JP2003145517A - コンクリート型およびその製造方法 - Google Patents
コンクリート型およびその製造方法Info
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Abstract
ンクリート型およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 表皮層が被着した成形品モデル2にフレ
ーム4を型合わせして、フレーム4内にコンクリート材
7を注入することによりコンクリート型10を製造す
る。成形品モデル2の表皮層とフレーム4との合わせ部
に所定間隙11を設け、合わせ部11の周囲を封止して
コンクリート材7を注入し、成形品モデル2を脱型す
る。コンクリート材7が注入されるフレーム4内の適所
に、一つまたは複数の補強材12が介挿される。
Description
品等に使用される樹脂成形品を成形するためのコンクリ
ート型およびその製造方法に関する。
来より成形用金型が用いられている。金型製作には極め
て多くの機械加工時間を必要とすることから、そのよう
な機械加工に要する時間を削減すべくコンクリート型が
開発されている。
の製造方法を工程順に示している。この工法はニッケル
(Ni)殻を電鋳により形成する場合の例とするが、電
鋳によらず蒸着にてニッケル殻を形成することもでき
る。図2(A)において、電鋳槽1内に設置された成形
品モデル2の表面にNi殻3を形成する。一方、図2
(B)のように成形品モデル2と型合わせすべき鋳物フ
レーム4を形成する。
品モデル2のNi殻3および鋳物フレーム4はそれぞ
れ、相互の合わせ部がフライス盤等のカッター100に
よって機械加工され、型合わせの際の合わせ面5,6が
形成される。
り成形品モデル2と閉合した鋳物フレーム4内にコンク
リート材7を注入する。そして、図3(B)のように成
形品モデル2を脱型することにより、コンクリート型1
0が製造される。
コンクリート型の製造方法において、図2(C),
(D)のようにNi殻3および鋳物フレーム4相互の合
わせ部を切削するためには、極めて多くの機械加工が必
要になる。そのため型納期短縮を意図しながらも、この
ような合わせ部の切削加工時間がネックとなり、またコ
ストを高くする原因となっていた。
ーム4を簡素化すると、その分だけコンクリート材7の
容積もしくは容量が増大し、全体としてヤング率(縦弾
性係数)が低下する。この場合、成形時にNi殻3に加
わる応力が著しく大きくなる結果になってしまう。
に製作コストを低減し得るコンクリート型およびその製
造方法を提供することを目的とする。
の製造方法は、表皮層が被着した成形品モデルにフレー
ムを型合わせして、このフレーム内領域にコンクリート
材を注入することによりコンクリート型を製造する方法
であって、上記成形品モデルの表皮層と上記フレームと
の合わせ部に所定間隙を設け、この合わせ部周囲を封止
して上記コンクリート材を注入し、上記成形品モデルを
脱型することにより成形用意匠面を得ることを特徴とす
る。
て、前記コンクリート材が注入されるフレーム内領域の
適所に、好ましくは一つまたは複数の補強材が介挿され
る。
において、好ましくは、予め求めた前記成形用意匠面に
作用する成形時の応力に基き、前記補強材の配置位置お
よび数量等を設定する。
において、前記表皮層は、前記成形品モデル表面に電鋳
等により形成されたニッケル殻であり、前記フレームは
鋳物フレームであることが好ましい。
ム内領域に注入されたコンクリート材の表面に成形用意
匠面を有するコンクリート型であって、前記成形用意匠
面とフレームとの間に所定間隙を有し、この間隙にコン
クリート材が充填されたことを特徴とする。
レーム内領域の適所に、一つまたは複数の補強材が介挿
されることが好ましい。
フレームとの合わせ部に所定間隙を設け、この合わせ部
の周囲を封止してコンクリート材を注入することで、合
わせ部の合わせ面を形成するための機械加工を削減ある
いは実質的に不要とすることができる。また、コンクリ
ート材が注入されるキャビティ内の適所に補強材を介挿
することで、フレーム構造の簡素化を図りながら所定の
剛性強度を確保することができる。
的に同一または対応する部材には同一符号を用いて、本
発明によるコンクリート型およびその製造方法の好適な
実施の形態を説明する。この実施形態にあっては、たと
えば自動車部品等に使用される樹脂成形品を成形するた
めのコンクリート型を製造するものとし、前述した従来
例と同様に成形モデルに表皮層としてのニッケル(N
i)殻を電鋳により形成する場合を例にとって説明す
る。
造方法を工程順に示している。図1(A)において、先
ず、意匠面を有する成形品モデルを製作し、この成形品
モデルを電鋳槽1に入れて電鋳によりNi殻を製作す
る。これにより、成形品モデル2の表面にNi殻3が形
成され、このNi殻3には成形品モデルの意匠面が転写
されることになる。一方、図1(B)のように成形品モ
デル2と型合わせすべき鋳物フレーム4を形成する。こ
こで、鋳物フレーム4の構造は従来の場合に比較して簡
素化されている。すなわち、各フレーム部材4a〜4d
の特に高さは低く、相互間の間隔は広くなるように設定
されている。
り成形品モデル2に鋳物フレーム4を閉合する。この
際、成形品モデル2に付いているNi殻3の外周に樹脂
等で成る漏れ止め材13を適量適用し、硬化させること
により合わせ部を封止する。そして、閉合した鋳物フレ
ーム4内領域にコンクリート材7を注入する。この場
合、本発明では鋳物フレーム4の高さを低くすること
で、特にNi殻3と鋳物フレーム4との合わせ部に所定
の間隙11を設け、この合わせ部の周囲を上記のように
漏れ止め材13で封止してコンクリート材7を注入す
る。これにより隙間からコンクリート材7が漏れだすの
を防止することができる。また、コンクリート材7が注
入される鋳物フレーム4内の適所に、一つまたは複数の
補強材12が介挿される。
流動性を持つものを使用する。このようなコンクリート
材7を使用することで、小さい隙間まで満遍なく注入す
ることができ、補強材12と意匠面Pとの間に隙を空け
て施工可能となる。そして、高い強度を確保することが
できる。なお、ここで言うコンクリート材とは、セメン
トペースト、モルタル、コンクリートを包含するもの
で、広く、セメントをバインダーとした硬化体の総称を
指す。
間隙11は、典型的には5〜40mmの範囲が好まし
い。この間隙11にコンクリートを注入する場合、コン
クリートの強度を上げるためにコンクリート材7に金属
ファイバーを混入するため、この混入する金属ファイバ
ーの長さを考慮するとその間隙は最低5mm程度を必要
とするが、間隙が40mm以上ある場合には必ずしも高
い補強効果を期待し得ない。
用いるが、その配置位置および数量等は、予め求めたN
i殻3(意匠面P)に作用する射出成形時の応力に基い
て設定される。補強材12の設定方法にはCAE(Comp
uter-Aided Engineering)を用いて、射出成形時にNi
殻3にかかる応力を予測することで、補強材12の適切
な配置や数量を設定することができる。たとえば、CA
Eを用いて鋳物フレーム4の構造とそれに対応する射出
成形時のNi殻3における応力分布を求め、応力分布に
不良部分NGがある場合には、この不良部分NGがなく
なるように鋳物フレーム4の構造を求めるというもので
ある。
2を脱型することにより、この成形品モデル2、鋳型フ
レーム4、補強材12およびコンクリート材7が一体化
したコンクリート型(固定型)10が製造される。この
コンクリート型10の表面には成形品モデルの意匠面P
が転写されている。このコンクリート型10において、
その構造は簡素化されているともに、型締力をコンクリ
ート部分で受けるようになっているが、上記のように補
強材12を適切に設定配置することで高い強度を確保す
ることができる。
フレーム4との合わせ部に間隙11を設け、合わせ部の
周囲を封止してコンクリート材7を注入することで、相
互の型合わせ面の形成工程を不要とすることができる。
説明したが、本発明は上記の実施形態にのみ限定される
ものでなく、本発明の範囲内で適宜変更等が可能であ
る。たとえば、鋳物フレーム4や補強材12の具体的構
成や間隙11の数値等は必要に応じて適宜変更すること
ができる。
の種のコンクリート型においてフレーム構造を簡素化す
るとともに型合わせ面の形成工程をなくし、材料費の削
減や機械加工の大幅な工数低減等により製品、製作コス
トを減少することができる。したがって、コストの低減
を図りながら、納期短縮化を有効に実現する等の利点を
有している。
コンクリート型の製造方法を工程順に示す図である。
す図である。
す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 表皮層が被着した成形品モデルにフレー
ムを型合わせして、このフレーム内領域にコンクリート
材を注入することによりコンクリート型を製造する方法
であって、 前記成形品モデルの表皮層と前記フレームとの合わせ部
に所定間隙を設け、この合わせ部の周囲を封止して前記
コンクリート材を注入し、前記成形品モデルを脱型する
ことにより成形用意匠面を得ることを特徴とするコンク
リート型の製造方法。 - 【請求項2】 前記コンクリート材が注入されるフレー
ム内領域の適所に、一つまたは複数の補強材が介挿され
ることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート型
の製造方法。 - 【請求項3】 予め求めた前記成形用意匠面に作用する
成形時の応力に基き、前記補強材の配置位置および数量
等を設定することを特徴とする、請求項1または2に記
載のコンクリート型の製造方法。 - 【請求項4】 前記表皮層は、前記成形品モデル表面に
電鋳等により形成されたニッケル殻であり、前記フレー
ムは鋳物フレームであることを特徴とする、請求項1〜
3のいずれか1項に記載のコンクリート型の製造方法。 - 【請求項5】 フレーム内領域に注入されたコンクリー
ト材の表面に成形用意匠面を有するコンクリート型であ
って、前記成形用意匠面とフレームとの間に所定間隙を
有し、該間隙にコンクリート材が充填されたことを特徴
とするコンクリート型。 - 【請求項6】 前記フレーム内領域の適所に、一つまた
は複数の補強材が介挿されることを特徴とする、請求項
5に記載のコンクリート型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001346632A JP4193164B2 (ja) | 2001-11-12 | 2001-11-12 | コンクリート型およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003145517A true JP2003145517A (ja) | 2003-05-20 |
JP4193164B2 JP4193164B2 (ja) | 2008-12-10 |
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JP (1) | JP4193164B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013059867A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Toyota Motor East Japan Inc | 射出成形型の製造方法及び射出成形型 |
-
2001
- 2001-11-12 JP JP2001346632A patent/JP4193164B2/ja not_active Expired - Fee Related
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