JP2003142035A - 背面電極を備えた蛍光発光管 - Google Patents

背面電極を備えた蛍光発光管

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JP2003142035A
JP2003142035A JP2001337204A JP2001337204A JP2003142035A JP 2003142035 A JP2003142035 A JP 2003142035A JP 2001337204 A JP2001337204 A JP 2001337204A JP 2001337204 A JP2001337204 A JP 2001337204A JP 2003142035 A JP2003142035 A JP 2003142035A
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electrode
cathode
back electrode
filament
fluorescent
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JP2001337204A
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Sadahisa Yonezawa
米沢禎久
Yukio Ogawa
小川行雄
Katsumi Takayama
高山勝己
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カソード電位を印加する背面電極を備えた蛍光
発光管において、アンカー、サポート、コンタクトリー
ドを使用せずに、フィラメントを固着支持し、背面電極
にカソード電位を印加すること。 【解決手段】 フロント基板12に、薄膜のカソード配
線2511、2521、カソード電極251,252、
背面電極配線2512,2522、背面電極241,2
42を形成し、フィラメント23の両端部を、カソード
電極251,252に超音波ワイヤーボンディング又は
超音波ワイヤーボンディングにより固着してある。フィ
ラメント23と背面電極241,242は、スペーサー
27により所定の間隔を保っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、蛍光表示管、蛍
光表示管の原理を応用したプリントヘッド用蛍光発光
管、大画面表示用蛍光発光素子、平面型CRT等の蛍光
発光管に関し、特に背面電極(拡散電極)を備えた蛍光
発光管に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光表示管等は、カソードから放出され
た電子をアノード電極へ均一に分散(拡散)させて、輝
度むらを小さくする観点から、背面電極を設け、その背
面電極にカソード電位を印加する方法が提案されてい
る。
【0003】図7〜図9を参照して、従来の背面電極を
備えた蛍光発光管について、蛍光表示管を例に説明す
る。なお各図に共通の部分は、同じ符号を使用してい
る。図7は、蛍光表示管の断面図と平面図で、図7
(a)は、断面図、図7(b)は、図7(a)のY1−
Y1方向の平面図(一部断面図)、図6(c)は、図7
(a)のY2−Y2方向の平面図(一部断面図)であ
る。なお図7(c)は、後述するカバーガラスの部分は
省略してある。
【0004】図において、51は、ガラス等の絶縁材か
ら成るアノード基板、52は、ガラス等から成るカバー
ガラス、61は、蛍光体を被着したアノード電極、62
は、グリッド、63は、カソード用フィラメント、64
は、背面電極、711は、コンタクトリード、721
は、フィラメント支持用アンカー、722は、フィラメ
ント支持用サポート、731,732は、カソード配線
である。
【0005】背面電極64は、カソード配線731に固
着したコンタクトリード711の頭部との圧接触によっ
てカソード配線731と電気的に接続され、そのコンタ
クトリード711を介してカソード電位が印加される。
背面電極64とカソード配線731との接続には、接続
部品として立体構造を有する金属部材から成るコンタク
トリード711が必要であり、かつコンタクトリード7
11の頭部と背面電極64との圧接触が不充分なため
に、電気的接続不良を生じることがある。アンカー72
1、サポート722、コンタクトリード711は、接着
によりアノード基板51に固定しているが、強度が充分
でなく、アンカー721やサポート722は、特にフィ
ラメントを多数個取り付ける場合には、強度不足により
剥がれてしまうことがある。
【0006】アンカー721、サポート722、コンタ
クトリード711は、後述するように、構造が複雑で、
プレス加工により製造するため、それらのコストが高
く、かつそれらの取り付け作業が面倒なため、蛍光表示
管の製造コストが高くなる。またアンカー721、サポ
ート722、コンタクトリード711は、所定強度が必
要なため、小型化が困難で、それらの取り付けスペース
が大きくなる。したがって、蛍光表示管の薄型化、小型
化の障害になっている。
【0007】図8は、蛍光表示管の断面図と平面図で、
図8(a)は、断面図、図8(b)は、図8(a)のY
3−Y3方向の平面図(一部断面図)、図8(c)は、
図8(a)のY4−Y4方向の平面図(一部断面図)で
ある。なお図8(c)は、カバーガラスの部分は省略し
てある。図において、641,642は、背面電極、7
11,712は、コンタクトリードである。
【0008】図8の例は、フィラメント63の電位勾配
を勘案して、2個の背面電極641,642を設け、そ
れぞれの背面電極641,642には、それらの背面電
極と反対側に位置するフィラメント端部の電位を印加し
て、電位勾配の影響を小さくし、フィラメント63から
放出される電子の拡散をより均一に制御している。図8
の場合は、図7の問題点に加えて、アノード基板51に
カソード配線731,732とを設けなければならず、
しかもそれらの配線は、アノード電極61の両側に形成
しなければならないから、カソード配線731,732
用スペースが大きくなる。かつカソード配線731,7
32は、アノード電極61の図示しないアノード配線と
交差するため、両者が接触しないように両者の間に絶縁
層を設けなければならない。そのため構造や製造工程が
複雑になり、蛍光表示管の製造コストが高くなる。
【0009】図9は、図7、図8のフィラメントのアン
カー721とサポート722の一例を示す斜視図で、フ
ィラメント1本分の部分のみを示してある。アンカー7
21は、固定部7213をアノード基板に接着して固定
する。フィラメント63は、支持部7212と固定金具
7214とによって挟持し、固定金具7214を支持部
7212に抵抗加熱溶接等によって固着する。フィラメ
ント63には、バネ部7211により所定のテンション
を付与してある。サポート721は、固定部7222を
アノード基板に接着して固定し、支持部7221と固定
金具7223とにより、アンカー721と同様にフィラ
メント63を固着支持する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、図7、図
8、及び図9の前記問題点を解決し、複雑な形状で、高
価なアンカー、サポート、コンタクトリード等を使用す
ることなく、フィラメントを簡単に固着支持することが
でき、簡単な手段により背面電極にカソード電位を確実
に印加することができ、かつ薄型化、小型化に適した構
造の蛍光表示管等の蛍光発光管を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願第1発明の蛍光発光
管は、少なくとも第1基材及び第2基材から成る真空容
器を有し、第1基材は、蛍光体を被着したアノード電極
を有し、第2基材は、カソード電極及び背面電極を有
し、カソード電極と背面電極は電気的に接続し、カソー
ド電極にフィラメントの両端部を超音波ワイヤーボンデ
ィング又は超音波ボンディングで固着してあることを特
徴とする。本願第2発明の蛍光発光管は、第1発明の蛍
光発光管において、カソード電極は、金属膜から成り、
背面電極は、透明導電材膜から成ることを特徴とする。
本願第3発明の蛍光発光管は、第2発明の蛍光発光管に
おいて、少なくとも2個の背面電極を備えていることを
特徴とする。本願第4発明の蛍光発光管は、第1発明の
蛍光発光管において、カソード電極及び背面電極は、金
属膜から成ることを特徴とする。本願第5発明の蛍光発
光管は、第4発明の蛍光発光管において、背面電極は透
光性を有することを特徴とする。本願第6発明の蛍光発
光管は、第4発明又は第5発明の蛍光発光管において、
少なくとも2個の背面電極を備えていることを特徴とす
る。本願第7発明の蛍光発光管は、第6発明の蛍光発光
管において、カソード電極、そのカソード電極と電気的
に接続された背面電極及びその背面電極の配線は一体に
形成されていることを特徴とする。本願第8発明の蛍光
発光管は、第3発明又は第6発明の蛍光発光管におい
て、一対のカソード電極の間に配置された背面電極は、
その背面電極と遠い側のカソード電極に接続されている
ことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜図6を参照して本発明の実
施の形態を説明する。なお各図に共通の部分は、同じ符
号を使用している。図1は、本願発明の第1実施形態に
係る蛍光表示管の断面図と平面図で、図1(a)は、断
面図、図1(b)は、図1(a)のX1−X1方向の平
面図である。なお図1(b)は、後述する側面板の部分
は省略してある。
【0013】図において、11は、ガラス等の絶縁材か
ら成るアノード基板(第1基材)、12は、ガラス等か
ら成るフロント基板(第2基材)、13は、ガラス等の
側面板(側面部材)、21は、蛍光体を被着したアノー
ド電極、22は、グリッド、23は、複数本のカソード
用フィラメント、241,242は、背面電極、25
1,252は、カソード電極、2511,2521は、
カソード配線、2512,2522は、背面電極配線、
26は、フィラメントの固着部、27は、フィラメント
のスペーサーである。なおカソード用フィラメント23
は、WやRe−W合金等から成る芯線に三元炭酸塩等の
電子放出物質を被着コートしてある。
【0014】カソード配線2511,2521、カソー
ド電極251,252、背面電極配線2512,252
2、及び背面電極241,242は、薄膜から成る。ま
たスペーサー27は、アルミニウム等の金属、或いはガ
ラス(例えばガスファイバー)等の絶縁材から成る。
【0015】1対のカソード電極251,252の間に
は、背面電極241,242を配置し、背面電極241
は、背面電極配線2522を介して、背面電極241と
遠い側のカソード電極252に接続し、背面電極242
は、背面電極配線2512を介して、背面電極242と
遠い側のカソード電極251に接続してある。したがっ
て背面電極241には、カソード電極252側のカソー
ド電位が印加され、また背面電極242には、カソード
電極251側のカソード電位が印加される。
【0016】フィラメント23は、スペーサー27によ
り背面電極241,242と所定の間隔を保ち、後述す
る超音波ボンディングにより、両端の固着部26でカソ
ード電極に251,252に固着してある。スペーサー
27は、接着剤によりカソード電極251,252に固
着してもよいし、アルミニウム等の金属の場合には、フ
ィラメント23と同様に超音波ボンディングにより、カ
ソード電極251,252に固着してもよい。
【0017】背面電極241,242とフィラメント2
3との間隔は、0.1〜0.5mm、フィラメント23
とアノード電極21との間隔は、0.75mmに設定し
た。背面電極241,242とフィラメント23との間
隔は、わずか0.1〜0.5mmであるから、背面電極
に印加する電位は、AC5〜6Vの低電位でよい。
【0018】蛍光表示管は、アノード電極の発光を観察
する方向により、2つのタイプがある。第1のタイプ
は、図1(a)において、フロント基板12の外側から
観察するタイプで、直視型蛍光表示管と呼ばれている。
第2のタイプは、アノード基板11の外側から観察する
タイプで、前面発光型(透視型)蛍光表示管と呼ばれて
いる。
【0019】直視型蛍光表示管の場合、背面電極24
1,242は、透光性を有する構造にしなければならな
い。そこで直視型蛍光表示管の場合には、カソード配線
2511,2521、カソード電極251,252、背
面電極配線2512,2522は、アルミニウム薄膜で
形成し、背面電極241,242は、ITO(Indi
um Tin Oxide)等の透明導電材で形成する
か、或いは背面電極241,242もアルミニウム薄膜
で形成し、後述するように、背面電極241,242に
スリット等を形成して透光性を有する構造にする。
【0020】背面電極241,242もアルミニウム薄
膜で形成する場合には、カソード配線2511、カソー
ド電極251、背面電極配線2512及び背面電極24
2、並びにカソード配線2521、カソード電極25
2、背面電極配線2522及び背面電極241は、それ
ぞれアルミニウム薄膜で一体的に形成することができ
る。
【0021】前面発光型蛍光表示管の場合には、背面電
極241,242は、透光性を有する構造にする必要が
ないから、背面電極241,242をアルミニウム薄膜
で形成したときも、スリット等を形成する必要はない。
この場合、背面電極の反射が視認性を損なう恐れがある
ときは、背面電極の少なくとも表示領域に対応する部分
に黒鉛膜等から成る光吸収材膜を形成してもよい。
【0022】本実施形態の場合、カソード配線251
1,2521、カソード電極251,252、背面電極
配線2512,2522及び背面電極241,242
は、フロント基板12に形成するから、背面電極24
1,242にカソード電位を印加する手段が簡単にな
る。即ち従来のコンタクトリードは、必要でないし、ま
たアノード基板11に、背面電極241,242にカソ
ード電位を印加するための配線を設ける必要もない。
【0023】フィラメント23は、カソード電極25
1,252に直接超音波ボンディングするから、従来の
アンカーやサポートは必要がない。したがってフィラメ
ントの取り付け作業が簡単になる。また複雑な構造で、
高価なアンカー、サポート及びコンタクトリードを使用
しないから、蛍光表示管を薄く、小型にでき、かつ製造
コストを低減することができる。
【0024】本実施形態の場合、背面電極配線251
2,2522は、フロント基板12に形成し、アノード
電極21の図示しないアノード配線は、アノード基板1
1に形成するから、両配線が交差することはない。した
がって両配線の間に絶縁層を設ける必要はない。本実施
形態の場合、カソード配線2511、カソード電極25
1、背面電極配線2512及び背面電極242、並びに
カソード配線2521、カソード電極252は、背面電
極配線2522及び背面電極241は、アルミニウム薄
膜で一体的に形成できるから、それらを同一の工程で形
成することができる。したがってそれらの製造工程が簡
単になる。
【0025】図2は、本願発明の第2実施形態に係る蛍
光表示管の断面図と平面図で、図2(a)は、断面図、
図2(b)は、図2(a)のX2−X2方向の平面図で
ある。なお図2(b)は、側面板の部分は省略してあ
る。カソード電極251と背面電極241、或いはカソ
ード電極252と背面電極242は、背面電極配線を設
けることなく直接接続してある。したがって図1の場合
よりも配線構造が簡単になる。反面、背面電極241,
242には、それらに近い側のカソード電極、即ち背面
電極241にはカソード電極251が、背面電極242
にはカソード電極252が、それぞれ接続されるから、
背面電極241,242の電位は、図1の場合よりもフ
ィラメント23の電位勾配の影響を受ける。そのため長
尺のフィラメントを用いる蛍光表示管の場合には、図1
の場合よりも表示品質が低くなる。
【0026】図3は、本願発明の第3実施形態に係る蛍
光表示管の断面図と平面図で、図3(a)は、断面図、
図3(b)は、図3(a)のX3−X3方向の平面図で
ある。なお図3(b)は、側面板の部分は省略してあ
る。図3は、1個の背面電極24を形成し、カソード電
極251と背面電極24とを、背面電極配線を設けるこ
となく直接接続してある。図3の場合には、背面電極は
1個で、背面電極配線も必要でないから、図1や図2の
場合よりも背面電極の構造が簡単になる。反面、背面電
極24には、背面電極24と同じ側のカソード電極25
1(一方のカソード電極)が接続されるから、背面電極
24は、フィラメント23の電位勾配の影響を受ける。
そのため長尺のフィラメントを用いる蛍光表示管の場合
には、図1や図2の場合よりも表示品質が低くなる。
【0027】図4は、図1、図2、図3のフィラメント
23の端部の構造を説明する図である。図4(a)は、
フィラメント23のテンションのかけ方を示す。フィラ
メント23の端部にコイル状部231を設け、このコイ
ル状部231の弾性によりフィラメント23に所定のテ
ンションを付与している。コイル状部231は、フィラ
メント23の一端のみでなく、両端に形成してもよい
し、フィラメント23全体をコイル状に形成してもよ
い。またコイル状部231の形状は、螺旋状に限らず、
波状であってもよく、要は弾性を有する構造であればよ
い。
【0028】図4(b)、図4(c)は、フィラメント
23の端部の固着部26の構造を示す。図4(b)は、
フィラメント23の端部の固着箇所を超音波ワイヤーボ
ンディングにより固着した例で、アルミニウムワイヤー
又はアルミニウム片をフィラメント23の端部の固着箇
所に交差させ、そのアルミニウムワイヤーの少なくとも
両端261を超音波ボンディングして、フィラメント2
3をアルミニウム薄膜のカソード電極251に固着して
ある。この際、フィラメント23の端部の固着箇所の炭
酸塩は、取り除いてもよいし、取り除かなくてもよい。
【0029】図4(c)は、フィラメント23の端部個
茶器箇所を超音波ボンディングにより固着した例で、ア
ルミニウム片をフィラメント23の端部の固着箇所にの
せ、そのアルミニウム片の中央部262を、アルミニウ
ム薄膜のカソード電極251に超音波ボンディングして
ある。またフィラメント23の端部に予めアルミニウム
層を被着形成しておき、アルミニウム層をアルミニウム
薄膜のカソード電極251に超音波ボンディングするこ
とも可能である。なお超音波ボンディングの際、カソー
ド電極251とフィラメント固着用部材(金属ワイヤ
ー、金属片、金属層)は、固着力の点では同種の金属を
用いるのが好ましいが、異種金属であってもよい。また
共通のアルミニウムワイヤーを使用して、各カソード電
極上のフィラメントの固着箇所を、カソード電極とアル
ミニウムワイヤーとで挟持した場合、アルミニウムワイ
ヤーは、カソード電極としても使用できるから、仮にカ
ソード電極が損傷を受けても給電に支障はない。かつカ
ソード電極の電流容量が不足してもアルミニウムワイヤ
ーがその不足を補うことができるから、カソード電極の
幅をより狭くできる。
【0030】図5は、透光性を有するアルミニウム薄膜
から成る背面電極の構造を示す。図5(a)の背面電極
は、図1の背面電極に、図5(b)の背面電極は、図2
の背面電極にそれぞれ対応し、図5(c)は、図5
(a)と図5(b)の一部の拡大図である。図1、図2
において、蛍光表示管が直視型で、背面電極241,2
42がアルミニウム薄膜の場合、それらの背面電極24
1,242は、透光性を有する構造にしなければならな
い。図5(a)、図5(b)は、背面電極241,24
2に、図5(c)のスリット25を形成して、光が透過
するように構成してある。この場合、光が透過する部分
の形状は、スリットに限らず、メッシュ構造であっても
よい。図5は、図1、図2の背面電極241,242に
ついて説明したが、図3の背面電極24も同様に透光性
を有する構造にすることができる。
【0031】図6は、本願発明の第4実施の形態に係る
蛍光表示管の平面図である。図6の実施の形態は、フロ
ント基板12に、図1(b)のフィラメント23、カソ
ード電極251,252、背面電極241,242等を
3段配置してある。各段の1対のカソード電極251,
252の間には、背面電極241,242を配置し、背
面電極241は、背面電極配線2522を介して、背面
電極241と遠い側のカソード電極252に接続し、背
面電極242は、背面電極配線2512を介して、背面
電極242と遠い側のカソード電極251に接続してあ
る。
【0032】このように図1(b)のフィラメント23
等を3段配置することにより、表示面積を広くし、表示
量を大きくすることができる。3段に分けずに3段分の
全フィラメントを共通に接続することもできるが、3段
分の全フィラメントを同時に駆動する必要のない場合が
ある。例えば、第1段目、第2段目、第3段目の順に駆
動する場合、第1段目が選択されている間は、第2段
目、第3段目に給電する必要がない。或いはランダムに
或段を選択して駆動する場合、選択されていない段に
は、給電する必要がない。したがって前記の場合は、常
時全フィラメントに給電する場合に比べて、フィラメン
トの消費電力を低減することができる。
【0033】段数は、3段に限らず必要に応じて増減で
きる。また図1(b)の場合に限らず、図2(b)、図
3(b)、図5のいずれの場合も、本実施の形態と同様
に複数段配置することができる。
【0034】前記各実施の形態において、背面電極は、
ITO又はアルミニウム薄膜により、またカソード電
極、カソード配線及び背面電極配線は、アルミニウム薄
膜により形成する例について説明したが、それらの電極
や配線は、アルミニウム以外の金属であってもよい。た
だし超音波ワイヤーボンディング又は超音波ボンディン
グには、少なくともカソード電極は、アルミニウム外、
銅、金、銀、白金、ニオブ、バナジュウム等の金属膜
(金属層)が望ましい。またそれらの電極や配線は、薄
膜に限らず厚膜であってもよい。また超音波ワイヤーボ
ンディング又は超音波ボンディングに使用するボンディ
ング用ワイヤーや金属片の材質についても、カソード電
極と同じように前記の金属を使用できる。
【0035】前記各実施の形態は、グリッドを備えた3
極管タイプの蛍光表示管を例に説明したが、グリッドを
備えない2極管タイプ又はグリッドの外、集束電極等を
備えた3極以上の多極管タイプの蛍光表示管であっても
よい。前記各実施の形態は、蛍光表示管について説明し
たが、蛍光表示管の外、蛍光表示管の原理を応用したプ
リントヘッド用蛍光発光管、大画面表示用蛍光発光素
子、平面型CRT等の蛍光発光管であってもよい。
【0036】
【発明の効果】本願発明は、カソード電極にフィラメン
トを直接超音波ボンディング又は超音波ワイヤーボンデ
ィングするから、従来のアンカーやサポートは必要がな
い。したがってフィラメントの取り付け作業が簡単にな
る。また複雑な構造で、高価なアンカー、サポート、及
びコンタクトリードを使用しないから、蛍光発光管を薄
く、小型にでき、かつ製造コストを低減することができ
る。本願発明は、超音波により、フィラメントをカソー
ド電極にボンディングするから、カソード電極を薄膜で
形成することができ、かつ加熱溶接の場合のように熱に
よりカソード電極等が損傷を受けることがない。またフ
ィラメントの炭酸塩が熱で蒸発することがないから、蒸
発した炭酸塩が蛍光体等に付着して発光不良等の問題を
生じることがない。
【0037】本願発明のカソード配線、カソード電極、
背面電極配線及び背面電極は、全てフロント基板(カソ
ード基板)に形成するから、背面電極にカソード電位を
印加する手段が簡単になる。即ち従来のように、アノー
ド基板に背面電極用の配線を設ける必要がなく、また背
面電極用の配線と背面電極とを接続するコンタクトリー
ドも必要がない。また背面電極用の配線は、アノード基
板に設けないから、背面電極用の配線とアノード配線と
が交差することはなく、両配線の間に絶縁層を形成する
必要もない。したがって本願発明の蛍光発光管は、構造
が簡単になり、製造工程も簡単になる。また本願発明
は、コンタクトリードを使用しないから、コンタクトリ
ードと背面電極との圧接触不良による電気的接続不良も
生じない。
【0038】本願発明は、カソード配線、カソード電
極、背面電極配線及び背面電極を、アルミニウム膜等の
金属膜で一体的に形成できるから、それらを同一の工程
で形成することができる。したがってそれらの製造工程
が簡単になり、蛍光発光管の製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態に係る蛍光表示管の平
面図と断面図である。
【図2】本願発明の第2実施形態に係る蛍光表示管の平
面図と断面図である。
【図3】本願発明の第3実施形態に係る蛍光表示管の平
面図と断面図である。
【図4】図1、図2、図3のフィラメントの端部の構造
を説明する図である。
【図5】図1、図2の背面電極の構造を説明する図であ
る。
【図6】本願発明の第4実施形態に係る蛍光表示管の平
面図である。
【図7】従来の蛍光表示管の平面図と断面図である。
【図8】従来の別の蛍光表示管の平面図と断面図であ
る。
【図9】従来のアンカーとサポートの斜視図である。
【符号の説明】
11 アノード基板 12 フロント基板 13 側面板 21 蛍光体を被着したアノード電極 22 グリッド 23 フィラメント 241,242 背面電極 251,252 カソード電極 2511,2521 カソード配線 2512,2522 背面電極配線 26 フィラメントの固着部 27 フィラメントのスペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山勝己 千葉県茂原市大芝629双葉電子工業株式会 社内 Fターム(参考) 5C036 EE14 EE19 EF01 EF03 EF05 EF08 EG13 EG21 5C039 MM02 MM06 MM09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1基材及び第2基材から成
    る真空容器を有し、第1基材は、蛍光体を被着したアノ
    ード電極を有し、第2基材は、カソード電極及び背面電
    極を有し、カソード電極と背面電極は電気的に接続し、
    カソード電極にフィラメントの両端部を超音波ワイヤー
    ボンディング又は超音波ボンディングで固着してあるこ
    とを特徴とする蛍光発光管。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の蛍光発光管において、
    カソード電極は、金属膜から成り、背面電極は、透明導
    電材膜から成ることを特徴とする蛍光発光管。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の蛍光発光管において、
    少なくとも2個の背面電極を備えていることを特徴とす
    る蛍光発光管。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の蛍光発光管において、
    カソード電極及び背面電極は、金属膜から成ることを特
    徴とする蛍光発光管。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の蛍光発光管において、
    背面電極は透光性を有することを特徴とする蛍光発光
    管。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の蛍光発光
    管において、少なくとも2個の背面電極を備えているこ
    とを特徴とする蛍光発光管。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の蛍光発光管において、
    カソード電極、そのカソード電極と電気的に接続された
    背面電極及びその背面電極の配線は一体に形成されてい
    ることを特徴とする蛍光発光管。
  8. 【請求項8】 請求項3又は請求項6に記載の蛍光発光
    管において、一対のカソード電極の間に配置された背面
    電極は、その背面電極と遠い側のカソード電極に接続さ
    れていることを特徴とする蛍光発光管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004349259A (ja) * 2003-05-22 2004-12-09 General Electric Co <Ge> 蛍光ランプ

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