JP2003140568A - 電気光学装置用基板、電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び、電子機器 - Google Patents

電気光学装置用基板、電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び、電子機器

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JP2003140568A
JP2003140568A JP2002188616A JP2002188616A JP2003140568A JP 2003140568 A JP2003140568 A JP 2003140568A JP 2002188616 A JP2002188616 A JP 2002188616A JP 2002188616 A JP2002188616 A JP 2002188616A JP 2003140568 A JP2003140568 A JP 2003140568A
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Keiji Takizawa
圭二 瀧澤
Yorihiro Odagiri
頼広 小田切
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射型表示の明るさと透過型表示の彩度とを
共に確保することの可能な反射半透過型の電気光学装置
を提供する。 【解決手段】 第1基板211上に透光層212が形成
され、この透光層212には断面谷状の傾斜面212a
が設けられる。透光層212上には、傾斜面212a上
に開口部213hを備えた反射層213が形成される。
そして、反射層213上には着色層214が形成され
る。着色層214には、上記透光層212の傾斜面21
2aに対応して形成された厚肉部214aが形成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気光学装置用基
板、電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置、電
気光学装置の製造方法に係り、特に、反射半透過型の液
晶装置に適用する場合に好適な構造及び製造技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、外光を利用した反射型表示
と、バックライト等の照明光を利用した透過型表示との
いずれをも視認可能とした反射半透過型の液晶表示パネ
ルが知られている。この反射半透過型の液晶表示パネル
は、そのパネル内に外光を反射するための反射層を有
し、この反射層をバックライト等の照明光が透過できる
ように構成したものである。この種の反射層としては、
液晶表示パネルの画素毎に所定面積の開口(スリット)
を備えたものがある。
【0003】図13は、従来の反射半透過型の液晶表示
パネル100の概略構造を模式的に示す概略断面図であ
る。この液晶表示パネル100は、基板101と基板1
02とがシール材103によって貼り合せられ、基板1
01と基板102との間に液晶104を封入した構造を
備えている。
【0004】基板101の内面上には、画素毎に開口部
111hを有する反射層111が形成され、この反射層
111の上に着色層112r,112g,112b及び
表面保護層112pを備えたカラーフィルタ112が形
成されている。カラーフィルタ112の表面保護層11
2pの表面上には透明電極113が形成されている。
【0005】一方、基板102の内面上には透明電極1
21が形成され、対向する基板101上の上記透明電極
113と交差するように構成されている。なお、基板1
01上の透明電極113上、及び、基板102上の透明
電極121の上には、配向膜や硬質透明膜などが必要に
応じて適宜に形成される。
【0006】また、上記の基板102の外面上には位相
差板(1/4波長板)105及び偏光板106が順次配
置され、基板101の外面上には位相差板(1/4波長
板)107及び偏光板108が順次配置される。
【0007】以上のように構成された液晶表示パネル1
00は、携帯電話、携帯型情報端末などの電子機器に設
置される場合、その背後にバックライト109が配置さ
れた状態で取付けられる。この液晶表示パネル100に
おいては、昼間や屋内などの明るい場所では反射経路R
に沿って外光が液晶104を透過した後に反射層111
にて反射され、再び液晶104を透過して放出されるの
で、反射型表示が視認される。一方、夜間や野外などの
暗い場所ではバックライト109を点灯させることによ
り、バックライト109の照明光のうち開口部111h
を通過した光が透過経路Tに沿って液晶表示パネル10
0を通過して放出されるので、透過型表示が視認され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の反射半透過型の液晶表示パネル100においては、
上記反射経路Rでは光がカラーフィルタ112を2回通
過するのに対し、上記透過経路Tでは光がカラーフィル
タ112を一度だけ通過するため、反射型表示の彩度に
対して透過型表示における彩度が悪くなるという問題点
がある。すなわち、反射型表示では一般的に表示の明る
さが不足しがちであるので、カラーフィルタ112の光
透過率を高く設定して表示の明るさを確保する必要があ
るが、このようにすると、透過型表示において十分な彩
度を得ることができなくなる。
【0009】また、上記のように反射型表示と透過型表
示とにおいては光がカラーフィルタを通過する回数が異
なるので、反射型表示の色彩と、透過型表示の色彩とが
大きく異なってしまうため、違和感を与えるという問題
点もある。
【0010】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、反射型表示と透過型表示の双方を
可能にする表示装置に用いた場合に、反射型表示の明る
さと透過型表示の彩度とを共に確保することの可能なカ
ラーフィルタ基板を提供することにある。また、反射型
表示の明るさと透過型表示の彩度とを共に確保すること
の可能な反射半透過型の電気光学装置を提供することに
ある。さらに、反射型表示と透過型表示との間の色彩の
差異を低減することのできる表示技術を実現することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電気光学装置用基板は、基板と、前記基板上
に配置された前記基板に対して傾斜している傾斜面を有
する実質的に光が透過できる透光層と、前記透光層上に
配置された開口部を有する反射層とを備え、前記開口部
の縁は前記傾斜面上に配置されていることを特徴とす
る。
【0012】この発明によれば、反射層の開口部の縁が
傾斜面上に配置されていることにより、電気光学装置を
構成した場合に、反射光の反射角度範囲を広くすること
ができ、反射型表示における視野角特性を改善すること
ができる。また、開口部の縁に段差を形成する場合に較
べて反射層のパターニングを容易かつ正確に行うことが
可能になる。
【0013】本発明において、前記透光層は前記傾斜面
によって構成される谷状部を有することが好ましい。
【0014】この発明によれば、谷状部が構成されてい
ることにより谷状部を構成する傾斜面が多方向を向いて
いるので、外光の反射方向をさらに広げることができ
る。したがって、この電気光学装置用基板を電気光学装
置に用いることにより、電気光学装置の反射型表示にお
ける視野角特性を改善することが可能になる。
【0015】また、本発明の電気光学装置用基板は、基
板と、前記基板上に配置され開口を有する実質的に光が
透過できる透光層と、前記透光層の前記開口と重なる開
口部を有する反射層とを備え、前記透光層は、前記開口
の周囲に前記基板に対して傾斜した傾斜面を有し、前記
反射層の前記開口部の縁は、前記傾斜面上若しくはその
内側の前記透光層の前記開口内に配置されていることを
特徴とする。
【0016】この発明によれば、反射層の開口部の縁が
傾斜面上若しくはその内側の前記透光層の開口内に配置
されていることにより、電気光学装置を構成した場合
に、反射光の反射角度範囲を広くすることができ、反射
型表示における視角依存性を改善することができる。ま
た、開口部の縁に段差を形成する場合に較べて反射層の
パターニングを容易かつ正確に行うことが可能になる。
【0017】本発明において、前記反射層は前記基板に
対して傾斜している傾斜反射面を有し、前記傾斜反射面
は少なくとも前記傾斜面上に配置されていることが好ま
しい。
【0018】この発明によれば、傾斜反射面によって反
射光の反射角度範囲が広がり、反射型表示における視野
角特性を改善できる。
【0019】さらには、前記透光層は前記基板に対して
平行な平行面を有し、前記傾斜反射面は前記平行面上か
ら前記傾斜面上に張り出すように配置されていることが
好ましい。
【0020】この発明によれば、傾斜反射面を平坦な反
射面と一体に構成することができるので、反射層のパタ
ーニングが容易になる。
【0021】本発明において、前記反射層は可視光を散
乱可能な微細な凹凸を有することが好ましい。
【0022】この発明によれば、この電気光学装置用基
板を電気光学装置に用いることにより、電気光学装置の
反射型表示において背景が映り込んだり、照明光による
幻惑が生じたりすることを防止できる。
【0023】本発明において、前記透光層上に着色層が
配置されていることが好ましい。
【0024】この発明によれば、この着色層は反射層の
開口部と平面的に重なる領域が、透光層の傾斜面や開口
に対応した厚肉部となっている。したがって、この電気
光学装置用基板を電気光学装置に用いることにより、反
射型表示の明るさを確保しつつ(すなわち反射型表示の
明るさを犠牲にすることなく)、透過型表示の彩度を向
上させることができる。また、着色層の厚肉部が透光層
の傾斜面上や反射層の傾斜反射面上に、或いは、これら
に囲まれた透光層の開口内に設けられることにより、着
色層を構成する素材を充填しやすくなるため、着色層の
表面の平坦性を向上させることが可能になる。
【0025】次に、本発明の別の電気光学装置用基板
は、基板と、前記基板上に配置された開口部を有する反
射層と、前記反射層上に配置された前記基板に対して傾
斜した傾斜面を有する実質的に光が透過できる透光層と
を備え、前記傾斜面は前記開口部の縁上に配置され、前
記透光層上に着色層が配置されていることを特徴とす
る。
【0026】この発明によれば、反射層の開口部は、少
なくとも透光層の傾斜面の一部と重なっており、さらに
その開口部上に着色層が配置されていることから、開口
部上には着色層がその他の部分よりも厚く配置される。
したがって、この電気光学装置用基板を電気光学装置に
用いることにより、反射型表示の明るさを確保しつつ
(すなわち反射型表示の明るさを犠牲にすることな
く)、透過型表示の彩度を向上させることができる。ま
た、着色層の厚肉部が透光層の傾斜面上や反射層の傾斜
反射面上に設けられることにより、着色層を構成する素
材を充填しやすくなるため、着色層の表面の平坦性を向
上させることが可能になる。
【0027】さらに、本発明のまた別の電気光学装置用
基板は、基板と、前記基板上に配置された開口部を有す
る反射層と、前記反射層上に配置され前記開口部に重な
る開口を有する実質的に光が透過できる透光層とを備
え、前記透光層は、前記開口の周囲に前記基板に対して
傾斜した傾斜面を有し、前記反射層の前記開口部の縁
は、前記傾斜面上若しくはその内側の前記透光層の前記
開口内に配置され、前記透光層上に着色層が配置されて
いることを特徴とする。
【0028】この発明によれば、反射層の開口部は透光
層の開口に重なり、開口の周囲には傾斜面が形成されて
いることにより、透光層の開口及び傾斜面上においては
着色層がその他の部分よりも厚く形成される。したがっ
て、この電気光学装置用基板を電気光学装置に用いるこ
とにより、反射型表示の明るさを確保しつつ(すなわち
反射型表示の明るさを犠牲にすることなく)、透過型表
示の彩度を向上させることができる。また、着色層の厚
肉部が透光層の傾斜面上や反射層の傾斜反射面上に、並
びに、これらに囲まれた透光層の開口内に設けられるこ
とにより、着色層を構成する素材を充填しやすくなるた
め、着色層の表面の平坦性を向上させることが可能にな
る。
【0029】次に、本発明の電気光学装置用基板の製造
方法は、基板上に実質的に光が透過できる透光層を形成
する工程と、前記透光層を軟化させて素材を流動させる
ことにより前記透光層の一部に前記基板に対して傾斜し
ている傾斜面を形成する工程と、前記透光層上に開口部
を有する反射層を形成する工程とを有し、前記反射層を
形成する工程では、前記傾斜面上に前記開口部の縁が設
けられるように前記開口部が形成されることを特徴とす
る。
【0030】この発明によれば、透光層を軟化させるこ
とによってその流動性を利用して容易に傾斜面を形成す
ることが可能になる。また、透光層上に反射層が形成さ
れ、透光層の傾斜面上に反射層の開口部が形成されてい
ることにより、その上にカラーフィルタの着色層を形成
する際に、反射層の開口部上に厚肉部を形成することが
可能になる。また、基板の製造過程において傾斜面部上
の反射層を除去して開口部を形成する時点で、除去部分
に大きな段差が生じないので、開口部の形成が容易にな
るとともに高精度に開口部を形成することが可能にな
る。
【0031】また、本発明の別の電気光学装置用基板の
製造方法は、基板上に開口を有する実質的に光が透過で
きる透光層を形成する工程と、前記透光層を軟化させて
素材を流動させることにより前記開口の周囲に前記基板
に対して傾斜した傾斜面を形成する工程と、前記透光層
上に前記開口と重なる開口部を有する反射層を形成する
工程とを有し、前記反射層を形成する工程では、前記傾
斜面上若しくはその内側の前記透光層の前記開口内に前
記開口部の縁が設けられるように前記開口部が形成され
ることを特徴とする。
【0032】この発明によれば、透光層を流動させるこ
とによって開口の周囲に傾斜面を容易に形成することが
可能になる。また、透光層上に反射層が形成され、透光
層の開口と重なる開口部が反射層に設けられ、反射層の
開口部の縁が透光層の傾斜面上若しくは開口内に設けら
れることにより、その上に着色層を形成する際に、反射
層の開口部上に着色層の厚肉部を形成することが可能に
なる。また、基板の製造過程において傾斜面部上の反射
層を除去して開口部を形成する時点で、除去部分に大き
な段差が生じないので、開口部の形成が容易になるとと
もに高精度に開口部を形成することが可能になる。
【0033】また、前記透光層を形成する工程では、前
記透光層を軟化させたときに、前記透光層の縁部近傍に
おいて素材が流動して前記傾斜面が形成されるように、
前記透光層を前記基板上に部分的に形成することが好ま
しい。
【0034】この発明によれば、透光層を軟化させたと
きに透光層が形成されていない部分に素材を流れ込ませ
ることで、透光層に傾斜面を容易に形成することができ
る。
【0035】また、本発明の別の電気光学装置用基板の
製造方法は、基板上に下地層を部分的に形成する工程
と、前記下地層上に前記基板に対して傾斜している傾斜
面を有する実質的に光が透過できる透光層を形成する工
程と、前記透光層上に開口部を有する反射層を形成する
工程とを有し、前記透光層を形成する工程では、前記下
地層の縁部近傍上に前記傾斜面が形成され、前記反射層
を形成する工程では、前記傾斜面上に前記開口部の縁が
設けられるように前記開口部が形成されることを特徴と
する。
【0036】この発明によれば、部分的に形成した下地
層上に透光層を形成することによって、下地層によって
形成された段差に沿って傾斜面が自然に構成されるの
で、簡単に傾斜面を形成できる。
【0037】また、本発明において、前記反射層を形成
する工程では、前記透光層の前記基板に対して平行な平
行面上から前記傾斜面上に張り出すように前記反射層を
形成することが好ましい。
【0038】この発明によれば、傾斜面に沿って形成さ
れている反射層のうち傾斜面の下部分に形成されている
反射層をエッチング液等の薬液で除去する際に、精度よ
く反射層を除去できる。
【0039】また、本発明において、前記反射層を形成
する工程では、前記反射層の表面に可視光を散乱可能な
微細な凹凸を形成することが好ましい。さらには、前記
透光層の表面に凹凸を形成することが好ましい。
【0040】この発明によれば、この電気光学装置用基
板を電気光学装置に用いた際、電気光学装置の反射型表
示において背景が映り込んだり、照明光による幻惑が生
じたりすることを防止できる。また、透光層の表面にあ
らかじめ凹凸が形成してあれば、その透光層上に反射層
を形成することで容易に反射層に凹凸を形成することが
できる。また、反射層の凹凸を透光層表面の凹凸形状に
よって制御することができるので、反射層が凹凸を形成
することが難しい素材であっても、容易に所望の凹凸形
状を形成することができる。
【0041】また、本発明において、前記下地層を形成
する工程では、前記下地層の表面上に凹凸が形成され、
前記透光層を形成する工程では、前記下地層の前記凹凸
上に前記透光層を形成することにより前記透光層の表面
上に凹凸を形成し、前記反射層を形成する工程では、前
記透光層の前記凹凸上に前記反射層を形成することによ
り前記反射層に可視光を散乱可能な微細な凹凸を形成す
ることが好ましい。
【0042】この発明によれば、下地層の表面にあらか
じめ凹凸を形成しておけば、その下地層上に透光層を形
成するだけで少なくとも透光層の表面に凹凸を容易に形
成することができ、また、その透光層上に反射層を形成
するだけで反射層上に凹凸を容易に形成できる。
【0043】さらに、本発明の異なる電気光学装置用基
板の製造方法は、基板上に開口部を有する反射層を形成
する工程と、前記反射層上に前記基板に対して傾斜して
いる傾斜面を有する実質的に光が透過できる透光層を形
成する工程と、前記透光層上に着色層を形成する工程と
を有し、前記透光層を形成する工程では、前記傾斜面が
前記開口部の縁上に設けられるように形成されることを
特徴とする。
【0044】さらに、本発明の異なる電気光学装置用基
板の製造方法は、基板上に開口部を有する反射層を形成
する工程と、前記反射層上に前記開口部に重なる開口を
有する実質的に光が透過できる透光層を形成する工程
と、前記透光層上に着色層を形成する工程とを有し、前
記透光層を形成する工程では、前記開口の周囲に前記基
板に対して傾斜した傾斜面を、前記反射層の前記開口部
の縁上に前記傾斜面若しくはその内側の前記透光層の前
記開口が設けられるように形成することを特徴とする。
【0045】次に、本発明の電気光学装置は、基板と、
前記基板上に配置された前記基板に対して傾斜している
傾斜面を有する実質的に光が透過できる透光層と、前記
透光層上に配置された開口部を有する反射層とを備え、
前記開口部の縁は前記傾斜面上に配置されていることを
特徴とする。
【0046】この発明によれば、反射層の開口部の縁が
透光層の傾斜面上に配置されていることにより、電気光
学装置を構成した場合に、反射光の反射角度範囲を広く
することができ、反射型表示における視野角特性を改善
することができる。また、開口部の縁に段差を形成する
場合に較べて反射層のパターニングを容易かつ正確に行
うことが可能になる。
【0047】また、前記透光層は、前記傾斜面によって
構成される谷状部を有することが好ましい。
【0048】この発明によれば、谷状部が構成されてい
ることにより谷状部を構成する傾斜面が多方向を向いて
いるので、外光の反射方向をさらに広げることができ
る。したがって、反射型表示における視野角特性を改善
することが可能になる。
【0049】さらに、本発明の異なる電気光学装置は、
基板と、前記基板上に配置され開口を有する実質的に光
が透過できる透光層と、前記透光層の前記開口と重なる
開口部を有する反射層とを備え、前記透光層は、前記開
口の周囲に前記基板に対して傾斜した傾斜面を有し、前
記反射層の前記開口部の縁は、前記傾斜面上若しくはそ
の内側の前記透光層の前記開口内に配置されていること
を特徴とする。
【0050】この発明によれば、反射層の開口部の縁が
透光層の傾斜面上若しくは開口内に配置されていること
により、電気光学装置を構成した場合に、反射光の反射
角度範囲を広くすることができ、反射型表示における視
野角特性を改善することができる。また、開口部の縁に
段差を形成する場合に較べて反射層のパターニングを容
易かつ正確に行うことが可能になる。
【0051】本発明において、前記反射層は前記基板に
対して傾斜している傾斜反射面を有し、前記傾斜反射面
は少なくとも前記傾斜面上に配置されていることが好ま
しい。さらには、前記透光層は前記基板に対して平行な
平行面を有し、前記傾斜反射面は前記平行面上から前記
傾斜面上に張り出すように配置されていることが好まし
い。
【0052】この発明によれば、傾斜反射面によって外
光の反射方向を広げることができるので、反射型表示に
おける視野角特性を改善することが可能になる。
【0053】さらに、前記反射層は可視光を散乱可能な
微細な凹凸を有することが好ましい。
【0054】この発明によれば、電気光学装置の反射型
表示において背景が映り込んだり、照明光による幻惑が
生じたりすることを防止できる。
【0055】本発明において、前記透光層上に着色層が
配置されていることが好ましい。
【0056】この発明によれば、着色層は反射層の開口
部を平面的に重なる領域が、透光層の傾斜面に対応した
厚肉部となる。したがって、反射型表示の明るさを確保
しつつ(すなわち反射型表示の明るさを犠牲にすること
なく)、透過型表示の彩度を向上させることができる。
【0057】また、本発明の別の電気光学装置は、基板
と、前記基板上に配置された開口部を有する反射層と、
前記反射層上に配置された前記基板に対して傾斜した傾
斜面を有する実質的に光が透過できる透光層とを備え、
前記傾斜面は前記開口部の縁上に配置され、前記透光層
上に着色層が配置されていることを特徴とする。
【0058】この発明によれば、反射層の開口部は、少
なくとも透光層の傾斜面の一部と重なっており、さらに
その開口部上に着色層が配置されていることから、開口
部上には着色層がその他の部分よりも厚く配置される。
したがって、反射型表示の明るさを確保しつつ(すなわ
ち反射型表示の明るさを犠牲にすることなく)、透過型
表示の彩度を向上させることができる。
【0059】さらに、本発明の異なる電気光学装置は、
基板と、前記基板上に配置された開口部を有する反射層
と、前記反射層上に配置され前記開口部に重なる開口を
有する実質的に光が透過できる透光層とを備え、前記透
光層は、前記開口の周囲に前記基板に対して傾斜した傾
斜面を有し、前記反射層の前記開口部の縁は、前記傾斜
面上若しくはその内側の前記透光層の前記開口内に配置
され、前記透光層上に着色層が配置されていることを特
徴とする。
【0060】この発明によれば、反射層の開口部は透光
層の開口と重なり、この開口の周囲において透光層に傾
斜面が設けられていて、さらにその開口部上に着色層が
配置されていることから、開口部上には着色層がその他
の部分よりも厚く配置される。したがって、反射型表示
の明るさを確保しつつ(すなわち反射型表示の明るさを
犠牲にすることなく)、透過型表示の彩度を向上させる
ことができる。
【0061】次に、本発明の電気光学装置の製造方法
は、基板上に実質的に光が透過できる透光層を形成する
工程と、前記透光層を軟化させて素材を流動させること
により前記透光層の一部に前記基板に対して傾斜してい
る傾斜面を形成する工程と、前記透光層上に開口部を有
する反射層を形成する工程とを有し、前記反射層を形成
する工程では、前記傾斜面上に前記開口部の縁が設けら
れるように前記開口部が形成されることを特徴とする。
【0062】この発明によれば、透光層を軟化させるこ
とによってその流動性を利用して容易に傾斜面を形成す
ることが可能になる。また、透光層上に反射層が形成さ
れ、透光層の傾斜面上に反射層の開口部が形成されてい
ることにより、その上にカラーフィルタの着色層を形成
する際に、反射層の開口部上に厚肉部を形成することが
可能になる。また、基板の製造過程において傾斜面部上
の反射層を除去して開口部を形成する時点で、除去部分
に大きな段差が生じないので、開口部の形成が容易にな
るとともに高精度に開口部を形成することが可能にな
る。
【0063】また、本発明の別の電気光学装置の製造方
法は、基板上に開口を有する実質的に光が透過できる透
光層を形成する工程と、前記透光層を軟化させて素材を
流動させることにより前記開口の周囲に前記基板に対し
て傾斜した傾斜面を形成する工程と、前記透光層上に前
記開口と重なる開口部を有する反射層を形成する工程と
を有し、前記反射層を形成する工程では、前記傾斜面上
若しくはその内側の前記透光層の前記開口上に前記開口
部の縁が設けられるように前記開口部が形成されること
を特徴とする。
【0064】この発明によれば、透光層を軟化させるこ
とによってその流動性を利用して開口の周囲に傾斜面を
容易に形成することが可能になる。また、透光層上に反
射層が形成され、透光層の開口上に反射層の開口部が形
成され、透光層の開口の周囲に傾斜面が形成されている
ことにより、その上にカラーフィルタの着色層を形成す
る際に、反射層の開口部上に厚肉部を形成することが可
能になる。また、基板の製造過程において開口上の反射
層を除去して開口部を形成する時点で、除去部分に大き
な段差が生じないので、開口部の形成が容易になるとと
もに高精度に開口部を形成することが可能になる。
【0065】本発明において前記透光層を形成する工程
では、前記透光層を軟化させたときに、前記透光層の縁
部近傍において素材が流動して前記傾斜面が形成される
ように、前記透光層を前記基板上に部分的に形成するこ
とが好ましい。
【0066】この発明によれば、透光層を軟化させたと
きに透光層が形成されていない部分に素材を流れ込ませ
ることで、透光層に傾斜面を容易に形成することができ
る。
【0067】また、本発明の別の電気光学装置の製造方
法は、基板上に下地層を部分的に形成する工程と、前記
下地層上に前記基板に対して傾斜している傾斜面を有す
る実質的に光が透過できる透光層を形成する工程と、前
記透光層上に開口部を有する反射層を形成する工程とを
有し、前記透光層を形成する工程では、前記下地層の縁
部近傍上に前記傾斜面が形成され、前記反射層を形成す
る工程では、前記傾斜面上に前記開口部の縁が設けられ
るように前記開口部が形成されることを特徴とする。
【0068】この発明によれば、部分的に形成した下地
層上に透光層を形成することによって、下地層によって
形成された段差に沿って傾斜面が自然に構成されるの
で、簡単に傾斜面を形成できる。
【0069】本発明において、前記反射層を形成する工
程では、前記透光層の前記基板に対して平行な平行面上
から前記傾斜面上に張り出すように前記反射層を形成す
ることが好ましい。
【0070】この発明によれば、傾斜面に沿って形成さ
れている反射層のうち傾斜面の下部分に形成されている
反射層をエッチング液等の薬液で除去する際に、精度よ
く反射層を除去できる。
【0071】また、本発明において、前記反射層を形成
する工程では、前記反射層の表面に可視光を散乱可能な
微細な凹凸を形成することが好ましい。さらには、前記
透光層の表面に凹凸を形成することが好ましい。
【0072】この発明によれば、反射型表示において背
景が映り込んだり、照明光による幻惑が生じたりするこ
とを防止できる。また、透光層の表面にあらかじめ凹凸
が形成してあれば、その透光層上に反射層を形成するこ
とで容易に反射層に凹凸を形成することができる。ま
た、反射層の凹凸を透光層表面の凹凸形状によって制御
することができるので、反射層が凹凸を形成することが
難しい素材であっても、容易に所望の凹凸形状を形成す
ることができる。
【0073】さらに、前記下地層を形成する工程では、
前記下地層の表面上に凹凸を形成し、前記透光層を形成
する工程では、前記下地層の前記凹凸上に前記透光層を
形成することにより前記透光層の表面上に凹凸を形成
し、前記反射層を形成する工程では、前記透光層の前記
凹凸上に前記反射層を形成することにより前記反射層に
可視光を散乱可能な微細な凹凸を形成することが好まし
い。
【0074】この発明によれば、下地層の表面にあらか
じめ凹凸を形成しておけば、その下地層上に透光層を形
成するだけで少なくとも透光層の表面に凹凸を容易に形
成することができ、また、その透光層上に反射層を形成
するだけで反射層上に凹凸を容易に形成できる。
【0075】次に、本発明の別の電気光学装置の製造方
法は、基板上に開口部を有する反射層を形成する工程
と、前記反射層上に前記基板に対して傾斜している傾斜
面を有する実質的に光が透過できる透光層を形成する工
程と、前記透光層上に着色層を形成する工程とを有し、
前記透光層を形成する工程では、前記傾斜面が前記開口
部の縁上に設けられるように形成されることを特徴とす
る。
【0076】さらに、本発明の異なる電気光学装置の製
造方法は、基板上に開口部を有する反射層を形成する工
程と、前記反射層上に前記開口部に重なる開口を有する
実質的に光が透過できる透光層を形成する工程と、前記
透光層上に着色層を形成する工程とを有し、前記透光層
を形成する工程では、前記開口の周囲に前記基板に対し
て傾斜した傾斜面を、前記反射層の前記開口部の縁上に
前記傾斜面若しくはその内側の前記透光層の前記開口が
設けられるように形成することを特徴とする。
【0077】上記各手段において、光学特性を重視する
場合には、上記透光層の開口や傾斜面によって着色層に
設けられる厚肉部の厚さは、開口部周辺の着色層の部分
(厚肉部以外の着色層の部分)、或いは、透光層の傾斜
面や開口以外の透光層上に設けられる着色層の部分、の
厚さに対してほぼ2〜6倍の範囲内であることが好まし
い。厚肉部の厚さが2倍未満である場合には、透過領域
の色表現を最適化すると反射領域の明度を充分に確保す
ることが難しくなり、反射領域の明度を最適化すると透
過領域の彩度を確保することが難しくなる。厚肉部の厚
さが6倍を越える場合には、透過領域の色表現を最適化
すると反射領域の彩度を確保することが難しくなり、反
射領域の色表現を最適化するとバックライトの光量を増
大しないと透過領域の明度を確保することが難しくなる
とともに、カラーフィルタ基板の平坦性を確保すること
も困難になる。
【0078】さらに、カラーフィルタの平坦性と光学特
性とを両立させるためには、反射層の開口部と重なる範
囲における厚肉部の厚さの平均値を1.0〜3.0μm
の範囲内の値とし、開口部周辺の反射層と重なる領域の
着色層の部分の厚さ(開口部以外の着色層の部分の厚
さ)を0.2〜1.5μmの範囲内の値とすることが好
ましい。このようにすると、厚肉部の存在に起因するカ
ラーフィルタの厚さの不均一性を低減しつつ、反射領域
と透過領域の色表示の品位を向上させることが可能にな
る。
【0079】また、本発明の電子機器は、上記のいずれ
かの電気光学装置と、該電気光学装置を制御する制御手
段とを備えたものである。本発明の電子機器としては、
特に、携帯電話、携帯型情報端末などの携帯型電子機器
であることが、反射半透過型の電気光学装置を有効に用
いることが出来る点で好ましい。
【0080】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る電気光学装置用基板、その製造方法、電気光学装
置、その製造方法、及び電子機器の実施形態について詳
細に説明する。
【0081】[第1実施形態]まず、図1及び図2を参
照して本発明の第1実施形態の電気光学装置について説
明する。図1は、本発明に係る第1実施形態の液晶装置
を構成する液晶パネル200の外観を示す概略斜視図で
あり、図2(a)は液晶パネル200の模式的な概略断
面図であり、図2(b)は液晶パネル200を構成する
カラーフィルタ基板210の拡大部分平面図である。
【0082】この液晶装置は、いわゆる反射半透過方式
のパッシブマトリクス型構造を有する液晶パネル200
に対して、必要に応じて図示しないバックライトやフロ
ントライト等の照明装置やケース体などを適宜に取付け
てなる。
【0083】図1に示すように、液晶パネル200は、
ガラス板や合成樹脂板等からなる透明な第1基板211
を基体とするカラーフィルタ基板210と、これに対向
する同様の第2基板221を基体とする対向基板220
とがシール材230を介して貼り合わせられ、シール材
230の内側に注入口230aから液晶232が注入さ
れた後、封止材231にて封止されてなるセル構造を備
えている。
【0084】第1基板211の内面(第2基板221に
対向する表面)上には複数並列したストライプ状の透明
電極216が形成され、第2基板221の内面上には複
数並列したストライプ状の透明電極222が形成されて
いる。また、上記透明電極216は配線218Aに導電
接続され、上記透明電極222は配線228に導電接続
されている。透明電極216と透明電極222とは相互
に直交し、その交差領域はマトリクス状に配列された多
数の画素を構成し、これらの画素配列が液晶表示領域A
を構成している。
【0085】第1基板211は第2基板221の外形よ
りも外側に張り出してなる基板張出部210Tを有し、
この基板張出部210T上には、上記配線218A、上
記配線228に対してシール材230の一部で構成され
る上下導通部を介して導電接続された配線218B、及
び、独立して形成された複数の配線パターンからなる入
力端子部219が形成されている。また、基板張出部2
10T上には、これら配線218A,218B及び入力
端子部219に対して導電接続されるように、液晶駆動
回路等を内蔵した半導体IC261が実装されている。
また、基板張出部210Tの端部には、上記入力端子部
219に導電接続されるように、フレキシブル配線基板
263が実装されている。
【0086】この液晶パネル200において、図2
(a)に示すように、第1基板211の外面には位相差
板(1/4波長板)240及び偏光板241が配置さ
れ、第2基板221の外面には位相差板(1/4波長
板)250及び偏光板251が配置されている。
【0087】<カラーフィルタ基板210の構造>次
に、図2(a)及び(b)を参照して、本発明の電気光
学装置用基板に相当するカラーフィルタ基板210の構
造を詳細に説明する。第1基板211の表面には、可視
光に対して透光性を有する透光層212が形成される。
この透光層は、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの有機
樹脂層などで構成することができる。また、透光層は、
可視光に対してほぼ透明であることが望ましい。例え
ば、可視光領域においてほぼ70%以上の光透過率を有
し、可視光領域内における光透過率の変動範囲が10%
以下であるものなどが好ましい。
【0088】透光層212の表面の一部には、第1基板
211の表面に対して傾斜した傾斜面212aが上記の
画素毎に設けられている。図示例では、傾斜面212a
は全体として断面谷状(V字状)に構成されている。
【0089】上記透光層212上には反射層213が形
成されている。反射層213は、アルミニウム、アルミ
ニウム合金、クロム、クロム合金、銀、銀合金などの金
属薄膜で構成することができる。反射層213には、上
記画素毎に開口部213hが設けられている。この開口
部213hは、上記透光層212の傾斜面212a上に
開口部の縁213aが位置するように形成されている。
【0090】また、反射層213は、透光層212の平
坦な表面上においてほぼ平坦な反射面を有する平坦部と
なっているが、上記開口部213h周辺において上記傾
斜面212a上に配置され、傾斜面212aの傾斜角度
とほぼ等しく傾斜した反射面を備えた傾斜反射面213
bとなっている。この傾斜反射面213bは、反射層2
13の平坦部から上記傾斜面212aに張り出すように
構成されている。
【0091】反射層212の上には画素毎に着色層21
4が形成され、その上を透明樹脂等によって構成される
表面保護層(オーバーコート層)215が被覆してい
る。この着色層214と表面保護層214とによってカ
ラーフィルタが形成される。
【0092】着色層214は、通常、透明樹脂中に顔料
や染料等の着色材を分散させて所定の色調を呈するもの
とされている。着色層の色調の一例としては原色系フィ
ルタとしてR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の組合
せからなるものがあるが、これに限定されるものではな
く、補色系その他の種々の色調で形成できる。通常、基
板表面上に顔料や染料等の着色材を含む感光性樹脂から
なる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法によ
って不要部分を除去することによって、所定のカラーパ
ターンを有する着色層を形成する。ここで、複数の色調
の着色層を形成する場合には上記工程を繰り返す。
【0093】本実施形態においては、着色層214が透
光層213の傾斜面213aをも含む領域に形成されて
いる結果、傾斜面213a上に形成された着色層214
は他の部分よりも厚く形成されている。より具体的に述
べると、透光層213には断面谷状(V字状)の傾斜面
213aが形成されているので、この上に形成される着
色層214の厚肉部214a(図3参照)は、第1基板
211に向けた断面山状に形成されている。
【0094】なお、着色層の配列パターンとして、図2
(b)に示す図示例ではストライプ配列を採用している
が、このストライプ配列の他に、デルタ配列や斜めモザ
イク配列等の種々のパターン形状を採用することができ
る。
【0095】表面保護層215の上には、ITO(イン
ジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる透明電極2
16が形成されている。透明電極216は図2(b)の
図示上下方向に伸びる帯状に形成され、複数の透明電極
216が相互に並列してストライプ状に構成されてい
る。透明電極216の上にはポリイミド樹脂等からなる
配向膜217が形成されている。
【0096】一方、上記カラーフィルタ基板210と対
向する対向基板220は、ガラス等からなる第2基板2
21上に、上記と同様の透明電極222、SiOやT
iO などからなる硬質保護膜223、上記と同様の配
向膜224を順次積層させたものである。
【0097】以上のように構成された本実施形態におい
て、対向基板220側から入射した外光は液晶232を
透過してカラーフィルタを透過した後に反射層213に
て反射し、再び液晶232及び対向基板220を透過し
て出射する。このとき、反射光はカラーフィルタの着色
層214を2回通過する。
【0098】一方、着色層214は反射層213の開口
部213hを覆っているので、例えばカラーフィルタ基
板210の背後にバックライト等を配置して、背後から
照明光を照射した場合には、当該照明光の一部が透光層
212の傾斜面212a及び反射層213の開口部21
3hを通過して着色層214を透過し、液晶232及び
対向基板220を通過して出射する。このとき、透過光
は着色層214を1回だけ透過する。
【0099】本実施形態では、第1基板211上に透光
層212が形成され、この透光層212に傾斜面212
aが設けられ、この傾斜面212a上に開口部の縁21
3aを有する反射層213が形成されているので、後述
する製造方法の実施形態において詳述するように、反射
層213のパターニングが容易になり、開口部213h
を高精度に形成することが可能になる。
【0100】図3は、上記液晶パネル200のカラーフ
ィルタ基板210における1画素の部分を示す拡大部分
断面図(a)及び拡大部分平面図(b)である。この図
に示すように、本実施形態では、透光層212の傾斜面
212a上の一部に反射層213の一部である傾斜反射
面213bが配置されていることにより、外光の反射方
向の範囲が広がるため、液晶パネル200の視野角特性
がなだらかになり、液晶パネル200の基板表面に対し
て傾斜した方向から見た場合の反射型表示の視認性が向
上する。
【0101】また、本実施形態の着色層214には、透
光層212の傾斜面212a上に厚肉部214aが形成
され、この厚肉部214aは反射層213の開口部21
3hと平面的に重なる領域に設けられている。したがっ
て、透過光OTは第1基板211及び傾斜面212aを
経て着色層214の厚肉部214aを通過した後に液晶
を透過し、さらに対向基板220から出射する。一方、
反射光ORは反射層213で反射されるので、着色層2
14の厚肉部214a以外の部分(薄肉部分)を2回通
過した後に出射される。
【0102】このように、反射光ORは着色層214の
薄肉部分を2回通過するのに対して透過光OTは1回だ
けではあるが着色層214の厚肉部214aを通過する
ため、図13に示す従来構造の液晶パネル100に較べ
て、反射型表示の明るさを確保しつつ、すなわち反射型
表示の明るさを犠牲にすることなく、透過型表示の彩度
を高めることができる。換言すれば、反射型表示と透過
型表示の色彩の相違を低減できる。
【0103】本実施形態において、カラーフィルタの光
学特性を重視する場合、すなわち、透過表示と、反射表
示のいずれにおいてもそのカラー表示態様が共に良好な
色再現性を持つことを優先する場合には、反射層213
の開口部213hと重なる部分における厚肉部214a
の厚さの平均値は、反射層の平坦部上の着色層の厚さの
2〜6倍の範囲内であることが好ましい。厚肉部214
aの厚さの上記平均値が2倍未満である場合には、透過
領域の色表現を最適化すると反射領域の明度を充分に確
保することが難しくなり、反射領域の明度を最適化する
と透過領域の彩度を確保することが難しくなる。厚肉部
214aの厚さの上記平均値が6倍を越える場合には、
透過領域の色表現を最適化すると反射領域の彩度を確保
することが難しくなり、反射領域の色表現を最適化する
とバックライトの光量を増大しないと透過領域の明度を
確保することが難しくなるため、バックライトの消費電
力の増大を招くとともに、カラーフィルタ基板の平坦性
を確保することも困難になる。
【0104】ところで、実際に液晶表示装置を構成する
場合において、カラーフィルタの平坦性は液晶層の厚さ
の均一性や再現性を担保することによってその表示品位
を向上させる上で重要であり、また、カラーフィルタの
光学特性は透過表示と反射表示におけるカラー表示態様
の品位を共に向上させるために重要である。本発明者ら
は、カラーフィルタの平坦性と光学特性とを共に満足さ
せるためには、着色層214の厚さを所定範囲内に限定
することが有効であることを見出した。すなわち、着色
層214の厚肉部214aの厚さ(透過領域における着
色層の厚さ)の平均値Dtを1.0〜3.0μm、その
他の部分の厚さ(反射領域における着色層の厚さ)Ds
を0.2〜1.5μmの範囲内にすることによって、カ
ラーフィルタの平坦性と光学特性とを両立させることが
できる。厚さDtが上記範囲を越えると着色層の段差が
大きくなるため平坦性を確保することが困難になり、厚
さDtが上記範囲を下回ると透過表示の彩度を維持する
ことが困難になる。また、厚さDsが上記範囲を越える
と着色層の段差が大きくなるために平坦性を確保するこ
とが困難になり、厚さDsが上記範囲を下回ると反射表
示の彩度を維持することが困難になる。なお、このよう
な着色層の厚さDt,Dsの条件範囲内であっても、D
tとDsの比は、上述と同様に2〜6の範囲内であるこ
とが望ましいことは当然である。
【0105】本実施形態では、反射層213上に透光層
212を形成することによって上記着色層214の厚さ
DtとDsを設定するようにしているが、これによって
着色層214を形成した場合に、その厚肉部214aの
上部表面に窪みが発生し、これが保護層215の表面の
窪みの原因となる。上記Dt,Dsを上記範囲内に設定
することによって両窪みの深さを小さくし、それによっ
て液晶層の厚さの均一性及び再現性を高めることができ
る。より具体的には、着色層214の窪みの深さを0.
5μm以下、保護層215の窪みの深さを0.2μm以
下とすることが好ましい。特に、保護層215の窪みの
深さを0.1μm以下にすることによって表示ムラ等の
ない高品位の液晶表示を実現することができる。
【0106】また、上記着色層214の素材を流れ込み
易くし、充填性を向上させることにより、着色層214
の表面の平坦性を向上させるためには、上記透光層21
2の傾斜面212aの傾斜角(本実施形態では反射層2
13の傾斜反射面213bの傾斜角でもある。)は、基
板211の表面に対して68〜79度(基板211の法
線に対して11〜22度)の範囲内であることが好まし
い。この角度範囲よりも傾斜面212aが急峻になる
と、素材の流れ込み性或いは充填性を向上させる効果が
低下する。また、上記角度範囲よりも傾斜面212aを
なだらかに形成することは製造上困難である。
【0107】[第2実施形態]次に、図4(a)及び
(b)を参照して、本発明に係る第2実施形態の液晶パ
ネル200’の構造について説明する。この液晶パネル
200’は、基本的に第1実施形態の液晶パネル200
とほぼ同様の構造を有し、第1実施形態と同様のカラー
フィルタ基板210に設けられた第1基板211、透光
層212、着色層214、表面保護層215、透明電極
216及び配向膜217と、第2基板221、硬質保護
膜223及び配向膜224を備えた対向基板220とを
有し、さらに、第1実施形態と同様のシール材230、
液晶232、位相差板240,250、偏光板241,
251を備えているので、これらについての説明は省略
する。
【0108】本実施形態では、透光層212上に形成さ
れた反射層213’が画素毎に分離した状態に設けられ
ている。この反射層213’には、第1実施形態と同様
に画素毎に開口213h’が設けられている。また、画
素毎に形成された着色層214の間の画素間領域には黒
色遮光膜(ブラックマトリクス或いはブラックマスク)
214BMが形成されている。この黒色遮光膜214B
Mとしては、例えば黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂
その他の基材中に分散させたものや、R(赤)、G
(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基
材中に分散させたものなどを用いることができる。
【0109】なお、上記第1実施形態及び第2実施形態
においては、透光層と反射層との積層構造の上に着色層
を形成した例を示したが、カラーフィルタを必要としな
い液晶パネルである場合(例えばモノクロ表示を行う液
晶パネルなど)、或いは、対向基板220側(第2基板
221上)にカラーフィルタを形成する場合には、反射
層の上に絶縁膜等を介して直接透明電極を形成しても構
わない。
【0110】本実施形態においても、反射層213’の
開口部213h’と重なる部分における厚肉部の厚さの
平均値は、反射層の平坦部上の着色層の厚さの2〜6倍
の範囲内であることが好ましい。また、着色層214の
厚肉部の厚さ(透過領域における着色層の厚さ)の平均
値Dtを1.0〜3.0μm、その他の部分の厚さ(反
射領域における着色層の厚さ)Dsを0.2〜1.5μ
mの範囲内にすることが好ましい。
【0111】[第3実施形態]次に、図5(a)〜
(e)を参照して、本発明に係る液晶装置の製造方法に
おいて、或いは、本発明に係る液晶装置用基板の製造方
法において用いることのできるカラーフィルタ基板21
0の製造プロセスについて説明する。
【0112】まず、図5(a)に示すように、第1基板
211上に透光層212Xを全面的に形成する。透光層
212Xの素材としては、アクリル樹脂やエポキシ樹脂
などを塗布、乾燥させて形成した透明樹脂体などを用い
ることができる。
【0113】次に、図5(b)に示すように、フォトリ
ソグラフィ技術とエッチング法を用いて、上記透光層2
12Xに第1基板211上の画素毎に開口部212Yを
形成する。その後、透光層212Xを加熱して軟化させ
ることによって流動化させ、図5(c)に示すように、
上記開口部212Yに臨む縁部近傍の表面に傾斜面21
2aを形成する。
【0114】その後、上記透光層212上において全面
的にアルミニウム、アルミニウム合金、クロム、クロム
合金、銀、銀合金等の金属を蒸着法やスパッタリング法
等によって被着し、図5(d)に示す反射層213Xを
形成する。そして、反射層213Xに対してフォトリソ
グラフィ技術及びエッチング法を施して、図5(e)に
示すように、上記透光層212の傾斜面212a上に開
口部の縁213aが配置されるように開口部213hを
形成して、反射層213を完成させる。ここで、反射層
213は、透光層212の平坦な表面部分上から傾斜面
212aの一部(外周部分)上に張り出した状態に形成
される。
【0115】なお、上記各実施形態及び本実施形態にお
いては、透光層212の傾斜面212aを断面V字状に
図示しているが、これはあくまでも模式的に描いたもの
であって、実際には、曲面状に傾斜した表面を有するも
のであってもよい。
【0116】なお、第1実施形態の液晶装置用基板であ
るカラーフィルタ基板を形成するには、その後、図3に
示す着色層214を画素毎に形成すればよい。着色層2
14の形成は、例えば透明樹脂中に所定の色相を呈する
顔料や染料等の着色材を分散させたものをパターニング
して行う。例えば、所定の色相を呈する感光性樹脂を基
板上に塗布して、所定の露光パターンにて露光し、その
後、現像処理を行って着色層を形成する。複数の色(例
えばR、G,B)の着色層を所定の配列パターンで形成
するには、上記手順を色毎に繰り返せばよい。
【0117】本実施形態においては、反射層213に開
口部213hを設ける際に、その開口部213hを形成
するために除去される部分が透光層212の傾斜面21
2a上に位置することから、当該部分に大きな段差が存
在せず、なだらかに傾斜しているため、開口部213h
を形成するためのレジスト等からなるマスクの形成工程
やエッチング等のパターニング処理工程を容易に、か
つ、高精度に行うことができるという利点がある。
【0118】[第4実施形態]次に、図6(a)〜
(e)を参照して本発明に係る液晶装置の製造方法にお
いて用いるカラーフィルタ基板210の別の製造プロセ
スについて説明する。
【0119】この実施形態では、まず、図6(a)に示
すように、第1基板211上に下地層212Aを形成
し、図6(b)に示すように、この下地層212Aに画
素毎に開口部212Aaを形成する。下地層212Aと
しては、透光性を有するものであることが好ましいが、
必ずしも透光性を有するものでなくてもよい。また、こ
の下地層212Aを軟化させ、流動させる必要はないの
で、SiOやTiOなどの硬質膜で形成することも
可能である。
【0120】次に、図6(c)に示すように、上記下地
層212A上に透光層212Bを形成する。この透光層
212Bの素材や形成方法は第3実施形態と同様の素材
や方法を用いることができるが、この透光層212Bを
軟化させ、流動させる必要はないので、SiOやTi
などの硬質膜で形成することも可能である。
【0121】このとき、透光層212Bはほぼ全面的に
形成されるが、上記の下地層212Aには画素毎に開口
部212Aaが形成されていることにより、下地層21
2Aの開口縁部近傍において透光層212Bの表面には
傾斜面212aが形成される。
【0122】その後は、上記第3実施形態と同様に、図
6(d)に示すように反射層213Xを形成し、その
後、開口部213hを形成することにより図6(e)に
示す反射層213を完成させる。
【0123】なお、第1実施形態の液晶装置用基板であ
るカラーフィルタ基板を形成するには、その後、図3に
示す着色層214を画素毎に形成すればよい。この着色
層の形成工程は上記第3実施形態と同様である。
【0124】[第5実施形態]次に、図7を参照して、
本発明の第5実施形態の液晶パネル及び液晶装置用基板
の構造について説明する。本実施形態においては、上記
第1実施形態の液晶パネル200と基本的に同じ構造を
有するので、同一部分の構造については図示及び説明を
省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0125】この実施形態においては、第1基板211
上に透光層312が形成され、この透光層312の表面
には微細な凹凸が形成されている。この透光層312に
おいて、傾斜面312aは上記第1実施形態と同様に構
成されている。
【0126】透光層312上には反射層313が形成さ
れている。この反射層313は第1実施形態と同様に透
光層312の傾斜面312a上に開口部の縁313aが
設けられている。この反射層313は、上記透光層31
2の微細な凹凸上に形成されているために、当該透光層
312の凹凸を反映した微細な凹凸状の反射面を備えて
いる。そして、この微細な凹凸状の反射面は、可視光を
散乱させるように構成されている。
【0127】この実施形態では、反射層313の特に平
坦な反射面領域が微細な凹凸状(すなわち粗面状)に形
成されているので、液晶パネルの反射型表示において、
反射層による正反射に起因して生ずる背景の写りこみや
照明光による幻惑を防止することができる。
【0128】[第6実施形態]次に、図8(a)〜
(e)を参照して、本発明の液晶装置及び液晶装置用基
板の製造方法に関する第6実施形態として、上記第5実
施形態のカラーフィルタ基板(液晶装置用基板)を形成
するための製造プロセスについて説明する。
【0129】この実施形態においては、まず、図8
(a)に示すように、第1基板211上に第3実施形態
と同様の素材を用いて同様の方法で透光層312Xを形
成する。次に、図8(b)に示すように、第3実施形態
と同様にフォトリソグラフィ技術及びエッチング法を用
いて透光層313Xに開口部312Yを形成し、さら
に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング法を用いて
透光層312Xの表面上に微細な凹凸を形成する。
【0130】次に、図8(c)に示すように、第3実施
形態と同様に透光層312Xを加熱することにより軟化
させ、その開口縁を流動させて、傾斜面312aを備え
た透光層312を形成する。このとき、透光層312X
の表面上の微細な凹凸も素材の軟化によって若干崩れる
が、凹凸自体は透光層312の表面上に残存するように
する。
【0131】次に、図8(d)に示すように、反射層3
13Xを第3実施形態と同様の素材を用いて同様の方法
で形成する。このとき、反射層313Xには、上記透光
層312の表面上に微細な凹凸が残存していることによ
り、当該凹凸を反映して微細な凹凸状の反射面を有する
ものとなる。
【0132】最後に、上記反射層313Xをフォトリソ
グラフィ技術及びエッチング法を用いてパターニング
し、開口部313hを有する反射層313を完成させ
る。
【0133】なお、第5実施形態の液晶装置用基板であ
るカラーフィルタ基板を形成するには、第3実施形態に
記載したところと同様に、その後、図7に示す着色層2
14を画素毎に形成すればよい。
【0134】[第7実施形態]次に、図9を参照して、
本発明の液晶装置及び液晶装置用基板の製造方法に関す
る第6実施形態として、上記第5実施形態のカラーフィ
ルタ基板(液晶装置用基板)を形成するための製造プロ
セスについて説明する。
【0135】この実施形態においては、まず、図9
(a)に示すように、第1基板211上に第4実施形態
と同様の下地層312Aを形成する。そして、図9
(b)に示すように、この下地層312Aの表面には、
さらにフォトリソグラフィ技術及びエッチング法により
微細な凹凸を形成する。
【0136】次に、図9(c)に示すように、上記下地
層312A上に透光層312Bを形成する。この透光層
312Bの素材や形成方法は第4実施形態と同様であ
る。このとき、透光層312Bはほぼ全面的に形成され
るが、上記の下地層312Aには画素毎に開口部312
Aaが形成されていることにより、下地層312Aの開
口縁部近傍において、透光層312Bには傾斜面部31
2aが形成される。また、下地層312Aの表面上には
上記のように微細な凹凸が形成されているので、この凹
凸を反映して、透光層312Bの表面にも微細な凹凸が
形成される。
【0137】その後、上記第4実施形態と同様に、図9
(d)に示すように反射層313Xを形成し、その後、
開口部313hを形成することにより図9(e)に示す
反射層313を完成させる。このとき、反射層313
は、透光層312Bの表面上の微細な凹凸を反映して、
微細な凹凸を有する反射面を備えたものとなる。この反
射面の微細な凹凸は、可視光を散乱させることができる
ように構成される。
【0138】なお、第1実施形態の液晶装置用基板であ
るカラーフィルタ基板を形成するには、その後、図7に
示す着色層214を画素毎に形成すればよい。この着色
層の形成工程は上記第3実施形態と同様である。
【0139】[その他の構成例]次に、上記各実施形態
に適用可能な他の構成例について図10(a)〜(d)
を参照して詳細に説明する。
【0140】図10(a)に示す構成例1は、基板41
1上に、傾斜面412aを有する透光層412を形成
し、この透光層412上に、上記傾斜面412a上に開
口部の縁413aを有する反射層413を形成し、この
開口部の縁413aは傾斜面412a上に配置され、さ
らに、この反射層413上に着色層414を形成してい
る点で上記各実施形態と同様である。
【0141】この構成例1においては、透光層412の
傾斜面412aのうち最も低い部分が基板411の表面
から或る程度離れるように、すなわち当該部分において
も透光層412が或る程度の層厚を有するように、構成
されている点で上記各実施形態とは若干異なる。この場
合、着色層414に所定の厚さ増加分を有する厚肉部4
14aを形成するに必要な厚さ以上に透光層412が厚
く形成されていることとなるが、光学的には上記各実施
形態と同様の作用効果が得られる。
【0142】図10(b)に示す構成例2も、基板51
1上に、傾斜面512aを備えた透光層512を形成
し、この透光層512上に、上記傾斜面512a上に開
口部の縁513aを有する反射層513を形成し、この
開口部の縁513aは傾斜面512a上に配置され、さ
らに、この反射層513上に着色層514を形成してい
る点で上記各実施形態と同様である。
【0143】この構成例2においては、透光層512の
傾斜面512aの内側に透光素材の存在しない開口51
2bが設けられている点で、上記各実施形態とは若干異
なる。しかしながら、この構成例2においても光学的に
は上記各実施形態と同様の作用効果が得られる。また、
開口512bを設けることにより、傾斜面512aの角
度を変えることなく、反射層の開口部の大きさに応じて
透光層512の厚さを調整することができる。透光層5
12の厚さは、上記第1実施形態において説明したよう
に、着色層514における厚肉部の厚さの平均と、反射
層513の平坦部上の厚さとの関係を規制するため、透
光層512の厚さを調整することにより、反射型表示と
透過型表示の色表示特性を最適化することが可能にな
る。
【0144】図10(c)に示す構成例3においては、
基板611上に、画素毎に開口部613hを有する反射
層613が形成され、この反射層613上に透光層61
2が形成される。この透光層612には上記と同様の傾
斜面612aが形成されている。透光層612は上記各
実施形態と同様の素材及び方法で形成される。そして、
透光層612上に着色層614が形成される。透光層6
12の傾斜面612aは、反射層613の開口部の縁6
13a上に配置されている。
【0145】この構成例3においても、傾斜面612a
を有する透光層612上に着色層614が形成されるこ
とにより、着色層614における傾斜面612a上に厚
肉部614aが形成され、この厚肉部614aは反射層
の開口部613hと平面的に重なる領域に位置している
ので、反射型表示の明るさを確保しつつ、透過型表示の
彩度を向上させることが出来る点で上記各実施形態と同
様である。
【0146】図10(d)に示す構成例4においては、
構成例3と同様に、基板711上に、画素毎に開口部7
13hを有する反射層713が形成され、この反射層7
13上に透光層712が形成される。この透光層712
には開口712bが設けられ、この開口712bの周囲
に上記と同様の傾斜面712aが形成されている。透光
層712の傾斜面712aは、反射層713の開口部の
縁713a上に配置されている。
【0147】この実施形態でも、上記構成例3と同様の
効果が得られるが、さらに、開口712bを設けること
により、傾斜面712aの角度を変えることなく、反射
層の開口部の大きさに応じて透光層712の厚さを調整
することができる。透光層712の厚さは、上記第1実
施形態において説明したように、着色層714における
厚肉部の厚さの平均と、反射層713の平坦部上の厚さ
との関係を規制するため、透光層712の厚さを調整す
ることにより、反射型表示と透過型表示の色表示特性を
最適化することが可能になる。
【0148】上記構成例1〜4のいずれにおいても、透
光層に傾斜面が設けられ、この傾斜面と反射層の開口部
の縁とが重なるように配置されている。したがって、液
晶装置の透過領域は反射層の開口部によって画成される
とともに、反射層の開口部は、透光層の傾斜面(及び存
在する場合には透光層の開口)によって設けられた着色
層の厚肉部と重なることになる。ここで、厚肉部となる
部分の下に透光層の傾斜面或いはその傾斜面上に設けら
れた反射層の傾斜反射面が存在するため、着色層を形成
する際における感光性着色樹脂等の着色材料の充填性を
高めることが可能になり、また、着色材料の充填性の向
上と、開口部近傍における透光層の高低差の緩和により
当該厚肉部の表面に窪みが発生したり窪みの深さが大き
くなったりすることを防止することができるので、着色
層の表面の平坦性を向上させることができる。
【0149】上記構成例2及び構成例4においては、図
10(b)及び(d)に示すようにいずれも透光層に開
口が設けられ、この開口の周囲に傾斜面が形成されてい
る。この場合、反射層の開口部の縁は透光層の傾斜面と
重なる位置に設ける必要は必ずしもない。
【0150】例えば、構成例2においては図10(b)
に示すように反射層513の開口部の縁513aは透光
層512の傾斜面512a上に配置されているが、図1
4(a)及び(b)に示す変形例では、反射層の開口部
の縁の位置が構成例2とは異なる構造となっている。
【0151】図14(a)に示す例では、基板1501
上に透光層1512が形成され、この透光層1512に
は開口1512bが設けられている。開口1512bの
周囲には傾斜面1512aが形成されている。透光層1
512上には反射層1513が設けられ、反射層151
3には開口部1513hが形成されている。反射層15
13上には着色層1514が形成されている。
【0152】この例では、反射層1513が透光層15
12の傾斜面1512a上を完全に覆い、反射層151
3の開口部の縁1513aは、透光層1512の開口1
512bの開口縁とほぼ一致する位置に配置されてい
る。したがって、着色層1514において透過型表示に
用いられる部分は、透光層1512の開口1512b上
にある部分だけとなり、透過領域における着色層151
4の厚肉部の厚さの平均値は、各層の厚さが上記構成例
2と同じであっても、構成例2よりも大きく(最大に)
なる。したがって、透過型表示の彩度を構成例2よりも
高めることができる。
【0153】図14(b)に示す例では、基板2501
上に透光層2512が形成され、この透光層2512に
は開口2512bが設けられている。開口2512bの
周囲には傾斜面2512aが形成されている。透光層2
512上には反射層2513が設けられ、反射層251
3には開口部2513hが形成されている。反射層25
13上には着色層2514が形成されている。
【0154】この例では、反射層2513が透光層25
12の傾斜面2512aを完全に覆い、反射層2513
の開口部の縁2513aは、透光層2512の開口25
12bの内部に配置されている。したがって、透光層2
512の開口2512bの面積は、反射層2513の開
口部2513hの面積よりも大きくなっている。したが
って、着色層2514において透過型表示に用いられる
部分は、透光層2512の開口2512b内における反
射層2513の開口部2513h上にある部分だけとな
り、透過領域における着色層2514の厚肉部の厚さの
平均値は、各層の厚さが上記構成例2と同じであって
も、構成例2よりも大きく(最大に)なる。したがっ
て、透過型表示の彩度を構成例2よりも高めることがで
きる。
【0155】また、構成例4においては図10(d)に
示すように反射層713の開口部の縁713a上に透光
層712の傾斜面712aが配置されているが、図14
(c)及び(d)に示す変形例では、反射層の開口部の
縁の位置が構成例4とは異なる構造となっている。
【0156】図14(c)に示す例では、基板1701
上に開口部1713hを有する反射層1713が形成さ
れている。そして、反射層1713上に透光層1712
が形成されている。この透光層1712には開口171
2bが設けられ、この開口1712bの周囲に傾斜面1
712aが形成されている。透光層1712上には着色
層1714が形成されている。
【0157】この例では、透光層1712が反射層17
13を完全に覆い、透光層1712の開口1712bの
開口縁は、反射層1713の開口部1713hの縁17
13aとほぼ一致する位置に配置されている。したがっ
て、着色層1714において透過型表示に用いられる部
分は、透光層1712の開口1712b上にある部分だ
けとなり、透過領域における着色層1714の厚肉部の
厚さの平均値は、各層の厚さが上記構成例4と同じであ
っても、構成例4よりも大きく(最大に)なる。したが
って、透過型表示の彩度を構成例4よりも高めることが
できる。
【0158】図14(d)に示す例では、基板2701
上に開口部2713hを有する反射層2713が形成さ
れている。そして、反射層2713上に透光層2712
が形成されている。この透光層2712には開口271
2bが設けられ、この開口2712bの周囲に傾斜面2
712aが形成されている。透光層2712上には着色
層2714が形成されている。
【0159】この例では、透光層2712が反射層27
13を完全に覆い、反射層2713の開口部の縁271
3aは、透光層2712の開口2712bの内部に配置
されている。したがって、透光層2712の開口271
2bの面積は、反射層2713の開口部2713hの面
積よりも大きくなっている。したがって、着色層271
4において透過型表示に用いられる部分は、透光層27
12の開口2712b内における反射層2713の開口
部2713h上にある部分だけとなり、透過領域におけ
る着色層2714の厚肉部の厚さの平均値は、各層の厚
さが上記構成例4と同じであっても、構成例4よりも大
きく(最大に)なる。したがって、透過型表示の彩度を
構成例4よりも高めることができる。
【0160】本発明においては、反射層の開口部の縁
を、透光層の傾斜面や開口を基準としてどの位置に配置
するかによって、着色層の光学特性を変えることができ
る。例えば、反射層の開口部の縁の位置を透光層の傾斜
面と重なる範囲で変化させた場合には、透過型表示に寄
与する着色層の厚さの平均値を変化させることができ
る。例えば、反射層の開口部の形状や面積を一定に設定
してある場合には、透過層の傾斜面の位置を調整するこ
とによって透過型表示に用いられる着色層の厚さを実質
的に調整することが可能になり、透過型表示における彩
度を調整することが可能になる。
【0161】[電子機器の実施形態]最後に、上記液晶
パネルを含む液晶装置を電子機器の表示装置として用い
る場合の実施形態について説明する。図11は、本実施
形態の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電
子機器は、上記と同様の液晶パネル200と、これを制
御する制御手段1200とを有する。ここでは、液晶パ
ネル200を、パネル構造体200Aと、半導体IC等
で構成される駆動回路200Bとに概念的に分けて描い
てある。また、制御手段1200は、表示情報出力源1
210と、表示処理回路1220と、電源回路1230
と、タイミングジェネレータ1240とを有する。
【0162】表示情報出力源1210は、ROM(Read
Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等か
らなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等
からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同
調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ
1240によって生成された各種のクロック信号に基づ
いて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を
表示情報処理回路1220に供給するように構成されて
いる。
【0163】表示情報処理回路1220は、シリアル−
パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回
路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路
を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像
情報をクロック信号CLKと共に駆動回路200Bへ供
給する。駆動回路200Bは、走査線駆動回路、データ
線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路123
0は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給す
る。
【0164】図12は、本発明に係る電子機器の一実施
形態である携帯電話を示す。この携帯電話2000は、
ケース体2010の内部に回路基板2001が配置さ
れ、この回路基板2001に対して上述の液晶パネル2
00が実装されている。ケース体2010の前面には操
作ボタン2020が配列され、また、一端部からアンテ
ナ2030が出没自在に取付けられている。受話部20
40の内部にはスピーカが配置され、送話部2050の
内部にはマイクが内蔵されている。
【0165】ケース体2010内に設置された液晶パネ
ル200は、表示窓2060を通して表示面(上記の液
晶表示領域A)を視認することができるように構成され
ている。
【0166】尚、本発明の電気光学装置及び電子機器
は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得
ることは勿論である。例えば、上記各実施形態に示す液
晶パネルは単純マトリクス型の構造を備えているが、T
FT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード)
等のアクティブ素子(能動素子)を用いたアクティブマ
トリクス方式の液晶装置にも適用することができる。ま
た、上記実施形態の液晶パネルは所謂COGタイプの構
造を有しているが、ICチップを直接実装する構造では
ない液晶パネル、例えば液晶パネルにフレキシブル配線
基板やTAB基板を接続するように構成されたものであ
っても構わない。
【0167】さらに、上記各実施形態は液晶装置用基板
及び液晶装置に関するものであるが、本発明は上記構成
に限定されず、例えば、有機エレクトロルミネッセンス
装置、プラズマディスプレイ装置、フィールドエミッシ
ョンディスプレイ装置等の各種の電気光学装置用基板及
び電気光学装置に適用することができる。
【0168】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、傾
斜面部を備えた透光層上に開口を有する反射層を形成す
ることにより、反射層を容易に、かつ、高精度にパター
ニングすることができる。
【0169】また、反射層に、傾斜面部上に配置された
傾斜反射部を設けることにより、電気光学装置の視野角
特性を改善することができる。
【0170】さらに、上記構造上に着色層を形成するこ
とにより、反射型表示の明るさを確保しつつ透過型表示
の彩度を向上できる。或いは、反射型表示と透過型表示
との間の色彩の差異を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の液晶パネルの外
観を示す概略斜視図である。
【図2】 第1実施形態のパネル構造を模式的に示す概
略断面図(a)及びカラーフィルタ基板の平面構造を示
す拡大部分平面図(b)である。
【図3】 第1実施形態のカラーフィルタ基板における
画素内の表面構造を拡大して示す拡大部分断面図(a)
及び拡大部分平面図(b)である。
【図4】 本発明に係る第2実施形態のパネル構造を模
式的に示す概略断面図(a)及びカラーフィルタ基板の
平面構造を示す拡大部分平面図(b)である。
【図5】 本発明に係る液晶装置の製造方法に関する第
3実施形態を示す概略工程図(a)〜(e)である。
【図6】 本発明に係る液晶装置の製造方法に関する第
4実施形態を示す概略工程図(a)〜(e)である。
【図7】 本発明に係る液晶装置の第5実施形態のカラ
ーフィルタ基板における画素内の表面構造を拡大して示
す拡大部分断面図(a)及び拡大部分平面図(b)であ
る。
【図8】 本発明に係る液晶装置の製造方法に関する第
6実施形態を示す概略工程図(a)〜(e)である。
【図9】 本発明に係る液晶装置の製造方法に関する第
7実施形態を示す概略工程図(a)〜(e)である。
【図10】 本発明に係る液晶装置用基板の構成例を示
す概略断面図(a)〜(d)である。
【図11】 本発明に係る電子機器の実施形態における
構成ブロックを示す概略構成図である。
【図12】 上記電子機器の実施形態の一例として携帯
電話の外観を示す斜視図である。
【図13】 従来の反射半透過型の液晶パネルの構造を
模式的に示す概略断面図である。
【図14】 図10に示す構成例2の変形例を示す拡大
部分断面図(a)及び(b)、並びに、図10に示す構
成例4の変形例を示す拡大部分断面図(c)及び(d)
である。
【符号の説明】
200 液晶パネル 211 第1基板 212 透光層 212a 傾斜面 213 反射層 213a 開口部の縁 213b 傾斜反射面 213h 開口部 214 着色層 215 表面保護層 216 透明電極 221 第2基板 222 透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 505 G02F 1/1335 505 5G435 520 520 G09F 9/00 338 G09F 9/00 338 9/35 9/35 // H05B 33/14 H05B 33/14 A Fターム(参考) 2H042 BA03 BA12 BA15 BA20 DA02 DA03 DA04 DA14 DA22 DC01 DE00 2H048 BA02 BA45 BB02 BB07 BB08 BB10 BB42 2H091 FA02Y FA14Y FC05 FD06 3K007 AB04 AB17 BA06 BB06 CA01 CC01 DB03 5C094 AA07 AA08 BA43 DA13 EA06 EB02 ED03 ED11 FA03 FB01 5G435 AA03 AA04 BB12 FF03 FF08 HH02 KK05 LL06 LL07 LL08

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 前記基板上に配置された前記基板に対して傾斜している
    傾斜面を有する実質的に光が透過できる透光層と、 前記透光層上に配置された開口部を有する反射層とを備
    え、 前記開口部の縁は前記傾斜面上に配置されていることを
    特徴とする電気光学装置用基板。
  2. 【請求項2】 前記透光層は前記傾斜面によって構成さ
    れる谷状部を有することを特徴とする請求項1に記載の
    電気光学装置用基板。
  3. 【請求項3】 基板と、前記基板上に配置され開口を有
    する実質的に光が透過できる透光層と、 前記透光層の前記開口と重なる開口部を有する反射層と
    を備え、 前記透光層は、前記開口の周囲に前記基板に対して傾斜
    した傾斜面を有し、 前記反射層の前記開口部の縁は、前記傾斜面上若しくは
    その内側の前記透光層の前記開口内に配置されているこ
    とを特徴とする電気光学装置用基板。
  4. 【請求項4】 前記反射層は前記基板に対して傾斜して
    いる傾斜反射面を有し、前記傾斜反射面は少なくとも前
    記傾斜面上に配置されていることを特徴とする請求項1
    に記載の電気光学装置用基板。
  5. 【請求項5】 前記透光層は前記基板に対して平行な平
    行面を有し、前記傾斜反射面は前記平行面上から前記傾
    斜面上に張り出すように配置されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の電気光学装置用基板。
  6. 【請求項6】 前記反射層は可視光を散乱可能な微細な
    凹凸を有することを特徴とする請求項1に記載の電気光
    学装置用基板。
  7. 【請求項7】 前記透光層上に着色層が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基
    板。
  8. 【請求項8】 基板と、 前記基板上に配置された開口部を有する反射層と、 前記反射層上に配置された前記基板に対して傾斜した傾
    斜面を有する実質的に光が透過できる透光層とを備え、 前記傾斜面は前記開口部の縁上に配置され、 前記透光層上に着色層が配置されていることを特徴とす
    る電気光学装置用基板。
  9. 【請求項9】 基板と、 前記基板上に配置された開口部を有する反射層と、 前記反射層上に配置され前記開口部に重なる開口を有す
    る実質的に光が透過できる透光層とを備え、 前記透光層は、前記開口の周囲に前記基板に対して傾斜
    した傾斜面を有し、 前記反射層の前記開口部の縁は、前記傾斜面上若しくは
    その内側の前記透光層の前記開口内に配置され、 前記透光層上に着色層が配置されていることを特徴とす
    る電気光学装置用基板。
  10. 【請求項10】 基板上に実質的に光が透過できる透光
    層を形成する工程と、 前記透光層を軟化させて素材を流動させることにより前
    記透光層の一部に前記基板に対して傾斜している傾斜面
    を形成する工程と、 前記透光層上に開口部を有する反射層を形成する工程と
    を有し、 前記反射層を形成する工程では、前記傾斜面上に前記開
    口部の縁が設けられるように前記開口部が形成されるこ
    とを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 基板上に開口を有する実質的に光が透
    過できる透光層を形成する工程と、 前記透光層を軟化させて素材を流動させることにより前
    記開口の周囲に前記基板に対して傾斜した傾斜面を形成
    する工程と、 前記透光層上に前記開口と重なる開口部を有する反射層
    を形成する工程とを有し、 前記反射層を形成する工程では、前記傾斜面上若しくは
    その内側の前記透光層の前記開口内に前記開口部の縁が
    設けられるように前記開口部が形成されることを特徴と
    する電気光学装置用基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 基板上に下地層を部分的に形成する工
    程と、 前記下地層上に前記基板に対して傾斜している傾斜面を
    有する実質的に光が透過できる透光層を形成する工程
    と、 前記透光層上に開口部を有する反射層を形成する工程と
    を有し、 前記透光層を形成する工程では、前記下地層の縁部近傍
    上に前記傾斜面が形成され、 前記反射層を形成する工程では、前記傾斜面上に前記開
    口部の縁が設けられるように前記開口部が形成されるこ
    とを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記下地層を形成する工程では、前記
    下地層の表面上に凹凸が形成され、 前記透光層を形成する工程では、前記下地層の前記凹凸
    上に前記透光層を形成することにより前記透光層の表面
    上に凹凸が形成され、 前記反射層を形成する工程では、前記透光層の前記凹凸
    上に前記反射層を形成することにより前記反射層に可視
    光を散乱可能な微細な凹凸が形成されることを特徴とす
    る請求項12に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 基板上に開口部を有する反射層を形成
    する工程と、 前記反射層上に前記基板に対して傾斜している傾斜面を
    有する実質的に光が透過できる透光層を形成する工程
    と、 前記透光層上に着色層を形成する工程とを有し、 前記透光層を形成する工程では、前記傾斜面が前記開口
    部の縁上に設けられるように形成されることを特徴とす
    る電気光学装置用基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 基板上に開口部を有する反射層を形成
    する工程と、 前記反射層上に前記開口部に重なる開口を有する実質的
    に光が透過できる透光層を形成する工程と、 前記透光層上に着色層を形成する工程とを有し、 前記透光層を形成する工程では、前記開口の周囲に前記
    基板に対して傾斜した傾斜面を、前記反射層の前記開口
    部の縁上に前記傾斜面若しくはその内側の前記透光層の
    前記開口が設けられるように形成することを特徴とする
    電気光学装置用基板の製造方法。
  16. 【請求項16】 基板と、 前記基板上に配置された前記基板に対して傾斜している
    傾斜面を有する実質的に光が透過できる透光層と、 前記透光層上に配置された開口部を有する反射層とを備
    え、 前記開口部の縁は前記傾斜面上に配置されていることを
    特徴とする電気光学装置。
  17. 【請求項17】 基板と、 前記基板上に配置され開口を有する実質的に光が透過で
    きる透光層と、 前記透光層の前記開口と重なる開口部を有する反射層と
    を備え、 前記透光層は、前記開口の周囲に前記基板に対して傾斜
    した傾斜面を有し、 前記反射層の前記開口部の縁は、前記傾斜面上若しくは
    その内側の前記透光層の前記開口内に配置されているこ
    とを特徴とする電気光学装置。
  18. 【請求項18】 基板と、 前記基板上に配置された開口部を有する反射層と、 前記反射層上に配置された前記基板に対して傾斜した傾
    斜面を有する実質的に光が透過できる透光層とを備え、 前記傾斜面は前記開口部の縁上に配置され、 前記透光層上に着色層が配置されていることを特徴とす
    る電気光学装置。
  19. 【請求項19】 基板と、 前記基板上に配置された開口部を有する反射層と、 前記反射層上に配置され前記開口部に重なる開口を有す
    る実質的に光が透過できる透光層とを備え、 前記透光層は、前記開口の周囲に前記基板に対して傾斜
    した傾斜面を有し、 前記反射層の前記開口部の縁は、前記傾斜面上若しくは
    その内側の前記透光層の前記開口内に配置され、 前記透光層上に着色層が配置されていることを特徴とす
    る電気光学装置。
  20. 【請求項20】請求項10に記載の電気光学装置用基板
    の製造方法を工程として備えることを特徴とする電気光
    学装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項16に記載の電気光学装置と、
    該電気光学装置を制御する制御手段とを備えた電子機
    器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006080082A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Lg Electron Inc 有機電界発光素子
JP2006251307A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Toppoly Optoelectronics Corp 半透過型液晶ディスプレイ装置およびその製造方法

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