JP2003130990A - 放射線遮蔽材及びその製造方法 - Google Patents

放射線遮蔽材及びその製造方法

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radiation shielding
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Masaharu Nakagome
雅晴 中込
Shinji Arai
慎二 荒井
Takashi Suzuki
隆司 鈴木
Takahiro Yamada
隆博 山田
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Fujix Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造作業者の人体にも環境にも悪影響のな
い、高い放射線遮蔽性能を有する放射線遮蔽材を提供す
る。 【解決手段】 加硫ゴムとビスマス粉末とを含んでな
る。前記加硫ゴムによって前記ビスマス粉末に形状が付
与され、該ビスマス粉末によって、放射線が効果的に遮
蔽される。ビスマスには、鉛に見られるような有害性は
ないので、製造作業者の人体にも環境にも、悪影響はな
い。好ましくは、前記ビスマス粉末の練り込みによる発
熱を原因として前記未加硫ゴムに架橋反応が生じないよ
うに、前記ビスマス粉末練り込み前に、前記未加硫ゴム
と前記加硫剤との混合物を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線遮蔽を目的
とする材料、その材料からなる放射線遮蔽体、及び前記
放射線遮蔽材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線遮蔽の分野においては、放射線遮
蔽材として、一般に、鉛が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鉛の有害性は
周知の事実であり、これを用いて放射線遮蔽材を製造す
ることは、製造作業者の人体に悪影響が及ぶほか、環境
に対しても害が大きい等の問題がある。
【0004】本発明は、こうした事情に鑑みてなされた
もので、製造作業者の人体にも環境にも悪影響のない、
高い放射線遮蔽性能を有する放射線遮蔽材を提供しよう
とするものである。本発明は、また、前記放射線遮蔽材
を含む放射線遮蔽体、及び前記放射線遮蔽材の製造方法
を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る放射線遮蔽材は、加硫ゴムとビスマス
粉末とを含んでなるものである(請求項1)。
【0006】本発明によれば、前記加硫ゴムによって前
記ビスマス粉末に形状が付与され、該ビスマス粉末によ
って、放射線が効果的に遮蔽される。ビスマスには、鉛
に見られるような有害性はないので、製造作業者の人体
にも環境にも、悪影響はない。また、前記加硫ゴムは、
優れた弾性を有するので、前記放射線遮蔽材を用いた放
射線遮蔽体の加工性や取り扱い性も良好となる。
【0007】なお、本発明において、ビスマス粉末と
は、単体としてのビスマスの粉末には限らず、酸化ビス
マス等、ビスマスの化合物の粉末も含むものとする。
【0008】本発明の一実施の形態に係る放射線遮蔽材
は、未加硫ゴムとビスマス粉末とを混練せしめたもので
ある(請求項2)。ここで、「未加硫ゴム」とは、天然
ゴムであると合成ゴムであるとを問わず、未だ架橋反応
を経ていない状態のゴムを広く含む概念である。また、
「混練」とは、単に混ぜ合わせるだけではなく、例え
ば、適度の圧力を加えて互いに練り合わせることを言
う。ビスマス粉末の比重は大きいけれども、未加硫ゴム
は、軟らかくて粘り強い性質を有するので、流動性の大
きい合成樹脂に混合する場合とは違って、偏りなく均一
に分散せしめることができる。
【0009】本発明の他の実施の形態に係る放射線遮蔽
材は、未加硫ゴムに加硫剤を添加したものにビスマス粉
末を練り込んでなる放射線遮蔽材であって、前記ビスマ
ス粉末の練り込みによる発熱を原因として急速な架橋反
応が生じないように、前記ビスマス粉末練り込み前に前
記未加硫ゴムと前記加硫剤との混合物を冷却してなるも
のである(請求項3)。ここで、「冷却」の目的は、前
記未加硫ゴムに急速な架橋反応が生ずることを防止し
て、未加硫ゴム中におけるビスマス粉末の均一な分散が
阻害されないようにすることである。よって、前記目的
が達成されるのであれば、強制冷却であるか放冷である
かは問わない。
【0010】前記放射線遮蔽材において、前記未加硫ゴ
ムと前記ビスマス粉末の混合割合は、放射線遮蔽性能
と、前記未加硫ゴムによる形状付与性能と、を比較考量
して適宜に決定することができる。
【0011】本発明に係る放射線遮蔽体は、前記放射線
遮蔽材を含んでなるものである(請求項4)。本発明に
係る放射線遮蔽体によれば、前記加硫ゴムの弾性によ
り、その成形を容易に行うことができるほか、その取り
扱い性も良好となり、好適である。
【0012】本発明に係る放射線遮蔽材の製造方法は、
未加硫ゴムにビスマス粉末を分散させ、その後加硫成形
するものである(請求項5)。
【0013】好ましくは、前記ビスマス粉末の練り込み
による発熱を原因として前記未加硫ゴムに急速な架橋反
応が生じないように、ビスマス粉末練り込み工程前に、
前記未加硫ゴムと前記加硫剤との混合物の冷却工程を設
ける(請求項6)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の好適な一実施の形態について説明する。
【0015】図1は、本実施の形態に係る放射線遮蔽材
の製造工程図である。
【0016】まず、原料として、未加硫ゴムを準備す
る。準備する未加硫ゴムは、天然ゴムでも合成ゴムでも
良く、また、ゴムの加工工程において、素練り前の状態
の原料ゴムでも、該原料ゴムを素練りした状態の可塑化
ゴムでも、該可塑化ゴムを混練した状態の配合ゴムで
も、該配合ゴムを成形した状態の成形ゴムでも良い。す
なわち、架橋反応を経る前の状態のゴムであればよい。
本実施の形態では、前記未加硫ゴムとして、ゴム加工工
程の最初の状態のゴム、すなわち、素練り前の状態の前
記原料ゴムを用いている。
【0017】本実施の形態に係る放射線遮蔽材を製造す
るには、前記原料ゴムを素練りして、可塑化ゴムを形成
する。そして、該可塑化ゴムに、所定の特性を付与する
ための添加剤と、ビスマス粉末と、を添加する。この場
合、前記原料ゴムは、放射線遮蔽能を有する物質である
前記ビスマス粉末に形状を付与するための成形材として
作用する。
【0018】前記添加剤の種類は、得るべき放射線遮蔽
材に要求される特性に応じて適宜に決定すればよい。前
記添加剤としては、例えば、カーボンブラック等の補強
性充てん剤や加硫剤のほか、加硫促進剤、加硫促進助
剤、軟化剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤等が挙げら
れる。必要に応じて、架橋反応が急激に進行しすぎるこ
とを防止するため、加硫遅延剤も添加する。
【0019】また、前記添加剤と前記ビスマス粉末の添
加量も、得るべき放射線遮蔽材または放射線遮蔽体に要
求される特性に応じて適宜に決定すればよい。
【0020】前記可塑化ゴム中に前記添加剤と前記ビス
マス粉末とを分散させるに当たっては、まず、前記可塑
化ゴムに前記加硫剤を含む前記添加剤を添加し、それを
冷却した後に、前記ビスマス粉末を練り込むことが望ま
しい。これは、冷却することにより、前記可塑化ゴムに
生ずる架橋反応を抑制して、前記ビスマス粉末を確実に
均一に分散せしめるためである。
【0021】すなわち、仮に、未加硫ゴムである前記可
塑化ゴムに、加硫剤とビスマス粉末とを同時に練り込ん
だり、加硫剤を練り込んだ直後にそのままでビスマス粉
末を練り込んだりすると、前記可塑化ゴム自体の圧縮熱
に加えて、ビスマス粉末同士の加圧接触で、前記可塑化
ゴム中に大きな発熱が生ずるので、前記加硫剤の作用に
よって、架橋反応が急速に進行してしまう。このような
急速な架橋反応の進行は、前記ビスマス粉末を均一に分
散させることの妨げとなる。そこで、前記可塑化ゴムに
前記加硫剤を添加した後にそれを冷却することにより、
前記可塑化ゴム自体の圧縮熱による架橋反応の進行を抑
止するとともに、その後にビスマス粉末を練り込んで
も、架橋反応が急速に進行してしまうほどの高熱にはな
らないようにするのである。
【0022】よって、前記冷却の程度は、ビスマス粉末
の練り込み工程でビスマス粉末同士の加圧接触を原因と
して発熱しても、架橋反応が急速に進行してしまうほど
前記可塑化ゴム内が高温にならないような温度とすれば
よい。架橋反応をより厳格に抑制するためには、冷蔵庫
や送風機等の冷却手段を用いて行う強制的且つ迅速な冷
却が望ましいが、それには限定されず、風通しの良い場
所に置いて冷ましたりする方法でも良い。
【0023】具体的な製造工程について述べると、ま
ず、前記可塑化ゴムに前記添加剤を加えてこれを混練す
る。そして、それらの混合物を一旦冷却する。この冷却
により、前記可塑化ゴムの圧縮熱による架橋反応の進行
が抑制される。その後、前記混合物に前記ビスマス粉末
を加えながら、例えば、ロールやバンバリー等の混練機
を用いて、回転速度の互いに異なる金属ロール間の狭い
隙間を、圧力をかけながら強制的に通過せしめて混練す
る。この混練工程で、前記ビスマス粉末は、前記可塑化
ゴム中に練り込まれる。ここで、前記可塑化ゴム(未加
硫ゴム)は軟らかくて粘り強い性質を有するので、比重
の大きいビスマス粉末といえども、前記可塑化ゴム中に
偏在することはなく、前記添加剤とともに均一に分布せ
しめられる。しかも、前記可塑化ゴムと前記添加剤との
前記混合物は、前記ビスマス粉末の練り込み工程前に、
あらかじめ冷却されているので、前記ビスマス粉末の練
り込み工程で、前記可塑化ゴムの圧縮熱に加えて前記ビ
スマス粉末同士の加圧接触熱が生じても、前記可塑化ゴ
ムに急速な架橋反応が進行しまうほど高温にはならな
い。よって、前記練り込み工程で、前記ビスマス粉末の
分散が阻害されることもない。
【0024】次に、ビスマス含有複合材料としての前記
ビスマス含有配合ゴムは、例えば、シート状に押し出さ
れた後に、金型で打ち抜いたり裁断したりして、所定の
大きさにカットされ、成形型に入れられて、加熱しなが
ら押圧されて所定の形状に成形され、ビスマス含有成形
ゴムとなる。この加熱工程の初期には、前記成形型によ
る成形(成形工程)が行われ、その後、加熱の継続によ
り、前記添加剤中の加硫剤が作用して架橋反応が起こ
り、前記ビスマス含有成形ゴムは、放射線遮蔽材として
用いて好適なビスマス含有加硫ゴムへと変化する。そこ
で、該ビスマス含有加硫ゴムを材料として用いて、目標
とする放射線遮蔽体を製造すればよい。
【0025】本発明の発明者等は、本発明の一実施例に
係る放射線遮蔽材による放射線遮蔽試験を行った。
【0026】試料として、単体としてのビスマス(金属
ビスマス)を含む遮蔽材と、ビスマスの化合物としての
酸化ビスマスを含む遮蔽材と、を用いた。また、それら
二つの放射線遮蔽材との比較例として、鉛を含む遮蔽材
も試験の対象とした。
【0027】前記三種の金属粉は、それぞれ、未加流ゴ
ムと増量剤と添加剤とを混練してできたコンパウンド
に、金属粉:コンパウンド=10:1の割合(重量比)
で練り込まれ、既に述べた工程を経て、三種類の放射線
遮蔽材が作製された。そして、いずれの遮蔽材(ビスマ
ス含有遮蔽材、酸化ビスマス含有遮蔽材、鉛含有遮蔽
材)も、厚さ0.2cmの板状に成形して、試料とされ
た。
【0028】ところで、前記三種の金属粉のうち、金属
ビスマスの粉末と鉛の粉末を練り込むためのコンパウン
ドは、未加硫ゴムとしてのクロロピレンゴムと、増量剤
としての酸化マグネシウム、酸化亜鉛および酸化チタン
と、添加剤としての加硫剤および加硫遅延剤と、を含む
ものとし、それらの物質の混合割合は、重量比で、クロ
ロピレンゴム:酸化マグネシウム:酸化亜鉛:酸化チタ
ン:加硫剤:加硫遅延剤=100:4:30:20:
0.8:1.2とした。
【0029】これに対し、酸化ビスマスの粉末を練り込
むためのコンパウンドは、その組成を前記とは若干変更
して作製した。これは、酸化ビスマスの粉末を混練する
場合には、前記と同様の内容及び比率で前記増量剤を使
用すると、コンパウンドに占めるゴムの割合が小さすぎ
て、成型性が悪くなってしまうからである。
【0030】すなわち、酸化ビスマスの粉末を練り込む
ためのコンパウンドは、クロロピレンゴムと、増量剤と
しての酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛と、添加剤とし
ての加硫剤および加硫遅延剤と、を含むものとし、それ
らの物質の混合割合は、重量比で、クロロピレンゴム:
酸化マグネシウム:酸化亜鉛:加硫剤:加硫遅延剤=1
00:4:5:0.8:1.2とした。
【0031】前記三つの試料について行った放射線遮蔽
試験の内容は、次の通りである。
【0032】放射線源としてコバルト60(7.9MB
q)を用い、コリメータの反対側にNaI(Tl)検出
器を配置した。前記コリメータと前記検出器との間に、
試験体としての前記各遮蔽材を順番に置き、各遮蔽材の
中央左側、中央、中央右側の三点についてそれぞれ二回
ずつ測定した。そして、前記コリメータと前記検出部と
の間に、前記遮蔽材がない場合の計数値と、それらの間
に前記遮蔽材を置いた場合の計数値と、を用いて、前記
各遮蔽材の放射線遮蔽効率を算出した。
【0033】放射線遮蔽効率の計算式は、次の通りであ
る。
【0034】 放射線遮蔽効率={1−(遮蔽材を置いたときの計数値)/(遮蔽材なしの場 合の計数値)}×100・・・・計算式1 前記試験の結果に基づく遮蔽効率(平均値)は、表1の
左欄の通りであった。
【表1】 前記表1の左欄より、ビスマス粉末と酸化ビスマス粉末
とを含む遮蔽材は、鉛を含む遮蔽材と比較してさほど劣
ることのない遮蔽効率を有していることが明らかであ
る。
【0035】本発明の発明者等は、前記放射線遮蔽試験
に加えて、前記三種の遮蔽材による遮蔽効率の計算も行
った。
【0036】一般に、放射線遮蔽材の遮蔽効率は、次の
式で算出される。
【0037】 遮蔽効率={1−exp(−μ・ρ・t)}×100・・・・計算式2 exp:指数関数 μ:遮蔽材の質量減弱係数(cm
/g) ρ:遮蔽材の密度(g/cm) t:遮蔽材の厚さ
(cm) 前記三種類の遮蔽材の質量減弱係数と密度は、前記各遮
蔽材における各成分の構成比と、前記各遮蔽材の成分の
それぞれに固有の質量減弱係数と密度と、を考慮して計
算した結果、表2のような数値となった。但し、前記コ
ンパウンドを構成する加硫剤および加硫遅延剤について
は、分量が僅かであるので、計算上無視している。
【表2】 そして、前記三種類の遮蔽材のそれぞれについて、前記
計算式2を用いてその遮蔽効率を算出したところ、前記
表1の右欄の通りの計算結果が得られた。但し、この計
算結果は、放射線の散乱をゼロとする光電ピークのみの
数値である。
【0038】前記表1の右欄の計算結果からも、ビスマ
ス粉末と酸化ビスマス粉末とを含む遮蔽材が、鉛を含む
遮蔽材と比較してさほど劣ることのない遮蔽効率を有し
ていることが明らかである。
【0039】以上のように、本実施の形態に係る放射線
遮蔽材は、試験上でも計算上でも、良好な遮蔽効率を有
することが明らかであるから、鉛を用いた従来の遮蔽材
に代わる材料として、有用である。さらに、ビスマスに
は鉛のような有害性がない点を考慮すると、本発明に係
る放射線遮蔽材は、鉛を用いた従来の放射線遮蔽材より
優位な材料であることが明らかである。
【0040】ところで、前記表1の左欄と右欄に示され
た数値を比較すると、非常に近似していることが分か
る。すなわち、いずれの遮蔽材においても、遮蔽効率の
計算結果は、現実の試験結果と良く合致しているのであ
る。このことは、前記計算過程に信頼がおけることを示
している。よって、要求される遮蔽効率の数値に応じ
て、ビスマスまたは酸化ビスマスをどれだけの分量投入
すればよいかとか、遮蔽材としての厚さをどれだけの寸
法にすればよいか等を、前記計算式2を用いて算出する
ことができ、その計算結果には、十分な信頼性があるこ
とになる。このため、最終製品に要求される性能に合わ
せて、原料の配合割合や遮蔽材の厚さを確実に決定する
ことができ、放射線遮蔽材の効率的な製造が可能とな
る。
【0041】例えば、遮蔽効率を、前記鉛含有遮蔽材と
同じレベルの8.4%にするためには、ビスマスあるい
は酸化ビスマスの前記コンパウンドとの配合割合(重量
比)を、それぞれ、13:1、27:1にすればよいこ
とが計算され、遮蔽材の厚さの調節のみで8.4%の遮
蔽効率をもたらすためには、ビスマス含有遮蔽材であれ
ば0.21cmの厚さ、酸化ビスマス含有遮蔽材であれ
ば0.25cmの厚さに形成すればよいことが計算され
る。また、0.25cmの厚さのビスマス含有遮蔽材で
8.4%の遮蔽効率を実現するためには、ビスマスと前
記コンパウンドとの配合割合(重量比)を、6.2:1
とすれば良いことが計算で分かり、0.3cmの厚さの
酸化ビスマス含有遮蔽材で8.4%の遮蔽効率を実現す
るためには、酸化ビスマスと前記コンパウンドとの配合
割合(重量比)を、6.1:1にすれば良いことが分か
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る放射線遮蔽材の製
造工程図である。
フロントページの続き (72)発明者 荒井 慎二 東京都世田谷区若林1丁目36番15号 株式 会社フジックス内 (72)発明者 鈴木 隆司 東京都世田谷区深沢二丁目11番1号 東京 都立産業技術研究所内 (72)発明者 山田 隆博 東京都世田谷区深沢二丁目11番1号 東京 都立産業技術研究所内 Fターム(参考) 4F070 AA04 AC06 AC13 AE23 BA03 FA07 GB02 4J002 AC091 DA106 DA116 DE077 DE107 DE137 FD140 GR01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫ゴムとビスマス粉末とを含んでな
    る、放射線遮蔽材。
  2. 【請求項2】 未加硫ゴムとビスマス粉末とを混練せし
    めてなる、放射線遮蔽材。
  3. 【請求項3】 未加硫ゴムに加硫剤を添加したものにビ
    スマス粉末を練り込んでなる放射線遮蔽材であって、前
    記ビスマス粉末の練り込みによる発熱を原因として急速
    な架橋反応が生じないように、前記ビスマス粉末練り込
    み前に前記未加硫ゴムと前記加硫剤との混合物を冷却し
    てなる、放射線遮蔽材。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載の放射線遮
    蔽材を含んでなる、放射線遮蔽体。
  5. 【請求項5】 未加硫ゴムにビスマス粉末を分散させ、
    その後加硫成形する、放射線遮蔽材の製造方法。
  6. 【請求項6】 未加硫ゴムに加硫剤を添加したものにビ
    スマス粉末を練り込む放射線遮蔽材の製造方法であっ
    て、前記ビスマス粉末の練り込みによる発熱を原因とし
    て急速な架橋反応が生じないように、前記ビスマス粉末
    練り込み工程前に前記未加硫ゴムと前記加硫剤との混合
    物の冷却工程を備えてなる、放射線遮蔽材の製造方法。
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