JP2003138148A - 生分解性プラスチック成形物 - Google Patents

生分解性プラスチック成形物

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JP2003138148A JP2002220178A JP2002220178A JP2003138148A JP 2003138148 A JP2003138148 A JP 2003138148A JP 2002220178 A JP2002220178 A JP 2002220178A JP 2002220178 A JP2002220178 A JP 2002220178A JP 2003138148 A JP2003138148 A JP 2003138148A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用性のある強度および耐久性を有する生分
解性プラスチック成形物を提供する。 【解決手段】 生分解性プラスチック素材と、生分解性
を有する添加剤及び自然界に存在する物質からなる添加
剤のうち少なくともいずれかとを混練することにより、
または溶融し、混合することにより得られた混練物を用
いて成形された生分解性プラスチック成形物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性プラスチ
ック成形物および資源の回収方法に関し、より詳しく
は、耐久材用途として実用性のある生分解性プラスチッ
ク成形物および資源の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、地球環境への関心の高まりととも
に、土壌中で微生物によって完全に分解され、消化され
る生分解性プラスチックが注目を集めている。
【0003】このようなプラスチックを用いた成形物に
関しては、既にいくつかの特許出願がなされている(特
開平3−290461号公報、特開平4−146952
号公報、特開平4−325526号公報等)。これらの
成形物は、特に、フィルムや包装材料として用いられて
おり、耐久性は要求されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近い将来、電
気製品やコンピュータ等の耐久材用途の製品の回収も義
務づけられると予想され、筐体等に用いられる分解処理
可能な材料の研究開発がなされている。そのような材料
として、回収された成形物の分解処理をコストをかけず
に行えることから、生分解性プラスチックが有利と考え
られる。さらに、耐久材として用いるためには、強度お
よび耐久性を有することが必要となる。現在、分解性と
強度および耐久性とを兼ね備えた耐久材用途の生分解性
プラスチックは世の中に知られていない。
【0005】また、電子機器に用いられる電気回路基板
では、無機材料、例えば、セラミックス等を除けば、ほ
とんどの場合、熱硬化性樹脂が用いられ、かつ基板表面
には配線が形成されている。熱硬化性樹脂は、融解、溶
解等が極めて困難であり、配線金属を分別回収するに
は、煩雑な工程が必要である。さらに、電気回路基板の
熱硬化性樹脂は、分解性を有しないので、埋設処分され
た場所に半永久的に残留する。
【0006】さらに、省資源という観点から、単に分解
するだけでなく、素材を回収することも望まれている。
【0007】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、強度および耐久性を有する生分
解性プラスチック成形物および資源の回収方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、生分解性プラスチック素材と、生分解性を
有する添加剤および自然界に存在する物質からなる添加
剤のうち少なくとも一方とを混練することにより、また
は溶融し、混合することにより得られた混練物を用いて
成形された生分解性プラスチック成形物を提供する。
【0009】特に、上記混練物は、生分解性を有する添
加剤である生体高分子を含むのが好ましい。この生体高
分子は、植物油、コラーゲンまたは高度好熱菌もしくは
超高度好熱菌であってよい。
【0010】また、上記混練物は、自然界に存在する物
質からなる添加剤として、炭素、酸化珪素および二酸化
珪素のうちの少なくとも1種からなる繊維または微粒子
状物質を含むのが好ましい。あるいは、上記混練物は、
自然界に存在する物質からなる添加剤として、水酸化マ
グネシウムおよび水酸化アルミニウムのうちの少なくと
も1種を含んでいてもよい。
【0011】生分解性プラスチック素材は、微生物の生
産するポリエステル、脂肪族ポリエステル、ポリビニル
アルコール、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアル
カノエート、変性澱粉、天然高分子およびポリイソシア
ネートのうちの少なくとも1種であるのが好ましい。
【0012】上記の生分解性プラスチック成形物は、上
記混練物をフィルムに成形することにより、押出成形す
ることによりまたは射出成形することにより成形するこ
とができる。この生分解性プラスチック成形物は、例え
ば、表面に配線が形成される平板状の電気回路基板であ
ってよい。
【0013】上記した如き生分解性プラスチック成形物
を微生物により分解するとともに、微生物に蓄積された
生分解性プラスチック素材を回収することができる。
【0014】
【作用】本発明者らは、各種生分解性プラスチック素材
と生分解性を有する添加剤とを混合し、強度および耐久
性を向上せしめた耐久材用途に適用できる生分解性プラ
スチックを見出したものである。また、各種生分解性プ
ラスチック素材と、自然界に多量に存在する物質、例え
ば、炭素、酸化珪素および二酸化珪素のうちの少なくと
も1種からなる添加剤とを混合し、強度および耐久性を
向上せしめた耐久材用途に適用できる生分解性プラスチ
ックを見出した。
【0015】このような生分解性プラスチック素材とし
ての例としては、微生物の生産するポリエステル、脂肪
族ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリカプロラ
クトン、ポリヒドロキシアルカノエート、変性澱粉、天
然高分子またはポリイソシアネートがある。一方、添加
剤は、物質の種類により可塑剤、充填剤または難燃化剤
等の機能を有するものであり、添加剤の一つとして生分
解性を有する生体高分子が用いられる。そのような生体
高分子には、植物油、コラーゲンまたは高度好熱菌もし
くは超高度好熱菌がある。これらは微生物により分解が
可能である。
【0016】さらに、他の添加剤として自然界に存在す
る物質からなるもの、例えば、炭素、酸化珪素または二
酸化珪素からなり、繊維状または微粒状に加工したもの
を用いてもよい。特に、温度が高くなる電気回路基板に
用いられるプラスチックには、無機系難燃化剤として水
酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムを混合すること
が好ましい。なお、添加剤として混合される自然界に存
在する物質は、生分解しないが、プラスチックが分解し
た後には天然に存在する成分のみが残留するために自然
環境に対する悪影響を最小限にとどめることができる。
【0017】上記の生分解性プラスチック素材と添加剤
とを混合した生分解性プラスチック混練物を、例えば、
押出成形または射出成形により成形した成形物の強度を
試験した結果、ポリプロピレンやABS樹脂と同等もし
くはそれ以上の引っ張り強さおよびアイゾット衝撃値が
得られた。また、ポリプロピレンやABS樹脂と異な
り、土壌中に埋設することにより、1年前後で分解され
た。
【0018】このように、本発明の生分解性プラスチッ
ク成形物は、生分解性を有するとともに、電気製品やコ
ンピュータの筐体等耐久材用途に必要とされるに十分な
強度および耐久性を有する。
【0019】また、上記の生分解性を有するプラスチッ
クは、微生物を含む培養液中または土壌中において分解
し、消失する。これにより、廃棄物の減容化とともに、
電気回路基板の配線金属の回収が可能である。また、微
生物に蓄積されたプラスチック素材を抽出することによ
りリサイクルが可能である。
【0020】次に、本発明に関連して、微生物分解性樹
脂と抗菌性を有する物質とを含む微生物分解性樹脂の射
出成形物について述べる。
【0021】近年、地球環境問題への関心の高まりの中
で、生分解性樹脂の応用が進んでいる。生分解性樹脂
は、ある種の微生物がこれを資化し分解する性質を持つ
樹脂であり、通常の汎用樹脂と異なり、自然界に放置す
ることにより分解されて消失し、自然環境に悪影響を残
さないため、射出成形用樹脂として現在大変注目されて
いる。しかしながら、この樹脂には、その生分解性の故
に、自然環境またはそれに類似した環境での長期耐久性
が劣るという問題点があったのであり、上記の射出成形
物によれば、かかる問題点を解決することができるので
ある。
【0022】有用な抗菌剤としては、その微生物への作
用によって多くの種類があるが、大別すると以下の6種
類を挙げることができる。
【0023】(1) 細胞壁のペプチドグルカンの生合
成を阻害するもの ペニシリン、セファロスポリンなどのβ−ラクタム系の
化合物 (2) 微生物の蛋白質の生合成を阻害するもの ピュロマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコ
ール、エリスロマイシン、ストレプトマイシンなど (3) 核酸の生合成を阻害するもの アゼセリン、アクリジン、アクチノマイシンD、バトマ
イシン、リファマイシンなど (4) 細胞膜のイオン透過性を変化させるもの パリノマイシン、グラミシジンA、ノナクチン、モネン
シンなどのイオノフェア (5) 細胞膜を破壊するもの クロロクレゾール、キシロールなどのフェノール類、塩
化ベンザルコニウムなどの4級アンモニウム塩、クロル
ヘキシジンなどのビグアニド化合物、チロシジン、グラ
ミシジンS、ポリミキシンなどの環状ペプチドなど (6) 金属イオン類 銀イオンおよびその錯体化合物 これらの1種またはそれ以上の物質を、樹脂に比較的少
量配合することで、その物質が科学的に分解し、不活性
化するかまたは環境に存在する水分等により流出してし
まうまで、一定期間生分解性を抑えることができる。ま
た、これらのいずれかの物質を高分子鎖に化学的に結合
した物質を混入することによっても同等の効果が得られ
る。
【0024】なお、それぞれの物質には、抗菌性、化学
的安定性および水分への溶解性等の性質に違いがあるた
め、樹脂への混入量を十分考慮することが技術的に重要
である。同時に経済的効果をも考慮すると、上記
(1)、(2)、(3)および(4)の抗菌性物質は
0.01〜100ppmの量で、また(5)および
(6)の物質は樹脂に対して0.01〜5重量%の量で
用いられるのが特に好適である。
【0025】配合は、樹脂に他の添加剤やフィラー等を
混合するのと同様に樹脂の混練時に加えることにより行
うのが一般的である。しかし、抗菌性物質の分解を抑え
るため、混練はできるだけ低温で、短時間で行うのが望
ましい。このような条件では均一に混合しにくい場合が
あるが、予めマスターバッチを作製する方法をとるのが
特に微量混合する場合には有効である。また、上記
(6)の銀イオンは、紫外線で分解し易く、水道水等に
含まれる塩素イオンと反応して塩化銀となり、不活性化
し易いという欠点があるため、シリカゲルの担体の微粉
末に吸収させた物を使用するという方法もある。
【0026】さらに、本発明に関連して、高分子主鎖に
エステル結合を有する高分子材料に含まれる酸またはア
ルカリ性成分を中和するのに有効な量のアルカリまたは
酸成分を加えて混合することにより、樹脂を実質的に中
性に保持することを含む樹脂の改質方法について述べ
る。
【0027】また、本発明に関連して、高分子主鎖にエ
ステル結合を有する高分子材料と、前記高分子材料に含
まれる酸またはアルカリ性成分を中和するのに有効な量
のアルカリまたは酸成分とを含む樹脂組成物およびその
ような樹脂組成物からなる樹脂成形物について述べる。
【0028】近年、エステル結合を有する高分子材料
(いわゆるポリエステル樹脂)の応用が進んでいる。ポ
リエステル樹脂は、大別すると、熱硬化性樹脂と熱可塑
性との2種類に分けられる。上記の樹脂改質方法や樹脂
組成物および樹脂成形物は、これらのいずれにも有効で
あるが、特に後者に有効である。熱可塑性ポリエステル
樹脂は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のよ
うに分子鎖にベンゼン環を含む、いわゆる芳香族系のも
のと、全て脂肪族の炭化水素からなるものがあり、後者
には微生物により分解する性質のものすなわち生分解性
樹脂、例えば、ポリ3−ヒドロキシブチレート、ポリ3
−ヒドロキシバレエート等が含まれる。
【0029】いずれの樹脂もエステル結合を有するた
め、合成が比較的容易である。化学的には、通常ジカル
ボン酸とグリコールの重縮合により合成されるため、こ
れらの物質の選択と組み合わせにより、種々の樹脂を類
似の合成条件で、比較的容易に合成することができるた
めである。
【0030】一方、この点が逆にこの種類の樹脂の欠点
でもある。すなわち、この種類の樹脂を長期間にわたっ
て、または化学的に過酷な条件下で使用する場合、この
エステル結合のごく一部が加水分解して高分子鎖が切
れ、これが材料物性の低下を招くという問題があった。
別の研究により、切断されるのが主鎖である場合、切断
箇所がごく一部でも強度等の材料物性の低下に大きく影
響することが知られているため、この反応を制御するこ
とが重要である。
【0031】本発明者らは、かかる問題点を軽減するた
めに、加水分解のメカニズムについて検討した結果、以
下のことを見出した。樹脂の合成時に原料に含まれる不
純物または合成時のpH環境等によって、樹脂に酸性ま
たは塩基性(アルカリ性)の物質が微量含まれることが
しばしばある。一般的に、加水分解は酸または塩基(ア
ルカリ)によって大きく促進される。このため、特に材
料が湿潤な環境に置かれた場合、樹脂に含まれるこれら
の成分が樹脂の高分子鎖の切断(エステル交換)の反応
を促進することが明らかになった。本発明らは、この反
応を抑制するために、樹脂に含まれるこれらの成分の定
量を行い、これらの酸またはアルカリ含有量を中和反応
により低減させることにより、樹脂の耐久性を向上させ
得ることを見出し、上記本発明に到達したものである。
この際、加えるアルカリまたは酸は予め微粉末としてお
き、十分に混練することが望ましい。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。
【0033】実施例1 生分解性プラスチック成形物 土壌中で微生物により分解される生分解性プラスチック
素材として、ヒドロキシバレエート(HV)とヒドロキ
シブチレート(HB)からなるポリエステル系のコポリ
マー(PHBV)であって、共重合比が5:95のもの
を用いる。この粉末に、可塑剤として脂肪酸エステル
を、成形物の強度を増大する充填剤(フィラー)として
断面の直径が0.3〜1μm、長さ0.1〜20mmの炭
素繊維またはガラス繊維をともに混合したものをプラス
チック混練物として用いる。強度および分解活性の比較
のため、可塑剤および充填剤の混合割合を変化させたも
のを3種類作成した。
【0034】表1に、炭素繊維を用いた各プラスチック
組成物の組成比を示す。
【0035】
【表1】
【0036】表2に、ガラス繊維を用いた各プラスチッ
ク組成物の組成比を示す。
【0037】
【表2】
【0038】次いで、上記各プラスチック組成物を射出
成形機内で温度165℃に保持して溶融混練した後、平
板金型に射出し、標準的な引っ張り試験片(JIS K
7113 ダンベル型)の形状を有する3種類のプラス
チック成形物を作成する。
【0039】次に、それぞれのプラスチック成形物につ
いて、JIS K7113に基づく引っ張り試験を行っ
た。比較のため、ポリプロピレンやABS樹脂について
も同様な試験を行った。
【0040】その結果を、表1および表2に併せて示
す。引っ張り強さは、試験片が破断する際の応力(単
位:メガパスカル(MPa ))で示される。
【0041】それによれば、炭素繊維またはガラス繊維
を添加したものは、ともに炭素繊維またはガラス繊維の
添加割合に比例して、引っ張り強さも増大する。また、
炭素繊維またはガラス繊維の添加割合が同じ場合、炭素
繊維と比べてガラス繊維の方が引っ張り強さが大きい。
さらに、上記の生分解性プラスチックはともにポリプロ
ピレンやABS樹脂に比べて引っ張り強さが大きくな
る。
【0042】次いで、上記試験片を家庭からでる生ゴミ
を堆肥化した土壌(コンポスト)に埋設し、6カ月間に
わたって分解活性を測定した。その結果を図1に示す。
横軸は経過時間(月単位)を表し、縦軸は残存量(%)
を表す。なお、図中、試料の種類を示す記号、例えば、
PHBV80/C19は、コポリマー(PHBV)80
%と炭素(C)繊維19%との混練物から成形された成
形物を表す。他の記号も同様な意味を表す。但し、記号
Gはガラス繊維を表す。
【0043】その結果によれば、炭素繊維を混合したも
のは、炭素繊維の混合割合が少ないほど早く分解し、混
合割合19%のものは6カ月後に60%の残存量を示
し、混合割合38%のものは6カ月後に80%の残存量
を示した。また、ガラス繊維を混合したものも、炭素繊
維を混合したものと同様に、ガラス繊維の混合割合が少
ないほど早く分解し、混合割合19%のものが6カ月後
に65%の残存量を示し、混合割合38%のものが6カ
月後に85%の残存量を示した。いずれも時間の経過と
ともに着実に分解されることを示している。
【0044】生分解性は充填剤を添加しないものと同程
度であり、分解後も炭素繊維が土中に残るのみで生態系
に害を与えることはない。
【0045】実施例2 生分解性プラスチック成形物 生分解性プラスチック素材として、ヒドロキシバレエー
ト(HV)とヒドロキシブチレート(HB)との共重合
比が5:95のコポリマー(PHBV)を用いる。この
粉末に、充填剤(フィラー)として死滅した高度好熱菌
(Thermus thermophilis HB
8)を添加したものをプラスチック混練物として用い
た。強度および分解活性の比較のため、高度好熱菌の混
合割合を変化させたものを3種類作成した。
【0046】表3に、各プラスチック組成物の組成比を
示す。
【0047】
【表3】
【0048】次いで、上記各プラスチック組成物を射出
成形機内で温度165℃に保持して溶融混練した後、平
板金型に射出し、8×100×100mmの平板形状を有
する3種類のプラスチック成形物を作成する。
【0049】次に、各プラスチック成形物について、J
IS K7113に基づく引っ張り試験およびJIS
K7110に基づくアイゾット衝撃試験を行った。
【0050】その結果を表3に併せて示す。ここで、引
っ張り強さは、試験片が破断する際の応力(単位:メガ
パスカル(MPa ))で示される。また、アイゾット衝撃
値は破壊のときに試験片が吸収するエネルギー(J/
m)の大きさで示され、試験片を槌で衝撃して破壊し、
槌が跳ね返る高さにより測定する。
【0051】その結果によれば、高度好熱菌の添加割合
が少ないほど、引っ張り強さおよびアイゾット衝撃値は
大きい。ポリプロピレンやABS樹脂とほぼ同程度の値
になっており、耐久材用途に必要な強度を有している。
【0052】次いで、上記試験片を家庭からでる生ゴミ
を堆肥化した土壌に埋設し、6カ月間にわたって分解活
性を測定した。結果を図2に示す。図2において、横軸
は経過時間(月単位)を表し、縦軸は残存量(%)を表
す。なお、図中、試料の種類を示す記号、例えば、PH
BV90/t10は、コポリマー(PHBV)90%と
高度好熱菌(t)10%との混練物から成形された成形
物を表す。他の記号も同様な意味を表す。
【0053】その結果によれば、高度好熱菌の混合割合
が多いほど早く分解し、混合割合30%のものが6か月
後に30%の残存量を示し、混合割合10%のものが6
か月後に35%の残存量を示した。外挿すると、全ての
試験片はともに埋設後ほぼ10カ月前後で完全に分解す
ると予想される。また、高度好熱菌を混合しないプラス
チックに比べてかなり分解速度が速かった。
【0054】実施例3 電気回路基板 次に、生分解性プラスチックの成形物からなる電気回路
基板の作成方法について説明する。
【0055】生分解性プラスチック素材として、ポリヒ
ドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトン、変性澱
粉、キチン・キトサン等の天然高分子、ポリイソシアネ
ート等を用いる。
【0056】また、電気回路基板という性質上、回路の
発熱に対処するため、難燃化剤を添加する。この際、生
分解性に影響を与えず、自然環境中で生物に悪影響を及
ぼさないような材料として、無毒性の水酸化マグネシウ
ムや水酸化アルミニウム等の無機系難燃化剤を用いる。
これらの添加量が多いと加工性が悪くなるため、添加量
は10〜20重量%が好ましい。
【0057】さらに、上記生分解性プラスチック素材
は、一般に軟化点が低いため、加熱時に寸法特性が優れ
ないという欠点を有するが、強化剤として30〜60重
量%の繊維状物質を添加することによりその欠点が補わ
れる。そのような強化剤としてガラス繊維、炭素繊維、
セルロース繊維、フィブロイン繊維等が挙げられる。こ
れらは、ともに、自然界に多量に存在し、または生体高
分子であるため、微生物に与える影響を最小限に止める
ことができる。なお、廃棄物の減容化という面から考え
ると、セルロース繊維、フィブロイン繊維等が好まし
い。
【0058】上記の生分解性プラスチック素材、難燃化
剤および強化剤を混合して、生分解性プラスチック混練
物を作成する。この生分解性プラスチック混練物を、押
出成形、射出成形またはフィルム成形により成形し、平
板状の基板を作成する。
【0059】そして、この基板上に銅箔を形成した後、
フォトリソグラフィーにより回路配線を形成することに
より、電気回路基板が作成される。
【0060】具体例1 生分解性プラスチック素材として、ポリヒドロキシ酪酸
(ヒドロキシブチレート;HB)−ポリヒドロキシ吉草
酸(ヒドロキシバレエート;HV)からなるポリエステ
ル系の共重合体を用いる。この場合、成形物の強度と加
工性を考慮して、ポリヒドロキシ吉草酸を8〜15重量
%含有するものが好ましい。ポリヒドロキシ吉草酸の添
加量を増加させれば、成形物の柔軟性も増大するが、特
に加工性の観点からは9〜10重量%であるのが好まし
い。
【0061】この素材に難燃化剤として10〜20重量
%の水酸化マグネシウム粉末を添加し、さらに強化剤と
して20〜40重量%、好ましくは30〜40重量%の
セルロース繊維を添加する。セルロース繊維のアスペク
ト比(長さ/直径比)は50〜100の範囲が適当であ
る。余り長くなると、成形物の表面が荒くなるので好ま
しくない。特に、80〜90の範囲が好ましい。
【0062】この混練物を射出成形して基板を作成す
る。なお、射出成形条件はポリエチレンテレフタレート
(PET)と同等の射出成形条件でよい。その後、基板
上に回路配線を形成して電気回路基板を作成する。
【0063】この電気回路基板の誘電率を表4に示す。
測定はASTM D150に準拠した。
【0064】
【表4】
【0065】この結果によれば、エポキシやセラミック
に比較してほぼ同等の値が得られることがわかる。
【0066】具体例2 生分解性プラスチック素材としてポリカプロラクトンを
用い、充填剤としてキチン繊維(10〜30重量%)を
混合したものを用いる。キチン繊維は甲殻類に多く含ま
れる多糖類であり、自然界においては迅速に分解され
る。
【0067】この混練物を射出成形して基板を作成した
後、基板上に回路配線を形成して電気回路基板を作成す
る。
【0068】この電気回路基板の誘電率を表4に併せて
示す。この結果によれば、エポキシやセラミックに比較
してほぼ同等の値が得られることがわかる。
【0069】次に、具体例2の回路基板をコンポスト中
に埋設したところ、図4に示すように、約4か月でプラ
スチックの残存量は約30%となり、初期重量の70%
が消失していた。なお、この場合、配線に使用されてい
る銅は酸化により回収不可能であった。
【0070】実施例4 資源の回収方法 次に、生分解プラスチックの回収方法について説明す
る。ここでは、成形物の一例として実施例3の電気回路
基板を用いる。
【0071】上記電気回路基板の作成後、微生物、例え
ば、シュードモナス(Pseudomonas s
p.)、アルカリゲネス(Alcaligenes s
p.)、ロドスピリリウム(Rhodospirill
ium sp.)、ズーグロエ(Zoogloea s
p.)等を有する培養液に浸漬する。これにより、基板
のプラスチックを完全に分解することができる。
【0072】この際、基板のプラスチックに含有されて
いた難燃化剤、強化剤等は培養液槽の底部に沈殿し、金
属部品は分解されずに残留するので、ともに容易に回収
することができる。
【0073】さらに、分解処理終了後、培養液中の微生
物を回収する。次いで、溶剤に溶かして、微生物中に蓄
積されているプラスチックを抽出する。この抽出物よ
り、再び新規のプラスチックを生成することができる。
【0074】なお、万一廃棄物として自然環境に捨てら
れた場合でも、プラスチックが分解された後は、天然に
存在する成分のみが残留するために自然環境に対する悪
影響を最小限にとどめることができる。
【0075】具体例3 表5に示す培養液を培養液槽に入れ、菌体であるアルカ
リゲネスフィーカリス(Alcaligenes fe
acalis)を培養するとともに、この培養液中に具
体例1の電気回路基板を浸漬したまま放置した。
【0076】
【表5】
【0077】図3に示すように、板厚3mmの場合、30
℃、40日でほぼ全てのプラスチック成分が分解し、消
失した。
【0078】分解終了後、菌体(微生物)を遠心分離に
より回収し、溶剤に溶かし、菌体に蓄積されたポリヒド
ロキシ酪酸/ポリヒドロキシ吉草酸共重合体を抽出し
た。その回収率を求めたところ、約60%と良好であっ
た。
【0079】また、難燃化剤、強化剤等は培養液槽の底
部に沈殿し、金属部品は分解されずに残留するので、と
もに容易に回収することができた。
【0080】実施例5 3−ヒドロキシブチレート(HB)と3−ヒドロキシバ
レエート(HV)とを共重合することにより、生分解性
を維持したままでより機械的物性の良好な樹脂とするこ
とができる。
【0081】市販のHB/HVコポリマー(ゼネカ
(株)の「バイオポールS30」;HV比率約5%、ペ
レット状)にヘキサメチレンビグアニド1.0重量%を
配合したマスターバッチを予め作製し、これをさらに同
じ樹脂に10重量%配合した樹脂組成物を作製した。混
練はいずれのプロセスにおいてもなるべく短時間で行う
よう注意した。
【0082】この方法で得られた樹脂組成物を用いて射
出成形法により板状の試験片を作製し、湿った土中に埋
めて12ケ月間放置し(平均気温20℃)、定期的に試
験片を取り出して機械的性質を測定したところ、機械的
強度の変化に大きな違いが認められ、抗菌剤を混入した
ものは一定期間は劣化の度合いが低かったが、それ以後
は劣化が進行した(図5)。
【0083】実施例6 ポリビニルアルコール樹脂にデンプンを添加した組成物
の成形物は自然環境において崩壊するため、広義の生分
解性樹脂と位置づけることができる。
【0084】この種類の樹脂である日本合成化学の「マ
タービー」にシリカゲルの微粉末(粒径0.1mm程
度)に硝酸銀を吸収させたものを添加した。ボールミル
で粒径0.1mm以下に破砕したシリカゲルに硝酸銀の
水溶液(1.0%)を霧吹きで少しずつ吹きかけ(シリ
カゲル100gに水溶液10ml)、これを60℃の暗
所で10時間乾燥した。このようにして作製した抗菌剤
組成物を混練によりマタービーに1重量%配合した。こ
の方法により作製した樹脂組成物を用いて射出成形法に
より板状の試験片を作製し、湿った土中に埋めて10カ
月放置し(平均気温20℃)、定期的に試験片を取り出
して重量変化を測定したところ、重量の減少の度合いに
大きな違いが認められた(図6)。
【0085】実施例7 ポリカプロラクトン(PCL)は、生分解性を有し、機
械的物性の良好な射出成形物を作ることが可能な樹脂で
ある。
【0086】市販のPCL(ダイセル化学工業(株))
の「プラクセルH−5」にトリメチルフェニルアンモニ
ウム塩化物1.0重量%を配合したマスターバッチを予
め作製し、これをさらに同じ樹脂に1重量%添加した樹
脂組成物を作製した。混練は全てのプロセスにおいてな
るべく短時間で行うよう注意した。特に、樹脂の溶融時
の温度管理に注意し、比較的低温で処理することを心が
けた。
【0087】この方法で得られた樹脂組成物を用いて射
出成形法により板状の試験片を作製し、湿った土中に埋
めて12カ月間放置し(平均気温20℃)、定期的に試
験片を取り出して機械的性質を測定したところ、機械的
強度の変化に大きな違いが認められ、抗菌剤を混入した
ものは一定期間は劣化の度合いが低かったが、それ以後
は劣化が進行した(図7)。
【0088】実施例8 3−ヒドロキシブチレート(HB)と3−ヒドロキシバ
レエート(HV)とを共重合することにより、生分解性
を維持したままでより機械的物性の良好な樹脂とするこ
とができる。
【0089】市販のHB/HVコポリマー(ゼネカ
(株)の「バイオポールS30」;HV比率約5%)よ
り、射出成形法により板状の試験片を作製し、70℃湿
度50%の環境下で2か月間放置したところ、機械的強
度の低下が顕著に認められた(図8および9)。この成
形物の水溶性成分(酸またはアルカリ成分)の量を分析
した。
【0090】分析法は以下の通りである。
【0091】樹脂片を粒径0.5mm以下にまで細かく
破砕し、少量の温エタノールに浸漬して24時間程度振
とうした後に濾過して溶液を単離する。この溶液を水−
エーテル系で溶媒抽出して水溶性成分を水に溶かし込
み、この水溶液を強酸または強アルカリで滴定して、樹
脂中の酸またはアルカリ成分の量を測定する。
【0092】この方法により、市販のバイオポールS3
0中には、樹脂100g当たり酸成分が0.2mmol含ま
れていることが認められた。
【0093】次に、樹脂混練機を用いてこの樹脂を再溶
融し、100g当たり0.1mmol(0.2ミリモル等
量)の炭酸ナトリウム微粉末(粒径0.05mm以下)
を練り込み、十分に混合した。この樹脂を使用して射出
成形により試験片を作製し、70℃湿度50%の環境下
で2か月間放置したところ、機械的強度の低下は元の樹
脂ほどには認められなかった(図8および9)。
【0094】実施例9 PET樹脂は、飲料用ボトル等に汎用されている。この
樹脂片をボールミル等で粒径0.5mm以下にまで細か
く破砕し、実施例8と同様の方法で水溶性成分を抽出し
て樹脂中の酸またはアルカリ成分の量を測定した結果、
樹脂100g当たり酸成分が0.026mmol含まれてい
ることがわかった。
【0095】次に、樹脂混練機を用いてこの樹脂を再溶
融し、100g当たり0.026mmolの炭酸カリウム微
粉末(粒径0.05mm以下)を練り込み、十分に混合
した。この樹脂を使用して射出成形により試験片を作製
し、70℃湿度50%の環境下で2か月間放置したとこ
ろ、機械的強度は元の樹脂を同様に試験した後と比較し
て、より少ない低下にとどめられた(図10および1
1)。
【0096】実施例10 熱硬化性ポリエステル樹脂は、ガラス繊維と複合化さ
れ、強化されて、バスタブ、ボート、スキー板等に広く
利用されている。市販の樹脂片(35重量%のガラス繊
維で強化)をボールミル等で粒径0.5mm以下にまで
細かく破砕し、実施例1と同様の方法で水溶性成分を抽
出して樹脂中の酸またはアルカリ成分の量を測定した結
果、樹脂100g当たりアルカリ成分が0.055mmol
含まれていることがわかった。
【0097】次に、樹脂混練機を用いてこの樹脂を再溶
融し、100g当たり0.0275mmol(0.055ミ
リモル等量)の硝酸アンモニウム微粉末(粒径0.05
mm以下)を練り込み、十分に混合した。この樹脂を使
用してハンドレイアップ法により試験片を作製し、10
0℃の沸騰水中に浸漬して10日間放置したところ、機
械的強度は元の樹脂を同様に試験した後と比較して、よ
り少ない低下にとどめられた。
【0098】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の生分解
性プラスチック成形物は、生分解性を有するとともに、
電気製品やコンピュータの筐体等耐久材用途に必要とさ
れるに十分な強度および耐久性を有する。なお、添加剤
として混合された自然界に存在する物質は生分解されな
いが、プラスチックが分解した後には天然に存在する成
分のみが残留するために自然環境に対する悪影響を最小
限にとどめることができる。また、この生分解性プラス
チック成形物は、微生物を含む培養液中または土壌中に
おいて分解し、消失する。これにより、廃棄物の減容化
とともに、電気回路基板の配線金属の回収が可能であ
る。また、微生物に蓄積されたプラスチック素材を抽出
することによりリサイクルが可能である。
【0099】また、本発明によれば、耐久性を有する生
分解性樹脂の射出成形物やポリエステル樹脂の成形物を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る生分解性プラスチック成
形物の土壌中における分解性を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る生分解性プラスチック成
形物の土壌中における分解性を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る生分解性プラスチック成
形物の培養液中における分解性を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る生分解性プラスチック成
形物の土壌中における分解性を示す図である。
【図5】本発明の実施例および比較例に係る射出成形物
の土壌中における分解性を示す図である。
【図6】本発明の実施例および比較例に係る射出成形物
の土壌中における分解性を示す図である。
【図7】本発明の実施例および比較例に係る射出成形物
の土壌中における分解性を示す図である。
【図8】本発明の実施例および比較例に係る射出成形物
の高温高湿環境下における分解性を示す図である。
【図9】本発明の実施例および比較例に係る射出成形物
の高温高湿環境下における分解性を示す図である。
【図10】本発明の実施例および比較例に係る射出成形
物の高温高湿環境下における分解性を示す図である。
【図11】本発明の実施例および比較例に係る射出成形
物の高温高湿環境下における分解性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/22 C08K 3/22 3/36 3/36 // C08L 101/16 C08L 101/16 (C08L 101/00 101/00 91:00) 91:00 (C08L 101/00 C08L 89:00 89:00) (72)発明者 飯島 誠 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 浅野 高治 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA08 AA29 AA43 AA70 AA71 AA74 AB03 AB18 AB26 AD01 AD02 BB05 BB06 BC01 4J002 AB041 AD032 AE002 AJ001 BE021 CF001 CF031 CF191 DA016 DE076 DE146 DJ016 FA016 FA046 FD016 4J200 AA04 AA06 BA05 BA06 BA07 BA10 BA18 BA25 BA37 CA01 EA07 EA21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性プラスチック素材と、生分解性
    を有する添加剤及び自然界に存在する物質からなる添加
    剤のうち少なくともいずれかとを混練することにより、
    または溶融し、混合することにより得られた混練物を用
    いて成形された生分解性プラスチック成形物。
  2. 【請求項2】 前記混練物は、生分解性を有する添加剤
    である生体高分子を含むことを特徴とする請求項1記載
    の生分解性プラスチック成形物。
  3. 【請求項3】 前記生体高分子は、植物油、コラーゲン
    または高度好熱菌もしくは超高度好熱菌である請求項2
    記載の生分解性プラスチック成形物。
  4. 【請求項4】 前記混練物は、自然界に存在する物質か
    らなる添加剤である、炭素、酸化珪素および二酸化珪素
    のうちの少なくとも1種からなる繊維または微粒子状物
    質を含む請求項1記載の生分解性プラスチック成形物。
  5. 【請求項5】 前記混練物は、自然界に存在する物質か
    らなる添加剤である、水酸化マグネシウムおよび水酸化
    アルミニウムのうちの少なくとも1種を含む請求項1記
    載の生分解性プラスチック成形物。
  6. 【請求項6】 前記生分解性プラスチック素材は、微生
    物の生産するポリエステル、脂肪族ポリエステル、ポリ
    ビニルアルコール、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキ
    シアルカノエート、変性澱粉、天然高分子およびポリイ
    ソシアネートのうちの少なくとも1種である請求項1記
    載の生分解性プラスチック成形物。
  7. 【請求項7】 前記混練物をフィルム成形することによ
    り、押出成形することにより又は射出成形することによ
    り成形された請求項1〜6のいずれかに記載の生分解性
    プラスチック成形物。
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