JP2003132573A - 光ピックアップ装置および光記録媒体駆動装置 - Google Patents

光ピックアップ装置および光記録媒体駆動装置

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JP2003132573A JP2001321589A JP2001321589A JP2003132573A JP 2003132573 A JP2003132573 A JP 2003132573A JP 2001321589 A JP2001321589 A JP 2001321589A JP 2001321589 A JP2001321589 A JP 2001321589A JP 2003132573 A JP2003132573 A JP 2003132573A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源と対物レンズとの間に設けられた球面収
差補正機構を用いて球面収差を補正する場合に、対物レ
ンズの出射光パワーを球面収差補正量によらず常に適正
値にすることができる光ピックアップ装置を提供する 【解決手段】 球面収差補正用レンズ位置検出回路32
を設け、球面収差の補正を行う際に球面収差補正機構6
の負レンズ群6bを移動させる球面収差補正用アクチュ
エータ6cの駆動電流や駆動電圧などの制御信号c1か
ら球面収差補正量を求め、信号v2として出力する。光
源パワー制御回路33aは、パワーモニタ回路23から
出力される、半導体レーザ2の出射光パワーに応じた信
号v1と、前記信号v2とから、信号v3を求めて出力
し、レーザ駆動回路33bを制御することにより、球面
収差補正量をもフィードバックして半導体レーザ2の出
射光パワーを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディスク
や光磁気ディスクなどの光記録媒体に情報を記録した
り、記録された情報を再生する光ピックアップ装置と、
その光ピックアップ装置を備えた光記録媒体駆動装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光を用いて情報の記録や再
生が行われる光ディスクや光磁気ディスクなどの光記録
媒体が知られており、この種の光記録媒体への記録や再
生を行う手段として光ピックアップ装置が用いられる。
【0003】図8に、このような光ピックアップ装置の
一構成例を示す。同図に示す光ピックアップ装置101
では、半導体レーザ102から出射された直線偏光の光
はコリメータレンズ103で平行光とされ、1/2波長
板104により偏光方向が回転された後、P偏光成分が
偏光ビームスプリッタ105を通過する。そして、1/
4波長板106で円偏光とされてアパーチャ107で絞
られて対物レンズ108に入射する。対物レンズ108
の位置は対物レンズ用アクチュエータ109によって光
軸上で図中矢印q方向に調整され、光は対物レンズ10
8によって例えば光記録媒体としての光ディスク110
の光透過層110aに覆われている情報記録面110b
上に集光される。
【0004】情報記録面110bで反射された光は、再
び対物レンズ108およびアパーチャ107を通過し、
1/4波長板106により直線偏光とされ、偏光ビーム
スプリッタ105で反射される。反射光は検出系集光レ
ンズ111で集光され、シリンドリカルレンズ112で
非点収差が与えられてフォトディテクタ113で検出さ
れる。フォトディテクタ113の受光量から得られる出
力信号により、トラックエラー信号、フォーカシングエ
ラー信号、および再生(RF)信号が得られる。
【0005】また、記録時において光ディスク110の
情報記録面110b上での照射光パワーが適正な値から
ずれた場合、記録されたマークを上述の方法で再生する
際に、再生ジッタの悪化が生じる。再生時においては、
最適再生パワーが増加することにより、記録された記録
マークが光ピックアップによって誤って消去される再生
劣化などの問題が発生する。従って、情報記録面110
b上での照射光パワーを、光ディスク110への情報の
記録時および光ディスク110からの情報の再生時の各
々において、常に最適値近傍で一定とする必要がある。
【0006】そこで、光ピックアップ装置101では、
半導体レーザ102の個体差および温度による特性の違
いを補償するため、対物レンズ108の出射光パワー、
ひいては情報記録面110b上での照射光パワーを一定
にするAPC(オートパワーコントロール)という手法
を用いている。このAPCでは、図8に示すように、半
導体レーザ102から出射された光の一部を偏光方向の
違いなどから偏光ビームスプリッタ105で分離した
後、集光レンズ114でフォトディテクタ115で受光
してパワーモニタ回路116で検出する。パワーモニタ
回路116はその検出信号を出力してレーザ駆動回路1
16にフィードバックし、レーザ駆動回路116は検出
信号に応じて半導体レーザ102の出射光パワーを調節
する。
【0007】また、レーザ光のパワーを最適化する他の
例として、特開2000−40245号公報には、フォ
ーカスエラー信号に基づいてレーザパワー基準値からの
補正を行い、デフォーカスによる見かけ上のレーザパワ
ーの変動を補正する構成が開示されている。また、特開
平10−340469号公報には、反射率の異なる複数
種類の記録媒体の再生を行う場合に、フォーカスエラー
の検出信号のレベル判別などによって記録媒体の種類を
判別し、この判別結果に基づいて記録媒体に照射される
光ビームの出力を調整するようにした構成が開示されて
いる。
【0008】ところで近年、光ディスクの高記録密度化
が進み、記録ピットのサイズが小さくなり、より多くの
情報を記録しようとする試みがなされてきた。そのよう
な高記録密度光ディスクにおいて、微小領域に記録され
た情報を読み取る際には光のスポットを微小な領域に絞
り込む必要があるが、絞り込む光のスポットサイズは、
上記半導体レーザ102など使用する光源の波長λに比
例し、上記対物レンズ108などの対物レンズの開口数
NAに反比例する。従って、光のスポットサイズを小さ
くするために、λを小さくし、対物レンズの開口数NA
を大きくする努力がなされてきた。
【0009】ところが、対物レンズの開口数NAを大き
くした場合、前記の光透過層110aなど光ディスクの
光透過層の厚みの違いにより発生する球面収差量が対物
レンズの持つ開口数NAの4乗に比例する。従って、光
透過層厚が異なる光ディスクへの情報の記録または光デ
ィスクの情報の再生を行う際に、発生する球面収差を光
透過層厚が異なるたびに補正する必要が生じ、今までに
様々な球面収差補正機構が提案されてきた。
【0010】例えば特開2000−131603号公報
には、正レンズと負レンズとから構成される球面収差補
正機構を光源と対物レンズとの間に配置し、球面収差補
正機構の上記2枚のレンズの間隔を変えることで球面収
差量を可変とし、光ディスクの光透過層厚み誤差で発生
する球面収差を補正する方式が開示されている。
【0011】また、特開平9−128785号公報に
は、0.6mmと1.2mmといった光透過層厚みが異
なる2種類の光ディスクに対して、印加電圧による液晶
層の屈折率変化を利用して球面収差を補正する球面収差
補正機構が開示されている。
【0012】さらに、特開平9−17023号公報に
は、コリメータレンズ位置を光軸方向に移動させること
によりコリメータレンズ出射後の光束の発散度を変える
球面収差補正機構を用いて、複数種類の光ディスクの再
生を行う方式が開示されている。
【0013】なお、光透過層とは、前記光透過層110
aのように光ディスクの対物レンズ側端面から光ディス
クの情報記録面までの記録面の保護層を指し、CDでは
1.2mm、DVDでは0.6mmである。近年、光デ
ィスクへの情報の記録または再生時に、1.2mm厚基
板に対し、0.1mmの厚みを持つ光ディスク保護層側
から光を入射させる光ディスクがあるが、そのような場
合において光透過層とは、0.1mmの保護層を指すも
のとする。
【0014】このような光透過層の厚みが異なる状況が
発生する場合としては、異なる種類の光ディスクへの情
報の記録時または再生時や、記録層または再生層が2層
以上からなる光ディスクへの情報の記録時または再生時
の他、光透過層が厚みに誤差を有している場合などがあ
る。
【0015】図9に、正レンズ群122aと負レンズ群
122bとを備える球面収差補正機構122を備えた光
ピックアップ装置121の構成を示す。球面収差補正機
構122は偏光ビームスプリッタ105と1/4波長板
106との間に配置され、半導体レーザ102からのレ
ーザ光に対し、光透過層110aの厚みが異なることに
より発生する球面収差を補正する。補正の際には、球面
収差補正用アクチュエータ122cによって負レンズ群
122bを光軸上で図中矢印p方向に移動させる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示した光ピックアップ装置121のように、光ディスク
の光透過層の厚みが異なることにより発生する球面収差
を補正するために、正レンズ群および負レンズ群を備え
た球面収差補正機構を半導体レーザと対物レンズとの間
に配置した光ピックアップ装置には、以下の問題が生じ
る。すなわち、球面収差補正時に球面収差補正機構から
の出射光が発散光または集束光となるため、球面収差補
正機構と対物レンズとの結合効率が変わり、APCによ
る制御が行われているにも関わらず対物レンズの出射光
パワーが変化し、その結果、光ディスクの情報記録面上
での光パワーが変化し、再生ジッターの低下および再生
劣化が生じるという問題がある。
【0017】図10は、図9の正レンズ群122aおよ
び負レンズ群122bを備える球面収差補正機構122
を用いて、光透過層110aの異なる厚み(以下、光透
過層の厚みを光透過層厚みと称する)に対し、正レンズ
群122aと負レンズ群122bとの間隔を変え、球面
収差補正した場合の対物レンズ108の出射光パワーの
変動を示したものである。基準となる光透過層厚み10
0μmを有する光ディスク110に対し、情報を記録ま
たは再生する際に対物レンズ108の最適な出射光パワ
ーを100%として表してある。横軸については、基準
となる光透過層厚み100μmに対し、±20μmの範
囲を示した。基準となる100μm以外の光透過層厚み
をを有する光ディスク110に対しては、球面収差補正
機構122に用いる2つのレンズ群間隔を変化させるこ
とにより球面収差を補正するが、その場合、球面収差補
正機構122からの出射光束の発散度合いまたは集束度
合いが変化するので、球面収差補正機構122と対物レ
ンズ108との結合効率が変化し、対物レンズ108の
出射光パワーが変化することが図10より分かる。
【0018】なお、この際用いた半導体レーザ102か
ら発せられる光の波長は405nm、対物レンズ108
の開口数NAは0.85、対物レンズ108の有効径は
3mmであり、基準となる光透過層厚み100μmの光
ディスク110への情報の記録または光ディスク110
の情報の再生を行う場合の球面収差補正機構122への
出射光束に対する球面収差補正機構122からの出射光
束の比は0.7である。また、この場合における対物レ
ンズ108の光源側の面と、球面収差補正機構122に
用いる負レンズ群122bの対物レンズ108側のレン
ズ面との間隔h(図9)は、約11mmである。
【0019】図11は、記録時に対物レンズ108の出
射光パワーが変化することによる再生時のジッターの変
化量を表したものである。測定はランド・グルーブ記録
用相変化ディスクにおいて、ランド部のみに記録パワー
を変化させて記録を行った後、記録された信号を最適パ
ワーで再生した結果である。記録は、ピーク値、イレー
ズ値、クーリング値からなる異なる3値のパルス制御に
よるレーザ駆動により行った。また、横軸は、ジッター
値が最小となる場合の対物レンズ108の出射光パワー
を100%とした対物レンズ108の出射光パワーの相
対値を表している。
【0020】図10および図11から、対物レンズ10
8の出射光パワーが適正な値からずれるにつれ、ジッタ
ー値が増加することが分かる。このように対物レンズの
出射光パワーが適正な値からずれるのは、正レンズ群お
よび負レンズ群を備えた球面収差補正機構に限らず、光
源と対物レンズとの間に設けられた球面収差補正機構を
用いる構成一般について言えることである。
【0021】従って、従来の光ピックアップ装置には、
球面収差補正機構により球面収差を補正した場合、球面
収差補正機構と対物レンズとの結合効率が変化し、対物
レンズの出射光パワーが適正な値から変化するので、ジ
ッター値が増加するという問題がある。
【0022】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、光源と対物レンズとの間に
設けられた球面収差補正機構を用いて対物レンズによる
光記録媒体の記録面への集光に際して発生する球面収差
を補正する場合に、対物レンズの出射光パワーを球面収
差補正量によらず常に適正値にすることができる光ピッ
クアップ装置、およびその光ピックアップ装置を備えた
光記録媒体駆動装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の光ピックアップ
装置は、上記課題を解決するために、光源と、前記光源
から出射された光を光記録媒体の記録面上に集光する対
物レンズを有する集光手段と、前記光源と前記対物レン
ズとの間に配置されて前記対物レンズによる集光点での
球面収差を補正する球面収差補正手段と、前記光源の出
射光パワーを検出するパワー検出手段とを備える光ピッ
クアップ装置において、前記球面収差補正手段により補
正された前記球面収差の補正量を検出する球面収差補正
量検出手段と、前記球面収差補正量検出手段により検出
された前記球面収差の補正量と、前記パワー検出手段に
より検出された前記出射光パワーとに基づいて前記出射
光パワーを制御する光源パワー制御手段とを備えている
ことを特徴としている。
【0024】前記の発明によれば、球面収差補正量検出
手段は、球面収差補正手段により補正された対物レンズ
による集光点での球面収差の補正量を検出する。そし
て、光源パワー制御手段は光源の出射光パワーを制御す
るのに、パワー検出手段により検出された光源の出射光
パワーだけでなく、球面収差補正量検出手段により検出
された球面収差の補正量にも基づくようになっている。
球面収差の補正量は、球面収差補正手段と対物レンズと
の結合効率に対応しているので、光源パワー制御手段は
対物レンズの出射光パワーが球面収差の補正量によらず
常に適正値となるように光源の出射光パワーを制御する
ことができる。従って、光記録媒体の記録面上に光透過
層が形成されていて、光透過層の厚みが異なるたびに球
面収差を補正したとしても、対物レンズの出射光パワー
を常に適正値にすることができる。光記録媒体の記録面
上への照射光パワーが一定であるべき場合に光透過層の
厚みに誤差が発生しても、常に照射光パワーを一定にす
ることができる。
【0025】この結果、光源と対物レンズとの間に設け
られた球面収差補正機構を用いて球面収差を補正する場
合に、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正量によ
らず常に適正値にすることができる光ピックアップ装置
を提供することができる。ひいては、光記録媒体の再生
時に再生ジッターの低下および再生劣化を抑制すること
ができる。
【0026】さらに本発明の光ピックアップ装置は、上
記課題を解決するために、前記球面収差補正手段は、前
記対物レンズに対する少なくとも一方の相対位置が変化
して前記光の前記対物レンズへの入射光束の発散度また
は集束度を変化させることにより前記球面収差を補正す
る2つのレンズ群と、前記球面収差の補正時に前記2つ
のレンズ群の少なくとも一方を移動させるアクチュエー
タとを備え、前記球面収差補正量検出手段は前記球面収
差の補正量を、前記アクチュエータの前記レンズ群を移
動させる駆動を制御する制御信号から検出することを特
徴としている。
【0027】前記の発明によれば、球面収差補正手段
が、アクチュエータによって球面収差の補正時に2つの
レンズ群の少なくとも一方が移動可能になっているとと
もに、対物レンズに対する少なくとも一方のレンズ群の
相対位置が変化して光源から出射された光の対物レンズ
への入射光束の発散度または集束度を変化させることに
より球面収差を補正する構成である場合に、球面収差補
正量検出手段が球面収差の補正量を、レンズ群を移動さ
せるのに用いるレンズ群の駆動電流や駆動電圧などのア
クチュエータを制御する制御信号から検出する。
【0028】従って、球面収差の補正量を特別な装置を
用いることなく容易に検出することができる。
【0029】さらに本発明の光ピックアップ装置は、上
記課題を解決するために、前記球面収差補正手段は、前
記対物レンズに対する少なくとも一方の相対位置が変化
して前記光の前記対物レンズへの入射光束の発散度また
は集束度を変化させることにより前記球面収差を補正す
る2つのレンズ群を備え、前記球面収差補正量検出手段
は、前記球面収差の補正時の前記レンズ群の位置または
変位量を検出する変位センサーを備え、前記球面収差の
補正量を、前記変位センサーの検出結果から検出するこ
とを特徴としている。
【0030】前記の発明によれば、球面収差補正手段
が、対物レンズに対する2つのレンズ群の少なくとも一
方の相対位置が変化して光源から出射された光の対物レ
ンズへの入射光束の発散度または集束度を変化させるこ
とにより球面収差を補正する構成である場合に、球面収
差補正量検出手段が球面収差の補正量を、変位センサー
によって球面収差の補正時のレンズ群の位置または変位
量を検出した結果から検出する。
【0031】従って、球面収差の補正量を、レンズ群を
駆動するための駆動電流や駆動電圧などを制御する制御
信号から算出することができない場合においても、検出
することができる。
【0032】さらに本発明の光ピックアップ装置は、上
記課題を解決するために、前記球面収差補正手段は、配
向方向が制御されて複屈折性により前記球面収差を補正
する液晶素子を備え、前記球面収差補正量検出手段は前
記球面収差の補正量を、前記液晶素子の前記配向方向を
制御する制御信号から検出することを特徴としている。
【0033】前記の発明によれば、球面収差補正手段が
液晶素子の配向方向を制御して複屈折性により球面収差
を補正する構成である場合に、球面収差補正量検出手段
が球面収差の補正量を、液晶素子の前記配向方向を制御
する制御信号から検出する。
【0034】従って、球面収差の補正量を特別な装置を
用いることなく容易に検出することができる。
【0035】さらに本発明の光ピックアップ装置は、上
記課題を解決するために、前記球面収差補正手段は、前
記光を前記光源と前記対物レンズとの間の所定位置で平
行光とするとともに、前記光の光軸上で移動して前記光
の前記対物レンズへの入射光束の発散度または集束度を
変化させることにより前記球面収差を補正するコリメー
タレンズと、前記球面収差の補正時に前記コリメータレ
ンズを移動させるアクチュエータとを備え、前記球面収
差補正量検出手段は、前記球面収差の補正量を、前記ア
クチュエータの前記コリメータレンズを移動させる駆動
を制御する制御信号から検出することを特徴としてい
る。
【0036】前記の発明によれば、球面収差補正手段
が、アクチュエータによって球面収差の補正時にコリメ
ータレンズが移動可能になっているとともに、コリメー
タレンズが光源から出射された光の光軸上でアクチュエ
ータによって移動して該光の対物レンズへの入射光束の
発散度または集束度を変化させることにより球面収差を
補正する構成である場合に、球面収差補正量検出手段が
球面収差の補正量を、コリメータレンズを移動させる駆
動を制御する制御信号から検出する。さらに、コリメー
タレンズは光源から出射された光を光源と対物レンズと
の間の所定位置で平行光とするものであり、光ピックア
ップ装置に一般に設けられているコリメータレンズを使
用することができるので、球面収差を補正するために新
たなレンズを用いる必要がない。
【0037】従って、球面収差の補正量を特別な装置を
用いることなく容易に検出することができる。
【0038】さらに本発明の光ピックアップ装置は、上
記課題を解決するために、前記球面収差補正手段と前記
対物レンズとの間に前記光の光路を約90度折り曲げる
反射ミラーを備えていることを特徴としている。
【0039】前記の発明によれば、球面収差補正手段と
対物レンズとの間の光路を、反射ミラーによって約90
度折り曲げるので、光ピックアップ装置の小型化を図り
ながら、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正量に
よらず常に適正値にすることができる。
【0040】また、本発明の光記録媒体駆動装置は、上
記課題を解決するために、前記いずれかに記載の光ピッ
クアップ装置を備え、前記光源から前記光記録媒体へ照
射された光の反射光を検出することにより、前記球面収
差補正手段による前記球面収差の補正を行いながら前記
光記録媒体への記録と前記光記録媒体の再生とのうち少
なくとも再生を行うことを特徴としている。
【0041】前記の発明によれば、対物レンズの出射光
パワーが球面収差の補正量によらず常に適正値となるよ
うに光源の出射光パワーを制御することができるので、
即座に球面収差補正手段の球面収差の補正量に応じて光
源の出射光パワーを制御することができる。従って、安
定な記録や再生が可能となり、光記録媒体の再生時に再
生ジッターの低下および再生劣化を抑制することができ
る。
【0042】さらに本発明の光記録媒体駆動装置は、上
記課題を解決するために、前記光記録媒体への記録を行
う光記録媒体駆動装置であって、前記光記録媒体への最
適記録パワーとなる前記出射光パワーを求めるためのテ
ストライト動作を、前記球面収差補正手段による前記球
面収差の補正を行いながら行うことを特徴としている。
【0043】前記の発明によれば、球面収差補正手段に
より球面収差の補正を行いながらテストライトによって
光記録媒体への最適記録パワーを求めるので、球面収差
の補正を行わないでテストライトを行う場合と比較し
て、光源の出射光パワーをより正確に制御することがで
きる。
【0044】さらに本発明の光記録媒体駆動装置は、上
記課題を解決するために、前記光記録媒体が前記記録面
を備えた2層以上の記録層と前記記録層を前記光の照射
側から覆う光透過層とを有する場合に、前記光源パワー
制御手段は、前記記録層が異なることで発生する前記出
射光パワーに必要な補正量と、前記光透過層の厚み変動
に対する前記球面収差補正手段による前記球面収差の補
正量とに基づいて前記出射光パワーを制御することを特
徴としている。
【0045】前記の発明によれば、光記録媒体が記録や
再生の対象となる2層以上の記録層と、記録層を光の照
射側から覆う光透過層とを有する場合に、光源パワー制
御手段が、記録層が異なることで発生する光源の出射光
パワーに必要な補正量と、光透過層の厚み変動に対する
球面収差補正手段による球面収差の補正量とに基づいて
光源の出射光パワーを制御する。従って、球面収差の補
正量によらず対物レンズの出射光パワーを常に一定にす
ることができるのみならず、各記録層の記録面の反射率
の違いや最適記録パワーの違いなどから、各記録面に対
する対物レンズの最適な出射光パワーが異なっている場
合でも、球面収差の補正量によらず記録層ごとに常に最
適となるように光源の出射光パワーを制御することがで
きる。
【0046】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の光ピッ
クアップ装置を具現する実施の一形態について図1を用
いて説明すれば以下の通りである。なお、前記従来の技
術で述べた構成要素と同一の構成要素については同一の
符号を付し、その説明を省略する。
【0047】図1に、本実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置1の構成を示す。光ピックアップ装置1は、光デ
ィスク110の記録および再生に用いられるものであ
り、光照射系1a、反射光検出系1b、出射光パワー検
出系1c、球面収差補正用レンズ位置検出回路(以下、
レンズ位置検出回路と称する)32、および光源パワー
制御部33を備えている。
【0048】光照射系1aは、半導体レーザ2、コリメ
ータレンズ3、1/2波長板4、偏光ビームスプリッタ
5、球面収差補正機構6、1/4波長板7、アパーチャ
8、および集光部9を備えている。
【0049】半導体レーザ(光源)2は、波長405n
mのレーザ光を出射する。コリメータレンズ3は、半導
体レーザ2から出射された直線偏光のレーザ光を平行光
とする。また、コリメータレンズ3の次段には、レーザ
光のビーム形状を楕円形から略円形に整形するビーム整
形プリズム(図示せず)が設けられている。1/2波長
板4はビーム整形プリズムから出射されたレーザ光の偏
光方向を回転する。偏光ビームスプリッタ5は、1/2
波長板4から出射されたレーザ光のうちP偏光成分のみ
を透過させ、S偏光成分を後述の出射光パワー検出系1
cに導くよう反射する。
【0050】球面収差補正機構(球面収差補正手段)6
は、偏光ビームスプリッタ5から出射されたレーザ光が
後述の対物レンズ9aによって集光される際に集光点で
発生する球面収差を補正するものであり、正レンズ群6
a、負レンズ群6b、および球面収差補正用アクチュエ
ータ6cを備えている。正レンズ群(レンズ群)6aは
レーザ光の光路上で半導体レーザ2側に配置され、レー
ザ光を集束させる。負レンズ群(レンズ群)6bはレー
ザ光の光路上で対物レンズ側に配置され、正レンズ群6
aから出射されたレーザ光を発散させる。球面収差補正
用アクチュエータ(アクチュエータ)6cは、後述する
反射光検出系1bに続く処理系統から駆動電流や駆動電
圧などを制御する制御信号が入力されることにより負レ
ンズ群6bを光軸上で図中矢印p方向に移動させて、正
レンズ群6aと負レンズ群6bとの間隔を球面収差が補
正されるように、2つのレンズ群の少なくとも一方と対
物レンズ9aとの相対位置を調整する。正レンズ群6a
と負レンズ群6bとの間隔を変えることで、対物レンズ
9aへの入射光束の発散度を変えて(レンズ群の種類に
よっては集束度を変える場合もある)球面収差補正機構
6からの出射光束の球面収差量を変えることができるの
で、球面収差補正機構6により光ディスク110の光透
過層110aの厚み誤差で発生する球面収差量を補正す
ることができる。なお、正レンズ群6aのみを移動させ
る構成や、正レンズ群6aと負レンズ群6bとの両方を
移動させる構成も可能である。
【0051】1/4波長板7は、球面収差補正機構6か
ら出射されたレーザ光を直線偏光から円偏光に変化させ
る。アパーチャ8は1/4波長板7から出射されたレー
ザ光を絞り、対物レンズ9aの有効径に等しい光束径に
変換する。
【0052】集光部(集光手段)9は、半導体レーザ2
から出射されたレーザ光を最終的に光ディスク(光記録
媒体)110の情報記録面(記録面)110b上に光透
過層110aを介して集光するものであり、対物レンズ
9aおよび対物レンズ用アクチュエータ9bを備えてい
る。対物レンズ用アクチュエータ9bは、後述する反射
光検出系1bに続く処理系統から駆動電流や駆動電圧な
どを制御する制御信号が入力されることにより、集光を
行う対物レンズ9aを光軸上で図中矢印q方向に移動さ
せてフォーカシングサーボを行う。なお、本実施の形態
に用いる対物レンズ9aの開口数NAは0.85、有効
径は3mmであり、基準となる光透過層厚みを持つ光デ
ィスク110に情報を記録または再生する場合、球面収
差補正機構6への入射光束に対する球面収差補正機構6
からの出射光束の比は0.7である。また、この場合に
おける対物レンズ9aの半導体レーザ2側の面と、球面
収差補正機構6に用いられる負レンズ群6bの対物レン
ズ9a側の面との間隔hは約11mmである。
【0053】次に、反射光検出系1bは、前記偏光ビー
ムスプリッタ5、球面収差補正機構6、1/4波長板
7、アパーチャ8、および集光部9と、検出系集光レン
ズ11と、シリンドリカルレンズ12と、フォトディテ
クタ13とを備えている。
【0054】情報記録面110bで反射された光は、再
び集光部9およびアパーチャ8を通過し、1/4波長板
7により円偏光から往路のものとは90度向きが異なる
直線偏光とされ、偏光ビームスプリッタ5で反射され
る。反射光は検出系集光レンズ11は偏光ビームスプリ
ッタ5の反射光を集光し、シリンドリカルレンズ12は
検出系集光レンズ11からの出射光に非点収差を与え、
フォトディテクタ13はシリンドリカルレンズ12によ
る集光光を検出する。フォトディテクタ13の受光量か
ら得られる出力電圧に基づき、トラックエラー信号、フ
ォーカシングエラー信号、および再生(RF)信号が得
られる。
【0055】前記球面収差補正機構6による球面収差の
補正の際には、上記反射光検出系1bに続く処理系統に
よって得られるフォーカシングエラー信号を基に少なく
ともフォーカシングサーボをかけた状態で、例えば、光
ディスク110からの再生信号の振幅が最大、またはジ
ッターが最小となるように球面収差補正用アクチュエー
タ6cによって負レンズ群6bを移動させる。
【0056】次に、出射光パワー検出系(パワー検出手
段)1cは、前記偏光ビームスプリッタ5と、集光レン
ズ21と、フォトディテクタ22と、パワーモニタ回路
23とを備えている。
【0057】偏光ビームスプリッタ5は半導体レーザ2
から出射されたレーザ光のうちS偏光成分を分離反射
し、集光レンズ21は偏光ビームスプリッタ5によって
反射されたレーザ光をフォトディテクタ22上に集光
し、フォトディテクタ22がそのレーザ光を受光する。
パワーモニタ回路23は、フォトディテクタ22から受
光量に応じて出力される信号i1の電流値を電圧値に変
換(IV変換)し、信号v1として出力して後述の光源
パワー制御回路33aに入力する。
【0058】また、レンズ位置検出回路(球面収差補正
量検出手段)32は、球面収差補正機構6の負レンズ群
6bを駆動するための球面収差補正用アクチュエータ6
cの駆動電流や駆動電圧を制御する制御信号c1から、
球面収差の補正量を検出する。そして、例えば制御信号
c1が球面収差補正用アクチュエータ6cの駆動電流を
制御する信号である場合は、レンズ位置検出回路32は
制御信号c1に対応する駆動電流をIV変換し、変換後
の電圧値からオフセット電圧分を引き、その電圧を任意
の定数倍に増幅した後、その増幅電圧を信号v2として
出力して後述の光源パワー制御回路33aに入力する。
なお、上記定数は負レンズ群6bの変位量に対する対物
レンズ9aからの出射光パワーの変化量から定められ
る。
【0059】また、光源パワー制御部(光源パワー制御
手段)33は、光源パワー制御回路33aおよびレーザ
駆動回路33bを備えている。光源パワー制御回路33
aは、パワーモニタ回路23から入力される信号v1
と、レンズ位置検出回路32から入力される信号v2と
の差の電圧を増幅し、信号v3として出力してレーザ駆
動回路33bにフィードバックする。レーザ駆動回路3
3bは、光源パワー制御回路33aから入力される信号
v3の電圧と、半導体レーザ2の適正な記録・再生パワ
ーに相当する目標電圧とを比較し、その差が小さくなる
ように制御する。これにより、対物レンズ9aからの出
射光パワーが常に適正値となるようにレーザ駆動電流を
制御することができる。このことは、異なる種類の光デ
ィスク110への情報の記録時または再生時や、記録層
または再生層が2層以上からなる光ディスク110への
情報の記録時または再生時の他、光透過層110aが厚
みに誤差を有している場合などに適用可能である。従っ
て、光透過層110aが厚みに誤差を有している場合に
は、光ディスク110の情報記録面110b上の光照射
パワーを常に一定にすることができる。
【0060】ここで、球面収差補正量と、球面収差補正
機構6と対物レンズ9aとの結合効率との関係について
説明する。図1に示す光ピックアップ装置1では、球面
収差補正機構6の正レンズ群6aは固定してあり、負レ
ンズ群6bが球面収差補正用アクチュエータ6cによっ
て移動可能な構成となっている。正レンズ群6aと負レ
ンズ群6bとの基準レンズ間隔xにおける負レンズ群6
bを移動させる球面収差補正用アクチュエータ6cの駆
動電流をIとすると、この球面収差補正用アクチュエー
タ6cは、レンズ間隔x+aでの駆動電流変化量ΔIを
k(a−x)として負レンズ群6bのレンズ位置につい
て電流制御を行っている。ただし、kは増幅率を表す定
数である。なお、基準レンズ間隔xは、基準となる光透
過層厚み100μmの光透過層110aを有する光ディ
スク110に対し、情報を記録または再生する際の最適
な対物レンズ9aの出射光パワーが100%となるよう
に設定されている。
【0061】今、光学系のシミュレーションから球面収
差補正用レンズ位置変化量と球面収差補正量変化量との
間には線形近似が成り立つことが分かっているため、負
レンズ群6bを移動させる球面収差補正用アクチュエー
タ6cの駆動電流から負レンズ群6bの位置を検出する
ことにより2つのレンズ群間隔を算出することができ、
2つのレンズ群間隔から球面収差補正量を算出すること
ができる。また、球面収差補正機構6の正レンズ群6a
と負レンズ群6bとのレンズ群間隔と、球面収差補正機
構6と対物レンズ9aとの結合効率との関係は一義的に
決まる。
【0062】従って、球面収差補正用アクチュエータ6
cに供給する制御信号c1と、球面収差補正量および結
合効率とにはそれぞれ一定の線形な関係が成立するた
め、レンズ位置検出回路32に前述のようにオフセット
調整および増幅機能を持たせることにより、球面収差補
正量に応じた信号(信号v2)を算出することができる
ことになる。
【0063】なお、上記例では結合効率と球面収差補正
量との関係を光学シミュレーションにより算出したが、
実際の光学系の測定を行うことで一定の関係を決めるこ
ともできる。また、対物レンズ9aの半導体レーザ2側
の面と、負レンズ群6bの対物レンズ9a側の面との間
隔hにより異なるが、間隔hが変化する場合や正レンズ
群6aおよび負レンズ群6bのいずれかを移動させる場
合においても、上記関係は成り立つため、球面収差補正
量に応じた信号の算出に適応することが可能である。も
ちろん、レンズ位置検出回路32にオフセット調整機能
および増幅機能を持たせる代わりに、光源パワー制御回
路33aにその機能を有する機構を付加してもよい。
【0064】以上に述べたように、本実施の形態に係る
光ピックアップ装置1によれば、レンズ位置検出回路3
2が、球面収差補正機構6により補正された対物レンズ
9aによる集光点での球面収差の補正量を検出する。そ
して、光源パワー制御部33が半導体レーザ2の出射光
パワーを制御するのに、出射光パワー検出系1cにより
検出された半導体レーザ2の出射光パワーだけでなく、
レンズ位置検出回路32により検出された球面収差の補
正量にも基づくようになっている。球面収差の補正量
は、球面収差補正機構6と対物レンズ9aとの間の結合
効率に対応しているので、光源パワー制御部33は対物
レンズ9aの出射光パワーが球面収差の補正量によらず
常に適正値となるように半導体レーザ2の出射光パワー
を制御することができる。従って、光ディスク110の
情報記録面110b上に光透過層110aが形成されて
いて、光透過層110aの厚みに誤差が発生するたびに
球面収差を補正したとしても、対物レンズ9aの出射光
パワーを一定にすることができる。
【0065】この結果、光源と対物レンズとの間に設け
られた球面収差補正機構を用いて球面収差を補正する場
合に、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正量によ
らず常に適正値にすることができる光ピックアップ装置
を提供することができる。ひいては、光記録媒体の再生
時に再生ジッターの低下および再生劣化を抑制すること
ができる。
【0066】また、光ピックアップ装置1によれば、球
面収差補正機構6が、球面収差補正用アクチュエータ6
cによって2つのレンズ群の少なくとも一方が移動可能
であるとともに、対物レンズ9aに対する少なくとも一
方のレンズ群の相対位置が変化して球面収差を補正する
ようにレンズ群が移動する構成である。そして、レンズ
位置検出回路32が、球面収差の補正量を、レンズ群を
移動させる球面収差補正用アクチュエータ6cの駆動電
流や駆動電圧などを制御する制御信号から検出する。従
って、球面収差の補正量を特別な装置を用いることなく
容易に検出することができる。
【0067】なお、本実施の形態では、光源(半導体レ
ーザ2)側に正レンズ群6a、対物レンズ9a側に負レ
ンズ群6bを配置した球面収差補正機構6を備える構成
について説明を行ったが、光源側に負レンズ群、対物レ
ンズ側に正レンズ群を配置した球面収差補正機構を備え
る場合や、光源側に正レンズ群、対物レンズ側に正レン
ズ群を配置した球面収差補正機構を備える場合にも同様
の効果が得られる。
【0068】さらに、本実施の形態では、球面収差補正
機構6に備える2つのレンズ群のうち少なくとも一方の
レンズ群を球面収差補正用アクチュエータ6cにより駆
動する方式について説明したが、レンズ群の駆動手段と
して圧電素子や、リニアモータ、ギアなどを用いても同
様の効果が得られる。
【0069】さらに、本実施の形態では、光源として波
長405nmの半導体レーザ2を用いたが、波長650
nmの半導体レーザを用いた光学構成についても適応可
能である。また、光記録媒体としては光ディスク110
に限らず、光磁気ディスクなどでもよい。以後の実施の
形態でも同様である。
【0070】〔実施の形態2〕本発明の光ピックアップ
装置を具現する他の実施の形態について図2を用いて説
明すれば以下の通りである。なお、前記従来の技術およ
び実施の形態1で述べた構成要素と同一の構成要素につ
いては同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0071】図2に、本実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置41の構成を示す。光ピックアップ装置41は、
光ディスク110の記録および再生に用いられるもので
あり、実施の形態1で述べた光ピックアップ装置1(図
1)のレンズ位置検出回路32の代わりに、レンズ位置
検出部42を備えた構成である。レンズ位置検出部(球
面収差補正量検出手段)42は、変位センサー43およ
び球面収差補正用レンズ位置検出回路(以下、レンズ位
置検出回路と称する)47を備えている。
【0072】変位センサー43は、半導体レーザ44、
反射ミラー45、および2分割フォトディテクタ46を
備えている。半導体レーザ44は光ディスク110の記
録および再生に使用する半導体レーザ2とは別に、光ピ
ックアップ装置41の移動しない箇所に固定された光源
であり、後述の反射ミラー45の方向に向かってレーザ
光を照射する。反射ミラー45は球面収差補正機構6の
負レンズ群6bの一部に取り付けられており、半導体レ
ーザ44から照射されたレーザ光を反射する。2分割フ
ォトディテクタ46は光ピックアップ41の移動しない
箇所に固定された受光素子であり、反射ミラー45から
反射されたレーザ光を受光する。2分割フォトディテク
タ46は隣接する2つの受光面46a・46bを備えて
おり、受光面46aでの受光量に応じて出力される電流
値を信号i2として出力して後述のレンズ位置検出回路
47に入力するとともに、受光面46bでの受光量に応
じて出力される電流値を信号i3として出力して後述の
レンズ位置検出回路47に入力する。負レンズ群6bが
移動するに伴って反射ミラー45が移動し、半導体レー
ザ44および2分割フォトディテクタ46は固定位置に
あるので、負レンズ群6bの位置に応じて受光面46a
・46bのそれぞれの受光量が変化し、信号i2・i3
も変化する。
【0073】レンズ位置検出回路47は、変位センサー
43から入力される信号i2・i3をそれぞれIV変換
し、変換後の両電圧値の差から、負レンズ群6bの位置
を検出する。そして上記電圧値の差を定数倍に増幅した
後、増幅電圧を信号v4として出力して光源パワー制御
回路33aに入力する。なお、上記定数は、負レンズ群
6bの変位量に対する対物レンズ9aからの出射光パワ
ー変化量から定められる。光源パワー制御回路33aは
パワーモニタ回路23から入力される信号v1と、レン
ズ位置検出回路47から入力される信号v4とから、信
号v3を求めて出力する。
【0074】上記の構成は、正レンズ群6aまたは負レ
ンズ群6bを駆動する球面収差補正用アクチュエータ6
cの駆動電流または駆動電圧などを制御する制御信号か
ら演算した信号から、球面収差補正量を直接知ることが
できない場合に特に有効である。例えば、駆動電流また
は駆動電圧に対し、レンズ駆動方式に用いられる圧電素
子がヒステリシスを持つ場合、ギア駆動によりバックラ
ッシュが生じる場合、環境温度により正レンズ群または
負レンズ群の変位量が駆動電流または駆動電圧に対して
異なる場合などにおいて、直接レンズ群の位置を検出し
て球面収差補正量を算出することができるといった効果
がある。
【0075】ここで示したように、少なくとも一方のレ
ンズ群の位置または変位量を変位センサー43で検出す
れば、正レンズ群6aと負レンズ群6bとの2つのレン
ズ群間隔を直接計測することができる。従って、球面収
差補正機構6の2つのレンズ群間隔に応じた球面収差補
正量を予め計算で求めておけば、レンズ群間隔を球面収
差補正量に換算することもでき、球面収差補正量に応じ
て半導体レーザ2の出射光パワーを制御することができ
る。
【0076】以上に述べたように、本実施の形態に係る
光ピックアップ装置41によれば、レンズ位置検出部4
2が、球面収差補正機構6により補正された対物レンズ
9aによる集光点での球面収差の補正量を検出する。そ
して、光源パワー制御部33が半導体レーザ2の出射光
パワーを制御するのに、出射光パワー検出系1cにより
検出された半導体レーザ2の出射光パワーだけでなく、
レンズ位置検出部42により検出された球面収差の補正
量にも基づくようになっている。球面収差の補正量は、
球面収差補正機構6と対物レンズ9aとの結合効率に対
応しているので、光源パワー制御部33は対物レンズ9
aの出射光パワーが球面収差の補正量によらず常に適正
値となるように半導体レーザ2の出射光パワーを制御す
ることができる。従って、光ディスク110の情報記録
面110b上に光透過層110aが形成されていて、光
透過層110aの厚みが異なるたびに球面収差を補正し
たとしても、対物レンズ9aの出射光パワーを常に適正
値にすることができる。このことは、異なる種類の光デ
ィスク110への情報の記録時または再生時や、記録層
または再生層が2層以上からなる光ディスク110への
情報の記録時または再生時の他、光透過層110aが厚
みに誤差を有している場合などに適用可能である。従っ
て、光ディスク110の光透過層110aの厚みに誤差
が発生している場合には、球面収差の補正量によらず対
物レンズ9aの出射光パワーを常に一定にすることがで
きる。
【0077】この結果、光源と対物レンズとの間に設け
られた球面収差補正機構を用いて球面収差を補正する場
合に、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正量によ
らず常に適正値にすることができる光ピックアップ装置
を提供することができる。ひいては、光記録媒体の再生
時に再生ジッターの低下および再生劣化を抑制すること
ができる。
【0078】また、光ピックアップ装置41によれば、
球面収差補正機構6が、球面収差補正用アクチュエータ
6cによって球面収差の補正時に2つのレンズ群の少な
くとも一方が移動可能になっているとともに、対物レン
ズ9aに対する少なくとも一方のレンズ群の相対位置が
変化することにより球面収差を補正する構成である。そ
して、レンズ位置検出部42が、球面収差の補正量を、
変位センサー43によってレンズ群の位置または変位量
を検出した結果から検出する。
【0079】従って、球面収差の補正量を、レンズ群を
駆動するための駆動電流や駆動電圧などを制御する制御
信号から算出することができない場合においても、検出
することができる。
【0080】〔実施の形態3〕本発明の光ピックアップ
装置を具現するさらに他の実施の形態について図3およ
び図4を用いて説明すれば以下の通りである。なお、前
記従来の技術および実施の形態1および2で述べた構成
要素と同一の構成要素については同一の符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0081】図3に、本実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置51の構成を示す。光ピックアップ装置51は、
光ディスク110の記録および再生に用いられるもので
あり、実施の形態1で述べた光ピックアップ装置1(図
1)の光照射系1aを光照射系51aに、反射光検出系
1bを反射光検出系51bに、レンズ位置検出回路32
を液晶素子印加電圧検出回路52に置き換えた構成であ
る。また、光照射系51aおよび反射光検出系51b
は、光照射系1aおよび反射光検出系1bの球面収差補
正機構6を球面収差補正機構54に置き換えた構成であ
る。
【0082】球面収差補正機構(球面収差補正手段)5
4は液晶素子55を備えており、液晶素子55は、図示
しない対向する各ガラス基板の内側に透明電極56およ
び配向膜57が形成されたもののさらに内側に、複屈折
性を有する液晶分子58が封入されたものである。ま
た、透明電極56は、図4に示すように、液晶素子55
を光軸方向に見て同心円上に内側から順に領域56a・
56b・56cに分割されている。領域56a・56b
・56cのそれぞれに印加する電圧の違いにより、複屈
折性を有する個々の液晶分子58が持つ配向方向が異な
る。一方、液晶分子58は複屈折性により光軸に対して
違った屈折率を有するので、領域56a・56b・56
cの印加電圧を制御することにより液晶素子55の屈折
率を可変とし、光透過層110aの厚み誤差に応じた球
面収差を補正することができる。
【0083】液晶としては例えばネマティック液晶が用
いられ、その場合の常光と異常光との屈折率差はΔn=
0.20である。液晶分子58の層の厚みをdとした場
合に各光束に与えることのできる光路差はΔn・dであ
ることから、液晶分子58の層の厚みを決定することが
できる。約±3μmの基板厚み誤差を補正する場合には
液晶分子58の層の厚みは1μm程度必要であり、一
方、光ディスク110として2層ディスク(2層間距離
30μm)に対する記録および再生を考えた場合は液晶
分子58の層の厚みは5μm程度必要となる。
【0084】そこで、フォトディテクタ22から出力さ
れる信号i1の電流値がパワーモニタ回路23で電圧値
に変換(IV変換)され、信号v1として光源パワー制
御回路33aに入力される一方で、液晶素子印加電圧検
出回路(球面収差補正量検出手段)52が、球面収差補
正機構54に備えられる液晶素子55の透明電極56へ
の印加電圧を液晶素子55の配向方向を制御する制御信
号c2として検出し、球面収差補正量を検出する。液晶
素子印加電圧検出回路52は、制御信号c2の電圧値か
らオフセット電圧分を引き、その電圧を任意の定数倍に
増幅した後、増幅電圧を信号v5として出力して光源パ
ワー制御回路33aに入力する。なお、上記定数は、液
晶素子55の印加電圧変化量に対する対物レンズ9aか
らの出射光パワーの変化量から定められる。光源パワー
制御回路33aは、パワーモニタ回路23から入力され
る信号v1と、液晶素子印加電圧検出回路52から入力
される信号v5とから、信号v3を求めて出力する。
【0085】図3に示す光ピックアップ装置51では、
透明電極56が3つの領域56a・56b・56cに分
割された例について説明を行ったが、分割領域を増やす
ことにより、球面収差の補正をさらに精度よく行うこと
ができる。
【0086】また、予め透明電極56は領域56a・5
6b・56cに分割されているが、それぞの領域56a
・56b・56cへの印加電圧と球面収差量との関係
は、計算または測定により把握されている。従って、透
明電極56の領域56a・56b・56cのいずれかへ
の印加電圧から球面収差補正量を算出することができ
る。本実施の形態においては、透明電極56への印加電
圧変化量と球面収差補正量変化量との間には線形近似が
成り立つことが分かっているため、液晶素子印加電圧検
出回路52にオフセット調整機能および増幅機能を持た
せることにより球面収差補正量に応じた信号を算出する
ことができる。これにより、実施の形態1で述べたもの
と同様に信号v3の演算を行い、これを用いて半導体レ
ーザ2の出射光パワーを制御することで、記録および再
生に最適な半導体レーザ2の出射光パワーを得ることが
できる。
【0087】また、透明電極56への印加電圧と球面収
差補正量との関係を線形近似することができない場合に
は、透明電極56への印加電圧と、その印加電圧の場合
に生じる球面収差補正量との関係を予めテーブル化して
おくことにより、液晶素子55の印加電圧から球面収差
補正量を知ることができる。また、液晶素子55を用い
た球面収差補正機構54では、透明電極56に印加する
電圧の増減量ΔVと、屈折率変化量Δnとの関係が線形
近似することのできる領域を用いる。
【0088】また、もちろん、液晶素子印加電圧検出回
路52にオフセット調整機能および増幅機能を持たせる
代わりに、光源パワー制御回路33aにそれらの機能を
有する機構を付加しても同様の効果が得られる。
【0089】以上に述べたように、本実施の形態に係る
光ピックアップ装置51によれば、液晶素子印加電圧検
出回路52が、球面収差補正機構54により補正された
対物レンズ9aによる集光点での球面収差の補正量を検
出する。そして、光源パワー制御部33が半導体レーザ
2の出射光パワーを制御するのに、出射光パワー検出系
1cにより検出された半導体レーザ2の出射光パワーだ
けでなく、液晶素子印加電圧検出回路52により検出さ
れた球面収差の補正量にも基づくようになっている。球
面収差の補正量は、球面収差補正機構54と対物レンズ
9aとの結合効率に対応しているので、光源パワー制御
部33は対物レンズ9aの出射光パワーが球面収差の補
正量によらず常に適正値となるように半導体レーザ2の
出射光パワーを制御することができる。従って、光ディ
スク110の情報記録面110b上に光透過層110a
が形成されていて、光透過層110aの厚みが異なるた
びに球面収差を補正したとしても、対物レンズ9aの出
射光パワーを常に適正値にすることができる。このこと
は、異なる種類の光ディスク110への情報の記録時ま
たは再生時や、記録層または再生層が2層以上からなる
光ディスク110への情報の記録時または再生時の他、
光透過層110aが厚みに誤差を有している場合などに
適用可能である。従って、光ディスク110の光透過層
110aの厚みに誤差が発生している場合には、球面収
差の補正量によらず対物レンズ9aの出射光パワーを常
に一定にすることができる。
【0090】この結果、光源と対物レンズとの間に設け
られた球面収差補正機構を用いて球面収差を補正する場
合に、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正量によ
らず常に適正値にすることができる光ピックアップ装置
を提供することができる。ひいては、光記録媒体の再生
時に再生ジッターの低下および再生劣化を抑制すること
ができる。
【0091】また、光ピックアップ装置51によれば、
球面収差補正機構54が液晶素子55の配向方向を制御
して複屈折性により球面収差を補正する構成であって、
液晶素子印加電圧検出回路52が球面収差の補正量を、
液晶素子55の配向方向を制御する制御信号から検出す
る。
【0092】従って、球面収差の補正量を特別な装置を
用いることなく容易に検出することができる。
【0093】〔実施の形態4〕本発明の光ピックアップ
装置を具現するさらに他の実施の形態について図5を用
いて説明すれば以下の通りである。なお、前記従来の技
術および実施の形態1ないし3で述べた構成要素と同一
の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省
略する。
【0094】図5に、本実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置61の構成を示す。光ピックアップ装置61は、
光ディスク110の記録および再生に用いられるもので
あり、実施の形態1で述べた光ピックアップ装置1(図
1)の光照射系1aを光照射系61aに、反射光検出系
1bを反射光検出系61bに置き換えた構成である。ま
た、光照射系61aおよび反射光検出系61bには、光
照射系1aおよび反射光検出系1bの球面収差補正機構
6の代わりに球面収差補正機構62が設けられた構成で
ある。さらに、光ピックアップ装置61には、光ピック
アップ装置1の(球面収差補正用)レンズ位置検出回路
32の代わりにコリメータレンズ位置検出回路63が設
けられている。
【0095】球面収差補正機構(球面収差補正手段)6
2は、コリメータレンズ62aおよびコリメータレンズ
駆動用アクチュエータ62bを備えている。コリメータ
レンズ62aは、光ピックアップ装置1のコリメータレ
ンズ3と同様に半導体レーザ2と対物レンズ9aとの間
に、より詳しくは半導体レーザ2と1/2波長板4との
間に設けられて所定位置で半導体レーザ2から出射され
たレーザ光を平行光とする一方、該レーザ光の光軸上で
図中矢印r方向に移動可能となっている。コリメータレ
ンズ駆動用アクチュエータ(アクチュエータ)62b
は、反射光検出系61bに続く処理系統から駆動電流や
駆動電圧などを制御する制御信号が入力されることによ
りコリメータレンズ62aを上記光軸上で移動させる。
コリメータレンズ62aはコリメータレンズ駆動用アク
チュエータ62bによって上記所定位置から移動する
と、その出射光束、従って対物レンズ9aへの入射光束
の発散度または集束度を変化させることにより、上記出
射光束の球面収差を変化させることができるので、光デ
ィスク110の光透過層110aの厚み誤差に応じた球
面収差を補正することができる。
【0096】コリメータレンズ位置検出回路(球面収差
補正量検出手段)63は、コリメータレンズ駆動用アク
チュエータ62bの駆動電流や駆動電圧を制御する制御
信号を制御信号c3として検出し、この制御信号c3か
ら球面収差の補正量を検出する。そして、コリメータレ
ンズ位置検出回路63は、制御信号c3の電圧値からオ
フセット電圧分を引き、その電圧を任意の定数倍に増幅
した後、その増幅電圧を信号v6として出力して光源パ
ワー制御回路33aに入力する。なお、上記定数はコリ
メータレンズ62aの変位量に対する対物レンズ9aか
らの出射光パワーの変化量から定められる。光源パワー
制御回路33aは、パワーモニタ回路23から入力され
る信号v1と、コリメータレンズ位置検出回路63から
入力される信号v6とから、信号v3を求めて出力す
る。
【0097】図5に示した光ピックアップ装置61の例
では、球面収差補正機構62に用いるコリメータレンズ
62aを駆動させる方式としてアクチュエータを用いる
場合の説明を行ったが、圧電素子、リニアモーター、ギ
ア駆動を用いた場合にも同様の効果が得られる。
【0098】また、予めコリメータレンズ62aの位置
と球面収差補正量との関係は、計算または測定により把
握されている。従って、球面収差補正機構62に用いる
コリメータレンズ62aの位置を検出することにより、
球面収差補正量を算出することができる。
【0099】本実施の形態においては、コリメータレン
ズ62aの位置変化量と球面収差補正量との間には線形
近似が成り立つことが分かっているため、コリメータレ
ンズ位置検出回路63にオフセット調整機能および増幅
機能を持たせることで球面収差補正量に応じた信号を算
出することができる。これにより、実施の形態1で述べ
たものと同様に信号v3の演算を行い、これを用いて半
導体レーザ2の出射光パワーを制御することで、記録お
よび再生に最適な半導体レーザ2の出射光パワーを得る
ことができる。もちろん、コリメータレンズ位置検出回
路63にオフセット調整機能および増幅機能を持たせる
代わりに、光源パワー制御回路33aにその機構を付加
しても同様の効果が得られる。
【0100】以上に述べたように、本実施の形態に係る
光ピックアップ装置61によれば、コリメータレンズ位
置検出回路63が、球面収差補正機構62により補正さ
れた対物レンズ9aによる集光点での球面収差の補正量
を検出する。そして、光源パワー制御部33が半導体レ
ーザ2の出射光パワーを制御するのに、出射光パワー検
出系1cにより検出された半導体レーザ2の出射光パワ
ーだけでなく、コリメータレンズ位置検出回路63によ
り検出された球面収差の補正量にも基づくようになって
いる。球面収差の補正量は、球面収差補正機構62と対
物レンズ9aとの間の結合効率に対応しているので、光
源パワー制御部33は対物レンズ9aの出射光パワーが
球面収差の補正量によらず常に適正値となるように半導
体レーザ2の出射光パワーを制御することができる。こ
のことは、異なる種類の光ディスク110への情報の記
録時または再生時や、記録層または再生層が2層以上か
らなる光ディスク110への情報の記録時または再生時
の他、光透過層110aが厚みに誤差を有している場合
などに適用可能である。従って、光ディスク110の情
報記録面110b上に光透過層110aが形成されてい
て、光透過層110aの厚みに誤差が発生するたびに球
面収差を補正したとしても、対物レンズ9aの出射光パ
ワーを一定にすることができる。
【0101】この結果、光源と対物レンズとの間に設け
られた球面収差補正機構を用いて球面収差を補正する場
合に、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正量によ
らず常に適正値にすることができる光ピックアップ装置
を提供することができる。ひいては、光記録媒体の再生
時に再生ジッターの低下および再生劣化を抑制すること
ができる。
【0102】また、光ピックアップ装置61によれば、
球面収差補正機構62がコリメータレンズ62aの位置
をコリメータレンズ駆動用アクチュエータ62bの駆動
電流値などを変化させることで移動させることにより、
球面収差を補正する構成である。そして、コリメータレ
ンズ位置検出回路63が球面収差補正量を、コリメータ
レンズ駆動用アクチュエータ62bの駆動を制御する制
御信号c3から検出する。さらに、コリメータレンズ6
2aは半導体レーザ2から出射された光を半導体レーザ
2と対物レンズ9aとの間の所定位置で平行光とするも
のであり、光ピックアップ装置に一般に設けられている
コリメータレンズを使用することができるので、球面収
差を補正するために新たなレンズを用いる必要がない。
【0103】従って、球面収差の補正量を特別な装置を
用いることなく容易に検出することができる。
【0104】〔実施の形態5〕本発明の光ピックアップ
装置を具現する他の実施の形態について図6を用いて説
明すれば以下の通りである。なお、前記従来の技術およ
び実施の形態1ないし4で述べた構成要素と同一の構成
要素については同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0105】図6に、本実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置71の構成を示す。光ピックアップ装置71は、
光ディスク110の記録および再生に用いられるもので
あり、実施の形態1で述べた光ピックアップ装置1(図
1)の球面収差補正機構6と対物レンズ9aとの間、よ
り詳しくは球面収差補正機構6と1/4波長板7との間
に、立ち上げミラー72を備えた構成である。同図は、
光ピックアップ装置71の各構成要素の空間的配置が分
かるように、光ピックアップ装置71を斜視図で示して
ある。
【0106】立ち上げミラー(反射ミラー)72は光ピ
ックアップ装置71を薄型化された光ピックアップ装置
とするために設けられたものであり、半導体レーザ2か
ら球面収差補正機構6までを直線的に結ぶ第1の光路
と、1/4波長板7から光ディスク110の情報記録面
110bまでを直線的に結ぶ第2の光路とを、球面収差
補正機構6と1/4波長板7との間で直交させる。すな
わち、半導体レーザ2から出射されたレーザ光を1/4
波長板7の手前で約90度折り曲げて光ディスク110
の情報記録面110bに導く。また、光ディスク110
の情報記録面110bからの反射光も球面収差補正機構
6の手前で約90度折り曲げて偏光ビームスプリッタ5
の方向へ導く。
【0107】上記の構成の場合、図1の間隔hは、図6
に示す間隔h1と間隔h2との和に相当する。間隔h1
は球面収差補正機構6の負レンズ群6bと立ち上げミラ
ー72との間隔であり、間隔h2は立ち上げミラー72
と対物レンズ9aとの間隔である。h1+h2は、図1
に示したような球面収差補正機構6と対物レンズ9aと
が直線状に配置された場合のhよりも、立ち上げミラー
72が挿入されているために大きくなっている。
【0108】また図7に、上記間隔h、ここではh1+
h2を変えたときの光透過層厚みと記録再生時における
対物レンズ9aの出射光パワーとの関係を示す。hの値
が大きいほど、球面収差補正機構6の正レンズ群6aと
負レンズ群6bとのレンズ群間隔に対する、球面収差補
正機構6と対物レンズ9aとの結合効率変化量が大きく
なることが分かる。
【0109】従って、光学部品の配置上の制約条件によ
り球面収差補正機構6と対物レンズ9aとの間隔hが大
きくなる場合には、立ち上げミラー72を備える本実施
の形態の構成とすることにより、対物レンズ9aの出射
光パワーが球面収差補正量によらず常に一定となるよう
にレーザ駆動回路33bを制御することができるので、
特に有効である。また、安定な記録・再生が可能にな
り、再生ジッターおよび再生劣化を抑制することのでき
る光ピックアップ装置を構成することができることが分
かる。
【0110】以上のように、本実施の形態に係る光ピッ
クアップ装置71によれば、球面収差補正機構6と対物
レンズ9aとの間の光路を、立ち上げ反射ミラー72に
よって約90度折り曲げるので、実施の形態1で述べた
利点の他に、光ピックアップ装置の小型化を図りなが
ら、対物レンズ9aの出射光パワーを球面収差補正量に
よらず常に適正値にすることができるという利点があ
る。
【0111】なお、立ち上げ反射ミラー72と同様の立
ち上げ反射ミラーを、実施の形態2ないし4のそれぞれ
で述べた光ピックアップ装置に対して設けることももち
ろん可能であり、同様の利点が得られる。
【0112】〔実施の形態6〕本発明の光記録媒体駆動
装置の実施の一形態について説明する。
【0113】本実施の形態に係る光記録媒体駆動装置
は、実施の形態1ないし5に述べた光ピックアップ装置
1・41・51・61・71のいずれかを備え、半導体
レーザ2から光ディスク110へ照射された光の反射光
を検出することにより、対応する実施の形態における球
面収差補正手段による球面収差の補正を行いながら光デ
ィスク110への記録と光ディスク110の再生とのう
ち少なくとも再生を行う。記録や再生を行うための各種
信号処理系や制御系、光ディスク110の回転駆動系な
どがその他に備えられている。
【0114】このような構成によれば、対物レンズ9a
の出射光パワーが球面収差の補正量によらず常に適正値
となるように半導体レーザ2の出射光パワーを制御する
ことができるので、即座に球面収差補正手段の球面収差
の補正量に応じて半導体レーザ2の出射光パワーを制御
することができる。従って、安定な記録や再生が可能と
なり、光ディスク110の再生時に再生ジッターの低下
および再生劣化を抑制することができる。
【0115】また、上記の光記録媒体駆動装置は、実施
の形態1ないし5に述べたように光透過層厚みが誤差を
持つ場合について特に有効である構成であるが、次に、
予め光ディスク110の情報記録面110b上への最適
記録パワーを試し書きにより設定するテストライトを行
う場合の光記録媒体駆動装置について説明する。
【0116】球面収差補正手段を有する光ピックアップ
装置を備える光記録媒体駆動装置によりテストライト動
作を行い、最適記録パワーを設定する場合においては、
球面収差補正手段によって補正を行いながらテストライ
トを行うのがよい。球面収差補正を行わないと、球面収
差補正量に対する球面収差補正手段と対物レンズ9aと
の結合効率が変化するため、前述の実施の形態で説明し
たように、最適な記録パワーが得られないことになる。
従って、テストライトを行う場合においても、半導体レ
ーザ2などの光源に対する光源パワー制御は、球面収差
補正手段による補正量と出射光パワー検出系1cなどの
パワー検出手段による検出量に応じた信号とを用いて行
われることが望ましい。
【0117】球面収差補正手段により球面収差の補正を
行いながらテストライトによって光ディスク110など
の光記録媒体への最適記録パワーを求めれば、球面収差
の補正を行わないでテストライトを行う場合と比較し
て、光源の出射光パワーをより正確に制御することがで
きる。
【0118】次に、記録や再生の対象となる記録層(再
生の場合は再生層と呼ぶこともできる)が2層以上から
なる光記録媒体への情報の記録・再生を行う場合の本発
明の好適な適用例について説明する。
【0119】記録層または再生層が2層以上からなる多
層光記録媒体への情報の記録・再生の際に必要な球面収
差補正量は、光透過層厚みが誤差を持つ場合に必要な球
面収差補正量に比べて大きい。そして、球面収差補正量
に略比例して、対物レンズの出射光パワーが最適パワー
からずれ、ひいては情報記録面上での最適パワーからの
ずれが大きくなることから、光透過層厚みが誤差を持つ
場合に比べて、本発明を適用することは特に大きな効果
がある。記録層または再生層が2層以上からなる光記録
媒体への情報の記録・再生の際に、対物レンズの出射光
パワーを常に一定にすべき場合には、前記実施の形態1
ないし5で述べたように、球面収差補正手段による球面
収差補正量と、パワー検出手段により検出された光源の
出射光パワーとに基づいて、対物レンズの出射光パワー
が一定となるように光源の出射光パワーを制御すればよ
い。
【0120】ところが、各情報記録面の反射率の違いお
よび最適記録パワーの違いなどから、各情報記録面に対
する対物レンズの最適な出射光パワーが異なる場合があ
る。このような場合においても、前記実施の形態1ない
し5で述べたように、球面収差補正手段による球面収差
補正量と、パワー検出手段により検出された光源の出射
光パワーとに基づいて、対物レンズの正確な出射光パワ
ーを検出して光源の出射光パワーを常に適正値とする制
御が可能であるので、各情報記録面のそれぞれに対して
対物レンズの最適な出射光パワーが得られるように光源
の出射光パワーを制御することができる。従って、この
ような制御は、球面収差補正量に基づいて光源の出射光
パワーを制御するという本発明の趣旨に沿うものであ
る。
【0121】例えば、光記録媒体の対象となる情報記録
面が1層目から2層目へとジャンプする場合、前記実施
の形態1ないし5で説明を行ったような光透過層厚みが
誤差を有することによる光源の出射光パワー補正と、ジ
ャンプ(記録層厚さが異なること)による光源の出射光
パワー補正とを行うことで光源の最適な出射光パワーの
制御が可能である。また、先に述べたように記録層また
は再生層が2層以上からなる多層光記録媒体への情報に
記録・再生の際に必要な球面収差補正量は、光透過層厚
みが誤差を持つ場合に必要な球面収差補正量に比べて大
きいことから、記録層が異なることで発生する球面収差
補正量に対する対物レンズの最適な出射光パワーからの
ずれは、光透過層厚みが誤差を持つ場合に比べて大きく
なる。そこで、記録層が異なることで発生する対物レン
ズの出射光パワーのずれのみを補正するだけでも充分効
果がある。もちろん、基板厚み誤差を持つ場合に必要な
球面収差補正量に対する対物レンズの出射光パワーの変
動を同時に補正すれば、さらに効果が大きいことは先に
述べた通りである。記録層が異なることで発生する球面
収差補正量(光源の出射光パワー変動量)は、アクチュ
エータの制御信号等から求めてもよいことは当然のこと
である。
【0122】
【発明の効果】本発明の光ピックアップ装置は、以上の
ように、前記球面収差補正手段により補正された前記球
面収差の補正量を検出する球面収差補正量検出手段と、
前記球面収差補正量検出手段により検出された前記球面
収差の補正量と、前記パワー検出手段により検出された
前記出射光パワーとに基づいて前記出射光パワーを制御
する光源パワー制御手段とを備えている構成である。
【0123】それゆえ、球面収差の補正量は、球面収差
補正手段と対物レンズとの結合効率に対応しているの
で、光源パワー制御手段は対物レンズの出射光パワーが
球面収差の補正量によらず常に適正値となるように光源
の出射光パワーを制御することができる。従って、光記
録媒体の記録面上に光透過層が形成されていて、光透過
層の厚みが異なるたびに球面収差を補正したとしても、
対物レンズの出射光パワーを常に適正値にすることがで
きる。
【0124】この結果、光源と対物レンズとの間に設け
られた球面収差補正機構を用いて球面収差を補正する場
合に、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正量によ
らず常に適正値にすることができる光ピックアップ装置
を提供することができるという効果を奏する。ひいて
は、光記録媒体の再生時に再生ジッターの低下および再
生劣化を抑制することができるという効果を奏する。
【0125】さらに本発明の光ピックアップ装置は、以
上のように、前記球面収差補正手段は、前記対物レンズ
に対する少なくとも一方の相対位置が変化して前記光の
前記対物レンズへの入射光束の発散度または集束度を変
化させることにより前記球面収差を補正する2つのレン
ズ群と、前記球面収差の補正時に前記2つのレンズ群の
少なくとも一方を移動させるアクチュエータとを備え、
前記球面収差補正量検出手段は前記球面収差の補正量
を、前記アクチュエータの前記レンズ群を移動させる駆
動を制御する制御信号から検出する構成である。
【0126】それゆえ、球面収差の補正量を特別な装置
を用いることなく容易に検出することができるという効
果を奏する。
【0127】さらに本発明の光ピックアップ装置は、以
上のように、前記球面収差補正手段は、前記対物レンズ
に対する少なくとも一方の相対位置が変化して前記光の
前記対物レンズへの入射光束の発散度または集束度を変
化させることにより前記球面収差を補正する2つのレン
ズ群を備え、前記球面収差補正量検出手段は、前記球面
収差の補正時の前記レンズ群の位置または変位量を検出
する変位センサーを備え、前記球面収差の補正量を、前
記変位センサーの検出結果から検出する構成である。
【0128】それゆえ、球面収差の補正量を、レンズ群
を駆動するための駆動電流や駆動電圧などを制御する制
御信号から算出することができない場合においても、検
出することができるという効果を奏する。
【0129】さらに本発明の光ピックアップ装置は、以
上のように、前記球面収差補正手段は、配向方向が制御
されて複屈折性により前記球面収差を補正する液晶素子
を備え、前記球面収差補正量検出手段は前記球面収差の
補正量を、前記液晶素子の前記配向方向を制御する制御
信号から検出する構成である。
【0130】それゆえ、球面収差の補正量を特別な装置
を用いることなく容易に検出することができるという効
果を奏する。
【0131】さらに本発明の光ピックアップ装置は、以
上のように、前記球面収差補正手段は、前記光を前記光
源と前記対物レンズとの間の所定位置で平行光とすると
ともに、前記光の光軸上で移動して前記光の前記対物レ
ンズへの入射光束の発散度または集束度を変化させるこ
とにより前記球面収差を補正するコリメータレンズと、
前記球面収差の補正時に前記コリメータレンズを移動さ
せるアクチュエータとを備え、前記球面収差補正量検出
手段は、前記球面収差の補正量を、前記アクチュエータ
の前記コリメータレンズを移動させる駆動を制御する制
御信号から検出する構成である。
【0132】それゆえ、球面収差の補正量を特別な装置
を用いることなく容易に検出することができる。
【0133】さらに本発明の光ピックアップ装置は、以
上のように、前記球面収差補正手段と前記対物レンズと
の間に前記光の光路を約90度折り曲げる反射ミラーを
備えている構成である。
【0134】それゆえ、光ピックアップ装置の小型化を
図りながら、対物レンズの出射光パワーを球面収差補正
量によらず常に適正値にすることができるという効果を
奏する。
【0135】また、本発明の光記録媒体駆動装置は、以
上のように、前記いずれかに記載の光ピックアップ装置
を備え、前記光源から前記光記録媒体へ照射された光の
反射光を検出することにより、前記球面収差補正手段に
よる前記球面収差の補正を行いながら前記光記録媒体へ
の記録と前記光記録媒体の再生とのうち少なくとも再生
を行う構成である。
【0136】それゆえ、対物レンズの出射光パワーが球
面収差の補正量によらず常に適正値となるように光源の
出射光パワーを制御することができるので、即座に球面
収差補正手段の球面収差の補正量に応じて光源の出射光
パワーを制御することができる。従って、安定な記録や
再生が可能となり、光記録媒体の再生時に再生ジッター
の低下および再生劣化を抑制することができるという効
果を奏する。
【0137】さらに本発明の光記録媒体駆動装置は、以
上のように、前記光記録媒体への記録を行う光記録媒体
駆動装置であって、前記光記録媒体への最適記録パワー
となる前記出射光パワーを求めるためのテストライト動
作を、前記球面収差補正手段による前記球面収差の補正
を行いながら行う構成である。
【0138】それゆえ、球面収差の補正を行わないでテ
ストライトを行う場合と比較して、光源の出射光パワー
をより正確に制御することができるという効果を奏す
る。
【0139】さらに本発明の光記録媒体駆動装置は、以
上のように、前記光記録媒体が前記記録面を備えた2層
以上の記録層と前記記録層を前記光の照射側から覆う光
透過層とを有する場合に、前記光源パワー制御手段は、
前記記録層が異なることで発生する前記出射光パワーに
必要な補正量と、前記光透過層の厚み変動に対する前記
球面収差補正手段による前記球面収差の補正量とに基づ
いて前記出射光パワーを制御する構成である。
【0140】それゆえ、球面収差の補正量によらず対物
レンズの出射光パワーを常に一定にすることができるの
みならず、各記録層の記録面の反射率の違いや最適記録
パワーの違いなどから、各記録面に対する対物レンズの
最適な出射光パワーが異なっている場合でも、球面収差
の補正量によらず記録層ごとに常に最適となるように光
源の出射光パワーを制御することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図3の光ピックアップ装置の液晶素子に備えら
れる透明電極の構成を示す平面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る光ピックアッ
プ装置の構成を示す斜視図である。
【図7】図6の光ピックアップ装置の光透過層厚みと対
物レンズの出射光パワーとの関係を示すグラフである。
【図8】従来の光ピックアップ装置の第1の構成を示す
ブロック図である。
【図9】従来の光ピックアップ装置の第2の構成を示す
ブロック図である。
【図10】光透過層厚みと対物レンズの出射光パワーと
の関係を示すグラフである。
【図11】対物レンズの出射光パワーとジッターとの関
係を示すグラフである。
【符号の説明】 1 光ピックアップ装置 1c 出射光パワー検出系(パワー検出手段) 2 半導体レーザ(光源) 6 球面収差補正機構(球面収差補正手段) 6a 正レンズ群(レンズ群) 6b 負レンズ群(レンズ群) 6c 球面収差補正用アクチュエータ(アクチュ
エータ) 9 集光部(集光手段) 9a 対物レンズ 32 (球面収差補正用)レンズ位置検出回路
(球面収差補正量検出手段) 33 光源パワー制御部(光源パワー制御手段) 41 光ピックアップ装置 42 レンズ位置検出部(球面収差補正量検出手
段) 43 変位センサー 51 光ピックアップ装置 52 液晶素子印加電圧検出回路(球面収差補正
量検出手段) 54 球面収差補正機構(球面収差補正手段) 55 液晶素子 61 光ピックアップ装置 62 球面収差補正機構(球面収差補正手段) 62a コリメータレンズ 62b コリメータレンズ駆動用アクチュエータ
(アクチュエータ) 63 コリメータレンズ位置検出回路(球面収差
補正量検出手段) 71 光ピックアップ装置 72 立ち上げミラー(反射ミラー) 110 光ディスク(光記録媒体) 110a 光透過層 110b 情報記録面(記録面) c1 制御信号 c2 制御信号 c3 制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D119 AA01 AA11 AA19 AA20 BA01 BB03 DA01 DA05 EC01 HA12 JA54 JA57 LB05 5D789 AA01 AA11 AA19 AA20 BA01 BB03 DA01 DA05 EC01 HA12 JA54 JA57 LB05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、前記光源から出射された光を光記
    録媒体の記録面上に集光する対物レンズを有する集光手
    段と、前記光源と前記対物レンズとの間に配置されて前
    記対物レンズによる集光点での球面収差を補正する球面
    収差補正手段と、前記光源の出射光パワーを検出するパ
    ワー検出手段とを備える光ピックアップ装置において、 前記球面収差補正手段により補正された前記球面収差の
    補正量を検出する球面収差補正量検出手段と、 前記球面収差補正量検出手段により検出された前記球面
    収差の補正量と、前記パワー検出手段により検出された
    前記出射光パワーとに基づいて前記出射光パワーを制御
    する光源パワー制御手段とを備えていることを特徴とす
    る光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】前記球面収差補正手段は、前記対物レンズ
    に対する少なくとも一方の相対位置が変化して前記光の
    前記対物レンズへの入射光束の発散度または集束度を変
    化させることにより前記球面収差を補正する2つのレン
    ズ群と、前記球面収差の補正時に前記レンズ群を移動さ
    せるアクチュエータとを備え、前記球面収差補正量検出
    手段は前記球面収差の補正量を、前記アクチュエータの
    前記レンズ群を移動させる駆動を制御する制御信号から
    検出することを特徴とする請求項1に記載の光ピックア
    ップ装置。
  3. 【請求項3】前記球面収差補正手段は、前記対物レンズ
    に対する少なくとも一方の相対位置が変化して前記光の
    前記対物レンズへの入射光束の発散度または集束度を変
    化させることにより前記球面収差を補正する2つのレン
    ズ群を備え、 前記球面収差補正量検出手段は、前記球面収差の補正時
    の前記レンズ群の位置または変位量を検出する変位セン
    サーを備え、前記球面収差の補正量を、前記変位センサ
    ーの検出結果から検出することを特徴とする請求項1に
    記載の光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】前記球面収差補正手段は、配向方向が制御
    されて複屈折性により前記球面収差を補正する液晶素子
    を備え、 前記球面収差補正量検出手段は前記球面収差の補正量
    を、前記液晶素子の前記配向方向を制御する制御信号か
    ら検出することを特徴とする請求項1に記載の光ピック
    アップ装置。
  5. 【請求項5】前記球面収差補正手段は、 前記光を前記光源と前記対物レンズとの間の所定位置で
    平行光とするとともに、前記光の光軸上で移動して前記
    光の前記対物レンズへの入射光束の発散度または集束度
    を変化させることにより前記球面収差を補正するコリメ
    ータレンズと、 前記球面収差の補正時に前記コリメータレンズを移動さ
    せるアクチュエータとを備え、前記球面収差補正量検出
    手段は、前記球面収差の補正量を、前記アクチュエータ
    の前記コリメータレンズを移動させる駆動を制御する制
    御信号から検出することを特徴とする請求項1に記載の
    光ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】前記球面収差補正手段と前記対物レンズと
    の間に前記光の光路を約90度折り曲げる反射ミラーを
    備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    かに記載の光ピックアップ装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載の光ピ
    ックアップ装置を備え、前記光源から前記光記録媒体へ
    照射された光の反射光を検出することにより、前記球面
    収差補正手段による前記球面収差の補正を行いながら前
    記光記録媒体への記録と前記光記録媒体の再生とのうち
    少なくとも再生を行うことを特徴とする光記録媒体駆動
    装置。
  8. 【請求項8】前記光記録媒体への記録を行う光記録媒体
    駆動装置であって、前記光記録媒体への最適記録パワー
    となる前記出射光パワーを求めるためのテストライト動
    作を、前記球面収差補正手段による前記球面収差の補正
    を行いながら行うことを特徴とする請求項7に記載の光
    記録媒体駆動装置。
  9. 【請求項9】前記光記録媒体が前記記録面を備えた2層
    以上の記録層と前記記録層を前記光の照射側から覆う光
    透過層とを有する場合に、前記光源パワー制御手段は、
    前記記録層が異なることで発生する前記出射光パワーに
    必要な補正量と、前記光透過層の厚み変動に対する前記
    球面収差補正手段による前記球面収差の補正量とに基づ
    いて前記出射光パワーを制御することを特徴とする請求
    項7または8に記載の光記録媒体駆動装置。
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