JP2003148268A - 船用燃料フィルター装置 - Google Patents

船用燃料フィルター装置

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JP2003148268A
JP2003148268A JP2001344100A JP2001344100A JP2003148268A JP 2003148268 A JP2003148268 A JP 2003148268A JP 2001344100 A JP2001344100 A JP 2001344100A JP 2001344100 A JP2001344100 A JP 2001344100A JP 2003148268 A JP2003148268 A JP 2003148268A
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filter
cooling water
cup
ship
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Kenichi Nomura
健一 野村
Yasuaki Ogishi
靖明 大岸
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Keihin Corp
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Keihin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料タンクに近い側の燃料ポンプと燃料タン
クとを接続する燃料流路内を流れる燃料温度の上昇を抑
止し、燃料ポンプのポンプ効率を向上するとともに燃料
流路内のベーパーロック現象を抑止する。 【構成】 燃料タンクTに近い側の燃料ポンプと、燃料
タンクTとを接続する燃料流路に燃料フィルターを配置
し、該燃料フィルターを冷却水によって冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンク内の燃料を
船用機関に向けて供給する船用燃料供給装置に関し、そ
のうち特に船用燃料供給装置を構成する船用燃料フィル
ター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の船外機に用いられる船用燃料供給
装置の第1例は図5に示される。Tは内部に燃料が貯溜
される燃料タンクであり、Vはバルブシート50と、バ
ルブシート50を開閉するフロートバルブ51と、フロ
ートバルブ51にバルブシート50の開閉作用を付与す
るフロート52とよりなる定液面制御機構によって内部
に一定なる燃料液面X−Xを形成保持するベーパーセパ
レータである。燃料タンクTとベーパーセパレータVの
バルブシート50とは第1燃料流路53によって連絡さ
れるもので、この第1燃料流路53には、燃料タンクT
側よりバルブシート50側に向けて、プライミングポン
プ54、燃料フィルター55、低圧燃料ポンプ56が配
置される。又、船用機関に向けて燃料を噴射供給するイ
ンジエクターJが取着されたフューエルレールFとベー
パーセパレータV内に配置される高圧燃料ポンプ57と
は第2燃料流路58にて連絡され、更にフューエルレー
ルFとベーパーセパレータVとは第3燃料流路59にて
連絡され、第3燃料流路59にはプレッシャーレギュレ
ターRが配置されるとともに第3燃料流路59の一部は
冷却水槽60によって囲繞され、冷却水槽60には冷却
水入口61と冷却水出口62とが開口する。
【0003】又、従来の船内機に用いられる船用燃料供
給装置の第2例は図6に示される。燃料タンクTとフュ
ーエルレールFとを連絡する第1燃料流路70には燃料
タンクT側からフューエルレールFに向けて燃料フィル
ター55と高圧燃料ポンプ57とが配置され、高圧燃料
ポンプ57の下流側の第1燃料流路70の一部は冷却水
槽60によって囲繞され、冷却水槽60には冷却水入口
61と冷却水出口62とが開口する。更に、フューエル
レールFと燃料タンクTとは第2燃料流路71にて連絡
され、第2燃料流路71にはプレッシャーレギュレター
Rが配置される。
【0004】かかる従来の船用燃料供給装置の第1例に
よると、船用機関の始動時、プライミングポンプ54を
操作することによって燃料タンクT内の燃料が燃料フィ
ルター55を介して低圧燃料ポンプ56に供給される。
かかる状態において、機関の始動操作が行なわれると、
燃料タンクT内の燃料は低圧燃料ポンプ56を介してバ
ルブシート50に向けて供給されるもので、ベーパーセ
パレータV内にはバルブシート50、フロートバルブ5
1、フロート52よりなる定液面制御機構によって一定
なる燃料液面X−Xが形成保持される。一方、前記機関
の始動操作が行なわれることによると、高圧燃料ポンプ
57も同期的に駆動を開始するもので、これによるとベ
ーパーセパレータV内に貯溜される燃料は、高圧燃料ポ
ンプ57によって昇圧され、この昇圧された燃料は第2
燃料流路58を介してフューエルレールFに供給され、
フューエルレールF内の燃料がインジエクターJを介し
て船用機関に供給される。又、フューエルレールF内の
燃料圧力は、第3燃料流路59に配置されたプレッシャ
ーレギュレターRによって所定の圧力に調圧されるもの
で、この際、余剰燃料は第3燃料流路59を介して再び
ベーパーセパレータV内へと戻される。一方、第3燃料
流路59内をフューエルレールFからベーパーセパレー
タV内へ向かう燃料は、冷却水槽60内を循環する冷却
水によって冷却するもので、ベーパーセパレータV、第
2燃料流路58、第3燃料流路59内を循環する燃料温
度の上昇を抑止できる。
【0005】又、従来の船用燃料供給装置の第2例によ
ると、機関の始動操作が行なわれると、燃料タンクT内
の燃料は、燃料フィルター55を介して高圧燃料ポンプ
57に吸入され、高圧燃料ポンプ57によって昇圧され
た燃料がフューエルレールFに供給され、この燃料がイ
ンジェクターJを介して船用機関へ供給される。このと
きフューエルレールF内の燃料圧力はプレッシャーレギ
ュレターRにて所定の圧力に調圧され、この際の余剰燃
料は第2燃料流路71を介して燃料タンクT内へと戻さ
れる。一方高圧燃料ポンプ57の下流側の第1燃料流路
70は冷却水槽60内を循環する冷却水によって冷却さ
れるもので、第1燃料流路70からフューエルレールF
に向かう燃料温度の上昇を抑止できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の船用燃料
供給装置の第1例によると、第3燃料流路59内に冷却
水槽60を絞り、第3燃料流路59を流れる燃料を前記
冷却水槽内を循環する冷却水によって冷却したので、ベ
ーパーセパレータV、第2燃料流路58、フューエルレ
ールF、第3燃料流路59内の燃料温度の上昇を抑止で
きたものである。然しながら低圧燃料ポンプ56と燃料
タンクTとを連絡する第1燃料流路53には、燃料温度
の上昇を抑止する手段が何等配置されない。以上による
と、特に機関の雰囲気温度が大きく上昇する夏場の使用
時において、燃料タンクT、第1燃料流路53内におけ
る燃料温度が上昇した状態において、低圧燃料ポンプ5
6が駆動し、吸引の為に、第1燃料流路53内に負圧が
作用した状態で、第1燃料流路53内にベーパーが発生
し易いもので、これによると、低圧燃料ポンプ56のポ
ンプ作用が低下したり、あるいは第1燃料流路53内に
おいてベーパーロック現象が発生し、低圧燃料ポンプ5
6よりベーパーセパレータV内に向けて安定して燃料を
供給しにくい場合がある。
【0007】又、従来の船用燃料供給装置の第2例によ
ると、第1燃料流路70に冷却水槽60を設け、冷却水
槽60を流れる冷却水によって第1燃料流路70内の燃
料を冷却したので、高圧燃料ポンプ57からフューエル
レールFに向かう燃料温度の上昇を抑止できる。然しな
がら、高圧燃料ポンプ57と燃料タンクTとを連絡する
第1燃料流路70内を流れる燃料温度の上昇を抑止する
手段を備えるものでない。以上によると、前記第1の従
来例と同様に高圧燃料ポンプ57のポンプ作用が低下し
たり、あるいは第1燃料流路70(高圧燃料ポンプ57
と燃料タンクTとを連絡する)内においてベーパーロッ
ク現象が発生し、フューエルレールFに向けて安定した
燃料の供給が阻害される。
【0008】本発明になる船用燃料フィルター装置は、
前記不具合に鑑み成されたもので、その目的とするとこ
ろは、船用燃料供給装置において、燃料タンクに近い側
の燃料ポンプと、燃料タンクとを連絡する燃料流路内を
流れる燃料の温度上昇を従来既に設置される燃料フィル
ターを改善することによって抑止し、もって安定して正
確な燃料を前記燃料ポンプより吐出、供給することので
きる冷却機能を備えた船用燃料フィルター装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を達成する為の手段】本発明になる船用燃料フィ
ルター装置は前記目的達成の為に、燃料タンク内の燃料
を、低圧燃料ポンプ又は高圧燃料ポンプ又は低圧燃料ポ
ンプより供給されるベーパーセパレータ内の燃料を吐出
する高圧燃料ポンプを介して機関へ供給する船用燃料供
給装置において、燃料タンクに近い側の燃料ポンプと、
燃料タンクとを接続する燃料流路に燃料フィルターを配
置するとともに該燃料フィルターを冷却水にて冷却した
ことを第1の特徴とする。
【0010】又、本発明は前記第1の特徴に加え、前記
フィルター装置を、内部にフィルターが配置され、フィ
ルターの外周に形成される環状の間隙に燃料入口が開口
するとともにフィルターの内方に燃料出口が開口するフ
ィルターカップと、フィルターカップの外周に環状の間
隙をもって配置されるとともに該間隙に冷却水入口と冷
却水出口とが開口して形成された冷却水カップとによっ
て形成したことを第2の特徴とする。
【0011】又、本発明は前記第2の特徴に加え、前記
フィルターカップの底部に下方に向かって突出する突状
凹部を設け、該突状凹部に縮設されるスプリングにてフ
ィルターを上方に向けて付勢したことを第3の特徴とす
る。
【0012】更に本発明は、前記第3の特徴に加え、前
記突状凹部に、水検知センサを配置したことを第4の特
徴とする。
【0013】更に又、本発明は、前記第2の特徴に加
え、前記フィルターカップには、上方の拡大筒部と下方
の突状凹部とが設けられ、冷却水カップの上方開口端部
の内壁を拡大筒部の外周に固定するとともに冷却水カッ
プの下方開口端部の内壁を突状凹部の外周に固定配置し
たことを第5の特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の第1の特徴によると、燃料タンクに近
い側の燃料ポンプの上流側にある燃料流路に燃料フィル
ターが配置されるので、燃料ポンプへは異物が除去され
た清浄な燃料が供給される。又、この燃料フィルターを
冷却水によって冷却したので、燃料フィルターから前記
燃料ポンプに向かう燃料の温度上昇が抑止されポンプ作
用が低下することなく安定して良好なる燃料供給を行な
うことができる。又、燃料フィルターから燃料ポンプに
向かう燃料流路中の燃料温度の上昇が抑止されることに
よって該燃料流路内におけるベーパーロック現象の発生
が阻止され、連続して安定した燃料流れを得ることがで
きる。
【0015】本発明の第2の特徴によると、燃料フィル
ター装置は、フィルターが収納されて燃料の濾過機能を
有するフィルターカップと、フィルターカップの外周に
環状の間隙をもって配置され、該間隙内に冷却水を導入
して排出する冷却水カップとにより構成される。従っ
て、フィルターカップの略全周を冷却水によって冷却で
きるので燃料を効果的に冷却できるとともに従来の燃料
フィルターの体格を大きく大型化することなく実施でき
る。
【0016】又、本発明の第3の特徴によると、フィル
ターカップの内部にフィルターが配置され、このフィル
ターはスプリングによって一側へ押圧付勢されて固定さ
れる。このとき、スプリングの一端がフィルターカップ
の底部に設けた突状凹部内に配置されるのでスプリング
が正確に位置決め固定され、これによってフィルターを
フィルターカップ内に容易に安定保持できる。
【0017】更に、本発明の第4の特徴によると、水検
知センサがフィルターカップの突状凹部内に配置される
ので、フィルターカップ内に滞溜する水は確実に突状凹
部内に貯溜でき、水検知センサは、この突状凹部内の水
を正確に検出できる。
【0018】更に又、本発明の第5の特徴によると、冷
却水カップは上方開口端部と下方開口端部を備え、前記
上方開口端部がフィルターカップの上方の拡大筒部に固
定され、前記下方開口端部がフィルターカップの下方の
突状凹部に固定される。従って、フィルターカップの外
周と冷却水カップの内周とによって極めて広い冷却面積
を備える環状の間隙を形成できるとともに冷却水カップ
の上下両端がフィルターカップに支持されるのでロー付
等によって冷却水カップをフィルターカップに固定する
際、正確にして且つ容易に固定できる。
【0019】
【実施例】本発明になる船用燃料フィルター装置Aの一
実施例について図1により説明する。1は下方に底部を
備え、上方が開口する有底カップ状のフィルターカップ
であり、下方の中心部には、下方に向かって突出し、中
間筒部1Aの外径より小径をなす突状凹部1Bが凹設さ
れ、上方は中間筒部1Aの外径より大径をなす拡大筒部
1Cをもって上方に開口する。かかるフィルターカップ
1は薄板金属材料等が深絞り形成によって製作される。
2はフィルターカップ1内に挿入配置されるフィルター
であり、以下よりなる。2Aは環状平板部2Bと環状平
板部2Bの中心より上方に向かって突出する挿入筒部2
Cとによって形成される上側筐体であり、薄板金属材料
によって形成される。尚、挿入筒部2Cの上端には側方
に延びる環状鍔部2Dが折曲げ形成される。2Eは前記
上側筐体2Aの環状平板部2Bに対向する環状平板部2
Fと環状平板部2Fの中心より上方に向かって突出する
ガイド凹部2Gとによって形成される下側筐体であり、
薄板金属材料によって形成される。そして、前記上側筐
体2Aの環状平板部2Bと下側筐体2Eの環状平板部2
Fとは対向して間隙をもって配置されるとともに両筐体
2A、2Eとの間に環状をなすフィルター部材2Hが配
置され、この状態においてフィルター部材2Hの内方に
配置され、複数の孔が穿設された筒状の連結部材2Jを
介して上側筐体2Aと下側筐体2Eが固定される。尚、
フィルター部材2Hは濾紙を折曲げて形成されるが、他
の多孔質部材を用いてもよく、又連結部材2Jはメタル
パンテ材が用いられる。3は有底カップ状をなす冷却水
カップであり、その上方は上方開口端部3Aをもって開
口し、下方は筒状をなす下方開口端部3Bをもって開口
する。尚、前記上方開口端部3Aの形状は、フィルター
カップ1の拡大筒部1Cの外周に当接する形状をなし、
下方開口端部3Bの形状は、フィルターカップ1の突状
凹部1Bの外周に当接する形状をなす。又、冷却水カッ
プ3の底部には冷却水入口3Cと冷却水出口3Dとが開
口する。これら冷却水入口3C及び冷却水出口3Dは冷
却水カップ3の底部にパイプが溶接されて固定された。
4は冷却水カップ3の上方開口端部3Aを閉塞する閉塞
部材で以下よりなる。4Aは環状をなす平板部であり、
その中心には下方に向かって突出する筒部4Bが形成さ
れ、筒部4Bの内方にはメネジ4Cが形成され、それに
平板部4Aには複数の流路孔4Dが貫通して形成され
る。又、平板部4Aの外周の上面には、薄板材料によっ
て形成される取付け部材4Eが固着されるもので、取付
け部材4Eは上方に向かって開口するリング凹部4F
と、リング凹部4Fから外側方に向かって延びる環状の
取付け部4Gが形成される。尚、前記取付け部4Gの外
径は冷却水カップ3の上方開口端部3Aの外径より大な
る径に形成される。5は燃料流路体であって以下よりな
る。5Aは下方に臨んで平坦状に形成される取付け面で
あり、取付け面5Aの略中心部には貫通孔5Bが穿設さ
れ、その外周にオネジ5Cが形成されたオネジ部材5D
が下方に突出して形成される。5Eはその開口端が燃料
流路に接続される燃料入口であり、その下流端は取付け
面5Aに開口する。又、5Fはその開口端が燃料流路に
接続される燃料出口であり、その上流端はオネジ部材5
Dの貫通孔5Bに接続される。
【0020】次に前記構成よりなる船用フィルター装置
の組みつけについて説明する。第1にフィルターカップ
1と冷却水カップ3とが固着される。冷却水カップ3の
上方開口端部3Aより底部に向けてフィルターカップ1
を挿入し、下方開口端部3B内に突状凹部1Bの外周を
位置決め配置し、上方開口端部3Aの上部(上端ではな
い)に拡大筒部1Cの外周を位置決め配置し、この状態
において、下方開口端部3Bと突状凹部1Bとを例えば
ロー付けによって固定し、上方開口端部3Aと拡大筒部
1Cとをロー付け固定する。以上によってフィルターカ
ップ1と冷却水カップ3とが固着されるもので、このと
きフィルターカップ1の外周と冷却水カップ3の内周と
の間には密閉状の環状の間隙C1が形成される。そして
冷却水カップ3の冷却水入口3C及び冷却水出口3Dは
この間隙C1に開口することになる。前記間隙C1はい
いかえると冷却水室といえる。
【0021】次にフィルターカップ1の上部開口からフ
ィルターカップ1内に上側筐体2A、下側筐体2E、フ
ィルター部材2H、連結部材2Jによって形成されるフ
ィルター2が挿入配置され、このときフィルターカップ
1の突状凹部1Bと、下側筐体2Eのガイド凹部2Gと
の間にコイル状のスプリング6が配置される。
【0022】次にフィルターカップ1内に前記フィルタ
ー2が配置された状態において、冷却水カップ3の上方
開口端部3Aを閉塞部材4によって閉塞するもので、こ
れは閉塞部材4の外方に取着された取付け部4Gを上方
開口端部3Aに向けて折曲げカシメすることによって固
定される。
【0023】従って、冷却水カップ3の上方開口端部3
Aが閉塞部材4によって閉塞されるもので、フィルター
カップ1内に配置されたフィルター2はスプリング6に
よって上方へ付勢され、上側筐体2Aの環状鍔部2Dが
フィルターパッキン7を介して閉塞部材4の平板部4A
の下面に当接されて位置決め固定される。
【0024】そして、閉塞部材4のリング凹部4F内に
フィルターカートリッジパッキン8が配置され、かかる
状態において閉塞部材4の筒部4Bに形成したメネジ4
Cがオネジ部材5Dのオネジ5Cに向けて螺着される。
従って、閉塞部材4はフィルターカートリッジパッキン
8を介して燃料流路体5の取付け面5Aに当接されて固
定配置される。
【0025】以上よりなる船用フィルター装置Aによる
と冷却水カップ3とフィルターカップ1とによって冷却
水室としての環状の間隙C1が形成され、この間隙C1
に冷却水入口3Cと冷却水出口3Dが開口する。またフ
ィルターカップ1内にはフィルター2が配置され、フィ
ルターカップ1の内周とフィルター2の外周とによって
環状の間隙C2が形成され、この間隙C2は、閉塞部材
4の流路孔4Dを介して燃料入口5Eに連絡される。又
フィルター2の内方は挿入筒部2C、オネジ部材5Dの
貫通孔5Bを介して燃料出口5Fに連絡される。
【0026】そして、本発明になる前記船用フィルター
装置Aは、船外機用燃料供給装置に図2に示すごとく配
置される。(尚、図Aと同一構造部分は同一符号を使用
して説明を省略する)すなわち船用フィルター装置Aは
第1燃料流路53に接続配置されるもので、燃料入口5
Eはプライミングポンプ54に向けて流路接続され、燃
料出口5Fは低圧燃料ポンプ56に向けて流路接続され
る。従って第1燃料流路53を流れる燃料は燃料入口5
E、流路孔4Dを介して環状の間隙C2内に流入し、フ
ィルター2によって異物が除去された清浄な燃料は、フ
ィルター2の内方、貫通孔5B、燃料出口5Fへと流
れ、この清浄な燃料が低圧燃料ポンプ56へと供給され
る。一方、冷却水入口3Cから環状の間隙C1に向けて
冷却水が導入され、間隙C1内を循環した冷却水は冷却
水出口3Dより排出され、以後間隙C1内には連続的に
冷却水が循環する。
【0027】以上によると、第1燃料流路53内を流れ
る燃料は、船用フィルター装置Aのフィルター2を通過
する際、その外周を循環する冷却水によって冷却される
ので、機関雰囲気温度の高い状態にあっても、低圧燃料
ポンプ56に向かう燃料の温度上昇を効果的に抑止でき
る。従って、低圧燃料ポンプ56の吸入効率の低下が抑
止されて良好なポンプ作用を維持することができて、ベ
ーパーセパレータVへの燃料供給が阻害されることはな
い。又、低圧燃料ポンプ56の吸入側にある第1燃料流
路53には燃料ポンプの駆動時において、吸引の為の負
圧が加わり、第1燃料流路53内の燃料はベーパーを発
生し易いものであるが、船用フィルター装置と低圧燃料
ポンプ56との間の第1燃料流路53は特に冷却水によ
る冷却効果が高いので、この第1燃料流路53内におけ
るベーパーロック現象による燃料流れが阻害されない。
【0028】又、本発明になる船用フィルター装置Aは
図3の如く配置される。(尚、図Bと同一構造部分は同
一符号を使用して説明を省略する)すなわち船用フィル
ター装置Aは、高圧燃料ポンプ57と燃料タンクTとを
連絡する第1燃料通路70に配置されるもので、これに
よると高圧燃料ポンプ57に吸入される燃料の温度上昇
を抑止できるとともに高圧燃料ポンプ57より上流側の
第1燃料流路70内の燃料の温度上昇を抑止できたの
で、前記と同様に高圧燃料ポンプ57のポンプ効率の低
下を抑止できるとともに、第1燃料流路70内に発生す
るベーパーロック現象の発生を抑止できる。
【0029】又、本発明になる船用フィルター装置によ
ると、フィルターカップ1の内方にフィルター2が配置
されて上下方向に濾過機能を備え、フィルターカップ1
の外方に冷却水カップ3が配置されて前記フィルター2
の全周を間接的に囲繞するよう上下方向に冷却室として
の環状の間隙C1が形成され、この間隙C1内に冷却水
入口3C、冷却水出口3Dを介して冷却水を導入して循
環させたので、大なる冷却面積をもって燃料を冷却で
き、これによってより効果的に燃料温度の上昇を抑止で
きたものである。又、冷却水カップ3はフィルターカッ
プ1と略相似形状をなし、しかも間隙C1が形成される
分に相当してわずかに大型化すればよいので、従来のフ
ィルター装置に比較してその体格が大きく大型化するこ
とがないので船用フィルター装置Aとして特別広い収納
空間を必要としない。またその実施に当たっては従来の
フィルター装置に冷却水カップ3を取着すればよいので
実施化が極めて容易である。更にその外観は冷却水カッ
プ3のみが目視できるもので、外観上において従来のフ
ィルター装置と差異がないもので、外観をスッキリまと
めることができる。
【0030】又、フィルター2はスプリング6によって
一側に押圧付勢されてフィルターカップ1内に固定され
るものであり、このときスプリング6の一端をフィルタ
ーカップ1の下方に形成される突状凹部1Bによって支
持したので、スプリング6が側方に倒れることがなくフ
ィルター2を垂直に上方に向けて押圧できる。又、本発
明にあってはフィルター2をフィルターカップ1内に配
置した後に冷却水カップ3の上方開口端部3Aを閉塞部
材4によってカシメ閉塞するものであるが、前述の如
く、スプリング6が側方に倒れることがなくフィルター
2を垂直方向に配置できたことは前記閉塞部材4のカシ
メ作業を安定的に行なうことができて作業性を向上でき
る。
【0031】更に図4に示す如く、フィルターカップ1
の下方に設けた突状凹部1Bに向けて水検知センサ9を
配置すると、フィルターカップ1内に貯溜される水を正
確に検知できる。すなわちフィルターカップ1内の燃料
中に含まれる水は、ガソリン燃料と水との比重差によっ
て突状凹部1B内に集積されるもので、水検知センサ9
はこの集積された水を正確に検知して出力できる。
(尚、水検知センサ9そのものは公知である)
【0032】更に又、冷却水カップ3はその上方開口端
部3Aの近傍がフィルターカップ1の拡大筒部1Cに当
接配置され、その下方開口端部3Bがフィルターカップ
1の突状凹部1Bの外周に当接配置されるので、冷却水
カップ3とフィルターカップ1とを確実に位置決め配置
でき、この状態において冷却水カップ3とフィルターカ
ップ1とを接合できるのでより正確に且つ確実に両部材
を固着接合できる。
【0033】尚、本発明になる船用燃料カップ装置は、
燃料ポンプによって気化器へ燃料を供給する船用燃料供
給装置に利用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上よりなる本発明の船用フィルター装
置によると燃料ポンプに向かう燃料を効果的に冷却でき
るので、燃料ポンプのポンプ効率の低下を抑止できると
ともに燃料ポンプに向かう燃料中に生起するベーパーの
発生を効果的に抑止できる。又、フィルター装置をフィ
ルターカップと、それを囲繞する冷却水カップとによっ
て形成したので、冷却面積を大きくとることができると
ともに従来のフィルターカップより大きく大型化するこ
とがなく、その実施が容易である。又、フィルターカッ
プの底部に突状凹部を設け、該凹部内に縮設したスプリ
ングによってフィルターを上方に押圧付勢したことによ
ると、フィルターを垂直方向上方に確実に支持でき、そ
の組みつけを容易にできる。又、フィルターカップの突
状凹部内に水検知センサーを配置することによると、フ
ィルターカップ内の水を正確に検出することができる。
更に冷却水カップとフィルターカップとを上、下方向に
おいて位置決めできることによると冷却水カップとフィ
ルターカップとによって形成される環状の間隙を正確に
形成できるとともにそれらの接続作業を容易に行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる船用フィルター装置の一実施例を
示す縦断面図。
【図2】本発明になる船用フィルター装置を船外機関燃
料供給装置に用いた際におけるシステム図。
【図3】本発明になる船用フィルター装置を船内機用燃
料供給装置に用いた際におけるシステム図。
【図4】本発明になる船用フィルター装置の他の実施例
を示す縦断面図。
【図5】従来の船外機用燃料供給装置のシステム図。
【図6】従来の船内機用燃料供給装置のシステム図。
【符号の説明】
1 フィルターカップ 1B 突状凹部 1C 拡大筒部 2 フィルター 3 冷却水カップ 3C 冷却水入口 3D 冷却水出口 T 燃料タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 AA07 AA16 AB02 BA12 BA16 BA18 BA37 BA41 CD11 CD12 CD23 DA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内の燃料を、低圧燃料ポンプ
    又は高圧燃料ポンプ又は低圧燃料ポンプより供給される
    ベーパーセパレータ内の燃料を吐出する高圧燃料ポンプ
    を介して機関へ供給する船用燃料供給装置において、燃
    料タンクTに近い側の燃料ポンプと、燃料タンクTとを
    接続する燃料流路に燃料フィルターを配置するとともに
    該燃料フィルターを冷却水にて冷却したことを特徴とす
    る船用燃料フィルター装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルター装置を、内部にフィルタ
    ー2が配置され、フィルター2の外周に形成される環状
    の間隙C2に燃料入口5Eが開口するとともにフィルタ
    ー2の内方に燃料出口5Fが開口するフィルターカップ
    1と、フィルターカップ1の外周に環状の間隙C1をも
    って配置されるとともに該間隙に冷却水入口3Cと冷却
    水出口3Dとが開口して形成された冷却水カップ3とに
    よって形成したことを特徴とする請求項1記載の船用フ
    ィルター装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルターカップの底部に下方に向
    かって突出する突状凹部1Bを設け、該突状凹部に縮設
    されるスプリング6にてフィルター2を上方に向けて付
    勢したことを特徴とする請求項2記載の船用フィルター
    装置。
  4. 【請求項4】 前記突状凹部に、水検知センサ9を配置
    したことを特徴とする請求項3記載の船用フィルター装
    置。
  5. 【請求項5】 前記フィルターカップには、上方の拡大
    筒部1Cと下方の突状凹部1Bとが設けられ、冷却水カ
    ップ3の上方開口端部3Aの内壁を拡大筒部1Cの外周
    に固定するとともに冷却水カップ3の下方開口端部3B
    の内壁を突状凹部1Bの外周に固定配置したことを特徴
    とする請求項2記載の船用フィルター装置。
JP2001344100A 2001-11-09 2001-11-09 船用燃料フィルター装置 Withdrawn JP2003148268A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103375314A (zh) * 2013-06-24 2013-10-30 三一重机有限公司 发动机燃油冷却装置、冷却方法及工程机械

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