JP2003133153A - コイルボビンの受渡装置、パレットの転倒防止装置及び搬送装置 - Google Patents

コイルボビンの受渡装置、パレットの転倒防止装置及び搬送装置

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JP2003133153A
JP2003133153A JP2001323388A JP2001323388A JP2003133153A JP 2003133153 A JP2003133153 A JP 2003133153A JP 2001323388 A JP2001323388 A JP 2001323388A JP 2001323388 A JP2001323388 A JP 2001323388A JP 2003133153 A JP2003133153 A JP 2003133153A
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JP
Japan
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pallet
coil bobbin
winding machine
jig
pallets
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Application number
JP2001323388A
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English (en)
Inventor
Akihiko Ono
昭彦 小野
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Tanaka Seiki Co Ltd
Original Assignee
Tanaka Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】搬送ライン上でのパレットの追越しを可能とし
て融通性の高い搬送ラインを構築でき、かつ装置の共用
化も推進できるコイルボビンの受渡装置、これに適した
パレットの転倒防止装置および搬送装置を提供する。 【解決手段】巻線機Wの軸数と軸ピッチとが異なる場合
でも、それに応じて所定の間隔Dを係止部17aにより
設定することで、かかる所定の間隔Dを維持したまま複
数のパレット10を迅速に搬送ラインから巻線機Wへと
受け渡しが行え、且つ搬送ライン上にパレット10が残
らないので、後続のパレット10の通過を許容すること
ができ、単一の搬送ラインによりつながれた巻線機全体
の稼働率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線機と搬送ライ
ンとの間でコイルボビンを受渡するための装置およびこ
れに用いるパレットの転倒防止装置及び搬送装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、特開平2−13575号公報
に記載されているように、搬送ラインと巻線機との間に
設けた治具受注装置により、コイルボビンを支持する複
数の治具を搬送ライン上のパレットから同時に抜き取っ
て巻線機のスピンドルまで移送し、巻線を終えたコイル
ボビンを治具受渡装置により治具ごとスピンドルから抜
き取って搬送ライン上に待機する空きパレットまで戻す
装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる公報の装置で
は、搬送ライン上、作業中の巻線機の前に空きパレット
が残されるため、未処理のボビンを保持した後続のパレ
ットがここで滞留し、その間、搬送ラインで連結された
下流側の巻線機の作業が停滞するという問題がある。こ
のため、単一の搬送ラインで繋がれた複数台の巻線機の
各々に、巻線作業のタクトタイムが異なる異種のコイル
ボビンを供給して巻線を行なう異種混合ラインを構築す
ることはきわめて困難なことといえる。又、一台の巻線
機が処理中にトラブルを生じた場合、搬送ライン上の空
きパレットは、そこから移動できなくなるため、他の巻
線機での処理を続行するためには、トラブルを生じた巻
線機のパレットを速やかに排除する必要があった。
【0004】ここで、上記公報の装置では、空きパレッ
トの滞留時間を短縮するために、パレットから巻線機へ
の治具の移送に同期して巻線を終えたコイルボビンおよ
び治具を空きパレット側へ移送することもできる。しか
し、この場合には、コイルボビンや治具とパレットの対
応が一定でなくなるため、コイルボビンや治具の種類等
を示す識別データをパレットに記録していわゆるワーク
判別を行なうことが不可能となる。さらに、治具受渡装
置に設ける治具把持用のチャックやこれらのアクチュエ
ータ等の配置、識置数を巻線機スピンドルのピッチや本
数に応じて変更する必要があり、巻線機毎に専用機種が
必要となって設計や製造の手間が煩わしいという問題が
ある。
【0005】加えて、巻線機の軸数と軸ピッチとは、機
械の仕様に応じて異なっている。同一の搬送ラインでつ
ながれた複数の巻線機においては、軸数とピッチとを合
わせることで、同じ形状のパレットを用いることができ
る。しかしながら、市場には、様々な軸数及び軸ピッチ
の巻線機が存在しており、ユーザ側としてみれば、同一
の搬送ラインでつなげる場合において、軸数及び軸ピッ
チを合わせるためだけに既存の巻線機を入れ替えるとい
うことは、設備経済的に難しいという実状がある。
【0006】本発明の目的は、搬送ライン上でのパレッ
トの追越しを可能として融通性の高い搬送ラインを構築
でき、かつ装置の共用化も推進できるコイルボビンの受
渡装置、これに適したパレットの転倒防止装置および搬
送装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の本発明のコイルボ
ビンの受渡装置は、コイルボビンが装着された治具を保
持したパレットを搬送ライン上で搬送し、前記パレット
それ自身を前記搬送ラインから巻線機側に移送して前記
コイルボビンを前記巻線機に受渡す受渡装置において、
前記パレットは、前記コイルボビンが装着された一つも
しくは複数の治具を保持し、前記受渡装置は、前記搬送
ラインに沿って移動してきた複数の前記パレットを、所
定の間隔で係止する係止手段と、係止された複数の前記
パレットを、前記所定の間隔を維持したまま前記搬送ラ
インと前記巻線機との間で一度に受渡しするパレット受
渡手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】第2の本発明のコイルボビンの受渡装置用
パレットは、コイルボビンが装着された治具を保持する
パレットであって、前記パレットは、前記コイルボビン
が装着された一つの治具を保持し、複数の前記パレット
が、搬送ラインに沿って移動してきた際に、所定の間隔
で係止された後、前記搬送ラインと巻線機との間で一度
に受渡しされるようになっており、更に、各パレット
が、搬送方向の倒れを防止する転倒防止手段を有するこ
とを特徴とする。
【0009】第3の本発明の搬送装置は、コイルボビン
が装着された治具を保持したパレットを搬送する搬送装
置において、一対のベルトコンベヤと、両ベルトコンベ
ヤ間に配置され、前記ベルトコンベヤに同期して回転
し、前記パレットを搬送させるローラとを有することを
特徴とする。
【0010】
【作用】第1の本発明のコイルボビンの受渡装置は、コ
イルボビンが装着された治具を保持したパレットを搬送
ライン上で搬送し、前記パレットそれ自身を前記搬送ラ
インから巻線機側に移送して前記コイルボビンを前記巻
線機に受渡す受渡装置において、前記パレットは、前記
コイルボビンが装着された一つもしくは複数の治具を保
持し、前記受渡装置は、前記搬送ラインに沿って移動し
てきた複数の前記パレットを、所定の間隔で係止する係
止手段と、係止された複数の前記パレットを、前記所定
の間隔を維持したまま前記搬送ラインと前記巻線機との
間で一度に受渡しするパレット受渡手段と、を具備する
ので、前記巻線機の軸数と軸ピッチとが異なる場合で
も、それに応じて搬送されてきた前記パレットを所定の
間隔で係止し、かかる所定の間隔を維持したまま複数の
パレットを迅速に前記搬送ラインから前記巻線機へと受
け渡しが行えるので、各巻線機の仕様に対する許容度が
増大し、且つ前記搬送ライン上にパレットが残らないの
で、後続のパレットの通過を許容することができ、又単
一の搬送ラインによりつながれた巻線機全体の稼働率を
向上させることができる。
【0011】第2の本発明のコイルボビンの受渡装置用
パレットは、コイルボビンが装着された治具を保持する
パレットの転倒を防止する転倒防止装置であって、前記
パレットが、搬送路に沿って移動してきた際に、前記パ
レットのくぼみに係合する係止部を備え、前記くぼみ
が、係合した前記係止部から受ける反力により、前記パ
レットは少なくとも前記搬送路に向かって押しつけられ
るようになっているものである。ここで、例えば前記パ
レットは、比較的重い治具を中央に保持した構成である
ため、転倒しやすい形状となっている。特に、搬送ライ
ン上で、パレットの急停止が行われる際には、比較的大
きなモーメント力を受けるため、更に転倒が生じやすく
なる。そこで、本発明においては、前記くぼみが、係合
した前記係止部から受ける反力により、搬送方向の倒れ
を効果的に防止するようにしている。
【0012】第3の本発明の搬送装置は、コイルボビン
が装着された治具を保持したパレットを搬送する搬送装
置において、一対のベルトコンベヤと、両ベルトコンベ
ヤ間に配置され、前記ベルトコンベヤに同期して回転
し、前記パレットを搬送させるローラとを有するので、
一方のベルトコンベヤから他方のベルトコンベヤへと、
前記パレットを円滑に搬送させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本実施の形態のコイルボ
ビンの受渡装置用のパレットの正面図であり、図2は、
図1の構成をII-II線で切断して矢印方向に見た図であ
る。パレット10は、矩形板状の本体11と、本体11
に対して移動自在に保持され2本のピン13を植設した
略六角形状の治具押さえ板12と、ピン13を介して本
体11と治具押さえ板12とを近接する方向に付勢する
バネ14と、補助ブロック15とを有している。
【0014】本体11には、治具Jを貫通させるための
中央の開口11aと、ピン13を貫通させるための開口
11bと、後述するピン21(図3)を貫通させるため
の下方の開口11cが形成されている。治具押さえ板1
2にも、中央に治具Jを貫通させるための開口12aが
形成されている。パレット10は、搬送ラインの走路H
に沿って移動するベルトB(いずれも図2に二点鎖線で
図示)上に載置され、図2で紙面垂直方向に移動自在と
なっている。
【0015】本体11には、図1に示すように、略断面
U字形状の補助ブロック15が取り付けられている。パ
レット10の一部を構成する補助ブロック15は、走路
Hに取り付けられた抑え板16を、搬送方向に直交する
方向に挟持するようになっており、それにより本体11
における搬送方向に直交する方向の倒れを防止するよう
に機能する。
【0016】図2に示すように、補助ブロック15は、
中央のしきり部15aで仕切られたくぼみ15b、15
bを有している。かかるくぼみ15b、15bは、円筒
状の係止部17aに対して、搬送方向における一方向か
ら係合可能な形状を有している。係止部17aは、軸1
7bの先端に取り付けられており、アクチュエータ17
の駆動によって進退可能、すなわち図1では紙面垂直方
向、図2では左右方向に移動可能となっている。
【0017】次に、治具Jを説明する。図2において、
治具Jは、大径のフランジJ1を挟んで一端(巻線機)
側に断面略V字状の環状溝J21を備えた細部J2を、
他端側にボスJ3を形成したものである。ボスJ3の端
面にはアダプタAD(図1において省略)の一端側が着
脱自在に嵌装され、このアダプタADの他端側にはコイ
ルボビンBbが装着される。アダプタADは、コイルボ
ビンBbの種類に応じて複数用意され、これにより複数
種類のコイルボビンBbに対して治具Jが共用される。
図1に示すように、治具JのフランジJ1の外周上には
2つのスリットJ11が周方向に等ピッチで形成されて
いる。
【0018】治具Jは、治具押さえ板12と本体11と
の間で、ピン13に外挿されたばね14の付勢力によ
り、フランジJ1が扶持されてパレット10に拘束され
るようになっている。この際、治具JのフランジJ1に
形成されたスリットJ11のいずれか一方が、開口11
a内に突出するピン(不図示)と嵌合して治具Jの回り
止めがなされる。
【0019】パレット10の搬送及び係止について説明
する。図1に示すように、係止部17aは、巻線機の軸
数の数だけ設けられ、且つ軸ピッチに等しい間隔Dで配
置されている。
【0020】複数のパレット10は、図1では、不図示
のプーリにより駆動される搬送ラインのベルトB上に載
置されており、ここで、先頭のパレット10が巻線機
(不図示)前の所定位置に到達したとする。不図示のセ
ンサでこれを検出したことに応動して、アクチュエータ
17を駆動すると、係止手段である係止部17aが前進
して、補助ブロック15のくぼみ15bに係合し、それ
によりパレット10の進行を停止させる。一方、後続す
るパレット10は、一つ手前の係止部17aが前進する
ことで、先頭のパレット10と間隔Dだけ空けた状態で
係止される。このようにして、4つ(2つのみ図示)の
パレット10が、所定間隔Dで係止された状態になる。
明らかではあるが、係止部17aの位置を搬送方向に変
更することで、異なる巻線機の軸ピッチに合致させるこ
とができ、又係止部17の数を変更することで、異なる
巻線機の軸数の合致させることができる。尚、係止部1
7aとくぼみ15bとの係合による反力Rは、図1に示
すように、パレット10の転倒を誘発するモーメントM
に抗する力となり、またパレット10を搬送路のベルト
B側に向かって押圧する力となるので、それによりパレ
ット10の転倒防止を図れる。この場合、係止部17a
とくぼみ15bが転倒防止手段を構成する。ただし、転
倒防止手段は、これに限らず、たとえばパレット10の
上部を押さえる構成も考えられる。
【0021】次に、パレット10の巻線機への受け渡し
について説明する。図3は、パレットの受け渡しの状態
を示するための斜視図である。図3において、横長のバ
ー20には、間隔Dをあけて、4本の先細ピン21が水
平方向に延在するように植設されている。バー20の両
端には、板状の突起22aを設けたブロック22が取り
付けられている。又、バー20の両端であって、ブロッ
ク22と反対側には、上下に溝穴を形成した開口20a
が形成されている。
【0022】バー20に対向して、受渡装置30が配置
されている。受渡装置30は、不図示のアクチュエータ
の駆動によって、3次元方向に移動可能な一対の移送ア
ーム31と、移送アーム31の先端に取り付けられた柱
状の支持部材32と、支持部材32の両端に取り付けら
れた回転自在な係合軸33と、係合軸33を回転させる
アクチュエータ34とから構成されている。なお、係合
軸33の先端近傍には、小ピン33aが図では上下に延
在するように配置されている。バー20と受渡装置30
とで、パレット受渡手段を構成する。
【0023】図3では、巻線機Wの一部が示されてい
る。巻線機Wは、軸ピッチがDであるスピンドルW1が
4つ配置されている。スピンドルW1の端面には開口が
形成されている。更に、スピンドルW1の側方には、進
退自在な一対のシャフトW2が配置されており、シャフ
トW2の先端には、保持ブロックW3が配置されてい
る。保持ブロックW3は、内向き面にスリットW4を形
成している。
【0024】次に、パレット10の受け渡し動作につい
て説明する。受渡装置30は、バー20に装着された状
態で、搬送ライン(不図示)の脇で待機している。上述
したように、4つのパレット10が、搬送ラインに沿っ
て移動し、巻線機Wの前で、係止部17a(図1)によ
り間隔Dを空けて係止されたとき、移送アーム31をX
方向に押し出すことで、バー20のピン21が、パレッ
ト10の開口11cに嵌入する。ピン21は、間隔Dに
維持されているので、その嵌入は円滑に行われる。
【0025】かかる状態で、移送アーム31をZ方向に
移送させることで、4つのパレット10は、搬送ライン
から上方に持ち上げられる。かかる状態では、搬送ライ
ン上、障害となりうるパレットがなくなるため、後続の
パレットは、かかる巻線機Wの前方を通過でき、それに
より他の巻線機の処理の効率化を図れる。
【0026】移送アーム31を適宜移動させることで、
バー20の両端に取り付けたブロック22の突起22a
を、保持ブロックW3のスリットW4内に挿入すること
ができる。突起22aを保持ブロックW3のスリットW
4内に保持した状態で、受渡装置30のアクチュエータ
34を駆動すると、係合軸33が回転することで、バー
20の開口20aの溝穴に小ピン33aが合致すれば、
バー20と受渡装置30とは分離可能となる。従って、
移送アーム31をX方向に引き込むと、パレット10は
バー20に保持された状態で、保持ブロックW3により
保持される。
【0027】かかる状態から、シャフトW2を引き込む
ことで、治具JがスピンドルW1の開口内に嵌入し、内
部に配置された不図示のボールが、溝J21(図2)内
に侵入することで、治具Jの抜け防止が図れる。又、ピ
ン13(図2)が巻線機Wの壁面に当接した後、ばね1
4の付勢力に抗するようにして、更にシャフトW2を引
き込むと、治具押さえ板12が治具JのフランジJ1を
把持することができなくなり、それにより治具Jはスピ
ンドルW1と一体的に回転するようになり、それにより
治具Jに取り付けたボビンBb(図3では不図示)に対
して巻線処理を行えるようになっている。
【0028】ボビンに巻線処理がなされた後は、上述と
逆に、シャフトW2が伸長して、フランジJ1が治具押
さえ板12により把持される。受渡装置30の移送アー
ムが伸長し、係合軸33をバー20の開口20aに嵌入
させ、アクチュエータ34で係合軸33を回転させるこ
とにより、小ピン33aが開口の溝穴と異なる位相とな
り、受渡装置30とバー20が一体化する。かかる状態
で、移送アーム31を下降させることで、巻線処理の終
わったパレット10を搬送ライン上に載置することがで
きる。この時点で、係止部17aは搬送ライン上から後
退しており、従って搬送ライン上に戻されたパレット1
0は、次工程に送られてテーピングなどの後処理を待つ
こととなる。
【0029】ところで、ベルトコンベヤのごとき搬送装
置において、搬送ラインが長くなればなるほど、その間
に設置する巻線機のような処理装置の数を増やすことが
できる。しかし、搬送ベルトを長くすると、その移動を
妨げる抵抗が増大し、駆動系の負担が大きくなる。従っ
て、搬送ベルトを短くした複数のベルトコンベヤを直列
に配置することで、搬送ラインを長く確保している。
【0030】図4は、別な実施の形態にかかる搬送装置
の一部を示す図である。上述したごとく、複数のベルト
コンベヤBC1,BC2を直接に配置した場合、隣接す
る駆動プーリP1と、従動プーリP2との間には、異物
が噛み込んだりしないよう、所定の間隔Δを空ける必要
がある。ここで、このように所定の間隔Δが形成され、
又プーリP1(外径d1)、P2(外径d2)が円筒形
状であることから、それぞれのベルトコンベヤBC1,
BC2のベルトB1,B2における水平部分の端部間距
離Lは、(d1+d2)/2+Δとなり、パレット10
の搬送方向幅が狭いと、ベルトコンベヤBC1,BC2
間で倒れを生じさせるおそれがある。ここでプーリ径d
1,d2を小さくすれば、端部間距離Lが小さくなるも
のの、ベルトB1、B2の曲げがきつくなり、駆動抵抗
が増大するという問題がある。
【0031】そこで、本実施の形態においては、以下の
ごとき構成としている。具体的には、従動プーリP2の
みに中間ローラR1を転接させ、さらに中間ローラR1
に、駆動ローラR2,R3をそれぞれ転接させている。
駆動ローラR2,R3の最上方部は、ベルトB1,B2
と同じ位置になるようにしている。尚、駆動ローラR
2,R3の周速は、それらの径に関わらず、プーリP2
の周速に一致する。
【0032】かかる構成にすれば、ベルトB1,B2に
おける水平部分の端部間距離Lが長くなった場合でも、
駆動ローラR2,R3が、端部間距離Lの間に配置さ
れ、しかも被搬送物に当接して搬送方向に駆動すること
ができるため、パレット10のごとく搬送方向の幅が狭
い被搬送物を円滑に搬送することができる。
【0033】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。例えば、パレットは一つの治具を保持
していたが、上下に二つもしくはそれ以上の治具を保持
することも可能である。
【0034】
【発明の効果】第1の本発明のコイルボビンの受渡装置
は、コイルボビンが装着された治具を保持したパレット
を搬送ライン上で搬送し、前記パレットそれ自身を前記
搬送ラインから巻線機側に移送して前記コイルボビンを
前記巻線機に受渡す受渡装置において、前記パレット
は、前記コイルボビンが装着された一つもしくは複数の
治具を保持し、前記受渡装置は、前記搬送ラインに沿っ
て移動してきた複数の前記パレットを、所定の間隔で係
止する係止手段と、係止された複数の前記パレットを、
前記所定の間隔を維持したまま前記搬送ラインと前記巻
線機との間で一度に受渡しするパレット受渡手段と、を
具備するので、前記巻線機の軸数と軸ピッチとが異なる
場合でも、それに応じて搬送されてきた前記パレットを
所定の間隔で係止し、かかる所定の間隔を維持したまま
複数のパレットを迅速に前記搬送ラインから前記巻線機
へと受け渡しが行えるので、各巻線機の仕様に対する許
容度が増大し、且つ前記搬送ライン上にパレットが残ら
ないので、後続のパレットの通過を許容することがで
き、又単一の搬送ラインによりつながれた巻線機全体の
稼働率を向上させることができる。
【0035】第2の本発明のコイルボビンの受渡装置用
パレットは、コイルボビンが装着された治具を保持する
パレットの転倒を防止する転倒防止装置であって、前記
パレットが、搬送路に沿って移動してきた際に、前記パ
レットのくぼみに係合する係止部を備え、前記くぼみ
が、係合した前記係止部から受ける反力により、前記パ
レットは少なくとも前記搬送路に向かって押しつけられ
るようになっているので、係合した前記係止部から受け
る反力により、搬送方向の倒れを効果的に防止すること
ができる。
【0036】第3の本発明の搬送装置は、コイルボビン
が装着された治具を保持したパレットを搬送する搬送装
置において、一対のベルトコンベヤと、両ベルトコンベ
ヤ間に配置され、前記ベルトコンベヤに同期して回転
し、前記パレットを搬送させるローラとを有するので、
一方のベルトコンベヤから他方のベルトコンベヤへと、
前記パレットを円滑に搬送させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のコイルボビンの受渡装置用のパ
レットの正面図である。
【図2】図1の構成をII-II線で切断して矢印方向に見
た図である。
【図3】パレットの受け渡しの状態を示するための斜視
図である。
【図4】別な実施の形態にかかる搬送装置の一部を示す
図である。
【符号の説明】
10 パレット 11 本体 12 治具押さえ板 13 ピン 14 バネ 15 補助ブロック 17 アクチュエータ 20 バー 21 ピン 30 受渡装置 31 移送アーム 33 係合軸 34 アクチュエータ J 治具 W 巻線機 BC ベルトコンベヤ R1 中間ローラ R2,R3 駆動ローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルボビンが装着された治具を保持し
    たパレットを搬送ライン上で搬送し、前記パレットそれ
    自身を前記搬送ラインから巻線機側に移送して前記コイ
    ルボビンを前記巻線機に受渡す受渡装置において、 前記パレットは、前記コイルボビンが装着された一つも
    しくは複数の治具を保持し、 前記受渡装置は、 前記搬送ラインに沿って移動してきた複数の前記パレッ
    トを、所定の間隔で係止する係止手段と、 係止された複数の前記パレットを、前記所定の間隔を維
    持したまま前記搬送ラインと前記巻線機との間で一度に
    受渡しするパレット受渡手段と、 を具備することを特徴とするコイルボビンの受渡装置。
  2. 【請求項2】 コイルボビンが装着された治具を保持す
    るパレットの転倒を防止する転倒防止装置であって、 前記パレットが、搬送路に沿って移動してきた際に、前
    記パレットのくぼみに係合する係止部を備え、 前記くぼみが、係合した前記係止部から受ける反力によ
    り、前記パレットは少なくとも前記搬送路に向かって押
    しつけられるようになっていることを特徴とする転倒防
    止装置。
  3. 【請求項3】 コイルボビンが装着された治具を保持し
    たパレットを搬送する搬送装置において、一対のベルト
    コンベヤと、両ベルトコンベヤ間に配置され、前記ベル
    トコンベヤに同期して回転し、前記パレットを搬送させ
    るローラとを有することを特徴とする搬送装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104036952A (zh) * 2014-06-03 2014-09-10 蔡尚霖 变压器绕线机
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CN111268409A (zh) * 2020-03-25 2020-06-12 铜陵富仕三佳机器有限公司 一种利用协作机器人的自动化塑封系统及自动化塑封工艺

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