JP2003137795A - Tヘルパー細胞1型(Th1)誘導剤 - Google Patents
Tヘルパー細胞1型(Th1)誘導剤Info
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- JP2003137795A JP2003137795A JP2001333710A JP2001333710A JP2003137795A JP 2003137795 A JP2003137795 A JP 2003137795A JP 2001333710 A JP2001333710 A JP 2001333710A JP 2001333710 A JP2001333710 A JP 2001333710A JP 2003137795 A JP2003137795 A JP 2003137795A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】副作用がなく、Tヘルパー細胞1型(Th1)
とTヘルパー細胞2型(Th2)のバランスをTh1優
位に移行させるTh1誘導剤の製造方法を提示する。 【構成】エンテロコッカス・フェカリスを1種類以上の
溶菌酵素による処理、あるいは超音波破砕機等による物
理的破砕した処理物を有効成分とするTh1誘導剤剤で
ある。
とTヘルパー細胞2型(Th2)のバランスをTh1優
位に移行させるTh1誘導剤の製造方法を提示する。 【構成】エンテロコッカス・フェカリスを1種類以上の
溶菌酵素による処理、あるいは超音波破砕機等による物
理的破砕した処理物を有効成分とするTh1誘導剤剤で
ある。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳酸菌の菌体成分
を原料としたTh1誘導剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、アレルギー性疾患は増加の一途を
たどっている。特にアレルギー性鼻炎、花粉症、アレル
ギー性皮膚炎など、即時性アレルギーが大きく係わる疾
患に罹患する人が増えている。その原因としては、花粉
やダニといった抗原物質の増加やストレスによるもの、
さらに食生活の変化など生活様式の変化などが推測され
ている。 【0003】アレルギー症状を抑制する薬剤として、抗
ヒスタミン剤がもっとも多く使用されているが、アレル
ギー反応を抑えるだけでなく、中枢神経系にも作用する
ため、眠気や倦怠感などの副作用が見られる。このた
め、昼間の活動を妨げ、日常生活にも影響がでる場合が
ある。この他の作用を持つ薬剤にも、肝臓や心臓に障害
を及ぼす場合があり、投与中止になることもある。 【0004】近年、アレルギー反応にTヘルパー細胞が
深く関わり、中でも1型といわれるT細胞(Th1)と
2型といわれるT細胞(Th2)のバランスが重要であ
るという考え方が主流となっている。そのバランスがT
h2に優位になることでアレルギー症状が増強され、逆
にTh1が優位になるとアレルギー反応が抑制されると
されている。すなわち、Th1を誘導することで、アレ
ルギー症状が軽減されるという考え方である。 【発明が解決使用とする課題】 【0005】薬剤を用いた治療法は、あくまでも対症療
法であり、根治を目的としたものではないため、体質改
善を含めた治療方法および予防方法が求められている。 【0006】これらの問題に対し、本発明は、Th1を
誘導することで、体質的にアレルギー症状を予防または
改善効果があり、かつ、副作用が見られない薬剤を提供
することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】乳酸菌には、いろいろな
作用があることが知られており、特にエンテロコッカス
属に属する菌体は、粘膜免疫および消化吸収に関わる最
大の器官である腸に常在する乳酸菌である。そのため、
宿主の免疫系に対して何らかの影響を及ぼすことが考え
られ、花粉症抑制作用(榎本ら、耳鼻咽喉科展望、4
3、248−252、2000)、アレルギー抑制作用
(特許第3040744号)などが確認されている。 【0008】Th1とTh2のバランスを調べる方法と
して、動物実験では、培養脾臓細胞の培養液中に放出さ
れるサイトカインを指標とする。腫瘍壊死因子(TN
F)、インターフェロン(IFN)がTh1系、インタ
ーロイキン(IL)−4、5がTh2系のサイトカイン
されるので、これらの変動を調べることにより、そのバ
ランスが確認できる。 【0009】人においては、ツベルクリン反応が知られ
ている。ツベルクリン反応は、結核菌由来の精製タンパ
ク質(PPD)を皮内に投与し、48時間後の皮膚の発
赤反応を、その直径を持って判定する方法である。直径
が5ミリメートル以下で陰性、6〜9ミリメートルで擬
陽性、10ミリメートル以上で陽性と判定する。 【0010】陰性はTh2が優位に、陽性はTh1が優
位であるとされ、実際にアトピー性皮膚炎患者はツベル
クリン反応陰性が多く、優位な負の相関が報告されてい
る(Shirakawa et al、Scienc
e、275、77−79、1997)。 【0011】エンテロコッカス・フェカリス菌は、連鎖
球菌に属し、腸内に存在する常在菌の一種である(Berg
ey's Manual of Systematic Bacteriology, 2 (198
6))。本発明においては、この他にも様々な乳酸菌を用
いることができるが、特に効果が高い点において、NF
−1011菌株(微工研菌寄第12564号)を用いる
ことが好ましい。 【0012】本発明に使用するエンテロコッカス・フェ
カリス菌は死菌体又は菌体を酵素処理、超音波破砕機な
どで破砕処理したものを用いることができる。ここで用
いる溶菌酵素は、アクチナーゼ、ザイモリアーゼ、キタ
ラーゼ、リゾチーム、ムタノリシン、アクロモペプチダ
ーゼ等、細菌類を溶菌するために普遍的に用いられてい
るものならば、種類を問わず、2種類以上の酵素を混合
して用いることも可能である。また、酵素処理後に細胞
内容物を完全に抽出するために加熱処理を行う。加熱条
件として、100℃以上であればいいが、抽出効率を考
えると、オートクレーブ処理ができる温度(110〜1
25℃)が望ましい。また、超音波処理、フレンチプレ
ス等物理的な方法を用いて細胞壁を破壊することもでき
る。 【0013】この処理物を製剤するには、デンプン、乳
糖、大豆タンパク等の担体、賦形剤、結合剤、崩壊剤、
滑沢剤、安定剤および矯味矯具剤等の添加物を用いて周
知の方法で錠剤や顆粒剤に製剤される。 【0014】使用方法として、通常成人に対して1日1
回または数回に分けて経口投与することができる。 【0015】実施例1.エンテロコッカス・フェカリス
(Enterococcus faecalis)NF−1011株を、普遍的
に乳酸菌を培養するための培地に接種し、37℃で10
〜24時間培養した。得られた培養液を遠心分離(1
2,000rpm、20分間)して集菌し、蒸留水で2
回洗浄して生菌体を得た。この菌体を2倍量の蒸留水で
懸濁し、110℃で10分間加熱処理した後、凍結乾燥
して乾燥菌体標品を得た。 【0016】実施例2.実施例1.に示した方法で得ら
れた生菌体を2倍量の蒸留水で懸濁し、これにリゾチー
ムを終濃度100μg/mlとなるように添加し、37
℃で1時間反応させた。この反応液を110℃で10分
間加熱処理した後、凍結乾燥して乾燥溶菌標品を得た。 【0017】実施例3.BALB/c系雌マウスを1群
7匹で3群に分け、それぞれを対照群、菌体群および溶
菌群とした。実験0、1、6、8および12日目に、各
個体に卵白アルブミンを1mg皮下投与して免疫した。
実験期間中、対照群には生理食塩水を0.5ml/匹、
菌体群および溶菌群にはそれぞれ生理食塩水に懸濁した
乾燥菌体標品および乾燥溶菌標品を、60mg/匹連日
経口投与した。実験14日目に各個体から脾臓を摘出
し、牛胎児血清を含むRPMI培地に1×10の
6乗個/mlとなるように懸濁した。これを96穴マイ
クロプレートの各wellに100マイクロリットルず
つ分注した。各wellに卵白アルブミンを100マイ
クログラム添加し、5%炭酸ガス環境下で、37℃、2
4時間培養した。培養終了後にマイクロプレートを遠心
分離した後、上清中のIFNとIL−4をELISA法
で測定した。 【0018】それぞれの群のIFNとIL−4量を表1
に表した。対照群のIFNとIL−4が0.9ng/m
lと33U/mlであったのに対し、菌体群のIFNと
IL−4は2.5ng/mlと5U/mlを、溶菌群の
IFNとIL−4は7.3ng/mlと1U/mlをそ
れぞれ示し、IFNとIL−4の比率が、菌体群および
溶菌群のいずれも対照群と比較して、IFN優位に変動
していた。 【0019】 表1.IFNとIL−4の測定値 群 IFN(ng/ml) IL−4(U/ml) 対照群 0.9±0.3 33±4 菌体群 2.5±1.2 5±1 溶菌群 7.3±2.2 1±1 【0020】乾燥菌体標品と乾燥溶菌標品を比較して、
乾燥溶菌標品でより強くIFN優位に変動していたこと
から、乾燥溶菌標品を用いて臨床試験を行った。 【0021】実施例4.耳鼻咽喉科を受診し、通年性ア
レルギー性鼻炎と診断された患者で、ツベルクリン反応
陰性の方50名を対象とした。試験開始日と飲用終了日
にツベルクリン反応の試験を行った。 【0022】菌体標品の飲用前ではツベルクリン反応
は、全員が陰性であり、赤斑の直径の平均値は2mmで
あった。これに対し、28日間の菌体標品飲用後では、
赤斑の直径の平均値は8mmまで大きくなり、28%の
方が陽性に、14%方が擬陽性となっていた。 【0023】また、飲用開始日と飲用終了日に鼻アレル
ギー症状の自覚的症状(くしゃみの発作、鼻づまり、鼻
水、重症度)と他覚的所見(下甲介粘膜の腫脹と色調、
水性分泌量、鼻汁の性状)および鼻誘発試験を調べ、奥
田らの方法(耳鼻咽喉科展望、27、386、198
4)に基づいて鼻症状をスコア化した。 【0024】各鼻症状のスコアにおいて、飲用前と比較
して飲用後では明らかに改善し、くしゃみの発作および
鼻水は顕著に改善された。ツベルクリン反応と鼻症状の
スコアとの間に優位な負の相関が認められた。 【0025】 【発明の効果】本発明剤を用いることによって、Th1
とTh2のバランスにおいて、Th2優位に傾いた状態
をTh1優位に戻すことができる。このことによって、
アレルギー症状の改善も期待できる。
を原料としたTh1誘導剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、アレルギー性疾患は増加の一途を
たどっている。特にアレルギー性鼻炎、花粉症、アレル
ギー性皮膚炎など、即時性アレルギーが大きく係わる疾
患に罹患する人が増えている。その原因としては、花粉
やダニといった抗原物質の増加やストレスによるもの、
さらに食生活の変化など生活様式の変化などが推測され
ている。 【0003】アレルギー症状を抑制する薬剤として、抗
ヒスタミン剤がもっとも多く使用されているが、アレル
ギー反応を抑えるだけでなく、中枢神経系にも作用する
ため、眠気や倦怠感などの副作用が見られる。このた
め、昼間の活動を妨げ、日常生活にも影響がでる場合が
ある。この他の作用を持つ薬剤にも、肝臓や心臓に障害
を及ぼす場合があり、投与中止になることもある。 【0004】近年、アレルギー反応にTヘルパー細胞が
深く関わり、中でも1型といわれるT細胞(Th1)と
2型といわれるT細胞(Th2)のバランスが重要であ
るという考え方が主流となっている。そのバランスがT
h2に優位になることでアレルギー症状が増強され、逆
にTh1が優位になるとアレルギー反応が抑制されると
されている。すなわち、Th1を誘導することで、アレ
ルギー症状が軽減されるという考え方である。 【発明が解決使用とする課題】 【0005】薬剤を用いた治療法は、あくまでも対症療
法であり、根治を目的としたものではないため、体質改
善を含めた治療方法および予防方法が求められている。 【0006】これらの問題に対し、本発明は、Th1を
誘導することで、体質的にアレルギー症状を予防または
改善効果があり、かつ、副作用が見られない薬剤を提供
することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】乳酸菌には、いろいろな
作用があることが知られており、特にエンテロコッカス
属に属する菌体は、粘膜免疫および消化吸収に関わる最
大の器官である腸に常在する乳酸菌である。そのため、
宿主の免疫系に対して何らかの影響を及ぼすことが考え
られ、花粉症抑制作用(榎本ら、耳鼻咽喉科展望、4
3、248−252、2000)、アレルギー抑制作用
(特許第3040744号)などが確認されている。 【0008】Th1とTh2のバランスを調べる方法と
して、動物実験では、培養脾臓細胞の培養液中に放出さ
れるサイトカインを指標とする。腫瘍壊死因子(TN
F)、インターフェロン(IFN)がTh1系、インタ
ーロイキン(IL)−4、5がTh2系のサイトカイン
されるので、これらの変動を調べることにより、そのバ
ランスが確認できる。 【0009】人においては、ツベルクリン反応が知られ
ている。ツベルクリン反応は、結核菌由来の精製タンパ
ク質(PPD)を皮内に投与し、48時間後の皮膚の発
赤反応を、その直径を持って判定する方法である。直径
が5ミリメートル以下で陰性、6〜9ミリメートルで擬
陽性、10ミリメートル以上で陽性と判定する。 【0010】陰性はTh2が優位に、陽性はTh1が優
位であるとされ、実際にアトピー性皮膚炎患者はツベル
クリン反応陰性が多く、優位な負の相関が報告されてい
る(Shirakawa et al、Scienc
e、275、77−79、1997)。 【0011】エンテロコッカス・フェカリス菌は、連鎖
球菌に属し、腸内に存在する常在菌の一種である(Berg
ey's Manual of Systematic Bacteriology, 2 (198
6))。本発明においては、この他にも様々な乳酸菌を用
いることができるが、特に効果が高い点において、NF
−1011菌株(微工研菌寄第12564号)を用いる
ことが好ましい。 【0012】本発明に使用するエンテロコッカス・フェ
カリス菌は死菌体又は菌体を酵素処理、超音波破砕機な
どで破砕処理したものを用いることができる。ここで用
いる溶菌酵素は、アクチナーゼ、ザイモリアーゼ、キタ
ラーゼ、リゾチーム、ムタノリシン、アクロモペプチダ
ーゼ等、細菌類を溶菌するために普遍的に用いられてい
るものならば、種類を問わず、2種類以上の酵素を混合
して用いることも可能である。また、酵素処理後に細胞
内容物を完全に抽出するために加熱処理を行う。加熱条
件として、100℃以上であればいいが、抽出効率を考
えると、オートクレーブ処理ができる温度(110〜1
25℃)が望ましい。また、超音波処理、フレンチプレ
ス等物理的な方法を用いて細胞壁を破壊することもでき
る。 【0013】この処理物を製剤するには、デンプン、乳
糖、大豆タンパク等の担体、賦形剤、結合剤、崩壊剤、
滑沢剤、安定剤および矯味矯具剤等の添加物を用いて周
知の方法で錠剤や顆粒剤に製剤される。 【0014】使用方法として、通常成人に対して1日1
回または数回に分けて経口投与することができる。 【0015】実施例1.エンテロコッカス・フェカリス
(Enterococcus faecalis)NF−1011株を、普遍的
に乳酸菌を培養するための培地に接種し、37℃で10
〜24時間培養した。得られた培養液を遠心分離(1
2,000rpm、20分間)して集菌し、蒸留水で2
回洗浄して生菌体を得た。この菌体を2倍量の蒸留水で
懸濁し、110℃で10分間加熱処理した後、凍結乾燥
して乾燥菌体標品を得た。 【0016】実施例2.実施例1.に示した方法で得ら
れた生菌体を2倍量の蒸留水で懸濁し、これにリゾチー
ムを終濃度100μg/mlとなるように添加し、37
℃で1時間反応させた。この反応液を110℃で10分
間加熱処理した後、凍結乾燥して乾燥溶菌標品を得た。 【0017】実施例3.BALB/c系雌マウスを1群
7匹で3群に分け、それぞれを対照群、菌体群および溶
菌群とした。実験0、1、6、8および12日目に、各
個体に卵白アルブミンを1mg皮下投与して免疫した。
実験期間中、対照群には生理食塩水を0.5ml/匹、
菌体群および溶菌群にはそれぞれ生理食塩水に懸濁した
乾燥菌体標品および乾燥溶菌標品を、60mg/匹連日
経口投与した。実験14日目に各個体から脾臓を摘出
し、牛胎児血清を含むRPMI培地に1×10の
6乗個/mlとなるように懸濁した。これを96穴マイ
クロプレートの各wellに100マイクロリットルず
つ分注した。各wellに卵白アルブミンを100マイ
クログラム添加し、5%炭酸ガス環境下で、37℃、2
4時間培養した。培養終了後にマイクロプレートを遠心
分離した後、上清中のIFNとIL−4をELISA法
で測定した。 【0018】それぞれの群のIFNとIL−4量を表1
に表した。対照群のIFNとIL−4が0.9ng/m
lと33U/mlであったのに対し、菌体群のIFNと
IL−4は2.5ng/mlと5U/mlを、溶菌群の
IFNとIL−4は7.3ng/mlと1U/mlをそ
れぞれ示し、IFNとIL−4の比率が、菌体群および
溶菌群のいずれも対照群と比較して、IFN優位に変動
していた。 【0019】 表1.IFNとIL−4の測定値 群 IFN(ng/ml) IL−4(U/ml) 対照群 0.9±0.3 33±4 菌体群 2.5±1.2 5±1 溶菌群 7.3±2.2 1±1 【0020】乾燥菌体標品と乾燥溶菌標品を比較して、
乾燥溶菌標品でより強くIFN優位に変動していたこと
から、乾燥溶菌標品を用いて臨床試験を行った。 【0021】実施例4.耳鼻咽喉科を受診し、通年性ア
レルギー性鼻炎と診断された患者で、ツベルクリン反応
陰性の方50名を対象とした。試験開始日と飲用終了日
にツベルクリン反応の試験を行った。 【0022】菌体標品の飲用前ではツベルクリン反応
は、全員が陰性であり、赤斑の直径の平均値は2mmで
あった。これに対し、28日間の菌体標品飲用後では、
赤斑の直径の平均値は8mmまで大きくなり、28%の
方が陽性に、14%方が擬陽性となっていた。 【0023】また、飲用開始日と飲用終了日に鼻アレル
ギー症状の自覚的症状(くしゃみの発作、鼻づまり、鼻
水、重症度)と他覚的所見(下甲介粘膜の腫脹と色調、
水性分泌量、鼻汁の性状)および鼻誘発試験を調べ、奥
田らの方法(耳鼻咽喉科展望、27、386、198
4)に基づいて鼻症状をスコア化した。 【0024】各鼻症状のスコアにおいて、飲用前と比較
して飲用後では明らかに改善し、くしゃみの発作および
鼻水は顕著に改善された。ツベルクリン反応と鼻症状の
スコアとの間に優位な負の相関が認められた。 【0025】 【発明の効果】本発明剤を用いることによって、Th1
とTh2のバランスにおいて、Th2優位に傾いた状態
をTh1優位に戻すことができる。このことによって、
アレルギー症状の改善も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツベルクリン反応の赤斑の径を飲用前と飲用後
を表した図である。
を表した図である。
フロントページの続き
(72)発明者 白川太郎
大阪府高槻市塚原4−12−3−107
Fターム(参考) 4C087 AA01 AA02 BC32 CA09 MA01
NA14 ZA33 ZA34 ZA89 ZB05
ZB13 ZB21
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】乳酸菌の菌体成分を主成分とするTヘルパ
ー細胞1型(Th1)誘導剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001333710A JP2003137795A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | Tヘルパー細胞1型(Th1)誘導剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001333710A JP2003137795A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | Tヘルパー細胞1型(Th1)誘導剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003137795A true JP2003137795A (ja) | 2003-05-14 |
Family
ID=19148933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001333710A Pending JP2003137795A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | Tヘルパー細胞1型(Th1)誘導剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003137795A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028050A (ja) | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Combi Corp | 皮膚アレルギー抑制組成物 |
JPWO2019151371A1 (ja) * | 2018-01-31 | 2021-01-07 | ニュートリー株式会社 | 肺炎球菌感染症の予防及び/又は治療剤 |
-
2001
- 2001-10-31 JP JP2001333710A patent/JP2003137795A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028050A (ja) | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Combi Corp | 皮膚アレルギー抑制組成物 |
JPWO2019151371A1 (ja) * | 2018-01-31 | 2021-01-07 | ニュートリー株式会社 | 肺炎球菌感染症の予防及び/又は治療剤 |
JP7289798B2 (ja) | 2018-01-31 | 2023-06-12 | ニュートリー株式会社 | 肺炎球菌感染症の予防及び/又は治療剤 |
US11911420B2 (en) | 2018-01-31 | 2024-02-27 | Nutri Co., Ltd. | Prophylactic and/or therapeutic agents for Streptococcus pneumoniae infection |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061204 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070403 |