JP2003132898A - 燃料電池用電極およびその製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極およびその製造方法

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靖 菅原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス拡散を阻害することなく、良好な保水性
を示し、長期的に安定な高い特性を示す燃料電池用電極
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 触媒層と撥水性を有する導電性多孔質基
材とを具備する燃料電池用電極であって、前記導電性多
孔質基材の面内において撥水剤が分布しており、かつ前
記撥水性を有する導電性多孔質基材に対する前記撥水剤
の比が50重量%以下であることを特徴とする燃料電池
用電極。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高分子形燃料電池の
構成要素である電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子電解質を用いた燃料電池は、水素
を含有する燃料ガスと空気などの酸素を含有する酸化剤
ガスとを電気化学的に反応させることで、電力と熱とを
同時に発生させる。燃料ガスと酸化剤ガスとを併せて反
応ガスともいう。このような燃料電池は、水素イオンを
選択的に輸送する高分子電解質膜、および貴金属系触媒
を担持したカーボン粉末を主成分とする触媒層とガス拡
散層とからなる多孔質電極を含む。そして、2枚の前記
多孔質電極が、前記触媒層が前記電解質膜に接するよう
な位置関係で前記電解質膜を挟んでおり、前記ガス拡散
層は、燃料ガスに対する通気性および電子伝導性を有す
る。
【0003】このような高分子電解質および2枚の多孔
質電極からなる接合体は、膜電極接合体(MEA:Memb
rane Electrode Assembly)と呼ばれている。また、M
EAの両外側には、燃料ガスを供給し、かつ生成ガスお
よび余剰な燃料ガスを運び去るためのガス流路が設けら
れたセパレータが配置される。このMEAと一対のセパ
レータとからなる構造体は単セルと呼ばれる。そして、
単セル複数個を冷却板などを介して積層し、数ボルトか
ら数百ボルトの出力を発揮し得る積層電池が得られる。
この積層電池が燃料電池に相当する。
【0004】高分子電解質型燃料電池の燃料極および酸
化剤極では、それぞれ以下に示すような反応が生じる。 燃料極 :H2→2H++2e-、 酸化剤極:1/2O2+2H++2e-→H2O 上記反応式において、燃料極で発生した電子は外部回路
を通じて酸化剤極へ移動し、プロトンは高分子電解質膜
を介して燃料極から酸化剤極へ移動する。
【0005】高分子電解質膜は十分に含水した状態でな
ければ高いイオン伝導性を発揮できないため、加湿器な
どを用いて反応ガスを加湿してから燃料電池に供給する
ことによって、高分子電解質膜の乾燥を防ぐ必要があ
る。また、低温作動、高加湿ガスまたは高電流密度など
の運転条件下、特に反応生成物である水が発生する酸化
剤極においては、水分が凝縮してガス拡散経路を閉塞す
る現象(フラッディング)が生じやすい。その結果、特
に触媒層に供給される燃料ガスの濃度が低下し、電池性
能が大幅に低下してしまう。
【0006】そこで、フラッディングの発生を防止して
安定に高い電池性能を得るために、電極の撥水性を確保
して反応ガスの拡散を阻害することなく前記MEAの水
分状態を管理する必要がある。すなわち、撥水性を付与
した場合であっても、電極は乾燥防止のための保水性お
よびフラッディング防止のための水分排出性を同時に効
果的に発揮することが求められる。
【0007】このために、電極にフッ素化合物を含有さ
せて撥水性を付与する方法が提案されている。触媒層に
ついては、例えば特開平5−36418号公報では、ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末と触媒を担
持した炭素粉末とを高分子電解質溶液に分散させて混練
して得られるインクを塗布して触媒層を形成することが
提案されている。また、特開平7−183035号公報
では、フッ素処理された炭素粉末と触媒を担持した炭素
粉末とを分散媒に分散させて混練して得られるインクを
用いて触媒層を形成することが提案されている。
【0008】一方、ガス拡散層については、一般的に導
電性多孔質基材であるカーボンペーパーを含フッ素樹脂
分散液に浸漬して撥水処理を行い、ついで撥水処理後の
カーボンペーパー上に炭素粉末とフッ素系樹脂とを含む
インクを塗布して撥水層を設けることが提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、ガス拡
散層の構成部位であるカーボンペーパーまたはカーボン
クロスなどの導電性多孔質基材に撥水性を付与した場
合、フッ素含有分散液に浸漬することによって撥水性を
付与されたカーボンペーパーなどの面内においては、撥
水性が均一である。すなわち、撥水剤がカーボンペーパ
ーの面方向において均一に塗布または含浸されているの
である。
【0010】この場合、例えていうならば、電極全体を
カーボンペーパーで蓋をした状態となり、電極の乾燥を
防ぐ保水性にとって有効に働く。一方、撥水性が面内で
均一であるため、電極の面方向における水分の流動性が
低くなって本来外部に排出されるべき水分が電極内に蓄
積し、長時間運転の際に電池特性の低下を招く原因とな
る。また、実際に電池を作動させた場合、電極面内の温
度および反応ガス濃度などの分布によっても電池特性の
低下が発生する。
【0011】これに対し、例えば特開平6−10398
3公報では、燃料極側のガス拡散層であるカーボンペー
パの面内に、撥水性領域と親水性領域とを交互に隣接さ
せて設けることにより、燃料ガス供給と水供給機能とを
同時に発揮し得る電極を形成することが提案されてい
る。
【0012】しかし、このような撥水性領域と親水性領
域を有するカーボンペーパーを酸化剤極へ用いた場合、
親水性領域における水の滞留が生じやすくなる。特に親
水性領域に隣接して撥水性領域が存在するため、さらそ
の現象が促進され、長時間運転した際、フラッディング
による電池特性の低下が発生する。
【0013】そこで、本発明の目的は、上述のような問
題点を鑑み、カーボンペーパーまたはカーボンクロスな
どの導電性多孔質基材に撥水性を付与し、電極に良好な
保水性を保持させるとともに、面内に撥水性の分布を設
けることによって、水分の流動性および排出性を向上し
た機能を有して長期的に安定な性能を示す燃料電池用電
極、およびその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、触媒層と撥水
性を有する導電性多孔質基材とを具備する燃料電池用電
極であって、前記導電性多孔質基材の面内において撥水
剤が分布しており、かつ前記撥水性を有する導電性多孔
質基材に対する前記撥水剤の比が50重量%以下である
ことを特徴とする燃料電池用電極に関する。前記導電性
多孔質基材はいわゆるガス拡散層としての役割を果た
し、その面内において前記撥水剤が島状または縞状に分
布しているのが好ましい。
【0015】また、本発明は、触媒層と撥水性を有する
導電性多孔質基材とを具備する燃料電池用電極の製造方
法であって、(1)撥水剤分散液を前記導電性多孔質基
材に均一に塗布する工程、(2)前記導電性多孔質基材
の面を所定の形状にマスキングする工程、および(3)
再度前記撥水剤分散液を前記導電性基材に塗布し、前記
導電性多孔質基材の面内において前記所定の形状に対応
して前記撥水剤を分布させる工程を含むことを特徴とす
る燃料電池用電極の製造方法にも関する。前記マスキン
グの所定の形状が島状または縞状であるのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、触媒層と撥水性を有す
る導電性多孔質基材とを具備する燃料電池用電極であっ
て、前記導電性多孔質基材の面内において撥水剤が分布
しており、かつ前記撥水性を有する導電性多孔質基材に
対する前記撥水剤の比が50重量%以下であることを特
徴とする燃料電池用電極に関する。
【0017】前記導電性多孔質基材としては、例えばカ
ーボンペーパー、カーボンクロス、カーボン・ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)複合シート、炭素繊維
不織布などを用いることができる。前記電極は導電性多
孔質基材および触媒層からなり、前記導電性多孔質基材
がガス拡散層としての役割を果たすが、前記導電性多孔
質基材と触媒層との間には電性微粒子からなる層が設け
られてもよい。この導電性微粒子層を設けることによっ
て、前記導電性多孔質基材中への触媒の侵入を抑制する
ことができ、触媒の有効利用が可能になるからである。
また、前記導電性多孔質基材を構成する針状の炭素繊維
などによる高分子電解質膜のピンホールを防ぐことがで
きるからである。
【0018】まず、前記撥水性を有する導電性多孔質基
材に対する前記撥水剤の比R(重量%)は、撥水性を有
する(撥水処理後の)導電性多孔質基材の重量をW2
し、撥水処理を施していない導電性多孔質基材の重量を
1とすると、関係式(1): R=(W2−W1)/W2×100 (1) で表される。
【0019】本発明における撥水処理後の導電性多孔質
基材に対する撥水剤の比Rの最大値は50重量%であ
る。これにより、撥水剤の過剰な添加によってガス拡散
経路が閉塞しまうことを抑制することができる。また、
前記比Rは10〜50重量%であるのが望ましい。撥水
剤がその保水性および排水性を電池特性に有効に発揮す
るのRの下限は10重量%である。しかし、本発明の特
徴は前記導電性多孔質基材に添加する撥水剤の量にその
面内において分布させることにある。分布による効果を
発揮させる場合、前記比Rの下限は0重量%であっても
よい。下限を0重量%とすることによって、Rが10重
量%以下であっても撥水剤の分布を付与することができ
る。したがって、前記比Rは0〜50重量%であればよ
く、さらに、充分な撥水効果を得るという観点から、1
0〜50重量%であるのが好ましい。
【0020】つぎに、本発明の最大の特徴は、前記導電
性多孔質基材に撥水剤を塗布または含浸などすることに
より、導電性多孔質基材に撥水性を付与するとともに、
前記導電性多孔質基材の面内において撥水性の分布を形
成することにある。すなわち、前記導電性多孔質基材の
面内において、塗布または含浸される撥水剤の量に分布
をもたせるのである。このような構成にすることによ
り、MEA内部の保水性を良好な状態に保持することが
でき、さらに、撥水性の分布により良好な水分排出性を
確保することができる。
【0021】本発明に係る導電性多孔質基材の撥水性
は、前記導電性多孔質基材の面方向において分布を有す
る。したがって、導電性多孔質基材の面内において、撥
水性の高い部分と撥水性の低い部分を設けるのである。
この分布の形状としては、種々の形状が考えられ、ラン
ダムであっても種々の幾何学的形状であってもよい。
【0022】また、撥水性(撥水剤の量)は導電性多孔
質基材の面内において一方の端部から他方の端部まで連
続して変化(傾斜)していてもよい。なかでも、製造工
程上の容易性から島状または縞状であるのが好ましい。
このような構成により、MEA内部の保水性、および撥
水性の分布による水分排出性を、電極の面内において良
好に保つことができる。
【0023】つぎに、上述のような本発明に係る燃料電
池用電極は、(1)撥水剤分散液を前記導電性多孔質基
材に均一に塗布する工程、(2)前記導電性多孔質基材
の面を所定の形状にマスキングする工程、および(3)
再度前記撥水剤分散液を前記導電性基材に塗布し、前記
導電性多孔質基材の面内において前記所定の形状に対応
して前記撥水剤を分布させる工程を含む燃料電池用電極
の製造方法により製造することができる。
【0024】つまり、本発明において、導電性多孔質基
材の面内における撥水性の分布は、上記工程(1)にお
いてまず前記面内に均一に撥水剤を塗布し、ついで工程
(2)および(3)において部分的に撥水剤を塗布を塗
布することにより達成することができる。なお、前記撥
水剤は分散液の形態で用いればよい。導電性多孔質基材
を撥水剤の分散液に浸漬する方法では、前記導電性多孔
質基材の面に撥水性の分布を付与することは困難であ
り、また、ドクターブレードなどを用いる方法は複雑な
操作を要する。
【0025】これに対し、本発明においては、例えばス
プレーまたはインクジェットなどを用いて塗布する方法
を用いる。そして、塗布工程において、撥水剤の濃度、
吐出量、吐出圧力、ノズルの走査速度およびマスキング
などを調整することにより、導電性多孔質基材の面内に
容易に撥水性の分布を形成することができる。
【0026】前記マスキングにおいては、上述のような
撥水性の分布の形状に合わせればよい。なお、撥水性
(撥水剤の量)は導電性多孔質基材の面内において一方
の端部から他方の端部まで連続して変化(傾斜)させる
場合には、スプレーまたはインクジェットのノズルを導
電性多孔質基材の一端から他端まで移動(走査)させれ
ばよい。また、マスキングに用いるマスクは、撥水剤と
反応したりして導電性多孔質基材への効果的な塗布を妨
げることのない材料で作製すればよい。例えば、ガラ
ス、ステンレス鋼板、ポリエチレンテレフタラート(P
ET)などの樹脂フィルムなどがあげられる。マスクは
例えば板状であればよく、その場合の厚さは0.5〜
2.0mm程度であればよい。
【0027】上記工程(1)〜(3)を経た導電性多孔
質基材を乾燥などした後、前記導電性多孔質基材の分布
を有する面に触媒層を形成する。また、この導電性多孔
質基材と触媒層との間には、上述のように導電性微粒子
層を設けてもよい。ここで、上記工程(1)および
(3)において用いる撥水剤としては、例えばPTFE
またはFEPなどのフッ素樹脂の分散液を用いればよ
い。
【0028】触媒層を形成するためには、100〜50
0nmの平均粒径を有する貴金属を担持した炭素粉末を
用いればよい。触媒層を形成する際には、操作が容易で
あることなどから、触媒層用インクを前記導電性多孔質
基材に塗布するのが好ましい。このとき、触媒層用イン
クは、前記炭素粉末のほか、例えば高分子電解質、フッ
素系樹脂で撥水処理した炭素粉末および/または撥水剤
などを含有していてもよい。
【0029】また、導電性多孔質基材と触媒層との間に
導電性微粒子層を形成する際に用いる導電性微粒子とし
ては、平均粒径1〜10μmの炭素材料または炭素−高
分子複合材料などが好ましい。なかでも炭素−高分子複
合材料は、フッ素系樹脂を付着させた炭素粉末であるこ
とが好ましい。この場合も、導電性微粒子を含む分散液
を塗布することによって導電性微粒子層を形成するのが
好ましく、当該分散液は高分子電解質および/または撥
水剤などを含有していてもよい。
【0030】触媒層用インクおよび導電性微粒子層用分
散液に用いられる分散媒としては、例えばエタノール、
n−プロパノール、エトキシエタノール、酢酸ブチル、
エチレングリコール、プロピレングリコールまたは水な
どがあげられる。なお、これらはそれぞれ単独で用いて
も、2種以上を混合して用いてもよい。
【0031】なお、常法により、上述のようにして得ら
れる燃料電池用電極を高分子電解質と組み合わせること
によって膜電極接合体(MEA)を得ることができ、M
EAをセパレーターと組み合わせることによって単電池
を得ることができる。そして、この単電池複数個を積層
することによって積層電池からなる燃料電池を得ること
ができる。以下に、実施例を用いて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。
【0032】
【実施例】《実施例1》本実施例においては、撥水剤を
塗布するために図1に示すような構成を有するスプレー
式塗布装置を用い、導電性多孔質基材である厚み360
μmのカーボンペーパー(東レ(株)製)に撥水剤分散
液を塗布して本発明の燃料電池用電極を作製した。図1
は、本発明を実施するために用いる装置の構成を概略的
に示す図である。
【0033】図1において、容器1には撥水剤分散液
(ダイキン工業(株)製のND−1(テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)
分散液))が充填されており、この分散液は常時攪拌さ
れている。分散液はポンプ2によりスプレーノズル3に
圧入され、スプレーノズル3から噴出されなかった分散
液はバルブ3aを経て容器1に循環回収される。スプレ
ーノズル3は2個のアクチュエーター3bにより水平方
向においてXおよびYの2軸方向に任意の速度で走査す
ることが可能である。カーボンペーパー4の上には60
mm角のマスク5が配置されており、この上をスプレー
ノズル3が分散液を吐出しながら移動し、カーボンペー
パー4に撥水剤を塗布する。
【0034】(a)撥水剤分散液を前記導電性多孔質基
材に均一に塗布 はじめに、撥水剤分散液をカーボンペーパー4の面内に
一様に塗布するように、スプレーノズル3を移動させ
た。このとき、塗布後のカーボンペーパー4に対する撥
水剤の比率が10重量%になるようにスプレーノズル3
の走査速度および吐出量を調整した。マスク5は枠部分
のみを有しているため、その開口部分を通じて、撥水剤
分散液はカーボンペーパー4の周辺部以外の部分に均一
に塗布された。なお、マスク5は、カーボンペーパー4
の周辺部に撥水剤分散液を塗布させないために用いた。
【0035】(b)前記導電性多孔質基材面のマスキン
グおよび撥水剤分散液塗布による撥水性分布の形成 つぎに、カーボンペーパー4上からマスク5を取り除
き、図2に示す形状を有するマスク6を設置した。マス
ク6は島状の開口部7とマスキング面8とを有し、スプ
レーノズル3から撥水剤分散液を噴出させると、開口部
7を通って撥水剤分散液がカーボンペーパー4に塗布さ
れた。
【0036】塗布後、撥水剤分散液に含まれていた残留
分散剤および界面活性剤を除去するために、カーボンペ
ーパー4を350℃で焼成し、面内において撥水性の分
布を有するカーボンペーパーを得た。このカーボンペー
パー4の面内においては、マスク6の開口部7とマスキ
ング面8とに対応して撥水性(すなわち撥水剤)が海−
島状に分布していた。
【0037】このように撥水剤分散液の塗布する際、ス
プレーノズル3の走査速度および吐出量を調整し、塗布
後のカーボンペーパーに対する撥水剤の比率を15重量
%〜70重量%に制御した。塗布後のカーボンペーパー
に対する撥水剤の比率は、塗布後のカーボンペーパーを
小片状に切り抜き、この小片の重量を測定することによ
り行った。
【0038】(c)導電性微粒子層の形成 上述のように撥水性を付与したカーボンペーパー上に、
炭素粉末(電気化学工業(株)製のデンカブラック)1
50gとPTFE分散液(ダイキン工業(株)製のD−
1)36gとを混合して得られたインクを塗布し、35
0℃で焼成することによって導電性微粒子層を設けた。
このようにして、本発明に係る燃料電池用電極を構成す
るガス拡散層を得た。
【0039】(d)触媒層の形成 触媒である白金を担持させた炭素粉末(50重量%が白
金)(田中貴金属(株)製のTEC10E50E)10
g、イオン交換水10gおよび高分子電解質分散液(旭
硝子(株)社製のフレミオン9重量%エタノール溶液
(FSS分散液))59gを超音波攪拌により分散、混
合させて触媒層用インクを調製した。この触媒層用イン
クを上記(c)において得たガス拡散層に塗布し、70
℃で乾燥させ、触媒層とガス拡散層とからなる本発明に
係る燃料電池用電極を作製した。
【0040】[評価1]本発明に係る燃料電池用電極の
性能を評価するために、高分子電解質膜(米国Du Pont
社製のNafion112)を、上述のようにして得た
電極2枚で挟み、120℃でホットプレスを行ってME
Aを作製した。ついで、このMEAをセパレータ、集電
板、ヒーター、絶縁板および端板で挟み、単電池を得
た。この単電池を電流―電圧特性測定装置に設置し、燃
料極に水素を流しかつ酸化剤極に空気を流し、電池温度
75℃、燃料利用率70%および空気利用率40%の条
件で単電池を作動させた。なお、水素ガスは75℃の露
点を有するように加湿し、空気は60℃の露点を有する
用に加湿してから供給した。電流密度0.2A/cm2
および0.7A/cm2に対する電池電圧の結果を図4
に示した。
【0041】《実施例2》マスク6の代わりに図3に示
すマスク9を用いた他は、実施例1と同様にしてカーボ
ンペーパーに撥水性を付与し、単電池を作製した。図3
に示すマスク9は、帯状の開口部10とマスキング面1
1とからなり、このマスク9を用いることによりカーボ
ンペーパーに縞状に撥水剤を分布させて塗布することが
できた。なお、本実施例においても塗布後のカーボンペ
ーパーに対する撥水剤の比率を15重量%〜75重量%
とした。電流密度0.2A/cm2および0.7A/c
2に対する電池電圧の結果を図5に示した。
【0042】図4および5から明らかなように、撥水剤
の最大比率が50重量%を超えると電池電圧の急激に低
下している。この傾向は、特に電流密度が0.7A/c
2の場合に顕著である。これは、撥水剤の最大比率が
50重量%以下の場合に本発明に係る燃料電池用電極が
優れた特性を発揮することを示している。50重量%を
超えると、塗布した撥水剤によりガス拡散経路の閉塞に
より、ガス拡散性が低下したものと考えられる。また、
撥水性の分布が島状であっても縞状であっても同様の結
果が得られた。
【0043】《実施例3》マスク6の代わりに図6に示
すマスク12を用いた他は、実施例1と同様にしてカー
ボンペーパーに撥水性を付与し、単電池を作製した。図
3に示すマスク12は、市松模様状に開口部13とマス
キング面14とからなり、このマスク12を用いること
によりカーボンペーパーに市松模様状に撥水剤を分布さ
せて塗布することができた。なお、本実施例においては
塗布後のカーボンペーパーに対する撥水剤の比率を40
重量%とした。
【0044】《比較例1》比較例として面内において一
様に撥水性を有するカーボンペーパーを得た。実施例1
の(a)においてスプレーノズル3を移動して撥水剤分
散液をカーボンペーパーの面内に一様に塗布した他は、
実施例1と同様にして単電池を作製した。なお、塗布後
のカーボンペーパーに対する撥水剤の比率は40重量%
とした。
【0045】《比較例2》比較例として面内に撥水性領
域と親水性領域とが交互に隣接したカーボンペーパーを
得た。実施例1における(a)を行わず、(b)におい
て図6に示したマスク12を用いてスプレーノズル3か
ら撥水性分散液を塗布した他は、実施例1と同様にして
単電池を作製した。ここで得られた撥水性カーボンペー
パーは、マスク12の開口部13およびマスキング面1
4に対応して、相互に隣接した撥水性領域と親水性領域
を有していた。なお、塗布後のカーボンペーパーに対す
る撥水剤の比率は40重量%とした。
【0046】[評価2]上記評価1と同様にして、実施
例3、比較例1および比較例2で作製した単電池の電流
密度0.2A/cm2における電池電圧の作動後の経時
変化を測定した。その結果を図7に示した。図7から、
実施例3の電池は、電池稼働時間が500時間を超えて
も安定な高い特性を示すことがわかる。これは、カーボ
ンペーパーにその面内において撥水剤による分布を付与
することが長時間安定な特性を発揮するのに有効である
ことを示している。ここでは、撥水剤の最大比率を40
重量%としたが、撥水剤の最大比率を50重量%にした
場合にも同様の効果が得られた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、撥水性を有する導電性
多孔質基材であって、前記導電性多孔質基材の面内おい
て撥水性(撥水剤の量)に分布を持たせると、保水性お
よび水分排出性が向上したMEA、さらに長時間安定で
高い性能を発揮し得る燃料電池の提供を可能とする燃料
電池用電極を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池用電極を製造する際に用いる
塗布装置の一例の構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明において用いるマスクの一例の構成を示
す図である。
【図3】本発明において用いる別のマスクの一例の構成
を示す図である。
【図4】実施例1で製造した単電池の撥水剤比率と電流
密度0.2A/cm2および0.7A/cm2における電
池電圧との関係を示す図である。
【図5】実施例2で製造した単電池の撥水剤比率と電流
密度0.2A/cm2および0.7A/cm2における電
池電圧の特性を示す図である。
【図6】本発明の実施例または比較例において用いるマ
スクの一例の構成を示す図である。
【図7】実施例3、比較例1および比較例2で製造した
単電池の作動後の経過時間と、電流密度0.2A/cm
2おける電池電圧と関係を示す図である。
【符号の説明】
1 容器 2 ポンプ 3 スプレーノズル 4 カーボンペーパー 5、6、9、12 マスク 7、10、13 開口部 8、11、14 マスキング面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 昭彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安本 栄一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 菅原 靖 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 酒井 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H018 AA06 AS01 BB01 BB05 BB06 BB08 BB12 CC06 DD06 DD08 DD10 EE03 EE05 EE17 EE18 EE19 HH05 5H026 AA06 BB04 CC03 HH05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒層と撥水性を有する導電性多孔質基
    材とを具備する燃料電池用電極であって、前記導電性多
    孔質基材の面内において撥水剤が分布しており、かつ前
    記撥水性を有する導電性多孔質基材に対する前記撥水剤
    の比が50重量%以下であることを特徴とする燃料電池
    用電極。
  2. 【請求項2】 前記導電性多孔質基材の面内において前
    記撥水剤が島状または縞状に分布していることを特徴と
    する請求項1記載の燃料電池用電極。
  3. 【請求項3】 触媒層と撥水性を有する導電性多孔質基
    材とを具備する燃料電池用電極の製造方法であって、
    (1)撥水剤分散液を前記導電性多孔質基材に均一に塗
    布する工程、(2)前記導電性多孔質基材の面を所定の
    形状にマスキングする工程、および(3)再度前記撥水
    剤分散液を前記導電性基材に塗布し、前記導電性多孔質
    基材の面内において前記所定の形状に対応して前記撥水
    剤を分布させる工程を含むことを特徴とする燃料電池用
    電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記所定の形状が、島状または縞状であ
    ることを特徴とする請求項3記載の燃料電池用電極の製
    造方法。
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