JP2003147581A - 被覆材料の製造方法および製造設備 - Google Patents

被覆材料の製造方法および製造設備

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JP2003147581A JP2001348809A JP2001348809A JP2003147581A JP 2003147581 A JP2003147581 A JP 2003147581A JP 2001348809 A JP2001348809 A JP 2001348809A JP 2001348809 A JP2001348809 A JP 2001348809A JP 2003147581 A JP2003147581 A JP 2003147581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質の安定した被覆材料を製造でき、しかも
生産性および歩留まりが向上する被覆材料の製造方法お
よび製造設備を提供する。 【解決手段】 被覆材料の膜厚測定を、基材表面への被
膜形成がなされるライン上においてなすものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆材料の製造方
法および製造設備に関する。さらに詳しくは、被覆材料
の品質が安定し、生産性および歩留まりが向上する被覆
材料の製造方法および製造設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、様々な分野において、被覆材
料を用いた製品が実用化され、あるいは被覆材料を用い
た製品を実用化すべく研究開発が進められている。ここ
で、被覆材料とは、基材表面に、所望の特性を有する被
膜を形成してなるものである。
【0003】例えば、近年燃料電池用のセパレータ材と
して注目されている金属セパレータは、ステンレス、N
i、Tiなどの金属基板の表面に、自然電位が高く、接
触抵抗が小さくかつ腐食性の低い貴金属からなる被膜を
形成してなるものとされ、従来のカーボンセパレータに
比して導電性および機械的強度に優れ、製造コストが低
くかつ小型・軽量であるという利点を有する。金属セパ
レータの具体例としては、ステンレス鋼の表面に金メッ
キを施したものや、金メッキ後さらに圧延を施したもの
が提案されている(特開2001−68129号公報参
照)。
【0004】かかる被覆材料の製造では、被膜の膜厚管
理が重要である。というのは、金属セパレータの場合も
そうであるように、被膜には通常高価な材料が使用され
るため、被膜の膜厚が厚すぎるとコスト上昇を招く一
方、膜厚が薄すぎると所望の特性を発揮できないことと
なるからである。そこで、被覆材料の製造では、被膜の
膜厚管理のために膜厚測定がなされている。この膜厚測
定は、一般的には、蛍光X線膜厚計や電磁式膜厚計を用
いて行われている。
【0005】蛍光X線膜厚計を用いた測定は、被膜表面
に励起X線を照射して、基材および被膜の蛍光X線強度
を比例計数管や半導体検出器により測定し、蛍光X線強
度と被膜膜厚との関係(図4参照)に基づいて膜厚を算
出するものであるが、以下のような問題を有する。
【0006】(1)X線源の安定化や蛍光X線強度の測
定に時間がかかるため、測定時間が十数秒から数百秒に
もなる。
【0007】(2)X線源を使用するため、装置を囲っ
たり、設置場所を申請したりする必要があるという煩雑
さがある。
【0008】(3)蛍光X線膜厚計は測定精度が数十n
m程度であるので、それ以下の極薄膜厚を高精度に測定
できない。そのため、極薄被膜の被覆材料については、
膜厚管理が適切になし得ず品質が安定しない。
【0009】(4)X線管は高価である上に寿命が短い
ため、ランニングコストが嵩む。
【0010】(5)メッキや圧延などの処理を連続的に
実施するために、基材は通常、帯(フープ)状のものが
使用されるが、その場合、先端と後端における膜厚しか
測定できない。そのため、膜厚値の推移が確認できず、
先端と後端の膜厚値が大幅に異なっていた時の膜厚値保
証が不可能であるなどの理由により、連続的なオンライ
ンでの測定に不向きである。
【0011】(6)測定がオフラインでなされる結果、
生産性が低下する。また、測定結果を迅速に前工程へ反
映させることもできない。例えば、前工程における装置
不良などにより膜厚異常品が連続的に製造されている場
合にも、製造ライン停止などの対策を迅速になし得ない
ため、歩留まりの低下を招く。
【0012】電磁式膜厚計を用いた測定は、鉄心入りコ
イルを被膜表面に当接させ、その際のコイルのインダク
タンス変化量に基づいて膜厚を測定するものであるが、
基材が磁性材でかつ被膜が非磁性材でなければ測定がな
し得ず、しかも接触式のため被膜表面を傷つけるおそれ
がある。また、測定精度が数μmであり、数nm〜数十
nmという極薄膜厚を高精度に測定できないため、極薄
被膜の被覆材料については、膜厚管理が適切になし得ず
品質が安定しないという問題がある。
【0013】さらに、β線膜厚計、オージェ電子分光分
析装置や原子間力顕微鏡などを用いて測定が行われるこ
ともある。しかしながら、β線膜厚計を用いた測定にお
いては、測定精度が悪いため、膜厚管理が適切になし得
ず品質が安定しないという問題がある。また、オージェ
電子分光分析装置および原子間力顕微鏡を用いた測定に
おいては、装置が高価で測定に時間がかかり、しかも帯
状物等のオンラインでの測定が不可能であるため、生産
性および歩留まりの低下を招くという問題がある。
【0014】さらにまた、特開平11−325838号
公報には、色差計または分光光度計を用いて、金フラッ
シュメッキの有無を判別する金メッキの膜厚管理方法が
提案されている。同方法によれば、0.01μm以下の
極薄い金フラッシュメッキの場合であっても、金フラッ
シュメッキの有無により、色差計または分光光度計の測
定値に明確な差が現れるため、短時間かつオンラインで
金フラッシュメッキの有無を判別することができる。
【0015】しかしながら、色差計の測定値または分光
光度計の測定値と膜厚との間には、例えば比例関係のよ
うな単純な相関関係がないため、金フラッシュメッキの
有無だけでなく膜厚をも測定するためには、膜厚の異な
る非常に多くの測定サンプルについてあらかじめ測定を
実施して、測定値と膜厚との相関関係を明らかにしてお
く必要がある。しかも、この作業は、基材材料と被膜材
料の組合せごとに必要となるため、非常に手間がかかる
という問題がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、品質の安定した
被覆材料を製造でき、しかも生産性および歩留まりが向
上する被覆材料の製造方法および製造設備を提供するこ
とを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の被覆材料の製造
方法は、膜厚測定を、基材表面への被膜形成工程と同一
ライン上においてなすことを特徴とする。
【0018】本発明の被覆材料の製造方法においては、
被膜表面を照射し、その照射個所を撮像して得られる撮
像信号に基づいて膜厚測定をなすのが好ましい。その場
合、被膜表面を均一に面照射するのがさらに好ましい。
また、撮像信号に基づいて、XYZ表色系における色度
座標値x、yまたはXYZ表色系における三刺激値の
X、Yを算出し、その色度座標値x、yまたは三刺激値
のX、Yに基づいて膜厚測定をなすのもさらに好まし
い。
【0019】また、本発明の被覆材料の製造方法におい
ては、膜厚測定の結果に基づいて、被膜形成工程を制御
するのも好ましい。
【0020】一方、本発明の被覆材料の製造設備は、基
材表面に被膜を形成する被膜形成装置と、被膜形成装置
において形成された被膜の膜厚を測定する膜厚測定装置
とを備え、前記膜厚測定装置が、前記被膜形成装置と同
一ライン上に配設されてなることを特徴とする。
【0021】本発明の被膜材料の製造設備においては、
前記膜厚測定装置が、被膜表面を照射する光源と、光源
により照射された被膜表面を撮像する撮像手段と、撮像
手段からの撮像信号に基づいて膜厚測定をなす膜厚測定
部とを備えてなるのが好ましい。その場合、前記光源
が、被膜表面を均一に面照射するよう構成されてなるの
がさらに好ましい。また、前記膜厚測定部が、撮像信号
に基づいて、XYZ表色系における色度座標値x、yま
たはXYZ表色系における三刺激値のX、Yを算出し、
その色度座標値x、yまたは三刺激値のX、Yに基づい
て膜厚測定をなすよう構成されてなるのもさらに好まし
い。
【0022】また、本発明の被覆材料の製造設備におい
ては、前記膜厚測定装置における測定結果に基づいて、
被膜形成装置を制御する制御部を備えてなるのも好まし
い。
【0023】本発明の被覆材料の製造設備の第1形態
は、被覆材料が圧縮加工鋼とされ、前記被膜形成装置が
メッキ装置とされてなることを特徴とする。
【0024】本発明の被覆材料の製造設備の第1形態に
おいては、メッキ処理に先立って基材に熱処理を施す熱
処理装置と、前記メッキ装置において得られたメッキ鋼
を圧延ローラを用いて行うことのできる圧縮加工をする
圧縮加工装置とを備え、前記膜厚測定装置は、圧縮加工
装置における圧縮加工後に膜厚測定を行うものとされ、
前記熱処理装置、被膜形成装置、圧縮加工装置および膜
厚測定装置が同一ライン上に配設されてなるのが好まし
い。
【0025】
【作用】本発明は前記のごとく構成されているので、生
産性および歩留まりが向上する。また、本発明の好まし
い形態によれば、被覆材料の品質が安定する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
【0027】本発明の被覆材料の製造方法が適用される
被覆材料の製造設備は、基材表面に被膜を形成する被膜
形成装置と、被膜形成装置において形成された被膜の膜
厚を測定する膜厚測定装置とを備え、前記膜厚測定装置
が、前記被膜形成装置と同一ライン上に配設されてなる
ものである。
【0028】前記構成とされた本発明の被覆材料の製造
設備(以下、単に製造設備という)の一実施形態を図1
に示す。なお、本実施形態においては、被覆材料として
圧縮加工鋼を例に採り説明する。
【0029】この製造設備Sは、圧延装置(不図示であ
る)から供給される、例えばステンレス鋼からなる帯状
鋼の表面に、金や銀などの被膜を連続的に形成し、それ
を圧縮加工して圧縮加工鋼を製造するものとされ、被膜
形成装置および膜厚測定装置を有する圧縮加工鋼製造ラ
インLと、圧縮加工鋼製造ラインLを制御する制御装置
50と、出力手段60と、警告手段70とを主要構成要
素としてなる。
【0030】圧縮加工鋼製造ラインLは、具体的には、
帯状鋼(基材)Vに熱処理を施す熱処理装置10と、熱
処理後の帯状鋼V表面にメッキを施すメッキ装置(被膜
形成装置)20と、メッキ装置20において得られたメ
ッキ鋼WKを圧延ローラを用いて行うことのできる圧縮
加工をする圧縮加工装置30と、圧縮加工後の圧縮加工
鋼(圧縮加工鋼)WAの被膜膜厚を測定する膜厚測定装
置40とからなる。
【0031】熱処理装置10は、公知の連続焼鈍炉とさ
れる。メッキ装置20は、電気メッキ装置や無電解メッ
キ装置などの各種メッキ装置のうち、被膜材料に適した
ものとされる。
【0032】圧縮加工装置30は、公知の圧延ローラを
用いて行うことのできる圧縮加工装置とされ、メッキ装
置20で得られたメッキ鋼WKを圧延ローラを用いて行
うことのできる圧縮加工することにより、メッキ層の膜
厚を薄くするとともに、メッキ層に存在するピンホール
を押し潰して封孔し圧縮加工鋼WAの耐食性および導電
性を向上させるものである。
【0033】膜厚測定装置40は、圧縮加工後の搬送ラ
イン上において膜厚測定を行うものとされる。具体的に
は、図1および図2に示すように、圧縮加工鋼WAの被
膜H表面を照射する光源41と、光源41による照射個
所を撮像するカラーCCDカメラ(撮像手段)42と、
完全拡散面を有するカサUと、CCDカメラ42からの
RGB撮像信号に基づいて被膜Hの膜厚を測定する膜厚
測定部43と、圧縮加工鋼WAの移動量(搬送量)を検
出する移動量検出手段44とからなる。
【0034】ここで、圧縮加工鋼WAを搬送するローラ
コンベアRの途中位置には暗室Bが設置されて、圧縮加
工鋼WAが搬送中に暗室B内を通過するようにされてい
る。そして、カサU、光源41およびCCDカメラ42
は、この暗室B内に配設されて、外部からの光の影響を
受けることなく被膜H表面を撮像できるようにされてい
る。また、カサUの頂部は、図2に示すようにCCDカ
メラ42の上方に配置されて光源41およびCCDカメ
ラ42を覆うようにされている。
【0035】光源41は、後の処理においてXYZ表色
系を用いることから、XYZ表色系で使用される380
〜780nmの範囲内の波長の光を発するものとされ
る。さらに、光源41は、被膜Hの色と差を保てる系統
色の光を発するものとされる。具体的には、被膜Hが白
色以外の系統色のもの(例えば金)である場合には白色
系の光を発するものとされ、被膜Hが白系色のもの(例
えば銀)である場合には緑もしくは赤色系の光を発する
ものとされる。
【0036】また、一般に色判定をなす場合の光源には
太陽光に近いキセノンランプが使用されるが、本実施形
態においては、ランニングコストがほとんど発生せず、
波長および光量の安定した光を発することからLEDが
使用される。したがって、白色系の光が必要な場合に
は、赤色、緑色および青色LEDを組合わせたもの(以
下、組合せLEDという)が使用される。なお、白色光
の場合には蛍光灯の使用も考えられるが、蛍光灯はフリ
ッカが発生するため使用できない。
【0037】光源41は、具体的には、前記組合せLE
Dまたは白色LEDを圧縮加工鋼W Aの幅方向に等間隔
でアレイ状に並べたものとされて、被膜H表面を均一に
面照射できるようにされている。また、光源41は、安
定化電源(不図示である)に接続されて、光量が一定と
なるようにされている。
【0038】CCDカメラ42は、本実施形態において
は、色再現性が良いことから3CCD式カラーカメラと
されているが、これに限定されず例えば通常のカラーC
CDカメラもしくはカラーラインセンサでもよい。ま
た、CCDカメラ42は、圧縮加工鋼WAの幅方向ほぼ
全長にわたる細長い撮像視野を持っており、この撮像視
野を圧縮加工鋼WAの幅方向に等間隔で分割した、例え
ば20mm*20mmの領域A1、A2、…が膜厚測定領
域とされる。さらに、CCDカメラ42には、各膜厚測
定領域Aに対応する画素群ごとに白補正がなされてい
る。具体的には、白色板を撮像し、その際の前記画素群
からの出力RGB値がすべて等しくなり、かつ各画素の
出力RGB値が均一(R=G=B)となるように白補正
がなされている。
【0039】膜厚算出・判定部43は、CCDカメラ4
2のRGB撮像信号に基づいて、各膜厚測定領域A1
2、…の平均膜厚を算出する膜厚算出手段43aと、
算出された膜厚値が許容範囲内か否か判定する判定手段
43bとからなる。この膜厚算出・判定部43は、具体
的には、制御装置50を構成するコンピュータにより実
現される。
【0040】膜厚算出手段43aは、膜厚測定領域Aに
対応する画素群の各画素から出力されるRGB値をR
値、G値、B値ごとに平均し、得られた平均RGB値
を、XYZ表色系における色度座標値xおよびy(また
はXYZ表色系における三刺激値のXおよびY)に変換
した後、色度座標値x、yと膜厚との関係から膜厚を算
出するものである。ここで、平均RGB値からXYZ表
色系における色度座標値x、yへの変換は、CCDカメ
ラ42の特性(白色点、原色の色度座標など)を示した
パラメータ・ファイル(デバイス・プロファイル)を用
いてなされる。
【0041】膜厚算出手段43aは、具体的には、基材
材料と被膜材料の組合せごとにあらかじめ求められてい
る、被膜膜厚と色度座標値x、yとの関係をマップの形
態で保持し、そのマップから測定対象に対応する関係を
選択して膜厚を算出するように構成されている。
【0042】この場合、図3に示すように、被膜膜厚と
色度座標値x、yとの間にはほぼ直線的な相関関係が存
在する。すなわち、被膜膜厚と色度座標値x、yとの関
係は直線で近似できるため、膜厚の異なるごく少数(最
低2つ)のサンプル材を膜厚測定装置40において撮像
し色度座標値x、yを算出するだけで、被膜膜厚と色度
座標値x、yとの関係を求めることができる。したがっ
て、被膜膜厚と色度座標値x、yとの関係を求めるため
の作業が、従来の色差計や分光光度計による測定(特開
平11−325838号公報参照)における同様の作業
に比して、はるかに簡素化されることとなる。
【0043】また、色度座標値x、yにより表されるx
y色度は光の強度に影響されないため、光源の劣化の影
響をほとんど受けることなく膜厚を算出できるという利
点もある。なお、図3は、基材材料がステンレス鋼で被
膜材料が金である場合の、金膜厚と色度座標値x、yと
の関係を示すグラフ図である。
【0044】判定手段43bは、算出された膜厚値が許
容範囲内か否か判定し、膜厚値が許容範囲内に収まって
いなければ、出力手段60に膜厚異常個所が存在する旨
を出力させるとともに、警告手段70にオン信号を発す
るものとされる。ここで、前記許容範囲は、例えば設定
膜厚値に±25%以内とされる。
【0045】移動量検出手段44は、ローラコンベアR
の回転ローラRaの回転数を検出するもの、例えばパル
スジェネレータ(PG)とされる。
【0046】制御装置50は、熱処理装置10、メッキ
装置20、圧縮加工装置30および膜厚測定装置40を
制御する制御部51を構成するとともに、膜厚算出・判
定部43を構成するものとされる。
【0047】ここで、制御部51によるメッキ装置20
の制御は、膜厚算出手段43aで算出された膜厚値に基
づいてなされ、また制御部51による膜厚測定装置40
の制御は、移動量検出手段44の検出値に基づいてなさ
れる。
【0048】具体的には、制御部51は、膜厚算出手段
43aで算出される膜厚値と設定膜厚値とのずれを解消
するようにメッキ装置20を制御する。例えば、メッキ
装置20が電気メッキ装置であれば、膜厚算出手段43
aで算出される膜厚値と設定膜厚値とのずれを解消する
ように、電流密度やメッキ液の温度を調節する。
【0049】また、制御部51は、移動量検出手段44
により検出される回転ローラRaの回転数から圧縮加工
鋼WAの移動量を算出し、圧縮加工鋼WAが所定量(例え
ば25mm)移動するごとにCCDカメラ42に撮像を
行わせる。
【0050】しかして、制御装置50は、例えば出力手
段60を備えたコンピュータに、制御部51および膜厚
算出・判定部43の前記各手段43a、43bの機能に
対応したプログラム、すなわち制御プログラム、膜厚算
出プログラムおよび判定プログラムを格納することによ
り実現される。
【0051】出力手段60は、例えばプリンタやCRT
ディスプレイなどとされ、また警告手段70は、例えば
回転灯や警報装置などとされる。
【0052】このように、本実施形態によれば、熱処理
から膜厚測定までの全工程が、一つの製造ライン上で連
続的になされるので、生産性が大幅に向上し、しかも算
出された膜厚値をただちにメッキ装置20の制御に反映
させることができるため、歩留まりが向上する。また、
本実施形態の膜厚測定装置40においては、数nm〜数
十nmという極薄膜厚をも高精度に測定できるため、極
薄被膜の圧縮加工鋼であっても、膜厚管理を適切になし
品質を安定させることができる。さらに、圧縮加工鋼の
幅方向ほぼ全長にわたる膜厚を測定対象としているた
め、さらなる品質の安定化が図られる。
【0053】以上、本発明を実施形態に基づいて説明し
てきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるも
のではなく種々改変が可能である。例えば、実施形態に
おいては、被覆材料として圧縮加工鋼を例に採り説明し
ているが、これに限定されるものではなく種々の被覆材
料、例えば金メッキ電極にも適用可能である。
【0054】また、実施形態においては、圧縮加工後に
膜厚測定を行っているが、これに加えてメッキ処理後に
も膜厚測定を行うようにしてもよい。また、連続ライン
ではなく、それぞれの装置が独立に配置している場合で
もよい。
【0055】さらに、膜厚測定装置にマーキング装置を
設置し、膜厚異常個所にマーキング処理を施すようにし
てもよい。
【0056】さらに、実施形態では、本発明を帯鋼(フ
ープ)に適用した場合について説明しているが、単板に
ついても適用できる。
【0057】さらにまた、実施形態においては、被覆材
料の搬送中に膜厚測定を行っているが、被覆材料が静止
している工程において膜厚測定を行う場合は、光源およ
びCCDカメラを暗室と一体的に移動可能とし、暗室を
被覆材料の長手方向に沿って移動させながら膜厚測定を
行うようにすればよい。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
膜厚測定が基材表面への被膜形成工程と同一ライン上に
おいてなされるので、生産性が大幅に向上し、しかも測
定結果をただちに被膜形成工程へ反映させることができ
るため、歩留まりが向上するという優れた効果が得られ
る。
【0059】また、本発明の好ましい形態によれば、数
nm〜数十nmという極薄被膜の被覆材料であっても、
膜厚管理を適切になし品質を安定させることができると
いう優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる被覆材料の製造方
法が適用される被覆材料の製造設備のブロック図であ
る。
【図2】同設備の膜厚測定装置の概略図である。
【図3】XYZ表色系における色度座標値x、yと被膜
膜厚との関係を示すグラフ図であって、同(a)は三次
元座標で表したものであり、同(b)は二次元座標で表
したものである。
【図4】蛍光X線膜厚計を用いた測定における膜厚算出
原理の説明図である。
【符号の説明】
10 熱処理装置 20 メッキ装置(被膜形成装置) 30 圧縮加工装置 40 膜厚測定装置 41 光源 42 CCDカメラ(撮像手段) 43 膜厚算出・判定部 43a 膜厚算出手段 43b 判定手段 50 制御装置 51 制御部 60 出力手段 70 警告手段 H 被膜 L 圧縮加工鋼製造ライン S 被覆材料の製造設備 V 帯状鋼(基材) WA 圧縮加工鋼(被覆材料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA30 BB13 BB15 CC06 CC31 DD00 EE00 EE10 FF41 FF61 GG07 GG16 GG21 GG23 GG24 HH12 JJ03 JJ09 JJ26 NN20 QQ00 RR08 4K024 AA10 AA11 AB01 BA03 BA04 BB25 BC01 CB21 CB24 DB07 GA16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜厚測定を、基材表面への被膜形成工程
    と同一ライン上においてなすことを特徴とする被覆材料
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 被膜表面を照射し、その照射個所を撮像
    して得られる撮像信号に基づいて膜厚測定をなすことを
    特徴とする請求項1記載の被覆材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 被膜表面を均一に面照射することを特徴
    とする請求項2記載の被覆材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 撮像信号に基づいて、XYZ表色系にお
    ける色度座標値x、yまたはXYZ表色系における三刺
    激値のX、Yを算出し、その色度座標値x、yまたは三
    刺激値のX、Yに基づいて膜厚測定をなすことを特徴と
    する請求項2記載の被覆材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 膜厚測定の結果に基づいて、被膜形成工
    程を制御することを特徴とする請求項1記載の被覆材料
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 基材表面に被膜を形成する被膜形成装置
    と、被膜形成装置において形成された被膜の膜厚を測定
    する膜厚測定装置とを備え、 前記膜厚測定装置が、前記被膜形成装置と同一ライン上
    に配設されてなることを特徴とする被覆材料の製造設
    備。
  7. 【請求項7】 前記膜厚測定装置が、被膜表面を照射す
    る光源と、該光源により照射された被膜表面を撮像する
    撮像手段と、該撮像手段からの撮像信号に基づいて膜厚
    測定をなす膜厚測定部とを備えてなることを特徴とする
    請求項6記載の被覆材料の製造設備。
  8. 【請求項8】 前記光源が、被膜表面を均一に面照射す
    るよう構成されてなることを特徴とする請求項7記載の
    被覆材料の製造設備。
  9. 【請求項9】 前記膜厚測定部が、撮像信号に基づい
    て、XYZ表色系における色度座標値x、yまたはXY
    Z表色系における三刺激値のX、Yを算出し、その色度
    座標値x、yまたは三刺激値のX、Yに基づいて膜厚測
    定をなすよう構成されてなることを特徴とする請求項7
    記載の被覆材料の製造設備。
  10. 【請求項10】 前記膜厚測定装置における測定結果に
    基づいて、被膜形成装置を制御する制御部を備えてなる
    ことを特徴とする請求項6記載の被覆材料の製造設備。
  11. 【請求項11】 被覆材料が圧縮加工鋼とされ、前記被
    膜形成装置がメッキ装置とされてなることを特徴とする
    請求項6記載の被膜材料の製造設備。
  12. 【請求項12】 メッキ処理に先立って基材に熱処理を
    施す熱処理装置と、前記メッキ装置において得られたメ
    ッキ鋼を圧縮加工する圧縮加工装置とを備え、 前記膜厚測定装置は、圧縮加工装置における圧縮加工後
    に膜厚測定を行うものとされ、 前記熱処理装置、被膜形成装置、圧縮加工装置および膜
    厚測定装置が同一ライン上に配設されてなることを特徴
    とする請求項11記載の被覆材料の製造設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011191252A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Nippon Steel Engineering Co Ltd 金属の表面品質評価方法および金属の表面品質評価装置
WO2020179336A1 (ja) * 2019-03-05 2020-09-10 倉敷紡績株式会社 被覆材の厚さ計測方法、被覆材の厚さ計測システム、および、被覆材の施工方法
FR3124251A1 (fr) * 2021-06-18 2022-12-23 Safran Aircraft Engines Procédé et dispositif de détermination de l’épaisseur d’un revêtement par colorimétrie

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