JP2003145268A - 溶接ワイヤ収納用容器及び容器入り溶接ワイヤ - Google Patents
溶接ワイヤ収納用容器及び容器入り溶接ワイヤInfo
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Abstract
溶接ワイヤを長期にわたり保管することを可能とする溶
接ワイヤ収納用容器及び容器入り溶接ワイヤを提供す
る。 【解決手段】 有底筒状の外筒11の内側に筒状の内筒
12を挿入し、底部に台座13を配置し、外筒11と内
筒12との間に樹脂フィルム製の袋50を配置する。そ
して、内筒12の中心の周りに、溶接ワイヤを落とし込
みながらコイル状に収納し、樹脂フィルム製袋50の上
端部を緊締して、袋50内に内筒12と共に溶接ワイヤ
を封止する。把持部35をつかんで容器10を持ち上げ
ると、ベルト15により溶接ワイヤの重量が支持され、
容易に運搬することができる。
Description
はフラックス入りワイヤ(FCW:Flux Cored Wire)
を巻回した状態で収納する溶接ワイヤ収納用容器及び容
器入り溶接ワイヤに関し、特に、外気からの水分及び湿
気の侵入を防止した溶接ワイヤ収納用容器及び容器入り
溶接ワイヤに関する。
容器(以下、パックという)は、コイル状の溶接ワイヤ
をその軸方向を垂直にして収納する有底筒状の容器本体
の内面を、樹脂で被覆し、この容器本体の上端開口部に
金属製の蓋を被冠し、前記容器本体と前記蓋との境界を
ゴム製等のシールにより封止して、外気からの水分及び
湿気の侵入を防止していた。なお、パックの有底筒状の
本体は、その下端及び上端の強度を必要とする部分が、
リング状の金属部材により補強されている。
ワイヤの収納に使用されることもあるが、所定回数使用
後、廃棄される。この廃棄に際して、パック本体のリン
グ状の金属部材及び蓋を本体から分別する必要があり、
又は、分別せずに全体を産業廃棄物として処理する必要
があった。
うに、従来のパックは、分別したり又は産業廃棄物とし
て処理したりする必要があって、使用後の廃却処分が煩
雑であるという難点がある。
て回収及び再生のルートが確立されている紙をパックの
材質とすることが有効である。即ち、溶接ワイヤ収納用
容器を、全て段ボール等の紙により製造すれば、使用後
の廃却時に容易に回収し、それを紙製品として再生する
ことが容易である。また、廃却が容易であるため、パッ
クを溶接ワイヤの保管及び運搬に一度だけ使用し、収納
している溶接ワイヤがなくなった後は、パックを廃却す
ることとすることができる。これにより、使用後のパッ
クを空の状態で溶接ワイヤの製造工場に返還するための
無駄な運搬コストを省略することができる。
クに比べて外気からの水分及び湿気の侵入に弱く、溶接
ワイヤの保管時の酸化等が問題となる。
のであって、外気からの水分及び湿気の侵入を防止で
き、溶接ワイヤを長期にわたり保管することを可能とす
る溶接ワイヤ収納用容器及び容器入り溶接ワイヤを提供
することを目的とする。
収納用容器は、紙製の有底筒状の外筒と、この外筒の内
側に挿入された紙製の筒状の内筒と、前記外筒の内側に
前記内筒を包み込むように配置された樹脂フィルム製の
袋と、前記外筒と前記内筒との間を通り前記外筒に設け
た1対の開口から外部に導出されその外部導出部の両端
部に手で掴むための把持部を設けた紐状の支持体とを有
することを特徴とする。
袋は、気化性防錆剤を含むことが好ましい。具体的に
は、例えば、前記気化性防錆剤は、前記袋の内面に塗布
されている。
配置された気化性防錆剤を含むシートを有することが好
ましい。具体的には、例えば、前記気化性防錆剤は、前
記シートの下面に塗布されている。
クロヘキシルアミンナイトライト(以下、DICHAN
という)又はジイソプロピルアミンナイトライト(以
下、DIPANという)を含有しており、前記袋は、例
えば、ポリエチレン又はポリ塩化ビニル製である。
外筒の上縁に被冠される紙製の蓋を有することが好まし
い。また、前記内筒はその底部に紙製の台座を有し、こ
の台座の中央に前記外筒及び内筒と同軸的に配置された
芯体を設けることができる。更に、前記袋を構成する樹
脂フィルムは、60μm以上の厚さを有することが好ま
しい。そして、前記外筒及び内筒は、例えば、夫々側壁
が角筒状をなす。このように、角筒状にすることによ
り、外筒及び内筒を1枚のシートから組み立てやすくな
り、また、使用後に折り畳みやすくなる。
明に係る溶接ワイヤ収納用容器内にコイル状の溶接ワイ
ヤがその軸方向を前記外筒及び内筒の軸方向と一致させ
て収納されており、前記袋の開口部を緊締して前記溶接
ワイヤが前記袋内に封入されていることを特徴とする。
側が樹脂フィルム製の外袋により包み込まれているか、
又は前記外筒の外側が樹脂フィルム製の帯により巻回さ
れていることが好ましい。
し、段ボールを曲折して有底筒状に成形することがで
き、前記内筒は、外筒と同様に段ボール等の紙製とし、
段ボールを筒状に丸めることにより成形することができ
る。また、前記樹脂製フィルムとしては、例えば、ポリ
エチレン又はポリ塩化ビニル等、防湿性、防水性及び撥
水性が優れた材質のものを使用することができ、1層又
は多層構造にすることができる。
が内筒内に収納され、更に溶接ワイヤは内筒と共に樹脂
フィルム製の袋内に収納され、この袋の開口端部を緊締
することにより、溶接ワイヤが樹脂製フィルムの袋内に
封止される。これにより、溶接ワイヤの周辺に水分及び
湿気が侵入することを防止することができる。更に、外
筒の外側も、樹脂製フィルムからなる袋で包み、又は帯
で巻回することにより、更に、一層確実に水分及び湿気
が溶接ワイヤの周辺に侵入することを防止することがで
きると共に、輸送中の水濡れによる紙(段ボール)の強
度の劣化を防止することができる。
ル等の紙により成形されているので、その廃却が容易で
あり、回収及び再生ルートに容易にのせてリサイクルす
ることができる。
的に芯体を立設することにより、溶接ワイヤのコイルを
使用する際に、コイル状のワイヤを容器から引き出しや
すくなる。フラックス入りワイヤとソリッドワイヤとで
は、パック形状が異なり、ソリッドワイヤでは芯体を使
用する場合が多く、フラックス入りワイヤでは芯体を使
用しない場合が多い。ソリッドワイヤのように、弾性変
形耐力が大きいワイヤでは、ワイヤを容器から引き出す
際に、絡みが発生しやすい。芯体はこのワイヤ引き出し
時の絡みを防止するために使用される。
を利用し、2重構造の間にポリエチレン又はポリ塩化ビ
ニル等の防湿性、防水性及び撥水性が優れた材質であっ
て1層又は多層構造の樹脂製フィルムを設け、この樹脂
製フィルムが袋構造となることで、溶接ワイヤの周辺に
外気から水分及び湿気が侵入することを防止することが
できる。袋を構成する樹脂製フィルムの厚さは60μm
以上が好ましい。樹脂製フィルムの厚さが60μm未満
の場合は、取扱時に裂けやすく、本来の目的を達成する
ことができない。また、外筒及び内筒等を構成する紙
は、強度及び取り扱い性の面から段ボールが好ましい。
ワイヤ収納用容器及び容器入りワイヤについて添付の図
面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施例に
係る溶接ワイヤ収納用容器10の組み立て方法を示す分
解斜視図、図2は同じく芯体、内筒及び台座の組み立て
方法を示す分解斜視図、図3は同じく容器の縦断面図、
図4は容器への溶接ワイヤの収納方法を示す縦断面図、
図5は蓋の取着方法を示す斜視図、図6は蓋が取着され
た状態を示す斜視図、図7は容器の外装方法を示す斜視
図、図8は同じく容器の外装方法の変形例を示す斜視図
である。
底筒状の段ボール製部品であり、横断面は正八角形をな
す。内筒12は正八角形の筒状をなす段ボール製品であ
る。これらの外筒11及び内筒12は夫々1枚の段ボー
ルを折り曲げて有底筒状及び筒状に成形されている。内
筒12の下端には、その軸心を中心として相対する位置
に、1対の切欠26が形成されている。
正八角形の板28と、正八角形の板29とを、両者間
に、孔31の直径と同一寸法の内径を有する円筒状のス
ペーサ部材30を介在させて平行に配置し、板28,2
9及び部材30を接着剤により接合して構成されてい
る。芯体14は段ボールを円筒状に丸め、その一方の突
合せ端部に1対の差込溝34を形成し、他方の突合せ端
部に1対の突起33を形成して、各突起33を差込溝3
4に挿入することにより、芯体14の円筒形状を確保し
ている。この芯体14の外径は孔31の内径と実質的に
等しい。そして、芯体14はその下端部を台座13の孔
31内に挿入することにより、台座13と連結されてい
る。なお、台座13の板28,29及び部材30は、必
ずしも接着剤により接合しなくても、芯体14の下端部
を孔31及びスペーサ部材30に嵌入するだけで、芯体
14と台座13とを連結して組み立てることができる。
なお、台座13及び芯体14も段ボール等の紙製品であ
る。
ジが垂直に延びる形状を有し、各フランジが外筒11の
外面に接触して外筒11に嵌合される大きさの形状を有
する。これにより、蓋16が外筒11の上端開口部に被
冠される。蓋16には対向する1対のフランジの下縁に
1対の輪状の弾性部材37が設けられている。外筒11
には、蓋16が被冠されたときに各弾性部材37に整合
する位置に、1対の係止片23が設けられている。この
係止片23は、上寄りの位置に形成された1対の小径孔
22と、下寄りの位置に形成された大径孔21とを結ぶ
三角形の小片であり、1対の小径孔22と大径孔21と
の間は切断されていて、これにより、1対の小径孔22
を結ぶ線を折線として、折れ曲がることができる。弾性
部材37は、係止片23が閉じているときにこの係止片
23により係止することができ、係止片23を持ち上げ
ることにより、弾性部材37の係止を解除することがで
きる。なお、弾性部材37は、例えば輪ゴムである。ま
た、この蓋16も段ボール等の紙製品である。
部に、1対の孔20が形成されており、外筒の内面に沿
うように配置されたベルト15が、孔20を介して外筒
11の外部に導出され、その両端部は外筒11の外部に
て折り返されて輪状をなすようにベルト15に固定され
ている。この輪状の部分により手で掴むための把持部3
5が構成されている。この紐状の支持体は、有底筒状の
外筒と内筒との間に位置することにより、ワイヤと直接
接することを回避することが可能なだけではなく、把持
部を吊り上げる際、容器の形状を維持することができ
る。
おり、内筒12を内包し、外筒11の内側に配置される
大きさを有する。この袋50の厚さは組み立て作業時の
破裂又は切断等を防止するために、60μm以上とする
ことが好ましい。また、この袋50を構成する樹脂フィ
ルムは、例えば、ポリエチレン又はポリ塩化ビニル等、
防湿性、防水性及び撥水性が優れた材質のものであり、
これを1層又は多層構造として使用することができる。
多層構造の場合は、全体の厚さが60μm以上であるこ
とが好ましい。
収納用容器及び容器入り溶接ワイヤの動作について説明
する。図1等に示すように、ベルト15を外筒11の内
側面及び内底面にはわせ、把持部35を孔20から外部
に導出させた状態で、樹脂フィルム製の袋50を外筒内
に配置し、更に、内筒12を外筒11内に挿入すると共
に、台座13を内筒12内に押し込み、内筒12の下端
部まで挿入する。これにより、外筒11と内筒12との
間に樹脂製フィルムからなる袋50が介在する状態で容
器10が組み立てられ、把持部35を掴んでこの容器1
0を溶接ワイヤの製造ラインに搬送する。
に示すように、製造された溶接ワイヤ38が巻き付け装
置39から容器内に排出されるようになっており、巻き
付け装置39から出た溶接ワイヤ38は、巻き付け装置
39が内筒12の中心を中心として回転することによ
り、螺旋状に内筒12内に落とし込まれていく。これに
より、コイル状の溶接ワイヤ38が内筒12内に収納さ
れる。
り、溶接ワイヤ38を内筒12及び台座13と共に、袋
50内に封止する。そして、図6に示すように、蓋16
を外筒11上に被冠し、各係合片23を外筒11の外側
に折り曲げ、1対の弾性部材37を夫々係合片23の裏
面側を通して係合片23を元の位置に戻すことにより、
各弾性部材37は小径孔22を通り係合片23に係合さ
れる。このようにして、蓋16を外筒11に固定する。
掴んで持ち上げることにより、搬送することができる。
溶接ワイヤの重量は把持部35が設けられたベルト15
により支持され、外筒11、内筒12及び台座13、更
には袋50に溶接ワイヤの重量が実質的に印加されるこ
とはない。よって、溶接ワイヤの重量により段ボール製
の外筒等が破断したりすることはない。なお、芯体14
は、必要に応じて、溶接ワイヤの使用時に、ワイヤコイ
ルの中心に挿入される。これにより、ワイヤの引き出し
時に、ワイヤが絡まることを防止できる。この場合に、
芯体14は、図2及び図3に示すように、台座13の孔
31内に挿入される(但し、これらの図はワイヤ使用時
のものではなく、単に芯体14と台座13との関係を説
明するためにのみ使用する)。
が封止されているので、溶接ワイヤ38の周辺部に外気
から水分及び湿気が侵入することを防止することがで
き、溶接ワイヤ38を長期にわたり、防水性及び防湿性
の環境に保持することができる。また、使用後の容器1
0は、樹脂フィルム製袋50とベルト15を取り除いた
後、紙製品として廃却する。この容器の廃却に際して、
袋50及びベルト15は、内筒12を外筒11から抜脱
するだけで容易に取り除くことができ、除去作業が容易
である。また、袋50及びベルト15を除去した後の容
器は、段ボール製品として、市場の回収及び再生ルート
にのせることができ、廃却が極めて容易である。
らず、多角形状にすればよい。このように、容器を角筒
状にすることにより、廃却時に容器を構成する外筒及び
内筒等を折り畳みやすくすることができ、廃却物の搬送
が容易になる。しかし、本発明はこれに限らず、例え
ば、図7及び図8に示すように、容器を円筒状に構成す
ることもできる。
外筒111にフランジ付きの円板状の蓋116を被冠し
た後、その全体を、樹脂フィルム製の袋100により覆
う(外装する)ことにより、容器入りワイヤの輸送中
に、容器10が雨水等に濡れることが防止され、段ボー
ル等の紙製の容器が水に濡れることにより容器の強度が
劣化することを防止することができる。
は、図7(b)に示すように、樹脂フィルム製の帯状シ
ート101を外筒111の周囲に巻回することにより行
ってもよい。
103上に樹脂フィルム製シート102を重ね、このシ
ート102上に2個又は3個以上の複数個の容器を載置
し、図8(b)に示すように、全ての容器をシート10
2によりまとめて覆うことにより、複数個の容器を同時
に外装することができる。
る。本実施例は、袋50が気化性防錆剤を含むものであ
る。この気化性防錆剤は、袋50を構成する樹脂フィル
ムの作成時に、フィルム内に気化性防錆剤を練り込むこ
とにより、袋50に添加することができる。また、樹脂
フィルムにより袋50を作成した後、袋50の内面に気
化性防錆剤を塗装したものでもよい。
る場合は、袋50の内面の全面に気化性防錆剤を塗装し
ても良いし、例えば、図9(a)及び(b)に示すよう
に、局部的に気化性防錆剤を塗装しても良い。図9
(a)は、多数の平行斜線条のパターンで気化性防錆剤
を塗装したもの、図9(b)は、格子状のパターンで気
化性防錆剤を塗装したものである。
CHAN及びDIPAN等があり、これを単独で又は複
合で使用することができる。
1と内筒12との間に樹脂フィルムの袋50を配置した
場合、外気からの水分及び湿気の侵入は確実に防止する
ことができるが、袋50の内側の内筒12が紙製である
ことから、紙が保有している水分と、容器内に溶接ワイ
ヤのコイルを収納したときの雰囲気の水分が、急激な気
温の低下による結露により、溶接ワイヤに錆を発生させ
てしまうことがある。この錆の発生を防止するために、
容器内に袋入り防錆剤を投入することも考えられるが、
容器内に投入された防錆剤は容器の底部に存在する。こ
のため、容器内の上部の溶接ワイヤコイルについては、
防錆効果が得られない。また、作業員がこの袋入り防錆
剤の投入を失念することもある。
体に気化性防錆剤を含ませ、又は袋50の内面に気化性
防錆剤を塗布することにより、袋50自体から又は袋5
0の内面の塗布層から気化した防錆剤が、容器内に充満
し、容器内の溶接ワイヤコイルに対して均一に防錆効果
を及ぼす。これにより、容器内の上部のコイル部分まで
十分に防錆効果が得られる。また、この袋を使用する限
り、防錆剤は確実に容器内に供給される。なお、本第2
実施例において、袋入り防錆剤の投入を併用してもよ
い。
図10(a)及び(b)に示すように、袋50の内側に
配置される内筒12に、複数個の孔62、63を形成す
ることが好ましい。なお、この孔62,63は円孔でな
くてもよい。図10(a)は比較的大きな孔62を設け
た場合、図10(b)は比較的小さな孔63を多数設け
た場合である。このように、内筒12の強度を損なわな
い程度に孔62,63を設けることにより、袋50から
発する防錆剤のガスが、内筒12を突き抜けて内部の溶
接ワイヤコイルに行き渡りやすくなる。
る。本第3実施例は、容器内の上部に、気化性防錆剤を
含むシートを配置するものである。このシートは、例え
ば、図11(a)、(b)に示すように、円板であり、
図11(a)に示すシート64は、平行斜線状のパター
ンで気化性防錆剤を塗布したものであり、図11(b)
に示すシート65は、格子状のパターンで気化性防錆剤
を塗布したものである。この気化性防錆剤を塗布した面
を下方にして、シート64,65を溶接ワイヤコイルが
収納された容器内の上部、即ち、容器内のコイルの上に
載置する。芯体14を有する場合には、シート64,6
5の中央部を円形にくりぬき、芯体14を挿通させるこ
とにより、コイル上に載置する。
1(a)、(b)に示すようなパターン状の塗布に限ら
ず、全面に気化性防錆剤を塗布してもよいし、また、シ
ートを樹脂シートで構成し、この樹脂シートの作成時
に、シート内に気化性防錆剤を練り込むことにより、シ
ートに気化性防錆剤を添加してもよい。なお、気化性防
錆剤としては、前述のDICHAN又はDIPAN等が
ある。また、気化性防錆剤を有するシートとして、樹脂
製に限らず、紙製でも良い。更に、シートは円板状に限
らない。
様に、シートから気化性防錆剤のガスが発生し、容器内
の溶接ワイヤコイルの周辺を防錆剤が充満するため、コ
イルに均一な防錆効果が得られる。
明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。図12
は試験環境の湿度、温度及び露点温度を示す。この試験
環境に溶接ワイヤを3ヶ月間放置した。下記表1は、袋
の材質、袋の防錆剤の有無、袋の厚さを示す。この袋を
使用して溶接ワイヤのコイルを包装した。この場合に、
表1の「工程の作業性」欄には、作業性がよいものを
○、作業の途中で袋が裂け、破れが発生した場合を△で
示した。「耐吸湿性」欄は、試験前後のワイヤの水分の
上昇率(%)が10%未満の場合に○、10%以上30
%未満の場合に△、30%以上の場合に×で示した。な
お、試験前後のワイヤの水分の上昇率は、(試験前後の
ワイヤ水分上昇量)/(試験前のワイヤ水分量)×10
0で表される。更に、「錆発生状況」は、錆の発生がな
い場合を○、若干錆が発生したが溶接欠陥には至らない
場合を△、錆が発生した場合を×で表した。
ン、「PVC」とはポリ塩化ビニルである。溶接ワイヤ
はフラックス入りワイヤが、JIS Z3313 YF
W−C50DRであり、ソリッドワイヤがJIS Z3
312 YGW11である。そして、耐吸湿性はフラッ
クス入りワイヤで評価し、錆発生状況はフラックス入り
ワイヤと、ソリッドワイヤ(メッキなし及びメッキあり
の双方)で評価した。パックは図5に示す八角形のもの
を使用した。
用していないため、ワイヤの耐吸湿性及び錆発生状況が
劣るものである。比較例2,3は、袋を使用している
が、材質が紙製であるため、防湿効果が見られず、比較
例1と同様に錆が発生した。実施例4乃至6、12,1
3は、樹脂フィルムを使用しているため、比較例1乃至
3に対し、錆発生状況が良好である。また、実施例7乃
至11及び14は、樹脂フィルムの厚さが60μm以上
と厚いため、耐吸湿性が優れている。加えて、実施例
8,10,11は防錆シートを使用しており、実施例
7,11は防錆袋を使用しているため、耐吸湿性及び錆
発生状況が更に一層優れたものであった。
イル状の溶接ワイヤを内筒内に収納し、溶接ワイヤを内
筒と共に樹脂フィルム製の袋により被覆してこの袋の開
口端部を緊締することにより、溶接ワイヤを樹脂製フィ
ルムの袋内に封止するので、溶接ワイヤの周辺に水分及
び湿気が侵入することを防止することができ、長期にわ
たる溶接ワイヤの保管が可能となる。特に、前記袋が気
化性防錆剤を含むことにより、又は気化性防錆剤を含む
シートを容器上部に配置することにより、袋内の溶接ワ
イヤは、更に一層、均一な防錆効果を得ることができ
る。
袋で包み、又は帯状シートで巻回して、容器全体を外装
することにより、輸送中の水濡れによる紙(段ボール)
製容器の強度の劣化を防止することができる。
ル等の紙により成形されているので、その廃却が容易で
あり、市場の回収及び再生ルートにのせて容易にリサイ
クルすることができる。
と同軸的に芯体を立設することにより、使用時の絡みを
防止することができる。
組み立て方法を示す分解斜視図である。
立て方法を示す分解斜視図である。
示す縦断面図である。
図である。
図である。
す斜視図である。
袋の図である。
図である。
すシートの図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 紙製の有底筒状の外筒と、この外筒の内
側に挿入された紙製の筒状の内筒と、前記外筒の内側に
前記内筒を包み込むように配置された樹脂フィルム製の
袋と、前記外筒と前記内筒との間を通り前記外筒に設け
た1対の開口から外部に導出されその外部導出部の両端
部に手で掴むための把持部を設けた紐状の支持体とを有
することを特徴とする溶接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項2】 前記袋は、気化性防錆剤を含むことを特
徴とする請求項1に記載の溶接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項3】 前記気化性防錆剤は、前記袋の内面に塗
布されていることを特徴とする請求項2に記載の溶接ワ
イヤ収納用容器。 - 【請求項4】 収納される溶接ワイヤコイルの上に配置
された気化性防錆剤を含むシートを有することを特徴と
する請求項1に記載の溶接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項5】 前記気化性防錆剤は、前記シートの下面
に塗布されていることを特徴とする請求項4に記載の溶
接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項6】 前記気化性防錆剤は、ジシクロヘキシル
アミンナイトライト又はジイソプロピルアミンナイトラ
イトを含有していることを特徴とする請求項2乃至5の
いずれか1項に記載の溶接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項7】 前記袋は、ポリエチレン又はポリ塩化ビ
ニル製であることを特徴とする請求項1に記載の溶接ワ
イヤ収納用容器。 - 【請求項8】 前記外筒の上縁に被冠される紙製の蓋を
有することを特徴とする請求項1に記載の溶接ワイヤ収
納用容器。 - 【請求項9】 前記内筒はその底部に紙製の台座を有
し、この台座の中央に前記外筒及び内筒と同軸的に配置
された芯体を有することを特徴とする請求項1乃至8の
いずれか1項に記載の溶接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項10】 前記袋を構成する樹脂フィルムは、6
0μm以上の厚さを有することを特徴とする請求項1乃
至9のいずれか1項に記載の溶接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項11】 前記外筒及び内筒は、夫々側壁が角筒
状をなすことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか
1項に記載の溶接ワイヤ収納用容器。 - 【請求項12】 前記請求項1乃至11のいずれか1項
に記載の溶接ワイヤ収納用容器内にコイル状の溶接ワイ
ヤがその軸方向を前記外筒及び内筒の軸方向と一致させ
て収納されており、前記袋の開口部を緊締して前記溶接
ワイヤが前記袋内に封入されていることを特徴とする容
器入り溶接ワイヤ。 - 【請求項13】 前記外筒の外側が樹脂フィルム製の外
袋により包み込まれていることを特徴とすることを特徴
とする請求項12に記載の容器入り溶接ワイヤ。 - 【請求項14】 前記外筒の外側が樹脂フィルム製の帯
により巻回されていることを特徴とする請求項12又は
13に記載の容器入り溶接ワイヤ。
Priority Applications (6)
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