JP2003131523A - 感光体ドラムとその組立方法、組立装置およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

感光体ドラムとその組立方法、組立装置およびそれを用いた画像形成装置

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JP2003131523A JP2001331093A JP2001331093A JP2003131523A JP 2003131523 A JP2003131523 A JP 2003131523A JP 2001331093 A JP2001331093 A JP 2001331093A JP 2001331093 A JP2001331093 A JP 2001331093A JP 2003131523 A JP2003131523 A JP 2003131523A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体ドラム自体を駆動力伝達用部材として
用いる場合に、画像上で周期的な濃淡模様が出たり、異
音が出るといった問題を解消すること。 【解決手段】 感光体ドラム12の第1フランジ部材1
6には第1歯車1604が設けられ、第2フランジ部材
18には第1歯車1604と同一の歯数の第2歯車18
04が設けられている。第1歯車1604と該第1歯車
1604に噛合する駆動歯車20との間で伝達される駆
動トルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動す
る第1のトルク変動と、第2歯車1804と該第2歯車
1804に噛合する従動歯車22との間で伝達される駆
動トルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動す
る第2のトルク変動とが互いに打ち消し合うように、ド
ラム本体14の軸心を中心とした第1フランジ部材16
の角度位置と第2フランジ部材18の角度位置との間の
相対的な角度位置とが設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に用い
られる感光体ドラムと、その組立方法、その感光体ドラ
ムを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子写真装置(例えば複写機やプ
リンタ)などのような画像形成装置の高解像度化、カラ
ー化に伴って画像形成装置の小型化の要求が高まってい
る。画像形成装置の小型化を図る一つの対策として、感
光体ドラム自体を駆動力伝達用部材として用い、画像形
成装置の部品点数の削減化を図ると共に部品のレイアウ
トの効率化を図ることが試みられている。一方、感光体
ドラムは、外周面に感光層が形成されたドラム本体と、
このドラム本体の両端にそれぞれ取着されるフランジ部
材とで構成されているが、上述のように感光体ドラム自
体を駆動力伝達用部材として用いる場合には、これら両
端のフランジ部材に歯車を設けることがなされる。そし
て、一方のフランジ部材の歯車に駆動歯車を噛合させて
駆動力を入力し、他方のフランジ部材の歯車に従動歯車
を噛合させて駆動力を出力させるようにしており、両端
のフランジ部材の歯車の歯数を同一にする場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、周知の
ごとく、互いに噛合した一対の歯車を介して伝達される
駆動トルクには、それら歯車が歯1枚分回転するごとに
周期的に変動する変動成分が不可避的に含まれることに
なる。従来は、このトルク変動に対する考慮が払われて
いなかったため、感光体ドラムの一方のフランジ部材の
歯車とそれに噛合する歯車との間で伝達される駆動トル
クにおけるトルク変動(第1のトルク変動)と、感光体
ドラムの他方のフランジ部材の歯車とそれに噛合する歯
車との間で伝達される駆動トルクにおけるトルク変動
(第2のトルク変動)とで、位相が略々揃ってしまうと
いう事態が生じる。感光体ドラムの一端に作用する第1
のトルク変動の位相と、他端に作用する第2のトルク変
動の位相とが略々揃ってしまうと、感光体ドラムに対す
るそれらトルク変動の影響が強め合って、感光体ドラム
が共振状態に陥るおそれがあり、その結果、画像上に周
期的な濃淡模様が出現したり、感光体ドラムの駆動機構
が異音を発したりするという問題が生じていた。
【0004】本発明は前記事情に鑑み案出されたもので
あって、本発明の目的は、ドラム本体の両端にそれぞれ
取着されるフランジ部材に歯車を設け、感光体ドラム自
体を駆動力伝達用部材として用いる場合に、画像上に周
期的な濃淡模様が出現したり、感光体ドラムの駆動機構
が異音を発したりするという問題を解消できる電子写真
感光体ドラムおよび電子写真感光体ドラムを含む駆動機
構、その組立方法ならびにその電子写真感光体ドラムや
電子写真感光体ドラムを含む駆動機構を用いた画像形成
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、ドラム本体と、該ドラム本体の両端に取着さ
れた第1フランジ部材及び第2フランジ部材とを備え、
前記第1フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に対し
て同心的に歯数Nの第1歯車が設けられ、前記第2フラ
ンジ部材には前記ドラム本体の軸心に対して同心的で前
記第1歯車と同一の歯数Nを有する第2歯車が設けられ
た電子写真感光体ドラムにおいて、前記第1歯車と該第
1歯車に噛合する歯車との間で伝達される駆動トルクに
おける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第1のト
ルク変動からの影響と、前記第2歯車と該第2歯車に噛
合する歯車との間で伝達される駆動トルクにおける歯車
の歯部1枚ごとに周期的に変動する第2のトルク変動か
らの影響とが互いに打ち消し合うように、前記ドラム本
体の軸心を中心とした前記第1フランジ部材の角度位置
と前記第2フランジ部材の角度位置との間の相対的な角
度差が設定されていることを特徴とする。また、本発明
は、ドラム本体と、該ドラム本体の両端に取着された第
1フランジ部材及び第2フランジ部材とを備え、前記第
1フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に対して同心
的に歯数Nの第1歯車が設けられ、前記第2フランジ部
材には前記ドラム本体の軸心に対して同心的で前記第1
歯車と同一の歯数Nを有する第2歯車が設けられている
電子写真感光体ドラムの組立方法において、前記ドラム
本体の軸心を中心とした前記第1歯車と前記第2歯車の
夫々の歯部の角度位置の位相を検出し、前記第1歯車と
該第1歯車に噛合する歯車との間で伝達される駆動トル
クにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第1
のトルク変動からの影響と、前記第2歯車と該第2歯車
に噛合する歯車との間で伝達される駆動トルクにおける
歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第2のトルク変
動からの影響とが互いに打ち消し合うように、前記ドラ
ム本体の軸心を中心とした前記第1フランジ部材の角度
位置と前記第2フランジ部材の角度位置との間の相対的
な角度差を設定して前記第1フランジ部材及び前記第2
フランジ部材を前記ドラム本体に取着するようにしたこ
とを特徴とする。また、本発明は、ドラム本体と、該ド
ラム本体の両端に取着された第1フランジ部材及び第2
フランジ部材とを備え、前記第1フランジ部材には前記
ドラム本体の軸心に対して同心的な歯数Nの第1歯車が
設けられ、前記第2フランジ部材には前記ドラム本体の
軸心に対して同心的で前記第1歯車と同一の歯数Nを有
する第2歯車が設けられ、前記ドラム本体の軸心を中心
として回転可能に支持された電子写真感光体ドラムと、
前記第1フランジ部材の前記第1歯車と噛合している駆
動歯車と、前記第2フランジ部材の前記第2歯車と噛合
している従動歯車とを備え、前記駆動歯車から前記第1
歯車へ駆動トルクが伝達され、前記第2歯車から従動歯
車へ駆動トルクが伝達されることで、前記駆動歯車から
従動歯車へ駆動トルクが伝達される電子写真感光体ドラ
ムを含む駆動機構において、前記駆動歯車と前記第1歯
車との間で伝達される駆動トルクにおける歯車歯1枚ご
とに周期的に変動する第1のトルク変動からの影響と、
前記第2歯車と前記従動歯車との間で伝達される駆動ト
ルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第
2のトルク変動からの影響とが互いに打ち消し合うよう
に、前記ドラム本体の軸心を中心とした前記駆動歯車の
軸心の角度位置と前記従動歯車の軸心の角度位置との間
の相対的な角度差、及び、前記ドラム本体の軸心を中心
とした前記第1フランジ部材の角度位置と前記第2フラ
ンジ部材の角度位置との間の相対的な角度差が設定され
ていることを特徴とする。また、本発明は、ドラム本体
と、前記ドラム本体の両端に配設される第1フランジ部
材及び第2フランジ部材とを備え、前記第1フランジ部
材には前記ドラム本体の一端に嵌合される筒部と、この
筒部に隣接し前記ドラム本体の軸心に対して同心的で歯
数Nの第1歯車が設けられ、前記第2フランジ部材には
前記ドラム本体の他端に嵌合される筒部と、この筒部に
隣接しドラム本体の軸心に対して同心的で前記第1歯車
と同一の歯数Nの第2歯車が設けられた電子写真感光体
ドラムを組み立てる組立装置であって、前記ドラム本体
が載置される載置台と、前記載置台の両側に配置され、
前記載置台に載置されたドラム本体と同軸上で前記第
1、第2フランジ部材をそれぞれ一体回転可能にかつ装
脱可能に支持する第1、第2フランジ支持台と、前記第
1、第2フランジ支持台をそれぞれ回転させるフランジ
支持台用回転手段と、前記第1、第2フランジ支持台の
一方を他方に対して互いに離間接近する方向に移動させ
るフランジ支持台用移動手段と、前記第1、第2フラン
ジ支持台に支持された第1、第2フランジ部材の第1、
第2歯車に臨ませてそれぞれ配設された歯部検出センサ
と、前記フランジ支持台用回転手段の回転制御およびフ
ランジ支持台用移動手段の移動制御を行なう制御手段と
を備え、前記制御手段は、前記フランジ支持台用回転手
段を駆動して第1、第2フランジ支持台を回転させつつ
前記歯部検出センサにより第1歯車の歯部と第2歯車の
歯部との間の位相差を測定し、前記位相差の測定値に基
づいて、ドラム本体の軸心を中心とした第1フランジ部
材の回転角度位置と第2フランジ部材の回転角度位置と
の間の相対的な角度差を変化させて、前記第1歯車と該
第1歯車に噛合する歯車との間で伝達される駆動トルク
における歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第1の
トルク変動からの影響と、前記第2歯車と該第2歯車に
噛合する歯車との間で伝達される駆動トルクにおける歯
車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第2のトルク変動
からの影響とが互いに打ち消し合うように、第1フラン
ジ部材の角度位置と第2フランジ部材の角度位置との間
の相対的な角度差を設定した上で、前記フランジ支持台
用移動手段を駆動してドラム本体の両端に第1、第2フ
ランジ部材の各筒部を嵌合するように構成されているこ
とを特徴とする。また、本発明の画像形成装置は、前記
電子写真感光体ドラムや前記電子写真感光体ドラムを含
む駆動機構を備えることを特徴とする。
【0006】本発明の電子写真感光体ドラムや前記電子
写真感光体ドラムを含む駆動機構、画像形成装置によれ
ば、感光体ドラム自体を駆動力伝達用部材として用いる
場合に、画像上に周期的な濃淡模様が出現したり、感光
体ドラムの駆動機構が異音を発したりするという問題を
解消できる。また、本発明の電子写真感光体ドラムの組
立方法および組立装置によれば、上記の電子写真感光体
ドラムを簡単に確実に得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る感光体ドラム
とその組立方法、組立装置およびそれを用いた画像形成
装置の実施の形態について説明する。まず、感光体ドラ
ムから説明する。図1(A)は感光体ドラムの正面図、
(B)は感光体ドラムの分解図、図2は感光体ドラムと駆
動歯車、従動歯車との関係図を示す。図1に示すよう
に、感光体ドラム12は、筒体1402の表面に感光層
1404が形成されたドラム本体14と、ドラム本体1
4の両端にドラム本体14に対して同心的に取着される
第1、第2フランジ部材16、18とで構成されてい
る。前記第1フランジ部材16は、ドラム本体14の一
端に嵌め込まれ固定される筒部1602と、前記筒部1
602がドラム本体14の一端に嵌め込まれ固定された
状態でドラム本体14の端部に隣接するように設けられ
た第1歯車1604とで構成されている。前記第2フラ
ンジ部材18は、ドラム本体14の他端に嵌め込まれ固
定される筒部1802と、前記筒部1802がドラム本
体14の他端に嵌め込まれ固定された状態でドラム本体
14の端部に隣接するように設けられた第2歯車180
4とで構成されている。前記第1歯車1604と第2歯
車1804は同じ歯数Nを有している。
【0008】感光体ドラム12の画像形成装置への配設
は、第1、第2フランジ部材16、18の不図示の軸受
部が画像形成装置のフレーム側で回転可能に支持される
ことでなされ、例えば、第1、第2フランジ部材16、
18の軸受部が軸状である場合にはフレームの軸受穴で
回転可能に支持され、あるいは、軸受部が穴状である場
合にはフレーム側の軸で回転可能に支持される。そし
て、図2に示すように、第1歯車1604には駆動歯車
20が噛合し、第2歯車1804には従動歯車22が噛
合し、駆動力が、駆動歯車20、第1歯車1604、ド
ラム本体14、第2歯車1804を経て従動歯車22に
伝達され、感光体ドラム12が駆動力伝達用部材として
機能するように配設される。
【0009】周知のごとく、互いに噛合した一対の歯車
を介して伝達される駆動トルクには、それら歯車が歯1
枚分回転するごとに周期的に変動する変動成分が不可避
的に含まれる。従って、感光体ドラム12に関しては、
駆動歯車20と第1歯車1604との間で伝達される駆
動トルクと、第2歯車1804と従動歯車22との間で
伝達される駆動トルクとに、夫々このような周期的なト
ルク変動が発生する。ここでは、前者のトルク変動を第
1のトルク変動と呼び、後者のトルク変動を第2のトル
ク変動と呼ぶことにする。図3のa及びbは、駆動歯車
20が第1歯車1604を駆動することにより伝達され
るトルクを「印加トルクTr1」で表し、第2歯車18
04が従動歯車22を駆動することにより伝達されるト
ルクを「負荷トルクTr2」で表したグラフであり、印
加トルクTr1の変動成分が第1のトルク変動に該当
し、負荷トルクTr2の変動成分が第2のトルク変動に
相当している。
【0010】第1歯車1604と第2歯車1804とは
同じ歯数Nを有するため、第1のトルク変動と第2のト
ルク変動とは、同一の周期α=T/Nを有する。ここ
で、Tは感光体ドラム12の回転周期である。一方、第
1のトルク変動と第2のトルク変動との間には位相差が
存在し、この位相差は、ドラム本体14の軸心を中心と
した駆動歯車20の軸心の角度位置と従動歯車22の軸
心の角度位置との間の相対的な角度差(駆動歯車20と
従動歯車22間の位相差)と、ドラム本体14の軸心を
中心とした第1フランジ部材16の角度位置と第2フラ
ンジ部材18の角度位置との間の相対的な角度差(両フ
ランジ部材16、18間の位相差)とに応じて、様々な
値を取り得る。
【0011】図3のa及びbにおいて、グラフの横軸
は、時間tと、感光体ドラム12の回転角度θとのいず
れをも表しており、トルク変動の周期αは、時間で表せ
ばT/Nとなり、感光体ドラム12の回転角度で表せば
2π/Nとなる。図3のaは、第1のトルク変動と第2
のトルク変動との間の位相差βが、たまたま小さかった
場合を示しており、このような場合には、感光体ドラム
12が比較的大きな回転振動を発生するため、画像上に
周期的な濃淡模様が出現したり、感光体ドラムの駆動機
構が異音を発したりするという問題が発生しやすい。図
3のbは、本発明を適用することによって、第1のトル
ク変動と第2のトルク変動との間の位相差βを、所望値
に設定した場合を示しており、この場合には、感光体ド
ラム12に対するトルク変動の影響が小さく抑えられる
ため、問題を生じることがない。この位相差βの設定
は、感光体ドラム12に対する第1のトルク変動からの
影響と第2のトルク変動からの影響とが互いに打ち消し
合うように、ドラム本体14の軸心を中心とした第1フ
ランジ部材16の角度位置と第2フランジ部材18の角
度位置との間の相対的な角度差を設定することによって
行うことができる。
【0012】具体的には、例えば、駆動歯車20及び従
動歯車22の配設位置が既に決定されており、その配設
位置においては、ドラム本体14の軸心を中心とした駆
動歯車20の軸心の角度位置と従動歯車22の軸心の角
度位置とが揃えられているという場合があり得る。この
場合には、第1歯車1604の歯部と第2歯車1804
の歯部との間の相対的な位相差を0.5×2π/Nに設
定したときに、第1のトルク変動からの影響と第2のト
ルク変動からの影響とを合計した感光体ドラム12への
総合的なトルク変動の影響が最も小さくなるため、最も
好ましい位相配置となる。一方、駆動歯車20または従
動歯車22の配設位置が変更可能ないしは調節可能であ
る場合には、ドラム本体14の軸心を中心とした第1歯
車1604の歯部の位相と第2歯車1804の歯部の位
相が揃っていても、ドラム本体14の軸心を中心とした
駆動歯車20の軸心の角度位置と従動歯車22の軸心の
角度位置とをずらすようにすることで、感光体ドラム1
2に対するトルク変動の影響を小さく抑えることができ
る。
【0013】このような位相配置を数式で表すと次の通
りである。既述のごとく、第1歯車1604及び第2歯
車1804の歯数はNであるため、感光体ドラム12
が、それら第1歯車1604及び第2歯車1804の歯
1枚分回転するごとに周期的に変動する前述の第1のト
ルク変動および第2のトルク変動の周期はT/Nとな
り、このトルク変動の周期を時間ではなくドラム本体1
4の回転角度で表した値αは、α=2π/Nとなる。そ
して、第1のトルク変動の位相と第2のトルク変動の位
相との間の位相差をドラム本体14の回転角度で表した
値βが、β=0.5αとなるようにすれば、感光体ドラ
ム12に対する第1のトルク変動からの影響と第2のト
ルク変動からの影響とを相殺させて、全体としてのトル
ク変動の影響を最も小さくすることができる。
【0014】本発明者は、幾つかのβの値について試験
を行なった。試験の内容は下記の通りである。直径が3
0mm、長さが340mmのドラム本体14の両側に第
1フランジ部材16と第2フランジ部材18を取り付け
た。第1フランジ部材16と第2フランジ部材18に
は、同一の歯数を有する第1歯車1604、第2歯車1
804が設けられている。紙の大きさがA3対応の小径
プリンター用途の電子写真感光体ドラムにおいて、両側
の第1歯車1604、第2歯車1804の位相を変化さ
せたサンプルを作製し、実機に取り付け、黒ベタ画像を
出力した。
【0015】位相は、一方の第1フランジ部材16を手
前にして特定の1歯を決めた際の、他方の第2フランジ
部材18の正方向(時計回り方向)の最寄りの1歯の角
度ずれにより定めた。出力画像には、歯部のピッチ相当
の濃淡むらが現れるが、程度の良いものを◎、中程度の
ものを○、程度の悪いものを×という評価を行なった。
この試験結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかなように、感光体ドラム1
2に対するトルク変動の影響を小さくして画像の濃淡む
らを抑えるという効果を得るための条件は、ドラム本体
14の軸心を中心とした第1フランジ部材16の角度位
置と第2フランジ部材18の角度位置との間の相対的な
角度差が、β=0.5αを満たすようにするということ
に限定されず、0.3α≦β≦0.7α(または0.3
≦β/α≦0.7)を満たすようにすればこの効果が得
られ、0.4α≦β≦0.6α(または0.4≦β/α
≦0.6)を満たすようにすればより好ましいことが判
明した。以上の試験結果からも明らかなように、本実施
の形態にかかる感光体ドラム12によれば、画像形成装
置において感光体ドラム12自体を駆動力伝達用部材と
して用いた場合に、画像上で周期的な濃淡模様が出た
り、異音が出るといった問題を解消することが可能とな
る。
【0018】次に、本発明の電子写真感光体ドラムの組
立方法を組立装置と共に説明する。図4は感光体ドラム
組立装置の正面図、図5はフランジ支持台部分の拡大図
を示す。感光体ドラム12の組立装置は、基台24と、
基台24上に設けられドラム本体14が載置される載置
部26と、載置部26の両側に設けられた支持部28、
30と、一方の支持部30をドラム本体14に対して離
間接近する方向に移動する駆動手段32と、第1歯車1
604と第2歯車1804の歯部を検出する二つの歯部
検出センサ34a、34bと、それら歯部検出センサ3
4a、34bを昇降する昇降手段36a、36bと、こ
の組立装置の様々な動作を制御する制御部38とを備え
ている。
【0019】前記載置部26は、ドラム本体14の両端
が載置されるV溝を有する二つの載置部材2602を備
えており、ドラム本体14は、その軸心が水平X方向に
延在する姿勢でそれら載置部材2602に載置されるこ
とにより、載置部26に支持される。載置部材2602
は、制御部38によって制御されている不図示の駆動手
段によりスライダ2604、ガイド2606を介して図
4の紙面の厚さ方向(水平X方向と直交する水平Y方
向)に移動され、両側の支持部28、30の間に位置す
る測定および嵌合位置と、この測定および嵌合位置から
離れた退避位置との間を移動するように配設されてい
る。
【0020】前記両側の支持部28、30のうちの一方
の支持部28は、モータ2802およびベルトプーリ機
構2804を介して回転駆動されるフランジ支持台28
06を備えており、フランジ支持台2806は第1フラ
ンジ部材16の中心孔に嵌合されるスピンドル2808
を備えている。このスピンドル2808は第1フランジ
部材16の中心孔に嵌合した状態で、フランジ支持台2
806が回転すると第1フランジ部材16がフランジ支
持台2806と一体に回転するように形成されている。
【0021】他方の支持部30も前記支持部28と同様
に、モータ3002およびベルトプーリ機構3004を
介して回転駆動されるフランジ支持台3006を備えて
おり、フランジ支持台3006は第2フランジ部材18
の中心孔に嵌合されるスピンドル3008を備えてい
る。このスピンドル3008は第2フランジ部材18の
中心孔に嵌合した状態で、フランジ支持台3006が回
転すると第2フランジ部材18がフランジ支持台300
6と一体に回転するように形成されている。また、支持
部30はスライダ3010、ガイド3012を介して前
記支持部28に対して離間接近する方向に移動可能に支
持されている。前記駆動手段32はエアシリンダにより
構成され、このエアシリンダの伸縮作動により支持部3
0は、前記支持部28に対して離間接近する方向に移動
される。なお、前記載置部26が測定および嵌合位置に
位置した状態で、二つの載置部材2602上に載置され
たドラム本体14の軸心と、両側の支持部28、30の
スピンドル2808、3008で支持された第1、第2
フランジ部材16、18の軸心とは同軸上に位置するよ
うに設けられている。
【0022】前記歯部検出センサ34a、34bは、第
1歯車1604および第2歯車1804の歯部の山や谷
を検出するもので、第1歯車1604および第2歯車1
804に対応してそれぞれ一つずつ設けられている。歯
部検出センサ34a、34bは、図5に示すように、各
々の歯車1604、1804の側面の外周近傍部分(歯
車1604、1804の歯部が形成されている部分)に
対向し、歯車1604、1804の側面へ光を照射し
て、その反射光の有無を検出するようにしたものであ
る。歯部検出センサ34a、34bが光を照射した位置
に、歯車1604、1804の歯が存在していたなら
ば、反射光が検出される。一方、その位置に歯と歯の間
の谷がきていたならば、反射光は検出されない。歯部検
出センサ34a、34bは、その反射光の有無に応じ
て、ハイレベルまたはローレベルの出力信号を送出す
る。このような歯部検出センサ34a、34bとして
は、例えば、照射用及び受光用の一対の光ファイバの先
端にレンズを装備した構成のセンサなどを使用すること
ができる。
【0023】前記昇降手段36a、36bは制御部38
により制御されて、歯部検出センサ34a、34bを、
基台24の上面の上方で第1、第2歯車1604、18
04の歯部の側面に臨む測定位置と、基台24の上面の
下方の退避位置との間で昇降するもので、このような昇
降手段として例えばエアシリンダなどが使用可能であ
り、歯部検出センサ34a、34bは基台24に設けら
れた開口を通って昇降する。前記制御部38は更に、2
個の歯部検出センサ34a、34bから出力されるセン
サ信号を受取り、それらセンサ信号に基づいて、一対の
支持部28、30のモータ2802、3002を制御す
るように構成されている。
【0024】歯部の検出を行う際には、制御部38が、
一対の支持部28、30のモータ2802、3002を
同時に駆動して、それら支持部28、30のフランジ支
持台2806、3006に支持されている第1フランジ
部材16及び第2フランジ部材18を回転させつつ、2
個の歯部検出センサ34a、34bによって第1歯車1
604の歯部の検出と第2歯車1804の歯部の検出と
を同時に行う。このとき、歯部検出センサ34a、34
bが出力するセンサ信号は、図6に示したように、ハイ
レベルとローレベルとの間で変化する矩形波信号とな
り、制御部38は、それらセンサ信号のレベルが変化す
るタイミングを計測することで、また特に、一方のセン
サ信号のレベル変化のタイミングと、他方のセンサ信号
のレベル変化のタイミングとの間のインターバルt1を
計測することで、第1歯車1604の歯部と第2歯車1
804の歯部との間の位相差を測定する。
【0025】次に、感光体ドラム12を組み立てる手順
について説明する。まず、載置部26および歯部検出セ
ンサ34a、34bを退避位置とし、支持部28、30
のスピンドル2808.3008にそれぞれ第1フラン
ジ部材16と第2フランジ部材18を装着する。また、
退避位置に位置した載置部26上にドラム本体14を載
置する。第1、第2フランジ部材16、18の装着やド
ラム本体14の載置は、作業員の手作業によって行なっ
てもよく、あるいは、機械を用いて自動的に行なっても
よい。次に、昇降手段36a、36bによりそれぞれ歯
部検出センサ34a、34bを測定位置に上昇させ、そ
れら歯部検出センサ34a、34bをそれぞれ第1歯車
1604と第2歯車1804の歯部の側面に臨ませる。
【0026】次に、一対の支持部28、30のモータ2
802、3002を同時に駆動してフランジ支持台28
06、3006を回転させる。このとき、2個の歯部検
出センサ34a、34bが出力するセンサ信号に基づい
て、制御部38が、第1歯車1604の歯部と第2歯車
1804の歯部との間の位相差t1を測定する。
【0027】制御部38は、こうして得られた位相差t
1の測定値に基づいて、モータ2802、3002の回
転速度を制御し(この制御は、例えば、所定の短時間だ
け一方のモータを他方のモータと異なる速度で回転させ
るようにして行う)、そして、その制御により、第1フ
ランジ部材16の回転角度位置と第2フランジ部材18
の回転角度位置との間の相対的な角度差(即ち、両フラ
ンジ部材16、18間の相対位相)を変化させて、感光
体ドラム12に対する、第1のトルク変動(第1歯車1
604と駆動歯車20との間で伝達される駆動トルクに
おけるそれら歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動するト
ルク変動)からの影響と、第2のトルク変動(第2歯車
1804と従動歯車22との間で伝達される駆動トルク
におけるそれら歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する
トルク変動)からの影響とが互いに打ち消し合うよう
に、ドラム本体14の軸心を中心とした第1フランジ部
材16の角度位置と第2フランジ部材18の角度位置と
の間の相対的な角度差を設定する。具体的には、上述し
たように、第1及び第2のトルク変動の周期をドラム本
体14の回転角度で表した値αと、第1のトルク変動の
位相と第2のトルク変動の位相との間の位相差をドラム
本体14の回転角度で表した値βとが、0.3α≦β≦
0.7α(または0.3≦β/α≦0.7)を満たすよ
うに、より好ましくは、0.4α≦β≦0.6α(また
は0.4≦β/α≦0.6)を満たすように、ドラム本
体14の軸心を中心とした第1フランジ部材16の角度
位置と第2フランジ部材18の角度位置との間の相対的
な角度差が設定される。
【0028】例えば、駆動歯車20と従動歯車22間の
位相とが揃っている場合(即ち、ドラム本体14の軸心
を中心とした駆動歯車20の軸心の角度位置と従動歯車
22の軸心の角度位置とが揃っている場合)には、第1
歯車1604の歯部と第2歯車1804の歯部との間の
相対的な位相ずれをT/2Nに設定したときに(Tは感
光体ドラム12の回転周期、Nは第1歯車1604及び
第2歯車1804の歯数である)第1のトルク変動から
の影響と第2のトルク変動からの影響とが相殺されて、
全体としてのトルク変動の影響が最も小さくなる。従っ
て、この場合には、モータ2802、3002の回転速
度の制御は、第1歯車1604の歯部と第2歯車180
4の歯部との間の位相のずれを、測定された状態から更
に、T/2N−t1だけ変化させるように行えばよい。
【0029】また、例えば、駆動歯車20と従動歯車2
2間の位相が揃っていない場合(即ち、ドラム本体14
の軸心を中心とした駆動歯車20の軸心の角度位置と従
動歯車22の軸心の角度位置とがずれている場合)に
は、第1歯車1604の歯部と第2歯車1804の歯部
との間の相対的な位相差を、駆動歯車20と従動歯車2
2間の位相差の分だけ補正した値に設定すればよく、こ
の場合には、駆動歯車20と従動歯車22間の位相が揃
っている場合とは異なり、第1歯車1604の歯部の位
相と第2歯車1804の歯部の位相とを揃えたときに、
第1のトルク変動の影響と第2のトルク変動の影響とが
相殺されて全体としてのトルク変動の影響が最も小さく
なることもある。実際には、駆動歯車20と従動歯車2
2間の位相差の補正が必要なだけでなく、それら歯車2
0、22の取付位置や歯部検出センサ34a、34bの
取付位置に誤差がある場合には、それら取付位置の誤差
に相当する補正も必要になる。更に、歯車20、22、
1604、1804を斜歯歯車とした場合には、組立後
に歯車どうしが実際に噛合する位相と歯部検出センサ3
4a、34bによって検出される位相との間に差が生じ
るため、それについても補正するようにする。
【0030】制御部38は、以上のようにして、ドラム
本体14の軸心を中心とした第1フランジ部材16の角
度位置と第2フランジ部材18の角度位置との間の相対
的な角度差(即ち、両フランジ部材16、18間の相対
位相)を適切に設定したならば、続いて、駆動手段32
を作動させて、第1フランジ部材16及び第2フランジ
部材18をドラム本体14の両端に嵌合させる。このと
き、第2フランジ部材18が、駆動手段32によって押
動されてドラム本体14の端部に当たり、それによって
ドラム本体14を第1フランジ部材16側へ移動させる
ことにより、やがて、ドラム本体14の他端が第1フラ
ンジ部材16に当接する。この状態を越えて更に駆動手
段32が第2フランジ部材18を押動することで、ドラ
ム本体14の両端に第1フランジ部材16と第2フラン
ジ部材18がそれぞれ嵌合固定される。
【0031】したがって、本実施の形態にかかる感光体
ドラム12の組立方法によれば、電子写真装置において
感光体ドラム12自体を駆動力伝達用部材として用いた
場合に、画像上で周期的な濃淡模様が出たり、異音が出
るといった問題を解消することができる感光体ドラム1
2を簡易にしかも確実に得ることが可能となる。また、
本実施の形態にかかる感光体ドラム12の組立装置によ
れば、上記の感光体ドラム12を、簡易にしかも確実に
得ることが可能となる。
【0032】本発明において使用される感光体ドラム1
2(ドラム本体14)としては、電子写真感光体ドラム
として用いられるものであれば特に限定されるものでは
ないが具体的には、アルミニウムあるいはアルミニウム
合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料、表面
にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、酸化イン
ジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、
紙、ガラス等の絶縁性基体等が使用される。非導電体を
使用するときは、導電性粉体の配合による導電化、ある
いは、金属蒸着による表面導電化が行われるのが一般的
である。好ましくはアルミニウムあるいはアルミニウム
合金からなるドラムがよい。ドラムの形状は、両端にフ
ランジを取着(嵌合や接着などを含む)できればよい
が、一般に円筒状ドラムが使用される。
【0033】以下、ドラムとして円筒状のアルミニウム
あるいはアルミニウム合金を用いる場合について述べれ
ば、アルミニウムあるいはA1050、A3003、A
6063等のアルミニウム合金をポートホール法、マン
ドレル法等により円筒状に加工した後、所定の肉厚、長
さ、外径寸法の円筒とするため、引き抜き加工、切削加
工等による処理加工が行なわれる。また、濃度ムラ対策
のために切削加工を利用して、ドラム表面を特定の表面
粗さに仕上げてもよい。
【0034】本発明で用いられる感光体ドラム12は、
ドラム本体14上に感光層を具備してなるものである。
そのまま感光層を形成してもよいが、濃度ムラを防止す
る上でブロッキング層を形成した上に感光層を形成する
ことが好ましい。ここで、ブロッキング層とは、陽極酸
化被膜や下引き層等を示す。
【0035】陽極酸化被膜は、ドラム本体14表面に陽
極酸化処理を施すことにより形成される。陽極酸化処理
を施す前に、酸、アルカリ、有機溶剤、界面活性剤、エ
マルジョン、電解などの各種脱脂洗浄方法により脱脂処
理されることが好ましい。陽極酸化被膜は通常の方法、
例えば、クロム酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸、スルファ
ミン酸などの酸性浴中で、陽極酸化処理することにより
形成されるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も良好な結
果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度
は100〜300g/l、溶存アルミニウム濃度は2〜
15g/l、液温は0〜30℃、電解電圧は10〜20
V、電流密度は0.5〜2A/dm2の範囲内に設定さ
れるのが好ましいが、これに限られるものではない。こ
のようにして形成された陽極酸化被膜の膜厚としては、
通常は20μm以下であり、好ましくは10μm以下、
更に好ましくは7μm以下である。
【0036】陽極酸化処理されたドラム本体14は封孔
処理や染色処理を行うことができる。封孔処理は多孔質
層中に水酸化アルミニウム等を成長させることにより封
孔する工程である。封孔処理方法は通常の方法でよい
が、例えばニッケルイオンを含む液(例えば酢酸ニッケ
ルを含む液、フッ化ニッケルを含む液)に浸漬させ施さ
れることが好ましい。また、染色処理を行う場合は、有
機、無機化合物塩溶液中にドラム本体14を浸漬しそれ
らの塩を吸着させる。具体的にはアゾ系などの水溶性有
機染料1〜10g/l、液温20〜60℃、pH3〜
9、浸漬時間1〜20分のような条件で行う。
【0037】下引き層としては、ポリビニルアルコー
ル、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタ
ン、ポリイミド、ポリアミド等の有機層を用いることが
できる。なかでも、ドラム本体14との接着性に優れ、
電荷発生層塗布液に用いられる溶媒に対する溶解性の小
さなポリアミド樹脂が好ましい。下引き層中には、アル
ミナ、チタニア等の金属酸化物微粒子や有機または無機
の色素を含有させることが効果的である。下引き層の膜
厚は通常0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μm
である。本発明においては、陽極酸化処理、封孔処理、
染色処理等が施された上に下引き層を形成することもで
きる。
【0038】前記ドラム本体14上には感光層が形成さ
れる。感光層は電荷発生物質を含有する電荷発生層と電
荷輸送層をこの順に積層したもの、逆に積層したもの、
または電荷輸送媒体中に電荷発生物質粒子を分散したい
わゆる単層型などいずれも用いることができるが、電荷
発生層および電荷輸送層を有する積層型感光層が好まし
い。感光層が単層構造の場合には、感光材料が結着材料
に分散してなる公知のものが使用される。例えば、色素
増感されたZnO感光層、CdS感光層、電荷発生物質
を電荷輸送物質に分散させた感光層が挙げられる。
【0039】電荷発生層には、電荷発生物質とバインダ
ー樹脂とを含む。電荷発生物質としては、電子写真感光
体に用いられる物質であれば特に限定されるものではな
く、具体的にはセレン及びその合金、ヒ素−セレン、硫
化カドミウム、酸化亜鉛、その他の無機光導電体、フタ
ロシアニン、アゾ、キナクリドン、多環キノン、ペリレ
ン、インジゴ、ベンズイミダゾールなどの有機顔料を使
用することができる。特に銅、塩化インジウム、塩化カ
リウム、スズ、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウムな
どの金属、またはその酸化物や塩化物の配位したフタロ
シアニン類、無金属フタロシアニン類などのフタロシア
ニン顔料、または、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、
ポリアゾ類などのアゾ顔料が好ましい。これらのうち特
にフタロシアニン顔料がより好ましく、特定結晶系を有
するオキシチタニウムフタロシアニンが特に好ましい。
これは、オキシチタニウムフタロシアニンが通常の顔料
より熱による結晶変換が起きやすいためである。
【0040】このようなオキシチタニウムフタロシアニ
ンの例としては、CuKα線によるX線回折においてブ
ラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜に最大回折ピー
クを示すものがあげられるが、これに限定されるもので
はない。このオキシチタニウムフタロシアニンの結晶型
は、一般にはY型あるいはD型と呼ばれているものであ
り、例えば特開昭62−67094号公報の第2図(同
公報ではII型と称されている)、特開平2−8256
号公報の第1図、特開昭64−82045号公報の第1
図、電子写真学会誌第92巻(1990年発行)第3号
第250〜258頁(同刊行物ではY型と称されてい
る)に示されたものである。この結晶型オキシチタニウ
ムフタロシアニンは、27.3°に最大回折ピークを示
すことが特徴であるが、これ以外に通常7.4°、9.
7°、24.2°にピークを示す。
【0041】回折ピークの強度は、結晶性、試料の配向
性および測定法により変化する場合もあるが、粉末結晶
のX線回折を行う場合に通常用いられるブラッグ−ブレ
ンターノの集中法による測定では、上記の結晶型オキシ
チタニウムフタロシアニンは27.3°に最大回折ピー
クを有する。また、薄膜光学系(一般に薄膜法或いは平
行法とも呼ばれる)により測定された場合には、試料の
状態によっては27.3°が最大回折ピークとならない
場合があるが、これは結晶粉末が特定の方向に配向して
いるためと考えられる。
【0042】分散媒としては、電子写真感光体の製造工
程で用いられるものであれば特に限定されるものではな
く種々の溶媒を用いてよい。例えば、ジエチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,2−
ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類;トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素を単独あるいは2種以上混合して
使用することができる。用いる分散媒の量は分散が充分
行え、且つ分散液中に有効量の電荷発生物質が含まれる
限りいかなる量でもよく、通常は分散時の分散液中の電
荷発生物質の濃度にして3〜20wt%、より好ましく
は4〜20wt%程度が好ましい。
【0043】バインダー樹脂としては、電子写真感光体
に使用されるものであれば特に限定されるものではない
が、具体的には、ポリビニルブチラール、ポリビニルア
セタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチ
レン、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリ
イミド、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル等
のビニル重合体、及びその共重合体、フェノキシ、エポ
キシ、シリコーン樹脂等またこれらの部分的架橋硬化物
等を単独あるいは2種以上用いることができる。バイン
ダー樹脂と電荷発生物質との混合方法としては例えば、
電荷発生物質を分散処理工程にバインダー樹脂を粉末の
まま或いはそのポリマー溶液を加え同時に分散する方
法、分散処理工程で得られた分散液をバインダー樹脂の
ポリマー溶液中に混合する方法、或いは逆に分散液中に
ポリマー溶液を混合する方法等のいずれかの方法を用い
てもかまわない。
【0044】次にここで得られた分散液は、塗布をする
のに適した液物性にするために、種々の溶剤を用いて希
釈してもかまわない。このような溶剤としては、例えば
前記分散媒として例示した溶媒を使用することができ
る。電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は特に制限
はないが一般には樹脂100重量部に対して電荷発生物
質が5〜500重量部の範囲より使用される。また必要
に応じて電荷輸送物質を含むことができる。電荷輸送物
質としては例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリビニ
ルピレン、ポリアセナフチレン等の有機高分子化合物、
フルオレノン誘導体、テトラシアノキシジメタン、ベン
ゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン
誘導体、ジフェノキノン誘導体などの電子吸引性物質、
カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾー
ル、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チア
ジアゾールなどの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒド
ラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導
体、或いはこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側
鎖に有する重合体などの電子供与性物質が挙げられる。
電荷輸送物質とバインダー樹脂との割合はバインダー樹
脂100重量部に対して電荷輸送物質が5〜500重量
部の範囲により使用される。
【0045】この様にして調製された分散液を用いて、
切削加工後のドラム本体14上或いは下引き層や陽極酸
化被膜の形成されたドラム本体14上に電荷発生層を形
成させ、その上に電荷輸送層を積層させて感光層を形成
する、或いは該ドラム本体14上に電荷輸送層を形成し
その上に前記分散液を用いて電荷発生層を形成し感光層
を形成する、或いは該ドラム本体14上に前記分散液を
用いて電荷発生層を形成させ感光層とする、のいずれか
の構造で感光層を形成することが出来る。電荷発生層の
膜厚は電荷輸送層と積層させて感光層を形成する場合
0.1〜10μmの範囲が好適であり電荷輸送層の膜厚
は10〜40μmが好適である。単層構造で感光層を形
成する場合の感光層の膜厚は5〜40μmの範囲が好適
である。
【0046】電荷輸送層は、上記電荷発生層の上に、バ
インダー樹脂として優れた性能を有する公知のポリマー
と混合して電荷輸送物質と共に適当な溶剤中に溶解し、
必要に応じて電子吸引性化合物、あるいは、可塑剤、顔
料その他の添加剤を添加して得られる塗布液を塗布する
ことにより、製造することができる。
【0047】電荷輸送層中の電荷輸送物質としては、上
記の電荷輸送物質を使用することができる。電荷輸送物
質とともに使用されるバインダー樹脂としては種々の公
知の樹脂が使用できる。ポリカーボネート樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアリレート樹脂、アクリル樹脂、メタ
クリレート樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂などの
熱可塑性樹脂や硬化性の樹脂が使用できる。とくに摩
耗、傷の発生の少ないポリカーボネート樹脂、ポリアリ
レート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリカーボ
ネート樹脂は、そのビスフェノール成分としてビスフェ
ノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールP、ビス
フェノールZ、あるいは、公知の種々の成分が使用出来
る。また、これらの成分からなる共重合物であってもよ
い。電荷輸送物質とバインダー樹脂の配合比率は、バイ
ンダー樹脂100重量部に対して例えば10〜200重
量部、好ましくは30〜150重量部の範囲で配合され
る。積層型感光体の場合、電荷輸送層として上記の成分
を主成分として形成される。
【0048】電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤として
は、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル類;メチ
ルエチルケトン、2,4−ペンタンジオン、シクロヘキ
サノン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素;酢酸エチル、蟻酸メチル、マロン酸ジメチル等
のエステル類;3−メトキシブチルアセテート、プロピ
レングリコールメチルエーテルアセテート等のエーテル
エステル類;ジクロロメタン、ジクロロエタン等の塩素
化炭化水素などが挙げられる。もちろんこれらの中から
1種または2種以上選択して用いてもよい。好ましく
は、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、2,4
−ペンタンジオン、アニソール、トルエン、マロン酸ジ
メチル、3−メトキシブチルアセテート、プロピレング
リコールメチルエーテルアセテートの中から選択するの
が好ましい。
【0049】更に、感光層は成膜性、可とう性、塗布
性、機械的強度を向上させるために周知の可塑剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤を含有していても
よい。更に、感光層の上に、機械的特性の向上及びオゾ
ン,NOx等の耐ガス特性向上のために、オーバーコー
ト層を設けても良い。更に必要に応じて、接着層、中間
層、透明絶縁層等を有していてもよいことは言うまでも
ない。
【0050】本発明において、前記の各層を形成するた
めの塗布操作は、従来公知の塗布方法に従う。例えば、
浸漬塗布法、スプレー塗布法、スピンナーコーティング
法、ブレードコーティング法等を採用して行うことがで
きる。
【0051】本発明の画像形成装置としては、モノクロ
プリンター、複写機、カラープリンター、カラー複写
機、ファクシミリなどがあげられる。特に、本発明の感
光体は高画質の画像を提供できることから、高解像度の
画像形成装置にも適している。特に、600dpi以上
の解像度の画像を得る画像形成装置にも利用することが
できる。また、本発明の画像形成装置においては、通
常、従来公知の波長域を有するレーザー光等の光源を利
用することで本発明の効果を得ることが出来るが、38
0nm〜600nmに波長域を有する光源を利用する該
画像形成装置においても、本発明の奏する効果は達成さ
れると考えられる。
【0052】該画像形成装置には、現像ユニット(帯電
器、現像器、定着器、除電器、クリーナー)、電子写真
感光体、光学ユニット(露光器)、ホッパー、スタッカ
ー、記録媒体(用紙)を搬送する搬送路、定着ユニット
等が設けられている。ホッパーは、記録媒体(用紙)を
搬送路に提供するものである。スタッカーは、記録済み
の媒体(印刷済み用紙)を積み重ねて保存するものであ
る。搬送路は、記録媒体(用紙)を搬送するものであ
る。定着ユニットは、電子写真感光体から記録媒体(用
紙)に転写された画像を定着するものである。
【0053】現像ユニットは、電子写真感光体に形成さ
れた静電潜像に現像剤を与えて現像を行うものである。
電子写真感光体は、得ようとする画像に応じた静電潜像
を作成後、現像ユニットで現像された画像を記録媒体
(用紙)に転写するものである。光学ユニットは、各画
像データ(情報)により変調されたレーザー光で電子写
真感光体上を走査して静電潜像を形成するものである。
【0054】画像形成装置の動作を以下説明する。コロ
トロン、スコロトロン等の帯電器を用いて電子写真感光
体表面略均一に帯電する。上位コンピューターは、画
像、文字等の情報に基づき印刷指令を送る。上位コンピ
ューターからの印刷指令時に、印刷準備が整っていれ
ば、データ要求を行い、各データーが送られてくると、
画像形成装置の光学ユニットで各データに対応して変調
されたレーザー光で電子写真感光体上を走査する。これ
により、レーザー光が照射された電子写真感光体上の部
分は、電荷が除去され、電子写真感光体上に静電潜像が
形成される。その後、現像ユニットで電子写真感光体に
形成された静電潜像にトナー等の現像剤を与えて、電子
写真感光体上に可視像を形成する。次に、記録媒体(用
紙)をこの可視像に重ね、記録媒体(用紙)の裏から帯
電器で現像剤とは逆の電荷を記録媒体(用紙)に与え、
静電力により可視像を記録媒体(用紙)に転写する。転
写された可視像は、熱又は圧力により、記録媒体(用
紙)に融着されて永久像とする。
【0055】一方、転写後の電子写真感光体上の潜像電
荷は光により除電される。また、転写されずに残った残
留トナー等の現像剤は、クリーナーにより除去する。こ
のようなプロセスを繰り返すことにより連続的に画像形
成を行う。また、フルカラー印刷を行う場合には、上述
した画像形成プロセスを各色毎に行いカラー画像を得
る。
【0056】また、記録媒体(用紙)がホッパーで一枚
ずつ搬送路に送られ、ベルト状の搬送手段で記録媒体
(用紙)が搬送される間に電子写真感光体に形成された
可視像を順次記録媒体(用紙)に転写していき、定着ユ
ニットで用紙に転写された像を定着し、最後にスタッカ
ーで印刷済みの記録媒体(用紙)を積み重ねて保管す
る。
【0057】なお、画像形成装置としては、フルカラー
印刷を行う場合には、電子写真感光体上に付着したトナ
ー等の現像剤を、一旦一つの中間転写ベルトに転写し、
中間転写ベルト上で各色のトナーを合わせ、カラー可視
像とした後、転写手段を用いて記録媒体(用紙)にカラ
ー画像を形成するものであってもよい。
【0058】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電子写真感光体ドラムや前記電子写真感光体ドラムを含
む駆動機構、画像形成装置によれば、感光体ドラム自体
を駆動力伝達用部材として用いる場合に、画像上に周期
的な濃淡模様が出現したり、感光体ドラムの駆動機構が
異音を発したりするという問題を解消できる。また、本
発明の電子写真感光体ドラムの組立方法および組立装置
によれば、このような電子写真感光体ドラムを簡単に確
実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は感光体ドラムの正面図、(B)は感光体ド
ラムの分解図である。
【図2】感光体ドラムと駆動歯車、従動歯車との関係図
である。
【図3】(a)、(b)は印加トルクと負荷トルクの説
明図である。
【図4】感光体ドラムの組立装置の正面図である。
【図5】フランジ支持台部分の拡大図である。
【図6】歯部検出センサの出力波形図である。
【符号の説明】
12 感光体ドラム 14 ドラム本体 16 第1フランジ部材 1604 第1歯車 18 第2フランジ部材 1804 第2歯車 20 駆動歯車 22 従動歯車 26 載置部 28、30 支持部 34 歯部検出センサ 38 制御部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラム本体と、該ドラム本体の両端に取
    着された第1フランジ部材及び第2フランジ部材とを備
    え、前記第1フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に
    対して同心的に歯数Nの第1歯車が設けられ、前記第2
    フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に対して同心的
    で前記第1歯車と同一の歯数Nを有する第2歯車が設け
    られた電子写真感光体ドラムにおいて、 前記第1歯車と該第1歯車に噛合する歯車との間で伝達
    される駆動トルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的
    に変動する第1のトルク変動からの影響と、前記第2歯
    車と該第2歯車に噛合する歯車との間で伝達される駆動
    トルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する
    第2のトルク変動からの影響とが互いに打ち消し合うよ
    うに、前記ドラム本体の軸心を中心とした前記第1フラ
    ンジ部材の角度位置と前記第2フランジ部材の角度位置
    との間の相対的な角度差が設定されている、 ことを特徴とする電子写真感光体ドラム。
  2. 【請求項2】 前記設定される相対的な角度差は、前記
    第1のトルク変動及び前記第2のトルク変動の周期を前
    記ドラム本体の回転角度で表した値αが、α=2π/N
    である場合に、前記第1のトルク変動の位相と前記第2
    のトルク変動の位相との間の位相差を前記ドラム本体の
    回転角度で表した値βが、0.3α≦β≦0.7αを満
    たしていることを特徴とする請求項1記載の電子写真感
    光体ドラム。
  3. 【請求項3】 ドラム本体と、該ドラム本体の両端に取
    着された第1フランジ部材及び第2フランジ部材とを備
    え、前記第1フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に
    対して同心的に歯数Nの第1歯車が設けられ、前記第2
    フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に対して同心的
    で前記第1歯車と同一の歯数Nを有する第2歯車が設け
    られている電子写真感光体ドラムの組立方法において、 前記ドラム本体の軸心を中心とした前記第1歯車と前記
    第2歯車の夫々の歯部の角度位置の位相を検出し、 前記第1歯車と該第1歯車に噛合する歯車との間で伝達
    される駆動トルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的
    に変動する第1のトルク変動からの影響と、前記第2歯
    車と該第2歯車に噛合する歯車との間で伝達される駆動
    トルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する
    第2のトルク変動からの影響とが互いに打ち消し合うよ
    うに、前記ドラム本体の軸心を中心とした前記第1フラ
    ンジ部材の角度位置と前記第2フランジ部材の角度位置
    との間の相対的な角度差を設定して前記第1フランジ部
    材及び前記第2フランジ部材を前記ドラム本体に取着す
    るようにした、 ことを特徴とする電子写真感光体ドラムの組立方法。
  4. 【請求項4】 前記設定される相対的な角度差は、前記
    第1のトルク変動及び前記第2のトルク変動の周期を前
    記ドラム本体の回転角度で表した値αが、α=2π/N
    である場合に、前記第1のトルク変動の位相と前記第2
    のトルク変動の位相との間の位相差を前記ドラム本体の
    回転角度で表した値βが、0.3α≦β≦0.7αを満
    たしていることを特徴とする請求項3記載の電子写真感
    光体ドラムの組立方法。
  5. 【請求項5】 前記ドラム本体の軸心を中心とした前記
    第1歯車と前記第2歯車の夫々の歯部の角度位置の位相
    を検出する際に、前記第1フランジ部材と前記第2フラ
    ンジ部材とを同時に回転させつつ、前記第1歯車と前記
    第2歯車の歯部を夫々センサで検出し、それらセンサの
    出力信号を処理することを特徴とする請求項3記載の電
    子写真感光体ドラムの組立方法。
  6. 【請求項6】 ドラム本体と、該ドラム本体の両端に取
    着された第1フランジ部材及び第2フランジ部材とを備
    え、前記第1フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に
    対して同心的な歯数Nの第1歯車が設けられ、前記第2
    フランジ部材には前記ドラム本体の軸心に対して同心的
    で前記第1歯車と同一の歯数Nを有する第2歯車が設け
    られ、前記ドラム本体の軸心を中心として回転可能に支
    持された電子写真感光体ドラムと、 前記第1フランジ部材の前記第1歯車と噛合している駆
    動歯車と、 前記第2フランジ部材の前記第2歯車と噛合している従
    動歯車とを備え、 前記駆動歯車から前記第1歯車へ駆動トルクが伝達さ
    れ、前記第2歯車から前記従動歯車へ駆動トルクが伝達
    されることで、前記駆動歯車から前記従動歯車へ駆動ト
    ルクが伝達される電子写真感光体ドラムを含む駆動機構
    において、 前記駆動歯車と前記第1歯車との間で伝達される駆動ト
    ルクにおける歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第
    1のトルク変動からの影響と、前記第2歯車と前記従動
    歯車との間で伝達される駆動トルクにおける歯車の歯部
    1枚ごとに周期的に変動する第2のトルク変動からの影
    響とが互いに打ち消し合うように、前記ドラム本体の軸
    心を中心とした前記駆動歯車の軸心の角度位置と前記従
    動歯車の軸心の角度位置との間の相対的な角度差、及
    び、前記ドラム本体の軸心を中心とした前記第1フラン
    ジ部材の角度位置と前記第2フランジ部材の角度位置と
    の間の相対的な角度差が設定されている、 ことを特徴とする電子写真感光体ドラムを含む駆動機
    構。
  7. 【請求項7】前記ドラム本体の軸心を中心とした前記駆
    動歯車の軸心の角度位置と前記従動歯車の軸心の角度位
    置との間の相対的な角度差、及び、前記ドラム本体の軸
    心を中心とした前記第1フランジ部材の角度位置と前記
    第2フランジ部材の角度位置との間の相対的な角度差
    は、前記第1のトルク変動及び前記第2のトルク変動の
    周期を前記ドラム本体の回転角度で表した値αが、α=
    2π/Nである場合に、第1のトルク変動の位相と第2
    のトルク変動の位相との間の位相差を前記ドラム本体の
    回転角度で表した値βが、0.3α≦β≦0.7αを満
    たしていることを特徴とする請求項6記載の電子写真感
    光体ドラムを含む駆動機構。
  8. 【請求項8】 前記ドラム本体の軸心を中心とした前記
    駆動歯車の軸心の角度位置と前記従動歯車の軸心の角度
    位置とを揃えてあり、前記ドラム本体の軸心を中心とし
    た前記第1歯車の歯部の角度位置の位相と前記第2歯車
    の歯部の角度位置の位相とをずらしてあることを特徴と
    する請求項6記載の電子写真感光体ドラムを含む駆動機
    構。
  9. 【請求項9】 前記ドラム本体の軸心を中心とした前記
    第1歯車の歯部の角度位置の位相と前記第2歯車の歯部
    の角度位置の位相とを揃えてあり、前記ドラム本体の軸
    心を中心とした前記駆動歯車の軸心の角度位置と前記従
    動歯車の軸心の角度位置とをずらしてあることを特徴と
    する請求項6記載の電子写真感光体ドラムを含む駆動機
    構。
  10. 【請求項10】 ドラム本体と、前記ドラム本体の両端
    に配設される第1フランジ部材及び第2フランジ部材と
    を備え、前記第1フランジ部材には前記ドラム本体の一
    端に嵌合される筒部と、この筒部に隣接し前記ドラム本
    体の軸心に対して同心的で歯数Nの第1歯車が設けら
    れ、前記第2フランジ部材には前記ドラム本体の他端に
    嵌合される筒部と、この筒部に隣接しドラム本体の軸心
    に対して同心的で前記第1歯車と同一の歯数Nの第2歯
    車が設けられた電子写真感光体ドラムを組み立てる組立
    装置であって、 前記ドラム本体が載置される載置台と、 前記載置台の両側に配置され、前記載置台に載置された
    ドラム本体と同軸上で前記第1、第2フランジ部材をそ
    れぞれ一体回転可能にかつ装脱可能に支持する第1、第
    2フランジ支持台と、 前記第1、第2フランジ支持台をそれぞれ回転させるフ
    ランジ支持台用回転手段と、 前記第1、第2フランジ支持台の一方を他方に対して互
    いに離間接近する方向に移動させるフランジ支持台用移
    動手段と、 前記第1、第2フランジ支持台に支持された第1、第2
    フランジ部材の第1、第2歯車に臨ませてそれぞれ配設
    された歯部検出センサと、 前記フランジ支持台用回転手段の回転制御およびフラン
    ジ支持台用移動手段の移動制御を行なう制御手段とを備
    え、 前記制御手段は、前記フランジ支持台用回転手段を駆動
    して第1、第2フランジ支持台を回転させつつ前記歯部
    検出センサにより第1歯車の歯部と第2歯車の歯部との
    間の位相差を測定し、前記位相差の測定値に基づいて、
    ドラム本体の軸心を中心とした第1フランジ部材の回転
    角度位置と第2フランジ部材の回転角度位置との間の相
    対的な角度差を変化させて、前記第1歯車と該第1歯車
    に噛合する歯車との間で伝達される駆動トルクにおける
    歯車の歯部1枚ごとに周期的に変動する第1のトルク変
    動からの影響と、前記第2歯車と該第2歯車に噛合する
    歯車との間で伝達される駆動トルクにおける歯車の歯部
    1枚ごとに周期的に変動する第2のトルク変動からの影
    響とが互いに打ち消し合うように、第1フランジ部材の
    角度位置と第2フランジ部材の角度位置との間の相対的
    な角度差を設定した上で、前記フランジ支持台用移動手
    段を駆動してドラム本体の両端に第1、第2フランジ部
    材の各筒部を嵌合するように構成されている、 ことを特徴とする感光体ドラム組立装置。
  11. 【請求項11】 前記載置台は、前記ドラム本体の軸心
    を水平X方向に延在させて該ドラム本体を支持するよう
    に構成され、前記載置台には、該載置台を前記水平X方
    向と直交する水平Y方向に離間した第1位置と第2位置
    との間で移動させる載置台用移動手段が設けられ、該載
    置台用移動手段は前記制御手段によって制御され、前記
    載置台が前記第1位置にあるときに、前記載置台に載置
    された前記ドラム本体と前記第1、第2フランジ支持台
    に支持された前記第1、第2フランジ部材とが同軸上に
    位置するように構成され、前記制御手段は、前記載置台
    を前記第2位置へ移動させて前記歯部検出センサによる
    歯部検出を行わせ、その後に、前記載置台を前記第1位
    置へ移動させて前記ドラム本体の両端に前記第1、第2
    フランジ部材を嵌合させるように構成されていることを
    特徴とする請求項10記載の感光体ドラム組立装置。
  12. 【請求項12】 前記歯部検出センサには、該歯部検出
    手段を上下方向に離れた測定位置と退避位置との間で移
    動させる昇降手段が設けられ、該昇降手段は前記制御手
    段によって制御され、前記歯部検出手段が前記測定位置
    にあるときに、該歯部検出センサが前記第1、2フラン
    ジ支持台に支持された前記第1、第2フランジ部材の第
    1、第2歯車に臨み、前記制御手段は、前記歯部検出セ
    ンサを前記測定位置へ昇降させて前記歯部検出センサに
    よる歯部検出を行わせ、その後に、前記歯部検出センサ
    を前記退避位置へ昇降させて前記ドラム本体の両端に前
    記第1、第2フランジ部材を嵌合させるように構成され
    ていることを特徴とする請求項10記載の感光体ドラム
    組立装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記フランジ支持台
    用回転手段を駆動して第1、第2フランジ支持台を同時
    に回転させつつ前記歯部検出センサにより第1歯車の歯
    部と第2歯車の歯部との間の位相差を測定するように構
    成されていることを特徴とする請求項10記載の感光体
    ドラム組立装置。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の電子写真感光体ドラ
    ムを用いた画像形成装置。
  15. 【請求項15】 請求項3に記載の電子写真感光体ドラ
    ムの組立方法により得られた電子写真感光体ドラム。
  16. 【請求項16】 請求項6に記載の電子写真感光体ドラ
    ムを含む駆動機構を備える画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015138244A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 株式会社沖データ 画像形成ユニット及び画像形成装置

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