JP2003137242A - ブローボトル - Google Patents

ブローボトル

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JP2003137242A JP2001331633A JP2001331633A JP2003137242A JP 2003137242 A JP2003137242 A JP 2003137242A JP 2001331633 A JP2001331633 A JP 2001331633A JP 2001331633 A JP2001331633 A JP 2001331633A JP 2003137242 A JP2003137242 A JP 2003137242A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減容化が容易で、しかも軽量で低コスト化が
図れるブローボトルを提供する。 【解決手段】 円筒形のパリソンをブロー成形して、胴
部6の水平断面形状が四角形状に形成されたブローボト
ル1において、前記胴部6の上部および下部に、胴部6
を縮径する段差5,7が設けられ、前記胴部6の側面
が、水平断面形状が円弧状に形成されたアール部10を
介して連結され、前記側面の表面から内方に向かう段部
を12,13備え、前記側面の上部および下部に互いに
対向するように配置された補強部11,14を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィンな
どの合成樹脂を原材料としてブロー成形法により製造さ
れたブローボトルに関し、特に、減容化を容易にしたも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリオレフィンなどの合成樹脂
を用いて、ブロー成形により形成されたボトルにおいて
は、その内部に充填する液体内容物や、粉体内容物、粒
体内容物などの物理的な形状の種類や、その充填物が備
えた化学的性質に応じて、その胴部の外形状が円筒形状
であったり、縦長や横長の直方体形状に形成されたもの
が知られている。
【0003】また、このようなボトルには、充填した上
記内容物による内圧に十分に耐えられるだけではなく、
内容物が充填されたボトルを輸送する場合や、ボトルが
落下してボトルに衝撃が加わった場合にも、ボトル内の
内容物を安定して保管できるように、適度な柔軟性とと
もに、その形状を維持する十分な強度が確保されてい
る。
【0004】ところが、ボトルの内容物が使用され、ボ
トルを廃棄する場合に、立体状のボトルを扁平状に変形
させることによって、ボトルが空間に対して占める容積
を縮小させるいわゆる減容化をさせるが、上記ボトルで
は、この減容化が図りにくいという不都合が生じた。
【0005】すなわち、空虚な状態のボトルにおいて、
その外形状を保持する強度が高いことから、たとえボト
ルの胴部を側面から押し潰そうとしても、押し潰すこと
が困難であり、もし強制的に押し潰そうとしても多大な
労力や手間、時間がかかるので、多数のボトルを迅速に
減容化することは困難であった。
【0006】特に、例えば、医薬品などを大量に使用し
て消費する医療機関において、その医薬品の種類によっ
ては、その医薬品を収納した使用済みのボトルを全て廃
棄することが義務付けられたり推奨されたりしているの
で、大量のボトルを廃棄して処分することがある。しか
し、これらの廃棄するボトルの減容化が簡易に行なえな
いので、廃棄ボトルを一時的に保管するスペースが余分
に必要となったり、専用のボトルを減容化する設備が必
要になったりして、ボトルの処分コストが上昇するなど
の問題が生じた。
【0007】そこで、このような問題に対処することの
できる容器の一例が、実用新案登録第2604604号
公報に記載されている。この公報には、化石燃料などを
充填する直方体の容器において、その胴部の側面に、そ
の側面の幅方向のほぼ中央部で縦方向に延びる縦リブ
と、この縦リブの上下端から左右方向に伸びる分岐リブ
とを直線の溝条に形成して設けるとともに、胴部の正面
および背面の上部および下部に、縦リブの近傍まで伸ば
された横リブを直線の溝条に形成して設けた構造が開示
されている。
【0008】したがって、この公報に記載された構造に
よれば、容器内の内容物を使用して、空になった容器を
廃棄するとき、上記各リブが折り曲げ変形を開始する起
点として機能するので、容器を簡易に折り畳むことがで
き、折り畳まれた容器はその占有する容積が減少され
て、廃棄物として嵩張ることが防止されるとされてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記容
器を折り畳む構造においては、リブ部を折り曲げ変形の
起点として機能させた構成により、リブ部の折り曲げが
容易で、リブ部の周囲の折れ曲がりが生じにくくさせる
必要があるので、少なくとも、リブ部の周囲の肉厚が、
リブ部の肉厚よりも厚く形成されることになる。
【0010】ところが、リブ部の周囲の肉厚を厚くして
丈夫にすると、容器の取扱などによって、ボトルに外部
から外力が加わった場合、狭い幅の溝条に形成され、し
かも周囲に比べて薄肉のリブ部に応力が集中することに
なるので、リブ部自体が破損してしまうおそれが生じ
た。
【0011】そこで、リブ部の肉厚を応力集中に耐える
程度の厚い肉厚にすると、リブ部が折り曲げ難くなる。
したがって、リブ部への応力集中に対抗できる肉厚を確
保しながら、リブ部を折り曲げ易くするためには、リブ
部以外の容器を構成する各部の肉厚を従来品よりも厚く
することになる。
【0012】この結果、容器を製造するために必要な合
成樹脂の原材料の使用量が多くなるので、製造コストの
上昇を招くとともに、容器自体の重量が従来品よりも重
くなるので、容器単体での取扱い性が低下し、さらに、
その廃棄時に、廃棄物としての絶対量が増加してしまう
ので、環境保護の観点からも好ましくない。
【0013】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、原材料の節約が可能で軽量化および低コ
スト化できるとともに、空虚なときに押し潰し易いこと
により、廃棄時の減容化が容易なブローボトルを提供す
ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、円筒形のパリ
ソンをブロー成形して、胴部の水平断面形状が四角形状
に形成されたブローボトルにおいて、前記胴部の上部お
よび下部に、胴部を縮径する段差が設けられ、前記胴部
の側面が、水平断面形状が円弧状に形成されたアール部
を介して連結され、前記側面の表面から内方に向かう段
部を備え、前記側面の上部および下部に互いに対向する
ように配置された補強部を設けたことを特徴とするもの
である。
【0015】したがって、請求項1の発明によれば、胴
部が、段差によって、その上方部および下方部よりも縮
径され、さらに、補強部を胴部の表面から内方に窪ませ
たことにより、その胴部の強度が向上されて外方に膨ら
み難くなり、胴部の内圧に対する強度を確保できるの
で、ボトルを薄肉化でき、ボトルを軽量化できるととも
に、ボトルを製造する原材料を節約することができる。
【0016】また、ボトルの胴部を、ブロー成形法によ
って、円筒形のパリソンから水平断面形状が四角形状と
なるように膨出させ変形させて形成したことにより、四
角形の対角線上に位置するコーナー部であるアール部
が、四角形の辺上に位置する胴部の側面よりも外方へよ
り大きく膨らむので、最も薄く引き延ばされて変形しや
すくなる一方、胴部の他の部分は水平な段差や補強部で
補強され、変形しにくくなり、内容物を使い切ったボト
ルを押し潰す場合には、補強されていない胴部の側面の
補強部同士の間と、変形しやすいアール部によって、ボ
トルの胴部を容易に押し潰すことが可能となる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記上部に設けられた補強部が、上方から下方に向
かって、先細りのV字形状もしくは先が閉じられたU字
形状に形成されるとともに、前記下部に設けられた補強
部が、下方から上方に向けて、先細りのV字形状もしく
は先が閉じられたU字形状に形成されたことを特徴とす
るものである。
【0018】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用を得られる他に、上部に設けられた補強部
を上方から下方に向かって先細りのV字形状または先が
閉じられたU字形状に形成するとともに、下部に設けら
れた補強部を下方から上方に向けて先細りのV字形状ま
たは先が閉じられたU字形状に形成したことにより、ア
ール部を補強すること無く、胴部の上下方向に加わる外
力に対する強度を強化できるとともに、胴部の側面が押
圧された場合には、この補強部のV字またはU字形状の
頂点が支点となって、補強部の間に押し曲げる応力が集
中されるので、アール部を屈曲させながら、補強部の頂
点を結んだ線の部分を新たな山折りして曲げる箇所とで
き、ボトルの胴部をさらに潰れ易くすることが可能とな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明のブローボトルの
具体例を、図面を参照して説明する。図1は、本実施例
のブローボトル1の正面図であり、図2は、図1中のA
−A矢視断面である。
【0020】本例のブローボトル1は、中空の概略角柱
状に形成された本体の上部に注排出口が設けられ、後述
するブロー成形によって、ブローボトル1を構成する各
部が一体に形成されている。
【0021】すなわち、このブローボトル1は、キャッ
プ(図示せず)を螺着させるネジ部を備えた円筒形の口
頸部2と、この口頸部2から外方且つ下方に湾曲されて
向かう肩部3とを備え、この肩部3からは、肩部3と滑
らかに接続していて鉛直下方に延在され水平断面形状が
正方形に形成された上方胴部4に続いている。
【0022】また、上方胴部4の下端には、胴部を縮径
させる幅の狭い水平な段差5が四辺の全周に亘って設け
られ、この段差5は、その水平断面形状が上方胴部4よ
りも小さい正方形に形成された中央胴部6に続いてい
る。
【0023】さらに、中央胴部6の下端には、ボトル1
の四辺の全周に亘って設けられた幅の狭い水平な段差7
を介して、増径して鉛直下方に延在された下方胴部8が
設けられ、この下方胴部8は、その水平断面形状が上方
胴部4と同一な大きさの正方形に形成されている。ま
た、この下方胴部8の下端は、滑らかに底壁9に連続さ
れている。
【0024】また、中央胴部6を構成する4つの側面の
隣り同士は、その間に設けられたアール部10を介して
滑らかに接続されている。このアール部10は、その水
平断面形状が所定半径の円弧状に形成され、アール部1
0に局所的な応力集中が生じにくいようにしている。
【0025】さらに、これらのアール部10は、後述す
るように、円筒形のパリソンを内方から外方に膨出させ
て四角形状に変形させることにより、中央胴部6を形成
しているので、少なくとも、中央胴部6の側面の肉厚よ
りも、薄い肉厚となっている。
【0026】したがって、これらのアール部10が、そ
の接続された胴部6の側面に比べて肉厚が薄く形成され
たことにより、側面に比べてアール部10が変形しやす
くなるので、胴部6の上下方向に沿ったアール部10が
屈曲される箇所となり、胴部6の側面同士が直角状態か
ら鈍角状態に広がる方にも、鋭角状態に狭まる方向に
も、変形できるようにしている。
【0027】さらに、それぞれの中央胴部6の側面に
は、その上方胴部4付近に、ボトル1の内方に向かって
窪まされ、上方胴部4に向かうに伴って浅くなる段部1
2で形成されたV字形状の補強部11が設けられてい
る。
【0028】また、それぞれの中央胴部6の側面には、
その下方胴部8付近に、ボトル1の内方に向かって窪ま
され、下方胴部8に向かうに伴って浅くなる段部13で
形成された逆V字形状の補強部14が設けられている。
【0029】したがって、胴部6の側面において、これ
らの補強部11,14同士が最も近づく部位が、その側
面の表面から内方に最も深く窪んでいる箇所とされてい
るとともに、その側面を水平方向の略中央から左右に均
等に二分割する仮想線上に位置するようになっている。
【0030】さらに、上記補強部11における段部12
の両側の先端は、水平な段差5付近で終了されるととも
に、補強部14における段部13の両側の先端も、水平
な段差7付近で終了されており、これらの段部12,1
3の端部が、アール部10には掛からない構造になって
いる。
【0031】上述したように、本例のボトル1は、その
中央胴部6が、段差5および段差7によって、上方胴部
4及び下方胴部8よりも縮径しており、さらに、補強部
11と補強部14が、段部12及び段部13によって内
方に窪ませた構成とされている。
【0032】このため、これらの段差5,7と補強部1
1,14の段部12,13が、ボトル1の外壁に形成し
た補強リブと同様な補強構造として機能することにな
り、ボトル1の変形に抵抗する強度を向上することがで
きる。
【0033】すなわち、ボトル1内に内容液が充填され
たなどのように、ボトル1に内容物を収容したときに
は、その内容物の重さによる内圧によって、中央胴部6
が外方に膨らむことが防止されるとともに、キャップを
ボトル1に装着するときには、ボトル1に加わる軸方向
の荷重に対しても、ボトル1自体が座屈することを防止
することができる。
【0034】この結果、上記段差5,7と補強部11,
14を設けない従来の構成と比べて、ボトル1の各部の
肉厚を薄くすることができ、ボトル1を製作する使用材
料が節約されるとともに、ボトル1を軽量化することが
できる。
【0035】すなわち、少なくとも、ボトル1の各部の
うちで最も大きな表面積を占める中央胴部6の四方の側
面の肉厚を、その側面が容易に撓み変形されるが、内容
物を収納して保持する能力を損なわない範囲で可能な限
り薄くすることにより、製造に使用される原材料が大幅
に削減して、低コスト化と軽量化とを図ることができる
とともに、後述する減容化のための中央胴部6を扁平状
に変形することが容易に行なえることになり、ボトルの
廃棄処理を簡便化することができる。
【0036】なお、本例では、中央胴部6の側面に、補
強部11と補強部14の平面形状をV字形状に形成した
構成としたが、これに限らず、U字形状に形成しても良
く、また、単一の側面で一方の補強部をV字形にしても
う一方の補強部をU字形にしても良く、さらに、ある中
央胴部6の側面では両補強部11,14をU字形にし、
隣の中央胴部6の側面では両補強部11,14をV字形
にしても良いし、また、ある中央胴部6の側面では、そ
の補強部11をU字形を形成させるとともに、その補強
部14をV字形を形成させ、隣の中央胴部6では、その
補強部14をU字形に形成させ、その補強部11をV字
形を形成させても良く、これらを適宜組み合わせて良
い。
【0037】したがって、中央胴部6の各側面で、補強
部11,14を任意にV字形状またはU字形状に形成で
きるので、中央胴部6の各側面における外観上のデザイ
ンが異なる色々なバリエーションが施されたボトル1が
得られることになり、ボトル1の商品価値を高めること
が可能となる。
【0038】なお、本実施例のブローボトル1は、高密
度ポリエチレンが原材料として用いられ、この材質は十
分な耐薬品性を備えているので、消毒液や洗顔料などを
充填して保管することに用いるのに好適である。
【0039】また、本例のブローボトル1は、押出機か
ら押出し成形された円筒形のパリソンを金型内に配置さ
せ、次に、パリソン内に気体を吹き込んで膨らませるこ
とにより、金型の内形状に成形する通常のブロー成形法
によって製作されている。
【0040】したがって、本例のブローボトル1は、金
型を新規に作成するだけで、従来の製造方法を大規模に
変更すること無く、容易に実施できる利点を備えてい
る。
【0041】すなわち、金型のみを変更することによ
り、本例のブローボトル1が製造でき、従来の設備や製
造工程をそのまま使用し続けられることになるので、本
例をすみやかかつ容易に従来の構成に適用して、本例の
ブローボトル1による効果が得られることになる。
【0042】また、本例のブローボトル1は、円筒形の
パリソンをブロー成形することにより製作されているの
で、その中央胴部11における水平断面のコーナー部で
あるアール部10が、パリソンから成形されたブローボ
トル1の各部のうちで、最も大きく変形され、引き伸ば
されたことになり、このアール部10が各部のうちで最
も薄い肉厚となっている。
【0043】したがって、このアール部10は、ボトル
1の各部のうちで最も薄い肉厚なので、その外方から水
平方向に加わる力に対して、弱体化され変形しやすくな
っている。他方、このアール部10以外の口頸部2、肩
部3、上方胴部4、水平な段差5及び水平な段差7、下
方胴部8、底壁9、そして、補強部11、補強部14
は、比較的に、保形性を備えている。さらに、このアー
ル部10に続いている中央胴部6の中央部分は、外方か
ら水平方向に加わる力に対して、比較的に弱体で変形し
やすくなっている。
【0044】次に、このように構成されたブローボトル
1が、その内容物を消費して空虚状態となった場合に、
廃棄するなどの目的で減容化するために、押し潰して偏
平な形状に変形させる手順を説明する。
【0045】すなわち、図3に示すように、内容物を使
い切った本例のブローボトル1を、そのキャップを外し
た状態で、中央胴部6のある側面の略中央部分に押圧力
を加えると、側面同士の間に介在する四ヶ所のアール部
10が全て、扁平となる方向に容易に広がり始める。
【0046】これとともに、押圧力を加えた中央胴部6
のある側面に対して、両側となる中央胴部6の他の側面
が、その補強部11と補強部14のV字形の頂点間で山
折りされ屈曲されるので、中央胴部6の押圧された側面
同士が重なるとともに、他の側面も二つ折りされて重な
り、ボトル1は概略扁平状に変形される。
【0047】そして、このようにボトル1が押し潰され
扁平状となったとき、キャップを口頸部2に被せて螺合
させて口頸部2を閉止すると、ボトル1内の負圧状態が
維持されるので、この負圧によってボトル1が元の形に
復元することが阻止され、ボトル1を減容した状態に固
定することができる。したがって、ボトル1を減容した
状態に固定したまま、ボトル1を一般的なゴミと同様に
取り扱って廃棄することができる。
【0048】更に、この状態のボトル1において、手で
押し潰すことにより、若しくは、体力が弱体な婦女子や
高齢者の場合はその足で踏みつけることにより、その肩
部3と底壁9に押圧力を加えれば、肩部3が、補強部1
1のV字形の頂点間を結ぶ仮想線に沿って折れ曲がり、
底壁9も、補強部14のV字形の頂点間を結ぶ仮想線に
沿って折れ曲がることになるので、ボトル1は図4に示
したように更に、ボトル1が減容される。そして、この
状態のボトル1は、空気を吸い込んで復元しないよう
に、キャップを被せて廃棄することも可能である。
【0049】以上説明したように、本実施例によれば、
ボトル1の中央胴部6を、その上方胴部4および下方胴
部8よりも縮径する段差5,7を設けるとともに、補強
部11,14を中央胴部6の表面から内方に窪ませたこ
とにより、その中央胴部6の強度が向上されて、中央胴
部6の内圧に対する強度を確保でき、ボトル1を構成す
る各部の肉厚を薄くすることができ、ボトル1の製造に
必要な原材料の使用量が削減されて、ボトル1のコスト
ダウンや軽量化を図ることが可能になる。
【0050】また、ボトル1の中央胴部6を、ブロー成
形法によって、円筒形のパリソンから水平断面形状が四
角形状となるように膨出させて形成したことにより、コ
ーナー部となるアール部10が最も薄く引き延ばされて
変形しやすくなる一方、中央胴部6の他の部分は水平な
段差5,7や補強部11,14により補強され変形しに
くくなるので、内容物を使い切ったボトル1を押し潰す
場合には、補強されていない中央胴部6の側面の補強部
11,14同士の間と、変形しやすいアール部10によ
って、ボトル1の中央胴部6を容易に押し潰すことがで
き、ボトル1を扁平化することが可能となる。
【0051】したがって、使用済みボトルを廃棄する際
のゴミの減容化が図れるとともに、廃棄の際に一般廃棄
ゴミとして捨てることが可能になる。
【0052】また、上記のように、ボトル1を偏平にし
て保管することができるので、一時的に必要な保管する
場所の省スペース化や、輸送にかかる手間の簡便化を図
ることができる。
【0053】さらに、中央胴部6の側面に溝条または突
条のリブ部を設けた構成に比べて、側面の上部および下
部に補強部11,14を設けたことにより、側面の略中
央を上下方向に縦断したリブ部を無くしているので、平
坦面部分が多くなり、中央胴部6の外面にラベルを貼る
場合には、ラベルを貼着する場所が制約されたり、その
貼着する場所に溝条または突条が存在することによっ
て、ラベル接着面の密着性が得られないので、ラベルの
貼着強度を十分に得られなかったりするという問題を未
然に解消することができる。この結果、ラベルによるボ
トル1の内容物やその商品名の識別性を十分に確保する
ことができるとともに、ラベルによるボトル1の装飾性
を高めることができるので、ボトル1自体の商品価値を
向上することができる。
【0054】特に、本例のように、中央胴部6を構成す
る全ての側面に、補強部11,14を設けても、中央胴
部6の上下方向の略中央を、その全周囲に亘って平坦な
面として確保できるので、ベルト状のラベルを貼着して
使用することも可能となる。
【0055】なお、上記実施例においては、蓋部材とし
てキャップを使用する例を説明したが、これに限らず、
内蓋を使用してもよく、内蓋とキャップとが一体化され
た構造の中栓付きキャップを使用してもよい。
【0056】ここで、実施形態の構成とこの発明の構成
との対応関係を説明すれば、ボトル1がこの発明のブロ
ーボトルに相当し、段差5,7がこの発明の段差に相当
し、中央胴部6がこの発明の胴部に相当し、アール部1
0がこの発明のアール部に相当し、補強部11,14が
この発明の補強部に相当し、段部12,13がこの発明
の段部に相当する。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ブローボトルの胴部が段差によって、上方部及
び下方部より縮径され、胴部の側面に設けた補強部が内
方に窪ませたことにより、胴部が外方に膨らみ難く成っ
ていて、内圧に対する強度を十分に確保できるので、各
部の肉厚を薄くでき、ボトルの軽量化および低コスト化
を図ることができる。また、胴部の側面の間に介在する
アール部と中央胴部の中央部分とを外方から水平方向に
加わる力に対して弱体化させて変形しやすくしたので、
ボトルが容易に押し潰しやすくなり、立体形状のボトル
を扁平形状に変形させて、減容化を図ることができる。
【0058】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、胴部の側面のうちのある
側面が押圧された場合には、押圧された側面に対して側
部となる他の側面に設けられた補強部のV字またはU字
形状の頂点が支点となって、補強部の頂点間に押し曲げ
る応力が集中されるので、アール部を屈曲させながら、
胴部の他の側面の幅方向の中央部分が上下に沿った新た
な山折に折り曲げる箇所とでき、ボトルの胴部をさらに
潰れ易くすることが可能となり、減容化を容易に行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一具体例を示すブローボトルの正
面図である。
【図2】 本具体例のブローボトル図1のA−A方向矢
視の断面図である。
【図3】 本具体例のブローボトルを押し潰している途
中の状態を示した斜視図である。
【図4】 本例のブローボトルが押し潰された状態を示
した斜視図である。
【符号の説明】
1…ボトル、 2…口頸部、 4…上方胴部、 5…段
差、 6…中央胴部、7…段差、 8…下方胴部、 1
0…アール部、 11…補強部、 12…段部、 13
…段部、 14…補強部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西嶋 啓二 大阪府大阪市中央区北久宝寺町2丁目4番 1号 大和製罐株式会社大阪事務所内 Fターム(参考) 3E033 AA01 BA15 CA05 DA03 DB01 DC10 DD01 FA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形のパリソンをブロー成形して、胴
    部の水平断面形状が四角形状に形成されたブローボトル
    において、 前記胴部の上部および下部に、胴部を縮径する段差が設
    けられ、 前記胴部の側面が、水平断面形状が円弧状に形成された
    アール部を介して連結され、 前記側面の表面から内方に向かう段部を備え、前記側面
    の上部および下部に互いに対向するように配置された補
    強部を設けたことを特徴とするブローボトル。
  2. 【請求項2】 前記上部に設けられた補強部が、上方か
    ら下方に向かって、先細りのV字形状もしくは先が閉じ
    られたU字形状に形成されるとともに、前記下部に設け
    られた補強部が、下方から上方に向けて、先細りのV字
    形状もしくは先が閉じられたU字形状に形成されたこと
    を特徴とする請求項1に記載のブローボトル。
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