態を示す回路図である。
【図3】本発明に係るバイアス電圧発生回路の第3の実
施形態を示す回路図である。
【図4】本発明に係るバイアス電圧発生回路の第4の実
施形態を示す回路図である。
【図5】本発明のバイアス電圧発生回路の第1の応用例
を示す回路図である。
【図6】本発明のバイアス電圧発生回路の第2の応用例
を示す回路図である。
【図7】本発明のバイアス電圧発生回路の第3の応用例
を示す回路図である。
【図8】本発明と従来のバイアス電圧発生回路の出力電
圧の電源電圧依存性を示すグラフである。
【図9】本発明と従来のバイアス電圧発生回路の出力電
圧を差動増幅回路の電流源トランジスタに供給する場合
の消費電流の電源電圧依存性を示すグラフである。
【図10】バイアス電圧発生回路の第1の従来例を示す
回路図である。
【図11】バイアス電圧発生回路の第2の従来例を示す
回路図である。
【図12】バイアス電圧発生回路の第3の従来例を示す
回路図である。
【図13】バイアス電圧発生回路の第4の従来例を示す
回路図である。
【符号の説明】
R1,R2,R3…抵抗素子、ML1,M2,M3,M
5…nMOSトランジスタ、M4…pMOSトランジス
タ、Vdd…電源電圧、GND…接地電位。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の電源電圧供給線と第2の電源電圧供
    給線との間に直列接続されている第1の抵抗素子、第2
    の抵抗素子及び第1のMOSトランジスタと、 上記第2の抵抗素子と並列に接続され、動作時ゲートに
    上記第1の電源電圧に応じた電圧が印加される第2のM
    OSトランジスタとを有し、上記第1のMOSトランジ
    スタのゲートにそのドレイン電圧が印加され、上記第1
    の抵抗素子と第2の抵抗素子との接続点からバイアス電
    圧が出力されるバイアス電圧発生回路。
  2. 【請求項2】上記第1のMOSトランジスタは、通常の
    MOSトランジスタよりも絶対値が低いしきい値電圧を
    有する請求項1記載のバイアス電圧発生回路。
  3. 【請求項3】上記第2の電源電圧供給線と上記第1のM
    OSトランジスタの間に設けられ、上記第1のMOSト
    ランジスタと同じ導電型を有し、動作時に導通し、待機
    時に遮断する第2のスイッチングトランジスタを有する
    請求項1記載のバイアス電圧発生回路。
  4. 【請求項4】上記第1の電源電圧供給線と上記第1の抵
    抗素子との間に設けられ、上記第1のMOSトランジス
    タと異なる導電型を有し、動作時に導通し、待機時に遮
    断する第1のスイッチングトランジスタを有する請求項
    1記載のバイアス電圧発生回路。
  5. 【請求項5】上記第1のMOSトランジスタと並列に設
    けられ、動作時に遮断し、待機時に導通する第3のスイ
    ッチングトランジスタを有する請求項4記載のバイアス
    電圧発生回路。
  6. 【請求項6】第1の電源電圧供給線と第2の電源電圧供
    給線との間に直列接続されている第1の抵抗素子、第2
    の抵抗素子、第3の抵抗素子及び第1のMOSトランジ
    スタと、 上記第2、第3の抵抗素子と並列に接続され、動作時ゲ
    ートに上記第1の電源電圧に応じた電圧が印加される第
    2のMOSトランジスタとを有し、上記第1のMOSト
    ランジスタのゲートにそのドレイン電圧が印加され、上
    記第2の抵抗素子と第3の抵抗素子との接続点からバイ
    アス電圧が出力されるバイアス電圧発生回路。
  7. 【請求項7】上記第1のMOSトランジスタは、通常の
    MOSトランジスタよりも絶対値が低いしきい値電圧を
    有する請求項6記載のバイアス電圧発生回路。
  8. 【請求項8】上記第2の電源電圧供給線と上記第1のM
    OSトランジスタの間に設けられ、上記第1のMOSト
    ランジスタと同じ導電型を有し、動作時に導通し、待機
    時に遮断する第2のスイッチングトランジスタを有する
    請求項6記載のバイアス電圧発生回路。
  9. 【請求項9】上記第1の電源電圧供給線と上記第1の抵
    抗素子との間に設けられ、上記第1のMOSトランジス
    タと異なる導電型を有し、動作時に導通し、待機時に遮
    断する第1のスイッチングトランジスタを有する請求項
    6記載のバイアス電圧発生回路。
  10. 【請求項10】上記第1のMOSトランジスタと並列に
    設けられ、動作時に遮断し、待機時に導通する第3のス
    イッチングトランジスタを有する請求項9記載のバイア
    ス電圧発生回路。
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