JP2003146982A - 2−ヒドロキシメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン誘導体の製造法 - Google Patents

2−ヒドロキシメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラン誘導体の製造法

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JP2003146982A
JP2003146982A JP2001348724A JP2001348724A JP2003146982A JP 2003146982 A JP2003146982 A JP 2003146982A JP 2001348724 A JP2001348724 A JP 2001348724A JP 2001348724 A JP2001348724 A JP 2001348724A JP 2003146982 A JP2003146982 A JP 2003146982A
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Hidetake Umetani
豪毅 梅谷
Tomoyuki Ando
知行 安藤
Junya Fujiwara
純也 藤原
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】医薬中間体として重要な2−ヒドロキシメチル
−4−オキソ−1,3−ジオキソラン誘導体の工業的に
適した方法により製造する方法を提供する。 【解決手段】安定性のあるヒドロキシアセトアルデヒド
類の等価体としてヒドロキシアセトアルデヒド ジアル
キルアセタール類を出発原料とし、これとグリコール酸
もしくはその誘導体を酸性条件で反応させることによ
り、2−ヒドロキシメチル−4−オキソ−1,3−ジオ
キソラン誘導体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ジオキソラン骨格を有する非
天然型ヌクレオシドは、抗ウイルス性、制癌性、免疫調
節性、抗生物質活性を有する重要な化合物であることが
知られている。本発明は、これらの中間体となりうる2
−ヒドロキシメチル−4−オキソ−1,3−ジオキソラ
ン誘導体の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2−ヒドロキシメチル−4−オキソ−
1,3−ジオキソラン誘導体の合成は、Bioorg.Med.Che
m.Lett.(1993),3(2),169等に例示されているように、ヒ
ドロキシアセトアルデヒド類を出発原料としている。し
かしながら、Synthesis (1993),11,1089に記載されてい
るように、ヒドロキシアセトアルデヒド類の中には不安
定なものが多い。そのために、工業的なスケールでの製
造に支障を来たすことが予測される。このような理由か
ら、安定性のあるヒドロキシアセトアルデヒド類の等価
体を利用した反応が解決手段の一つとなりうるが、その
ような手段は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】安定性のあるヒドロキ
シアセトアルデヒド類の等価体として、ヒドロキシアセ
トアルデヒド ジアルキルアセタール類が挙げられる。
本発明の課題は、この等価体を出発原料とすることによ
り、2−ヒドロキシメチル−4−オキソ−1,3−ジオ
キソラン誘導体の製造を達成し、工業的製造法として適
したものを提供することである。
【0004】
【課題を解決する手段】以上の課題を克服すべく鋭意検
討を行った結果、ヒドロキシアセトアルデヒドジアルキ
ルアセタール類とグリコール酸もしくはその誘導体を酸
性条件で反応させることにより、2−ヒドロキシメチル
−4−オキソ−1,3−ジオキソラン誘導体の合成が可
能になることを見出した。
【0005】このような方法は、アルデヒドよりも安定
性のあるアセタールを使用しているので、操作性に優
れ、工業的製法に適している。また、この方法で得られ
た2−(4−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4−オ
キソ−1,3−ジオキソランは、リチウム トリ−te
rt−ブトキシアルミニウムヒドリド等の還元剤、無水
酢酸等のアセチル化剤と反応させることによって、2−
(4−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4−アセトキ
シ−1,3−ジオキソランに変換できるので、医薬品中
間体として用いることができる。
【0006】すなわち、本発明は以下のとおりである。 [1] 一般式(1)[化7]
【0007】
【化7】
【0008】(式中、Xは水酸基の保護基、Yは低級ア
ルキル基を示す。)と一般式(2)[化8]
【0009】
【化8】
【0010】(式中、Zは水素もしくはシリル基を示
す。)を酸の存在下で反応させて、一般式(3)[化
9]
【0011】
【化9】
【0012】(式中、Xは前記と同様。)を得る製造法。 [2]水酸基の保護基がアシル基、アラルキル基、4−
ニトロベンゾイル基もしくはベンジル基である[1]の
製造法。 [3]酸がルイス酸である[1]又は[2]の製造法。 [4]ルイス酸がトリフルオロメタンスルホン酸トリメ
チルシリルもしくはボロントリフルオリド ジエチルエ
ーテル コンプレックスである[3]の製造法。 [5]一般式(1)(化10)
【0013】
【化10】
【0014】(式中、Xは4−ニトロベンゾイル基であ
る)で表される化合物。 [6]一般式(3)(化11)
【0015】
【化11】
【0016】(式中、Xは無置換もしくは置換された芳
香族アシル基、無置換もしくは置換されたアラルキル
基、4−ニトロベンゾイル基又はベンジル基である)で
表される化合物。 [7]一般式(1)(化12)
【0017】
【化12】
【0018】(Xは4−ニトロベンゾイル基である)で
表されるの化合物を還元剤又はアセチル化剤と反応させ
て、2−(4−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4−
アセトキシ−1,3−ジオキソランを得る製造法。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の原料は、一般式(1)
[化13]
【0020】
【化13】
【0021】(式中、Xは水酸基の保護基、Yは低級ア
ルキル基を示す。)で表される。Xで示される水酸基の
保護基における保護基とは、加水素分解、加水分解、光
分解のような化学的方法によって除去される保護基を指
す。そのような基としては、ホルミル基、アシル基、シ
リル基、アルキル基、アラルキル基、カルボニル基があ
り、中でも好ましくは、ホルミル基、脂肪族アシル基、
芳香族アシル基、シリル基、アルコキシアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基、アラルキル基、アルコキシカルボ
ニル基、アラルキルオキシカルボニル基が挙げられる脂
肪族アシル基としては、アルキルカルボニル基またはハ
ロゲン置換された低級アルキルカルボニル基が挙げられ
る。
【0022】上記のアルキルカルボニル基の具体例とし
て、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブ
チリル基、ペンタノイル基、ピバロイル基、バレリル
基、イソバレリル基、オクタノイル基、ノニルカルボニ
ル基、デシルカルボニル基、3−メチルノニルカルボニ
ル基、8−メチルノニルカルボニル基、3−エチルオク
チルカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルカルボニ
ル基、ウンデシルカルボニル基、ドデシルカルボニル
基、トリデシルカルボニル基、テトラデシルカルボニル
基、ペンタデシルカルボニル基、ヘキサデシルカルボニ
ル基、1−メチルペンタデシルカルボニル基、14−メ
チルペンタデシルカルボニル基、13,13−ジメチル
テトラデシルカルボニル基、ヘプタデシルカルボニル
基、15−メチルヘキサデシルカルボニル基、オクタデ
シルカルボニル基などを例示することができる。
【0023】また、ハロゲン置換された低級アルキルカ
ルボニル基の具体例として、クロロアセチル基、ジクロ
ロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロア
セチル基などを例示することができる。
【0024】芳香族アシル基としては、アリールカルボ
ニル基、また置換芳香族アシル基としてハロゲン置換さ
れたアリールカルボニル基、低級アルキル化アリールカ
ルボニル基、低級アルコキシアリールカルボニル基、ニ
トロ化アリールカルボニル基、低級アルコキシカルボニ
ル化アリールカルボニル基、アリール化アリールカルボ
ニル基を挙げることができる。
【0025】上記のアリールカルボニル基の具体例とし
て、ベンゾイル基、α−ナフトイル基、β−ナフトイル
基などを例示することができる。
【0026】また、ハロゲン置換されたアリールカルボ
ニル基の具体例として、2−フルオロベンゾイル基、3
−フルオロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、
2−クロロベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、4
−クロロベンゾイル基、2−ブロモベンゾイル基、3−
ブロモベンゾイル基、4−ブロモベンゾイル基、2,4
−ジクロロベンゾイル基、2,6−ジクロロベンゾイル
基、3,4−ジクロロベンゾイル基、3,5−ジクロロ
ベンゾイル基などを例示することができる。
【0027】また、低級アルキル化アリールカルボニル
基の具体例として、2−トルオイル基、3−トルオイル
基、4−トルオイル基、2,4,6−トリメチルベンゾ
イル基などを例示することができる。
【0028】さらに、低級アルコキシアリールカルボニ
ル基の具体例として、2−アニソイル基、3−アニソイ
ル基、4−アニソイル基などを例示することができる。
【0029】ニトロ化アリールカルボニル基の具体例と
して、2−ニトロベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル
基、4−ニトロベンゾイル基、3,5−ジニトロベンゾ
イル基などを例示することができる。
【0030】さらに、低級アルコキシカルボニル化アリ
ールカルボニル基の具体例として、2−(メトキシカル
ボニル)ベンゾイル基などを例示することができる。
【0031】アリール化アリールカルボニル基の具体例
として、4−フェニルベンゾイル基などを例示すること
ができる。
【0032】シリル基としては、低級アルキルシリル
基、アリール基で置換された低級アルキルシリル基を挙
げることができる。
【0033】低級アルキルシリル基の具体例として、ト
リメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピル
ジメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル
基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロピル
シリル基を例示することができる。
【0034】アリール基で置換された低級アルキルシリ
ル基の具体例として、ジフェニルメチルシリル基、ジフ
ェニルイソプロピルシリル基、フェニルジイソプロピル
シリル基などを例示することができる。
【0035】アラルキル基としては、低級アルキル基で
置換されたアラルキル基、低級アルコキシ基で置換され
たアラルキル基、ニトロ基で置換されたアラルキル基、
ハロゲン置換されたアラルキル基、シアノ基で置換され
たアラルキル基を挙げることができる。
【0036】これらの具体的な基を例示すると、2−メ
チルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベ
ンジル基、2,4,6−トリメチルベンジル基、2−メ
トキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−メト
キシベンジル基、2−ニトロベンジル基、3−ニトロベ
ンジル基、4−ニトロベンジル基、2−クロロベンジル
基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2
−ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロ
モベンジル基、2−シアノベンジル基、3−シアノベン
ジル基、4−シアノベンジル基などが挙げられる。
【0037】アラルキルオキシカルボニル基としては、
低級アルキル基で置換されたアラルキルオキシカルボニ
ル基、低級アルコキシ基で置換されたアラルキルオキシ
カルボニル基、ニトロ基で置換されたアラルキルオキシ
カルボニル基、ハロゲン置換されたアラルキルオキシカ
ルボニル基、シアノ基で置換されたアラルキルオキシカ
ルボニル基を挙げることができる。
【0038】これらの具体例として、2−メチルベンジ
ルオキシカルボニル基、3−メチルベンジルオキシカル
ボニル基、4−メチルベンジルオキシカルボニル基、
2,4,6−トリメチルベンジルオキシカルボニル基、
2−メトキシベンジルオキシカルボニル基、3−メトキ
シベンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジル
オキシカルボニル基、2−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル基、3−ニトロベンジルオキシカルボニル基、4−
ニトロベンジルオキシカルボニル基、2−クロロベンジ
ルオキシカルボニル基、3−クロロベンジルオキシカル
ボニル基、4−クロロベンジルオキシカルボニル基、2
−ブロモベンジルオキシカルボニル基、3−ブロモベン
ジルオキシカルボニル基、4−ブロモベンジルオキシカ
ルボニル基、2−シアノベンジルオキシカルボニル基、
3−シアノベンジルオキシカルボニル基、4−シアノベ
ンジルオキシカルボニル基などを挙げることができる。
【0039】アルコキシカルボニル基としては、低級ア
ルコキシカルボニル基、ハロゲン置換されたアルコキシ
カルボニル化合物、アルキルシリル基で置換されたアル
コキシカルボニル基を挙げることができる。
【0040】低級アルコキシカルボニル基の具体例とし
て、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プ
ロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、sec
−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニ
ル基などを例示することができる。
【0041】ハロゲン置換されたアルコキシカルボニル
基の具体例として、2,2,2−トリクロロエトキシカ
ルボニル基を、低級アルキルシリル基で置換されたアル
コキシカルボニル基の具体例として、2−トリメチルシ
リルエトキシカルボニル基などを例示することができ
る。
【0042】アルキル基としては、メトキシメチル基、
エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−メトキ
シエトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基、
2,2,2−トリクロロエチル基のようなハロゲン化ア
ルキル基、ベンジル基、α−ナフチルメチル基、β−ナ
フチルメチル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメ
チル基のようなアリール基で置換された低級アルキル基
が挙げられる。
【0043】これらの中で、好ましくは芳香族アシル基
とアラルキル基であり、さらに好ましくは、4−ニトロ
ベンゾイル基とベンジル基である。
【0044】Yにおける低級アルキル基とは、1〜4の
炭素数のものを示す。低級アルキル基の具体例として、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基を示す。好ましくは、メチル基と
エチル基である。
【0045】Xがアルキル基の場合、J.Am.Chem.Soc.(1
955),77,6391に記載のベンジルオキシアセトアルデヒド
ジメチルアセタールの如く、相当する金属アルコキサ
イドとハロゲン化アセトアルデヒド ジアルキルアセタ
ールから合成できる。
【0046】Xがアシル基の場合は、相当するハロゲン
化アシルとヒドロキシアセトアルデヒド ジアルキルア
セタールを、適当な塩基存在下で反応させることによっ
て得ることができる。もう一方の原料は、一般式(2)
[化14]
【0047】
【化14】
【0048】(式中、Zは水素もしくはシリル基を示
す。)で表されるものを使用することができる。
【0049】シリル基としては、低級アルキルシリル
基、アリール基で置換された低級アルキルシリル基を挙
げることができる。
【0050】低級アルキルシリル基の具体例として、ト
リメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピル
ジメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル
基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロピル
シリル基を例示することができる。
【0051】アリール基で置換された低級アルキルシリ
ル基の具体例として、ジフェニルメチルシリル基、ジフ
ェニルイソプロピルシリル基、フェニルジイソプロピル
シリル基などを例示することができる。これらの中で、
好ましくはトリメチルシリル基である。
【0052】使用される一般式(2)の当量は、一般式
(1)に対して1.0当量以上であれば制限はない。経
済観点から、1.0〜3.0当量が好ましい。
【0053】使用する酸は必須であり、その量は限定さ
れない。経済的観点より、一般式(1)に対して3当量
以下が好ましい。
【0054】また、転化率が充分でない場合、減圧下で
反応を行うことによって転化率を向上することができ
る。
【0055】反応溶媒は、非プロトン性溶媒であれば限
定されることはないが、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶
媒、エーテル系溶媒、ニトリル系溶媒が好ましい。芳香
族系溶媒としては、1,2,4−トリクロロベンゼン、
o−ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、アニソール、
トルエン等を例示することができる。ハロゲン系溶媒と
しては、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン等
を例示することができる。エーテル系溶媒としては、イ
ソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等を例示することができる。ニトリ
ル系溶媒としては、アセトニトリルを例示することがで
きる。さらに好ましくは、テトラヒドロフラン、アセト
ニトリルである。
【0056】反応温度は、−10℃以上溶媒の沸点以下
である。
【0057】この方法で得られた新規な化合物である2
−(4−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4−オキソ
−1,3−ジオキソラン(以下、化合物(I)と称す
る)は、還元剤、アセチル化剤を使用することによっ
て、2−(4−ニトロベンゾイルオキシメチル)−4−
アセトキシ−1,3−ジオキソランに変換できる。
【0058】還元剤としては、リチウム トリ−ter
t−ブトキシアルミニウムヒドリド等が挙げられる。使
用する還元剤の当量は、化合物(I)に対して1.0〜
1.2当量が好ましい。アセチル化剤としては無水酢酸
等が挙げられる。その際に、アセチル化を効率的に行う
ために、4−ジメチルアミノピリジンを加えることがで
きる。使用するアセチル化剤の当量は、化合物(I)に
対して1.0〜20.0当量が好ましい。また、4−ジ
メチルアミノピリジンは、化合物(I)に対して1.0
当量以下が好ましい。
【0059】
【実施例】以下に実施例により、本発明を更に詳細に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。 [実施例1]4−ニトロベンゾイルオキシアセトアルデ
ヒド ジメチルアセタールの合成[化15]
【0060】
【化15】
【0061】窒素気流下、グリコアルデヒド ジメチル
アセタール 24.0gとピリジン18.3mlを乾燥
テトラヒドロフラン500mlに溶解させて、4−ニト
ロベンゾイルクロリド 38.2gを氷冷下で加えた。
その後、室温にて終夜攪拌を行った。析出物を除去した
後に、濾液を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラ
フィーにて精製して、淡黄色固体である表題の化合物を
47.0g(収率90%)で得た。
【0062】H NMR(CDCl) 3.46
(6H,s), 4.40(2H,d,J=5.37H
z), 4.74(2H,t,J=5.37Hz),
8.23(2H,m), 8.30(2H,m). 融点 76.3−78.0℃
【0063】[実施例2]2−(ベンジルオキシメチ
ル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの合成[化1
6]
【0064】
【化16】
【0065】窒素気流下、ベンジルオキシアセトアルデ
ヒド ジメチルアセタール 10.0gとグリコール酸
4.26gをアセトニトリル100mlに溶解させ
て、ボロントリフルオリド ジエチルエーテル コンプ
レックス 18.08gを滴下して室温で2時間反応し
た。その後、氷冷水200mlを加えて、酢酸エチル2
00mlで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液200ml、飽和食塩水200mlの順で洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを除去
した後に、有機層を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグ
ラフィーにて精製した。油状物質である表題の化合物が
7.46g(収率70%)で得られた。
【0066】H NMR(CDCl) 3.71
(2H,d,J=2.63Hz),4.24(1H,
d,J=14.76Hz), 4.40(1H,dd,
J=0.73, 14.76Hz), 4.61(2
H,s), 5.76(1H,m), 7.2−7.4
(5H,m).
【0067】[実施例3]2−(4−ニトロベンゾイル
オキシメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの
合成 その1[化17]
【0068】
【化17】
【0069】窒素気流下、4−ニトロベンゾイルオキシ
アセトアルデヒド ジメチルアセタール 2.0g、グ
リコール酸 656mg(1.1当量)をアセトニトリ
ル20mlに溶解し、これにボロントリフルオリド ジ
エチルエーテル コンプレックス 1.99ml(2.
0当量)を加えて3時間反応した。その後、水40ml
を加えて、酢酸エチル20mlで抽出した。有機層を、
飽和炭酸水素ナトリウム40ml、飽和食塩水40ml
の順に洗浄した。減圧濃縮後、エタノール10mlで洗
浄し、表題の化合物を白色固体として1.66g(収率
79%)得た。
【0070】H NMR(CDCl) 4.32−
4.42(2H,m), 4.62(2H,d,J =
3.17Hz), 5.97(1H,t,J = 3.1
7Hz), 8.22(2H,m), 8.33(2
H,m). 融点 95.2−96.2℃
【0071】[実施例4]2−(4−ニトロベンゾイル
オキシメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの
合成 その2 実施例3のボロントリフルオリド ジエチルエーテル
コンプレックスを2.5当量にする以外は同様に反応を
行った。HPLCにて観測すると反応収率は89%であ
った。
【0072】[実施例5]2−(4−ニトロベンゾイル
オキシメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの
合成 その3 実施例3のボロントリフルオリド ジエチルエーテル
コンプレックスを3.0当量にする以外は同様に反応を
行った。HPLCにて観測すると反応収率は90%であ
った。
【0073】[実施例6]2−(4−ニトロベンゾイル
オキシメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの
合成 その4 実施例3のボロントリフルオリド ジエチルエーテル
コンプレックスを1.0当量にする以外は同様に反応を
行った。HPLCにて観測すると転化率は74%で反応
収率は48%であった。
【0074】[実施例7]2−(4−ニトロベンゾイル
オキシメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの
合成 その5 実施例6の反応を減圧下で行った。HPLCにて観測す
ると転化率は82%で反応収率は56%であった。
【0075】[実施例8]2−(4−ニトロベンゾイル
オキシメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの
合成 その6[化18]
【0076】
【化18】
【0077】窒素気流下、4−ニトロベンゾイルオキシ
アセトアルデヒド ジメチルアセタール 0.5g、ト
リメチルシロキシ酢酸トリメチルシリル 527μl
(2.5当量)をアセトニトリル5mlに溶解し、これ
にボロントリフルオリド ジエチルエーテル コンプレ
ックス 621μl(2.5当量)を加えて3時間反応
した。HPLCにて観測すると転化率99.9%で反応
収率31%であった。
【0078】[実施例9]2−(4−ニトロベンゾイル
オキシメチル)−4−オキソ−1,3−ジオキソランの
合成 その7 実施例8のボロントリフルオリド ジエチルエーテル
コンプレックスをトリフルオロメタンスルホン酸トリメ
チルシリルにする以外には同様に反応を行った。転化率
79%で反応収率45%であった。
【0079】[実施例10]2−(4−ニトロベンゾイ
ルオキシメチル)−4−アセトキシ−1,3−ジオキソ
ランの合成[化19]
【0080】
【化19】
【0081】2−(4−ニトロベンゾイルオキシメチ
ル)−4−オキソ−1,3−ジオキソラン 200mg
を乾燥テトラヒドロフラン 6mlに溶解し、氷冷下で
1Mのリチウム トリ−tert−ブトキシアルミニウ
ムヒドリド 760μlを滴下して3時間反応した。そ
の後、無水酢酸706μlを加えて、室温で終夜反応し
た。これに硫酸ナトリウム水溶液を加えて析出物を除去
し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグ
ラフィーにて精製して表題の化合物を57mg(収率4
9%)得た。1H NMRより生成物のtrans/c
is比が61/39であった。
【0082】
【発明の効果】本発明によるとアルデヒドよりも安定性
のあるアセタールを使用して、2−ヒドロキシメチル−
4−オキソ−1,3−ジオキソラン誘導体の合成が可能
となった。このような方法は、工業的製法に適してい
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)[化1] 【化1】 (式中、Xは水酸基の保護基、Yは低級アルキル基を示
    す。)と一般式(2)[化2] 【化2】 (式中、Zは水素もしくはシリル基を示す。)を酸の存
    在下で反応させて、一般式(3)[化3] 【化3】 (式中、Xは前記と同様。)を得る製造法。
  2. 【請求項2】水酸基の保護基がアシル基、アラルキル
    基、4−ニトロベンゾイル基もしくはベンジル基である
    請求項1の製造法。
  3. 【請求項3】酸がルイス酸である請求項1又は2の製造
    法。
  4. 【請求項4】ルイス酸がトリフルオロメタンスルホン酸
    トリメチルシリルもしくはボロントリフルオリド ジエ
    チルエーテル コンプレックスである請求項3の製造
    法。
  5. 【請求項5】一般式(1)(化4) 【化4】 (式中、Xは4−ニトロベンゾイル基である)で表され
    る化合物。
  6. 【請求項6】一般式(3)(化5) 【化5】 (式中、Xは無置換もしくは置換された芳香族アシル
    基、無置換もしくは置換されたアラルキル基、4−ニト
    ロベンゾイル基又はベンジル基である)で表される化合
    物。
  7. 【請求項7】一般式(1)(化6) 【化6】 (Xは4−ニトロベンゾイル基である)で表されるの化
    合物を還元剤又はアセチル化剤と反応させて、2−(4
    −ニトロベンゾイルオキシメチル)−4−アセトキシ−
    1,3−ジオキソランを得る製造法。
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