JP2003131507A - 積層エンドレスベルトおよびその製造方法 - Google Patents

積層エンドレスベルトおよびその製造方法

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JP2003131507A
JP2003131507A JP2001330812A JP2001330812A JP2003131507A JP 2003131507 A JP2003131507 A JP 2003131507A JP 2001330812 A JP2001330812 A JP 2001330812A JP 2001330812 A JP2001330812 A JP 2001330812A JP 2003131507 A JP2003131507 A JP 2003131507A
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thermosetting resin
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Taiichi Sugita
泰一 杉田
Masakazu Sugimoto
正和 杉本
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 導電性薄膜層と樹脂層との密着性が高く、均
一な加熱定着性、搬送性を有する電磁誘導発熱用定着ま
たは転写定着ベルトおよびその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 少なくとも熱硬化性樹脂層と導電性薄膜
層とを有する積層エンドレスベルトであって、前記熱硬
化性樹脂層と導電性薄膜層の間のJIS K6301
(1996)による剥離強度は0.10〜0.30N/
mm2であることを特徴とする積層エンドレスベルト、
ならびに導電性薄膜層を形成する工程、次いで、前記導
電性薄膜層の上に熱硬化性樹脂材料をコーティングし、
加熱して導電性薄膜層と熱硬化性樹脂層との積層体を形
成する工程を含むことを特徴とする積層エンドレスベル
トの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等におい
て、電磁誘導発熱を利用してトナー画像を加熱定着させ
る電磁誘導発熱用定着ベルトまたはトナー画像の転写と
複写紙への定着もしくはトナー像の形成から定着までを
同一プロセスで行う中間転写ベルト等に使用される積層
エンドレスベルトおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】定着または転写定着ベルトなどに用いる
導電性を有するポリイミドエンドレスベルトの製造方法
として、ポリイミド層上にメッキ、蒸着またはスパッタ
リングにより導電性薄膜層をコーティングする方法が知
られている(特開平7−295396号公報他)。
【0003】一方、電子写真方式の複写機等に対する消
費エネルギーの効率化や待機時間の短縮化、クイックス
タートへの要求のために、発熱層を備えたフィルムに渦
電流を発生させて直接加熱させるという電磁誘導発熱方
式の定着装置およびこれに用いられる定着ベルトが提案
されている。
【0004】たとえば、特開平7−295411号公報
では、円筒状の金属フィルムの一面に低熱伝導性樹脂
層、もう一方の面にはトナー離型性を有する樹脂層をデ
ィッピングやスプレーコートにより形成した像加熱用フ
ィルムが提案されている。
【0005】しかし、金属フィルムを用いたものでは、
製造工程が多くなるなどのコストが高く、しかもディッ
ピングやスプレーコート塗布によるため膜厚が不均一に
なりやすく、このため均一な定着性、搬送性に問題があ
った。また、金属フィルムの剛性が高すぎることによる
問題も指摘されている。
【0006】そこで、熱硬化性樹脂基材の外面にメッキ
処理による発熱層を形成した定着フィルムも知られてい
る(特開平7−114276号公報他)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では導電性薄膜層とポリイミド表面との密着性が低
く、ポリイミド表面と導電性薄膜層との間の剥離強度が
低いことがわかった。
【0008】そこで、本発明の目的は、導電性薄膜層と
樹脂層との密着性が高く、均一な加熱定着性、搬送性を
有する電磁誘導発熱用定着または転写定着ベルトおよび
その製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、導電性を有する熱硬化性樹脂の作製方法
や構造、物性等について鋭意研究したところ、導電性薄
膜層を先に形成し、次いで熱硬化性樹脂材料をコーティ
ングすることにより、密着性が高い導電性熱硬化性エン
ドレスベルトが得られることを見出し,本発明を完成す
るに至った。
【0010】即ち、本発明のエンドレスベルトは、少な
くとも熱硬化性樹脂層と導電性薄膜層とを有する積層エ
ンドレスベルトであって、前記熱硬化性樹脂層と導電性
薄膜層の間のJIS K6301(1996)による剥
離強度は0.10〜0.30N/mm2 であることを特
徴とする。
【0011】前記剥離強度は、導電性薄膜層と樹脂層と
の密着性を良好に保ち、積層エンドレスベルト使用時に
導電性薄膜層と樹脂層が剥離を生じないという観点か
ら、0.10〜0.30N/mm2 であり、0.20〜
0.30N/mm2 が好ましく、0.25〜0.28N
/mm2 がより好ましい。
【0012】前記剥離強度は、JIS K6301(1
996)に準じて測定した値であり、その測定方法は、
実施例に記載されている。
【0013】また、本発明は、導電性薄膜層を形成する
工程、次いで、前記導電性薄膜層の上に熱硬化性樹脂材
料をコーティングし、加熱して導電性薄膜層と熱硬化性
樹脂層との積層体を形成する工程を含むことを特徴とす
る積層エンドレスベルトの製造方法に関する。
【0014】また、本発明は、円筒状金属体の内面に導
電性薄膜層を形成する工程、次いで前記薄膜層の内面に
ポリアミド酸溶液をコーティングし、加熱して導電性薄
膜層と熱硬化性樹脂層との積層体を形成する工程、およ
び前記金属体から前記積層体を離型する工程を含むこと
を特徴とする導電性ポリイミドエンドレスベルトの製造
方法に関する。
【0015】本発明の製造方法においては、前記導電性
薄膜層の形成工程がメッキ、蒸着またはスパッタリング
により少なくとも一層からなる層を形成するものである
ことが好ましい。これにより、導電性薄膜層の鋭敏な制
御が可能となり、厚みや密度の制御が行える。
【0016】また、本発明の製造方法においては、熱硬
化性樹脂への乾燥・硬化を効率良く行うという観点か
ら、前記積層体の形成工程における加熱が50〜250
℃で行われることが好ましく、110〜170℃がより
好ましい。
【0017】さらに、本発明の製造方法においては、前
記金属体と前記導電性薄膜層との間に金属酸化物層が形
成されていることが好ましい。それにより前記金属体か
らの前記積層体の離型が容易になる。
【0018】[作用効果]本発明の積層エンドレスベル
トによると、剥離強度が所定の範囲内にあり、導電性薄
膜層と樹脂層との密着性が高いので、電磁誘導発熱用装
置に定着または転写定着ベルトとして用いた場合に均一
な加熱定着性、搬送性を有し、機械的強度も良好であ
る。
【0019】本発明の積層エンドレスベルトの製造方法
によると、導電性薄膜層を先に形成し、次いで、熱硬化
性樹脂層を形成することにより、導電性薄膜層と樹脂層
との密着性が高い積層エンドレスベルトを効率良く製造
することができる。
【0020】また、本発明の製造方法によると、熱硬化
性樹脂材料としてポリアミド酸溶液を用いることによ
り、前記と同様に密着性の高い導電性ポリイミドエンド
レスベルトを効率良く製造することができる。
【0021】また、本発明の製造方法によると、導電性
薄膜層をメッキ、蒸着またはスパッタリングにより形成
した場合、寸法精度の良い積層エンドレスベルトを製造
することができる。
【0022】また、本発明の製造方法によると、50〜
250℃で加熱することにより、熱硬化性樹脂への乾燥
・硬化が効率良く進行し、密着性の高い積層エンドレス
ベルトを製造することができる。
【0023】さらに、本発明の製造方法によると、前記
金属体と前記導電性薄膜層との間に金属酸化物層を形成
することにより、前記金属体からの前記積層体の離型が
容易になり、寸法精度の良い積層エンドレスベルトを効
率良く製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0025】本発明の積層エンドレスベルトは、少なく
とも熱硬化性樹脂層と導電性薄膜層とを有し、前記熱硬
化性樹脂層と導電性薄膜層の間のJIS K6301
(1996)による剥離強度は0.10〜0.30N/
mm2 である。
【0026】図1に、本発明の積層エンドレスベルトの
断面図の一例を示す。このベルトは、最外部に導電性薄
膜層1と、その内面に位置する熱硬化性樹脂層2とから
構成されている。
【0027】導電性薄膜層1は、励磁コイルにより発生
した磁場により渦電流を生じさせる導電性物質を有する
層であり、ニッケル、鉄、コバルトおよびこれらを含有
する合金等の強磁性材料ならびに銅、金、銀およびこれ
らを含有する合金等の弱磁性材料を用いることができ
る。
【0028】熱硬化性樹脂層2の熱硬化性樹脂として
は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイ
ミダゾール等が使用可能であるが、高い機械的強度と絶
縁性を有するポリイミド系樹脂を主成分とするのが好ま
しい。この場合、使用するカルボン酸二無水物やジアミ
ンの種類、モル比等を調節することにより、適度な剛性
あるいは可撓性のエンドレスベルトとすることができ
る。
【0029】本発明の積層エンドレスベルトは、金属体
の内面もしくは上面に少なくとも1層からなる導電性薄
膜層を形成し、次いで、形成された導電性薄膜層の上に
熱硬化性樹脂材料をコーティングし、加熱により乾燥・
硬化させて、導電性薄膜層と熱硬化性樹脂層との積層体
を形成し、その後に前記金属体から前記積層体を離型す
る順序で製造する。
【0030】前記金属体の材料は、耐熱性という観点か
ら、ステンレス、鉄、ニッケル、銅、チタンまたはアル
ミニウム等が好ましく、熱硬化性樹脂層を回転遠心成形
するためには、その形状は円筒状であることが好まし
い。
【0031】また、前記金属体は、導電性薄膜層との間
に離型性を持たせるために、金属体自体の熱処理によ
り、金属体の表面に酸化性物質を形成させることが好ま
しい。あるいは、離型性を向上させるために金属体の表
面にメッキ法などによりニッケル、銅、亜鉛、シリコン
等の金属をコーティングさせたり、常法によりフッ素樹
脂材料をコーティングしてもよい。この場合の金属コー
ティングの材料は、用いる金属体の材料を考慮して適宜
選択すればよい。
【0032】好ましくは前記金属体の内面に、前記導電
性材料を用いて、メッキ、蒸着またはスパッタリングに
より導電性薄膜層を形成する。導電性薄膜層の膜厚は1
00μm以下が好ましく、1μm〜15μmがより好ま
しく、4μm〜10μmがさらに好ましい。上記範囲内
の膜厚を有する導電性薄膜層は、熱硬化性樹脂の屈曲性
に十分追従し、熱硬化性樹脂材料との密着性も良好であ
り、かつ、金属体からの離型性にも優れる。
【0033】次いで、前記導電性薄膜層の上に熱硬化性
樹脂材料をコーティングする。コーティング方法として
は、用いる熱硬化性樹脂材料に応じて公知の方法で行
う。
【0034】コーティング後、加熱により乾燥、硬化さ
せて導電性薄膜層と熱硬化性樹脂層との積層体を形成す
る。加熱は、用いる熱硬化性樹脂材料に応じて適宜設定
することができるが、熱硬化性樹脂への乾燥・硬化を効
率良く行うという観点から、50〜250℃で行われる
ことが好ましく、110〜170℃がより好ましい。
【0035】好ましくは、円筒状の金属体の内面に形成
された導電性薄膜層の内面に、熱硬化性樹脂材料として
ポリアミド酸溶液をコーティングして回転遠心成形さ
せ、厚みの均一な積層体を形成する。
【0036】前記ポリアミド酸溶液は、カルボン酸二無
水物とジアミンを溶媒中で重合反応させて得ることがで
きる。機械的強度等の面からカルボン酸二無水物とし
て、芳香族カルボン酸二無水物が好ましく、芳香族テト
ラカルボン酸二無水物がより好ましい。
【0037】このような芳香族テトラカルボン酸二無水
物の例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物等が挙げられる。
【0038】ジアミンの例としては、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,
3’−ジクロロベンジジン、m−フェニレンジアミン、
p−フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメ
チルベンジジン等が挙げられる。
【0039】上記カルボン酸二無水物とジアミンを重合
反応させる際の溶媒としては適宜なものを用いうるが、
溶解性等の点から極性溶媒が好ましく用いられる。この
ような極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類
が有用であり、例えば低分子量のN,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げら
れ、これらは蒸発、置換または拡散によりポリアミド酸
およびポリアミド酸成形品から容易に除去することがで
きる。
【0040】これ以外の有機極性溶媒として、N,N−
ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−
メチル−2−ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルホキ
シド等が挙げられ、これらは単独で使用してもよいし、
併せて用いてもよい。さらに、上記有機極性溶媒にクレ
ゾール、フェノール等のフェノール類、ベンゾニトリ
ル、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、
トルエン等を単独または併せて混合することもできる。
【0041】なお、ポリアミド酸は加水分解して低分子
量化するため、ポリアミド酸の重合は実質上無水条件下
で行うことが好ましい。
【0042】上記カルボン酸二無水物(a)とジアミン
(b)とを有機極性溶媒中で反応させることでポリアミ
ド酸が得られる。その際のモノマー濃度(溶媒中におけ
る(a)+(b)の濃度)は、種々の条件に応じて設定
されるが、5〜30重量%が好ましい。また、反応温度
は80℃以下に設定することが好ましく、特に好ましく
は5〜50℃である。
【0043】このようにして、カルボン酸二無水物とジ
アミンとを有機極性溶媒中で反応させることでポリアミ
ド酸が生成し、その反応の進行に伴い溶液粘度が上昇す
る。本発明において、膜厚の均一性、製造コスト、また
は省エネルギーなどの点からある程度低い粘度のポリア
ミド酸溶液を用いる必要があり、この点を考慮した上
で、適当な粘度のポリアミド酸溶液を用いる必要があ
る。具体的には、ポリアミド酸溶液のB型粘度計におけ
る粘度(25℃)は0.01〜5000Pa・sが好ま
しく、0.1〜2000Pa・sがより好ましい。
【0044】上記のポリアミド酸溶液を導電性薄膜層の
内面にコーティングし、膜厚の均一性を高めるために回
転遠心成形を行い、溶媒の除去および樹脂の硬化を行う
ために大気中において50〜250℃に加熱し、その
後、金属体より離型を行って、導電性薄膜層を有する熱
硬化性樹脂(積層体)を得る。
【0045】上記の積層体を窒素雰囲気中等の低酸素濃
度下において、イミド転化反応の完結および閉環水の除
去、溶媒の除去等を行うために、300℃〜430℃の
加熱を行う。
【0046】このようにして、導電性ポリイミドエンド
レスベルトが得られる。このベルトを含む本発明の積層
エンドレスベルトは、電磁誘導発熱用定着ベルトまたは
中間定着ベルトとして以下の装置に好適に使用すること
ができる。電磁誘導発熱用定着ベルトと、そのベルトに
渦電流を生じさせるための励磁コイルと、その励磁コイ
ルに電流を印加するための電源とを備えた定着装置を具
備する画像形成装置、例えば、特開平9−146392
号公報、特開平7−295411号公報、特開平7−1
14276号公報等に採用される装置が挙げられる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。
【0048】[実施例1]N−メチル−2−ピロリドン
(NMP)中に、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンの略等
モルを(固形分濃度20%)溶解し、窒素雰囲気中にお
いて室温で撹拌しながら反応させて、150Pa・sの
ポリアミド酸溶液を得た。円筒状のSUS製金型の内面
にメッキ法により銅を約5μm形成させた後、前記のポ
リアミド酸溶液を金型の内面に厚さ400μm程度キャ
ステイングを行い、金型の外側より60℃の熱風を60
分間あて、150℃で50分間加熱し、その後、250
℃で20分間加熱し、ポリアミド酸成形体を金型から離
型した。前記成形体をさらに400℃の窒素雰囲気中で
20分間加熱し、溶媒の除去、脱水閉環水の除去および
イミド転化反応を行うことにより、総厚74〜80μm
のエンドレスベルトを得た。
【0049】JIS K6301(1996)に準じ
て、導電性層の銅に結晶はんだではんだ付けし、垂直方
向に引っ張ったところ、ポリイミド樹脂層と導電性薄膜
層の間の剥離強度は平均0.15N/mm2 であった。
【0050】[実施例2]N−メチル−2−ピロリドン
(NMP)中に、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンの略等
モル(固形分濃度20%)を溶解し、窒素雰囲気中にお
いて室温で撹拌しながら反応させて、150Pa・sの
ポリアミド酸溶液を得た。円筒状ニッケル製の金型の内
面にメッキ法によりニッケルを約10μm形成させた
後、前記ポリアミド酸溶液を金型の内面に厚さ400μ
m程度キャステイングを行った。前記金型の外側より6
0℃の熱風を60分間あて、400℃の窒素雰囲気中で
40分間加熱し、溶媒の除去、脱水閉環水の除去および
イミド転化反応を行い、円筒状金型より離型を行うこと
により、総厚78〜85μmのエンドレスベルトを得
た。
【0051】実施例1と同様に、導電性層のニッケルに
結晶はんだではんだ付けし、垂直方向に引っ張ったとこ
ろ、ポリイミド樹脂層と導電性層の間の剥離強度は、平
均0.12N/mm2 であった。
【0052】[比較例1]N−メチル−2−ピロリドン
(NMP)中に、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンの略等
モル(固形分濃度20%)を溶解し、窒素雰囲気中にお
いて室温で撹拌しながら反応させて、150Pa・sの
ポリアミド酸溶液を得た。円筒状の金型の内面に前記ポ
リアミド酸溶液を厚さ400μm程度キャステイングを
行い、金型の外側より60℃の熱風を60分間あてた後
に、150℃で50分間加熱し、その後、250℃で2
0分間加熱し、円筒状金型から離型を行い、さらに40
0℃で20分間加熱することにより、総厚74〜80μ
mのエンドレスベルトを得た。前記エンドレスベルトに
メッキ法により総厚10〜20μmの銅を形成した。
【0053】実施例1と同様に、導電性層の銅に結晶は
んだではんだ付けし、垂直方向に引っ張ったところ、ポ
リイミド樹脂層と導電性層の間の剥離強度は、平均で
0.10N/mm2 未満であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性熱硬化性樹脂の1例を示す断面
【符号の説明】
1 導電性薄膜層 2 熱硬化性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA23 AA31 BA12 2H071 BA42 DA09 DA12 2H200 FA02 FA13 GB26 HB13 JB07 JB43 JB45 JB46 JB47 JC04 JC13 JC15 JC16 JC17 LC00 LC04 LC06 LC09 MA01 MA04 MB01 MC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも熱硬化性樹脂層と導電性薄膜
    層とを有する積層エンドレスベルトであって、前記熱硬
    化性樹脂層と導電性薄膜層の間のJIS K6301
    (1996)による剥離強度は0.10〜0.30N/
    mm2 であることを特徴とする積層エンドレスベルト。
  2. 【請求項2】 導電性薄膜層を形成する工程、次いで、
    前記導電性薄膜層の上に熱硬化性樹脂材料をコーティン
    グし、加熱して導電性薄膜層と熱硬化性樹脂層との積層
    体を形成する工程を含むことを特徴とする積層エンドレ
    スベルトの製造方法。
  3. 【請求項3】 円筒状金属体の内面に導電性薄膜層を形
    成する工程、次いで前記薄膜層の内面にポリアミド酸溶
    液をコーティングし、加熱して導電性薄膜層と熱硬化性
    樹脂層との積層体を形成する工程、および前記金属体か
    ら前記積層体を離型する工程を含むことを特徴とする導
    電性ポリイミドエンドレスベルトの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記導電性薄膜層の形成工程がメッキ、
    蒸着またはスパッタリングにより少なくとも一層からな
    る層を形成するものである請求項2または3に記載の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記積層体の形成工程における加熱が5
    0〜250℃で行われる請求項2〜4いずれかに記載の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属体と前記導電性薄膜層との間に
    金属酸化物層が形成されている請求項2〜5いずれかに
    記載の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7593681B2 (en) 2006-12-13 2009-09-22 Fuji Xerox Co., Ltd Laminated body, endless belt, fixing device, and image forming device
US7668496B2 (en) 2006-12-25 2010-02-23 Fuji Xerox Co., Ltd. Laminated body, endless belt, fixing device and image forming apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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