JP2003144388A - 視線検出装置 - Google Patents

視線検出装置

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JP2003144388A
JP2003144388A JP2001351031A JP2001351031A JP2003144388A JP 2003144388 A JP2003144388 A JP 2003144388A JP 2001351031 A JP2001351031 A JP 2001351031A JP 2001351031 A JP2001351031 A JP 2001351031A JP 2003144388 A JP2003144388 A JP 2003144388A
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line
extraction
center
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Kazuki Konishi
一樹 小西
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投光手段により使用者の眼球を照明し、該眼
球よりの反射光束を受光するセンサの各画素の信号を読
み出して瞳孔中心位置を推定し、その位置より瞳孔エッ
ジを抽出して使用者の視線を検出する視線検出装置にお
いて、瞳孔エッジの抽出を誤差を生じることなく行える
ようにする。 【解決手段】 投光手段により使用者の眼球を照明し、
該眼球よりの反射光束を受光するセンサの各画素の信号
を読み出して瞳孔中心位置を推定し(#203)、その
位置より瞳孔エッジを抽出して使用者の視線を検出する
視線検出装置において、前記瞳孔エッジの抽出を、推定
された前記瞳孔中心より放射方向の各画素の信号を基に
行う(#210)ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ等に用いら
れる視線検出装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】視線検出装置の瞳孔エッジ検出に関する
従来の発明としては、例えば特開平5−285113号
がある。この構成は、投光手段からの光束を眼球に入射
させ、該眼球からの反射光束に基づく像を利用して、該
眼球の瞳孔中心の位置を検出する際、まず多数の瞳孔輪
部位置を求め、次いで、該多数の瞳孔輪部位置の平均値
と標準偏差を求め、これらの量によって定められる範囲
内の値を用いて瞳孔中心の検出を行うようになってい
る。これにより、眼球からの反射光束に基づく各特異点
から眼球の視線を求める際に必要な瞳孔中心と瞳孔輪部
を高精度に求めることを可能にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例では、センサからの出力信号を読み出したライン
毎に処理しているため、瞳孔中心付近を通るラインとそ
うでないラインでは、瞳孔エッジ部分のセンサからの出
力信号の傾きが異なる。にもかかわらず、同じパラメー
ターで瞳孔エッジの抽出を行っているので、「抽出結果
に誤差が生じる」、「抽出が出来ない」などの問題点が
生じた。
【0004】(発明の目的)本発明の目的は、瞳孔エッ
ジの抽出を誤差を生じることなく行うことのできる視線
検出装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、瞳孔中心位置を推定し、
その位置より瞳孔エッジの抽出処理を開始する視線検出
装置において、推定された前記瞳孔中心より放射方向
に、前記瞳孔エッジの抽出を行う視線検出装置とするも
のである。
【0006】同じく上記目的を達成するために、請求項
2に記載の発明は、瞳孔中心位置を推定し、その位置を
通る放射状の直線に沿った、センサの各画素の信号を基
に瞳孔エッジの抽出を行う視線検出装置とするものであ
る。
【0007】同じく上記目的を達成するために、請求項
3に記載の発明は、投光手段により使用者の眼球を照明
し、該眼球よりの反射光束を受光するセンサの各画素の
信号を読み出して瞳孔中心位置を推定し、その位置より
瞳孔エッジを抽出して使用者の視線を検出する視線検出
装置において、前記瞳孔エッジの抽出を、推定された前
記瞳孔中心より放射方向の各画素の信号を基に行う視線
検出装置とするものである。
【0008】上記構成においては、瞳孔中心を推定し、
その位置より放射方向に瞳孔エッジ抽出を行う等によ
り、出力信号の傾きが大きく異ならない状態で瞳孔エッ
ジの抽出を行う構成にしたものである。
【0009】なお、瞳孔中心の推定は、 1)本蓄積の蓄積時間や読み出し時のゲンイを決定する
ための処理の際に用いたデータ 2)瞳孔エッジ抽出前に検出されるプルキニエ像の位置 3)連続して視線検出を行っている場合の前回の検出結
果 から行うようにしている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0011】図1は本発明の実施の第1の形態に係る視
線検出装置の電気的構成を示すブロック図であり、カメ
ラに具備されている場合を想定している。
【0012】同図において、1はA/D変換部10を有
するMPU(マイクロプロセッシングユニット)、2は
メモリー、3は自身のドライバー、アンプを内蔵したセ
ンサ部である。4はiRED(赤外発光ダイオード)で
あり、複数具備されている。5は受光レンズ、6は撮影
者の眼球である。
【0013】前記センサ部3内において、30はセン
サ、31は受光レンズ5によって結像された眼球像を光
電変換するイメージゾーン、32は光電変換された電荷
が転送され一時的に保持されるメモリーゾーン、34は
メモリーゾーンの電荷を読み出すためのシフトレジス
タ、35は線形・非線形読み出しが可能な読み出し用の
アンプ、36はセンサ30のドライバーである。なお、
該センサ30に内蔵されたドライバー36はiRED4
のドライブ機能も有している。
【0014】本実施の形態においては、センサ部3から
の画像信号を演算することにより、撮影者の視線を求め
るわけであるが、その原理は以下の通りである。
【0015】撮影者の眼球6にiRED4により平行光
(もしくは発散光)を照射すると、この光が角膜前面で
反射しiRED4の虚像が生じる。この虚像はプルキニ
エ像と呼ばれるが、その発生位置は眼球の回転角が零の
際は瞳孔中心と一致し、眼球が回転するにつれてプルキ
ニエ像と瞳孔中心の間隔は、回転角の正弦にほぼ比例す
る形で拡がっていく。よって、センサ30上の画像信号
よりプルキニエ像の位置・瞳孔中心の位置、さらにその
間隔を算出してやれば、眼球の回転角さらには撮影者の
視点を知ることができる(カメラのファインダの光学特
性により、頭部がカメラに対して動いても眼球の回転角
が等しければピント板上の視点は同じである)。
【0016】次に、上記の原理を用いた本発明の実施の
第1の形態に係る視線検出装置の主要部分の動作につい
て、図2のフローチャートである。なお、以下の説明に
おいて、d[ x、y] は、センサ30上の画素(x、
y)における画像信号の輝度値を表すものとする。
【0017】カメラの不図示のスイッチSW1が押され
るなどして視線検出の要求がなされると、MPU1は視
線検出のルーチンに入る(#200→#201)。そし
て、演算に使用する変数の初期化等の初期化処理(#2
01)を行った後、眼鏡の有無・外光の強度等を考慮し
て、蓄積時間、読み出し時のゲインなどの設定を行う。
同時にそのときのカメラの位置(縦位置か横位置か)を
不図示の位置センサから求め、眼鏡の有無を考慮して点
灯するiRED4の選択及び該iRED4の発光光量の
設定も行う(#202)。この動作をAGCと呼ぶ。
【0018】本実施の形態で用いるセンサ30には、セ
ンサの数画素(例えば4×4画素)を一つのブロックと
して、そのブロックの中の画素の平均値を出力するブロ
ック化機能を有している。AGCはこのセンサの持つブ
ロック化機能を用いて行われる。
【0019】まず、照明を点灯した状態で予備的蓄積を
行い、ブロックの信号を読み出し、中央部分で比較的輝
度の低いブロックを検出する。そして、中央部分で最も
輝度の低いブロックを検出する。そして、そのブロック
に隣接するブロックの輝度を調べ、その差が一定値以内
なら同じブロック群として扱う。同様にして隣接するブ
ロック更に調べ、同じブロック群とみなせるブロックを
探す。このようなブロック群が複数見つかった場合は、
大きさの最大のものを選択する。信号の中央部分で、比
較的輝度の低い、ある程度大きさを持つこの部分は眼球
の瞳孔部分であると推測されるので、この選択されたブ
ロック群の中心を求める(#203)。これは選択され
たブロック群の上下左右端を見つけ、上下端の平均値を
垂直方向の中心座標Ybc、左右端の平均値を水平方向
の中心座標Xbcとする。
【0020】そして、この座標(Xbc、Ybc)を瞳
孔中心の座標とし、後述するようにこの座標(Xbc、
Ybc)から放射線方向に瞳孔エッジの抽出を行う。
【0021】AGC並びに瞳孔中心の推定が終了したな
らば、本蓄積のステップに移る(#204)。まず、M
PU1はクリアモードの動作を行うための指示をドライ
バー36に対して行う。指示を受けたドライバー36は
クリア動作を行い、センサ30のメモリーゾーン・電荷
転送ライン等に残っている電荷を消去する。次いで、M
PU1は点灯させるiRED4を選択するためのiRE
D選択信号をセンサ3のドライバー36に送信する。
【0022】その後、垂直転送パルスを垂直ライン数分
ドライバー36へ出力し、積分を開始する。ドライバー
36からは与えられた垂直転送パルスに同期した駆動パ
ルスがセンサ30の対して出力される。これにより、該
センサ30の蓄積が開始される。これに同期して、MP
U1はiREDオン信号をHighにし、選択iRED
4を点灯する。そして、設定された蓄積時間が経過した
なら、再び垂直転送パルスを垂直ライン数分ドライバー
36へ出力して積分を終了すると同時に、iREDオン
信号をLowにし、iRED4を消灯する。
【0023】次いで、信号の読み込みと記憶の処理を行
う(#205)。具体的には、MPU1はアンプ35の
ゲインと特性(線形または非線形)を設定する。そし
て、シフトレジスタ34、アンプ35を介して1ライン
分の画像信号を順次読み込み、A/D変換を行い、メモ
リー2にその値を記憶していく。この処理はセンサ30
のライン数分だけ行う。
【0024】次いで、MPU1はこのデータを使ってプ
ルキニエ像並びに瞳孔エッジの抽出処理を行う(#20
6〜#210)。プルキニエ像の抽出に関しては本発明
と直接関係がないので説明は省略する。詳しいプルキニ
エ像の抽出方法については特開平6−142054号、
特開平6−148508号などに記載されている。
【0025】以下、AGCの際に推定した瞳孔中心(X
bc、Ybc)より放射状に瞳孔エッジ抽出の処理を開
始する。
【0026】まず、メモリに記憶された全画素のデータ
から全画面の最小値MINを求める(#207)。ただ
し、単純に最小値を求めるのではなく、その画素とそれ
に隣接する4画素からなる5画素のデータのうち最大と
最小の値を除いた3画素の平均値を、その画素の値とし
て全画面の最小値を求める。これにより、センサ30の
白キズ、黒キズの影響を除去できる。さらに平均値をそ
の画素の値とすることで、ある程度の大きさをもつ輝度
の低い部分の最小値を求めることが出来る。これは瞼の
影などにより生じる小面積の暗い部分の影響も除去でき
る。
【0027】全画面の最小値MINが求まったならば、
これと推定した瞳孔中心(Xbc、Ybc)の輝度を比
較する(#208)。もし推定した瞳孔中心の信号値と
全画面の最小値の差が所定量より小さければ(ほぼ等し
ければ)、瞳孔中心推定は成功したものとみなし、推定
した瞳孔中心(Xbc、Ybc)より放射状に瞳孔エッ
ジ抽出を行う(#210)。その動作手順を、図3のス
テップ#301〜#315に示している。
【0028】具体的には、まず瞳孔径Rを推定する。こ
れは水平方向、垂直方向、斜め方向に瞳孔エッジ抽出を
行う際の、それぞれの抽出を行うライン数を設定するた
めの準備である。
【0029】瞳孔径推定のために瞳孔エッジ抽出開始点
を、推定した瞳孔中心近傍の座標(Xbc、Ybc−
1)とし、水平方向の瞳孔エッジ抽出を行う。ただし、
これはカメラの姿勢がいわゆる横位置の場合もしくは不
明の場合である。カメラの姿勢を検出する手段を有し、
カメラの姿勢がいわゆる縦位置と判断された場合は、瞳
孔エッジ抽出開始点を推定した瞳孔中心近傍の座標(X
bc−1、Ybc)とし、垂直方向の瞳孔エッジ抽出を
行う。
【0030】まず、カウンタのカウント値を減算するこ
とにより、左側の瞳孔エッジの抽出が行われる。
【0031】MPU1は出力信号がn画素にわたって単
調減少しているか否かを調べる。すなわち、次式 d[i,Ybc-1] <d[i-1,Ybc-1]<d[i-2,Ybc-1]<・・・・
<d[i-(n-1) ,Ybc-1] <d[i-n,Ybc-1] が成り立つか否かを調べる。また、この際単調減少が続
いていればその間はカウントを継続し、スロープの長さ
Dを求めておく。そして、そのスロープの最小値にあた
るd[i,Ybc-1]が、全画面の最小値MINに略等しいかど
うか、すなわち、d[i,Ybc-1]≦MIN+C ( Cは定数)が成
り立つかどうか調べる。さらに、すべてのスロープ内の
画素について隣の画素との差が一定値Cde以上かどうか
調べる。例えば、 d[i-1,Ybc-1] −d[i,Ybc-1]・d[i-n,Ybc-1]−d[i-(n-1)
,Ybc-1] ・・・ について調べる。このようにすることによって、信号強
度が最小値に略等しい瞳孔部からある一定値以上の傾斜
をもって立ち上がるスロープ(瞳孔エッジのスロープ)
を抽出することができる。
【0032】尚ここで、上記の「減算」、「減少」や
「単調減少」の表現に関し、念の為に簡単に説明する。
【0033】この実施の形態では、座標の方向を、左側
を−方向、右側を+方向としているので、左側のエッジ
を抽出する際には、カウンタのカウント値を減算するこ
とにより座標をずらしていくことになる。その際、抽出
される画素の信号が徐々に大きくなっていく部分を探
す。この部分は、処理を開始した点からみれば「単調増
加」であるが、座標の向きからすると「単調減少」とな
る。「単調増加」、「単調減少」は同じものが向きによ
って呼び方が変わるので、実質的には同じ意味をなすこ
とになる。後述する、上側のエッジを抽出する場合も同
様に、下側を+方向としているので、カウンタのカウン
ト値を減算し、単調減少を検索するような説明にしてい
る。
【0034】次いで、まつげによる輝度変化の影響を取
り除く処理を行う。アップエッジと対になるダウンエッ
ジがその直後にないかどうかを調べることで、いま抽出
したエッジがまつげか否かの判断ができる。
【0035】上記三条件を満たしたならば(#302,
#303,#304がそれぞれYESの時を意味す
る)、画素(j−2D)付近(例えばj−2D±数画
素)を調べもし全画面の最小値(MIN)に略等しいも
のがあったなら、この輝度変化はまつげによるものと判
断する。
【0036】以上の四つの条件(上記三条件+#305
のYESを意味する)を満たしたものは瞳孔エッジとみ
なし、左側瞳孔エッジ情報としてその画素番号(j+j
−D)/2をメモリー2に記憶する。そののち、MPU
1は反対側(右側)の瞳孔エッジを抽出するステップ#
307へ移る。逆に条件を満たさない場合は隣の画素に
移り同様の処理を行う。
【0037】もしセンサの端の画素(j=0)に達して
も、上記の四つの条件を満たしたものが抽出されない場
合は右エッジの抽出処理はせず、今処理が終了したライ
ンがYbc+1か否かを調べる。もしYbc+1であっ
たなら、AGCの際に求めた瞳孔と思われるブロック群
の大きさから推定瞳孔径Rを設定するステップ#317
に進む。
【0038】左側エッジが抽出されたなら反対側(右
側)の瞳孔エッジを抽出するステップへ移る。この右側
の瞳孔エッジを抽出するステップにおいても同様の処理
が行い、条件を満足した場合はその位置を瞳孔エッジと
みなし、右側瞳孔エッジ情報としてその画素位置をメモ
リに記憶し、水平方向の瞳孔エッジ抽出処理を終了す
る。逆に条件を満たさなかった場合は隣の画素に処理を
移す。
【0039】もしセンサの端の画素(j=1ラインの画
素数−1)に達しても、上記の四つの条件を満たしたも
のが抽出されない場合は、今処理が終了したラインがY
bc+1か否かを調べる。もしYbc+1であったな
ら、AGCの際に求めた瞳孔と思われるブロック群の大
きさから推定瞳孔径Rを設定するステップ#317に進
む。
【0040】左右のエッジが抽出されたならば瞳孔径の
推定を行う。これは抽出された左右の瞳孔エッジの水平
座標の差である。もしこの水平座標の差がAGCの際に
求めた瞳孔と思われるブロック群の大きさに略等しけれ
ば、これを推定瞳孔径Rとする。
【0041】また、今処理が終了したラインをYend
として記憶する。
【0042】もし略等しくないならば、今処理が終了し
たラインがYbc+1か否かを調べる。もしYbc+1
であったなら、AGCの際に求めた瞳孔と思われるブロ
ック群の大きさから推定瞳孔径Rを設定するステップ#
317に進む。
【0043】以上の処理を、処理が終了したラインがY
bc+1になるまで続ける。
【0044】AGCの際に求めた瞳孔と思われるブロッ
ク群の大きさから水平方向、垂直方向、斜め方向に瞳孔
エッジを行う際の抽出ライン数を設定するステップ#3
12では、瞳孔中心推定に使用したブロック群の上下左
右端を用い、上下端の差と左右端の差の平均値を推定瞳
孔径Rとする。
【0045】この推定瞳孔径Rから以下の式のようにし
て抽出ライン数を設定する。
【0046】斜め方向の抽出ライン数Num_oblique =I
nt(R/3+0.7) 水平方向の抽出ライン数Num_hor =Int(R/3+
0.4) 垂直方向の抽出ライン数Num_ver =Int(R/3) ただし、Int()内の値を整数化する関数である。又
いずれも結果が偶数の場合は+1する。これは左右上下
対称に抽出処理を行うためである。
【0047】抽出ライン数を設定を設定したなら、その
ライン数分だけ、斜め方向、水平方向、垂直方向のエッ
ジ抽出を行う。
【0048】上記斜め方向のエッジ抽出の手順を示した
のが、図4のステップ#401〜#415である。
【0049】まず変数を、水平方向の抽出処理開始点の
初期値はXo=Xbc、垂直方向の抽出処理開始点の初
期値YoはYo=Ybc−Int(Num_oblique /
2)、処理ライン数XYn=0と初期化する。
【0050】次いで、水平垂直方向の抽出処理開始点
i,jをi=Xo、j=Yoとセットする。そして、斜
め右上方向にエッジ抽出処理を開始する。これはiを加
算、jを減算しながら行われる。
【0051】MPU1は出力信号がn画素にわたって単
調減少しているか否かを調べる。すなわち、次式 d[i, j] <d[i+1,j-1]<d[i+2,j-2]<・・・・<d[i+
(n-1),j-(n-1)]<d[i+n,j-n] が成り立つか否かを調べる。また、この際単調減少が続
いていればその間はカウントを継続し、スロープの長さ
Dを求めておく。次いで、そのスロープの最小値にあた
るd[i,j]が、全画面の最小値MINに略等しいかどう
か、すなわち、d[i,j]≦MIN+C ( Cは定数)が成り立つ
かどうか調べる。さらに、すべてのスロープ内の画素に
ついて隣の画素との差が一定値Cde以上かどうか調べ
る。例えば、 d[i+1,j-1] −d[i,j]・d[i-n,j-n]−d[i-(n-1) , j-(n-
1)]・・・・ について調べる。このようにすることによって、信号強
度が最小値に略等しい瞳孔部からある一定値以上の傾斜
をもって立ち上がるスロープ(瞳孔エッジのスロープ)
を抽出することができる。
【0052】次いで、まつげによる輝度変化の影響を取
り除く処理を行う。アップエッジと対になるダウンエッ
ジがその直後にないかどうかを調べることで、いま抽出
したエッジがまつげか否かの判断ができる。
【0053】上記三条件を満たしたならば、画素(i−
2D, j−2D)付近(例えばi−2D±数画素j−2
D±数画素)を調べ、もし全画面の最小値(MIN)に
略等しいものがあったなら、この輝度変化はまつげによ
るものと判断する。
【0054】以上の四つの条件を満たしたものは瞳孔エ
ッジとみなし、斜め右上の瞳孔エッジ情報としてその座
標((i+i+D)/2、(j+j−D)/2)をメモ
リーに記憶する。そののち、MPU1は斜め右下の瞳孔
エッジを抽出するステップへ移る。逆に条件を満たさな
い場合はiを加算、jを減算し、隣の画素に移り同様の
処理を行う。
【0055】もしセンサ30の端の画素に達しても上記
の四つの条件を満たしたものが抽出されない場合は、斜
め右上のエッジの抽出処理を終了し、斜め右下の瞳孔エ
ッジを抽出するステップへ移る。
【0056】まず、水平垂直方向の抽出処理開始点i,
jをi=Xo、j=Yoとセットする。そして斜め右下
方向に、i、jを加算しながらエッジ抽出処理を行う。
この斜め右下の瞳孔エッジを抽出するステップにおいて
も同様の処理が行われる。
【0057】すなわち、 (1)n画素にわたって単調増加している(スロープの
長さDを求める)。 (2)スロープの最小値にあたるd[i,j]が最小値(MI
N)に略等しい。 (3)すべてのスロープ内の画素について隣の画素との
差が一定値Cde以上である。 (4)アップエッジの直後にダウンエッジがない(まつ
げによる輝度の変化ではない)。 の四つの条件を満足した場合は、その位置を瞳孔エッジ
とみなし、斜め右下の瞳孔エッジ情報としてその座標
((i+i+D)/2、(j+j+D)/2)をメモリ
ー2に記憶する。そののち、MPU1は斜め左上の瞳孔
エッジを抽出するステップへ移る。逆に条件を満たさな
い場合はi、jを加算し、隣の画素に移り同様の処理を
行う。
【0058】もしセンサの端の画素に達しても、上記の
四つの条件を満たしたものが抽出されない場合は斜め右
下のエッジの抽出処理を終了し、斜め左上の瞳孔エッジ
を抽出するステップへ移る。
【0059】まず、水平垂直方向の抽出処理開始点i,
jをi=Xo、j=Yoとセットする。そして、斜め左
上方向に、i,jを減算しながらエッジ抽出処理を行
う。この斜め左上の瞳孔エッジを抽出するステップにお
いても同様の処理が行われる。
【0060】すなわち、 (1)n画素にわたって単調増加している(スロープの
長さDを求める)。 (2)スロープの最小値にあたるd[i,j]が最小値(MI
N)に略等しい。 (3)すべてのスロープ内の画素について隣の画素との
差が一定値Cde以上である。 (4)アップエッジの直後にダウンエッジがない(まつ
げによる輝度の変化ではない)。 の四つの条件を満足した場合は、その位置を瞳孔エッジ
とみなし、斜め右下の瞳孔エッジ情報としてその座標
((i+i−D)/2、(j+j- D)/2)をメモリ
に記憶する。そののち、MPU1は斜め左下の瞳孔エッ
ジを抽出するステップへ移る。逆に条件を満たさない場
合はi、jを減算し、隣の画素に移り同様の処理を行
う。
【0061】もしセンサの端の画素に達しても上記の四
つの条件を満たしたものが抽出されない場合は斜め左上
のエッジの抽出処理を終了し、斜め左下の瞳孔エッジを
抽出するステップへ移る。
【0062】まず、水平垂直方向の抽出処理開始点i,
jをi=Xo、j=Yoとセットする。そして、斜め右
下方向に、iを減算、jを加算しながらエッジ抽出処理
を行う。この斜め左下の瞳孔エッジを抽出するステップ
においても同様の処理が行われる。
【0063】すなわち、 (1)n画素にわたって単調増加している(スロープの
長さDを求める)。 (2)スロープの最小値にあたるd[i,j]が最小値(MI
N)に略等しい。 (3)すべてのスロープ内の画素について隣の画素との
差が一定値Cde以上である。 (4)アップエッジの直後にダウンエッジがない(まつ
げによる輝度の変化ではない)。 の四つの条件を満足した場合は、その位置を瞳孔エッジ
とみなし、斜め右下の瞳孔エッジ情報としてその座標
((i+i−D)/2、(j+j+D)/2)をメモリ
ーに記憶する。そののち、MPU1は斜めの瞳孔エッジ
を抽出するステップを終了する。逆に条件を満たさない
場合はiを減算、jを加算し、隣の画素に移り同様の処
理を行う。
【0064】もしセンサの端の画素に達しても、上記の
四つの条件を満たしたものが抽出されない場合は斜め左
下エッジの抽出処理を終了する。
【0065】上記の処理を、設定されたライン数Num_ob
lique 分行う。
【0066】次いで、水平方向のエッジ抽出を行う。水
平方向のエッジ抽出の手順を、図5のステップ#501
〜#512に示す。
【0067】まず、変数を、垂直方向の抽出処理開始点
jはj=Ybc−Int(Num_hor/2)、処理ライン
数Xn=0と初期化する。
【0068】まず垂直方向の抽出処理開始点jが、既に
推定瞳孔径Rを求める際に抽出が行われたラインである
か否かを調べる。既に処理済みであったならば、処理を
次のラインに移す。
【0069】以下の場合が既に処理済みである。 (1) j=Ybc−1の場合 (2) j=Ybcかつ推定瞳孔径を求めた際の最終の
ラインYend>=Ybcの場合 (3) j=Ybc+1かつ推定瞳孔径を求めた際の最
終のラインYend=Ybc+1の場合 抽出処理のステップでは、まず水平方向の抽出処理開始
点iはi=Xbcと初期化した後、左方向にiを減算し
ながらエッジ抽出処理を行う。この水平方向左側瞳孔エ
ッジを抽出するステップにおいても同様の処理を行い、
条件を満足した位置をメモリー2に記憶する。
【0070】次いで、水平方向の抽出処理開始点iはi
=Xbcと初期化した後、右方向にiを加算しながらエ
ッジ抽出処理を行う。この水平方向右側瞳孔エッジを抽
出するステップにおいても同様の処理を行い、条件を満
足した位置をメモリーに記憶する。
【0071】上記の処理を設定されたライン数Num_hor
分行う。
【0072】更に垂直方向のエッジ抽出を行う。垂直方
向のエッジ抽出の手順を示したのが、ステップ#601
〜#609である。
【0073】まず変数を、水平方向の抽出処理開始点i
はi=Xbc−Int(Num_ver /2)、処理ライン数
Yn=0と初期化する。そして、垂直方向の抽出処理開
始点jはj=Ybcと初期化した後、上方向にjを減算
しながらエッジ抽出処理を行う。この垂直方向上側瞳孔
エッジを抽出するステップにおいても同様の処理を行
い、条件を満足した位置をメモリー2に記憶する。
【0074】次いで、垂直方向の抽出処理開始点jはj
=Ybcと初期化した後、下方向にjを加算しながらエ
ッジ抽出処理を行う。この垂直方向下側瞳孔エッジを抽
出するステップにおいても同様の処理を行い、条件を満
足した位置をメモリー2に記憶する。
【0075】上記の処理を設定されたライン数Num_ver
分行う。
【0076】逆に瞳孔中心の値と全画面の最小値の差が
大きければ瞳孔中心推定は失敗したものとみなし(図2
のステップ#209)、ステップ#210に進み、以下
に示すような従来の1ライン毎の瞳孔エッジ抽出を行
う。
【0077】その動作手順を示したのが、図7のステッ
プ#701〜#713である。
【0078】まず、1ライン分のデータを読み込み、こ
のデータよりこのラインにおける最小値MINL並びに
その座標を求める。もしこの最小値MINLが全画面の
最小値MINに略等しい値なら処理を継続するが、そう
でなければこのラインにおける水平方向の瞳孔エッジの
抽出は行われない。
【0079】瞳孔エッジの抽出は、水平方向の瞳孔エッ
ジ抽出から行う。水平方向の瞳孔エッジ抽出は最小値M
INLの座標より開始する。まずカウンタのカウント値
を減算することにより左側の瞳孔エッジの抽出が行われ
る。
【0080】MPU1は出力信号がn画素にわたって単
調減少しているか否かを調べる。すなわち、次式 d[j] <d[j-1]<d[j-2]<・・・・・・<d[j-(n-1)]<d
[j-n] が成り立つか否かを調べる。また、この際単調減少が続
いていればその間はカウントを継続し、スロープの長さ
Dを求めておく。次いで、そのスロープの最小値にあた
るd[j]が、全画面の最小値MINに略等しいかどうか、
すなわち、d[j]≦MIN+C ( Cは定数)が成り立つかどう
か調べる。さらにすべてのスロープ内の画素について隣
の画素との差が一定値Cde以上かどうか調べる。例え
ば、 d[j-1]−d[j]・d[j-n]−d[j-(n-1)]・・・・ について調べる。このようにすることによって、信号強
度が最小値に略等しい瞳孔部からある一定値以上の傾斜
をもって立ち上がるスロープ(瞳孔エッジのスロープ)
を抽出することができる。
【0081】次いで、まつげによる輝度変化の影響を取
り除く処理を行う。アップエッジと対になるダウンエッ
ジがその直後にないかどうかを調べることで、いま抽出
したエッジがまつげか否かの判断ができる。
【0082】上記三条件を満たしたならば、画素(j−
2D)付近(例えばj−2D±数画素)を調べもし全画
面の最小値(MIN)に略等しいものがあったなら、こ
の輝度変化はまつげによるものと判断する。
【0083】以上の四つの条件を満たしたものは瞳孔エ
ッジとみなし、左側瞳孔エッジ情報としてそのライン番
号Lと画素番号(j+j−D)/2をメモリー2に記憶
する。そののち、MPU1は反対側(右側)の瞳孔エッ
ジを抽出するステップへ移る。逆に条件を満たさない場
合は隣の画素に移り同様の処理を行う。
【0084】この反対側の瞳孔エッジを抽出するステッ
プにおいても同様の処理が行われる。すなわち、 (1)n画素にわたって単調増加している(スロープの
長さDを求める)。
【0085】(2)スロープの最小値にあたるd[j]が最
小値(MIN)に略等しい。
【0086】(3)すべてのスロープ内の画素について
隣の画素との差が一定値Cde以上である。
【0087】(4)アップエッジの直後にダウンエッジ
がない(まつげによる輝度の変化ではない)。の四つの
条件を満足した場合はその位置を瞳孔エッジとみなし、
右側瞳孔エッジ情報としてそのライン番号Lと画素番号
(j+j+D)/2をメモリー2に記憶し、水平方向の
瞳孔エッジ抽出処理を終了する。逆に条件を満たさなか
った場合は隣の画素に処理を移す。
【0088】次いで、垂直方向の瞳孔エッジの抽出を行
う。
【0089】垂直方向の瞳孔エッジ抽出も最小値MIN
Lの座標より開始する。まずカウンタのカウント値を減
算することにより上側の瞳孔エッジの抽出が行われる。
これも水平方向と同様な四条件を満たすか否かを調べる
ことにより行われる。条件を満足した場合はその位置を
瞳孔エッジとみなし、上側瞳孔エッジ情報としてそのラ
イン番号(L+L−D)/2と画素番号jをメモリー2
に記憶する。
【0090】下側瞳孔エッジ抽出処理も同様に四条件を
満たすか否かを調べることにより行われる。条件を満足
した場合はその位置を瞳孔エッジとみなし、下側瞳孔エ
ッジ情報としてそのライン番号(L+L+D)/2と画
素番号jをメモリー2に記憶する。
【0091】全画面についてこの抽出処理が終了したな
らばプルキニエ像・瞳孔エッジの選択の処理を行う。そ
して、選択された瞳孔エッジを用いて瞳孔中心及び瞳孔
径を求める。この方法としては最小二乗法を用いればよ
い。
【0092】その後、MPU1はプルキニエ像と瞳孔中
心の位置を用いて眼球の回転角、さらには個人差補正等
を行いカメラピント板上での視点位置を演算する。そし
て、この視点からAFの指示がなされた際に焦点検出を
行うエリア、いわゆるAFエリア並びに露出制御を行う
AEエリアを決定する。
【0093】そして、AF、AE動作の要求がなされた
ならば、AF動作と測光を行う。AF動作は、まずMP
U1がセンサから決定されたAFエリアに対応する部分
の信号を読み込み、その信号を演算することによりレン
ズ駆動量を求める。その後、レンズ駆動ユニットを制御
し焦点調整を行う。また、MPU1は測光センサからの
信号に基づき指定された撮影モードにしたがって露出定
数(シャッタ速度、絞り値・・・・)を求める。
【0094】その後、レリーズ要求がなされたならば算
出された絞り値への絞りの駆動、シャッタの開閉、フィ
ルムの巻き上げなどのレリーズに関連する一連の動作を
行う。
【0095】なお、本実施の第1の形態においては、推
定瞳孔中心をAGCの際に用いるブロックの情報から求
めているが、推定の方法はこれに限定されるものではな
い。
【0096】例えば、瞳孔エッジ検出に先立って求めら
れるプルキニエ像の位置より推定することも可能であ
る。またキャリブレーションや連続撮影などで直前に視
線検出を行っている場合は、その検出結果を用いること
も出来る。
【0097】(実施の第2の形態)図8に本発明の実施
の第2の形態に係る視線検出装置のブロック図を示すも
のであり、カメラに具備された場合を想定している。
【0098】同図において、1はA/D変換部10やI
/Oポート11、通信ポート12を有するMPU1(マ
イクロプロセッシングユニット)、2はメモリ、3は自
身のドライバー、アンプを内蔵したセンサ部である。4
はiREDであり、複数具備されている。5は受光レン
ズ、6は撮影者の眼球である。
【0099】前記センサ部3内において、30はセン
サ、31は受光レンズ5によって結像された眼球像を光
電変換するイメージゾーン、32は光電変換された電荷
が転送され一時的に保持されるメモリーゾーン、35は
線形・非線形読み出しが可能な読み出し用のアンプ、3
6はセンサのドライバー、37はバッファである。な
お、センサ部3に内蔵されたドライバー36はメモリー
ゾーンの各要素に直接アクセス可能な構成をしている。
また、iRED4のドライブ機能も有している。
【0100】本実施の形態においては、メモリーゾーン
に記憶された各要素に対して直接アクセスし、処理に必
要なデータを取得し演算を行う。
【0101】図9に、本発明の実施の第2の形態におけ
る視線検出装置の主要部分の動作を示す。なお、上記実
施の第1の形態と同様な動作を行う部分については詳細
な説明を省略する。
【0102】図9において、初期化、AGCを行い、A
GCの際に読み出したブロック信号から推定瞳孔中心
(Xbc,Ybc)を求める(#900〜#903)。
【0103】次いで、本蓄積(#904)を開始し、A
GCによって算出された所定時間が経過したならば、本
蓄積を終了し、イメージゾーン31の電荷をメモリーゾ
ーン32へ転送する。転送が終了したならば、MPU1
はこのデータを使ってプルキニエ像並びに瞳孔エッジの
抽出処理を行う(#905)。プルキニエ像の抽出に関
しては本発明と直接関係がないので説明は省略する。詳
しいプルキニエ像の抽出方法については、特開平6−1
42054号、特開平6−148508号などに記載さ
れている。
【0104】プルキニエ像の抽出はAGCの結果などか
ら限定された領域で行う。ここでは、限定された領域の
みを読み出し、抽出処理を行う。
【0105】具体的には、MPU1はセンサ30のドラ
イバー36に対して読み出したい画素に相当する信号を
与える。信号を与えられたドライバー36はそれに相当
するスイッチをオンにする。オンされたスイッチを介し
てバッファ37に所望の信号が出力される。この出力は
アンプ35で増幅され、MPU1のA/D変換部10に
供給される。それと同時にI/Oポートを介してTRG
信号がドライバー36から供給されるので、MPU1は
このタイミングでA/D変換を行う。また、プルキニエ
像抽出の際に読み出された領域における最低値MINを
求める。
【0106】次に、AGCの際に推定した瞳孔中心(X
bc、Ybc)より放射状に瞳孔エッジ抽出の処理を開
始する。まず、AGCの際に推定した瞳孔中心(Xb
c、Ybc)に対応する画素を読み出す。これはMPU
1からセンサ30のドライバー36に(Xbc、Yb
c)に相当する信号を与え、TRG信号に同期してA/
D変換を行う。そしてその値を最小値MINと比較す
る。もし推定した瞳孔中心に対応する画素の信号値と最
小値の差が所定量より小さければ、瞳孔中心推定は成功
したものとみなし、推定した瞳孔中心(Xbc、Yb
c)より放射状に瞳孔エッジ抽出を行うステップ#90
7に進む。
【0107】放射状に瞳孔エッジ抽出を行うステップの
動作手順は、前述の図3のステップ#301〜#315
に示した通りである。
【0108】つまり、瞳孔径Rを推定する。これは水平
方向、垂直方向、斜め方向に瞳孔エッジを行う際のそれ
ぞれの抽出を行うライン数を設定するための準備であ
る。
【0109】瞳孔径推定のために瞳孔エッジ抽出開始点
を推定した瞳孔中心近傍の座標(Xbc、Ybc−1)
とし、水平方向の瞳孔エッジ抽出を行う。ただしこれは
カメラの姿勢がいわゆる横位置の場合もしくは不明の場
合である。カメラの姿勢を検出する手段を有し、カメラ
の姿勢がいわゆる縦位置と判断された場合は、瞳孔エッ
ジ抽出開始点を推定した瞳孔中心近傍の座標(Xbc−
1、Ybc)とし、垂直方向の瞳孔エッジ抽出を行う。
【0110】具体的には、MPU1はセンサ30のドラ
イバー36に対してライン番号に相当する部分は変えず
に画素番号に相当する部分を変更した信号を与え、I/
Oポート11に入力するTRG信号に同期して1ライン
分の信号を読み出し、読み出された信号を用い、水平方
向の左側瞳孔エッジの抽出処理を行う。具体的な処理内
容は実施の第1の形態と同様なので省略する。
【0111】そして条件を満たしたものを、左側瞳孔エ
ッジとして記憶する。同様にして水平方向の左側瞳孔エ
ッジの抽出処理を行う左右のエッジが抽出されたならば
瞳孔径の推定を行う。これは抽出された左右の瞳孔エッ
ジの水平座標の差である。もしこの水平座標の差がAG
Cの際に求めた瞳孔と思われるブロック群の大きさに略
等しければ、これを推定瞳孔径Rとする。また、今処理
が終了したラインをYendとして記憶する。
【0112】もし略等しくないならば、今処理が終了し
たラインがYbc+1か否かを調べる。もしYbc+1
であったなら、AGCの際に求めた瞳孔と思われるブロ
ック群の大きさから推定瞳孔径Rを設定するステップに
進む。
【0113】以上の処理を、処理が終了したラインがY
bc+1になるまで続ける。
【0114】AGCの際に求めた瞳孔と思われるブロッ
ク群の大きさから水平方向、垂直方向、斜め方向に瞳孔
エッジを行う際の抽出ライン数を設定するステップで
は、瞳孔中心推定に使用したブロック群の上下左右端を
用い、上下端の差と左右端の差の平均値を推定瞳孔径R
とする。
【0115】この推定瞳孔径Rから以下の式のようにし
て抽出ライン数を設定する。
【0116】斜め方向の抽出ライン数Num_oblique =I
nt(R/3+0.7) 水平方向の抽出ライン数Num_hor =Int(R/3+
0.4) 垂直方向の抽出ライン数Num_ver =Int(R/3) ただし、Int()内の値を整数化する関数である。ま
た、いずれも結果が偶数の場合は+1する。これは左右
上下対称に抽出処理を行うためである。
【0117】抽出ライン数を設定が設定されたなら、そ
のライン数分だけ斜め方向、水平方向、垂直方向のエッ
ジ抽出を行う。
【0118】斜め方向のエッジ抽出の手順は、図4のス
テップ#401〜#415に示した通りである。
【0119】つまり、まず変数を、水平方向の抽出処理
開始点の初期値はXo=Xbc、垂直方向の抽出処理開
始点の初期値YoはYo=Ybc−Int(Num_obliqu
e /2)、処理ライン数XYn=0と初期化する。次い
で、水平垂直方向の抽出処理開始点i,jをi=Xo、
j=Yoとセットする。そして、斜め右上方向にエッジ
抽出処理を開始する。これはiを加算、jを減算しなが
ら行われる。
【0120】MPU1からセンサ30のドライバー36
に(i、j)に相当する信号を与え、TRG信号に同期
してA/D変換を行う。そして、そのA/D変換された
値を用いて斜め右上方向にエッジ抽出を行う。具体的な
処理内容は、上記実施の第1の形態と同様なので省略す
る。
【0121】次いで、斜め右下の瞳孔エッジを抽出する
ステップを実行する。まず、水平垂直方向の抽出処理開
始点i,jをi=Xo、j=Yoとセットする。そして
斜め右下方向に、i、jを加算しながらエッジ抽出処理
を行う。
【0122】MPU1からセンサ30のドライバー36
に(i、j)に相当する信号を与え、TRG信号に同期
してA/D変換を行う。そして、そのA/D変換された
値を用いて斜め右下方向にエッジ抽出を行う。具体的な
処理内容は、上記実施の第1の形態と同様なので省略す
る。
【0123】次に、斜め左上の瞳孔エッジを抽出するス
テップへ移る。まず、水平垂直方向の抽出処理開始点
i,jをi=Xo、j=Yoとセットする。そして、斜
め左上方向に、i,jを減算しながらエッジ抽出処理を行
う。
【0124】MPU1からセンサ30のドライバー36
に(i、j)に相当する信号を与え、TRG信号に同期
してA/D変換を行う。そして、そのA/D変換された
値を用いて斜め左上方向にエッジ抽出を行う。具体的な
処理内容は、上記実施の第1の形態と同様なので省略す
る。
【0125】次に、斜め左下の瞳孔エッジを抽出するス
テップへ移る。まず、水平垂直方向の抽出処理開始点
i,jをi=Xo、j=Yoとセットする。そして、斜
め右下方向に、iを減算、jを加算しながらエッジ抽出
処理を行う。
【0126】MPU1からセンサ30のドライバー36
に(i、j)に相当する信号を与え、TRG信号に同期
してA/D変換を行う。そして、そのA/D変換された
値を用いて斜め左下方向にエッジ抽出を行う。具体的な
処理内容は、上記実施の第1の形態と同様なので省略す
る。
【0127】上記の処理を、設定されたライン数Num_ob
lique 分行う。
【0128】次いで、水平方向のエッジ抽出を行う。水
平方向のエッジ抽出の手順は、図5のステップ#501
〜#510に示した通りである。
【0129】つまり、まず変数を、垂直方向の抽出処理
開始点jはj=Ybc−Int(Num_hor /2)、処理
ライン数Xn=0と初期化する。そして、垂直方向の抽
出処理開始点j、既に推定瞳孔径Rを求める際に抽出が
行われたラインであるか否かを調べる。既に処理済みで
あったならば、処理を次のラインに移す。
【0130】以下の場合が既に処理済みである。
【0131】(4) j=Ybc−1の場合 (5) j=Ybcかつ推定瞳孔径を求めた際の最終の
ラインYend=Ybcの場合 (6) j=Ybc+1かつ推定瞳孔径を求めた際の最
終のラインYend=Ybc+1の場合 抽出処理のステップでは、まず水平方向の抽出処理開始
点iはi=Xbcと初期化した後、左方向にiを減算し
ながらエッジ抽出処理を行う。
【0132】MPU1からセンサ30のドライバー36
に(i、j)に相当する信号を与え、TRG信号に同期
してA/D変換を行う。そして、そのA/D変換された
値を用いて左方向にエッジ抽出を行う。具体的な処理内
容は、上記実施の第1の形態と同様なので省略する。
【0133】次いで、水平方向の抽出処理開始点iはi
=Xbcと初期化した後、右方向にiを加算しながらエ
ッジ抽出処理を行う。この水平方向右側瞳孔エッジを抽
出するステップにおいても同様の処理が行われる。
【0134】上記の処理を設定されたライン数Num_hor
分行う。
【0135】更に垂直方向のエッジ抽出を行う。垂直方
向のエッジ抽出の手順は、図6のステップ#601〜#
609に示した通りである。
【0136】つまり、まず変数を、水平方向の抽出処理
開始点iはi=Xbc−Int(Num_ver /2)、処理
ライン数Yn=0と初期化する。そして、垂直方向の抽
出処理開始点jはj=Ybcと初期化した後、上方向に
jを減算しながらエッジ抽出処理を行う。
【0137】MPU1からセンサ30のドライバー36
に(i、j)に相当する信号を与え、TRG信号に同期
してA/D変換を行う。そして、そのA/D変換された
値を用いて上方向にエッジ抽出を行う。具体的な処理内
容は、上記実施の第1の形態と同様なので省略する。
【0138】次いで、垂直方向の抽出処理開始点jはj
=Ybcと初期化した後、下方向にjを加算しながらエ
ッジ抽出処理を行う。この垂直方向下側瞳孔エッジを抽
出するステップにおいても同様の処理が行われる。
【0139】上記の処理を設定されたライン数Num_ver
分行う。
【0140】逆に瞳孔中心の値と全画面の最小値の差が
大きければ瞳孔中心推定は失敗したものとみなし(図9
ステップ#906のNO)、ステップ#908に進み、
従来の1ラインごとの瞳孔エッジ抽出を行う。
【0141】まず、水平方向の瞳孔エッジ抽出を行う。
MPU1はセンサ30に対してライン番号に相当する部
分は変えずに画素番号に相当する部分を変更した信号を
与え、1ライン分の信号を読み出しながら瞳孔エッジの
抽出処理を行う。垂直方向の瞳孔エッジ抽出は逆に、画
素番号に相当する部分は変えずにライン番号に相当する
部分を変更した信号を与え、1ライン分の信号を読み出
しながら瞳孔エッジの抽出処理を行う。具体的な処理内
容は、上記実施の第1の形態と同様なので省略する。
【0142】全画面についてこの抽出処理が終了したな
らば、プルキニエ像・瞳孔エッジの選択の処理、眼球の
回転角、さらには個人差補正等を行い、カメラのピント
板上での視点位置を演算する。以下、上記実施の第1の
形態と同様な動作を行う。
【0143】以上の実施の各形態によれば、瞳孔中心を
推定し、その位置より放射方向に瞳孔エッジ抽出を行う
ことにより、どの瞳孔エッジ抽出処理においても瞳孔エ
ッジ部分の、センサ30からの出力信号の傾きがほとん
ど等しい状態で抽出処理を行うことを可能にした。その
結果、抽出結果における誤差、抽出不能の確率を低減す
ることが可能となった。
【0144】また、実施の第2の形態によれば、センサ
30のメモリーゾーン32から直接画素信号の読み出し
処理を行うため、MPU1側に読み込んだ信号を記憶し
ておくメモリー領域が不要となる。そのため、システム
全体のコストを抑えることが出来る。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
瞳孔エッジの抽出を誤差を生じることなく行うことがで
きる視線検出装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係る視線検出装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の第1の形態に係る視線検出装置
の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の第1及び第2の形態において推
定した瞳孔中心より放射状に行う瞳孔エッジ抽出動作に
ついて説明する為のフローチャートである。
【図4】同じく本発明の実施の第1及び第2の形態にお
いて推定した瞳孔中心より放射状に行う瞳孔エッジ抽出
動作について説明する為のフローチャートである。
【図5】同じく本発明の実施の第1及び第2の形態にお
いて推定した瞳孔中心より放射状に行う瞳孔エッジ抽出
動作について説明する為のフローチャートである。
【図6】同じく本発明の実施の第1及び第2の形態にお
いて推定した瞳孔中心より放射状に行う瞳孔エッジ抽出
動作について説明する為のフローチャートである。
【図7】本発明の実施の第1の形態において1ライン毎
の瞳孔エッジ抽出の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の第2の形態に係る視線検出装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の第2の形態に係る視線検出装置
の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 MPU(マイクロプロセッシングユニット) 2 メモリー 3 自身のドライバー、アンプを内蔵したセンサ部 4 iRED 30 センサ 31 イメージゾーン 32 メモリーゾーン 34 シフトレジスタ 35 線形・非線形読み出しが可能な読み出し用のアン
プ 36 ドライバー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 瞳孔中心位置を推定し、その位置より瞳
    孔エッジの抽出処理を開始する視線検出装置において、
    推定された前記瞳孔中心より放射方向に、前記瞳孔エッ
    ジの抽出を行うことを特徴とする視線検出装置。
  2. 【請求項2】 瞳孔中心位置を推定し、その位置を通る
    放射状の直線に沿った、センサの各画素の信号を基に瞳
    孔エッジの抽出を行うことを特徴とする視線検出装置。
  3. 【請求項3】 投光手段により使用者の眼球を照明し、
    該眼球よりの反射光束を受光するセンサの各画素の信号
    を読み出して瞳孔中心位置を推定し、その位置より瞳孔
    エッジを抽出して使用者の視線を検出する視線検出装置
    において、前記瞳孔エッジの抽出を、推定された前記瞳
    孔中心より放射方向の各画素の信号を基に行うことを特
    徴とする視線検出装置。
  4. 【請求項4】 前記瞳孔中心の推定は、本蓄積の蓄積時
    間や読み出しゲインを決定するための処理の際に得られ
    るデータをもとに行うことを特徴とする請求項1〜3の
    何れかに記載の視線検出装置。
  5. 【請求項5】 前記瞳孔中心の推定は、瞳孔エッジ抽出
    前に検出されるプルキニエ像の位置を基に行うことを特
    徴とする請求項1〜3の何れかに記載の視線検出装置。
  6. 【請求項6】 前記瞳孔中心の推定は、連続して視線検
    出を行っている場合の前回の検出結果を基に行うことを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の視線検出装
    置。
  7. 【請求項7】 前記瞳孔中心の推定結果が正しいかを判
    定する判定手段を有することを特徴とする請求項1〜3
    の何れかに記載の視線検出装置。
  8. 【請求項8】 前記判定手段は、瞳孔中心における信号
    値を基に推定結果が正しいかを判定することを特徴とす
    る請求項7に記載の視線検出装置。
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