JP2003146912A - シリカに支持させたアルキル化用触媒 - Google Patents

シリカに支持させたアルキル化用触媒

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリカに支持されたアルキル化用触媒。 【解決手段】 シリカ結合剤と共に配合されていて少な
くとも3回の再生で少なくとも95%の平均再生係数を
示すアルキル化用ゼオライトベータ触媒を用いたベンゼ
ン含有原料のアルキル化。このアルキル化反応を液相中
または臨界範囲内でC2−C4アルキル化剤、特にエチレ
ンを用いて実施する。前記触媒は、エチレンによるベン
ゼンのエチル化をベンゼン/エチレンのモル比を10未
満にして行った後に少なくとも95%の再生係数を示
す。このベンゼンのエチル化を初期の指定一次活性で起
こさせる。前記反応ゾーンの操作を前記触媒がベンゼン
のエチル化に関して示す活性が前記初期の指定一次活性
から少なくとも0.1%から1%以下の値だけ低下する
まで継続する。前記アルキル化用反応の操作を停止し
て、前記触媒に再生を酸化環境下において500℃以下
の平均温度で行う再生工程を設ける。この再生工程が終
了した時点で前記アルキル化ゾーンの操作を再開して、
この反応ゾーンを再びこの上に記述した如き条件下で操
作し、次に再生を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、シリカ結合剤(silica
binder)と共に配合された芳香族アルキル化用
ゼオライトベータ(zeolite beta)触媒を
用いて芳香族基質、例えばベンゼンなどのアルキル化を
行うことを伴う芳香族アルキル化(aromatic
alkylation)方法に関する。
【0002】
【発明の背景】ゼオライトベータは、炭化水素転化方
法、例えば比較的重質の高分子量炭化水素油の脱蝋およ
び接触分解などで用いられている良く知られたモレキュ
ラーシーブ(molecular sieve)触媒で
ある。そのような転化の実施で用いられる如きゼオライ
トベータは、Wadlinger他の米国特許第3,3
08,069号に初めて開示され、後にCalvert
他の米国特許第4,642,226号にいわゆる改良形
態で開示された。Calvertの特許に開示されてい
るように、ゼオライトベータが特に有用な転化方法は、
とりわけ、脱蝋、水素化異性化(hydroisome
rization)、分解、水素化分解および芳香族化
(軽質脂肪族炭化水素を芳香族炭化水素に転化すること
による)である。Calvertが開示したように、そ
のような転化方法で用いられるゼオライトベータの調製
は、シリカとアルミナと場合により他の種々の金属酸化
物もしくは水酸化物と有機鋳型剤(templatin
g agent)(これは所望結晶構造を生成させる目
的で用いられる)を含有させた反応混合物に水熱蒸解
(hydrothermal digestatio
n)を行うことを伴う合成手順を用いて実施可能であ
る。その反応混合物中のシリカとアルミナの量はアルミ
ナに対するシリカのモル比が20−250の範囲で変化
し得、その結果、結晶性生成物の最終的なシリカ/アル
ミナのモル比は20未満から約60そしてCalver
tが示した実施例の171の如き高い値に及ぶ範囲であ
り得る。
【0003】モレキュラーシーブ触媒、例えばゼオライ
トベータなどばかりでなく他のいろいろなモレキュラー
シーブも通常はマトリックス材料(matrix ma
terial)[これは当該モレキュラーシーブ用の結
合剤として働く]と組み合わせて用いられる。例えば、
上述したWadlingerの特許には、ゼオライトベ
ータを単独でか或は低活性および/または触媒活性材料
(ゼオライト触媒成分用の結合剤として働く)と組み合
わせた分散混合物として用いることができることが開示
されている。上述したCalvertの特許には、無機
材料、例えば粘土、シリカまたはアルミナ、または種々
の複合材料、例えばシリカ/アルミナ、シリカ/マグネ
シア、および他のいろいろな2成分および3成分組成物
などの使用が開示されている。
【0004】ゼオライトベータが炭化水素転化方法[例
えば、上記した如き脱蝋、水素化分解または脂肪族芳香
族転換(aliphatic aromatic co
nversion)を包含]で用いられることに加え
て、また、ゼオライトベータばかりでなく他のいろいろ
なモレキュラーシーブも芳香族基質のアルキル化で触媒
として用いられてきた。そのようなアルキル化転化(a
lkylation conversion)反応は、
芳香族基質、例えばベンゼンなどをアルキル化してアル
キル芳香族、例えばエチルベンゼン、エチルトルエン、
クメンまたは高級芳香族などを生成させた後にポリアル
キルベンゼンをアルキル交換してモノアルキルベンゼン
を生成させることを包含する。典型的には、モノアルキ
ルベンゼンとポリアルキルベンゼンの混合物をもたらす
アルキル化反応槽を、いろいろな分離段階を経て、下流
のアルキル交換反応槽につなげてもよい。そのようなア
ルキル化反応およびアルキル交換反応は液相中、気相
中、または液相と気相の両方が存在する条件下で実施可
能である。
【0005】Ward他の米国特許第4,185,04
0号にはナトリウム含有量が低い、即ちNa2O含有量
が0.5重量%未満のモレキュラーシーブ触媒を用いた
アルキル化方法が開示されており、その触媒は特にベン
ゼンとエチレンからエチルベンゼンを製造する時に用い
るに有用でありかつベンゼンとプロピレンからクメンを
製造する時に用いるに有用であると述べられている。適
切なゼオライトの例には、X、Y、L、B、ZSM−5
およびオメガ結晶型のモレキュラーシーブが含まれ、蒸
気で安定化された水素Yゼオライトが好適である。具体
的には、Na2Oを約0.2%含有するアンモニウムY
ゼオライトを蒸気で安定化したものが開示されている。
このWard他の特許にはいろいろな触媒形状が開示さ
れている。円柱形押出し加工品も使用可能であるが、特
に好適な触媒形状はいわゆる「三葉(triloba
l)」形であり、その形状はいくらか三葉クローバーに
似ている。その押出し加工品の表面積/体積比は85−
160インチ-1の範囲内でなければならない。そのアル
キル化工程は上昇流または下降流のいずれかで実施可能
であるが、後者が好適であり、そして好適には、少なく
ともアルキル化剤であるオレフィンの実質的に全部が消
費されるまでは液相が少なくともいくらか存在するよう
な温度および圧力条件下で実施可能である。Ward他
の特許には、液相を全く存在させないと大部分のアルキ
ル化条件下で触媒失活が急速に起こることが述べられて
いる。このWardの方法ばかりでなく前述のいろいろ
な転化方法では、粒状触媒形態、例えば三葉形態などに
到達させる目的で、ゼオライトを多孔質鉱物酸化物結合
剤(mineral oxide binder)と混
合してもよい。このように、Wardは、好適なゼオラ
イト−Yと組み合わせてアルミナゲル、シリカゲル、シ
リカ/アルミナコ−ゲル、いろいろな粘土、チタニアお
よび他の鉱物酸化物を用いることを開示しており、アル
ミナが好適であることを開示している。
【0006】ゼオライトを転化方法またはアルキル化方
法で用いる場合と同様に、ゼオライトベータをアルキル
化またはアルキル交換方法で用いることを伴う手順は、
通常、アルミナをゼオライト触媒のためのマトリックス
を与える結合剤として用いて実施される。このように、
Ennes他の米国特許第4,891,458号には、
ゼオライトベータ触媒を用いた芳香族炭化水素の液相ア
ルキル化もしくはアルキル交換方法が開示されている。
Ennes他が開示したゼオライトベータに含まれるケ
イ素とアルミニウムの原子比は5:1以上から100:
1未満、好適には5:1以上から50:1未満である。
Ennesは、触媒が急速に汚れるのを防止する目的で
アルキル化を芳香族とオレフィンのモル比が少なくとも
4:1であるという条件下で行うことを開示している。
その反応温度は約100から600度Fの範囲で反応圧
力は典型的に約50−100psigであり、これは少
なくとも部分的に液相を保持するに充分な温度と圧力で
ある。Ennesの方法で好適に用いられたゼオライト
ベータは主に水素形態であり、これは、合成した生成物
のアンモニア交換に続く焼成で達成される。Ennes
は、高純度のゼオライトを無機酸化物結合剤、例えばア
ルミナ、シリカ、シリカ/アルミナまたは天然に存在す
る粘土などと共に用いてもよいことを開示している。E
nnesは、好適な無機結合剤はアルミナであることを
続けて述べている。
【0007】Ratcliffe他の米国特許第4,7
98,816号に他のアルキル化方法が開示されてお
り、この方法は、モノアルキル化、特にクメンを生成す
るベンゼンのプロピル化に対する選択率が向上する様式
で処理されたアルキル化用モレキュラーシーブ触媒の使
用を伴う。最初に炭素系材料を前記触媒に付着させた
後、次いで得られた炭素含有触媒粒子に燃焼させると、
選択率が少なくとも1パーセントポイント向上する。具
体的な結晶性ゼオライト系(zeolitic)モレキ
ュラーシーブには、Yゼオライト類、フッ化Yゼオライ
ト類、Xゼオライト類、ゼオライトベータ、ゼオライト
Lおよびゼオライトオメガの群から選択されるモレキュ
ラーシーブが含まれる。好適なY型ゼオライトに脱アル
ミニウム化を行ない(dealuminated)アル
ミナに対する全シリカの比が6を超えるようにすること
ができる。以前の文献の場合と同様に、結合剤として用
いるに好適な耐火性無機酸化物材料はアルミナ、特にカ
タパル(catapal)であるが、他の結合剤、例え
ばアルミナ、ガリア、タリア、チタニア、ジルコニア、
ベリリア、シリカ、シリカ−アルミナおよび他のいろい
ろな材料も開示されている。
【0008】Butlerのヨーロッパ特許出願公開第
467,007号には、アルキル化ゾーンとアルキル交
換ゾーンを別々に存在させる他の方法が開示されてお
り、そこではいろいろなモレキュラーシーブ触媒が用い
られていて、アルキル交換反応槽から出て来る産物を中
間的分離ゾーンに再循環させている。そこでは、予備分
溜ゾーンの前にベンゼン分離ゾーンを位置させて、その
ゾーンの釜残からエチルベンゼン/ポリエチルベンゼン
溜分を回収しそして塔頂のベンゼン溜分をアルキル化反
応槽に再循環させている。その予備分溜ゾーンでは、塔
頂ベンゼン溜分(これをベンゼン塔から出て来る塔頂物
と共に再循環させる)と釜残溜分(これにはベンゼン、
エチルベンゼンおよびポリエチルベンゼンが含まれてい
る)が生成する。その後に続く2つの分離ゾーンを前記
ベンゼン分離ゾーンとアルキル交換反応槽の間に位置さ
せて、エチルベンゼンを工程産物として回収しかつ重質
残渣溜分を回収する。最後の分離ゾーンから出て来るポ
リエチルベンゼン溜分をアルキル交換反応槽に送り込ん
で、そこで得られる産物を第二ベンゼン分離塔に直接送
り込むか或は分離装置を経て間接的に第二ベンゼン分離
塔に送り込む。Butlerは、アルキル化反応槽の操
作をゼオライト−ベータ、ゼオライト−Yまたはゼオラ
イト−オメガなどの如き触媒を用いて液相中で行なうか
或はシリカライトまたはZSM−5の如き触媒を用いて
気相中で行うことができることを開示している。
【0009】芳香族基質の液相アルキル化を伴う別の方
法がShamshoum他のヨーロッパ特許出願公開第
507,761号に開示されている。この方法は、ゼオ
ライトベータを基にしているがランタンを組み込むこと
により変性されたモレキュラーシーブ触媒の使用を伴
う。Shamshoum他はそのようにランタンで変性
したゼオライトベータ触媒を用いると水素形態のゼオラ
イトベータを用いた場合とは対照的に穏やかな液相アル
キル化条件下でキシレンはほとんどか或は全く生成しな
いことを開示している。Shamshoum他の方法で
は、初期のゼオライトベータのシリカ/アルミナ比を好
適には20から50の範囲にして、これに最初にイオン
交換工程を行った後に約570℃の温度で2時間以上焼
成している。イオン交換そして焼成工程を行った後のモ
レキュラーシーブを乾燥し、そして次にランタン塩溶液
によるイオン交換を行うことにより、ゼオライト系(z
eolite system)にランタンを組み込ませ
ている。Shamshoum他は、そのようなランタン
ベータゼオライトを結合剤、例えばアルミナゾル、ガン
マアルミナまたは他の耐火性酸化物などと混合してゼオ
ライトと結合剤の混合物を生成させた後にペレット状に
することを開示した。
【0010】ベンゼンの液相アルキル化を伴う他の方法
がShamshoum他の米国特許第5,030,78
6号およびButlerの5,073,653号に開示
されている。Shamshoumの’786には、6.
5オングストロームを超える孔径を有するモレキュラー
シーブ、特に7−7.5オングストロームの範囲の孔径
を有するゼオライトYおよびゼオライトベータの使用が
開示されている。Butlerの特許には、ゼオライト
類、例えばゼオライトオメガ、ゼオライトベータおよび
ゼオライトYなどを包含する触媒を用いてベンゼンのア
ルキル化を液相中で行うことが開示されている。But
lerは、アルキル化反応槽の操作を比較的穏やかな液
相条件下で行うならば反応槽で用いるベンゼンとエチレ
ンのモル比を比較的低くすることができ、約5:1以
下、好適には4:1以下から約2:1に及ぶモル比にす
ることができることを開示している。また、15:1に
及ぶ高い方の比率も開示している。Butlerは、具
体的に、結晶性ゼオライトオメガの含有量が80%でア
ルミナ結合剤の含有量が20重量%の触媒を開示してい
る。
【0011】
【発明の要約】本発明に従い、アルキル化用ゼオライト
ベータ触媒を用いてベンゼン含有原料のアルキル化を行
う芳香族アルキル化方法が提供される。このアルキル化
用ゼオライトベータ触媒はシリカ結合剤(silica
binder)と配合され、それは少なくとも3回の
再生に対し少なくとも95%の平均再生係数(aver
age regeneration coeffici
ent)を有する。このアルキル化反応はC2−C4アル
キル化剤(alkylating agent)を用い
て液相中または超臨界範囲内で実施する。本発明の好適
な態様におけるアルキル化剤はエチル化剤、より具体的
にはエチレンである。この触媒は、エチレンによるベン
ゼンのエチル化をベンゼン/エチレンのモル比を10未
満にして行った後に少なくとも95%の再生係数を示
す。
【0012】本発明のさらなる面では、ベンゼン含有原
料を、シリカ結合剤と配合したアルキル化用ゼオライト
ベータ触媒を含んで成るモレキュラーシーブ触媒が入っ
ている反応ゾーンに供給する。エチレンを前記反応ゾー
ンに供給して、前記反応ゾーンをベンゼンが液相中また
は超臨界相中に存在する温度および圧力条件下で操作す
る。ベンゼンのエチル化は初期の指定された一次活性
(initial designated prima
ry activity)で起こる。この反応ゾーンの
操作を前記触媒がベンゼンのエチル化に関して示す活性
が前記初期の指定された一次活性から少なくとも0.1
%の値だけ低下するまで継続する。前記初期の指定され
た一次活性から低下する値が1%を超えることがないよ
うにすべきである。このアルキル化反応の操作を停止し
て再生工程を設ける。この再生工程で、前記触媒を酸化
環境下において500℃以下の平均温度で再生する。こ
の再生工程が終了した時点でアルキル化ゾーンの操作を
再開して、反応ゾーンを再びベンゼンのエチル化が液相
中または臨界相中で起こるに有効な温度および圧力条件
下で操作する。この触媒がそのような2番目の通過(p
ass)で示す初期活性は、前記初期の一次活性の少な
くとも95%の二次活性を与えるような活性である。こ
のアルキル化反応ゾーンの操作を前記触媒の活性が初期
の二次活性の少なくとも0.1%の度合で降下するまで
継続した後、前記アルキル化反応ゾーンの操作を再び停
止して前記触媒に上記した如き再生工程を適用する。こ
の再生工程が終了した時点で再びベンゼンとエチレンを
前記アルキル化反応ゾーンに供給する。このアルキル化
ゾーンは、ベンゼンが液相中または超臨界相中に存在し
ていてベンゼンのエチル化に関する追加的三次活性が前
記二次活性の少なくとも95%を与える温度および圧力
下で操作する。
【0013】
【発明の詳細な記述】本発明は、アルキル化用ゼオライ
トベータ触媒を含む反応ゾーン内で芳香族基質(ベンゼ
ンを包含)のアルキル化を好適には比較的穏やかな液相
アルキル化条件下で行うものである。本発明は、特に、
ベンゼンのエチル化をキシレンが全くか或はほとんど生
成しない穏やかな液相条件下で行う時に適用可能であ
り、特に、エチルベンゼンの製造を引用して本発明の説
明を行う。しかしながら、本発明の実施で他のアルキル
化反応を用いることも可能である。例えば、本発明は、
プロピレンとベンゼンを反応させてクメンを生成させる
反応にも適用可能である。また、通常はオレフィン系の
アルキル化剤を用いるが、例えばPollitzer他
の米国特許第3,551,510号に開示されている如
き他のアルキル化剤、例えばアルキン類、ハロゲン化ア
ルキル類、アルコール類、エーテル類およびエステル類
などを用いることも可能である。
【0014】上記したように、アルキル化反応槽を好適
にはベンゼンが液相中に存在する比較的穏やかな圧力お
よび温度条件下で操作する、即ちベンゼンの臨界温度よ
り充分に低い温度そしてベンゼンが液相中に保持される
に充分な圧力下で操作する。しかしながら、このアルキ
ル化反応をベンゼンが超臨界相中に存在する条件、即ち
前記臨界温度および圧力より高い温度および圧力条件下
で実施することも可能であり、これに関連して特に明記
しない限り、ここで用いる如き用語「液相」または「液
相反応」は液体範囲(liquid region)内
の操作を表すばかりでなく超臨界範囲内の操作も表すこ
とは理解されるであろう。
【0015】本発明で用いるゼオライトベータは通常の
ゼオライトベータであってもよく、或は以下により詳細
に記述するいろいろな種類のいずれか1種類の変性され
た(modified)ゼオライトベータであってもよ
い。本発明では、そのようなゼオライトベータの性質に
関係なく、ゼオライトベータを通常はアルミナ結合剤、
例えばガンマアルミナまたはカタパルアルミナなどと共
に混ぜ合わせる慣用の方法とは対照的な方法で進める。
従って、以下により詳細に記述するように、ゼオライト
ベータを本発明で用いる場合、これをシリカ結合剤と共
に配合する結果、液相アルキル化で用いるに適したゼオ
ライトベータ触媒が得られ、このようにシリカ結合剤と
一緒に配合しておいたゼオライトベータは、慣用のアル
ミナ結合剤と配合したゼオライトベータに比べて実質的
に良好な不活性化および再生特性を示す。このシリカ結
合剤と共に配合したゼオライトベータが少なくとも3回
の再生後に示す再生特性は、以下に記述するように、ア
ルミナ結合剤を本触媒で用いるシリカ結合剤の量と同じ
量で用いてアルミナ結合剤とに配合したゼオライトベー
タ触媒が示す再生係数の少なくとも105%である。
【0016】本発明で用いるゼオライトベータは、シリ
カ/アルミナ比が高いゼオライトベータ、ランタン変性
したゼオライトベータ、または以下に詳細に記述するよ
うにZSM−12により変性したゼオライトベータであ
ってもよい。勿論、これは、また、例えば上述したWa
dlinger他の特許3,308,069号およびC
alvert他の特許4,642,226号などに開示
されているような多少とも慣用のゼオライトベータであ
ってもよい。このようなゼオライトベータの性質に拘わ
らず、これをシリカ結合剤と配合すると、伝統的な様式
でアルミナ結合剤と共に配合されたゼオライトベータよ
りも実質的により安定な触媒が得られる。加うるに、本
発明のゼオライトベータ−シリカ結合触媒は、アルミナ
結合剤と配合された対応するゼオライトベータ触媒に比
較して、ベンゼン/エチレン比が実質的に低い時でも安
定である。
【0017】ゼオライトベータは、上記したように、良
く知られたモレキュラーシーブ触媒であり、その基本的
調製方法も本分野の技術者によく知られている。結晶性
ゼオライトベータの調製法は上述したWadlinge
r他の米国特許3,308,069号およびCalve
rt他の米国特許4,642,226号、そしてReu
benのヨーロッパ特許出願公開第159,846号
[これらの開示は全体が引用することによって本明細書
に組み入れられる]に開示されている。前記ゼオライト
ベータは、ナトリウム含有量が低くなるように、即ちN
2Oとして表して0.2重量%未満になるように調製
可能であり、更に、それにイオン交換処理を行うことに
より、ナトリウム含有量を更に約0.02重量%の値に
まで低くすることも可能である。
【0018】この上で引用したWadlinger他の
米国特許およびCalvert他の米国特許に開示され
ているように、ゼオライトベータはシリカとアルミナと
ナトリウムまたは他のアルキル金属の酸化物と有機鋳型
剤(templatingagent)を含んで成る反
応混合物に水熱蒸解(hydrothermaldig
estion)を行って製造することも可能である。典
型的な蒸解条件には、用いる温度で水が示す蒸気圧に等
しいか或はそれより高い圧力下で、水が大気圧下で示す
沸点よりも若干低い温度から約170℃に及ぶ範囲の温
度が含まれる。この反応混合物を約1日から数カ月に及
ぶ範囲の期間に亘って穏やかに撹拌することによりゼオ
ライトベータの生成に望まれる度合の結晶化が達成され
る。その結果得られたゼオライトベータは、通常、アル
ミナに対するシリカのモル比(SiO2/Al23とし
て表す)が約20から50の範囲であることを特徴とす
る。
【0019】次に、前記ゼオライトベータはアンモニウ
ムイオンによるイオン交換を行うが、このイオン交換
を、pHを調節しないで行う。無機アンモニウム塩、例
えば硝酸アンモニウムの水溶液をイオン交換用媒体とし
て用いるのが好適である。このアンモニウムイオン交換
処理に続いて、ゼオライトベータを濾過し、洗浄し、乾
燥させた後、焼成を約530℃から580℃の温度で2
時間以上の時間に亘って行う。
【0020】ゼオライトベータは、これが示す結晶構造
対称(crystal structure symm
etry)およびx線回折パターンで特徴付け可能であ
る。ゼオライトベータは中程度、即ち約5−6オングス
トロームの孔径を有するモレキュラーシーブであり、1
2−環溝系(12−ring channel sys
tems)を含む。ゼオライトベータは四角対称P41
22で、a=12.7、c=26.4Åであり(W.
M.MeierおよびD.H.Olson Butte
rworth、「Atlas of Zeolite
Structure Types」、Heineman
n、1992、58頁)、ZSM−12は一般に単斜晶
対称であることを特徴とする。ゼオライトベータの孔
は、一般に、001面に沿って、直径が約5.5オング
ストロームの円形で、100面に沿って、直径が約6.
5オングストロームおよび7.6オングストロームの楕
円形である。ゼオライトベータはHiggins他が
「The frameworktopology of
zeolite beta」、Zeolites、1
988、8巻、November、446−452頁
(これの開示は引用することによって全体が本明細書に
組み入れられる)により詳細に記述されている。
【0021】本発明の実施で用いるゼオライトベータ配
合は、上述したCalvert他の特許に開示されてい
る如き慣用のゼオライトベータを基にした配合であって
もよく、或は上述したShamshoum他のEPA公
開に開示されている如きランタン変性ゼオライトベータ
を基にした配合であってもよく、或はGhosh他の米
国特許第5,907,073号に開示されているような
ZSM−12の結晶を内部成長(intergrowt
h)させることによる変性したゼオライトベータであっ
てもよい。しかしながら、Ghoshが開示したように
アルミナ結合剤を用いるのではなく、本明細書に開示す
る如きシリカ結合剤を用いる。本発明に従って用いるに
有用なゼオライトベータを製造する方法のさらなる記述
に関しては、上述したWadlingerの特許番号
3,308,069号、Calvertの4,642,
226号およびGhoshの5,907,073号およ
びShamshoumのヨーロッパ特許出願公開第50
7,761号(これらの開示は引用することによって全
体が本明細書に組み入れられる)が参考になる。
【0022】また、シリカ/アルミナ比が通常に見られ
る比率よりも高いゼオライトベータを基にしたシリカ結
合ゼオライトベータを用いて本発明を実施することも可
能である。例えば、Kennedyのヨーロッパ特許出
願公開第186,447号に開示されているように、焼
成したゼオライトベータに蒸気処理による脱アルミニウ
ム化を行うことで前記ゼオライトのシリカ/アルミナ比
を高くすることも可能である。従って、Kennedy
が開示したように、シリカ/アルミナ比が30:1の焼
成ゼオライトベータに100%蒸気を用いた蒸気処理を
大気圧下650℃で24時間行った。その結果シリカ/
アルミナ比が約228:1の触媒が得られ、次いで酸洗
浄工程を行い、250:1のゼオライトベータを生成さ
せた。上記した如きいろいろなゼオライトベータに硝酸
を用いて抽出処理を行うことにより、ゼオライトベータ
の骨組からアルミニウムを取り除くことができる。前記
ゼオライトベータの酸洗浄を最初に行うとシリカ/アル
ミナ比が高いゼオライトベータが達成される。その後、
イオン交換でランタンをゼオライトの骨組の中に導入す
る。ランタンがゼオライトから除去されることがないよ
うに、その後に酸洗浄を行うべきでない。
【0023】芳香族アルキル化工程では、前記触媒の活
性がアルキル化工程過程中に経時的に低下した後、触媒
を再生させるのが非常に望ましい。本発明に関して実施
した実験研究では、シリカ結合剤と配合したゼオライト
ベータが示す再生性(regenerability)
の方が慣用技術の通常手順に従ってアルミナ結合剤と配
合したゼオライトベータのそれよりも実質的に良好であ
ることを見いだした。新鮮な触媒がアルキル化工程過程
中に示す活性は典型的に初期の方が相対的に高く、この
活性は、指定されたベンゼン/エチレンモル比およびベ
ンゼン空間速度で生成するエチルベンゼンのパーセント
で測定可能である。初期期間中の活性が比較的一定であ
るのが望ましいが、アルキル化工程のある時点で触媒に
コークスが付着する(coking)ため、触媒の活性
が次第に低下する。触媒の活性がさらなる操作の実行が
不可能になるか或は少なくとも経済的に実施不能になる
程度まで低下した後、その反応槽を流れから外して触媒
の再生処理を行ってもよい。典型的な再生工程は、最初
に窒素を注入した後に空気を窒素に添加し、空気の量を
次第に多くして最終的に所望酸素含有量に到達させる。
例えば、初期の酸素含有量を約0.5体積%にしてもよ
く、このような再生用ガスを約500℃の温度で注入し
てもよい。酸素含有量を次第に高くして行くと、コーク
スが前記触媒から焼失して最終的に前記触媒が再生状態
に到達し、この状態の活性は初期の触媒活性に近いか或
はある場合には等しいことさえある。ゼオライトベータ
の再生では、水が発生しないように最初に前記触媒から
水素を実質的に全部追い出しておく目的で酸素の導入前
に窒素雰囲気を500℃に近い温度で供給するのが望ま
しい。
【0024】触媒の再生性を再生係数で特徴付けること
ができ、この再生係数は、1つのアルキル化パス(al
kylation pass)から別のアルキル化パス
に移行させる時に触媒の再生を行うことができるレベル
を示す(これが示す初期活性の条件で比較)。従って、
アルキル化パスと再生パスが複数であることを考慮し
て、触媒が1回目のパス(first pass)中に
標準設定の条件下で示す活性が10%エチルベンゼンで
ありそして1回目の再生工程が終了した時点で触媒が2
回目のアルキル化パスの開始時に同じ条件下で示す活性
が9%エチルベンゼンであるとすると、この場合の再生
係数は90%であると特徴付けられるであろう。前記2
回目のパスから2回目の再生の介在を伴って3回目のア
ルキル化パスに移行する時にもそれと同じ再生係数が観
察されたとすると、この3回目のパスの開始時の初期活
性は8.1%エチルベンゼンであろう。
【0025】本発明の説明において、用語「再生係数」
を下記の標準条件の意味で特徴付ける。触媒を、300
℃および650psigの温度および圧力下で実施する
液相アルキル化工程で、ベンゼン/エチレンのモル比が
10になるように用いる。エチル化反応をエチレン転化
パーセントで測定して触媒の活性が0.5パーセントだ
け低下するまで実施する。次に、最初に窒素を500℃
の温度で24時間注入した後、窒素の酸素含有量を24
時間かけて10%酸素になるまでゆっくり上昇させるこ
とにより、前記触媒の再生を行う。次に、この触媒が2
回目のアルキル化パスで二次アルキル化活性(seco
ndary alkylation activit
y)に到達した時点で初期活性を測定し、これを用いて
再生係数を測定する。
【0026】本発明に関する実験研究では、アルミナ結
合剤と配合したランタンベータゼオライト(触媒A)お
よびシリカ結合剤と配合したランタンベータゼオライト
(触媒B)を用いてアルキル化を実施した。前記ランタ
ンベータゼオライトの調製をEPO 507761の方
法に従って行い、これが有するシリカ/アルミナ比は約
100でランタン含有量は約1重量%であった。この実
験研究を温度が300℃で圧力が650psigの単一
パス反応槽(single pass reacto
r)を用いて実施した。ベンゼン供給材料の純度は約9
9%であり、これを70時-1の空間速度(LHSV)で
導入した。2組の試験を行った、即ち一方の試験では触
媒を触媒床中に5ml用いそしてもう一方の試験では触
媒を触媒床中に10ml用いた。
【0027】触媒A(アルミナ結合剤と配合したランタ
ンベータ)を用いて実施した最初の組の試験では、触媒
床の温度を2回連続パス(再生工程を介在)の時間の関
数として測定した。1つの組の試験では触媒が5mlの
床を用いそしてもう一方の組の試験では活性(acti
vity)が10mlの床を用いて実施した。
【0028】アルキル化実験を触媒が5mlの床の場合
には5日間実施しそして触媒が10mlの床の場合には
4日間実施して、前記床に沿って間隔を置いて位置させ
た熱電対で温度を検出した。触媒Aを用いて実施した1
番目のスクリーニング試験の結果を図1に示し、この図
に、温度が最大(490℃)の時の床の体積パーセント
(V)を縦軸にプロットし、それを横軸にプロットした
実験時間[日(D)]に対比させた。図1の曲線2は5
ml床の場合の1回目のパスの結果を示しておりそして
曲線3は5ml床の場合の2回目のパスの結果を示して
いる。曲線5および6はそれぞれ10ml床に通す1回
目および2回目のパスの結果を示している。再生中の温
度を最大値が490℃になるように調節した。5ml床
の実験および10ml床の実験の両方とも、ランタンベ
ータが1回目の再生後に示した失活速度は最初に観察さ
れた失活速度よりも速かった。更に、2回目の再生後に
全く活性が回復せず、このことは、アルミナ結合剤と配
合したランタンベータゼオライトは複数回の再生に耐え
るに充分なほどには安定でないことを示している。
【0029】2番目の組の実験では、前記ランタンベー
タアルミナ触媒組成物で用いた結合剤の量とほぼ同じ量
である20%の量のシリカ結合剤と配合したランタンベ
ータを用いて、実験を臨界相条件下で実施した。ここで
は、アルキル化実験をベンゼンの臨界温度(289℃)
より高い温度で実施した。反応槽の温度を300℃に
し、圧力を650psigにしそしてベンゼンの空間速
度(LHSV)を70時 -1にした。この触媒はベンゼン
/エチレンのモル比が10:1の時に安定であることを
確認した。4日間に亘って実施した初期実験が終了した
時点で下記の再生工程を用いて触媒の再生処理を行っ
た: 1. ベンゼンの流量を最小限にして周囲温度になるま
で冷却し; 2. 窒素を240sccm用いたパージ洗浄(pur
ge)を開始して反応槽を下降流様式に維持し; 3. 温度を1時間当たり100℃未満の速度で400
℃にまで上昇させて3時間保持し; 4. 250℃に冷却し; 5. 空気を最低限の質量流量制御装置速度でゆっくり
加えて、発熱で490℃を超えることがないようにし; 6. 初期の急速に起こる燃焼が終了した時点で、空気
を2時間かけてゆっくりと240sccmにまで増やし
ながら窒素を0sccmにまで減少させ; 7. 温度を485℃にまで上げて3時間保持し;そし
て 8. 空気を流しながら周囲温度になるまで冷却する。
【0030】次に、前記再生処理を行った触媒を用いて
ベンゼンの空間速度を70時-1の空間速度に維持しなが
ら2回目のパスの実験を実施し、エチレンの供給速度を
経時的に次第に高くし、20:1、10:1および7.
9:1のベンゼン/エチレン比になるようにした。この
実験研究の結果を図2に示し、この図に、温度が最大
(490℃)の時の床の体積パーセント(V)を縦軸に
プロットし、それを横軸にプロットした触媒床の稼働時
間[日(D)]に対比させた。図2の曲線8はベンゼン
/エチレンのモル比を20:1にした場合のデータを示
しており、曲線9はベンゼン/エチレンのモル比を9:
1にした場合のデータを示しておりそして曲線10はベ
ンゼン/エチレンのモル比を7.9:1にした場合のデ
ータを示している。図2に示したデータを調べることで
明らかなように、前記触媒はベンゼン/エチレンのモル
比を10:1および7.9:1にした時には明らかに完
全に安定であり、そして前記モル比をより高くして2
0:1にした時でもそれが示した安定性は前記アルミナ
結合剤触媒(alumiina−binder cat
alyst)が10:1のベンゼン/エチレン比の時に
示した安定性よりも実質的に良好であった。10日目に
ベンゼンの空間速度を低くしかつエチレンの流量を更に
低くしてベンゼン/エチレン比が約3:5になるように
し、この時点で、前記触媒は曲線11が示すように間も
なく失活を示し始めた。
【0031】さらなる実験研究ではシリカ結合剤と配合
したランタンベータゼオライト(触媒B)を用い、ベン
ゼン/エチレンのモル比を20:1および10:1のモ
ル比にして、連続した4パス(再生を介在)で実験を実
施した。この実験研究をシリカ/アルミナ比が50:1
のランタンベータ(lanthanum beta)を
用いて実施した。温度を最大値が490℃になるように
制御し、操作を臨界範囲内で行うように圧力を650p
sigにし、通常の液相アルキル化で用いられる穏やか
な温度および圧力条件よりも苛酷な反応条件にした。各
パスをベンゼン供給速度が70時-1のLHSVで実施し
た。各パスと各パスの間で触媒に再生処理をこの上に記
述した工程と同じ再生工程で行った。
【0032】この実験研究の結果を表1に挙げる。表1
に示されるように、各パスのEB含有量、生産流れに存
在するエチルベンゼンに対比させて測定した時のジエチ
ルベンゼンのパーセント、エチルベンゼン含有量を基準
にしたブチルベンゼン量[ppm(parts per
million)]そして生産物に含まれるエチルベ
ンゼンを基準にしたプロピルベンゼンの量(ppm)を
示す。表1を調べることで分かるように、前記触媒は各
再生後に良好な活性を維持しており、4回目のパスの時
の活性はおおよそ初期活性に相当していた。2回目のパ
スと3回目のパスの間で実施した2回目の再生では、予
想外に多い量のコークスが燃焼する結果として触媒床の
温度が所望最大温度である490℃を40分間に亘って
超え、550℃の高温に到達した。それによって、表1
に示すように、プロピルベンゼンの収率が一桁高くなっ
た。しかしながら、本明細書に記述する実験研究から明
らかなように、シリカ結合剤と配合したゼオライトベー
タの方がアルミナ結合剤と配合した対応するゼオライト
ベータよりもずっと安定でありかつ実質的に良好な再生
係数を示した。
【0033】
【表1】
【0034】この上で述べたように、本発明に従い、シ
リカ結合剤ゼオライトベータ触媒を液相アルキル化で用
いるに適するように設計する。本発明の実施では、アル
キル化反応を、反応槽全体に亘って液相が維持されるこ
とを確保する目的で、用いる反応温度で芳香族基質が示
す蒸気圧力より充分に高い圧力で実施する。完全な液相
反応が生じるようにする目的で、触媒が液体中に完全に
浸かるような溢れ床フォーマット(flooded b
ed format)を用いる。これは、この上に示し
た実験研究で用いた如き上昇流技術を用いて容易に達成
可能であり、これが一般に本発明の実施で用いるに好適
であろう。しかしながら、触媒床が液状ベンゼンまたは
他の芳香族基質で覆われることを確保するように出口流
量を制御することにより、下降流溢れ床操作を達成する
ことも可能である。
【0035】好適には、エチレン(または他のアルキル
化剤)がベンゼン(または他の芳香族基質)中で示す良
好な溶解度を確保しかつ反応全体が液相中で起こるよう
にする目的で、段階的反応フォーマット(staged
reaction format)を用いる。上述し
たButlerの米国特許第5,073,653号に開
示されているように、一連の逐次的に連結した反応槽を
用い、単一の反応槽内に複数の触媒床を取り付けること
により、そのような段階的反応フォーマットを提供する
ことができる。複数の段を設けると、断熱反応槽を用い
た場合に段間冷却を行う機会を得ることができるか或は
数段の等温反応段階を用いることが可能になる。ここで
図3を参照し、エチレンとベンゼンの反応でエチルベン
ゼンを生産する時に用いられる段階的反応槽装置の図式
図を示し、この装置には、段間冷却とエチレンの注入を
伴う断熱反応槽が複数含まれている。より詳細には、こ
の図に示すように、エチレンとベンゼンはライン12と
14を経て脱水装置16の入り口ライン15に供給され
る。この脱水装置はアルキル化反応槽に投入される投入
物(input)に本質的な乾燥、望ましくは水含有量
が100ppm未満、より好適には水含有量が50pp
m未満になるように脱水する機能を果たす。例として、
脱水装置16は、乾燥剤、例えばシリカゲルまたは他の
適切な吸湿性媒体が充填されている充填塔の形態または
共沸乾燥塔(azeotropicdrying co
lumn)の形態を取っていてもよい。
【0036】前記脱水装置の流出液を反応槽18、即ち
上昇流様式で操作される複数の直列に連結したアルキル
化反応槽の中の1番目の反応槽に供給する。反応槽18
を350℃以下の平均温度、好適には150−250℃
の範囲内の平均温度で操作する。液相操作の場合、反応
槽18の圧力をベンゼンが液相中に保持されるに充分な
圧力にし、好適にはベンゼンが反応槽温度で示す蒸気圧
力より少なくとも50psi高い圧力にする。この反応
槽の圧力を典型的には約500−850psiaの範囲
内にする。下流に位置する残りの反応槽も通常は前記1
番目の反応槽の条件とほぼ同じ条件下で操作する。前記
1番目の反応槽18から出る流出液をライン19を経て
取り出して熱交換器22に通して2番目の段階の反応槽
24に供給することにより、前記熱交換器22によって
前記2番目の段階の反応槽24に送られる前の流出液を
冷却しておく。エチレンをライン21を経て供給し、こ
れを1番目の反応槽18から出て来る流出液と混合す
る。好適には、本図に示すように、エチレンが液状のベ
ンゼンの全体に亘って分布することを助長する目的で、
前記反応槽から出る流出液が冷却される前にエチレンを
前記反応槽に送り込む。この冷却工程を、望ましくは、
2番目の反応槽24に供給される供給材料混合物の温度
が前記1番目の反応槽18の入り口温度の値とほぼ同じ
になるまで低くなるように実施する。通常、この2番目
の反応槽の平均温度が前記1番目の反応槽の平均温度と
ほぼ同じになるようにする。この装置を通る流れを収容
するに充分な圧力勾配が生じるようにする目的で、それ
の圧力の方がいくらか低くなるようにする必要がある。
2番目の反応槽24から出る流出液をライン27を経て
供給されるエチレンと共に2番目の段間冷却装置29に
送り込み、この冷却装置によって、3番目の反応槽30
への仕込み混合物を再び前記最初の2つの反応槽の入り
口温度とほぼ等しい温度になるまで冷却する。
【0037】反応槽30から出る生産物をライン32を
経て下流に位置する分離処理装置34に送り込む。装置
34内でエチルベンゼンを分離してアルキル化プラント
の生産物として取り出す。エチルベンゼンを、典型的に
は、スチレンの生産でエチルベンゼンが接触脱水素され
る脱水素装置への仕込み物として用いる。装置34内で
通常はベンゼンとエチレンを分離して、それらをアルキ
ル化工程で再使用する。より重質のポリエチルベンゼン
はベンゼンとアルキル交換を行い追加的にエチルベンゼ
ンを生成させてもよい。アルキル交換装置と共に用いる
に適した多段分離装置は、上述したヨーロッパ特許出願
公開第467,007号(これの開示は引用することに
よって全体が本明細書に組み入れられる)に開示されて
いる一体式装置の中の1つの形態を取っていてもよい。
モノアルキル化の選択率を向上させる目的で、アルキル
化反応槽に送り込む仕込み原料に含めるベンゼンの量を
エチレンに対して化学量論的過剰量にする。前記反応槽
の操作を液相アルキル化が比較的穏やかな条件下で起こ
るように行うと、アルキル化反応で生成するキシレンの
量が最小限になるばかりでなくまたベンゼン/エチレン
のモル比を通常用いられるモル比よりいくらか低くする
ことも可能になる。通常用いるベンゼン/エチレンモル
比は約4:1であるが、約2:1の如き低いモル比を用
いることも可能になる。しかしながら、極端に高い比率
を用いる動機は一般にほとんどなく、実用事項として、
ベンゼン/エチレンのモル比が15:1を越えることは
ほとんどないであろう。好適なベンゼン/エチレンモル
比は約4/1である。この上に示したベンゼン/エチレ
ンモル比は装置全体および多段反応装置、例えば本図に
示した如き装置に関するモル比であり、各段に供給する
供給材料のベンゼン/エチレン比は前記全体比より小さ
いであろう。各反応槽段に供給されるベンゼン仕込み物
に溶解するエチレンの量は、用いる反応槽段の数に部分
的に依存するであろう。通常は、示すように、少なくと
も3段の反応槽段が用いられるであろう。追加的反応槽
段を設ける場合でも通常は全段数が8を超えることはな
いであろう。各反応段の圧力および各反応段に供給され
るエチレンの量を、好適には、エチレンがベンゼンに少
なくとも1モルパーセント溶解するような圧力および量
にする。通常、エチレンが各反応槽に供給される仕込み
物に少なくとも2モルパーセント溶解する。多大な数で
反応槽段を用いない限り、各反応槽のベンゼン液相に溶
解するエチレンの量は一般に少なくとも4モルパーセン
トになる。
【0038】また、本発明に従い、等温反応ゾーン(i
sothermal reaction zones)
を用いてベンゼンの多段エチル化を実施することも可能
である。等温反応槽は殻と管の種類の熱交換器の形態を
取っていてもよく、この場合、アルキル化用触媒を管内
に配置しそして伝熱媒体を前記触媒を充填した管の回り
に位置する殻に通して循環させてもよい。勿論、熱交換
器用媒体を温度が各反応段に亘って比較的一定に維持さ
れるような供給速度で反応槽に通して供給する。この場
合には段間冷却を行う必要はないであろうが、エチレン
を各反応段の前方に注入するのが好適であろう。
【0039】この上に示したように、前記ベータ−シリ
カ触媒(beta−silicacatalyst)を
比較的穏やかな条件下の液相アルキル化反応で用いるの
が好適である。しかしながら、本発明を、ベンゼン基質
を温度と圧力の両方がベンゼンの臨界温度および臨界圧
力より高い苛酷な条件下で用いることで操作を超臨界範
囲内で行う(それによってアルキル化反応槽を準液相で
操作する)ことで実施することも可能である。この上に
示したように、その場合には、アルキル化反応槽を約2
90℃以上の温度および700psiaを超える圧力で
操作することになるであろう。通常は、いくらか高い温
度およびいくらか高い圧力が用いられるであろう。ここ
で、ベンゼンを超臨界範囲内で用いたアルキル化反応槽
の操作は300−600℃の範囲および約650−85
0psiaの範囲内になるであろう。
【0040】本発明の具体的態様を記述して来たが、そ
れの修飾形が本分野の技術者に思い浮かぶ可能性がある
ことで添付請求の範囲の範囲内に入る如きそのような修
飾形の全部を保護することを意図することは理解される
であろう。
【0041】本発明の特徴および態様は以下のとおりで
ある。
【0042】1. (a)ベンゼン含有原料を反応ゾーンに供給しそしてそ
れをシリカ結合剤と共に配合されていて再生を500℃
以下の温度で少なくとも3回実施した時に少なくとも9
5%の平均再生係数を示すアルキル化用ゼオライトベー
タ触媒を含んで成るモレキュラーシーブ触媒に接触さ
せ、(b)C2−C4アルキル化剤を前記反応ゾーンに供
給し、(c)前記反応ゾーンを前記アルキル化剤による
前記ベンゼンのアルキル化が液相中または超臨界範囲内
でもたらされるに有効な温度および圧力条件下で操作
し、そして(d)アルキル化ベンゼンを前記反応ゾーン
から回収する、ことを含んで成る芳香族アルキル化方
法。
【0043】2. 前記アルキル化剤がエチル化剤であ
る第1項記載の方法。
【0044】3. 前記エチル化剤がエチレンである第
2項記載の方法。
【0045】4. 前記反応ゾーンを前記ベンゼンが液
相中に存在する温度および圧力条件下で操作する第1項
記載の方法。
【0046】5. 前記ベンゼンおよびアルキル化剤を
前記反応ゾーンに前記アルキル化剤に対するベンゼンの
モル比が15未満であるような流量で供給する第4項記
載の方法。
【0047】6. 前記アルキル化剤に対する前記ベン
ゼンのモル比を10未満にする第5項記載の方法。
【0048】7. 前記アルキル化剤に対するベンゼン
のモル比を4−10の範囲内にする第5項記載の方法。
【0049】8. (a)ベンゼン含有原料を反応ゾーンに供給しそしてそ
れをシリカ結合剤と共に配合されているアルキル化用ゼ
オライトベータ触媒を含んで成るモレキュラーシーブ触
媒に接触させ、(b)エチレンを前記反応ゾーンに供給
し、(c)前記反応ゾーンをベンゼンが液相中または超
臨界相中に存在していて前記ベンゼンのエチル化が一次
活性時の前記アルキル化用触媒の存在下で起こる温度お
よび圧力条件下で操作し、(d)エチルベンゼンを含有
するアルキル化生成物を前記反応ゾーンから回収し、
(e)前記反応ゾーンの操作を前記触媒がベンゼンのエ
チル化に関して示す活性が前記触媒がベンゼンのエチル
化に関して示す前記一次活性から0.1%の値だけ低下
するまで継続し、(f)ベンゼンのアルキル化に関する
前記反応ゾーンの操作を停止しそして前記触媒の再生を
酸化環境下で再生工程過程中の平均温度が500℃以下
であるように行う再生手順を設け、(g)前記再生手順
の後に、ベンゼンを前記アルキル化反応ゾーンに供給す
ることによって前記アルキル化反応ゾーンの操作を再び
設け、(h)前記反応ゾーンを前記ベンゼンのエチル化
が前記再生触媒の存在下で前記一次活性の少なくとも9
5%の二次活性で起こってエチルベンゼンが生成するよ
うに前記ベンゼンのエチル化が液相中または超臨界相中
で起こるに有効な温度および圧力条件下で操作し、
(i)前記アルキル化反応ゾーンの操作を前記触媒がベ
ンゼンのエチル化に関して示す活性が前記二次活性の少
なくとも0.1%の度合で降下するまで継続し、(j)
前記アルキル化反応ゾーンの操作を停止しそして前記触
媒に再生を酸化環境下において500℃以下の平均温度
で行うことにより前記触媒の再生を実施し、(k)ベン
ゼンおよびエチレンを前記アルキル化反応ゾーンに供給
し、そして(l)前記反応ゾーンを前記ベンゼンのエチ
ル化が前記再生触媒の存在下でベンゼンのエチル化に関
する初期活性が前記二次活性の少なくとも95%を与え
るように前記ベンゼンのエチル化が液相中または超臨界
相中で起こるに有効な温度および圧力条件下で操作す
る、ことを含んで成るエチルベンゼンの製造方法。
【0050】9. 前記ゼオライトベータ触媒がゼオラ
イトベータの中にランタンイオンをイオン交換で組み込
ませられたランタンにより変性されたゼオライトベータ
を含んでなる第8項記載の方法。
【0051】10. 前記ゼオライトベータが少なくと
も40のシリカ/アルミニウム比を有する第8項記載の
方法。
【0052】11. 前記ゼオライトベータ触媒がゼオ
ライトベータの結晶構造内に内部成長のZSM−12結
晶骨組を有する変性ゼオライトベータを含んでなる第8
項記載の方法。
【0053】12. 前記ゼオライトベータが少なくと
も3回の再生後に示す再生係数がアルミナ結合剤を前記
ゼオライトベータと共に用いられるシリカ結合剤の量と
同じ量で用いて配合されたゼオライトベータ触媒が示す
再生係数の値の少なくとも105%である第8項記載の
方法。
【0054】13. 前記反応ゾーンを前記ベンゼンが
液相中に存在する温度および圧力条件下で操作する第8
項記載の方法。
【0055】14. 前記ベンゼンおよびアルキル化剤
を前記反応ゾーンに前記アルキル化剤に対するベンゼン
のモル比が15未満であるような流量で供給する第13
項記載の方法。
【0056】15. 前記アルキル化剤に対する前記ベ
ンゼンのモル比が10未満である第14項記載の方法。
【0057】16. 前記アルキル化剤に対するベンゼ
ンのモル比が4−10の範囲内である第14項記載の方
法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、アルミナ結合剤と共に配合されたゼオ
ライトベータ触媒を用いた液相アルキル化条件下で最も
高い温度の時の触媒床の体積パーセントを示すグラフで
ある。
【図2】図2は、シリカ結合剤と共に配合した再生ゼオ
ライトベータ触媒を用いてベンゼン/エチレンのモル比
を累進的に減少させた時の累進的液相条件下で最に高い
アルキル化温度の時の触媒床の体積パーセントを示すグ
ラフである。
【図3】図3は、本発明の実施で使用可能な段階的反応
槽装置の図式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ジエイムズ・アール・バトラー アメリカ合衆国テキサス州77059ヒユース トン・クレストブルツクドライブ15718 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA10 BA02A BA02B BA07A BA07B BC42A BC42B CB27 GA06 ZA19A ZA19B ZF05A ZF05B 4H006 AA02 AC21 BA71 BA84 BC10 BC11 BD60 DA15 4H039 CA41 CD10 CF10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ベンゼン含有原料を反応ゾーンに供
    給しそしてそれをシリカ結合剤と共に配合されていて再
    生を500℃以下の温度で少なくとも3回実施した時に
    少なくとも95%の平均再生係数を示すアルキル化用ゼ
    オライトベータ触媒を含んで成るモレキュラーシーブ触
    媒に接触させ、(b)C2−C4アルキル化剤を前記反応
    ゾーンに供給し、(c)前記反応ゾーンを前記アルキル
    化剤による前記ベンゼンのアルキル化が液相中または超
    臨界範囲内でもたらされるに有効な温度および圧力条件
    下で操作し、そして(d)アルキル化ベンゼンを前記反
    応ゾーンから回収する、ことを含んで成る芳香族アルキ
    ル化方法。
  2. 【請求項2】(a)ベンゼン含有原料を反応ゾーンに供
    給しそしてそれをシリカ結合剤と共に配合されているア
    ルキル化用ゼオライトベータ触媒を含んで成るモレキュ
    ラーシーブ触媒に接触させ、(b)エチレンを前記反応
    ゾーンに供給し、(c)前記反応ゾーンをベンゼンが液
    相中または超臨界相中に存在していて前記ベンゼンのエ
    チル化が一次活性時の前記アルキル化用触媒の存在下で
    起こる温度および圧力条件下で操作し、(d)エチルベ
    ンゼンを含有するアルキル化生成物を前記反応ゾーンか
    ら回収し、(e)前記反応ゾーンの操作を前記触媒がベ
    ンゼンのエチル化に関して示す活性が前記触媒がベンゼ
    ンのエチル化に関して示す前記一次活性から0.1%の
    値だけ低下するまで継続し、(f)ベンゼンのアルキル
    化に関する前記反応ゾーンの操作を停止しそして前記触
    媒の再生を酸化環境下で再生工程過程中の平均温度が5
    00℃以下であるように行う再生手順を設け、(g)前
    記再生手順の後に、ベンゼンを前記アルキル化反応ゾー
    ンに供給することによって前記アルキル化反応ゾーンの
    操作を再び設け、(h)前記反応ゾーンを前記ベンゼン
    のエチル化が前記再生触媒の存在下で前記一次活性の少
    なくとも95%の二次活性で起こってエチルベンゼンが
    生成するように前記ベンゼンのエチル化が液相中または
    超臨界相中で起こるに有効な温度および圧力条件下で操
    作し、(i)前記アルキル化反応ゾーンの操作を前記触
    媒がベンゼンのエチル化に関して示す活性が前記二次活
    性の少なくとも0.1%の度合で降下するまで継続し、
    (j)前記アルキル化反応ゾーンの操作を停止しそして
    前記触媒の再生を酸化環境下において500℃以下の平
    均温度で行うことにより前記触媒の再生を実施し、
    (k)ベンゼンおよびエチレンを前記アルキル化反応ゾ
    ーンに供給し、そして(l)前記反応ゾーンを前記ベン
    ゼンのエチル化が前記再生触媒の存在下でベンゼンのエ
    チル化に関する初期活性が前記二次活性の少なくとも9
    5%を与えるように前記ベンゼンのエチル化が液相中ま
    たは超臨界相中で起こるに有効な温度および圧力条件下
    で操作する、ことを含んで成るエチルベンゼンの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007537028A (ja) * 2003-10-03 2007-12-20 フイナ・テクノロジー・インコーポレーテツド アルキル化および触媒再生方法

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