JP2003136927A - 自動車のフロントサスペンション装置 - Google Patents

自動車のフロントサスペンション装置

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JP2003136927A
JP2003136927A JP2001336290A JP2001336290A JP2003136927A JP 2003136927 A JP2003136927 A JP 2003136927A JP 2001336290 A JP2001336290 A JP 2001336290A JP 2001336290 A JP2001336290 A JP 2001336290A JP 2003136927 A JP2003136927 A JP 2003136927A
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bush
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lower arm
axis
inner cylinder
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Koji Tsuji
幸二 辻
Kenji Hamada
謙二 浜田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダブルピボット形式のフロントサスペンション
において、簡便、安価に、車両転舵時の操縦安定性を向
上させる 【解決手段】ホイールサポート1に対して独立した2本
のロアーアームのうち、車輪WFにおける車体後方側の
ロアーアーム7の軸心7cの車体前方側とロアーアーム
7を車体側で揺動自在に支持するブッシュ10の内筒2
0の軸心10cの車体前方側とがなす角度を鋭角とする
とともに、内筒20の軸心10cは、その車体前方側が
車体内方側に傾斜するよう車体前後方向に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪を回転自在に
支持するホイールサポートに対して独立した2本のロア
ーアームを夫々枢着した自動車におけるダブルピボット
式のフロントサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的なダブルウイッシュボーン
形式のフロントサスペンションは、図8に正面図で示す
ように前輪81(車輪)をホイールサポート(図示せず)
を介して車体やサスペンションクロスメンバに揺動自在
に支持するA型アッパアーム82とA型ロアーアーム83
とが設けられ、アッパアーム82の車体外方側端部のア
ッパボールジョイント84と、ロアーアーム83の車体
外方側端部のロアボールジョイント85とを結ぶ(仮
想)キングピン軸86が形成され、車体を正面から見て
キングピン軸86が路面87に接する点と、タイヤ中心
線(ホイール中心線)88が路面87に接する点との間に
は図8に示す如きキングピンオフセット89が設定され
ている。
【0003】この場合、図9に平面図で示すように制動
時においては同図に矢印aで示すように前輪81にはタ
イヤの接地点に後ろ向きの力がかかり、このキングピン
オフセットの影響により、前輪81が図9に仮想線bで
示すようにトーアウト方向に変位することとなり、制動
時の車両の安定性が悪化する懸念がある。
【0004】このような制動時のトーアウトを解消する
ためには、図8、図9に示すロアボールジョイント85
の位置をタイヤ中心線88よりも可究的に車外側に移行
させるとよいが、前輪81内にはブレーキディスクやキ
ャリパ等の制動装置が存在するので、ロアボールジョイ
ント85の位置を前輪81の内奥に移行させることは困
難である。
【0005】そこで、上述の制動時のトーアウトを解消
する手段として、アッパアーム82を短く形成し、図8
に点線cで示すようなキングピン軸を構成することが考
えられるが、上述のアッパアーム82を極度に短く設定
すると、車輪のバンプ変位に伴うキャンバ変化が過大と
なるなどの別な問題が発生する。
【0006】一方で、ホイールサポートに対してA型ロ
アーアームではなく、夫々独立した2本のロアーアーム
を枢着したダブルピボット形式の自動車のフロントサス
ペンション構造にあっては、キングピンオフセットを好
適に設定して上述の如き問題点を解消することができ
る。
【0007】すなわち、図10で示すように前輪81を
ホイールサポート(図示せず)を介してサスペンション
クロスメンバまたは車体に支持する各々独立した一本の
ラテラルリンク構成のロアーアーム90と、一本のコン
プレッションリンク構成のロアアーム91とを備え、こ
れら2本のロアーアーム90,91の車体外方側の端部
を2つのボールジョイント92,93でホイールサポー
トに連結すると、各ロアーアーム90,91の車体外方
側の延長線上に仮想交点94が形成され、仮想キングピ
ン軸を構成するこの交点94はタイヤ中心線88よりも
外方に位置することになり、制動時のトーアウト傾向を
解消して、制動時に安定したトーイン傾向と成すことが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来こ
の種ダブルピボット形式のフロントサスペンション構造
のものにおいては、各ロアーアームの軸心と、このロア
ーアームを車体に枢着するブッシュの軸心とが直角にな
るよう構成されていた。つまり、図10に示すように、
ロアーアーム90,91と、各アーム内端に固定される
ブッシュ95,95のブッシュ軸心(内外筒ブッシュ軸
心)とが直交する様に、90°の角度で取り付けられて
いた。
【0009】この従来のものでは、車両(車輪)転舵時
に生じるホイールサポートの変位に伴うロアーアームの
移動変位をうまく活用することが出来ず、この優れたダ
ブルピボット形式のフロントサスペンションの性能を充
分引出すことは出来ていないものであった。
【0010】本発明は、上記に鑑み、ダブルピボット形
式のフロントサスペンションにおいて、特に車両(車
輪)転舵時の操縦安定性を向上させ、サスペンションの
性能を高めることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成によ
る自動車のフロントサスペンション装置は、車輪を回転
自在に支持するホイールサポートに対して独立した2本
のロアーアームを夫々枢着したダブルピボット式のフロ
ントサスペンション装置であって、上記ロアーアームの
うち、車体後方側に位置するロアーアームは、上記ホイ
ールサポートから車体内側後方に向かって延び、その内
筒が略水平に軸心を持つ円筒状のブッシュを介して車体
側に上下揺動自在に枢着されるとともに、該ロアーアー
ムの軸心が上記ブッシュ内筒の軸心に対して直角方向か
ら所定方向に所定角度傾斜させて上記ブッシュの外筒に
固定されたものである。
【0012】本発明の第1の構成によれば、ロアーアー
ムの軸心がブッシュ内筒の軸心に対して直角方向から所
定方向に所定角度傾斜させて上記ブッシュの外筒に固定
されているので、車両(車輪)転舵時に生じるホイール
サポートの変位に伴うロアーアームの移動変位をうまく
活用することができ、この優れたダブルピボット形式の
フロントサスペンションの性能を充分引出すことが出来
る。すなわち、車輪の転舵時において、旋回外輪側でロ
アーアームに固定されている外筒が転舵動作に同期して
車体後方側に回転させられ、ロアーアームの軸心とブッ
シュの内筒の軸心とが直交する方向に近づく、あるいは
沿う方向に近づくようにコントロールすることで、車両
旋回時に車輪に作用する横力に対して車体に固定された
内筒が強固に対抗できる力を発生させてサスペンション
の横剛性を向上させたり、あるいはこの横力によってブ
ッシュが変位しやすくして、タイロッドの影響による好
ましくないトーアウト傾向のトー干渉を好ましいトーイ
ン方向に是正する等の効果を奏することができる。
【0013】本発明の第2の構成による自動車のフロン
トサスペンション装置は、上記本発明の第1の構成にお
いて、上記ロアーアームは、そのアーム軸心と上記ブッ
シュ内筒の軸心との挟む角が、車体前方側において鋭角
となる様に傾斜角度を持って上記ブッシュの外筒に固定
されたものである。
【0014】本発明の第2の構成によれば、ロアーアー
ムが、ロアーアーム軸心とブッシュ内筒の軸心との挟む
角が、車体前方側において鋭角となる様に傾斜角度を持
ってブッシュの外筒に固定されているので、車輪の転舵
時、旋回外輪側においてロアーアームに固定されている
外筒が転舵動作に同期して車体後方側に回転させられ、
ロアーアームの軸心とブッシュの内筒の軸心とが直交す
る方向に近づくため、車両旋回時に車輪に作用する横力
に対して車体に固定された内筒が強固に対抗するように
作用することから、サスペンション横剛性が高まり操縦
安定性を向上させることができる。
【0015】本発明の第3の構成による自動車のフロン
トサスペンション装置は、上記ブッシュ内筒の軸心は、
車体前方側が車体内方側に傾斜するよう略車体前後方向
に配設されたものである。
【0016】本発明の第3の構成によれば、第2の構成
に基づく効果を一層顕著に、かつ確実に奏することがで
きる。
【0017】本発明の第4の構成による自動車のフロン
トサスペンション装置は、上記本発明の第1の構成にお
いて、上記ロアーアームは、そのアーム軸心と上記ブッ
シュ内筒の軸心との挟む角が、車体後方側において鋭角
となる様に傾斜角度を持って上記ブッシュの外筒に固定
されたものである。
【0018】本発明の第4の構成によれば、ロアーアー
ムが、ロアーアーム軸心とブッシュ内筒の軸心との挟む
角が、車体後方側において鋭角となる様に傾斜角度を持
ってブッシュの外筒に固定されているので、車輪の転舵
時、旋回外輪側においてロアーアームに固定されている
外筒が転舵動作に同期して車体後方側に回転させられ、
ロアーアームの軸心とブッシュの内筒の軸心とが沿う方
向に近づくため、転舵する程、車両旋回時に車輪に作用
する横力の力でブッシュの弾性ゴム部材が車幅方向に移
動容易となって、タイロッドの後方変位による好ましく
ないトーアウト傾向のトー干渉を好ましいトーイン方向
に是正でき、転舵時の操縦安定性が向上する。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、ダブルピ
ボット形式のフロントサスペンションにおいて、ロアー
アームの軸心とブッシュの内筒の軸心とが成す角度を適
宜に設定したことで、特に車両転舵時の操縦安定性を向
上させ、このサスペンションの性能を高めることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本発明の第一の実施の形態
について、その全体構成を模式的に示す図1に沿って説
明する。
【0021】ホイールサポート1はホイールディスクW
Dおよびタイヤ3を備えた前輪WF(車輪)を回転自在に
支持するもので、鋳造によって一体形成され、ロアーア
ーム連結部1aと、後方に延びるタイロッド連結用の延
長部1bと、アッパーアーム連結部(図示せず)を備え
ている。
【0022】上述のロアーアーム連結部1aにはボール
ジョイント4,5を介してロアーアーム6,7がダブル
ピボット形式で連結されている。
【0023】上述の2本のロアーアーム6,7のうち、
車体前方側のロアーアーム6は横方向に延びるラテラル
リンクで構成され、このロアーアーム6の車体内方側の
端部弾性体としてのブッシュ8を介してサスペンション
クロスメンバー(図示せず)に揺動自在に支持されてい
るとともに、サスペンションタワー部(図示せず)に向
かって上方に延びるダンパー9を支持している。
【0024】また上述の2本のロアーアーム6,7のう
ち、車体後方側のロアーアーム7はコンプレッションリ
ンクで構成され、このロアアーム7は車体内側に向かっ
て後方に延び、このロアアーム7の車体内方側の端部
は、弾性体としてのブッシュ10を介してサスペンショ
ンクロスメンバ(図示せず)に揺動自在に支持されてい
る。
【0025】一方、ホイールサポート1の上端部にはボ
ールジョイント11を介してハイマウント・アッパーア
ーム12の車体外方側の端部を連結している。
【0026】上述のアッパーアーム12はA型アームに
より構成され、このアッパアーム12の車体内方側の端
部は、弾性体としてのブッシュ13およびブラケット
(図示せず)を介してホイールインナパネル2に揺動自在
に支持されている。
【0027】さらに、上で述べたホイールサポート1の
延長部1bの後部には、ボールジョイント14を介して
タイロッド15を連結し、このタイロッド15とギヤラ
ック16とをボールジョイント17を介して連結して、
ステアリングホイール(いわゆるハンドル)の操作により
各要素16,17,15,14,1b,1を介して前輪
WFを(仮想)キングピン軸回りに操舵すべく構成して
いる。
【0028】図2は、図1におけるロアーアームと、こ
のロアーアームに固定された車体側ブッシュについて、
その詳細を示す平面図である。
【0029】図2を用いてホイールサポートとロアーア
ームと車体側に固定されるブッシュについて詳細に説明
すると、車輪WFはホイールサポート1に締結され、ホ
イールサポート1のロアーアーム連結部1aからはボー
ルジョイント4を介して車両前方側のロアーアーム6
と、別のボールジョイント5を介して車両後方側のロア
ーアーム7とが連結され、車両前方側のロアーアーム6
と車両後方側のロアーアーム7には、それぞれ略水平方
向に軸心を有するブッシュ8とブッシュ10が固定され
て上下揺動自在になっている。
【0030】車両後方側のロアーアーム7における軸心
7cとブッシュ10における軸心10cとの角度は車体
前方側が鋭角θ1となるように設定され、また、ブッシ
ュ10の軸心10cは車両前方側が車体内方側に傾斜す
るような角度、鋭角θ2を持って内筒が車体に固定され
ている。
【0031】ここで、ブッシュ10は、ブッシュの斜視
図である図3に示しているように、スチール製の内筒2
0と、内筒20に対して無負荷の状態で同軸を有するス
チール製の外筒21と、内筒20と外筒21の間に充
填、接着される弾性ゴム部材22とから構成され、先に
延べたロアーアーム7は外筒21の外周面に溶接、固定
されているものであるため、ロアーアーム7の動きに伴
って、外筒21は内筒20の軸心10cに沿って変位す
る動きと、内筒20の軸心10cに対して直角方向に回
転する動きと、内筒20の軸心10cを中心軸として回
転する動き等が許容されている。この場合、弾性ゴム部
材22の弾性係数はブッシュ軸心10c方向が最も小さ
く(柔らかく)、従って外筒21は内筒20の軸心10
cに沿って変位し易いものである。
【0032】以上から、図2を車両の直進走行時と見た
場合、ブッシュ10の内筒20の軸心10cを車両の略
前後方向を向くようにロアーアーム7の軸心7cに対し
て変位させているので、直進時の乗り心地を良好に維持
できる。
【0033】次に、第一の実施の形態において、図2に
おける前方右側車輪WFが、旋回外輪側となる場合、す
なわち、車両が左方へ旋回するように操作された場合の
後方側ロアーアーム7とブッシュ10の動きを示す図4
を用いて、車両旋回時に車輪に作用する横力に対して車
体に固定された内筒が強固に対抗するように作用して、
サスペンション横剛性が高まり操縦安定性を向上させる
ことができる点について説明する。なお、図4中の仮想
線は、これらが旋回操作された後の位置を表している。
【0034】図4によれば、ドライバーの左方への車両
旋回操作により、タイロッド15(図1参照)を介して
車両前方右側の車輪WFの前方部は矢印で示したように
回転して車輪WF’の位置となり、それと同時にホイー
ルサポート1のロアアーム連結部1aに固定された後方
側のボールジョイント5は元の位置P5よりも後方、か
つ車幅方向で車両外方の位置P5’に移動するので、後
方側ロアーアーム7は、ブッシュ10を支点として後方
側のロアーアーム7’の位置に回転移動する。
【0035】この時、ロアーアーム7に固定されている
ブッシュ10の外筒21が転舵動作に同期して車体後方
側に回転させられ、ロアーアーム7の軸心7cとブッシ
ュ10の内筒20の軸心10cとが直交する方向に近づ
き、車両旋回時に車輪に作用する横力に対して車体に固
定された内筒が強固に横力に対抗するように作用するた
めサスペンション横剛性が上がって転舵時の操縦安定性
を向上させることができる。
【0036】次に、本発明の第二の実施の形態につい
て、図5〜7に沿って説明する。
【0037】本発明に係る第二の実施形態の基本構成部
材は図1で示したものと同じなので説明は省略するが、
その詳細は、第二の実施形態の平面図である図5に示し
たように、車輪WFはホイールサポート31に締結さ
れ、ホイールサポート31のロアアーム連結部31aか
らはボールジョイント34を介して車両前方側のロアー
アーム36と、別のボールジョイント35を介して車両
後方側のロアーアーム37とが連結され、車両前方側の
ロアーアーム36と車両後方側のロアーアーム37に
は、それぞれ水平方向に軸心を有するブッシュ38とブ
ッシュ40が固定されて上下揺動自在になっている。
【0038】ブッシュ40は、先に図3で説明したのと
同じ構造なので別に図面は示さないが、スチール製の内
筒20と、内筒20に対して無負荷の状態で同軸を有す
るスチール製の外筒21と、内筒20と外筒21の間に
充填、接着される弾性ゴム部材22とから構成され、ロ
アーアーム37は外筒21の外周面に溶接、固定されて
おり、内筒20の軸心40cを持っている。
【0039】第二の実施の形態では、車両後方側のロア
ーアーム37は、その軸心37cの車両後方側とブッシ
ュ40における内筒20の車両外側の軸心40cとが平
面視で鋭角、θ3の角度を持つようにブッシュ40の外
筒31に溶接、固定されており、この点が第一の実施の
形態と異なっている。
【0040】以上のような構造を有している第二の実施
の形態において、車両を左方に転舵すると右側前方車輪
のタイロッド15は、転舵時のタイロッドの動きを示す
平面図6にあるように、車両後方側に変位して15’の
位置に移動し、トー干渉によってトーアウト傾向とな
る。
【0041】一方、第二の実施の形態におけるロアーア
ームとブッシュの動きを示す図7にあるように、タイロ
ッド15と同様にホイールサポート31に連結されてい
る後方側ロアーアーム37は、転舵操作に伴って、ホイ
ールサポート31のロアアーム連結部31aに固定され
た後方側のボールジョイント35が元の位置P37より
も後方、かつ車幅方向で車両外方の位置P37’に移動
するので、元の位置よりも後方側のロアーアーム37’
の位置に回転移動する。
【0042】この時、ロアーアーム37はブッシュ40
の内筒20の軸心40cとの角度が小さくなる方向、す
なわち沿う方向に移動するので、ロアーアーム37に固
定されているブッシュの外筒21は、内筒20の軸心4
0cに対する角度を少し変えつつ、主には内筒20の軸
心40cに沿って車両の内側方向に向かって変位し易く
なる。
【0043】つまり、車輪後方側のロアーアーム37
は、転舵操作によって車両後方外側にホイールとの連結
部35を移動させるが、車輪に作用する横力でブッシュ
40の弾性ゴム部材22が車両内側方向に容易に移動す
るのに伴って外筒21に固定されているロアーアーム3
7も車両内側方向に変位するので、タイロッドの後方へ
の移動によって生じるトーアウト傾向のトー干渉をトー
イン方向に是正でき、転舵時の操縦安定性が向上する。
【0044】以上説明したように、本発明は、ダブルピ
ボット形式のフロントサスペンションにおいて、ロアー
アームの軸心とブッシュの内筒の軸心とが成す角度を適
宜に設定したことで、特に車両転舵時の操縦安定性を向
上させ、このサスペンションの性能を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフロントサスペンション構造を示す
平面視のスケルトン図。
【図2】 本発明の第一実施形態に係るロアーアームと
ブッシュの固定状態を示す平面図。
【図3】 本発明の第一実施形態に係るブッシュの斜視
図。
【図4】 本発明の第一実施形態に係る転舵時における
ロアーアームとブッシュの動きを示す平面図。
【図5】 本発明の第二実施形態に係るロアーアームと
ブッシュの固定状態を示す平面図。
【図6】 本発明の第二実施形態に係る転舵時における
タイロッドの動きを示す平面図。
【図7】 本発明の第二実施形態に係る転舵時における
ロアーアームとブッシュの動きを示す平面図。
【図8】 従来のフロントサスペンションを示す概略正
面図。
【図9】 従来のフロントサスペンションによるトーア
ウトを説明するための概略平面図。
【図10】 ダブルピボット形式のサスペンションの問
題点を説明するための概略平面図。
【符号の説明】
1、31…ホイールサポート 6、36…前方側ロアーアーム 7、37…後方側ロアーアーム 7c、37c…後方側ロアーアームの軸心 10、40…ブッシュ 10c、40c…ブッシュの内筒の軸心 20…ブッシュの内筒 21…ブッシュの外筒 θ1…ロアーアームの軸心の車両前方側とブッシュの内
筒の軸心とがなす角度 θ2…ブッシュの内筒の軸心の前方側が車体前方とがな
す角度 θ3…ロアーアームの軸心の車両後方側とブッシュの内
筒の軸心とがなす角度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪を回転自在に支持するホイールサポー
    トに対して独立した2本のロアーアームを夫々枢着した
    ダブルピボット式のフロントサスペンション装置であっ
    て、上記ロアーアームのうち、車体後方側に位置するロ
    アーアームは、上記ホイールサポートから車体内側後方
    に向かって延び、その内筒が略水平に軸心を持つ円筒状
    のブッシュを介して車体側に上下揺動自在に枢着される
    とともに、該ロアーアームの軸心が上記ブッシュ内筒の
    軸心に対して直角方向から所定方向に所定角度傾斜させ
    て上記ブッシュの外筒に固定された自動車のフロントサ
    スペンション装置。
  2. 【請求項2】上記ロアーアームは、そのアーム軸心と上
    記ブッシュ内筒の軸心との挟む角が、車体前方側におい
    て鋭角となる様に傾斜角度を持って上記ブッシュの外筒
    に固定された請求項1記載の自動車のフロントサスペン
    ション構造。
  3. 【請求項3】上記ブッシュ内筒の軸心は、車体前方側が
    車体内方側に傾斜するよう略車体前後方向に配設された
    請求項2記載の自動車のフロントサスペンション構造。
  4. 【請求項4】上記ロアーアームは、そのアーム軸心と上
    記ブッシュ内筒の軸心との挟む角が、車体後方側におい
    て鋭角となる様に傾斜角度を持って上記ブッシュの外筒
    に固定された請求項1記載の自動車のフロントサスペン
    ション構造。
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EP2018982A1 (en) 2007-07-26 2009-01-28 Nissan Motor Co., Ltd. Front suspension apparatus for vehicle

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EP2018982A1 (en) 2007-07-26 2009-01-28 Nissan Motor Co., Ltd. Front suspension apparatus for vehicle
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