JP2003146972A - カルボスチリル誘導体 - Google Patents

カルボスチリル誘導体

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JP2003146972A
JP2003146972A JP2001348850A JP2001348850A JP2003146972A JP 2003146972 A JP2003146972 A JP 2003146972A JP 2001348850 A JP2001348850 A JP 2001348850A JP 2001348850 A JP2001348850 A JP 2001348850A JP 2003146972 A JP2003146972 A JP 2003146972A
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JP2001348850A
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English (en)
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Masafumi Shiraiwa
雅文 白岩
Shuji Ota
修治 太田
Ken Takefuchi
謙 竹渕
Yutaka Uchida
裕 内田
Mamoru Saegusa
衛 三枝
Tomohiro Mitsubori
智広 三堀
Masayuki Yoshizawa
昌行 吉沢
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Aska Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Hormone Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オキシトシン受容体拮抗作用を有しており、
早産、流産、帝王切開に先立つ分娩の停止、月経困難
症、乳汁漏出症などの疾病の予防薬又は治療薬として有
用な化合物を提供すること。 【解決手段】 本発明は、式 【化1】 式中、Q1は存在しないか、或いはメチレン基等を表わ
し、Aは置換もしくは未置換のアリール基、置換もしく
は未置換の複素環式基等を表わし、R1は水素原子又は
低級アルキル基を表わし、R2及びR3はそれぞれ独立に
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基等を表わ
すか、或いはR2とR3は一緒になって低級アルキレンジ
オキシ基を表わし、Q2は存在しないか、或いはメチレ
ン基等を表わし、Bは置換フェニル基等を表わす、で示
されるカルボスチリル誘導体又はその塩に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なカルボスチリ
ル誘導体又はその塩に関する。本発明の化合物は、オキ
シトシン拮抗作用に基づく子宮平滑筋収縮抑制作用、乳
汁放出抑制作用等を有しており、早産、流産、帝王切開
に先立つ分娩の停止、月経困難症、乳汁漏出症等の処置
剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】オキシトシンは8個のアミノ酸で構成さ
れるペプチドホルモンであり、視床下部神経核細胞によ
り生成されて下垂体後葉に蓄えられる。その生理作用と
しては、子宮収縮作用及び射乳促進作用が古くから知ら
れており、また近年、母性行動・記憶に対する中枢作
用、性腺の機能調節に対する作用、脳内の神経伝達物質
としての作用、免疫系での作用等が明らかにされ、さら
に、子宮内膜症、摂食調節、ナトリウム利尿、糖代謝調
節、前立腺肥大、乳癌、卵巣における排卵・黄体機能調
節、精子輸送調節、母性行動の調節にも関与することが
知られている。中でも子宮においては、満期産に子宮筋
や子宮内膜に多く発現するオキシトシン受容体に作用し
て子宮平滑筋の強力且つ律動的な収縮を起こさせ、ま
た、子宮内膜/脱落膜からの収縮性プロスタグランジン
類の合成及び放出を増強させて子宮頚部熟化プロセスを
促進させることから、オキシトシンは分娩プロセスの開
始に深く関与すると考えられている。
【0003】最近になって、早産や流産の場合において
も子宮筋や子宮内膜にオキシトシン受容体の増加が見ら
れることが報告された。従って、オキシトシン拮抗作用
を有する化合物が早産や流産の治療薬として有用である
と考えられ、この考えに沿って、現在、ペプチド性のオ
キシトシン拮抗剤であるアトシバンについての臨床試験
が行われている。しかし、アトシバンはオキシトシン受
容体だけでなくバソプレシンV1a受容体にも親和性を示
すため、オキシトシン受容体に対する選択性に乏しく、
また、非ペプチド性化合物に比べて医薬品とするための
精製、製剤化が困難であり、また保存安定性も劣ってお
り、さらに、非経口での投与方法を選択せざるを得ない
などの欠点を有する。
【0004】他方、オキシトシン拮抗作用を有する非ペ
プチド性化合物についても既にいくつか提案されている
(例えば、特開平3−204866号公報、特開平5−
32634号公報、特開平6−87747号公報、PC
T国際公開WO98/39325パンフレット等参照)
が、満足すべき活性や十分な選択性等を有する化合物は
未だ得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、選択的で且つ優れたオキシトシン拮抗作用を示す一
群のカルボスチリル誘導体又はその塩を提供することで
ある。
【0006】本発明の別の目的は、該カルボスチリル誘
導体又はその塩を含有するオキシトシン拮抗剤を提供す
ることである。
【0007】本発明のさらに別の目的は、該カルボスチ
リル誘導体又はその塩を有効成分として含有する早産、
流産、帝王切開に先立つ分娩の停止、月経困難症又は乳
汁漏出症の処置剤を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、今回、カ
ルボスチリル骨格の1−位が置換アリール(又は置換ヘ
テロアリール)アルキル基等で置換されており、4−位
がアリール基又はアラルキル基等で置換されており且つ
7−位がメトキシ基等で置換された特定のカルボスチリ
ル誘導体が選択的で且つ優れたオキシトシン拮抗作用を
有することを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】かくして、本発明によれば、一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】式中、Q1は存在しないか、或いはメチレ
ン基、エチレン基、ビニル基、式−CH(CH3)−の
基、式−CONH−(CH2)n−の基又は式−(CH2)p
O−(CH2) q−の基を表わし、ここでnは1〜4の整数
であり、pは0又は1及びqは0又は1であり、Aは低
級アルキル基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基
(このシクロアルキル基は場合により置換もしくは未置
換の炭化水素環と縮合していてもよい)、置換もしくは
未置換のアリール基又は置換もしくは未置換の複素環式
基(この複素環式基は場合により炭化水素環と縮合して
いてもよい)を表わし、R1は水素原子又は低級アルキ
ル基を表わし、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子、
シクロアルキル基で置換されていてもよい低級アルキル
基、低級アルコキシ基、ハロゲン置換低級アルコキシ
基、アラルキルオキシ基、ジ低級アルキルアミノ基又は
ピペリジニル基を表わすか、或いはR2とR3は一緒にな
って低級アルキレンジオキシ基を表わし、Q2は存在し
ないか、或いはメチレン基、エチレン基又は式−CH
(R4)−の基を表わし、ここでR4はアリール基、カルボ
キシ基、低級アルコキシカルボニル基又はヒドロキシ置
換低級アルキル基を表わし、Bはカルボキシ基、低級ア
ルコキシカルボニル基、式−CONR1011−の基又は
以下の式
【0012】
【化4】
【0013】のいずれかの基を表わし、ここで、ピリジ
ン環の窒素原子はN−オキシド化されていてもよく、R
5は水素原子;N,N−ジ低級アルキルアミノ基、低級
アルカノイルアミノ基、ヒドロキシ置換低級アルキル基
もしくは複素環式基で置換されていてもよい低級アルカ
ノイル基;低級アルコキシカルボニル基;又はアラルキ
ルオキシカルボニル基を表わし、R6は水素原子、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基で置換され
ていてもよい低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、
ニトロ基、アミノ基(このアミノ基は場合により1又は
2個の低級アルキル基で置換されていてもよい)、カル
ボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシ置
換低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル置換低級
アルキル基、アラルキルオキシメチル基、低級アルキル
チオ基、低級アルカノイルチオ基、−NHR8、−OR9
又は式−(CH2)m−CONR1011の基を表わし、R7
は水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、アラル
キルオキシ基又はN,N−ジ低級アルキルアミノ基を表
わし、R8は水素原子、アシル基、有機スルホニル基を
表わし、R9はヒドロキシ基、カルボキシ基、低級アル
コキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルカノ
イル基、ピリジル基もしくは2−メチル−N−オキシド
−3−ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル
基;低級アルカノイル基で置換されていてもよいピペリ
ジニル基;N,N−ジ低級アルキルカルバモイル基;又
はモルホリニルカルボニル基を表わし、R10は水素原
子;ヒドロキシ基、カルボキシ基、複素環式基(この複
素環式基は場合により置換されていてもよい)もしくは
アミノ基(このアミノ基は場合により1又は2個の低級
アルキル基で置換されていてもよい)で置換されていて
もよい低級アルキル基;又はアラルキル基(このアラル
キル基は場合により、そのアルキル主鎖部分がさらに置
換されていてもよい)を表わし、R11は水素原子;置換
もしくは未置換の低級アルキル基;置換もしくは未置換
のシクロアルキル基;低級アルコキシ基;置換もしくは
未置換のカルバモイル基;置換もしくは未置換のアリー
ル基;置換もしくは未置換の複素環式基;又は2−ノル
ボルニル基を表わすか、或いはR10とR11はそれらが結
合している窒素原子と一緒になってN及びOから選ばれ
るヘテロ原子1個をさらに含んでいてもよい複素環式基
(この複素環式基は場合により置換されていてもよく、
また該複素環は炭化水素環と縮合していてもよい)を表
わし、mは0又は1を表わす、で示されるカルボスチリ
ル誘導体又はその塩が提供される。
【0014】本明細書において、「低級」なる語は、こ
の語が付された基又は化合物の炭素原子数が6個以下、
好ましくは4個以下であることを意味する。
【0015】しかして、「低級アルキル基」としては、
例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシ
ル基等を挙げることができ、「低級アルコキシ基」とし
ては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、n−ヘ
キシルオキシ基等を挙げることができる。
【0016】また、「低級アルキレンジオキシ基」とし
ては、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、
トリメチレンジオキシ基等を挙げることができ、「低級
アルカノイル基」としては、例えば、アセチル、プロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレ
リル、ピバロイル基等を挙げることができる。
【0017】「低級アルキルアミノ基」は、上記のよう
な「低級アルキル基」でモノ−置換されたアミノ基であ
り、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピ
ルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イ
ソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブ
チルアミノ、n−ペンチルアミノ基等を挙げることがで
き、「ジ低級アルキルアミノ基」は、上記のような「低
級アルキル基」でジ−置換されたアミノ基であり、例え
ば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミ
ノ基等を挙げることができる。また、「N,N−ジ低級
アルキルカルバモイル基」は、上記のような「低級アル
キル基」で窒素原子がジ−置換されたカルバモイル基で
あり、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N
−ジエチルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモ
イル基等を挙げることができる。
【0018】「低級アルキルチオ基」は、上記のような
「低級アルキル基」で置換されたメルカプト基であり、
例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソ
プロピルチオ、イソブチルチオ基等を挙げることがで
き、「低級アルカノイルチオ基」は、上記のような「低
級アルカノイル基」で置換されたメルカプト基であり、
例えば、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチ
オ基等を挙げることができる。
【0019】さらに、「低級アルコキシカルボニル基」
は、上記のような「低級アルコキシ基」とカルボニル基
が結合した基であって、例えば、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、t−
ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。また、
「低級アルカノイルアミノ基」は、上記のような「低級
アルカノイル基」で置換されたアミノ基であり、例え
ば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルア
ミノ基等を挙げることができ、「低級アルカノイルオキ
シ基」は、上記のような「低級アルカノイル基」で置換
されたヒドロキシ基であり、例えば、アセトキシ、n−
プロピオニルオキシ、n−ブチリルオキシ基等を挙げる
ことができる。
【0020】本明細書において、「シクロアルキル基」
には一般に炭素原子数が3〜10個のシクロアルキル基
が包含され、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル基等が挙げられ、「アリール基」には一般
に炭素原子数が6〜20個のアリール基が包含され、例
えば、フェニル、1−インデニル、1−ナフチル、2−
ナフチル、1−アズレニル、2−アントリル、2−フェ
ナントリル、1−アセナフテニル基等が挙げられる。ま
た、「アラルキル基」は、アリール基で置換されたアル
キル基であってそのアルキル主鎖部分がさらに置換され
ていてもよく、好ましくはアリール置換低級アルキル
基、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェ
ニルエチル、1−フェニルプロピル、3−フェニルプロ
ピル、4−フェニルブチル、1−ナフチルメチル、2−
ナフチルメチル、ジフェニルメチル、1−ヒドロキシメ
チル−2−フェニルエチル、1−カルボキシ−2−フェ
ニルエチル基等が挙げられる。
【0021】さらに、本明細書において、「炭化水素
環」には、炭素原子数が4〜8個の飽和もしくは不飽和
の炭化水素環が含まれ、例えば、ベンゼン環、シクロペ
ンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環等が挙
げられる。また、「置換もしくは未置換の炭化水素環」
における炭化水素環上の置換基としては、例えば、下記
の「置換もしくは未置換のシクロアルキル基」における
置換基として例示するような基を挙げることができる。
【0022】「アシル基」は、モノ−もしくはポリカル
ボン酸等の有機酸から少なくとも1つのOHを除いた残
基部分の総称であり、具体的には式−COR12で表され
る基[ここで、R12は水素原子;ハロゲン原子、アミノ
基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低
級アルカノイルオキシ基、カルバモイル基、置換もしく
は未置換のアリール基もしくは複素環式基(この複素環
式基は場合により置換されていてもよく、また該複素環
は炭化水素環と縮合していてもよい)で置換されていて
もよい低級アルキル基;置換もしくは未置換アリール基
で置換されていてもよい低級アルケニル基;シクロアル
キル基;低級アルキル基、低級アルコキシ基もしくはハ
ロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;置換さ
れていてもよい複素環式基等を意味する]が包含され
る。しかして、「アシル基」の具体例としては、ホルミ
ル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、トリフルオロ
アセチル、3−カルボキシプロピオニル、3−エトキシ
カルボニルプロピオニル、アセトキシアセチル、フェニ
ルアセチル、グリシル、アラニル、ロイシル、イソロイ
シル、バリル、フェニルアラニル、アクリロイル、シク
ロヘキシルカルボニル、ベンゾイル、p−メトキシベン
ゾイル、p−メチルベンゾイル、p−クロロベンゾイ
ル、4−ピペリジニルカルボニル、1−アセチル−4−
ピペリジニルカルボニル、4−イミダゾリルメチルカル
ボニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
3−イル−カルボニル、2−ピロリジニルカルボニル、
1−アセチル−2−ピロリジニルカルボニル、1−カル
ボキシメチル−2−ピロリジニルカルボニル、1−(2
−アミノエチル)カルボニル−2−ピロリジニルカルボ
ニル、1−(2−ヒドロキシエチル)カルボニル−2−
ピロリジニルカルボニル、5−オキソ−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレン−1−イルカルボニル基等を
挙げることができる。
【0023】「有機スルホニル基」は、有機スルホン酸
からヒドロキシ基を除いた残基であり、例えば、メタン
スルホニル、エタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、
p−トルエンスルホニル基等が挙げられる。
【0024】Aの定義において用いられる「置換もしく
は未置換のシクロアルキル基」におけるシクロアルキル
基上の置換基としては、例えば、低級アルコキシ基、低
級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、オキ
ソ基等が挙げられ、該シクロアルキル基はこれらから選
ばれる1〜3個の置換基で置換されていることができ
る。この中でも特に好適なものとしては、低級アルコキ
シ基、低級アルキル基、ヒドロキシ基及び低級アルカノ
イルオキシ基から選ばれる1個の置換基で置換されてい
てもよいシクロペンチル又はシクロヘキシル基を挙げる
ことができる。
【0025】A及びR11等の定義において用いられる
「置換もしくは未置換のアリール基」におけるアリール
基上の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基、低級アルケニ
ル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルキレ
ンジオキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、
低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級
アルカノイルアミノ基、アラルキルオキシカルボニルア
ミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、メルカプ
ト基、低級アルキルチオ基、低級アルカノイルチオ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、低級アルカノイル
基、低級アルコキシカルボニル基等が挙げられ、該アリ
ール基はこれらから選ばれる1〜3個の置換基で置換さ
れていることができる。この中でも特に好適なものとし
ては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルキル基、
低級アルケニル基、低級アルコキシ基、低級アルキレン
ジオキシ基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルキル
チオ基、低級アルカノイル基及び低級アルコキシカルボ
ニル基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていて
もよいフェニル又はナフチル基を挙げることができる。
【0026】A及びR11等の定義において用いられる
「置換もしくは未置換の複素環式基」における複素環式
基は、好ましくは、N、O及びSから選ばれるヘテロ原
子を1〜4個含有し且つ一つの環が4〜8員環である単
環式もしくは多環式の飽和もしくは不飽和複素環である
ことができ、該複素環は炭化水素環と縮合環を形成して
いてもよい。そのような複素環式基の中でも更に好まし
いものとしては、N、O及びSから選ばれるヘテロ原子
を1又は2個含有し且つ一つの環が5もしくは6員環で
ある単環式もしくは二環式の飽和もしくは不飽和複素環
式基であって場合によりフェニル基と縮合していてもよ
い複素環式基を挙げることができる。
【0027】しかして、これらの「複素環式基」として
は、例えばピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリ
ル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チア
ゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリ
ル、ピリジル、ピラニル、ピリミジニル、ピリダジニ
ル、ピラジニル、アゼピニル、アゾシニル、プリニル、
ナフチジニル、プテリジニル、アゼチジニル、ピロリジ
ニル、テトラヒドロフリル、ピペリジニル、ピペラジニ
ル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、パーヒドロ
アゼピニル、パーヒドロジアゼピニル、ベンゾチエニ
ル、ベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、イ
ンダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、クロ
メニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニ
ル、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニ
ル、ジベンズアゼピニル、インドリニル、イソインドリ
ニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル、ク
ロマニル、イソクロマニル、1−アザビシクロ[2.
2.2]オクチル、4,5,6,7−テトラヒドロベン
ゾチアゾリル基等が挙げられる。
【0028】ここで、「置換もしくは未置換の複素環式
基」における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、
低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ置換低級アルキ
ル基、ヒドロキシ置換低級アルキル基、低級アルコキシ
置換低級アルキル基、低級アルコキシ置換低級アルコキ
シ基、アミノ置換低級アルキル基、アシルアミノ置換低
級アルキル基、カルバモイル置換低級アルキル基、低級
アルコキシ基、低級アルコキシ置換低級アルコキシ基、
低級アルキレンジオキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカ
ノイルオキシ基、ピリジルオキシ基、アミノ基、低級ア
ルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アシルアミ
ノ基、ピリジルアミノ基、低級アルキル置換ピリジルア
ミノ基、カルボキシ基、低級アルカノイル基、アミノ置
換低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、N−
ジ低級アルキルアミノ置換低級アルキルカルバモイル
基、ニトロ基、オキソ基、複素環式基(この置換基とし
ての複素環式基は場合によりさらに置換されていてもよ
い)等が挙げられ、該複素環式基はこれらから選ばれる
1〜5個の置換基で置換されていることができる。この
中でも特に好適なものとしては、場合により1〜5個の
低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ置換低級アルキ
ル基、ヒドロキシ置換低級アルキル基、ヒドロキシ基、
低級アルカノイル基、アミノ置換低級アルカノイル基、
低級アルコキシカルボニル基又はオキソ基で置換されて
いてもよく、N及びOから選ばれるヘテロ原子を1又は
2個含有し且つ一つの環が5〜7員環であって、炭化水
素環と縮合していてもよい単環式もしくは二環式の飽和
もしくは不飽和複素環式基を挙げることができる。
【0029】R11の定義において用いられる「置換もし
くは未置換の低級アルキル基」における置換基として
は、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルコ
キシ基、ヒドロキシ置換低級アルコキシ基、低級アルカ
ノイルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、メルカプト基、低級アルキルチオ基、低級
アルカノイルチオ基、アミノ基、低級アルキルアミノ
基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ
基、アリールカルボニルアミノ基、アラルキルオキシカ
ルボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ
基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アラ
ルキルオキシカルボニル基、低級アルキル置換ピロリジ
ニル基、低級アルキル置換ピペリジニル基、低級アルキ
ル置換ピペラジニルカルボニル基、カルバモイル基、N
−(ω−ジ低級アルキルアミノアルキル)カルバモイル
基、低級アルカノイル基、アリールカルボニル基、シク
ロアルキル基、アリール基(このアリール基は場合によ
りハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級アル
キル基、低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキシ
基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ
基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、
低級アルカノイルアミノ基、アラルキルオキシカルボニ
ルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基及びニ
トロ基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていて
もよい)、N、S及びOから選ばれるヘテロ原子を1又
は2個含有し且つ一つの環が5もしくは6員環であり炭
化水素環と縮合していてもよい単環式もしくは二環式の
飽和もしくは不飽和複素環式基(この複素環式基は場合
によりハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基及びニトロ基から選ばれる1もしくは2個の置換基で
置換されていてもよく、また、この複素環式基が窒素原
子を含む場合は該窒素原子がN−オキシド化されていて
もよい)等が挙げられ、該低級アルキル基はこれらから
選ばれる1〜3個の置換基で置換されていることができ
る。この中でも特に好適なものとしては、ヒドロキシ
基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ置換低級アルコキシ
基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルキ
ルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイ
ルアミノ基、カルボキシ基、カルバモイル基、N−(ω
−ジ低級アルキルアミノアルキル)カルバモイル基、低
級アルコキシカルボニル基、低級アルカノイル基、低級
アルキル置換ピペラジニルカルボニル基、アリール基
(このアリール基は場合によりハロゲン原子、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ基及び低級アル
カノイルオキシ基から選ばれる1もしくは2個の置換基
で置換されていてもよい)及び窒素原子を1又は2個含
有する5又は6員の飽和もしくは不飽和複素環式基(こ
の複素環式基は場合により低級アルキル基で置換されて
いてもよい)から選ばれる1又は2個の置換基で置換さ
れていてもよい低級アルキル基を挙げることができる。
【0030】R11の定義において用いられる「置換もし
くは未置換のカルバモイル基」としては、例えば、カル
バモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ
エチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−
(2−ジメチルアミノエチル)カルバモイル、N−メチ
ル−N−アセチルカルバモイル基等が挙げられる。
【0031】R10とR11が「それらが結合している窒素
原子と一緒になってN及びOから選ばれるヘテロ原子1
個をさらに含んでいてもよい複素環式基(この複素環式
基は場合により置換されていてもよく、また該複素環は
炭化水素環と縮合していてもよい)」を表わす場合にお
ける該複素環式基としては、例えば、ピロリジニル、ピ
ペリジニル、パーヒドロアゼピニル、パーヒドロアゾシ
ニル、ピペラジニル、モルホリニル、パーヒドロジアゼ
ピニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒド
ロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾアゼピ
ニル基等が挙げられ、これらの複素環式基に置換しうる
置換基としては、例えば前記の「置換もしくは未置換の
複素環式基」における置換基として例示したような基を
挙げることができる。
【0032】一方、「ハロゲン原子」には、フッ素、塩
素、臭素及びヨウ素原子が包含される。
【0033】さらに、本明細書において、「ハロゲン置
換低級アルコキシ基」としては、例えば、トリフルオロ
メトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ基等が挙
げられる。
【0034】「アラルキルオキシ基」としては、例え
ば、ベンジルオキシ、ナフチルオキシ基等が挙げられ
る。
【0035】「アラルキルオキシカルボニル基」として
は、例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシ
ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシ
カルボニル基等が挙げられる。
【0036】「ヒドロキシ置換低級アルキル基」として
は、例えば、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチ
ル、3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
【0037】「低級アルコキシ置換低級アルキル基」と
しては、例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エ
トキシメチル、ブトキシエチル基等が挙げられる。
【0038】「低級アルコキシ置換低級アルコキシ基」
としては、例えば、メトキシメチルオキシ、メトキシエ
トキシメチルオキシ基等が挙げられる。
【0039】「低級アルコキシカルボニル置換低級アル
キル基」としては、例えば、メトキシカルボニルメチ
ル、エトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエ
チル、メトキシカルボニルブチル、t−ブトキシカルボ
ニルエチル基等が挙げられる。
【0040】「ヒドロキシ置換低級アルコキシ基」とし
ては、例えば、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキ
シプロポキシ基等が挙げられる。
【0041】「低級アルキル置換ピロリジニル基」とし
ては、例えば、1−メチル−2−ピロリジニル、1−エ
チル−2−ピロリジニル、1−メチル−3−ピロリジニ
ル基等が挙げられる。
【0042】「低級アルキル置換ピペリジニル基」とし
ては、例えば、2−メチル−1−ピペリジニル、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル基等が挙
げられる。
【0043】「低級アルキル置換ピペラジニルカルボニ
ル基」としては、例えば、4−メチルピペラジニルカル
ボニル、4−エチルピペラジニルカルボニル基等が挙げ
られる。
【0044】「低級アルケニル基」としては、例えば、
ビニル、アリル、イソプロペニル基等が挙げられる。
【0045】「ジ低級アルキルアミノ置換低級アルキル
基」としては、例えば、2−ジメチルアミノエチル、2
−ジエチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル
基等が挙げられる。
【0046】「アミノ置換低級アルカノイル基」として
は、例えば、アミノアセチル、3−アミノプロピオニル
基等が挙げられる。
【0047】「置換もしくは未置換のヒドロキシ基」と
しては、例えば、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、フ
ェノキシ、ベンジルオキシ、メトキシメトキシ、メトキ
シエトキシ、ベンジルオキシメトキシ、3−ピリジルメ
チルオキシ、2−ピリジルオキシ、3−ピリジルオキ
シ、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、2−アミノエ
チルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0048】「置換カルボニル基」としては、例えば、
アセチル、プロピオニル、アミノアセチル、3−アミノ
プロピオニル、3−アセチルアミノプロピオニル、3−
メタンスルホニルアミノプロピオニル、アセトキシアセ
チル、カルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、
N−フェニルカルバモイル、N−ジメチルアミノメチル
カルバモイル、N−(2−ジメチルアミノエチル)カル
バモイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
4−モルホリニルカルボニル、4−メチル−1−ピペラ
ジニルカルボニル、4−(1−ピロリニジル)ピペリジ
ニルカルボニル、3−ピリジルカルボニル基等が挙げら
れる。
【0049】「置換もしくは未置換のアミノ基」として
は、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、
ジエチルアミノ、ベンジルアミノ、フェニルアミノ、3
−ピリジルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミ
ノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノ、ベンジルオキ
シカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、N−
メチル−N−アセチルアミノ、N−メチル−N−メトキ
シカルボニルアミノ、アミノアセチルアミノ、3−アミ
ノプロピオニルアミノ、2−ピリジルカルボニルアミ
ノ、3−ピリジルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0050】「ヒドロキシ置換低級アルキル基及びその
エステル類又はエーテル類」としては、例えば、ヒドロ
キシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプ
ロピル、メトキシメチル、2−メトキシエチル、メトキ
シメトキシメチル、ベンジルオキシメチル、アセトキシ
メチル、2−アセトキシエチル基等が挙げられる。
【0051】「アミノ置換低級アルキル基」としては、
例えば、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノ
プロピル、2−アミノプロピル基等が挙げられる。
【0052】「アシルアミノ置換低級アルキル基」とし
ては、例えば、アセチルアミノメチル、2−アセチルア
ミノエチル、ベンゾイルアミノメチル基等が挙げられ
る。
【0053】「カルバモイル置換低級アルキル基」とし
ては、例えば、カルバモイルメチル、2−カルバモイル
エチル、3−カルバモイルプロピル基等が挙げられる。
【0054】「ピロリジニル置換低級アルキル基」とし
ては、例えば、1−ピロリジニルメチル、2−ピロリジ
ニルメチル、2−(1−ピロリジニル)エチル基等が挙
げられる。
【0055】「ヒドロキシ基及びそのエステル類」とし
ては、例えば、ヒドロキシ、アセチルオキシ、ベンゾイ
ルオキシ、2−アミノエチルカルボニルオキシ基等が挙
げられる。
【0056】「ジ低級アルキルアミノ置換低級アルカノ
イル基」としては、例えば、ジメチルアミノアセチル、
3−ジメチルアミノプロピオニル基等が挙げられる。
【0057】「有機スルホニルアミノ置換低級アルカノ
イル基」としては、例えば、メタンスルホニルアミノア
セチル、3−メタンスルホニルアミノプロピオニル、3
−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロピオニル基等
が挙げられる。
【0058】「アシルアミノ基」としては、例えば、ア
セチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、
ベンゾイルアミノ、N−メチル−N−アセチルアミノ、
アミノアセチルアミノ、3−アミノプロピオニルアミ
ノ、2−ピリジルカルボニルアミノ、3−ピリジルカル
ボニルアミノ基等が挙げられる。
【0059】「ヒドロキシ置換ピペリジニル基」として
は、例えば、4−ヒドロキシピペリジニル、3−ヒドロ
キシピペリジニル基等が挙げられる。
【0060】本発明において好ましい一群の化合物は、
1が存在しないか、或いはメチレン基を表わす場合の
式(I)の化合物である。
【0061】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、Aが置換もしくは未置換のアリール基を表わす場合
の式(I)の化合物である。
【0062】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、Aが、場合によりハロゲン原子、ヒドロキシ基、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ
基、低級アルキレンジオキシ基及び低級アルキレン基か
ら選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいフ
ェニル基もしくはナフチル基を表わす場合の式(I)の
化合物である。
【0063】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R1が水素原子を表わす場合の式(I)の化合物で
ある。
【0064】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R2が水素原子を表わし且つR3が低級アルキル基又
は低級アルコキシ基を表わすか、或いはR2とR3は一緒
になって低級アルキレンジオキシ基を表わす場合の式
(I)の化合物である。
【0065】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、Q2がメチレン基を表わす場合の式(I)の化合物
である。
【0066】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、Bの定義における基R5が低級アルカノイル基を表
わす場合の式(I)の化合物である。
【0067】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、Bの定義における基R6が、ヒドロキシ基、アミノ
基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、カル
ボキシ置換低級アルキル基又は−(CH2)m−CONR10
11を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0068】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、Bの定義における基R7が水素原子を表わす場合の
式(I)の化合物である。
【0069】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R10が水素原子又はヒドロキシ基で置換されていて
もよい低級アルキル基を表わし、且つR11が置換もしく
は未置換の低級アルキル基、置換もしくは未置換のアリ
ール基又は置換もしくは未置換の複素環式基を表わす
か、或いはR10とR11はそれらが結合している窒素原子
と一緒になってN及びOから選ばれるヘテロ原子1個を
さらに含んでいてもよい複素環式基(この複素環式基は
場合により置換されていてもよい)を表わす場合の式
(I)の化合物である。
【0070】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R11の定義における置換低級アルキル基が、ヒドロ
キシ基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ置換低級アルコ
キシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、
低級アルキル置換ピペラジニルカルボニル基、アミノ
基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ
基、アリール基、ピリジル基、ピロリジニル基、低級ア
ルキル置換ピロリジニル基、モルホリニル基又は低級ア
ルキル置換ピペリジニル基から選ばれる1〜3個の置換
基で置換された低級アルキル基を表わす場合の式(I)
の化合物である。
【0071】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R11の定義における置換アリール基が、ヒドロキシ
基、低級アルコキシ基又は低級アルカノイル基から選ば
れる1〜3個の置換基で置換されたフェニル基を表わす
場合の式(I)の化合物である。
【0072】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R11の定義における置換複素環式基が、ヒドロキシ
基、ヒドロキシ基で置換されていてもよい低級アルキル
基、ジ低級アルキルアミノ置換低級アルキル基、低級ア
ルカノイル基、アミノ置換低級アルカノイル基、低級ア
ルコキシカルボニル基又はオキソ基から選ばれる1〜4
個の置換基で置換された複素環式基を表わす場合の式
(I)の化合物である。
【0073】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R11の定義における複素環式基が、N、O及びSか
ら選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有し且つ一つの環が
4〜8員環である単環式もしくは多環式の飽和もしくは
不飽和複素環であり、該複素環は炭化水素環と縮合して
いてもよい複素環式基を表わす場合の式(I)の化合物
である。
【0074】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R11の定義における複素環式基が、ピリジル基、ピ
ペリジニル基及びそのN−オキシド、ピペラジニル基、
モルホリニル基、パーヒドロアゼピニル基、パーヒドロ
ジアゼピニル基、1−アザビシクロ[2.2.2]オク
チル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチア
ゾリル基、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾ
リル基、テトラヒドロピラニル基又はテトラヒドロフリ
ル基を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0075】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R10とR11が、それらが結合している窒素原子と一
緒になってピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジ
ニル基、モルホリニル基又はパーヒドロジアゼピニル基
を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0076】本発明において好ましい別の一群の化合物
は、R10とR11が、それらが結合している窒素原子と一
緒になってN及びOから選ばれるヘテロ原子1個をさら
に含んでいてもよい複素環式基(この複素環式基は場合
により置換されていてもよい)を表わし、且つ該複素環
式基の置換基が、置換もしくは未置換の低級アルキル
基、置換もしくは未置換のヒドロキシ基、置換カルボニ
ル基、有機スルホニル基、置換もしくは未置換のアミノ
基又は置換もしくは未置換の複素環式基を表わす場合の
式(I)の化合物である。
【0077】本発明において好ましいさらに別の一群の
化合物は、R10とR11が、それらが結合している窒素原
子と一緒になってN及びOから選ばれるヘテロ原子1個
をさらに含んでいてもよい複素環式基(この複素環式基
は場合により置換されていてもよい)を表わし、且つ該
複素環式基が、低級アルキル基、ヒドロキシ置換低級ア
ルキル基及びそのエステル類又はエーテル類、アミノ置
換低級アルキル基、アシルアミノ置換低級アルキル基、
カルバモイル置換低級アルキル基、ピロリジニル置換低
級アルキル基、2−メチル−N−オキシド−3−ピリジ
ルメチル基、アラルキル基、ヒドロキシ基及びそのエス
テル類、低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級
アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ピリジルオキシ
基、ピリジルメチルオキシ基、低級アルカノイル基、ア
ミノ置換低級アルカノイル基、ジ低級アルキルアミノ置
換低級アルカノイル基、有機スルホニルアミノ置換低級
アルカノイル基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボ
ニル基、置換もしくは未置換のカルバモイル基、モルホ
リニルカルボニル基、4−(1−ピロリジニル)ピペリ
ジニルカルボニル基、有機スルホニル基、アミノ基、ア
シルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、ピリジルアミ
ノ基、ピロリジニル基、ピリジル基、ピペリジニル基、
ピリミジニル基又はヒドロキシ置換ピペリジニル基から
選ばれる1〜3個の置換基で置換された複素環式基を表
わす場合の式(I)の化合物である。
【0078】本発明の式(I)のカルボスチリル誘導体
は、また、塩を形成することができ、その塩の例として
は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等
の無機酸との塩;酢酸、蓚酸、クエン酸、乳酸、酒石
酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩等が挙げ
られ、中でも製薬学的に許容しうる塩が好ましい。
【0079】本発明によれば、前記式(I)の化合物
は、Bで表わされる置換基の種類に依存して、例えば、
以下の(a)〜(g)に述べるいずれかの方法で製造す
ることができる。方法(a): 前記式(I)において、基BにおけるR5
及びR7が前記定義どおりの基を表わし、R6が水素原
子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、アラルキルオキ
シ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、低級ア
ルコキシカルボニル置換低級アルキル基又はアラルキル
オキシメチル基を表わす場合の式(I)の化合物、すな
わち下記式
【0080】
【化5】
【0081】式中、B1は、BにおいてR5及びR7が前
記定義どおりの基であり且つR6が水素原子、ハロゲン
原子、低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ニトロ
基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシカル
ボニル置換低級アルキル基又はアラルキルオキシメチル
基を表わす場合の基を表わし、A、Q1、Q2、R1、R2
及びR3は前記の意味を有する、で示されるカルボスチ
リル誘導体は、式
【0082】
【化6】
【0083】式中、A、Q1、R1、R2及びR3は前記の
意味を有する、の化合物を式 X1−Q2−B1 (III) 式中、X1はハロゲン原子を表わし、Q2及びB1は前記
の意味を有する、の化合物と反応させることにより製造
することができる。方法(b): 前記式(I)において基BがN−R5−置
換−4−ピペリジニル基及びR7−置換シクロヘキシル
基以外の基を表わし且つR6がアミノ基を表わす場合の
式(I)の化合物は、前記式(I−1)においてR6
ニトロ基を表わす場合の式(I−1)の化合物を還元す
ることにより製造することができる。方法(c): 前記式(I)において基BがN−R5−置
換−4−ピペリジニル基及びR7−置換シクロヘキシル
基以外の基を表わし且つR6が−NHR8の基を表わす場
合の式(I)の化合物、すなわち下記式
【0084】
【化7】
【0085】式中、B2は以下の式
【0086】
【化8】
【0087】のいずれかの基を表わし、A、Q1、Q2
1、R2、R3、R7及びR8は前記の意味を有する、で
示されるカルボスチリル誘導体は、前記式(I)におい
て基BがN−R5−置換−4−ピペリジニル基及びR7
置換シクロヘキシル基以外の基を表わし且つR6がアミ
ノ基を表わす場合の式(I)の化合物を式 X2−R8 (IV) 式中、X2はヒドロキシ基又はハロゲン原子を表わし、
8は前記の意味を有する、の化合物と反応させること
により製造することができる。方法(d): 前記式(I)において基BがN−R5−置
換−4−ピペリジニル基及びR7−置換シクロヘキシル
基以外の基を表わし且つR6がヒドロキシ基を表わす場
合の式(I)の化合物は、前記式(I−1)においてR
6がアラルキルオキシ基を表わす場合の式(I−1)の
化合物を水素添加分解反応に付することにより製造する
ことができる。方法(e): 前記式(I)において基BがN−R5−置
換−4−ピペリジニル基及びR7−置換シクロヘキシル
基以外の基を表わし且つR6が−OR9の基を表わす場合
の式(I)の化合物、すなわち下記式
【0088】
【化9】
【0089】式中、B3は以下の式
【0090】
【化10】
【0091】のいずれかの基を表わし、A、Q1、Q2
1、R2、R3、R7及びR9は前記の意味を有する、で
示されるカルボスチリル誘導体は、前記式(I)におい
て基BがN−R5−置換−4−ピペリジニル基及びR7
置換シクロヘキシル基以外の基を表わし且つR6がヒド
ロキシ基を表わす場合の式(I)の化合物を、式 X3−R9 (V) 式中、X3はハロゲン原子又はヒドロキシ基を表わし、
9は前記の意味を有する、の化合物と反応させること
により製造することができる。方法(f): 前記式(I)において基BがN−R5−置
換−4−ピペリジニル基及びR7−置換シクロヘキシル
基以外の基を表わし且つR6がカルボキシ基又はカルボ
キシ置換低級アルキル基を表わす場合の式(I)の化合
物は、前記式(I−1)においてR6が低級アルコキシ
カルボニル基又は低級アルコキシカルボニル置換低級ア
ルキル基を表わす場合の式(I−1)の化合物を加水分
解反応に付することにより製造することができる。方法(g): 前記式(I)において基BがN−R5−置
換−4−ピペリジニル基及びR7−置換シクロヘキシル
基以外の基を表わし且つR6が−(CH2m−CONR
1011の基を表わす場合の式(I)の化合物、すなわち
下記式
【0092】
【化11】
【0093】式中、B4は以下の式
【0094】
【化12】
【0095】のいずれかの基を表わし、A、Q1、Q2
1、R2、R3、R7、R10、R11及びmは前記の意味を
有する、で示されるカルボスチリル誘導体は、前記式
(I)において基BがN−R5−置換−4−ピペリジニ
ル基及びR7−置換シクロヘキシル基以外の基を表わし
且つR6がカルボキシ基又はカルボキシ置換低級アルキ
ル基を表わす場合の式(I)の化合物を式 HN−R1011 (VI) 式中、R10およびR11は前記の意味を有する、のアミノ
化合物と反応させることにより製造することができる。
【0096】前記方法(a)において、式(II)の化
合物と式(III)の化合物との反応は、一般に、不活
性有機溶媒中、例えばジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類又はこれらの混合物等の中で、使用溶媒に
応じて、水素化ナトリウム、カリウム−t−ブトキシ
ド、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等の塩基の存在下
に行うことができる。反応温度は、通常、室温乃至反応
混合物の還流温度、好ましくは50℃乃至反応混合物の
還流温度の範囲内が適している。
【0097】式(II)の化合物に対する式(III)
の化合物の使用の使用割合は、一般に、式(II)の化
合物1モル当たり式(III)の化合物を少なくとも1
モル、好ましくは1〜2モル、さらに好ましくは1.0
5〜1.5モルの範囲内とすることができる。また、塩
基の使用量は、一般に、式(II)の化合物1モルあた
り少なくとも1モル、好ましくは2〜10モルの範囲内
とすることができる。
【0098】前記方法(b)におけるR6がニトロ基を
表わす場合の式(I)の化合物の還元は、一般に、不活
性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール等の
アルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類;酢酸エチル、プロピオン酸エチル等の
エステル類等の溶媒、或いはこれらの混合溶媒中で、ラ
ネーニッケル、パラジウム炭素、水酸化パラジウム等の
触媒の存在下に水素添加することにより行うことができ
る。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の還流温
度、好ましくは氷冷下乃至室温付近の温度が適してい
る。
【0099】前記方法(c)におけるR6がアミノ基を
表わす場合の式(I)の化合物と式(IV)の化合物と
の反応は、一般に、不活性有機溶媒、例えばジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロル
メタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等の中
で、そしてアシル化及び有機スルホニル化の場合であっ
てX2がヒドロキシ基であるときは、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(DCC)、水溶性カルボジイミド(WS
C)、シアノリン酸ジエチル(DEPC)、ジフェニル
ホスホリルアジド(DPPA)等の縮合剤の存在下に、
また、アシル化及び有機スルホニル化の場合であってX2
がハロゲンであるときには、ピリジン、N,N-ジメチル-
4-アミノピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミン等のアミン類の存在下に行うことができ
る。反応温度は、通常、室温乃至反応混合物の還流温
度、好ましくは室温乃至50℃の範囲内の温度が適して
いる。
【0100】前記方法(d)におけるR6がアラルキル
オキシ基を表わす場合の式(I)の化合物の水素添加分
解反応は、一般に、不活性有機溶媒、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、プロピオ
ン酸エチル等のエステル類等の溶媒、或いはこれらの混
合溶媒の中で、パラジウム炭素、水酸化パラジウム等の
触媒の存在下に水素添加分解することにより行うことが
できる。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の還流
温度、好ましくは氷冷下乃至室温付近の温度が適してい
る。
【0101】前記方法(e)におけるR6がヒドロキシ
基を表わす場合の式(I)の化合物と式(V)の化合物
との反応は、一般に、不活性有機溶媒、例えばジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類等の溶媒中で、そ
してX3がハロゲン原子を表わす場合には塩基の存在下
に、また、X3がヒドロキシ基を表わす場合には脱水剤
或いは縮合剤の存在下に行うことができる。反応温度
は、通常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは
氷冷下乃至室温付近の温度が適している。
【0102】ここで、塩基としては、例えば、水素化ナ
トリウム、カリウム−t−ブトキシド、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン、トリ
エチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げら
れ、脱水剤としては、例えば、トリフェニルホスフィ
ン、縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)、水溶性カルボジイミド(WSC)、シアノ
リン酸ジエチル(DEPC)、ジフェニルホスホリルア
ジド(DPPA)等を挙げることができる。塩基、脱水
剤又は縮合剤の使用割合は、一般に、式(I)の化合物
1モル当たり塩基、脱水剤又は縮合剤を少なくとも1モ
ル、好ましくは1〜2モル、さらに好ましくは1.05
〜1.5モルの範囲内とすることができる。
【0103】前記方法(f)におけるR6が低級アルコ
キシカルボニル基又は低級アルコキシカルボニル置換低
級アルキル基を表す場合の式(I)の化合物の加水分解
反応は、一般に、不活性有機溶媒、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール等のアルコール類;ジイソプロピルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等の溶
媒或いはこれらの混合溶媒の中で、アルカリ、例えば、
水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等で処
理することにより行うことができる。反応温度は、通
常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは氷冷下
乃至室温付近の温度が適している。
【0104】前記方法(g)におけるR6がカルボキシ
基又はカルボキシ置換低級アルキル基を表わす場合の式
(I)の化合物と式(VI)のアミノ化合物との反応
は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類等の溶媒中
で、先ず、カルボキシ基又はカルボキシ置換低級アルキ
ル基をその反応性誘導体、例えば活性エステル(ヒドロ
キシベンゾトリアゾールエステル、N−ヒドロキシサク
シンイミドエステル、ペンタフルオロフェニルエステ
ル、p−ニトロフェニルエステル等)に変換し、次い
で、式(VI)のアミノ化合物と反応させるか、或いは
6がカルボキシ基又はカルボキシ置換低級アルキル基
を表わす場合の式(I)の化合物と式(VI)のアミノ
化合物をジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、
水溶性カルボジイミド(WSC)、シアノリン酸ジエチ
ル(DEPC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPP
A)等の縮合剤の存在下に反応させることにより行うこ
とができる。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の
還流温度、好ましくは室温付近の温度が適している。
【0105】R6がカルボキシ基又はカルボキシ置換低
級アルキル基を表わす場合の式(I)の化合物に対する
式(VI)のアミノ化合物の使用割合は、一般に、式
(I)の化合物1モル当たり式(VI)のアミノ化合物
少なくとも1モル、好ましくは1〜2モル、更に好まし
くは1.1〜1.5モルの範囲内とすることができる。
【0106】以上に説明した反応において用いられる出
発原料である前記式(II)の化合物は従来の文献に未
載の新規な化合物であり、例えば、下記式
【0107】
【化13】
【0108】式中、A、Q1、R1、R2及びR3は前記の
意味を有する、の化合物を閉環反応に付することにより
製造することができる。
【0109】閉環反応は、上記式(VII)の化合物を濃
塩酸、ポリリン酸等の強酸で処理することにより行うこ
とができる。濃塩酸を用いた場合、反応は、メタノー
ル、エタノール、プロピルアルコール、ブタノール等の
アルコール類を添加して行うこともできる。反応は、通
常、加熱条件下で行なわれ、反応温度は好ましくは50
〜130℃の範囲内が適している。
【0110】ここで、前記式(VII)で示される化合
物も大部分は新規な化合物であるが、その製造方法等の
詳細は後記実施例1-001〜30-002を参照されたい。
【0111】本明細書において説明した反応において、
A又はBで表わされる基がアミノ基、ヒドロキシ基、カ
ルボキシ基等の反応に関与する可能性のある基を含有し
ている場合、該基は適当な保護基、例えば、アミノ基に
ついてはベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカ
ルボニル基等;ヒドロキシ基についてはアセチル基、ベ
ンジル基等;カルボキシル基についてはメチルエステ
ル、エチルエステル等のアルキルエステルの形態で適宜
保護しておき、反応終了後に該保護基を脱離せしめるよ
うにするのが有利である。
【0112】以上に述べた如くして製造される前記式
(I)の化合物又はその塩は、それ自体既知の手段、例
えば、再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー、薄層
クロマトグラフィー等の方法により、反応混合物から単
離、精製することができる。
【0113】
【発明の効果】以上に説明した本発明の式(I)で表わ
されるカルボスチリル誘導体又はその塩は、選択的で且
つ優れたオキシトシン拮抗作用に基づく子宮平滑筋収縮
抑制作用、乳汁放出抑制作用等を有しており、早産、流
産、帝王切開に先立つ分娩の停止、月経困難症、乳汁漏
出症等の処置剤として有用である。
【0114】本発明の式(I)の化合物又はその塩が選
択的で且つ優れたオキシトシン拮抗作用を有すること
は、以下に記載するオキシトシン受容体(OTR)縮合阻
害活性やバソプレシン受容体結合阻害活性等の測定結果
から明らかである:(1) オキシトシン受容体(OTR)結合阻害活性の測定 (1)-1. OTR膜画分の調製 SD系雌性ラット100匹を用意し、これらにジエチルスチ
ルベステロール(DES)0.3mg/kg用量を腹腔内投与す
る。投与の18〜24時間後に子宮を摘出し、細かく切り刻
んでミンチとする。この組織1gに対し、ホモジネート用
緩衝液A液 (10mmol/L Tris、5mmol/Lエチレンジアミン
四酢酸(EDTA)、300mmol/L 塩化カリウム水溶液および
0.1mmol/Lフェニルメチルスルホニルフルオライド(PMS
F)の混合溶液を1N 塩酸でpH7.4に調製したもの)を10mL
加え、ホモジナイザーで粉砕均等化した後、4℃で500×
g、10分間遠心分離する。得られる上清を4℃で12,000×
g、20分間遠心分離する。沈渣に懸濁用緩衝液A液(50mm
ol/L Tris、10mmol/L 塩化マグネシウム水溶液、0.1mmo
l/L PMSFの混合溶液を1N 塩酸でpH7.4に調製したもの)
を20mL加えて懸濁し、4℃で100,000×g、30分間遠心分
離する。得られる沈渣1mgあたり0.20〜0.33mLの懸濁用
緩衝液A液を加え、これをOTR膜画分とする。OTR膜画分
はオキシトシン結合阻害活性の測定を行うまで-20℃で
保存する。
【0115】(1)-2. オキシトシン結合阻害活性の測定 (1)-1で得られたOTR膜画分は実験に際して、OTR膜画分1
mgにつき0.67〜1mLの懸濁用緩衝液A液を加え、OTR膜画
分懸濁液とする(加える緩衝液の量は、懸濁液が秤量し
やすくなるように適宜増減する)。被験化合物はジメチ
ルスルホキシド(DMSO)にて10mmol/Lの溶液とした後、
アッセイ用緩衝液A液(50mmol/L Tris、10mmol/L 塩化
マグネシウム水溶液および0.05%ウシ血清アルブミン
(BSA)の混合溶液を1N 塩酸でpH 7.4に調製したもの)
で必要な濃度に希釈し被験化合物溶液A液とする。OTR
膜画分懸濁液100μLに被験化合物溶液を50μL、アッセ
イ用緩衝液A液50μLおよびアッセイ用緩衝液A液に1nm
ol/Lの濃度で調製した[3H]オキシトシン50μLを加
え、30℃にて60分間インキュベーションする。なお、非
特異的結合の測定には、オキシトシンを0.2mmol/L の濃
度でアッセイ用緩衝液A液に溶解したオキシトシン50μ
Lを用いて行う。インキュベーション後、2mLの洗浄用
緩衝液A液(50mmol/L Tris及び10mmol/L 塩化マグネシ
ウム水溶液の混合溶液を1N 塩酸でpH 7.4 に調製したも
の)を加えて反応を停止する。反応液をワットマンGF/B
グラスファイバーフィルターを用いて吸引濾過し、洗浄
用緩衝液A液2mLで3回フィルターを洗浄後、フィルター
を乾燥させ、フィルターに保持された放射活性を液体シ
ンチレーションカウンターで測定する。
【0116】結合阻害率(%)は以下の式により算出する
ことができる。
【0117】
【数1】
【0118】被験化合物がオキシトシンの結合を50%抑
制する濃度(IC50)は、種々の濃度における被験化合物の
OTR結合阻害率より算出することができる。測定結果
は、後記実施例中に記載の表1〜表30にまとめて示す
(ただし、表中の薬理活性欄におけるマイナス表示の化
合物については、OTR結合阻害活性を測定していな
い)。(2)非妊娠ラット摘出子宮オキシトシン刺激収縮に対す
る抑制作用(オキシトシン拮抗作用、in vitro) 非妊娠SD系雌性ラットにDES 0.3mg/kg用量を腹腔内投与
し、投与24時間後に子宮を摘出し脂肪などの不要組織を
除去後、1cmの子宮切片を作製し子宮標本とする。別
に、Munsick液(1L中に塩化ナトリウム6.66g、塩化カリ
ウム0.46g、塩化カルシウム0.056g、リン酸二水素ナト
リウム0.156g、炭酸水素ナトリウム2.52g、グルコース
0.5g、硫酸アトロピン0.001gを含有する水溶液)を満た
したマグヌス管(Munsick液は酸素95%、二酸化炭素5%
の混合ガスを飽和させ、33℃に保温する)を用意し、こ
れに子宮標本を1.0gの張力で懸垂し安定させる。次に、
子宮標本を被験化合物のMunsick溶液で5分間前処理した
後、オキシトシン(3nmol/LのMunsick溶液)で刺激し、子
宮標本の張力変化を測定する。なお、対照実験として、
被験化合物による前処理を行っていない子宮標本をオキ
シトシンで刺激した時の収縮力も測定する。被験化合物
のオキシトシン刺激収縮抑制率(%)は以下の式により算
出することができる。
【0119】
【数2】
【0120】被験化合物がオキシトシン刺激による子宮
標本収縮を50%抑制する濃度(IC50値)は、種々の濃度に
おける被験化合物の収縮抑制率より算出することができ
る。その結果を下記表Aに示す。なお、陽性対照薬とし
て用いたL-371257及びL-374943は以下の構造式で示され
る。
【0121】
【化14】
【0122】
【表1】
【0123】(3) 妊娠ラットin vivo オキシトシン刺
激収縮に対する作用(オキシトシン拮抗作用、in viv
o) SD系妊娠ラット(20日目)にウレタン麻酔下(1.5g/kg、
皮下投与)、大腿静脈をカニューレーションする。左下
腹部を5mm切開して子宮を露出し、セルフィンを装着
後、1.0gの張力で懸垂する。次に、トランスデュサーを
介して子宮の張力変化をレコーダーに記録するようにセ
ットする。被験化合物の10%クレモフォール溶液をオキ
シトシン投与(1μg/kg、静脈内投与)10分前に静脈内投
与した後、オキシトシン刺激収縮を測定する。そして、
10%クレモフォール単独投与の際のオキシトシン刺激収
縮と比較して、その抑制率を算出する(以下の式)。
【0124】
【数3】
【0125】被験化合物が子宮収縮を50%抑制する投与
量(ID50値)は、種々の濃度における被験化合物の抑制率
より算出することができる。その結果を下記表Bに示
す。
【0126】
【表2】
【0127】(4) バソプレシンVia受容体(AVP-V1a)結
合阻害活性の測定 (4)-1 AVP-V1a膜画分の調製 SD系雄性ラットから肝臓を摘出し、十分に細かく切り刻
んでミンチとする。この組織1gに対し、ホモジネート用
緩衝液B液(10mmol/L Tris、1mmol/L EDTAおよび0.5mmo
l/L ジチオスレイトールの混合溶液を1N 塩酸でpH8.0に
調製したもの)を10mL加え、ホモジナイザーで粉砕均等
化した後、4℃で1,000×g、20分間遠心分離する。得ら
れる上清を4℃で48,000×g、20分間遠心分離する。沈渣
に懸濁用緩衝液B液(50mmol/L Trisおよび5mmol/L 塩化
マグネシウムの混合溶液を1N 塩酸でpH8.0に調製したも
の)を20mL加えて懸濁し、4℃で48,000×g、20分間遠心
分離した後、沈渣に懸濁用緩衝液B液20mLを加えて再度
遠心分離する。得られる沈渣1mgあたり0.20〜0.33mLの
懸濁緩衝液B液を加え、これをAVP-V1a膜画分とする。A
VP-V1a膜画分はバソプレシン結合阻害活性の測定を行う
まで-20℃で保存する。
【0128】(4)-2 バソプレシン結合阻害活性の測定 (4)-1で得られたAVP-V1a膜画分は実験に際して、AVP-V
1a膜画分1mgにつき0.5〜1mLの懸濁用緩衝液B液を加
え、AVP-V1a膜画分懸濁液とする(加える緩衝液の量は、
懸濁液が秤量しやすくなるように適宜増減する)。被験
化合物はDMSOにて10mmol/Lの溶液とした後、アッセイ用
緩衝液B液(50mmol/L Tris、5mmol/L 塩化マグネシウム
水溶液および0.1% BSAの混合溶液を1N 塩酸でpH8.0に調
製したもの)で必要な濃度に希釈し被験化合物溶液B液
とする。AVP-V1a膜画分懸濁液100μLに被験化合物溶液
B液50μL、アッセイ用緩衝液B液50μLおよびアッセイ
用緩衝液B液に0.5nmol/Lの濃度で調製した[3H]アル
ギニンバソプレシン50μLを加え、30℃にて40分間イン
キュベーションする。なお、非特異的結合の測定には、
アルギニンバソプレシンを1μmol/Lの濃度でアッセイ用
緩衝液B液に溶解したアルギニンバソプレシン50μLを
用いて行う。インキュベーション後、2mLの洗浄用緩衝
液B液(50mmol/L Tris及び5mmol/L 塩化マグネシウム水
溶液の混合溶液を1N塩酸でpH8.0に調製したもの)を加え
て反応を停止する。反応液をワットマンGF/Bグラスファ
イバーフィルターを用いて吸引濾過し、洗浄用緩衝液B
液2mLで3回フィルターを洗浄後、フィルターを乾燥さ
せ、フィルターに保持された放射活性を液体シンチレー
ションカウンターで測定する。
【0129】結合阻害率(%)は以下の式により算出する
ことができる。
【0130】
【数4】
【0131】被験化合物がバソプレシンの結合を50%抑
制する濃度(IC50値)は、種々の濃度における被験化合物
のバソプレシン結合阻害率より算出することができる。
その結果を下記表Cに示す。
【0132】
【表3】
【0133】上記の薬理試験の結果から明らかなとお
り、本発明の前記式(I)の化合物又はその塩は、選択
的で且つ優れたオキシトシン拮抗作用を有しており、ヒ
ト、その他の哺乳動物における早産、流産、帝王切開に
先立つ分娩の停止、月経困難症、乳汁漏出症等の疾病の
治療、処置のために、経口投与又は非経口投与(例えば
筋注、静注、直腸投与、経皮投与など)することができ
る。
【0134】本発明の化合物は、薬剤として用いる場
合、その用途に応じて、固体形態(例えば、錠剤、硬カ
プセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、丸
剤、トローチ錠など)、半固体形態(例えば、坐剤、軟
膏など)又は液体形態(例えば、注射剤、乳剤、懸濁
液、ローション、スプレーなど)のいずれかの製剤形態
に調製して用いることができる。かかる製剤の製造の際
に使用しうる無毒性の添加物としては、例えば、でん
粉、ゼラチン、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトース、炭
酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はそ
の塩、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、p−ヒ
ドロキシ安息香酸アルキルエステル、シロップ、エタノ
ール、プロピレングリコール、ワセリン、カーボワック
ス、グリセリン、塩化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、
リン酸ナトリウム、クエン酸等が挙げられる。該薬剤は
また、治療学的に有用な他の薬剤を含有することもでき
る。
【0135】該薬剤中における本発明の化合物の含有量
は、その剤形等に応じて変えることができるが、一般
に、固体及び半固体形態の場合には0.1〜50重量%
の範囲内の濃度で、そして液体形態の場合には0.05
〜10重量%の範囲内の濃度で含有していることが望ま
しい。
【0136】本発明の化合物の投与量は、対象とするヒ
トをはじめとする温血動物の種類、投与経路、症状の軽
重、医師の診断等により広範に変えることができるが、
一般には、1日当たり、0.01〜100mg/kg、
好適には0.1〜50mg/kgとすることができる。
しかし、患者の症状の軽重、医師の診断に応じて上記範
囲の下限よりも少ない量又は上限よりも多い量を投与す
ることも可能である。上記投与量は1日1回又は数回に
分けて投与することができる。
【0137】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。実施例1-001
【0138】
【化15】
【0139】工程1A:3-(2,3-ジメトキシフェニル)-3-
オキソプロピオン酸エチルエステルの合成 2,3-ジメトキシ安息香酸(6.11g, 33.5mmol)、1,1-カル
ボニル-ビス-1H-イミダゾール(6.53g, 40.3mmol)、テト
ラヒドロフラン(150ml)の混合物を室温で4時間攪拌した
後、マロン酸モノエチルエステルマグネシウム塩(11.5
g, 40.3mmol)を加え、室温で40時間攪拌する。減圧下に
溶媒を留去し、残渣に1N塩酸を加え、酢酸エチルにて
抽出する。抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムにて乾燥する。溶媒を減圧下に留
去し、無色油状物(8.45g, 定量的)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.25(3H, t, J=7.10Hz), 3.89
(3H, s), 3.92(3H, s), 3.98(2H, s), 4.20(2H, q, J=
7.10Hz), 7.00-7.40(1H, s) MASS:252(M+)工程1B :N-(3-メトキシフェニル)-3-(2,3-ジメトキシフ
ェニル)-3-オキソプロピオン酸アミドの合成 3-(2,3-ジメトキシフェニル)-3-オキソプロピオン酸エ
チルエステル(8.40g, 33.3mmol)のキシレン(250ml)溶液
にm-アニシジン(4.52g, 37.1mmol)を加え4時間加熱還流
する。冷後、反応液を減圧下に濃縮し、得られる残渣を
酢酸エチルにて抽出する。抽出液を1N塩酸、飽和重曹
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾
燥する。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:
1)にて精製する。得られる油状物をジエチルエーテルか
ら晶析させ、淡黄色結晶(10.0g, 91%)を得る。 MASS:329(M+)工程1C :4-(2,3-ジメトキシフェニル)-7-メトキシ-2-オ
キソキノリンの合成 N-(3-メトキシフェニル)-3-(2,3-ジメトキシフェニル)-
3-オキソプロピオン酸アミド(4.12g, 12.5 mmol)に塩酸
(100ml)を加え、60℃で5時間攪拌する。氷冷下、反応液
に25%アンモニア水を加え中和する。析出物を濾取し、
水、メタノール、ジエチルエーテルにて洗浄する。減圧
下に乾燥し、無色粉末(3.38g, 87%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.62(3H, s), 3.95(3H, s), 6.
70-7.50(7H, m) MASS:311(M+)工程1D :4-(4-(2,3-ジメトキシフェニル)-7-メトキシ-2
-オキソキノリン-1-イル)メチル安息香酸メチルエステ
ルの合成 4-(2,3-ジメトキシフェニル)-7-メトキシ-2-オキソキノ
リン(2.0g, 6.43mmol)、4-ブロモメチル安息香酸メチル
エステル(1.75g, 7.64mmol)のアセトン(10ml)-ジメチル
ホルムアミド(50ml) 懸濁液に、炭酸カリウム(3.25g, 2
3.5mmol)を加え7時間加熱還流する。冷後、反応液を減
圧下に濃縮し、残渣に水を加え酢酸エチルにて抽出す
る。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
にて乾燥する。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)にて精製する。得られる粘調油状物をジエチルエーテ
ルから晶析させ、無色結晶(1.65g, 56%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.65(3H, s), 3.71(3H, s), 3.
89(3H,s), 5.63(2H, dd,J=16.3Hz, 26.6Hz), 6.50-7.50
(9H, m), 8.00(2H, d, J=8.60Hz) MASS:459(M+)実施例1-002〜1-072 実施例1-001と同様にして実施例1-002〜1-072の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例1-001の化合
物も含めて、表1に示す。
【0140】
【表4】
【0141】
【表5】
【0142】
【表6】
【0143】
【表7】
【0144】
【表8】
【0145】
【表9】
【0146】実施例2-001〜2-018 実施例1-001と同様にして実施例2-001〜2-018の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を表2に示す。
【0147】
【表10】
【0148】
【表11】
【0149】実施例3-001
【0150】
【化16】
【0151】工程3A:3-(3-メトキシフェニル)-3-オキ
ソプロピオン酸メチルエステルの合成 3-メトキシアセトフェノン(10.50g, 70.0mmol)、炭酸ジ
メチル(12.0g, 133mmol)のテトラヒドロフラン(150ml)
溶液に、60%水素化ナトリウム-鉱物油(5.60g, 140mmo
l)を加え、室温で4時間攪拌する。氷冷下、氷水を加
え、1N塩酸で中和、酸性とした後、酢酸エチルにて抽
出する。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、溶媒を減圧下に留去する。残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 4:1)にて精製
し、淡褐色油状物(16.0g, 定量的)を得る。 MASS:208(M+)工程3B :N-(3-メトキシフェニル)-3-(3-メトキシフェニ
ル)-3-オキソプロピオン酸アミドの合成 3-(3-メトキシフェニル)-3-オキソプロピオン酸メチル
エステル(16.0g, 70.0mmol)のキシレン(300ml)溶液にm-
アニシジン(8.61g, 70.0mmol)を加え、2時間加熱還流す
る。冷後、反応液に酢酸エチルを加え、希塩酸、飽和食
塩水にて洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
溶媒を減圧下に留去する。得られる粘調油状物にジエチ
ルエーテルを加え、氷冷下、20時間攪拌する。析出した
結晶を濾取し、ジエチルエーテルにて洗浄する。減圧下
に乾燥し、淡黄色結晶 (18.0g, 86%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.79(3H, s), 3.87(s, 3H), 4.
08(2H, s), 6.60-6.79(1H, m), 6.90-7.71(7H, m), 9.2
1(1H, br) MASS:299(M+)工程3C :7-メトキシ-4-(3-メトキシフェニル)-2-オキソ
キノリンの合成 N-(3-メトキシフェニル)-3-(3-メトキシフェニル)-3-オ
キソプロピオン酸アミド(18.0g, 60.2mmol)に濃塩酸(30
0ml)を加え、60℃で24時間攪拌する。氷冷下、反応液に
水(500ml)を加え、室温にて20時間攪拌する。析出した
結晶を濾取し、水、エタノール、ジエチルエーテルにて
洗浄する。減圧下に乾燥し、淡褐色結晶(5.01g, 90%)を
得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.81(6H, s), 6.22(1H, s),
6.68-7.15(5H, m), 7.15-7.57(2H, m), 11.69(1H, br) MASS:281(M+)工程3D :4-(7-メトキシ-4-(3-メトキシフェニル)-2-オ
キソキノリン-1-イル)メチル安息香酸メチルエステルの
合成 7-メトキシ-4-(3-メトキシフェニル)-2-オキソキノリン
(5.80g, 20.64mmol)、4-ブロモメチル安息香酸メチルエ
ステル(6.0g, 26.20mmol)のアセトン(40ml)-ジメチルホ
ルムアミド(60ml)懸濁液に、炭酸カリウム(10.0g, 72.4
6mmol)を加え、4時間加熱還流する。アセトンを減圧下
に留去後、水を加え酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥する。溶媒を
減圧下に留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)にて精製する。得ら
れる粘調油状物をジエチルエーテルより晶析させ、無色
結晶(6.82g, 77%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.72(3H, s), 3.85(3H, s), 3.
89(3H, s), 5.62(2H, s), 6.50-6.79(2H, m), 6.62(1H,
s), 6.92-7.10(3H, m), 7.20-7.58(4H, m), 8.00(2H,
d, J=8.37Hz) MASS:429(M+)実施例3-002〜3-058 実施例3-001と同様にして実施例3-002〜3-058の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例3-001の化合
物も含めて、表3に示す。
【0152】
【表12】
【0153】
【表13】
【0154】
【表14】
【0155】
【表15】
【0156】
【表16】
【0157】実施例4-001
【0158】
【化17】
【0159】工程4A:N-(3-メトキシフェニル)-3-フェ
ニル-3-オキソプロピオン酸アミドの製造の合成 ベンゾイル酢酸エチルエステル(12.0g, 62.50mmol)のキ
シレン(100ml)溶液に、m-アニシジン(10.60g, 79.92mmo
l)を加え8時間加熱還流する。冷後、反応液を1N塩酸、
飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥する。減
圧下に溶媒を留去し、淡黄色粘調油状物(16.8g, 定量
的)を得る。 MASS:563(M+)工程4B :7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリンの合
成 N-(3-メトキシフェニル)-3-フェニル-3-オキソプロピオ
ン酸アミド(16.8g, 62.5mmol)とポリリン酸(30.0g)の混
合物を140℃で30分加熱攪拌する。放冷後、反応物に氷
水を加え、室温にて1時間攪拌する。析出した結晶を濾
取し、水、エタノールで洗浄する。減圧下に乾燥し、無
色結晶(15.11g, 96%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.79(3H, s), 6.29(1H, s),
6.83-7.00(1H, m), 7.00-7.20(2H, m), 7.20-7.73(3H,
m), 7.76-8.07(2H, m), 11.623(1H, br) MASS:251(M+)工程4C :4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-
1-イル)メチル安息香酸メチルエステルの合成 7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン(2.51g, 10.0
mmol)、4-ブロモメチル安息香酸メチルエステル(2.50g,
10.92mmol)のアセトン(60ml)-ジメチルホルムアミド(1
0ml)懸濁液に、炭酸カリウム(3.50g, 25.36mmol)を加え
24時間加熱還流する。冷後、減圧下に溶媒を留去し、水
を加え、酢酸エチルにて抽出する。水、飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下に溶
媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、淡黄色粉
末(3.16g, 79%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.72(3H, s), 3.90(3H, s), 5.
63(2H, s), 6.56-6.81(2H, m), 6.62(1H, s), 7.29(1H,
d, J=5.04Hz), 7.35-7.64(7H, m), 8.00(2H, d,J=8.37
Hz) MASS:399(M+)実施例4-002〜4-013 実施例4-001と同様にして実施例4-002〜4-013の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例4-001の化合
物も含めて、表4に示す。
【0160】
【表17】
【0161】
【表18】
【0162】実施例5-001
【0163】
【化18】
【0164】工程5A:3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-
1-イル酢酸エチルエステルの合成 3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン(2.16g, 14.69mmol)の
ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に60%水素化ナトリウ
ム-鉱物油(0.388g, 16.16mmol)を加え、室温にて1.5時
間攪拌する。0℃にてブロモ酢酸エチルエステル(2.699
g, 16.16mmol)を加え、室温にて1.5時間攪拌する。溶媒
を減圧下に留去し、残渣に水を加えクロロホルムにて抽
出する。抽出液を無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減
圧下に溶媒留去する。黄色油状性残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール= 30:
1)にて精製後、エーテル-ヘキサンより晶析させ、無色
結晶(2.232g, 65%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.26(3H, t, J=7.10Hz), 2.50-
3.10(4H, m), 4.212(2H,q, J=7.10Hz), 4.66(2H, s),
6.60-7.30(4H, m) MASS: 233(M+)工程5B :3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イル酢酸の
合成 3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イル酢酸エチルエス
テル(2.1g, 9.01mmol)に1N 水酸化ナトリウム水溶液(15
ml)を加え、室温にて6時間攪拌する。溶媒を減圧下に留
去し、残渣に氷水(30ml)を加えた後、1N 塩酸にて中
和、酸性とし、析出した結晶を濾取する。水洗後、減圧
下に乾燥し、無色結晶( 1.444g, 78%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.55-3.10(4H, m), 4.69(1H,
s), 6.65-7.35(4H, m), 8.97(1H, brs) MASS: 205(M+)工程5C :4-(3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イル)-3
-オキソ酪酸エチルエステルの合成 3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イル酢酸(0.70g, 3.
41mmol)のテトラヒドロフラン(15ml)溶液に1,1-カルボ
ニル-ビス-1H-イミダゾール(0.609g, 3.76mmol)を加
え、室温にて2時間攪拌する。マロン酸モノメチルエス
テルマグネシウム(1.074g, 3.76mmol)を加え、室温にて
17時間攪拌する。溶媒を減圧下に留去し、残渣に1N 塩
酸(100ml)を加え、酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩
水にて洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、溶媒
を減圧下に留去する。淡黄色油状残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)
にて精製し、無色結晶(1.069g, 定量的)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.29(3H, t, J=7.1Hz), 2.65-
3.10(4H, m), 3.55(2H, s), 4.20(2H, q, J=7.1Hz), 4.
86(2H, s), 6.65-7.30(4H, m) MASS:275(M+)工程5D :N-(3-メトキシフェニル)-4-(3,4-ジヒドロ-2-
オキソキノリン-1-イル)-3-オキソ酪酸アミドの合成 4-(3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イル)-3-オキソ
酪酸エチルエステル(1.038g, 3.77mmol)とm-アニシジン
(0.464g, 3.77mmol)のキシレン(50ml)溶液を3時間加
熱還流する。放冷後、溶媒を減圧下に留去する。結晶性
残渣にジエチルエーテルを加え濾取する。ジエチルエー
テルで洗浄後、減圧下に乾燥し、淡黄色結晶(0.491g, 3
5%)を得る。工程5E :4-(3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イル)メ
チル-7-メトキシ-2-オキソキノリンの合成 N-(3-メトキシフェニル)-4-(3,4-ジヒドロ-2-オキソキ
ノリン-1-イル)-3-オキソ酪酸アミド(0.491g, 1.395mmo
l)に濃塩酸(50ml)を加え、60℃にて5時間攪拌する。反
応溶液を氷水に注ぎ、析出した結晶を濾取し、水洗す
る。減圧乾燥後、得られる淡黄色結晶を酢酸エチルにて
洗浄し、無色結晶(0.229g, 49%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):2.55-3.15(4H, m), 3.83(3H,
s), 5.27(2H, s), 6.65-7.85(8H, m), 11.51(1H, br) MASS:334(M+)工程5F :4-(4-(3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチル-7-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イル)メチ
ル安息香酸メチルエステルの合成 4-(3,4-ジヒドロ-2-オキソキノリン-1-イル)メチル-7-
メトキシ-2-オキソキノリン(0.20g, 0.60mmol)のジメチ
ルホルムアミド(8ml)溶液に炭酸カリウム(0.248g, 1.8m
mol)、4-ブロモ安息香酸エチル(0.206g, 0.90mmol)を加
え、60℃にて17時間攪拌する。溶媒を減圧下に留去後、
残渣に水とクロロホルムを加えクロロホルム層を分取す
る。無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を減圧下に
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製する。淡黄色結晶
をエーテル-ヘキサンにて洗浄し、無色結晶(0.113g, 39
%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.70-3.20(4H, m), 3.90(3H,
s), 3.96(3H, s), 5.49(2H, s), 5.51(2H, s), 7.30-6.
40(7H, m), 7.82(1H, d, J=9.0Hz), 8.02(2H, d,J=8.3H
z) MASS:482(M+)実施例5-002〜5-004 実施例5-001と同様にして実施例5-002〜5-004の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表5に示す。実施例5-005
【0165】
【化19】
【0166】工程5G:4-フェノキシ-3-オキソ酪酸エチ
ルエステルの合成 フェノキシ酢酸(1.00g, 6.58mmol)、1,1-カルボニル-ビ
ス-1H-イミダゾール(1.12g, 6.91mmol)、テトラヒドロ
フラン(20ml)の混合物を室温で1時間攪拌した後、マロ
ン酸モノエチルエステルマグネシウム塩(1.98g, 6.91mm
ol)を加え、室温で3日間攪拌する。反応液を減圧下濃縮
して得られる残渣にジエチルエーテルを加え、1N塩酸、
飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。得られる残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル=4:1)にて精製し、無色油状物(1.18g, 81%)を得
る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.25(3H, t, J=7.0Hz), 3.63(2
H, s), 4.19(2H, q, J=7.0Hz), 4.64(2H, s), 6.83-7.4
1(5H, m) MASS:222(M+).工程5H :N-(3-メトキシフェニル)-4-フェノキシ-3-オキ
ソ酪酸アミドの合成 4-フェノキシ-3-オキソ酪酸エチルエステル(500mg, 2.2
5mmol)のキシレン(6ml)溶液にm-アニシジン(305mg, 2.4
8mmol)を加え6時間加熱還流する。放冷後、反応液を1N
塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール=100:1)にて精製し、淡褐色油状物(283mg, 42
%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.76(2H, s), 3.80(3H, s), 4.
70(2H, s), 6.62-7.40(9H, m), 8.65(1H, br) MASS:299(M+).工程5I :7-メトキシ-4-フェノキシメチル-2-オキソキノ
リンの合成 N-(3-メトキシフェニル)-4-フェノキシ-3-オキソ酪酸ア
ミド(270mg, 0.903mmol)に濃塩酸(10ml)を加え、60℃で
1時間攪拌する。氷冷下、反応液に25%アンモニア水を加
え、中和する。析出した結晶を濾取し、水、メタノー
ル、ジエチルエーテルにて洗浄後、減圧下に乾燥し、無
色粉末(96mg, 38%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.82(3H, s), 5.33(2H, s),
6.45(1H, s), 6.78-7.41(7H, m), 7.70(1H, d, J=9.7H
z), 11.56(1H, br) MASS:281(M+).工程5J :4-(7-メトキシ-4-フェノキシメチル-2-オキソ
キノリン-1-イル)メチル安息香酸メチルエステルの合成 7-メトキシ-4-フェノキシメチル-2-オキソキノリン(90m
g, 0.320mmol)のアセトン(10ml)懸濁液に、4-ブロモメ
チル安息香酸メチルエステル(110mg, 0.480mmol)、炭酸
カリウム(177mg, 1.28mmol)を加え、14時間加熱還流す
る。放冷後、減圧下濃縮して得られる残渣に水を加え、
酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=2:1)にて精製し、無色粉末(93mg, 68%)を得
る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.73(3H, s), 3.89(3H, s), 5.
26(2H, s), 5.58(2H, s), 6.63-7.42(10H, m), 7.65(1
H, d, J=8.8Hz), 7.98(2H, d, J=8.4Hz) MASS:429(M+) 下記表5に、実施例5-001〜5-005の化合物の構造、物性
及びオキシトシン受容体(OTR)結合阻害活性を示す。
【0167】
【表19】
【0168】実施例6-001
【0169】
【化20】
【0170】工程6A:N-(3-メトキシフェニル)-3-(3-ベ
ンジルオキシフェニル)-3-オキソプロピオン酸アミドの
合成 3-(3-ベンジルオキシフェニル)-3-オキソプロピオン酸
メチルエステル(7.45g,25.0mmol)のキシレン(200ml)溶
液に、m-アニシジン(3.70g, 30.1mmol)を加え2時間加熱
還流する。冷後、反応液を減圧下に濃縮し、残渣に希塩
酸を加え、酢酸エチルにて抽出する。抽出液を飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥する。溶媒を
減圧下に留去し、淡褐色粘調油状物 (5.86g, 60%)を得
る。 MASS:389(M+)工程6B :4-(3-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-2-オキ
ソキノリンの合成 N-(3-メトキシフェニル)-3-(3-ベンジルオキシフェニ
ル)-3-オキソプロピオン酸アミド(5.70g, 14.65mmol)に
濃塩酸(200ml)を加え、70℃で5時間攪拌する。水、酢酸
エチルを加え室温にて1時間攪拌する。析出した結晶を
濾取し、水、エタノール、酢酸エチルにて洗浄する。減
圧下に乾燥し、無色粉末(2.98g, 72%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.33(1H, bs), 3.82(3H, s),
6.16(1H, s), 6.65-7.00(5H, m), 7.16-7.45(2H, m),
11.647(1H, br) MASS:281(M+)工程6C :4-(4-(3-(4-メトキシカルボニルフェニル)メチ
ルオキシフェニル)-7-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチル安息香酸メチルエステルの合成 4-(3-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-2-オキソキノリ
ン(1.0g, 3.56mmol)、4-ブロモメチル安息香酸メチルエ
ステル(2.50g, 10.92mmol)のアセトン(10ml)-ジメチル
ホルムアミド(30ml) 懸濁液に、炭酸カリウム(3.0g, 2
1.74mmol)を加え20時間加熱還流する。冷後、反応液を
減圧下に濃縮し、残渣に水を加え酢酸エチルにて抽出す
る。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
にて乾燥する。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:
2)にて精製する。得られる粘調油状物をジエチルエーテ
ルから晶析させ、無色結晶(1.26g, 63%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.72(3H, s), 3.89(3H, s), 3.
92(3H, s), 5.18(2H, s), 5.61(2H, br), 6.56-6.72(2
H, m), 6.61(1H, s), 6.95-7.19(3H, m), 7.20-7.60(6
H, m), 7.88-8.15(4H, m) MASS:563(M+)工程6D :4-(4-(3-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-2-
オキソキノリン-1-イル)メチル安息香酸メチルエステル
の合成 4-(4-(3-(4-メトキシカルボニルフェニル)メチルオキシ
フェニル)-7-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イル)メチ
ル安息香酸メチルエステル(1.16g, 2.06mmol)の酢酸エ
チル(60ml)溶液に、10%水酸化パラジウム-炭素(200mg)
を加え、水素雰囲気下、室温にて2時間攪拌する。窒素
置換後、触媒を濾去し、溶媒を減圧下に留去する。得ら
れた残渣をジエチルエーテルから晶析させ、無色結晶
(0.78g, 91%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.73(3H, s), 3.83(3H, s),
5.644(2H, br), 6.41(1H, s), 6.72-7.00(5H, m), 7.20
-7.56(2H, m), 7.43(2H, d, J=8.20Hz), 7.94(2H, d, J
=8.20Hz) MASS:415(M+)実施例6-002〜6-003 実施例6-001と同様にして実施例6-002〜6-003の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例6-001の化合
物も含めて、表6に示す。
【0171】
【表20】
【0172】実施例7-001
【0173】
【化21】
【0174】工程7A:4-(4-ヒドロキシ-2-オキソキノリ
ン-1-イル)メチル安息香酸メチルエステルの合成 N-アセチル-N-(2-メトキシカルボニルフェニル)-4-アミ
ノメチル安息香酸メチルエステル(2.13g, 5.74mmol)の
テトラヒドロフラン(100ml)溶液に、カリウムt-ブトキ
シド(773mg, 6.89mmol)を加え、室温にて1時間攪拌す
る。反応液をトリフルオロ酢酸にて中和した後、水を加
え、減圧下に濃縮する。析出物を濾取し、水、メタノー
ル、ジエチルエーテルにて洗浄後、減圧下に乾燥し、無
色粉末(830mg, 43%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.88(3H, s), 5.57(2H, s), 6.
11(1H, s), 7.08-7.54(5H, m), 7.91-8.12(3H, m) MASS:309(M+).工程7B :4-(4-ベンジルオキシ-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチル安息香酸メチルエステルの合成 4-(4-ヒドロキシ-2-オキソキノリン-1-イル)メチル安息
香酸メチルエステル(200mg, 0.647mmol)のジメチルホル
ムアミド(3ml)溶液に、ベンジルブロミド(166mg, 0.971
mmol)、炭酸カリウム(268mg, 1.94mmol)を加え、60℃に
て8時間攪拌する。反応液を室温とした後、水を加え酢
酸エチルで抽出する。飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥し、溶媒を減圧下に留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル=2:1)にて精製し、無色粉末(110mg, 43%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.88(3H, s), 5.22(2H, s), 5.
57(2H, s), 6.22(1H, s), 7.07-7.52(10H, m), 7.91-8.
09(3H, m) MASS:399(M+).実施例7-002〜7-012 実施例7-001と同様にして実施例7-002〜7-012の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例7-001の化合
物も含めて、表7に示す。
【0175】
【表21】
【0176】
【表22】
【0177】実施例8-001
【0178】
【化22】
【0179】工程8A:4-ベンジルカルバモイル-2-オキ
ソキノリンの合成 2-オキソ-4-キノリンカルボン酸(150mg, 0.794mmol)の
ジメチルホルムアミド(3ml)溶液にベンジルアミン(102m
g, 0.952mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(123mg,
0.952mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(146mg, 0.
952mmol)、1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド塩酸塩(182mg, 0.952mmol)を加え、室温
にて3日間攪拌する。反応液に水(20ml)を加え1時間攪拌
した後、析出した結晶を濾取し、水、メタノール、ジエ
チルエーテルにて洗浄する。減圧下に乾燥し、無色粉末
(196mg, 89%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):6.68(1H, s), 7.11-7.81(9H,
m), 10.67(1H, br), 11.95(1H, br) MASS:264(M+)工程8B :4-(4-ベンジルカルバモイル-2-オキソキノリン
-1-イル)メチル安息香酸メチルエステルの合成 4-ベンジルカルバモイル-2-オキソキノリン(196mg, 0.7
05mmol)、4-ブロモメチル安息香酸メチルエステル(178m
g, 0.776mmol)のアセトン(20ml)懸濁液に、炭酸カリウ
ム(390mg, 2.82mmol)を加え、6時間加熱還流する。冷
後、反応液を減圧下に濃縮し、残渣をクロロホルムにて
抽出する。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムにて乾燥する。溶媒を減圧下に留去し、残渣
をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=30:1)にて精製する。残渣をメタノールから晶析さ
せ、無色板状晶(201mg, 67%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.83(3H, s), 5.66(2H, br),
6.93(1H, s), 7.14-7.98(13H, m), 10.77(1H, br) MASS:412(M+)実施例8-002〜8-014 実施例8-001と同様にして実施例8-002〜8-014の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例8-001の化合
物も含めて、表8に示す。
【0180】
【表23】
【0181】
【表24】
【0182】実施例9-001
【0183】
【化23】
【0184】工程9A:4-(4-フェニル-2-オキソキノリン
-1-イル)メチル安息香酸の合成 4-(4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチル安息香
酸メチルエステル(3.16g, 7.92mmol)のメタノール(60m
l)溶液に、1N水酸化リチウム水溶液(30ml)を加え、室
温にて14時間攪拌する。減圧下に溶媒を留去し、水を加
えた後、1N塩酸で中和、酸性とする。室温にて1時間攪
拌し、析出した結晶を濾取する。水、エタノールで洗浄
後、減圧下に乾燥し、無色粉状結晶(2.26g, 74%)を得
る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.23(1H, br), 3.74(3H, s),
5.65(2H, s), 6.45(1H,s), 6.75-6.98(1H, m), 6.87(1
H, s), 7.25-7.69(3H, m), 7.52(5H, s), 7.92(2H, d,
J=8.19Hz) MASS:385(M+)実施例9-002〜9-150 実施例9-001と同様にして実施例9-002〜9-150の化合物
を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシト
シン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例9-001の化合
物も含めて、表9に示す。
【0185】
【表25】
【0186】
【表26】
【0187】
【表27】
【0188】
【表28】
【0189】
【表29】
【0190】
【表30】
【0191】
【表31】
【0192】
【表32】
【0193】
【表33】
【0194】
【表34】
【0195】
【表35】
【0196】
【表36】
【0197】実施例10-001
【0198】
【化24】
【0199】工程10A:N-(1-エチル-2-ピロリジニル)メ
チル-4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-
イル)メチル安息香酸アミドの合成 4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)
メチル安息香酸 (90mg,0.234mmol) のジメチルホルムア
ミド(1ml)溶液に、(1-エチル-2-ピロリジニル)メチルア
ミン(64mg, 0.50mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール
(68mg, 0.504mmol)、1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩(98mg, 0.512mmol) 、
ジイソプロピルエチルアミン(70mg, 0.543mmol)を加
え、室温にて3時間攪拌する。反応液に水を加え、酢酸
エチルにて抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムにて乾燥する。溶媒を減圧下に留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=50:1)にて精製する。得られた粘
調油状物をジエチルエーテルから晶析させ、無色粉状結
晶(69mg, 60%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.14(3H, t, J=7.29Hz), 1.40-
2.01(3H, m), 2.13-2.50(2H, m), 2.50-3.05(3H, m),
3.10-3.50(2H, m), 3.50-3.88(1H, m), 3.74(3H,s), 5.
61(2H, s), 6.55-6.81(2H, m), 6.60(1H, s), 7.09-7.6
3(8H, m), 7.80(2H, d, J=8.28Hz) MASS:495(M+)実施例10-002〜10-315 実施例10-001と同様にして実施例10-002〜10-315の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例10-001の
化合物も含めて、表10に示す。
【0200】
【表37】
【0201】
【表38】
【0202】
【表39】
【0203】
【表40】
【0204】
【表41】
【0205】
【表42】
【0206】
【表43】
【0207】
【表44】
【0208】
【表45】
【0209】
【表46】
【0210】
【表47】
【0211】
【表48】
【0212】
【表49】
【0213】
【表50】
【0214】
【表51】
【0215】
【表52】
【0216】
【表53】
【0217】
【表54】
【0218】
【表55】
【0219】
【表56】
【0220】
【表57】
【0221】
【表58】
【0222】
【表59】
【0223】
【表60】
【0224】
【表61】
【0225】実施例11-001〜11-189 実施例10-001と同様にして実施例11-001〜11-189の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を表11に示す。
【0226】
【表62】
【0227】
【表63】
【0228】
【表64】
【0229】
【表65】
【0230】
【表66】
【0231】
【表67】
【0232】
【表68】
【0233】
【表69】
【0234】
【表70】
【0235】
【表71】
【0236】
【表72】
【0237】
【表73】
【0238】
【表74】
【0239】
【表75】
【0240】
【表76】
【0241】
【表77】
【0242】実施例12-001〜12-050 実施例10-001と同様にして実施例12-001〜12-050の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を表12に示す。
【0243】
【表78】
【0244】
【表79】
【0245】
【表80】
【0246】
【表81】
【0247】
【表82】
【0248】実施例13-001
【0249】
【化25】
【0250】工程13A:4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オ
キソキノリン-1-イル)メチル安息香酸アミドの合成 4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)
メチル安息香酸メチルエステル(120mg, 0.301mmol) を1
4%アンモニア-メタノール溶液(15ml)に溶解し、封管
中、80℃で2日間攪拌する。溶媒を減圧下に留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=40:1)にて精製する。得られた粘調油状
物をジエチルエーテルから晶析させ、無色粉状結晶(107
mg, 93%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.27(3H, s), 3.74(2H, s),
5.62(2H, s), 6.45(1H,s), 6.75-6.93(1H, m), 6.87(1
H, s), 7.21-7.68(8H, m), 7.83(2H, d, J=8.37Hz) MASS:384(M+)実施例13-002〜13-010 実施例13-001と同様にして実施例13-002〜13-010の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例13-001の
化合物も含めて、表13に示す。
【0251】
【表83】
【0252】実施例14-001
【0253】
【化26】
【0254】工程14A:N-(2-t-ブチルオキシカルボニル
アミノエチル)-4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキ
ノリン-1-イル)メチル安息香酸アミドの合成 4-(7-メトキシ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノ
リン-1-イル)メチル安息香酸 (83mg, 0.20mmol) のジメ
チルホルムアミド(3ml)溶液に、2-t-ブチルオキシカル
ボニルアミノエチルアミン(80mg, 0.50mmol)、ヒドロキ
シベンゾトリアゾール(80mg, 0.523mmol)、1-エチル-3-
(3’-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1
00mg, 0.522mmol) 、ジイソプロピルエチルアミン(104m
g, 0.806mmol)を加え、室温にて2日間攪拌する。反応液
に水を加え、酢酸エチルにて抽出する。抽出液を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を
減圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製し、
無色粉状結晶(126mg, 定量的)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.39(9H, s), 3.32-3.58(4H,
m), 3.72(3H, s), 3.89(3H, s), 5.60(2H, br), 6.59(1
H, s), 6.71(2H, dd, J=2.85Hz, 7.25Hz), 7.02(2H, d,
J=8.79Hz), 7.29-7.54(5H, m), 7.78(2H, d, J=8.35H
z) MASS:557(M+)工程14B :N-(2-アミノエチル)-4-(7-メトキシ-4-フェニ
ル-2-オキソキノリン-1-イル)メチル安息香酸アミド・塩
酸塩の合成 N-(2-t-ブチルオキシカルボニルアミノエチル)-4-(7-メ
トキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチル安
息香酸アミド(115mg, 0.20mmol)のクロロホルム(1ml)溶
液に、氷冷下トリフルオロ酢酸(0.5ml)を加え同温度で1
5分、室温で30分攪拌する。減圧下に溶媒を留去し、残
渣に0.9N塩酸-酢酸エチル溶液(1ml)を加える。更に、メ
タノール、ジエチルエーテルを加え室温にて1時間攪拌
する。析出した結晶を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄
する。減圧下に乾燥し、無色結晶(84mg, 85%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):3.00(2H, br), 3.41(2H, b
r), 3.74(3H, s), 3.85(3H, s), 5.62(2H, br), 6.43(1
H, s), 6.75-6.86(2H, m), 7.10(2H, d, J=8.57Hz), 7.
33-7.50(5H, m), 7.90(2H, d, J=8.35Hz), 8.03(2H, b
r), 8.72(1H, bt, J=5.28Hz) MASS:457(M+)実施例14-002〜14-010 実施例14-001と同様にして実施例14-002〜14-010の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例14-001の
化合物も含めて、表14に示す。
【0255】
【表84】
【0256】実施例15-001
【0257】
【化27】
【0258】工程15A:3-アセトキシメチル-2-(4-(7-メ
トキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベ
ンゾイル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンの合成 3-ヒドロキシメチル-2-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-
オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)-1,2,3,4-テ
トラヒドロイソキノリン (100mg, 0.189mmol)のピリジ
ン(2ml)溶液に、無水酢酸(1ml)を加え室温にて3日間攪
拌する。溶媒を減圧下に留去し、水を加え酢酸エチルに
て抽出する。抽出液を希塩酸、水、飽和重曹水、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を
減圧下に留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=150:1)にて精製し、
無色粘調液体(106mg, 98%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.00(3H, s), 2.60-2.90(1H,
m), 3.08-3.34(1H, m), 3.68-4.63(4H, m), 3.76(3H,
s), 5.00-5.27(1H, m), 5.62(2H, s), 6.55-6.81(2H,
m), 6.62(1H, s), 6.95-7.61(14H, m) MASS:572(M+)実施例15-002
【0259】
【化28】
【0260】工程15B:(2S)-2-(3-t-ブチルオキシカル
ボニルアミノプロピオニルオキシメチル)-1-(4-(7-メト
キシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベン
ゾイル)ピロリジンの合成 (2S)-2-ヒドロキシメチル-1-(4-(7-メトキシ-4-フェニ
ル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)ピロリ
ジン (226mg, 0.483mmol)、3-t-ブチルオキシカルボニ
ルアミノプロピオン酸(140mg, 0.741mmol)、1-エチル-3
-(3’-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
(150mg, 0.783mmol)のジクロロメタン(8ml)懸濁液に、4
-ジメチルアミノピリジン (95mg, 0.779mmol)を加え、
室温にて30分攪拌する。反応液にクロロホルムを加え、
0.1N塩酸、飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸ナトリウム
にて乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、粘調油状物(355m
g, 定量的)を得る。 MASS:639(M+)工程15C :(2S)-2-(3-アミノプロピオニルオキシメチル)
-1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルベンゾイル)ピロリジンの合成 (2S)-2-(3-t-ブチルオキシカルボニルアミノプロピオニ
ルオキシメチル)-1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキ
ソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)ピロリジン(355m
g, 0.483mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に、1.1N 塩
酸-酢酸エチル(2ml)を加え、室温にて2日間攪拌する。
飽和重曹水を加え、クロロホルムにて抽出する。無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=10:1)にて精製し、無色無定形結晶(183m
g, 70%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.53-2.62(10H, m), 3.25-3.58
(2H, m), 3.58-3.95(2H,m), 3.75(3H, s), 4.06-4.58(1
H, m), 5.60(2H, br), 6.61(1H, s), 6.60-6.80(2H,
m), 7.15-7.65(10H, m) MASS:539(M+)実施例15-003〜15-020 実施例15-002と同様にして実施例15-003〜15-020の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表15に示す。実施例15-021
【0261】
【化29】
【0262】工程15D:3-(3-メタンスルホニルアミノプ
ロピオニルオキシメチル)-2-(4-(7-メトキシ-4-(3-メト
キシフェニル)-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾ
イル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-イソキノリンの合成 3-(3-アミノプロピオニルオキシメチル)-2-(4-(7-メト
キシ-4-(3-メトキシフェニル)-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルベンゾイル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-イソキ
ノリン(54mg, 0.0856mmol)のクロロホルム(2ml)溶液
に、ピリジン(1ml)、メタンスルホン酸クロライド(0.20
ml)を加え、室温にて3時間攪拌する。水、炭酸水素ナト
リウムを加え、室温で15分間攪拌した後、クロロホルム
にて抽出する。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留去
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=100:1)にて精製し、無色無定形結
晶(48mg, 79%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.40-2.70(3H, m), 2.75-3.00
(1H, m), 2.90(3H, s), 3.05-3.55(4H, m), 3.77(3H,
s), 3.86(3H, s), 4.00-4.40(2H, m), 4.40-4.61(1H, b
r), 4.90-5.40(1H, m), 5.62(2H, br), 6.55-6.84(2H,
m), 6.85-7.65(13H,m)実施例15-022〜15-025 実施例15-021と同様にして実施例15-022〜15-025の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表15に示す。実施例15-026
【0263】
【化30】
【0264】工程15E:1-(4-(4-(2,3-ジメトキシフェニ
ル)-7-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベン
ゾイル)-3-メトキシメチルオキシピペリジンの合成 1-(4-(4-(2,3-ジメトキシフェニル)-7-メトキシ-2-オキ
ソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)-3-ヒドロキシメ
チルオキシピペリジン(60mg, 0.113mmol)のジクロロメ
タン(2ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(65mg,
0.504mmol)、メトキシメチルクロライド(20mg, 0.245mm
ol)を加え、室温にて2日間攪拌する。水を加えクロロホ
ルムにて抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留去後、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール150:1)にて精製し、無色粘調液体(58mg,
89%)を得る。 MASS:572(M+)実施例15-027 実施例15-026と同様にして実施例15-027の化合物を合成
した。得られた化合物の構造、物性及びオキシトシン受
容体(OTR)結合阻害活性を、実施例15-001〜15-026の
化合物も含めて、表15に示す。
【0265】
【表85】
【0266】
【表86】
【0267】
【表87】
【0268】実施例16-001
【0269】
【化31】
【0270】工程16A: 1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-
2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)ピペリジ
ン-4-カルボン酸の合成 1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルベンゾイル)ピペリジン-4-カルボン酸メチル
エステル(226mg, 0.483mmol)のメタノール(5ml)溶液
に、1N水酸化リチウム水溶液 (3.0ml)を加え、室温に
て3時間攪拌する。減圧下にメタノールを留去し、1N塩
酸を加え、クロロホルムにて抽出する。無水硫酸ナトリ
ウムにて乾燥後、減圧下に溶媒を留去する。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム: メタ
ノール=80:1)にて精製し、淡黄色粘調油状物(98mg, 92
%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.40-2.25(4H, m), 2.40-2.80
(1H, m), 2.80-3.25(2H,m), 3.69-4.65(2H, m), 3.75(3
H, s), 4.80-5.85(1H, m), 5.60(2H, s), 6.55-6.80(2
H, m), 6.64(1H, s), 7.13-7.63(10H, m) MASS:496(M+)実施例16-002〜16-016 実施例16-001と同様にして実施例16-002〜16-016の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を実施例16-001の化
合物も含めて、表16に示す。
【0271】
【表88】
【0272】
【表89】
【0273】実施例17-001
【0274】
【化32】
【0275】工程17A:N-(3-ピリジル)-1-(4-(7-メトキ
シ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾ
イル)ピペリジン-4-カルボン酸アミドの合成 1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルベンゾイル)ピペリジン-4-カルボン酸(68mg,
0.137mmol)のジメチルホルムアミド(1ml)溶液に、3-ア
ミノピリジン(20mg, 0.213mmol)、ヒドロキシベンゾト
リアゾール(30mg, 0.222mmol)、1-エチル-3-(3’-ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(43mg, 0.22
5mmol) 、ジイソプロピルエチルアミン(30mg, 0.543mmo
l)を加え、室温にて23時間攪拌する。反応液に水を加
え、酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムにて乾燥する。溶媒を減圧下に留去
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=50:1)にて精製する。得られた粘調油状
物をジエチルエーテルから晶析させ、無色粉状結晶(76m
g,97%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.45-2.25(4H, m), 2.35-2.70
(1H, m), 2.70-3.25(2H,m), 3.55-4.67(2H, m), 3.75(3
H, s), 4.80-5.85(1H, m), 5.59(2H, s), 6.55-6.81(2
H, m), 6.60(1H, s), 7.00-7.73(10H, m), 8.00-8.45(3
H, m), 8.45-8.68(1H, m) MASS:572(M+)実施例17-002〜17-010 実施例17-001と同様にして実施例17-002〜17-010の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例17-001の
化合物も含めて、表17に示す。
【0276】
【表90】
【0277】
【表91】
【0278】実施例18-001
【0279】
【化33】
【0280】工程18A:1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2
-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)ピペラジン
の合成 1-ベンジル-4-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキ
ノリン-1-イル)メチルベンゾイル)ピペラジン(565mg,
1.04mmol) のエタノール(20ml)溶液に、10%水酸化パラ
ジウム-炭素(500mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて22
時間攪拌する。窒素置換後、触媒を濾去し、溶媒を減圧
下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム:メタノール=5:1)にて精製し、無色
無定形結晶(436mg, 93%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.22(4H, br), 3.38(3H, s),
3.93(4H, br), 4.71(1H,br), 5.53-5.87(2H, m), 5.58
(1H, s), 7.20-7.66(5H, m), 7.37(5H, s) MASS:453(M+)実施例18-002〜18-003 実施例18-001と同様にして実施例18-002〜18-003の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例18-001の
化合物も含めて、表18に示す。
【0281】
【表92】
【0282】実施例19-001
【0283】
【化34】
【0284】工程19A:1-アセチル-4-(4-(7-メトキシ-4
-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイ
ル)ピペラジンの合成 1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルベンゾイル)ピペラジン(60mg, 0.132mmol)の
クロロホルム(2ml)溶液に、ピリジン(1ml)、無水酢酸
(0.5ml)を加え、室温にて30分攪拌する。溶媒を減圧下
に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製する。得ら
れた無色粘調油状物をジエチルエーテルより晶析させ、
無色粉状結晶(64mg, 98%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.11(3H, s), 3.58(8H, br),
3.76(3H, s), 5.60(2H, s), 6.61(1H, s), 6.67-6.83(2
H, m), 7.18-7.63(5H, m), 7.37(5H, s) MASS:495(M+)実施例19-002〜19-007 実施例19-001と同様にして実施例19-002〜19-007の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表19に示す。実施例19-008
【0285】
【化35】
【0286】工程19B:1-メタンスルホニル-4-(4-(7-メ
トキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベ
ンゾイル)ピペラジンの合成 1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルベンゾイル)ピペラジン(60mg, 0.132mmol)の
クロロホルム(2ml)溶液に、ピリジン(2ml)、メタンスル
ホン酸クロライド(0.5ml)を加え、室温にて18時間攪拌
する。水、炭酸水素ナトリウムを加え、室温にて30分攪
拌した後、クロロホルムにて抽出する。希塩酸、水、飽
和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥す
る。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=150:1)に
て精製する。得られた無色粘調油状物をジエチルエーテ
ルより晶析させ、無色粉状結晶(52mg, 74%)を得る。 MASS:531(M+)実施例19-009
【0287】
【化36】
【0288】工程19C: 1-(4-(4-(3,4-ジメトキシフェ
ニル)-7-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベ
ンゾイル)-4-ニコチノイルアミノピペリジンの合成 4-アミノ-1-(4-(4-(3,4-ジメトキシフェニル)-7-メトキ
シ-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)ピペリ
ジン(100mg, 0.190mmol) のジメチルホルムアミド(4ml)
溶液に、ニコチン酸(37mg, 0.30mmol)、ヒドロキシベン
ゾトリアゾール(40mg, 0.261mmol)、1-エチル-3-(3’-
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(50mg,
0.261mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(82mg, 0.636
mmol)を加え、室温にて4日間攪拌する。反応液に水を加
え、酢酸エチルにて抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下に
留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=30:1)にて精製し、無色結晶
(56mg, 47%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.13-1.70(2H, br), 2.41(2H,
br), 3.05(2H, br), 3.654(3H, s), 3.74(3H, s), 3.94
(3H, s), 3.94-4.37(3H, br), 5.59(2H, ABq, J=16.26H
z, 25.27Hz), 6.29(1H, d, J=7.69Hz), 6.60(1H, s),
6.60-6.71(2H, m),6.84(1H, dd, J=2.20Hz, 6.81Hz),
6.92-7.42(7H, m), 8.03-8.15(2H, m), 8.71(1H, dd, J
=1.76Hz, 4.83Hz), 8.96(1H, d, J=1.98Hz) MASS:632(M+)実施例19-010
【0289】
【化37】
【0290】工程19D:N-(1-(t-ブチルオキシカルボニ
ルアミノアセチル)-4-ピペリジニル)-4-(4-(3,4-ジメト
キシフェニル)-7-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イル)
メチル安息香酸アミドの合成 N-(4-ピペリジニル)-4-(4-(3,4-ジメトキシフェニル)-7
-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イル)メチル安息香酸ア
ミド(75mg, 0.142mmol) のジメチルホルムアミド(2ml)
溶液に、t-ブチルオキシカルボニルアミノ酢酸(26mg,
0.150mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(27mg, 0.1
76mmol)、1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノプロピル)カ
ルボジイミド塩酸塩(32mg, 0.167mmol) 、ジイソプロピ
ルエチルアミン(52mg, 0.403mmol)を加え、室温にて16
時間攪拌する。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出
する。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。残渣をアセト
ンより晶析させ、無色結晶(77mg, 79%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.45(9H, s), 1.44-1.45(2H, b
r), 1.96-2.16(2H, br),2.80-3.29(2H, m), 3.65(3H,
s), 3.72(3H, s), 3.94(3H, s), 3.65-4.64(3H,m), 5.3
6(1H, br), 5.60(2H, ABq, J=16.37Hz, 25.27Hz), 6.09
(1H, d, J=7.25Hz), 6.60(1H, s), 6.64(2H, dt, J=2.4
1Hz, 9.01Hz), 6.83(1H, dd, J=2.20Hz,6.82Hz), 6.97-
7.29(3H, m), 7.36(2H, d, J=8.13Hz), 7.72(2H, d, J=
8.35Hz) MASS:569(M+)工程19E :N-(1-アミノアセチル-4-ピペリジニル)-4-(4-
(3,4-ジメトキシフェニル)-7-メトキシ-2-オキソキノリ
ン-1-イル)メチル安息香酸アミドの合成 N-(1-(t-ブチルオキシカルボニルアミノアセチル)-4-ピ
ペリジニル)-4-(4-(3,4-ジメトキシフェニル)-7-メトキ
シ-2-オキソキノリン-1-イル)メチル安息香酸アミド(69
mg, 0.101mmol)のクロロホルム(3ml)溶液に、10% 塩酸
-メタノール溶液(5ml)を加え、室温にて8時間間攪拌す
る。溶媒を減圧下に留去し、無色無定形結晶(53mg, 84
%)を得る。 MASS:527(M+-58)実施例19-011〜19-012 実施例19-010と同様にして実施例19-011〜19-012の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表19に示す。実施例19-013
【0291】
【化38】
【0292】工程19F:1-メトキシカルボニルメチル-4-
(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)
メチルベンゾイル)ピペラジンの合成 1-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルベンゾイル)ピペラジン(110mg, 0.243mmol)の
ジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、炭酸カリウム(140m
g, 1.015mmol)、ブロム酢酸メチルエステル(100mg, 0.6
54mmol)を加え、室温にて3時間攪拌する。水を加え、酢
酸エチルにて抽出する。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧下に留去する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=250:1)にて精製し、淡黄色粘調油状物
(123mg, 97%)を得る。 MASS:525(M+)工程19G :1-カルバモイルメチル-4-(4-(7-メトキシ-4-
フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)
ピペラジンの合成 1-メトキシカルボニルメチル-4-(4-(7-メトキシ-4-フェ
ニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンゾイル)ピペ
ラジン(123mg, 0.234mmol)に14%アンモニア-メタノー
ル溶液(20ml)を加え、室温にて4日間攪拌する。溶媒を
減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製す
る。得られた無色粘調油状物をジエチルエーテルより晶
析させ、無色結晶(94mg, 79%)を得る。 MASS:510(M+)実施例19-014
【0293】
【化39】
【0294】工程19H:N-(1-オキシ-3-ピリジル)メチル
-6-(7-メトキシ-4-(1-メトキシ-2-ナフチル)-2-オキソ
キノリン-1-イル)メチルニコチン酸アミド 1-オキシド
の合成 N-(3-ピリジル)メチル-6-(7-メトキシ-4-(1-メトキシ-2
-ナフチル)-2-オキソキノリン-1-イル)メチルニコチン
酸アミド(50mg, 0.090mmol)のクロロホルム(10ml)溶液
に、m-クロロ過安息香酸(55%, 630mg, 2.0mmol)を加
え、室温にて2時間攪拌する。飽和重曹水(10ml)を加え
分液する。有機層を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を減圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)に
て精製し、無色粉末(40mg, 76%)を得る。 NMR(400MHz)(CDCl3,δ):3.71(3H, s), 3.80(3H, s),
4.62(2H,br), 5.88(2H, ABq, J=17.60Hz), 6.71(1H, d
d, J=2.38Hz, 8.92Hz), 6.72(1H, s), 6.88(1H, d,J=2.
56Hz), 7.17-7.35(6H, m), 7.40(1H, d, J=8.06Hz), 7.
58-7.60(2H, m), 7.72(1H, d, J=8.06Hz), 7.77(1H, d,
J=8.42Hz), 7.91-7.93(1H, m), 8.09(1H,d, J=6.24H
z), 8.21-8.24(2H, m), 8.90(1H, br), 9.09(1H, d, J=
5.13Hz) MASS:588(M+) 下記表19に、実施例19-001〜19-014の化合物の構造、物
性及びオキシトシン受容体(OTR)結合阻害活性を示
す。
【0295】
【表93】
【0296】
【表94】
【0297】実施例20-001
【0298】
【化40】
【0299】工程20A:4-(7-メトキシ-4-(4-メトキシフ
ェニル)-2-オキソキノリン-1-イル)メチルベンジルアル
コールの合成 リチウムアルミニウムヒドリド(30mg, 0.779mmol)の無
水テトラヒドロフラン(3ml)懸濁液に、氷冷攪拌下、4-
(7-メトキシ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノリ
ン-1-イル)メチル安息香酸メチルエステル(206mg, 0.48
0mmol)の無水テトラヒドロフラン(2ml)溶液を加える。
同温度で30分攪拌した後、テトラヒドロフラン、飽和硫
酸ナトリウム水溶液を加える。不溶物を濾去し、溶媒を
減圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、無色
結晶(163mg, 85%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.75(3H, s), 3.87(1H, s), 3.
88(3H, s), 4.66(2H, d,J=4.6Hz), 5.56(2H, s), 6.48-
7.58(7H, m), 6.59(1H, s), 7.02(2H, d, J=9.0Hz), 7.
39(2H, d, J=9.0Hz) MASS:401(M+)実施例20-002〜20-003 実施例20-001と同様にして実施例20-002〜20-003の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表20に示す。実施例20-004
【0300】
【化41】
【0301】工程20B:7-メトキシ-1-(4-メトキシメチ
ルベンジル)-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノリ
ンの合成 4-(7-メトキシ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノ
リン-1-イル)メチルベンジルアルコール(60mg, 0.150mm
ol)の無水ジメチルホルムアミド(2ml)溶液に、氷冷攪拌
下、60%水素化ナトリウム-鉱物油(20mg, 0.50mmol)を
加え10分間攪拌する。ヨー化メチル(0.5ml)を滴下し、
室温にて30分攪拌する。氷、水を加え、酢酸エチルにて
抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。残渣を薄層
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)にて精
製し、無色粉状結晶(49mg, 79%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.36(3H, s), 3.74(3H, s), 3.
88(3H, s), 4.42(2H, s), 5.56(2H, s), 6.45-7.58(6H,
m), 6.59(1H, s), 7.02(2H, d, J=9.0Hz), 7.39(2H,
d, J=9.0Hz), 7.50(1H, d, J=8.8Hz) MASS:415(M+) 得られた化合物の構造、物性及びオキシトシン受容体
(OTR)結合阻害活性を、実施例20-001〜20-003の化合
物も含めて、表20に示す。
【0302】
【表95】
【0303】実施例21-001
【0304】
【化42】
【0305】工程21A:1-(4-ヒドロキシフェニルメチ
ル)-7-メトキシ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノ
リンの合成 1-(4-ベンジルオキシフェニルメチル)-7-メトキシ-4-(4
-メトキシフェニル)-2-オキソキノリン(870mg, 1.82mmo
l)のエタノール(50ml)溶液に、10%水酸化パラジウム-
炭素(200mg)を加え、水素雰囲気下、室温にて4時間攪拌
する。窒素置換後、触媒を濾去し、溶媒を減圧下に留去
する。得られた結晶を酢酸エチル-ヘキサンから再結晶
し、無色結晶(606mg, 86%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.77(3H, s), 3.82(3H, s), 5.
48(2H, s), 6.57(1H, s), 6.66-6.88(4H, m), 7.01(2H,
d, J=8.79Hz), 7.15(2H, d, J=8.57Hz), 7.38(2H, d,
J=8.79Hz), 7.51(1H, d, J=9.01Hz) MASS:387(M+)実施例21-002〜21-007 実施例21-001と同様にして実施例21-002〜21-007の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例21-001の
化合物も含めて、表21に示す。
【0306】
【表96】
【0307】実施例22-001
【0308】
【化43】
【0309】工程22A:1-(4-エトキシフェニルメチル)-
7-メトキシ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノリン
の合成 1-(4-ヒドロキシフェニルメチル)-7-メトキシ-4-(4-メ
トキシフェニル)-2-オキソキノリン(50mg, 0.129mmol)
のジメチルスルホキシド(1.5ml)溶液に、10%水酸化カ
リウム水溶液(0.1ml)、臭化エチル(49mg, 0.314mmol)を
加え、室温にて3日間攪拌する。反応液を酢酸エチルで
希釈し、水、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を
減圧下に留去する。得られた結晶を酢酸エチル-ヘキサ
ンから再結晶し、無色結晶(46mg, 86%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.38(3H, t, J=7.03Hz), 3.76
(3H, s), 3.88(3H, s), 3.99(2H, q, J=7.03Hz), 5.48
(2H, s), 6.58(1H, s), 6.62-7.54(11H, m) MASS:415(M+)実施例22-002〜22-010 実施例22-001と同様にして実施例22-002〜22-010の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表22に示す。実施例22-011
【0310】
【化44】
【0311】工程22B:1-(4-(1-t-ブチルオキシカルボ
ニル-4-ピペリジニルオキシ)フェニルメチル)-7-メトキ
シ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノリンの合成 1-(4-ヒドロキシフェニルメチル)-7-メトキシ-4-(4-メ
トキシフェニル)-2-オキソキノリン(77mg, 0.199mmo
l)、1-t-ブチルオキシカルボニル-4-ヒドロキシピペリ
ジン(44mg, 0.219mmol)、トリフェニルホスフィン(58m
g, 0.221mmol)のテトラヒドロフラン(3ml)溶液に、氷冷
下、アゾジカルボン酸ジエチルエステル(40mg, 0.227mm
ol)のテトラヒドロフラン(0.5ml)溶液を加え、室温にて
4日間攪拌する。反応液を酢酸エチル(50ml)で希釈し、
水洗する。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、無色
結晶(144mg, 定量的)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.46(9H, s), 1.79(4H, br),
3.21-3.43(2H, m), 3.55-3.80(2H, m), 3.77(3H, s),
3.87(3H, s), 4.85-4.89(1H, m), 5.50(2H, s), 6.58(1
H, s), 6.64-7.56(11H, m) MASS:570(M+)工程22C :7-メトキシ-4-(4-メトキシフェニル)-1-(4-(4
-ピペリジニルオキシ)フェニルメチル)-2-オキソキノリ
ン・塩酸塩の合成 1-(4-(1-t-ブチルオキシカルボニル-4-ピペリジニルオ
キシ)フェニルメチル)-7-メトキシ-4-(4-メトキシフェ
ニル)-2-オキソキノリン(137mg, 0.240mmol)に10% 塩
酸-メタノール溶液(3ml)を加え、室温にて3時間攪拌す
る。溶媒を減圧下に留去後、得られる粘調油状物を酢酸
エチル、ジエチルエーテルより晶析させ、無色結晶(123
mg, 定量的)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):2.16(4H, br), 3.31(4H, b
r), 3.77(3H, s), 3.88(3H, s), 4.59(1H, br), 5.55(2
H, s), 6.59(1H, s), 6.64-6.88(4H, m), 7.02(2H,d, J
=8.57Hz), 7.13-7.57(5H, m), 9.62(2H, br) MASS:470(M+)実施例22-012
【0312】
【化45】
【0313】工程22D:1-(4-(1-アセチル-4-ピペリジニ
ル)オキシフェニルメチル)-7-メトキシ-4-(4-メトキシ
フェニル)-2-オキソキノリンの合成 1-(4-(4-ピペリジニル)オキシフェニルメチル)-7-メト
キシ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノリン・塩酸
塩(95mg, 0.187mmol)のピリジン(1ml)溶液に、無水酢酸
(0.1ml)を加え、室温にて17時間攪拌する。反応液を酢
酸エチル(50ml)で希釈し、1N塩酸、水で洗浄する。無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去す
る。残渣を薄層シリカゲルクロマトグラフィー(クロロ
ホルム:メタノール=19:1)にて精製し、無色結晶(33mg,
34%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.81(4H, br), 2.10(3H, s),
3.37(4H, br), 3.769(3H,s), 3.88(3H, s), 4.48(1H, b
r), 5.50(2H, s), 6.58(1H, s), 6.64-6.90(4H,m), 7.0
1(2H, d, J=8.79Hz), 7.25(2H, d, J=8.57Hz), 7.40(2
H, d, J=8.79Hz),7.51(1H, d, J=8.79Hz) MASS:512(M+)実施例22-013
【0314】
【化46】
【0315】工程22E:1-(4-(N,N-ジメチルカルバモイ
ル)オキシフェニルメチル)-7-メトキシ-4-(4-メトキシ
フェニル)-2-オキソキノリンの合成 1-(4-ヒドロキシフェニルメチル)-7-メトキシ-4-(4-メ
トキシフェニル)-2-オキソキノリン(77mg, 0.199mmol)
のピリジン(2ml)溶液に、N,N-ジメチルカルバモイルク
ロライド(58mg, 0.539mmol)を加え、室温にて2日間攪拌
する。反応液を酢酸エチルで希釈し、1N塩酸、水、0.5
N水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄す
る。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留
去する。残渣を薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=10:1)にて精製し、無色結晶(65
mg, 71%)を得る。 MASS:458(M+)実施例22-014 実施例22-013と同様にして実施例22-014の化合物を合成
した。得られた化合物の構造、物性及びオキシトシン受
容体(OTR)結合阻害活性を後記表22に示す。 実施例22-015
【0316】
【化47】
【0317】工程22F:4-(7-メトキシ-4-(4-メトキシフ
ェニル)-2-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニルオキ
シ酢酸の合成 4-(7-メトキシ-4-(4-メトキシフェニル)-2-オキソキノ
リン-1-イル)メチルフェニルオキシ酢酸エチルエステル
(57mg, 0.120mmol)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液に、
1N水酸化リチウム水溶液(0.5ml)を加え、室温にて3時間
攪拌する。反応液を水で希釈し、ジエチルエーテルで洗
浄後、1N塩酸で中和、酸性とし、クロロホルムにて抽
出する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下
に留去する。残渣をエタノールより晶析させ、無色結晶
(24mg, 45%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.76(3H, s), 3.89(3H, s), 4.
57(2H, s), 5.51(2H, s), 6.58(1H, s), 6.65-6.93(4H,
m), 7.02(2H, d, J=8.79Hz), 7.19-7.57(5H, m) MASS:445(M+)実施例22-016〜22-017 実施例22-015と同様にして実施例22-016〜22-017の化合
物を合成した。実施例得られた化合物の構造、物性及び
オキシトシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例22-
001〜22-015の化合物も含めて、表22に示す。
【0318】
【表97】
【0319】
【表98】
【0320】実施例23-001
【0321】
【化48】
【0322】工程23A:7-メトキシ-1-(4-ニトロベンジ
ル)-4-フェニル-2-オキソキノリンの合成 7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン(2.0g, 7.968
mmol)、4-ニトロベンジルブロマイド(2.0g, 9.259mmol)
のアセトン(60ml)懸濁液に、炭酸カリウム(6.60g, 47.8
26mmol)を加え、20時間加熱還流する。溶媒を減圧下に
留去し、水を加え酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩水
にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減
圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、淡黄色
結晶(2.52g, 82%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.76(3H, s), 5.66(2H, s), 6.
53-6.80(2H, m), 6.62(1H, s), 7.25-7.63(8H, m), 8.2
0(2H, d, J=9.0Hz) MASS:386(M+)工程23B :4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン
-1-イル)メチルアニリンの合成 7-メトキシ-1-(4-ニトロベンジル)-4-フェニル-2-オキ
ソキノリン(2.52g, 6.528mmol)の酢酸エチル(100ml)溶
液にラネーニッケル(2.0ml)、エタノール(5ml)を加え、
水素雰囲気下、室温にて5時間攪拌する。窒素置換後、
触媒を濾去し、溶媒を減圧下に留去する。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
1:1)にて精製し、無色結晶(1.69g, 73%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.63(2H, br), 3.76(3H, s),
5.55(2H, s), 6.59(1H, s), 6.63(2H, d, J=8.28Hz),
6.69(1H, dd, J=2.43Hz, 5.31Hz), 6.87(1H, d, J=2.43
Hz), 7.14(2H, d, J=8.28Hz), 7.34(1H, d, J=5.31Hz),
7.45(5H, s) MASS:356(M+)実施例23-002〜23-022 実施例23-001と同様にして実施例23-002〜23-022の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表23に示す。実施例23-023
【0323】
【化49】
【0324】工程23C:7-ヒドロキシ-4-フェニル-2-オ
キソキノリンの合成 7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン(3.0g, 11.95
2mmol)、ピリジン・臭化水素酸塩(5.75g, 35.938mmol)、
p-トルエンスルホン酸・1水和物(6.84g, 36.00mmol)、水
(5ml)の混合物を、140℃で4時間過熱攪拌する。放冷
後、水、酢酸エチルを加え室温にて30分攪拌する。析出
した結晶を濾取し、水、酢酸エチルにて洗浄する。母液
を酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸
ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留去する。先で
得られた結晶と合わせ、ジエチルエーテルを加え室温に
て1時間攪拌する。結晶を濾取後、減圧下に乾燥し、淡
褐色粉状結晶(1.26g, 45%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):6.11(1H, s), 6.59(1H, dd,
J=2.25Hz, 8.73Hz), 6.78 (1H, d, J=2.25Hz), 7.19(1
H, d, J=8.73Hz), 7.30-7.65(5H, m), 11.58(1H,br), 1
1.62(1H, br) MASS:237(M+)工程23D :7-ベンジルオキシ-4-フェニル-2-オキソキノ
リンの合成 7-ヒドロキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン(450mg, 1.
899mmol)、ベンジルブロマイド(360mg, 2.105mmol)のジ
メチルホルムアミド(20ml)溶液に、炭酸カリウム(500m
g, 3.623mmol)を加え、室温にて23時間攪拌する。水を
加え酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩水にて洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去す
る。残渣をジエチルエーテルより晶析させ、淡褐色粉状
結晶(415mg,67%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):5.19(2H, s), 6.20(1H, s),
6.84(1H, dd, J=2.43Hz,8.55Hz), 6.99(1H, d, J=8.55H
z), 7.28(1H, d, J=8.55Hz), 7.30-7.65(10H, m), 11.6
9(1H, br) MASS:327(M+)工程23E :7-ベンジルオキシ-1-(4-ニトロベンジル)-4-
フェニル-2-オキソキノリンの合成 7-ベンジルオキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン(327m
g, 1.0mmol)、4-ニトロベンジルブロマイド(250mg, 1.1
57mmol)のアセトン(20ml)懸濁液に、炭酸カリウム(450m
g, 3.261mmol)を加え、23時間加熱還流する。溶媒を減
圧下に留去し、水を加え酢酸エチルにて抽出する。飽和
食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶
媒を減圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、
淡黄色無定形結晶(334mg, 72%)を得る。 MASS:462(M+)工程23F :4-(7-ヒドロキシ-4-フェニル-2-オキソキノリ
ン-1-イル)メチルアニリンの合成 7-ベンジルオキシ-1-(4-ニトロベンジル)-4-フェニル-2
-オキソキノリン(334mg, 0.723mmol)の酢酸エチル(15m
l)溶液にラネーニッケル(1.0ml)、エタノール(5ml)を加
え、水素雰囲気下、室温にて30時間攪拌する。窒素置換
後、触媒を濾去し、溶媒を減圧下に留去する。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタ
ノール=150:1)にて精製し、淡黄色結晶(150mg, 61%)を
得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):5.66(2H, s), 6.53-6.80(2H,
m), 6.62(1H, s), 7.25-7.63(8H, m), 8.20(2H, d, J=
9.0Hz), 9.85(1H, s) MASS:342(M+)実施例23-024
【0325】
【化50】
【0326】工程23G:7-メトキシ-2-(4-ニトロフェノ
キシ)-4-フェニルキノリンの合成 7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン(1.26g, 5.00
mmol)のジメチルホルムアミド(25ml)溶液に、4-フルオ
ロニトロベンゼン(1.41g, 10.0mmol)、炭酸カリウム(2.
76mg, 20.0mmol)を加え110℃にて3日間攪拌する。反応
液を室温とした後、水を加え酢酸エチルにて抽出する。
有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて
乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。得られた残渣を酢酸
エチルから再結晶し、淡黄色結晶(1.42g, 76%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.91(3H, s), 6.97(1H, s), 7.
00-7.52(9H, m), 7.73(1H, d, J=9.0Hz), 8.27-8.37(2
H, m) MASS:372(M+)工程23H :7-メトキシ-1-(4-ニトロフェニル)-4-フェニ
ル-2-オキソキノリンの合成 7-メトキシ-2-(4-ニトロフェノキシ)-4-フェニルキノリ
ン(970mg, 2.61mmol)のジフェニルエーテル(30ml)溶液
を10日間加熱還流する。反応液を室温とした後、減圧下
溶媒を留去し、得られた残渣にジエチルエーテルを加え
室温にて攪拌する。析出物を濾取し、ジエチルエーテル
にて洗浄後、減圧下に乾燥し、淡黄色結晶(860mg, 89%)
を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.69(3H, s), 6.08(1H, d, J=
2.4Hz,), 6.57(1H, s), 6.75(1H, dd, J=2.4Hz, 9.0H
z), 7.47-7.61(8H, m), 8.41-8.57(2H, m) MASS:372(M+)工程23I :4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン
-1-イル)アニリンの合成 7-メトキシ-1-(4-ニトロフェニル)-4-フェニル-2-オキ
ソキノリン(860mg, 2.31mmol)のエタノール-酢酸エチル
-ジメチルホルムアミド(1:1:1)の混合溶液(40ml)にラネ
ーニッケル(2.0ml)を加え、水素雰囲気下、室温にて26
時間攪拌する。窒素置換後、触媒を濾去し、溶媒を減圧
下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製し、無
色粉末(586mg, 74%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):3.68(3H, s), 3.86(2H, br),
6.32(1H, d, J=2.6Hz), 6.58(1H, s), 6.69(1H, dd, J=
2.4Hz, 9.0Hz), 6.80-7.17(4H, m), 7.40-7.50(6H, m) MASS:342(M+)実施例23-025
【0327】
【化51】
【0328】工程23J:7-メトキシ-4-(2-メトキシ-3,4-
メチレンジオキシフェニル)-1-(4-ピペリジニルメチル)
-2-オキソキノリン・塩酸塩の合成 7-メトキシ-4-(2-メトキシ-3,4-メチレンジオキシフェ
ニル)-1-(4-(1-t-ブチルオキシカルボニル)ピペリジニ
ルメチル)-2-オキソキノリン(77mg, 0.148mmol)のメタ
ノール(1ml)溶液に16.7% 塩酸-エタノール溶液(1ml)を
加え、室温で26時間攪拌する。反応液を減圧下に濃縮
し、得られた残渣をジエチルエーテル−ヘキサンから再
結晶し、無色結晶(70mg, 定量的)を得る。 MASS:422(M+)実施例23-026〜23-029 実施例23-025と同様にして実施例23-026〜23-029の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例23-001〜2
3-025の化合物も含めて、表23に示す。
【0329】
【表99】
【0330】
【表100】
【0331】
【表101】
【0332】実施例24-001
【0333】
【化52】
【0334】工程24A:N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2
-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-酢酸アミド
の合成 4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)
メチルアニリン(130mg,0.365mmol)のクロロホルム(1ml)
溶液に、ピリジン(2ml)、無水酢酸(1ml)を加え、室温に
て20時間攪拌する。水を加え、クロロホルムにて抽出す
る。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾
燥し、溶媒を減圧下に留去する。残渣をジエチルエーテ
ルより晶析させ、無色顆粒状結晶(142mg, 99%)を得
る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.15(3H, s), 3.75(3H, s), 5.
52(2H, s), 6.50-6.85(2H, m), 6.59(1H, s), 7.05-7.6
0(10H, m), 7.93(1H, bs) MASS:398(M+)実施例24-002〜24-009 実施例24-001と同様にして実施例24-002〜24-009の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表24に示す。実施例24-010
【0335】
【化53】
【0336】工程24B:1-(4-メタンスルホニルアミノベ
ンジル)-7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリンの合
成 4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)
メチルアニリン(130mg,0.365mmol)のクロロホルム(2ml)
溶液に、ピリジン(2ml)、メタンスルホン酸クロライド
(0.5ml)を加え、室温にて20時間攪拌する。水、炭酸水
素ナトリウムを加え、室温で30分攪拌した後、クロロホ
ルムにて抽出する。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥し、溶媒を減圧下に留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール60:1)で精製する。得られる粘調油状物をジエ
チルエーテルより晶析させ、無色顆粒状結晶(155mg, 98
%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.96 (3H, s), 3.77(3H, s),
5.53(2H, s), 6.50-6.80(2H, m), 6.62(1H, s), 6.77(1
H, s), 7.05-7.60(10H, m) MASS:434(M+) 下記表24に、実施例24-001〜24-010の化合物の構造、物
性及びオキシトシン受容体(OTR)結合阻害活性を示
す。
【0337】
【表102】
【0338】実施例25-001
【0339】
【化54】
【0340】工程25A:N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2
-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-1-アセチル
ピペリジン-4-カルボン酸アミドの合成 4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)
メチルアニリン(60mg,0.169mmol) のジメチルホルムア
ミド(1ml)溶液に、1-アセチルピペリジン-4-カルボン酸
(30mg, 0.175mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(28
mg, 0.183mmol)、1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩(35mg, 0.183mmol) 、ジイ
ソプロピルエチルアミン(25mg, 0.194mmol)を加え、室
温にて16時間攪拌する。反応液に水を加え、酢酸エチル
にて抽出する。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥する。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=40:
1)にて精製する。得られた粘調油状物をメタノールから
晶析させ、無色結晶(56mg, 65%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.55-2.20(4H, m), 2.08(3H,
s), 2.25-2.88(2H, m), 2.90-3.30(1H, m), 3.65-3.15
(1H, m), 3.75(3H, s), 4.40-4.75(1H, m), 5.52(2H,
s), 6.58(1H, s), 6.60(1H, dd, J=2.34Hz, 8.19Hz),
6.72-7.03(2H, m), 7.03-7.63(9H, m), 7.83(2H, br) MASS:509(M+)実施例25-002〜25-012 実施例25-001と同様にして実施例25-002〜25-012の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例25-001の
化合物も含めて、表25に示す。
【0341】
【表103】
【0342】
【表104】
【0343】実施例26-001
【0344】
【化55】
【0345】工程26A:(2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェ
ニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-1-t-
ブチルオキシカルボニルピロリジン-2-カルボン酸アミ
ドの合成 4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)
メチルアニリン(356mg,1.0mmol) のジメチルホルムアミ
ド(5ml)溶液に、(2S)-1-t-ブチルオキシカルボニルピロ
リジン-2-カルボン酸(240mg, 1.116mmol)、ヒドロキシ
ベンゾトリアゾール(175mg, 1.144mmol)、1-エチル-3-
(3’-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(2
20mg, 1.149mmol) 、ジイソプロピルエチルアミン(150m
g, 1.163mmol)を加え、室温にて23時間攪拌する。反応
液に水を加え、酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下
に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=70:1)にて精製し、淡黄色
無定形結晶(542mg, 98%)を得る。 MASS:553(M+)工程26B :(2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソ
キノリン-1-イル)メチルフェニル)-ピロリジン-2-カル
ボン酸アミドの合成 (2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-
1-イル)メチルフェニル)-1-t-ブチルオキシカルボニル
ピロリジン-2-カルボン酸アミド(542mg, 0.980mmol)の
メタノール(10ml)溶液に、11% 塩酸-メタノール溶液(2
ml)を加え、室温にて3日間攪拌する。飽和重曹水を加
え、クロロホルムにて抽出する。飽和食塩水にて洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=50:1)にて精製する。得られる
淡黄色粘調油状物をジエチルエーテルより晶析させ、無
色結晶(417mg, 94%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.60-2.35(5H, m), 2.88-3.18
(2H, m), 3.70-3.96(1H,m), 3.75(3H, s), 5.54(2H,
s), 6.67(1H, dd, J=2.25Hz, 8.73Hz), 6.80(1H, d, J=
2.25Hz), 7.20-7.70(10H, m), 9.69(1H, br) MASS:453(M+)実施例26-002〜26-029 実施例26-001と同様にして実施例26-002〜26-029の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例26-001の
化合物も含めて、表26に示す。
【0346】
【表105】
【0347】
【表106】
【0348】
【表107】
【0349】実施例27-001
【0350】
【化56】
【0351】工程27A:(2S)-N-(4-(4-(4-エトキシフェ
ニル)-7-メトキシ-2-オキソキノリン-1-イル)メチルフ
ェニル)-1-(3-ヒドロキシプロピオニル)ピロリジン-2-
カルボン酸アミドの合成 (2S)-N-(4-(4-(4-エトキシフェニル)-7-メトキシ-2-オ
キソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-ピロリジン-2-
カルボン酸アミド(50mg, 0.101mmol)のジメチルホルム
アミド(1ml)溶液に3-ヒドロキシプロピオン酸(18mg, 0.
201mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(26mg, 0.201mm
ol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(31mg, 0.201mmo
l)、1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩(39mg, 0.201mmol)を加え、室温にて20
時間攪拌する。反応液に酢酸エチル(10ml)を加え、水、
1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄する。無水硫酸
ナトリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:
メタノール=50:1)にて精製し、無色無定形結晶(56mg, 9
8%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3, δ):1.46(3H, t, J=7.0Hz), 1.80-
2.26(2H, m), 2.41-2.77(4H, m), 3.33-3.67(2H, m),
3.75(3H, s), 3.73-4.00(1H, m), 4.11(2H, q, J=7.0H
z), 4.27-4.56(2H, m), 4.67-4.82(1H, m), 5.52(2H,
s), 6.57(1H, s), 6.62-7.55(11H, m), 9.37(1H, br) MASS: 569(M+)実施例27-002〜27-003 実施例27-001と同様にして実施例27-002〜27-003の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表27に示す。実施例27-004
【0352】
【化57】
【0353】工程27B:(2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-(4-ピ
リジル)-2-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-1-
(3-t-ブチルオキシカルボニルアミノプロピオニル)ピロ
リジン-2-カルボン酸アミドの合成 (2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-(4-ピリジル)-2-オキソキノ
リン-1-イル)メチルフェニル)-ピロリジン-2-カルボン
酸アミド(80mg, 0.176mmol) のジメチルホルムアミド(4
ml)溶液に、3-t-ブチルオキシカルボニルアミノプロピ
オン酸(38mg, 0.201mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール(33mg, 0.216mmol)、1-エチル-3-(3’-ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(42mg, 0.219mmol)
、ジイソプロピルエチルアミン(30mg, 0.233mmol)を加
え、室温にて14時間攪拌する。反応液に水を加え、酢酸
エチルにて抽出する。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥後、溶媒を減圧下に留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メ
タノール=20:1)にて精製し、淡黄色粘調油状物(115mg,
定量的)を得る。 MASS:625(M+)工程27C :(2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-(4-ピリジル)-2-オ
キソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-1-(3-アミノプ
ロピオニル)ピロリジン-2-カルボン酸アミドの合成 (2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-(4-ピリジル)-2-オキソキノ
リン-1-イル)メチルフェニル)-1-(3-t-ブチルオキシカ
ルボニルアミノプロピオニル)ピロリジン-2-カルボン酸
アミド(115mg, 0.176mmol)のメタノール(4ml)溶液に、1
1% 塩酸-メタノール溶液(4ml)を加え、室温にて23時間
攪拌する。飽和重曹水を加え、クロロホルムにて抽出す
る。飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:25%ア
ンモニア水=4:1:0.5)にて精製し、淡黄色無定形結晶(85
mg, 92%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.60-2.23(6H, m),2.49(2H, t,
J=5.67Hz), 3.05(2H, t, J=5.67Hz), 3.75(3H, s), 4.
75(1H, bd, J=6.12Hz), 5.52(2H, s), 6.43-7.00(3H,
m), 7.05-7.69(7H, m), 8.50-8.85(2H, m), 9.59(1H, b
s) MASS:525(M+)実施例27-005〜27-010 実施例27-004と同様にして実施例27-005〜27-010の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を後記表27に示す。実施例27-011
【0354】
【化58】
【0355】工程27D:N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2
-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-2-(3-メタン
スルホニルアミノプロピオニル)-1,2,3,4-テトラヒドロ
イソキノリン-3-カルボン酸アミドの合成 N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルフェニル)-2-(3-アミノプロピオニル)-1,2,3,
4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸アミド(54m
g, 0.0922mmol)のクロロホルム(2ml)溶液に、ピリジン
(0.5ml)、メタンスルホン酸クロライド(30mg, 0.262mmo
l)を加え、室温にて3時間攪拌する。水、炭酸水素ナト
リウムを加え、室温で15分間攪拌した後、クロロホルム
にて抽出する。抽出液を希塩酸、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留去
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=100:1)にて精製し、無色無定形結
晶(53mg, 87%)を得る。 MASS:664(M+) 下記表27に、実施例27-001〜27-011の化合物の構造、物
性及びオキシトシン受容体(OTR)結合阻害活性を示
す。
【0356】
【表108】
【0357】
【表109】
【0358】実施例28-001
【0359】
【化59】
【0360】工程28A:(2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェ
ニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-1-(メ
トキシカルボニルメチル)ピロリジン-2-カルボン酸アミ
ドの合成 (2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-
1-イル)メチルフェニル)-ピロリジン-2-カルボン酸アミ
ド(317mg, 0.70mmol)、ブロモ酢酸メチル(150mg, 0.980
mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、炭酸カリ
ウム(180mg, 1.304mmol)を加え、室温にて16時間攪拌す
る。水を加え、酢酸エチルにて抽出する。飽和食塩水に
て洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下
に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=150:1)にて精製し、無色
無定形結晶(366mg, 定量的)を得る。 MASS:525(M+)工程28B :(2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソ
キノリン-1-イル)メチルフェニル)-1-(アミノカルボニ
ルメチル)ピロリジン-2-カルボン酸アミドの合成(2S)-N
-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-1-イ
ル)メチルフェニル)-1-(メトキシカルボニルメチル)ピ
ロリジン-2-カルボン酸アミド(180mg, 0.343mmol)に14
%アンモニア-メタノール溶液(15ml)を加え、封管中、
室温にて23時間攪拌する。溶媒を減圧下に留去し、残渣
にジエチルエーテル-メタノールを加え、室温にて30分
間攪拌する。析出した結晶を濾取後、減圧下に乾燥し、
無色結晶(162mg, 93%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):1.50-2.70(5H, m), 3.20-3.50
(4H, m), 3.74(3H, s), 5.40-5.75(1H, br), 5.52(2H,
s), 6.06-6.44(1H, br), 6.58(1H, s), 6.68(1H,dd, J=
2.25Hz, 8.82Hz), 6.78(1H, d, J=2.25Hz), 7.23(2H,
d, J=8.55Hz), 7.53(1H, d, J=8.82Hz), 7.46(5H, s),
7.63(2H, d, J=8.55Hz) MASS:510(M+)実施例28-002〜28-018 実施例28-001と同様にして実施例28-002〜28-018の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例28-001の
化合物も含めて、表28に示す。
【0361】
【表110】
【0362】
【表111】
【0363】実施例29-001
【0364】
【化60】
【0365】工程29A:(2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェ
ニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルフェニル)-1-(カ
ルボキシメチル)ピロリジン-2-カルボン酸アミドの合成 (2S)-N-(4-(7-メトキシ-4-フェニル-2-オキソキノリン-
1-イル)メチルフェニル)-1-(メトキシカルボニルメチ
ル)ピロリジン-2-カルボン酸アミド(180mg, 0.343mmol)
のメタノール(6ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液
(0.5ml)を加え、室温にて1時間30分攪拌する。減圧下に
メタノールを留去後、1N塩酸を加え中和、酸性とす
る。酢酸エチル-メタノールにて抽出し、無水硫酸ナト
リウムにて乾燥する。溶媒を減圧下に留去後、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタ
ノール=3:2)にて精製する。得られた粘調油状物をジエ
チルエーテル-アセトンより晶析させ、無色結晶(142mg,
78%)を得る。 NMR(90MHz)(DMSO-d6,δ):1.45-2.20(5H, m), 2.95-4.2
0(5H, m), 3.76(3H, s),5.52(2H, s), 6.43(1H, s), 6.
75-7.03(2H, m), 7.15-7.74(10H, m), 10.17(1H, br) MASS:493(M+-18)実施例29-002〜29-004 実施例29-001と同様にして実施例29-002〜29-004の化合
物を合成した。得られた化合物の構造、物性及びオキシ
トシン受容体(OTR)結合阻害活性を、実施例29-001の
化合物も含めて、表29に示す。
【0366】
【表112】
【0367】実施例30-001
【0368】
【化61】
【0369】工程30A:N,N-ジメチル-4-(7-メトキシ-4-
フェニル-2-オキソキノリン-1-イル)メチルアニリンの
合成 4-(7-メトキシ-4-(3-メトキシフェニル)-2-オキソキノ
リン-1-イル)メチルアニリン(60mg, 0.155mmol)、ヨウ
化メチル(0.5ml)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、
炭酸カリウム(220mg, 1.594mmol)を加え、室温にて3日
間攪拌する。水を加え、酢酸エチルにて抽出する。飽和
食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を減圧下に留去する。残渣を薄層クロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=30:1)にて精製し、無色結晶
(28mg, 44%)を得る。 NMR(90MHz)(CDCl3,δ):2.91(6H, s), 3.78(3H, s), 3.
85(3H, s), 5.47(2H, s), 6.50-6.82(3H, m), 6.60(1H,
s), 6.85-7.09(4H, m), 7.10-7.35(2H, m), 7.45(2H,
d, J=9.0Hz) MASS:414(M+)実施例30-002 実施例30-001と同様にして実施例30-002の化合物を合成
した。得られた化合物の構造、物性及びオキシトシン受
容体(OTR)結合阻害活性を、実施例30-001の化合物も
含めて、表30に示す。
【0370】
【表113】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/496 A61K 31/496 4C086 31/506 31/506 31/5377 31/5377 31/55 31/55 31/551 31/551 A61P 15/00 A61P 15/00 15/06 15/06 C07D 215/50 C07D 215/50 401/04 401/04 401/06 401/06 401/12 401/12 401/14 401/14 405/04 405/04 405/06 405/06 405/14 405/14 409/06 409/06 413/06 413/06 413/14 413/14 417/12 417/12 453/02 453/02 491/056 491/056 513/04 343 513/04 343 // C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 竹渕 謙 神奈川県横浜市港北区綱島台14−33−204 (72)発明者 内田 裕 神奈川県川崎市中原区下小田中1−22−12 −204 (72)発明者 三枝 衛 神奈川県海老名市柏ヶ谷516−11 (72)発明者 三堀 智広 神奈川県川崎市多摩区菅馬場2−13−36− 212 (72)発明者 吉沢 昌行 神奈川県横浜市青葉区千草台19−8−201 Fターム(参考) 4C031 EA15 4C050 AA01 AA08 BB07 CC17 CC18 EE01 FF01 GG01 HH01 4C063 AA01 AA03 AA05 BB03 BB04 BB09 CC14 CC15 CC19 CC36 CC51 CC75 CC81 CC82 CC94 DD03 DD10 DD12 DD14 EE01 4C064 AA06 CC01 DD01 EE07 FF01 GG02 GG19 4C072 AA01 BB02 CC02 CC16 EE13 FF07 GG08 GG09 HH02 HH07 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC28 BC30 BC31 BC47 BC54 BC67 BC73 CB09 GA02 GA07 GA08 GA09 GA10 GA12 GA16 MA01 MA04 NA14 ZA81 ZC11

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 式中、 Q1は存在しないか、或いはメチレン基、エチレン基、
    ビニル基、式−CH(CH3)−の基、式−CONH−
    (CH2)n−の基又は式−(CH2)p−O−(CH2) q−の基
    を表わし、ここでnは1〜4の整数であり、pは0又は
    1及びqは0又は1であり、 Aは低級アルキル基、置換もしくは未置換のシクロアル
    キル基(このシクロアルキル基は場合により置換もしく
    は未置換の炭化水素環と縮合していてもよい)、置換も
    しくは未置換のアリール基又は置換もしくは未置換の複
    素環式基(この複素環式基は場合により炭化水素環と縮
    合していてもよい)を表わし、 R1は水素原子又は低級アルキル基を表わし、 R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子、シクロアルキル
    基で置換されていてもよい低級アルキル基、低級アルコ
    キシ基、ハロゲン置換低級アルコキシ基、アラルキルオ
    キシ基、ジ低級アルキルアミノ基又はピペリジニル基を
    表わすか、或いはR2とR3は一緒になって低級アルキレ
    ンジオキシ基を表わし、 Q2は存在しないか、或いはメチレン基、エチレン基又
    は式−CH(R4)−の基を表わし、ここでR4はアリール
    基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基又はヒ
    ドロキシ置換低級アルキル基を表わし、 Bはカルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、式−
    CONR1011−の基又は以下の式 【化2】 のいずれかの基を表わし、ここで、ピリジン環の窒素原
    子はN−オキシド化されていてもよく、 R5は水素原子;N,N−ジ低級アルキルアミノ基、低
    級アルカノイルアミノ基、ヒドロキシ置換低級アルキル
    基もしくは複素環式基で置換されていてもよい低級アル
    カノイル基;低級アルコキシカルボニル基;又はアラル
    キルオキシカルボニル基を表わし、 R6は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級ア
    ルコキシ基で置換されていてもよい低級アルコキシ基、
    アラルキルオキシ基、ニトロ基、アミノ基(このアミノ
    基は場合により1又は2個の低級アルキル基で置換され
    ていてもよい)、カルボキシ基、低級アルコキシカルボ
    ニル基、カルボキシ置換低級アルキル基、低級アルコキ
    シカルボニル置換低級アルキル基、アラルキルオキシメ
    チル基、低級アルキルチオ基、低級アルカノイルチオ
    基、−NHR8、−OR9又は式−(CH2)m−CONR10
    11の基を表わし、 R7は水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、ア
    ラルキルオキシ基又はN,N−ジ低級アルキルアミノ基
    を表わし、 R8は水素原子、アシル基又は有機スルホニル基を表わ
    し、 R9はヒドロキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシ
    基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルカノイル
    基、ピリジル基もしくは2−メチル−N−オキシド−3
    −ピリジル基で置換されていてもよい低級アルキル基;
    低級アルカノイル基で置換されていてもよいピペリジニ
    ル基;N,N−ジ低級アルキルカルバモイル基;又はモ
    ルホリニルカルボニル基を表わし、 R10は水素原子;ヒドロキシ基、カルボキシ基、複素環
    式基(この複素環式基は場合により置換されていてもよ
    い)もしくはアミノ基(このアミノ基は場合により1又
    は2個の低級アルキル基で置換されていてもよい)で置
    換されていてもよい低級アルキル基;又はアラルキル基
    (このアラルキル基は場合により、そのアルキル主鎖部
    分がさらに置換されていてもよい)を表わし、 R11は水素原子;置換もしくは未置換の低級アルキル
    基;置換もしくは未置換のシクロアルキル基;低級アル
    コキシ基;置換もしくは未置換のカルバモイル基;置換
    もしくは未置換のアリール基;置換もしくは未置換の複
    素環式基;又は2−ノルボルニル基を表わすか、或いは
    10とR11はそれらが結合している窒素原子と一緒にな
    ってN及びOから選ばれるヘテロ原子1個をさらに含ん
    でいてもよい複素環式基(この複素環式基は場合により
    置換されていてもよく、また該複素環は炭化水素環と縮
    合していてもよい)を表わし、 mは0又は1を表わす、で示されるカルボスチリル誘導
    体又はその塩。
  2. 【請求項2】 Q1が存在しないか、或いはメチレン基
    を表わす請求項1記載のカルボスチリル誘導体又はその
    塩。
  3. 【請求項3】 Aが置換もしくは未置換のアリール基を
    表わす請求項1又は2に記載のカルボスチリル誘導体又
    はその塩。
  4. 【請求項4】 置換もしくは未置換のアリール基が、場
    合によりハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アル
    キレンジオキシ基及び低級アルキレン基から選ばれる1
    〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニル基もし
    くはナフチル基である請求項3記載のカルボスチリル誘
    導体又はその塩。
  5. 【請求項5】 R1が水素原子を表わす請求項1〜4の
    いずれかに記載のカルボスチリル誘導体又はその塩。
  6. 【請求項6】 R2が水素原子を表わし且つR3が低級ア
    ルキル基又は低級アルコキシ基を表わすか、或いはR2
    とR3は一緒になって低級アルキレンジオキシ基を表わ
    す請求項1〜5のいずれかに記載のカルボスチリル誘導
    体又はその塩。
  7. 【請求項7】 R3がカルボスチリル骨格の7位に位置
    する請求項6に記載のカルボスチリル誘導体又はその
    塩。
  8. 【請求項8】 Q2がメチレン基を表わす請求項1〜7
    のいずれかに記載のカルボスチリル誘導体又はその塩。
  9. 【請求項9】 Bの定義における基R5が低級アルカノ
    イル基を表わす請求項1〜8のいずれかに記載のカルボ
    スチリル誘導体又はその塩。
  10. 【請求項10】 Bの定義における基R6が、ヒドロキ
    シ基、アミノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボ
    ニル基、カルボキシ置換低級アルキル基又は式−(C
    2)m−CONR1011の基を表わす請求項1〜9のい
    ずれかに記載のカルボスチリル誘導体又はその塩。
  11. 【請求項11】 Bの定義における基R7が水素原子を
    表わす請求項1〜8のいずれかに記載のカルボスチリル
    誘導体又はその塩。
  12. 【請求項12】 R10が水素原子又はヒドロキシ基で置
    換されていてもよい低級アルキル基を表わし、且つR11
    が置換もしくは未置換の低級アルキル基、置換もしくは
    未置換のアリール基又は置換もしくは未置換の複素環式
    基を表わすか、或いはR10とR11はそれらが結合してい
    る窒素原子と一緒になってN及びOから選ばれるヘテロ
    原子1個をさらに含んでいてもよい複素環式基(この複
    素環式基は場合により置換されていてもよい)を表わす
    請求項10記載のカルボスチリル誘導体又はその塩。
  13. 【請求項13】 R11の定義における置換低級アルキル
    基が、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ置
    換低級アルコキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカ
    ルボニル基、低級アルキル置換ピペラジニルカルボニル
    基、アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノ
    イルアミノ基、アリール基、ピリジル基、ピロリジニル
    基、低級アルキル置換ピロリジニル基、モルホリニル基
    又は低級アルキル置換ピペリジニル基から選ばれる1〜
    3個の置換基で置換された低級アルキル基である請求項
    12記載のカルボスチリル誘導体又はその塩。
  14. 【請求項14】 R11の定義における置換アリール基
    が、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基又は低級アルカノ
    イル基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されたフェ
    ニル基である請求項12記載のカルボスチリル誘導体又
    はその塩。
  15. 【請求項15】 R11の定義における置換複素環式基
    が、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基で置換されていてもよ
    い低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ置換低級アル
    キル基、低級アルカノイル基、アミノ置換低級アルカノ
    イル基、低級アルコキシカルボニル基又はオキソ基から
    選ばれる1〜4個の置換基で置換された複素環式基であ
    る請求項12記載のカルボスチリル誘導体又はその塩。
  16. 【請求項16】 R11の定義における複素環式基が、
    N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有し
    且つ一つの環が4〜8員環である単環式もしくは多環式
    の飽和もしくは不飽和複素環であり、該複素環は炭化水
    素環と縮合していてもよい請求項15記載のカルボスチ
    リル誘導体又はその塩。
  17. 【請求項17】 複素環式基が、ピリジル基、ピペリジ
    ニル基及びそのN−オキシド、ピペラジニル基、モルホ
    リニル基、パーヒドロアゼピニル基、パーヒドロジアゼ
    ピニル基、1−アザビシクロ[2.2.2]オクチル
    基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアゾリ
    ル基、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾリル
    基、テトラヒドロピラニル基又はテトラヒドロフリル基
    である請求項16記載のカルボスチリル誘導体又はその
    塩。
  18. 【請求項18】 R10とR11が、それらが結合している
    窒素原子と一緒になってN及びOから選ばれるヘテロ原
    子1個をさらに含んでいてもよい複素環式基(この複素
    環式基は場合により置換されていてもよい)を表わし、
    且つ該複素環式基が、ピロリジニル基、ピペリジニル
    基、ピペラジニル基、モルホリニル基又はパーヒドロジ
    アゼピニル基である請求項12記載のカルボスチリル誘
    導体又はその塩。
  19. 【請求項19】 R10とR11が、それらが結合している
    窒素原子と一緒になってN及びOから選ばれるヘテロ原
    子1個をさらに含んでいてもよい複素環式基(この複素
    環式基は場合により置換されていてもよい)を表わし、
    且つ該複素環式基の置換基が、置換もしくは未置換の低
    級アルキル基、置換もしくは未置換のヒドロキシ基、置
    換カルボニル基、有機スルホニル基、置換もしくは未置
    換のアミノ基又は置換もしくは未置換の複素環式基であ
    る請求項12記載のカルボスチリル誘導体又はその塩。
  20. 【請求項20】 置換複素環式基が、低級アルキル基、
    ヒドロキシ置換低級アルキル基及びそのエステル類又は
    エーテル類、アミノ置換低級アルキル基、アシルアミノ
    置換低級アルキル基、カルバモイル置換低級アルキル
    基、ピロリジニル置換低級アルキル基、2−メチル−N
    −オキシド−3−ピリジルメチル基、アラルキル基、ヒ
    ドロキシ基及びそのエステル類、低級アルコキシ基で置
    換されていてもよい低級アルコキシ基、アラルキルオキ
    シ基、ピリジルオキシ基、ピリジルメチルオキシ基、低
    級アルカノイル基、アミノ置換低級アルカノイル基、ジ
    低級アルキルアミノ置換低級アルカノイル基、有機スル
    ホニルアミノ置換低級アルカノイル基、カルボキシ基、
    低級アルコキシカルボニル基、置換もしくは未置換のカ
    ルバモイル基、モルホリニルカルボニル基、4−(1−
    ピロリジニル)ピペリジニルカルボニル基、有機スルホ
    ニル基、アミノ基、アシルアミノ基、ジ低級アルキルア
    ミノ基、ピリジルアミノ基、ピロリジニル基、ピリジル
    基、ピペリジニル基、ピリミジニル基又はヒドロキシ置
    換ピペリジニル基から選ばれる1〜3個の置換基で置換
    された複素環式基である請求項19記載のカルボスチリ
    ル誘導体又はその塩。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20のいずれかに記載の式
    (I)のカルボスチリル誘導体又はその塩を有効成分と
    して含有することを特徴とするオキシトシン拮抗剤。
  22. 【請求項22】 請求項1〜20のいずれかに記載の式
    (I)のカルボスチリル誘導体又はその塩を有効成分と
    して含有することを特徴とする早産、流産、帝王切開に
    先立つ分娩の停止、月経困難症又は乳汁漏出症の処置
    剤。
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