JP2003148372A - 燃料ポンプ - Google Patents

燃料ポンプ

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JP2003148372A
JP2003148372A JP2001340394A JP2001340394A JP2003148372A JP 2003148372 A JP2003148372 A JP 2003148372A JP 2001340394 A JP2001340394 A JP 2001340394A JP 2001340394 A JP2001340394 A JP 2001340394A JP 2003148372 A JP2003148372 A JP 2003148372A
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blade
blade groove
impeller
pump
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JP2001340394A
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English (en)
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Atsushige Kobayashi
厚茂 小林
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Denso Corp
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Denso Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/18Rotors
    • F04D29/188Rotors specially for regenerative pumps

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回流の淀みおよび速度の低下を低減し、ポ
ンプ効率を向上する燃料ポンプを提供する。 【解決手段】 インペラの羽根溝33は、羽根板32の
回転方向前方側において次の条件を満たすように形成さ
れている。羽根溝33のインペラの回転軸方向の最大幅
aは先端32cにおける幅bよりも大きく、羽根溝33
の隔壁31側の端部の曲線Cは先端32cにおいて外方
向へ延長した仮想直線Lとインペラの回転軸とがなす角
度θが90°より小さく、先端32cにおける羽根溝3
3の幅bはインペラの幅tの1/2よりも大きい。ま
た、曲線Cの中心は羽根溝33内に位置する。これらの
条件により、羽根溝33から流出する燃料の旋回流は、
燃料が流入する側の端部30aとは反対側の端部30b
よりから円形状の旋回流を形成してポンプ流路へ流出す
る。したがって、淀みが形成されることなく、燃料の流
量および流速が向上し、ポンプ効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクから吸
い上げた燃料を吐出する燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外周縁に複数の羽根板を有する円
板状の回転部材であるインペラが回転することにより、
燃料タンクから吸い上げた燃料を吐出する燃料ポンプが
知られている。隣接する羽根板の間に形成されている羽
根溝は、回転軸方向のほぼ中央で隔壁により少なくとも
一部が仕切られている。インペラの回転にともない、羽
根溝に流入した燃料は隔壁に沿って遠心力により径方向
外側へ送出され、旋回しながら次の羽根溝に流入する。
このようにしてインペラの回転にともない旋回しながら
燃料が羽根溝に流入し羽根溝から送出されることによ
り、燃料入口からポンプ流路に吸入された燃料は昇圧さ
れ燃料出口に向け送出される。したがって、羽根溝に燃
料が流入しやすく、かつ溝空間から流出する燃料の流出
速度が速いインペラほど昇圧効果が高く、いわゆるポン
プ効率が向上する。すなわち、同一の吐出圧に対し同一
の回転数で吐出量が増大する。また、同一の吐出量に設
定すると回転数を低くすることができるので、インペラ
を回転駆動するためにモータに供給する電力が低減され
る。
【0003】特開平9−14173号公報に開示されて
いる燃料ポンプでは、羽根溝の回転軸方向の幅をインペ
ラの当該軸方向の幅の1/2より大きくしている。これ
により、インペラの外周に形成されるポンプ流路におけ
る淀みの発生を低減している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−14173号公報に開示されているポンプの場合、
インペラに形成されている羽根溝はインペラの先端に向
けて開いた放物線状に形成されている。すなわち、羽根
溝を形成する羽根板と隔壁との接続部はインペラの回転
軸方向の一方の端部から他方の端部へ接近する形状に形
成されている。これにより、インペラの回転軸方向の一
方の端部側から羽根溝に流入した燃料は、インペラの他
方の端部側へ向けて流出するため、再び当該一方の端部
側から羽根溝へ燃料が流入する旋回流が形成されにく
い。
【0005】また、特開平9−14173号公報に開示
されているポンプの場合、インペラの隔壁を周方向にジ
グザグに形成している。そのため、燃料にエネルギーを
付与するインペラの回転方向前面側の羽根板には面積の
大小が生じる。インペラの回転方向前面側の羽根板の面
積が小さくなると、燃料に十分なエネルギーを付与する
ことができず、ポンプ効率の向上が困難であるという問
題がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、旋回流の淀みお
よび速度の低下を低減し、ポンプ効率を向上する燃料ポ
ンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1または
4記載の燃料ポンプによると、羽根板および隔壁により
形成される羽根溝は、回転部材の回転軸方向の最大幅a
が羽根板の外周端における当該軸方向の幅bよりも大き
く形成されている。そのため、羽根溝は回転部材の回転
軸方向の一方の端部側から他方の端部側へ深く形成さ
れ、羽根溝は羽根板の先端でやや閉じた形状となる。し
たがって、燃料の旋回流の形成が容易であり、旋回流を
形成する燃料のポンプ流路における淀みおよび速度の低
下が防止され、ポンプ効率を向上することができる。
【0008】本発明の請求項2記載の燃料ポンプによる
と、羽根板の回転部材の回転方向前方側において、羽根
溝の幅bは、回転部材の回転軸方向の幅をtとすると、
b>t/2である。すなわち、羽根板の前方側では、羽
根溝は回転部材の回転軸方向の一方の端部が開放され中
央よりも他端側へ深く形成されている。そのため、羽根
板の前方側によってエネルギーを付与された燃料は、回
転部材の回転軸方向中央よりも当該他端側を経由して旋
回流を形成する。したがって、ポンプ流路に形成される
旋回流の淀みを低減することができる。
【0009】本発明の請求項3記載の燃料ポンプによる
と、羽根板の前方側において、羽根溝の隔壁側の端部を
羽根板の先端から外方向へ延長した仮想直線と回転軸と
がなす角度θは、θ<90°である。すなわち、羽根溝
は羽根板の先端において回転軸方向の一方の端部側へ傾
斜している。そのため、ポンプ流路で形成される燃料の
旋回流の形状は円形に近づき、燃料の流速を向上するこ
とができる。
【0010】本発明の請求項5記載の燃料ポンプによる
と、羽根板の前方側において、羽根溝の隔壁側の端部は
円弧状の曲線に形成されている。そのため、ポンプ流路
で形成される燃料の旋回流の形状を円形とすることがで
き、燃料の流速を向上することができる。本発明の請求
項6記載の燃料ポンプによると、曲線の中心は羽根溝内
に位置している。羽根溝を形成する羽根板と隔壁との接
続部に沿って形成される燃料の旋回流は、その中心付近
では流速が小さくなる。そのため、中心を羽根溝内に位
置させることにより、ポンプ流路における燃料の流速が
向上する。したがって、ポンプ効率を向上することがで
きる。
【0011】本発明の請求項7記載の燃料ポンプによる
と、羽根板は回転部材の先端側が前傾し、根元側は後傾
している。根元側が後傾することにより、ポンプ流路の
燃料は羽根溝に吸入されやすくなる。また、先端側が前
傾することにより、燃料の流速が向上する。したがっ
て、羽根溝に吸入された大量の燃料には大きな速度が付
与されるので、ポンプ効率を向上することができる。
【0012】本発明の請求項8記載の燃料ポンプによる
と、羽根板は回転部材の回転軸方向へ2列に第一羽根板
列および第二羽根板列が配置されている。第一羽根板列
と第二羽根板列とは相互に1/2ピッチずれて配置され
ているので、一方の羽根溝間に他方の羽根溝が配置され
る。そのため、回転部材の回転軸方向の幅を増大するこ
となく、羽根板の枚数を増加させることができ、旋回流
の形成効率を高めることができる。したがって、回転部
材を大型化することなく、ポンプ効率を向上することが
できる。また、昇圧された燃料が吐出されるとき、圧力
変動が第一羽根板列および第二羽根板列において1/2
周期ずれるため、騒音の低減を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
一実施例を図面に基づいて説明する。本発明の一実施例
による燃料ポンプを図2に示す。図2に示す燃料ポンプ
1は、例えば電子式燃料噴射システムの燃料供給システ
ムにおいて車両などの燃料タンクに収容されており、燃
料タンクから吸入した燃料をエンジン側へ供給するもの
である。
【0014】燃料ポンプ1は、ポンプ部10とこのポン
プ部10を駆動するモータ部20とから構成されてい
る。モータ部20はブラシ付きの直流モータであり、円
筒状のハウジング21内に永久磁石を環状に配置し、こ
の永久磁石の内周側に電機子22を配置した構成となっ
ている。
【0015】ポンプ部10は、ケーシング本体11、ケ
ーシングカバー12および回転部材としてのインペラ3
0から構成されている。ケーシング本体11およびケー
シングカバー12により一つの流路部材が構成され、そ
の内部にインペラ30が回転可能に収容されている。イ
ンペラ30は、図3に示すように隔壁31と、外周縁に
全周にわたり形成されている羽根板32と、隔壁31お
よび羽根板32により形成される羽根溝33とを有して
いる。
【0016】図2に示すように、ケーシング本体11お
よびケーシングカバー12は、例えばアルミダイカスト
成形により形成されている。ケーシング本体11はハウ
ジング21の一方の端部に圧入固定されており、その中
心に軸受13が嵌着されている。ケーシングカバー12
は、ケーシング本体11に被せられた状態でハウジング
21の一端にかしめなどにより固定されている。ケーシ
ングカバー12の中心にはスラスト軸受14が圧入固定
されている。電機子22の回転シャフト23の一方の端
部は、軸受13により回転可能に径方向に支持されてい
るとともに、スラスト軸受14によりスラスト方向の荷
重を支持されている。回転シャフト23の他方の端部は
軸受15により回転可能に径方向に支持されている。
【0017】ケーシングカバー12に燃料入口16が形
成されており、インペラ30が回転することにより図示
しない燃料タンク内の燃料が燃料入口16からポンプ流
路17に吸入される。ポンプ流路17に吸入された燃料
はインペラ30の回転により加圧され、ケーシング本体
11に形成された図示しない燃料出口からモータ部20
の燃料室24へ排出される。ケーシング本体11には、
ポンプ流路17を形成するポンプ溝11aがインペラ3
0の羽根板32に沿って形成されている。ケーシングカ
バー12にもケーシング本体11のポンプ溝11aと対
向する位置にポンプ溝12aが形成されている。これら
のケーシング本体11のポンプ溝11aとケーシングカ
バー12のポンプ溝12aとからポンプ流路17が形成
されている。
【0018】ポンプ溝11aは、インペラ30の回転方
向に向け燃料出口を通過した位置で集結している。燃料
出口のインペラ30の回転方向前方端には、ポンプ溝1
1aの外周面とインペラ30の羽根板32との間に所定
の隙間が形成されている。インペラ30の羽根溝33に
保持された燃料は、隙間を通って燃料出口を通過し、ポ
ンプ流路17から燃料出口へ排出される。
【0019】電機子22はモータ部20内に回転可能に
収容され、コイルがコア25の外周に巻回されている。
整流子26は円板状に形成されており、電機子22の上
部に配設されている。図示しない電源から、コネクタ2
7に埋設されたターミナル28、図示しないブラシおよ
び整流子26を介してコイルに電力が供給される。供給
された電力により電機子22が回転すると、電機子22
の回転シャフト23ともにインペラ30が回転する。イ
ンペラ30が回転すると、燃料入口16からポンプ流路
17に燃料が吸入され、この燃料がインペラ30の各羽
根板32から運動エネルギーを受けてポンプ流路17か
ら燃料出口を通り燃料室24に排出される。燃料室24
に排出された燃料は、電機子22の周囲を通過し吐出口
29から燃料ポンプ1の外側に排出される。吐出口29
には逆止弁291が収容されており、この逆止弁291
が吐出口29から吐出された燃料の逆流を防止してい
る。
【0020】次に、インペラ30に形成されている羽根
板32および羽根溝33について詳細に説明する。羽根
板32および羽根溝33は、図3、図4および図5に示
すようにインペラ30の外周縁に周方向に複数形成され
ている。羽根板32とこの羽根板32の回転軸方向に隣
接する羽根溝33との間には隔壁31が形成されてい
る。隔壁31は、図1に示すようにインペラ30の一方
の端部30aから他方の端部30b側へ形成されてい
る。インペラ30には、隔壁31を挟んで第一羽根板列
41および第二羽根板列42が配列されている。図6に
示すように隔壁31とインペラ30の周方向に隣接する
二つの羽根板32とにより包囲された空間が羽根溝33
となる。第一羽根板列41と第二羽根板列42とは、周
方向へ1/2ピッチずれた状態、すなわち第一羽根板列
41と第二羽根板列42とは羽根板32と羽根溝33と
が隣り合って配置されている。
【0021】羽根板32は、図5に示すように先端側は
回転方向前方へ傾斜して形成され、根元側すなわちイン
ペラ30の内周側は回転方向後方へ傾斜して形成されて
いる。これにより、羽根溝33に流入した燃料に付与さ
れるエネルギーが増大し、インペラ30の回転による燃
料の流量および流速が向上される。
【0022】羽根溝33は、回転方向前方側と後方側と
では形状が異なる。回転方向の後方側すなわち羽根板3
2の前方部32aでは羽根溝33は図1に示すような形
状に形成され、回転方向の前方側すなわち羽根板32の
後方部32bでは羽根溝33は図7に示すような形状に
形成されている。図1、図6および図7に示すように、
羽根溝33は回転方向後方側は回転方向前方側よりも大
きく形成されている。
【0023】羽根溝33は、回転方向後方側すなわち羽
根板32の前方部32aでは次の条件(1)から(4)
を満たすように形成されている。 (1) 図1に示すように、羽根溝33の最大幅をaと
し、羽根溝33の羽根板32の先端32cにおける幅を
bとすると、a>bである。なお、上記の幅aおよび幅
bは、インペラ30の回転軸方向の幅である。すなわ
ち、羽根溝33は図1に示すように羽根板32の先端3
2cにおいてやや閉じた形状となる。a>bとすること
により、インペラ30の回転軸方向一方の端部30aか
ら羽根溝33へ流入した燃料は、インペラ30の他方の
端部30b側へ向けて流出することなく、一方の端部3
0a側へ回り込んで流出する。そのため、図8に示すよ
うにポンプ流路17には矢印に示すように旋回流が形成
される。
【0024】(2) インペラ30の軸方向の幅をtと
すると、b>t/2である。すなわち、図1に示すよう
に羽根溝33は羽根板32の先端32cにおける幅bが
インペラ30の幅tの1/2よりも大きく、一方の端部
30a側から他方の端部30b側へ深く入り込んでい
る。b>t/2とすることにより、図8に示すようにイ
ンペラ30の一方の端部30a側から羽根溝33へ流入
した燃料は、インペラ30の軸方向中央よりも他方の端
部30b側からポンプ流路17へ流出する。
【0025】インペラ30に隔壁31を形成し、第一羽
根板列41および第二羽根板列42を配列した場合、隔
壁31に対応するポンプ流路17の中央部には羽根板3
2による旋回流が形成されない淀みが生じることがあ
る。しかし、本実施例のようにb>t/2とすることに
より、図6に示すように第一羽根板列41の羽根板32
は淀みが生じやすい図8に示すポンプ流路17の中央部
よりも端部30b側すなわち第二羽根板列42側から燃
料をポンプ流路17へ流出する。そして、第一羽根板列
41の羽根板32が旋回流を形成すると、次に第二羽根
板列42の羽根板32が第一羽根板列41側へ流出する
燃料の旋回流を形成する。そのため、隣接する羽根板列
は交互に他の羽根板列側まで燃料の旋回流を形成する。
したがって、ポンプ流路17に形成される淀みは低減さ
れる。
【0026】(3) 図1に示すように羽根板32の前
方部32aにおいて、羽根溝33の外縁となる羽根溝3
3の隔壁31側の端部は曲線状に形成される。この羽根
溝33の端部の曲線をCとする。羽根板32の先端32
cにおいて、その曲線Cをインペラ30の外方向へ延長
した仮想直線Lとインペラ30の回転軸とがなす角度θ
は、θ<90°である。すなわち、羽根溝33はインペ
ラ30の回転軸方向の一方の端部30a側へ傾いてい
る。θ<90°とすることにより、図8に示すように、
羽根溝33に流入した燃料は羽根溝33に沿って羽根板
32の先端32cから端部30a方向へ流出する。その
ため、上記の条件(2)のように羽根溝33を端部30
b側へ深く形成した場合でも、羽根溝33から流出する
燃料はポンプ流路17へ向けて円形状の旋回流を形成す
る。
【0027】(4) 羽根板32の前方部32aにおい
て、羽根溝33の端部に形成される曲線Cは、その中心
Oが羽根溝33の内部に位置する。すなわち、図1に示
すように曲線Cは、羽根溝33の端部に円弧状に形成さ
れ、その中心Oが羽根溝33の内部に位置している。上
述のように、一方の端部30a側から羽根溝33に流入
した燃料は、羽根溝33の隔壁31側に沿って円形状の
旋回流を形成する。形成される旋回流は、曲線Cの中心
Oに近いほど旋回方向への流速が小さくなる。この流速
の小さな部分を羽根溝32内に位置させることにより、
ポンプ流路17における燃料の流速が向上し、ポンプ効
率が向上する。
【0028】本実施例では、羽根溝33は羽根板32の
前方部32aおいて(1)から(4)の条件を満たすよ
うに形成されている。一方、羽根溝33は羽根板32の
後方部32bでは、次の(5)の条件を満たすように形
成されている。 (5) インペラ30の軸方向の幅をtとすると、b<
t/2である。すなわち、図7に示すように羽根板32
の後方部32bでは羽根溝33は羽根板32の先端32
cにおける幅bがインペラ30の幅tの1/2よりも小
さく形成されている。羽根溝33の回転方向前方側は羽
根板32の回転方向後方側に位置するため、燃料へのエ
ネルギーの付与に関与することはなく、羽根溝33の面
積は小さくても問題がない。一方、本実施例の場合、羽
根板32を第一羽根板列41および第二羽根板列42の
2列に配列しているため、羽根溝33を上記(1)の条
件のようにb>t/2とすると、一方の羽根板列に形成
される羽根溝は他方の羽根板列側に入り込む。そこで、
第一羽根板列41と第二羽根板列42との間のピッチを
1/2ずらし、かつ羽根溝33の回転方向前方側すなわ
ち羽根板32の後方部32bでは羽根溝33をb<t/
2とすることにより、インペラ30の回転軸方向の厚み
が増すことなく2列の羽根板列を配置することができ
る。
【0029】次に、インペラ30による燃料昇圧作動に
ついて説明する。図8に示すように、ポンプ流路17の
燃料は、矢印に示すようにインペラ30の回転により羽
根板32の根元32d側から羽根溝33に流入する。羽
根板32は根元32d側において回転方向後方側に傾斜
して形成されているため(図5参照)、羽根板32の前
方部32a側の根元32dに燃料が流入しやすい。した
がって、燃料が羽根溝33に流入する頻度が増加する。
羽根溝33に流入した燃料は、羽根板32の前方部32
aおよび隔壁31に沿って流れる。
【0030】羽根板32の先端32cは回転方向前方に
傾斜しているので、根元32dから先端32cに向かう
燃料は、羽根板32に案内され回転方向前方に向かうエ
ネルギーを与えられる。また、羽根溝33は先端32c
へ向かうにしたがい回転軸方向の幅がaからbへ絞られ
ているので、羽根溝33からポンプ流路17へ流出する
燃料流れの速度は上昇する。羽根溝33から流出する燃
料は、羽根溝33の外縁にあたる隔壁31に案内されて
円形状の旋回流となり、回転方向後方に位置する次の羽
根溝33の根元32d側に流入する。このように、ポン
プ流路17で燃料が旋回流となり次から次へと羽根溝3
3を出入りしながら燃料出口に向かうことにより、燃料
は昇圧される
【0031】以上、説明したように本発明の一実施例に
よる燃料ポンプ1によると、インペラ30に形成されて
いる羽根板32および羽根溝33の形状を特定してい
る。これにより、ポンプ流路17における燃料の流れの
淀みを低減し、ならびに燃料の流量および流速を向上す
ることができる。また、第一羽根板列41および第二羽
根板列42は、羽根板32の回転方向前方側の面積がい
ずれも大きくかつ等しい。そのため、インペラ30の回
転軸方向の両側で均等かつ相互に干渉することなく旋回
流を形成することができ、かつ燃料に大きなエネルギー
を付与することができる。したがって、ポンプ流路17
には淀みが形成されることがなく、燃料の流量および流
速が向上し、燃料ポンプ1のポンプ効率を向上すること
ができる。また、第一羽根板列41および第二羽根板列
42を相互に1/2ピッチずらして配置している。これ
により、インペラ30の幅tを増加させることなく二つ
の羽根板列を配置することができるため、ケーシング本
体11に形成された燃料入口16と燃料出口との間のシ
ール部の面積を増加することなく燃料の漏れを低減し、
体格の小型化を図ることができる。さらに、第一羽根板
列41および第二羽根板列42を1/2ピッチずらして
配置することにより、ポンプ流路17から燃料が吐出さ
れるとき、燃料の圧力変動が1/2周期ずれる。そのた
め、燃料が吐出されるときに発生する騒音を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による燃料ポンプのインペラ
の要部を示す模式図であって、図6のI−I線で切断し
た断面を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による燃料ポンプを示す模式
的な断面図である。
【図3】本発明の一実施例による燃料ポンプのインペラ
を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の一実施例による燃料ポンプのインペラ
の要部を示す概略斜視図である。
【図5】本発明の一実施例による燃料ポンプのインペラ
の要部を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の一実施例による燃料ポンプのインペラ
の要部を示す模式図であって、径方向外側から見た図で
ある。
【図7】本発明の一実施例による燃料ポンプのインペラ
の要部を示す模式図であって、図6のVII−VII線で切断
した断面を示す図である。
【図8】本発明の一実施例による燃料ポンプのインペラ
とポンプ通路とを示す模式図である。
【符号の説明】
1 燃料ポンプ 10 ポンプ部 11 ケーシング本体(流路部材) 12 ケーシングカバー(流路部材) 17 ポンプ流路 20 モータ部 30 インペラ 31 隔壁 32 羽根板 32c 先端 32a 前方部 32b 後方部 32d 根元 33 羽根溝 41 第一羽根板列 42 第二羽根板列

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周縁に周方向に複数形成されている羽
    根板、ならびに前記羽根板と接続され前記羽根板ととも
    に羽根溝を形成する隔壁を有する回転部材と、前記回転
    部材を回転可能に収容し前記羽根板に沿って円弧状のポ
    ンプ流路を形成する流路部材とを備え、前記流路部材は
    前記ポンプ流路と連通する燃料入口および燃料出口を有
    し、前記回転部材が回転することにより、前記燃料入口
    から吸入した燃料を前記ポンプ流路を通り前記燃料出口
    から送出する燃料ポンプであって、 前記羽根溝は、前記回転部材の回転軸方向の最大幅をa
    とし、前記羽根板の先端における回転軸方向の幅をbと
    すると、a>bであることを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記羽根板の前記回転部材の回転方向前
    方側において、前記羽根溝の前記幅bは、前記回転部材
    の回転軸方向の幅tとすると、b>t/2であることを
    特徴とする請求項1記載の燃料ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記羽根板の前記回転部材の回転方向前
    方側において、前記羽根溝の前記隔壁側の端部を前記羽
    根板の先端から外方向へ延長した仮想直線と前記回転軸
    とがなす角度θは、θ<90°であることを特徴とする
    請求項1または2記載の燃料ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記羽根板の前記回転部材の回転方向後
    方側において、前記羽根溝の前記幅bは、b<t/2で
    あることを特徴とする請求項1、2または3記載の燃料
    ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記羽根板の前記回転部材の回転方向前
    方側において、前記羽根溝の前記隔壁側の端部は、円弧
    状の曲線に形成されていることを特徴とする請求項1か
    ら4にいずれか一項記載の燃料ポンプ。
  6. 【請求項6】 前記曲線の中心は、前記羽根溝内に位置
    することを特徴とする請求項5記載の燃料ポンプ。
  7. 【請求項7】 前記羽根板は、先端側が前記回転部材の
    回転方向へ前傾し、根元側が後傾していることを特徴と
    する請求項1から6のいずれか一項記載の燃料ポンプ。
  8. 【請求項8】 前記羽根板は前記隔壁を挟んで前記回転
    部材の回転軸方向へ二列に配列されている第一羽根板列
    および第二羽根板列を有し、前記第一羽根板列と前記第
    二羽根板列とは1/2ピッチずれて配置されていること
    を特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の燃料
    ポンプ。
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